説明

燃焼装備におけるバーナチップの汚損・腐食検出器

工業プロセスにおける燃焼システムの汚損及び腐食を予測するためのシステムは、管(102)、制限要素(104)及び汚損・腐食検出器(110)を含む。管(102)は燃料を含む。制限要素(104)は管(102)に結合され、燃料は制限要素(104)を通過する。汚損・腐食検出器(110)は、管(102)に結合され、制限要素(104)の特徴的シグネチャを検出し、検出されたシグネチャの変化がベースラインシグネチャに対して所定の限界を超えるならばアラームを発するように適合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
本発明は燃焼システムに関する。より具体的には、本発明は、燃焼装備システム内のバーナチップの汚損又は腐食を検出するための装置に関する。
【0002】
「燃焼装備」又は「熱送達システム」とは、火又は炎を使用して熱をシステムに送達する装置をいう。一般に、燃焼装備は、燃焼室又はバーナチップへの燃料の制御された送達のために燃料送達システムを使用する。本明細書で使用する「燃料」は、気体、液体、易燃性混合物(たとえば油懸濁液中の石炭粒子)又はバーナチップへの制御された送達に適合させやすい易燃性物質であることができる。燃焼装備の例は、焼却炉、熱交換器、反応器、ボイラなどを含む。燃焼装備を使用するプロセスに一般的な一つの故障モードは、燃料を燃焼室に送達するバーナチップ又はノズルの汚損又は腐食である。このような汚損又は腐食は、燃料送達に影響を及ぼし、システム故障及びときにはプラント操業停止を招くこともある。
【0003】
プロセス工業では、燃焼装備故障によって生じる予定外のプラントダウンタイム事象は、生産費の損失及び操業停止/操業開始の費用を含め、非常に高く付く。そのような費用に加えて、プラントダウンタイムを生じさせる事象はまた、安全性の問題、環境的問題及び欠陥品を生じさせることもある。プロセス制御工業では、そのような予定外の事象を可能な限り回避するため、診断情報を提供し、アラームを発するための装置が使用される。
【0004】
一つの診断技術は、モニタリングされるプロセス変量(PV)の使用を含み、所定の限界が超えられるならば、アラーム状態が報告される。このようなアラームは、実際には、単に故障の徴候の検出である。故障の実際の原因は、制御室に利用可能な又はアラームを発する計器で利用可能な他のプロセス情報から決定又は推定されることになる。計器そのものの欠陥であることもあるが、計装がますます高い信頼性を達成するにつれ、そのような状況はあり得にくくなっている。通常、アラーム事象は、障害を起こしているプロセスそのものの局面に基づいて発生する。
【0005】
従来、バーナチップの汚損又は目詰まりは、燃焼装置への低い燃料流量に注目することによって又は所望の目標プロセス温度を達成することができないことに基づく推論によって検出されていた。一部の実施態様では、燃焼装備ユニットは多数のバーナチップを有して、上流側での検出をいくらか困難にする。具体的には、バーナチップのセットの中の1個のバーナチップが目詰まり又は腐食するとしても、バーナユニットのいくつかのバーナチップがわずかに大きめの炎を発生させるだけであるため、上流側のセンサは、多数のバーナチップを有するバーナユニットへの燃料流量の変化を検出することができない。あるいはまた、燃料が腐食性であるならば、腐食したバーナチップがより多くの燃料をより非効率的に燃やすだけであるかもしれない。どのバーナチップが実際に目詰まり又は腐食しているのかを特定することは、システムを停止させない限り、不可能ではないにしても困難であるといえる。
【0006】
このようなシステムに伴うもう一つの問題は、バーナチップの汚損及び/又は腐食が一般に熱出力の低下を生じさせるということである。そのような低下した熱出力に対する補正は、システムへの燃料流量の増大を含むかもしれない。増大した燃料流量は、結果として、他の、目詰まりしていないバーナからの火炎出力の増大を生じさせて、それにより、システム内で不均一な加熱状況又はホットスポットを発生させるおそれがある。不均一な加熱は、効率の低下、製品品質の低下及び他の様々な望ましくない結果を生じさせるかもしれない。そのうえ、あるバーナが目詰まりしているために他いくつかのバーナがより多くの燃料を燃やすならば、それらのバーナは、バーナが定格されている火炎よりも高温の火炎を発生させて、それにより、バーナを、それが耐えることができる温度よりも高い温度に暴露させるかもしれない。このようなホットスポットは最終的に管又は隔離壁の早期破損を招くことができる。プロセスそのものの中で、そのようなホットスポットがプロセスを破滅させることもある。
【0007】
当技術分野において、バーナチップ又は他の流れ妨害要素が汚損又は腐食する時期を予測してシステムを修理することができるようにするための汚損・腐食検出システムに対する必要性が依然として存在する。本発明の実施態様は、これらの問題及び他の問題に対する解決を提供し、従来技術を上回る他の利点を提供する。
【0008】
概要
工業プロセスにおける燃焼システムの汚損及び腐食を予測するためのシステムは、管、制限要素及び汚損・腐食検出器を含む。管は燃料を含む。制限要素は管に結合され、燃料は制限要素を通過する。汚損・腐食検出器は、管に結合され、制限要素の特徴的シグネチャを検出し、検出されたシグネチャの変化がベースラインシグネチャに対して所定の限界を超えるならばアラームを発するように適合されている。
【0009】
詳細な説明
一般に、管又は導管の中を流れる流体は、管の壁と接触すると、検出可能な音響信号を発生させる。管(たとえばベンチュリ管、バーナチップなど)内の狭窄又は妨害要素に隣接して、変化する管内径が音響反射を生じさせると、それを狭窄又は妨害要素の上流で検出することができる。たとえば、燃料がバーナチップの中を流れるとき、狭窄流路を通過する燃料流は、流れの方向に対して実質的に反対に音響反射を生じさせる。通常、この音響反射は、流量とともに変化する音響シグネチャとみなすことができる。しかし、この音響反射又はシグネチャは、汚損又は腐食が狭窄又は妨害要素に影響するにつれて変化する。汚損(表面上の望ましくない物質の付着)又は腐食(表面材料の点食又はかい食)はいずれも妨害又は狭窄要素のプロフィールの変化を生じさせて、結果として、汚損又は腐食を示す音響信号の変化を生じさせる。所定の限界を超える音響シグネチャ変化を検出することにより、システムを、汚損又は腐食に関してモニタリングし、故障する前に修理することができる。
【0010】
場合によっては、プロセスノイズが一定の周波数帯域内で大きく低下し、それが反射信号の検出を困難にすることがある。そのような場合、本発明は、異なる周波数帯域の音響信号を妨害部から反射させ、反射した音響シグネチャを計測して所定の限界を超える変化を検出することにより、既存の流れ妨害を使用し続ける。具体的には、ガス管を通してバーナチップに向けて送られる音響広帯域信号がバーナチップからの音響反射を生じさせ、その音響反射は、バーナチップが腐食又は汚損するにつれて変化する。
【0011】
音響シグネチャの変化に加えて、バーナチップの汚損又は腐食はバーナチップ及び火炎そのものの光学シグネチャを変化させる。燃料/空気混合比及び汚染物質の存在に依存して、熱シグネチャ、色、火炎プロフィール、トーチ形状などが変化することがある。そのうえ、バーナチップの目詰まり又は腐食は、バーナチップ効率に影響を及ぼして、バーナチップを通常よりも熱くする又はバーナチップに不均一な加熱を加えることもある。システム変量が一定に保持されるとき、バーナチップの火炎は比較的一定の形状、サイズ、熱シグネチャなどを維持する。また、不純物が火炎に投入されるならば、その投入された物質の化学組成に対応する色が火炎中に出現することがある。バーナチップが腐食又は汚損するならば、火炎は揺れ動き、火炎形状が変化することがある。そのうえ、火炎の熱シグネチャが、清浄なバーナチップによって発される火炎には存在しない冷温区域を含むようになるかもしれない。これらの変化を、以下さらに詳細に説明する種々の光学感知手段を使用して検出することができる。
【0012】
図1は、本発明の実施態様の汚損・腐食検出システム100の略図を示す。システム100は、バーナチップ104(流れ管102に対して狭窄する内径を提示する)を備えた流れ管102を含む。バーナチップ104は、燃焼装備106の中に延びて火炎118を介して熱を送達する。燃焼装備106は、ボイラ又は火炎熱が求められる工業プロセス中の他のタイプの装備であることができる。
【0013】
変換器108がバーナチップ104の上流で流れ管102に結合されている。変換器108は汚損・腐食検出回路110に結合され、この回路が他方で通信リンク114を介して制御センタ112に結合されている。通信リンク114は、有線又は無線通信リンクであることができる。さらには、通信リンク114は、電力線及び接地線を含む2、3又は4線式ループであってもよい。汚損・腐食回路110及び制御センタ112は、通信リンク114を介して通信して、それぞれ計測情報及び制御信号を提供する。
【0014】
変換器108によって取得された現在の計測をベースライン計測と比較して汚損又は腐食を示す変化を特定することができるよう、計測情報を記憶するためのメモリ115が設けられている。メモリ115は、いかなる数の場所にでも、たとえばトランスミッタハウジング111内に変換器108及び汚損・腐食検出回路110とともに配置することができるため、仮想的に示されている。あるいはまた、メモリ115は、制御センタ112中に維持されることもできる。好ましい実施態様では、メモリ115は、狭窄要素(たとえばバーナチップ104)のベースライン(非汚損又は非腐食)音響シグネチャを記憶する。一つの実施態様では、計測情報は未処理データとして記憶される。すなわち、コンディショニングされたプロセス変量情報ではなく、計測カウント又は電圧情報が記憶される。代替態様では、処理された計測データが記憶される。ローカルオペレータインタフェース113を設けてローカルオペレータ又はユーザが初期条件を構成する(たとえば、新たなバーナチップ104が設置されたのち又は目詰まりしたチップを修理したのち、ベースラインシグネチャ計測をリセットすることにより)ことを可能にしてもよい。
【0015】
場合によっては、インテリジェントシステム117を使用してシステムの精度を改善してもよい。インテリジェントシステム117は、自己学習性のシステム、神経ネットワーク、ファジー論理、人工知能などを含むことができる。
【0016】
矢印116によって示すように燃料がバーナチップ104に向かって流れるにつれ、燃料はバーナチップ104の狭窄する内径に押し込まれる。狭窄する通路を通過する燃料によって音響反射(参照番号120によって示す)が発生する。この音響反射120が変換器108によって計測される。一般に、音響反射120は、狭窄するバーナチップ104によって発されるものであり、一般に、火炎118からのノイズの結果として生じるものではない。点線122が、反射ノイズ信号120が発生することができるおおよそのカットオフラインを示す。
【0017】
一般に、設置時又は修理中、ベースライン計測が変換器108によって記録され、メモリ115に記憶される。使用中、バーナチップ104の音響反射120がモニタリングされ、変換器108によって取得された計測が、汚損・腐食検出回路110により、記憶されたベースライン計測に対して比較される。汚損・腐食検出回路110は、計測された音響反射120が、記憶されたベースラインシグネチャとの比較で、所定の限界を超えるならば、アラーム信号を制御センタ112に発するように適合されている。
【0018】
また、変換器108を使用して「消炎」状態を検出することが可能である。具体的には、バーナチップ104が完全に目詰まりするならば、反射ノイズ信号は消滅する(又は劇的に変化して、計測データが電圧ステップのように変化するようになる)。バーナチップ104は目詰まりしていないが、ガスが遮断されている(すなわち、チップ104への燃料流がない)ならば、圧力変換器108はゼロに近い圧力を表示する。したがって、装置は、燃料供給の遮断とチップ104の目詰まりとを区別することができる。
【0019】
一般に、変換器108は、圧力変換器又は適切な音響センサであることができる。いずれの場合でも、いくつかの変換器を共通の電子部品へと合わせて、変換器を各バーナチップ104と対応させることができる。音響センサが使用されるならば、1個以上のさらなる圧力センサをバーナアセンブリに結合して、バーナオフ状態とバーナチップの目詰まり又は汚損とを区別しやすくすることが好ましいかもしれない。
【0020】
広い範囲の燃料供給速度で作動する燃焼装備の場合、供給速度とバーナチップ背圧(圧力変換器によって計測される)との間の相関を推測することができる。様々な背圧範囲の基準ノイズシグネチャを記憶すると、より良好な汚損検出予測能力が得られる。燃料供給速度は変化するため、現在の計測ノイズシグネチャとの比較のために、その背圧範囲に適切な基準ノイズシグネチャが使用されることになる。
【0021】
狭窄要素(たとえばバーナチップ104)のノイズシグネチャを測定するためには様々な方法を使用することができる。たとえば、高速フーリエ変換を計測データに適用することができる。好ましい実施態様では、ウェーブレット技術が、高いノイズ含量を有する信号を伴って良好に作用するため、計測波形を分解するために計測データに適用される。信号のウェーブレット分解は、信号へのローカル又は短期的影響をより良く表すことができるという点で、フーリエ分解を上回る利点を提供する。
【0022】
一般に、本発明は、従来技術の汚損・腐食検出スキームを上回る多数の利点を提供する。第一に、変換器(音響検出器又は圧力センサ)をバーナチップ104の上流に(かつバーナチップに隣接させて)配置することにより、変換器108は、直接加熱に遭遇せず、したがって、熱循環及び直接熱暴露に関連する問題を回避することができる。第二に、変換器108は、バーナチップ汚損及び腐食を決定するための高感度予測法を提供する。第三に、変換器108は、多数の異なる方法で具現化することができる。好ましい実施態様では、変換器はトランスミッタに統合されている。もう一つの利点は、汚損又は目詰まりに関する情報を提供するために燃料流量に関する情報が不要であるということである。そのうえ、本発明は、「燃料オフ」状態とチップ目詰まり状態とを区別することができる。トランスミッタ108はまた、付随的な利点として、燃料圧PVを提供することができる。最後に、本発明は、正常なトランスミッタPV以上に分散制御システムに負荷をかけない。大部分の用途の場合、4−20mAループ電力が、検出器に給電するのに十分である。
【0023】
図2A及び2Bは、本発明の実施態様の、1個のバーナチップに対応するパッシブ汚損・腐食検出器の略ブロック図を示す。汚損・腐食検出器は、バーナチップ104を有する燃料流れ管102と、管102に結合された圧力変換器108とを有する。流体又はガス流116が管102を通過し、バーナチップ104の開口を通過し、反射ノイズ信号120が反射して圧力変換器108に戻り、圧力変換器がチップノイズ反射120を検出する。そして、計測された反射音響信号120は、計測された信号120をメモリ115に記憶されたベースライン信号に対して比較する汚損・腐食検出回路110によって処理される。図2Aでは、バーナチップ104は清浄であり、そのため、比較はアラーム信号を生じさせないはずである。
【0024】
図2Bは、付着物124によって部分的に目詰まり又は汚損(あるいはまた、腐食)している、変化した音響反射120(図2Aに示す反射と比較して)を生じさせるバーナチップ104に対応する検出器を示す。トランスミッタ108は、汚損したチップ104を示す変化した反射信号120を検出する。そして、圧力変換器108に結合されている汚損・腐食検出回路110が、計測された反射信号120をメモリ115に記憶された計測データに対して比較する。記憶された信号と計測された信号120との差が所定の限界を超えるならば、アラーム信号を制御センタに発することができる。好ましい実施態様では、バーナチップ流の音響又はノイズ信号を得るために、対象のノイズ周波数を感知するのに適切な帯域幅を有する圧力トランスミッタが使用される。
【0025】
本明細書で使用する「音響」及び「ノイズ」とは、可聴周波数範囲に入る又は入らない周波数を有する圧縮型圧力波又は他の振動をいう。設置又はメンテナンス中、基準ノイズシグネチャが計測され、メモリ(トランスミッタ中にあるか、制御センタにあるか、汚損・腐食検出回路内にある)に記憶される。正常なバーナチップ動作中にさらなるノイズシグネチャが計測され、基準値に比較される。ノイズシグネチャの変化が所定の限界よりも大きいならば、アラーム又は警報が装置出力信号に提供される。
【0026】
一般に、装置電子部品は、外部装置、制御センタ又はローカルの統合オペレータインタフェースを介して初期値をセットする能力を提供する。好ましい実施態様では、電子部品は、HART(登録商標)、FOUNDATION FieldBus、CAN又は他の通信プロトコルのようなデジタルバスを介する双方向通信をサポートする。一般に、この通信能力は、初期値をセットし、様々なレベルのアラーム危険度及び、潜在的には、トランスミッタベース装置の場合にPVを出力するために使用することができる。加えて、音響センサ健全さをデジタルバスを介して報告することもできる。トランスミッタの場合、電子部品は一般に4−20mAループで給電されるが、他の電子部品及び他の通信技術を使用してもよい。
【0027】
図3A及び3Bは、高ノイズ環境で使用するための本発明の実施態様の汚損・腐食検出器の略図を示す。具体的な設置に依存して、プロセスからのバックグラウンドノイズが、バーナチップシグネチャをバックグラウンドノイズから区別する変換器108の能力を圧倒することもある。そのような環境では、音響変換器128をバーナチップ104の上流に配置して所定の周波数の音響信号129をバーナチップ104に向けて送ることが望ましいかもしれない。その場合、汚損・腐食検出回路110は、伝送された信号129と対応させることができる狭い周波数帯域に関して計測された反射信号120を処理するように構成することができる。好ましい実施態様では、音響変換器128は、伝送及び感知の両機能を実行して、それにより、具現化を簡素化する。このような実施態様では、圧力変換器108は単に音響変換器128に代えられる。
【0028】
図3Bは、付着物124によって部分的に目詰まり又は汚損しているバーナチップ104の略ブロック図を示す。燃料供給126が燃料を管102に送り、この管が他方で燃料をバーナチップ104に送る。伝送された信号129はバーナチップ104の狭窄する内径及び付着物124によって反射されて、メモリ115に記憶されたベースライン反射信号と比較して変化した反射信号120を生じさせる。好ましい実施態様では、汚損・腐食検出回路110は、変換器が音響ノイズ周波数を送出するように変換器を作動させるように適合されている。一つの実施態様では、音響変換器128は、対象の音響ノイズ周波数を送受信するように適合されている。
【0029】
この実施形態では、反射信号からのプロセスノイズの計測及び相殺を支援するために、変換器108を音響変換器128に隣接させ、かつ燃料流の近くに配置することが望ましいかもしれない。
【0030】
図示するように、火炎118は、部分的に目詰まりしたチップ104の場合には精度又は効率が劣るかもしれない。部分的に目詰まりしたチップ104は、綿密に制御された安定な火炎118(図2A及び3Aに示す)ではなく、フォーク状の火炎を生じさせ、この火炎は、光学センサを使用して計測されるならば、二つ以上の色で構成されているであろう。
【0031】
一般に、この手法の主な強みは、バーナチップ汚損が増すにつれ、反射信号120が連続的に変化するということである。電子部品は、強力な予測能力を提供することに加えて、バーナチップ汚損の程度に比例する出力変量を提供することができる。そのうえ、伝送された信号に基づいて反射信号を計測することにより、反射信号120は、流速よりもバーナチップ汚損のほうにずっと大きく依存する。
【0032】
圧力変換器が示されているが、音響シグネチャを駆動し、聴くことができるいかなる適当なフィールド装置を使用してもよい。たとえば、音響変換器を使用することができる。そのうえ、温度、流量又は他のプロセス変量(PV)を計測するための他のタイプのトランスミッタを使用することもできる。先に説明したように、複数のセンサを1個のトランスミッタに結合して共通の電子部品を使用してもよい。あるいはまた、完全に専用のフィールド装置は、1バーナチップあたり1個あるいくつかの音響変換器を共通の電子部品へと合わせることができるため、大きな燃焼装備のための低廉な解決を提供することができる。
【0033】
有用なバーナチップ診断は異なる燃料速度及び結果的な燃料タイプに関してロバストであるべきということを理解することが重要である。燃料タイプが液体から気体へと根本的に変化するならば、新たなセットの基準反射信号シグネチャが取得されるべきである。その結果、ローカルオペレータインタフェース(図1で要素113として示す)を使用して、ベースラインシグネチャを必要に応じてリセットすることができる。あるいはまた、制御センタによって発されるコマンドを介してベースライン計測を開始してもよい。
【0034】
一般に、バーナチップ104の汚損は、燃料流通路のさらなる狭窄を生じさせて、より高周波数の反射信号又は音響シグネチャ120を生じさせる。逆に、チップ104の腐食は、開口を広げ、それにより、より低周波数のシグネチャ120を生じさせることができる。あるいはまた、腐食又は汚損は、不均一な又はむらのある反射120(図2B及び3Bに示す)を生じさせ、それにより、考えられる汚損の早期指示を提供することができる。
【0035】
一般に、本発明は、記憶されたベースラインに比較した場合の反射信号120の変化の程度に基づいて汚損及び/又は腐食を予測する。これは、プロセス内の狭窄要素が修理を要する時期をオペレータが計ることを可能にする。たとえば、バーナチップ104が、所定の限界を超える反射信号120の変化を生じさせると、検出回路はアラームを制御センタに発する。このアラームに基づいて、オペレータは、次の使用の前に設備の定期的修理をスケジューリングすることができる。バッチプロセス環境では、バッチとバッチとの間で設備を修理することができる。このようなスケジューリングされたプラント修理操業停止は、設備故障による予定外の操業停止よりもずっと安く済み、望ましい。そのうえ、検出器は、設備を修理すべき時期を決定する推量を省いてくれる。
【0036】
図4A及び4Bは、本発明の実施態様にしたがって、バーナチップによって発生する火炎の光学シグネチャを捕獲するように適合されたバーナチップ汚損・腐食検出器の略図を示す。図4Aに示すように、光学検出器129は、バーナチップ104を有する燃料流れ管102と、撮像装置(光学センサ)130に結合された汚損・腐食検出回路108とを含む。光学センサ130は、火炎118がその視野132に入るように火炎118に対して配置される。好ましい実施態様では、撮像装置130は、火炎118によって発生する熱への撮像装置130の暴露を減らすために、火炎118の側方又は下方に配置される。燃料流116が管102を通過し、バーナチップ104から出て、そこで点火されて火炎118を発生させると、その火炎を光学センサ130によって検出することができる。光学センサ130はデジタル化画像を汚損・腐食検出回路110に中継し、この場合、汚損・腐食検出回路は、デジタル化火炎画像をメモリ115に記憶された基準火炎画像に対して比較して汚損又は腐食が起こったかどうかを判定するように適合されている。たとえば、気体燃料供給から点火される火炎118は、一定の形及び色相を有するように制御することができる。しかし、チップ104が汚損又は目詰まりするならば、不純物が火炎118中で消費されるとき、火炎118は揺れ動き、色を変える。光学センサ130がこれらの視覚的変化を検出し、汚損・腐食検出回路110がそのような変化を特定して汚損及び/又は腐食を予測することができる。
【0037】
図4Bは、付着物124によって部分的に目詰まりしている汚損したバーナチップ104との光学検出器129を示す。汚損したバーナチップ104を通過する燃料流は、点火されると、図4Aの火炎118とは異なる形を有する火炎118を発生させる。光学センサ130を使用して、火炎118の変化した形を検出し、メモリ115からの記憶されたベースライン計測に対して比較して、バーナチップ104の腐食又は汚損を予測することができる。
【0038】
一つの実施態様では、光学検出器129は撮像装置からなり、この撮像装置は、撮像装置を作動させることができる電子部品と結合され、バーナチップ汚損又は目詰まりが起こったかどうかを火炎のデジタル化画像に基づいて検出するように適合されている。さらには、電子部品は、バーナチップの状態に関する情報を含む、又はバーナチップが汚損又は目詰まりしていることを示すアラーム又は警報信号を出力する出力信号を発する。
【0039】
特定のバーナチップに対応する火炎は、燃焼状態に依存する強さプロフィールを示し、火炎の熱、色及び形は、バーナチップが汚損又は目詰まりするにつれて変化する。撮像装置は、火炎サイズ、完全又は不完全燃焼による色の変化、火炎の形、火炎温度などのような属性の変化を検出する。正常な動作では、バーナチップ火炎プロフィールは当然、時間とともに不変又は一定である。しかし、チップが汚損又は目詰まりすると、火炎プロフィールは顕著に時間変動的(振動的)性質を帯びることができる(時間とともに揺れる、ちらつく、又は他のやり方で形及びプロフィールを変化させる)。したがって、バーナチップ汚損及び目詰まりは、計測され、メモリ115に記憶されている基準バーナチップ火炎プロフィールからの変化に注目することによって検出することができる。火炎属性の変化又は火炎プロフィールが時間とともに変化する量が所定の限界を超えるならば、アラーム又は警報が装置出力信号に発される。バーナチップ104が完全に目詰まりするならば、火炎の画像はまったく存在しないかもしれない。これは、装置が、汚損又は部分的目詰まりを完全な目詰まり状態から区別することを可能にする。
【0040】
感度を改善するために、好ましい実施態様では、燃料流量コマンド信号又は燃料流量センサからの入力を診断トランスミッタ電子部品に提供することができる。これは、ノズルを通過する燃料流量が変化したとき装置が基準プロフィールを再確立することを可能にする。このようなプロフィールの更新は、汚損検出においてより高い感度を可能にする。
【0041】
一つの実施態様では、圧力トランスミッタ133(仮想的に示す)が、燃料流量信号及びデジタル電子部品110のためのハウジングを提供する。あるいはまた、大きな燃焼装備の場合には、1バーナチップあたり1個あるいくつかの撮像センサを共通の電子部品へと合わせることができるため、完全に専用の装置を設けてもよい。
【0042】
必要性及び設計者が考慮するパラメータに依存して異なるタイプの撮像技術を本発明とで使用することができる。カラー撮像装置及び白黒撮像装置を使用して火炎燃焼特性における差を検出することができる。熱撮像装置を使用して光学シグネチャを計測し、具体的には、バーナチップに対応する熱プロフィール又はシグネチャを提供することもできる。火炎温度及び火炎特性の差を検出することもできる。また、火炎の色及び温度は汚損材料の化学的特徴に対応して変化することができるため、熱撮像又は色撮像装置は、バーナチップを汚損している材料のタイプを検出することができるかもしれない。
【0043】
アラーム状態を決定するために、汚損・腐食検出回路は、パターン比較及び認識を実行するように適合された回路及び/又はソフトウェアを含むことができる。デジタル化画像におけるパターン認識のためには様々な方法が知られている。センサ精度及び診断信頼性を改善するためには、インテリジェントシステム、たとえば自己学習性神経ネットワークをそのような技術とともに使用して、特定の用途の場合に稼働中の装置の精度を改善することが望ましいかもしれない。そのうえ、他のインテリジェントシステム、たとえばファジー論理、人工知能技術及び装置ならびに種々の時間及び周波数信号処理システムを用いて装置の精度をさらに改善することもできる。
【0044】
一般に、アラームは、たとえば制御センタに伝送される電子信号であってもよいということが当業者によって理解されるべきである。あるいはまた、アラームは、装置における視覚的信号、たとえば点灯LED、点滅表示などであってもよい。
【0045】
上記実施態様は主としてバーナチップの汚損に焦点を合わせたものであるが、同じ技術を使用して腐食を検出することもできる。たとえば、バーナチップ104がかい食又は腐食しているならば、図2A〜3Bに示すもののような音響検出器は、メモリ115に記憶された基準シグネチャとの比較で、バーナチップ104の反射音響シグネチャ120における周波数減少(及びおそらくはいくらかの減衰)を検出する可能性が高いであろう。
【0046】
チップ104が腐食すると、火炎118そのものもまた変化する。たとえば、バーナチップ104の腐食は、燃料流量、ひいては燃料/空気混合比に影響を及ぼして、熱シグネチャ及び火炎発色の変化を生じさせる。さらには、腐食はまた、バーナチップ104の形にも影響を及ぼして、火炎118の形及び「安定性」又は揺らぎの変化を生じさせることができる。このような変化を、先に説明した光学検出器130によって検出することができる。
【0047】
上記のバーナチップ汚損・腐食検出システムは、従来技術のシステムを上回る数多くの利点を提供する。三つの実施態様はいずれも、バーナチップシグネチャを使用してバーナチップ汚損を判定する高感度の予測法を提供する。そのうえ、三つの実施態様はいずれも、取り付け、具現化するのが簡単であり、望むならば、検出手段をトランスミッタに統合することもできる。光学検出システムでは、撮像装置は、モニタリングされる燃焼火炎を良好に見ることができる任意の位置に取り付けることができる。好ましい実施態様では、撮像装置は、熱から離して、たとえば火炎の下方又は側方に配置される。
【0048】
三つの実施態様はいずれも、バーナチップの汚損又は目詰まりに関する情報を提供するために燃料流量計測を要しない。しかし、三つのケースすべてにおいて、そのようなデータを使用して検出器の感度を改善することもできる。そのうえ、好ましい実施態様では、三つの実施態様のいずれも、トランスミッタPV又はアラーム入力を超えるDCSをロードしない。
【0049】
駆動される音響検出器及び撮像検出器はいずれも、汚損の増大を検出する方法を提供して、診断装置が、汚損の量に応答する信号を出力することを可能にする。駆動される音響検出器はまた、燃料流量の変化を容易に扱う。
【0050】
大部分の用途の場合、音響センサはいずれも、4−20mAループ電源供給で作動することができ、いずれも、燃料オフ状態と目詰まり事象とを容易に区別することができる。さらに、パッシブ音響検出器は、付随的な利点として、燃料圧PVを提供することができる。
【0051】
最後に、バーナチップ出力シグネチャ及び火炎出力シグネチャに関して本発明を説明したが、本発明は、他の流れ制限又は流れ妨害装置にも適用可能であるということが留意されるべきである。
【0052】
図5A及び5Bは、管102の中に配置された流れ制限要素134とのプロセスの略図を示す。簡潔に示すため、実施態様は、図2Aのパッシブスキームの実施態様に類似している。しかし、音響変換器(たとえば図3A及び3Bに示すもの)を使用して信号を狭窄要素に伝送してもよい。代替態様では、音響変換器を、管102上、圧力変換器108に対して流れ制限部の対向側に配置して、伝送された音響信号が反射し、その信号の一部が流れ制限部を通過して計測されるようにしてもよい。ベースラインに対する受信信号の変化が流れ制限要素134内の汚損を示すであろう。
【0053】
それにもかかわらず、図示するように、流体の流れは制限部134に押し通され、それにより、反射ノイズ信号120を発生させる。反射ノイズ信号は、圧力変換器108によって検出され、汚損・腐食検出回路110により、メモリ115に記憶されたベースライン信号に比較されることができる。計測された信号120と記憶された信号との差が所定の限界を超えるならば、アラーム信号を制御センタに発して、制限要素134がまもなく修理を要するということを示すことができる。
【0054】
概して、目詰まり又は腐食は、流体流の部分的妨害部又は流れ制限部の反射音響シグネチャを基準シグネチャに対して比較することによって検出することができる。流れ制限部134は、ベンチュリ管、オリフィスプレート、シェディングバー、弁、ノズルなどであってもよい。そのような装置が腐食又は汚損するにつれ、反射音響シグネチャは変化する。そのうえ、光学検出器は、高温流などをはじめとして、光学的に検出することができるいかなるタイプの流れ出力に適用することもできる。そのような実施態様では、たとえば赤外検出器を使用して流体流の温度プロフィールの変化をモニタリングすることができる。
【0055】
本発明はまた、工業プロセス内で発生中の問題を、汚損及び腐食を予測するために使用される音響シグネチャから独立して、バックグラウンドノイズの有意な変化に基づいて検出することが可能であるという利点を提供する。たとえば、可動装備においては、ベアリングが故障し始めると、装備は、増大するノイズ出力を発生させる。このノイズ出力の変化は検出される信号のバックグラウンドノイズを変化させるため、有意な変化を分析すると、壊滅的な故障が起こる前に、隣接する他の装備の潜在的な修理の必要性を予測することができる。
【0056】
好ましい実施態様を参照しながら本発明を説明したが、当業者は、本発明の本質及び範囲を逸することなく、形態及び詳細に変更を加えることができることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施態様のバーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図2A】本発明の実施態様のパッシブ音響バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図2B】本発明の実施態様のパッシブ音響バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図3A】本発明のもう一つの実施態様のアクティブ音響バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図3B】本発明のもう一つの実施態様のアクティブ音響バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図4A】本発明の実施態様の光学バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図4B】本発明の実施態様の光学バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図5A】本発明の実施態様にしたがって流れ制限要素とで使用するためのパッシブ音響バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。
【図5B】本発明の実施態様にしたがって流れ制限要素とで使用するためのパッシブ音響バーナチップ汚損・腐食検出システムの略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業プロセスにおける燃焼システムの汚損及び腐食を予測するためのシステムであって、
燃料を含む管、
前記管に結合された制限要素、及び
前記管に結合され、前記制限要素の特徴的シグネチャを検出し、検出されたシグネチャの変化がベースラインシグネチャに対して所定の限界を超えるならばアラームを発するように適合された汚損・腐食検出器
を含むシステム。
【請求項2】
前記制限要素が、前記工業プロセスの熱送達システム内のバーナチップを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記特徴的シグネチャが反射音響信号を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記汚損・腐食検出器が、
前記管に結合され、プロセス流体内の音響信号を検出するように適合された音響変換器、
メモリ、及び
圧力変換器及び前記メモリに結合され、前記音響変換器によって検出された前記特徴的シグネチャを前記メモリに記憶された前記ベースラインシグネチャに対して比較するように適合され、前記特徴的シグネチャと前記ベースラインシグネチャとの差が所定の限界を超えるならば前記アラームを発するように適合された汚損・腐食検出回路
を含む、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記汚損・腐食検出器が、汚損又は腐食から独立して、前記工業プロセス内の問題を示す、バックグラウンドノイズの変化を検出するように適合されている、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記管に結合され、音響信号を前記制限要素に向けて発するように適合された音響変換器
をさらに含み、前記特徴的シグネチャが、前記流れ制限要素からの前記音響信号の反射を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記汚損・腐食検出器が、
前記特徴的シグネチャを分析するように適合されたインテリジェントシステムを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記変化が、前記流れ制限要素の汚損及び/又は腐食を示す、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記シグネチャが光学シグネチャを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
検出器が、ウェーブレット技術を使用して前記特徴的シグネチャを検出するように適合されている、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記ベースラインシグネチャを記憶するように適合されたメモリを含む、請求項4記載のシステム。
【請求項12】
ユーザが前記所定の限界をセットすることを可能にするように適合されたローカルオペレータインタフェース
をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
工業プロセス内の燃焼装備の汚損及び腐食をモニタリングするためのシステムであって、
燃料を含む管、
前記管に結合され、前記燃料を前記燃焼装備に送達するように適合され、前記管の一端に流れ制限部を画定するバーナチップ、
前記管に結合され、前記バーナチップの音響シグネチャを検出するように適合された変換器、及び
検出された音響シグネチャを記憶されたベースラインシグネチャに照らして処理し、検出された音響シグネチャが前記ベースラインシグネチャから所定の量を超えて異なるならばアラーム信号を発するように適合された回路
を含むシステム。
【請求項14】
前記変換器が圧力変換器を含む、請求項13記載のシステム。
【請求項15】
前記特徴的シグネチャが、前記バーナチップ中を流れる燃料によって生じる検出可能な音響信号を含む、請求項13記載のシステム。
【請求項16】
前記管に結合され、音響信号を前記バーナチップに向けて送るように適合された音響変換器
をさらに含み、検出された音響シグネチャが前記音響信号の反射を含む、請求項13記載のシステム。
【請求項17】
前記バーナチップが汚損又は腐食するにつれ前記反射が変化する、請求項16記載のシステム。
【請求項18】
前記回路に結合され、検出された音響シグネチャを分析して前記バーナチップの汚損及び/又は腐食を予測するように適合されたインテリジェントシステム
をさらに含む、請求項13記載のシステム。
【請求項19】
前記回路に結合され、前記ベースライン音響シグネチャを記憶するように適合されたメモリ
をさらに含む、請求項13記載のシステム。
【請求項20】
工業プロセスにおける燃焼装備内のバーナの汚損及び腐食を検出するためのシステムであって、
燃料を含む管セグメント及び前記管セグメントに結合されたバーナチップをそれぞれが含む複数の管セクション、
それぞれが前記複数の管セクションの一つに結合され、前記バーナチップの音響シグネチャを検出するように適合された複数の音響検出器、及び
前記複数の音響検出器に結合され、前記複数の音響検出器によって検出された前記音響シグネチャを、複数のバーナチップそれぞれに特異的な記憶されたベースラインシグネチャに照らして処理するように適合され、特定のバーナチップの汚損及び/又は腐食を、前記特定のバーナチップの前記音響シグネチャの、そのベースラインシグネチャとで比較した場合の変化に基づいて予測するように適合された共通の電子部品
を含むシステム。
【請求項21】
それぞれが、前記燃料の流れに対して上流にある特定の管セグメントに結合され、音響信号を前記バーナチップに向けて発するように適合された複数の音響変換器
をさらに含む、請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記共通の電子部品に結合され、各バーナチップの前記ベースラインシグネチャを記憶するように適合されたメモリ
をさらに含む、請求項20記載のシステム。
【請求項23】
前記共通の電子部品が、ウェーブレット技術を使用して各音響シグネチャを処理する、請求項20記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2009−510437(P2009−510437A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533431(P2008−533431)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/036399
【国際公開番号】WO2007/040979
【国際公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(597115727)ローズマウント インコーポレイテッド (240)
【Fターム(参考)】