熱交換器、冷却装置及び冷却方法
【課題】容易に取り付けが可能で、しかも安価で信頼性のある熱交換器、冷却装置及び冷却方法を提供する。
【解決手段】装置内における所定の被冷却部分に設置され、熱交換により冷却を行う熱交換器であって、被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、容器内部に液体が封入される。容器は、液体が移動するための流路を容器内部に有し、さらに、液体を流入する流入口と、液体を流出する流出口と、を有する。容器の外壁を被冷却部分の外壁に密着させたり、又は、容器で被冷却部分を包囲したり、もしくは、容器を被冷却部分の間隙に挿入したりすることにより、熱交換を行う。
【解決手段】装置内における所定の被冷却部分に設置され、熱交換により冷却を行う熱交換器であって、被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、容器内部に液体が封入される。容器は、液体が移動するための流路を容器内部に有し、さらに、液体を流入する流入口と、液体を流出する流出口と、を有する。容器の外壁を被冷却部分の外壁に密着させたり、又は、容器で被冷却部分を包囲したり、もしくは、容器を被冷却部分の間隙に挿入したりすることにより、熱交換を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置内の部材等を冷却するための熱交換器、冷却装置及び冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の小型でかつ高速な複写機では、高密度なユニット配置によりユニットの空冷が十分行えず、発生する熱によって温度が上昇し画像品質が損なわれることが懸念される。そのため、従来からの熱対策に加えてさらに効率の良い冷却法が必要となってきた。
【0003】
従来の冷却法は、ファンによる強制空冷法であったが、機器のコピースピードが上がり、発熱量が増加し、さらには小型化によって高密度にユニットを配置しなければならなくなり、ファンの設置場所や空気の流路を機内に設けることが困難になってきている。
【0004】
そのため、種々の冷熱デバイスを用いて熱輸送や冷却を行うことが提案されている。例えば、ヒートパイプやペルチェ素子である。ヒートパイプは、発熱部からの熱を輸送させるデバイスであり、種々利用されている。最近では、ノートパソコンのCPUの熱輸送等にも使われている。また、ペルチェ素子は電子冷却と言われ、半導体のPN接合に電流を流すと素子自体が冷却するデバイスである。ヒートパイプ適用例として、特許文献1、特許文献2、特許文献3等において、熱伝導性に優れたヒートパイプを利用した冷却法が開示されている。
【0005】
さらに最近では、パソコンのCPU冷却法として液体を利用した液冷法が盛んに用いられてきている。CPUの性能向上によって発熱量が大きくなり、ファンによる空冷では限界になってきていることと、ファン騒音が耳障りであることなどが理由である。特許文献4、特許文献5では、ノートパソコンのCPU冷却の液冷システム技術が開示されている。
【0006】
複写機やプリンタ等の画像形成装置での液冷技術は、特許文献6において、中間転写ベルトを用いてトナー像を用紙に転写すると同時に定着する、転写定着一体方式を用いた画像記録装置で、ベルトの冷却に水冷方式を用いて、ローラー内に低温5℃の水を流し冷却するものがある。また、特許文献7のように複写機内に熱交換器を配置して液冷する方法も提案されている。しかし、液冷を機内に適用するにあたっても、ユニットに熱交換器を組み込む煩雑さや、比較的大きな熱交換器を設置する必要もあり、その設計や設置場所など改良することが必要である。
【特許文献1】特開2003−29558号公報
【特許文献2】特開2003−81510号公報
【特許文献3】特開2002−62702号公報
【特許文献4】特許第3709127号公報
【特許文献5】特開2002−189535号公報
【特許文献6】特開2001−350357号公報
【特許文献7】特開2005−148659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明では、機器内で発生する熱を効率よく冷却する方法である液体冷却法に関して、機内の被冷却物への取り付けも簡単で、しかも熱交換を容易にする柔軟性を持った熱交換器を提供するものである。これに類する技術では、CPUなどを冷却するため、液体を封止した水枕のようなリキッドヒートシンクがあり、それはCPU上に置いて吸熱させて温度上昇を防止するものであるが、液体は循環しているものではなく、袋からの自然空冷で冷却するもので、時間とともに冷却効率が低下してくる欠点があり、普及することはなかった。
【0008】
また、前述したような、CPUや複写機の例でも現在使われている液冷用の熱交換器は金属を加工し、しかも水漏れのないように流路を形成し、それを筐体として使ったり、または被冷却物にネジ止めや、接着剤で付けたりしなければならず、コストが掛かっていた。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上記のような煩雑さや再設計の手間を省き、いつも容易に取り付けが可能で、しかも安価で信頼性のある熱交換器、冷却装置及び冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、装置内における所定の被冷却部分に設置され、熱交換により冷却を行う熱交換器であって、被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、容器内部に液体が封入されることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、液体が移動するための流路を容器内部に有し、さらに、液体を流入する流入口と、液体を流出する流出口と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、容器の外壁を被冷却部分の外壁に密着させることにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、容器を、被冷却部分を包囲する、もしくは、被冷却部分の間隙に挿入することにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、装置における所定の被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、容器内部に液体が封入される熱交換器を被冷却部分に設置し、熱交換により冷却を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、容器に形成された、液体が移動するための流路と、液体を流入する流入口と、液体を流出する流出口と、を用いて液体を循環させ、熱交換を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項6又は7記載の発明において、容器の外壁を被冷却部分の外壁に密着させることにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項6から8のいずれか1項に記載の発明において、容器を、被冷却部分を包囲する、もしくは、被冷却部分の間隙に挿入することにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、容易に取り付けが可能で、しかも安価で信頼性のある熱交換器、冷却装置及び冷却方法を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
まず、実施例1の目的について述べる。
装置内の発熱部材や周囲からの熱的影響を受け温度上昇する部材を冷却する方法として、液体循環による冷却、所謂液冷は高効率である。しかし、液体を被冷却部材と熱交換させ、冷却するためには、装置内のユニットや部材を加工して流路を作製しなければならず、納期やコストがかかり大変な負担である。
そこで、本実施例では、装置内のユニットや部材を加工しないでも、簡単に装着できる熱交換器を提案する。この熱交換器の素材は、柔軟性にとみ、可撓性があって液体を入れても漏れることのない容器であり、簡単に機内で熱交換器として適用できるものである。
【0022】
以下、実施例1の詳細について図を参照して説明する。
本実施例の熱交換器として、図1に柔軟性のある容器を示した。この容器は袋状で、上部に、内部の液体を流入・流出するための流入・流出口1を備え、一般的にはジュース等を封入する容器として用いられているものである。一般にはパウチ容器と呼ばれるものもあり、その大きさや形状は各種作製でき、被冷却部材に合わせることができる。容器の素材と構成の例としては、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱性フィルムの外層、アルミ箔の中間層、ポリイソブチレンを加えて機械強度やゴム弾性を上げた高密度ポリエチレンフィルムの内層、の3層を積層した積層フィルムなどが利用できる。汎用的なフレキシブルな容器として通常のビ二ール袋のような容器に別の素材をラミネートしたものもあるが、本発明のような冷却を目的とした熱交換器で利用する場合は、伝熱性や均熱性など良好な特性を有するアルミ金属をパウチ外装シール2としてラミネートしたパウチ容器が最適である。
【0023】
図2に、本実施例の熱交換器を使用した冷却装置の基本的な構成例を示した。本実施例の冷却装置は、図2に示すように、上記容器である熱交換器3、熱交換器3の液冷対象となる被冷却部材4、液体の流路となるチューブ8、熱交換器3と液体とを循環させるポンプ7、液体中の空気を脱気したり、不足を補ったりする冷媒プール5、さらに循環液の温度を制御する放熱器6を有して構成される。
【0024】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
柔軟性のある容器で構成された熱交換器は、液体はもれることなく冷却を施す任意の場所に簡単に装着、設置が可能である。
また、容器の価格も安価であり、大きさも各種揃っているため、製作も容易である。従来の熱交換器であれば、ユニットや部材の流路設計や加工に時間も要していた。しかし、本実施例の熱交換器は、設計時間や開発納期の短縮が可能であり、しかも冷却性能にも優れているため発熱部の温度上昇も低く抑えることができ、機器の信頼性が向上した。
【実施例2】
【0025】
まず、実施例2の目的について述べる。
本実施例では、液体を循環させて熱交換器として用いるために、液体の流れる流路と、流入口と、流出口とを容器内に設けることにより、液体の熱交換効率を向上させる。
【0026】
以下、実施例2の詳細について図を参照して説明する。
図3に、上記実施例1の容器に設けた流路を示した。作製法は、流路となる部分に沿って薄い紙等をスペーサーにして、その上からアイロンで全体を加圧し、スペーサーの無い部分のフィルム表裏を溶着して流路9を形成した。流路9の形状は、圧力損失の大きさに影響するため、これを考慮して作製することが必要である。また、流入口と流出口(流入・流出口12)は、ホットメルト接着剤を用いて管を接着した。この様にして製作した熱交換器の外観斜視図を図4に示す。
【0027】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
液体循環の流路形成がアイロン等で簡単に行えるので、従来の加工に要する時間とコストが大幅に省けるとともに、流路の最適化も容易に図れ開発の効率向上が図れた。従来では、金属板に溝を彫ったり、あるいは溶接したり、多くの加工工程が必要であった。しかも、流入出口も樹脂のホットメルト剤で容易に作製できるので、従来の溶接や銀ロウなど不要でコストダウンになった。
【実施例3】
【0028】
まず、実施例3の目的について述べる。
本実施例では、熱交換器である容器と被冷却部との熱交換を行わせるために、双方の外壁を密着させる。シリコーンのような熱伝導性の良好なグリースを用いてもよく、機械的なネジ締め等によって密着させ、熱的なコンタクトを良好にすることが大事である。
【0029】
以下、実施例3の詳細について図を参照して説明する。
図5に、上記実施例1及び2の容器である熱交換器15が、被冷却部であるIC素子が付いたアルミ製のヒートシンク13に密着した例を示した。熱交換器15側には液体が循環し、ヒートシンク13と熱交換する。
【0030】
図6は、熱交換器を現像ユニットへ適用した例である。従来のままの現像器に設計変更を加えず液冷の熱交換器16を装着した。図6において、現像パドルローラの下の筐体底面にパウチ容器である熱交換器16を接着剤で貼り付けた。パウチ容器である熱交換器16は現像ユニットの大きさに合わせて、長さと幅一杯に設けた。熱交換器16には、実施例2で説明したように、流路9、液体の流入口12a、及び流出口12bを設けた。熱交換器16の設置場所は、図6の例に限らず、最も効果的な場所に装着すればよい。
【0031】
さらに、図7にスキャナユニットの概略図を示した。構成要素は、キセノンランプとそのインバータ回路であるランプレギュレータ、この2つは発熱源である。キセノンの高輝度ランプでも約30W程度の消費電力を要する。このランプの反射鏡とレギュレタ回路のハウジング上に、パウチ容器の熱交換器17を装着させた概略図を図8に示した。液体の循環は、図8に示す流入口・流出口12にフレキシブルチューブを接続した。キャリッジ左右に動いた場合でも追随できるものである。
【0032】
また、書き込みユニットは、ポリゴンミラーを高速に回転させるモータやレーザーダイオード(LD)等の熱源があり、しかも光ビームを成形したり、フォーカスするための光学素子が多数セットしたりしてあるので、温度上昇を押さえ、かつ光学素子の部分的な温度むらが照射する画像スポットに悪影響を及ぼすため、書き込みユニット全体の温度分布も低減させる必要がある。そこで、図9に示したように、ポリゴンモータ部の底板と、側面のアルミ製の筐体に、それぞれ熱交換器18,19を装着した。
【0033】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
現像ユニットの側面は一様な平面ではなく凹凸があるため、液冷の流路を形成するには設計と加工に時間とコストもかかり、しかも、溶接等の複雑な加工を経るため液漏れ等の信頼性の確保も大変であるが、本実施例のようにパウチ容器を熱交換器として利用すれば、従来のユニットでも簡単に装着もできるので低コストで、被冷却面とよくフィットするので冷却効率も高くすることができた。
【0034】
また、点灯するランプとそのインバータ回路をファン空冷よりも高効率で冷却できたので、スキャナ内部温度を低減でき、信頼性が向上すると同時に、ファンを取り去ることができたので、騒音も低減できた。
【0035】
さらに、書き込みユニットは各種の光学素子が内部に配置され、塵埃の混入による汚染があってはならず、そのため外気をユニット内に送風し冷却することが困難である。そのため、筐体を空冷していたが、効率はよくなかった。本実施例の熱交換器によって、書き込みユニットのアルミ筐体を再設計することなく、パウチ容器の熱交換器が装着でき、しかも冷却効果が向上した。
【実施例4】
【0036】
まず、実施例4の目的について述べる。
本実施例では、熱交換器を、複雑な形状の被冷却部を包んだり、覆ったり、接触させるなど、あるいは間隙に装着して密着させて、伝熱を良好にして効率よく冷却を促進することを目的とする。
【0037】
以下、実施例4の詳細について図を参照して説明する。
図10に、クリーニングユニット内にパウチ容器の熱交換器20を挿入した例を示した。図10において、クリーニングブレードで掻き落とされたトナー、ファーブラシ周囲のトナー溜りを熱交換器20で冷却する。ここで、液体は手前から流入し、図10には示されていないが、背面へ流出するように流路を形成した。
【0038】
また、図11には、定着ユニットの上部に熱交換器21を設けた例を示した。定着ユニット内部の熱を極力漏洩させないため、定着側に金属板製の断熱板を設け、その上を包囲するように液冷の熱交換器21を装着した。
【0039】
さらには、スキャナ内部のランプキャリッジを水平に駆動するモータの外装に包むように熱交換器22を設けた例を図12に示した。
【0040】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
クリーニングユニットにパウチ容器の熱交換器をもちいて液冷することによって、簡単に冷却装置が装着でき、しかも回収トナーの温度も低減させることができたので、回収ルートへの移送が容易になった。
【0041】
また、定着ユニットの上側は、通常であればファンとダクトを組み合わせて機外に排熱し、周囲に熱的影響を及ぼさないようにしているが、それでも定着上板からの対流と放射によって伝熱するため、温度低減の対策に苦慮していたが、大面積のパウチ容器で熱交換器ができ、しかも曲がり部等可撓性もあるので据付が容易で冷却効率も高く、周囲温度上昇も45℃から30℃へ低減した。しかも断熱板と組み合わせているので、定着上部からの放熱を防止している。
【0042】
さらに、キャリッジ移動用の駆動モータにパウチ容器の熱交換器を装着した。駆動用のモータの表面形状は筒状であるが、可撓性に富むパウチ容器はよく形状にフィットした。その結果、モータからの放熱を防止でき、ファンが不要になるなど筐体とも十分な冷却効果を示した。
【0043】
以上、本発明の各実施例について説明したが、上記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置のみならず、その他の装置や機器等における部材やユニットの冷却に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施例1に係り、熱交換器の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係り、冷却装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例2に係り、熱交換器に設けた流路を示す図である。
【図4】本発明の実施例2に係り、熱交換器の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例3に係り、熱交換器をアルミヒートシンクに設けた例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例3に係り、熱交換器を現像器に設けた例を示す側断面図である。
【図7】スキャナユニットの構成を示す側断面図である。
【図8】本発明の実施例3に係り、熱交換器をスキャナユニットに設けた例を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施例4に係り、熱交換器を書き込みユニットに設けた例を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施例4に係り、熱交換器をクリーニングユニットに設けた例を示す側断面図である。
【図11】本発明の実施例4に係り、熱交換器を定着ユニットに設けた例を示す側断面図である。
【図12】本発明の実施例4に係り、熱交換器をスキャナモータに設けた例を示す側断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1、12 流入・流出口
2 パウチ外装シール
3、15、16、17、18、19、20、21、22 熱交換器
4 被冷却部材
5 冷媒プール
6 放熱器
7 ポンプ
8 チューブ
9 流路
10 仕切り
11 接着面
12a 流入口
12b 流出口
13 アルミ製ヒートシンク
14 基板
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置内の部材等を冷却するための熱交換器、冷却装置及び冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の小型でかつ高速な複写機では、高密度なユニット配置によりユニットの空冷が十分行えず、発生する熱によって温度が上昇し画像品質が損なわれることが懸念される。そのため、従来からの熱対策に加えてさらに効率の良い冷却法が必要となってきた。
【0003】
従来の冷却法は、ファンによる強制空冷法であったが、機器のコピースピードが上がり、発熱量が増加し、さらには小型化によって高密度にユニットを配置しなければならなくなり、ファンの設置場所や空気の流路を機内に設けることが困難になってきている。
【0004】
そのため、種々の冷熱デバイスを用いて熱輸送や冷却を行うことが提案されている。例えば、ヒートパイプやペルチェ素子である。ヒートパイプは、発熱部からの熱を輸送させるデバイスであり、種々利用されている。最近では、ノートパソコンのCPUの熱輸送等にも使われている。また、ペルチェ素子は電子冷却と言われ、半導体のPN接合に電流を流すと素子自体が冷却するデバイスである。ヒートパイプ適用例として、特許文献1、特許文献2、特許文献3等において、熱伝導性に優れたヒートパイプを利用した冷却法が開示されている。
【0005】
さらに最近では、パソコンのCPU冷却法として液体を利用した液冷法が盛んに用いられてきている。CPUの性能向上によって発熱量が大きくなり、ファンによる空冷では限界になってきていることと、ファン騒音が耳障りであることなどが理由である。特許文献4、特許文献5では、ノートパソコンのCPU冷却の液冷システム技術が開示されている。
【0006】
複写機やプリンタ等の画像形成装置での液冷技術は、特許文献6において、中間転写ベルトを用いてトナー像を用紙に転写すると同時に定着する、転写定着一体方式を用いた画像記録装置で、ベルトの冷却に水冷方式を用いて、ローラー内に低温5℃の水を流し冷却するものがある。また、特許文献7のように複写機内に熱交換器を配置して液冷する方法も提案されている。しかし、液冷を機内に適用するにあたっても、ユニットに熱交換器を組み込む煩雑さや、比較的大きな熱交換器を設置する必要もあり、その設計や設置場所など改良することが必要である。
【特許文献1】特開2003−29558号公報
【特許文献2】特開2003−81510号公報
【特許文献3】特開2002−62702号公報
【特許文献4】特許第3709127号公報
【特許文献5】特開2002−189535号公報
【特許文献6】特開2001−350357号公報
【特許文献7】特開2005−148659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明では、機器内で発生する熱を効率よく冷却する方法である液体冷却法に関して、機内の被冷却物への取り付けも簡単で、しかも熱交換を容易にする柔軟性を持った熱交換器を提供するものである。これに類する技術では、CPUなどを冷却するため、液体を封止した水枕のようなリキッドヒートシンクがあり、それはCPU上に置いて吸熱させて温度上昇を防止するものであるが、液体は循環しているものではなく、袋からの自然空冷で冷却するもので、時間とともに冷却効率が低下してくる欠点があり、普及することはなかった。
【0008】
また、前述したような、CPUや複写機の例でも現在使われている液冷用の熱交換器は金属を加工し、しかも水漏れのないように流路を形成し、それを筐体として使ったり、または被冷却物にネジ止めや、接着剤で付けたりしなければならず、コストが掛かっていた。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上記のような煩雑さや再設計の手間を省き、いつも容易に取り付けが可能で、しかも安価で信頼性のある熱交換器、冷却装置及び冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、装置内における所定の被冷却部分に設置され、熱交換により冷却を行う熱交換器であって、被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、容器内部に液体が封入されることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、液体が移動するための流路を容器内部に有し、さらに、液体を流入する流入口と、液体を流出する流出口と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、容器の外壁を被冷却部分の外壁に密着させることにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、容器を、被冷却部分を包囲する、もしくは、被冷却部分の間隙に挿入することにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、装置における所定の被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、容器内部に液体が封入される熱交換器を被冷却部分に設置し、熱交換により冷却を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、容器に形成された、液体が移動するための流路と、液体を流入する流入口と、液体を流出する流出口と、を用いて液体を循環させ、熱交換を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項6又は7記載の発明において、容器の外壁を被冷却部分の外壁に密着させることにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項6から8のいずれか1項に記載の発明において、容器を、被冷却部分を包囲する、もしくは、被冷却部分の間隙に挿入することにより、熱交換を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、容易に取り付けが可能で、しかも安価で信頼性のある熱交換器、冷却装置及び冷却方法を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
まず、実施例1の目的について述べる。
装置内の発熱部材や周囲からの熱的影響を受け温度上昇する部材を冷却する方法として、液体循環による冷却、所謂液冷は高効率である。しかし、液体を被冷却部材と熱交換させ、冷却するためには、装置内のユニットや部材を加工して流路を作製しなければならず、納期やコストがかかり大変な負担である。
そこで、本実施例では、装置内のユニットや部材を加工しないでも、簡単に装着できる熱交換器を提案する。この熱交換器の素材は、柔軟性にとみ、可撓性があって液体を入れても漏れることのない容器であり、簡単に機内で熱交換器として適用できるものである。
【0022】
以下、実施例1の詳細について図を参照して説明する。
本実施例の熱交換器として、図1に柔軟性のある容器を示した。この容器は袋状で、上部に、内部の液体を流入・流出するための流入・流出口1を備え、一般的にはジュース等を封入する容器として用いられているものである。一般にはパウチ容器と呼ばれるものもあり、その大きさや形状は各種作製でき、被冷却部材に合わせることができる。容器の素材と構成の例としては、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱性フィルムの外層、アルミ箔の中間層、ポリイソブチレンを加えて機械強度やゴム弾性を上げた高密度ポリエチレンフィルムの内層、の3層を積層した積層フィルムなどが利用できる。汎用的なフレキシブルな容器として通常のビ二ール袋のような容器に別の素材をラミネートしたものもあるが、本発明のような冷却を目的とした熱交換器で利用する場合は、伝熱性や均熱性など良好な特性を有するアルミ金属をパウチ外装シール2としてラミネートしたパウチ容器が最適である。
【0023】
図2に、本実施例の熱交換器を使用した冷却装置の基本的な構成例を示した。本実施例の冷却装置は、図2に示すように、上記容器である熱交換器3、熱交換器3の液冷対象となる被冷却部材4、液体の流路となるチューブ8、熱交換器3と液体とを循環させるポンプ7、液体中の空気を脱気したり、不足を補ったりする冷媒プール5、さらに循環液の温度を制御する放熱器6を有して構成される。
【0024】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
柔軟性のある容器で構成された熱交換器は、液体はもれることなく冷却を施す任意の場所に簡単に装着、設置が可能である。
また、容器の価格も安価であり、大きさも各種揃っているため、製作も容易である。従来の熱交換器であれば、ユニットや部材の流路設計や加工に時間も要していた。しかし、本実施例の熱交換器は、設計時間や開発納期の短縮が可能であり、しかも冷却性能にも優れているため発熱部の温度上昇も低く抑えることができ、機器の信頼性が向上した。
【実施例2】
【0025】
まず、実施例2の目的について述べる。
本実施例では、液体を循環させて熱交換器として用いるために、液体の流れる流路と、流入口と、流出口とを容器内に設けることにより、液体の熱交換効率を向上させる。
【0026】
以下、実施例2の詳細について図を参照して説明する。
図3に、上記実施例1の容器に設けた流路を示した。作製法は、流路となる部分に沿って薄い紙等をスペーサーにして、その上からアイロンで全体を加圧し、スペーサーの無い部分のフィルム表裏を溶着して流路9を形成した。流路9の形状は、圧力損失の大きさに影響するため、これを考慮して作製することが必要である。また、流入口と流出口(流入・流出口12)は、ホットメルト接着剤を用いて管を接着した。この様にして製作した熱交換器の外観斜視図を図4に示す。
【0027】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
液体循環の流路形成がアイロン等で簡単に行えるので、従来の加工に要する時間とコストが大幅に省けるとともに、流路の最適化も容易に図れ開発の効率向上が図れた。従来では、金属板に溝を彫ったり、あるいは溶接したり、多くの加工工程が必要であった。しかも、流入出口も樹脂のホットメルト剤で容易に作製できるので、従来の溶接や銀ロウなど不要でコストダウンになった。
【実施例3】
【0028】
まず、実施例3の目的について述べる。
本実施例では、熱交換器である容器と被冷却部との熱交換を行わせるために、双方の外壁を密着させる。シリコーンのような熱伝導性の良好なグリースを用いてもよく、機械的なネジ締め等によって密着させ、熱的なコンタクトを良好にすることが大事である。
【0029】
以下、実施例3の詳細について図を参照して説明する。
図5に、上記実施例1及び2の容器である熱交換器15が、被冷却部であるIC素子が付いたアルミ製のヒートシンク13に密着した例を示した。熱交換器15側には液体が循環し、ヒートシンク13と熱交換する。
【0030】
図6は、熱交換器を現像ユニットへ適用した例である。従来のままの現像器に設計変更を加えず液冷の熱交換器16を装着した。図6において、現像パドルローラの下の筐体底面にパウチ容器である熱交換器16を接着剤で貼り付けた。パウチ容器である熱交換器16は現像ユニットの大きさに合わせて、長さと幅一杯に設けた。熱交換器16には、実施例2で説明したように、流路9、液体の流入口12a、及び流出口12bを設けた。熱交換器16の設置場所は、図6の例に限らず、最も効果的な場所に装着すればよい。
【0031】
さらに、図7にスキャナユニットの概略図を示した。構成要素は、キセノンランプとそのインバータ回路であるランプレギュレータ、この2つは発熱源である。キセノンの高輝度ランプでも約30W程度の消費電力を要する。このランプの反射鏡とレギュレタ回路のハウジング上に、パウチ容器の熱交換器17を装着させた概略図を図8に示した。液体の循環は、図8に示す流入口・流出口12にフレキシブルチューブを接続した。キャリッジ左右に動いた場合でも追随できるものである。
【0032】
また、書き込みユニットは、ポリゴンミラーを高速に回転させるモータやレーザーダイオード(LD)等の熱源があり、しかも光ビームを成形したり、フォーカスするための光学素子が多数セットしたりしてあるので、温度上昇を押さえ、かつ光学素子の部分的な温度むらが照射する画像スポットに悪影響を及ぼすため、書き込みユニット全体の温度分布も低減させる必要がある。そこで、図9に示したように、ポリゴンモータ部の底板と、側面のアルミ製の筐体に、それぞれ熱交換器18,19を装着した。
【0033】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
現像ユニットの側面は一様な平面ではなく凹凸があるため、液冷の流路を形成するには設計と加工に時間とコストもかかり、しかも、溶接等の複雑な加工を経るため液漏れ等の信頼性の確保も大変であるが、本実施例のようにパウチ容器を熱交換器として利用すれば、従来のユニットでも簡単に装着もできるので低コストで、被冷却面とよくフィットするので冷却効率も高くすることができた。
【0034】
また、点灯するランプとそのインバータ回路をファン空冷よりも高効率で冷却できたので、スキャナ内部温度を低減でき、信頼性が向上すると同時に、ファンを取り去ることができたので、騒音も低減できた。
【0035】
さらに、書き込みユニットは各種の光学素子が内部に配置され、塵埃の混入による汚染があってはならず、そのため外気をユニット内に送風し冷却することが困難である。そのため、筐体を空冷していたが、効率はよくなかった。本実施例の熱交換器によって、書き込みユニットのアルミ筐体を再設計することなく、パウチ容器の熱交換器が装着でき、しかも冷却効果が向上した。
【実施例4】
【0036】
まず、実施例4の目的について述べる。
本実施例では、熱交換器を、複雑な形状の被冷却部を包んだり、覆ったり、接触させるなど、あるいは間隙に装着して密着させて、伝熱を良好にして効率よく冷却を促進することを目的とする。
【0037】
以下、実施例4の詳細について図を参照して説明する。
図10に、クリーニングユニット内にパウチ容器の熱交換器20を挿入した例を示した。図10において、クリーニングブレードで掻き落とされたトナー、ファーブラシ周囲のトナー溜りを熱交換器20で冷却する。ここで、液体は手前から流入し、図10には示されていないが、背面へ流出するように流路を形成した。
【0038】
また、図11には、定着ユニットの上部に熱交換器21を設けた例を示した。定着ユニット内部の熱を極力漏洩させないため、定着側に金属板製の断熱板を設け、その上を包囲するように液冷の熱交換器21を装着した。
【0039】
さらには、スキャナ内部のランプキャリッジを水平に駆動するモータの外装に包むように熱交換器22を設けた例を図12に示した。
【0040】
よって、本実施例によれば、以下の効果を奏する。
クリーニングユニットにパウチ容器の熱交換器をもちいて液冷することによって、簡単に冷却装置が装着でき、しかも回収トナーの温度も低減させることができたので、回収ルートへの移送が容易になった。
【0041】
また、定着ユニットの上側は、通常であればファンとダクトを組み合わせて機外に排熱し、周囲に熱的影響を及ぼさないようにしているが、それでも定着上板からの対流と放射によって伝熱するため、温度低減の対策に苦慮していたが、大面積のパウチ容器で熱交換器ができ、しかも曲がり部等可撓性もあるので据付が容易で冷却効率も高く、周囲温度上昇も45℃から30℃へ低減した。しかも断熱板と組み合わせているので、定着上部からの放熱を防止している。
【0042】
さらに、キャリッジ移動用の駆動モータにパウチ容器の熱交換器を装着した。駆動用のモータの表面形状は筒状であるが、可撓性に富むパウチ容器はよく形状にフィットした。その結果、モータからの放熱を防止でき、ファンが不要になるなど筐体とも十分な冷却効果を示した。
【0043】
以上、本発明の各実施例について説明したが、上記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置のみならず、その他の装置や機器等における部材やユニットの冷却に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施例1に係り、熱交換器の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係り、冷却装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例2に係り、熱交換器に設けた流路を示す図である。
【図4】本発明の実施例2に係り、熱交換器の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施例3に係り、熱交換器をアルミヒートシンクに設けた例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例3に係り、熱交換器を現像器に設けた例を示す側断面図である。
【図7】スキャナユニットの構成を示す側断面図である。
【図8】本発明の実施例3に係り、熱交換器をスキャナユニットに設けた例を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施例4に係り、熱交換器を書き込みユニットに設けた例を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施例4に係り、熱交換器をクリーニングユニットに設けた例を示す側断面図である。
【図11】本発明の実施例4に係り、熱交換器を定着ユニットに設けた例を示す側断面図である。
【図12】本発明の実施例4に係り、熱交換器をスキャナモータに設けた例を示す側断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1、12 流入・流出口
2 パウチ外装シール
3、15、16、17、18、19、20、21、22 熱交換器
4 被冷却部材
5 冷媒プール
6 放熱器
7 ポンプ
8 チューブ
9 流路
10 仕切り
11 接着面
12a 流入口
12b 流出口
13 アルミ製ヒートシンク
14 基板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置内における所定の被冷却部分に設置され、熱交換により冷却を行う熱交換器であって、
前記被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、該容器内部に液体が封入されることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記液体が移動するための流路を前記容器内部に有し、
さらに、前記液体を流入する流入口と、
前記液体を流出する流出口と、
を有することを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
前記容器の外壁を前記被冷却部分の外壁に密着させることにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換器。
【請求項4】
前記容器を、前記被冷却部分を包囲する、もしくは、前記被冷却部分の間隙に挿入することにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器を備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項6】
装置における所定の被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、該容器内部に液体が封入される熱交換器を前記被冷却部分に設置し、熱交換により冷却を行うことを特徴とする冷却方法。
【請求項7】
前記容器に形成された、前記液体が移動するための流路と、前記液体を流入する流入口と、前記液体を流出する流出口と、を用いて前記液体を循環させ、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項6記載の冷却方法。
【請求項8】
前記容器の外壁を前記被冷却部分の外壁に密着させることにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項6又は7記載の冷却方法。
【請求項9】
前記容器を、前記被冷却部分を包囲する、もしくは、前記被冷却部分の間隙に挿入することにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の冷却方法。
【請求項1】
装置内における所定の被冷却部分に設置され、熱交換により冷却を行う熱交換器であって、
前記被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、該容器内部に液体が封入されることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記液体が移動するための流路を前記容器内部に有し、
さらに、前記液体を流入する流入口と、
前記液体を流出する流出口と、
を有することを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
【請求項3】
前記容器の外壁を前記被冷却部分の外壁に密着させることにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換器。
【請求項4】
前記容器を、前記被冷却部分を包囲する、もしくは、前記被冷却部分の間隙に挿入することにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器を備えることを特徴とする冷却装置。
【請求項6】
装置における所定の被冷却部分に合わせて形状が可変する容器であり、該容器内部に液体が封入される熱交換器を前記被冷却部分に設置し、熱交換により冷却を行うことを特徴とする冷却方法。
【請求項7】
前記容器に形成された、前記液体が移動するための流路と、前記液体を流入する流入口と、前記液体を流出する流出口と、を用いて前記液体を循環させ、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項6記載の冷却方法。
【請求項8】
前記容器の外壁を前記被冷却部分の外壁に密着させることにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項6又は7記載の冷却方法。
【請求項9】
前記容器を、前記被冷却部分を包囲する、もしくは、前記被冷却部分の間隙に挿入することにより、前記熱交換を行うことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の冷却方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−333314(P2007−333314A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−166160(P2006−166160)
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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