説明

燃料電池装置

【課題】燃料電池装置の停止運転の方法を提供する。
【解決手段】燃料電池スタック(110)を含む燃料電池装置(100)の停止運転の方法であって、順次に、(i)前記燃料電池スタック(110)への燃料の供給を停止するステップと、(ii)前記燃料電池スタック(110)を通り抜ける陰極流路を含む前記燃料電池装置(100)の陰極システムと連通する排出路(122)上の閉塞バルブ(120)を閉じるステップと、(iii)前記燃料電池スタック(110)内の陰極空気流入口(126)と連通する空気圧縮装置(133)により前記陰極システムを加圧するステップと、(iv)前記陰極流路から水を排出するステップとを含む運転方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池装置の運転、及び燃料電池装置に関連する装置に関する。排他的ではないが、とりわけ、燃料電池装置の停止運転の方策に関する。
【背景技術】
【0002】
水は、燃料電池装置(a fuel cell system)の運転、例えば、ここで述べられる、陽子交換膜(PEM)の周りにとりつく燃料電池スタック(a fuel cell stack)を含む燃料電池装置の形態においては必須である。陽極流路からPEMを通って導かれる陽子(水素イオン)は、陰極流路にある酸素との化学反応によって、水を生成する。過剰な水は、覆水(flooding)とその結果として生ずる性能低下を避けるために、燃料電池スタックから除去される必要がある。しかしながら、燃料電池の最適な性能を達成するように、ある量の水は、PEMの水和を維持するために、少なくとも陰極流路にある必要がある。この水の管理は、慎重な注入と除去により、燃料電池スタックから過剰な熱を除去するために有益なメカニズムももたらす。
【0003】
性能を最適化するため、そのような燃料電池装置では、水は、スタックの陰極流路への注入を通じて慎重に使用され得る。そのような注水をする燃料電池装置は、分離冷却溝(separate cooling channels)を使用する他の形式の燃料電池と比較すると、大きさと複雑さとを減少させる潜在的な利点がある。水は、特許文献1に例示されるように、水分配マニホルド(water distribution manifolds)を通して陰極流路に直接的に注入される。
【0004】
注水装置は、PEMの汚濁とその結果として生ずるスタック性能の劣化を避けるために、陰極流路に戻す水が高純度であることが重要である。しかしながら、この高純度の要求は、水の氷点を低下させる添加物を使用することができないことを意味する。とりわけ、自動車のアプリケーションにおいて、典型的な要求には、氷結下からの始動が含まれている。燃料電池が実際に使用されうる環境を再現すると、これは、典型的には−20℃もの低温である。高純度の水が(1バールの圧力において)0℃の氷点を有しているから、燃料電池装置に残された水は、十分な時間を経れば、燃料電池の停止(shut-down)後に凍結する。
【0005】
燃料電池装置、とりわけ陰極流路内の氷は、スタックの正常運転の妨げ、あるいは運転自体の妨げとさえなりうる。もし、陰極流路の一部でも氷により閉ざされたら、陰極に空気を通すことができず、燃料電池は、氷点より高く自己加熱することができない。そのため、スタック全体を加熱する他の方法が必要となり、これは、燃料電池が電力供給を開始して自己加熱する前に、外部電力の消費を必要とする。
【0006】
燃料電池スタックの停止時には、特許文献2に記載されているように、浄化運転がなされる。この文献には、陰極流路から分離した水冷却路を有する燃料電池スタックが開示されている。スタックの温度が氷点より下がってしまう前に、加圧された乾燥窒素の供給によって、スタックからの水は浄化される。しかしながら、この方法は、自動車の環境下で、使用不可能、または望ましくもない加圧窒素の供給を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】英国特許出願公開第2409763号明細書
【特許文献2】米国特許第6479177号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、上述した問題のうち、1つ、またはそれより多くを解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様に係る発明は、燃料電池スタックを含む燃料電池装置の停止運転の方法を提供する。前記方法は、以下の順次のステップを含む。
【0010】
(i)前記燃料電池スタックへの燃料の供給を停止する。
(ii)前記燃料電池装置の陰極システム(a cathode system)と連通する(fluid communication)排出路上の閉塞バルブを閉じる。前記陰極システムは、前記燃料電池スタックを通り抜ける陰極流路を含む。
(iii)前記燃料電池スタック内の陰極空気流入口(a cathode air inlet port)と連通する空気圧縮装置により前記陰極システムを加圧する。
(iv)前記陰極流路から水を排出する。
【0011】
第2の態様に係る発明は、燃料電池スタックと、陰極システム(a cathode system)と、空気圧縮装置と、断熱された容器(a thermally insulated containment vessel)とを含む燃料電池装置を提供する。
【0012】
前記陰極システムは、陰極流路を有しており、前記陰極流路は、直列接続された、陰極空気流入路と、前記燃料電池スタック内の陰極部(a cathode volume)と、陰極出口流路(a cathode exit line)とを含み、前記燃料電池スタックに空気を通すように構成されている。
【0013】
前記空気圧縮装置は、前記陰極空気流入路と連通している。
【0014】
前記容器は、前記陰極流路から水帰還路(a water return line)を通じて水を受けるように構成されている。
【0015】
ここで、前記燃料電池装置は、前記装置の運転が停止すると、水を、前記陰極流路から前記水帰還路を通して前記容器へと排出するように構成されている。
【0016】
第3の態様に係る発明は、第1の供給口と、第2の供給口と、逆流止め弁と、バイパス流路と、封止弁とを含む逆流防止バルブを提供する。
【0017】
前記逆流止め弁は、前記第1の供給口と前記第2の供給口とを結ぶ主流路内にあって、流体を前記第1の供給口から前記第2の供給口へと流し、その逆方向への流体の流れを防ぐように構成されている。
【0018】
前記バイパス流路は、前記主流路と連通している。
【0019】
前記封止弁は、前記バイパス路と浄化口の間において前記バイパス路の端部を圧迫している。
【0020】
ここで、前記封止弁は、前記第1の供給口における流圧が前記第2の供給口における流圧を超えたとき、前記バイパス路の封止を維持することにより、前記主流路から前記バイパス流路を通って前記浄化口へと至る流れを妨げて、前記第2の供給口における流圧が前記第1の供給口における流圧を超えたとき、前記第2の供給口から前記バイパス流路を通って前記浄化口へと至る流れを許容するように構成されている。
【0021】
第4の態様に係る発明は、燃料電池スタックと、陰極システムと、熱交換器とを含む燃料電池装置を提供する。
【0022】
前記陰極システムは、陰極流路を有しており、前記陰極流路は、直列接続された、陰極空気流入路と、前記燃料電池スタック内の陰極部と、陰極出口流路とを含み、前記燃料電池スタックに空気を通すように構成されている。
【0023】
前記熱交換器は、水分離器と直列接続され、前記陰極流路の前記陰極出口流路と接続されている。
【0024】
ここで、前記水分離器の水排出口流路は、第1の水帰還路によって保水容器に接続されている。
【発明の効果】
【0025】
以上述べたように、本発明によれば、上述した問題のうち、1つ、またはそれより多くを解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】燃料電池装置全体内の多種のコンポーネントの概略図である。
【図2】保水容器の適例の概略図である。
【図3】逆流防止バルブの適例の切開斜視図である。
【図4a】図3の逆流防止バルブの運転を概略的に示す。
【図4b】図3の逆流防止バルブの運転を概略的に示す。
【図5a】陰極出口の流れの液体分離の2つの選択的な構成を概略的に示す。
【図5b】陰極出口の流れの液体分離の2つの選択的な構成を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
発明は、上記の添付図面を参照して、例示によってのみ述べられる。
【0028】
図1は、燃料電池スタック110と他の付随するコンポーネントとを含む燃料電池装置100の適例の概略図である。燃料電池スタック110は、これを通る陰極流路を有しており、その陰極流路は空気流入口124を含んでおり、空気流入口124は、空気流入路(an air inlet line)123へと至り、陰極空気流入口126においてスタックの中へと導かれる。燃料電池スタック110内の内部陰極部(an internal cathode volume)(図示せず)を通った後、陰極流路は、燃料電池スタック110を出て陰極出口流路(the cathode exit line)121に入り、陰極排出路(the cathode exhaust line)122と排出閉塞バルブ120を通る。通常運転の間、排出閉塞バルブ120は、部分的に、または全体的に開放される。熱交換器130、それに付随する冷却ファン139、水分離器131などの様々なコンポーネントが、陰極流路の陰極出口流路121及び排出路122に接続されるか、もしくはそれらの一部をなしている。また、温度センサTX1,TX2,TX3,TX5と圧力センサPX2,PX3もあり、陰極流路の流入路123及び出口流路121を監視するように適当な場所において接続されている。
【0029】
本明細書中の「陰極システム」という表現は、燃料電池スタック内の陰極部(the cathode volume)に付随する燃料電池装置100の当該部分を網羅することを意図している。これらは、様々な入口、出口、液体と気体の両方のための再循環路及び排出路などの、陰極部と連通する(fluid communication)コンポーネントだけではなく、入口、出口、内部流路、水分配構造などの燃料電池の様々な内部コンポーネントを含む。「陰極流路」の用語は、空気流入口124から空気圧縮装置133、流入路123、燃料電池スタック110の陰極部、陰極出口流路121を通る流体流路を含む陰極システムの一組を網羅することを意図している。「陽極システム」及び「陽極流路」の用語は、陽極部(anode volume)に付随する燃料電池装置100の様々なコンポーネントを参照して、同様に解釈される。
【0030】
空気圧縮装置133は、陰極空気流入路123に接続され、圧縮された空気を陰極流路に供給する。空気流入口熱交換器134、流量計(a flow meter)135、1つ、またはそれより多くのエアフィルタ136,137、空気加熱器138などの他のコンポーネントが、空気流入口124と燃料電池スタック110の間の陰極流入路123に存在してもよい。空気流入口熱交換器134は、冷却路141、三方向バルブ142、温度センサTX7と組み合わされて用いられ、燃料電池装置100の運転中に、冷却路141からの冷却剤とともに、空気圧縮装置133からの空気を予備加熱する。冷却路141は、空気流入口熱交換器134を通り抜け、圧縮装置133の後段の空気流から熱を抜き出すように構成された独立の冷却回路を形成している。冷却路141は、装置100の始動中に陰極空気流入路123中の入口側空気流から熱が奪われることを避けるために、好ましくは、燃料電池スタック110が通常運転温度に到達した後に運転されるのがよい。路141の冷却剤は、バルブ142の使用を通じて迂回させることができ、冷却剤を熱交換器134に送出するか否かを制御することができる。冷却路141は、陰極システムへ供給される水から独立しているから、高純度の水の要求は同じではない。したがって、冷却路141において使用される冷却剤は、使用される冷却剤の氷点を下げるためのグリコールなどの添加物を含んでもよい。
【0031】
燃料は、水素ガスの形態において典型的には、減圧バルブ151と、通常は閉塞されるソレノイド作動バルブの形態が好適な作動バルブ152とを介して、燃料電池装置に入る。燃料供給源150は、水素ガスの形態では、典型的には燃料電池装置から離れて配置される。例えば、車両の後部に面する加圧タンクの形態である。さらなるソレノイド作動バルブ153と減圧バルブ154が、燃料源150と燃料電池スタック110の陽極の入口156の間の陽極流路の燃料流入路155において、燃料電池スタック110のより近くに設けられていてもよい。したがって、2つの別々のバルブのセットが、陽極の入口156に連結して設けられている。1つのセット151,152はタンクの近くにあり、他方のセット153,154は燃料電池スタック110のより近くにあり、これらの間には中間加圧燃料流路119がある。減圧バルブ154は、乾燥した燃料ガスの圧力を、燃料電池スタック110への導入に適したレベルに制限する。減圧バルブ154は、予め設定された圧力設定を適用した受動装置であることが好ましいが、能動的に制御された装置であってもよい。燃料加熱器145は、選択的に設けられ、例えば、図1に示されるように、バルブ153の手前の加圧燃料流路119にあってもよいし、もしくは、これに代えて、減圧バルブ154の前段、または後段の燃料流入路155にあってもよい。
【0032】
さらなる作動バルブ161が、陽極出口流路165にある。各作動バルブ152,153,161は、要求に従ってバルブの霜取りを行うために局所的な加熱要素を設けてもよいが、ソレノイドを通る電流によるバルブ152,153,161の作動によって、ある程度の加熱は得られる。作動バルブ152,153,161は、それぞれ、フェイルセーフ(fail-safe)となるように構成されていると好適である。すなわち、バルブは、ソレノイドを電流が流れることによって作動したときのみに開放される。
【0033】
陽極流路内の燃料の圧力を監視して、低減するために、圧力センサPX1、及び/または圧力軽減バルブ157を設けてもよい。圧力軽減バルブ157は、陽極流路内の圧力が安全な運転レベルを超えたときに、開放にセットされて、圧力軽減排出路158を通じて陽極流路から燃料を排出すると好適である。
【0034】
さらなる手動操作可能なバルブ162が陽極の出口流路165にあってもよい。このバルブ162は、例えば、陽極流路の減圧を確保する動作中に使用される。燃料電池スタック110の陽極流路内の水集合体(water build-up)は、例えば、陰極側からPEMを通した水分の拡散の結果として生ずる。その結果、排出路164に存在する水を分離するために、陽極排水分離器163を陽極排出路164に設けてもよい。この水は、排出されるか、選択的に再循環させることもできる。燃料電池スタック110の運転中、バルブ161は、典型的には閉じられたままであり、陽極流路から水集合体を排出するために断続的に開放されるのみである。
【0035】
陰極注水口127は燃料電池スタック110に設けられており、注水口127は陰極注水路125と接続されている。陰極注水路125は、その長さの一部、または全部にわたって加熱されるようにしてもよく、保水容器140(a water containment vessel)と陰極注水口127の間を結ぶ。路125の特定部分を加熱する加熱器129を設けて、注水路125を通って陰極注水口127に向かう水を加熱してもよい。運転中の路125中の背圧を監視するために、さらなる圧力センサPX4を陰極注水路125に設けてもよい。
【0036】
陰極出口流路121からの水は、水帰還路128を通して、保水容器140に向かって水ポンプ132を用いてくみ出される。保水容器140の詳細は、図2を参照して後述する。水ポンプ132は、選択的に加熱器143を備えてもよい。過剰な水は、オーバーフロー流路(overflow line)144を通って保水容器140外へと、燃料電池装置100から排水される。
【0037】
図2は、図1の保水容器140の概略断面図である。容器140は、断熱壁(a thermally insulating wall)210と蓋体(a lid)211とを含み、蓋体211も断熱されている。容器140の壁210は、二重壁構造とし、その2つの壁の間に真空、または、空気や延伸ポリスチレンなどの他の断熱層を有すると好適である。容器210の内表面215を、ステンレス鋼などの耐腐食性を有する材質から作り、容器内部の水212の汚濁を防止するとよい。
【0038】
蓋体211の目的は、容器140内に収容された様々な要素との接続を可能とする一方で、断熱を良好な程度に維持することである。典型的には、蓋体211は、追加の断熱気泡層(an additional layer of insulating foam)を有するガラス強化ナイロンにより製造される。路125,144,128が通る蓋体中の出入口は、装置が停止するときに残った水を容器の中へと戻すように構成されるとよい。これには、水の雫がパイプの内孔(the internal bore)に広がって路内につまることのないような、適度な直径のパイプの使用が要件となる。蓋体211を通り抜けるパイプが急カーブを含まないように、蓋体内には、付属物を使用しないのが好適である。したがって、一般的な見地からして、保水容器140と陰極注水口127を結ぶ注水路125と、陰極出口流路121と保水容器140の間を結ぶ排出路121,128との両方が、陰極システムから水を排出した後で水の雫が穴に広がらないような内孔を有する配管を含む。
【0039】
温度自動調節式加熱要素236は、容器140内の水212の温度を氷点より高く維持するために設けられている。水位センサ233は、容器内の水212の水位を示す信号を出力する。加熱器237は、水212が凍結している場合に、これをより迅速に加熱して解凍するために、温度自動調節式加熱要素236に追加して設けられている。水の相を固体から液体へと変化させるエネルギの必要性のため、この加熱器237は、典型的には温度自動調節式加熱要素236より高い定格電力、例えば180(W)かそれより大きいものとする。温度自動調節式加熱器236は、確実に、容器140内の水212の温度が設定ポイントより高く維持されるように構成されている。この設定ポイントは、水を凍結させないように、典型的には5℃とされる。温度自動調節式加熱器236は、12(V)のバッテリ供給により動作し、規定された期間で運転するように設定されてもよい。そのため、この期間中、容器内の水を液相とすることを保証することができる。サブゼロ周囲温度(at sub-zero ambient temperature)における長期間では、温度自動調節式加熱器236は、バッテリの節電のために機能停止される。そして、水212は凍結し、高パワー加熱器237を使って解凍する必要が生ずる。温度自動調節式加熱器は、典型的には、最大熱出力が、容器からの最大定格損失(the maximum rated losses )より少し大きくなるような定格電力とする。典型的な定格電力は、2〜4(W)の範囲内にある。
【0040】
温度センサTX4は、好適には水中のサーミスターを含み、容器140内の水の温度を監視できるように取り付けられている。
【0041】
オーバーフロー流路(overflow line)144は、容器内の水の水位が予め設定された量を超えると、過剰な水を保水容器140から排出するように設けられている。
【0042】
水帰還路128からの水は、フィルタ234を通って容器140に入る。ポンプ230,231,240は、さらなるフィルタ214と、逆流防止バルブ213を通して、容器140から陰極注水路125へと水212を送る。流量計(a flow meter)235は、陰極注水路125を通る水量を監視するように構成されている。
【0043】
ポンプは、モータ部分231を容器140の容積外に位置させて、それによって容器内の水212と直接的に接触しないようにするとよい。モータ231は、モータ231とポンプヘッド230の間の軸240によりポンプヘッド230を駆動することができる。ポンプヘッドは、少なくとも入口と、出口と、羽根車とを含み、氷に覆われた後、いったん、水が解凍されれば、ポンプが再度運転可能となるように構成されるとよい。モータ231は、サブゼロ温度での運転について見積もるとよい。
【0044】
ポンプヘッド230は、容器140内の水212に浸るように位置している。これは、とりわけ、水212が停止後に魔法瓶(登録商標)(flask)内に保持されるとき、停止中にポンプヘッド230を浄化する、もしくは、始動中に加熱する必要性がないという利点がある。ポンプヘッド230は、小さな熱質量を有するように構成するとよい。ポンプヘッド230内の氷は、周辺の水から、その解凍時に伝導する熱を介して解凍される。また、ポンプヘッド230は、氷の形成による膨張を許容するように構成するとよい。これにより、ポンプヘッド230は、解凍されると、その運転に影響を与えずに元の形状に戻る。
【0045】
逆流防止バルブ213は、ポンプが運転可能であり、流れの方向においてバルブに減圧が起きると、水をポンプヘッド230から陰極注水路125を通して陰極注水口127に向かって流すように構成されている。しかしながら、ポンプが停止して、陰極注水路125の圧力が増加すると、バルブ213によって、水が浄化口(a purge port)238を通って容器140の中へと戻ることができる。
【0046】
逆流防止バルブ213の目的は、水を燃料電池スタック110から容器140の中へと噴出させて戻し、装置100の停止中に路を接続することである。陰極排出バルブ120を閉塞することにより、燃料電池スタック110内の水を、強制的に、空気圧縮装置133から陰極注水口127を通じてスタック110外へ押し戻し、注水路125を通って保水容器140へと向かう圧力下におくことができる。しかしながら、ギアポンプ(a gear pump)が容器に使用されていると、逆流防止バルブ213がなければ、ポンプヘッド230を通じて水を押し戻すために必要な圧力によって水が流れることはない。したがって、逆流防止バルブ213は、通常運転において、それを通して、水をポンプから燃料電池スタック110へと流すことができるように構成されている。小さな背圧(例えば、300(mBar.g)の範囲内)を前提とすると、ポンプヘッド230が運転されていないとき、ダイヤフラム(a diaphragm)が開いて、水は、浄化口238を通じて魔法瓶(登録商標)(the flask)の中へと戻っていく。
【0047】
図3は、逆流防止バルブ213の実施例を切開形式で示している。通常運転において、水は、保水容器140から逆流防止バルブ213を通って、矢印301により示される方向へと流れる。水は、第1の供給口314を通り、逆流止め弁(a non-return valve)316を通り、第2の供給口320を通ってバルブ213から出て、陰極注水路125へと流れる。第1の供給口314の圧力は、接続路313と移送路312とを介して、封止弁(a sealing valve)により封止された空洞部311へと伝達する。封止弁は、例えばダイヤフラムの形態であり、表面カバー323により閉じられている。圧力により、ダイヤフラム321の封止面317はバイパス路318の表面に押し当てられ、これにより、第2の供給口320とダイヤフラム321の背面の低圧空洞部315の間で流体が流れないようにする。
【0048】
いったん、保水容器ポンプ230の動作が停止すると、燃料電池スタック110の陰極部の圧力増加によって、第1の供給口314では減圧が起き、第2の供給口320では増圧が起き、これによって逆流止め弁316は閉塞される。第2の供給口における圧力増加によって、好適にはゴムなどの弾性部材からなるダイヤフラム321は、撓み、そしてバイパス路318と低圧空洞部315の間の流路を開放する。したがって、水は、第2の供給口320からバイパス路318を通り、浄化路322を通り、浄化口238を通ってバルブ213の外へと流れることができる。逆方向の流れの全体的な通り道は、矢印302により示されている。
【0049】
逆流防止バルブの構成により、水は、燃料電池スタックの陰極部と陰極注水路とから排出されて、容器140内のポンプヘッド230は水により呼び水をさされたままとなる。容器内の水212が凍結していないとすれば、ポンプヘッド230は、燃料電池スタック110の陰極部へと注水するために、すぐに送水を開始する用意が整った状態にある。
【0050】
図4aと図4bは、逆流防止バルブ213により可能な2つの異なる運転モードの概略を示している。図4aには浄化運転が示されており、ここでは、燃料電池スタックからの低圧の空気が第2の供給口320を通ってバルブ213に入り、そして第1の供給口314へは流れない。低圧空気によりダイヤフラム321ゆがむことによって、流れは、バイパス路318を通り、保水容器140の貯水槽への配送のために浄化口238を通ってバルブの外へと導かれる。逆流止め弁316は、流れが第1の供給口314へと抜けないようにする。
【0051】
図4bは、逆流防止バルブ213の配水運転が示されており、ここでは、保水容器140内の貯水槽から送出された高圧の水が第1の供給口314を通ってバルブ213に入る。圧力は、接続路313を介して高圧空洞部311へと伝わり、ダイヤフラム321をバイパス路318に対して閉塞位置に維持する。水の流れは、逆流止め弁316を通り抜けて、第2の供給口320を介して逆流防止バルブ213の外へ出る。浄化口238を抜ける流れはない。
【0052】
図5aと図5bは、陰極出口流路と排出路と排水路(water ejection lines)の2つの選択的な配置を概略的に示している。図5aでは、水分離器131は、まず、陰極出口流路121上に接続され、そして熱交換器130とその前段で直列に接続されており、2つの排水路128a,128bは、ポンプ132a,132bを介して容器140へと水を送るために用いられる。図5bでは、水分離器131は、熱交換器130とその後段で直列に接続されており、単一のポンプ132は、水帰還路128を通じて、水を容器140へと送り出すために用いられる。
【0053】
図5aの構成において、陰極出口の流れは、陰極出口流路121を通り、サイクロン水分離器131へと向かう。サイクロン水分離器131は、飽和した空気を熱交換器130へと向かわせる前に液体成分を取り除く。熱交換器130は、飽和した空気流を冷却して、その結果、液相に変化する混入水(the entrained water)の均衡(a proportion)がはかられる。2つのポンプ132a,132bは、復水(recovered water)を容器140へと移送するために用いられ、一方のポンプ132aは水帰還路128aを介して分離器131の基部(the base)と接続されており、他方132bは、水帰還路128bを介して熱交換器130の出口側マニホルド箱体(exit manifold box)と接続されている。通常の燃料電池の運転中、可変閉塞バルブ120は開放状態のままとなる。しかしながら、燃料電池システムの停止中、このバルブは陰極流路に背圧を加えるために閉塞される。この場合、圧縮装置133(もしくは、定められた流速設定ポイントにしたがって空気を燃料電池に供給する他の装置)は、一定の空気の流速を維持するために、顕著に動作する。分離器131は圧力軽減バルブ(図示せず)を含み、それは、この背圧をかけた停止期間中、開放されて、水浄化路510を通じて水分離器131から(典型的には雰囲気へと)水を排出する。装置の停止時に陰極流路に背圧を加えるに先立って、ポンプ132aは、典型的に、分離器131からほとんどの水をなくすために数秒間動作する。
【0054】
図5bの構成において、運転は、サイクロン分離器131が熱交換器130の後段に位置していることを除けば、図5aのものと類似する。そのため、陰極出口の流れの液体要素は熱交換器130を通る。さらに、復水を容器140に戻すためには、1つだけのポンプ132が必要となる。この構成の利点の1つは、熱交換器130への入口が、その底部からの道の一部であるから、停止後に熱交換器130内に残った水が落ちて、停止後に熱交換器130の低位置部分を満たすことである。したがって、熱交換器130がサブゼロ温度に曝された場合、この水は凍結する。しかしながら、それでも陰極流路を通って、熱交換器の残った部分を通る流れは可能であり、これによって、低位置部分内の凍結した水は加熱されて解凍される。
【0055】
各場合の浄化口510により、サイクロン分離器は、完全に乾燥され、引き続いて低温での貯水が可能となる。
【0056】
好ましくは、サイクロン分離器131は、少量の液相水が分離器に入り、分離機131が0℃より低いとき、液相水が凍結しないように低い熱慣性であるとよい。
【0057】
選択的に、圧力軽減バルブは、移送ポンプ132,132a,132bを必要としない程度にまで装置の背圧を増加させるために用いられるとよい。しかしながら、この場合、サイクロン軽減バルブ(the cyclonic relief valve)と浄化口510は適合しない。これは、確実に、陰極出口水路121内の内圧によって、強制的に水を排水路を通じて保水容器140に向かわせるためである。移送ポンプ132が適合しなければ、確実に、陰極出口流路から排出された水が単一の排水路128を通るためには、図5bに示された構成がより好ましい。
【0058】
燃料電池装置100の運転中(図1及び図2を参照)、容器140からの水は、陰極注水路125と陰極注水口127とを介し、陰極流路を通して送られる。燃料電池スタック110内の陰極部を通り抜けた後、水は、陰極出口水路121を介してスタック110の外へ流れて、熱交換器130へと入る。排気ガスと復水の混合物は、水分離器131を通る。そして、復水は、水帰還路128を通って保水容器140に入る。過剰な水は、オーバーフロー水路144を通って排出される。排気ガスは、排出閉塞バルブ120を通って排出され、排出閉塞バルブ120は、陰極流路内の圧力を制御するために、少なくとも部分的に開放されたままにされる。
【0059】
図1を参照すると、燃料ガスは、陽極の入口に供給されて、燃料電池スタック110内の陽極部(the anode volume)(図示せず)に入る。バルブ153,161は、陽極部内の所望の圧力を維持するために操作される。陽極の出口159に接続された手動バルブ162は、閉じられたままとなる。選択的に、陽極の排出流から排出された水は、さらなる水分離器163を用いて、液相と気相とに分離される。
【0060】
燃料電池装置が停止すると、まず、燃料電池スタック110への燃料供給は、燃料供給路155上のソレノイド作動バルブ153が閉じられることにより停止する。そして、陰極排出路122上の閉塞バルブ120は閉じられ、一方、空気圧縮装置133は運転を継続する。実際には、閉塞バルブ120が閉じられる前に、空気を陰極流路に通す時間が必要となり得る。そして、陰極流路内の圧力が上昇する。排水路ポンプ132は、もし存在すれば、水が容器140へと流れ続けるように、閉塞バルブが閉じられた後、当分、運転を継続するとよい。容器ポンプ230は動作を停止し、その結果、陰極注水路125への水の供給は停止する。
【0061】
停止中、陽極流路内の水を排出するため、開いた陽極出口バルブ161に強制的に水を通すことによって、陽極流路の短い浄化運転を行ってもよく、その後、燃料電池スタック110内の陽極部の減圧がなされる。
【0062】
陰極流路に空気を流し込むことによって、強制的に残った水を、燃料電池スタック110内の陰極部から出して、陰極出口流路121を通し、そして、熱交換器130を通して水分離器131へと流す。ポンプ132により、水は、分離器131から水帰還路128を通り、保水容器140へと送り出される。閉塞バルブ120が閉じたとき、陰極の空気圧が上昇して、強制的に水を、陰極注水口127を通じて燃料電池スタック110内の陰極部から出し、そして、陰極注水路125と逆流防止バルブ213の浄化口238とを通して、保水容器140に向けて流す。
【0063】
陰極流路から保水容器140へと水を浄化する能力によって、水は、内部の特徴部と水分配路へと落とし込むこともあるが、取り除かれる。その結果、自動車のアプリケーション向けの燃料電池スタックの典型的な大きさとしては、およそ30(ml)の水が陰極流路から除去される。窒素浄化供給(a nitrogen purge feed)よりむしろ空気圧縮装置133の使用によって、必要なコンポーネント数を減らし、燃料電池スタックの過度の乾燥を避けることができる。これにより、スタックの膜を、後続する始動運転に備えて、より適した状態に保つことができる。停止時の空気圧縮装置の定時間運転は、サブゼロ条件(sub-zero conditions)からの逆効果を防止するための十分な水の除去と、膜の乾燥との間の均衡が得られるように、最適化される。典型的な燃料電池装置では、排出バルブ120を閉じた後、空気圧縮装置を約1〜2分運転してもよい。水素ガスも、陽極流路から過剰な水を浄化するために用いられる。
【0064】
他の実施形態は、添付の請求項により定められる発明の範囲内にあるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池スタックを含む燃料電池装置の停止運転の方法であって、
順次に、
(i)前記燃料電池スタックへの燃料の供給を停止するステップと、
(ii)前記燃料電池スタックを通り抜ける陰極流路を含む前記燃料電池装置の陰極システムと連通する排出路上の閉塞バルブを閉じるステップと、
(iii)前記燃料電池スタック内の陰極空気流入口と連通する空気圧縮装置により前記陰極システムを加圧するステップと、
(iv)前記陰極流路から水を排出するステップとを含む運転方法。
【請求項2】
請求項1に記載された方法であって、
前記ステップ(iv)は、前記燃料電池スタック内の陰極注水口と連通する陰極注水路と、水分離器と、熱交換器と、水帰還路とのうちの1つ、またはそれより多くを通じて、前記陰極流路から水を排出する運転方法。
【請求項3】
請求項2に記載された方法であって、
水を、前記陰極流路から耐熱性容器へと排出する運転方法。
【請求項4】
請求項3に記載された方法であって、
水を、前記陰極流路の排出路にある前記水分離器を通して前記容器の中へと排出する運転方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載された方法であって、
前記容器は、真空で耐熱化された瓶である運転方法。
【請求項6】
請求項3乃至5の何れかに記載された方法であって、
前記容器は、前記容器から前記燃料電池スタック内の注水口へと水を供給するように構成されたポンプを含む運転方法。
【請求項7】
請求項6に記載された方法であって、
前記ポンプのポンプヘッドは、前記容器内の水に浸されている運転方法。
【請求項8】
請求項7に記載された方法であって、
前記ポンプのモータ部分は、前記容器の貯水容積の外に配置されており、
前記モータ部分は、駆動軸により前記ポンプヘッドと接続されている運転方法。
【請求項9】
請求項4に記載された方法であって、
前記排出路の中と、前記燃料電池スタックと前記容器の間の前記注水路の中と、にある実質的に全部の水を前記容器へと排出するまで、前記空気圧縮装置を運転する運転方法。
【請求項10】
請求項3乃至9の何れかに記載された方法であって、
続いて、
(v)温度制御された加熱要素の手段により、前記容器内の水を予め設定された温度より高く維持するステップをさらに含む運転方法。
【請求項11】
請求項10に記載された方法であって、
前記温度制御された加熱要素を、前記閉塞バルブを閉じた後、予め設定された時間、機能停止させる運転方法。
【請求項12】
請求項3乃至11の何れかに記載された方法であって、
前記容器は、前記燃料電池装置が停止した後、前記容器内の水を解凍するように構成された加熱器を含む運転方法。
【請求項13】
請求項3乃至12の何れかに記載された方法であって、
水を、前記熱交換器と前記水分離器の両方を通して、前記容器へと排出する運転方法。
【請求項14】
請求項2に記載された方法であって、
水を、前記水分離器を通して前記容器へと流す前に、前記熱交換器を通して前記陰極流路から排出する運転方法。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れかに記載された方法であって、
前記空気圧縮装置を、前記閉塞バルブを閉じた後、予め設定された時間、運転する運転方法。
【請求項16】
請求項1乃至14の何れかに記載された方法であって、
前記空気圧縮装置を、前記陰極流路内の水が予め定められた水位に到達するまで運転する運転方法。
【請求項17】
燃料電池スタックと、陰極システムと、空気圧縮装置と、断熱された容器と含む燃料電池装置であって、
前記陰極システムは、陰極流路を有しており、
前記陰極流路は、直列接続された、陰極空気流入路と、前記燃料電池スタック内の陰極部と、陰極出口流路とを含み、前記燃料電池スタックに空気を通すように構成されており、
前記空気圧縮装置は、前記陰極空気流入路と連通しており、
前記容器は、前記陰極流路から水帰還路を通じて水を受けるように構成されており、
前記装置の運転が停止すると、水を、前記陰極流路から前記水帰還路を通して前記容器へと排出するように構成されている燃料電池装置。
【請求項18】
請求項17に記載された燃料電池装置であって、
前記容器は、前記燃料電池スタック内の陰極注水口を含む注水路と流路が接続されており、
前記注水路は、水が前記燃料電池スタックの前記陰極部から前記容器の中へと流れるように構成されている燃料電池装置。
【請求項19】
請求項18に記載された燃料電池装置であって、
前記注水路は、逆流防止バルブを含んでおり、
前記逆流防止バルブは、前記バルブにわたる圧力差が、前記燃料電池装置の運転中のものから逆転したときに、水を前記陰極流路から前記容器へと流すように構成されている燃料電池装置。
【請求項20】
第1の供給口と、第2の供給口と、逆流止め弁と、バイパス流路と、封止弁とを含む逆流防止バルブであって、
前記逆流止め弁は、前記第1の供給口と前記第2の供給口とを結ぶ主流路内にあって、流体を前記第1の供給口から前記第2の供給口へと流し、その逆方向への流体の流れを防ぐように構成されており、
前記バイパス流路は、前記主流路と連通しており、
前記封止弁は、前記バイパス路と浄化口の間において前記バイパス路の端部を圧迫しており、
前記封止弁は、前記第1の供給口における流圧が前記第2の供給口における流圧を超えたとき、前記バイパス路の封止を維持することにより、前記主流路から前記バイパス流路を通って前記浄化口へと至る流れを妨げて、前記第2の供給口における流圧が前記第1の供給口における流圧を超えたとき、前記第2の供給口から前記バイパス流路を通って前記浄化口へと至る流れを許容するように構成されている逆流防止バルブ。
【請求項21】
請求項20に記載された逆流防止バルブであって、
前記封止弁は、前記第2の供給口における流圧が前記第1の供給口における流圧を、予め定められた量だけ超えたとき、前記第2の供給口から前記バイパス流路を通って前記浄化口へと至る流れを許容するように構成されている逆流防止バルブ。
【請求項22】
請求項21に記載された逆流防止バルブであって、
前記予め定められた量は、300(mBar)より少なくない逆流防止バルブ。
【請求項23】
請求項20乃至22の何れかに記載された逆流防止バルブであって、
前記封止弁は、弾性のダイヤフラムを含み、その一方の面が、前記第1の供給口と連通し、その反対面が、前記バイパス路の端部を圧迫している逆流防止バルブ。
【請求項24】
請求項20乃至23の何れかに記載された逆流防止バルブであって、
前記第1の供給口と前記封止弁を結ぶ連結流路を含む逆流防止バルブ。
【請求項25】
請求項20乃至24の何れかに記載された逆流防止バルブを含む燃料電池装置であって、
前記逆流防止バルブの前記第2の供給口は、陰極注水路と接続されており、
前記第1の供給口は、ポンプと接続されており、
前記浄化口は、保水容器の内部容積と連通している燃料電池装置。
【請求項26】
燃料電池スタックと、陰極システムと、熱交換器とを含む燃料電池装置であって、
前記陰極システムは、陰極流路を有しており、
前記陰極流路は、直列接続された、陰極空気流入路と、前記燃料電池スタック内の陰極部と、陰極出口流路とを含み、前記燃料電池スタックに空気を通すように構成されており、
前記熱交換器は、水分離器と直列接続され、前記陰極流路の前記陰極出口流路と接続されており、
前記水分離器の排水口流路は、第1の水帰還路によって保水容器に接続されている燃料電池装置。
【請求項27】
請求項26に記載された燃料電池装置であって、
前記熱交換器の排水口は、第2の水帰還路によって前記保水容器と接続されている燃料電池装置。
【請求項28】
請求項27に記載された燃料電池装置であって、
前記第1及び第2の水帰還路の各々に水ポンプを含む燃料電池装置。
【請求項29】
添付図面を参照して、実質的に本明細書に記載された燃料電池装置。
【請求項30】
添付図面を参照して、実質的に本明細書に記載された燃料電池スタックの停止運転の方法。
【請求項31】
図3と図4aと図4bの添付図面を参照して、実質的に本明細書に記載された逆流防止バルブ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4a】
image rotate

【図4b】
image rotate

【図5a】
image rotate

【図5b】
image rotate


【公表番号】特表2010−541150(P2010−541150A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−526357(P2010−526357)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際出願番号】PCT/GB2008/003256
【国際公開番号】WO2009/040535
【国際公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(504175659)インテリジェント エナジー リミテッド (17)
【氏名又は名称原語表記】INTELLIGENT ENERGY LIMITED
【Fターム(参考)】