説明

熱可塑性樹脂シート及びその加工方法

【課題】長期間使用しても剥げたり消えたりすることがなく、且つ目立ち易く装飾性の高い態様で熱可塑性樹脂シートの表面に文字等の所定の図柄を形成することのできることが可能な熱可塑性樹脂シートの加工方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂シート3上に絶縁シート2bを重ねて高周波ウェルダ加工機1の基台12上に載置する。その際、熱可塑性樹脂シート3の上面31が平滑面で構成されている場合には、絶縁シート2bは下面21bが粗面で構成されているものを用い、熱可塑性樹脂シート3の上面31が粗面で構成されている場合には、絶縁シート2bは下面21bが平滑面で構成されているものを用いる。そして、絶縁シート2b上に加熱した電極金型11を圧着させながら高周波電圧を印加する。これにより、熱可塑性樹脂シート3の平滑面上の一部が粗面化され、又は熱可塑性樹脂シート3の粗面上の一部が平滑面化されて文字等の所定の図柄が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波誘電加熱を利用した熱可塑性樹脂シートの加工方法に関する。詳しくは、高周波誘電加熱により熱可塑性樹脂シートの表面に文字等の所定の図柄を型押しする方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
書籍の表紙や手帳のカバー等の装丁用シートに利用されるポリ塩化ビニル(PVC)等の熱可塑性樹脂シートの表面に文字や図形等を付す方法として、スクリーン印刷等により文字等を印刷する方法や高周波ウェルダ加工等により文字等を型押し(箔押し、空押し等)する方法等が知られている(例えば特許文献1参照)。後者は、熱可塑性樹脂シートに電極金型を圧着させて高周波電圧を印加し、電極金型が接触している部分だけを誘電加熱して文字等を刻印するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平05−092522号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の印刷又は箔押しによる方法では、使用するにつれて摺れ等によりインクや箔が剥がれてきて文字等が見え難くなり美観も悪くなるという問題があり、空押しによる方法では、もとより文字等が目立たず、装飾性に劣るという問題があった。
【0005】
また、従来の箔押し又は空押しによる方法では、熱可塑性樹脂シート上に形成された文字等の部分に凹凸が生じ、複数枚を束ねて梱包する場合にかかる凹凸部分が重なって膨らんでしまい梱包し難いだけでなく、破損等の原因ともなっていた。
【0006】
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、長期間使用しても剥げたり消えたりすることがなく、且つ目立ち易く装飾性の高い態様で熱可塑性樹脂シートの表面に文字等の所定の図柄を形成することのできる熱可塑性樹脂シートの加工方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、凹凸を殆ど生じずに熱可塑性樹脂シートの表面に文字等の所定の図柄を形成することが可能な熱可塑性樹脂シートの加工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0009】
(1)すなわち、本発明は、少なくとも片面が平滑面である熱可塑性樹脂シートの前記平滑面に、少なくとも片面が粗面である絶縁シートの前記粗面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより、前記熱可塑性樹脂シートの前記平滑面上の一部を粗面化して所定の図柄を形成することを特徴とする、熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0010】
(2)本発明はまた、少なくとも片面が粗面である熱可塑性樹脂シートの前記粗面に、少なくとも片面が平滑面である絶縁シートの前記平滑面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより、前記熱可塑性樹脂シートの前記粗面上の一部を平滑面化して所定の図柄を形成することを特徴とする、熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0011】
(3)本発明はまた、前記熱可塑性樹脂シートは、透明又は半透明である、(1)又は(2)に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0012】
(4)本発明はまた、前記熱可塑性樹脂シートは、前記所定の図柄を形成する面の反対面が平滑面である、(3)に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0013】
(5)本発明はまた、前記所定の図柄は、文字、図形、記号又は模様である、(1)〜(4)の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0014】
(6)本発明はまた、前記熱可塑性樹脂シートは、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂又はエチレン−アクリル酸共重合体樹脂である、(1)〜(5)の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0015】
(7)本発明はまた、前記絶縁シートは、前記熱可塑性樹脂シートよりも耐熱性が高く高周波誘電加熱適性が低いことを特徴とする、(1)〜(6)の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0016】
(8)本発明はまた、前記絶縁シートは、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ベークライト、ガラス又はエンパイヤクロスである、(1)〜(7)の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0017】
(9)本発明はまた、前記熱可塑性樹脂シートは、装丁用シート、ポーチ、バッグ、筆入れ、文具又はファンシーグッズである、(1)〜(8)の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法である。
【0018】
(10)また、本発明は、少なくとも片面が平滑面である熱可塑性樹脂シートの前記平滑面上の一部が粗面化されて所定の図柄が形成されていることを特徴とする、熱可塑性樹脂シートである。
【0019】
(11)本発明はまた、前記所定の図柄は、前記熱可塑性樹脂シートの前記平滑面に、少なくとも片面が粗面である絶縁シートの前記粗面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより形成されたものであることを特徴とする、(10)に記載の熱可塑性樹脂シートである。
【0020】
(12)本発明はまた、少なくとも片面が粗面である熱可塑性樹脂シートの前記粗面上の一部が平滑面化されて前記所定の図柄が形成されていることを特徴とする、熱可塑性樹脂シートである。
【0021】
(13)本発明はまた、前記所定の図柄は、前記熱可塑性樹脂シートの前記粗面に、少なくとも片面が平滑面である絶縁シートの前記平滑面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより形成されたものであることを特徴とする、(12)に記載の熱可塑性樹脂シートである。
【0022】
(14)本発明はまた、前記所定の図柄は、文字、図形、記号又は模様である、(10)〜(13)の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、熱可塑性樹脂シートの平滑面に絶縁シートの粗面を、又は熱可塑性樹脂シートの粗面に絶縁シートの平滑面を当接させ、絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより、熱可塑性樹脂シートの平滑面上の一部を粗面化して、又は熱可塑性樹脂シートの粗面上の一部を平滑面化して文字、図形、記号、模様等の所定の図柄を形成するので、長期間使用しても文字等が剥げたり消えたりすることがなく、美観を半永久的に保持することができる。特に、熱可塑性樹脂シートが透明又は半透明(無色、有色を含む)である場合に、透過される背景色(書籍や手帳等の表紙等の色)の濃淡の差によって形成された文字等が浮き上がって見えるので、文字等をはっきりと認識することができ、装丁用シート等として優れた装飾性を付与することができる。
【0024】
また、本発明により加工された熱可塑性樹脂シートは、形成された文字等の部分が殆ど凹凸を有していないので、複数枚束ねて梱包しても一部のみが膨らんでしまうことがなく、それに基づく破損等のトラブルが生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法を説明するための概念図である。
【図2】(a)は本実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法で用いる電極金型の一例を示す概略底面図であり、(b)はその概略A−A断面図である。
【図3】本実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法により加工された熱可塑性樹脂シートの加工面の一例を示す図である。
【図4】本実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法により加工された熱可塑性樹脂シートの加工面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法を説明するための概念図である。
【0028】
図1において、1は既知の構成による高周波ウェルダ加工機であり、上部電極となる電極金型(押型)11、下部電極となる基台12、高周波電圧を発生する高周波発振機13等を備えている。電極金型11と基台12とは、電気線14により高周波発振機13に接続されており、高周波発振機13により電極金型11と基台12との間に高周波電圧が印加されるように構成されている。また、電極金型11は、例えば図2(a)及び(b)に示すように、基部111上に、熱可塑性樹脂シートに型押しする文字、図形、記号、模様等の所定の図柄を反転させた図柄からなる刻印部112が凸設されてなる。更に、電極金型11は、図示しないヒータが配設されて所定温度に加熱されるようになっているとともに、図示しない昇降手段により上下に昇降自在に構成されている。
【0029】
次に、本実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法について説明する。まず、基台12上に、絶縁シート2a、熱可塑性樹脂シート3及び絶縁シート2bを順次重ねて載置する。この際、熱可塑性樹脂シート3の上面31が平滑面で構成されている場合には、絶縁シート2bは下面21bが粗面で構成されているものを用い、熱可塑性樹脂シート3の上面31が粗面で構成されている場合には、絶縁シート2bは下面21bが平滑面で構成されているものを用いる。ここで、粗面とは、シートの表面がいわゆるマット(艶消し、梨地)加工された面をいい、表面光沢度が好ましくは50%以下、特に好ましくは20%以下のものをいう。マット加工の方法には、ブラスト加工、シボ加工、放電加工、レーザ加工等があり、このようなマット加工された面は、一般的には、表面粗さがRa0.2μm以上、Rmax4.0μm以上、ヘイズ値が50以上であるが、本実施形態はこれに限定されるものではない。また、平滑面とは、このようなマット加工が施されていない面をいう。
【0030】
本実施形態で利用される絶縁シート2a及び2bとしては、絶縁性が高く、且つ加工を施す熱可塑性樹脂シートよりも耐熱性が高く高周波誘電加熱適性が低い(即ち高周波誘電により発熱し難い)素材であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ベークライト、ガラス、エンパイヤクロス等が挙げられる。
【0031】
また、本実施形態で利用される熱可塑性樹脂シート3としては、高周波誘電加熱適性を有する素材であれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂等の分子構造内に極性基を有するものが挙げられる。特に、熱可塑性樹脂シート3として、透明又は半透明(無色、有色を含む)な素材を利用することにより、透過される背景色(書籍や手帳等の表紙等の色)の濃淡の差によって形成された文字等が浮き上がって見えるので、文字等をはっきりと認識することができ、装丁用シート等として優れた装飾性を付与することができる。この場合、熱可塑性樹脂シート3の下面は平滑面であること(即ち、両面が平滑面である熱可塑性樹脂シートを用いるか、一方が粗面で他方が平滑面である熱可塑性樹脂シートの平滑面が下面となるようにして用いること)が好ましい。熱可塑性樹脂シート3の下面が粗面であると、背景色が透過され難くなるので、上面に形成された文字等の濃淡の差が付き難くなるからである。
【0032】
次に、80〜110℃に加熱した電極金型11を、降下させて、絶縁シート2bの上面に圧着させる。そして、高周波発振機13を作動させて40〜50MHzの高周波を発振させ、電極金型11と基台12との間に0.1〜1.0秒間印加した後、電極金型11を上昇させて熱可塑性樹脂シートの加工品を得る。
【0033】
図3は、本実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法により加工された熱可塑性樹脂シートの加工面の一例を示す図であり、両面が平滑面で構成された無色透明の熱可塑性樹脂シート3aの上面に、下面が粗面で構成された絶縁シートを当接させて、図2の電極金型11を使用して高周波誘電加工を施した例を示している。図3に示すように、熱可塑性樹脂シート3aは、平滑面で構成された上面31aの一部に、粗面で構成された文字32aが形成されている。従って、熱可塑性樹脂シート3aを装丁用シート等として利用した場合、文字以外の部分は書籍や手帳等の表紙等の色が完全に透過され、文字の部分はあまり透過されないので、濃色地に対して文字の部分が白抜き文字状に浮き上がって見え、文字等をはっきりと認識することができ、優れた装飾性を発揮するものである。
【0034】
また、図4は、本実施形態にかかる熱可塑性樹脂シートの加工方法により加工された熱可塑性樹脂シートの加工面の他の一例を示す図であり、上面が粗面、下面が平滑面で構成された熱可塑性樹脂シート3bの上面に、下面が平滑面で構成された絶縁シートを当接させて、図2の電極金型11を使用して高周波誘電加工を施した例を示している。図4に示すように、熱可塑性樹脂シート3bは、粗面で構成された上面31bの一部に、平滑面で構成された文字32bが形成されている。従って、熱可塑性樹脂シート3bを装丁用シート等として利用した場合、文字以外の部分は書籍や手帳等の表紙等の色があまり透過されず、文字の部分は完全に透過されるので、淡色地に対して文字の部分が濃色文字状に浮き上がって見え、文字等をはっきりと認識することができ、優れた装飾性を発揮するものである。
【0035】
本実施形態の熱可塑性樹脂シートの加工方法においては、電極金型11と基台12との間に高周波電圧を印加すると、熱可塑性樹脂シート3は高周波誘電加熱により変形を生じるが、絶縁シート2bは熱可塑性樹脂シート3よりも耐熱性が高く高周波誘電加熱適性が低いので変形を生ぜず、これにより、電極金型11の刻印部112と当接する部分の絶縁シート2bの粗面が熱可塑性樹脂シート3の平滑面に転写され、又は、絶縁シート2bの平滑面が熱可塑性樹脂シート3の粗面に転写されて文字等が形成されるものである。従って、本実施形態の方法により加工された熱可塑性樹脂シートは、平滑面の一部が粗面化されて又は粗面の一部が平滑面化されて文字が構成されているだけなので、長期間使用しても文字が剥げたり消えたりすることがなく、美観を半永久的に保持することができる。また、シートの厚みも文字と文字以外の部分で殆ど変わらず加工面の凹凸も殆どないので、複数枚束ねて梱包しても一部のみが膨らんでしまうことがなく、それに基づく破損等のトラブルが生じることもない。
【0036】
なお、本発明の熱可塑性樹脂シートの加工方法は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
上述したように、本発明の熱可塑性樹脂シートの加工方法は、数字、平仮名、片仮名、漢字、アルファベット等の文字、屋号、ロゴ、キャラクター等の記号又は図形、チェック、格子、唐草等の模様等の所定の図柄を簡便且つ正確に熱可塑性樹脂シート上に形成させることができるだけでなく、長期間使用しても文字等が剥げたり消えたりすることがなく、美観を半永久的に保持することができ、装丁用シート等として優れた装飾性を付与することができる。従って、本発明の熱可塑性樹脂シートの加工方法は、書籍や手帳等のブックカバー、ジャケット、表紙、裏表紙、本扉等の装丁用シート、ポーチ、バッグ、筆入れ、文具、ファンシーグッズ等の加工に用いた場合極めて有用である。
【符号の説明】
【0038】
1・・・高周波ウェルダ加工機
11・・・電極金型
111・・・基部
112・・・刻印部
12・・・基台
13・・・高周波発振機
14・・・電気線
2a、2b・・・絶縁シート
3、3a、3b・・・熱可塑性樹脂シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも片面が平滑面である熱可塑性樹脂シートの前記平滑面に、少なくとも片面が粗面である絶縁シートの前記粗面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより、前記熱可塑性樹脂シートの前記平滑面上の一部を粗面化して所定の図柄を形成することを特徴とする、熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項2】
少なくとも片面が粗面である熱可塑性樹脂シートの前記粗面に、少なくとも片面が平滑面である絶縁シートの前記平滑面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより、前記熱可塑性樹脂シートの前記粗面上の一部を平滑面化して所定の図柄を形成することを特徴とする、熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂シートは、透明又は半透明である、請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項4】
前記熱可塑性樹脂シートは、前記所定の図柄を形成する面の反対面が平滑面である、請求項3に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項5】
前記所定の図柄は、文字、図形、記号又は模様である、請求項1〜4の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項6】
前記熱可塑性樹脂シートは、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂又はエチレン−アクリル酸共重合体樹脂である、請求項1〜5の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項7】
前記絶縁シートは、前記熱可塑性樹脂シートよりも耐熱性が高く高周波誘電加熱適性が低いことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項8】
前記絶縁シートは、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ベークライト、ガラス又はエンパイヤクロスである、請求項1〜7の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項9】
前記熱可塑性樹脂シートは、装丁用シート、ポーチ、バッグ、筆入れ、文具又はファンシーグッズである、請求項1〜8の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シートの加工方法。
【請求項10】
少なくとも片面が平滑面である熱可塑性樹脂シートの前記平滑面上の一部が粗面化されて所定の図柄が形成されていることを特徴とする、熱可塑性樹脂シート。
【請求項11】
前記所定の図柄は、前記熱可塑性樹脂シートの前記平滑面に、少なくとも片面が粗面である絶縁シートの前記粗面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより形成されたものであることを特徴とする、請求項10に記載の熱可塑性樹脂シート。
【請求項12】
少なくとも片面が粗面である熱可塑性樹脂シートの前記粗面上の一部が平滑面化されて前記所定の図柄が形成されていることを特徴とする、熱可塑性樹脂シート。
【請求項13】
前記所定の図柄は、前記熱可塑性樹脂シートの前記粗面に、少なくとも片面が平滑面である絶縁シートの前記平滑面を当接させ、前記絶縁シートを介して電極金型を圧着させながら高周波電圧を印加することにより形成されたものであることを特徴とする、請求項12に記載の熱可塑性樹脂シート。
【請求項14】
前記所定の図柄は、文字、図形、記号又は模様である、請求項10〜13の何れか1項に記載の熱可塑性樹脂シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−255509(P2011−255509A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129152(P2010−129152)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【出願人】(501293046)有限会社五英 (3)
【出願人】(593108370)白金化成株式会社 (6)
【Fターム(参考)】