熱源機の壁面設置用防振装置
【課題】防振性能が高く、かつ、配管施工性に優れた壁面設置用防振装置を提供する。
【解決手段】上側支持体は上面側で熱源機に接続し、下面側で防振機構部4の上側部材41に接続する。一方、下側支持体は上面側で防振機構部4の下側部材42に接続し、下面側で壁面に固定されるLアングル部材に接続する。さらに、防振機構部4の上側部材41と下側部材42とは振動吸収体43を介して接続している。このような構成により、熱源機の振動は振動吸収体43により吸収され、壁面に伝播することを防止できる。さらに、熱源機の荷重は振動吸収体43に垂直方向に掛かるため、振動吸収体43に不均一な荷重が掛からず、振動の低減効果を十分に発揮できる。
【解決手段】上側支持体は上面側で熱源機に接続し、下面側で防振機構部4の上側部材41に接続する。一方、下側支持体は上面側で防振機構部4の下側部材42に接続し、下面側で壁面に固定されるLアングル部材に接続する。さらに、防振機構部4の上側部材41と下側部材42とは振動吸収体43を介して接続している。このような構成により、熱源機の振動は振動吸収体43により吸収され、壁面に伝播することを防止できる。さらに、熱源機の荷重は振動吸収体43に垂直方向に掛かるため、振動吸収体43に不均一な荷重が掛からず、振動の低減効果を十分に発揮できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱源機の壁面設置用防振装置に関し、特に、防振性能が高く、かつ、配管施工性に優れた壁面設置用防振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯器や熱源機等、振動源を内蔵する重量機器を壁面に設置する場合、振動による騒音発生が問題となっている。特に、集合住宅等においては、振動を防止するために壁留め部材を上下のスラブに固定する施工が必要となり、コストアップ要因ともなっている。
さらに近年、建築コスト削減を目的として、集合住宅の壁構造材料として軽量のALC板を使用する例も多く、振動・騒音がさらに問題となっている。この場合、防振架台上に熱源機を設置すれば防振性能は確保されるが、コスト高となるため一般的とはいえない。
このような振動源壁面設置の防振対策として、機器の上下部を固定する壁掛金具を、防振部材である座付ブッシュと押えリングで狭持した状態で壁面にボルト固定し、壁掛金具に伝わる機器の振動を、座付ブッシュと押えリングで吸収する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、支持体である固定用ボルトは壁面に対して垂直方向に締め付けられるのに対して、機器に働く重力の作用線は壁面と平行であるため、モーメントの影響により防振部材に不均一な荷重が掛かり、振動の低減効果を十分に発揮できないという問題がある。さらに、防振ゴムに圧縮力と剪断力の両方が作用するため機器が前傾し、釣り合い位置で機器を鉛直に正立させるように支持体や防振材料を設計することが困難である。
【0003】
上記問題を解決するために、本出願人は、剛構造のみを経由して機器から壁面まで到達できないように、静荷重を支持する経路中に必ず防振材料が挿入されるような構成の壁掛防振装置100を提案している(特許文献2参照)。
壁掛防振装置100は、図13に示すように、上側の防振支持部101に関して、支持部材102の中心軸の作用線L1は、給湯器103の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されている。また、防振支持部104に関して、支持部材105の中心軸の作用線L2は、壁面に垂直(水平方向)、かつ、給湯器103の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−329190号公報
【特許文献2】特開2007−315407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる構成により、壁掛防振装置100においては重心周りのモーメントがゼロとなり、防振材料は支持方向にのみ均一に圧縮又は伸長されるため、剪断力に弱い材料を防振材料として用いることが可能になり、また、防振材料の耐久性を向上させることができる。
しかしながら、熱源機のタイプとしては給湯、暖房、追焚及びこれらの複合があり、給湯器の場合は接続配管の数が通常一定であるため、重心位置が変化することは比較的少ないが、暖房・追焚系統を含む熱源機の場合は系統数が種々異なるため、機種ごとに重心位置が変化するという課題がある。また、構造がやや複雑であるため、製造コスト面の課題もある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願人らは鋭意研究の結果、上記課題を解決し、高い防振性能を確保した上で、施工の手間や製造コストを低減することのできる壁掛防振装置を考案し、試験により確認して発明を完成した。
本発明は以下の内容を要旨とする。すなわち、本発明に係る壁面設置用防振装置は、
(1)熱源機を壁面に設置するための壁面設置用防振装置であって、上側支持体と、下側支持体と、上側支持体と下側支持体との間に介在する防振機構部と、を備え、壁面に平行方向に配置される壁面固定部と、水平方向に配置される防振機構載置部と、第一の防振機構固定部と、を有する一対のLアングル部材を、上部両端部に備え、上側支持体は、第二の防振機構固定部と、熱源機固定部と、を備え、防振機構部は、下側部材と、上側部材と、下側部材と上側部材との間に介在する振動吸収体と、を備え、て成り、下側支持体は、熱源機と直接接続することなく壁面に固定され、かつ、Lアングル部材の前記第一の防振機構固定部において防振機構部の下側部材を固定し、上側支持体は、壁面に固定されることなく熱源機を固定し、かつ、前記第二の防振機構固定部において防振機構部の上側部材を固定する、ように構成したことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、上側支持体は上面側で熱源機に接続し、下面側で防振機構部の上側部材に接続する。一方、下側支持体は上面側で防振機構部の下側部材に接続し、下面側で壁面に固定されるLアングル部材に接続する。さらに、防振機構部の上側部材と下側部材とは振動吸収体を介して接続している。このような構成により、熱源機の振動は振動吸収体により吸収され、壁面に伝播することを防止できる。
さらに、熱源機の荷重は振動吸収体に垂直方向に掛かるため、振動吸収体に不均一な荷重が掛からず、振動の低減効果を十分に発揮できる。
【0008】
(2)前記上側支持体底面と前記下側支持体上面の間に、両支持体の接触を防止するための絶縁部材を、さらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、両支持体が絶縁部材を介して配置されているため、熱源機に直接接続している上側支持体の振動は絶縁部材により吸収され、下側支持体に振動が直接伝播することを防止することができる。なお、絶縁部材としては振動を吸収する性質を有する材質を用いることが必要である。例えば、EPDMゴム系発泡体等を用いることができる。
【0009】
(3)前記上側支持体及び前記下側支持体は、それぞれ少なくとも前面及び両側面を覆う配管カバー部材を、さらに備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱源機の荷重を底面部(Lアングル部材の防振機構載置部)で受ける構造としたため、モーメントの影響による防振部材への不均一荷重を防止することができ、従来の壁面設置用防振装置と比較して大幅な振動低減が可能となる。
また、熱源機の重心位置変化の影響を受けることもないため、熱源機タイプを問わず汎用的に利用できるという利点もある。
また、防振機構部を下側支持体の両端部に配置したため、熱源機底部の配管が干渉することなく、配管施工の容易化が可能となる。
また、上側支持体及び前記下側支持体に配管カバー部材を用いる発明においては、防振架台上に熱源機を設置するものと比較して、防振機構と配管カバー機能とを兼ね備えているため、施工の手間や製造コストの大幅な低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る壁面設置用防振装置1の全体構成を示す図である。
【図2】防振装置1の壁面への設置態様(正面)を示す図である。
【図3】同(側面)を示す図である。
【図4(a)】下側支持体3の構成を示す図である。
【図4(b)】Lアングル部材33の構成を示す図である。
【図5(a)】上側支持体2の構成を示す図である。
【図5(b)】上側支持体2の側面パネル22の内側構成を示す図である。
【図6(a)】防振機構部4の構成を示す図である。
【図6(b)】振動吸収体43の展開図である。
【図7(a)】振れ防止機構7の構成を示す図である。
【図7(b)】振れ防止機構7の展開図である。
【図8(a)】防振機構部4の下側支持体3への接続態様を示す図である。
【図8(b)】同断面構成を示す図である。
【図9】下側支持体3と上側支持体2との接続態様を示す図である。
【図10】熱源機6の防振装置1への接続態様を示す図である。
【図11】防振装置タイプによる熱源機運転時の音圧レベル周波数特性比較図である。
【図12】防振装置タイプによる熱源機運転時の振動加速度周波数特性比較図である。
【図13】従来の壁掛防振装置100を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る壁面設置用防振装置の実施形態について、図1乃至10を参照してさらに詳細に説明する。重複説明を回避するため、各図において同一構成には同一符号を用いて示している。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
<防振装置1の構成>
【0013】
図1を参照して、壁面設置用防振装置1は、上側支持体2と、下側支持体3と、上側支持体と下側支持体との間に介在する防振機構部4と、上側支持体2と下側支持体3との間に介在する絶縁部材5a、5bと、熱源機6の背面上部に設けられた振れ防止機構7と、を主要構成として備えている。
【0014】
図4(a)を参照して、下側支持体3は前面パネル31及び左右の側面パネル32と、背面側の上下のステー34,35と、側面パネル32の内側に配置され、壁面に固定される一対のLアングル部材33と、により構成されている。前面及び側面は各パネルにより遮蔽され、また、上面、底面及び背面は開放されている。隣接するパネル、ステー同士はLアングル部材33を覆ってビス固定され、全体として内部が空洞のボックス形状に形成されている。このような構成により下側支持体3は、配管カバーとして機能する前面パネル31及び側面パネル32により表面の美観が保持される。さらに、Lアングル部材33は側面パネル32に取り付けられるため、内部空間が配管スペースとして利用可能に構成されている。
図4(b)を参照して、Lアングル部材33は、壁面と平行方向に設けられた壁面固定部33aと、水平方向に設けられ、防振機構部4を載置するための台座部33b、33cと、これらと直角方向に設けられた防振機構固定部33eと、により構成されている。両台座部間にはチャネル部33dが形成され、後述するように防振機構部4の嵌合部42bを嵌合可能に構成されている。壁面固定部33aには、かんざしボルト貫通用のボルト孔33fが、防振機構固定部33eには防振機構取り付け用のビス孔33gが、それぞれ一対づつ設けられている。
【0015】
次に、図5(a)を参照して、上側支持体2は 配管カバーとして機能する前面パネル21、左右の側面パネル22及び背面パネル23と、前面側の上下のステー24,25と、により構成されている。以上の構成により、上側支持体2は、隣接するパネル及びステー同士のビス固定により、前面、背面及び側面が遮蔽され、上面及び底面は開放されたボックス形状に形成されている。なお、前面パネル21は、水抜き等のメンテナンス時に取り外し容易とするため、折り返し部21bを下側ステー25の水平面上に置き、ビス穴21aと上側ステー24のビス穴24aを合わせて、ビス固定可能に構成されている。
図5(b)を参照して、側面パネル22の内側には補強板26がスポット溶接されている。補強板26の上側には、熱源機底面を載置するための台座部26aが、下側には絶縁部材5b格納のための折り返し部26cが、それぞれ設けられている。折り返し部26cの上部には、防振機構部4取り付け用の4個のビス孔26bが設けられている。
【0016】
次に、図6(a)を参照して、防振機構部4は上側部材41と、下側部材42と、両者の間に介在する振動吸収体43と、により構成されている。上側部材41は、上側支持体2の補強板26に固定される取付部41aと、振動吸収体43の中間部に挟み込まれる台座部41bと、により両端が断面L字形状に構成されている。台座部41bの両端部は、取付部41aを構成するブラケット41c、41dにより補強されている。取付部41aの中央部には、補強板26固定用の一対のビス穴41eが設けられている。
下側部材42は、両端の振動吸収体台座部42aと、中央部のアングル部材33のチャネル部33dに嵌合する嵌合部42bと、中央下端部のアングル部材33の防振機構固定部33eへの取付部42cにより構成されている。取付部42cには、防振機構固定部33eへ固定用ボルト孔42dが設けられている。
【0017】
次に図6(b)を参照して、振動吸収体43は、横方向の振動吸収のための内側スリーブ状弾性体43bと、縦方向の振動吸収のための外側のバネ入り弾性体43aと、の二重構造により構成されている。上側部材41及び下側部材42の両台座部41b、42aは、振動吸収体43を介して以下の通り固定接続される。両台座部間に金属ワッシャー43d、バネ入り弾性体43aを配置し、台座部41bの上側にはゴムワッシャー43e、金属ワッシャー43fを配置する。スリーブ状弾性体43bを被覆したボルト43cをこれらの要素に挿通し、2連ナット43gにより締結固定する。なお、ボルト43cは台座部42aに溶接されている。
【0018】
次に図7(a)、7(b)を参照して、振れ防止機構7は、熱源機6の背面最上部に標準的に取り付けられている壁面固定金具7aと、固定金具7aを介して配置される振動吸収弾性体7b、7cにより構成されている。振れ防止機構7の設置は以下の通り行う。固定金具7aの熱源機側に金属ワッシャー7e、7f、弾性体7bを配置し、壁面側に弾性体7cを配置する。アンカービス7dをこれら各構成要素に挿通し、壁面10に埋め込む。
【0019】
<防振装置1の設置>
壁掛設置用防振装置1は以上のように構成されており、次に、各構成の接続関係及び壁面への設置形態について説明する。設置は以下の工程に従い行うことができる。
(a)最初に、防振機構部4を下側支持体3に取り付ける。(b)次に、下側支持体3と上側支持体2とを一体に接続し、防振装置1を形成する。(c)次いで、一体化された防振装置1に熱源機6を取り付ける。(d)最後に、熱源機一体となった防振装置1を壁面に取り付ける。 以下、各工程の詳細について説明する。
(a)下側支持体3への防振機構部4の固定
図8(a)、8(b)を参照して、アングル部材33の台座部33b、33cに防振機構部4の下側部材台座部42aを載置し、さらに嵌合部42bをチャネル部33dに嵌め込み、取付部42cを防振機構固定部33eにビス固定する。
【0020】
(b)防振装置1の形成
図8(b)、9を参照して、次に下側支持体3と上側支持体2とを一体に接続し、防振装置1を形成する。具体的には、下側支持体3の各パネル又はステーの折返し部の上に振動吸収用絶縁部材5a、5bを載置し、その上に上側支持体2の底面を載せる。なお、絶縁部材5a、5bとしては、EPDMゴム系発泡体を用いることができる。
図5(b)、図6(a)をも参照して、この状態で側面パネル22と一体の補強板26に設けられたビス孔26bと、防振機構部4の取付部41aに設けられているビス穴41eとを合わせてビス固定する。以上の工程により防振装置1が形成される。
【0021】
(c)熱源機6の防振装置1への取り付け
次に、熱源機6を防振装置1に取り付ける。図10を参照して、両者の接続は補強板26に設けられた熱源機台座部26aに熱源機6底部を載せ、側面パネル22及びステー24の各ビス穴22a、24bと、熱源機の固定用ビス穴6b、6aの位置をそれぞれ合わせて、ビス固定することにより行うことができる。
【0022】
(d)防振装置付熱源機の壁面設置
図2,3を参照して、設置に先立って室内側から壁面10を貫通してかんざしボルト13を取り付けておく。熱源機6と一体の防振装置1のアングル部材33のボルト孔33fにかんざしボルト13を通し、ナットで固定する。熱源機6が防振装置1に固定された状態で、振れ防止機構7を用いて熱源機6を壁面10に取り付ける。これにより、熱源機6稼動中の振動を防止しつつ、前後方向への振れを防止することができる。
熱源機6及び防振装置1の壁面10への固定完了後に、前もって壁面10を貫通して室外に取り出してある配管類14を、熱源機10の対応する配管口と接続して、設置を終了する。なお、図3では2本の配管のみ例示してある。
【0023】
なお、本実施形態では、熱源機と防振装置1を一体に組み付けた後に壁面に取り付ける例を示したが、最初に下側支持体3のLアングル部材を壁面に固定し、その後に順次、防振機構部4、上側支持体2、熱源機6を取り付け、最後に振れ防止機構2eにより熱源機6を壁面に固定する形態としてもよい。
【実施例1】
【0024】
本発明の効果を確認するため、本発明による防振装置を取り付けた熱源機(給湯暖房機)、をALC壁面に設置し、運転時の騒音及び振動(加速度)を測定した。比較のため、従来タイプの防振装置(市販品(N社製)及び図13と同タイプ)による評価も併せて行った。
【0025】
(1)試験装置及び測定方法
測定条件は表1の通りである。
【表1】
【0026】
(2)測定結果
(a)騒音レベル
図11に各防振装置による音圧レベル周波数特性比較を示す。また、表2に聴感及び騒音レベルの比較結果を示す。これらより、本発明タイプが従来タイプと比較して低騒音であることが分かる。
従来タイプでは100Hzにおける音圧ピーク値が約50dBであったが、本発明タイプでは約30dBであり、約20dB低減できた。この結果は表2の結果と一致しており、被験者五人に対しておこなった聴感試験では、いずれも従来タイプでは100Hz近傍の騒音が耳についていたものが、本発明タイプでは、全く聴こえなくなったと評価した。また、音を周波数重み付け特性Aに設定して得られた騒音レベルの平均値も約4dB小さくなった。
【表2】
【0027】
(a)制振性比較
図12に各防振装置による振動加速度の周波数特性比較を示す。縦軸の値は、加速度を対数尺度化した振動加速度レベルである。本発明タイプは、特に問題となる100Hz近傍(循環ポンプ固有振動数)の値が従来タイプと比較して小さく、振動低減効果が高いことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、ガス熱源機のみならず、振動源を内蔵する重量機器用の壁面設置用防振装置として広く適用可能である。
【符号の説明】
【0029】
1・・・・壁面設置用防振装置
2・・・・上側支持体
21・・・(上側支持体)前面パネル
22・・・(上側支持体)側面パネル
24,25・・・(上側支持体)ステー
26・・・補強板
3・・・・下側支持体
31・・・(下側支持体)前面パネル
32・・・(下側支持体)側面パネル
33・・・アングル部材
34,35・・・(下側支持体)ステー
4・・・・防振機構部
41・・・上側部材
42・・・下側部材
43・・・振動吸収体
5a、5b・・・振動吸収用絶縁部材
6・・・・熱源機
7・・・・振れ防止機構
10・・・壁面
13・・・かんざしボルト
【技術分野】
【0001】
本発明は熱源機の壁面設置用防振装置に関し、特に、防振性能が高く、かつ、配管施工性に優れた壁面設置用防振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯器や熱源機等、振動源を内蔵する重量機器を壁面に設置する場合、振動による騒音発生が問題となっている。特に、集合住宅等においては、振動を防止するために壁留め部材を上下のスラブに固定する施工が必要となり、コストアップ要因ともなっている。
さらに近年、建築コスト削減を目的として、集合住宅の壁構造材料として軽量のALC板を使用する例も多く、振動・騒音がさらに問題となっている。この場合、防振架台上に熱源機を設置すれば防振性能は確保されるが、コスト高となるため一般的とはいえない。
このような振動源壁面設置の防振対策として、機器の上下部を固定する壁掛金具を、防振部材である座付ブッシュと押えリングで狭持した状態で壁面にボルト固定し、壁掛金具に伝わる機器の振動を、座付ブッシュと押えリングで吸収する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、支持体である固定用ボルトは壁面に対して垂直方向に締め付けられるのに対して、機器に働く重力の作用線は壁面と平行であるため、モーメントの影響により防振部材に不均一な荷重が掛かり、振動の低減効果を十分に発揮できないという問題がある。さらに、防振ゴムに圧縮力と剪断力の両方が作用するため機器が前傾し、釣り合い位置で機器を鉛直に正立させるように支持体や防振材料を設計することが困難である。
【0003】
上記問題を解決するために、本出願人は、剛構造のみを経由して機器から壁面まで到達できないように、静荷重を支持する経路中に必ず防振材料が挿入されるような構成の壁掛防振装置100を提案している(特許文献2参照)。
壁掛防振装置100は、図13に示すように、上側の防振支持部101に関して、支持部材102の中心軸の作用線L1は、給湯器103の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されている。また、防振支持部104に関して、支持部材105の中心軸の作用線L2は、壁面に垂直(水平方向)、かつ、給湯器103の重心の垂直面上投影点Gを通過するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−329190号公報
【特許文献2】特開2007−315407号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
かかる構成により、壁掛防振装置100においては重心周りのモーメントがゼロとなり、防振材料は支持方向にのみ均一に圧縮又は伸長されるため、剪断力に弱い材料を防振材料として用いることが可能になり、また、防振材料の耐久性を向上させることができる。
しかしながら、熱源機のタイプとしては給湯、暖房、追焚及びこれらの複合があり、給湯器の場合は接続配管の数が通常一定であるため、重心位置が変化することは比較的少ないが、暖房・追焚系統を含む熱源機の場合は系統数が種々異なるため、機種ごとに重心位置が変化するという課題がある。また、構造がやや複雑であるため、製造コスト面の課題もある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願人らは鋭意研究の結果、上記課題を解決し、高い防振性能を確保した上で、施工の手間や製造コストを低減することのできる壁掛防振装置を考案し、試験により確認して発明を完成した。
本発明は以下の内容を要旨とする。すなわち、本発明に係る壁面設置用防振装置は、
(1)熱源機を壁面に設置するための壁面設置用防振装置であって、上側支持体と、下側支持体と、上側支持体と下側支持体との間に介在する防振機構部と、を備え、壁面に平行方向に配置される壁面固定部と、水平方向に配置される防振機構載置部と、第一の防振機構固定部と、を有する一対のLアングル部材を、上部両端部に備え、上側支持体は、第二の防振機構固定部と、熱源機固定部と、を備え、防振機構部は、下側部材と、上側部材と、下側部材と上側部材との間に介在する振動吸収体と、を備え、て成り、下側支持体は、熱源機と直接接続することなく壁面に固定され、かつ、Lアングル部材の前記第一の防振機構固定部において防振機構部の下側部材を固定し、上側支持体は、壁面に固定されることなく熱源機を固定し、かつ、前記第二の防振機構固定部において防振機構部の上側部材を固定する、ように構成したことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、上側支持体は上面側で熱源機に接続し、下面側で防振機構部の上側部材に接続する。一方、下側支持体は上面側で防振機構部の下側部材に接続し、下面側で壁面に固定されるLアングル部材に接続する。さらに、防振機構部の上側部材と下側部材とは振動吸収体を介して接続している。このような構成により、熱源機の振動は振動吸収体により吸収され、壁面に伝播することを防止できる。
さらに、熱源機の荷重は振動吸収体に垂直方向に掛かるため、振動吸収体に不均一な荷重が掛からず、振動の低減効果を十分に発揮できる。
【0008】
(2)前記上側支持体底面と前記下側支持体上面の間に、両支持体の接触を防止するための絶縁部材を、さらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、両支持体が絶縁部材を介して配置されているため、熱源機に直接接続している上側支持体の振動は絶縁部材により吸収され、下側支持体に振動が直接伝播することを防止することができる。なお、絶縁部材としては振動を吸収する性質を有する材質を用いることが必要である。例えば、EPDMゴム系発泡体等を用いることができる。
【0009】
(3)前記上側支持体及び前記下側支持体は、それぞれ少なくとも前面及び両側面を覆う配管カバー部材を、さらに備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱源機の荷重を底面部(Lアングル部材の防振機構載置部)で受ける構造としたため、モーメントの影響による防振部材への不均一荷重を防止することができ、従来の壁面設置用防振装置と比較して大幅な振動低減が可能となる。
また、熱源機の重心位置変化の影響を受けることもないため、熱源機タイプを問わず汎用的に利用できるという利点もある。
また、防振機構部を下側支持体の両端部に配置したため、熱源機底部の配管が干渉することなく、配管施工の容易化が可能となる。
また、上側支持体及び前記下側支持体に配管カバー部材を用いる発明においては、防振架台上に熱源機を設置するものと比較して、防振機構と配管カバー機能とを兼ね備えているため、施工の手間や製造コストの大幅な低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係る壁面設置用防振装置1の全体構成を示す図である。
【図2】防振装置1の壁面への設置態様(正面)を示す図である。
【図3】同(側面)を示す図である。
【図4(a)】下側支持体3の構成を示す図である。
【図4(b)】Lアングル部材33の構成を示す図である。
【図5(a)】上側支持体2の構成を示す図である。
【図5(b)】上側支持体2の側面パネル22の内側構成を示す図である。
【図6(a)】防振機構部4の構成を示す図である。
【図6(b)】振動吸収体43の展開図である。
【図7(a)】振れ防止機構7の構成を示す図である。
【図7(b)】振れ防止機構7の展開図である。
【図8(a)】防振機構部4の下側支持体3への接続態様を示す図である。
【図8(b)】同断面構成を示す図である。
【図9】下側支持体3と上側支持体2との接続態様を示す図である。
【図10】熱源機6の防振装置1への接続態様を示す図である。
【図11】防振装置タイプによる熱源機運転時の音圧レベル周波数特性比較図である。
【図12】防振装置タイプによる熱源機運転時の振動加速度周波数特性比較図である。
【図13】従来の壁掛防振装置100を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る壁面設置用防振装置の実施形態について、図1乃至10を参照してさらに詳細に説明する。重複説明を回避するため、各図において同一構成には同一符号を用いて示している。なお、本発明の範囲は特許請求の範囲記載のものであって、以下の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
<防振装置1の構成>
【0013】
図1を参照して、壁面設置用防振装置1は、上側支持体2と、下側支持体3と、上側支持体と下側支持体との間に介在する防振機構部4と、上側支持体2と下側支持体3との間に介在する絶縁部材5a、5bと、熱源機6の背面上部に設けられた振れ防止機構7と、を主要構成として備えている。
【0014】
図4(a)を参照して、下側支持体3は前面パネル31及び左右の側面パネル32と、背面側の上下のステー34,35と、側面パネル32の内側に配置され、壁面に固定される一対のLアングル部材33と、により構成されている。前面及び側面は各パネルにより遮蔽され、また、上面、底面及び背面は開放されている。隣接するパネル、ステー同士はLアングル部材33を覆ってビス固定され、全体として内部が空洞のボックス形状に形成されている。このような構成により下側支持体3は、配管カバーとして機能する前面パネル31及び側面パネル32により表面の美観が保持される。さらに、Lアングル部材33は側面パネル32に取り付けられるため、内部空間が配管スペースとして利用可能に構成されている。
図4(b)を参照して、Lアングル部材33は、壁面と平行方向に設けられた壁面固定部33aと、水平方向に設けられ、防振機構部4を載置するための台座部33b、33cと、これらと直角方向に設けられた防振機構固定部33eと、により構成されている。両台座部間にはチャネル部33dが形成され、後述するように防振機構部4の嵌合部42bを嵌合可能に構成されている。壁面固定部33aには、かんざしボルト貫通用のボルト孔33fが、防振機構固定部33eには防振機構取り付け用のビス孔33gが、それぞれ一対づつ設けられている。
【0015】
次に、図5(a)を参照して、上側支持体2は 配管カバーとして機能する前面パネル21、左右の側面パネル22及び背面パネル23と、前面側の上下のステー24,25と、により構成されている。以上の構成により、上側支持体2は、隣接するパネル及びステー同士のビス固定により、前面、背面及び側面が遮蔽され、上面及び底面は開放されたボックス形状に形成されている。なお、前面パネル21は、水抜き等のメンテナンス時に取り外し容易とするため、折り返し部21bを下側ステー25の水平面上に置き、ビス穴21aと上側ステー24のビス穴24aを合わせて、ビス固定可能に構成されている。
図5(b)を参照して、側面パネル22の内側には補強板26がスポット溶接されている。補強板26の上側には、熱源機底面を載置するための台座部26aが、下側には絶縁部材5b格納のための折り返し部26cが、それぞれ設けられている。折り返し部26cの上部には、防振機構部4取り付け用の4個のビス孔26bが設けられている。
【0016】
次に、図6(a)を参照して、防振機構部4は上側部材41と、下側部材42と、両者の間に介在する振動吸収体43と、により構成されている。上側部材41は、上側支持体2の補強板26に固定される取付部41aと、振動吸収体43の中間部に挟み込まれる台座部41bと、により両端が断面L字形状に構成されている。台座部41bの両端部は、取付部41aを構成するブラケット41c、41dにより補強されている。取付部41aの中央部には、補強板26固定用の一対のビス穴41eが設けられている。
下側部材42は、両端の振動吸収体台座部42aと、中央部のアングル部材33のチャネル部33dに嵌合する嵌合部42bと、中央下端部のアングル部材33の防振機構固定部33eへの取付部42cにより構成されている。取付部42cには、防振機構固定部33eへ固定用ボルト孔42dが設けられている。
【0017】
次に図6(b)を参照して、振動吸収体43は、横方向の振動吸収のための内側スリーブ状弾性体43bと、縦方向の振動吸収のための外側のバネ入り弾性体43aと、の二重構造により構成されている。上側部材41及び下側部材42の両台座部41b、42aは、振動吸収体43を介して以下の通り固定接続される。両台座部間に金属ワッシャー43d、バネ入り弾性体43aを配置し、台座部41bの上側にはゴムワッシャー43e、金属ワッシャー43fを配置する。スリーブ状弾性体43bを被覆したボルト43cをこれらの要素に挿通し、2連ナット43gにより締結固定する。なお、ボルト43cは台座部42aに溶接されている。
【0018】
次に図7(a)、7(b)を参照して、振れ防止機構7は、熱源機6の背面最上部に標準的に取り付けられている壁面固定金具7aと、固定金具7aを介して配置される振動吸収弾性体7b、7cにより構成されている。振れ防止機構7の設置は以下の通り行う。固定金具7aの熱源機側に金属ワッシャー7e、7f、弾性体7bを配置し、壁面側に弾性体7cを配置する。アンカービス7dをこれら各構成要素に挿通し、壁面10に埋め込む。
【0019】
<防振装置1の設置>
壁掛設置用防振装置1は以上のように構成されており、次に、各構成の接続関係及び壁面への設置形態について説明する。設置は以下の工程に従い行うことができる。
(a)最初に、防振機構部4を下側支持体3に取り付ける。(b)次に、下側支持体3と上側支持体2とを一体に接続し、防振装置1を形成する。(c)次いで、一体化された防振装置1に熱源機6を取り付ける。(d)最後に、熱源機一体となった防振装置1を壁面に取り付ける。 以下、各工程の詳細について説明する。
(a)下側支持体3への防振機構部4の固定
図8(a)、8(b)を参照して、アングル部材33の台座部33b、33cに防振機構部4の下側部材台座部42aを載置し、さらに嵌合部42bをチャネル部33dに嵌め込み、取付部42cを防振機構固定部33eにビス固定する。
【0020】
(b)防振装置1の形成
図8(b)、9を参照して、次に下側支持体3と上側支持体2とを一体に接続し、防振装置1を形成する。具体的には、下側支持体3の各パネル又はステーの折返し部の上に振動吸収用絶縁部材5a、5bを載置し、その上に上側支持体2の底面を載せる。なお、絶縁部材5a、5bとしては、EPDMゴム系発泡体を用いることができる。
図5(b)、図6(a)をも参照して、この状態で側面パネル22と一体の補強板26に設けられたビス孔26bと、防振機構部4の取付部41aに設けられているビス穴41eとを合わせてビス固定する。以上の工程により防振装置1が形成される。
【0021】
(c)熱源機6の防振装置1への取り付け
次に、熱源機6を防振装置1に取り付ける。図10を参照して、両者の接続は補強板26に設けられた熱源機台座部26aに熱源機6底部を載せ、側面パネル22及びステー24の各ビス穴22a、24bと、熱源機の固定用ビス穴6b、6aの位置をそれぞれ合わせて、ビス固定することにより行うことができる。
【0022】
(d)防振装置付熱源機の壁面設置
図2,3を参照して、設置に先立って室内側から壁面10を貫通してかんざしボルト13を取り付けておく。熱源機6と一体の防振装置1のアングル部材33のボルト孔33fにかんざしボルト13を通し、ナットで固定する。熱源機6が防振装置1に固定された状態で、振れ防止機構7を用いて熱源機6を壁面10に取り付ける。これにより、熱源機6稼動中の振動を防止しつつ、前後方向への振れを防止することができる。
熱源機6及び防振装置1の壁面10への固定完了後に、前もって壁面10を貫通して室外に取り出してある配管類14を、熱源機10の対応する配管口と接続して、設置を終了する。なお、図3では2本の配管のみ例示してある。
【0023】
なお、本実施形態では、熱源機と防振装置1を一体に組み付けた後に壁面に取り付ける例を示したが、最初に下側支持体3のLアングル部材を壁面に固定し、その後に順次、防振機構部4、上側支持体2、熱源機6を取り付け、最後に振れ防止機構2eにより熱源機6を壁面に固定する形態としてもよい。
【実施例1】
【0024】
本発明の効果を確認するため、本発明による防振装置を取り付けた熱源機(給湯暖房機)、をALC壁面に設置し、運転時の騒音及び振動(加速度)を測定した。比較のため、従来タイプの防振装置(市販品(N社製)及び図13と同タイプ)による評価も併せて行った。
【0025】
(1)試験装置及び測定方法
測定条件は表1の通りである。
【表1】
【0026】
(2)測定結果
(a)騒音レベル
図11に各防振装置による音圧レベル周波数特性比較を示す。また、表2に聴感及び騒音レベルの比較結果を示す。これらより、本発明タイプが従来タイプと比較して低騒音であることが分かる。
従来タイプでは100Hzにおける音圧ピーク値が約50dBであったが、本発明タイプでは約30dBであり、約20dB低減できた。この結果は表2の結果と一致しており、被験者五人に対しておこなった聴感試験では、いずれも従来タイプでは100Hz近傍の騒音が耳についていたものが、本発明タイプでは、全く聴こえなくなったと評価した。また、音を周波数重み付け特性Aに設定して得られた騒音レベルの平均値も約4dB小さくなった。
【表2】
【0027】
(a)制振性比較
図12に各防振装置による振動加速度の周波数特性比較を示す。縦軸の値は、加速度を対数尺度化した振動加速度レベルである。本発明タイプは、特に問題となる100Hz近傍(循環ポンプ固有振動数)の値が従来タイプと比較して小さく、振動低減効果が高いことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、ガス熱源機のみならず、振動源を内蔵する重量機器用の壁面設置用防振装置として広く適用可能である。
【符号の説明】
【0029】
1・・・・壁面設置用防振装置
2・・・・上側支持体
21・・・(上側支持体)前面パネル
22・・・(上側支持体)側面パネル
24,25・・・(上側支持体)ステー
26・・・補強板
3・・・・下側支持体
31・・・(下側支持体)前面パネル
32・・・(下側支持体)側面パネル
33・・・アングル部材
34,35・・・(下側支持体)ステー
4・・・・防振機構部
41・・・上側部材
42・・・下側部材
43・・・振動吸収体
5a、5b・・・振動吸収用絶縁部材
6・・・・熱源機
7・・・・振れ防止機構
10・・・壁面
13・・・かんざしボルト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源機を壁面に設置するための壁面設置用防振装置であって、
上側支持体と、下側支持体と、上側支持体と下側支持体との間に介在する防振機構部と、を備え、
前記下側支持体は、壁面に平行方向に配置される壁面固定部と、水平方向に配置される防振機構載置部と、第一の防振機構固定部と、を有する一対のLアングル部材を、上部両端部に備え、
前記上側支持体は、第二の防振機構固定部と、熱源機固定部と、を備え、
前記防振機構部は、下側部材と、上側部材と、下側部材と上側部材との間に介在する振動吸収体と、を備え、て成り、
前記下側支持体は、熱源機と直接接続することなく壁面に固定され、かつ、Lアングル部材の前記第一の防振機構固定部において防振機構部の下側部材を固定し、
前記上側支持体は、壁面に固定されることなく熱源機を固定し、かつ、前記第二の防振機構固定部において防振機構部の上側部材を固定する、
ように構成したことを特徴とする壁面設置用防振装置。
【請求項2】
前記上側支持体底面と前記下側支持体上面の間に、両支持体の接触を防止するための絶縁部材を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の壁面設置用防振装置。
【請求項3】
前記上側支持体及び前記下側支持体は、それぞれ少なくとも前面及び両側面を覆う配管カバー部材を、さらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の壁面設置用防振装置。
【請求項1】
熱源機を壁面に設置するための壁面設置用防振装置であって、
上側支持体と、下側支持体と、上側支持体と下側支持体との間に介在する防振機構部と、を備え、
前記下側支持体は、壁面に平行方向に配置される壁面固定部と、水平方向に配置される防振機構載置部と、第一の防振機構固定部と、を有する一対のLアングル部材を、上部両端部に備え、
前記上側支持体は、第二の防振機構固定部と、熱源機固定部と、を備え、
前記防振機構部は、下側部材と、上側部材と、下側部材と上側部材との間に介在する振動吸収体と、を備え、て成り、
前記下側支持体は、熱源機と直接接続することなく壁面に固定され、かつ、Lアングル部材の前記第一の防振機構固定部において防振機構部の下側部材を固定し、
前記上側支持体は、壁面に固定されることなく熱源機を固定し、かつ、前記第二の防振機構固定部において防振機構部の上側部材を固定する、
ように構成したことを特徴とする壁面設置用防振装置。
【請求項2】
前記上側支持体底面と前記下側支持体上面の間に、両支持体の接触を防止するための絶縁部材を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の壁面設置用防振装置。
【請求項3】
前記上側支持体及び前記下側支持体は、それぞれ少なくとも前面及び両側面を覆う配管カバー部材を、さらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の壁面設置用防振装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図8(a)】
【図8(b)】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図5(a)】
【図5(b)】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図7(a)】
【図7(b)】
【図8(a)】
【図8(b)】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−33131(P2011−33131A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−180466(P2009−180466)
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]