説明

照射治療装置と方法

【解決手段】 本開示は、一般に垂直な患者支持面と、患者を患者支持面と固定された関係に確保するように配置された患者固定メカニズムと、患者支持面の一端に固定され患者支持面を一般に垂直な軸の回りに回転させ選択的に患者支持面を一般に垂直な軸に直交する面に対して少なくとも部分的に平行移動するように配置された回転プラットフォームと、撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を遮断する第一のモードと撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を可能にする第二のモードを示す撮影装置と、患者支持面と連通され、患者支持面を一般に垂直な軸に沿って搭載位置から照射位置まで平行移動するように配置された垂直平行移動メカニズムとを、有する照射治療装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には遠隔照射治療の分野に関し、より詳しくは固定ビーム照射源の前の患者の位置決めと検証のための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔照射治療法は、一般に治療対象から離れた位置に配置された照射源を使用する。
X線および電子ビームが様々なガン治療のための遠隔照射治療法において使用されてきた。しかしながら、X線および電子ビームは指数減衰関数に近いエネルギー伝達特性を示すため、深層部における標的部分あるいは腫瘍を治療するのに最適ではない。最近、重粒子、特にハドロンの遠隔照射治療法における使用がだんだんに受入れられるようになっている。その理由の一つは、重粒子は、介在する組織を明らかに害することなく特定の深さまで貫通することができるからである。特に、ハドロンのエネルギー伝達特性は、ハドロンがそのエネルギーの大半を付与する場所、つまりハドロンの経路のおおよそ一番後ろにおいてブラッグピークを持つ逆深度特性(inversed depth profile)を示す。このハドロンのエネルギー伝達特性により、X線や電子ビームと比較した場合、増大されたエネルギーを深層部における腫瘍に向ける、あるいは付与することができる。また、深層部の腫瘍あるいは患部の標的組織を治療するためにハドロンビームを使用すると、健康な介在組織への害がより少ない。
【0003】
「ハドロン」という用語は、治療に使用されるプロトンや他のイオンを含む様々な粒子を指すことを理解されたい。本願は、プロトンによってなされる治療について説明しているが、いかなる場合でもこれに限定するものではなく、かかる論議において妥当な場合には、他の種類のハドロンやイオンを含めることができる。
【0004】
通常、治療においては、荷電プロトンや荷電イオンを、強度変調された細い、貫通深度可変のスキャンペンシルビームとして集束する。それにより線量プロファイルを照射野に合わせることができる。標的腫瘍の完全照射を確実にするため、深層腫瘍に届く、異なる数個の方向からの複数のビームを使用することができる。複数のビームが交差する照射野(ビームが同時であるか順次的であるかに関わらず)はアイソセンタと呼ばれることがよくある。治療の生物学的効果を高めるため、アイソセンタは、標的腫瘍に配置され、照射野に最大の治療線量を送り、周辺組織を傷つけないようにしている。
【0005】
現在の遠隔照射治療システムはビーム生成・伝送システムを持つガントリー器具を使用する。ガントリーは、通常診療台の上に固定された患者の回りで大規模な粒子伝送装置を動かすためのモーター付きあるいは動力器具である。ビーム生成・伝送システムは大きくて極めて重いので、このようなガントリー装置は非常に高価であり、プロトン治療を患者に提供できるセンターの数は限られてしまう。さらに、このようなガントリー駆動の装置は、機械的制限によりその空間的範囲が限られている。複数のビームの伝送を達成するための、ビーム生成・伝送システムが位置から位置へ移動すると、アイソセンタのオフセットが起こり、オフセットは、ビーム伝送前に注意深く調整されなければならない。上記治療装置の一例は、Moyersの米国特許番号6,769,806に例証されている。
【0006】
例えば、2007年2月1日にSiemens Aktiengesellshaftに対して発行された世界知的所有権機関広報WO2007/012649は、放射線治療を計画するための画像データを得るためのデバイスに関するもので、コンピュータ断層撮影(CT)ガントリーと患者位置決め具を含む。CTガントリーは、放射線治療のための画像撮影が患者の現在位置で実行できるよう可動状に配置されている。好ましい画像撮影に必要な質を持つCTは2トン以上の重量を持つ可能性があるため、自由可動のCTガントリーの必要性はコストがかさむ。
【0007】
患者診療における撮影装置は、例えば、2005年9月6日にGregerson et al.に対して発行された米国特許6,949,941(題名“Breakable Gantry Apparatus for Multidimensional X−ray Based Imaging(X線を基盤とした多次元画像撮影のための分離型ガントリー器具)”)にもあるように、入手することが可能である。
【0008】
さらに、先行技術は、治療計画と放射線照射のための別々の準備を必要とする。このような複数の準備の必要性はさらにシステムのコストを増し、実際の有用性を減少させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このため、上記制約の一部あるいはすべてを克服する、改善された遠隔照射治療装置の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記論議および他の考察に基づき、本開示は先行および現在の遠隔照射治療システムおよび方法の不都合の一部あるいはすべてを克服する方法および装置を提供する。本方法と装置の他の新しい役に立つ利点もここにおいて説明されるので、当業者には理解されるであろう。
【0011】
一実施形態において、これは患者支持面に対して患者を一般に垂直な位置に固定するために設置された患者固定手段を含む照射治療装置が提供される。患者支持面の一端は回転可能プラットフォームに接続され、そのプラットフォームは一般には垂直な軸の回りを患者支持面が回転するように配置され、また選択的には、患者支持面が回転軸に垂直な面の少なくとも一部に沿って平行移動するように配置されている。患者支持面は、さらに、一般に回転軸に沿って垂直に平行移動することができ、一般に固定されたビーム照射源の前に配置することができる。
【0012】
一実施形態において、二つの操作モードを示す撮影装置、好ましくはコンピュータ断層撮影(CT)撮影装置が設けられる。第一のモードでは、撮影装置は固定ビーム照射源を遮断し、第二のモードでは、前記固定ビーム照射源からの照射を可能にする。
【0013】
一の特定の実施形態において、撮影装置は第一と第二のモード間を垂直に平行移動することができる。他の特定の実施形態においては、撮影装置が、放射状に移動可能なセクションを有し、第一のモードが実質的には閉じた輪を表わし、第二のモードは、放射状に移動したセクションを有する撮影装置を表わす。
【0014】
さらにもう一つの特定の実施形態においては、撮影装置は治療照射ビームを通過させるためのウィンドウが設けられ、第一のモードはウィンドウが閉じられた状態を示し、第二のモードは、ウィンドウが開いている状態を示す。
【0015】
好ましくは第一のモードにおける撮影装置は、治療計画のために十分良好な解像度の画像を提供する。ある特定の実施形態においては、第二のモードは診療間および診療中の検証に十分な解像度を提供する。
【0016】
一実施形態においては、患者は患者搭載位置の患者支持面、プラットフォーム、あるいは一般に部材に搭載され、固定ビーム照射源と標的組織をほぼ整合させるように、患者支持部材が垂直方向に平行移動する。患部組織の照射野を治療するため望ましい角度で固定ビーム照射の最終的な経路を標的組織とほぼ整合するように、患者支持面をさらに水平方向に平行移動しそして(あるいは)回転させる。
【0017】
本願で使用されている固定ビーム照射源という用語は、ビーム生成後スキャニングあるいはスキャタリング機能を持つ固定位置荷電ハドロン源を根源とするスキャニング技術とスキャタリング技術を除外しないことが理解されるべきである。また、本願で使用されている固定ビーム照射源という用語は、単一の固定ビーム照射源に限定されず、個々にあるいは一緒にコントロールされる複数固定ビームが本発明の特許請求の範囲を超えることなしに供給することができるということも理解されるべきである。
【0018】
一実施形態において、本発明は、患者支持面と、回転メカニズムと、患者を前記患者支持面と固定された関係に確保するように配置された患者固定メカニズムと、患者支持面および回転メカニズムと連通され、患者支持面を一般にその垂直な軸の回りを回転させるように配置されたプラットフォームと、撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を遮断する第一のモードと撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を可能にする第二のモードを示す撮影装置と、前記患者支持面と連通され、前記患者支持面を一般に垂直な軸に沿って患者の搭載位置から照射位置まで平行移動させるように配置された垂直平行移動メカニズムとを含む照射治療装置を提供する。
【0019】
さらにもう一つの実施形態においては、前記撮影装置が前記第一のモードである画像撮影位置と、前記第二のモードである中立位置の間を垂直に平行移動することができる。その他の実施形態においては、前記撮影装置はウィンドウを有し、前記第一のモードは前記ウィンドウが閉じた状態、前記第二のモードは前記ウィンドウが開いた状態を表わす。さらにその他の実施形態においては、照射治療装置は、さらに、前記撮影装置と連通されるコントロールユニットを含み、前記コントロールユニットは、前記撮影装置を前記第一のモードに設定し、前記患者支持面を前記撮影装置を通じて前記垂直平行移動メカニズムにより垂直に平行移動し、前記撮影装置を操作して、それにより患者の部分の画像撮影を行うために操作されることができる。
【0020】
他の実施形態では、前記撮影装置は放射状に移動可能なセクションを有し、前記第一のモードは、放射状に移動可能な前記セクションが移動することにより360度のX線画像が可能にされたときで、第二のモードは、放射状に移動可能な前記セクションが移動することにより360度未満のX線画像が可能にされたときである。さらにその他の実施形態においては、照射治療装置は、さらに、前記撮影装置と連通されるコントロールユニットを含み、前記コントロールユニットは、前記撮影装置を前記第一のモードに設定し、前記患者支持面を前記撮影装置を通じて前記垂直平行移動メカニズムにより垂直に平行移動し、前記撮影装置を操作して、それにより患者の部分の画像撮影を行うために操作されることができる。さらに他の実施形態においては、前記第二のモードにある前記撮影装置は治療中の画像撮影を行うために操作されることができる。
【0021】
さらに他の実施形態では、前記撮影装置はコンピュータ断層撮影を実施するよう配置されている。さらに他の実施形態では、前記垂直平行移動メカニズムがプラットフォームと連結され、それにより前記患者支持面と連通している。
【0022】
さらに他の実施形態では、照射治療装置は、さらに、前記プラットフォームに連結された水平方向平行移動メカニズムを含み、前記水平方向平行移動メカニズムは、前記一般に垂直な軸に垂直な一対の直交軸に沿って前記患者支持面を平行移動するために操作されることができる。さらに他の実施形態では、照射位置は、固定された患者の標的組織を固定ビーム照射源から最終的に出る照射ビームと整合させる。
【0023】
さらに他の実施形態においては、照射治療装置は前記撮影装置に連結され、前記患者支持面の搭載位置に対して位置の連続的範囲にわたって垂直に前記撮影装置を位置決めするために操作されることができる撮影装置平行移動メカニズムをさらに含む。さらに他の実施形態では、照射治療装置は、前記第一のモードである画像撮影位置と、前記第二のモードである中立位置に垂直に位置決めするための操作をされることができ、前記画像撮影位置は固定ビーム照射源から最終的に出る治療照射ビームと交差する組織を画像撮影するように配置されている、前記撮影装置と連通される撮影装置平行移動メカニズムとをさらに含む。さらに他の実施形態においては、照射治療装置は前記撮影装置平行移動メカニズムと、前記撮影装置と、前記垂直平行移動メカニズムと連通されるコントロールユニットをさらに含み、前記コントロールユニットは、前記撮影装置を前記撮影装置平行移動メカニズムにより前記第一モードに垂直に平行移動し、前記患者支持面を前記撮影装置を通じて前記垂直平行移動メカニズムにより垂直に平行移動し、前記撮影装置を操作して、それにより患者の部分の画像撮影を行うために、操作されることができる。さらに他の実施形態においては、前記部分の前記画像撮影は少なくとも部分的に治療計画を提供する。
【0024】
さらに一実施形態においては、照射治療装置は固定ビーム照射源をさらに含む。さらに他の実施形態においては、前記患者支持面は一般に垂直である。さらに他の実施形態においては、前記一般に垂直な患者支持面が、前記一般に垂直な患者支持面によって患者の背骨が一般に垂直に固定されている椅子モードを示す。
【0025】
一実施形態においては、本発明は患者を患者支持面に固定する工程と、固定ビーム照射源から最終的に出る治療照射ビームと固定された前記患者の標的組織をほぼ整合させるように固定された前記患者を垂直に平行移動させる工程と、前記標的組織を第一の望みの角度で前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームにほぼ方向付けるように固定された前記患者を一般に垂直な軸の回りを回転させる工程と、二つのモードのうちの、固定ビーム照射源からの照射を撮影装置が遮断する第一のモードに前記撮影装置を設定する工程と、前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームと整合された前記標的組織を前記第一のモードにある前記撮影装置によって画像撮影する工程と、二つのモードのうちの、前記固定ビーム照射源からの照射を前記撮影装置が遮断しない第二のモードに前記撮影装置を設定する工程と、前記標的組織を前記第一の望みの角度で前記固定ビーム照射源から照射する工程とを含む方法を提供する。
【0026】
さらに一つの実施形態においては、前記方法は、前記標的組織の前記画像撮影後、さらに固定されている前記患者の前記標的組織を前記第一の望みの角度で固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームと整合するように、前記撮影画像に応じて、固定されている前記患者を微量ずつ垂直に平行移動する工程と、前記標的組織を前記第一の望みの角度で前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームに方向付けるように、前記撮影画像に応じて、固定されている前記患者を、前記一般に垂直な軸の回りを微量ずつ回転させる工程とのうち少なくとも一つを含む。さらに他の実施形態においては、前記方法は、前記照射前に、前記固定ビーム照射源と前記標的組織間の望みの距離を好ましくするように、前記最終的照射ビームの縦軸に沿って照射源を平行移動する工程をさらに含む。
【0027】
さらに一つの実施形態においては、前記撮影装置がコンピュータ断層撮影を実施するように配置されている。さらに他の実施形態においては、前記撮影装置は位置の一定範囲を平行移動することができ、そこにおける前記第一のモードは、画像撮影位置である。
【0028】
さらに一つの実施形態においては、前記撮影装置が前記中立位置と前記画像撮影位置の間を平行移動することができる。さらに他の実施形態においては、前記方法は、前記照射の間に前記第二のモードにある前記撮影装置で前記標的組織を画像撮影する工程をさらに含む。
【0029】
さらに一つの実施形態においては、前記患者の患者支持面への前記固定が立位置と座位置のうちの一つである。さらに他の実施形態においては、前記方法は、前記第一の望みの角度での照射後、前記標的組織第二の望みの角度で前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームにほぼ方向付けるように、固定された前記患者を一般に垂直な軸の回りを回転させ、一般に垂直な前記軸に直交する面の回りを平行移動させる工程と、前記撮影装置を前記第一のモードに設定する工程と、前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームに整合された前記標的組織を前記撮影装置により画像撮影する工程と、前記撮影装置を前記第二のモードに設定する工程と、前記第二の望みの角度で前記固定ビーム照射源から前記標的組織を照射する工程とを含む。
【0030】
本発明のさらなる特徴と有利な点は、下記の図面および説明により明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、照射治療装置および診療の例示的実施形態を示す。
【図2】図2Aは、図1の照射治療装置の第一ベースレールプラットフォームの例示的な実施形態を示す。図2Bは、図2Aの第一ベースレールプラットフォームの例示的な断面2Bを示す。
【図3】図3Aは、図1の照射治療装置の平行移動可能な第二ベースレールプラットフォームの例示的な実施形態を示す。図3Bは、図3Aの平行移動可能な第二ベースレールプラットフォームの例示的な断面3Bを示す。図3Cは、図3Aの平行移動可能な第二ベースレールプラットフォームの例示的な断面3Cを示す。
【図4】図4Aは、撮影装置を平行移動するためのメカニズムと患者支持面を回転するためのメカニズムを含む、図1の患者プラットフォームのためのベースサポートの例示的な上面図(部分切り取り図)を示す。図4Bは、図4Aのベースサポートの例示的な断面4Bを示す。図4Cは、図4Aのベースサポートの例示的断面4Cを示す。
【図5A】図5Aは、閉位置にあるパンタグラフ機構を含む、プラットフォームを垂直に平行移動するための患者プラットフォームの例示的な上面図(部分的切り取り図)を示す。
【図5B】図5Bは、患者プラットフォーム70がその上端にあり、少し開いた状態のパンタグラフ機構420の例示的な側面図を示す。
【図5C】図5Cは、閉位置にあるパンタグラフ機構を含む、患者プラットフォーム70の例示的な高レベル透視底面図を示す。
【図6】図6は、座っている患者が患者支持面に対して一般に垂直位置に固定され、撮影装置が中立位置にある、図1の照射治療装置および診療配置の例示的な高レベル側面図を示す。
【図7】図7は、立っている患者が患者支持面に対して一般に垂直位置に固定され、撮影装置が画像撮影位置にある、図1の照射治療装置および診療配置の例示的な高レベル側面図を示す。
【図8】図8は、開いた状態において固定ビーム照射源を通過させるウィンドウを有する撮影装置を有する照射治療装置および診療配置の例示的な高レベル側面図を示す。
【図9A】図9Aは、放射状に移動可能なセクションを有する撮影装置の例示的な高レベル上面図を示す。
【図9B】図9Bは、固定ビーム照射源を通過させるため、図9Aの撮影装置が、放射状に移動可能なセクションを移動させた照射治療装置および診療配置の例示的な高レベル側面図を示す。
【図10】図10は、患者支持面の実施形態の例示的な透視図を示す。
【図11】図11は、照射方法の実施形態の例示的な高レベルフローチャートを示す。
【図12】図12は、治療計画の方法の実施形態の例示的な高レベルフローチャートを示す。
【図13】図13は、照射治療装置および診療配置の第二実施形態の例示的な高レベル正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明をよりよく理解し、いかに実施できるかを示すため、単なる一例として、対応する要素あるいは部分を示す数字を至る所に含む添付図面を参照する。
【0033】
特定の図面を詳細にわたって参照するにあたって、示されている特定事項は単なる例であり、本発明の好ましい実施形態を例証をあげて説明するためのみのものであり、本発明の原理と概念的な面を容易に理解するために有用な説明と思われるものを提供するために示されていることを強調する。このため、本発明の基本的な理解のために必要な詳細を超える構造的詳細を示す努力はなされておらず、本発明が実際にどのようないくつかの実施形態をとるかは、図面に添付された説明により当業者には明白であろう。
【0034】
本実施形態のいくつかあるいはすべては、好ましくはさらに治療計画を提供する照射治療装置を提供し、そして実施可能とする。
【0035】
患者が言及される場合には、患者は生きている人間が好ましいが、動物、他の妥当な器官、あるいは本遠隔照射治療の適用対象でもありうる。
【0036】
標的組織は隣接の非標的組織から区別され、Planned target volume(PTV−計画照射野)が決定され、複数のビーム角度およびその複数の角度のうちの各角度における照射治療装置からの、区別された標的組織までの好ましい距離が決定される。
【0037】
固定ビーム照射は、ビーム生成後スキャニングあるいはスキャタリング機能を持つ固定位置荷電ハドロン源を根源とするスキャニング技術とスキャタリング技術を含んでもよいことも理解されるべきである。さらに、固定ビーム照射は、単一の固定ビーム照射源からの照射に限定されず、個々にあるいは一緒にコントロールされる複数固定ビームを含んでもよい。
【0038】
一実施形態において、照射治療装置は、患者を患者支持面に一般に垂直位置に固定するように配置された患者固定用の手段を含む。患者支持面の一端は、回転および平行移動が可能なプラットフォームに接続され、そのプラットフォームは患者支持面を一般に垂直な軸の回りを回転させるように配置され、また患者支持面を回転軸に垂直な面に沿って平行移動させるように配置されている。患者支持面は、さらに一般に回転軸に沿って垂直に平行移動することができる。撮影装置(好ましくは、良好な解像度を有するコンピュータ断層撮影装置)が提供され、垂直に平行移動可能に配置されている。さらに他の実施形態では、撮影装置は、第一の中立位置と第二の画像撮影位置の間を平行移動することができる。他の実施形態においては、撮影装置は、位置の一定範囲にわたって平行移動することができる。さらに他の実施形態においては、撮影装置は固定され、治療照射ビームが患者から遮断されるモードから治療照射ビームが患者に到達するように配置されるモードに切り替えられるよう配置されている。
【0039】
患者は、搭載位置にある患者支持面に搭載され、固定ビーム照射源と標的組織をほぼ整合させるように、患者支持面は垂直方向に平行移動される。望みの角度で標的組織を最終的な照射ビームとほぼ整合するように、患者支持面はさらに回転され、選択的に水平方向に平行移動される。
【0040】
選択的に、そして好都合に、照射治療装置は、一実施形態において、特に撮影装置が十分に良好な解像度を持つ実施形態において、治療計画にさらに用いられることができる。
【0041】
複数の治療角度が指示された場合には、各治療角度に関して上記工程が繰返されるが、好ましくは患者支持面が平行移動あるいは回転されるたびに画像撮影の工程を伴う。
【0042】
主題発明の実施形態に従って遠隔照射治療を遂行するために、固定ビーム照射源は治療室で供給される。一実施形態においては、固定ビーム照射源は、一般に水平なビームを制御的に出力できるように配置され、他の実施形態においては、固定ビーム照射源は、一般に水平から45度までの角度を成すビームを制御的に出力できるように配置されている。特定の例において特別に限定されない限り、本願において角度や方向性が言及される場合には、これらは例証として挙げられているのみにすぎず他の角度あるいは方向性を本論の範囲の中に含めることができることを理解されたい。
【0043】
さらに他の実施形態においては、個々にあるいは一緒にコントロールされる複数固定ビームが本発明の特許請求の範囲を超えることなしに供給することができる可能性がある。固定ビーム照射源は、さらに、本発明の特許請求の範囲を超えることなしにスキャニング後あるいはスキャタリング後の機能を有する可能性がある。好ましくは、固定ビーム照射源は、伸縮自在の、あるいは標的組織から所定の距離まで平行移動できる可能性のある出口ノズルを有する。
【0044】
前記および別記したように、本発明はその適用において、下記の図面に図解され説明に記述された構造の詳細や構成要素の配置に限られることがないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態も包括し、様々な方法で実行あるいは実施することができる。
【0045】
図1は、照射治療装置と診療配置の第一の実施形態の例示的な高レベル正面図を示す。この装置は、固定ビーム照射源10と照射治療装置5とコントロールユニット15とを含む。照射治療装置5は、第一ベースレールプラットフォーム20と、平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30と、平行移動可能なプラットフォーム40と、撮影装置50とを含む。平行移動可能なプラットフォーム40は、ベースサポート55と、撮影装置垂直平行移動メカニズム60と、プラットフォーム垂直平行移動メカニズム65と、患者プラットフォーム70と、患者支持面あるいは部材90とを含む。患者プラットフォーム70は軸80の回りを回転可能で、垂直平行移動メカニズム65によってベースサポート55に対して垂直に平行移動されることができる。患者支持面90は、患者を一般に垂直位置に固定するように配置され、その一端は、患者プラットフォーム70に固定されている。撮影装置50は、撮影装置垂直平行移動メカニズム60によって垂直に平行移動されることができる。平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30と、平行移動可能なプラットフォーム40と、患者支持面70の平行移動メカニズムは、それぞれ図2、図3、図5に関連してさらに説明されるであろう。プラットフォーム垂直平行移動メカニズム60は、図4に関連してさらに説明されるであろう。
【0046】
撮影装置50は、円形のCT撮影装置として例証されているが、決してこれに限られるものではない。他の実施形態においては、撮影装置50は超音波撮影装置と、CT撮影装置と、磁気共鳴断層撮影装置と、X線撮影装置と、蛍光透視鏡と、ポジトロン放出型断層撮影装置と、単一光子放射型コンピュータ断層撮影装置の中から選択され、本発明の特許請求範囲を超えることなく、撮影装置を組み合わせたものを含むことができる。
【0047】
操作において、患者プラットフォーム70は、プラットフォーム垂直平行移動メカニズム65によって搭載位置に位置され、患者が搭載され患者支持面90に固定される。その後標的組織を固定ビーム照射源10にほぼ整合させるように、患者プラットフォーム70はプラットフォーム垂直平行移動メカニズム65によってベースサポート55に対して平行移動される。患者支持面90に固定された患者の標的組織を、望みの角度で固定ビーム照射源10から出る照射の最終ビームにほぼ整合させるように、必要に応じて、患者プラットフォーム70は、平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30と平行移動可能プラットフォーム40によってさらに水平方向に平行移動され、軸80の回りを回転される。
【0048】
撮影装置50は、撮影装置垂直平行移動メカニズム60により画像撮影位置まで垂直に平行移動され、標的組織が画像撮影される。垂直方向あるいは方向性が言及されるときは、実質的な垂直方向あるいは方向性を含むことが意図されていることを再び指摘する。同様の一般概念が、水平あるいはその他の方向および方向性の記載に対して適用される。
【0049】
画像撮影位置において、撮影装置50は固定ビーム照射源10からの最終ビームを遮断する。画像に応じて必要があれば、患者プラットフォーム70の垂直平行移動と、回転と、水平方向平行移動との微調整が行われる。撮影装置50は、その後撮影装置垂直平行移動メカニズム60により、撮影装置50が固定ビーム照射源10からの最終ビームを遮断しない中立位置まで垂直に平行移動される。選択的に、固定ビーム照射源10のノズルあるいはアパチャーを標的組織から所定の距離に置き、さらに患者を移動させることなく固定ビーム照射源からの照射を実行するように、ノズルあるいはアパチャーは、一般に最終照射ビーム軸に沿って平行移動される。
【0050】
複数の治療用角度が指示されている場合には、上記が各治療角度に対して選択的に繰返され、さらに選択的に患者プラットフォーム70の各回転後あるいは選択的な平行移動後の画像撮影を伴う。
【0051】
照射治療装置5は、患者プラットフォーム70が面に沿って平行移動できる実施形態において説明されているが、決してこれに限られるものではない。他の実施形態においては、患者プラットフォーム70は面に沿って部分的にのみ平行移動可能であるが、照射軸に沿っての固定ビーム照射源10の関節運動(articulation)により、残りの平行移動を効果的に実行する。
【0052】
好ましい実施形態においては、撮影装置50とすべての平行移動・回転メカニズムは、コントロールユニット15に対する反応性がある。
【0053】
図2Aは、複数のレール110と、複数の延長ネジ120と、歯車125と、一対のチェーン130と、歯車135と、モーター140とを含む、図1の照射治療装置5の第一ベースレールプラットフォーム20の例示的な高レベル上面図を示す。モーター140は、モーター140のシャフトに接続された歯車135と係合することによりチェーン130を水平に動かすように配置されている。各延長ネジ120は、それぞれの延長ネジ120の端に配置されたそれぞれの歯車125によってそれぞれのチェーン130を係合するように配置されている。図2Bは、図2Aの第一ベースレールプラットフォーム20の断面2Bを示す。
【0054】
操作においては、モーター140はチェーン130と相互作用する歯車135を回転させ、それによりチェーン130を動かす。チェーン130はそれぞれの歯車125と相互作用し、それによりそれぞれの延長ネジ120を回転させる。延長ネジ120は、図3Bでさらに説明されるように、平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30の平行移動メカニズムを表わす。
【0055】
図3Aは、複数の強化部材205と、複数のホィール210と、複数のレール230と、それぞれの歯車245を有する複数の延長ネジ240と、一対のチェーン250と、そのシャフトに接続された歯車255を有するモーター260とを含む、図1の照射治療装置5の平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30の例示的な高レベル上面図を示す。歯車255と歯車245はそれぞれ、それぞれの位置においてチェーン250を係合する。
【0056】
操作においては、モーター260はチェーン250と相互作用する歯車255を回転させ、それによりチェーン250を動かす。作動中のチェーン250は、各歯車245と相互作用し、それにより延長ネジ240を回転させる。延長ネジ240は、図3Cに関連してさらに説明されるように、平行移動可能なプラットフォーム40の平行移動メカニズムを表わす。ホィール210は図2の第一ベースレールプラットフォーム20のレール110に沿って転がる。
【0057】
図3Bは、図3Aの平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30の例示的な断面3Bを示す。図2の延長ネジ120は、それぞれのナット220を貫通して配置されている。操作においては、図2に関連して前に説明されたように延長ネジ120は回転され、それにより平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30を図2の第一ベースレールプラットフォーム20のレール110に沿って、レール110に係合しているホィール210で平行移動させる。
【0058】
図3Cは、図3Aの平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30の例示的な断面3Cを示す。図4Aと図4Bでさらに説明されるように、レール230の上には、図1の平行移動可能なプラットフォーム40のホィール210が存在する。図4Aと図4Bでさらに説明されるように、図3Aの延長ネジ240は、プラットフォーム40のそれぞれのナット270を貫通して配置されている。操作においては、延長ネジ240は、前に説明されたように回転され、それにより図1の平行移動可能なプラットフォーム40を、図3Aの第二ベースレールプラットフォーム200のレールに沿って、レール230に沿って転がる平行移動可能なプラットフォーム40のホィールで平行移動させる。
【0059】
ある実施形態においては、レール230の縦軸はレール110の縦軸に直交するように配置されており、それにより患者プラットフォーム70を水平面に対して平行移動することを可能にするように配置されている。
【0060】
図4Aは、穴305と、複数のホィール310と、各延長ネジ325をそれぞれ囲む複数のみぞ320と、チェーン340と、複数のプーリー345と、モーター350と、強化リング360と、複数の歯車365と、モーター370とを含む、図1の照射治療装置5のベースサポート55の例示的な高レベル上面図(部分的切り取り図)を示す。図1の患者支持面70のためのベースのセンターピンは、図5Aでさらに説明されるように、穴305に配置されている。図3Cに関連して前に説明されたように、ホィール310は図3Aの平行移動可能な第二ベースレールプラットフォーム30のレール230に沿って転がる。それぞれのみぞ320の各延長ネジ325は、図4Bに関連してさらに説明されるように、チェーン340を係合するように配置されている歯車330を有する。チェーン340は、プーリー345によって実質的にベースサポート55の周囲の回りを転がるように配置され、モーター350のシャフトに接続されている歯車(図示されていない)を係合する。
【0061】
操作においては、モーター350はチェーン340と相互作用し、それによりチェーン340を動かし、図4Bに関連してさらに説明されたように、作動中のチェーン340は延長ネジ325に接続されている歯車330と相互作用し、それにより延長ネジ325を回転させる。延長ネジ325は、撮影装置50上の固定スロットの一つ(図示されていない)あるいはそこに固着されているナットと相互作用し、それによって撮影装置50を垂直に平行移動させる。
【0062】
モーターのシャフトに固着された歯車365を有するモーター370は、媒介歯車365を介しての咬合により大型歯車470を回転させる(これは図5Aに関連してさらに説明される)。図1の患者プラットフォーム70は、図5Aに関連してさらに説明されるように、大型歯車360に接続されている。このように、操作においては、モーター370は大型歯車360を回転させることにより患者プラットフォーム70を回転させる。
【0063】
図4Bは、延長ネジ325の歯車330を示すベースサポート55の例示的な断面4Bを示し、図4Cは、ベースサポート55の断面4Cを示す。図3Aの延長ネジ240は、それぞれのナット380を通過するように配置されている。操作においては、図3Cに関連して前に説明されたように、延長ネジ240は図3Aで説明されたように回転され、それによって、第二ベースレールプラットフォーム30のレール230に沿って転がるホィール310で、図3Aの第二ベースレールプラットフォーム30のレールに沿ってプラットフォームベース55を平行移動させる。
【0064】
図5Aは、閉位置にあるパンタグラフ機構を含む、患者プラットフォーム70を垂直に平行移動するための患者プラットフォーム70の例示的な高レベル上面図(部分的切り取り図)を示す。いくつかの実施形態においては、患者プラットフォーム70は複数の接続部材410と、パンタグラフ機構420と、一対のビーム430と、複数のランナー435と、一対のみぞ440と、一対の歯状突起付き線状部材450と、歯車455と、モーター460と、大型歯車470とを含む。接続部材410は、患者プラットフォーム70を図4Aのベースサポート55の大型歯車360に接続するように配置されており、ベース400のセンターピン490(図5Bに図示)は、ベースサポート55の穴305に位置され、それにより図4Aに関連して前に説明されたように、大型歯車470が回転されると図1の患者プラットフォーム70の回転が可能になる。パンタグラフ機構420は、そこでビーム430に接続され、ビーム430はその端がランナー435に接続され、ランナーはみぞ440に位置されている。各ビーム430もまた歯状突起付き線状部材450に接続されている。歯状突起付き線状部材450は、歯車455と咬合するように配置されている。モーター460は歯車455のシャフト上の歯車と咬合するよう配置された歯車(図示されていない)を有する。歯車455は、歯状突起付き線状部材450と咬合するように配置されている。
【0065】
操作においては、モーター460は歯車455を回転させ、歯車はそれに一致して歯状突起付き線状部材450を平行移動させる。歯状突起付き線状部材450が平行移動される間に、ビーム430も平行移動され、それによって、パンタグラフ機構420が開くか閉じるかする。パンタグラフ機構420が開くことにより図1の患者プラットフォーム70の撮影装置50に向かっての垂直平行移動を生じさせ、パンタグラフ機構420が閉じることにより患者プラットフォーム70の撮影装置50平行移動可能プラットフォーム40に向かっての垂直平行移動を生じさせる。ランナー435は、ビーム430をまっすぐに保つため、みぞ440内に配置されている。
【0066】
図5Bは、患者プラットフォーム70がパンタグラフ機構の上端にあり、いくらか開いた状態におけるパンタグラフ機構420の例示的な側面図を示す。図5Aと図5Bの切り取り部分と前に説明されたセンターピン490も示されている。
【0067】
図5Cは、パンタグラフ機構420と、ビーム430と、ランナー435と、チューブ440と、歯状突起付き線状部材450と、歯車455とを含む、本発明の原理に基づく患者プラットフォーム70の例示的な底面図を示す。パンタグラフ機構420は、その各端でビーム430に接続され、ビーム430は、その各端で、みぞ440に配置されているランナー435と接続されている。ビーム430は又、歯状突起付き線状部材450と接続されている。歯状突起付き線状部材450は、それぞれ歯車455と咬合する。
【0068】
上記は、一対の独立した実質的に直交する平行移動メカニズムが提供された場合の実施形態を示してきたが、決してこれに限られるものではない。他の実施形態においては、回転および伸長メカニズムが提供され、平行移動が面に沿って特定の位置付けを達成することを可能にしている。
【0069】
パンタグラフ機構に関連して、垂直平行移動メカニズム60が説明されてきたが、決してこれに限られるものではない。特に、他の実施形態においては、本発明の特許請求の範囲を超えることなしに、油圧式メカニズムが提供される。
【0070】
図6は、座っている患者が患者支持面90に対して一般に垂直位置に固定され、撮影装置50が中立位置にあり、照射最終ビームが遮断されていない状態の、図1の照射治療装置の例示的な高レベル側面図を示す。
【0071】
図7は、立っている患者が患者支持面90に対して一般に垂直位置に固定され、撮影装置50が本発明の原理に従って照射最終ビームが遮断されている画像撮影位置にある、図1の照射治療装置および診療配置の例示的な高レベル側面図を示す。
【0072】
図8は、撮影装置610がウィンドウ620を有し、ウィンドウが開いているときは固定ビーム照射源を挿入させる照射治療装置と診療配置600の例示的な高レベル側面図を示す。撮影装置610は、垂直に平行移動する必要はない。一つの実施形態においては、撮影装置610は、固定位置にある。ウィンドウ620が閉じると、撮影装置610は治療計画と治療間検証に適する360度の画像撮影を行う。好ましくは、ウィンドウ620が開いているときは、撮影装置610は、治療中検証に十分な、より低い解像度の画像撮影を行うことができる。
【0073】
図9Aは、放射状に移動可能なセクション710を有する撮影装置700の例示的な高レベル上面図を示す。放射状に移動可能なセクション710が閉じているときには、撮影装置700は、治療計画と治療間検証に適する360度の画像撮影を行う。好ましくは、放射状に移動可能なセクション710が開いているときには、撮影装置700は、治療中検証に十分な、より低い解像度の画像撮影を行うことができる。
【0074】
図9Bは、固定ビーム照射源10を挿入させるため撮影装置700が放射状に移動可能なセクションを移動させた、照射治療装置と診療配置の例示的な高レベル側面図を示す。
【0075】
図10は、ひざ支持面800と、脇の下および/あるいは肩可動支持810と、前面固定メカニズム820と、フットサポート830とを有する患者支持面90の実施形態の例示的な透視図を示す。好都合に、ひざ支持面800は折りたたんで座席とすることができ、それによって、単一の患者支持面90による立姿勢あるいは座姿勢を可能にする。
【0076】
図11は、照射の方法の実施形態の例示的な高レベルフローチャートを示す。工程1000において、患者は患者支持面に一般に垂直な位置に固定される。選択的に、患者は立位置と座位置のうちの一つに固定される。
【0077】
一つ以上の実施形態において、工程1010においては、標的組織を固定ビーム照射源の最終ビームにほぼ整合するため固定された患者は垂直に平行移動される。工程1020においては、固定された患者は第一の望みの照射角度と姿勢まで回転され、そして選択的に水平面に沿って平行移動される。本発明の特許請求の範囲を超えることなしに、工程1010は、工程1020と混ぜて、あるいは工程1020の後に遂行することが可能であることを理解されたい。
【0078】
工程1030では、撮影装置(好ましくはCT撮影装置)は第一のモードに設定され、治療照射ビームを遮断する。一つの実施形態においては、撮影装置は良好な解像度を有する。一つの実施形態においては、撮影装置は、二つの固定された位置の間を平行移動し、他の実施形態においては、撮影装置は、位置の一定範囲にわたって平行移動することができる。このように、撮影装置は固定ビーム照射源からの最終ビームと実質的に直線をなし、交差する。
【0079】
他の実施形態においては、図8に関連して前に説明されたように、ウィンドウは閉じている。さらに他の実施形態においては、図9A乃至図9Bに関連して前に説明されたように、放射状に移動可能なセクションは閉じている。
【0080】
工程1040においては、患者の標的組織は工程1010と1020の第一照射角度姿勢で画像撮影される。工程1050では、1050の画像撮影に応じて、姿勢の調整が必要かどうか標的組織画像が検分される。これは標的組織の変化、あるいは患者位置決め不整合による可能性がある。
【0081】
調整が必要な場合には、工程1060において、工程1050における画像撮影に応じて、固定された患者は、第一の望みの照射角度と姿勢まで微量ずつ垂直移動と、水平面に沿っての水平平行移動と、回転とがなされる。選択的に、工程1070において、適切な姿勢を確認するため、工程1040に関連して前に説明されたように画像撮影が再度行われ、さらなる微調整がさらに行われる。
【0082】
工程1050において調整が必要でない場合、あるいは工程1070のあと、工程1080においては撮影装置は固定ビーム照射源が遮断されない第二のモードに設定される。撮影装置が垂直に平行移動可能な実施形態においては、撮影装置は中立位置に平行移動される。図8に関連して前に説明された実施形態においては、ウィンドウが開けられる。図9A乃至図9Bに関連して前に説明された他の実施形態においては、放射状に移動可能なセクションが移動されて開かれ、つまり、閉リングは構成されなくなる。
【0083】
工程1090においては、固定ビーム照射源が、標的組織からの望みの距離を達するように、選択的に、最終ビームの縦軸に沿って平行移動される。他の実施形態においては、公称位置(nominal position)が使用され、その代わりに照射のエネルギーレベルが変更される。
【0084】
工程1100においては、患者は第一の照射角度で、固定ビーム照射源から照射される。選択的に、図8の撮影装置610や図9Aや図9Bの撮影装置700のような、第二のモードにある撮影装置が許す場合には、典型的には工程1040の画像撮影より低い解像度で、治療中画像撮影が遂行される。工程1040と1070の確認画像撮影と工程1100の照射の間の患者の位置と姿勢は、変化なしの状態を保つことが好ましいことを理解されたい。
【0085】
複数の照射角度と姿勢が指示された場合には、固定された患者は、工程1110において図1に示されたようにZ軸の回りを回転され、選択的に、第二の望みの照射角度および姿勢まで水平面に沿って少なくとも部分的に平行移動される。選択的に、固定された患者は、必要に応じてさらに垂直に平行移動される。工程1120においては、工程1030の撮影装置は第一のモードに設定されている。そのように、撮影装置は固定ビーム照射源からの最終ビームと実質的に直線をなし、固定ビーム照射源からの最終ビームを一般に遮断する。
【0086】
工程1130においては、患者の標的組織が工程1110の照射の第二の角度姿勢で画像撮影される。工程1050乃至1070に関連して前に説明されたように、画像撮影に応じて必要があれば、調整がなされることができる。
【0087】
工程1140においては、撮影装置はビームが遮断されない第二のモードに設定されている。つまり、撮影装置はもはや固定ビーム照射源と直線をなしていない。工程1150においては、選択的に、固定ビーム照射源は、標的組織から望みの距離を有するように、最終ビームの縦軸に沿って平行移動される。
【0088】
工程1160においては、患者は固定ビーム照射源から第二の照射角度で照射される。工程1130の確認画像撮影と工程1160の照射の間の患者の位置と姿勢は、変化なしの状態を保つことが好ましいことを理解されたい。
【0089】
上記は、一つか二つの照射角度と姿勢が指示される実施形態において説明されたが、決してこれに限られるものではない。他の実施形態においては、工程1110乃至1160を各追加角度と姿勢に対して繰返すことにより、三つ以上の照射角度と姿勢が指示されている。
【0090】
図12は、治療計画の方法の実施形態の例示的な高レベルフローチャートを示す。工程2000においては、患者は患者支持面に一般に垂直な位置に固定される。選択的に、患者は、立位置と座位置のうちの一つに固定される。
【0091】
工程2010においては、撮影装置(好ましくはCT撮影装置)は、第一のモードに設定される。好ましくは、撮影装置は良好な解像度を有する。一つの実施形態においては、撮影装置は、二つの固定位置の間を平行移動することができ、他の実施形態においては、撮影装置は位置の一定範囲にわたって平行移動することができる。
【0092】
他の実施形態においては、図8に関連して前に説明されたように、ウィンドウは閉じている。さらに他の実施形態においては、図9A乃至図9Bに関連して前に説明されたように、放射状に移動可能なセクションは閉じている。
【0093】
工程2020においては、工程2000の固定された患者は、患者の断層撮影を行うように、工程2010の撮影装置を通じて垂直に平行移動される。工程2030においては、工程2020の画像が治療計画プロセスの一部として使用され、照射角度と、パワーと、距離とが決定される。
【0094】
図13は、照射治療装置と診療配置の第二実施形態の例示的な高レベル正面図を示す。いくつかの例においては、主に平行移動・回転メカニズムの順番において、図13の実施形態は図1の照射治療装置5とは異なる。図13は回転メカニズム910と、第一平行移動メカニズム920と、第二平行移動メカニズム930と、プラットフォーム935とからなる平行移動・回転メカニズム900と、患者支持面90と、垂直の平行移動メカニズム940と、固定ビーム照射源10とを含む。回転メカニズム910は床あるいはプラットフォームなどの水平ベースと連通し、第一平行移動メカニズム920は回転メカニズム910と連通され、第二平行移動メカニズム930は第一平行移動メカニズム920と連通される。プラットフォーム935は、第二平行移動メカニズム930と連通され、垂直平行移動メカニズム940を通じて患者支持面90と連通される。第一平行移動メカニズム920は、第二平行移動メカニズム930の方向(Xで示される方向)に直交する、Yで示される方向に沿って平行移動するよう配置されている。XとYの方向は、回転Ziとして示される、回転メカニズム910の回転軸に直交する面を一般に画定する。垂直平行移動メカニズム940の動きの方向はZで示される。
【0095】
好都合に、図13の配置は、標的組織のアイソセンタを固定ビーム照射源10からの出力ビームと整合させ、一般に標的組織のアイソセンタに沿ってZ軸の回りを回転させるように設定することを可能にする。
【0096】
上記は、患者支持面90が一般に垂直である実施形態において説明されてきたが、決してこれに限られるものではない。一実施形態における患者支持面90は、本発明の特許請求の範囲を超えることなく、垂直から15度まで傾斜させることを可能にすることができる。他の実施形態においては、患者支持面90は一般に垂直であるが、別の頭部傾倒用支持が提供され、患者の体が一般に直立位置を保持しながら頭部を傾倒することができる。
【0097】
このようにして、本実施形態は、患者支持面に一般に垂直位置に患者を固定するように配置された患者固定手段を含む照射治療装置を可能にする。患者支持面は、一端が回転・平行移動プラットフォームに接続され、その回転・平行移動プラットフォームはその一般に垂直な軸の回りに患者支持面を回転させ、患者支持面を回転軸に垂直な面に沿って平行移動するように配置されている。患者支持面は、一般に回転軸に沿ってさらに垂直に平行移動することが可能である。撮影装置(好ましくは良好な解像度と大きなスキャン幅を有するコンピュータ断層撮影装置)が提供され、照射ビームが遮断される第一のモードと、照射ビームが遮断されない第二のモードとの二つのモードを示すよう配置されている。
【0098】
明瞭を期すために別個の実施形態で説明されている本発明の特定の特徴は、組み合わせて単一の実施形態として提供できることができる可能性があることを理解されたい。逆に、簡潔を期すために単一の実施形態で説明されている本発明の様々な特徴は、別個に、あるいはいかなる妥当な副次的組み合わせで提供することもできる。
【0099】
別段の定義がない限り、本願において使用されるすべての技術用語と科学用語は本発明が属する技術の当業者に一般に理解されるのと同じ意味を持つ。本発明の実施あるいはテストのため、本願で説明されている方法に類似したあるいは同等の方法を用いることができるが、本願には、ふさわしい方法が説明されている。
【0100】
本願において言及されているすべての広報、特許出願、特許、およびその他の参照は、参照によりそのすべてが組み込まれる。矛盾がある場合には、定義を含む特許明細が優先する。さらに、材料、方法、例などは例証のためのみであり、それらに限定されるものではない。
【0101】
本願にて使用される「含む」、「から成る」、「有する」などの用語ならびにそれらの活用語は、「含むが必ずしも限定されない」という意味を持つ。
【0102】
本発明は本願に特に示されまた説明されたものに限られないことが当業者には理解されるであろう。それどころか本発明の請求の範囲は、添付された請求項によって定義され、本願における以上の説明を読めば当業者なら思いつくであろう、本願において以上に説明された様々な特徴の組み合わせと副次的組み合わせの両方、ならびにそれらの変形および修正を含む。
【0103】
[関連出願の参照] 本特許出願は、2007年5月24日に出願された米国仮特許出願S/N 60/939,923(題名“Teletherapy Positioning and Validation(遠隔照射治療位置決めと検証)”)および2008年2月14日に出願された米国仮特許出願S/N 61/028,519(題名は本特許出願と同題)に基づき優先権を主張する。上記特許出願はそれぞれ参照によりここに組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者支持面と、
回転メカニズムと、
患者を前記患者支持面と固定された関係に確保するように配置された患者固定メカニズムと、
前記患者支持面及び前記回転メカニズムと連通され、前記患者支持面を一般に垂直な軸の回りに回転するように配置されたプラットフォームと、
撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を遮断する第一のモードと撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を可能にする第二のモードを示す撮影装置と、
前記患者支持面と連通され、前記患者支持面を前記一般に垂直な軸に沿って搭載位置から照射位置まで平行移動するように配置された垂直平行移動メカニズムと
を含む、照射治療装置。
【請求項2】
前記撮影装置が前記第一のモードである画像撮影位置と前記第二のモードである中立位置の間を垂直に平行移動することができる、請求項1に記載の照射治療装置。
【請求項3】
前記撮影装置はウィンドウを有し、前記第一のモードが前記ウィンドウを閉じたときで、前記第二のモードが前記ウィンドウを開いたときである、請求項1に記載の照射治療装置。
【請求項4】
前記撮影装置と連通されるコントロールユニットをさらに含み、前記コントロールユニットは、
前記撮影装置を前記第一のモードに設定し、
前記患者支持面を前記撮影装置を通じて前記垂直平行移動メカニズムによって垂直に平行移動し、
前記撮影装置を操作して、それにより患者の部分の画像撮影を行うことができる、請求項3に記載の照射治療装置。
【請求項5】
前記撮影装置は放射状に移動可能なセクションを有し、前記第一のモードは、放射状に移動可能な前記セクションが移動することにより360度のX線画像が可能にされたときで、前記第二のモードは、放射状に移動可能な前記セクションが移動することにより360度未満のX線画像が可能にされたときである、請求項1に記載の照射治療装置。
【請求項6】
前記撮影装置と連通されるコントロールユニットをさらに含み、前記コントロールユニットは、
前記撮影装置を前記第一のモードに設定し、
前記患者支持面を前記撮影装置を通じて前記垂直平行移動メカニズムによって垂直に平行移動し、
前記撮影装置を操作して、それにより患者の部分の画像撮影を行うことができる、請求項5に記載の照射治療装置。
【請求項7】
前記第二のモードにある前記撮影装置が、診療中画像撮影を行うために操作されることができる、請求項3乃至6のいずれかに記載の照射治療装置。
【請求項8】
前記撮影装置がコンピュータ断層撮影を実施するよう配置されている、請求項1乃至7のいずれかに記載の照射治療装置。
【請求項9】
前記垂直平行移動メカニズムが前記プラットフォームと連結され、それにより前記患者支持面と連通している、請求項1乃至8に記載の照射治療装置。
【請求項10】
前記プラットフォームに連結される水平平行移動メカニズムをさらに含み、前記水平平行移動メカニズムは、前記一般に垂直な軸に対して垂直な一対の直交軸に沿って前記患者支持面を平行移動するために操作されることができる、請求項1乃至9のいずれかに記載の照射治療装置。
【請求項11】
前記照射位置は、固定された患者の標的組織を固定ビーム照射源から最終的に出る照射ビームと整合させる、請求項1乃至10のいずれかに記載の照射治療装置。
【請求項12】
前記撮影装置に連結され、前記患者支持面の搭載位置に対して位置の連続範囲にわたって垂直に前記撮影装置を位置決めするために操作されることができる撮影装置平行移動メカニズムをさらに含む、請求項1に記載の照射治療装置。
【請求項13】
前記撮影装置を、前記第一のモードである画像撮影位置と、前記第二のモードである中立位置に垂直に位置決めするための操作をされることができ、前記画像撮影位置は固定ビーム照射源から最終的に出る治療照射ビームと交差する組織を画像撮影するように配置されている、前記撮影装置と連通される撮影装置平行移動メカニズムとをさらに含む、請求項1に記載の照射治療装置。
【請求項14】
前記撮影装置平行移動メカニズムと、前記撮影装置と、前記垂直平行移動メカニズムと連通されるコントロールユニットをさらに含み、前記コントロールユニットは、
前記撮影装置を前記撮影装置平行移動メカニズムにより前記第一モードに垂直に平行移動し、
前記患者支持面を前記撮影装置を通じて前記垂直平行移動メカニズムにより垂直に平行移動し、
前記撮影装置を操作して、それにより患者の部分の画像撮影を行うことができる、請求項13に記載の照射治療装置。
【請求項15】
前記部分の前記画像撮影は、少なくとも部分的に治療計画を提供する、請求項14に記載の照射治療装置。
【請求項16】
固定ビーム放射線照射源をさらに含む請求項1乃至15のいずれかに記載の照射治療装置。
【請求項17】
前記患者支持面が一般に垂直である、請求項1乃至16のいずれかに記載の照射治療装置。
【請求項18】
前記一般に垂直な患者支持面が、前記一般に垂直な患者支持面によって患者の背骨が一般に垂直に固定されている椅子モードを示す、請求項17に記載の照射治療装置。
【請求項19】
患者を患者支持面に固定する工程と、
固定ビーム照射源から最終的に出る治療照射ビームと固定された前記患者の標的組織を略整合させるように固定された前記患者を垂直に平行移動させる工程と、
第一の望みの角度で前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームに前記標的組織を略方向付けるように固定された前記患者を一般に垂直な軸の回りに回転させる工程と、
撮影装置が固定ビーム照射源からの照射を遮断する、二つのモードのうちの第一のモードに前記撮影装置を設定する工程と、
前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームと整合された前記標的組織を前記第一のモードにある前記撮影装置によって画像撮影する工程と、
二つのモードのうちの、前記固定ビーム照射源からの照射を前記撮影装置が遮断しない第二のモードに前記撮影装置を設定する工程と、
前記標的組織を前記第一の望みの角度で前記固定ビーム照射源から照射する工程と
を含む、方法。
【請求項20】
前記標的組織の前記画像撮影の後で、
さらに固定されている前記患者の前記標的組織を前記第一の望みの角度で固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームと整合するように、前記撮影画像に応じて、固定されている前記患者を微量ずつ垂直に平行移動する工程と、
前記第一の望みの角度で前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームに前記標的組織を方向付けるように、前記撮影画像に応じて、固定されている前記患者を、前記一般に垂直な軸の回りに微量ずつ回転させる工程とのうちの少なくとも一つをさらに含む、請求項19に記載された方法。
【請求項21】
前記照射前に、前記固定ビーム照射源と前記標的組織間の望みの距離を達成するように、前記最終的照射ビームの縦軸に沿って照射源を平行移動する工程をさらに含む、請求項19あるいは請求項20のいずれかに記載された方法。
【請求項22】
前記撮影装置がコンピュータ断層撮影を実施するよう配置された、請求項19乃至21のいずれかに記載された方法。
【請求項23】
前記撮影装置は位置の一定範囲を平行移動することができ、そこにおける前記第一のモードは、画像撮影位置である、請求項19乃至22のいずれかに記載された方法。
【請求項24】
前記撮影装置が前記中立位置と前記画像撮影位置の間を平行移動することができる、請求項19乃至22のいずれかに記載された方法。
【請求項25】
前記照射の間に前記第二のモードにある前記撮影装置で前記標的組織を画像撮影する工程をさらに含む、請求項19乃至23のいずれかに記載された方法。
【請求項26】
前記患者の患者支持面への前記固定が立位置と座位置のうちの一つである、請求項19乃至25のいずれかに記載された方法。
【請求項27】
前記第一の望みの角度での前記照射の後、
第二の望みの角度で前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームに前記標的組織を略方向付けるように、固定された前記患者を一般に垂直な軸の回りに回転させ、一般に垂直な前記軸に直交する面の回りを平行移動させる工程と、
前記撮影装置を前記第一のモードに設定する工程と、
前記固定ビーム照射源から最終的に出る前記治療照射ビームに整合された前記標的組織を前記撮影装置により画像撮影する工程と、
前記撮影装置を前記第二のモードに設定する工程と、
前記第二の望みの角度で前記固定ビーム照射源から前記標的組織を照射する工程とをさらに含む、請求項19乃至26のいずれかに記載された方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2010−527683(P2010−527683A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508968(P2010−508968)
【出願日】平成20年5月25日(2008.5.25)
【国際出願番号】PCT/IL2008/000699
【国際公開番号】WO2008/142695
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(509322063)ピー−キュアー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】