説明

照明ユニット

【課題】化粧パネルへのハウジングの取り付け作業を容易にすることができる照明ユニットを提供すること。
【解決手段】光を発する発光部12を有してなる発光機能部10と、発光機能部10が防水可能に収容されるハウジング20と、ハウジング20が取り付けされる化粧パネル40とを有してなる照明ユニット1において、ハウジング20は、発光部12から発せれる光が透過される光透過部27と、回動されることによって化粧パネル40に取り付けされるように軸心に設けられてなる回動軸部29とを有してなり、化粧パネル40は、化粧パネル40の裏面40bに設けられ、回動軸部29を回動可能に支持する軸受部53と、光透過部27から透過される光が化粧パネル40の表面40a側に出射される光出射部42とを有してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を発する発光部を有してなる発光機能部と、該発光機能部が防水可能に収容されるハウジングと、該ハウジングが取り付けられる化粧パネルとを有してなる照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED(発光ダイオード)等の発光部を有してなる発光機能部が車両等の室内の化粧パネルに取り付けされる場合、発光機能部の防水性を高めるため、発光機能部をハウジング内に収容するようにしている。例えば、特許文献1には、LEDを有してなる発光機能部が、合成樹脂性のケース内に収容される照明ユニットが提案されている。
【0003】
この特許文献1に記載された照明ユニットは、ドア開口部の下方にサイドガーニッシュ(化粧パネル)を設け、このサイドガーニッシュの下面に、灯体およびこの灯体を保持する灯体ガーニッシュ(化粧パネル)を配置するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−254257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された照明ユニットは、ハウジングを化粧パネルに取り付けする際、ネジ止め等によってハウジングを化粧パネルに固定しなければならないため、取り付け作業が煩雑になってしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、化粧パネルへのハウジングの取り付け作業を容易にすることができる照明ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる照明ユニットは、光を発する発光部を有してなる発光機能部と、該発光機能部が防水可能に収容されるハウジングと、該ハウジングが取り付けされる化粧パネルとを有してなる照明ユニットにおいて、前記ハウジングは、前記発光部から発せれる光が透過される光透過部と、回動されることによって前記化粧パネルに取り付けされるように軸心に設けられてなるハウジング側回動軸部、あるいはハウジング側軸受け部とを有してなり、前記化粧パネルは、該化粧パネルの裏面に設けられ、前記ハウジング側回動軸部を回動可能に支持するパネル側軸受部、あるいは前記ハウジング側軸受け部によって回動可能に支持されるパネル側回動軸部と、前記光透過部から透過される光が当該化粧パネルの表面側に出射される光出射部とを有してなることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2にかかる照明ユニットは、上記の発明において、前記光透過部は、前記ハウジングの壁の外面から突出して形成されてなり、前記光出射部は、前記光透過部が内部に配置可能に形成された開口であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3にかかる照明ユニットは、上記の発明において、前記光出射部は、前記化粧パネルの裏面側の開口が拡大されるように傾斜して形成された面からなるテーパ部を有してなることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項4にかかる照明ユニットは、上記の発明において、前記化粧パネルは、遮光性を有してなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1にかかる照明ユニットは、前記ハウジングが、前記発光部から発せられる光が透過される光透過部と、回動されることによって前記化粧パネルに取り付けされるように軸心に設けられてなるハウジング側回動軸部、あるいはハウジング側軸受け部とを有してなり、前記化粧パネルが、該化粧パネルの裏面に設けられ、前記ハウジング側回動軸部を回動可能に支持するパネル側軸受部、あるいは前記ハウジング側軸受け部によって回動可能に支持されるパネル側回動軸部と、前記光透過部から透過される光が前記化粧パネルの表面側に出射される光出射部とを有してなり、前記ハウジングが前記パネル側軸受部に支持された状態、あるいは前記パネル側回動軸部101を中心に回動されて前記化粧パネルの取り付け位置に配置されるので、前記化粧パネルへの前記ハウジングの取り付け作業を容易にすることができる。
【0012】
本発明の請求項2にかかる照明ユニットは、上述した請求項1と同様の効果を奏するとともに、前記光透過部が前記ハウジングの壁の外面から突出して形成されてなり、前記光出射部が前記光透過部を内部に配置可能に形成された開口であるので、前記光透過部にて集光された光を前記光出射部から出射させることができ、結果的に、輝度を向上させた光を前記光出射部から出射することができる。
【0013】
本発明の請求項3にかかる照明ユニットは、上述した請求項1と同様の効果を奏するとともに、前記光出射部が前記化粧パネルの裏面側の開口が拡大されるように傾斜して形成された面からなるテーパ部を有してなるので、前記光透過部が前記化粧パネルに当接されないようにして前記光出射部内に配置させることができ、結果的に、前記光透過部にキズが付くことを防止することができる。
【0014】
本発明の請求項4にかかる照明ユニットは、上述した請求項1と同様の効果を奏するとともに、前記化粧パネルが遮光性を有してなるので、所望の領域を遮光して前記発光部から発せされる光を出射することができるとともに、前記化粧パネルを遮光カバーとして用いているので、遮光カバーを別に設ける場合に比して部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる照明ユニットの正面図である。
【図2】図2は、図1に示した照明ユニットのA−A線断面図である。
【図3】図3は、図1に示した発光機能部が収容されたハウジングを第二の突起部が形成された壁側から視た斜視図である。
【図4】図4は、図1に示した発光機能部が収容されたハウジングを第二の突起部が形成された壁と対向する壁側から視た斜視図である。
【図5】図5は、図1に示したハウジングの上側から視た正面図である。
【図6】図6は、図1に示した発光機能部が収容されたハウジングの要部断面図である。
【図7】図7は、図2に示した化粧パネルの要部拡大図である。
【図8】図8は、化粧パネルへのハウジングの取り付け手順を示した図である。
【図9】図9は、化粧パネルへのハウジングの取り付け手順を示した図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態の変形例1の照明ユニットの要部断面図である。
【図11】図11は、本発明の実施の変形例2の照明ユニットの正面図である。
【図12】図12は、図11に示した照明ユニットのA−A線断面図である。
【図13】図13は、図11に示した発光機能部が収容されたハウジングを第二の突起部が形成された壁側から視た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明にかかる照明ユニットの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1の正面図である。図2は、図1に示した照明ユニット1のA−A線断面図である。図3は、図1に示した発光機能部10が収容されたハウジング20を第二の突起部27bが形成された壁側から視た斜視図である。図4は、図1に示した発光機能部10が収容されたハウジング20を第二の突起部27bが形成された壁と対向する壁側から視た斜視図である。図5は、図1に示したハウジング20の上側から視た正面図である。図6は、図1に示した発光機能部10が収容されたハウジング20の要部断面図である。図7は、図2に示した化粧パネル40の要部拡大図である。
なお、便宜上、図中の互いに直交する矢印方向を前後上下方向とする。
【0018】
本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1は、光を発光する発光部としてのLED素子12を有してなる発光機能部10と、LED素子12から発せれる光が透過可能な光透過部27と、ハウジング側回動軸部29とを有し、発光機能部10が収容されるハウジング20と、光透過部27に対応する位置に設けられ、光透過部27から透過される光が出射される光出射部27を有してなる化粧パネル40と、化粧パネル40の裏面側に設けられ、ハウジング側回動軸部29を回動可能に軸支するパネル側軸受部53を有してなる取り付けガイド部50と、を有してなり、ハウジング20がハウジング側回動軸部29を中心として回動されて化粧パネル40に取り付けられる。
この照明ユニット1は、化粧パネル40の表面40aに配置された充電コネクタ60による図示しない充電対象の充電状態を示すとともに、充電コネクタ60の周辺を照明するようになっている。
【0019】
まず、発光機能部10について説明する。
発光機能部10は、回路基板11と、二つのLED素子12と、電線Wとを有してなる。
回路基板11は、いわゆるプリント配線板によって実現され、電源回路等の導体パターンが形成されている。この回路基板11は、各面11a,11bに一つずつ、合計二つのLED素子12が実装されている。また、この実施の形態では、回路基板11は、基板上に形成された図示しない端子を介して、信号線、あるいは給電線としての複数の電線Wに接続されている。各電線Wは、半田付け処理等を行うことによって端子に接続される。
【0020】
二つのLED素子12の各LED素子12は、箱状のパッケージの表面に発光部があり、図示しない電源入力端子が回路基板11の図示しない電源回路に接続されている。図示しない電源回路は、回路基板11上に設けられた図示しない端子を介して電線Wに接続されている。各LED素子12は、電源回路を介して電源を供給されることによって点灯するようになっている。
二つのLED素子12のうち、回路基板11の一方の面の前側位置に配置されたLED素子12(以下、前側LED素子12aと称する。)は、例えば、オレンジ色の光を発し、色の種類によって、充電対象の充電状態を示している。
また、回路基板11の他方の面に前側LED素子12aに比して回路基板11上の後方位置に配置されたLED素子12(以下、後側LED素子12bと称する。)は、白色光を発し、充電コネクタ60を照らすものである。
【0021】
次に、ハウジング20について説明する。
ハウジング20は、発光機能部10が収容されるものである。
このハウジング20は、ハウジング本体部21および蓋部30を有してなる。
ハウジング本体部21は、ポリカーボネイト等の合成樹脂材からなり、かつ光透過性を有している。このハウジング本体部21は、外形矩形状の前壁22の縁に沿って立設された側壁23、上壁24、下壁25を有し、かつ一端が開口された有底角筒形状をなし、端部開口21aからハウジング本体部21内に発光機能部10が収容されるようになっている。
また、ハウジング本体部21は、図4に示すように、ハウジング本体部21の角部26のうちハウジング側回動軸部29近傍の角部26aが、ハウジング側回動軸部29の後述する棒状突出部29aの外周曲面に対応して形成された曲面形状になっている。このため、ハウジング側回動軸部29近傍の角部26aがハウジング20の内壁面に干渉することなく、ハウジング20がハウジング側回動軸部29を中心としてなめらかに回動されるようになっている。
また、ハウジング本体部21は、光透過部27、一対の係合突起部28、ハウジング側回動軸部29を有してなる。
【0022】
光透過部27は、LED素子12から発せれる光が透過される部分である。
光透過部27は、第一の突起部27aおよび第二の突起部27bを有してなる。
第一の突起部27aは、ハウジング本体部21の前壁外面22aから直方体形状に突起された部分である。
この第一の突起部27aは前側LED素子12aの発光方向側の面に対向する位置に配置される。このため、第一の突起部27aには、前側LED素子12aから発せられたオレンジ色の光が集光されやすいようになっているので、前側LED素子12aから発せられたオレンジ色の光が、第一の突起部27aを介して視認し易いようになっている。
第二の突起部27bは、ハウジング本体部21の側壁外面23aから円柱状に突起された部分である。
この第二の突起部27aは後側LED素子12bの発光方向側の面に対向する位置に配置される。このため、第二の突起部27aには、後側LED素子12bから発せられた白色光が集光されやすいようになっているので、後側LED素子12bから発せられた白色の光の輝度を高めるようになっている。なお、この第二の突起部27aは、充電コネクタ60の周辺を照らす照明手段としての機能を高めるため、光が拡散されるような表面処理を施してもよい。
【0023】
一対の係合突起部28は、ハウジング本体部21の上壁外面24aおよび下壁外面25aのそれぞれから突起して設けられた一対の突起部である。この一対の係合突起部28の各係合突起部28は、後述する一対の係止開口部52bの各係止開口部52bと係合されることによって、ハウジング20を化粧パネル40の取り付け位置に係止させるものである。
【0024】
ハウジング側回動軸部29は、ハウジング20が回動されることによって化粧パネル40に取り付けされるように軸心に設けられてなる。より具体的には、ハウジング側回動軸部29は、ハウジング本体部21の上壁外面24a、および下壁外面25aから同一軸心上で棒状に突出して設けられた一対の棒状突出部29aを有してなる。
【0025】
ハウジング20は、ハウジング側回動軸部29が後述するパネル側軸受部53によって回動可能に支持され、ハウジング側回動軸部29を軸心として回動されることによって化粧パネル40に取り付けられるようになっている。
【0026】
蓋部30は、ハウジング本体部21の端部開口21aを塞ぐ防水詮として機能するものである。この蓋部30は、図6に示すように、防水パッキン31を介してハウジング本体部21の端部開口21aを塞ぎ、蓋部30に形成された電線引き出し孔32から防水性を維持しつつ電線Wが引き出されるようになっている。
【0027】
次に、化粧パネル40について説明する。
化粧パネル40は、遮光性を有してなり、表面40aに装飾等が施されるようになっている。この化粧パネル40は、パネル本体部41、光出射部42、および取り付けガイド部50を有してなる。
パネル本体部41は、化粧パネル40の本体を構成する部分であり、横断面凹状をなしている。このパネル本体部41は、箱型部43およびフランジ部44を有してなる。箱型部43は、矩形状の底壁43aと、底壁43aの縁に沿って立設された周側壁43bとを有してなり、底壁の表面に充電コネクタ60が配置されるようになっている。
フランジ部44は、箱型部43の開口端部43cの縁に沿って箱型部43の深さ方向に直交する方向に突出されてなる。図2に示すように、化粧パネル40がフランジ部44を介して車両のボディBに取り付けられるようになっている。
【0028】
光出射部42は、光透過部27に対応する位置に設けられ、光透過部27から透過される光が出射されるように形成された開口である。この光出射部42は、第一の開口部42aおよび第二の開口部42bを有してなる。
第一の開口部42aは、第一の突起部27aが開口内に配置されることによって前側LED素子12aから発せられた光が化粧パネル40の表面40a側に出射されるようになっている。
この第一の開口部42aには、図7に示すように、第一のテーパ部42aaが形成れている。第一のテーパ部42aaは、ハウジング20がハウジング側回動軸部29を軸心として回動される際、第一の突起部27aがフランジ部44に当接されて回動動作の妨げにならないように、化粧パネル40の裏面40b側の開口が拡大されるように傾斜して形成された面からなる。
第二の開口部42bは、第二の突起部27bが開口内に配置されることによって後側LED素子12bから発せられた光が化粧パネル40の表面40a側に出射されるようになっている。
この第二の開口部42bには、図7に示すように、第二のテーパ部42bbが形成れている。第二のテーパ部42bbは、第一のテーパ部42aaと同様に、ハウジング20がハウジング側回動軸部29を軸心として回動される際、第二の突起部27bが周側壁43bに当接されて回動動作の妨げにならないように、化粧パネル40の裏面40b側の開口が拡大されるように傾斜して形成された面からなる。
【0029】
取り付けガイド部50は、化粧パネル40へのハウジング20の取り付けをガイドするものである。この取り付けガイド部50は、図1および図2に示すように、化粧パネル40の裏面40b側に一対のガイド壁部51を有してなる。この一対のガイド壁部51の各ガイド壁部51は、化粧パネル40の裏面40b、より具体的には、フランジ部44と周側壁43bによって形成された屈曲部43dを含んだ化粧パネル40の裏面40bに立設され、各ガイド壁部51の間にハウジング20が配置されるようになっている。
【0030】
各ガイド壁部51は、係止部52およびパネル側軸受部53を有してなる。
係止部52は、ハウジング20を化粧パネル40に係止させものであり、弾性片部52aおよび係止開口部52bを有してなる。
弾性片部52aは、ガイド壁部51の端部に間隔を空けて設けられた一対のスリット部52cによって弾性変形可能な弾性片としての機能をなすように形成された部分である。
係止開口部52bは、係合突起部52bに対応して弾性片部52aに形成された開口である。この係止開口部52bと係合突起部28とが係合されることによって、ハウジング20が化粧パネル40の取り付け位置に係止させるようになっている。
【0031】
パネル側軸受部53は、ハウジング側回動軸部29を回動可能に支持するものである。このパネル側軸受部53は、棒状突出部29aの外形形状に略等しい形状でガイド壁部51の縁に形成された円状の切り欠き部分である。各パネル側軸受部53は、同一軸心上に並ぶように各ガイド壁部51に形成され、ハウジング20の各棒状突出部29aを回動可能に支持するようになっている。
【0032】
このような、照明ユニット1は、ハウジング20が化粧パネル40に取り付けされる場合、ハウジング20のハウジング側回動軸部29が化粧パネル40のパネル側軸受部53に回動可能に支持されることによって、ハウジング20が回動されて化粧パネル40の取り付け位置に配置されるようになっている。
【0033】
ここで、図8および図9を用いて、化粧パネル40へのハウジング20の取り付け手順について説明する。図8および図9は、化粧パネル40へのハウジング20の取り付け手順を示した図である。
まず、作業者は、ハウジング20のハウジング側回動軸部29を化粧パネル40のパネル側軸受部53に組み付ける(図8(a)参照)。この際、ハウジング20が化粧パネル40の裏面40b側に設けられたパネル側軸受部53に取り付けられるので、電線Wを化粧パネル40の表面側に引き出す必要がない。
【0034】
次に、作業者は、パネル側軸受部53によって回動可能に支持されたハウジング20を回動させる(図8(b)および図9(c)参照)。このようにハウジング20を回動させることによって、ハウジング20が化粧パネル40の裏面40bの取り付け位置までガイドされる。また、第一の開口部42aおよび第二の開口部42bに形成された第一のテーパ部42aaあるいは第二のテーパ部42bbによって、第一の突起部27aおよび第二の突起部27bが化粧パネル40に当接されないようにして第一の開口部42aあるいは第二の開口部42b内に配置される(図9(c)参照)。
【0035】
次に、作業者は、係合突起部28と係止開口部52bとを係合させることによってハウジング20を化粧パネル40の取り付け位置に係止させて取り付け作業を完了する(図9(d)参照)。ここで、係合突起部28と係止開口部52bと係合させる際、弾性片部52aの自由端側が広げられながらハウジング20が一対のガイド壁部51の間に移動される。
【0036】
本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1は、ハウジング20が、LED素子12から発せられる光が透過される光透過部27と、回動されることによって化粧パネル40に取り付けされるように軸心に設けられてなるハウジング側回動軸部29とを有してなり、化粧パネル40が、化粧パネル40の裏面40bに設けられ、ハウジング側回動軸部29を回動可能に支持するパネル側軸受部53と、光透過部27から透過される光が化粧パネル40の表面側に出射される光出射部42とを有してなり、ハウジング20がパネル側軸受部53に支持された状態で回動されて化粧パネル40の取り付け位置に配置されるので、化粧パネル40へのハウジング20の取り付け作業を容易にすることができる。
【0037】
また、本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1は、ハウジング20が化粧パネル40の裏面40b側に取り付けられるので、発光機能部10に接続される電線Wを化粧パネル40の表面40a側に引き出す必要がなく、結果的に、化粧パネル40へのハウジング20の取り付け作業を容易にすることができる。
【0038】
また、本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1は、光透過部27がハウジング20の壁の外面から突出して形成されてなり、光出射部42が光透過部27を内部に配置可能に形成された開口であるので、光透過部27にて集光された光を光出射部42から出射させることができ、結果的に、輝度を向上させた光を光出射部42から出射することができる。
【0039】
また、本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1は、第一の開口部42aおよび第二の開口部42bが化粧パネル40の裏面40b側の開口が拡大されるように傾斜して形成された面からなる第一のテーパ部42aa、あるいは第二のテーパ部42bbを有してなるので、第一の突起部27aおよび第二の突起部27bが化粧パネル40に当接されないようにして第一の開口部42aあるいは第二の開口部42b内に配置させることができ、結果的に、第一の突起部27aおよび第二の突起部27bにキズが付くことを防止することができる。
【0040】
また、本発明の実施の形態にかかる照明ユニット1は、化粧パネル40が遮光性を有してなるので、所望の領域を遮光してLED素子12から発せされる光を出射することができるとともに、化粧パネル40を遮光カバーとして用いているので、遮光カバーを別に設ける場合に比して部品点数を削減することができる。
【0041】
(変形例1)
次に、図10を用いて本発明の実施の形態の照明ユニット1の変形例1について説明する。図10は、本発明の実施の形態の変形例1の照明ユニット2の要部断面図である。
この変形例1の照明ユニット2は、化粧パネル40が、取り付けガイド部50に代わって、取り付けガイド部70を有してなる点で実施の形態の照明ユニット1と異なる。
なお、その他の構成は実施の形態と同様であり、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
【0042】
取り付けガイド部70は、パネル側軸受部80を有してなる。パネル側軸受部80は、パネル側軸受部53と同様に、ハウジング側回動軸部29を回動可能に支持するものである。このパネル側軸受部80は、化粧パネル40の裏面40b側に設けられた一対の支持板部81と、各支持板部81の縁に形成された円状の切り欠き部82とを有してなる。
各パネル側軸受部80は、同一軸心上に並ぶように配置され、ハウジング20の各棒状突出部29aを回動可能に支持されるようになっている。
この変形例1の照明ユニット2は、ハウジング20がパネル側軸受部80に支持された状態で回動されて化粧パネル40の取り付け位置に配置されるので、実施の形態と同様に化粧パネル40へのハウジング20の取り付け作業を容易にすることができる。
【0043】
(変形例2)
次に、図11−図13を用いて本発明の実施の形態の照明ユニット1の変形例2について説明する。図11は、本発明の実施の形態の変形例2の照明ユニット3の正面図である。図12は、図11に示した照明ユニット3のA−A線断面図である。図13は、図11に示した発光機能部10が収容されたハウジング90を第二の突起部27bが形成された壁側から視た斜視図である。
なお、その他の構成は実施の形態と同様であり、実施の形態と同一構成部分には同一符号を付している。
この変形例2の照明ユニット3は、ハウジング20に代わってハウジング90を有し、化粧パネル40が、取り付けガイド部50に代わって、取り付けガイド部100を有してなる点で実施の形態の照明ユニット1と異なる。
この変形例2の照明ユニット3は、光を発光する発光部としてのLED素子12を有してなる発光機能部10と、LED素子12から発せれる光が透過可能な光透過部27と、ハウジング側軸受部91とを有し、発光機能部10が収容されるハウジング90と、光透過部27に対応する位置に設けられ、光透過部27から透過される光が出射される光出射部27を有してなる化粧パネル40と、化粧パネル40の裏面側に設けられ、ハウジング側軸受部91によって回動可能に支持されるパネル側回動軸部101を有してなる取り付けガイド部100と、を有してなり、ハウジング90がパネル側回動軸部101を中心として回動されて化粧パネル40に取り付けられる。
【0044】
ハウジング90は、ハウジング側回動軸部29に代わってハウジング側軸受部91を有してなる。このハウジング側軸受部91はパネル側回動軸部101が回動可能に支持されるものである。より具体的には、ハウジング側軸受部91は、後述する棒状突出部101aの外形形状に略等しい形状でハウジング90の向かい合う側壁23に形成された一対の凹部である。各ハウジング側軸受部91は、同一軸心上に並ぶように各側壁23に形成され、パネル側回動軸部101の各棒状突出部101aを回動可能に支持するようになっている。
取り付けガイド部100は、化粧パネル40へのハウジング90の取り付けをガイドするものであり、パネル側回動軸部101を有してなる。
パネル側回動軸部101は、ハウジング側軸受け部91によって回動可能に支持されるものである。より具体的には、パネル側回動軸部101は、各ガイド壁部51の向かい合う面から同一軸心上で棒状に突出して設けられた一対の棒状突出部101aを有してなる。
この変形例2の照明ユニット3は、ハウジング90がパネル側回動軸部101を中心に回動されて化粧パネル40の取り付け位置に配置されるので、実施の形態と同様に化粧パネル40へのハウジング90の取り付け作業を容易にすることができる。
【0045】
なお、本発明の実施の形態の照明ユニット1,2,3は、二つのLED素子12を有してなるものを例示したが、その数は二つに限定されない。すなわち、少なくとも一つのLED素子12を有してなればよい。
【0046】
また、本発明の実施の形態の照明ユニット1,2,3は、光を発する発光部としてLED素子12を有してなるもの例示したが、これに限らず、光を発光するものであれば、その他のものを用いてもよい。
【0047】
また、発明の実施の形態の照明ユニット1,2,3は、ハウジング20,90が有底角筒形状のハウジング本体部21を有し、かつ化粧パネル40が箱型部43およびフランジ部44を有してなるものを例示したが、これに限らない。すなわち、ハウジング20,90が回動されて化粧パネル40に取り付けされた場合、光透過部27から透過される光が光出射部42から化粧パネル40の表面40a側に出射されるようになっていればハウジング20,90および化粧パネル40はその他の形状を用いてもよい。
【0048】
また、発明の実施の形態の照明ユニット1,2,3は、ハウジング20,90が光透過性を有するものを例示したが、これに限らない。すなわち、少なくとも光透過部27が光を透過するようになっていればよい。例えば、ハウジング20,90の光透過部27以外の部分が遮光性を有するようになっていてもよい。
【0049】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
【符号の説明】
【0050】
1、2、3 照明ユニット
10 発光機能部
11 回路基板
11a、11b 面
12 LED素子
12a 前側LED素子
12b 後側LED素子
20、90 ハウジング
21 ハウジング本体部
21a 端部開口
22 前壁
22a 前壁外面
23 側壁
23a 側壁外面
24 上壁
24a 上壁外面
25 下壁
25a 下壁外面
26、26a 角部
27 光透過部
27a 第一の突起部
27b 第二の突起部
28 係合突起部
29 ハウジング側回動軸部
29a 棒状突出部
30 蓋部
31 防水パッキン
32 電線引き出し孔
40 化粧パネル
40a 表面
40b 裏面
41 パネル本体部
42 光出射部
42a 第一の開口部
42aa 第一のテーパ部
42b 第二の開口部
42bb 第二のテーパ部
43 箱型部
43a 底壁
43b 周側壁
43c 開口端部
43d 屈曲部
44 フランジ部
50、70、100 取り付けガイド部
51 ガイド壁部
52 係止部
52a 弾性片部
52b 係止開口部
52c スリット部
53、80 パネル側軸受部
60 充電コネクタ
81 支持板部
82 切り欠き部
91 ハウジング側軸受部
101 パネル側回動軸部
101a 棒状突出部
W 電線
B 車両のボディ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を発する発光部を有してなる発光機能部と、該発光機能部が防水可能に収容されるハウジングと、該ハウジングが取り付けされる化粧パネルとを有してなる照明ユニットにおいて、
前記ハウジングは、
前記発光部から発せれる光が透過される光透過部と、回動されることによって前記化粧パネルに取り付けされるように軸心に設けられてなるハウジング側回動軸部、あるいはハウジング側軸受け部とを有してなり、
前記化粧パネルは、
該化粧パネルの裏面に設けられ、前記ハウジング側回動軸部を回動可能に支持するパネル側軸受部、あるいは前記ハウジング側軸受け部によって回動可能に支持されるパネル側回動軸部と、前記光透過部から透過される光が当該化粧パネルの表面側に出射される光出射部とを有してなることを特徴とする照明ユニット。
【請求項2】
前記光透過部は、
前記ハウジングの壁の外面から突出して形成されてなり、
前記光出射部は、
前記光透過部が内部に配置可能に形成された開口であることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記光出射部は、
前記化粧パネルの裏面側の開口が拡大されるように傾斜して形成された面からなるテーパ部を有してなることを特徴とする請求項2に記載の照明ユニット。
【請求項4】
前記化粧パネルは、
遮光性を有してなることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の照明ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−14211(P2013−14211A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147912(P2011−147912)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】