説明

照明装置

【課題】温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させ、かつ、電力変換効率を向上させ、消費電力を低減させた照明装置を提供する。
【解決手段】開示する発明は、温度変化及び経時変化の補正機能を備え、駆動部に少なくとも一つのスイッチングレギュレータを含む照明装置である。各発光素子を定電流駆動させ、モニタ用発光素子を利用することで、最適な値に補正された高効率の出力電圧を発光素子に供給し、長時間に渡って安定した駆動を実現させる。またスイッチングレギュレータによって電力変換効率を向上させ、照明装置全体の消費電力を低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示する発明は、発光素子を含む照明装置および、照明装置を含む表示装置並びに電子機器関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、10V程度の電圧を印加して100〜1000cd/mの輝度で発光する有機EL(Electroluminescence)素子を代表とする発光素子を含む表示装置や照明装置の開発が進められている。自発光型ゆえの高画質、広視野角、薄型、軽量等の利点を活かして、幅広い応用が期待されている。特に、有機EL素子による照明機器への応用可能性は、大きな進展を見せている。しかし有機EL素子は、経時変化に伴って寿命が短くなり、発光効率も低下するため、更なる輝度の向上や劣化の抑制が求められている。
【0003】
発光素子は、発光時間が累積すると抵抗が上昇し、輝度が変動する。特許文献1では、発光素子を定電流駆動することにより、輝度変動を抑制させている。また、発光素子の劣化については、特に高温下での長期安定駆動が重視される傾向にある。周囲温度が室温であっても、発光素子は駆動時に内部抵抗による発熱で温度が上昇するため、高温下での耐久性が要求される。
【0004】
一方、入力電圧を所望の出力電圧に変換する回路として、リニアレギュレータやスイッチングレギュレータが知られている。スイッチングレギュレータは、スイッチング素子により入力電圧からパルス状の波形を有する電圧を形成し、当該電圧をコイルやコンデンサなどにおいて平滑化或いは保持することで、所望の大きさの出力電圧を得るものである。これらのレギュレータにおいては、たとえわずかでも変換効率を高めることが、低消費電力化に直結するため、効率の良い制御を行うための技術開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−323159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、リニアレギュレータは、発生するノイズが少ないという利点がある一方で、素子のオン抵抗を利用して、入力電圧を消費することで所望の出力電圧を生成するため、電力の内部損失を小さくすることが原理的に困難であるという欠点がある。従って変換効率が低く、電力損失に伴う発熱量が大きくなってしまう。また、出力電流と同等の入力電流を必要とするため、暗電流の増加に伴い消費電力が増加する。
【0007】
また、発光素子は、上述したような発光素子が有する性質により、温度変化や経時変化に伴って、輝度にバラツキが生じてしまう。従って、照明装置において局所的な輝度制御を行うことはできても、面内で均一な明るさを得て安定駆動させ、かつ低消費電力化を実現させることは、困難であるという問題が生じる。
【0008】
上記問題を鑑み、本発明の一態様は、素子のオン抵抗損失の影響を低減させることで電力変換効率を向上させ、消費電力を低減させた照明装置を提供することを目的とする。また、本発明の一態様は、温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させることで、高精度で安定した駆動を実現させた照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示する発明は、温度変化及び経時変化の補正機能を備え、駆動部に少なくとも一つのスイッチングレギュレータを含む照明装置である。
【0010】
本発明の一態様は、発光素子と、モニタ用発光素子と、発光素子及びモニタ用発光素子を定電流駆動させる定電流回路と、モニタ用発光素子に発生する電圧を検出し、ほぼ同電圧を出力する電圧制御型スイッチングレギュレータと、を有し、発光素子の一方の端子と、電圧制御型スイッチングレギュレータの出力端子とは、電気的に接続されており、モニタ用発光素子の一方の端子と、定電流回路とは、電気的に接続されていることを特徴とする照明装置である。
【0011】
また、本発明の一態様は、発光素子と、モニタ用発光素子と、発光素子及びモニタ用発光素子を定電流駆動させる電流制御型スイッチングレギュレータと、モニタ用発光素子に発生する電圧を検出し、ほぼ同電圧を出力する電圧制御型スイッチングレギュレータと、を有し、発光素子の一方の端子と、電圧制御型スイッチングレギュレータの出力端子とは、電気的に接続されており、モニタ用発光素子の一方の端子と、電流制御型スイッチングレギュレータの出力端子とは、電気的に接続されていることを特徴とする照明装置である。
【0012】
また本発明の一態様において、電圧制御型スイッチングレギュレータの入力端子及び定電流回路は、高電源電位を供給する配線に電気的に接続されていてもよい。
【0013】
また本発明の一態様において、電圧制御型スイッチングレギュレータの入力端子及び電流制御型スイッチングレギュレータの入力端子は、高電源電位を供給する配線に電気的に接続されていてもよい。
【0014】
また本発明の一態様において、発光素子の他方の端子及びモニタ用発光素子の他方の端子は、低電源電位を供給する配線に電気的に接続されていてもよい。
【0015】
また本発明の一態様において、発光素子は複数配置されている。
【0016】
また本発明の一態様において、モニタ用発光素子は複数配置されている。
【0017】
また本発明の一態様において、モニタ用発光素子の数は、発光素子の数より少ない。
【0018】
また本発明の一態様において、発光素子及びモニタ用発光素子は同一の基板上に形成されている。
【0019】
また本発明の一態様において、発光素子及びモニタ用発光素子はEL素子であってもよい。
【0020】
また本発明の一態様において、発光素子が相互に並列接続され、モニタ用発光素子が相互に並列接続されていてもよい。
【0021】
また本発明の一態様において、発光素子が相互に直列接続され、モニタ用発光素子が相互に直列接続されていてもよい。
【0022】
また、本発明の一態様は、上記照明装置を、表示部に含むことを特徴とする表示装置である。
【0023】
また、本発明の一態様は、上記照明装置を、表示部に含むことを特徴とする電子機器である。
【0024】
なお、本明細書等において「端子」や「配線」の用語は、これらの構成要素を機能的に限定するものではない。例えば、「端子」は「配線」の一部として用いられることがあり、その逆もまた同様である。さらに、「端子」や「配線」の用語は、複数の「端子」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
【0025】
また、「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」の用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
【0026】
なお、本明細書等において、「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するもの」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するもの」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない。
【0027】
例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極や配線をはじめ、トランジスタなどのスイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、キャパシタ、その他の各種機能を有する素子などが含まれる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様により、電力変換効率を向上させ、消費電力を低減させた照明装置を得ることができる。また、高精度で安定した駆動を実現させた照明装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図2】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図3】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図4】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図5】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図6】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図7】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図8】実施の形態に係る照明装置の構成を説明する回路図である。
【図9】照明装置の一例を示す図。
【図10】電子機器の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施の形態の一例について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0031】
なお、図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
【0032】
なお、本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの序数は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
【0033】
(実施の形態1)
本実施の形態では、開示する発明の一態様に係る照明装置の回路構成および動作について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0034】
図1に示す照明装置100は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101及び定電流回路102を有する駆動部107と、発光素子103と、モニタ用発光素子104と、を有する。
【0035】
第1電源供給線31は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の入力端子及び定電流回路102と電気的に接続されている。発光素子103の一方の端子は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の出力端子と電気的に接続され、発光素子103の他方の端子は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。モニタ用発光素子104の一方の端子は、定電流回路102と、第3電源供給線33と電気的に接続され、モニタ用発光素子104の他方の端子は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。第1電源供給線31には高電源電圧VDDが供給され、第2電源供給線32には低電源電圧VSSが供給されている。第3電源供給線33にはモニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧Velが供給されている。なお、ここでは説明の簡略化のため低電源電圧VSSにはGNDなどの固定電圧を供給するが、これに限られない。
【0036】
ここで、定電流回路102が、モニタ用発光素子104の一方の端子と電気的に接続されることで、モニタ用発光素子104に電流が流れる場合、その電流値は常に一定に保たれることになる。しかし時間の経過に伴い、モニタ用発光素子104の温度が変化する。定電流回路102は、温度の変動に左右されずに一定の安定した電流を流すことができるため、モニタ用発光素子104を流れる電流値が変化しない代わりにモニタ用発光素子104の両端子間の電圧が変化する。より詳しくは、モニタ用発光素子104の他方の端子は固定電圧で変化しないため、モニタ用発光素子104の一方の端子の電圧が変化する。第3電源供給線33は、この変化を検出し、最適な値に補正された電圧を電圧制御型スイッチングレギュレータ101に供給することができる。このため、温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させることが可能になり、長時間に渡って高精度で安定した駆動の実現が容易になる。
【0037】
次に、図1に示す照明装置100に設けられる電圧制御型スイッチングレギュレータ101について、図2を参照して説明する。電圧制御型スイッチングレギュレータ101は、入力端子INに与えられる電圧(入力電圧)を用いて、一定の電圧(出力電圧)を生成し、出力端子OUTから出力する電力変換回路105と出力電圧制御回路106とを有する。
【0038】
電力変換回路105は、スイッチング素子として機能するトランジスタ301と定電圧生成部302とを有する。トランジスタ301は、オンのときに定電圧生成部302への入力電圧の供給を行い、オフのときにその供給を停止する。また、トランジスタがオフのときに、定電圧生成部302にはGNDなどの固定電圧が与えられる。そのため、トランジスタ301のスイッチングに従って、入力電圧と固定電圧が交互に出現するパルス状の信号が、定電圧生成部302に供給されることになる。
【0039】
定電圧生成部302は、ダイオード303と、コイル304と、コンデンサ305とを有する。定電圧生成部302は、パルス状の信号が供給されると、該信号の電圧を平滑化或いは保持することで、一定の出力電圧を生成する。
【0040】
出力電圧制御回路106は、トランジスタ301のオンの時間とオフの時間の比を制御する。オンの時間とオフの時間の比を制御する事で、定電圧生成部302に供給されるパルス状の信号におけるパルスが出現する期間の割合(以下デューティ比と呼ぶ)を制御することができる。デューティ比が変化すると、出力電圧も変化する。具体的には、入力電圧によるパルスの出現する期間の割合が大きいほど、出力電圧と固定電圧の差は大きくなる。逆に、入力電圧によるパルスの出現する期間の割合が小さいほど、出力電圧と固定電圧の差は小さくなる。
【0041】
またトランジスタ301のスイッチングは、ゲート端子とソース端子間の電圧Vgsにより、制御することができる。出力電圧制御回路106は、電圧Vgsの時間変化を制御することで、トランジスタ301のオンの時間とオフの時間の比を制御する。
【0042】
以下に、電圧制御型スイッチングレギュレータ101について、入力電圧に対して大きい出力電圧が得られる昇圧型と、入力電圧に対して小さい出力電圧が得られる降圧型に分けて、具体的な回路構成及び動作について図2を参照して説明する。なお、本実施の形態に係る電圧制御型スイッチングレギュレータ101は、どちらの構成であってもよい。
【0043】
図2(A)に、降圧型の電圧制御型スイッチングレギュレータ101を示す。図2(A)に示す電圧制御型スイッチングレギュレータ101は、出力電圧制御回路106とトランジスタ301と、定電圧生成部302とを有する。定電圧生成部302は、ダイオード303と、コイル304と、コンデンサ305とを有する。また、入力電圧の与えられる入力端子IN1と、固定電圧の与えられる入力端子IN2と、出力端子OUT1と、出力端子OUT2とを有する。
【0044】
トランジスタ301の第1の端子は、入力端子IN1に電気的に接続されている。コイル304の一方の端子は、ダイオード303の陰極と、トランジスタ301の第2の端子と電気的に接続され、コイル304の他方の端子は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の出力端子OUT1と、コンデンサ305の一方の端子と電気的に接続されている。入力端子IN2は、ダイオード303の陽極と出力端子OUT2と、コンデンサ305の他方の端子と電気的に接続されている。なおトランジスタ301は、入力端子IN1とダイオード303が有する陰極との間の接続を制御している。
【0045】
図2(A)に示す電圧制御型スイッチングレギュレータ101では、トランジスタ301がオンになると、入力端子IN1と出力端子OUT1との間に電位差が生じるので、コイル304に電流が流れ、エネルギーが蓄えられる。コイル304は、当該電流が流れることで磁化すると共に、自己誘導により電流の流れとは逆方向の起電力が生じる。従って、出力端子OUT1には、入力端子IN1に与えられる入力電圧を降圧することで得られる電圧が与えられる。すなわち、コンデンサ305が有する一対の端子間には、入力端子IN2から与えられる固定電圧と、入力電圧を降圧することで得られる電圧との差分に相当する電圧が、与えられる。
【0046】
次いで、トランジスタ301がオフになると、入力端子IN1と出力端子OUT1との間に形成されていた電流の経路が遮断される。コイル304は、蓄えていたエネルギーを放出し、当該電流の変化を妨げる方向、すなわち、トランジスタ301がオンのときに生じた起電力とは逆の方向に起電力を生じる。そのため、当該起電力によって生じた電圧により、コイル304を流れる電流は、維持される。すなわち、トランジスタ301がオフのときには、入力端子IN2または出力端子OUT2と、出力端子OUT1の間にダイオード303とコイル304を介した電流の経路が形成される。よって、コンデンサ305が有する一対の端子間に与えられている電圧は、ある程度保持される。
【0047】
なお、コンデンサ305に保持されている電圧は、出力端子OUT1から出力される出力電圧に相当する。上述した動作において、トランジスタ301がオンである期間の比率が高いほど、コンデンサ305に保持される電圧は固定電圧と入力電圧の差分に近くなる。よって、入力電圧により近い大きさの出力電圧が得られるように、降圧することができる。逆に、トランジスタ301がオフである期間の比率が高いほど、コンデンサ305に保持される電圧は固定電圧との差分が小さくなる。よって、固定電圧により近い大きさの出力電圧が得られるように、降圧することができる。
【0048】
図2(B)に、昇圧型の電圧制御型スイッチングレギュレータ101を示す。図2(B)に示す電圧制御型スイッチングレギュレータ101は、出力電圧制御回路106とトランジスタ301と、定電圧生成部302とを有する。定電圧生成部302は、ダイオード303と、コイル304と、コンデンサ305とを有する。また、入力電圧の与えられる入力端子IN1と、固定電圧の与えられる入力端子IN2と、出力端子OUT1と、出力端子OUT2とを有する。
【0049】
コイル304の一方の端子と入力端子IN1とは電気的に接続されている。トランジスタ301の第1の端子は、コイル304の他方の端子とダイオード303の陽極と電気的に接続されており、トランジスタ301の第2端子は、入力端子IN2または出力端子OUT2と電気的に接続されている。また、コンデンサ305の一方の端子と、ダイオード303の陰極と、出力端子OUT1とは電気的に接続され、コンデンサ305の他方の端子は、出力端子OUT2と電気的に接続されている。なお、トランジスタ301は、コイル304の他方の端子とダイオード303の陽極間のノードBと、入力端子IN1または出力端子OUT2との間の接続を制御している。
【0050】
図2(B)に示す電圧制御型スイッチングレギュレータ101では、トランジスタ301がオンになると、入力端子IN1と入力端子IN2との間に電位差が生じるので、コイル304に電流が流れ、エネルギーが蓄えられる。コイル304には、当該電流が流れることで磁化すると共に、自己誘導により電流の流れとは逆方向の起電力が生じるため、当該電流は徐々に上昇する。
【0051】
次いで、トランジスタ301がオフになると、入力端子IN1と入力端子IN2の間に形成されていた電流の経路が遮断される。コイル304では、当該電流の変化を妨げる方向、すなわち、トランジスタ301がオンのときに生じた起電力とは逆方向の起電力が生じる。そのため、コイル304が有する一対の端子間には、トランジスタ301がオンのときにコイル304に流れていた電流に準じた大きさの電圧が生じる。そのため、コイル304を流れる電流は、端子間に生じた電圧によって維持される。すなわち、トランジスタ301がオフのときには、入力端子IN1と出力端子OUT1の間に、ダイオード303とコイル304を介した電流の経路が形成される。このとき、出力端子OUT1には、入力端子IN1に与えられている入力電圧に、コイル304の端子間に生じた電圧が加算された電圧が与えられ、この電圧が出力電圧として電圧制御型スイッチングレギュレータ101から出力される。上記出力端子OUT1の電圧と、固定電圧との差分に相当する電圧は、コンデンサ305の端子間において保持される。
【0052】
上記動作において、トランジスタ301がオンである期間の比率が高いと、トランジスタ301がオフになる直前においてコイル304に流れる電流が高くなる。そのため、トランジスタ301がオフになったときにコイル304の端子間に生じる電圧が大きくなるので、出力電圧と入力電圧の差が大きくなるように昇圧することができる。逆に、トランジスタ301がオフである期間の比率が高いほど、トランジスタ301がオフになる直前においてコイル304に流れる電流は低くなる。そのため、トランジスタ301がオフになったときにコイル304の端子間に生じる電圧が小さくなるので、出力電圧と入力電圧の差が小さくなるように昇圧することができる。
【0053】
このように、電圧制御型スイッチングレギュレータ101では電流をスイッチングによって切り刻んで電圧変換するためコイル304が重要な働きをする。スイッチング素子として機能するトランジスタ301のオン、オフのたびに、回路に流れる電流は急激に変化する。コイル304はトランジスタ301がオンとなり電流が流れ込むとエネルギーを蓄え、トランジスタ301がオフとなったとき蓄えたエネルギーを放出して、常に電流の変化を妨げる方向に起電力を発生させる。従って、電流の変化を妨げる性質を有するコイル304における、オン抵抗による電力損失は、ほぼ無視することができるため、電力変換ロスが小さい高効率の出力電圧を、発光素子103に供給することが可能になる。
【0054】
つまり、図1に示す照明装置100に、電圧制御型スイッチングレギュレータ101を備えることで、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧を参照して、高効率の出力電圧を、発光素子103に供給することができる。従って当該照明装置100に合わせた電力損失を抑える対策を施すことが容易になる。この結果、照明装置100全体の電力変換効率を向上させ、消費電力を抑えることができる。
【0055】
なお、本明細書において、第1端子をソース端子及びドレイン端子のうちの一方とし、第2端子をソース端子及びドレイン端子のうちの他方とする。
【0056】
なお、図2(A)、(B)において、スイッチング素子として機能するトランジスタ301を一つだけ有する構成を示しているが、本発明はこの構成に限定されない。本発明の一態様では、複数のトランジスタが一のスイッチング素子として機能していても良い。一のスイッチング素子として機能するトランジスタを複数有している場合、上記複数のトランジスタは並列に接続されていても良いし、直列に接続されていても良いし、直列と並列が組み合わされて接続されていても良い。
【0057】
なお、本明細書において、トランジスタが直列に接続されている状態とは、例えば、第1のトランジスタの第1端子と第2端子のいずれか一方のみが、第2のトランジスタの第1端子と第2端子のいずれか一方のみに接続されている状態を意味する。また、トランジスタが並列に接続されている状態とは、第1のトランジスタの第1端子が第2のトランジスタの第1端子に接続され、第1のトランジスタの第2端子が第2のトランジスタの第2端子に接続されている状態を意味する。
【0058】
なお、本明細書において接続とは電気的な接続を意味しており、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接続している状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝送可能であるように、配線、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を介して間接的に接続している状態も、その範疇に含む。
【0059】
また、トランジスタが有するソース端子とドレイン端子は、トランジスタの極性及び各端子に与えられる電位の高低差によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がソース端子と呼ばれ、高い電位が与えられる端子がドレイン端子と呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子がドレイン端子と呼ばれ、高い電位が与えられる端子がソース端子と呼ばれる。
【0060】
なお、トランジスタ301のスイッチングは、パルス幅変調制御(PWM:Pulse Width Modulation control)により行っても良いし、パルス周波数変調制御(PFM:Pulse Frequency Modulation control)により行っても良い。
【0061】
次に、図3を参照して、パルス幅変調制御(PWM)を用いる場合の、出力電圧制御回路106の回路構成及び動作について説明する。なお、図3に示す出力電圧制御回路106は、一例であり、この構成に限られない。
【0062】
図3に示される出力電圧制御回路106は、抵抗200、抵抗201、誤差増幅器202、位相補償回路203、コンパレータ204、三角波発振器205、バッファ206を有する。
【0063】
抵抗200の一方の端子には、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の出力端子OUT1からの出力電圧が与えられ、抵抗200の他方の端子と、抵抗201の一方の端子と、誤差増幅器202の反転入力端子(−)とは電気的に接続されている。抵抗201の他方の端子にはGNDなどの固定電圧が与えられている。従って、出力端子OUT1から与えられる出力電圧は、抵抗200と抵抗201によって抵抗分割され、誤差増幅器202の反転入力端子(−)に与えられる。
【0064】
誤差増幅器202の非反転入力端子(+)にはモニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧Velが与えられている。誤差増幅器202では、反転入力端子(−)に与えられた電圧と、最適な値に補正された電圧Velとを比較し、その誤差を増幅して誤差増幅器202の出力端子から出力する。
【0065】
誤差増幅器202から出力された電圧は、位相補償回路203に与えられる。位相補償回路203は、誤差増幅器202から出力された電圧の位相を制御する。従って、電圧制御型スイッチングレギュレータ101が発振するのを防ぎ、その動作を安定化させることができる。
【0066】
位相補償回路203から出力された電圧は、コンパレータ204の非反転入力端子(+)に与えられる。また、コンパレータ204の反転入力端子(−)には、三角波発振器205から出力される、三角波、或いはノコギリ波の信号が与えられる。そして、コンパレータ204は、周期が一定であり、なおかつパルス幅が非反転入力端子(+)に与えられる電圧の大きさに従って変化する、矩形波の信号を生成する。コンパレータ204から出力された矩形波の信号は、バッファ206を介して出力電圧制御回路106から出力され、トランジスタ301のゲート端子に入力される。
【0067】
出力電圧制御回路106から送り込まれる矩形波の信号がトランジスタ301のスイッチングを実行する。トランジスタ301のオンの時間が長いほど出力電圧は上がり、オフの時間が長いほど出力電圧は下がる。オンの時間とオフの時間の比を制御することで所望の出力電圧を電圧制御型スイッチングレギュレータ101から得ることができる。
【0068】
次に、図4を参照して、定電流回路102の回路構成及び動作について説明する。なお、図4に示す定電流回路102は、一例であり、この構成に限られない。
【0069】
図4に示される定電流回路102は、カレントミラー回路210と、nチャネル型トランジスタ208と、アンプ207と、可変抵抗209とを有する。nチャネル型トランジスタ208は、その第1端子が、カレントミラー回路210と電気的に接続され、その第2端子が、可変抵抗209の一方の端子及び、アンプ207の反転入力端子(−)と電気的に接続されている。第1電源供給線31は、カレントミラー回路210と電気的に接続され、第2電源供給線32は、可変抵抗209の他方の端子と電気的に接続され、第4電源供給線34は、アンプ207の非反転入力端子(+)と電気的に接続されている。
【0070】
第1電源供給線31には、高電源電圧VDDが供給され、第2電源供給線32には、低電源電圧VSSが供給され、第3電源供給線33には、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧Velが供給され、第4電源供給線34には、所定の電圧VREF(高電源電圧VDDより低い電圧)が供給されている。なお、VDDとVREFにおいて、これらの電圧の大きさは、Vel<VREF<VDDの関係を満たすものとする。また、説明の簡略化のためVSSには、GNDなどの固定電圧を供給するが、これに限られない。なお、VDDと、VREFと、Velの大小関係は、発光素子103及びモニタ用発光素子104の有する一対の端子のうち、どちらに陽極を用いて、どちらに陰極を用いるかによって変化する。発光素子103及びモニタ用発光素子104に順バイアスの電流が流れるように、VDDと、VREFと、Velの大小関係を適宜設定するとよい。
【0071】
カレントミラー回路210は、第1のpチャネル型トランジスタ211及び第2のpチャネル型トランジスタ212と、を有する。カレントミラー回路210における第1のpチャネル型トランジスタ211のゲート端子と第2のpチャネル型トランジスタ212のゲート端子は互いに電気的に接続されており、第1のpチャネル型トランジスタ211の第1端子は第1のpチャネル型トランジスタ211のゲート端子と第2のpチャネル型トランジスタ212のゲート端子に電気的に接続されている。第1のpチャネル型トランジスタ211及び第2のpチャネル型トランジスタ212の第2端子には、高電源電圧VDDが供給され、第2のpチャネル型トランジスタ212の第1端子には、最適な値に補正された電圧Velが供給されている。
【0072】
なお、本実施の形態では、図4に示すように、定電流回路102のカレントミラー回路210におけるトランジスタについて、pチャネル型トランジスタを例として挙げて説明したが、nチャネル型トランジスタを用いた構成でもよい。
【0073】
なお、発光素子103とモニタ用発光素子104は、同一の基板上に作成されることが望ましい。発光素子103とモニタ用発光素子104とで、電流電圧特性のバラツキを防ぐためである。
【0074】
このように定電流回路102が、モニタ用発光素子104の一方の端子と電気的に接続されていることで、モニタ用発光素子104に電流が流れる場合、その電流値は常に一定に保たれることになる。更に、発光素子103に流れる電流と、モニタ用発光素子104に流れる電流を等しくすることができる。また、第3電源供給線33には、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って、その都度最適な値に補正された電圧Velが供給される。従って、駆動時に、内部抵抗による発熱で発光素子103の温度が上昇し、照明装置100の放熱が困難な場合であっても、一定の電流を流すことができる。この電流に基づいて、当該照明装置100が調光されることにより、所望の輝度をより確実に実現させることができる。従って、温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させることが可能になるため、長時間に渡って高精度で安定した駆動の実現が容易になる。また、照明装置100全体の消費電力を低減させることができる。
【0075】
上述した構成のように照明装置100の駆動部107に、電圧制御型スイッチングレギュレータ101及び定電流回路102を備えることで、電力変換効率を向上させ、消費電力を抑えた照明装置を提供することができる。また、高精度で安定駆動を実現させた照明装置を提供することができる。
【0076】
上述した構成を有する照明装置は、本発明の一態様であり、当該照明装置と異なる点を有する照明装置も本発明には含まれる。
【0077】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0078】
(実施の形態2)
本実施の形態では、開示する発明の一態様に係る照明装置の回路構成および動作について、図5乃至図6を参照して説明する。
【0079】
図5に示す照明装置400は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101及び電流制御型スイッチングレギュレータ401を有する駆動部408と、発光素子103と、モニタ用発光素子104と、を有する。
【0080】
第1電源供給線31は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の入力端子及び電流制御型スイッチングレギュレータ401の入力端子と電気的に接続されている。発光素子103の一方の端子は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の出力端子と電気的に接続され、発光素子103の他方の端子は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。モニタ用発光素子104の一方の端子は、電流制御型スイッチングレギュレータ401の出力端子と、第3電源供給線33と電気的に接続され、モニタ用発光素子104の他方の端子は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。第1電源供給線31には高電源電圧VDDが供給され、第2電源供給線32には低電源電圧VSSが供給されている。第3電源供給線33にはモニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧Velが供給されている。なお、ここでは説明の簡略化のため低電源電圧VSSにはGNDなどの固定電圧を供給するが、これに限られない。
【0081】
ここで、電流制御型スイッチングレギュレータ401の出力端子が、モニタ用発光素子104の一方の端子と電気的に接続されることで、モニタ用発光素子104に電流が流れる場合、その電流値は常に一定に保たれることになる。しかし時間の経過に伴い、モニタ用発光素子104の温度が変化する。電流制御型スイッチングレギュレータ401は、温度の変動に左右されずに一定の安定した電流を流すことができるため、モニタ用発光素子104を流れる電流値が変化しない代わりにモニタ用発光素子104の両端子間の電圧が変化する。より詳しくは、モニタ用発光素子104の端子の他方は固定電圧で変化しないため、モニタ用発光素子104の端子の一方の電圧が変化する。第3電源供給線33は、この変化を検出し、最適な値に補正された電圧を電圧制御型スイッチングレギュレータ101に供給することができる。
【0082】
更に電流制御型スイッチングレギュレータ401は、各発光素子の状態をその都度考慮して、最適な電流値を設定し一定の安定した電流を流すことができる。つまり、発光素子103及びモニタ用発光素子104に対する所望の電流値を、より緻密に設定することが可能になる。この電流に基づいて、当該照明装置400が調光されることにより、所望の輝度をより確実に実現させることができる。このため、温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させることが可能になり、長時間に渡って高精度で安定した駆動の実現が容易になる。また、照明装置400全体の消費電力を低減させることができる。
【0083】
次に、図5に示す照明装置400に設けられる電流制御型スイッチングレギュレータ401について、図6を参照して説明する。なお、図6に示す電流制御型スイッチングレギュレータ401は、一例であり、この構成に限られない。
【0084】
図6に示す電流制御型スイッチングレギュレータ401は、出力電流制御回路402と、ダイオード403と、コイル404と、コンデンサ405と、トランジスタ406と、可変抵抗407とを有する。
【0085】
可変抵抗407の一方の端子と第1電源供給線31とは電気的に接続され、コイル404の一方の端子と、可変抵抗407の他方の端子とは電気的に接続されている。また、可変抵抗407の両端子と、出力電流制御回路402とは電気的に接続されている。出力電流制御回路402は、トランジスタ406のゲート端子と電気的に接続され、トランジスタ406の第1の端子は、コイル404の他方の端子とダイオード403の陽極と電気的に接続され、トランジスタ406の第2の端子は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。コンデンサ405の一方の端子は、ダイオード403の陰極と第3電源供給線33と電気的に接続され、コンデンサ405の他方の端子は第2電源供給線32と電気的に接続されている。なお、トランジスタ406は、コイル404の一方の端子とダイオード403の陽極間と、第1電源供給線31または第2電源供給線32との間の接続を制御している。
【0086】
図6に示す電流制御型スイッチングレギュレータ401では、トランジスタ406がオンになると、第1電源供給線31と第2電源供給線32との間に電位差が生じているので、コイル404に電流が流れ、エネルギーが蓄えられる。コイル404には、当該電流が流れることで磁化すると共に、自己誘導により電流の流れとは逆方向の起電力が生じるため、当該電流は徐々に上昇する。
【0087】
次いで、トランジスタ406がオフになると、第1電源供給線31と第2電源供給線32の間に形成されていた電流の経路が遮断される。コイル404では、当該電流の変化を妨げる方向、すなわち、トランジスタ406がオンのときに生じた起電力とは逆方向の起電力が生じる。そのため、コイル404が有する一対の端子間には、トランジスタ406がオンのときにコイル404に流れていた電流に準じた大きさの電圧が生じる。そのため、コイル404を流れる電流は、端子間に生じた電圧によって維持される。すなわち、トランジスタ406がオフのときには、第1電源供給線31と第3電源供給線33との間に、ダイオード403とコイル404を介した電流の経路が形成される。このとき、第3電源供給線33には、第1電源供給線31に与えられている電圧に、コイル404の端子間に生じた電圧が加算された電圧が与えられ、この電圧が、出力電圧として電流制御型スイッチングレギュレータ401から出力される。第3電源供給線33に与えられる電圧と、固定電圧との差分に相当する電圧は、コンデンサ405の端子間において保持される。
【0088】
電流制御型スイッチングレギュレータ401では、出力電流が、可変抵抗407によって電圧に変換され、可変抵抗407の両端子に発生した電圧が、出力電流制御回路402へと帰還し、出力電流を制御する。出力電流制御回路402から送り込まれる矩形波の信号がトランジスタ406のスイッチングを実行し、トランジスタ406のオンの時間とオフの時間の比を制御する。トランジスタ406のオンの時間が長いほど出力電圧は上がり、オフの時間が長いほど出力電圧は下がる。オンの時間とオフの時間の比を制御する事で、出力電圧を安定化させ、所望の出力電流を得ることができる。
【0089】
このように、電流制御型スイッチングレギュレータ401では電流をスイッチングによって切り刻んで電圧変換するためコイル404が重要な働きをする。スイッチング素子として機能するトランジスタ406のオン、オフのたびに、回路に流れる電流は急激に変化する。コイル404はトランジスタ406がオンとなり電流が流れ込むとエネルギーを蓄え、トランジスタ406がオフとなったとき蓄えたエネルギーを放出して、常に電流の変化を妨げる方向に起電力を発生させる。従って、電流の変化を妨げる性質を有するコイル404における、オン抵抗による電力損失は、ほぼ無視することができるため、電力変換ロスが小さい高効率の安定した定電流を発光素子103及びモニタ用発光素子104に供給することが可能になる。
【0090】
従って、図5に示す照明装置400に、電流制御型スイッチングレギュレータ401を備えることで、より敏感に電流の変化を感知し、電流検出抵抗の値を調整することができるため、発光素子103及びモニタ用発光素子104に対する最適な電流値を設定することができる。従って、より安定した電流制御が可能になる。電流制御型スイッチングレギュレータ401により制御された出力電流と、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧を参照して高効率で取り出した出力電圧を、発光素子103に供給することで、照明装置400のより一層の高効率化と電力損失の低減を実現できる。この結果、照明装置400全体の電力変換効率を向上させ、消費電力を抑えることができる。
【0091】
なお、開示する発明において第1電源供給線31には、高電源電圧VDDが供給され、第2電源供給線32には、低電源電圧VSSが供給され、第3電源供給線33には、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って最適な値に補正された電圧Velが供給され、第4電源供給線34には、所定の電圧VREF(高電源電圧VDDより低い電圧)が供給されている。また、Velは、モニタ用発光素子104における、電圧が変化する端子に印加される電圧を意味している。なお、VDDとVREFにおいて、これらの電圧の大きさは、Vel<VREF<VDDの関係を満たすものとする。また、説明の簡略化のためVSSには、GNDなどの固定電圧を供給するが、これに限られない。
【0092】
なお本実施の形態では、図6に示すように、電流制御型スイッチングレギュレータ401のトランジスタについては、pチャネル型トランジスタを用いた構成でも、nチャネル型トランジスタを用いた構成でもよい。
【0093】
このように電流制御型スイッチングレギュレータ401が、モニタ用発光素子104の一方の端子と電気的に接続されていることで、モニタ用発光素子104に電流が流れる場合、その電流値は常に一定に保たれることになる。更に、発光素子103に流れる電流と、モニタ用発光素子104に流れる電流を等しくすることができる。また、第3電源供給線33には、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化に伴って、その都度最適な値に補正された電圧Velが供給される。従って、駆動時に、内部抵抗による発熱で発光素子の温度が上昇し、照明装置400の放熱が困難な場合であっても、各発光素子の特性を考慮した最適な電流値を設定し、一定の電流を流すことができる。この電流に基づいて、当該照明装置400が調光されることにより、所望の輝度をより確実に実現させ、より安定した電流制御が可能になる。従って、温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させることが可能になるため、長時間に渡って高精度で安定した駆動の実現が容易になる。また、照明装置400全体の消費電力を低減させることができる。
【0094】
上述した構成のように照明装置400の駆動部408に、電圧制御型スイッチングレギュレータ101及び電流制御型スイッチングレギュレータ401を備えることで、電力変換効率を向上させ、消費電力を抑えた照明装置を提供することができる。また、高精度で安定駆動を実現させた照明装置を提供することができる。
【0095】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0096】
(実施の形態3)
【0097】
図7乃至図8は開示する発明に係る照明装置500全体における模式的平面図である。図7は、各発光素子が並列に接続された照明装置の模式的平面図を示しており、図8は、各発光素子が直列に接続された照明装置の模式的平面図を示している。なお、照明装置500における各発光素子はそれぞれの構成や接続関係を理解しやすくするために分離して配置し、各発光素子において図面上側が陰極、図面下側が陽極を示すものとする。
【0098】
図7において、基板501は、複数の発光素子103と複数のモニタ用発光素子104を含む。ただし、モニタ用発光素子104の数は、発光素子103の数に比べて少ない数が設けられている。複数の発光素子103は基板501上で並列に接続され、各発光素子103の陽極は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の出力端子と電気的に接続され、各発光素子103の陰極は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。また、複数のモニタ用発光素子104は基板501上で並列に接続され、各モニタ用発光素子104の陽極は、定電流回路102と電気的に接続され、各モニタ用発光素子104の陰極は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。また、第1電源供給線31は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の入力端子及び定電流回路102と電気的に接続されている。
【0099】
図7に示す照明装置500においては、複数の発光素子103及び複数のモニタ用発光素子104を並列に接続した構成を有しているため、各発光素子の陰極を共通化することができる。従って、混み合った配線や、ケーブルの引き回し及び接続の煩雑さを回避することができるため、照明装置500の消費電力を低減させることができる。また、各発光素子に安定した電源を供給することが可能であるため、各発光素子の短絡の可能性も低くなる。更に、たとえ一部の発光素子が短絡することにより非発光になった場合であっても、照明装置500としての機能を著しく低下させるには至らない。
【0100】
なお、複数の発光素子103及び複数のモニタ用発光素子104を同一の基板501上に備えることで、発光素子103とモニタ用発光素子104の電流電圧特性のバラツキを低減させることが可能になる。
【0101】
また、図7に示すように、本発明に係る照明装置500においては、モニタ用発光素子104は、基板501上のどこに配置してもよい。例えば、図7(A)に示すように、基板501の端に一列にモニタ用発光素子104を配置してもよいし、図7(B)に示すように、基板501の中央に一列にモニタ用発光素子104を配置してもよい。照明装置500において、基板501の中央にモニタ用発光素子104を配置することで、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化を広範囲で平均的に検出することが可能になる。従って基板501全体において発光素子103の輝度制御をより正確に行うことが容易になる。また照明装置500にとってより最適な値に補正された電圧を、電圧制御型スイッチングレギュレータ101に供給することができるため、電力損失を抑えることができる。
【0102】
また、基板501全体にまばらにモニタ用発光素子104を配置してもよい。この場合、モニタ用発光素子104の両端子の電圧の変化を更に広範囲で平均的に検出することが可能になる。
【0103】
また基板501全体にまばらにモニタ用発光素子104を配置した場合の方が、一列にモニタ用発光素子104を配置した場合よりも、モニタ用発光素子104の発光を拡散させることができる。いずれの場合においても、モニタ用発光素子104の数は、発光素子103の数よりも少ないため、温度変化や、経時変化に起因してモニタ用発光素子104が劣化し、若干輝度が低下しても、モニタ用発光素子104部分が照明用途としての発光バランスを著しく崩すことはない。従ってモニタ用発光素子104部分も無駄にすることなく長時間に渡って高精度で安定した駆動の実現が容易になる。また、照明装置500全体の消費電力を低減させることができる。
【0104】
図8において、基板501は、複数の発光素子103と複数のモニタ用発光素子104を含む。ただし、モニタ用発光素子104の数は、発光素子103の数に比べて少ない数が設けられている。複数の発光素子103は基板501上で直列に接続され、各発光素子103の陽極は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の出力端子と電気的に接続され、各発光素子103の陰極は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。また、複数のモニタ用発光素子104は基板501上で直列に接続され、各モニタ用発光素子104の陽極は、電流制御型スイッチングレギュレータ401の出力端子と電気的に接続され、各モニタ用発光素子104の陰極は、第2電源供給線32と電気的に接続されている。また、第1電源供給線31は、電圧制御型スイッチングレギュレータ101の入力端子及び電流制御型スイッチングレギュレータ401の入力端子と電気的に接続されている。
【0105】
図8に示す照明装置600においては、複数の発光素子103及び複数のモニタ用発光素子104を直列に接続した構成を有しているため、配線の数を低減させることができる。また、たとえ一つの発光素子103(モニタ用発光素子104)が短絡して非発光になったとしても、等価回路的には、その発光素子103(モニタ用発光素子104)がなくなっただけと見ることができるため、短絡した以外の正常な各発光素子103(モニタ用発光素子104)には、電流を流すことができる。従って、発光素子103(モニタ用発光素子104)が全面消灯してしまう可能性は極めて低く、照明装置600を、長時間に渡って発光させることが可能になる。
【0106】
なお、複数の発光素子103及び複数のモニタ用発光素子104を同一の基板501上に備えることで、発光素子103とモニタ用発光素子104の電流電圧特性のバラツキを低減させることが可能になる。
【0107】
また、図8に示すように、本発明に係る照明装置500においては、モニタ用発光素子104は、基板501上のどこに配置してもよい。例えば、図8(A)に示すように、基板501の端に一列にモニタ用発光素子104を配置してもよいし、図8(B)に示すように、基板501の中央に一列にモニタ用発光素子104を配置してもよい。
【0108】
なお、図7乃至図8では、複数の発光素子103及び複数のモニタ用発光素子104が全て同様の接続関係で電気的に接続された照明装置の構成を示しているが、開示する発明はこの構成に限定されない。複数の発光素子103が相互に直列接続(または並列接続)され、複数のモニタ用発光素子104が相互に並列接続(または直列接続)された照明装置の構成を用いてもよい。ただし、複数の発光素子103同士は、相互に同じ接続関係で接続され、複数のモニタ用発光素子104同士は、相互に同じ接続関係で接続されなければならない。
【0109】
上記構成を採用することで、照明装置において、電力変換効率を向上させ、消費電力を低減させることができる。また、温度変化と経時変化に起因した発光素子の輝度変動及び劣化を抑制させることが容易になるため、高精度で安定した駆動を実現させることが可能になる。
【0110】
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0111】
(実施の形態4)
開示する発明に係る照明装置の様々な態様について例示する。また、開示する発明に係る照明装置は、様々な表示装置及び電子機器(遊技機も含む)にも適用することができる。
【0112】
図9は、上記実施の形態を適用して形成される照明装置を、室内の照明器具3001、3002として用いた例である。照明器具3001は天井に取り付けられている。また上記実施の形態を適用して形成される照明装置を、薄いガラス基板上に設けることで、可撓性を有する卓上照明器具3002として用いることも可能である。またガラス基板を用いることで、温度変化と経時変化に起因する照明装置の劣化を抑制させることができる。特に住宅用の照明器具として用いる場合には、壁、天井あるいは床面に、照明器具を突出させずに埋め込むこともできる。なお、照明器具には天井固定型の照明器具、卓上照明器具の他にも、壁掛け型の照明器具、車内用照明、誘導灯なども含まれる。また、上記実施の形態で示した照明装置は、大型化が可能であり、大型化しても面内で均一な明るさを得ながら消費電力を低減できる。
【0113】
図10(A)は、ノート型のパーソナルコンピュータであり、筐体701、筐体702、表示部703、キーボード704などによって構成されている。このノート型のパーソナルコンピュータにおいて、表示部703は、透過型の液晶ディスプレーであり、バックライトとして上記実施の形態を適用して形成される照明装置が含まれている。発光素子の輝度変動及び劣化が抑制され、高精度で安定した駆動が可能である照明装置が含まれているため、表示部703面内で均一な明るさを得ることができる。また、消費電力が十分に低減されたノート型のパーソナルコンピュータが実現される。
【0114】
図10(B)は、電子ペーパーを実装した電子書籍720であり、筐体721と筐体723の2つの筐体で構成されている。筐体721および筐体723には、それぞれ表示部725および表示部727が設けられている。筐体721と筐体723は、軸部737により接続されており、該軸部737を軸として開閉動作を行うことができる。また、筐体721は、電源731、操作キー733、スピーカー735などを備えている。表示部725および表示部727の少なくとも一は、透過型の液晶ディスプレーであり、バックライトとして上記実施の形態を適用して形成される照明装置が含まれている。発光素子の輝度変動及び劣化が抑制され、高精度で安定した駆動が可能である照明装置が含まれているため、表示部725面内および表示部727面内で均一な明るさを得ることができる。また、消費電力が十分に低減された電子書籍が実現される。
【0115】
図10(C)は、携帯電話機であり、筐体740と筐体741の2つの筐体で構成されている。さらに、筐体740と筐体741は、スライドし、図10(C)のように展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能である。また、筐体741は、表示パネル742、スピーカー743、マイクロフォン744、操作キー745、ポインティングデバイス746、カメラ用レンズ747、外部接続端子748などを備えている。また、筐体740は、携帯電話機の充電を行う太陽電池セル749、外部メモリスロット750などを備えている。また、アンテナは、筐体741に内蔵されている。表示パネル742は、透過型の液晶ディスプレーであり、バックライトとして上記実施の形態を適用して形成される照明装置が含まれている。発光素子の輝度変動及び劣化が抑制され、高精度で安定した駆動が可能である照明装置が含まれているため、表示パネル742面内で均一な明るさを得ることができる。また、消費電力が十分に低減された携帯電話機が実現される。
【0116】
図10(D)はテレビジョン装置770であり、筐体771、表示部773、スタンド775などで構成されている。テレビジョン装置770の操作は、筐体771が備えるスイッチや、リモコン操作機780により行うことができる。このテレビジョン装置770において、表示部773は、透過型の液晶ディスプレーであり、バックライトとして上記実施の形態を適用して形成される照明装置が含まれている。発光素子の輝度変動及び劣化が抑制され、高精度で安定した駆動が可能である照明装置が含まれているため、表示部773面内で均一な明るさを得ることができ、昼間の明るい室内でも、テレビジョン装置770による鮮やかな映像を鑑賞することができる。更に当該照明装置は、大型化が可能であり、大型化しても表示部773面内で均一な明るさを得ることができる。また、消費電力が十分に低減されたテレビジョン装置が実現される。
【0117】
以上のように、本実施の形態に示す照明機器や、電子機器には、先の実施の形態に係る照明装置が搭載されている。このため、消費電力を低減させ信頼性を向上させた照明機器や、電子機器の実現が可能になる。
【符号の説明】
【0118】
31 第1電源供給線
32 第2電源供給線
33 第3電源供給線
34 第4電源供給線
100 照明装置
101 電圧制御型スイッチングレギュレータ
102 定電流回路
103 発光素子
104 モニタ用発光素子
105 電力変換回路
106 出力電圧制御回路
107 駆動部
200 抵抗
201 抵抗
202 誤差増幅器
203 位相補償回路
204 コンパレータ
205 三角波発振器
206 バッファ
207 アンプ
208 nチャネル型トランジスタ
209 可変抵抗
210 カレントミラー回路
211 pチャネル型トランジスタ
212 pチャネル型トランジスタ
301 トランジスタ
302 定電圧生成部
303 ダイオード
304 コイル
305 コンデンサ
400 照明装置
401 電流制御型スイッチングレギュレータ
402 出力電流制御回路
403 ダイオード
404 コイル
405 コンデンサ
406 トランジスタ
407 可変抵抗
408 駆動部
500 照明装置
501 基板
600 照明装置
701 筐体
702 筐体
703 表示部
704 キーボード
720 電子書籍
721 筐体
723 筐体
725 表示部
727 表示部
731 電源
733 操作キー
735 スピーカー
737 軸部
740 筐体
741 筐体
742 表示パネル
743 スピーカー
744 マイクロフォン
745 操作キー
746 ポインティングデバイス
747 カメラ用レンズ
748 外部接続端子
749 太陽電池セル
750 外部メモリスロット
770 テレビジョン装置
771 筐体
773 表示部
775 スタンド
780 リモコン操作機
3001 照明器具
3002 卓上照明器具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、モニタ用発光素子と、
前記発光素子及び前記モニタ用発光素子を定電流駆動させる定電流回路と、
前記モニタ用発光素子に発生する電圧を検出し、概略同電圧を出力する電圧制御型スイッチングレギュレータと、を有し、
前記発光素子の一方の端子と、前記電圧制御型スイッチングレギュレータの出力端子とは、電気的に接続されており、
前記モニタ用発光素子の一方の端子と、前記定電流回路とは、電気的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
発光素子と、モニタ用発光素子と、
前記発光素子及び前記モニタ用発光素子を定電流駆動させる電流制御型スイッチングレギュレータと、
前記モニタ用発光素子に発生する電圧を検出し、概略同電圧を出力する電圧制御型スイッチングレギュレータと、を有し、
前記発光素子の一方の端子と、前記電圧制御型スイッチングレギュレータの出力端子とは、電気的に接続されており、
前記モニタ用発光素子の一方の端子と、前記電流制御型スイッチングレギュレータの出力端子とは、電気的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記電圧制御型スイッチングレギュレータの入力端子及び前記定電流回路は、高電源電位を供給する配線に電気的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項4】
請求項2において、
前記電圧制御型スイッチングレギュレータの入力端子及び前記電流制御型スイッチングレギュレータの入力端子は、高電源電位を供給する配線に電気的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
前記発光素子の他方の端子及び前記モニタ用発光素子の他方の端子は、低電源電位を供給する配線に電気的に接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一において、前記発光素子は複数配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一において、前記モニタ用発光素子は複数配置されていることを特徴とする照明装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一において、前記モニタ用発光素子の数は、前記発光素子の数より少ないことを特徴とする照明装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一において、前記発光素子及び前記モニタ用発光素子は同一の基板上に形成されていることを特徴とする照明装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一において、前記発光素子及び前記モニタ用発光素子はEL素子であることを特徴とする照明装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一において、
前記発光素子が相互に並列接続され、前記モニタ用発光素子が相互に並列接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一において、
前記発光素子が、相互に直列接続され、前記モニタ用発光素子が相互に直列接続されていることを特徴とする照明装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一に記載の前記照明装置を、
表示部に含むことを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至12のいずれか一に記載の前記照明装置を、
バックライト部に含むことを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項1乃至12のいずれか一に記載の前記照明装置を、
表示部に含むことを特徴とする電子機器。
【請求項16】
請求項1乃至12のいずれか一に記載の前記照明装置を、
バックライト部に含むことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−64570(P2012−64570A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178868(P2011−178868)
【出願日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】