説明

煙草加工用装置及び方法

本発明は、装置(1)及び方法を提供し、処理条件は煙草加工用装置内で一定に維持されることができる。装置は、加工される煙草とプロセスガスとを結合させるための結合装置(2)を備え、第一量のプロセスガスを排出するための排出装置(3)及び第二量のプロセスガスを供給するための供給装置(4)に接続されている。装置(1)は、第一量の排出されたプロセスガス及び/又は第二量の供給されたプロセスガスを制御するための少なくとも一つの制御装置(5)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、煙草加工用装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
任意の天然産物に適用可能であるが、本発明及び本発明が関係する問題は、煙草の加工も関して詳細に説明される。
【0003】
煙草の加工における重要なプロセスは、煙草が望ましい水分含有量まで乾燥されることである。煙草の乾燥は、煙草の燃焼性及び味覚性に大いに影響するため、煙草を乾燥させることが必要である。
【0004】
工業的な煙草の加工の間、煙草の乾燥は、種々の乾燥装置及び乾燥方法によって実行される。例えば、従来から、回転作動型円筒乾燥機が公知であり、煙草は、水平面指向の乾燥ローラ内のプロセスガスによって乾燥される。しかしながら、円筒乾燥機内の乾燥プロセスは比較的長時間続き、極めて大量のエネルギを消費するため、円筒乾燥機内の煙草の乾燥は、場合によっては、工業的な煙草の乾燥に適するのみである。
【0005】
さらに、従来より、フロー乾燥機が公知であり、煙草は、過熱水蒸気を有するプロセスガスフローによって乾燥室内で乾燥される。そのような装置において、望ましい水分含有量まで煙草を乾燥させるには、ほんの数秒しか要さない。従って、フロー乾燥機は、工業的な煙草の加工に極めて適切である。しかしながら、フロー乾燥機による煙草の乾燥の不都合な点は、一般的に乾燥された煙草の品質が低いことである。
【0006】
特許文献1には、例えば、煙草を加工するための方法及び装置が開示され、煙草は、過熱水蒸気を有することが好ましいプロセスガスを用いて乾燥される。この場合、過熱水蒸気内の残渣ガス含量が制御される。
【0007】
しかしながら、煙草を乾燥させるための本装置において、煙草は、一般的に、異なる水分含有量を有し、異なる量の水分がプロセスガス内に排出され、装置内のプロセスガスの全量がそれによって変化するために、装置内にあるプロセスガスの全量は変動する。さらに、水分に加えて、他の物質が、煙草の乾燥中に煙草からプロセスガス内に排出されるため、プロセスガスは、所定の程度までしか煙草乾燥用のリサイクルに利用できない。このような理由により、本装置から排出されるプロセスガスの量及び本装置に供給されるプロセスガスの量が制御されることができないため、加工条件における望ましくない変動が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第1188384号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、装置内の一定の加工条件を保証する煙草乾燥用装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本目的は、まず、本発明に係る請求項1の特徴を有する煙草加工用装置によって達成される。
【0011】
これに伴って、加工される煙草とプロセスガスとを結合させるための結合装置を備え、第一量のプロセスガスを排出するための排出装置及び第二量のプロセスガスを供給するための供給装置に接続される煙草加工用装置であって、装置から排出されるプロセスガスの全量が装置に供給されるプロセスガスの全量と等しくなるように、第一量の排出されたプロセスガス及び/又は第二量の供給されたプロセスガスを制御するための少なくとも一つの制御装置を有することを特徴とする煙草加工装置が提供される。
【0012】
本装置の利点は、煙草とプロセスガスとを結合させるための結合装置からの供給されたプロセスガス及び排出されたプロセスガスの量を制御することができることである。それらの量は、煙草の望ましい乾燥程度や煙草のタイプに応じて調整されることができる。結合装置から排出される第一量のプロセスガスを制御することによって、プロセスガスは、また、その乾燥特性を有するプロセスガスが損なわれることなく、そして、煙草の量的特性が変動されることなく、結合装置に供給されるために、リサイクル用に最適であることが保証されることができる。さらに、煙草が、一定量のプロセスガスを排出することによって予め決定された量で、装置内で乾燥されている時、プロセスガス内に蓄積する異物を送出することができる。さらに、これによって、煙草の量的特性が大いに向上される。煙草からプロセスガスに排出されるガスの一部は、再利用されることができ、装置内に留まる。正確な量のプロセスガスが、供給装置によって装置に供給されることができる。そのためには、供給装置は、プロセスガスを提供するためのプロセスガス容器、制御装置、及び正確な量のプロセスガスを供給するための作動部材を有することが好ましい。排出装置は、結合装置に接続されるライン及び弁を備え、排出されるプロセスガス量に応じて弁を開くことが好ましい。弁は、フラップ弁の形態であってもよく、フラップの位置に応じて排出されるプロセスガスの量を制御することができる。供給されるプロセスガスの量は、また、煙草のタイプ、煙草の水分含有量又は乾燥される煙草の量に応じて制御されることができる。装置から排出されるプロセスガスの全量及び装置に供給されるプロセスガスの全量の制御は、また、プロセスガスの物質収支の制御と言われることができる。物質収支の制御の目的は、常に、装置内のプロセスガスの量を一定レベルに維持すること、それによって、プロセスパラメータにおける変動を克服することにある。物質収支は、例えば、制御装置内で算出され、装置に供給されるか、装置から排出されるプロセスガスの全量を含む。物質収支が制御されることによって、装置内のプロセスガス量及び装置から排出されるプロセスガス量が、全ての他の作動パラメータに関係なく、装置内で変動されないようにすることが容易に可能である。
【0013】
本発明によれば、以下の方法ステップ、すなわち、結合装置内で、加工される煙草及びプロセスガスを結合させるステップと、排出装置によって結合装置から第一量のプロセスガスを排出するステップと、供給装置によって結合装置に第二量のプロセスガスを供給するステップと、装置から排出されるプロセスガスの全量が装置に供給されるプロセスガスの全量と等しくなるように、少なくとも一つの制御装置によって、第一量の排出されたプロセスガス及び第二量の供給されたプロセスガスを、それぞれ制御するステップと、を有する煙草加工方法がさらに提供される。
【0014】
本方法は、一方で、短い加工時間を有利に有し、同時に、煙草の量的特性が一定の高レベルに維持されるため、該方法は、さらなる工業的な煙草の加工において有利である。予め規定された量のプロセスガスが装置から排出されることによって、プロセスガス中の異物の割合が最小化されることを保証することが可能である。さらに、そのような方法は、種々のタイプの煙草に適用されることができる。また、本発明に係る方法又は装置とともにプロセスガスを用いて加工される他の産物を加工することがさらに可能である。
【0015】
有利な構成及び改良は、図面の図を参照して、他の従属請求項及び明細書から理解されよう。
【0016】
本発明の好ましい具体例によれば、プロセスガスは、過熱水蒸気及び/又は外気を有する。過熱水蒸気は、煙草の水分を吸収し、その結果、煙草を乾燥させるのに極めて適している。過熱水蒸気は、さらに、生成しやすく且つ費用効率が高い。プロセスガス中の一定の酸素含量は、特定量の過熱水蒸気及び外気によって獲得される。一定の酸素含量は、煙草の量的特性にとって、及び装置の信頼性にとって有利である。
【0017】
その他の好ましい具体例によれば、装置は、結合装置に煙草を供給するための煙草供給装置と、煙草をプロセスガスから分離するための分離装置と、該分離装置から煙草を排出するための煙草排出装置とを備える。煙草供給装置は、例えば、エアロックの形態であってもよく、該エアロックを介して、乾燥される煙草が結合装置内に送出される。乾燥される一定量の煙草を煙草供給装置に提供するコンベアベルトは、例えば、煙草供給装置の上流に配置されてもよい。例えば、分離装置は、サイクロンの形態であってもよく、煙草は、遠心分離されることでプロセスガスから分離される。乾燥された煙草を送出するためのコンベアベルトは、また、煙草排出装置の下流に配置されてもよい。
【0018】
その他の好ましい具体例によれば、プロセスガスは、結合装置に接続された回路を通って流れる。回路を使用することによって、プロセスガスは、容易に再利用されることができる。回路は、例えば、互いに接続されるパイプ部を備える。パイプ部は、例えば、アルミニウム又は他の金属から作成されることができる。
【0019】
その他の好ましい具体例において、結合装置から第一量のプロセスガスを排出するための排出装置及び第二量のプロセスガスを供給するための供給装置は、回路に接続されている。それによって、排出装置及び/又は供給装置を、結合装置内に一体化しないようにすることが可能である。排出装置及び供給装置は、例えば、接続部材によって、例えば、T接続部材によって回路に接続されている。それによって、回路を経由して、直接、結合装置に及び結合装置からプロセスガスをそれぞれ供給及び排出することが有利に可能である。
【0020】
その他の好ましい具体例によれば、回路内に、プロセスガスを加熱するための発熱体及びプロセスガスのフローを生成するためのフロー生成装置が配置されている。発熱体は、例えば、ガス又は液体燃料によって、或いは、電気によって作動されてもよい。プロセスガス及び煙草が結合される時、プロセスガスが冷たくなるにつれて、プロセスガスは煙草の水分を吸収する。回路内に配置された発熱体によって、回路内を流れるプロセスガスを、望ましい温度まで加熱することが可能である。フロー生成装置は、例えば、ファン又はコンプレッサであってもよい。フロー生成装置によって、プロセスガスは、予め規定された速度で回路を通って流れるとともに、乾燥される煙草は、一定量のプロセスガスを含むフローに常に晒されていることが保証される。
【0021】
その他の好ましい具体例によれば、排出装置は、プロセスガスのフローの方向に、フロー生成装置の下流に配置されているとともに、供給装置は、回路内のプロセスガスのフローの方向に、排出装置の下流に配置されている。フロー生成装置は、より低い圧力が存在する回路の領域内にプロセスガスを送出する圧力を、回路内に生成する。排出装置は、例えば、弁によって形成されてもよく、フロー生成装置の下流の排出装置の配置によって、別個のドライブを設けることなく、回路からプロセスガスを排出するためにフロー生成装置によって形成された圧力を使用することが可能である。供給装置は、排出装置によって装置から新たに供給されたプロセスガスを排出しないように、排出装置の本配置において排出装置から適切な間隔を有して配置されている。
【0022】
その他の好ましい具体例において、装置は、装置に外気を供給するための吸気装置を備える。外気が装置に供給されることによって、供給装置によって供給される必要があるプロセスガスの量が少なくなるため、省エネルギで装置を作動させることができる。この場合、プロセスガス及び外気の混合比は変化されない。吸気装置は、ラインによって装置に接続される弁の形態であってもよい。弁は、例えば、ボール弁又はフラップ弁であってもよい。
【0023】
その他の好ましい具体例によれば、回路に外気を供給するための吸気装置は、プロセスガスのフローの方向に、フロー生成装置の上流に配置されている。フロー生成装置は、フローの方向から離れたその側での圧力を低減させる。それによって、付加的な駆動部の必要がなく、装置に外気を供給するためにその領域内の低減された圧力を利用することができる。
【0024】
その他の好ましい具体例によれば、装置は、プロセスガスの酸素含有量を測定するための少なくとも一つの酸素センサを備える。該酸素センサは、装置の異なる位置に配置されることができる。例えば、酸素センサは、プロセスガスのフローの方向に、発熱体の直下流の回路内に配置されてもよい。酸素センサは、給気装置及び/又は制御装置に接続されることができる。給気装置及び/又は制御装置は、プロセスガスが供給され、プロセスガスが排出され、及び/又は外気が供給されることによって、プロセスガスの酸素含有量を制御することができる。外気は、装置内のプロセスガスが有するよりも多くの酸素含有量を有するため、プロセスガスの酸素含有量は、外気が供給されることによって増加される。
【0025】
その他の好ましい具体例によれば、装置は、プロセスガスの圧力を測定するための少なくとも一つの圧力センサを備える。装置内の圧力は、煙草供給装置及び煙草排出装置を通るプロセスガスの過度の損失を防ぐために数パスカル程度に意図されることが好ましい。圧力センサは、装置内の圧力制御を許容するために、制御装置、供給装置及び/又は排出装置に接続されることができる。
【0026】
その他の好ましい具体例によれば、プロセスガスの流量を規定するための少なくとも一つのフローセンサは、装置内及びとりわけ排出装置内に配置されている。それらのフローセンサは、例えば、ベンチュリ管又は渦センサの形態であってもよい。また、フローセンサの他の実施形態又は測定原理も可能である。プロセスガスの流量は、プロセスガスの圧力、密度及び温度に基づいて質量流量に変換されることができる。フローセンサは、例えば、制御装置に接続され、装置を通る流量の実際値と装置を通る流量の望ましい値との比較に基づいて、供給装置によって装置に供給されるプロセスガスの量を制御するとともに、排出装置によって装置から排出される量を制御する。
【0027】
その他の好ましい具体例において、装置は、装置に供給される及び/又は装置から排出される煙草の水分含有量を規定するための少なくとも一つの湿度センサを備える。湿度センサは、例えば、煙草供給装置及び煙草排出装置上に配置されることができ、供給された煙草及び排出された煙草の水分含有量における差を規定することができる。それらの水分測定値は、例えば、それらの測定値に適宜基づいて、結合装置又は回路に供給される及び/又は結合装置から排出されることを意図するプロセスガスの量を制御する制御装置に供給されることができる。それらの測定値は、さらにまた、煙草が、装置から排出された後、過度に高い水分含有量を有している場合、熱出力を増加させるために、例えば、発熱体によって処理されることができる。その目的のために、発熱体は、独立した発熱体制御装置を有する。煙草の水分含有量が目標値を下回る場合、発熱体の熱出力を低減させることも可能である。さらに、煙草供給装置によって装置に供給される煙草の量を制御することによって、乾燥された煙草の水分含有量に影響を与えることが可能である。熱出力の制御、装置に供給される煙草の量、及び装置に供給されるプロセスガスの量を結合することも可能であり、結合は、煙草の望ましい水分含有量に従って適応されてもよい。
【0028】
その他の好ましい具体例によれば、装置は、プロセスガスの温度を規定するための少なくとも一つの温度センサを備える。該温度センサは、例えば、PT100温度センサであってもよい。該温度センサは、例えば、結合装置内、又は装置内の他の位置に配置されてもよい。温度センサは、例えば、回路又は制御装置内の発熱体に接続されている。温度センサが装置内に配置されることによって、装置内のプロセスガスの温度を目標値に維持することが可能である。
【0029】
その他の好ましい具体例によれば、制御装置は、圧力センサ、フローセンサ、酸素センサ、水分センサ、温度センサ、発熱体、煙草供給装置、吸気装置、フロー生成装置、プロセスガスを供給するための供給装置及び/又はプロセスガスを排出するための排出装置に接続され、プロセスガスの圧力、回路を通るプロセスガスの質量流量、プロセスガスの酸素含有量、結合装置を通るプロセスガスフローの速度、プロセスガスの温度、煙草供給装置によって装置に供給される煙草の量、排出装置を通るプロセスガスの質量流量、及び/又は装置に供給される及び装置から排出される煙草の水分を制御及び/又は調整する。その結果、装置内の関連するプロセスパラメータを一定に維持することが可能である。
【0030】
好ましい具体例によれば、排出装置によって結合装置から排出されるプロセスガス量は、装置内のプロセスガスの0%と50%との間であり、継続的に調整可能である。この量は、装置が種々のタイプの煙草を乾燥することができ、プロセスガス内の異物の量は最小化される。
【0031】
その他の好ましい具体例によれば、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、結合装置に接続される回路内のフロー生成装置によってプロセスガスのフローを生成すること、発熱体によってプロセスガスを加熱すること、煙草供給装置によって装置に煙草を供給すること、プロセスガスによって煙草を乾燥させること、分離装置によってプロセスガスから煙草を分離すること、分離装置から煙草を排出すること、及び吸気装置によって回路に外気を供給すること、を備える。
【0032】
その他の好ましい具体例において、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、フローセンサによって回路を通るプロセスガスの質量流量を測定すること、回路を通るプロセスガスの質量流量が少なすぎる場合、フロー生成装置によってプロセスガスの質量流量を増加させること、又は、回路を通るプロセスガスの質量流量が多すぎる場合、フロー生成装置によってプロセスガスの質量流量を減少させること、を備える。プロセスガスの質量流量の増加は、例えば、フロー生成装置がファンの形態である場合、ファンの速度を増加させることによってもたらされる。該方法は、回路を通って流れるプロセスガスの量が常に一定であることを確保する。
【0033】
その他の好ましい具体例によれば、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、フローセンサによって排出装置を通って流れる質量流量を測定すること、装置から排出されるプロセスガスの量が少なすぎる場合、供給装置によって装置に供給される第二量のプロセスガスを増加させること、又は、装置から排出されるプロセスガスの量が多すぎる場合、供給装置によって装置に供給される第二量のプロセスガスを減少させること、を備える。例えば、排出装置は、弁又はアクチュエータを有する。弁は、例えば、フラップ弁の形態であってもよい。アクチュエータは、例えば、電動駆動の形態であってもよい。該方法は、装置から排出されるプロセスガスの量が一定値に留まることを確保する。
【0034】
その他の好ましい具体例において、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、少なくとも一つの酸素センサによって回路内のプロセスガス内の酸素含有量を測定すること、プロセスガス内の酸素含有量が低すぎる場合、吸気装置によって外気を供給すること、又は、プロセスガス内の酸素含有量が高すぎる場合、供給装置によって回路にプロセスガスを供給すること及び/又は吸気装置によって供給される外気の量を減少させること、を備える。該方法は、プロセスガス内の酸素含有量が常に一定の目標値で維持されることを確保する。
【0035】
その他の好ましい具体例によれば、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、少なくとも一つの圧力センサによって回路内のプロセスガスの圧力を測定すること、装置内の圧力が高すぎる場合、排出装置によって装置から排出されるプロセスガスの量を増加させること、又は、装置内の圧力が低すぎる場合、排出装置によって装置から排出されるプロセスガスの量を減少させること、を備える。それらの方法ステップは、装置内の圧力が常に一定の範囲であることを確保する。
【0036】
その他の好ましい具体例において、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、回路内のプロセスガスの温度を測定すること、装置内のプロセスガスの温度が低すぎる場合、発熱体の熱出力を増加させること、又は、装置内のプロセスガスの温度が高すぎる場合、発熱体の熱出力を減少させること、を備える。それらの方法ステップは、装置内の圧力が常に一定の範囲であることを確保する。プロセスガスの温度が常に目標値で維持されることを確保する。
【0037】
その他の好ましい具体例によれば、方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、煙草供給装置及び煙草排出装置によるプロセスガスの損失量、排出装置によって回路から排出される予め規定された第一量のプロセスガス、煙草によって揮発され、回路に供給されるガスの量、及び吸気装置によって供給される外気の量に基づいて、供給装置によって結合装置に供給される第二量のプロセスガスを算出することを備える。それらの方法ステップは、排出及び供給されるプロセスガスの物質収支が常に同じ状態のままであることを確保する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、煙草加工用装置の概略図である。
【図2】図2は、動作停止された制御装置を用いたグラフである。
【図3】図3は、作動中の制御装置を用いたグラフである。
【図4】図4は、作動中の制御装置を用いたグラフである。
【0039】
本発明は、実施形態及び添付図面を参照して、以下に詳細に説明される。別段の指示がない限り、図面中、同じ参照符号は同一の又は機能的に同一の構成要素を示す。
【0040】
図1は、煙草加工用の装置1の概略を示す。装置1は、プロセスガス及び煙草を結合させるための結合装置2を備える。本実施形態において、結合装置2は上昇管の形態である。該結合装置2の下端2aには、煙草が結合装置2に供給される煙草供給装置12が配置されている。結合装置2の上端2bには、煙草がプロセスガスから分離される分離装置9が配置されている。該分離装置9の底部9aには、煙草が分離装置9から排出可能な煙草排出装置10が配置されている。結合装置2は回路6に接続されている。該回路6は、相互に接続されたパイプ部によって構成され、パイプ部20,21,22及び23を有する。さらに、発熱体7及びフロー生成装置8は、回路6内に配置されている。発熱体7は、パイプ部22及び23の間に配置されている。フロー生成装置8は、パイプ部21及び22の間に配置されている。
【0041】
本実施形態によれば、プロセスガスは、フロー生成装置8から発熱体7の方向に流れ、プロセスガスは所望温度まで加熱される。続いて、プロセスガスは、パイプ部23に供給される。該パイプ部23は、結合装置2に接続されている。煙草供給装置12は、パイプ部23と結合装置2との間の移行部に配置されている。乾燥される煙草は、煙草供給装置12を備える結合装置2に供給される。コンベアベルト18は、乾燥される煙草が煙草供給装置12に供給されるが、煙草供給装置12の上流に配置されるのが好ましい。装置1に供給される煙草の水分含有量を測定する水分センサは、煙草供給装置12に配置されてもよい。
【0042】
煙草及びプロセスガスが結合装置2の下端2aで結合された後、煙草は、プロセスガス流によって結合装置2の上端2bに運ばれ、分離装置9に到達する。煙草が結合装置2の下端2aから結合装置2の上端2bに運ばれている間、煙草は加熱されたプロセスガスによって所望の水分含有量まで乾燥される。続いて、プロセスガスは、分離装置9の上部からパイプ部20に到達する。フローセンサ16は、パイプ部20内に配置されている。該フローセンサ16は、例えば、ベンチュリ管の形態であってもよい。フローセンサ16は、パイプ部20内に統合されており、例えば、排出装置制御装置3a又は供給装置制御装置4aに接続されている。酸素センサ13は、パイプ部20内でフローセンサ16の下流に配置されている。該酸素センサ13は、酸素制御装置13aに接続されている。該酸素制御装置13aは、吸気装置14に接続されている。該吸気装置14は、パイプ部20及び21の移行部に配置されている。
【0043】
本実施形態によれば、酸素制御装置13aは、酸素センサ13から、パイプ部20内のプロセスガスの酸素含有量の実側値を受信し、該プロセスガスの酸素含有量と事前に規定された目標値とを比較する。プロセスガスの酸素含有量が少なすぎる場合、制御装置13aは、接続部材14bによって装置1の外側領域にパイプ部21を接続する吸気装置14の弁14aを開く。弁14aがパイプ部20及び21の間で開かれている時に外気が回路6に供給されるように、特定の動作条件下で、外気の圧力に対して低減された圧力は、フロー生成装置8によってパイプ部21の部分に存在する。しかしながら、特定の動作条件下で、外気に対する過度の圧力がパイプ部21の部分に存在することも可能である。この場合、装置のインタフェースによって、例えば、煙草供給装置又は煙草排出装置によって、外気が装置に供給されるように、回路内部のプロセスガスの圧力が低減されているため、プロセスガスの酸素含有量は増加されている。パイプ部21のその部分の後、プロセスガスはフロー生成装置8に到達し、プロセスガスは圧縮されてパイプ部22に再び供給される。
【0044】
排出装置3は、フロー生成装置8の下流に配置されている。排出装置3は、排出装置パイプ部3bによってパイプ部22に接続されている。排出装置3は、例えば、フラップ弁当の形態であってもよい弁3cを有する。フローセンサ16aは、さらに、排出装置パイプ部3bに配置されている。排出装置3は、排出装置制御装置3aに接続されている。本実施形態において、該排出装置制御装置3aは、同様に、パイプ部23内にある圧力センサ15に接続されている。しかしながら、圧力センサ15は、また、装置1の異なる位置に配置されてもよい。
【0045】
排出装置制御装置3aは、圧力センサ15から圧力信号を受信し、該圧力値を事前に設定された目標値と比較する。プロセスガス内の圧力が高すぎる場合、排出装置制御装置3aは、排出装置3の弁3cを開き、それによって、回路6内のプロセスガスの圧力を低減させる。排出装置3によって周囲に排出されるプロセスガスの量は、排出装置パイプ部3b内に配置されるフローセンサ16aによって測定されることができる。
【0046】
排出装置3に加えて、回路6にプロセスガスを供給するための供給装置4は、パイプ部22内に配置されている。供給装置4は、例えば、発熱体7の上流に、排出装置3から適切な間隔を隔てて配置されている。供給装置4は、供給装置パイプ部4bによってパイプ部22に接続されている。供給装置4は、プロセスガス容器4dを有し、その中で過熱水蒸気が生成されている。該プロセスガス容器4dは、供給装置パイプ部4bに接続される弁4cに接続されている。供給装置4は、アクチュエータによって供給装置4の弁4cを制御可能な供給装置制御装置4aを有する。この場合、供給装置4は、また、回路6に供給されるプロセスガスの量を測定するためのフローセンサを備える。
【0047】
装置1は、さらに、処理装置19を有し、それによって、供給されるプロセスガスの量を設定することが可能である。該処理装置19は、例えば、マイクロコントローラの形態であってもよい。供給されるプロセスガスの量は、排出装置3によって回路6から排出される量、煙草供給装置12及び煙草排出装置10を通って装置1から排出されるプロセスガスの量、装置1全体を通って流れ、パイプ部20内のフローセンサ16によって測定されるプロセスガスの量の目標値、及び煙草からプロセスガスに排出されるプロセスガスの量から算出される。処理装置19は、さらに、装置1内の圧力センサ15、装置1内の温度センサ17、装置1内の酸素センサ13、及び装置1内のフローセンサ16aの測定値を受信する。
【0048】
図2は、動作停止された制御装置を用いた煙草加工用装置の処理パラメータのグラフである。グラフの横軸は時間軸tを示し、縦軸は量mを示す。ラインf1は、供給されるプロセスガスの質量流量を示す。ラインf2は、煙草からプロセスガスに排出されるプロセスガスの量を示す。ラインf3は、装置内のプロセスガスの全量に対する排出されたプロセスガスの量の割合の実際値を示す。ラインf4は、装置内のプロセスガス量に対する排出されたプロセスガス量の割合の目標値を示す。ラインf5は、装置から排出されるプロセスガスの質量流量の実際値を示す。動作停止された制御装置を用いて供給されたプロセスガスの量が一定であることが明らかである。ラインf1は測定中変化していない。これによって、煙草から装置に排出されるプロセスガスの量が変化しないと仮定される装置の動作を示す。ラインf2は、段階状の形態である。ラインf2の段階状の形態については、シミュレーションの目的又は例証の目的で、装置への調整可能なプロセスガスの量を排出する代替必要量でシミュレーションした。装置内のプロセスガスの全量に対する排出されたプロセスガス量の割合の実際値は、一定に増加し(ラインf3)、時間経過とともに実際値f3と目標値f4との間の差異が大きくなることが明らかである。
【0049】
装置から排出されるプロセスガスの量の増加(ラインf5)と、煙草によって排出されたプロセスガスの量又は代替必要量との間に直接関係がある。排出されたプロセスガスの質量流量(ラインf5)は一定に増加し、一定レベルに留まらないことは、図2よりさらに明らかである。また、そのような装置において、装置から排出されるプロセスガスの量の一定でない値に起因して一定の処理条件を確保することは不可能である。
【0050】
図3は、動作中の制御装置を用いた煙草加工用装置の処理パラメータのグラフである。ラインが、図2と同様に示され、同様の処理パラメータを示す。また、煙草から排出されるプロセスガスの量が増加されることは、ラインf2から明らかである。このことは、また、代替必要量でも生じる。装置内のプロセスガス量の増加は、装置内に配置されるセンサによって測定される。物質収支モデルによって、供給されるプロセスガスの必要な低減量は、例えば、制御装置によって直ちに算出され、装置内のプロセスガスの増加量を補うために、供給装置によって装置に供給される。これをラインf1に示す。このことは、例えば、供給装置内に配置されるフラップ弁のフラップの位置の変化によってもたらされる。
【0051】
装置内のプロセスガスの量に対する排出されたプロセスガスの割合の実際値が測定領域全体に亘って一定値を有することは、図3において明らかである。目標値からの実際値の変動はほんの僅かである。排出されたプロセスガスの質量流量は、また、測定領域全体に亘って一定範囲内で移動し、ほんの僅かしか変動しないことは、ラインf5においてさら明らかである。
【0052】
図4は、動作中の制御装置を用いた処理パラメータのグラフであり、関連した値で量及び時間tの単位をさらに示す。量の目盛りを左側に設定している。目盛りs6は、プロセスガスの酸素含有量を示し、0〜21パーセントの酸素の範囲を示す。目盛りs3は実際値を示し、目盛りs4は、装置内のプロセスガス量に対する排出されたプロセスガス量の割合の目標値のパーセントを示し、それらは、0と15パーセントとの間の値を有する。目盛りs1は、時間当たりのキログラムで供給されるプロセスガスの質量流量を示し、時間当たり0〜2300キログラムの値の範囲を有する。目盛りs5は、装置からのプロセスガスの質量流量を示し、該流量は、排出装置内のフローセンサによって測定される。目盛りs5は、また、時間当たりの単位キログラムを有し、時間当たり0〜1000キログラムの値の範囲を有する。グラフ中に時間軸zをさらに示す。時間は、時及び分で設定されている。本グラフは装置内の処理条件を示し、時間当たり350キログラムの水が、煙草からプロセスガスに排出される。装置内のプロセスガス量に対する排出されたプロセスガス量の割合の目標値は、2〜10パーセントまでの2パーセント毎の5段階でさらに増加されている。目標値を、ラインf4で示す。装置内のプロセスガス量に対する排出されたプロセスガス量の割合は、全てのレベル(ラインf3)で充分に制御されていることが明らかである。制御時間は、さらに、極めて短時間であり、数秒間続く。プロセスガスの酸素含有量(ラインf6)は、また、装置の全ての調整において一定に維持できることが、さらに明らかである。
【0053】
本発明について、好ましい実施形態を参照して完全に説明したが、それらに限定されず、様々な方法で修飾されてもよい。
【0054】
例えば、中央制御装置内に、酸素制御装置、排出装置制御装置又は供給装置制御装置等の全ての制御装置を組み合わせることが可能である。中央制御装置は、装置内のセンサによって全ての処理パラメータを監視し、装置内の全てのアクチュエータに接続されている。異なるタイプの煙草のために、煙草のタイプに応じたプロセスガスの最適温度、並びに、プロセスガスの圧力及びフロー速度を最適に適用する異なる制御プログラムがある。さらに、装置は、例えば、煙草を切断する、予熱する、湿らせる、拡張する、分類する、風味を付ける、又は冷却する他の煙草加工用装置に接続されることができる。
【0055】
煙草加工用装置のシステムが高い慣性を有し、それによって一定期間後のみ、処理パラメータにおける変化が装置全体において明らかになるため、制御装置は、さらに、所謂フィードフォワード制御システムを備えることができる。該フィードフォワード制御システムは、処理パラメータが、測定データ、例えば、装置を通る流量がフィードバックされることなく制御装置によって制御される点で異なる。例えば、プロセスガスの総量に対する一定値は、装置内のプロセスガス量に対する排出されたプロセスガス量の割合が一定期間後のみ変化した場合、装置内で調整される。従来の制御、例えば、PIDコントローラによる制御の場合、制御装置は、目標値からの実際値の変動にのみ反応する。プロセスガスの温度、酸素含有量、又はプロセスガスの流量等の処理パラメータは、一定の処理条件を確保するために、常に一定値で維持されるように意図されるため、これは、煙草加工用装置において望ましくない。フィードフォワード制御システムの場合、装置からさらに排出されるプロセスガスの量が実験テストからすでに予め分かっており、その結果、供給装置によって装置に供給されることができるため、例えば、排出されたプロセスガスの質量流量が増加した場合にさらに失われるプロセスガスの量は補填される。従って、必要な目標値からの処理パラメータのほんの僅かな変動が生じるのみである。
【0056】
(具体例)
1.加工される煙草とプロセスガスとを結合させるための結合装置(2)を備え、第一量のプロセスガスを排出するための排出装置(3)及び第二量のプロセスガスを供給するための供給装置(4)に接続される煙草加工用装置(1)であって、
該装置(1)は、装置(1)から排出されるプロセスガスの全量が装置(1)に供給されるプロセスガスの全量と等しくなるように、第一量の排出されたプロセスガス及び第二量の供給されたプロセスガスを制御するための少なくとも一つの制御装置(5)を有することを特徴とする煙草加工用装置(1)。
【0057】
2.プロセスガスは過熱水蒸気及び/又は外気を有することを特徴とする具体例1に記載の煙草加工用装置(1)。
【0058】
3.装置(1)は、結合装置(2)に煙草を供給するための煙草供給装置(12)と、プロセスガスから煙草を分離するための分離装置(9)と、該分離装置(9)から煙草を排出するための煙草排出装置(10)とを備えることを特徴とする具体例1又は具体例2に記載の煙草加工用装置(1)。
【0059】
4.プロセスガスは、結合装置(2)に接続された回路(6)を通って流れることを特徴とする具体例1乃至具体例3の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0060】
5.結合装置(2)から第一量のプロセスガスを排出するための排出装置(3)及び第二量のプロセスガスを供給するための供給装置(4)は、回路(6)に接続されていることを特徴とする具体例4に記載の煙草加工用装置(1)。
【0061】
6.プロセスガスを加熱するための発熱体(7)、及び回路(6)内にプロセスガスのフローを生成するためのフロー生成装置(8)が、回路(6)内に配置されていることを特徴とする具体例4又は具体例5に記載の煙草加工用装置(1)。
【0062】
7.排出装置(3)は、プロセスガスのフローの方向に、フロー生成装置(8)の下流に配置されているとともに、供給装置(4)は、回路(6)内のプロセスガスのフローの方向に、排出装置(3)の下流に配置されていることを特徴とする具体例6に記載の煙草加工用装置(1)。
【0063】
8.装置(1)は、装置(1)に外気を供給するための吸気装置(14)を備えることを特徴とする具体例1乃至具体例7の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0064】
9.回路(6)に外気を供給するための吸気装置(14)は、プロセスガスのフローの方向に、フロー生成装置(8)の上流に配置されていることを特徴とする具体例6又は具体例7に従属する具体例8に記載の煙草加工用装置(1)。
【0065】
10.装置(1)は、プロセスガスの酸素含有量を測定するための少なくとも一つの酸素センサ(13)を備えることを特徴とする具体例1乃至具体例9の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0066】
11.装置(1)は、プロセスガスの圧力を測定するための少なくとも一つの圧力センサ(15)を備えることを特徴とする具体例1乃至具体例10の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0067】
12.プロセスガスの流量を規定するための少なくとも一つのフローセンサ(16)は、回路(6)内及びとりわけ排出装置(3)内に配置されていることを特徴とする具体例3乃至具体例11の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0068】
13.装置(1)は、装置(1)に供給される及び/又は装置(1)から排出される煙草の水分含有量を規定するための少なくとも一つの湿度センサ(11)を備えることを特徴とする具体例1乃至具体例12の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0069】
14.装置(1)は、プロセスガスの温度を規定するための少なくとも一つの温度センサ(17)を備えることを特徴とする具体例1乃至具体例13の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【0070】
15.制御装置(5)は、圧力センサ(15)、フローセンサ(16)、酸素センサ(13)、水分センサ(11)、温度センサ(17)、発熱体(7)、煙草供給装置(12)、吸気装置(14)、フロー生成装置(8)、プロセスガスを供給するための供給装置(4)及び/又はプロセスガスを排出するための排出装置(3)に接続され、プロセスガスの圧力、煙草供給装置(12)によって装置に供給される煙草の量、回路(6)を通るプロセスガスの質量流量、プロセスガスの酸素含有量、結合装置(2)を通るプロセスガスフローの速度、プロセスガスの温度、排出装置(3)を通るプロセスガスの質量流量、及び/又は装置(1)に供給される及び装置(3)から排出される煙草の水分を制御及び/又は調整することを特徴とする具体例14に記載の煙草加工用装置(1)。
【0071】
16.煙草加工方法であって、以下の方法ステップ、すなわち、
結合装置(2)において加工される煙草とプロセスガスとを結合させること、
排出装置(3)によって結合装置(2)から第一量のプロセスガスを排出すること、
供給装置(4)によって結合装置(2)に第二量のプロセスガスを供給すること、
装置(1)から排出されるプロセスガスの総量が装置(1)に供給されるプロセスガスの総量と等しくなるように、少なくとも一つの制御装置(5)によって第一量の排出されたプロセスガス及び第二量の供給されたプロセスガスを制御すること、を備える
煙草加工方法。
【0072】
17.排出装置(3)によって結合装置(2)から排出されるプロセスガス量は、装置(1)内のプロセスガスの0%と50%との間であり、継続的に調整可能であることを特徴とする具体例16に記載の煙草加工方法。
【0073】
18.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
結合装置(2)に接続される回路(6)内のフロー生成装置(8)によってプロセスガスのフローを生成すること、
発熱体(7)によってプロセスガスを加熱すること、
煙草供給装置(10)によって結合装置(2)に煙草を供給すること、
プロセスガスによって煙草を乾燥させること、
分離装置(9)によってプロセスガスから煙草を分離すること、
分離装置(9)から煙草を排出すること、
吸気装置(14)によって回路(6)に外気を供給すること、を備える
ことを特徴とする具体例16又は具体例17に記載の煙草加工方法。
【0074】
19.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
フローセンサ(16)によって回路(6)を通るプロセスガスの質量流量を測定すること、
回路(6)を通るプロセスガスの質量流量が少なすぎる場合、フロー生成装置(8)によってプロセスガスの質量流量を増加させること、又は、
回路(6)を通るプロセスガスの質量流量が多すぎる場合、フロー生成装置(8)によってプロセスガスの質量流量を減少させること、を備える
ことを特徴とする具体例18に記載の煙草加工方法。
【0075】
20.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
フローセンサ(16)によって排出装置(3)を通る質量流量を測定すること、
装置(1)から排出されるプロセスガスの量が少なすぎる場合、供給装置(4)によって装置(1)に供給される第二量のプロセスガスを増加させること、又は、
装置(1)から排出されるプロセスガスの量が多すぎる場合、供給装置(4)によって装置(1)に供給される第二量のプロセスガスを減少させること、を備える
ことを特徴とする具体例16乃至具体例19の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【0076】
21.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
少なくとも一つの酸素センサ(13)によって装置(1)内のプロセスガスの酸素含有量を測定すること、
プロセスガスの酸素含有量が低すぎる場合、吸気装置(14)によって外気を供給すること、又は、
プロセスガスの酸素含有量が高すぎる場合、供給装置(4)によって装置(1)にプロセスガスを供給すること及び/又は吸気装置(14)によって供給される外気の量を減少させること、を備える
ことを特徴とする具体例16乃至具体例20の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【0077】
22.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
少なくとも一つの圧力センサ(15)によって装置(1)内のプロセスガスの圧力を測定すること、
装置(1)内の圧力が高すぎる場合、排出装置(3)によって装置から排出される第一量のプロセスガスを増加させること、又は、
装置(1)内の圧力が低すぎる場合、排出装置(3)によって装置から排出される第一量のプロセスガスを減少させること、を備える
ことを特徴とする具体例16乃至具体例21の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【0078】
23.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
装置(1)内のプロセスガスの温度を測定すること、
装置(1)内のプロセスガスの温度が低すぎる場合、発熱体(7)の熱出力を増加させること、又は、
装置(1)内のプロセスガスの温度が高すぎる場合、発熱体(7)の熱出力を減少させること、を備える
ことを特徴とする具体例18乃至具体例22の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【0079】
24.方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、煙草供給装置(12)及び煙草排出装置(10)によるプロセスガスの損失量、排出装置(3)によって回路(6)から排出される予め規定された第一量のプロセスガス、煙草によって揮発され、回路(6)に供給されるプロセスガスの量、及び吸気装置(14)によって供給される外気の量に基づいて、供給装置(4)によって結合装置(2)に供給される第二量のプロセスガスを算出することを備える
ことを特徴とする具体例21乃至具体例23の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【符号の説明】
【0080】
1 煙草加工用装置
2 結合装置
2a 結合装置の下端
2b 結合装置の上端
3 排出装置
3a 排出装置制御装置
3b 排出装置パイプ部
3c 排出装置の弁
4 供給装置
4a 供給装置制御装置
4b 供給装置パイプ部
4c 供給装置の弁
4d プロセスガス容器
5 制御装置
6 回路
7 発熱体
8 フロー生成装置
9 分離装置
9a 分離装置の底部
10 煙草排出装置
11 湿度センサ
12 煙草供給装置
13 酸素センサ
13a 酸素制御装置
14 吸気装置
14a 吸気装置の弁
14b 接続部材
15 圧力センサ
16 フローセンサ
16a 排出装置のフローセンサ
17 温度センサ
18 コンベアベルト
19 処理装置
20 パイプ部
21 パイプ部
22 パイプ部
23 パイプ部
f1 供給されたプロセスガスの質量流量
f2 煙草から排出されるプロセスガスの量
f3 装置内のプロセスガスの総量に対する排出されたプロセスガス量の割合の実際値
f4 装置内のプロセスガスの総量に対する排出されたプロセスガス量の割合の目標値
f5 排出されたプロセスガスの質量流量
f6 装置内の酸素含有量の実際値
f7 供給されたプロセスガスの質量流量(小流量)
s1 供給されたプロセスガスの質量流量の目盛り
s3 装置内のプロセスガスの総量に対する排出されたプロセスガス量の割合の目盛り
s4 装置内のプロセスガスの総量に対する排出されたプロセスガス量の割合の目盛り
s5 排出されたプロセスガスの質量流量の目盛り
s6 装置内の酸素含有量の目盛り
s7 供給されたプロセスガスの質量流量の目盛り(小流量)
t 時間軸
m 量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工される煙草と、過熱水蒸気及び/又は外気等のプロセスガスとを結合させるための結合装置(2)を備え、第一量のプロセスガスを排出するための排出装置(3)及び第二量のプロセスガスを供給するための供給装置(4)に接続される煙草加工用装置(1)であって、
該装置(1)は、装置(1)から排出されるプロセスガスの全量が装置(1)に供給されるプロセスガスの全量と等しくなるように、前記第一量の排出されたプロセスガス及び第二量の供給されたプロセスガスを制御するための少なくとも一つの制御装置(5)を有することを特徴とする煙草加工用装置(1)。
【請求項2】
装置(1)は、前記結合装置(2)に前記煙草を供給するための煙草供給装置(12)と、前記プロセスガスから前記煙草を分離するための分離装置(9)と、該分離装置(9)から前記煙草を排出するための煙草排出装置(10)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の煙草加工用装置(1)。
【請求項3】
前記プロセスガスは、前記結合装置(2)に接続された回路(6)を通って流れること、及び前記結合装置(2)から前記第一量のプロセスガスを排出するための前記排出装置(3)及び前記第二量のプロセスガスを供給するための前記供給装置(4)は、前記回路(6)に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【請求項4】
前記プロセスガスを加熱するための発熱体(7)、及び前記回路(6)内に前記プロセスガスのフローを生成するためのフロー生成装置(8)が、前記回路(6)内に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の煙草加工用装置(1)。
【請求項5】
前記排出装置(3)は、前記プロセスガスのフローの方向に、前記フロー生成装置(8)の下流に配置されているとともに、前記供給装置(4)は、前記回路(6)内のプロセスガスのフローの方向に、排出装置(3)の下流に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の煙草加工用装置(1)。
【請求項6】
装置(1)は、前記回路(6)に外気を供給するための吸気装置(14)を備え、該吸気装置(14)は、前記プロセスガスのフローの方向に、前記フロー生成装置(8)の上流に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の少なくとも1項に記載の煙草加工用装置(1)。
【請求項7】
前記制御装置(5)は、前記プロセスガスの圧力を測定するための圧力センサ(15)、前記回路(6)内、及びとりわけ前記排出装置(3)内に配置される前記プロセスガスの流量を規定するための少なくとも一つのフローセンサ(16)、前記プロセスガスの酸素含有量を測定するための酸素センサ(13)、装置(1)に供給される及び/又は装置(1)から排出される前記煙草の水分含有量を規定するための湿度センサ(11)、前記プロセスガスの温度を規定するための温度センサ(17)、前記煙草供給装置(12)、前記発熱体(7)、前記吸気装置(14)、前記フロー生成装置(8)、前記プロセスガスを供給するための前記供給装置(4)及び/又は前記プロセスガスを排出するための前記排出装置(3)に接続され、前記プロセスガスの前記圧力、前記煙草供給装置(12)によって装置に供給される煙草量、前記回路(6)を通る前記プロセスガスの質量流量、前記プロセスガスの前記酸素含有量、前記結合装置(2)を通るプロセスガスフローの速度、前記プロセスガスの前記温度、前記排出装置(3)を通る前記プロセスガスの質量流量、及び/又は、装置(1)に供給される及び装置(1)から排出される前記煙草の前記水分を制御及び/又は調整することを特徴とする請求項6に記載の煙草加工用装置(1)。
【請求項8】
煙草加工方法であって、以下の方法ステップ、すなわち、
結合装置(2)において加工される煙草とプロセスガスとを結合させること、
排出装置(3)によって前記結合装置(2)から第一量のプロセスガスを排出すること、
供給装置(4)によって前記結合装置(2)に第二量のプロセスガスを供給すること、
装置(1)から排出される前記プロセスガスの総量が装置(1)に供給される前記プロセスガスの総量と等しくなるように、少なくとも一つの制御装置(5)によって前記第一量の排出されたプロセスガス及び前記第二量の供給されたプロセスガスを制御すること、を備える煙草加工方法。
【請求項9】
排出装置(3)によって前記結合装置(2)から排出される前記プロセスガス量は、装置(1)内の前記プロセスガスの0%と50%との間であり、継続的に調整可能であることを特徴とする請求項8に記載の煙草加工方法。
【請求項10】
方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
前記結合装置(2)に接続される回路(6)内のフロー生成装置(8)によってプロセスガスのフローを生成すること、
発熱体(7)によって前記プロセスガスを加熱すること、
煙草供給装置(10)によって前記結合装置(2)に前記煙草を供給すること、
前記プロセスガスによって前記煙草を乾燥させること、
分離装置(9)によって前記プロセスガスから前記煙草を分離すること、
前記分離装置(9)から前記煙草を排出すること、
吸気装置(14)によって前記回路(6)に外気を供給すること、を備える
ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の煙草加工方法。
【請求項11】
方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
フローセンサ(16)によって前記回路(6)を通るプロセスガスの質量流量を測定すること、
前記回路(6)を通る前記プロセスガスの前記質量流量が少なすぎる場合、前記フロー生成装置(8)によって前記プロセスガスの前記質量流量を増加させること、又は、
前記回路(6)を通る前記プロセスガスの前記質量流量が多すぎる場合、前記フロー生成装置(8)によって前記プロセスガスの前記質量流量を減少させること、を備える
ことを特徴とする請求項10に記載の煙草加工方法。
【請求項12】
方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
前記フローセンサ(16)によって前記排出装置(3)を通る前記質量流量を測定すること、
装置(1)から排出される前記プロセスガスの量が少なすぎる場合、前記供給装置(4)によって装置(1)に供給される前記第二量のプロセスガスを増加させること、又は、
装置(1)から排出される前記プロセスガスの量が多すぎる場合、前記供給装置(4)によって装置(1)に供給される前記第二量のプロセスガスを減少させること、を備える
ことを特徴とする請求項8乃至請求項11の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【請求項13】
方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
少なくとも一つの酸素センサ(13)によって装置(1)内の前記プロセスガスの酸素含有量を測定すること、
前記プロセスガスの前記酸素含有量が低すぎる場合、前記吸気装置(14)によって前記外気を供給すること、又は、
前記プロセスガスの前記酸素含有量が高すぎる場合、前記供給装置(4)によって装置(1)に前記プロセスガスを供給すること及び/又は前記吸気装置(14)によって供給される前記外気の量を減少させること、を備える
ことを特徴とする請求項8乃至請求項12の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【請求項14】
方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、
少なくとも一つの圧力センサ(15)によって装置(1)内の前記プロセスガスの圧力を測定すること、
装置(1)内の前記圧力が高すぎる場合、前記排出装置(3)によって装置から排出される前記第一量のプロセスガスを増加させること、又は、
装置(1)内の前記圧力が低すぎる場合、前記排出装置(3)によって装置から排出される前記第一量のプロセスガスを減少させること、を備える
ことを特徴とする請求項10乃至請求項13の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。
【請求項15】
方法は、さらに、以下の方法ステップ、すなわち、煙草供給装置(12)及び煙草排出装置(10)によるプロセスガスの損失量、前記排出装置(3)によって前記回路(6)から排出される予め規定された第一量のプロセスガス、前記煙草によって揮発され、前記回路(6)に供給されるプロセスガスの量、及び前記吸気装置(14)によって供給される外気の量に基づいて、前記供給装置(4)によって前記結合装置(2)に供給される前記第二量のプロセスガスを算出することを備える
ことを特徴とする請求項12乃至請求項14の少なくとも1項に記載の煙草加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−502911(P2013−502911A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526045(P2012−526045)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062374
【国際公開番号】WO2011/023715
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(511087051)ジテ アンテルナショナル ソシエテ アノニム (2)
【氏名又は名称原語表記】JT INTERNATIONAL S.A.
【住所又は居所原語表記】1,Rue de la Gabelle,CH−1211 Geneva 26(CH)
【Fターム(参考)】