説明

照明装置

【課題】PWM制御による照明装置において、パルス電流の立ち上がり、立下りに起因する電磁波(ノイズ)を低減すること。
【解決手段】負荷となる照明器20を負荷が均一になるように分割する。ここで、照明器20を点灯する際には、各負荷21〜24に送信するPWM信号に時間差を設ける。これによって、負荷を分割しないときに比べて、PWM信号によるパルス電流の立ち上がり量、立下り量を低く抑えることができる。それに伴い、電磁波(ノイズ)も低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車の天井灯やヘッドライト等に用いられる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車の天井灯やヘッドライト等に用いられている照明装置は、PWM(Pulse Width Modulation)制御している。このPWM制御で照明装置を制御することにより、例えば照明装置の負荷(実際に点灯する部分)の明るさを簡易に変えることができる。具体的には、一周期に対してパルス幅を変えることによって、明るさを調節することができる。また、目標とするパルス幅に徐々に変えていくことにより、照明を徐々に明るくしたり暗くしたりすることもできる(以下、このときのパルス幅の制御をフェード制御と言う)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、PWM制御によって照明装置の負荷に電流を流して点灯させる場合、パルスの立ち上がり、立下り時に急激な電流の変化を伴う。この電流の変化に起因して、電磁波(ノイズ)が生じ、この電磁波によって他の電子機器に誤動作等の悪影響を及ぼす可能性がある。特に、負荷に流れる電流が大きい程、この電磁波も大きくなる。
【0004】
本発明は以上の問題点を鑑みたものであり、PWM制御による照明装置において、パルス電流の立ち上がり、立下りに起因する電磁波(ノイズ)を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1の照明装置は、負荷に電流が流れることによって点灯する点灯手段と、前記点灯手段の点灯を指示する指示手段と、前記指示手段により前記点灯手段への点灯の指示がされたことに基づいて、前記点灯手段の負荷に電流を流すためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段とを備えた照明装置において、前記点灯手段は、負荷が複数に分割され、かつ、それぞれ並列に接続され、かつ、それぞれPWM信号生成手段と接続されており、前記指示手段により前記点灯手段への点灯の指示されたことに基づいて、前記PWM信号生成手段が生成する前記分割された負荷に対する複数のPWM信号のうちの1つに他のPWM信号に対する時間差を設定する時間差設定手段を備えることを特徴とする。
【0006】
このように負荷が分割され、かつ、互いに並列に接続されていると、各負荷に流す電流を個別に制御できるようになる。そして、それらの負荷に対して点灯を制御するためにそれぞれ生成される複数のPWM信号のうちの1つに、他のPWM信号に対して時間差を設定しているので、複数の負荷全てに電流が同時に流れ始めることも、同時に流れ終わることもなくなる。したがって、PWM信号によって生じるパルス電流の立ち上がり量および電流の立下り量が小さくなるので、パルス電流の立ち上がり、立下りに起因する電磁波(ノイズ)を低減することができる。
【0007】
請求項2の照明装置において、前記点灯手段は、各負荷がそれぞれ均等になるように複数に分割されていることを特徴とする。これにより、各負荷に同一の電流が流れることになる。その結果、各負荷に対する電流パルスの立ち上がり量に起因して生じる電磁波(ノイズ)をそれぞれ均一にすることができる。同様のことが、電流パルスの立下り量についても言える。その結果、他の電子機器へ悪影響を及ぼすことが少なくなる。
【0008】
請求項3の照明装置において、前記時間差設定手段は、前記複数のPWM信号が等間隔となるように時間差を設定することを特徴とする。これにより、電流パルスの立ち上がりの間隔及び立下りの間隔を等間隔にすることができ、電流パルスの立ち上がりに起因する電磁波(ノイズ)が発生する間隔及び電流パルスの立下りに起因する電磁波(ノイズ)が発生する間隔を等しくすることができる。その結果に伴い他の電子機器へ悪影響を及ぼすことが少なくなる。
【0009】
請求項4の照明装置において、前記指示手段を複数有し、その複数の指示手段に対応して、記憶手段に、前記PWM信号生成手段が生成するPWM信号のデューティ比が複数記憶され、かつ、それら複数のデューティ比が互いに異なる値に設定され、前記PWM信号生成手段は、前記複数の指示手段のうち、どれが点灯を指示したかに基づき、前記記憶手段に記憶されている複数のデューティ比から、生成するPWM信号の目標デューティ比を決定することを特徴とする。
【0010】
点灯手段の点灯を指示する複数の指示手段として、例えば、車両については、ドアの開扉時に、天井灯を点灯させるスイッチなどが挙げられる。これによって、複数のデューティ比で照明を点灯させることができる。
【0011】
請求項5の照明装置において、前記PWM信号生成手段は、前記複数の指示手段により点灯指示が同時にされた場合には、当該複数の指示手段に対応して前記記憶手段に記憶されているPWM信号の複数のデューティ比の中で最も大きなデューティ比のPWM信号を生成することを特徴とする。これによって、複数の点灯指示が同時にされた場合には、最も明るくなる点灯指示が優先されることになる。
【0012】
請求項6の照明装置において、前記点灯手段の点灯中止を指示する中止手段を備え、前記PWM信号生成手段は、前記中止手段により前記点灯手段の点灯中止が指示されたときは、生成するPWM信号のデューティ比をゼロに変えることを特徴とする。これによって、点灯していた照明を消すことができる。
【0013】
請求項7の照明装置において、前記PWM信号生成手段は、目標のデューティ比まで、徐々にデューティ比を変えていくことを特徴とする。これによって、照明を徐々に明るくしたり暗くしたりすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る照明装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態の照明装置は、車両の室内灯をPWM制御によって照明させるものである。なお、PWM制御によって照明させるものであるならばどの照明装置に用いてもよい。但し、車両の室内灯やヘッドライトなどのように、他の電子機器が近傍にある状況下で本発明に係る照明装置を用いると特に有効である。
【0015】
本実施形態の照明装置は、パルス電流の立ち上がり、立下りに伴う電磁波(ノイズ)を低減させるために、実際に点灯する照明器を、負荷が均一になるように等分割にする。そして、分割された負荷に対して、等間隔となるように、それぞれPWM制御する周期をシフトさせる。なお、各負荷には同一の電源が接続されている。このため、各負荷に流れる電流は等しくなり、さらに分割しない場合とした場合とでは、分割した負荷に流れる電流は小さくなるものの、全負荷に流れる電流は変化しない。つまり、照明器の明るさは、負荷を分割する否かにかかわらず変化しない。以下、詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態の照明装置100の全体構成を示す概略図である。同図に示すように、照明装置100は、制御装置10、照明器20(請求項における点灯手段に相当する。)から構成される。さらに、制御装置10は、マイコン11、駆動部12から構成され、照明器20は、4つの負荷21〜24に分割されている。
【0017】
制御装置10は、照明器20を点灯させるための照明装置100の中枢となる部分である。マイコン11は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知の図示しないCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。マイコン11を、CPUが実行する機能別に図示すると、入力検出部11a、演算部11b(請求項における時間差設定手段に相当する。)、PWM信号生成部11cから構成される。なお、PWM信号生成部11cと駆動部12は、請求項におけるPWM信号生成手段に相当する。
【0018】
指示部30(請求項における指示手段及び中止手段に相当する。)は、車両の室内灯の点灯、消灯を指示する部分である。具体的には、左右ドアの開閉による指示、所定のSW1、SW2の操作による指示によって、車両の室内灯の点灯、消灯を指示することができる。
【0019】
入力検出部11aには、4つの種類の入力信号を受信する入力端子1〜4が入力側に設けられており、それら入力端子1〜4からの入力信号を検出する。本実施形態では、入力端子1に入力される信号は、右ドア開扉を検知する信号、入力端子2に入力される信号は、左ドア開扉を検知する信号、入力端子3に入力される信号は、スイッチSW1の操作によって生じる信号、入力端子4に入力される信号は、スイッチSW2の操作によって生じる信号である。この、入力端子1〜4に入力される信号がどの信号に対応しているのかを示す情報は、演算部11b内の記憶部11dに予め記憶されている。
【0020】
ここで、入力検出部11aによって検出された入力信号は、そのまま演算部11bに送信される。
【0021】
演算部11bは、入力検出部11aから入力信号が送信されてきたか否かを判定、つまり入力端子1〜4から入力信号が入力されたか否かを判定するとともに、入力信号が送信されてきたときには、記憶部11dを参照して、どの種類の入力なのかを判定する。また、入力信号の種類とデューティ比の関係は、図2に示すようになっており、この関係を示す情報は、記憶部11d(請求項における記憶手段に相当する。)に予め記憶されている。そして、入力の種類によって、記憶部11dを参照して、PWM信号のデューティ比を決定する。また、各負荷21〜24に対して、PWM信号を送信する間隔を決定する。そして、それらの情報は、PWM信号生成部11cに送信される。なお、各負荷21〜24に対するPWM信号の送信する間隔は、互いに等間隔となるようにしている。つまり、1/4周期ずつパルスの立ち上がりがシフトするように設定されている。
【0022】
PWM信号生成部11cは、演算部11bから送信されてきた情報に基づいて、所定のデューティ比のPWM信号を生成する。そして、このPWM信号をパルスの立ち上がりを1/4周期ずつシフトして、駆動部12に送信する。具体的には、一周期を100%とすると、まず0%、25%、50%、75%時点にそれぞれパルス信号の立ち上がりがあるPWM信号を送信する。つまり、それぞれ1/4周期ずれている4つのPWM信号を駆動部12に送信する。
【0023】
駆動部12は、PWM信号生成部11cからのPWM信号を増幅してトランジスタなどのスイッチング素子をオンにし、各負荷21〜24に電流が流れるようにする。
【0024】
照明器20は、例えばLEDなどから構成され、実際にこの部分で点灯する。本実施形態では、負荷を4等分している(21〜24)。そして、各負荷21〜24の両端子の一方はイグニッションスイッチ(IG−SW)を介してバッテリと接続されており、他方は、駆動部12を介してグランド(GND)に接続されている。
【0025】
上述したように、本実施形態では、各入力1〜4に対して予めデューティ比が決まっているが(図2参照)、例えば、デューティ比が10%のときは、図3に示すように、一周期に対して、各負荷21〜24に対応するPWM信号のパルス部分に重なり部分がない。つまり、PWM信号に伴う各負荷21〜24に流れるパルス電流の立ち上がり量、立下り量は、分割しない場合のときの1/4となる。したがって、負荷を分割しないときに生じた電磁波(ノイズ)よりも、4分割したときに生じる電磁波(ノイズ)のほうが小さくなる。
【0026】
また、図4(a)はデューティ比が70%の場合における、各負荷21〜24に送信されるPWM信号を示している。同図に示すように、各PWM信号は、それぞれ1/4周期シフトされている。同図(a)に示すように、デューティ比が70%においては、一周期を100%とすると、0−20%、25%−45%、50%−70%、75%−95%において、3つのPWM信号のパルス部分が重なっている。これを、照明器20に対して、縦軸に電流、横軸を時間軸として置きかえると、同図(b)のようになる。なお、パルス部分において、各負荷に流れる電流を5Aとしている。同図(b)に示すように、一周期の間に4回電流の立ち上がり、立下りが現れるものの、それぞれ5Aである。したがって、パルス電流の立ち上がり、立下りに起因する電磁波(ノイズ)は負荷を分割しないときの立ち上がり、立下り電流(20A)に起因する電磁波(ノイズ)よりも小さくなる。
【0027】
一方、この照明装置100の照明器20は、照明器20を点灯、又は消灯させるときには徐々に明るさが変化するように制御している。このときの、マイコン11が行う処理を図5のフローチャートを用いて説明する。なお、各入力に対するデューティ比は、図2のとおりとする。
【0028】
先ず、イグニッションスイッチ(IG−SW)がオンされた際には、ステップS10において、自身を初期化する。例えば、どの入力端子1〜4からの入力信号がどの指示部30に対応するのかを対応付けたり、各負荷21〜24に対してそれぞれPWM信号を1/4周期シフトさせることを準備しておく。
【0029】
次いでステップS20では、入力端子1〜4のいずれかに入力があったか否かをチェックする。これは、入力検出部11aから信号が送信されてきたか否かによって、演算部11bが判断する。ここで、入力端子1〜4のいずれかに入力があったときには、ステップS30において、どの入力信号なのかを確認する。これは、入力検出部11aがどの入力端子1〜4からの信号を受信したかに基づいて、記憶部11dを参照して演算部11bが判断する。この際、ステップS40において、入力信号の種類に応じたデューティ比の対応表(図2参照)に基づいて、目標とするデューティ比を設定する。また、複数の入力信号があった場合には、その複数の入力信号からそれぞれ設定されるデューティ比のうち最も大きなデューティ比に目標値を設定する。例えば、入力端子1と入力端子3に入力信号が入力された場合、入力端子3に対応するデューティ比(70%)に設定する。
【0030】
そして、ステップS60では、現在のデューティ比が目標のデューティ比であるか否かを演算部11bが判断する。ここで、現在のデューティ比が未だ目標のデューティ比に達していないときは、ステップS70において、演算部11bは、目標のデューティ比に近づくように目標のデューティ比に応じた間隔でデューティ比を増減させる。そして、PWM信号生成部11cにそのデューティ比の信号を生成するように指示をする(フェード制御)。また、それに伴い、各負荷21〜24に対するPWM信号の周期を1/4シフトさせるように指示をする。その後、再びステップS20に戻って、目標のデューティ比に達するまでフェード制御を行う。なお、上記目標のデューティ比に応じた間隔として、例えば、2秒間に目標のデューティ比となるように設定する。なお、デューティ比によらず一定間隔でデューティを増減させて、目標のデューティ比に近づけてもよい。また、フェード制御する間隔を短くすることで、あたかも、一瞬で点灯、消灯したように見せることも可能である。
【0031】
ここで、目標のデューティ比に達したときは、ステップS60において肯定判定され、再びステップS20に戻る。再度、異なる入力があるかもしれないからである。
【0032】
これに対し、ステップS20において、入力端子1〜4のいずれからも入力が無い場合は、ステップS50にて目標デューティ比を0%とする。例えば、元々入力が無い場合には、そのまま消灯を維持することになる。一方、点灯しているときに、目標デューティ比を0%とした場合には、徐々に消灯するように、フェード制御する(ステップS70)。
【0033】
以上、本実施形態の照明装置100では、PWM信号のパルス電流の立ち上がり、立下りに起因する電磁波(ノイズ)を低減させるために、実際に点灯する照明器20を、負荷が均一になるように等分割にする。そして、分割した負荷に対して、時間差が等間隔となるように、それぞれPWM制御する周期をシフトさせる。これによって、従来のPWM制御のパルス電流に比べて、分割した各負荷21〜24全体に流れる電流の立ち上がり量、立下り量を小さくすることができる。したがって、従来のPWM制御による照明装置よりも、電磁波(ノイズ)を低減することができる。なお、各負荷21〜24に流れる全体の電流は、分割しない場合と変わらないので、分割しない場合と明るさは同じに維持することができる。
【0034】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々なる形態で実施することができる。例えば、本実施形態では、徐々に目標デューティに近づけていったが(フェード制御)、フェードする間隔を0秒として、一瞬で目標とする明るさにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、照明器20の負荷を均一になるように分割していた。しかし、負荷を不均一にして分割してもよい。これによっても、従来のPWM制御による照明装置よりも、電磁波(ノイズ)を低減することができる。
【0036】
また、上記実施形態では、分割した各負荷21〜24に送信するPWM信号の周期を等間隔でシフトしていた。しかし、PWM信号の周期を等間隔でシフトしなくても、従来のPWM制御による照明装置よりも、電磁波(ノイズ)を低減することができる。
【0037】
また、本実施形態は、照明器20の負荷を4分割としたが、当然に何分割にしてもよい。また、本実施形態では、PWM信号を生成する前に演算部11bによって、各負荷21〜24に対するPWM信号の時間差を設定していたが、PWM信号を生成した後に、各負荷21〜24に対するPWM信号の時間差を設定するようにしてもよい。
【0038】
また、上記実施形態では、4つの入力信号に対して、図2に示すようにデューティ比を設定していた。しかし、これに限定されるわけではなく、どのようにデューティ比を設定してもよい。例えば、図6は、デューティ比が30%における各PWM信号(a)、照明器20に対して、縦軸に電流、横軸を時間軸として置きかえた図(b)を示している。この場合、負荷21〜24に流れる総電流は、PWM信号の1周期を100%とすると、0−5、25−30、50−55、75−80%においては10Aとなり、5−25、30−50、55−75、80−0においては5Aとなる。そして、パルス電流の立ち上がり量、立下り量は70%デューティのときと同じで、それぞれ5Aとなる。したがって、この場合も、負荷を分割しないときに比べて電磁波(ノイズ)が小さくなる。以上より、どのデューティ比であっても、負荷を分割しないときに比べてパルス電流の立ち上がり、立下りに起因する電磁波(ノイズ)が小さくなることになる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本実施形態の照明装置100の全体構成を示す概略図である。
【図2】入力1〜4に対する目標デューティ比を示した図である。
【図3】デューティ比が10%における、各負荷21〜24に対するPWM信号を示した図である。
【図4】デューティ比が70%における、各負荷21〜24に対するPWM信号を示した図(a))、一周期におけるパルス電流の立ち上がり、立下りを説明するための図(b)である。
【図5】マイコン11が照明器20をフェードさせて点灯又消灯させる際の処理を示した図である。
【図6】デューティ比が30%における、各負荷21〜24に対するPWM信号を示した図(a)、一周期におけるパルス電流の立ち上がり、立下りを説明するための図(b)である。
【符号の説明】
【0040】
100 照明装置、1〜4 入力端子、10 制御装置、11 マイコン、11a 入力検出部、11b 演算部(時間差設定部手段)、11c PWM信号生成部、12 駆動部、20 照明器(点灯手段)、21〜24 負荷、30 指示部(指示手段、中止手段)、11c、12 PWM信号生手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷に電流が流れることによって点灯する点灯手段と、
前記点灯手段の点灯を指示する指示手段と、
前記指示手段により前記点灯手段への点灯の指示がされたことに基づいて、前記点灯手段の負荷に電流を流すためのPWM信号を生成するPWM信号生成手段とを備えた照明装置において、
前記点灯手段は、負荷が複数に分割され、かつ、それぞれ並列に接続され、かつ、それぞれPWM信号生成手段と接続されており、
前記指示手段により前記点灯手段への点灯の指示されたことに基づいて、前記PWM信号生成手段が生成する前記分割された負荷に対する複数のPWM信号のうちの1つに、他のPWM信号に対する時間差を設定する時間差設定手段を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記点灯手段は、各負荷がそれぞれ均等になるように複数に分割されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記時間差設定手段は、前記複数のPWM信号が等間隔となるように時間差を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記指示手段を複数有し、
その複数の指示手段に対応して、記憶手段に、前記PWM信号生成手段が生成するPWM信号のデューティ比が複数記憶され、かつ、それら複数のデューティ比が互いに異なる値に設定され、
前記PWM信号生成手段は、前記複数の指示手段のうち、どれが点灯を指示したかに基づき、前記記憶手段に記憶されている複数のデューティ比から、生成するPWM信号の目標デューティ比を決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明装置。
【請求項5】
前記PWM信号生成手段は、前記複数の指示手段により点灯指示が同時にされた場合には、当該複数の指示手段に対応して前記記憶手段に記憶されているPWM信号の複数のデューティ比の中で最も大きなデューティ比のPWM信号を生成することを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
前記点灯手段の点灯中止を指示する中止手段を備え、
前記PWM信号生成手段は、前記中止手段により前記点灯手段の点灯中止が指示されたときは、生成するPWM信号のデューティ比をゼロに変えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の照明装置。
【請求項7】
前記PWM信号生成手段は、目標のデューティ比まで、徐々にデューティ比を変えていくことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−290450(P2007−290450A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−118535(P2006−118535)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】