説明

無線通信装置、対向機器および近距離無線通信システム

【課題】ユーザが対向機器と接続を行い失敗となった要因をより詳細に知ることで、接続操作をより行いやすくすることが可能な無線通信装置を提供する。
【解決手段】対向機器とBluetooth(登録商標)通信の通信リンクを確立して通信を行う携帯電話機100は、Bluetooth(登録商標)通信の信号の送受信を実行するための無線通信部3と、無線通信部3を制御して、接続確立のための処理を実行する主制御部1とを備える。主制御部1は、Bluetooth(登録商標)通信を待ち受けている対向機器との無線通信の通信リンクを接続開始して接続失敗となった場合、Bluetooth(登録商標)通信の圏内に存在する対向機器の検索を実行し、接続失敗となった対向機器を再検出した際には、対向機器における無線リンク数が上限に達しているか、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることをユーザーに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、近距離無線通信を行なう無線通信装置、対向機器および近距離無線通信システムに関し、例えば周辺機器とのデータ授受を無線通信により実行可能な機器に適用して好適なユーザインタフェース技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器間を無線で接続するための新たな無線通信システムが種々開発されている。この種の無線通信システムの1つとして、コンピュータに限らず様々な電子機器同士の接続をターゲットとして策定された近距離無線通信方式の規格であるBluetooth(登録商標)が知られている。
【0003】
Bluetooth(登録商標) SIG(Special Interest Group)発行のBluetooth(登録商標) Core Specification v2.1+EDRでは、EIR(Extended Inquiry Response)という情報が、局発見要求(Inquiry)の応答時に授受可能な情報として追加されている(非特許文献1を参照)。
【0004】
ここで、EIRは、Bluetooth(登録商標)機器検索を行った側が検索結果を受信する際、Extendedデータ定義と呼ばれる、送信出力値、ローカルネーム、サービスクラスに関する情報を取得することができ、ユーザが初回機器登録作業を簡易的に実現可能とすることができる、という機能である。
【0005】
ここで、従来のBluetooth(登録商標)接続失敗時の動作について説明する。
従来のBluetooth(登録商標)接続失敗時の動作では、ユーザが接続要求を行った対向機器との接続結果については取得することができるが、接続失敗の要因を詳細に取得することはできない。
【0006】
例えば、すでに別機器と接続済みの状態のデバイスPAに対してユーザがBluetooth(登録商標)接続を行い、非同期リンクであるACL(Asynchronous Connection-Less)接続に失敗したとする。その際、ACL接続に失敗した、という事象についてユーザは認識することは可能である。しかし、デバイスPAが、どのような機器とどのような接続を行っているため、接続失敗したかを認識することはできない。
【0007】
また、ユーザが接続を行ったプロファイルに関して、すでにデバイスPAが別機器と接続していた場合、ユーザはプロファイル接続に失敗した、という事象について認識することはできる。しかし、デバイスPAが、どのデバイスと該当プロファイルで接続しているかは認識することができない、という問題がある。
【0008】
そのため、ユーザは、Bluetooth(登録商標)接続を行っている機器が意図しないデバイスとすでに接続していた場合の対処を行うことができない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】Bluetooth Core Specification v2.1+EDR
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来のBluetooth(登録商標)接続では、ACL接続およびプロファイル接続において失敗した際の要因として、対向機器が他機器と接続していて接続リソースが存在しないという要因までは取得できる。
【0011】
しかし、対向機器がどの機器とどのプロファイルで接続しているため、接続リソースがない、という情報まで取得することはできないという問題がある。
【0012】
この発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、ユーザが対向機器と接続を行い失敗となった要因をより詳細に知ることで、接続操作をより行いやすくすることが可能な無線通信装置、対向機および無線通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明の1つの局面に従うと、対向機器と近距離無線通信の通信リンクを確立して通信を行う無線通信装置において、近距離無線通信の信号の送受信を実行するための無線通信手段と、無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する制御手段とを備え、制御手段は、近距離無線通信を待ち受けている対向機器との無線通信の通信リンクを接続開始して接続失敗となった場合、近距離無線通信の圏内に存在する対向機器の検索を実行し、接続失敗となった対向機器を再検出した際には、対向機器における無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることをユーザーに通知する。
【0014】
好ましくは、無線通信装置は、近距離無線通信接続開始時に、近距離無線通信において、対向機器の検索結果を受信する際に受け取るデータであって、各対応機器の送信出力値およびローカルネームを含むデータ中において、使用者が自由に設定できる自由設定データ領域に、接続済みプロファイルおよび対応機器アドレスが含まれた無線接続情報へ設定する。
【0015】
好ましくは、無線通信接続失敗後の機器検索時に取得する、自由設定データ領域内に格納された接続済みプロファイルおよび対抗機器アドレスに基づいて、他の無線通信装置が現在、どの対向機器と何のプロファイルで接続しているのかを判定する。
【0016】
好ましくは、機器検索時に取得する、自由設定データ領域内に格納された接続済みプロファイルおよび対抗機器アドレスに基づいて、対向機器が接続している機器および接続プロファイル情報を把握し、ユーザへ無線通信接続が失敗した要因を通知する。
【0017】
この発明の他の局面に従うと、無線通信装置と近距離無線通信の通信リンクを確立して通信を行う対向機器において、近距離無線通信の信号の送受信を実行するための無線通信手段と、無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する制御手段とを備え、制御手段は、接続失敗後の再検出時に、無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることを無線通信装置に通知する。
【0018】
この発明のさらに他の局面に従うと、近距離無線通信システムであって、対向機器と、対向機器と近距離無線通信の通信リンクを確立して通信を行う無線通信装置とを備え、対向機器は、近距離無線通信の信号の送受信を実行するための第1の無線通信手段と、第1の無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する第1の制御手段とを備え、第1の制御手段は、接続失敗後の再検出時に、無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることを無線通信装置に通知し、無線通信装置は、近距離無線通信の信号の送受信を実行するための第2の無線通信手段と、第2の無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する第2の制御手段とを含み、第2の制御手段は、近距離無線通信を待ち受けている対向機器との無線通信の通信リンクを接続開始して接続失敗となった場合、近距離無線通信の圏内に存在する対向機器の検索を実行し、接続失敗となった対向機器を再検出した際には、対向機器における無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることをユーザーに通知する。
【発明の効果】
【0019】
この発明では、対向機器との接続失敗の要因を詳細にユーザへ通知することが可能となり、ユーザにとって接続失敗した要因特定を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態による携帯電話機100の一構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】Bluetooth(登録商標) Core Specification2.1に準拠したデータフォーマット(Extendedデータ定義)を示す図である。
【図3】EIRのうち、”Manufacturer Specific Data”が指定される領域のデータ内容の例を示す図である。
【図4】携帯電話機100の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係わる装置の構成について図面を用いて説明する。
以下では、無線通信装置として、携帯電話機100を例にとって説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態による携帯電話機100の一構成例を示す機能ブロック図である。
【0023】
なお、以下の説明では、携帯電話機100の構成について説明するが、この携帯電話機100とBluetooth(登録商標)バージョン2.1機能を用いてBluetooth(登録商標)接続をする対向機器についても、基本的に、携帯電話機100と同様の構成を有するものである。
【0024】
また、以下では、近距離無線通信として、Bluetooth(登録商標)バージョン2.1を例にとって説明するが、以下の説明で明らかとなるように、EIRに相当する機能を有する近距離無線通信であれば、必ずしも、Bluetooth(登録商標)バージョン2.1のプロトコルに限定されるものではない。
【0025】
以下に説明するように、携帯電話機100では、対向機器とBluetooth(登録商標)バージョン2.1機能を用いてBluetooth(登録商標)接続を確立して、通信を行う無線通信装置において、対向機器から通知されるEIRデータを識別し、識別した結果をユーザへ表示することが可能なように構成している。
【0026】
すなわち、Bluetooth(登録商標)バージョン2.1機能において、Extendedデータ定義と呼ばれる、送信出力値、ローカルネーム、サービスクラスに関する情報を取得する際に、ユーザが自由にデータを設定可能な領域として255バイト(byte)のデータ領域が用意されている。携帯電話機100では、このデータ領域を使用し、第2無線通信装置が接続している対向機および接続プロファイルを明確にすることができる。
【0027】
図1を参照して、携帯電話機100は、携帯電話機100の各部の動作を制御する主制御部1と、無線通信の送受信制御を行う送信制御部2aおよび受信制御部2bを含む通信制御部2と、無線通信のフロントエンドとして機能する無線通信部3と、無線通信の接続制御を行う接続制御部4とを含む。
【0028】
携帯電話機100は、さらに、無線通信接続状況を管理する接続機器管理部5と、無線通信接続機器を検索する機器検索部6と、機器検索結果を解析する検索結果比較部7と、各種データを保持する記憶部8と、ユーザが操作を行う操作部10と、ユーザ操作制御を行う操作制御部9と、ユーザへの表示内容を制御する表示制御部11と、ユーザ表示を行う表示部12を備える。
【0029】
したがって、携帯電話機100は、携帯電話機としての機能の他に、近距離無線装置としての無線通信機能を備えているものであり、図1では、このような近距離無線装置としての機能を実現する部分を抜き出して示している。
【0030】
すなわち、無線通信部3は、通信制御部2の指示にしたがい、Bluetooth(登録商標) Core Specification version2.1に準拠したBluetooth(登録商標)方式で、Bluetooth(登録商標)対応機器と無線通信するものであって、これによりBluetooth(登録商標)対応機器と様々なデータの送受信を行う。
【0031】
接続制御部4は、無線通信接続を行うまでの各種手続きを行い、接続機器管理部5は、無線通信接続を行っている状態を管理する。
【0032】
機器検索部6は、無線通信接続失敗後に機器検索を行う。検索結果比較部7は、機器検索部6で行った検索結果を解析し、対向機の無線通信接続状況を把握し、無線通信接続失敗要因を特定し、アプリケーション部へ通知する。
【0033】
記憶部8は、ユーザが無線通信接続を行う際の各種データおよび無線通信接続失敗時のエラー要因(ACL接続時に失敗 or プロファイル接続時に失敗)を保持する。
【0034】
操作部10は、複数のキーを備え、ユーザからの指示を受け付け、操作制御部9を介してアプリケーション部13へ通知する。
【0035】
表示部12は、表示制御部11の制御により、アプリケーション部が提供する画面や文字情報ななどを表示する。また、検索結果比較部7で判定した無線通信接続失敗要因結果をアプリケーション部13および表示制御部を介して、ユーザに情報伝達する。
【0036】
主制御部1は、マイクロプロセッサを備え、記憶部8が記憶するプログラムにしたがって動作し、携帯電話機100の各部を統括して制御するものである。また、主制御部1は、無線通信制御を行うためのソフトウェアに基づき、動作する。
【0037】
携帯電話機100は、近距離無線装置として、Bluetooth(登録商標) Core Specification2.1に対応している。
【0038】
図2は、Bluetooth(登録商標) Core Specification2.1に準拠したデータフォーマット(Extendedデータ定義)を示す図である。
【0039】
ここで、携帯電話機100は、図2に示すデータフォーマットを設定可能な機能を備える。図2のデータフォーマットの構成は周知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0040】
ただし、携帯電話機100の特徴的な動作に関連ある部分について説明すると、図2では、上述したEIRの構造が示される。そして、EIRデータ型(EIR Data Type)として、”0xFF”に、”Manufacturer Specific Data”と呼ばれる型が存在する。この型が指定されると、それに続くEIRデータの領域は、上述したように、ユーザが自由にデータを設定可能な領域であることを示す。
【0041】
図3は、EIRのうち、”Manufacturer Specific Data”が指定される領域のデータ内容の例を示す図である。
【0042】
図3に示すように、”Manufacturer Specific Data”が指定される領域には、携帯電話機100が接続しているプロファイルと、接続しているBDアドレスとが関連付けて記述されている。ここで、BDアドレスとは、「Bluetooth(登録商標)対応デバイスを識別するために使われる48ビットの一意のアドレス」のことである。
【0043】
図4は、携帯電話機100の動作を示すフローチャートである。
図4を参照して、ユーザが操作部10を介して、Bluetooth(登録商標)対応機器との接続処理を実行することで、処理が開始される(S100)。
【0044】
ステップS102では、主制御部1は、ユーザが接続したいBluetooth(登録商標)対向機器との接続処理を、アプリケーション部13が提供するサービスに沿って、ユーザが操作部10を介して入力する各種キーイベントを元に開始する。
【0045】
ステップS104では、主制御部1は、ステップS102で実行したプロファイル接続要求が成功したかどうかを判定する。ここで、正常にプロファイル接続した場合は、ステップS106へ移行する。
【0046】
一方、プロファイル接続に失敗した場合には、処理はステップS108へ移行する。接続制御部4は、通信制御部2から通知される制御イベントについて、解析し無線通信接続確立までの制御を行う。
【0047】
ステップS108では、主制御部1は、接続制御部4にてプロファイル接続時のイベントを制御しているため、ステップS104でのプロファイル接続処理がプロファイル接続シーケンスのどのタイミングで失敗したのかを判定する。主制御部1は、ACL接続に失敗したのか、または、プロファイル接続に失敗したのか、または、それ以外の要因で失敗したのかどうかを判定する。ACL接続に失敗した場合は、ステップS112に移行する。ACL接続での失敗ではない場合は、ステップS110に移行して、主制御部1は、ACL切断を実行する。
【0048】
ステップS112では、主制御部1は、ステップS108で判定したACL接続での失敗との情報を記憶部8に保持させる。
【0049】
ステップS114では、機器検索部6を介して再度、機器検索処理を実行する。
ステップS116では、通信制御部2から通知される制御イベントを機器検索部6で受信する。
【0050】
ステップS118では、主制御部1は、検索結果比較部7がステップS116で受信した機器検索結果を元にデータ解析を行う。主制御部1は、記憶部8に保持されているプロファイル接続を行った対向機器情報を元に受け取った機器検索結果から該当の対向機器情報を検索する。対向機器情報を検索した結果、該当する対向機器情報がない場合は、ステップS120で、再度、機器検索を実施する。ステップS114からSS118までの処理は、ユーザがアプリケーション部13で指定する回数実行することとする。
【0051】
ステップS122では、検索結果比較部7がステップS118にて検索して該当した対向機器の情報について、EIRを元に検索結果に格納されているデータを解析する。
【0052】
ステップS124では、主制御部1は、検索結果比較部7で対向機が接続している機器のBluetooth(登録商標)アドレスおよびプロファイルを認識する。
【0053】
ステップS126では、主制御部1は、検索結果比較部7により、対向機は、すでに無線通信接続要求を行ったプロファイル接続を保持しているかどうかを判定する。すでに、該当プロファイル接続を保持している場合は、ステップS128へ移行する。該当プロファイル接続を保持していない場合は、ステップS132へ移行する。
【0054】
ステップS132では、検索結果比較部7で記憶部8に保持したACL接続失敗情報を確認する。ACL接続失敗情報を保持している場合は、ステップS134へ移行し、すでに対向機器は接続許容台数制限一杯の無線通信接続を行っているため、無線通信接続に失敗した旨のメッセージを対向機が接続している機器情報およびプロファイル情報全て含めてアプリケーション部13で作成し、表示制御部11を介し、表示部12が行うことでユーザは通知する。
【0055】
ステップS132で、ACL接続失敗情報を保持していない場合は、ステップS136へ移行する。ステップS136まで処理が到達しているということは、対向機器の接続許容台数を超えた要求、および、同一プロファイル接続が要因での無線通信接続失敗ではない、ことを意味する。ユーザへアプリケーション部13で作成した接続失敗要因メッセージを表示制御部11を介し、表示部12が行う。
【0056】
ステップS128では、ステップS126で判定した結果を元に、対向機が該当プロファイルで接続している機器情報を取得し、該当プロファイルおよび機器情報をアプリケーション部13へ通知する。
【0057】
ステップS130では、ステップS128で取得した情報を元に、すでに対向機器は該当プロファイル接続を別機器と保持しているため、無線通信接続に失敗した旨のメッセージを該当プロファイルと機器情報を含めてアプリケーション部13で作成し、表示制御部11を介し、表示部12が行うことでユーザへ通知する。
【0058】
以上の動作により、ユーザが対向機器と接続を行い失敗となった要因をより詳細に知ることで、接続操作をより行いやすくなる。
【0059】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0060】
1 主制御部、2 通信制御部、2a 送信制御部、2b 受信制御部、3 無線通信部、4 接続制御部、5 接続機器管理部、6 機器検索部、7 検索結果比較部、8 記憶部、9 操作制御部、10 操作部、11 表示制御部、12 表示部、13 アプリケーション部、100 携帯電話機。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向機器と近距離無線通信の通信リンクを確立して通信を行う無線通信装置において、
前記近距離無線通信の信号の送受信を実行するための無線通信手段と、
前記無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記近距離無線通信を待ち受けている前記対向機器との無線通信の通信リンクを接続開始して接続失敗となった場合、前記近距離無線通信の圏内に存在する対向機器の検索を実行し、接続失敗となった前記対向機器を再検出した際には、前記対向機器における無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることをユーザーに通知する、無線通信装置。
【請求項2】
前記無線通信装置は、前記近距離無線通信接続開始時に、前記近距離無線通信において、前記対向機器の検索結果を受信する際に受け取るデータであって、各前記対応機器の送信出力値およびローカルネームを含むデータ中において、使用者が自由に設定できる自由設定データ領域に、接続済みプロファイルおよび対応機器アドレスが含まれた無線接続情報へ設定する、請求項1記載の無線通信装置。
【請求項3】
無線通信接続失敗後の機器検索時に取得する、前記自由設定データ領域内に格納された接続済みプロファイルおよび対抗機器アドレスに基づいて、他の無線通信装置が現在、どの対向機器と何のプロファイルで接続しているのかを判定する、請求項2記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記機器検索時に取得する、前記自由設定データ領域内に格納された接続済みプロファイルおよび対抗機器アドレスに基づいて、前記対向機器が接続している機器および接続プロファイル情報を把握し、ユーザへ無線通信接続が失敗した要因を通知する、請求項3記載の無線通信装置。
【請求項5】
無線通信装置と近距離無線通信の通信リンクを確立して通信を行う対向機器において、
近距離無線通信の信号の送受信を実行するための無線通信手段と、
前記無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
接続失敗後の再検出時に、無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることを前記無線通信装置に通知する、対向機器。
【請求項6】
近距離無線通信システムであって、
対向機器と、
前記対向機器と近距離無線通信の通信リンクを確立して通信を行う無線通信装置とを備え、
前記対向機器は、
前記近距離無線通信の信号の送受信を実行するための第1の無線通信手段と、
前記第1の無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する第1の制御手段とを備え、
前記第1の制御手段は、
接続失敗後の再検出時に、無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることを前記無線通信装置に通知し、
前記無線通信装置は、
前記近距離無線通信の信号の送受信を実行するための第2の無線通信手段と、
前記第2の無線通信手段を制御して、接続確立のための処理を実行する第2の制御手段とを含み、
前記第2の制御手段は、
前記近距離無線通信を待ち受けている対向機器との無線通信の通信リンクを接続開始して接続失敗となった場合、前記近距離無線通信の圏内に存在する対向機器の検索を実行し、接続失敗となった前記対向機器を再検出した際には、前記対向機器における無線リンク数が上限に達している、または、同一のプロファイル接続可能数の上限に達していることをユーザーに通知する、近距離無線通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−62581(P2013−62581A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198179(P2011−198179)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】