説明

燃料タンク用バルブ

【課題】 燃料タンクへの燃料充填時における燃料ガス温度を正確に計測して監視できる燃料タンク用バルブを提供すること。
【解決手段】 タンク100内に燃料ガスGを充填する充填口6と、タンク100内の燃料ガスGを出力する出力口7とを有するバルブ本体5と、充填口6から充填される燃料ガスGをタンク100の軸方向に対して所定角度傾けて噴出する噴流偏向ピース10とを備え、噴流偏向ピース10は、燃料ガスGをタンク100内に噴出する噴出口11を有する燃料噴出部17と、タンク100内に充填される燃料ガスGの温度を計測する温度センサ20が配置される温度計測部13とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料タンクに設けられる燃料タンク用バルブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料タンクには、タンク内に燃料ガスを充填するとともに、ガス使用時には出力できるようにタンクに直接取付ける元弁形の燃料タンク用バルブが設けられている。
【0003】
図6は、この種の燃料タンクを示す断面図であり、燃料タンク100は、一般的に、金属等の高気密性を有するタンクインナー部材101と、軽量の高張力材を用いたタンクアウター部材102との二重構造となった略円筒形状に形成されている。そして、タンク100の一端にバルブ103が設けられ、他端はプラグ104で塞がれている。
【0004】
しかし、図6に示す構造の場合、燃料タンク100に取り付けられたバルブ103を介してタンク内に高圧の燃料ガスGを充填する際、燃料ガスGの噴流が直接当たるタンク後端付近の温度が上昇し、高圧充填時には部分的な温度上昇による熱膨張によって燃料タンク100に歪みを生じてしまう。
【0005】
そこで、この種の先行技術として、図7に示すように、燃料ガスGを燃料タンク100内に充填する際に、バルブ113に設けた噴出口ユニット115の噴出口116から角度αを持たせて充填することで燃料ガスGを拡散させ、燃料タンク100の部分的な熱膨張による歪みを防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3864815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、燃料タンクに高圧の燃料ガスを充填する場合、充填時に燃料タンクの異常な温度上昇を防ぐために、燃料タンク内のガス温度を計測、及びその温度を監視しながら充填する要望が高くなっている。
【0008】
そこで、本発明者は、燃料タンクに直接取り付けられるバルブに温度センサを内蔵させることを考えた。また、高圧の燃料ガスの充填時には、バルブに内蔵させた温度センサを燃料ガスで破損しないようにすることも考えた。
【0009】
なお、上記特許文献1に記載のタンク構造には、温度センサをバルブに設けることについて何ら記載されていない。そのため、特許文献1のタンク構造では、高圧ガスの正確な温度計測及び監視が難しく、高圧の燃料ガスによる温度センサの破損を生じるおそれがある。
【0010】
そこで、本発明は、燃料タンクへの燃料充填時における燃料ガス温度を正確に計測して監視できる燃料タンク用バルブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、タンク内に燃料ガスを充填する充填口と前記タンク内の燃料ガスを出力する出力口とを有するバルブ本体と、前記充填口から充填される燃料ガスをタンクの軸方向に対して所定角度傾けて噴出する噴流偏向ピースと、を備えた燃料タンク用バルブであって、前記噴流偏向ピースは、燃料ガスを前記タンク内に噴出する噴出口を有する燃料噴出部と、前記タンク内に充填される燃料ガスの温度を計測する温度センサが配置される温度計測部と、を備えている。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「燃料ガス」は、高圧の「水素ガス」、「天然ガス」等の燃料ガスをいう。この構成により、バルブ本体の充填口からタンク内に充填する燃料ガスを、噴流偏向ピースの噴出口でタンクの軸方向に対して所定角度傾けて偏向した状態で噴出して充填し、その充填する燃料ガスの温度を正確に計測して監視することができる。
【0012】
また、前記噴流偏向ピースは、前記燃料噴出部から充填する燃料ガスの一部を前記温度計測部に導く導通路を有していてもよい。このように構成すれば、充填する燃料ガスの温度をより正確に計測することができ、燃料ガスのより正確な温度監視をすることができる。
【0013】
また、前記噴流偏向ピースは、前記温度計測部と前記燃料噴出部との間に隔壁部を有し、前記導通路は、前記燃料噴出部から充填する燃料ガスが前記温度センサに直接当らない位置に設けられていてもよい。このように構成すれば、隔壁部で高圧充填時の燃料ガスが温度センサに直接当ることがなく、燃料ガスによる温度センサの破損等を確実に防止しつつ燃料ガスの温度を正確に計測して監視することができる。
【0014】
また、前記噴流偏向ピースは、前記タンクの内面に沿って燃料ガスを噴射するように噴流偏向ピースの側面に前記噴出口を有していてもよい。このように構成すれば、噴流偏向ピースの噴出口からタンクの内面に沿って燃料ガスが噴出されて充填されるため、タンクの局所的な温度上昇を抑制することができる。
【0015】
また、前記噴出口は、前記タンクの軸方向と直交する方向に対して、前記充填口に通じる充填穴を中心に周方向に所定角度振って燃料ガスを噴出するように形成されていてもよい。このように構成すれば、噴流偏向ピースの噴出口からタンクの内面に沿って噴出される燃料ガスが所定の角度で螺旋状に流れて充填されるため、タンクの局所的な温度上昇を更に抑制することができる。
【0016】
また、前記噴流偏向ピースは、前記出力口に通じる出力穴と、該出力穴から前記出力口に出力する燃料ガス中の異物を除去するフィルタを具備していてもよい。このように構成すれば、噴流偏向ピースを交換することでフィルタを容易に交換することができる。
【0017】
また、前記バルブ本体は、前記噴流偏向ピースとの接合面に前記出力口に出力する燃料ガス中の異物を除去するフィルタを具備していてもよい。このように構成すれば、噴流偏向ピースを取外すことで、バルブ本体からフィルタを容易に取外して交換することができる。
【0018】
また、前記バルブ本体は、前記タンクの内部に配置される開閉弁の弁取付部を有し、前記噴流偏向ピースは、前記弁取付部に取付けた開閉弁に外嵌する開口部を有していてもよい。このように構成すれば、タンク内に開閉弁を設ける構成の燃料タンク用バルブにおいて、燃料ガスを噴流偏向ピースの噴出口でタンクの軸方向から所定角度で偏向して充填し、その充填する燃料ガスの温度を温度センサで正確に計測して監視することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、充填時の燃料タンクの温度上昇を抑制できるとともに、充填時に燃料ガスの温度を正確に計測して監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態に係る燃料タンクのバルブ部分を示す断面図である。
【図2】図1に示すバルブ部分のII−II矢視図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る燃料タンクのバルブ部分を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る燃料タンクのバルブ部分を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態に係る燃料タンクのバルブ部分を示す断面図である。
【図6】従来の燃料タンクを示す縦断面図である。
【図7】従来の燃料タンクのバルブ部分を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、燃料タンク用バルブを拡大した断面図に基づいて説明する。燃料タンク100は、上述した図6に示す燃料タンク100と同様に略円筒形状に形成されており、同一の符号を付して説明する。また、充填する燃料ガスGは実線矢印で示し、出力する燃料ガスGは一点鎖線矢印で示す。
【0022】
図1に示すように、第1実施形態の燃料タンク用バルブ1は、燃料タンク100の一端に取付けられており、ネジ部2にねじ込んでシールリング3によってシールされた状態で取付けられている。燃料タンク用バルブ1のバルブ本体5には、図示する上部に充填口6が設けられ、下部に出力口7が設けられている。充填口6に通じる充填穴8及び出力口7に通じる出力穴9が、タンク100の内部に通じるように設けられている。出力穴9はバルブ本体5の中心に設けられ、充填穴8は中心から一方に偏って設けられている。
【0023】
そして、この実施形態では、バルブ本体5の中心に対して上記充填穴8と対称位置に温度センサ20が設けられている。この温度センサ20は、バルブ本体5に固定されており、温度感知部分であるプローブ21がタンク100の内方に向けて突出している。図示する点線は電気線であり、温度センサ20で検知した温度を計測及び監視する制御装置(図示略)に接続されている。
【0024】
さらに、上記バルブ本体5のタンク内側部分には、噴流偏向ピース10が設けられている。噴流偏向ピース10は、上記充填穴8からタンク100内に充填される燃料ガスGを、タンク100の軸方向から所定角度傾けて噴出する噴出口11を有する燃料噴出部17を具備する。この噴流偏向ピース10には、上記バルブ本体5の出力穴9と連通する出力穴12も設けられている。この実施形態の噴流偏向ピース10は、ボルト14でバルブ本体5に取付けられている。
【0025】
図2にも示すように、この噴流偏向ピース10に設けられた噴出口11は、噴流偏向ピース10の側面に設けられており、充填穴8から充填される燃料ガスGをタンク100の内面の曲線に沿うように軸方向に対して大きく傾けて噴出するようになっている。これにより、タンク100に充填される燃料ガスGは、タンク内面に沿ってタンク後端方向に拡散して充填される。
【0026】
上記噴出口11は、図2に示す状態で、タンク100の軸方向に対して直交する径方向に燃料ガスGを噴出するように設けられているが、軸方向と直交する方向に対して、上記充填穴8を中心に周方向に所定の角度β(図2に示す一点鎖線)で振って燃料ガスGを噴出するように形成してもよい。角度βは、噴流偏向ピース10の軸心と充填穴を結ぶ直線に対する傾き角度である。このように噴出口11を振って形成することにより、噴出口11からタンク100の内面に沿って噴出される燃料ガスGを所定の角度で螺旋状に流すことができ、タンク100の局所的な温度上昇を更に抑制することができる。
【0027】
また、噴流偏向ピース10には、上記温度センサ20が配置される所定の空間である温度計測部13と燃料噴出部17との間に隔壁部16が形成されている。
【0028】
このように噴流偏向ピース10は、充填する燃料ガスGを拡散させる燃料噴出部17と温度センサ20が取付けられている温度計測部13との間に隔壁を備えることにより、燃料ガスGの噴流が温度センサ20のプローブ21に直接当たることを防止している。
【0029】
この実施形態では、燃料噴出部17と温度計測部13とを180°ずらした対称位置に設けることで、燃料ガスGによる噴流偏向ピース10の温度変化が温度計測部13の温度変化に大きく影響しないようにしているが、燃料噴出部17と温度計測部13の位置は、燃料ガスGが温度センサ20に直接当らない位置であれば、90°ずらした位置やその他の角度でずらした位置に設けてもよい。
【0030】
さらに、この実施形態では、上記噴流偏向ピース10に、燃料噴出部17からタンク内に充填される燃料ガスGの一部を上記温度センサ20が設けられた温度計測部13に導く導通路15が設けられている。この導通路15は、燃料噴出部17から導いた燃料ガスGが温度センサ20のプローブ21に直接当らないように設けられている。つまり、導通路15の延長線上にプローブ21が位置しないように設計される。導通路15としては、実線で示す直線状の形態や、図2に二点鎖線で示す円弧状の形態等、燃料ガスGが温度センサ20に直接当らないような形状であればよい。
【0031】
上記導通路15は、噴流偏向ピース10のバルブ本体5との接触面側に設けられており、噴流偏向ピース10をバルブ本体5に固定することで溝状の導通路15が形成されるようになっている。
【0032】
以上のような燃料タンク用バルブ1によれば、充填口6から充填穴8及び噴出口11を介してタンク100内に充填される燃料ガスGは、タンク100の内面に沿って充填されるため、高圧の燃料ガスGによる燃料タンク100の局所的な温度上昇を抑制しながら安定して充填することができる。
【0033】
また、バルブ本体5に設けられた温度センサ20によって充填される燃料ガスGの温度を正確に計測することができるので、充填する燃料ガスGの温度を監視して安定した燃料ガス充填作業を行うことができる。しかも、この実施形態では、噴出口11から導通路15を介して温度センサ20を設けた温度計測部13に燃料ガスGを導いているので、充填時におけるバルブ本体5近傍の燃料ガスGの温度をより正確に計測して監視することができる。
【0034】
その上、充填する燃料ガスGが温度センサ20に直接当らないようにしているので、高圧の燃料ガス充填時でも燃料ガスGによる温度センサ20の破損を確実に防止することができる。
【0035】
図3は、上記噴流偏向ピース10に、出力穴9から出力口7に出力する燃料ガス中の異物を除去するフィルタ30を設けた例である。なお、フィルタ30以外の構成は上記燃料タンク用バルブ1と同一であるため、同一の構成には同一符号を付して、その説明は省略する。
【0036】
この例のフィルタ30は、噴流偏向ピース10の出力穴12のタンク内側部分にフィルタ配設部31を形成し、このフィルタ配設部31にフィルタ30を配設してCリング32で固定している。
【0037】
このように噴流偏向ピース10にフィルタ30を設ければ、フィルタ30に目詰まりや破損等を生じたとしても、噴流偏向ピース10を交換することでフィルタ30を容易に交換することができる。
【0038】
また、図4に示すように、フィルタ35は、バルブ本体5の噴流偏向ピース10との接触面の出力穴9の部分にフィルタ配設部36を形成し、このフィルタ配設部36にフィルタ35とフィルタ押え37(例えば、ゴム等の弾性部材)とを配設して噴流偏向ピース10でバルブ本体5に押圧して取付けるようにしてもよい。このようにしてフィルタ35を取付ければ、噴流偏向ピース10を外すことでフィルタ35を容易に交換することができる。
【0039】
このように、バルブ本体5とは別体の噴流偏向ピース10を設ける部分には、出力ライン用のフィルタ30,35など、別の構成要素が取り付けられてもよく、フィルタ30,35のような別の構成要素をバルブ本体5に直接固定する場合に比べて、噴流偏向ピース10ごと交換すれば、容易にその構成要素を交換することが可能となる。
【0040】
図5に示すように、第2実施形態の燃料タンク用バルブ40は、タンク100の内部に出力穴9を開閉する開閉弁60を設けた実施形態である。なお、上記第1実施形態における燃料タンク用バルブ1と同一の構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0041】
この実施形態のバルブ本体45には、タンク内側部分に開閉弁60の弁取付部46が設けられている。この弁取付部46は、開閉弁60の形式等に応じて形成されるが、この例では、開閉弁60の固定部材61を固定するネジ部47が設けられている。
【0042】
また、噴流偏向ピース50には、上記弁取付部46に取付けられる開閉弁60に外嵌する開口部51が設けられている。噴流偏向ピース50には図示しない略円筒状の突起がバルブ本体45に向かって突出して形成されており、その突起をバルブ本体45に設けられた穴に挿入することで、噴流偏向ピース50がバルブ本体45の軸心位置に位置決めされるようになっている。この噴流偏向ピース50にも、噴出口11と開口部51との間に隔壁部52が設けられている。
【0043】
さらに、上記開閉弁60は、上記固定部材61に設けられた筒状のガイド62の外周に励磁コイル63が設けられ、この励磁コイル63の内側に固定磁極64と可動鉄心65とが設けられている。励磁コイル63が励磁されて可動鉄心65が軸方向に移動させられると、この可動鉄心65とロッド66で連結された先端部材67の先端に設けられたシート部68がバルブ本体45から離間させられるようになっている。
【0044】
そして、開閉弁60の固定部材61をバルブ本体45の弁取付部46に固定し、噴流偏向ピース50のバルブ本体45側の面に設けられた突起をバルブ本体45の穴に挿入しながら、開口部51をこの固定部材61の位置に配置することにより、噴流偏向ピース50がバルブ本体45の中心に配置される。その後、開閉弁60の励磁コイル63によって噴流偏向ピース50がバルブ本体45との間に挟まれ、この励磁コイル63をナット69で固定することにより、噴流偏向ピース50が励磁コイル63とバルブ本体45との間に固定されている。
【0045】
また、この実施形態の噴流偏向ピース50も、充填する燃料ガスGの噴出口11と、その温度を計測する温度センサ20を配置する温度計測部13が形成されている。この実施形態の場合、バルブ本体45のタンク内側部分に大きな開閉弁60を設けているため、噴出口11から一部の燃料ガスGを温度計測部13に導く導通路15は、図2に二点鎖線で示すように、開口部51の外側に円弧状に形成される。
【0046】
以上のような燃料タンク用バルブ40によれば、タンク100の内部に開閉弁60を設けるインタンク構成の燃料タンク用バルブ40において、タンク内に充填される燃料ガスGはタンク100の内面に沿って充填されるため、高圧の燃料ガスGによる燃料タンク100の局所的な温度上昇を抑制しながら安定して高圧充填することができる。
【0047】
しかも、この実施形態でも、導通路15によって噴出口11から燃料ガスGの一部を温度計測部13に導いているので、バルブ本体45に設けられた温度センサ20によって充填時におけるバルブ本体45近傍の燃料ガスGの温度を正確に計測することができ、充填する燃料ガスGの温度及び速度を監視して安定した燃料ガス充填作業を行うことができる。
【0048】
なお、上記実施形態における温度センサ20及び導通路15は一例であり、温度センサ20の形式等に応じて適した導通路15を設ければよく、これらの構成は上記実施形態に限定されるものではない。
【0049】
また、上記実施形態では噴流偏向ピース10,50を所定高さの円柱体で形成しているが、多角柱体や他の形態であってもよく、上述した噴出口11、温度計測部13及び導通路15を有していれば、形態は上記実施形態に限定されるものではない。
【0050】
さらに、上記実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係る燃料タンク用バルブは、高圧のガスを充填する燃料タンク用のバルブとして利用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 燃料タンク用バルブ
5 バルブ本体
6 充填口
7 出力口
8 充填穴
9 出力穴
10 噴流偏向ピース
11 噴出口
12 出力穴
13 温度計測部
14 ボルト
15 導通路
16 隔壁部
17 燃料噴出部
20 温度センサ
21 プローブ
30 フィルタ
31 フィルタ配設部
35 フィルタ
36 フィルタ配設部
40 燃料タンク用バルブ
45 バルブ本体
46 弁取付部
50 噴流偏向ピース
51 開口部
52 隔壁部
60 開閉弁
61 固定部材
100 燃料タンク
G 燃料ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンク内に燃料ガスを充填する充填口と前記タンク内の燃料ガスを出力する出力口とを有するバルブ本体と、
前記充填口から充填される燃料ガスをタンクの軸方向に対して所定角度傾けて噴出する噴流偏向ピースと、を備えた燃料タンク用バルブであって、
前記噴流偏向ピースは、燃料ガスを前記タンク内に噴出する噴出口を有する燃料噴出部と、前記タンク内に充填される燃料ガスの温度を計測する温度センサが配置される温度計測部と、を備えていることを特徴とする燃料タンク用バルブ。
【請求項2】
前記噴流偏向ピースは、前記燃料噴出部から充填する燃料ガスの一部を前記温度計測部に導く導通路を有している請求項1に記載の燃料タンク用バルブ。
【請求項3】
前記噴流偏向ピースは、前記温度計測部と前記燃料噴出部との間に隔壁部を有し、
前記導通路は、前記燃料噴出部から充填する燃料ガスが前記温度センサに直接当らない位置に設けられている請求項2に記載の燃料タンク用バルブ。
【請求項4】
前記噴流偏向ピースは、前記タンクの内面に沿って燃料ガスを噴射するように噴流偏向ピースの側面に前記噴出口を有している請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料タンク用バルブ。
【請求項5】
前記噴出口は、前記タンクの軸方向と直交する方向に対して、前記充填口に通じる充填穴を中心に周方向に所定角度振って燃料ガスを噴出するように形成されている請求項4に記載の燃料タンク用バルブ。
【請求項6】
前記噴流偏向ピースは、前記出力口に通じる出力穴と、該出力穴から前記出力口に出力する燃料ガス中の異物を除去するフィルタを具備している請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料タンク用バルブ。
【請求項7】
前記バルブ本体は、前記噴流偏向ピースとの接合面に前記出力口に出力する燃料ガス中の異物を除去するフィルタを具備している請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料タンク用バルブ。
【請求項8】
前記バルブ本体は、前記タンクの内部に配置される開閉弁の弁取付部を有し、
前記噴流偏向ピースは、前記弁取付部に取付けた開閉弁に外嵌する開口部を有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料タンク用バルブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−64440(P2013−64440A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203271(P2011−203271)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【Fターム(参考)】