説明

燃料電池システムの電気接続構造およびこれを用いた燃料電池システム

【課題】電圧変換装置の入力側端子および他の構成部材料が燃料電池や燃料供給系から流出した燃料ガスに晒されるのを防止する燃料電池システムの電気接続構造を提供する。
【解決手段】燃料電池12と電圧変換装置76とを電気的に接続する燃焼電池システムの電気接続構造であって、電圧変換装置76を気密状態で収容する電圧変換装置ケース14の一部を構成して電圧変換装置76の入力側端子77が内部に配置される筐体状の入力側端子ケース部16と、入力側端子ケース部16の壁部22に形成された開口部23に気密状態を確保する状態で嵌め込まれる嵌め込み板25、およびこの嵌め込み板25を貫通して一体に設けられ入力側端子77に接続される内側バスバー部26aと嵌め込み板25の外面から突出して燃料電池12の出力側端子13aに接続される外側バスバー部26bとを含む貫通バスバー26を有する接続部材24と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムの電気接続構造およびこれを用いた燃料電池システムに係り、特に、燃料電池と燃料電池の出力電圧を変換する電圧変換器との電気接続構造およびそれを用いた燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料である水素および酸化ガスである空気中の酸素が反応ガスとして供給されて電気化学反応により発電する燃料電池が知られている。燃料電池は、地球温暖化の一因とされる二酸化炭素を排出しないクリーンな発電装置であり、モータを動力源とする電動車両の電源装置として期待されている。
【0003】
燃料電池を車載電源として用いる場合、燃料電池から出力される直流電圧をDC/DCコンバータで昇圧し、昇圧後の直流電圧をインバータで交流電圧に変換し、この交流電圧をモータに印加して駆動することにより走行用駆動力を得る一方、回生制動時にモータから出力される回生電力を蓄電装置に充電することが考えられる。
【0004】
例えば、特許文献1には、車両に搭載された推進用のモータ(16)と、モータ(16)に対して並列に接続された燃料電池(11)および蓄電装置(13)と、燃料電池(11)とモータ(16)との間に配置された第1DC/DCコンバータ(12)と、蓄電装置(13)とモータ(16)の間に配置された第2DC/DCコンバータ(14)と、第1DC/DCコンバータ(12)の入力電流を検出する第2電流センサ(35)と、第2DC/DCコンバータ(14)の出力電圧を検出するシステム電圧センサ(31)と、第2電流センサ(35)で検出した電流値が目標電流となるように第1DC/DCコンバータ(12)をフィードバック制御し、システム電圧センサ(31)で検出した電圧値が目標電圧となるようにフィードバック制御する制御装置(22)とを備える、燃料電池車両の電源システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−318938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に開示されるように燃料電池から供給される直流電圧をDC/DCコンバータで昇圧してモータの駆動電圧として用いる構成において、燃料電池、燃料に反応ガスを供給する反応ガス供給系、DC/DCコンバータやモータ等の電力系を車両に搭載する際の車載スペース(例えばエンジンコンパートメント内)が限られていることから、燃料電池とコンバータとが近接して配置される場合がある。この場合、DC/DCコンバータを構成する電気部品、特に金属製の端子やバスバーなどが燃料電池や燃料供給系から流出した水素に長期にわたって晒されると、いわゆる水素脆化を生じて強度が低下し、車両が走行中に路面状況(例えば路面上の凸凹)等に起因する衝撃を受けたときに損壊するおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、電圧変換装置の入力側端子および他の構成部材が燃料電池や燃料供給系から流出した燃料ガスに晒されるのを防止する燃料電池システムの電気接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る一態様の燃料電池システムの電気接続構造は、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、この燃料電池に隣接して配置され燃料電池の出力電圧を変換する電圧変換装置とを電気的に接続する接続構造であって、電圧変換装置を気密状態で収容する電圧変換装置ケースの一部を構成して前記電圧変換装置の入力側端子が内部に配置される筐体状の入力側端子ケース部と、入力側端子ケース部の壁部に形成された開口部に気密状態を確保する状態で嵌め込まれる嵌め込み板、およびこの嵌め込み板を貫通して一体に設けられ前記入力側端子に接続される内側バスバー部と前記嵌め込み板の外面から突出して前記燃料電池の出力側端子に接続される外側バスバー部とを含む貫通バスバーを有する接続部材と、から構成される。
【0009】
本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造において、前記接続部材は、前記貫通バスバーの周囲に絶縁材料を一体成形して構成されてもよい。
【0010】
また、本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造において、前記入力側端子ケース部は、外部から前記入力側端子に対する前記内側バスバー部の接続作業を可能にする接続作業用開口部が取り外し可能な蓋部材によって閉じられており、前記入力側端子ケース部の開口部に前記接続部材の嵌め込み板が嵌め込まれて前記内側バスバー部が前記入力側端子に接続された後に閉じられる構成としてもよい。
【0011】
また、本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造において、前記接続部材の嵌め込み板は、前記入力側端子ケース部の開口部の開口形状に対応する輪郭形状を有し、嵌め込まれたときに前記開口部の内周面に対向することとなる前記嵌め込み板の外周端面にシール部材が設けられてもよい。
【0012】
また、本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造において、前記入力側端子ケース部は、外部から前記入力側端子に対する前記内側バスバー部の接続作業を可能にする接続作業用開口部が取り外し可能な蓋部材によって閉じられており、前記入力側端子ケース部の開口部は前記接続作業用開口部から切り込まれた切欠部として形成され、前記接続部材の嵌め込み板が前記入力側端子ケース部の開口部に前記接続作業用開口部側から嵌め込まれてから前記内側バスバー部が前記入力側端子に接続された後に前記蓋部材が閉じられる構成としてもよい。
【0013】
また、本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造において、前記接続部材の外側バスバー部は、編組フレキシブルバスバーを介して燃料電池の出力側端子に接続されてもよい。
【0014】
また、本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造において、前記電圧変換装置は、燃料電池から出力される直流電圧を昇圧可能なDC/DCコンバータ、および、燃料電池から出力される直流電圧を交流電圧に変換可能なインバータの少なくとも一方を含んでもよい。
【0015】
本発明に係る別態様の燃料電池システムの電気接続構造は、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、この燃料電池に隣接して配置され燃料電池の出力電圧を変換する電圧変換装置とを電気的に接続する接続構造であって、燃料電池を気密状態で収容する燃料電池ケースの一部を構成して前記燃料電池の出力側端子が内部に配置される筐体状の出力側端子ケース部と、出力側端子ケース部の壁部に形成された開口部に気密状態を確保する状態で嵌め込まれる嵌め込み板、およびこの嵌め込み板を貫通して一体に設けられ前記出力側端子に接続される内側バスバー部と前記嵌め込み板の外面から突出して前記電圧変換装置の入力側端子に接続される外側バスバー部とを含む貫通バスバーを有する接続部材と、から構成される。
【0016】
本発明に係る燃料電池システムは、上記いずれかの構成を有する燃料電池の電機接続構造によって接続される燃料電池および電気変換装置と、前記電気変換装置に接続されて電力供給される負荷と、前記負荷に対して充放電可能に前記燃料電池と並列接続される蓄電装置と、を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る燃料電池システムの電気接続構造およびこれを用いた燃料電池システムによれば、入力側端子ケース部から電圧変換装置ケース内に反応ガスである例えば水素が流入するのが防止される。これにより、電圧変換器を構成する金属製の端子やバスバーなどの電気部品が反応ガスに晒されて脆弱化するのを防止でき、電圧変換装置の耐久性および信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、燃料電池を含むシステム全体の概略構成図である。
【図2】図2は、第1実施形態である燃料電池システムの電気接続構造を示す斜視図である。
【図3】図3は、図2に示す接続部材だけの拡大斜視図である。
【図4】図4は、編組フレキシブルバスバーの平面図である。
【図5】図5は、接続部材の組み付け手順を説明するための斜視図である。
【図6】図6は、接続部材が嵌め込まれる入力側端子ケース部の開口部の変形例を示す斜視図である。
【図7】図7は、第2実施形態の燃料電池システムの電気接続構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態である燃料電池システムの電気接続構造(以下、単に「電気接続構造」とだけいう場合がある)10を適用した燃料電池システム1が燃料電池車両の車載電源システムとして用いられている例を示すシステム全体の概略構成図である。
【0021】
燃料電池システム1は、反応ガスである水素および酸素(空気)の供給を受けて発電する燃料電池スタック(燃料電池)12と、空気を燃料電池スタック12に供給するための空気供給系40と、燃料としての水素を燃料電池スタック12に供給するための水素供給系50と、電力の充放電を制御するための電力系70と、システム全体を統括制御する制御装置100とを備える。
【0022】
燃料電池スタック12は、多数の燃料電池セルを電気的に直列接続した状態で積層してなる固体高分子電解質膜型セルスタックである。燃料電池セルは、固体高分子電解質膜と、アノード側電極と、カソード側電極と、セパレータとから構成されている。アノード側電極及びカソード側電極は、高分子電解質膜を両側から挟持してサンドイッチ構造をなす拡散電極である。ガス不透過の導電性部材から構成されるセパレータは、このサンドイッチ構造をさらに両側から挟持しつつ、アノード側電極及びカソード側電極との間にそれぞれ複数の溝状凹部からなる水素及び空気の流路を形成している。
【0023】
燃料電池セルのアノード側電極は、白金系の金属触媒を担持するカーボン粉末を主成分とし、固体高分子電解質膜に接する触媒層と、触媒層の表面に形成され、通気性と電子導電性とを併せ持つガス拡散層とを有する。同様に、カソード側電極は、触媒層とガス拡散層とを有する。例えば、触媒層は、白金、又は白金と他の金属からなる合金を担持したカーボン粉を適当な有機溶媒に分散させ、電解質溶液を適量添加してペースト化し、高分子電解質膜上にスクリーン印刷して形成されている。また、ガス拡散層は、例えば、炭素繊維から成る糸で織成したカーボンクロス、カーボンペーパ、又はカーボンフェルトにより形成されている。高分子電解質膜は、固体高分子材料、例えば、フッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を発揮する。
【0024】
このように構成される各燃料電池セルにおいて、アノード側電極に水素が供給されてH2 → 2H++2e-で表される酸化反応が生じ、カソード側電極に空気が供給されて(1/2)O2+2H++2e- → H2Oで表される還元反応が生じ、燃料電池セル全体としてはH2+(1/2)O2 → H2Oで表される電気化学反応が生じることになる。そして、各燃料電池セルのアノード側電極で水素から放出された電子が集電されて燃料電池スタック12の出力側端子から発電電力として出力され、後述する電気接続構造10を介して電力系70に供給される。
【0025】
空気供給系40は、燃料電池スタック12の空気極に供給される空気が流れる空気供給通路41と、燃料電池スタック12から排出される空気が流れる空気排出通路42とを有している。空気供給通路41には、エアフィルタ43を介して大気中から空気を取り込むエアコンプレッサ44と、エアコンプレッサ44により圧縮加圧される空気を適度に加湿するための加湿器45と、燃料電池スタック12への空気供給を遮断するための遮断弁46とが設けられている。一方、空気排出通路42には、燃料電池スタック12からの空気の排出を遮断するための遮断弁47と、空気供給圧を調整するための調圧弁48とが設けられている。また、空気排出通路42は加湿器45を貫通して設けられており、燃料電池スタック12から空気と一緒に排出された生成水が加湿器45内を流れる際に多孔質体によって回収されて、空気供給通路41を介して供給される空気の加湿に利用されるように構成されている。
【0026】
水素供給系50は、例えば高圧水素タンクなどからなる水素供給源52と、水素供給源52から燃料電池スタック12の燃料極に供給される水素ガスが流れる水素供給通路54と、燃料電池スタック12から排出される水素オフガスが流れる水素排出通路56と、水素排出通路56から分岐して水素供給通路54に接続される循環通路58と、燃料電池スタック12から排出された水素オフガスを水素排出通路56から循環通路58を介して水素供給通路54へ循環供給するための循環ポンプ60と、を含んで構成されている。
【0027】
水素供給源52から燃料電池スタック12に接続する水素供給通路54には、水素ガス供給方向の上流側から順に、水素供給源52からの水素ガスの流出を遮断する遮断弁61と、水素供給源52から噴出する水素ガスを適度に減圧すると共に水素供給量を制御するインジェクタ62、燃料電池スタック12への水素ガス供給を遮断するための遮断弁63、および、燃料電池スタック12に供給される水素ガスの圧力を検出する圧力センサ64が設置されている。一方、水素排出通路56には、水素オフガス排出方向の上流側から順に、燃料電池スタック12からの水素オフガス排出を遮断するための遮断弁66と、水素オフガスをシステム外に排出する際に開弁される水素オフガス排出用遮断弁68とが設置されている。
【0028】
上記空気供給系40および水素供給系50に含まれる遮断弁46,47,48,61,63,66,68には、制御装置100からの指令を受けて開弁または閉弁する電磁弁などが好適に用いられる。また、調圧弁48やインジェクタ62には、電磁駆動力により開閉可能な弁体を有する電磁式の開閉弁などにより好適に構成され、弁体の開度や開弁時間が制御されることによって通過する空気および水素のガス流量やガス圧を調整できるようになっている。
【0029】
電力系70は、燃料電池スタック12の出力電流および出力電圧を検出する電流センサ72および電圧センサ74、第1DC/DCコンバータ(電圧変換装置)76、バッテリ(蓄電装置)78、バッテリ電流およびバッテリ電圧を検出する電流センサ80および電圧センサ82、第2DC/DCコンバータ(電圧変換装置)84、平滑コンデンサ86、平滑コンデンサ86の端子間電圧であるインバータ入力電圧(「システム電圧」ということがある)を検出する電圧センサ88、インバータ90、およびモータ(負荷)92を含む。燃料電池12および第1DC/DCコンバータ76と、バッテリ78および第2DC/DCコンバータ84とは、インバータ90およびモータ92に対して並列に接続されている。
【0030】
第1DC/DCコンバータ76は、燃料電池スタック12から供給される直流電圧を昇圧して出力する機能を有し、電気接続構造10によって燃料電池スタック12の出力側端子に電気的に接続される。また、第2DC/DCコンバータ84は、バッテリ78から供給される直流電圧を昇圧して出力する機能と、燃料電池スタック12から第1DC/DCコンバータ76を介して供給される直流電力、又は回生制動によりモータ92が回収した回生電力を降圧してバッテリ78に充電する機能とを有する。第1および第2DC/DCコンバータ76,84は、制御装置100から受信する制御信号に従って作動して、上記のような昇圧または降圧機能が実行される。
【0031】
バッテリ78は、余剰電力の貯蔵源、回生制動時の回生エネルギー貯蔵源、燃料電池車両の加速又は減速に伴う負荷変動時のエネルギーバッファとして機能する。バッテリ78としては、例えばニッケル水素電池やリチウム二次電池等の二次電池が好適に用いられる。ただし、バッテリに代えて、内部での化学反応を伴わずに蓄電可能なキャパシタが蓄電装置として用いられてもよい。バッテリ78のSOC(State of charge)は、電流センサ80の検出値が入力される制御装置100がバッテリ電流を積算することによって監視されている。
【0032】
第1DC/DCコンバータ76および/または第2DC/DCコンバータ84から出力された直流電圧は、平滑コンデンサ86に充電されて平滑化された後、インバータ90にシステム電圧として供給される。インバータ90は、例えばパルス幅変調制御方式や矩形波制御方式で駆動されるインバータであり、制御装置100からの制御信号に従って内部の電力用スイッチング素子(例えばIGBT等)がオン・オフ制御されることで、燃料電池スタック12またはバッテリ78から出力される直流電圧を三相交流電圧に変換して、モータ92の回転トルクを制御する。モータ92は、例えば三相同期型の交流モータであり、燃料電池車両の動力源を構成する。モータ92の出力軸は、減速機や差動ギヤ機構等の動力伝達機構94に連結されており、モータ92の動力は動力伝達機構を介して車軸96に伝達され、これにより車輪98が回転駆動されるようになっている。
【0033】
制御装置100は、中央処理ユニット(CPU)、ROM、RAM、及び入出力インタフェースを備えるコンピュータシステムであり、燃料電池システム1の各部を制御する。例えば、制御装置100は、ユーザによるオン操作によってイグニッションスイッチから出力される起動信号IGを受信すると、燃料電池システム1の運転を開始する。そして、アクセルセンサから出力されるアクセル開度信号ACCや、車速センサから出力される車速信号SVなどを基に、システム全体の要求電力を求める。システム全体の要求電力は、車両走行用動力を出力するモータ92の駆動に必要とされる電力と車載補機類で消費される電力との合計値である。なお、車載補機類には、例えば、エアコンプレッサ、水素ポンプ、変速機、車輪制御装置、操舵装置、懸架装置、車内空間用装置(空調装置、照明器具、及びオーディオ等)が含まれる。
【0034】
制御装置100は、燃料電池スタック12とバッテリ78とのそれぞれの出力電力の配分を決定し、燃料電池スタック12の発電量が目標電力に一致するように、空気供給系40及び水素供給系50を制御するとともに、第1DC/DCコンバータ76を昇圧制御して、燃料電池スタック12の出力電圧を調整する。また、制御装置100は、アクセル開度に応じた目標トルクが得られるように、例えば、スイッチング指令として、U相、V相、及びW相の各交流電圧指令値をインバータ90に出力し、モータ92の出力トルク及び回転数を制御する。
【0035】
次に、図1に加えて図2ないし5を参照して本実施形態の電気接続構造10について説明する。図2は電気接続構造10を示す斜視図、図3は図2に示す接続部材24の拡大斜視図、図4は電気接続構造10に用いられる編組フレキシブルバスバー30の平面図、図5は接続部材24の組み付け手順を説明するための斜視図である。
【0036】
図1に示すように、第1DC/DCコンバータ76、第2DC/DCコンバータ84およびインバータ90は、例えばアルミニウム等の金属からなる電圧変換装置ケース(以下、単に「ケース」という場合がある)14内に気密状態で収容されている。ここで、「気密状態」とは、燃料電池スタック12や水素供給系40から流出した水素がケース内に流入する隙間がないようにシールされている状態をいう。
【0037】
図2示すように、ケース14は、その一部として、第1DC/DCコンバータ76の2つの入力側端子77が内部に配置される入力側端子ケース部16を有している。上記第1DC/DCコンバータ76の入力側端子77には、バスバー固定用のネジ穴(図示せず)が形成されている。2つの入力側端子77のうち、一方は燃料電池スタック12の出力側正極端子に接続される入力側正極端子であり、他方は燃料電池スタック12の出力側負極端子に接続される入力側負極端子である。
【0038】
ケース14の入力側端子ケース部16は、矩形筐体状または矩形筒体状をなし、上端部に接続作業用開口部17を有している。この接続作業用開口部17を形成する周囲端面18の四隅には、蓋部材20をネジ止めして取り付けるためのネジ穴19が形成されている。蓋部材20は、入力側端子ケース部16の上端部に対応する輪郭を有する例えば金属製の矩形状平板からなり、四隅にネジ挿入穴21が形成されている。これにより、入力側端子ケース部16の接続作業用開口部17は、ネジ挿入穴21をネジ穴19に位置合わせした状態で蓋部材20を載置し、4つのネジ(図示せず)がネジ挿入穴21を介してネジ穴19に締め付けられることによって閉じられるよう構成されている。
【0039】
なお、入力側端子ケース部16の周囲端面18と蓋部材20との間にガスケット等のシール部材(図示せず)を配置することにより、蓋部材20によって接続作業用開口部17が閉じられたときに入力側端子ケース部16内の気密状態が確保されている。
【0040】
図2に示すように、入力側端子ケース部16において燃料電池スタック12の出力側端子13aに隣接する側壁22には、矩形状の開口部23が形成されている。この開口部23には、接続部材24の嵌め込み板25が嵌め込まれている。
【0041】
図3に示すように、接続部材24は、上記嵌め込み板25と、この嵌め込み板25を貫通して一体に設けられる正極用および負極用の2本の貫通バスバー26とを備えている。貫通バスバー26は、導電性を有する例えば銅板等からなる金属製バスバーであり、所定間隔をおいて平行に配置されている。また、貫通バスバー26は、入力側端子ケース部16に取り付けられた状態で入力側端子ケース部16内に突出する内側バスバー部26aと、嵌め込み板25の外面から突出する外側バスバー部26bとを有する。内側バスバー部26aおよび外側バスバー部26bには、ネジ挿入穴27がそれぞれ形成されている。
【0042】
接続部材24の嵌め込み板25は、例えばプラスチックやゴム等の絶縁材料からなり、インサート成形等の方法により貫通バスバー26の周囲に一体に形成されている。また、嵌め込み板25は、入力側端子ケース部16の開口部23に嵌め込み可能なように、開口部23に対して若干小さい輪郭形状を有している。絶縁材料からなる嵌め込み板25を貫通する各貫通バスバー26は、その間に介在する嵌め込み板25の部分によって電気的に絶縁された状態にある。
【0043】
また、嵌め込み板25は、貫通バスバー26との間に隙間を残すことなく形成されている。さらに、入力側端子ケース部16の開口部23に嵌め込まれたときに開口部23の内周面に対向することとなる嵌め込み板25の外周端面25aには、略半円状の溝部が四方周囲にわたって形成されており、この溝部に例えばOリング等のシール部材28が外周端面25aから若干突出した状態で取り付けられている。このように貫通バスバー26と嵌め込み板25との間には隙間が無く且つ外周にシール部材28が取り付けられていることで、入力側端子ケース部16に組み付けられたときに水素の流入を防止して気密状態を維持できるように構成されている。
【0044】
なお、本実施形態においては嵌め込み板25が貫通バスバー26に対して一体成形されているものとして説明するが、これに限定されるものではない。例えば、絶縁材料からなる矩形平板にバスバー挿入用の貫通孔を形成し、その貫通孔に貫通バスバーを挿入して例えば接着剤等を用いて固定およびシールすることにより接続部材が形成されてもよい。
【0045】
図2を再び参照すると、入力側端子ケース部16に取り付けられた接続部材24の内側バスバー部26aは、ネジ29がネジ挿入穴27を介して第1DC/DCコンバータ76の入力側端子77のネジ穴に締め付けられることによって、入力側端子77に対して電気的に接続される。一方、接続部材24の外側バスバー部26bは、編組フレキシブルバスバー30の一方端の接続部31がネジ29によって接続されている。編組フレキシブルバスバー30の他方端の接続部32は、燃料電池スタック12側の端子ケース13内に配置された出力側端子13aにネジ29によって接続されている。
【0046】
図4に示すように、編組フレキシブルバスバー30は、例えばスズメッキ導線を平編みして形成される可撓性および伸縮性を有する導電性の編組線33と、編組線33の両端に連結される、例えば導電性金属板からなり中央部にネジ挿入穴31a,32aが形成された接続部31,32とを有している。編組フレキシブルバスバー30の編組線33は、例えば樹脂製チューブからなる絶縁被覆材34によって覆われていてもよい。
【0047】
このように柔軟性および伸縮性を有する編組フレキシブルバスバー30を用いて燃料電池スタック12の出力側端子13aと、接続部材24の外側バスバー部26bひいては第1DC/DCコンバータ76の入力側端子77とを接続することにより、車両に燃料電池スタック12および第1DC/DCコンバータ76が組み付けられた際に出力側端子13aおよび入力側端子77間に位置誤差が生じた場合でも編組フレキシブルバスバー30によって吸収することができ、燃料電池スタック12と第1DC/DCコンバータ76との電気接続作業を容易なものにすることができる。
【0048】
続いて、上述した入力側端子ケース部16、蓋部材20および接続部材24を含む電気接続構造10の組立手順と作用について説明する。まず、燃料電池システム1が搭載される車両には、燃料電池スタック12が取り付けられるとともに、第1DC/DCコンバータ76等の電圧変換装置が収容された電圧変換装置ケース14が取り付けられる。
【0049】
図5に示すように、ケース14の入力側端子ケース部16の接続作業用開口部17は、蓋部材20が取り外されていて開放されており、この接続作業用開口部17から第1DC/DCコンバータ76の入力側端子77が視認可能になっている。また、編組フレキシブルバスバー30は、他方端の接続部32がネジ29によって燃料電池スタック12の出力側端子13aに予め接続されていて、燃料電池スタック12側の端子ケース13から延出させた状態にしてある。
【0050】
そして、入力側端子ケース部16の側壁22にある開口部23に、外側から内側バスバー部26aを挿入するようにして嵌め込み板25を嵌め込む。それから、内側バスバー部26aのネジ挿入穴27を入力側端子77のネジ穴に連通させるように位置合わせしてネジ29を挿入して締め付ける。これにより、接続部材24がケース14に固定された第1DC/DCコンバータ76を介してケース14に対して固定されるとともに、入力側端子77への内側バスバー部26aの接続作業が完了する。
【0051】
この接続作業が完了した後、蓋部材20を入力側端子ケース部16にネジ止め固定して接続作業用開口部17を気密状態に閉じる。その後、各編組フレキシブルバスバー30の一方端の接続部31を接続部材24の外側バスバー部26bにネジ29によりそれぞれ固定して接続する。これにより、燃料電池スタック12の出力側端子13aと第1DC/DCコンバータ76の入力側端子77との電気接続作業が完了する。
【0052】
このように本実施形態の電気接続構造10を用いて燃料電池スタック12と第1DC/DCコンバータ76との電気接続を行うことで、電圧変換装置ケース14の入力側端子ケース部16内の気密状態が確保される。これにより、車両に搭載された燃料電池システム1が運転されるときに水素供給系40から燃料電池スタック12に供給される水素が流出した場合でも、入力側端子ケース部16からケース14内に水素が流入するのを阻止することができる。その結果、第1DC/DCコンバータ76等の電圧変換装置を構成する金属製の端子やバスバーなどの電気部品が水素ガスに長期に晒されることよって生じる水素脆化を防止することができ、電圧変換装置の耐久性および信頼性が向上する。
【0053】
なお、上記実施形態においては、入力側端子ケース部16の側壁22に形成された開口部23を四方周縁部がある矩形状の貫通穴としているが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、開口部23aは、接続作業用開口部17を形成する周囲端面18から下方に切り込まれた矩形状を切欠部として形成されてもよい。この場合、接続部材24の嵌め込み板25を上方から開口部23aに嵌め込むことができ、組立員が接続部材24を入力側端子ケース部16に上方から取り付ける際の作業を容易に行うことができる。これは、燃料電池スタック12とケース14との間の作業可能な空間が狭い場合に特に有効である。
【0054】
また、上記においては電気接続構造10が用いられる電圧変換装置ケース14内に第1DC/DCコンバータ76、第2DC/DCコンバータ84およびインバータ90が収容されているものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、電圧変換装置ケース14内には、第1DC/DCコンバータ76だけが収容されてもよいし、第1DC/DCコンバータ76およびインバータ84だけが収容されてもよいし、あるいは、第1DC/DCコンバータ76および第2DC/DCコンバータだけが収容されてもよい。さらに、昇圧コンバータを用いずに燃料電池スタックの出力電力がインバータに直接供給される燃料電池システムにおいては、電圧変換装置ケース内にインバータだけが収容されてもよい。
【0055】
さらにまた、接続部材24を用いた同様の電気接続構造をケース14内に収容される他の電圧変換装置についての電気接続部、例えばバッテリ78と第2DC/DCコンバータ78との電気接続部や、インバータ90とモータ92との電気接続部にも適用すれば、ケース14内への水素の流入をより確実に阻止することができる。
【0056】
次に、図7を参照して本発明の第2実施形態である燃料電池システムの電気接続構造11について説明する。この実施形態の電気接続構造11の説明では、上記第1実施形態の電気接続構造10と同一の構成および要素には同一符号を付して説明を省略することとし、ここでは主として異なる構成について説明する。
【0057】
第1実施形態で説明した燃料電池システム1では電圧変換装置76等をケース14内に気密状態で収容しているのに対し、本実施形態の電気接続構造11が適用される燃料電池システムでは燃料電池スタック12が燃料電池ケース15内に気密状態で収容されており、第1DC/DCコンバータ76等の電圧変換装置はケースに収容されていない。
【0058】
詳細には、図7に示すように、燃料電池スタック12が燃料電池ケース15内に気密状態で収容されており、燃料電池ケース15の一部として出力側端子ケース部15aが形成されている。出力側端子ケース部15a内には、燃料電池スタック12で発電された電力が出力される正極用および負極用の2つの出力側端子13aが配置されている。
【0059】
燃料電池スタック12の出力側端子13aが出力側端子ケース部15aの側壁22に嵌め込まれた接続部材24の内側バスバー部26aに接続されること、出力側端子ケース部15aの上部の接続作業用開口部17が蓋部材20によって気密状態に閉じられること、および、接続部材24の外側バスバー部26bに編組フレキシブルバスバー30の一方端の接続部31が接続されることは、第1実施形態と同様である。そして、編組フレキシブルバスバー30の他方端の接続部32は、ケースで覆われていない露出した第1DC/DCコンバータ76の入力側端子77に接続されている。
【0060】
このように本実施形態の電気接続構造11が適用される燃料電池システムでは、燃料電池スタック12が燃料電池ケース15内に気密状態で収容され、燃料電池スタック12の出力側端子13aが接続部材24によって気密状態を確保しつつ第1DC/DCコンバータ76の入力側端子に電気的に接続されている。これにより、燃料電池スタック12や燃料電池ケース15内に配置される水素供給系40の一部から水素が漏れ出た場合でも、燃料電池ケース15の出力側端子ケース部15aから流出するのを防止することができる。これにより、第1DC/DCコンバータ76等の電圧変換装置を構成する金属製の端子やバスバーなどの電気部品が水素ガスに長期に晒されることよって生じる水素脆化を防止することができ、電圧変換装置の耐久性および信頼性が向上する。
【0061】
なお、上記第1実施形態における燃料電池システムでは電圧変換装置をケースに気密状態で収容してケース内への水素流入を阻止することにより電圧変換装置の入力側端子等が水素に晒されるのを防止し、上記第2実施形態における燃料電池システムでは燃料電池スタックをケースに気密状態で収容して水素の流出を阻止することにより電圧変換装置の入力側端子等が水素に晒されるのを防止したが、これらを組み合わせてもよい。
【0062】
すなわち、電圧変換装置を電圧変換装置ケース内に気密状態で収容してその入力側端子に上記接続部材を接続して電圧変換装置ケース内の気密状態を確保すると共に、燃料電池スタックを燃料電池ケース内に気密状態で収容してその出力側端子にもう1つの接続部材を接続して燃料電池ケース内の気密状態を確保し、上記2つの接続部材の外側バスバー部を編組フレキシブルバスバーによって電気的に接続する。このようにすれば、電圧変換装置の入力側端子やバスバ等の電気部品の水素脆化をより確実に防止することができる。
【0063】
また、上記各実施形態では燃料電池システム1が燃料電池車両に搭載されるものとして説明したが、本発明が適用される燃料電池システムはこの用途に限定されるものではなく、例えば、燃料電池車両以外の移動体(ロボット、船舶、航空機等)や産業機械(建設機械、農業機械等)の電力源として搭載されてもよいし、あるいは、住宅やビル等の発電設備(定置用発電システム)として用いられてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 燃料電池システム、10,11 電気接続構造、12 燃料電池スタック、13 端子ケース、13a 出力側端子、14 電圧変換装置ケース、15 燃料電池ケース、15a 出力側端子ケース部、16 入力側端子ケース部、17 接続作業用開口部、18 周囲端面、20 蓋部材、22 側壁、23,23a 開口部、24 接続部材、25 嵌め込み板、25a 外周端面、26 貫通バスバー、26a 内側バスバー部、26b 外側バスバー部、28 シール部材、29 ネジ、30 編組フレキシブルバスバー、31,32 接続部、1,32a ネジ挿入穴、33 編組線、34 絶縁被覆材、40 空気供給系、50 水素供給系、70 電力系、76 第1DC/DCコンバータ、77 入力側端子、78 バッテリ、84 第2DC/DCコンバータ、90 インバータ、92 モータ、100 制御装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、この燃料電池に隣接して配置され燃料電池の出力電圧を変換する電圧変換装置とを電気的に接続する燃焼電池システムの電気接続構造であって、
電圧変換装置を気密状態で収容する電圧変換装置ケースの一部を構成して前記電圧変換装置の入力側端子が内部に配置される筐体状の入力側端子ケース部と、
入力側端子ケース部の壁部に形成された開口部に気密状態を確保する状態で嵌め込まれる嵌め込み板、およびこの嵌め込み板を貫通して一体に設けられ前記入力側端子に接続される内側バスバー部と前記嵌め込み板の外面から突出して前記燃料電池の出力側端子に接続される外側バスバー部とを含む貫通バスバーを有する接続部材と、
から構成される燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムの電気接続構造において、
前記接続部材は、前記貫通バスバーの周囲に絶縁材料を一体成形して構成されることを特徴とする燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項3】
請求項1に記載の燃料電池システムの電気接続構造において、
前記入力側端子ケース部は、外部から前記入力側端子に対する前記内側バスバー部の接続作業を可能にする接続作業用開口部が取り外し可能な蓋部材によって閉じられており、前記入力側端子ケース部の開口部に前記接続部材の嵌め込み板が嵌め込まれて前記内側バスバー部が前記入力側端子に接続された後に閉じられる構成としたことを特徴とする燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項4】
請求項1に記載の燃料電池システムの電気接続構造において、
前記接続部材の嵌め込み板は、前記入力側端子ケース部の開口部の開口形状に対応する輪郭形状を有し、嵌め込まれたときに前記開口部の内周面に対向することとなる前記嵌め込み板の外周端面にシール部材が設けられていることを特徴とする燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項5】
請求項1に記載の燃料電池システムの電気接続構造において、
前記入力側端子ケース部は、外部から前記入力側端子に対する前記内側バスバー部の接続作業を可能にする接続作業用開口部が取り外し可能な蓋部材によって閉じられており、前記入力側端子ケース部の開口部は前記接続作業用開口部から切り込まれた切欠部として形成され、前記接続部材の嵌め込み板が前記入力側端子ケース部の開口部に前記接続作業用開口部側から嵌め込まれてから前記内側バスバー部が前記入力側端子に接続された後に前記蓋部材が閉じられる構成としたことを特徴とする燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項6】
請求項1に記載の燃料電池システムの電気接続構造において、
前記接続部材の外側バスバー部は、編組フレキシブルバスバーを介して燃料電池の出力側端子に接続されることを特徴とする燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項7】
請求項1に記載の燃料電池システムの電気接続構造において、
前記電圧変換装置は、燃料電池から出力される直流電圧を昇圧可能なDC/DCコンバータ、および、燃料電池から出力される直流電圧を交流電圧に変換可能なインバータの少なくとも一方を含むことを特徴とする燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項8】
反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、この燃料電池に隣接して配置され燃料電池の出力電圧を変換する電圧変換装置とを電気的に接続する接続構造であって、
燃料電池を気密状態で収容する燃料電池ケースの一部を構成して前記燃料電池の出力側端子が内部に配置される筐体状の出力側端子ケース部と、
出力側端子ケース部の壁部に形成された開口部に気密状態を確保する状態で嵌め込まれる嵌め込み板、およびこの嵌め込み板を貫通して一体に設けられ前記出力側端子に接続される内側バスバー部と前記嵌め込み板の外面から突出して前記電圧変換装置の入力側端子に接続される外側バスバー部とを含む貫通バスバーを有する接続部材と、
から構成される燃料電池システムの電気接続構造。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか1に記載の燃料電池の電機接続構造によって接続される燃料電池および電気変換装置と、
前記電気変換装置に接続されて電力供給される負荷と、
前記負荷に対して充放電可能に前記燃料電池と並列接続される蓄電装置と、
を備える燃料電池システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−272446(P2010−272446A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−124993(P2009−124993)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】