説明

燃料電池システムの制御方法

【課題】燃料電池の劣化又は破損を防止することができるハイブリッド型の燃料電池システムを提供する。
【解決手段】VCU77のコンバータECU76がV2制御モード(2次電圧目標値V2tarに基づいてDC/DCコンバータ74を動作させるモード)で動作していないとき、アシスト出力Pasi(バッテリユニット60の現在の出力)とFC許容最大出力Pfc_max(FC42の許容最大出力)との和から第1補機消費電力Pau1(エアコンプレッサ46の消費電力)を差し引いた値以下になるようにモータ出力制限値Pmot_limを設定する。これにより、バッテリユニット60の出力の不足分をFC42がFC許容最大出力Pfc_maxを超えて補うことを避け、FC42の劣化又は破損を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、燃料電池と蓄電装置により負荷に電力を供給する燃料電池システムに関する。より詳細には、前記負荷への電力供給を制御することにより、前記燃料電池の過度の出力に伴う劣化又は破損を防止する燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電力源を組み合わせて負荷への電力供給を行ういわゆるハイブリッド型の電力システムが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。特許文献1は、エンジンにより駆動される発電機と、蓄電装置としてのバッテリとを組み合わせた電力システムであり、特許文献2は、燃料電池と蓄電装置とを組み合わせた電力システムである。
【0003】
特許文献1では、バッテリの過放電の防止等のため、バッテリの最大出力と発電機の実際の出力の和を超えないように、走行モータ(負荷)のトルクを制御する(特許文献1の要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−166009号公報
【特許文献2】特開2005−166582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されるような、エンジンにより駆動される発電機(すなわち、機械的な電力源)であれば、エンジン回転数に応じて電力が供給される。このため、車両駆動用のモータの要求出力が、発電機の供給電力を超えても、発電機はそれ以上の電力を供給し得ない。これに対し、特許文献2に記載されるような燃料電池は、その出力特性より、モータの要求出力(負荷の要求電力)に応じて供給電力が変化し、モータの要求出力が燃料電池の許容最大出力(定格電力)を超えると、当該許容最大出力を上回る電力を供給してしまう。このため、モータの要求出力次第では、燃料電池は過度の出力を行い、燃料電池の劣化又は破損につながってしまう。
【0006】
また、上記の内容は、負荷が車両駆動用のモータの場合に限られず、それ以外の負荷についても該当する。
【0007】
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、燃料電池の劣化又は破損を防止することができるハイブリッド型の燃料電池システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る燃料電池システムは、負荷への電力供給を行う燃料電池と、前記燃料電池と並列に前記負荷に接続され、前記負荷に電力供給を行う蓄電装置と、前記負荷と前記蓄電装置との間に配置され、前記蓄電装置の出力電圧を変換することで前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を変化させ、前記燃料電池から前記負荷への供給電力を制御する電圧変換部と、前記負荷の消費電力を制御する負荷制御部と、を備えるものであって、前記負荷制御部は、前記電圧変換部が前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御しているとき、前記燃料電池の実際の出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の許容最大出力との和以下になるように前記負荷の消費電力を制限し、且つ、前記電圧変換部が前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御していないとき、前記燃料電池の許容最大出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の実際の出力との和以下になるように前記負荷の消費電力を制限することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、電圧変換部が燃料電池と負荷の間の電圧を制御していないとき、すなわち、蓄電装置又は電圧変換部がその許容最大出力を出力しない可能性があるとき、燃料電池の許容最大出力と蓄電装置又は電圧変換部の実際の出力との和以下になるように負荷の消費電力を制限する。これにより、蓄電装置又は電圧変換部の出力の不足分を燃料電池がその許容最大出力を超えて補うことを避け、燃料電池の劣化又は破損を防止することができる。また、電圧変換部が燃料電池と負荷の間の電圧を制御している場合と制御していない場合とで、負荷の消費電力の制限方法を切り替えるため、燃料電池からの出力と蓄電装置又は電圧変換部からの出力とを好適に制御することができる。
【0010】
前記負荷は、例えば、車両駆動用のモータとすることができる。これにより、電圧変換部が燃料電池と負荷の間の電圧を制御していない場合でも、燃料電池と蓄電装置又は電圧変換部とから最大限の電力を供給可能となるため、モータのトルクが必要以上に低減されることを回避し、ドライバビリティを向上させることができる。
【0011】
前記燃料電池システムは、さらに、前記モータと前記燃料電池又は前記蓄電装置との間から電力供給を受ける補機を備え、前記負荷制御部は、前記電圧変換部が前記燃料電池と前記モータの間の電圧を制御しているとき、前記燃料電池の実際の出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の許容最大出力との和から前記補機の消費電力を差し引いた値以下になるように前記負荷の消費電力を制限し、又は、前記電圧変換部が前記燃料電池と前記モータの間の電圧を制御していないとき、前記燃料電池の許容最大出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の実際の出力との和から前記補機の消費電力を差し引いた値以下になるように前記負荷の消費電力を制限してもよい。これにより、モータと燃料電池又は蓄電装置との間から電力供給を受ける補機を設けた場合でも、当該補機の消費電力を確保し、燃料電池及び蓄電装置をより確実に保護することができる。
【0012】
前記補機には、前記燃料電池にエアを供給するエアコンプレッサを含めてもよい。これにより、消費電力が比較的大きいエアコンプレッサの消費電力を確保し、エアコンプレッサを安定して駆動することができると共に、燃料電池及び蓄電装置をより確実に保護することができる。
【0013】
前記負荷制御部は、前記電圧変換部が前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御しているとき又は前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御していないとき、前記燃料電池、前記蓄電装置又は前記電圧変換部の実際の出力がその許容最大出力よりも高ければ、前記実際の出力の代わりに前記許容最大出力を用いて前記負荷の消費電力を制限することができる。これにより、燃料電池、蓄電装置又は電圧変換部の実際の出力が、過渡的にその許容最大出力より高くなったとしても、燃料電池又は蓄電装置を保護することができる。
【0014】
この発明に係る燃料電池システムは、負荷への電力供給を行う燃料電池と、前記燃料電池と並列に前記負荷に接続され、前記負荷に電力供給を行う蓄電装置と、前記負荷の消費電力を制御する負荷制御部と、を備えるものであって、前記負荷制御部は、前記燃料電池の許容最大出力と前記蓄電装置の実際の出力との和以下になるように前記負荷の消費電力を制限することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、燃料電池の許容最大出力と蓄電装置の実際の出力との和以下になるように負荷の消費電力を制限する。これにより、蓄電装置の出力の不足分を燃料電池がその許容最大出力を超えて補うことを避け、燃料電池の劣化及び破損を防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、電圧変換部が燃料電池と負荷の間の電圧を制御していないとき、すなわち、蓄電装置又は電圧変換部がその許容最大出力を出力しない可能性があるとき、燃料電池の許容最大出力と蓄電装置又は電圧変換部の実際の出力との和以下になるように負荷の消費電力を制限する。これにより、蓄電装置又は電圧変換部の出力の不足分を燃料電池がその許容最大出力を超えて補うことを避け、燃料電池の劣化又は破損を防止することができる。また、電圧変換部が燃料電池と負荷の間の電圧を制御している場合と制御していない場合とで、負荷の消費電力の制限方法を切り替えるため、燃料電池からの出力と蓄電装置又は電圧変換部からの出力とを好適に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】この発明の一実施形態に係る燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の回路図である。
【図2】上記実施形態においてモータに供給する電力を算出する処理のフローチャートである。
【図3】上記実施形態におけるモータ出力制限値の算出処理のフローチャートである。
【図4】上記実施形態におけるアシスト許容最大出力の算出処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
A.一実施形態
1.燃料電池車両10の構成
(1)全体構成
図1は、この発明の一実施形態に係る燃料電池システム12(以下「FCシステム12」とも称する。)を搭載した燃料電池車両10(以下「FC車両10」とも称する。)の回路図である。FC車両10は、基本的には、モータユニット20と、FCユニット40と、バッテリユニット60と、統括制御部80{以下「統括ECU80」(ECU:Electric Control Unit)とも称する。}とを有する。これらの構成要素のうち、FCユニット40と、バッテリユニット60と、統括ECU80とによりFCシステム12を構成する。
【0019】
モータユニット20は、FC車両10の力行時には、駆動用のモータ22を用いてFC車両10の走行駆動力を生成し、FC車両10の回生時には、モータ22が発生した回生電力(モータ回生電力Preg)[W]をバッテリユニット60に供給する。
【0020】
FCユニット40は、FC車両10の力行時には、モータユニット20に対して燃料電池42(以下「FC42」とも称する。)が発生した出力(FC発電出力Pfc)[W]を供給し、FC車両10の回生時には、FC発電出力Pfcをバッテリユニット60に供給する。
【0021】
バッテリユニット60は、FC車両10の力行時には、エネルギストレージである蓄電装置62(以下「バッテリ62」とも称する。)からの出力電力(バッテリ出力電力Pbat)[W]をモータユニット20に対して供給し、FC車両10の回生時には、モータ回生電力Preg及びFC発電出力Pfcをバッテリ62に蓄電する。
【0022】
統括ECU80は、モータユニット20、FCユニット40及びバッテリユニット60を制御する。
【0023】
(2)モータユニット20
モータユニット20は、モータ22に加え、パワー・ドライブ・ユニット24(以下「PDU24」とも称する。)と、減速機26と、シャフト28と、車輪30と、モータ制御部32{以下「モータECU32」とも称する。}とを備える。
【0024】
PDU24は、FC車両10の力行時において、FC42からの発電電流(FC発電電流If)[A]及びバッテリ62からの出力電流(バッテリ出力電流Ibat)[A]とを直流/交流変換し、モータ22を駆動する電流(モータ駆動電流Imd)[A]としてモータ22に供給する。このモータ駆動電流Imdの供給に伴うモータ22の回転は、減速機26、シャフト28を通じて車輪30に伝達される。
【0025】
また、PDU24は、FC車両10の回生時において、モータ22からの回生電流(モータ回生電流Imr)を交流/直流変換し、バッテリ充電電流Ibcとしてバッテリユニット60に供給する。このバッテリ充電電流Ibcの供給によりバッテリ62が充電される。
【0026】
モータECU32は、統括ECU80からの指令に基づいてモータ22及びPDU24の動作を制御する。
【0027】
(3)FCユニット40
FCユニット40は、FC42に加え、水素タンク44と、エアコンプレッサ46と、FC制御部48(以下「FC ECU48」とも称する。)と、逆流防止用のダイオード50と、電圧センサ52と、電流センサ54とを有する。
【0028】
FC42は、例えば固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成されたセルを積層したスタック構造にされている。FC42には、水素タンク44とエアコンプレッサ46が配管により接続されている。水素タンク44内の加圧水素は、FC42のアノード電極に供給される。また、エアコンプレッサ46により空気がFC42のカソード電極に供給される。水素タンク44及びエアコンプレッサ46の動作は、FC ECU48により制御される。FC42内で反応ガスである水素(燃料ガス)と空気(酸化剤ガス)の電気化学反応によりFC発電電流Ifが生成される。FC発電電流Ifは、電流センサ54及びダイオード50を介し、FC車両10の力行時にはPDU24に供給され、回生時にはバッテリユニット60に供給される。電流センサ54で検出されたFC発電電流Ifは、通信線82を介して統括ECU80に出力される。また、FC42の発電電圧(FC発電電圧Vf)[V]は、FC42とダイオード50との間に配置された電圧センサ52で検出され、通信線82を介してFC ECU48及び統括ECU80に出力される。
【0029】
エアコンプレッサ46は、モータユニット20と、FC42及びバッテリユニット60との間に配置され、モータユニット20、FC42及びバッテリユニット60のいずれからも電力供給が可能に構成されている。
【0030】
なお、図1では図示していないが、図示しない電圧センサによりFC42の各セルの出力電圧が検出され、その検出値は、FC ECU48及び統括ECU80に通知される。
【0031】
(4)バッテリユニット60
バッテリユニット60は、バッテリ62に加え、電圧センサ64、66と、電流センサ68、70と、バッテリ制御部72(以下「バッテリECU72」とも称する。)と、DC/DCコンバータ74及びコンバータ制御部76(以下「コンバータECU76」とも称する。)からなるVCU77(VCU:Voltage Control Unit)と、ダウンバータ78と、補機79とを有する。
【0032】
バッテリ62は、DC/DCコンバータ74の1次側1Sに接続されており、例えばリチウムイオン2次電池やニッケル水素2次電池又はキャパシタを利用することができる。本実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。電圧センサ64は、DC/DCコンバータ74の1次側1Sの電圧(1次電圧V1)[V]を検出し、通信線82に出力する。電圧センサ66は、DC/DCコンバータ74の2次側2Sの電圧(2次電圧V2)[V]を検出し、通信線82に出力する。電流センサ68は、1次側1Sの電流(1次電流I1)を検出し、通信線82に出力する。電流センサ70は、2次側2Sの電流(2次電流I2)を検出し、通信線82に出力する。
【0033】
バッテリECU72は、バッテリ62の温度や電圧(バッテリ電圧Vbat)[V]などを監視し、異常を検出した場合には、充放電の制限や停止によりバッテリ62を保護する。
【0034】
DC/DCコンバータ74は、いわゆるチョッパ方式の昇降圧DC/DCコンバータであり、力行時には、1次電圧V1を昇圧して2次側2Sに供給し、回生時には、2次電圧V2を降圧して1次側1Sに供給する。すなわち、モータ22が発生した回生電圧(モータ回生電圧Vreg)[V]又はFC42のFC発電電圧Vfに基づく2次電圧V2がDC/DCコンバータ74により低電圧に変換された1次電圧V1によりバッテリ62を充電する。
【0035】
コンバータECU76は、統括ECU80からの指令並びに電圧センサ64、66及び電流センサ68、70の検出値に基づいて、DC/DCコンバータ74を制御する。コンバータECU76は、DC/DCコンバータ74の動作により2次電圧V2を変化させることでFC発電電流Ifを制御することができる。
【0036】
ダウンバータ78は、1次電圧V1を降圧し、エアコンディショナ、ランプ等の補機79に供給する。
【0037】
(5)統括ECU80
統括ECU80は、モータ22の要求出力(モータ要求出力Pmot_req)[W]やFCユニット40(エアコンプレッサ46等)の要求電力に基づいて、モータECU32、FC ECU48、バッテリECU72及びコンバータECU76を制御する。すなわち、FCシステム12がモータユニット20に供給する電力(モータ供給電力Pmot_sup)[W]を算出し、このモータ供給電力Pmot_supを実現するようFCシステム12を動作させる。なお、統括ECU80は、その他のECUを制御してもよい。
【0038】
統括ECU80は、CPU、ROM、RAM、タイマの他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力インタフェース、並びに、必要に応じてDSP(Digital Signal Processor)等を有している。モータECU32、FC ECU48、バッテリECU72及びコンバータECU76も同様である。
【0039】
統括ECU80と、モータECU32、FC ECU48、バッテリECU72及びコンバータECU76とは、車内LANであるCAN(Controller Area Network)等の通信線82を通じて相互に接続されている。これらの制御部は、各種スイッチ及び各種センサからの入出力情報を入力として各CPUが各ROMに格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。
【0040】
(6)その他
車両状態を検出する各種スイッチ及び各種センサとしては、上述した電圧センサ52、64、66、電流センサ54、68、70の他、通信線82に接続されるイグニッションスイッチ90、アクセルセンサ92、ブレーキセンサ94、及び車速センサ96等がある。
【0041】
2.各種制御/処理
(1)モータ供給電力Pmot_supの算出処理
図2には、FCシステム12がモータ供給電力Pmot_supを算出するフローチャートが示されている。
【0042】
ステップS1において、FC車両10が力行状態のとき、統括ECU80は、アクセルセンサ92が検出したアクセルペダル(図示せず)の踏込量に応じてモータ要求出力Pmot_reqを算出する。ステップS2において、統括ECU80は、モータ出力制限値Pmot_lim[W]を算出する。モータ出力制限値Pmot_limは、モータ22の許容最大出力、換言すると、FCシステム12がモータユニット20(モータ22)に供給可能な許容最大出力を示す。モータ出力制限値Pmot_limの算出処理については後述する。
【0043】
ステップS3において、統括ECU80は、モータ要求出力Pmot_reqがモータ出力制限値Pmot_lim以下であるかどうかを判定する。モータ要求出力Pmot_reqがモータ出力制限値Pmot_lim以下である場合(S3:Yes)、ステップS4において、統括ECU80は、モータ要求出力Pmot_reqをそのままモータ供給電力Pmot_supとして設定する。モータ要求出力Pmot_reqがモータ出力制限値Pmot_limを超える場合(S3:No)、ステップS5において、統括ECU80は、モータ出力制限値Pmot_limをモータ供給電力Pmot_supとして設定する。
【0044】
なお、統括ECU80は、モータ供給電力Pmot_sup及びモータ出力制限値Pmot_limを車輪30の回転数[rpm]で割ることによりトルク指令値及びトルク制限値を演算し、当該トルク指令値及びトルク制限値をモータユニット20のPDU24及びモータECU32に通知する。
【0045】
(2)モータ出力制限値Pmot_limの算出処理
図3には、モータ出力制限値Pmot_limの算出処理(図2のS2)のフローチャートが示されている。
【0046】
ステップS11において、統括ECU80は、VCU77のコンバータECU76が、2次電圧V2を制御しているかどうか(V2制御モードで動作中であるかどうか)を判定する。コンバータECU76が、V2制御モードで動作中であるかどうかは、例えば、統括ECU80からコンバータECU76に通知された2次電圧V2の指令値(2次電圧指令値V2com)と、実際の2次電圧V2とが一致しているかどうかにより判定する。或いは、コンバータECU76から統括ECU80に対し、現在の動作モードを通知することにより判定することもできる。
【0047】
コンバータECU76におけるV2制御モードは、2次電圧V2の目標値(2次電圧目標値V2tar)を設定し、2次電圧V2が2次電圧目標値V2tarと一致するように、1次電圧V1を昇圧する制御である。なお、2次電圧目標値V2tarは、統括ECU80からの2次電圧指令値V2comに基づくフィードフォーワード制御と、いわゆるPID制御(比例・積分・微分制御)に基づくフィードバック制御とを組み合わせることにより算出される。
【0048】
また、V2制御モード以外のコンバータECU76の動作モードとしては、I1制御モードとV1制御モードとが設定されている。I1制御モード及びV1制御モードは、統括ECU80からの2次電圧指令値V2comにかかわらず、コンバータECU76が独自に行う制御である。すなわち、コンバータECU76がI1制御モード及びV1制御モードで動作している場合、コンバータECU76は、2次電圧V2を制御対象とするのではなく、それ以外(1次電流I1又は1次電圧V1)を制御対象とする。換言すると、コンバータECU76は、2次電圧目標値V2tarを設定するのではなく、後述する1次電流目標値I1tar又は1次電圧目標値V1tarを設定する。
【0049】
I1制御モードは、例えば、1次側1Sに過電流が発生した場合、すなわち、電流センサ68で検出された1次電流I1が、過電流の発生を示す閾値(過電流閾値THoc)[A]を超えている場合、1次電流I1を過電流閾値THoc以下になるようにDC/DCコンバータ74を動作させる制御である。すなわち、I1制御モードでは、1次電流I1の目標値(1次電流目標値I1tar)を設定し、電流センサ68で検出される1次電流I1を1次電流目標値I1tar以下に制限するようにDC/DCコンバータ74を制御する。
【0050】
V1制御モードは、例えば、バッテリ62から供給するバッテリ出力電流Ibatの制御等を目的として、1次電圧V1の目標値(1次電圧目標値V1tar)を設定し、電圧センサ64で検出される1次電圧V1を1次電圧目標値V1tarと一致させるようにDC/DCコンバータ74を制御する。
【0051】
図3に戻り、ステップS11において、コンバータECU76がV2制御モードで動作中である場合(S11:Yes)、ステップS12において、統括ECU80は、アシスト許容最大出力Pasi_max[W]を算出する。アシスト許容最大出力Pasi_maxは、バッテリユニット60から供給可能な許容最大出力(定格出力)である。アシスト許容最大出力Pasi_maxの算出方法については図4を参照して後述する。
【0052】
ステップS13において、統括ECU80は、現在のFC発電出力Pfcを算出する。FC発電出力Pfcは、例えば、FC42の各セルに設けた図示しない電圧センサ及び電流センサの検出値に基づいて求めることができる。或いは、電圧センサ52で検出した電圧(3次電圧V3)[V]及び電流センサ54で検出した電流(3次電流I3)に基づいて算出することもできる。なお、FC発電出力Pfcは、ゼロであってもよい。FC発電出力Pfcがゼロになる場合とは、例えば、FC42をFCシステム12に接続するための図示しないコンタクタを開いた場合である。前記コンタクタを開く場合としては、例えば、FC車両10の起動時等、FC42における発電が十分でない場合、FC42の故障によりFC42からの電力供給が正常に行えない場合がある。
【0053】
続くステップS14において、統括ECU80は、FC42の現在の許容最大出力(FC許容最大出力Pfc_max)[W]を算出する。本実施形態において、FC許容最大出力Pfc_maxは、FC42に供給されている水素及び空気の量に基づいて算出する。水素及び空気の量は、図示しない水素流量センサ及び空気流量センサの値に基づいて検出される。或いは、水素の量と空気の量を関連付けて制御している場合、一方の量のみを検出することで両方の量を検知することもできる。また、水素及び空気の量以外に、FC42を構成する各セルの電圧及び電流を検出し、その合計をFC許容最大出力Pfc_maxとすることもできる。さらに、モータ22の定格電圧又は最低動作電圧に達する出力と補機としてのエアコンプレッサ46の最低動作電圧に達する出力との和をFC許容最大出力Pfc_maxに設定することもできる。
【0054】
ステップS15において、統括ECU80は、補機としてのエアコンプレッサ46の消費電力(第1補機消費電力Pau1)[W]を算出する。第1補機消費電力Pau1は、エアコンプレッサ46に設置した図示しない電流センサや電圧センサから計測する。或いは、エアコンプレッサ46の動作状況に応じて判定することもできる。例えば、エアコンプレッサ46のエア供給圧力や回転数に基づいて求めた予想消費電力であってもよい。
【0055】
ステップS16において、統括ECU80は、FC発電出力PfcがFC許容最大出力Pfc_maxを超えているかどうかを判定する。これにより、FC42において過電流が発生しているかどうかを判定することができる。FC発電出力PfcがFC許容最大出力Pfc_max以下である場合(S16:No)、ステップS17において、統括ECU80は、アシスト許容最大出力Pasi_maxとFC発電出力Pfcとの和から第1補機消費電力Pau1を差し引いた値をモータ出力制限値Pmot_limとして設定する(Pmot_lim←Pasi_max+Pfc−Pau1)。FC発電出力PfcがFC許容最大出力Pfc_maxを超える場合(S16:Yes)、ステップS18において、統括ECU80は、アシスト許容最大出力Pasi_maxとFC許容最大出力Pfc_maxとの和から第1補機消費電力Pau1を差し引いた値をモータ出力制限値Pmot_limとして設定する(Pmot_lim←Pasi_max+Pfc_max−Pau1)。これにより、FC42に過電流が発生している場合でも、FC42の劣化や破損を防止することができる。
【0056】
ステップS11に戻り、コンバータECU76がV2制御モードで動作中でない場合(S11:No)、ステップS19において、統括ECU80は、アシスト出力Pasi[W]を算出する。アシスト出力Pasiは、バッテリユニット60の現在の出力である。なお、アシスト出力Pasiは、ゼロであってもよい。アシスト出力Pasiがゼロになる場合とは、例えば、バッテリ62をFCシステム12に接続するための図示しないコンタクタを開いた場合である。前記コンタクタを開く場合としては、例えば、バッテリ62の故障によりバッテリ62からの電力供給が正常に行えない場合や、PDU24の故障によりFC車両10の回生時にバッテリ62に充電する電圧が制御できなくなっている場合がある。
【0057】
ステップS20〜S22において、統括ECU80は、ステップS12、S14、S15と同様の処理で、アシスト許容最大出力Pasi_max、FC許容最大出力Pfc_max及び第1補機消費電力Pau1を算出する。
【0058】
ステップS23において、統括ECU80は、アシスト出力Pasiがアシスト許容最大出力Pasi_maxを超えているかどうかを判定する。これにより、バッテリ62において過放電が発生しているかどうかを判定することができる。アシスト出力Pasiがアシスト許容最大出力Pasi_max以下である場合(S23:No)、ステップS24において、統括ECU80は、アシスト出力PasiとFC許容最大出力Pfc_maxとの和から第1補機消費電力Pau1を差し引いた値をモータ出力制限値Pmot_limとして設定する(Pmot_lim←Pasi+Pfc_max−Pau1)。アシスト出力Pasiがアシスト許容最大出力Pasi_maxを超える場合(S23:Yes)、ステップS25において、統括ECU80は、アシスト許容最大出力Pasi_maxとFC許容最大出力Pfc_maxとの和から第1補機消費電力Pau1を差し引いた値をモータ出力制限値Pmot_limとして設定する(Pmot_lim←Pasi+Pfc_max−Pau1)。これにより、バッテリ62に過放電が発生している場合でも、バッテリ62の劣化や破損を防止することができる。
【0059】
(3)アシスト許容最大出力Pasi_maxの算出処理
図4には、アシスト許容最大出力Pasi_maxの算出処理{図3のS12(及びS20)}のフローチャートが示されている。ステップS31において、統括ECU80は、バッテリ62の現在の許容最大出力であるバッテリ許容最大出力Pbat_max[W]を算出する。バッテリ許容最大出力Pbat_maxは、例えば、バッテリ62の定格出力とすることができる。或いは、モータ22の定格電圧又は最低動作電圧に達する出力と補機79の最低動作電圧に達する出力との和をFC許容最大出力Pfc_maxに設定することもできる。
【0060】
続くステップS32において、統括ECU80は、補機79の消費電力(第2補機消費電力Pau2)[W]を算出する。第2補機消費電力Pau2は、補機79に設置した図示しない電流センサや電圧センサから計測する。或いは、補機79の動作状況に応じて判定することもできる。バッテリ許容最大出力Pbat_max及び第2補機消費電力Pau2は、バッテリECU72において算出し、その算出結果を統括ECU80に通知してもよい。
【0061】
ステップS33において、統括ECU80は、VCU77の許容最大出力(VCU許容最大出力Pvcu_max)[W]を算出する。VCU許容最大出力Pvcu_maxの算出は、コンバータECU76で行い、その算出結果を統括ECU80に通知してもよい。
【0062】
続くステップS34において、統括ECU80は、VCU許容最大出力Pvcu_maxが、バッテリ許容最大出力Pbat_maxと第2補機消費電力Pau2との差D未満であるかどうか(Pvcu_max<Pbat_max―Pau2=D)を判定する。VCU許容最大出力Pvcu_maxが、差D未満である場合(S34:Yes)、ステップS35において、統括ECU80は、VCU許容最大出力Pvcu_maxをアシスト許容最大出力Pasi_maxとして設定する(Pasi_max←Pvcu_max)。VCU許容最大出力Pvcu_maxが、差D以上である場合(S34:No)、ステップS36において、統括ECU80は、バッテリ許容最大出力Pbat_maxと第2補機消費電力Pau2の差Dをアシスト許容最大出力Pasi_maxとして設定する(Pasi_max←Pbat_max―Pau2)。
【0063】
3.本実施形態の効果
以上のように、本実施形態によれば、VCU77のコンバータ制御部76がV2制御モードで動作していないとき(図3のS11:No)、すなわち、VCU77がVCU許容最大出力Pvcu_maxを出力しない可能性があるとき、アシスト出力PasiとFC許容最大出力Pfc_maxとの和以下になるようにモータ出力制限値Pmot_limを設定する(S24)。これにより、VCU77の出力の不足分をFC42がFC許容最大出力Pfc_maxを超えて補うことを避け、FC42の劣化又は破損を防止することができる。また、コンバータ制御部76がV2制御モードで動作していない場合でも(図3のS11:No)、FC42とVCU77とから最大限の電力を供給可能となるため、モータ22の電力消費が必要以上に低減されることを回避し、モータ22の動作性能を向上させることができる。特に、モータ22の場合、VCU77がFC42とモータ22の間の電圧(2次電圧V2)を制御していない場合でも、FC42とVCU77とから最大限の電力を供給可能となるため、モータ22のトルクが必要以上に低減されることを回避し、FC車両10のドライバビリティを向上させることができる。さらに、VCU77が2次電圧V2を制御している場合と制御していない場合とで、モータ出力制限値Pmot_limの算出方法を切り替えるため、FC42からの出力とバッテリユニット60からの出力を好適に制御することができる。
【0064】
本実施形態において、統括ECU80は、VCU77がV2制御モードで動作しているとき(図3のS11:Yes)、アシスト許容最大出力Pasi_maxとFC発電出力Pfcとの和から第1補機消費電力Pau1を差し引いた値以下になるようにモータ出力制限値Pmot_limを設定し(S17)、VCU77がV2制御モードで動作していないとき(S11:No)、アシスト出力PasiとFC許容最大出力Pfc_maxとの和から第1補機消費電力Pau1を差し引いた値以下になるようにモータ出力制限値Pmot_limを設定する(S24)。これにより、モータユニット20とFC42及びバッテリユニット60との間から電力供給を受けるエアコンプレッサ46を設けた場合でも、エアコンプレッサ46の消費電力を確保し、FC42及びバッテリ62をより確実に保護することができる。特に、消費電力が比較的大きいエアコンプレッサ46の消費電力を確保し、エアコンプレッサ46を安定して駆動することができると共に、FC42及びバッテリ62をより確実に保護することができる。
【0065】
本実施形態において、統括ECU80は、VCU77がV2制御モードで動作しているとき(図3のS11:Yes)、FC発電出力PfcがFC許容最大出力Pfc_maxよりも高ければ(S16:Yes)、FC発電出力Pfcの代わりにFC許容最大出力Pfc_maxを用いてモータ出力制限値Pmot_limを設定する(S18)。また、統括ECU80は、VCU77がV2制御モードで動作していないとき(S11:No)、アシスト出力Pasiがアシスト許容最大出力Pasi_maxよりも高ければ(S23:Yes)、アシスト出力Pasiの代わりにアシスト許容最大出力Pasi_maxを用いてモータ出力制限値Pmot_limを設定する(S25)。これらにより、FC42又はVCU77の実際の出力が、過渡的にその許容最大出力(FC許容最大出力Pfc_max、アシスト許容最大出力Pasi_max)より高くなったとしても、FC42又はバッテリ62を保護することができる。
【0066】
B.変形例
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
【0067】
上記実施形態では、FCシステム12をFC車両10に搭載したが、FCシステム12を搭載する対象は、車両に限られない。例えば、船舶や飛行機に用いることもできる。或いは、家庭用の電力源として用いることもできる。
【0068】
また、上記実施形態では、負荷として車両駆動用のモータ22、エアコンプレッサ46等を用いたが、その他の負荷にも本発明を適用可能である。さらに、モータ22又はエアコンプレッサ46の一方のみに電力を供給する構成も可能である。
【0069】
上記実施形態では、VCU77がV2制御モードで動作しているときと、I1制御モード又はV1制御モードで動作するときとに分けて、モータ出力制限値Pmot_limの算出式を切り替えたが、これに限られない。例えば、何らかの原因によりVCU77が正常に動作していないときにも、I1制御モード及びV1制御モードと同様にモータ出力制限値Pmot_limを算出することができる。この場合、VCU77が正常に動作しているかどうかは、例えば、統括ECU80で算出した2次電圧指令値V2comと、電圧センサ66が検出した2次電圧V2との比較結果を用いて判定することができる。
【0070】
上記実施形態では、モータユニット20とバッテリ62との間にVCU77を設けたが、VCU77を用いない構成にも本発明を適用可能である。すなわち、モータ出力制限値Pmot_limを、常に、FC許容最大出力Pfc_max(図3のS14、S21)とバッテリ62の現在の出力(バッテリ出力Pbat)[W]との和以内に設定することもできる。
【0071】
上記実施形態では、FC42の出力制限をFC許容最大電力Pfc_max[W]を用いて行ったが、FC42の電流電圧特性に基づき、FC発電電流Ifの許容最大値(FC許容最大電流If_max)[A]を用いて出力制限を行うこともできる。
【符号の説明】
【0072】
10…燃料電池車両 22…モータ(負荷)
42…燃料電池 46…エアコンプレッサ(補機)
60…バッテリユニット 62…バッテリ(蓄電装置)
77…VCU(電圧変換部) 79…補機
80…統括ECU(負荷制御部) Pasi…アシスト出力
Pasi_max…アシスト許容最大出力
Pau1…第1補機消費電力 Pau2…第2補機消費電力
Pbat_max…バッテリ許容最大出力
Pfc…FC発電出力 Pfc_max…FC許容最大出力
Pmot_sup…モータ供給電力
Pvcu_max…VCU許容最大出力 Vbat…バッテリ電圧
Vf…FC発電電圧 V1…1次電圧
V2…2次電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷への電力供給を行う燃料電池と、
前記燃料電池と並列に前記負荷に接続され、前記負荷に電力供給を行う蓄電装置と、
前記負荷と前記蓄電装置との間に配置され、前記蓄電装置の出力電圧を変換することで前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を変化させ、前記燃料電池から前記負荷への供給電力を制御する電圧変換部と、
前記負荷の消費電力を制御する負荷制御部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記負荷制御部は、
前記電圧変換部が前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御しているとき、前記燃料電池の実際の出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の許容最大出力との和以下になるように前記負荷の消費電力を制限し、且つ、
前記電圧変換部が前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御していないとき、前記燃料電池の許容最大出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の実際の出力との和以下になるように前記負荷の消費電力を制限する
ことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1記載の燃料電池システムにおいて、
前記負荷は、車両駆動用のモータである
ことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項3】
請求項2記載の燃料電池システムにおいて、
さらに、前記モータと前記燃料電池又は前記蓄電装置との間から電力供給を受ける補機を備え、
前記負荷制御部は、
前記電圧変換部が前記燃料電池と前記モータの間の電圧を制御しているとき、前記燃料電池の実際の出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の許容最大出力との和から前記補機の消費電力を差し引いた値以下になるように前記負荷の消費電力を制限し、又は、
前記電圧変換部が前記燃料電池と前記モータの間の電圧を制御していないとき、前記燃料電池の許容最大出力と前記蓄電装置又は前記電圧変換部の実際の出力との和から前記補機の消費電力を差し引いた値以下になるように前記負荷の消費電力を制限する
ことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項4】
請求項3記載の燃料電池システムにおいて、
前記補機は、前記燃料電池にエアを供給するエアコンプレッサを含む
ことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
前記負荷制御部は、前記電圧変換部が前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御しているとき又は前記燃料電池と前記負荷の間の電圧を制御していないとき、前記燃料電池、前記蓄電装置又は前記電圧変換部の実際の出力がその許容最大出力よりも高ければ、前記実際の出力の代わりに前記許容最大出力を用いて前記負荷の消費電力を制限する
ことを特徴とする燃料電池システム。
【請求項6】
負荷への電力供給を行う燃料電池と、
前記燃料電池と並列に前記負荷に接続され、前記負荷に電力供給を行う蓄電装置と、
前記負荷の消費電力を制御する負荷制御部と、
を備える燃料電池システムであって、
前記負荷制御部は、前記燃料電池の許容最大出力と前記蓄電装置の実際の出力との和以下になるように前記負荷の消費電力を制限する
ことを特徴とする燃料電池システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−209257(P2012−209257A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−131595(P2012−131595)
【出願日】平成24年6月11日(2012.6.11)
【分割の表示】特願2008−160352(P2008−160352)の分割
【原出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】