説明

燃料電池装置

【課題】 燃料電池発電部に送給する空気中に含まれる塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどの異物を除去する構造を備えた燃料電池装置を提供する。
【解決手段】 送気ポンプ3の運転により筐体7に形成された空気取入口8から取り込む空気を気液分離膜9及び/又は静電フィルタ10を通して送気ポンプ3に吸入し、燃料電池発電部2に送給する。気液分離膜9及び静電フィルタ10は、空気取入口8、送気ポンプ3の吸入口、燃料電池発電部2の空気送給口に選択的に設けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較的消費電力が大きい携帯機器などの電源として好適な燃料電池装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯機器など比較的小型の機器の電源として、その構造が比較的簡単であることからDMFC(直接メタノール燃料電池)が有望視されている。このDMFCは電解質膜を介して燃料とするメタノール水溶液と空気中の酸素とを化学反応させて発電するもので、空気の供給は発電部に強制的に空気を供給するアクティブタイプと、自然循環により発電部に空気を供給するパッシブタイプとが存在する。携帯機器の中でもパソコンのように比較的消費電力が大きい機器(20〜50W)に対応するDMFCでは、送気ポンプにより発電部に比較的大量の空気(5〜10L/min)を強制的に供給するアクティブタイプのものが採用されている。このような送気ポンプを用いたDMFCの基本的構成として、図6に示すような構成が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
図6に示すように、メタノール水溶液と空気とを反応させて発電するDMFC発電部100は、電解質膜110を中心に、一方面側にアノード触媒層122、アノード集電体123、他方面にカソード触媒層132、カソード集電体133を積層して反応膜が形成され、この反応膜のアノード側にメタノール水溶液の流路120を形成したアノード流路体121、カソード側に空気の流路130を形成したカソード流路体131を配して構成されている。前記アノード流路体121の流路120には燃料カートリッジ30に貯留されたメタノール水溶液が送液ポンプ41により供給され、カソード流路体131の流路130には送気ポンプ42から空気が供給される。流路120からアノード触媒層122に染み込んだメタノール水溶液は触媒作用を受けて化学反応し、生成されたプロトンが電解質膜110を透過してカソード触媒層132に染み込んだ酸素と反応することにより電力が生起され、アノード集電体123及びカソード集電体133から発電出力が取り出される。
【特許文献1】特開2004−071259号公報(第2〜4頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術として示したDMFCのような燃料電池装置を例えば携帯機器の電源に適用したとき、携帯機器であるがゆえに様々な環境に曝されることになる。即ち、携帯機器が持ち運ばれる場所によって酸化剤として燃料電池装置に取り込む空気の状態が様々に変化し、空気中に塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどが含まれている場合が予想される。携帯機器に限らず燃料電池装置が設置される場所によって空気環境は様々である。
【0005】
これらの異物が含まれた空気が燃料電池装置内に取り込まれると、送気ポンプの内部に付着してポンプ性能を低下させる恐れがある。また、異物を含む空気が送気ポンプを通過して燃料電池発電部に送給されると、反応膜や空気流路に付着して発電性能や電池寿命を低下させる恐れがある。
【0006】
本発明は上記従来技術に係る課題に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、空気中に含まれた異物による悪影響を抑制する構造を備えた燃料電池装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本願第1発明は、空気取入口が形成された筐体内に、電解質膜を介して燃料と空気とを化学反応させて電力を発生させる燃料電池発電部と、前記空気取入口から取り込んだ空気を前記燃料電池発電部に送給する送気ポンプとを収容してなる燃料電池装置であって、前記空気取入口、この空気取入口から前記送気ポンプの吸入口までの吸気流路、送気ポンプの吐出口から前記燃料電池発電部の空気送給口までの送気流路の少なくとも1箇所に、気体を通過させ液体の通過を阻止する気液分離膜が設けられてなることを特徴とするものである。
【0008】
上記第1発明の構成によれば、筐体内に取り込む空気中に塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどの異物が含まれていても、気液分離膜によって異物の通過が阻止され、異物が除去された空気が送気ポンプあるいは燃料電池発電部に取り入れられるので、送気ポンプに異物が付着することによるポンプ性能の低下やポンプロックの発生が防止でき、燃料電池発電部の空気流路や電解質膜に異物が付着することによる発電性能や電池寿命の低下を防止することができる。従って、長期にわたって性能劣化の少ない燃料電池装置を構成することができ、特に、空気状態が変化する携帯機器の電源として適用するのに好適な燃料電池装置を提供することができる。
【0009】
また、本願第2発明は、空気取入口が形成された筐体内に、電解質膜を介して燃料と空気とを化学反応させて電力を発生させる燃料電池発電部と、前記空気取入口から取り込んだ空気を前記燃料電池発電部に送給する送気ポンプとを収容してなる燃料電池装置であって、前記空気取入口、この空気取入口から前記送気ポンプの吸入口に至る吸気流路、送気ポンプの吐出口から前記燃料電池発電部の空気送給口に至る送気流路に、気体を通過させ液体の通過を阻止する気液分離膜又は静電フィルタが選択的に設けられてなることを特徴とするものである。
【0010】
上記第2発明の構成によれば、筐体内に取り込む空気中に塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどの異物が含まれていても、気液分離膜及び静電フィルタによって異物の通過が阻止され、異物が除去された空気が送気ポンプあるいは燃料電池発電部に取り入れられるので、送気ポンプに異物が付着することによるポンプ性能の低下やポンプロックの発生が防止でき、燃料電池発電部の空気流路や電解質膜に異物が付着することによる発電性能や電池寿命の低下を防止することができる。気液分離膜は異物の捕捉が進行することにより送風圧力の低下をまねくので交換する必要が生じるが、静電フィルタを併用することにより、気液分離膜による異物の捕捉量を減少させることができ、交換頻度を減少させることが可能となる。
【0011】
上記各構成において、気液分離膜は、開口径が0.1〜10.0μmの領域に分布する細孔が形成されたものとするのが好適で、塵埃やミストの粒子径より小さい細孔径により空気通過を可能にして塵埃の阻止を確実に実施することができる。
【0012】
また、第2発明の構成において、空気取入口に気液分離膜を設け、吸気流路及び/又は送気流路に静電フィルタを設けることにより、気液分離膜によって筐体内に取り込まれる空気中から異物を除去し、吸気流路に静電フィルタを設けると筐体内に存在する異物が送気ポンプに侵入することが防止でき、送気流路に静電フィルタを設けると送気ポンプから発生した磨耗粉などの異物が燃料電池発電部に侵入することが防止できる。
【0013】
また、空気取入口に静電フィルタを設け、吸気流路及び/又は送気流路に気液分離膜を設けることにより、筐体内に取り込まれる空気中に含まれる塵埃等は空気取入口に設けた静電フィルタによって捕捉され、吸気流路及び/又は送気流路に設けた気液分離膜によってミスト等の異物の通過が阻止されるので、気液分離膜に塵埃等が堆積することによる目詰まりの発生が抑制される。
【0014】
また、吸気流路に気液分離膜を設け、送気流路に静電フィルタを設けることにより、送気ポンプに吸入される空気中から気液分離膜により異物を除去することができ、送気ポンプから磨耗粉等が吐出されたときには静電フィルタによって通過が阻止されるので、燃料電池発電部には異物が混入しない空気を送給することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、空気中に含まれる塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどの異物の通過を気液分離膜によって阻止することができるので、異物が送気ポンプ及び燃料電池発電部に侵入することが抑制され、更には静電フィルタとの併用によって異物の侵入を効果的に阻止できるので、送気ポンプや燃料電池発電部の性能低下や寿命低下が少なく、長期にわたって所要の性能を維持することができる燃料電池装置が構成でき、特に、吸入する空気の状態が変化しやすい携帯機器の電源として好適な燃料電池装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯型燃料電池スタック1の構成を示すものである。燃料と空気とを反応させて発電する燃料電池発電部2と、この燃料電池発電部2に液体燃料タンク5に貯留されたメタノール水溶液等の液体燃料を送給する送液ポンプ6と、燃料電池発電部2に空気を送給する送気ポンプ3とを筐体7内に収容して構成されている。
【0017】
前記筐体7の側面には空気取入口8が形成されており、図示しないモータにより送気ポンプ3が回転駆動されると、空気取入口8から筐体7内に取り込まれた空気は、送気ポンプ3の吸入口から吸入され、所定圧力に昇圧されて吐出口から吐出され、吐出口と燃料電池発電部2との間に配管接続された送気管路4から燃料電池発電部2に空気が供給される。一方、液体燃料タンク5に貯留された燃料は、送液ポンプ6の駆動により所定圧力に昇圧されて燃料電池発電部2に供給される。
【0018】
燃料電池発電部2には、電解質膜の両側それぞれに正負の触媒層及び集電体が形成された反応膜の一方面に燃料流路が形成された燃料流路形成体が配設され、他方面に空気流路が形成された空気流路形成体が配された単位セルを複数段にスタック接続した燃料電池スタック1が設けられており、各単位セルにおいて燃料流路に供給された燃料と空気流路に供給された空気とが電解質膜を介して化学反応することにより電力が生起され、複数の単位セルで生起された電力が直列接続されることにより、所要電圧の電力が出力される。
【0019】
上記構成のように送気ポンプ3により空気を強制的に供給して発電量に対応する空気供給量を得るアクティブタイプの燃料電池装置では、空気取入口8から筐体7内に取り込まれた空気中に塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどの異物が含まれていると、異物が送気ポンプ3内に付着して送気ポンプ3のポンプ性能を低下させる恐れがある。また、送気ポンプ3を通過した異物が空気と共に燃料電池発電部2に送給されると、異物が空気流路や反応膜に付着して発電性能の低下や電池寿命の低下をまねく恐れがある。
【0020】
従って、送気ポンプ3及び燃料電池発電部2に流入する空気中から異物を除去する必要がある。塵埃だけであれば空気のみを濾過するフィルタを設ければよいが、塩水ミストやオイルミストなどの浸入を阻止することができない。そこで、図示するように空気が流入する入口となる空気取入口8、送気ポンプ3の吸入口、燃料電池発電部2の空気送給口に気液分離膜9を設けるのが有効な手段となる。気液分離膜9は、気体は通過させるが液体は通過させない膜で、四フッ化エチレン樹脂膜などを適用することができる。
【0021】
この気液分離膜9は、前述のように空気が流入する入口となる空気取入口8、送気ポンプ3の吸入口、燃料電池発電部2の空気送給口に設けるのが好ましいが、空気送給の圧力損失を考慮すると、前記3箇所のうちの少なくとも1箇所に設けることが有効となる。但し、燃料電池発電部2の空気送給口のみに気液分離膜9を設けた場合には、送気ポンプ3に対する異物の侵入を防止することが不可能になるので、1箇所に気液分離膜9を設ける場合には、空気取入口8あるいは送気ポンプ3の吸入口が好ましい配設部位となる。また、目詰まりが生じた際には気液分離膜9を交換する必要があるので、着脱交換が容易に行い得る部位が好適であり、図1に示す構成では、筐体7の外面に位置する空気取入口8に設けるのが最も好ましいものとなる。送気ポンプ3の吸入口に設ける場合には、筐体7の外部から着脱できるように構成することによって配設が可能となる。
【0022】
気液分離膜9は、その細孔径が小さいほど異物の除去に有効となるが、送気ポンプ3による送風圧力の損失が大きくなり、捕捉した異物により細孔が塞がれる度合いも大きくなってフィルタ寿命が短くなるので、細孔径は0.1〜10μmの領域に分布したものが好適である。即ち、塩水やオイル等のミストの粒子径は100〜3000μm程度なので、細孔径は前記領域にあれば異物の除去に有効となる。
【0023】
前述したように空気取入口8、送気ポンプ3の吸入口、燃料電池発電部2の空気送給口の3箇所に気液分離膜9を設けると、異物の除去に効果的である反面、送風圧力損失や目詰まりに伴う交換などの課題が生じる。そこで、図2〜図5に示す第2〜第5の実施形態のように、気液分離膜9と共に静電フィルタ10を併用するのが有効な手段となる。
【0024】
図2に示す第2の実施形態の構成では、送気ポンプ3の吸入口に気液分離膜9を配設し、空気取入口8に静電フィルタ10を配設している。この構成では、気液分離膜9が設けられた送気ポンプ3の吸入口より空気流通の上流側である空気取入口8に静電フィルタ10が設けられているので、塵埃などの粒子径が大きな異物は静電フィルタ10によって捕捉され、静電フィルタ10で捕捉できなかった粒子径の小さい異物を気液分離膜9で捕捉することができる。従って、空気取入口8に設けられた静電フィルタ10で大部分の異物が除去されるので、気液分離膜9に目詰まりが生じる頻度は大幅に減少させることができ、空気取入口8に設けた静電フィルタ10は目詰まりが生じた場合にも筐体7の外面に位置しているため、着脱交換を容易に実施することができる。
【0025】
図3に示す第3の実施形態の構成では、空気取入口8に気液分離膜9を配設し、送気ポンプ3の吸入口に静電フィルタ10を配設している。筐体7内に空気取入口8から取り込む空気中に含まれている塵埃や塩水ミスト、オイルミストなども気液分離膜9によって除去されるので、筐体7内に異物が侵入することを大幅に抑制することができる。また、送気ポンプ3の吸入口に静電フィルタ10が設けられているので、燃料電池装置の組み立て時に筐体7内に侵入した塵埃などが運転開始時に送気ポンプ3に吸入されることがなく、送気ポンプ3の性能低下や大きな異物が吸入されることによるポンプロックなどの故障発生を防止することができる。
【0026】
図4に示す第4の実施形態の構成では、空気取入口8に気液分離膜9を配設し、燃料電池発電部2の空気送給口に静電フィルタ10を配設している。空気取入口8に設けた気液分離膜9により筐体7内に取り込まれる空気中から塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどが除去されるので、異物が含まれない空気を燃料電池発電部2に送給することができる。しかし、送気ポンプ3の種類によっては、回転部分や摺動部分を有するものもあり、磨耗粉を発生させる場合もあるので、燃料電池発電部2の空気送給口に静電フィルタ10が設けられていると、送気ポンプ3から磨耗粉が吐出された場合でも、それが燃料電池発電部2の空気流路に侵入させることを防止することができる。
【0027】
図5に示す第5の実施形態の構成では、送気ポンプ3の吸入口に気液分離膜9を配設し、燃料電池発電部2の空気送給口に静電フィルタ10を配設している。送気ポンプ3の吸入口に設けた気液分離膜9により筐体7内に取り込まれた空気中に含まれた塵埃や塩水ミスト、オイルミストなどが除去されるので、送気ポンプ3から異物が含まれない空気を燃料電池発電部2に送給することができる。しかし、送気ポンプ3の種類によっては、回転部分や摺動部分を有するものもあり、磨耗粉を発生させる場合もあるので、燃料電池発電部2の空気送給口に静電フィルタ10が設けられていると、送気ポンプ3から磨耗粉が吐出された場合でも、それが燃料電池発電部2の空気流路に侵入させることを防止することができる。
【0028】
図示省略しているが、図4に示した構成において、送気ポンプ3の吸入口にも静電フィルタ10を設けることができ、筐体7内に存在する塵埃等が送気ポンプ3に吸入されることを静電フィルタ10により防止することができ、送気ポンプ3から磨耗粉等が吐出された場合には燃料電池発電部2の空気送給口に設けた静電フィルタ10によって、それが空気流路に侵入することを阻止することができ、防塵効果の高い構成を得ることができる。
【0029】
以上説明した構成において、燃料電池発電部2の空気送給口に設ける気液分離膜9又は静電フィルタ10は、必ずしも空気送給口でなく、送気ポンプ3の吐出口から空気送給口に至る送気管路4に設けることもできる。また、送気ポンプ3の吸入口に設ける気液分離膜9又は静電フィルタ10は、空気取入口8から吸入口に空気流路とする配管接続を形成した場合には、その配管路に配設しても同様の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上の説明の通り本発明によれば、燃料電池発電部に送給する空気中に含まれる塵埃は勿論のこと、塩水ミストやオイルミストなどの異物を送気ポンプ及び燃料電池発電部に侵入させることが抑制され、更には送気ポンプから磨耗粉などは吐出された場合においても、それらを燃料電池発電部に侵入させることが抑制されるので、送気ポンプや燃料電池発電部の性能低下や寿命低下が少なく、長期にわたって所要の性能を維持することができる燃料電池装置が構成でき、特に、吸入する空気の状態が変化しやすい携帯機器に適用する燃料電池装置として好適な構成が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1の実施形態に係る燃料電池装置の構成を示す模式図。
【図2】第2の実施形態に係る燃料電池装置の構成を示す模式図。
【図3】第3の実施形態に係る燃料電池装置の構成を示す模式図。
【図4】第4の実施形態に係る燃料電池装置の構成を示す模式図。
【図5】第5の実施形態に係る燃料電池装置の構成を示す模式図。
【図6】従来技術に係る燃料電池の基本構成を示す模式図。
【符号の説明】
【0032】
1 燃料電池スタック
2 燃料電池発電部
3 送気ポンプ
4 送気管路
5 燃料タンク
6 送液ポンプ
7 筐体
8 空気取入口
9 気液分離膜
10 静電フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気取入口が形成された筐体内に、電解質膜を介して燃料と空気とを化学反応させて電力を発生させる燃料電池発電部と、前記空気取入口から取り込んだ空気を前記燃料電池発電部に送給する送気ポンプとを収容してなる燃料電池装置であって、前記空気取入口、この空気取入口から前記送気ポンプの吸入口までの吸気流路、送気ポンプの吐出口から前記燃料電池発電部の空気送給口までの送気流路の少なくとも1箇所に、気体を通過させ液体の通過を阻止する気液分離膜が設けられてなることを特徴とする燃料電池装置。
【請求項2】
空気取入口が形成された筐体内に、電解質膜を介して燃料と空気とを化学反応させて電力を発生させる燃料電池発電部と、前記空気取入口から取り込んだ空気を前記燃料電池発電部に送給する送気ポンプとを収容してなる燃料電池装置であって、前記空気取入口、この空気取入口から前記送気ポンプの吸入口に至る吸気流路、送気ポンプの吐出口から前記燃料電池発電部の空気送給口に至る送気流路に、気体を通過させ液体の通過を阻止する気液分離膜又は静電フィルタが選択的に設けられてなることを特徴とする燃料電池装置。
【請求項3】
気液分離膜は、開口径が0.1〜10.0μmの領域に分布する細孔が形成されてなる請求項1又は2に記載の燃料電池装置。
【請求項4】
空気取入口に気液分離膜が設けられ、吸気流路及び/又は送気流路に静電フィルタが設けられてなる請求項2又は3に記載の燃料電池装置。
【請求項5】
空気取入口に静電フィルタが設けられ、吸気流路及び/又は送気流路に気液分離膜が設けられてなる請求項2又は3に記載の燃料電池装置。
【請求項6】
吸気流路に気液分離膜が設けられ、送気流路に静電フィルタが設けられてなる請求項2又は3に記載の燃料電池装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−85970(P2006−85970A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268089(P2004−268089)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】