説明

焼成炉

【課題】量産性に優れ、製品特性のバラツキを低減できるとともに、雰囲気焼成用ガスの浪費を防ぎ、しかも、ヒータの長寿命化を図りえる焼成炉を提供する。
【解決手段】炉体1、2は、加熱室11、21を有している。ヒータ3、4は、加熱室11、21を加熱する。耐熱性管体5は、内部にガスの導入される焼成室51を有し、加熱室11、21を通って配置される。耐熱性管体5は炉体1、2に対して相対的に移動が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種セラミック電子部品の焼成に用いられる焼成炉に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミック電子部品の焼成に用いられる焼成炉としては、これまで、量産性の向上などの観点から、いわゆる連続炉と称されるものが主に用いられてきた。連続炉は、一般に、レンガなどの耐熱部材を積み上げて構築した炉体の内部に、ヒータを配置した焼成室を設け、この焼成室内にセラミック成形体を複数枚ずつ縦積みもしくは横積みにしたブロックを複数個整列した状態で投入し、この状態で焼成する。焼成室内の温度は、ヒータによる加熱により、例えば、1000℃〜1300℃の温度まで昇温される。セラミック電子部品の場合には、雰囲気焼成が要求され、焼成室内には、還元用水素ガスや、還元後の酸化防止のための窒素ガスが導入される。
【0003】
しかし、上述した連続焼成炉は、基本的に、レンガなどを積み上げて構築した炉体の内部に、ヒータを配置した焼成室を設け、この焼成室内に大量の水素や窒素ガスなどを導入する構造であるため、種々の問題を抱えている。
【0004】
まず、レンガなどを積み上げて構築した炉体の内部に、焼成室を設け、この焼成室内に水素や窒素ガスなどを導入する構造であるため、水素や窒素ガスが炉体を通って外部に漏洩してしまい、無駄が多い。
【0005】
しかも、上述したガス漏洩量が変動し、そのために、セラミックに対する水素ガスや、窒素ガスの接触が変動し、焼成して得られたセラミック電子部品の特性にバラツキを生じ易い。
【0006】
更に、ヒータを配置した焼成室内に大量の水素ガスが導入されるため、ヒータが水素ガスの影響を受けて劣化してしまい、早期の交換作業が必要となる。
【0007】
特許文献1は、横型管状炉を用いて炉芯管内の円筒形耐熱容器中で、セラミック成形体を焼成する手法を開示している。この手法によれば、雰囲気ガスにヒータが触れることもないし、ガス浪費の問題も回避できるが、量産性を確保することができない。
【特許文献1】特開平9−132463号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、量産性に優れ、製品特性のバラツキを低減できるとともに、雰囲気焼成用ガスの浪費を防ぎ、しかも、ヒータの長寿命化を図りえる焼成炉を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明に係る焼成炉は、炉体と、ヒータと、耐熱性管体とを含む。前記炉体は、加熱室を有しており、前記ヒータは、前記加熱室を加熱する。
【0010】
前記耐熱性管体は、内部にガスが導入される焼成室を有する。この耐熱性管体は、前記加熱室を通って配置され、前記炉体に対して相対的に移動可能である。
【0011】
上述したように、本発明に係る焼成炉では、炉体は加熱室を有しており、この加熱室はヒータによって焼成に必要な温度まで昇温される。
【0012】
本発明に係る焼成炉は、耐熱性管体を備えており、耐熱性管体は、内部にガスが導入される焼成室を有する。従って、耐熱性管体の内部の焼成室に、焼成しようとする未焼成セラミック電子部品を配置するとともに、雰囲気焼成に適したガス、例えば、水素ガスや窒素ガスを導入することができる。水素ガスや窒素ガスは、耐熱性管体の内部だけをとおり、その周りの加熱室に漏洩することがない。このため、水素ガスや窒素ガスが漏れることがなくなり、ガスの消費量が著しく低減される。
【0013】
しかも、耐熱性管体から外部へのガスの漏洩がなくなるので、耐熱性管体に対する雰囲気ガスの流量を安定化し、雰囲気ガスと未焼成セラミック電子部品との接触を安定化し、安定した特性を有するセラミック電子部品を得ることができる。
【0014】
また、ヒータが、水素ガスに触れることがなくなるから、ヒータの水素ガスによる劣化を回避することができる。
【0015】
更に、耐熱性管体は、加熱室を通り、炉体に対して相対的に移動可能であるから、耐熱性管体を、個別的焼成炉として機能させ、その数を増加して並べ、焼成処理の済んだ耐熱性管体から順次に取り出すなどの操作を、自由に行なうことができるので、高い量産性を確保することができる。
【0016】
耐熱性管体は、好ましくは、アルミナでなる。アルミナであれば、セラミック焼成温度に耐え得る耐熱性を有するし、その緻密性のゆえにガス漏れを確実に防止でき、しかも、焼成時にセラミック電子部品に対する汚染も無視できるからである。
【0017】
具体的構成として、炉体は、下炉体と、上炉体とを含み、下炉体及び上炉体の間に、耐熱性管体を移動させる移動路を設けることができる。この構造であれば、送り装置、例えばプッシャを備えることにより、耐熱性管体を、移動路の一端側から他端側に向かって押す構造を実現し、連続炉に近い量産性の高い焼成炉を構成することができる。
【0018】
上述した構成をとる場合は、耐熱性管体は複数個であることが好ましい。複数個の耐熱性管体のそれぞれは、移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列する。この構造によれば、耐熱性管体自体の配列を利用して、送り装置により、耐熱性管体のそれぞれを、移動路の一端側から他端側に向かって、順次に移動させることができる。
【0019】
勿論、この場合は、ヒータは複数であり、移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列されていることが好ましい。
【0020】
更に好ましくは、移動路の他端側から押出された耐熱性管体を、移動路の一端側に戻す機構を有する。この構造によれば、耐熱性管体を循環させ、量産性よく焼成することができる。
【0021】
未焼成セラミック電子部品は、耐熱性管の内部にいわゆるバラ積みの状態で配置してもよいが、未焼成セラミック電子部品を保持する部品保持体(コンテナ)を用い、このコンテナによって未焼成セラミック電子部品を保持することが、量産性の向上及び焼成処理の合理化等の観点から好ましい。
【発明の効果】
【0022】
以上述べたように、本発明によれば、量産性に優れ、製品特性のバラツキを低減できるとともに、雰囲気焼成用ガスの浪費を防ぎ、しかも、ヒータの長寿命化を図りえる焼成炉を提供することができる。
【0023】
本発明の他の特徴及びそれによる作用効果は、添付図面を参照し、実施例によって更に詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
図1は本発明に係る焼成炉の正面図、図2は図1の2−2線に沿った断面図、図3は図2を拡大して詳細に示す断面図である。これらの図を参照すると、本発明に係る焼成炉は、炉体1、2と、ヒータ3、4と、耐熱性管体5とを含む。
【0025】
炉体1、2は、レンガなどの適当な耐熱性部材によって構成されるもので、その内部に加熱室11、21を有している。図示の炉体1、2は、下炉体1と、上炉体2とを含んでいる。下炉体1及び上炉体2は、上面及び下面が互いに間隔を隔てて対向するように組み合わされ、その間隔を、耐熱性管体5を移動させる移動路として利用するようになっている。
【0026】
下炉体1及び上炉体2は、例えば、全長20m程度の長い炉を構成する。下炉体1及び上炉体2のそれぞれは、全長にわたって、一体化されていてもよいし、複数に分割されていてもよい。図は、下炉体1及び上炉体2のそれぞれを、3つに分割して従属的に並べた例を示している。
【0027】
ヒータ3、4は、炉体1、2によって支持され、加熱室11、21を加熱する。ヒータ3、4は、電熱ヒータであってもよいし、ガス燃焼ヒータであってもよい。図は電熱ヒータを示している。ヒータ3、4のうち、ヒータ3は、下炉体1によって支持され、加熱室11を横切っている。ヒータ4は、上炉体2によって支持され加熱室21を横切っている。ヒータ3、4は、炉体1、2の長さ方向に、間隔を隔てて複数配置されている。その本数は、要求される熱量に応じて選択される。
【0028】
耐熱性管体5は、内部にガスが導入される焼成室51を有する。ガスは、焼成すべきセラミック電子部品に要求される雰囲気に応じて選択されるもので、例えば、水素ガスや窒素ガスなどである。耐熱性管体5は、例えば、円筒状又は角筒状などの形状を持ち、加熱室11、21を通り、炉体1、2に対して相対的に移動可能に配置されている。つまり、下炉体1と上炉体2との間に形成された移動路を、矢印F1の方向に移動可能である。
【0029】
耐熱性管体5は、好ましくは、アルミナでなる。アルミナであれば、セラミック焼成温度に耐え得る耐熱性を有するし、その緻密性のゆえにガス漏れを確実に防止でき、しかも、焼成時に、未焼成セラミック電子部品に対する成分的汚染も無視できるからである。
【0030】
耐熱性管体5の焼成室51には、未焼成セラミック電子部品が配置される。未焼成セラミック電子部品は、焼成室51の内部にいわゆるバラ積みの状態で配置してもよいが、未焼成セラミック電子部品を保持する部品保持体(コンテナ)52を用い、このコンテナ52によって未焼成セラミック電子部品を保持することが、量産性の向上及び焼成処理の合理化等の観点から好ましい。コンテナ52は、アルミナ等で構成することが好ましく、自己の長さと、耐熱性管体5の長さなどを考慮した個数だけ、備えられる。
【0031】
耐熱性管体5に対するコンテナ52の挿入に当たっては,図4に示すように、予め、保持孔521の内部に未焼成セラミック電子部品を搭載したコンテナ52を、耐熱性管体5の軸方向の一端側から挿入し挿入後に蓋53を取り付けて閉じる。蓋53には、ガス注入口54が設けられている。耐熱性管体5の軸方向で見て、蓋53とは反対側の端部にも蓋55が設けられており、蓋55にはガス排出口56が設けられている。
【0032】
図5は、蓋53の部分の更に詳しい構造を示す図である。この例では、蓋53に蝶番58を取り付けて、蓋53を開閉できるようにしてある。
【0033】
耐熱性管体5の両端部の内部には、耐熱性断熱部材57が挿脱可能に配置されており、この耐熱性断熱部材57により、耐熱性管体5の外部への放熱を防ぐようになっている。
【0034】
更に、耐熱性管体5の軸方向の両端には、支持部材71、72が取り付けられている。耐熱性管体5は、この支持部材71、72によって支持されながら、下炉体1及び上炉体2に対して相対的に移動する。
これらの支持部材71、72は、例えば、レンガや耐熱性ファイバを主体として構成することができる。
【0035】
支持部材71、72のそれぞれは、耐熱性管体5の軸方向の両端に装着された支持装置61、62を介して、耐熱性管体5を支持する。支持装置61、62は可動装置63、64に結合されている。可動装置63、64は、受面と接する下端にローラなどの転動手段65、66を有する。
【0036】
図1及び図2を参照すると、耐熱性管体5は、炉体1、2の全長に併せて、複数個が準備され、それぞれが、互いに隣接するようにして、移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列される。
【0037】
耐熱性管体5を、炉体1、2の全長に併せて、複数個配置したのに併せて、ヒータ3、4は、耐熱性管体5の配置位置及び個数に対応する数だけ備えられ、移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列されている。
【0038】
耐熱性管体5を配列した一端側には、送り装置91が配置されており、耐熱性管体5自体の配列を利用して、耐熱性管体5のそれぞれを、移動路の一端側から他端側に向かって、矢印F1で示す方向に順次に移動させることができるようになっている。
【0039】
更に、移動路の他端側から押出された耐熱性管体5を、移動路の一端側に戻す機構を有する。具体的には、上述した耐熱性管体5の配列の終端位置に、リフトアップのための送り装置92を配置し、終端に位置する耐熱性管体5を、矢印F2で示すように、上方に送りだす。更に、上方に送り出された耐熱性管体5を、上炉体2の上方に配置された送り装置93によって、矢印F3で示す方向に直線的に送り出す。そして、一端側において、耐熱性管体5を矢印F4で示すように下降させ、始端側に戻す。
【0040】
次に、本発明に係る焼成炉の有する作用効果に付いて説明する。まず、炉体1、2は加熱室11、21を有しており、この加熱室11、21を、ヒータ3、4によって加熱するから、加熱室11、21を焼成に必要な温度まで、十分に昇温させることができる。
【0041】
焼成温度パターンは、例えば図6に示すようなものである。即ち、図6において、最初の数時間の昇温サイクルで、加熱空間11、21及び耐熱性管体5の焼成室51の内部温度を、焼成温度1300〜1400℃まで、直線的に昇温させた後、数時間程度、この焼成温度を維持し、その後、数時間の降温サイクルを経て、焼成プロセスが終了する。
【0042】
セラミック電子部品の場合、上記の焼成プロセスにおいて、水素ガス(還元プロセスの場合)や、窒素ガス(中性雰囲気焼成プロセスの場合)が、耐熱性管体5の焼成室51の内部に導入される。これらのガスは、図6の焼成プロセスの全期間を通して供給する必要はない。焼成温度1300〜1400℃の温度に保たれる数時間の間、供給するだけでよい。
【0043】
ここで、本発明に係る焼成炉は、耐熱性管体5を備えており、耐熱性管体5は、内部にガスが導入される焼成室51を有する。従って、焼成室51に、焼成しようとする未焼成セラミック電子部品を配置するとともに、雰囲気焼成に適したガス、例えば、水素ガスや窒素ガスを導入することができる。水素ガスや窒素ガスは、耐熱性管体5の内部だけをとおり、その周りの加熱室11、21に漏洩することがない。このため、水素ガスや窒素ガスが漏れることがなくなり、ガスの消費量が著しく低減される。
【0044】
しかも、耐熱性管体5から外部へのガスの漏洩がなくなるので、耐熱性管体5に対する雰囲気ガスの流量を安定化し、雰囲気ガスと未焼成セラミック電子部品との接触を安定化し、安定した特性を有する焼成セラミック電子部品を得ることができる。
【0045】
また、ヒータ3、4が、水素ガスに触れることがなくなるから、ヒータ3、4の水素ガスによる劣化を回避することができる。
【0046】
更に、耐熱性管体5は、加熱室11、21を通り、矢印F1で示すように、炉体1、2に対して相対的に移動可能であるから、耐熱性管体5を、個別的焼成炉として機能させ、その数を増加して並べ、焼成処理の済んだ耐熱性管体5から順次に取り出すなどの操作を、自由に行なうことができるので、高い量産性を確保することができる。
【0047】
複数個の耐熱性管体5のそれぞれを、移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列した場合は、耐熱性管体5自体の配列を利用して、送り装置91により、耐熱性管体5のそれぞれを、移動路の一端側から他端側に向かって、矢印F1で示すように、順次に移動させることができる。
【0048】
実施例の場合は、ヒータ3、4は複数であり、移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列されているから、耐熱性管体5の焼成室51に挿入されたセラミック電子部品を、全移動路において、確実に焼成することができる。
【0049】
更に、実施例では、終端位置に、リフトアップのための送り装置92を配置し、終端に位置する耐熱性管体5を、矢印F2で示すように、上方に送りだす。更に、上方に送り出された耐熱性管体5を、上炉体2の上方に配置された送り装置93によって、矢印F3で示す方向に直線的に送り出す。そして、一端側において、耐熱性管体5を矢印F4で示すように下降させ、始端側に戻す。このように、移動路の他端側から押出された耐熱性管体5は、移動路の一端側に戻す機構を有する構成の場合は、耐熱性管体5を循環させ、量産性よく焼成することができる。
【0050】
図7は本発明に係る焼成炉の別の実施例を示す正面図、図8は図7の8−8線に沿った断面図である。図において、図1、図2に現れた構成部分に相当する部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例の特徴は、上炉体2に昇降装置94、95を連結したことである。昇降装置94、95は、支持枠体8によって指示されている。この構造によれば、耐熱性管体5の送り操作時に、昇降装置94、95によって上炉体2を上昇させ、送り操作を円滑に行なうことができる。
【0051】
また、昇降装置94、95を備えることにより、下炉体1に対する上炉体2の間隔を調整できるので、耐熱性管体5として、断面形状の異なるものにも対応できる。図9及び図10にその一例を示す。
【0052】
図9は本発明に係る焼成炉の別の実施例を示す正面図、図10は図9の10−10線に沿った断面図である。図において、図7、図8に現れた構成部分に相当する部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例は、上炉体2に昇降装置94、95を連結した点では、図7、図8の場合と同じであるが、この昇降装置94、95を利用して、上炉体2を上昇させ、下炉体1と上炉体2との間に、図7、図8に示した耐熱性管体よりも形状の大きな耐熱性管体5を配置してある。これにより、焼成の量産性が向上する。図示は省略するが、図10、図11とは逆に、形状の小さな耐熱性管体に対しても、適応が可能である。
【0053】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る焼成炉の正面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図である。
【図3】図2の拡大断面図である。
【図4】本発明に係る焼成炉において、耐熱性管体に対するコンテナの挿入を説明する図である。
【図5】本発明に係る焼成炉において、ガス導入部分とその蓋の部分を拡大して示す図である。
【図6】焼成温度パターンの一例を示すグラフである。
【図7】本発明に係る焼成炉の別の実施例を示す正面図である。
【図8】図7の8−8線に沿った断面図である。
【図9】本発明に係る焼成炉の別の実施例を示す正面図である。
【図10】図9の10−10線に沿った断面図である。
【符号の説明】
【0055】
1 下炉体
11 焼成室
2 上炉体
21 焼成室
3、4 ヒータ
5 耐熱性管体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炉体と、ヒータと、耐熱性管体とを含む焼成炉であって、
前記炉体は、加熱室を有しており、
前記ヒータは、前記加熱室を加熱するものであり、
前記耐熱性管体は、内部にガスの導入される焼成室を有し、前記加熱室を通って配置され、前記炉体に対して相対的に移動可能である、
焼成炉。
【請求項2】
請求項1に記載された焼成炉であって、前記耐熱性管体は、アルミナでなる焼成炉。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された焼成炉であって、前記炉体は、下炉体と、上炉体とを含み、前記下炉体及び前記上炉体の間に、前記耐熱性管体を移動させる移動路が設けられている、
焼成炉。
【請求項4】
請求項3に記載された焼成炉であって、更に、送り装置を有し、前記送り装置は、前記耐熱性管体を、前記移動路の一端側から、他端側に向かって押す焼成炉。
【請求項5】
請求項4に記載された焼成炉であって、前記耐熱性管体は複数個であり、それぞれは、前記移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列されている焼成炉。
【請求項6】
請求項5に記載された焼成炉であって、前記ヒータは、複数であり、前記移動路の一端側から他端側に向かって順次に配列されている焼成炉。
【請求項7】
請求項5又は6に記載された焼成炉であって、前記移動路の前記他端側から押出された前記耐熱性管体を、前記移動路の前記一端側に戻す機構を有する焼成炉。
【請求項8】
請求項1乃至7の何れかに記載された焼成炉であって、前記耐熱性管体は、内部に、未焼成セラミック電子部品を保持する部品保持体を有する、焼成炉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−284005(P2006−284005A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−100943(P2005−100943)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】