説明

熱可塑性材料で形成され、強化ベース部が設けられた容器、特にボトル

【課題】比較的小さい圧力がかかった状態で封止される容器において、必要とする熱可塑性材料を最小限にする。
【解決手段】本体部(2)及びベース部(3)を有する熱可塑性容器(1)であって、凹状のアーチ部(4)と、上記アーチ部(4)の中央部で開口する凹状のドーム部(6)と、上記アーチ部のベース部を囲み、平坦な基礎部を形成する環状領域(5)と、本体部(2)のベース部で径方向に延在しかつアーチ部に対してずれて外側に突出する鉤爪状領域(11)と、鉤爪状をなす領域(11)間に区画される放射状溝部(12)と、を備え、上記溝部は、アーチ部の放射状セクション(4a)によって形成されかつ径方向で変化する深さであって基礎部を形成する上記環状領域と一致して最大になる深さを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PETのような熱可塑性材料で形成された容器、特にボトルであって、頂部及び底部の間に延在する本体部と、頂部における首部と、底部におけるベース部であって、著しく変形することなく約2×10Paを越えない圧力によって増大された液柱(liquid column)に起因する静水圧に耐えるように構成されたベース部と、を有し、上記ベース部は、
・ 容器の外側に向かう凹面を有する凹状アーチ部と、
・ 容器の内側に向けて突出し、外側に向かう凹面であって上記アーチ部の中央部で開口する凹面を有するドーム部と、
・ 上記アーチ部の下部分を囲む環状領域であって、ほぼ平坦な基礎部を形成し、基礎部によって上記ベース部が平坦な支持体上に安定して置かれる環状領域と、
・ 外側に開口する溝部のように形成されたリブであって、基礎部を形成する上記環状領域をほぼ径方向で横断して延在し、本体部の壁部に接続する壁部へ隆起するリブと、
を備える容器に関する。
【背景技術】
【0002】
静止液(still liquid)を収容することを意図した容器(例えば飲料水を収容することを意図したボトル)には、多くの場合において、外側に捲れる凹面を有しかつ比較的低背である球形カップの形態を全体的になす曲線的なベース部が設けられている。このようなベース部には、しばしばほぼ径方向に放射状に広がるリブが設けられており、上記リブは、さまざまな形状を有することがあり、かつ基礎部(ベース部が支持体上に置かれる周辺領域)を補強するために選択的に本体部の壁部の下部分に延在することがある。このタイプのベース部の高さは、中央部の補強部を含んで、主として10mmのオーダーであり、15mmまでである。
【0003】
このようなベース部は、変形することなくベース部の上方にそびえる静止液柱に耐えるのに適している。しかしながら、ベース部は、例えば内部過剰圧力に起因する小さな応力に対してさえも、さらなる応力を耐えるための十分な抵抗を与えていない。
【0004】
ここで、充填段階の終わりにおいて特定の酸化されやすい静止液(例えば油、果汁)のパッケージ中において、容器を封止する直前に液体面の上にある自由空間から空気(ひいては自由空間に収容されている酸素)を除去するために(「不活性化」または「窒素添加」として知られる作業)、または、弱炭酸液体の場合に容器の加圧を改善するために、迅速に気化する不活性物質(例えば一般に窒素)からなる少量(例えば一滴)の液体を静止液の表面に注ぐことは知られている。この少量の不活性物質は、いったん封止が終了すると蒸発し、不活性ガスは、封止された容器内で、2×10Pa以下、主として1×10Paのオーダー、さらに0.5×10Paのオーダーの小さな残圧を受けたままとなる。
【0005】
静止液を意図した容器として形成された従来の脆弱な曲線的なベース部は、不活性化工程によって発生した圧力と同様の小さな圧力でさえ、変形することなく確実に耐えることができない。
【0006】
また、容器が不活性化工程を受けなければならない容器に対して、容器に抵抗の点から見て改良されたベース部を設け、容器が内部過剰圧力の作用を受けても変形しないようにすることは、周知である。
【0007】
一般に現在使用されているこのタイプの補強されたベース部は、添付の図1Aから図1Dに示される。図1Aは、PETのような熱可塑性材料で形成された容器1(ここでは、ほぼ円筒状の回転体の全体形状を有するボトル)であって頂部及び底部の間に延在する本体部2と、頂部における首部(図示略)と、底部におけるベース部3と、を有する容器1の下部分を示す側面図である。ベース部3は、底面図である図1B、図1BのIC−IC線に沿った直径断面図である図1C、及び底部からの斜視図である図1Dにおいて、補強されている。
【0008】
ベース部3は、容器1の外側に向かう凹面を有して曲線的な全体形状を有するアーチ部4を備え、アーチ部4は、アーチ部4を囲みかつ上記ベース部3が平坦な支持体上に安定して置かれるほぼ平坦な基礎部を形成する環状領域5を有する。その中央部分において、アーチ部4は、同様に外側に向かう凹面を有する曲線的なドーム部6に開口し、これにより、上記ドーム部は、アーチ部に対して容器の内側に向けてずれて位置される。基礎部を形成する環状領域5の外側において、ベース部3は、壁部8であって内側を向き、容器の本体部2の壁部9に接続するための接続壁部8とも称される壁部8を有する。
【0009】
複数のメインリブ7は、外側に向けて開き、ほぼ平行な端部を有する溝部の全体形状を有し、かつほぼ一定の深さを有し、基礎部及びアーチ部4を形成する環状領域5を横断しながら、ベース部3の内側に向かう壁部8からドーム部6まで星パターン状をなして径方向に延在し、図示の例では、奇数、ここでは5つのメインリブ7がある。ベース部の機械的強度を改良するため、補助リブ10は、加えられており、補助リブ10は、メインリブ7とほぼ同様の構造を有し、かつメインリブ7間に介装されているが、基礎部を形成する環状領域5を横断しながら、アーチ部4の中間部分の範囲のみベース部3の内側に向かう壁部8から星パターン状をなして径方向に延在する。
【0010】
すべてのリブ、メインリブ7及び補助リブ10の双方が、アーチ部4に窪んで形成されており、図1Aから図1Dから明確であるように、リブによってのみ刻み目が入れられた滑らかな環状を有することは、強調される。
【0011】
PETのような熱可塑性材料で形成された容器の製造は、常に容器をより軽量にすることを目的としており、とりわけ容器のベース部を軽量化することを表している。このため、使用される材料量をかなり低減するので、数年前に満足な形状を有する容器のベース部は、もはや適切でない。
【0012】
このため、たった約1×10Paの過剰圧力であることを考慮に入れても、上述の補強されたベース部がその軽量化の観点から、もはや満足のいくものではない。
【0013】
ここで、不活性液の液滴の分配は、正確にするため、比較的高価かつ製造者が使用を避ける投与設備を必要とする。これらの状態において、不活性液の液滴は、多かれ少なかれ経験的な方法で形成されており、その容積は、実際には所望の理論値の半分と2倍との間で非常に大幅に変化する。その結果、容器の内部に発生する過剰圧力は、所望値である約1×10Paよりも大幅に大きく、2×10Paに達しうる。このため、上記ベース部は、軽量化の観点から、屈服することなくこのような過剰圧力に安定して耐えることができない。
【0014】
特許文献1では、同一用途を意図した補強ベース部が設けられた容器が明らかに知られている。しかしながら、これは、かなりの量の熱可塑性材料を用いて製造されることを意図した容器に関しており、この容器は、製造者が現在要求している軽量化された種類を得ることができない。
【0015】
(例えば、約3〜4×10Pa、さらに10×10Paまでの圧力を有する)炭酸液体の場合において、変形することなく比較的高圧に耐えるように構成されたよりはっきりした凹面を有するベース部となるように容器を構成することは、確かに周知である。しかしながら、このようなベース部は、これらの高さが大きくなるため、及び壁部の厚さが増大するための双方により、基礎部を形成する環状領域において少なくとも局所的に、熱可塑性材料量を増大させる必要がある。そのため、このようなベース部が設けられた容器は、よりコストがかかることを示しており、成形中にこれらを正確に形成することは、より扱いにくくなる。このため、不活性化工程を経る容器にこのタイプのベース部を形成することは、望ましくなく、これらが不活性化工程によって生成された圧力よりもかなり高い圧力に耐えるように形成されることは、もっと望ましくない、すなわち、これらの高い抵抗及びこれらに関連する過剰なコストは、想定される用途についての過度であるように思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】仏国特許第2883550号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
このような状況において、本発明は、静止液が充填されかつ原理的には1×10Paのオーダーでありかつ原理的には約2×10Paを越えない比較的小さい圧力がかかった状態で封止される容器についての曲線的なベース部の改良した形状であって、必要とする熱可塑性材料を最小限とし、静止液を対象とした容器のブロー成形または延伸ブロー成形のための従来の条件で正確に形成することが容易であり、静止液用の従来の容器におけるベース部の高さとほぼ同一のオーダーの高さを有する改良した形状を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
これら目的のため、PETのような熱可塑性材料で形成されかつプリアンブルで述べられたように構成された容器、実際にはボトルは、上記ベース部が、
− 互いに離間しかつ鉤爪状をなす領域であって、本体部の底部から径方向でベース部の中心に向けて延在し、上記アーチ部に対してずれて外側に向けて突出する領域と、
− 上記鉤爪状領域間に区画された径方向の溝部であって、上記溝部が、上記アーチ部によって形成された底部を有し、径方向で変化する深さを有し、深さが、基礎部を形成する上記環状領域にほぼ対応して最大になる溝部と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
このような配置により、ベース部は、鉤爪状領域によって構成された補強構造が、アーチ部の大部分の表面を占有しながらアーチ部に対して突出し、従来のベース部のリブが可能であるよりも非常により効果的にアーチ部を強化するように形成される。
【0020】
好ましくは、上記鉤爪状領域の径方向端部が上記ドーム部の端部から離間しており、アーチ部の環状領域全体がドーム部の周囲で残ったままである。このため、得られた構造は、3つのレベル、すなわち、最も深いレベルである中央のドーム部(外側から視認される)、ドーム部を囲みかつ星状に延在して溝部の底部を形成するアーチ部であって中間レベルであるアーチ部と、最後に最も外側の上側のレベルを形成する鉤爪状領域と、を有する。
【0021】
この構造により、現実的な具現化により大きな自由度を可能とする。このため、ドーム部は、曲線的であってもよい。また、アーチ部は、例えば球状領域の状態で曲線的であってもよく、同様に円錐台のような形状をなしてもよい。
【0022】
実際には、基礎部を形成する前記環状領域(5)が前記本体部(2)の直径(A)の約70%及び90%の間で構成された直径(B)を有し、アーチ部(4)が前記基礎部を形成する前記環状領域(5)の前記直径(B)の約10%及び25%の間で構成された高さ(C)を有することは、有利である。
【0023】
また、ベース部(3)が前記基礎部を形成する前記環状領域(5)の直径(B)よりも約15%大きい高さ(E)を有することは、有利である。
【0024】
同様に、ドーム部(6)の高さ(F)が前記アーチ部(4)の高さ(E)の約10%及び50%の間で構成されていることは、有利である。
【0025】
このため、本発明の条件により、PETのような熱可塑性材料で形成された容器であって、変形することなくしばしば約2×10Paに達する不活性化圧力に耐え、より少量の材料で形成されるように構成された容器を提供することができる。例として、本発明において構成された1.5LのPET容器は、22gr(グレーン)(1.43g)のオーダーの重量の熱可塑性材料を用いて製造されるが、たった3年前には、同じ容量でありかつ上述した特許文献1における標準のPET容器の重量は、26から27gr(1.68gから1.75g)のオーダーである。
【0026】
本発明は、限定的でないもっぱら例としての特定の実施形態の以下の詳細な説明によってより理解されるだろう。この記載には、添付の図面が参考とされる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】従来技術において構成されたPETのような熱可塑性材料で形成された容器(ここではほぼ円筒状の回転体の全体形状を有するボトル)の下部分を示す側面図である。
【図1B】図1Aに示す容器のベース部のみを示す底面図である。
【図1C】図1BのIC−IC線に沿った断面図である。
【図1D】図1Aに示す容器のベース部のみを示す斜視図である。
【図2A】本発明において構成されたベース部を示す側面図である。
【図2B】本発明において構成されたベース部を示す底面図である。
【図2C】図2BのIIC−IIC線に沿った断面図である。
【図2D】本発明において構成されたベース部を示す斜視図である。
【図3A】本発明において構成されたベース部の変形実施形態を示す直径断面図である。
【図3B】本発明において構成されたベース部の変形実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下の説明において、以前の図1Aから図1Dを参照して使用された同一の参照符号は、同一のエレメントまたは部分を特定したままとされる。
【0029】
まず図2Aから図2Dを参照すると、容器1、ここではほぼ円筒状の回転体の全体形状を有し、PETのような熱可塑性材料で形成された容器1は、ベース部3を有し、ベース部3は、
・ 容器の外側に向けられた凹面を有する凹状のアーチ部4と、
・ 容器の内側に向けて突出して外側に向かう凹面を有し、上記アーチ部4の中央部で開口するドーム部6と、
・ 上記アーチ部4の基部を囲む環状領域5であって、ベース部3の外周に近接する一方ベース部3の外周から後退し、ほぼ平坦な基礎部であって上記ベース部3が安定して平坦な支持体上に置かれることになる基礎部を形成する環状領域5と、
・ 外側に向けて開口する溝部の形態をなすリブであって、基礎部を形成する上記環状領域をほぼ径方向で横断して延在し、本体部の壁部9に接続する壁部8に立ち上がるリブと、
を備える。
【0030】
本発明において、ベース部3は、互いに分離した鉤爪状領域11を備え、鉤爪状領域11は、ベース部の中央部に向けて径方向で本体部の底部に延在し、上記アーチ部4に対してずれて外側に向けて突出している。すなわち、鉤爪状領域11は、図2B、特に図2Dにおいて良好に示されるように、アーチ部4の高さの上方に隆起する一方アーチ部の放射状の形状に続く曲線をなす台地部のようである。
【0031】
鉤爪状領域11は、放射状溝部12によって区画されており、放射状溝部の基部13は、上記アーチ部4の放射状セクション4aによって形成される。すなわち、従来のベース部のメインリブ7が、図1Aから図1Dにおいて明確に示されるように、アーチ部4に組み込まれている一方、本発明において構成されたベース部の溝部12は、アーチ部4に対して隆起し、アーチ部4の上方に形成されている。
【0032】
さらに、溝部12は、径方向で変化する深さを有する。溝部12の底部13の符号16における湾曲部の反対側は、図2Cで示されるように、基礎部を形成する環状領域5にほぼ一致して位置している。この点において溝部12の深さpは、最大となり、補強効果は、基礎部において最大となり、形状の維持ひいてはその平坦性の維持を確実にする。溝部12の深さは、図2A、図2C及び図2Dで良好に示されるように、溝部の外側端部及び内側端部において0になるまで両側で漸次減少する。
【0033】
図2Aから図2Dで示される例において、上記鉤爪状領域11におけるベース部の中心軸Xに最接近する径方向端部14が、ドーム部6の端部15から少し離れたままであり、ドーム部6が、アーチ部4の環状フリンジ部4bであって溝部12の底部13を形成する上記放射状セクション4aに接続する環状フリンジ部4bによって囲まれ、これにより、アーチ部4の視認可能な部分が、図2B及び図2Dで良好に示されるように、放射状の枝状部を有する放射状構造をなす外形を有することは、留意されるだろう。
【0034】
また、図2Aから図2Dで示される例において、アーチ部4が、曲線的であり、かつここでより具体的にはほぼ球状領域の状態で曲線的になっているが、他の曲線的な形状が、もちろん考慮されることは、留意されるだろう。
【0035】
ここでベース部3の全体形状について、基礎部を形成する環状領域5が容器1の本体部2の直径Aの約70%及び90%の間で構成される直径Bを有することと、アーチ部4が基礎部を形成する環状領域5の直径Bの約10%及び25%の間で構成される高さCを有することと、は有利点である。
【0036】
さらに、ベース部3が基礎部を形成する環状領域5の直径Bよりも約15%大きい高さEを有することは、望ましい。
【0037】
同じく、ドーム部の高さFがアーチ部の高さCの約10%及び50%の間で構成される、すなわちドーム部6及びアーチ部4によって形成される構造体の全高さD(すなわちドーム部6の高さFとアーチ部4の高さCとの累積高さ)がアーチ部4の高さCの1.10%及び1.50%の間で構成されることは、望ましい。
【0038】
最後に、ベース部3の幾何形状は、以下の関係、
0.70A<B<0.90A
0.10B<C<0.25B
1.10C<D<1.50C
0.15B<E
を有利には適合する。
【0039】
ここで説明した特徴により、PETのような熱可塑性材料で形成された容器1は、ベース部3と嵌合して設けられており、ベース部3は、本発明において構成され、少量の熱可塑性材料によって構成されたままである一方、上記ベース部が著しい変形を上けることなく、実際には約2×10Paに達することがある約1×10Paの公称過剰圧力によって増大された液柱に起因する静水圧に耐えるのに適している。
【0040】
もちろん、ここで述べた特徴は、多くの実施形態の変形例を生じさせる。
【0041】
したがって、上述しかつ図2A及び図2Dで示された例において、アーチ部4は、曲線的であり、鉤爪状領域11は、曲線をなす台地部を構成する。変形例として、図3A及び図3Bで示されるベース部3の実施形態において、アーチ部4は、容器の外側に向かう凹面を有したままであるが、このアーチ部は、もはやドーム状でなくドーム部6を囲む円錐台状である。このため、図3Aにおいて良好に示されるように、溝部12の底部13は、ほぼ平坦かつ傾いている一方、鉤爪状の領域11は、ほぼ平坦かつ傾いた台地部を構成する。残りの部分について、図3A及び図3Bで示されるベース部3は、上述された残りの部分と同一のままである。
【符号の説明】
【0042】
1 容器、2 本体部、3 ベース部、4 アーチ部、4a 放射状セクション、5 環状領域、6 ドーム部、8 壁部、接続壁部、9 壁部、11 鉤爪状領域、12 放射状溝部,溝部、14 径方向端部、15 端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PETのような熱可塑性材料で形成された、特にボトルのような容器(1)であって、頂部及び底部の間に延在する本体部(2)と、頂部における首部と、底部におけるベース部(3)とを備え、前記ベース部が、著しく変形することなく約2×10Paを越えない過剰圧力によって増大した液柱に起因する静水圧に耐えるように構成された容器(1)において、前記ベース部(3)は、
・ 当該容器(1)の外側に向かう凹面を有する凹状のアーチ部(4)と、
・ 当該容器(1)の内側に向けて突出し、前記アーチ部(4)の中央部で開口して外側に向かう凹面を有するドーム部(6)と、
・ 前記アーチ部の基部を囲み、略平坦な基礎部を形成する環状領域(5)であって、前記ベース部(3)が前記基礎部上にある平坦な支持体上に安定して置かれる環状領域(5)と、
・ 外側に向けて開口する溝部の形状をなすリブであって、前記基礎部を形成する前記環状領域(5)を略径方向で横断して延在し、当該容器の前記本体部(2)の壁部(9)に接続する壁部(8)に向けて隆起するリブと、
を備え、前記ベース部(3)は、
− 互いに離間した鉤爪状領域(11)であって、前記ベース部(3)の中心軸(X)に向けて径方向で前記本体部(2)の底部に延在し、前記アーチ部(4)に対してずれて外側に向けて突出する鉤爪状領域(11)と、
− 前記鉤爪状領域(11)間に区画された放射状溝部(12)であって、当該放射状溝部(12)が、前記アーチ部(4)の放射状セクション(4a)によって形成され、かつ前記基礎部を形成する前記環状領域(5)に略対応して最大になる径方向で変化する深さ(p)を有する底部(13)を有する放射状溝部(12)と、
を備えることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記鉤爪状領域(11)の径方向端部(14)は、前記ドーム部(6)の端部(15)から離間していることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記アーチ部(4)は、曲線的であることを特徴とする請求項1または2に記載の容器。
【請求項4】
前記アーチ部(4)は、円錐台状であることを特徴とする請求項1または2に記載の容器。
【請求項5】
前記ドーム部(6)は、曲線的であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の容器。
【請求項6】
− 前記基礎部を形成する前記環状領域(5)は、前記本体部(2)の直径(A)の約70%及び90%の間で構成された直径(B)を有し、
− 前記アーチ部(4)は、前記基礎部を形成する前記環状領域(5)の前記直径(B)の約10%及び25%の間で構成された高さ(C)を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の容器。
【請求項7】
前記ベース部(3)は、前記基礎部を形成する前記環状領域(5)の直径(B)よりも約15%大きい高さ(E)を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記ドーム部(6)の高さ(F)は、前記アーチ部(4)の高さ(E)の約10%及び50%の間で構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の容器。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2009−298483(P2009−298483A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−141560(P2009−141560)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(506100093)シデル・パーティシペーションズ (72)
【Fターム(参考)】