説明

煙突設置型集塵装置及び排熱回収ボイラ

【課題】ボイラの運転を継続しつつ、濾網に付着した飛散物を除去することができる煙突設置型集塵装置を提供する。
【解決手段】内部濾網10は、煙突9の出口全体を覆うことが可能な捕集領域10a,10bを別々に有する。煙突9の幅方向に内部濾網10を移動可能とし、内部濾網10の捕集領域10a,10bのうちの1つを選択して煙突9の出口全体を覆わせる移動機構11を設ける。内部濾網10の捕集領域10a,10bのうちの煙突9の出口全体を覆わない捕集領域に付着した飛散物を除去する除去装置19A,19B,20A,20Bを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス中の飛散物を捕集する濾網を備えた煙突設置型集塵装置及び排熱回収ボイラに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば図5で示すように、ガスタービン1と、このガスタービン1の排ガスを熱源として蒸気を生成し、その蒸気を蒸気タービン等(図示せず)に供給する排熱回収ボイラ2と、ガスタービン1や蒸気タービンの駆動によって発電する発電機(図示せず)とを備えた複合発電プラント(コンバインドサイクル発電プラント)が知られている。この複合発電プラントは、他の火力発電プラントと比較して発電効率が高く、世界中で盛んに建設されている。
【0003】
排熱回収ボイラ2は、節炭器3、蒸発器4、過熱器5、及びドラム7などを有している。そして、節炭器3及び蒸発器4で水を加熱して蒸気を発生させ、ドラム7で水と蒸気に分離させ、分離した蒸気を過熱器5で過熱した後、主蒸気管8を介し蒸気タービン等に供給するようになっている。また、ガスタービン1の排ガス中には窒素酸化物(NOx)が含まれているので、これを除去するための脱硝装置6が排熱回収ボイラ2に組込まれている。脱硝装置6は、排ガス中の窒素酸化物を分解するためにアンモニアを注入している。
【0004】
ここで、例えばガスタービン1の燃料として油類、例えばA重油を使用する場合、A重油中の硫黄分により、ガスタービン1の排ガス中には硫黄酸化物(SOx)が多く含まれる。そのため、排ガス中の硫黄酸化物とアンモニアが化学反応して酸性硫安を生成し、この酸性硫安が伝熱管に付着する。燃料として油類ではなく、付臭剤を含ませた天然ガスを使用する場合も同様である。そして、酸性硫安は、伝熱管に錆を発生させ、また排熱回収ボイラ2が停止して冷却されると粉末状になる。また、排ガス中に含まれる煤塵も伝熱管に付着する。そのため、このような状態で、ガスタービン1を起動すると、錆、粉末状の酸性硫安、や煤塵などが飛散し、それらの飛散物が排ガスとともに排熱回収ボイラ2の煙突9から外部に排出される可能性がある。
【0005】
そこで、例えば、排ガス中の飛散物を捕集する濾網(詳細には、3重の金網)を、煙突のダンパーの上部に設置する方法が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、例えば定期検査後の排熱回収ボイラの再起動運転時にダンパーを全閉固定し、その上部を作業用の足場として利用して、濾網を設置する。その後、濾網に付着した飛散物が増大して流動抵抗が増すと、ガスタービンの運転に支障を来さないために、濾網を清掃している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−285631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来技術には以下のような改善の余地が存在する。すなわち、上記従来技術では、濾網を清掃する場合に排熱回収ボイラを停止させる必要があった。
【0008】
本発明の目的は、ボイラの運転を継続しつつ、濾網に付着した飛散物を除去することができる煙突設置型集塵装置及び排熱回収ボイラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、ボイラの煙突に設置され排ガス中の飛散物を捕集する第1濾網を備えた煙突設置型集塵装置において、前記第1濾網は、前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆うことが可能な捕集領域を別々に少なくとも2つ有し、前記煙突の略幅方向に前記第1濾網を移動可能とし、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの1つの捕集領域を選択して前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わせる移動機構を設け、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わない捕集領域に付着した飛散物を除去する除去手段を設ける。
【0010】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記移動機構は、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わない捕集領域を前記煙突の長さ方向に曲げて送る送りローラと、前記送りローラを回転駆動するモータとを有する。
【0011】
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記送りローラで前記煙突の長さ方向に曲げられた捕集領域を収納するとともに、前記除去手段を収納する収納カバーを設け、前記収納カバーの下方側に前記第1濾網から除去された飛散物を取出すための回収口を設ける。
【0012】
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆う捕集領域をさらに覆う第2濾網を設ける。
【0013】
(5)上記目的を達成するために、本発明は、ガスタービンからの排ガスを熱源として蒸気を発生させる熱交換器と、前記排ガス中の窒素酸化物を分解するために前記排ガス中にアンモニアを注入する脱硝装置と、前記熱交換器及び前記脱硝装置を通過した排ガスを外部に排出する煙突と、前記煙突に設置され前記排ガス中の飛散物を捕集する濾網とを備えた排熱回収ボイラにおいて、前記第1濾網は、前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆うことが可能な捕集領域を別々に少なくとも2つ有し、前記煙突の略幅方向に前記第1濾網を移動可能とし、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの1つの捕集領域を選択して前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わせる移動機構を設け、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わない捕集領域に付着した飛散物を除去する除去手段を設ける。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ボイラの運転を継続しつつ、濾網に付着した飛散物を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による煙突設置型集塵装置の構造を表す側方断面図であり、内部濾網の一方の捕集領域が煙突の出口全体を覆った状態を示す。
【図2】本発明の一実施形態による煙突設置型集塵装置の構造を表す側方断面図であり、内部濾網の他方の捕集領域が煙突の出口全体を覆った状態を示す。
【図3】本発明の一実施形態による煙突設置型集塵装置の構造を表す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態における制御装置を関連機器とともに表すブロック図である。
【図5】複合発電設備の要部構成を一例として表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態は、上述した複合発電設備の排熱回収ボイラ2に適用したものであり、上述した部分と同等の部分は適宜説明を省略する。
【0017】
図1及び図2は、本実施形態による煙突設置型集塵装置の構造を表す側方断面図であり、図3は、平面図である。
【0018】
これら図1〜図3において、煙突設置型集塵装置は、排熱回収ボイラ2の煙突9に設置されており、排ガス中の飛散物(詳細には、上述した錆、粉末状の酸性硫安、や煤塵等)を捕集する内部濾網(内部ストレーナ)10を備えている。内部濾網10は、煙突9の出口全体を覆うことが可能な捕集領域10a,10bを別々に有している。言い換えれば、内部濾網10は、煙突9の直径寸法の2倍以上の長さを有している。そして、煙突9の幅方向(図中左右方向)に内部濾網10を移動可能とし、内部濾網10の捕集領域10a,10bのうちの1つを選択して煙突9の出口全体を覆わせる移動機構11が設けられている。
【0019】
移動機構11は、煙突9の幅方向一方側及び他方側にそれぞれ設けられ、内部濾網10の幅寸法程度の軸長さを有する送りローラ(駆動ローラ)12A,12Bと、これら送りローラ12A,12Bの回転軸にそれぞれ接続されたモータ13A,13Bと、送りローラ12A,12Bの間でかつ内部濾網10の幅方向一方側端部及び幅方向他方側端部にそれぞれ列をなすように設けられたガイドローラ(従動ローラ)14とで構成されている。ガイドローラ14の外周には所定の間隔で突起物が設けられており、濾網10の両端には前述した突起物に対応する穴が所定の間隔で形成されている。
【0020】
そして、例えば図1で示すように、モータ13A,13Bが駆動して送りローラ12A,12Bが図中右回りに回転すると、内部濾網10が図中右側に移動し、これによって内部濾網10の捕集領域10aが煙突9の長さ方向(図中下側)に曲げられて送られるとともに、内部濾網10の捕集領域10bが煙突9の出口全体を覆うようになっている。一方、例えば図2で示すように、モータ13A,13Bが駆動して送りローラ12A,12Bが図中左回りに回転すると、内部濾網10が図中左側に移動し、これによって内部濾網10の捕集領域10bが煙突9の長さ方向に曲げられて送られるとともに、内部濾網10の捕集領域10aが煙突9の出口全体を覆うようになっている。
【0021】
内部濾網10は、送りローラ12A,12Bで90度に曲げられるように、柔軟性を持つ材質で形成されている。しかし、煙突9から排出されるガスの温度や圧力は若干高いことから、内部濾網10が膨張し破損する可能性がある。そのため、送りローラ12A,12Bの径寸法を出来るだけ大きくしたり、内部濾網10の厚み寸法を大きくしたりすることが好ましい。そして、本実施形態では、内部濾網10が万一破損する場合を考慮し、その破損物が外部に飛散するのを防止するため、内部濾網10を覆うように外部濾網(外部ストレーナ)15が設けられている。この外部濾網15は、内部濾網10より網目が粗くてもよいし、重くてもよい。なお、外部濾網15の周囲には、送りローラ12A,12Bを覆う送りローラ用カバー16A,16Bと、ガイドローラ14を覆うガイドローラ用カバー17とが設けられている。
【0022】
また、煙突9の外周側には収納カバー18A,18Bが設けられている。収納カバー18Aは、送りローラ12Aで煙突9の長さ方向に曲げられた内部濾網10の捕集領域10aを収納するとともに、第1除去装置19A(詳細には、加振器又はブラシ等)及び第2除去装置20A(詳細には、高圧エア若しくは高圧水を噴出する噴射ノズル)を収納している。そして、除去装置19A,20Aは、内部濾網10の捕集領域10aが煙突9の長さ方向に移動する過程で、捕集領域10aに付着した飛散物を除去するようになっている。同様に、収納カバー18Bは、送りローラ12Bで煙突9の長さ方向に曲げられた内部濾網10の捕集領域10bを収納するとともに、第1除去装置19B及び第2除去装置20Bを収納している。そして、除去装置19B,20Bは、内部濾網10の捕集領域10bが煙突9の長さ方向に移動する過程で、捕集領域10bに付着した飛散物を除去するようになっている。なお、収納カバー18A,18Bの下方側には、詳細を図示しないが、内部濾網10から除去された飛散物を取出すための回収口21A,21Bが設けられている。
【0023】
また、煙突設置型集塵装置は、図4で示すように、圧力検出器22及び制御装置23を備えている。圧力検出器22は、例えば内部濾網10の上流側に設置されて排ガスの圧力を検出し、その検出値を制御装置23に出力するようになっている。制御装置23は、詳細を図示しないが、プログラムを予め記憶する記憶部(メモリ)と、そのプログラムに基づいて所定の演算処理を行う演算処理部(CPU)とを有しており、圧力検出器22で検出された圧力が予め設定記憶された所定の閾値に達したかどうかを判定するようになっている。そして、例えば内部濾網10の捕集領域10aが煙突9の出口全体を覆うような状態にて、圧力検出器22で検出された圧力が所定の閾値に達した場合は、制御装置23がモータ13A,13Bを駆動制御して内部濾網10を図中右側下方に移動させるとともに、除去装置19A,20Aを駆動制御するようになっている。また、例えば内部濾網10の捕集領域10bが煙突9の出口全体を覆うような状態にて、圧力検出器22で検出された圧力が所定の閾値に達した場合は、制御装置23がモータ13A,13Bを駆動制御して内部濾網10を図中左側下方に移動させるとともに、除去装置19B,20Bを駆動制御するようになっている。なお、前述の制御装置23は、圧力検出器22で検出された圧力が予め設定記憶された所定の閾値に達した場合、警報を発するように構成しても良い。この場合、運転員は警報の詳細を確認し、モータ13A,13B、除去装置19A,20A又は19B,20Bの操作スイッチを操作して、これらの機器を手動により制御するようにしても良い。
【0024】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を説明する。
【0025】
例えば図2で示すように内部濾網10の捕集領域10aが煙突9の出口全体を覆うような状態で排熱回収ボイラ2の運転を継続すると、内部濾網10の捕集領域10aに飛散物(詳細には、錆、粉末状の酸性硫安、や煤塵等)が付着し、内部濾網10の前後の差圧、すなわち内部濾網10の上流側圧力が上昇する。そして、内部濾網10の上流側圧力が所定の閾値に達すると、制御装置23によって、モータ13A,13Bが駆動して内部濾網10を図中右側下方に移動させるとともに、除去装置19A,20Aが駆動する。これにより、内部濾網10の捕集領域10aに付着した飛散物が除去装置19A,20Aによって除去されるとともに、内部濾網10の捕集領域10bが煙突9の出口全体を覆うようになる(図1参照)。その結果、内部濾網10の上流側圧力が減少し、排熱回収ボイラ2の運転を継続することができる。
【0026】
さらに、この状態で排熱回収ボイラ2の運転を継続すると、内部濾網10の捕集領域10bに飛散物が付着し、内部濾網10の前後の差圧、すなわち内部濾網10の上流側圧力が上昇する。そして、内部濾網10の上流側圧力が所定の閾値に達すると、制御装置23によって、モータ13A,13Bが駆動して内部濾網10を図中左側下方に移動させるとともに、除去装置19B,20Bが駆動する。これにより、内部濾網10の捕集領域10bに付着した飛散物が除去装置19B,20Bによって除去されるとともに、内部濾網10の捕集領域10aが煙突9の出口全体を覆うようになる(図2参照)。その結果、内部濾網10の上流側圧力が減少し、排熱回収ボイラ2の運転を継続することができる。
【0027】
本実施形態では、上述したような動作を繰り返すことにより、排熱回収ボイラ2の運転を継続しつつ、内部濾網10に付着した飛散物を除去することができる。
【0028】
なお、上記一実施形態においては、内部濾網10は、2つの捕集領域10a,10bを有している場合を例にとって説明したが、これに限られず、例えば3つ以上の捕集領域を有していてもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。また、内部濾網10は、キャタピラのように所定の間隔で容易に折れ曲がるような構造としてもよい。このような場合には、内部濾網10が破損する可能性が低くなり、外部濾網15を設けなくてもよい。
【0029】
また、上記一実施形態においては、内部濾網10が煙突9の出口全体を覆うように、かつ内部濾網10を煙突9の幅方向に移動させるような構造を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば内部濾網10が煙突9の長さ方向中間位置にてその断面開口全体を覆うように、かつ内部濾網10を煙突9の略幅方向(詳細には、煙突9の長さ方向に対して直交する方向か、若しくは斜め方向)に移動させるような構造としてもよい。このような場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0030】
なお、以上においては、排熱回収ボイラ2は、図5で示すように、節炭器3、蒸発器4、及び過熱器5などを略水平方向に配置した構造を例にとって説明したが、これに限られず、略鉛直方向に配置した構造であってもよい。また、煙突9は、鉛直方向に延在する構造を例にとって説明したが、これに限られない。また、複合発電設備の排熱回収ボイラ2に本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これに限られず、他のボイラに適用してもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 ガスタービン
2 排熱回収ボイラ
3 節炭器
4 蒸発器
5 過熱器
6 脱硝装置
9 煙突
10 内部濾網(第1濾網)
10a 捕集領域
10b 捕集領域
11 移動機構
12A,12B 送りローラ
13A,13B モータ
15 外部濾網(第2濾網)
18A,18B 収納カバー
19A,19B 第1除去装置(除去手段)
20A,20B 第2除去装置(除去手段)
21A,21B 回収口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイラの煙突に設置され排ガス中の飛散物を捕集する第1濾網を備えた煙突設置型集塵装置において、
前記第1濾網は、前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆うことが可能な捕集領域を別々に少なくとも2つ有し、
前記煙突の略幅方向に前記第1濾網を移動可能とし、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの1つの捕集領域を選択して前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わせる移動機構を設け、
前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わない捕集領域に付着した飛散物を除去する除去手段を設けたことを特徴とする煙突設置型集塵装置。
【請求項2】
請求項1記載の煙突設置型集塵装置において、前記移動機構は、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わない捕集領域を前記煙突の長さ方向に曲げて送る送りローラと、前記送りローラを回転駆動するモータとを有することを特徴とする煙突設置型集塵装置。
【請求項3】
請求項2記載の煙突設置型集塵装置において、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記送りローラで前記煙突の長さ方向に曲げられた捕集領域を収納するとともに、前記除去手段を収納する収納カバーを設け、
前記収納カバーの下方側に前記第1濾網から除去された飛散物を取出すための回収口を設けたことを特徴とする煙突設置型集塵装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の煙突設置型集塵装置において、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆う捕集領域をさらに覆う第2濾網を設けたことを特徴とする煙突設置型集塵装置。
【請求項5】
ガスタービンからの排ガスを熱源として蒸気を発生させる熱交換器と、前記排ガス中の窒素酸化物を分解するために前記排ガス中にアンモニアを注入する脱硝装置と、前記熱交換器及び前記脱硝装置を通過した排ガスを外部に排出する煙突と、前記煙突に設置され前記排ガス中の飛散物を捕集する濾網とを備えた排熱回収ボイラにおいて、
前記第1濾網は、前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆うことが可能な捕集領域を別々に少なくとも2つ有し、
前記煙突の略幅方向に前記第1濾網を移動可能とし、前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの1つの捕集領域を選択して前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わせる移動機構を設け、
前記第1濾網の少なくとも2つの捕集領域のうちの前記煙突の出口全体若しくは断面開口全体を覆わない捕集領域に付着した飛散物を除去する除去手段を設けたことを特徴とする排熱回収ボイラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−145039(P2011−145039A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8054(P2010−8054)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】