説明

照明器具

【課題】発光モジュールの個数の低減を図れ、且つ、低コスト化が可能な照明器具を提供する。
【解決手段】器具本体101と、器具本体101に保持された光源102とを備えている。光源102は、複数個の発光装置30が配列された長尺状の発光モジュール1を、光源102の所望の形状に合わせて変形させることにより形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、LED照明装置として、図37に示すように、略円盤状に形成されたアルミニウム製の装置本体202と、装置本体202の一面側において環状に配設された複数個のLEDモジュール203とを備えたものが提案されている(特許文献1)。ここにおいて、LEDモジュール203は、セラミックや合成樹脂などの電気絶縁物からなる基板218と、発光色の異なる複数の第1〜第4の発光部219,220,221,222と、基板218に搭載された電気コネクタ231,231とを備えている。LEDモジュール203は、基板218に設けられた固定孔233を通るねじなどの固定部品(図示せず)によって装置本体202に固定されている。そして、LED照明装置は、LEDモジュール203の配設方向いおいて隣接したLEDモジュール203どうしが電気コネクタ231,231間にわたって配線される絶縁被覆電線232を介して電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−283214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のLED照明装置では、複数個のLEDモジュール203が環状に配設されている。ここで、LED照明装置は、LEDモジュール203における基板218の外形が、正面視正八角形に形成され、LEDモジュール203が等間隔で配設されている。このため、正面視正八角形である複数個のLEDモジュール203を装置本体202に対して個々に配設し、LEDモジュール203の配設方向において隣り合うLEDモジュール203どうしを、絶縁被覆電線232を介して電気的に接続する必要があり、コストが高くなってしまう。また、LEDモジュール203の基板218を平面視で扇形の形状や弧状の形状に形成することも考えられるが、これらの場合には、形状や大きさの異なるLED照明装置ごとに、専用のLEDモジュール203を設計して製造および管理する必要があり、コストが高くなってしまう。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、発光モジュールの個数の低減を図れ、且つ、低コスト化が可能な照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の照明器具は、器具本体と、前記器具本体に保持された光源とを備え、前記光源は、複数個の発光装置が配列された長尺状の発光モジュールを、前記光源の所望の形状に合わせて変形させることにより形成されてなることを特徴とする。
【0007】
この照明器具において、前記発光装置は、LEDチップと、前記LEDチップから放射された光によって励起されて前記LEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体および透光性材料を含む色変換部とを有し、前記発光モジュールは、第1金属板により形成され前記複数個の前記LEDチップおよび前記各LEDチップに対応する前記色変換部が一面側に搭載された伝熱板と、第2金属板により形成されてなり前記伝熱板の他面側に配置され前記複数個の前記LEDチップが電気的に接続された配線パターンと、前記伝熱板と前記配線パターンとの間に介在する絶縁層とを備え、前記配線パターンが、前記LEDチップを電気的に接続可能な複数の単位パターンと、前記単位パターンの並設方向に直交する規定方向の一端側において前記単位パターンどうしを連結し且つ電気的に接続する連結片と、前記規定方向の他端側が開放され前記連結片に至る第1スリットとを有し、前記伝熱板が、前記第1スリットに重なる第2スリットを有してなり、前記連結片が、前記一端側において前記並設方向に沿った前記各単位パターンの側縁を含む平面よりも突出していることが好ましい。
【0008】
この照明器具において、前記発光モジュールは、長手方向の両端部の各々に端子部を備え、前記端子部が、前記連結片を半割した半割片からなり、前記端子部間に給電されることによって前記複数個の発光装置が発光することが好ましい。
【0009】
この照明器具において、前記伝熱板は、前記第1金属板がアルミニウム板であり、前記アルミニウム板における前記絶縁層側とは反対側に前記アルミニウム板よりも高純度のアルミニウム膜が積層され、前記アルミニウム膜に屈折率の異なる2種類の誘電体膜からなる増反射膜が積層されてなることが好ましい。
【0010】
この照明器具において、前記LEDチップは、厚み方向の一面側に第1電極と第2電極とが設けられたものであり、前記第1電極および前記第2電極の各々がワイヤを介して前記配線パターンと電気的に接続されてなり、前記伝熱板は、前記各ワイヤの各々を通す貫通孔が形成されてなることが好ましい。
【0011】
この照明器具において、前記所望の形状は、円環状であることが好ましい。
【0012】
この照明器具において、前記所望の形状は、直径の異なる2重の円環状であることが好ましい。
【0013】
この照明器具において、前記2重の円環状のうち外側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールにおける前記発光装置の発光色が、電球色であり、内側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールにおける前記発光装置の発光色が、昼光色であり、前記外側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールと前記内側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールとが、各別に点灯可能であることが好ましい。
【0014】
この照明器具において、前記所望の形状は、スパイラル状であることが好ましい。
【0015】
この照明器具において、前記器具本体の形状が円形状であり、前記器具本体の一面側において前記光源を覆うように前記器具本体に取り付けられたグローブを備え、前記発光モジュールは、前記器具本体の前記一面のうち中央部に対して前記中央部から離れるほど前記グローブとの距離が長くなるように傾斜した傾斜面に搭載させてなることが好ましい。
【0016】
この照明器具において、前記発光モジュールと前記器具本体との間に、電気絶縁性および熱伝導性を有し前記発光モジュールと前記器具本体とを熱結合する熱結合部を備えていることが好ましい。
【0017】
この照明器具において、前記熱結合部は、前記発光モジュールと前記器具本体との間に介在し前記発光モジュールおよび前記器具本体の各々と密着している軟質の熱伝導シートからなることが好ましい。
【0018】
この照明器具において、前記熱結合部は、前記発光モジュールと前記器具本体との間に介在し前記発光モジュールおよび前記器具本体の各々と接着されている絶縁層からなることが好ましい。
【0019】
この照明器具において、前記器具本体における前記発光モジュール側とは反対側に、放熱フィンを有する放熱部材が配置されてなることが好ましい。
【0020】
この照明器具において、前記器具本体における前記発光モジュール側とは反対側の面の周部に搭載された緩衝部材に、放熱用の穴が設けられてなることが好ましい。
【0021】
この照明器具において、前記器具本体は、前記所望の形状に合わせて形成され前記変形後の前記発光モジュールが取り付けられるソケットを保持していることが好ましい。
【0022】
この照明器具において、前記ソケットは、絶縁材料により形成されてなることが好ましい。
【0023】
この照明器具において、前記ソケットは、熱伝導性材料により形成されてなることが好ましい。
【0024】
この照明器具において、前記ソケットには、前記発光モジュールへの給電用端子が設けられてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の照明器具においては、発光モジュールの個数の低減を図れ、且つ、低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施形態1における照明器具の要部概略下面図である。
【図2】実施形態1の照明器具の要部概略分解斜視図である。
【図3】実施形態1の照明器具の使用形態における概略断面図である。
【図4】実施形態1の照明器具の要部説明図である。
【図5】実施形態1の照明器具の要部説明図である。
【図6】実施形態1における発光モジュールの概略斜視図である。
【図7】(a)は実施形態1における発光モジュールの要部概略斜視図、(b)は実施形態1における発光モジュールの一部破断した要部概略斜視図である。
【図8】実施形態1における発光モジュールの要部概略断面図である。
【図9】実施形態1における発光モジュールの要部概略平面図である。
【図10】(a)は実施形態1における実装基板の一表面側から見た概略斜視図、(b)は実施形態1における実装基板の他表面側から見た概略斜視図である。
【図11】実施形態1における実装基板の他表面側から見た概略分解斜視図である。
【図12】実施形態1における実装基板の形状を変化させた一例を示す概略斜視図である。
【図13】実施形態1における実装基板の形状を変化させる方法の説明図である。
【図14】実施形態1における実装基板の形状を変化させた他の例を示す概略斜視図である。
【図15】実施形態1における発光モジュールの他の構成例の要部概略断面図である。
【図16】実施形態1における発光モジュールの更に他の構成例の要部概略断面図である。
【図17】実施形態1における発光モジュールの別の構成例の要部概略断面図である。
【図18】実施形態1における発光モジュールの更に別の構成例の要部概略断面図である。
【図19】実施形態1における実装基板の製造方法の説明図である。
【図20】実施形態1における実装基板の製造方法の説明図である。
【図21】実施形態1における実装基板の製造方法の説明図である。
【図22】実施形態1における発光モジュールの製造方法の説明図である。
【図23】実施形態2における発光モジュールの概略斜視図である。
【図24】実施形態2における実装基板の製造方法の説明図である。
【図25】実施形態2における発光モジュールの製造方法の説明図である。
【図26】実施形態3の照明器具の要部概略下面図である。
【図27】実施形態4の照明器具の要部概略下面図である。
【図28】実施形態5の照明器具の要部概略下面図である。
【図29】実施形態6の照明器具の要部概略断面図である。
【図30】実施形態7の照明器具の要部概略断面図である。
【図31】実施形態7の照明器具の他の構成例の要部概略断面図である。
【図32】実施形態7の照明器具の更に他の構成例の要部説明図である。
【図33】実施形態7の照明器具の別の構成例の要部説明図である。
【図34】実施形態7の照明器具の更に別の構成例の要部説明図である。
【図35】実施形態8の照明器具の要部概略斜視図である。
【図36】実施形態9の照明器具の要部概略斜視図である。
【図37】従来例のLED照明装置におけるLEDモジュールの配置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(実施形態1)
以下では、本実施形態の照明器具について、図1〜図14に基づいて説明する。
【0028】
照明器具は、器具本体101と、器具本体101に保持された光源102とを備えている。ここにおいて、光源102は、複数個の発光装置30が配列された長尺状の発光モジュール1(図6など参照)を、光源102の所望の形状に合わせて変形させることにより形成されている。本実施形態では、光源102の所望の形状が円環状である場合について例示してある。
【0029】
照明器具は、シーリングライトであり、器具本体101の形状が円形状であり、器具本体101の一面側において光源102を覆うように器具本体101に取り付けられたグローブ103(図2参照)を備えている。
【0030】
器具本体101は、光源102を保持する円形状のベース部111と、ベース部111が固定具(例えば、螺子など)113により結合される枠状のフレーム部112とを備えている。ベース部111およびフレーム部112は、銅、ステンレス(SUS)などの熱伝導性の良い金属により形成することが好ましい。これにより、照明器具は、光源102で発生する熱を、器具本体101を通して放熱させやすくすることが可能となる。
【0031】
ベース部111およびフレーム部112の材料は、同じ材料でも異なる材料でもよい。例えば、ベース部111およびフレーム部112の材料は、ベース部111の材料を金属、フレーム部112の材料を合成樹脂としてもよい。また、器具本体101は、ベース部111とフレーム部112とが一体に形成されたものでもよい。
【0032】
グローブ103は、乳白色の透光性樹脂(例えば、アクリル樹脂など)により形成してある。ここで、グローブ103は、光源102が外部から見えないようにする目隠しの機能と、光源102から放射された光を拡散透過させる機能とを有している。要するに、グローブ103は、透光性カバーとして用いている。
【0033】
器具本体101の中央部には、光源102へ給電可能な回路ブロック130が配置されている。回路ブロック130には、光源102を点灯させる点灯回路、リモコン発信器から送信されるリモコン信号(赤外線を媒体とする無線信号)を受信するリモコン受信部、リモコン受信部の出力に基づいて点灯回路を制御する制御回路などを設けることが好ましい。また、回路ブロック130は、住宅などの建造物に先行配置(建造物の建築時に施工)される引掛シーリングなどの配線器具に機械的に結合し且つ電気的に接続するための取付アダプタ(図示せず)を備えることが好ましい。
【0034】
配線器具が交流分電盤に接続されている交流用の配線器具である場合には、取付アダプタに、交流分電盤から供給される交流電圧を所定の直流電圧に変換するAC/DCコンバータに内蔵させるようにしてもよいし、回路ブロック130が、取付アダプタを介して供給される交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータを備えた構成としてもよい。また、配線器具が直流分電盤に接続されている直流用の配線器具である場合には、取付アダプタに、直流分電盤から供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換するDC/DCコンバータを内蔵させるようにしてもよいし、回路ブロック130が、取付アダプタを介して供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換するDC/DCコンバータを備えた構成としてもよい。なお、回路ブロック130の回路構成については、特に限定するものではない。
【0035】
発光モジュール1は、複数個の発光装置30が実装された実装基板2を備えている。この発光モジュール1は、平面視および側面視それぞれの形状を、曲線状に変形可能な長尺状の実装基板2を光源102の所望の形状に合わせて変形させてある。なお、発光モジュール1は、曲線状に変形させないで直線状の形態で使用することも可能であるし、直線状、曲線状以外の形態で使用することも可能である。
【0036】
発光装置30は、LEDチップ3と、LEDチップ3から放射された光によって励起されてLEDチップ3の発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体および透光性材料を含む色変換部37とを有している。
【0037】
グローブ103は、図2に示すように、上面に円形状の開口を有するドーム状に形成され、開口の周縁には全周に亙って口筒103aが立設されている。口筒103aの内周面には、口筒103aよりも高さ寸法の小さい複数個(本実施形態では6個)の係止爪103bが所定間隔で突設されている。器具本体101の下面の周部には、グローブ103の係止爪103bが係合可能なグローブ取付部材114が固定されている。グローブ取付部材114は、器具本体101の周方向に沿って略等間隔で配置されている。グローブ取付部材114は、固定ねじ(図示せず)により、器具本体101に固定されている。グローブ取付部材114は、器具本体101の下面との間でグローブ103の係止爪103bを保持するものである。ここにおいて、グローブ取付部材114は、器具本体101の下面の周部にグローブ103の口筒103aの上縁を当接させた状態でグローブ103を器具本体101に対して回転させたときに、係止爪103bがグローブ取付部材114と器具本体101の下面との間に挿入されることで、グローブ103を保持する形状に形成されている。したがって、本実施形態の照明器具では、グローブ103を反対方向に回転させると、係止爪103bがグローブ取付部材114から抜けてグローブ103を器具本体101から取り外すことができる。なお、器具本体101の上面の周部には、図3に示すように、天井材160などの下面からなる造営面に接触可能な緩衝部材106が設けられている。
【0038】
以下では、実装基板2について図10〜図14に基づいて説明し、その後、この実装基板2を備えた発光モジュール1について図6〜図9に基づいて説明する。
【0039】
実装基板2は、複数個のLEDチップ3を一面側に搭載可能な伝熱板21と、伝熱板21の他面側に配置され複数個のLEDチップ3を電気的に接続可能な配線パターン22と、伝熱板21と配線パターン22との間に介在する絶縁層23とを備えている。
【0040】
ここで、伝熱板21は、第1金属板により形成されており、配線パターン22は、第1金属板とは別の第2金属板により形成されている。実装基板2は、全体として長尺状に形成されており、長手方向を行方向、短手方向を列方向として、複数個のLEDチップ3を2行40列のマトリクス状に配列して実装できるように構成してある。したがって、実装基板2は、80個のLEDチップ3を実装することが可能となっている。なお、実装基板2に実装可能とするLEDチップ3の数は、特に限定するものではない。
【0041】
伝熱板21の基礎となる第1金属板の材料としては、アルミニウム、銅などの熱伝導率の高い金属が好ましい。ただし、第1金属板の材料は、これらに限らず、例えば、ステンレスやスチールなどでもよい。
【0042】
伝熱板21には、LEDチップ3と配線パターン22とを電気的に接続する配線であるワイヤ26の各々を通す貫通孔21bが形成されている。貫通孔21bは、伝熱板21の長手方向においてLEDチップ3の搭載領域の両側に形成してある。
【0043】
貫通孔21bは、開口形状を円形状としてある。貫通孔21bの内径は、0.5mmに設定してあるが、この値は一例であり、特に限定するものではない。貫通孔21bの形状は、円形状に限らず、例えば、矩形状、楕円形状などでもよい。
【0044】
また、絶縁層23は、伝熱板21の各貫通孔21bの各々に連通する貫通孔23bが形成されている。したがって、実装基板2にLEDチップ3を実装する場合には、例えば、伝熱板21の貫通孔21bと絶縁層23の貫通孔23bとを通して、LEDチップ3と配線パターン22とを電気的に接続することができる。
【0045】
また、配線パターン22の基礎となる第2金属板としては、金属フープ材に対してプレスによる打ち抜き加工を施すことにより形成したリードフレーム320(図21(a)参照)を用いている。
【0046】
第2金属板の材料としては、金属の中で熱伝導率が比較的高い銅(銅の熱伝導率は、398W/m・K程度)が好ましいが、銅に限らず、例えば、リン青銅などでもよいし、銅合金(例えば、42アロイなど)などでもよい。また、第2金属板の厚みは、例えば、100μm〜1500μm程度の範囲で設定することが好ましい。
【0047】
リードフレーム320は、外枠部321の内側に支持片322(図21(a)参照)を介して配線パターン22が支持されたものである。
【0048】
上述の実装基板2は、配線パターン22が、LEDチップ3を電気的に接続可能な複数の単位パターン22uと、単位パターン22uの並設方向に直交する規定方向の一端側において単位パターン22uどうしを連結し且つ電気的に接続する連結片(以下、第1連結片と称する)22cと、上記規定方向の他端側が開放され第1連結片22cに至る直線状の第1スリット22dとを有している。第1連結片22cは、平面形状を矩形状としてある。ここで、第1連結片22cは、上記一端側において上記並設方向に沿った各単位パターン22uの側縁から延設されていることが好ましい。言い換えれば、第1連結片22cは、上記一端側において上記並設方向に沿った各単位パターン22uの側縁を含む平面よりも突出していることが好ましい。そして、第1スリット22dは、上記規定方向において単位パターン22uの全長よりも長く形成されている。要するに、第1スリット22dは、一部が、第1連結片22cに形成されている。したがって、第1連結片22cは、第1スリット22dの長手方向に沿った第1部位を第1の折り目として折り曲げ可能で、また、第1スリット22dの終端の位置で第1スリット22dの幅方向に沿った第2部位を第2の折り目として折り曲げ可能となっている。
【0049】
また、実装基板2は、伝熱板21が、第1スリット22dに重なる直線状の第2スリット21dを有している。ここで、伝熱板21は、単位パターン22uの数と同じ数の伝熱ユニット21uが上記並設方向に並設されており、上記規定方向の一端側において隣り合う伝熱ユニット21uどうしを連結する連結片(以下、第2連結片と称する)21cを有している。そして、伝熱板21における第2スリット21dは、上記規定方向の他端側が開放され第2連結片21cに至るように形成されている。さらに、実装基板2は、絶縁層23が、第1スリット22dに重なる直線状の第3スリット23dを有している。ここで、絶縁層23は、単位パターン22uの数と同じ数の絶縁ユニット23uが上記並列方向に並設されており、上記規定方向の一端側において隣り合う絶縁ユニット23uどうしを連結する連結片(以下、第3連結片と称する)23cを有している。
【0050】
実装基板2は、単位パターン22uと、この単位パターン22uに対応する伝熱ユニット21uと、この単位パターン22uに対応する絶縁ユニット23uとで1つの基板ユニット2uを構成しており、単位パターン22uの数だけ、基板ユニット2uを備えている。そして、実装基板2は、隣り合う基板ユニット2uどうしが、第1連結片22cと第2連結片21cと第3連結片23cとで構成される連結部2cにより連結されている。図10および図11に例示した実装基板2は、5個の基板ユニット2uを備えており、各基板ユニット2uの各々において、16個の電子部品を2行8列のマトリクス状に配列できるようになっている。なお、基板ユニット2uの数は、特に限定するものではない。
【0051】
また、実装基板2は、長手方向の両端部の各々に端子部2fを備えている。端子部2fは、第1連結片22cを半割した第1半割片22fと、第2連結片21cを半割した第2半割片21fと、第3連結片23cを半割した第3半割片23fとで構成されている。
【0052】
絶縁層23は、シリカやアルミナなどのフィラーからなる充填材を含有し且つ加熱時に低粘度化するとともに流動性が高くなる性質を有するBステージのエポキシ樹脂層(熱硬化性樹脂)と2枚のプラスチックフィルム(PETフィルム)とが積層された熱硬化型のシート状接着剤(例えば、東レ株式会社製の接着剤シートTSAなど)のエポキシ樹脂層を熱硬化させることにより形成されている。
【0053】
ここで、2枚のプラスチックフィルムは、Bステージのエポキシ樹脂層の厚み方向の両面に1枚ずつ積層されている。フィラーとしては、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂よりも熱伝導率の高い絶縁性材料を用いればよい。ここにおいて、シート状接着剤のエポキシ樹脂層は、電気絶縁性を有するとともに熱伝導率が高く加熱時の流動性が高く凹凸面への密着性が高いという性質を有している。このシート状接着剤のエポキシ樹脂層により形成された絶縁層23を備えた実装基板2では、絶縁層23と伝熱板21および配線パターン22との間に空隙が発生するのを防止することができて密着信頼性が向上するとともに、密着不足による熱抵抗の増大やばらつきの発生を抑制することが可能となる。
【0054】
しかして、実装基板2は、伝熱板21と配線パターン22との間にサーコン(登録商標)のようなゴムシート状の放熱シートなどを挟む場合に比べて、各LEDチップ3から配線パターン22までの熱抵抗を低減できるとともに、熱抵抗のばらつきを低減できて、放熱性が向上し、各LEDチップ3の温度上昇を抑制することが可能となる。上述のエポキシ樹脂層の厚みは、100μmに設定してあるが、この値は一例であり、特に限定するものではなく、例えば、50μm〜150μm程度の範囲で適宜設定すればよい。なお、上述のエポキシ樹脂層の熱伝導率は、4W/m・K以上であることが好ましい。また、シート状接着剤のプラスチックフィルムは、配線パターン22と伝熱板21とを重ね合わせる前に、エポキシ樹脂層から剥離する。要するに、エポキシ樹脂層における一方のプラスチックフィルムを剥離してから、他方のプラスチックフィルム側とは反対側の一面を対象物に固着した後、当該他方のプラスチックフィルムを剥離する。
【0055】
ここで、絶縁層23の形成にあたっては、伝熱板21とエポキシ樹脂層と配線パターン22を有するリードフレーム320とを重ね合わせた状態で適宜加圧するようにしてもよい。
【0056】
絶縁層23の外形サイズは、リードフレーム320の外形サイズに基づいて適宜設定すればよい。ここで、絶縁層23は、電気絶縁性および熱伝導性を有し、伝熱板21と配線パターン22とを電気的に絶縁する機能および熱結合する機能を有している。
【0057】
また、配線パターン22は、第2金属板に比べて耐酸化性および耐腐食性の高い金属材料からなり絶縁層23との密着性の高い表面処理層(図示せず)が形成されていることが好ましい。第2金属板の材料がCuの場合、表面処理層としては、例えば、Ni膜、Ni膜とAu膜との積層膜、Ni膜とPd膜とAu膜との積層膜などを形成することが好ましい。なお、表面処理層は、例えば、めっき法により形成すればよい。
【0058】
以上説明した実装基板2は、上述のように、第1金属板により形成され複数個のLEDチップ3および各LEDチップ3に対応する色変換部37を一面側に搭載可能な伝熱板21と、第2金属板により形成されてなり伝熱板21の他面側に配置され複数個のLEDチップ3を電気的に接続可能な配線パターン22と、伝熱板21と配線パターン22との間に介在する絶縁層23とを備えている。そして、実装基板2は、配線パターン22が、LEDチップ3を電気的に接続可能な複数の単位パターン22uと、単位パターン22uの並設方向に直交する規定方向の一端側において単位パターン22uどうしを連結し且つ電気的に接続する連結片22cと、上記規定方向の他端側が開放され連結片22cに至る第1スリット22dとを有し、伝熱板21が、第1スリット22cに重なる第2スリット22dを有している。しかして、実装基板2は、各第1連結片22cの各々の上記第1部位を第1の折り目として折り曲げることにより、例えば図12に示すように、側面視形状をアーチ状の形状に変形させることが可能となり、多面体に搭載することが可能となる。
【0059】
また、実装基板2は、上述のように、第1連結片22cが、上記一端側において上記並設方向に沿った各単位パターン22uの側縁を含む平面よりも突出していることが好ましい。これにより、実装基板2は、第1連結片22cの上記第2部位を第2の折り目として連結部2cを図13(a)に示すように折り曲げることが可能となり、さらに、第1連結片22cの上記第1部位を第1の折り目として連結部2cを図13(b)に示すように折り曲げることも可能となる。これにより、実装基板2は、例えば、図14に示すように、平面形状を円弧状の形状に変形させることが可能となる。
【0060】
次に、上述の実装基板2を用いた発光モジュール1について図6〜図9に基づいて説明する。
【0061】
発光モジュール1は、実装基板2と、実装基板2に実装された複数のLEDチップ3(図7〜9参照)とを備えている。
【0062】
伝熱板21は、反射板としての機能を有することが好ましく、第1金属板の材料としてアルミニウムを採用することが、より好ましい。また、伝熱板21は、第1金属板がアルミニウム板であり、アルミニウム板における絶縁層23側とは反対側にアルミニウム板よりも高純度のアルミニウム膜が積層され、アルミニウム膜に屈折率の異なる2種類の誘電体膜からなる増反射膜が積層されていることが好ましい。ここで、2種類の誘電体膜としては、例えば、SiO膜とTiO膜とを採用することが好ましい。このような伝熱板21を用いることにより、可視光に対する反射率を95%以上とすることが可能となる。この伝熱板21としては、例えば、アラノッド(alanod)社のMIRO2、MIRO(登録商標)を用いることができる。上述のアルミニウム板としては、表面が陽極酸化処理されたものを用いてもよい。なお、伝熱板21の厚みは、例えば、0.2〜3mm程度の範囲で適宜設定すればよい。
【0063】
LEDチップ3は、図8に示すように、厚み方向の一面側に第1電極(アノード電極)31と第2電極(カソード電極)32とが設けられており、厚み方向の他面側が接合部35を介して伝熱板21に接合されている。そして、LEDチップ3は、第1電極31および第2電極32の各々がワイヤ(ボンディングワイヤ)26を介して配線パターン22と電気的に接続されている。ここにおいて、伝熱板21は、各ワイヤ26の各々を通すことが可能な上述の貫通孔21bが形成されている。貫通孔21bは、伝熱板21の長手方向において各LEDチップ3の各々の搭載領域の両側に形成してある。接合部35は、ダイボンド材により形成すればよい。
【0064】
LEDチップ3は、青色光を放射するGaN系青色LEDチップであり、基板としてサファイア基板を備えたものを用いている。ただし、LEDチップ3の基板は、サファイア基板に限らず、例えば、GaN基板、SiC基板、Si基板などでもよい。なお、LEDチップの構造は特に限定するものではない。
【0065】
LEDチップ3のチップサイズは、特に限定するものではなく、例えば、チップサイズが0.3mm□や0.45mm□や1mm□のものなどを用いることができる。
【0066】
また、LEDチップ3の発光層の材料や発光色は特に限定するものではない。すなわち、LEDチップとしては、青色LEDチップに限らず、例えば、紫色光LEDチップ、紫外光LEDチップ、赤色LEDチップ、緑色LEDチップなどを用いてもよい。
【0067】
ダイボンド材としては、例えば、シリコーン系のダイボンド材、エポキシ系のダイボンド材、銀ペーストなどを用いることができる。
【0068】
また、ワイヤ26としては、例えば、金ワイヤ、アルミニウムワイヤなどを用いることができる。
【0069】
ところで、発光モジュール1は、例えば図8に示すように、伝熱板21の上記一面側においてLEDチップ3およびワイヤ26を封止した封止部36を備えることが好ましい。図8では、封止部36の材料として、第1透光性材料であるシリコーン樹脂を用いている。第1透光性材料は、シリコーン樹脂に限らず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ガラスなどを用いてもよい。
【0070】
また、発光モジュール1は、高出力の白色光を得るために、LEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する波長変換材料を有する色変換部37を備えていることが好ましい。このような色変換部37としては、例えば、LEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を波長変換材料として用い、蛍光体および第2透光性材料を含むものが好ましい。
【0071】
発光モジュール1は、例えば、LEDチップ3として青色LEDチップを用い、色変換部37の蛍光体として黄色蛍光体を用いれば、白色光を得ることが可能となる。すなわち、発光モジュール1は、LEDチップ3から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光とが色変換部37の表面を通して放射されることとなり、白色光を得ることができる。色変換部37の材料として用いる第2透光性材料として、シリコーン樹脂を用いているが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂、ガラス、有機成分と無機成分とがnmレベルもしくは分子レベルで混合、結合した有機・無機ハイブリッド材料などを採用してもよい。また、色変換部37の材料として用いる蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、黄色蛍光体と赤色蛍光体とを用いたり、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを用いることにより、演色性を高めることが可能となる。また、色変換部37の材料として用いる蛍光体は、1種類の黄色蛍光体に限らず、発光ピーク波長の異なる2種類の黄色蛍光体を用いてもよい。
【0072】
また、LEDチップ3単体で白色光を放射できる場合や、封止部36に蛍光体を分散させている場合や、発光モジュール1で得たい光の色がLEDチップ3の発光色と同じである場合には、色変換部37を備えていない構造を採用することができる。
【0073】
発光モジュール1は、色変換部37が、伝熱板21に接していることが好ましい。これにより、発光モジュール1は、LEDチップ3で発生した熱だけでなく、色変換部37で発生した熱も伝熱板21を通して放熱させることが可能となり、光出力の高出力化を図ることが可能となる。図8に示した例では、色変換部37が、ドーム状の形状に形成されており、伝熱板21の上記一面側において伝熱板21との間にLEDチップ3および封止部36などを囲む形で配設されている。更に説明すれば、色変換部37は、伝熱板21の上記一面側において封止部36との間に気体層(例えば、空気層)38が形成されるように配設されている。
【0074】
発光モジュール1は、図15に示すように、色変換部37を半球状の形状として、色変換部37によりLEDチップ3およびワイヤ26を封止するようにしてもよい。また、発光モジュール1は、図16に示すように、色変換部37をドーム状の形状として、色変換部37により、LEDチップ3およびワイヤ26を封止するようにしてもよい。また、発光モジュール1は、図17に示すように、色変換部37を、層状の形状として、色変換部37により、LEDチップ3およびワイヤ26を封止するようにしてもよい。なお、図8や図16のような色変換部37は、成形したものを用い、伝熱板21側の端縁(開口部の周縁)を伝熱板21に対して、例えば接着剤(例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など)を用いて固着すればよい。また、図15に示すような色変換部37は、例えば、成形法により形成することができる。また、図17に示すような色変換部37は、例えば、ディスペンサを用いた塗布法や、スクリーン印刷法などにより形成することが可能である。
【0075】
また、図8,15,16,17に示した例では、配線パターン22にワイヤ26をボンディングしているが、図18に示すように、配線パターン22の一部に絶縁層23の貫通孔23bおよび伝熱板21の貫通孔21bに挿入される突出部22hを設けておき、突出部22hの先端面にワイヤ26をボンディングするようにしてもよい。
【0076】
配線パターン22は、単位パターン22uの各々において、LEDチップ3の第1電極31が接続される第1パターン22aと第2電極32が接続される第2パターン22bとを2つずつ有している。ここで、第1パターン22aおよび第2パターン22bは、平面形状が櫛形状に形成されている。また、単位パターン22uは、各2つの第1パターン22aおよび第2パターン22bが、基板ユニット2uの長手方向において並んで配置され、基板ユニット2uの短手方向において各1つの第1パターン22aと第2パターン22bとが入り組むように配置されている。ここで、単位パターン22uは、基板ユニット2uの短手方向において並んで配置される第1パターン22aと第2パターン22bとの櫛骨部22aa,22baどうしが対向し、基板ユニット2uの長手方向において第1パターン22aの櫛歯部22aaと第2パターン22bの櫛歯部22bbとが交互に並んでいる。そして、基板ユニット2uの長手方向において中央部にある第2パターン22bの櫛歯部22bbと第1パターン22aの櫛歯部22abとが連続して形成され電気的に接続されている。それ以外は、基板ユニット2uの長手方向において、第2パターン22bの櫛歯部22bbと第1パターン22aの櫛歯部22abとの間に隙間が形成されている。
【0077】
そして、発光モジュール1は、基板ユニット2uごとに、LEDチップ3がi行j列(ここで、i=2、j=8)の2次元アレイ状(マトリクス状)に配列されており、基板ユニット2uの長手方向(行方向)に並んだj個のLEDチップ3の直列回路どうしが並列接続された並列回路を備えている。また、発光モジュール1は、この並列回路を単位ユニット2uの個数であるm個(図6の例では、m=5)だけ備えており、隣り合う基板ユニット2uごとに形成される並列回路が直列接続されている。また、発光モジュール1は、上述の2つの端子部2fの間に給電することにより、全てのLEDチップ3に対して給電して各LEDチップ3を発光させることができる。基板ユニット2uごとに実装するLEDチップ3の個数は特に限定するものではなく、配列の形態も特に限定するものではなく、2次元アレイ状に限らず、例えば、1次元アレイ状(例えば、i=1、j=8)でもよい。また、複数個の発光モジュール1を光源102の所望の形状に合わせて並べて用いるような場合には、隣り合う発光モジュール1どうしを、例えば、直列接続用のコネクタ105(図5(a),(b)参照)などにより電気的に接続すればよい。そして、両端の各発光モジュール1それぞれにおいて隣り合う発光モジュール1側とは反対側の端子部2fに、回路ブロック130から導出された一対の電線107,107の先端に設けられたコネクタ108(図4(a),(b)参照)などを電気的に接続するようにすればよい。これにより、複数個の発光モジュール1の直列回路に対して、1つの回路ブロック130(図3参照)から電力を供給して、各発光モジュール1の全てのLEDチップ3を発光させることが可能となる。また、端子部2fをコネクタ105やコネクタ108が着脱自在に結合され電気的に接続される相手側コネクタとして機能させることが可能となり、発光モジュール1間の連結のためのスペースや発光モジュール1への電源供給のためのスペースを省スペース化することが可能となる。ここで、図1のように所望の形状の光源102を実現するために必要な基板ユニット2uの個数が4以上の偶数であり、2個以上の発光モジュール1により光源102の所望の形状を実現する場合には、この偶数を2以上の整数で除して得られる数の発光モジュール1を並べるようにすれば、発光モジュール1の共通化による低コスト化を図ることが可能となる。例えば、必要な基板ユニット2uの個数が12であり、3個の発光モジュール1により光源102の所望の形状を実現する場合には、各発光モジュール1における基板ユニット2uの個数を4個とすれば、発光モジュール1の共通化による低コスト化を図ることが可能となる。逆に言えば、基板ユニット2uの個数が4個である発光モジュール1を単位発光モジュールとして用意しておき、単位発光モジュールの組合せで所望の形状の光源102を実現するようにすれば、部品の共通化により、生産性が向上するとともに管理コストの低減を図ることが可能となり、低コスト化を図ることが可能となる。ただし、単位発光モジュールは、基板ユニット2uの個数が4個のものに限らず、例えば、基板ユニット2uの個数が複数個であればよい。1個の発光モジュール1のみで光源102を構成する場合には、この発光モジュール1の両端の端子部2fに、コネクタ108などを電気的に接続すればよい。
【0078】
いずれにしても、発光モジュール1は、実装基板2に複数個のLEDチップ3を実装しているが、実装基板2が伝熱板21と配線パターン22との間に上述の絶縁層23を備えている。これにより、発光モジュール1は、伝熱板21と配線パターン22との間にゴムシート状の放熱シートなどを挟む場合に比べて、各LEDチップ3から配線パターン22までの熱抵抗を低減できるとともに、熱抵抗のばらつきを低減することが可能となる。これにより、発光モジュール1は、放熱性が向上し、各LEDチップ3のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくすることが可能となり、光出力の高出力化を図ることが可能となる。なお、ゴムシート状の放熱シートとしては、例えば、サーコン(登録商標)などがある。
【0079】
また、絶縁層23は、上述のように、伝熱板21の各貫通孔21bの各々に連通する貫通孔23bが形成されている。したがって、発光モジュール1の製造時には、ワイヤ26を伝熱板21の貫通孔21bと絶縁層23の貫通孔23bとを通して配線パターン22にボンディングすることができる。ここで、発光モジュール1の製造時には、LEDチップ3の第1電極31および第2電極32それぞれと第1パターン22aおよび第2パターン22bとをワイヤ26を介して接続した後に、例えば、ディスペンサなどにより、貫通孔21bおよび貫通孔23bに封止部36(図8参照)の材料を充填してワイヤ26が伝熱板21に接触しないようにし、その後、封止部36を形成すればよい。
【0080】
ところで、伝熱板21の熱容量の大きさによっては、上述のエポキシ樹脂層の加熱温度を170℃程度まで上げて硬化させると、伝熱板21と配線パターン22との固着性能が低下し、加熱温度を150℃程度まで下げて硬化させると伝熱板21と配線パターン22との間の電気絶縁性が低下する懸念がある。すなわち、固着性能と電気絶縁性とがトレードオフの関係を有している。そこで、本実施形態では、後述のように、第1のシート状接着剤323(図19(a))のエポキシ樹脂層(以下、第1エポキシ樹脂層と称する)と第2のシート状接着剤333(図19(b)参照)のエポキシ樹脂層(以下、第2エポキシ樹脂層と称する)とを重ね合わせるようにし、第1エポキシ樹脂層を170℃で硬化させることにより電気絶縁性および熱伝導性を確保し、第2エポキシ樹脂層を150℃で硬化させることにより固着性能および熱伝導性を確保するようにしている。さらに説明すれば、第1エポキシ樹脂層を対象物である伝熱板21に170℃で固着させた後、第2エポキシ樹脂層およびリードフレーム320を重ね合わせて当該第2エポキシ樹脂層を150℃で硬化させるようにすればよい。これにより、実装基板2および発光モジュール1の製造にあたっては、伝熱板21の熱容量に関わらず、固着性能と電気絶縁性との両方の要求を満足させることが可能となる。
【0081】
以下、実装基板2の製造方法について図19および図20を参照しながら簡単に説明する。
【0082】
まず、図19(a)に示すように、一方のプラスチックフィルムからなる第1保護シート323aを剥がしたシート状接着剤323を第1エポキシ樹脂層が伝熱板21の基礎となる第1金属板を用いたシート状部材420に接するように重ねて、円柱状のゴムローラ340により所定圧力(例えば、0.5MPa)で加圧するとともに第1エポキシ樹脂層の硬化温度よりも低い第1規定温度(例えば、110℃〜120℃)で加熱して第1のシート状接着剤323をシート状部材420に仮固着する。その後、プレス360により、第1エポキシ樹脂層を上記硬化温度以上の温度(例えば、170℃)で加熱するとともに加圧して硬化させることで第1エポキシ樹脂層をシート状部材420に本固着する。なお、図19(a)には、シート状部材420を巻き出す巻出機351、シート状部材420を巻き取る巻取機352、第1のシート状接着剤323を巻き出す巻出機353、第1のシート状接着剤323の第1保護シート323aを巻き取る巻取機354aを模式的に図示してある。
【0083】
その後、図19(b)に示すように、第1のシート状接着剤323が本固着されているシート状部材420を自然冷却させる。続いて、第1エポキシ樹脂層から第1のシート状接着剤323における他方のプラスチックフィルムからなる第2保護シート323bを剥がす。その後、第1エポキシ樹脂層に一方のプラスチックフィルムからなる第3保護シート333aを剥がした第2のシート状接着剤333を第2エポキシ樹脂層が第1エポキシ樹脂層に接するように重ねて、円柱状のゴムローラ340により所定圧力(例えば、0.5MPa)で加圧するとともに第2エポキシ樹脂層の硬化温度よりも低い第1規定温度(例えば、110℃〜120℃)で加熱して第2のシート状接着剤333を第1エポキシ樹脂層に仮固着する。なお、図19(b)には、第1のシート状接着剤323の第2保護シート323bを巻き取る巻取機354b、第2のシート状接着剤333を巻き出す巻出機355、第2のシート状接着剤333の第3保護シート333aを巻き取る巻取機356aも模式的に図示してある。
【0084】
その後、図19(c)に示すように、シート状部材420と第1エポキシ樹脂層と第2エポキシ樹脂層との積層構造において、伝熱板21の貫通孔21bおよび絶縁層23の貫通孔23bに対応する各領域に、例えばパンチプレス370により、貫通孔334を形成する。
【0085】
その後、図20(a)に示すように、第2エポキシ樹脂層から第2のシート状接着剤333における他方のプラスチックフィルムからなる第4保護シート333bを剥がす。その後、リードフレーム320を第2エポキシ樹脂層に接するように重ねて、円柱状のゴムローラ380により、所定圧力(例えば、0.5MPa)で加圧するとともに第2エポキシ樹脂層の硬化温度よりも低い第1規定温度(例えば、110℃〜120℃)で加熱してリードフレーム320を第2エポキシ樹脂層に仮固着する。なお、図20(a)には、第2のシート状接着剤333の第4保護シート333bを巻き取る巻取機356b、リードフレーム320を巻き出す巻出機357も模式的に図示してある。
【0086】
その後、プレス390により、リードフレーム320を介して第2エポキシ樹脂層を加圧するとともに加熱して上記硬化温度以上の温度(例えば、150℃)で硬化させることでリードフレーム320と第2エポキシ樹脂層とを本固着する。これにより、絶縁層23が形成される。
【0087】
その後、シート状部材420と絶縁層23とリードフレーム320との積層体を、裁断機などにより、図20(b)に示すように個々の実装基板2に相当する部分に分断し、続いて、リードフレーム320の外枠部321(図21(a)参照)と配線パターン22との間の支持片322(図21(a)参照)を切断して外枠部321を取り除くことにより、実装基板2を得る。この段階で得られる実装基板2は、図21(c)および図22(a)に示す形状であり、上述のシート状部材420により形成されリードフレーム320の外枠部321に絶縁層23を介して接合された外枠部21gを有している。この外枠部21gは、シート状部材420により形成された支持片21hを介して伝熱板21に連結されている。なお、図21(a)は、図21(c)の実装基板2の概略分解斜視図であり、図21(b)は、図21(c)の実装基板2においてリードフレーム320の外枠部321を取り外す前の概略斜視図である。
【0088】
次に、発光モジュール1の製造方法について、図22に基づいて説明する。
【0089】
発光モジュール1の製造にあたっては、まず、図22(a)に示す実装基板2の上記一面側にLEDチップ3を接合することで搭載してから、各LEDチップ3の第1電極31および第2電極32それぞれと第1パターン22aおよび第2パターン22bとをワイヤ26を介して電気的に接続する。その後、必要に応じて封止部36を実装基板2の上記一表面側に設けてから、色変換部37を実装基板2の上記一面側に設ける(搭載する)ことによって、図22(b)に示す構造を得る。
【0090】
その後、図22(c)に示すように、伝熱板21と外枠部21gとの間の支持片21hを切断して外枠部21gを取り除くことによって、図22(d)に示す発光モジュール1を得る。そして、発光モジュール1は、例えば図22(e)に示すように連結部2cを折り曲げたものとしてもよい。
【0091】
ところで、上述の発光モジュール1は、伝熱板21と、リードフレーム320を用いて形成される配線パターン22とを備えていることにより、図37のように、セラミックや合成樹脂などの電気絶縁物からなる基板218を備えたLEDモジュール203に比べて、放熱性を向上させることが可能となる。また、上述の発光モジュール1は、LEDチップ3を金属ベースプリント配線板に実装して用いる場合に比べて、低コスト化で光出力の高出力化を図ることが可能となる。しかも、発光モジュール1は、伝熱板21として、反射板としての機能を有するものを用いることにより、伝熱板21での光損失を低減することが可能となり、光出力の高出力化を図ることが可能となる。したがって、発光モジュール1は、低消費電力化を図ることも可能となる。ここで、発光モジュール1は、伝熱板21の第1金属板がアルミニウム板であり、アルミニウム板における絶縁層23側とは反対側にアルミニウム板よりも高純度のアルミニウム膜が積層され、アルミニウム膜に屈折率の異なる2種類の誘電体膜からなる増反射膜が積層されているものを用いることにより、光出力の高出力化を図ることが可能となる。特に、発光モジュール1は、LEDチップ3で発生した熱を効率よく放熱させることが可能となって光出力の高出力化を図れ、そのうえ、LEDチップ3から放射された光の利用効率の向上を図ることが可能となる。また、発光モジュール1は、色変換部37(図8,9,15〜18など参照)を備えている場合、色変換部37の波長変換材料である蛍光体から伝熱板21側へ放射された光や、LEDチップ3から放射され蛍光体で伝熱板21側へ散乱された光などを反射させることが可能なので、光の利用効率の向上を図ることが可能となる。
【0092】
以上説明した発光モジュール1は、上述の実装基板2と、実装基板2に実装された複数個の発光装置30とを備えており、放熱性を向上させることが可能で、且つ、種々の形状(任意形状)に変形可能となる。これにより、発光モジュール1は、種々の照明器具の光源として利用することが可能となる。ここにおいて、種々の照明器具については、いろいろな観点から分類することができる。照明器具の形状による分類によれば、シーリングライト、ペンダント、ブラケット、スタンド、シャンデリア、ダウンライト、スポットライトなどがある。また、照明器具の取り付け状態による分類によれば、例えば、じか付け形、吊り下げ形、埋込み形、壁掛け形、床置き形などがある。その他、例えば、照明器具の大きさや、光源の形状、光源の大きさなどによる分類がある。なお、器具本体101の形状は、円形状に限らず、例えば、楕円形状や、矩形状、5つ以上の角を有する多角形状、星形状などでもよい。
【0093】
ここにおいて、発光モジュール1では、各LEDチップ3および各色変換部37で発生した熱を、伝熱板21により横方向に効率よく伝熱させて放熱させることが可能となり、また、伝熱板21の厚み方向へも伝熱させて放熱させることが可能となる。したがって、発光モジュール1は、放熱性を向上させることが可能で各LEDチップ3の温度上昇を抑制でき、且つ、光出力の高出力化を図ることが可能となる。要するに、発光モジュール1は、各LEDチップ3および各色変換部37で発生した熱が、第1金属板を用いて形成された伝熱板21を通して放熱されるので、例えば、個々のLEDチップ3の光出力の増加などによって発光モジュール1全体の光出力の高出力化を図った場合でも、各LEDチップ3および色変換部37の温度上昇を抑制することが可能となり、光出力の高出力化を図ることが可能となる。
【0094】
また、発光モジュール1は、絶縁層23が、熱硬化性樹脂に当該熱硬化性樹脂に比べて熱伝導率の高いフィラーを含有しているので、LEDチップ3で発生した熱をより効率良く放熱させることが可能となる。
【0095】
また、発光モジュール1では、実装基板2が、第2金属板を用いて形成された配線パターン22を備え、隣り合う基板ユニット2uどうしの間に、第1スリット21dと第3スリット23dと第2スリット22dとからなる隙間が形成され、隣り合う基板ユニット2uどうしが上述の連結部2cにより連結されているので、実装基板2を変形させた場合の断線を防止することが可能となる。発光モジュール1では、実装基板2を適宜変形させることにより、種々の形状の照明器具の光源として利用することが可能となるから、光源の設計コストを含めた製造コストや管理コストなどのコストを低減することが可能となる。
【0096】
また、発光モジュール1は、隣り合う基板ユニット2uどうしの間に、第1スリット21dと第3スリット23dと第2スリット22dとからなる隙間が形成され、隣り合う基板ユニット2uどうしが上述の連結部2cにより連結されているので、実装基板2を長尺状のままで使用する場合でも、伝熱板21の反りを抑制することが可能となり、発光モジュール1全体の反りを抑制することが可能となる。これにより、発光モジュール1は、製造時の歩留まりの向上による低コスト化を図ることが可能となるとともに、製品としての信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0097】
また、発光モジュール1では、実装基板2の単位ユニット2uの数を適宜設定することにより、1個ないし複数個の発光モジュール1を変形させて円環状の光源102を形成することが可能であり、図37に示したLED照明装置のように、正面視正八角形である複数個のLEDモジュール203を円環状に配設し、LEDモジュール203の配設方向において隣り合うLEDモジュール203どうしを、絶縁被覆電線232を介して電気的に接続する場合に比べて、製造コストを低減することが可能となる。
【0098】
また、本実施形態の発光モジュール1では、伝熱板21の基礎となる第1金属板がアルミニウム板であり、アルミニウム板における絶縁層23側とは反対側にアルミニウム板よりも高純度のアルミニウム膜が積層され、アルミニウム膜に屈折率の異なる2種類の誘電体膜からなる増反射膜が積層されているので、LEDチップ3から放射され伝熱板21の上記一面に入射した光を効率良く反射することが可能となる。
【0099】
また、発光モジュール1では、LEDチップ3として、厚み方向の一面側に第1電極31と第2電極32とが設けられたものを用いており、第1電極31および第2電極32の各々がワイヤ26を介して配線パターン22と電気的に接続されている。ここで、発光モジュール1は、伝熱板21に、各ワイヤ26の各々を通す貫通孔21bが形成されているので、LEDチップ3を伝熱板21にダイボンドすることができ、LEDチップ3で発生した熱が伝熱板21の横方向へ伝熱されやすくなり、放熱性を向上させることが可能となる。
【0100】
なお、発光モジュール1は、LEDチップ3と伝熱板21との線膨張率の差に起因してLEDチップ3に働く応力を緩和するサブマウント部材を介して伝熱板21にダイボンドするようにしてもよい。すなわち、発光モジュール1は、LEDチップ3が伝熱板21に対して、サブマウント部材を介して搭載されたものでもよい。ここで、サブマウント部材は、LEDチップ3のチップサイズよりも大きな平面サイズに形成したものを用いることが好ましい。LEDチップ3がGaN系青色LEDチップであり、第1金属板がアルミニウム板の場合、サブマウント部材の材料としては、例えば、AlN、複合SiC、Si、CuWなどを採用することができる。また、サブマウント部材は、LEDチップ3が接合される側の表面におけるLEDチップ3との接合部位(つまり、LEDチップに重なる部位)の周囲に、LEDチップ3から放射された光を反射する反射膜が形成されていることが好ましい。また、LEDチップ3として厚み方向の両面に電極が設けられたものを用いる場合には、サブマウント部材に、LEDチップ3においてサブマウント部材側に配置される第1電極31あるいは第2電極32に電気的に接続される導体パターンを設けておき、当該導体パターンと第1パターン22aあるいは第2パターン22bとをワイヤ26を介して電気的に接続するようにすればよい。
【0101】
以上説明した本実施形態の照明器具は、器具本体101と、器具本体101に保持された光源102とを備えている。ここにおいて、光源102は、複数個の発光装置30が配列された長尺状の発光モジュール1を、光源102の所望の形状に合わせて変形させることにより形成されている。しかして、本実施形態の照明器具では、発光モジュール1の個数の低減を図れ、且つ、低コスト化が可能となる。また、照明器具は、発光モジュール1と器具本体102との間に、電気絶縁性および熱伝導性を有し発光モジュール1と器具本体101とを熱結合する熱結合部(図示せず)を備えていることが好ましい。ここにおいて、熱結合部は、例えば、上述の熱硬化型のシート状接着剤を用いて形成することが可能である。これにより、照明器具は、熱結合部が、発光モジュール1と器具本体101との間に介在し発光モジュール1および器具本体101の各々と接着されている絶縁層となるので、器具本体101を金属により形成している場合、発光モジュール1と器具本体101との電気絶縁性を確保しつつ、発光モジュール1で発生した熱を、より効率よく放熱させることが可能となる。しかも、照明器具は、発光モジュール1を器具本体101に取り付けるための別部材を用いることなく、器具本体101が発光モジュール1を保持することが可能となる。
【0102】
また、発光モジュール1における実装基板2は、図22(a)に示す形状として、上述のシート状部材420により形成された外枠部21gを備えた構成としてもよく、外枠部21gを、LEDチップ3や色変換部37から放射された光を反射する反射板として利用することが可能となる。これにより、発光モジュール1は、光の利用効率を高めることが可能になるとともに、反射板による配光制御が可能となる。この場合、実装基板2は、伝熱板21と外枠部21gとのなす角度が所望の角度となるように、伝熱板21と外枠部21gとを連結している連結片21fのところで折り曲げればよい。なお、実装基板2の長手方向において外枠部21gと第2連結片2cとの間には第4スリット21kが形成されている。
【0103】
ところで、図22(a)に示した実装基板2は、第1金属板により形成されてなり伝熱板21の一方の側方に配置された第1側片21gaと他方の側方に配置された第2側片21gbとで外枠部21gが構成されている。また、第1側片21ga側の支持片21h、第2側片21gb側の支持片21hが、切断と折り曲げとが可能な第1バー21ha、第2バー21hbそれぞれを構成している。この場合、実装基板2は、伝熱板21と第1バー21haと第1側片21gaと第2バー21hbと第2側片21gbとが1つの第1金属板から形成されており、伝熱板21と第1バー21haと第1側片21gaと第2バー21hbと第2側片21gbとが一体となっている。したがって、伝熱板21とは別部材により反射板を形成して当該反射板を実装基板2に固着する場合に比べて、低コスト化を図ることが可能になるとともに、反射板の位置精度を高めることが可能となる。
【0104】
(実施形態2)
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態1と同じであり、図23に示す発光モジュール1の実装基板2における連結部2cおよび端子部2fの構成が相違するだけなので、発光モジュール1以外の構成要素の図示および説明を省略する。なお、発光モジュール1に関して実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0105】
図24(a)は、図24(c)の実装基板2の概略分解斜視図であり、図24(b)は、図24(c)の実装基板2においてリードフレーム320の外枠部321を取り外す前の概略斜視図である。
【0106】
本実施形態における実装基板2では、連結部2cが、実施形態1において説明した第1連結片22cのみにより構成され、端子部2fが、実施形態1において説明した第1半割片22fのみにより構成されている。これにより、実装基板2は、連結部2cおよび端子部2fの折り曲げが、より容易となる。また、この実装基板2では、伝熱板21が実施形態1において説明した増反射膜を備えているような場合でも、端子部2fに、給電用のコネクタ108(図4参照)や直列接続用のコネクタ105(図5参照)などを接続する際の接触抵抗の低減を図ることが可能となる。
【0107】
次に、発光モジュール1の製造方法について、図25に基づいて説明する。
【0108】
発光モジュール1の製造にあたっては、まず、図25(a)に示す実装基板2の上記一面側にLEDチップ3を接合することで搭載してから、各LEDチップ3の第1電極31および第2電極32それぞれと第1パターン22aおよび第2パターン22bとをワイヤ26を介して電気的に接続する。その後、必要に応じて封止部36を形成してから、色変換部37を実装基板2の上記一面側に設ける(搭載する)ことによって、図25(b)に示す構造を得る。
【0109】
その後、図25(c)に示すように、伝熱板21と外枠部21gとの間の支持片21hを切断して外枠部21gを取り除くとともに第2連結片21c、第2半割片21fを取り除くことによって、図25(d)に示す発光モジュール1を得る。そして、発光モジュール1は、例えば図25(e)に示すように連結部2cを折り曲げたものとしてもよい。
【0110】
本実施形態における実装基板2は、実施形態1における実装基板2と同様、放熱性を向上させることが可能で、且つ、種々の形状に変形可能となる。
【0111】
これにより、本実施形態における発光モジュール1は、実施形態1における発光モジュール1と同様、放熱性を向上させることが可能で、且つ、種々の形状に変形可能となる。つまり、光源102(図1など参照)の所望の形状に合わせて変形させることが可能となる。しかして、本実施形態の照明器具では、実施形態1と同様、発光モジュール1の個数の低減を図れ、且つ、低コスト化が可能となる。
【0112】
(実施形態3)
以下では、本実施形態の照明器具について図26に基づいて説明する。
【0113】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態1,2と略同じであり、光源102の所望の形状が、実施形態1,2よりも直径の大きな円環状である点などが相違する。また、本実施形態では、器具本体101の直径も実施形態1,2よりも大きい。なお、他の構成要素については実施形態1,2と同じなので、図示および説明を省略する。
【0114】
発光モジュール1における各基板ユニット2uの外形サイズは、実施形態1,2と同じである。したがって、本実施形態の照明器具では、所望の形状の光源102を実現するために必要な基板ユニット2uの個数が実施形態1,2とは相違する。実施形態1,2では図1に示すように基板ユニット2uの個数が12個あるのに対して、本実施形態では、図26に示すように、基板ユニット2uの個数が24個である。本実施形態では、実施形態1,2と同様に、所望の形状の光源102を1個の発光モジュール1により構成してもよいが、これに限らず、例えば、単位ユニット2uの個数が4個の発光モジュール1を6個、並べるようにしてもよい。後者の場合は、実施形態1,2の照明器具と本実施形態の照明器具とで、変形させる前の発光モジュール1の共通化を図ることが可能となる。
【0115】
本実施形態の照明器具は、光源102の所望の形状が、実施形態1,2よりも直径の大きな円環状であり、発光装置30の個数も多く、照明範囲を広くすることが可能となるので、より広い部屋などに設置して使用することが可能となる。
【0116】
(実施形態4)
以下では、本実施形態の照明器具について図27に基づいて説明する。
【0117】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態1〜3と略同じであり、光源102の所望の形状が、スパイラル状である点が相違する。なお、他の構成要素については実施形態1〜3と同様なので、図示および説明を省略する。
【0118】
発光モジュール1における各基板ユニット2uの外形サイズは、実施形態1〜3と同じである。本実施形態の照明器具では、所望の形状の光源102を実現するために必要な基板ユニット2uの個数が実施形態1〜3とは相違している。実施形態1,2では図1に示すように基板ユニット2uの個数が12個、実施形態3では図26に示すように基板ユニット2uの個数が24個であるのに対して、本実施形態では、図27に示すように、基板ユニット2uの個数が36個である。本実施形態では、実施形態1,2と同様に、所望の形状の光源102を1個の発光モジュール1により構成してもよいが、これに限らず、例えば、単位ユニット2uの個数が4個の発光モジュール1を9個、並べるようにしてもよい。後者の場合は、実施形態1〜3の照明器具と本実施形態の照明器具とで、変形させる前の発光モジュール1の共通化を図ることが可能となる。なお、本実施形態の照明器具における基板ユニット2uの個数は、特に限定するものではなく、実施形態1〜3のいずれかの照明器具における基板ユニット2uの個数と同じでもよい。
【0119】
本実施形態の照明器具は、光源102の所望の形状がスパイラル状なので、実施形態1〜3の照明器具のように光源102の所望の形状が環状である場合に比べて、輝度むらを低減することが可能となる。
【0120】
(実施形態5)
以下では、本実施形態の照明器具について図28に基づいて説明する。
【0121】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態1〜3と略同じであり、光源102の所望の形状が、直径の異なる2重の円環状である点が相違する。なお、他の構成要素については実施形態1〜3と同様なので、図示および説明を省略する。
【0122】
発光モジュール1における各基板ユニット2uの外形サイズは、実施形態1〜3と同じである。本実施形態の照明器具では、所望の形状の光源102を実現するために必要な基板ユニット2uの個数が実施形態1〜3とは相違している。実施形態1,2では図1に示すように基板ユニット2uの個数が12個、実施形態3では図26に示すように基板ユニット2uの個数が24個であるのに対して、本実施形態では、図28に示すように、基板ユニット2uの個数が36個である。ここにおいて、本実施形態の照明器具では、実施形態1における照明器具の光源102と実施形態3における照明器具の光源102とを同心的に配置することで、光源102が、2重の円環状となっている。
【0123】
しかして、本実施形態の照明器具では、所望の形状の光源102を最低2個の発光モジュール1により構成してもよいが、これに限らず、例えば、単位ユニット2uの個数が4個の発光モジュール1を、3個+6個=9個、用いるようにしてもよい。後者の場合は、実施形態1〜4の照明器具と本実施形態の照明器具とで、変形させる前の発光モジュール1の共通化を図ることが可能となる。なお、本実施形態の照明器具における基板ユニット2uの個数は、特に限定するものではない。
【0124】
本実施形態の照明器具では、全ての発光モジュール1で発光装置30の発光色を同じに設定してあるが、これにかぎらず、上述の2重の円環状のうち外側の円環状に合わせて変形された発光モジュール1における発光装置30の発光色と内側の円環状に合わせて変形された発光モジュール1における発光装置30の発光色とが異なっていてもよい。例えば、照明器具は、前者の発光モジュール1の発光装置30の発光色が、電球色であり、後者の発光装置30の発光色が、昼光色であってもよい。この場合は、前者の発光モジュール1と後者の発光モジュール1とが各別に点灯可能であることが好ましい。前者の発光モジュール1と後者の発光モジュール1とを各別に点灯制御する機能は、例えば実施形態1で説明した回路ブロック130に持たせることが好ましい。なお、赤みを帯びた白色である電球色を発光する発光装置30の場合には、青みを帯びた白色である昼光色を発光する発光装置30に比べて、赤色蛍光体での変換効率に起因して効率が低くなる。したがって、所定の光量を確保するために必要な個数を考えた場合、昼光色の発光装置30の場合に比べて電球色の発光装置30の個数が多くなる。本実施形態の照明器具では、外側の円環状に合わせて変形された発光モジュール1の発光装置30の発光色を電球色、内側の円環状に合わせて変形された発光モジュール1の発光装置30の発光色を昼光色とし、前者の発光モジュール1と後者の発光モジュール1とが各別に点灯可能とすれば、前者の発光モジュール1のみを点灯させた場合と後者の発光モジュール1のみを点灯させた場合とのいずれの場合にも、より少ない消費電力で所定の光量を確保することが可能となる。
【0125】
(実施形態6)
以下では、本実施形態の照明器具について図29に基づいて説明する。
【0126】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態1〜3と略同じであり、発光モジュール1が、器具本体101の上記一面のうち中央部101aに対して中央部101aから離れるほどグローブ103との距離が長くなるように傾斜した傾斜面101bに搭載されている点が相違する。ここにおいて、器具本体101は、傾斜面101bが、中央部101aから離れるほど、中央部101aから後退している。したがって、傾斜面101bは、中央部101aから離れるほど、天井材160の下面からなる造営面までの距離が短くなる一方で、グローブ103までの距離が長くなっている。なお、他の構成要素については実施形態1〜3と同様なので、図示および説明を省略する。
【0127】
本実施形態の照明器具では、実装基板2の第1連結片22cの上記第2部位を第2の折り目として連結部2cを折り曲げる折り曲げ角度が相違しており、連結部2cと中央部101aとのなす角度が略90度となるように折り曲げ角度を設定してある。
【0128】
本実施形態の照明器具は、実施形態1〜3と同様、器具本体101の形状が円形状であり、器具本体101の上記一面側において光源102を覆うように器具本体101に取り付けられたグローブ103を備え、発光モジュール1が器具本体101における傾斜面101bに搭載されているので、発光装置30からグローブ103までの距離を長くすることが可能となり、グローブ103における光出射側の表面での輝度むらを低減することが可能となる。また、本実施形態の照明器具では、発光モジュール1が器具本体101における傾斜面101bに搭載されているので、実施形態1〜3の照明器具とは照明範囲を変えることが可能となる。
【0129】
(実施形態7)
以下では、本実施形態の照明器具について図30に基づいて説明する。
【0130】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態5と略同じであり、器具本体101における発光モジュール1側とは反対側に、放熱フィン142を有する放熱部材140が配置されている点などが相違する。なお、実施形態5と同様の構成要素については、説明を適宜省略する。
【0131】
放熱部材140は、平板状の本体部141から複数のフィン142が突設されており、各フィン142が突設された面とは反対側を器具本体101側として配置されている。なお、放熱部材140は、例えば、アルミニウムなどの熱伝導率の高い金属により形成することが好ましい。なお、放熱部材140は、本実施形態の照明器具に限らず、他の実施形態の照明器具において適宜設けてもよい。
【0132】
また、本実施形態の照明器具は、発光モジュール1と器具本体101との間に、電気絶縁性および熱伝導性を有し発光モジュール1と器具本体101とを熱結合する熱結合部120を備えていることが好ましい。なお、熱結合部120は、本実施形態の照明器具に限らず、他の実施形態の照明器具において適宜設けてもよい。
【0133】
熱結合部120は、例えば、発光モジュール1と器具本体101との間に介在し発光モジュール1および器具本体101の各々と密着している軟質の熱伝導シートでもよいし、発光モジュール1と器具本体101との間に介在し発光モジュール1および器具本体101の各々と接着されている絶縁層でもよい。
【0134】
熱伝導シートの材料は、電気絶縁性が高く且つ熱伝導率が高い材料であることが好ましい。熱伝導シートとしては、電気絶縁性および熱伝導性を有するシリコーンゲルのシートを用いることができる。また、熱伝導シートとして用いるシリコーンゲルのシートは、軟質なものが好ましい。この種のシリコーンゲルのシートとしては、例えば、サーコン(登録商標)などを用いることができる。また、熱伝導シートの材料は、シリコーンゲルに限らず、電気絶縁性および熱伝導性を有していれば、例えば、エラストマーでもよい。
【0135】
ここにおいて、熱結合部120を熱伝導シートにより構成する場合には、器具本体101で発光モジュール1を保持するために、器具本体101の上記一面との間に発光モジュール1および熱伝導シートを保持する保持部109を設けることが好ましい。なお、保持部109の数や配置は、発光モジュール1の取付性などを考慮して適宜設定すればよい。
【0136】
また、熱結合部120となる絶縁層は、実施形態1において説明したように、上述の熱硬化型のシート状接着剤を用いて形成することが可能である。これにより、照明器具は、熱結合部120が、発光モジュール1と器具本体101との間に介在し発光モジュール1および器具本体101の各々と接着されている絶縁層となるので、器具本体101を金属により形成している場合、発光モジュール1と器具本体101との電気絶縁性を確保しつつ、発光モジュール1で発生した熱を、より効率よく放熱させることが可能となる。また、照明器具は、発光モジュール1を器具本体101に取り付けるための別部材を用いることなく、器具本体101が発光モジュール1を保持することが可能となる。
【0137】
また、本実施形態の照明器具は、器具本体101の上記一面の中央部に、上述の発光モジュール1とは形状などの異なる発光モジュール170を搭載してある。ここにおいて、発光モジュール170と器具本体101との間には、発光モジュール170と器具本体101とを熱結合する熱結合部180を介在させてある。この熱結合部180は、例えば、上述の熱伝導シートや熱硬化型のシート状接着剤を用いて形成することができる。この熱結合部180を熱伝導シートにより構成する場合には、器具本体101で発光モジュール170を保持するために、器具本体101の上記一面との間に発光モジュール170および熱伝導シートを保持する保持部109を設けることが好ましい。なお、保持部179の数や配置は、発光モジュール170の取付性などを考慮して適宜設定すればよい。
【0138】
発光モジュール170は、円形状の実装基板172に複数個の発光装置30が実装されている。なお、この発光モジュール170は、本実施形態の照明器具のようなシーリングライトに限らず、例えば、ダウンライトなどの照明器具の光源として用いることができる。
【0139】
ところで、照明器具は、図31に示すように、器具本体101における発光モジュール1側とは反対側の面の周部に搭載された緩衝部材106に、放熱用の穴107が設けられていることが好ましい。これにより、照明器具は、発光モジュール1で発生した熱が照明器具の外部へ放熱されやすくなり、放熱性を向上させることが可能となる。なお、このような放熱用の穴107は、他の実施形態の照明器具においても設けることが好ましい。
【0140】
また、照明器具は、器具本体101が、上述の保持部109ではなく、所望の形状に合わせて形成され変形後の発光モジュール1が取り付けられるソケット150(図32(a),(b))を保持していてもよい。このソケット150の形状を、光源102の所望の形状に合わせて形状を設定しておくことにより、照明器具は、発光モジュール1により形成される光源102の形状のばらつきや配置位置のずれを抑制することが可能となる。ソケット150は、他の実施形態の照明器具において適宜設けてもよい。
【0141】
図32(a),(b)に示したソケット150は、器具本体101側とは反対側が開放されたU字状に形成され、一方の脚片の先端部から他方の脚片の先端部に近づく向きへ突片152が延設されている。ここで、一方の脚片と他方の脚片との間の寸法は、略90度の角度で折り曲げられた連結部2cを含む発光モジュール1の幅寸法よりもやや大きく設定してあり、ソケット150に対して斜め方向から発光モジュール1を取り付けることが可能となっている。また、ソケット150は、他方の脚片の先端面上に、発光モジュール1の取り付け時に基板ユニット2uを案内するガイド面155aを有する保持部材155を備えている。ソケット150は、保持部材155の一部が、発光モジュール1の幅方向の側部に重なるように配置されているので、螺子などを用いることなく発光モジュール1を取り付けることが可能となる。
【0142】
照明器具は、ソケット150として、樹脂などの絶縁材料により形成されたものを用いることにより、器具本体101が金属により形成されているような場合でも、発光モジュール1と器具本体101との絶縁距離を容易に且つ確実に確保することが可能となる。また、照明器具は、ソケット150として、金属などの熱伝導性材料により形成されたものを用いることにより、ソケット150がヒートシンクを兼ねた構成とすることが可能となり、放熱性を向上させることが可能となる。ただし、この場合には、図33に示すように、ソケット150において発光モジュール1に臨む面に絶縁部156を設ける必要がある。
【0143】
ソケット150には、発光モジュール1への給電用端子158が、取り付けられた発光モジュール1の端子部2fに接触して導通可能となるように設けられていることが好ましい。これにより、照明器具は、組み立て性を向上させることが可能となる。
【0144】
(実施形態8)
以下では、本実施形態の照明器具について図35に基づいて説明する。
【0145】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態7と略同じであり、器具本体101の中央部に設ける発光モジュール170の配置が相違する。なお、実施形態7と同様の構成要素については、説明を適宜省略する。
【0146】
本実施形態では、器具本体101の中央部に貫通孔101cが形成されており、器具本体101の他面側に発光モジュール170が配置され、発光モジュール170の各発光装置30が器具本体101の貫通孔101c内に位置している。これにより、器具本体101の上記一面側に配置されている発光モジュール1を点灯させた場合に、発光モジュール170に起因した影ができるのを抑制することが可能となる。
【0147】
(実施形態9)
以下では、本実施形態の照明器具について図36に基づいて説明する。
【0148】
本実施形態の照明器具の基本構成は実施形態8と略同じであり、発光モジュール1が相違するだけである。しかして、本実施形態の照明器具では、実施形態8に比べて、発光モジュール1における発光装置30の個数を低減することが可能となる。
【符号の説明】
【0149】
1 発光モジュール
2 実装基板
2f 端子部
3 LEDチップ
21 伝熱板
21c 連結片
21b 貫通孔
21d 第2スリット
22 配線パターン
22c 連結片
22d 第1スリット
22u 単位パターン
23 絶縁層
26 ワイヤ
30 発光装置
31 第1電極
32 第2電極
37 色変換部
101 器具本体
101b 傾斜面
102 光源
103 グローブ
106 緩衝部材
107 穴
120 熱結合部(熱伝導シート、絶縁層)
140 放熱部材
142 放熱フィン
150 ソケット
158 給電用端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具本体と、前記器具本体に保持された光源とを備え、前記光源は、複数個の発光装置が配列された長尺状の発光モジュールを、前記光源の所望の形状に合わせて変形させることにより形成されてなることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記発光装置は、LEDチップと、前記LEDチップから放射された光によって励起されて前記LEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体および透光性材料を含む色変換部とを有し、前記発光モジュールは、第1金属板により形成され前記複数個の前記LEDチップおよび前記各LEDチップに対応する前記色変換部が一面側に搭載された伝熱板と、第2金属板により形成されてなり前記伝熱板の他面側に配置され前記複数個の前記LEDチップが電気的に接続された配線パターンと、前記伝熱板と前記配線パターンとの間に介在する絶縁層とを備え、前記配線パターンが、前記LEDチップを電気的に接続可能な複数の単位パターンと、前記単位パターンの並設方向に直交する規定方向の一端側において前記単位パターンどうしを連結し且つ電気的に接続する連結片と、前記規定方向の他端側が開放され前記連結片に至る第1スリットとを有し、前記伝熱板が、前記第1スリットに重なる第2スリットを有してなり、前記連結片が、前記一端側において前記並設方向に沿った前記各単位パターンの側縁を含む平面よりも突出していることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記発光モジュールは、長手方向の両端部の各々に端子部を備え、前記端子部が、前記連結片を半割した半割片からなり、前記端子部間に給電されることによって前記複数個の発光装置が発光することを特徴とする請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
前記伝熱板は、前記第1金属板がアルミニウム板であり、前記アルミニウム板における前記絶縁層側とは反対側に前記アルミニウム板よりも高純度のアルミニウム膜が積層され、前記アルミニウム膜に屈折率の異なる2種類の誘電体膜からなる増反射膜が積層されてなることを特徴とする請求項2または請求項3記載の照明器具。
【請求項5】
前記LEDチップは、厚み方向の一面側に第1電極と第2電極とが設けられたものであり、前記第1電極および前記第2電極の各々がワイヤを介して前記配線パターンと電気的に接続されてなり、前記伝熱板は、前記各ワイヤの各々を通す貫通孔が形成されてなることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記所望の形状は、円環状であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記所望の形状は、直径の異なる2重の円環状であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記2重の円環状のうち外側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールにおける前記発光装置の発光色が、電球色であり、内側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールにおける前記発光装置の発光色が、昼光色であり、前記外側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールと前記内側の前記円環状に合わせて変形された前記発光モジュールとが、各別に点灯可能であることを特徴とする請求項7記載の照明器具。
【請求項9】
前記所望の形状は、スパイラル状であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項10】
前記器具本体の形状が円形状であり、前記器具本体の一面側において前記光源を覆うように前記器具本体に取り付けられたグローブを備え、前記発光モジュールは、前記器具本体の前記一面のうち中央部に対して前記中央部から離れるほど前記グローブとの距離が長くなるように傾斜した傾斜面に搭載させてなることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項11】
前記発光モジュールと前記器具本体との間に、電気絶縁性および熱伝導性を有し前記発光モジュールと前記器具本体とを熱結合する熱結合部を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項12】
前記熱結合部は、前記発光モジュールと前記器具本体との間に介在し前記発光モジュールおよび前記器具本体の各々と密着している軟質の熱伝導シートからなることを特徴とする請求項11記載の照明器具。
【請求項13】
前記熱結合部は、前記発光モジュールと前記器具本体との間に介在し前記発光モジュールおよび前記器具本体の各々と接着されている絶縁層からなることを特徴とする請求項11記載の照明器具。
【請求項14】
前記器具本体における前記発光モジュール側とは反対側に、放熱フィンを有する放熱部材が配置されてなることを特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項15】
前記器具本体における前記発光モジュール側とは反対側の面の周部に搭載された緩衝部材に、放熱用の穴が設けられてなることを特徴とする請求項11ないし請求項14のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項16】
前記器具本体は、前記所望の形状に合わせて形成され前記変形後の前記発光モジュールが取り付けられるソケットを保持していることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項17】
前記ソケットは、絶縁材料により形成されてなることを特徴とする請求項16記載の照明器具。
【請求項18】
前記ソケットは、熱伝導性材料により形成されてなることを特徴とする請求項16記載の照明器具。
【請求項19】
前記ソケットには、前記発光モジュールへの給電用端子が設けられてなることを特徴とする請求項16ないし請求項18のいずれか1項に記載の照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2013−38018(P2013−38018A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−175248(P2011−175248)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】