説明

無線ICタグ装着用容器及び無線ICタグ付き容器

【課題】無線ICタグを貼付した容器の内容物が電解質溶液や金属粉末などであっても、ICタグの情報授受機能が低下しない容器を提供する。
【解決手段】容器本体1は、その外側面の一部に設けられたタグ装着面6aと、容器本体1の流動体Lを収納する流動体収納部2と、タグ装着面6aと流動体収納部2の間に適当な距離を確保するための空隙形成部5を備える。また、容器本体1のタグ装着面6aに無線ICタグ10を装着して両者を一体化する。容器本体は、多層構造とし、その内側層と外側層の間に、空隙形状保持体を挟み込むことによって空隙形成部を作ってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触でICチップからの情報の読み出し及び/又は書き込みが行える無線ICタグを装着するのに適した無線ICタグ装着用容器、及び、そのような無線ICタグを装着した無線ICタグ付き容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、多くの業界において、食品、化粧品、医薬品、玩具、雑貨などの殆どの商品に包装が施され、そのための包装体がそれぞれ流通、販売されている。
この包装体に用いる容器としては、袋、箱、プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶などがあり、その内容物の管理のために包装体の表面に、バーコードを印刷したラベルを添付することが広く行われている。
【0003】
最近では、これらの中には、管理を厳しくするために、複雑な手段の要求が増える傾向にある。例えば、血液製剤や生理的食塩水を入れるバッグなどの医療関係の容器にあっては、特に厳しい管理が要求され、これに対し、例えば容器に貼付したタグのバーコード印字が、高圧蒸気滅菌時の熱や蒸気で剥がれたりにじんだりすることがなく、また、袋状本体に転写することがない「血液バッグ用ラベル及び血液バッグ」(例えば、特許文献1)なども提案されている。
さらに、人体に重大な影響を与える可能性がある食品や医療品などで、素材から最終供給段階までの間に何らかの加工工程を経るものにあっては、追跡可能性(いわゆるトレーサビリティー)などを含む複雑な管理システムが求められる趨勢にある。
【0004】
一方、無線ICタグ(RFIDタグ)は、近年来の急速な半導体技術の進歩により、その種類、性能の多様化と共に、小型化と製造コストの低減が可能となり、従来のバーコードに代わるものとして期待されている。
そこで、アパレル、食品、流通などの多くの業界においても、正確な管理と物流の効率化を目指して、バーコードに代わる無線ICタグの導入の検討が進められている。
【0005】
その一例として、無線ICタグを容器の内部に取付けるものとしては、高級なお酒などの商品に関して、顧客が偽造品を購入して損害を被るという問題を解決するものとして、「容器の材料によって密閉された設置構造を特徴とする、無線ICタグ」(例えば、特許文献2)が提案されている。
また、従来のラベルやICタグでは、食品容器に貼付する手間がかかり、汚れたり、剥がれたりすることに問題があるとして、食品容器にICタグを簡単かつ確実に取付けられるようにした「ICタグ付食品容器」(例えば、特許文献3)が提案されている。
さらに、化学薬品の廃液等の産業廃棄物に例示される内容物の処理に寄与できるものとして「ICタグ付き容器及びこれを用いた収容量検出方法」(例えば、特許文献4)が提案されている。
さらにまた、容器に取付けられるべき無線ICタグに関し、取り付け状態でICタグの通信用アンテナなどの機能を良好に発揮できるようにした「ICタグ収容体とその製造方法ならびにICタグ収容体製造用シート」(例えば、特許文献5)が提案されている。
【0006】
特許文献1の提案は、単にバーコード使用の血液バッグ用ラベルを改良しただけのものである。したがって、ラベルに含まれる情報量が少なく、今後予想される管理に必要な追加書き込みなどの情報量の増大と変化に対応することは困難である。
バーコードが印刷されたタグに代わるものとしては、前述のように、包装体に取付けて使用することができる無線ICタグが期待されているが、その種類を大別すると、(1)読み出し専用の無線ICタグ、(2)読み出し及び書き込みが可能な無線ICタグ、(3)マイクロプロセッサー内蔵型無線ICタグ、(4)センサー付き無線ICタグなどがある。このうち、コスト面では、(1)の読み出し専用の無線ICタグ、又は(2)の読み出し及び書き込みが可能な無線ICタグが、安価であり使用しやすい。なお、要望される機能に応じて、(3)のマイクロプロセッサー内蔵型無線ICタグや、(4)のセンサー付き無線ICタグなども使用することができる。
【0007】
しかし、これらの無線ICタグは、いずれも、外部との情報授受に際し周辺の金属や液体による影響を受けることが多いので、タグとして包装体に用いる場合、その使用条件に制約がある。
例えば、血液製剤や生理食塩水、又は点滴治療用の医療薬などを入れる袋又はボトル容器の場合は、容器本体は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの電磁場に影響を与えない素材で作られているため問題はないが、中に入れる液体は電解質溶液であり、その個々の導電度によって差異はあるものの、包装体表面に添付された無線ICタグの近くに内容物が存在すれば、アンテナの同調を乱して通信不能、あるいは通信領域を狭くするという欠点がある。
【0008】
この欠点を除去するために、特許文献2の考案は、高級なお酒などの容器に、背後に空隙が確保された無線ICタグが内蔵されるので、上記の欠点はないが、容器とICタグとの組み合わせに自由度が少なく、また、構造が複雑でコストが掛り過ぎるという欠点がある。
特許文献3の提案は、単に、ICタグ付き食器容器の製造や管理を簡単にするだけであって、例えば、容器内に導電性のある液体のものを入れる場合は、容器表面に添付されたICタグの近くに内容物の液体が存在すれば、それによって生じる悪影響を防ぐことができない。したがって、ICタグとの情報交換時の容器の姿勢如何によっては、無線ICタグ本来の機能を果たすことができない場合が生じる。
特許文献4の提案は、容器の通常の姿勢では内容物の液体が近づかない頂部に無線ICタグを取り付け一体化しているが、例えば、容器を横向きや上下逆転の状態で、ICタグとの情報交換を行う必要がある場合は、無線ICタグ本来の機能を果たすことができない。
特許文献5の提案は、無線ICタグをその背後に空隙を確保した構造の収容体に入れているので、いかなる場合にも、無線ICタグ本来の機能を発揮することができるが、その収容体は十分な空隙を確保するために相当量の厚みが必要となる。したがって、それだけ容器外側から外部に大きく突出するので、使用時などに、他のものに引っ掛かりやすく、損傷の可能性が高い。
【特許文献1】特開平10−155873号公報
【特許文献2】実用新案登録第3105287号
【特許文献3】特開2004−238030号公報
【特許文献4】特開2004−224470号公報
【特許文献5】特開2005−115845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、容器表面からの突出が小さく、中に入れる内容物が、いかなる種類のものであっても、容器の姿勢をどのように変えても、常に無線ICタグ本来の機能を確実に果たすことができる無線ICタグ装着用容器及び無線ICタグ付き容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、非導電性素材からなり内部に導電性のある流動体を入れるための容器本体と、前記容器本体の外側面の一部に設けられ、装着されるべき無線ICタグを装着するためのタグ装着面と、前記容器本体の内部に設けられ、前記流動体を収納する流動体収納部と、前記容器本体の内部に設けられ、前記タグ装着面と前記流動体収納部との間に所定の距離を確保するための空隙形成部と、を含む無線ICタグ装着用容器である。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の無線ICタグ装着用容器において、前記空隙形成部は、周辺部から受ける圧力に抗して前記所定の距離を維持するための空隙形状保持体を内蔵すること、を特徴とする無線ICタグ装着用容器である。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2に記載の無線ICタグ装着用容器において、前記容器本体は、内側層と外側層を含む積層構造であって、前記流動体収納部は、前記内側層の内側面によって囲まれた領域に形成され、前記空隙形成部は、前記内側層の外側面の一部と、前記外側層の内側面の一部によって囲まれる領域に形成されること、を特徴とする無線ICタグ装着用容器である。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1に記載の無線ICタグ装着用容器において、前記容器本体は、柔軟な樹脂を素材とする袋状であって、前記空隙形成部は、注入した気体の漏れを防止することができる気体注入口を備え、前記気体を注入したときに膨らんで前記所定の距離を確保すること、を特徴とする無線ICタグ装着用容器である。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無線ICタグ装着用容器と、前記容器本体のタグ装着面に装着された無線ICタグと、を備えることを特徴とする無線ICタグ付き容器である。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、以下のような効果がある。
(1)容器本体の無線ICタグを装着するためのタグ装着面と、流動体を収納する流動体収納部との間に、所定の距離を確保するための空隙形成部を容器内に設けてあるので、ICタグの装着による容器表面からの突出は小さくて済み、しかも、流動体収納部に入れる流動体が電界質溶液や、金属粉末などであっても、ICタグの機能を低下させることはない。
【0016】
(2)空隙形成部に、流動体収納部から受ける圧力に抗して所定の距離を確保する空隙形状保持体を内蔵することにより、空隙形成部の形状を正しく保つことができ、常にICタグの正常な機能を維持することができる。
【0017】
(3)容器本体が積層されていて、最内側層で流動体収納部を形成し、最外側層で最内側層の側面に沿って配置された空隙形状保持体を最内側層とともに覆うことによって空隙形成部を形成するので、上記と同様の効果を確実に得ることができる。
【0018】
(4)容器は、柔軟な樹脂を素材とする袋状であって、空隙形成部に、注入した気体の漏れを防止することができる気体注入口を備え、気体を注入したときに膨らんで前記所定の距離を確保する形状を作ることにより、この形状の作製前は、容器全体を薄くすることができるので、多量の保管、輸送に有利である。
【0019】
(5)無線ICタグ装着用容器に、無線ICタグを装着して一体化することにより、使用者の手に渡ったとき、無線ICタグをいちいち貼る手間が無く、使用開始と同時にICタグへの情報書き込みが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、容器に収納する内容物として液体、粉体を含む流動体を想定し、容器に無線ICタグを貼付した場合に、内容物が電解質溶液や金属粉末などであっても、無線ICタグの機能を低下させないようにするという目的を、無線ICタグの背面の一定範囲内に内容物が接近しないように、容器内に空隙形成部を形成することにより実現する。
【実施例1】
【0021】
以下、図面等を参照して、発明を実施するための最良の形態を、実施例をあげて説明する。
図1及び図2は、本発明による無線ICタグ付き容器の実施例1を示す断面図である。
図1及び図2は、液体を入れた状態で、液体の入り口を上にして、容器の中央部をタグ装着面に直角な面で縦に切断した断面を、一部簡略化して示す断面図である。
【0022】
図1及び図2の容器の素材は、いずれも医療用に使用される液体(血液製剤、点滴薬製剤など)や液体の食品、化粧品などを入れることができるように、不純物がまったく浸出しないものを選び、側面に無線ICタグ(以下、ICタグという)を装着して使用するために、非導電性のものとする。したがって、流動体収納部は、上記素材で他の部分から安全に隔離される。
【0023】
図1の実施例の容器本体は、可撓性のある樹脂製のシート材を袋状に加工したものである。
図1は、容器に中身を入れた状態で示す。図に示すように、容器本体1の流動体収納部2は、前面シート3と中間シート4によって囲まれ密閉されている。この状態では、流動体収納部2には液体Lが収納されている。
空隙形成部5は、ICタグの装着面(タグ装着面)6aと流動体収納部2との間に所定の距離を確保するための空隙を形成する部分である。空隙形成部5は、内部には空気などの気体が満たされ、中間シート4と背面シート6によって囲まれ密閉されている。
背面シート6は、その外側面の一部にタグ装着面6aがあって、そこにICタグ10が貼られている。
【0024】
図2の実施例の容器本体は、ポリエチレンを素材としてボトル状に加工したものである。
図2は、容器に中身を入れた状態で示す。図に示すように、容器本体11の流動体収納部12は、容器外装部13の内側面と、空隙形成部15の隔壁部14の外側面によって囲まれ、密閉されている。この状態では、流動体収納部12の内部には液体Lが収納されている。
空隙形成部15は、ICタグの装着面13aと流動体収納部12との間に所定の距離を確保するための空隙を形成する部分である。空隙形成部15は、隔壁部14の内側面と容器外装部13の内側面の一部によって囲まれ、内部には空気などの気体が満たされている。
容器外装部13は、その外側面の一部にタグ装着面13aがあって、そこにICタグ10が貼られている。
【0025】
図3は、ICタグ付き容器を使用した場合に、ICタグの背面の空隙形成部の有無で、タグ内のICチップへの情報の書き込み、読み出し機能に差があることを示す説明図である。
図中の容器は、ICタグ10が装着されている面を下にして垂直面で切断し、ICタグ用リーダー・ライターの上に接近した状態で示す。
図3のAの場合は、ICタグ10の背面に空隙がなく、そのために、ICタグ10の図示しないアンテナ回路が、近傍に電解質溶液Lが存在することの影響を受けて、その特性が乱される。したがって、ICタグ用リーダー・ライターの図示しないアンテナ回路との間で、情報の授受に支障を生じ、送受信は殆ど不可能となる。
図3のBの場合は、ICタグ10の背面に空隙15が存在する。そこでICタグ10の図示しないアンテナ回路は、背面の電解質溶液Lとの間に所定の間隔があるために、通信特性が乱されることはない。したがって、ICタグ用リーダー・ライターの図示しないアンテナ回路との間で、情報の授受が円滑に行われ、ICタグ本来の機能を十分発揮することができる。
この情報授受のために必要なICタグ10と、それに対向する流動体収納部2との距離は、使用状況などを勘案して、5〜20mmの範囲で設定すればよい。
【実施例2】
【0026】
図4、図5及び図7は、本発明による無線ICタグ付き容器の実施例2を示す断面図である。実施例2は、樹脂製の袋やボトルの外側を薄膜で覆い多層化したものである。
図4は、実施例2の容器に液体を入れる以前の状態で、ICタグ10を下側にして、容器の中央部を上下面で切断し、その断面を一部簡略化して示したものである。
図5は、図4と同様の条件で、図4の実施例に内容物を入れた状態で示したものである。
【0027】
図4の実施例の場合は、可撓性のある樹脂製の内側層となるシート23を袋状に加工し、空隙形成部25を形成する空隙形状保持体26と共に、その外側を薄膜状の外側層となるシート27で覆い、ラミネートしたものである。
図6は、空隙形状保持体26の一例を示す斜視図である。図中の空隙形状保持体26aは、丸みをもった四角い平板状で、空隙形状保持体26bは、扁平な円盤状であり、いずれも厚さは、必要な空隙をつくるために必要な5〜20mmの範囲内にある。
【0028】
容器本体21は、シート23で囲まれた流動体収納部22に、液体などの内容物を入れると、図5に示すように膨らみ、流動体収納部22に十分な容積を確保することができる。
空隙形状保持体26は、非導電体で、容器を保管、運搬、使用時などに外圧で変形しないものであれば、なるべく軽いものが望ましく、容器素材のシート23と同一の素材でも良いし、発泡スチロールなどでも良い。
【0029】
空隙形状保持体26a又は26bによって形成される空隙形成部25の周囲は、シート23とシート27によって保持され、ICタグ10と流動体収納部22の間には、シート27と、空隙形状保持体26a又は26bと、シート23が介在する。したがって、図4(図5)の場合は、空隙形成部25は電磁波に影響を与えない非導電体である空隙保持体26(26a又は26b)で満たされている。
【0030】
図7は、実施例2の他の例を、ICタグ10を下側にして、容器の中央部を縦に切断し、その断面を一部簡略化して示したものである。
図7の実施例の場合は、ポリエチレンを素材としてボトル状に加工し、空隙形成部35を形成するための空隙形状保持体36と共に、その外側を薄膜状のシート37で覆ってラミネートしている。空隙形状保持体36は、空隙形成部35の形状が、容器の保管、運搬、使用時などに外圧で変形しないように保持できるものであれば、図7に示す以外の形状のものであってもよい。素材は、容器の他の部分の素材と同一であってもよいし、他の軽い素材であってもよい。
【0031】
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、空隙形成部の形状は図1〜図5に示すもの以外に、また空隙形状保持体も図6や図7に示すもの以外にも種々考えられるが、本発明の主旨にそうものであれば、そのいずれでも良い。
【0032】
さらに、図8に示すように、流動体収納部42に内容物(液体など)Lが無い場合は、空隙形成部45を薄い状態として、保管、運搬時に便利なものとすることもできる。使用時には、図9に示すように、空隙形成部45に空気などを圧入して膨らませるようにすればよい。
図8の実施例は、図1の実施例と同様に、可撓性のある樹脂製のシートで袋状に加工している。図8は、容器に液体を入れる以前の状態で、ICタグ10を下側にして、容器の中央部を上下面で切断し、その断面を一部簡略化して示した説明図である。図9は、図8の使用時の状態を、図8に準じて示したものである。
【0033】
図9に示すように、容器使用時には、図8の状態から容器に液体Lなどの内容物が入れられるが、その直前又は直後に、図示しない空気圧入装置で空気を入れて空隙形成部45を膨らませる。膨らむことによって形成される空隙形成部45は、中間シート44と背面シート46の一部(中央部付近)によって囲まれた領域である。
なお、流動体収納部42は、前面シート43と中間シート44及び背面シート46の一部(周辺部付近)によって囲まれた領域である。
【0034】
空隙形成部45の背面シート46の内側には、空気注入口46aが接着されている。空気注入口46aは、弾力性の強いゴム状のもので、この部分とシート46を、同時に空気注入用の注射針が貫通し、空気が圧入されるが、その後、注射針を引き抜いても、この貫通孔は、素材の弾力による圧力で強く閉じるので、いったん注入された空気は漏れることはない。空気注入口46aには、逆止め弁を設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による無線ICタグ付き容器(袋状の実施例1)の例を示す断面図である。
【図2】本発明による無線ICタグ付き容器(ボトル状の実施例1)の例を示す断面図である。
【図3】無線ICタグ付き容器使用時のICチップへの情報書き込み、読み出しの可否を示す説明図である。
【図4】無線ICタグ付き容器(袋状の実施例2)を内容物が無い状態で示す断面図である。
【図5】図4の容器を内容物がある状態で示す断面図である。
【図6】空隙形状保持体の一例を示す斜視図である。
【図7】無線ICタグ付き容器(ボトル状の実施例2)を示す断面図である。
【図8】図1を変形した容器の例を内容物が無い状態で示す断面図である。
【図9】図8の容器を内容物がある状態で示す断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1、11、21、31、41 容器本体
2、12、22、32、42 流動体収容部
3 前面シート
4 中間シート
5、15、25、35 空隙形成部
6 背面シート
6a、13a、27a、37a タグの装着面
10 無線ICタグ
23、33 内側層
27、37 外側層
26、26a、26b、36 空隙形状保持体
L 液体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
非導電性素材からなり内部に導電性のある流動体を入れるための容器本体と、
前記容器本体の外側面の一部に設けられ、装着されるべき無線ICタグを装着するためのタグ装着面と、
前記容器本体の内部に設けられ、前記流動体を収納する流動体収納部と、
前記容器本体の内部に設けられ、前記タグ装着面と前記流動体収納部との間に所定の距離を確保するための空隙形成部と、
を含む無線ICタグ装着用容器。
【請求項2】
請求項1に記載の無線ICタグ装着用容器において、
前記空隙形成部は、周辺部から受ける圧力に抗して前記所定の距離を維持するための空隙形状保持体を内蔵すること、
を特徴とする無線ICタグ装着用容器。
【請求項3】
請求項2に記載の無線ICタグ装着用容器において、
前記容器本体は、内側層と外側層を含む積層構造であって、
前記流動体収納部は、前記内側層の内側面によって囲まれた領域に形成され、
前記空隙形成部は、前記内側層の外側面の一部と、前記外側層の内側面の一部によって囲まれる領域に形成されること、
を特徴とする無線ICタグ装着用容器。
【請求項4】
請求項1に記載の無線ICタグ装着用容器において、
前記容器本体は、柔軟な樹脂を素材とする袋状であって、
前記空隙形成部は、注入した気体の漏れを防止することができる気体注入口を備え、前記気体を注入したときに膨らんで前記所定の距離を確保すること、
を特徴とする無線ICタグ装着用容器。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の無線ICタグ装着用容器と、
前記容器本体のタグ装着面に装着された無線ICタグと、
を備えることを特徴とする無線ICタグ付き容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−76716(P2007−76716A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269361(P2005−269361)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】