説明

無線通信システムでのスケジューリング

【課題】無線通信システムでのスケジューリングを提供する。
【解決手段】 無線通信ネットワーク(100)で使用するための方法であって、情報がフレーム構造により送られ、各フレームが、複数のサブフレームを含み、あるグループ内での少なくとも2つの無線通信端末のグループ分けと、通信フレームを構成するすべてのサブフレームより少ないサブフレームへのグループの割当てと、このグループへの1つまたは複数の割り当てられたサブフレームの無線リソース割当て制御チャネルの割当てとを含む。制御チャネルは、このグループの1つまたは複数の端末に、無線リソースを割り当てるために使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は無線通信に関し、特に、無線通信システムでの移動端末のスケジューリングおよびその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいては、音声およびデータ・サービス、システム情報、制御等に対するシグナル伝達に関するオーバヘッドを低減することが望ましい。従来のGSMおよびUMTSシステムの場合には、専用のシグナル伝達を介してベアラを確立することができる。ベアラは、通話中のチャネルに関連する、例えば、タイムスロット、周波数、コード等のような無線パラメータを規定する。例えば、音声通信の場合には、専用チャネルが各ユーザに割り当てられる。高速ダウンリンク・パケット・アクセス(HSDPA:High Speed Downlink Packet Access)システムの場合には、トランスポート・フォーマットおよび変調/符号化パラメータ(TFRI)が、共通制御チャネル上の専用制御シグナル伝達により供給される。この場合、共通制御チャネルもユーザに割り当てられたコード・チャネルをシグナル伝達する。
【0003】
ある種のデータ専用(DO)システムの場合には、音声はIPを通して供給される(VoIP)。ハイブリッド自動反復要求(HARQ)誤り訂正スキームおよび小さいパケット・サイズを使用することにより、VoIPトラヒックのためのこのようなシステムが改善されることは周知である。VoIPユーザは、データ・ユーザと同じく、改善されたリンク適合および統計的多重化の利点を有しているが、音声パケット・サイズが小さいために、サービスを受けることができるユーザが著しく増大すると、システムの制御およびフィードバック機構に負担をかける。このことは、例えばデータ・パケットと比較すると、所与のフレーム内では30倍の音声パケットを供給することができるので容易に想定することができる。通常は、データの場合には約1500バイトが使用され、音声の場合には約40〜50バイトが使用される。しかし、現在のリソース割当ておよびチャネル品質フィードバックおよび確認応答機構は、このような多数の割当てを処理するようには設計されていない。
【0004】
802.16eシステムの場合には、リソース割当てのために必要な割当てと同じ数の割当てを含むように拡張している伸縮自在の制御チャネル(telescoping control channel)を使用することは周知である。しかし、このような拡張機構は、フィードバックを解決しないし、全ダウンリンクが制御情報のために消費されるという事実を解決しない。もう1つの緩和機構は、特定のユーザに対する送信のためにいくつかの音声パケットを一緒にグループ分けすることである。都合の悪いことに、この種のパッケージング機構は、送信が受信されない場合、音声の品質に悪影響を与える恐れがある。何故なら、長い周期の音声が失われるか破損するからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故、制御およびフィードバック・オーバヘッドを低減する一方で、サポートを受けるVoIPユーザの数を増大する必要がある。パケット・ベースのシステムの場合には、「データ」という用語は、任意のサービス、音声またはデータに対するペイロード情報を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
添付の図面を参照しながら、本発明の下記の詳細な説明を読めば、通常の当業者であれば、本発明の種々の態様、機能および利点をよりよく理解することができるだろう。理解し易くするために図面は簡略化してあり、縮尺は必ずしも正確なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】例示としての無線通信ネットワーク。
【図2】それぞれが複数のサブフレームを有する無線フレームの例示としてのシーケンス。
【図3】制御およびデータ・チャネル部分を含む例示としてのサブフレーム。
【図4】例示としての第1のリソース割当てスキーム。
【図5】例示としてのもう1つのリソース割当てスキーム。
【図6】例示としてのさらにもう1つのリソース割当てスキーム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、対応する領域またはセルラ・エリアにより、無線端末102に音声および/またはデータ・サービスを含む無線通信サービスを提供する複数の基地トランシーバ局110を備える無線デジタル通信システム100である。基地トランシーバ局は、またシステムのタイプにより「ノードB」のような他の名前でも呼ばれ、コントローラ120および図示していない他のエンティティと通信することができるように結合している。図1においては、各基地トランシーバ局は、ネットワーク内の無線通信端末間の無線リソース・スケジューリングのためのスケジューリング・エンティティ112を含む。例示としての通信システムは、開発中のユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)ネットワーク、進化したE−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)ネットワーク、および他のOFDMベースのネットワークを含むが、これらに限定されない。
【0009】
従来の回線交換ドメインによる音声のサポートとは対照的に、パケット・ドメインによる音声サービスの配信をサポートするために、E−UTRAおよび他の通信プロトコルが現在開発中である。それ故、共有無線チャネルを通して音声トラヒックをサポートするスキームに関心が寄せられ、この場合、複数のユーザが無線インターネットの時間および周波数を共有する。E−UTRAにより容量を有意に増大する目的で、音声トラヒックを収容するために、効率的な無線リソース割当てスキームが必要になるものと思われる。データ・アプリケーションを含むこれらおよび他の用途の場合には、一般に、ネットワークのところでスケジューラに柔軟性をもたせながら、制御シグナル伝達・オーバヘッドを最小限度に低減することが望ましい。一般的な意味で、パケット・ベースの送信により任意のサービスを配信するために、共有チャネルに依存する広帯域無線システムに適用することができる複数の端末に効率的にリソース割当ておよび関連する制御チャネル情報をシグナル伝達するために機構を定義することが有用である。
【0010】
図2は、無線デジタル通信システムで通信するのに役に立つ無線フレーム200のシーケンスである。図2の場合には、フレーム・シーケンスは、一般に、複数のフレーム210、220、230を有する。この場合、各フレームは、複数のサブフレームを有する。例えば、フレーム210は、制御チャネル部分214内のリソース割当て制御チャネル部分を有するサブフレーム212、およびデータ・チャネル部分216を有する。ある実施形態の場合には、フレームは、フレームの繰り返しシーケンスを形成し、その場合、繰り返しシーケンスは、周期的または非周期的繰り返しシーケンスであってもよい。
【0011】
図3は、リソース割当て制御部分310およびデータ部分320を含むサブフレーム300の詳細図である。リソース割当て制御部分310は、他の情報の他にダウンリンク・リソース割当て情報312、アップリンク・リソース割当て情報314、およびフィードバック情報316を含む。フィードバック情報は、以下にさらに説明するように、上りおよび/または下り通信に関連することができる。
【0012】
一実施形態の場合には、無線通信システムのスケジューラまたは他のインフラストラクチャは、無線通信端末を1つまたは複数のグループにグループ分けする。一実施形態の場合には、端末は、例えば、とりわけ、端末が報告したチャネル品質情報、端末が報告したドップラー、サービスを提供しているセルからの距離のような端末に関連する無線チャネル条件に基づいてグループ分けされる。他の実施形態の場合には、端末は、共通通信セッションへの参加の他に、端末動作特性に基づいてグループ分けされる。例示としての端末動作特性は、他の考慮事項の他に、端末の電力ヘッドルーム、またはマクロダイバーシティ考慮事項、端末能力、端末のサービス、コーデック・レートを含む。端末のグループ分けは、これらの組合せおよび他の詳細には開示していない基準に基づいて決めることもできる。
【0013】
通常、複数の端末が対応するグループに割り当てられる。端末は2つ以上のグループに割り当てることができる。また、例えば、グループ分けに対する基準として使用する変化する条件に基づいて、端末をあるグループから異なるグループに再度割当てることもできる。また、端末は、異なるグループへの再割当てを要求することもできる。
【0014】
ネットワーク・エンティティは、通常、1つまたは複数の制御チャネルを、無線リソース割当てのために各グループに割り当てる。本明細書においては、無線リソース割当てのために使用する制御チャネルを、他のタイプの制御チャネルから区別するために、リソースまたは無線リソース割当て制御チャネルと呼ぶ。通常、複数のグループが存在する場合には、各グループは、異なる制御チャネルまたはそれに割り当てられた制御チャネルの異なる組合せを有する。それ故、一実施形態の場合には、第1の制御チャネルは、第1のグループに割り当てられ、第2の制御チャネルは、第2のグループに割り当てられる。
【0015】
ネットワーク・エンティティは、グループ内の端末にリソース割当て制御チャネル情報を送信する。この場合、制御チャネル情報は、グループ内の端末が無線リソース割当てのためにどのフレームおよび対応するサブフレームを監視すべきかを示す。それ故、グループ内の端末は、端末が割り当てられるグループに関連する制御チャネルを監視する。グループの端末は、以下にさらに説明するように、リソース割当て制御チャネル内の情報に基づいて、無線リソースが端末に割り当てられたか否かを判定することができる。各端末に割り当てられたリソースは、同様に以下にさらに説明する暗黙のまたは明示のマッピングに基づいて判定することができる。
【0016】
一実施形態の場合には、1つまたは複数の各グループは、特定のフレームを構成するすべてのサブフレームより少ない数のサブフレームに割り当てられる。この場合、少なくとも1つの割り当てられたサブフレームの無線リソース割当て制御チャネルは、各グループに割り当てられる。一般に、異なるグループは、異なるサブフレームに割り当てられる。ある実施形態の場合には、2つ以上のグループを同じサブフレームに割り当てることができる。2つ以上のグループが同じサブフレームに割り当てられる実施形態の場合には、グループは同じサブフレーム内の異なるリソース割当て制御チャネルに割り当てられる。
【0017】
図2の場合には、例えば、第1のグループに関連する第1の制御チャネルは、フレーム210の対応するサブフレーム212に割り当てられる。通常、第1のグループを、そのフレーム内の複数のサブフレームに割り当てることができるが、そのすべてのサブフレームに割り当てることはできない。また、通常、各グループは、シーケンス内の異なるフレーム内のサブフレームに割り当てられる。図2の場合には、例えば、グループをフレーム210内のサブフレーム212およびフレーム230内のサブフレーム232に割り当てることができる。
【0018】
通常、フレームは、リソース割当て制御チャネルを読み出すためのフレームの繰り返しシーケンスの一部である。それ故、各グループを、フレームの繰り返しシーケンス内でフレームを構成するすべてのサブフレームより少ないサブフレームに割り当てることができる。ある実施形態の場合には、グループ/サブフレーム割当ては、周期的に行われ、他の実施形態の場合には、割当ては周期的に行われない。それ故、グループを複数のフレームのシーケンス内の同じフレーム内の同じサブフレームに割り当てることができる。例えば、あるグループは、フレームの各シーケンス内の第1のフレーム内の第1のサブフレームに割り当てられる。他の実施形態の場合には、あるグループを、フレームのシーケンス内の同じフレーム内の異なるサブフレームに割り当てることができる。例えば、あるグループは、フレームの第1のシーケンス内の第1のフレーム内の第1のサブフレームに割り当てられ、そのグループは、フレームの第2のシーケンス内の第1のフレーム内の第2のサブフレームに割り当てられる。他の実施形態の場合には、あるグループは、フレームのシーケンスの異なるフレーム内の同じサブフレームに割り当てられる。例えば、あるグループは、フレームの第1のシーケンス内の第1のフレーム内の第1のサブフレームに割り当てられ、次に、そのグループは、フレームの第2のシーケンス内の第2のフレーム内の第1のサブフレームに割り当てられる。より一般的には、あるグループを、フレームの連続しているシーケンス内のn番目のサブフレーム毎に割り当てることができる。
【0019】
異なるタイプの情報を制御チャネルにより送ることができる。情報の1つのタイプは、無線リソース割当て制御情報である。他のタイプとしては、変調フォーマット、符号化率およびHARQ情報等がある。制御チャネル情報のもう1つのタイプは、例えば、ACK/NACKシグナル伝達情報のようなフィードバックである。通常、端末が送信するフィードバック制御情報は、無線リソース割当てを示す制御チャネル以外の異なる制御チャネル上に位置する。無線リソース割当てに関連しない情報は、例えば、無線リソース割当て制御チャネル内の無線リソース表示で送ることができる。別の方法としては、非無線リソース割当て情報を、サブフレームの別の部分内に表示することができるし、または端末により先験的に知ることができる。
【0020】
図3の場合には、例えば、フィードバック制御チャネル情報は、ビットマップ316により送られる。例えば、ACK/NACK情報のような、このようなフィードバック情報は、グループ内の端末による前の送信のためのものであり、ネットワーク・エンティティが送信した送信のためのグループ内の端末による前の受信のためのものである。一実施形態の場合には、グループ内の各端末は、ビットマップ内のある位置に割り当てられるが、この場合、端末は、フィードバック情報を入手するために、制御チャネル内のその割り当てられたビットマップ位置を読み出す。
【0021】
無線リソースは、制御チャネル内に無線リソース割当て制御情報を含むグループの少なくとも1つの端末に割り当てることができる。通常、リソース割当て情報は、グループの対応する端末に無線リソースの異なる部分を同時に割り当てることができる。リソース割当ては、アップリンクまたはダウンリンクに対するものであってもよい。図3の場合には、ダウンリンク割当ては、ダウンリンク・リソース割当て情報312により行われ、アップリンク割当ては、アップリンク・リソース割当て情報314により行われる。また、無線リソース割当て情報は、割り当てられた無線リソースが、2つ以上のサブフレーム内に位置していることを表示することができる。この場合、割り当てられたサブフレームは、アップリンクまたはダウンリンク上の同じフレームまたは異なるフレーム内に位置することができる。アップリンク・リソース割当ての場合には、無線リソース割当て情報は、フレーム/サブフレーム・オフセット情報を提供することができる。
【0022】
EUTRAの場合には、無線リソースは、タイムスロットにより一組のサブキャリヤとして割り当てられる。それ故、E−UTRAスケジューリング実施形態においては、例えば、無線リソース割当ては、指定の時間間隔に対するサブキャリヤの割当てを含む。UMTSスケジューリング実施形態の場合には、無線リソース割当ては、指定の時間間隔に対する周波数チャネル内にチャネル化コードの割当てを含む。これらの無線リソース割当ては、単に例示としてのものであって、本発明の主題を制限するためのものではない。
【0023】
通常、制御チャネルの無線リソース割当て情報は、無線リソースが割り当てられた少なくとも1つの端末を識別する。一実施形態の場合には、リソースが割り当てられた1つまたは複数の端末は、制御チャネル内の情報により識別される。他の実施形態の場合には、この識別は、少なくとも1つの端末に割り当てられたグループ識別である。より特定の実施形態の場合には、リソースが割り当てられた端末が識別され、端末が識別される順番は、どのリソースが割り当てられたのかを指示する。例えば、コードが参照した端末により、または制御チャネル割当て情報内の他の識別子により、あるグループ内の5つの端末のうちの3つが、あるリソースに割り当てられたと識別された場合には、第1の参照された端末に第1の一意の予め定義した無線リソースが割り当てられ、第2の参照された端末に第2の一意の予め定義した無線リソースが割り当てられ、第3の参照された端末に第3の一意の予め定義した無線リソースが割り当てられる。この場合、一意の予め定義した無線リソースは、グループ内の端末により先験的に分かる。それ故、この第1の実施形態の場合には、割当てが行われた端末の識別だけをスケジューラによりグループに送るだけでよい。図4は、データ・チャネル430内で一意の予め定義した無線リソースにマッピングされる位置を含むリソース割当てビットマップ420を有する制御チャネル410を含むサブチャネル400を示す。より詳細に説明すると、リソース割当て位置422は、無線リソース432と関連していて、ビットマップ位置424は、無線リソース434と関連している。他の各ビットマップ位置も、対応する無線リソースと関連している。
【0024】
他の実施形態の場合には、制御チャネル割当て情報は、どのリソースが割り当てられたのかを示す各端末参照と関連している追加情報を含むことができる。この他の実施形態の場合には、各割当てに対して、制御チャネル情報は、端末を識別し、割り当てられた無線リソースを識別しなければならない。図5は、データ・チャネル530内で一意の予め定義した無線リソースにマッピングされる位置を含むリソース割当てビットマップ520を有する制御チャネル510を含むサブチャネル500を示す。より詳細に説明すると、リソース割当て位置522は、無線リソース532を定義している追加のビットを含み、ビットマップ位置424は、無線リソース534を定義している追加のビットを含む。無線リソースを定義するために追加のビットを使用すると、無線リソースをスケジューリングし割り当てる際により大きな柔軟性を提供することができる。
【0025】
他の実施形態の場合には、制御チャネル割当て情報は、どこでリソース割当てを入手すべきかを示す各端末と関連する追加の(ポインタ)情報を含む。図6は、データ・チャネル630内で一意の予め定義した無線リソースへのポインタを含む位置を含むリソース割当てビットマップ620を有する制御チャネル610を含むサブチャネル600を示す。より詳細には、リソース割当て位置622は、無線リソース632を定義し、識別する位置626をポイントする追加のビットを含む。リソース割当て位置624は、無線リソース634を定義し、識別する位置628をポイントする追加のビットを含む。
【0026】
他の実施形態の場合には、グループ内の各端末は、割当て制御チャネルの一部であるビットマップ内のある位置と関連している。図3の場合には、例えば、グループ内の5つの端末は、それぞれアップリンクおよびダウンリンク・リソース割当て制御チャネル内の対応する位置と関連している。例えば、各アップリンクおよびダウンリンク割当てチャネル内で、第1の端末は第1の位置318を読み出し、第2の端末は第2の位置322を読み出し、以下同様に行われる。一実施形態の場合には、各端末が先験的に知っている一意の予め定義した無線リソースは、各ビットマップ位置と関連している。この例示としての実施形態によれば、ビットマップは、単に割当てが行われたか否かを表示するためだけのものである。
【0027】
一実施形態の場合には、通信端末は、第1および第2のグループにグループ分けされる。例えば、一方のグループは、周波数ダイバース無線リソースに関連することができ、他方のグループは、周波数選択無線リソースに関連することができる。ある例示としての用途の場合には、ある端末は、第1の送信のために周波数選択グループに割り当てられ、再送信のために周波数ダイバース・グループに割り当てられる。別の方法としては、端末を、第1の送信のために周波数選択グループに割り当てることができ、再送信のために周波数ダイバース・グループに割り当てることができる。他の用途の場合には、あるグループは圧縮情報を受信するためのものであってもよく、他のグループは圧縮していない情報を受信するためのものであってもよい。また、複数のグループ分けを、端末がデータおよび音声の両方を通信しているか否か、およびより一般的には、端末が長いおよび短いデータ・パケットに両方を使用して通信しているか否かに基づいて行うことができる。また、端末を過負荷状態を解決するために2つ以上のグループにグループ分けすることもできる。また、端末は、本明細書に明示していない他の理由のために複数のグループにグループ分けすることもできる。
【0028】
端末が割り当てられる第1および第2のグループを、同じまたは異なるフレーム内の同じサブフレームまたは異なるサブフレームに割り当てることができる。端末が2つ以上のグループにグループ分けされるいくつかの実施形態の場合には、第1および第2のグループは、同じまたは異なるフレームの全数以下のサブフレームに割り当てられか、または関連付けられる。
【0029】
一実施形態の場合には、端末は、第1および第2のグループに割り当てられる。この場合、第1および第2のグループは、同じフレームの同じサブフレームに割り当てられる。このようなグループ分け割当ては、圧縮されたおよび圧縮されていない通信を使用する端末に適している。この例示としてのグループ分け割当ては、また、音声およびデータ・サービスを同時に使用する端末に適している。例示としてのグループ分けのもう1つの用途は、過負荷状態を解決することである。過負荷状態は、特定のグループ内の端末が特定のサブフレーム内のグループが、入手可能なリソースよりも多くのリソースを要求した場合に起こる場合がある。それ故、一次グループと関連するサブフレーム内でリソースを入手することができない場合には、端末は、二次グループに関連する異なるサブフレーム内のリソースを使用することができる。一実施形態の場合には、端末は、第1および第2のグループに割り当てられる。この場合、第1および第2のグループは、同じフレーム内の異なるサブフレームに割り当てられる。このようなグループ分け割当ては、音声およびデータ・サービスを同時に使用する端末に適している。この例示としてのグループ分けのもう1つの用途は、過負荷状態を解決することである。他の実施形態の場合には、端末は、第1および第2のグループに割り当てられる。この場合、第1および第2のグループは、異なるフレームの同じまたは異なるサブフレームに割り当てられる。また、このようなグループ分け割当ては、音声およびデータ・サービスを同時に使用する端末に適している。
【0030】
端末が第1および第2のグループに割り当てられる一実施形態の場合には、制御チャネルは、第1および/または第2のグループの少なくとも1つのサブフレームに割り当てられる。一実施形態の場合には、第1および第2のグループは、共通のフレームの共通のサブフレームに割り当てられ、異なる制御チャネルは、第1および第2のグループ内の少なくとも1つのサブフレームに割り当てられる。制御チャネルは、リソース割当て制御チャネルであってもよいし、なくてもよい。
【0031】
端末が第1および第2のグループに割り当てられる他の実施形態の場合には、リソース割当て制御チャネルは、第1および/または第2のグループの少なくとも1つのサブフレームに割り当てられ、無線リソースは、リソース割当て制御チャネルを通して第1および第2のグループ内のグループ分けされた端末に割り当てられる。割り当てられた無線リソースは、制御チャネルと同じサブフレーム内に位置していてもよいし、および/または制御チャネルが位置するサブフレームと同じまたは異なるフレームの1つまたは複数の異なるサブフレーム内に位置してもよい。他の実施形態の場合には、割り当てられた無線リソースは、2つのサブフレーム・グループの少なくとも1つ内に位置している。この場合、各サブフレーム・グループは、少なくとも1つのサブフレームを含み、第1および第2の各グループは、サブフレーム・グループの対応するものと関連している。割り当てられた無線リソースは、2つの異なるサブフレーム・グループのうちの少なくとも1つ内に位置していてもよいし、または割り当てられた無線リソースは、2つ以上の異なるサブフレーム・グループ内に位置していてもよい。
【0032】
一実施形態の場合には、無線通信端末は、割り当てられた制御チャネル上の制御チャネル情報に基づいて無線リソース割当てを決定する。この場合、制御チャネル情報は、端末への第1および第2の無線リソースのすべての可能な割当てを表示する。より詳細には、第1および第2のリソースの一方を割り当てることもできるし、または第1および第2の両方のリソースを割り当てることもできるし、または第1および第2のリソースの両方を割り当てないこともできる。
【0033】
一実施形態の場合には、無線リソース割当ては、第1および/または第2のサブフレーム内で受信した制御チャネル情報に基づいて決定される。一実施形態の場合には、例えば、アップリンク無線リソース割当ては、第1のサブフレーム内で受信した制御チャネル情報に基づいて決定され、ダウンリンク無線リソース割当ては、第2のサブフレーム内で受信した制御チャネル情報に基づいて決定される。例えば、変調フォーマット、符号化率等のような非リソース割当て情報も、制御チャネルを通して送ることができ、端末に割り当てられた1つまたは複数の無線リソースに対して端末により決定することができる。一実施形態の場合には、非リソース割当て情報は、サブフレームのデータ・チャネル部分内に位置することができる。この場合、非リソース割当て情報の位置は、端末が先験的に知っていて、または情報は非リソース割当て情報の位置を示す制御チャネルに含まれている。
【0034】
一実施形態の場合には、無線通信端末は、第1および第2の対応する制御チャネルを監視することにより、自身が第1および第2の無線リソースを割り当てられたか否かを判定する。ある特定の実施形態の場合には、端末は、第1の無線リソースが割り当てられなかった場合だけ、自身が第2の無線リソースを割り当てられたか否かを判定する。他の特定の実施形態の場合には、端末は、第1の制御チャネルを通して第1の無線リソースが割り当てられ、その後で、端末は、第1の制御チャネルを介して割り当てられた無線リソースに関連する条件が満たされない場合だけ、第2の制御チャネルを監視する。例えば、端末が第1の無線リソース上での送信または受信に失敗した場合、端末は、別の無線リソース割当てのための第2の制御チャネルを監視する。
【0035】
他の実施形態の場合には、無線通信端末は、無線通信ネットワーク上の無線リソース割当て情報のための第1の制御チャネルを監視し、第1の制御チャネルを監視しながら、端末は、同じ無線通信ネットワーク上の第2の制御チャネルを監視するための情報を入手する。一実施形態の場合には、第2の制御チャネルは、第1の制御チャネルとは異なる。この場合、端末は、第1および第2の制御チャネルの一方または両方を監視することができる。他の実施形態の場合には、端末は、第1の制御チャネルの代わりに第2の制御チャネルを監視する。この場合、第2の制御チャネルは、第1の制御チャネルを修正したものである。例示としての修正は、例えば、修正した制御チャネルが、基地局スケジューラのようなインフラストラクチャ・エンティティのところで、端末がすでに関連しているグループと関連するリソースを割り当てることができるような修正である。この追加の制御チャネル監視情報は、放送制御または他のチャネルを読み出すことにより、または専用メッセージを受信することにより入手することができる。二次グループへの割当ては、端末がすでに使用したサービスの他に、例えば、音声またはデータのようなサービスを収容することができる。このような以降の割当ても、過負荷状態を解決するためのものであってもよい。端末は、無線リソース割当てまたは他の情報のために第2のチャネルを監視することができる。
【0036】
一実施形態の場合には、端末は、端末が監視した制御チャネル情報内の端末に割り当てられた2つの異なる識別のうちの少なくとも一方により、端末が識別されたか否かを判定する。例えば、端末に、スケジューラにより1つまたは複数の識別を割り当てることができる。この場合、各識別は、スケジューラがすでに端末を関連付けた対応するグループと関連付けられる。それ故、端末は、例えば、どのアップリンク、ダウンリンク、音声、データ、最初の送信、再送信等のどの無線リソースが割り当てられたか否かを判定するために、1つまたは複数の識別を使用することができる。
【0037】
本開示およびその最善のモードを、発明者による占有を確立し、通常の当業者であれば本発明を制作し、使用することができるような方法で説明してきたが、本明細書に記載した例示としての実施形態には多くの等価物が存在し、例示としての実施形態には限定されず、添付の特許請求の範囲だけにより定義される本発明の範囲および精神から逸脱することなしに、多くの修正および変更を行うことができることを理解することができるだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が複数のサブフレームを有するフレーム内で送信される無線通信インフラストラクチャ・エンティティで使用するための方法であって、
第1のグループ内で、少なくとも2つの無線通信端末をグループ分けするステップと、
前記第1のグループを、第1のフレームを構成するすべてのサブフレームより少ないサブフレームに割り当てるステップと、
少なくとも1つの割り当てられたサブフレームの第1の無線リソース割当て制御チャネルを、前記第1のグループ、すなわち、フレームの繰り返しシーケンス内のフレーム内のサブフレームに割り当てるステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記制御チャネル内に、無線リソース割当て情報を含む前記第1のグループのすべての端末にではなくて、少なくとも1つの端末に無線リソースを割り当てる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無線リソースの異なる部分を、前記第1のグループの対応する端末に同時に割り当てる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末に関連する無線チャネル状態に基づいて、前記第1のグループ内の前記端末をグループ分けする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
端末動作特性に基づいて、前記第1のグループ内の前記端末をグループ分けする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の制御チャネルが、無線リソースが割り当てられた少なくとも1つの端末を識別する無線リソース割当て情報を含み、
前記端末が識別される順番に基づいて、予め規定した無線リソースを前記少なくとも1つの端末に割り当てる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の制御チャネルが、無線リソースが割り当てられた少なくとも1つの端末を識別する無線リソース割当て情報を含み、
予め規定した無線リソースを、前記無線リソース割当て情報内の前記少なくとも1つの端末に割り当てる請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のグループ内の各端末をビットマップ内の位置と関連付け、
特定の端末に関連する前記ビットマップの各位置に、対応する端末に無線リソースが割り当てられたか否かを表示する請求項1に記載の方法。
【請求項9】
一意の予め規定した無線リソースを前記ビットマップ内の各位置と関連付け、
前記一意の予め規定した無線リソースを、前記端末に無線リソースが割り当てられたことを表示することにより、前記端末に割り当てる請求項8に記載の方法。
【請求項10】
無線リソースを、前記制御チャネル内に無線リソース割当て情報を含む前記第1のグループの少なくとも1つの端末に割り当て、
前記無線リソース割当て情報が、割り当てられた前記無線リソースが2つ以上のサブフレーム内に位置することを表示する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
無線リソースを、前記制御チャネル内に無線リソース割当情報を含む前記第1のグループの少なくとも1つの端末に割り当てることを含み、
前記無線リソース割当て情報が、前記割り当てられた無線リソースが、前記制御チャネルが関連する前記サブフレームとは異なるサブフレーム内に位置することを表示する請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のグループの少なくとも1つの端末により、前の送信のための制御チャネル内でフィードバック情報を提供する請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のグループからの少なくとも1つの端末を異なるグループに再度割り当てる請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の制御チャネルが、無線リソースが割り当てられた少なくとも1つの端末を識別するグループ識別を含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
情報が複数のサブフレームを有するフレームで送られる無線通信インフラストラクチャ・エンティティで使用するための方法であって、
あるグループ内への少なくとも2つの無線通信端末のグループ分けと、
前記グループへの第1の無線リソース割当て制御チャネルである第1の制御チャネルの割当てと、
前記第1の制御チャネルと、第1のフレームを構成するすべてのサブフレームより少ないサブフレームとの関連付けとを含む方法。
【請求項16】
情報が複数のサブフレームを含むフレームで送られる無線通信インフラストラクチャ・エンティティで使用するための方法であって、
あるグループ内での少なくとも2つの無線通信端末のグループ分けと、
前記グループの前記少なくとも2つの端末の共通の物理的サブフレーム内の対応する無線リソースの割当てと、を含む方法。
【請求項17】
前記物理的サブフレームの無線リソース割当て制御チャネルを、前記グループの前記少なくとも2つの端末に割り当てる請求項15に記載の方法。
【請求項18】
情報が複数のサブフレームを含むフレームで送られる無線通信インフラストラクチャで使用するための方法であって、
第1のグループ内での少なくとも1つの無線通信端末のグループ分けと、第2のグループ内での少なくとも1つの別の無線通信端末のグループ分けと、
前記第1および第2のグループの、少なくとも1つの共通のサブフレームであるが、共通のフレームを構成するすべてのサブフレームより少ないサブフレームへの割当てと、
前記少なくとも1つの共通のサブフレームの制御チャネルの、前記第1および第2のグループへの割当てと、を含む方法。
【請求項19】
前記第1のグループ内での少なくとも2つの無線通信端末のグループ分けと、前記第2のグループ内での少なくとも2つの別々の無線通信端末のグループ分けとを行う請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−172237(P2011−172237A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55658(P2011−55658)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【分割の表示】特願2008−534548(P2008−534548)の分割
【原出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(390009597)モトローラ ソリューションズ インコーポレイテッド (649)
【Fターム(参考)】