説明

物体を冷却するための方法、装置、およびシステム

物体を冷却する方法は、冷却デバイスを物体に結合するステップを含み、冷却デバイスは、少なくとも1つの熱音響エンジンおよび複数のガスダイオードを含み、熱音響エンジンで音響出力を生成し、流体の音響振動をガスダイオードを経由して運び、物体により生成された熱を流体に移動して熱を物体から取り去ることを促進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明で開示する主題は、一般的に物体を冷却することに関し、より詳細には、熱音響駆動ヒートシンクを使用して物体を冷却することに関する。
【背景技術】
【0002】
高性能のマイクロプロセッサを使用することが、コンピュータなどの商用電子機器でより一般的になってきた。このようなマイクロプロセッサは、著しく熱エネルギーを生成するために、高い熱放散が必要な場合がある。少なくとも一部の知られているマイクロプロセッサは、平方センチメートル当たり約100ワット(W/cm)を放散することができる。少なくとも一部の知られている商用電子機器は、ファン駆動強制換気のヒートシンク冷却を使用する、このような放散要件を維持する。しかし、ファン駆動冷却はしばしば、約3年など、比較的短い平均故障間隔(MTBF)を有する。さらに、ファン駆動冷却は、このようなマイクロプロセッサと共に使用する回路基板アセンブリの粒子汚染を増加させることが知られている。
【0003】
少なくとも一部の知られている産業用電子機器は、商用電子機器より厳しい産業用の信頼性向上要件の故に、高性能マイクロプロセッサ技術の発展を利用することができなかった。たとえば、少なくとも一部の知られている産業用電子機器は、少なくとも20年のMTBF値を必要とする。さらに、産業用動作環境制限は、商用電子機器に適用される制限と異なる場合がある。たとえば、少なくとも一部の知られている産業用電子機器は、周囲空気が約60℃未満であることを要求する。したがって、産業用電子機器では高性能電子機器を冷却するのに使用できる選択肢はほとんどない。
【0004】
したがって、より高い信頼性を促進するために、可動部品が中に存在しない、高性能マイクロプロセッサなどの物体を冷却する手段を供給することが望ましい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】G. Swift, S. Backhaus: "Gas Diodes for Thermoacoustic Self-circulating Heat Exchangers"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一態様では、物体を冷却する方法は、少なくとも1つの熱音響エンジンおよび複数のガスダイオードを含む冷却デバイスを物体に結合することと、熱音響エンジンで音響出力を生成することと、流体の音響振動をガスダイオードを経由して運ぶことと、物体によって生成された熱を流体に移動し、熱を物体から取り去ることを促進することとを含む。
【課題を解決するための手段】
【0007】
別の実施形態では、熱音響駆動冷却デバイスは、熱源によって生成された熱を吸収し、吸収した熱を使用して音響出力を生成するように構成された少なくとも1つの熱音響エンジンを含む。デバイスはまた、前記熱音響駆動冷却デバイス内に画定された流体入口と、前記熱音響駆動冷却デバイス内に画定された流体出口とを含む。複数のガスダイオードは、吸収した熱が熱音響エンジンから流体に移動し、吸収した熱を物体から取り去ることを促進するように、音響出力を使用して熱音響駆動冷却デバイスを通して冷却流体を運ぶように構成される。
【0008】
別の態様では、冷却システムは、熱源によって生成された熱を吸収し、吸収した熱を使用して音響出力を生成するように構成された少なくとも1つの熱音響エンジンを含む熱音響駆動冷却デバイスを含む。複数のガスダイオードは、吸収した熱が、熱音響エンジンから流体に移動し、吸収した熱を物体から運び去るのを促進するように、音響出力を使用して熱音響駆動冷却デバイスを通して冷却流体を運ぶように構成される。冷却システムはまた、物体から除去した熱を吸収し、流体が前記熱音響駆動冷却デバイスを出るときに、熱を流体に移すように構成された熱音響駆動冷却デバイスに結合されたヒートシンクを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】熱源を冷却するための例示的冷却システムの斜視図である。
【図2】図1に示した冷却システムの第2の斜視図である。
【図3】図1に示した冷却システム内の空気流動および熱移動を示す簡易化したブロック図である。
【図4】例示的冷却システムの第2の実施形態の斜視図である。
【図5】図1および図2に示した冷却システムを使用した物体を冷却するための例示的方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書では、用語「熱音響エンジン」とは、原動機タイプの熱使用の熱音響デバイスを言い、プレートのスタック内で温度勾配を作り出す。この温度勾配により、スタックに結合された振動器内で音が生成される。より具体的には、音は、作動流体とスタックの各プレート間の熱相互作用に応じて生成される。
【0011】
本明細書では、用語「流体」は、熱音響エンジンに流入でき、スタックと相互作用し音を生成する、空気などの流体を言う。
【0012】
本明細書では、用語「熱源」は、本明細書に記載のような冷却システムを使用して冷却する物体を言う。限定されるものではないが、熱源の例には、マイクロプロセッサおよび/または集積回路が含まれる。代替の熱源も本明細書に記載の冷却システムを使用して冷却することができることを理解されたい。
【0013】
本明細書では、用語「ガスダイオード」とは、低速の流れの反転を用いて、一方向に、もう一方向(すなわち反対方向)よりも多くの流体流を向かわせるように設けられた非対称の装置を言う。ガスダイオードは、本明細書に記載のように、少なくとも部分的に、振動流体流を静的流体流に変換することができる。
【0014】
図1は、熱源(図示せず)を冷却するための例示的冷却システム100の斜視図である。図2はシステム100の別の斜視図である。図3は、システム100内の空気流および熱移動を示すシステム100の簡易化したブロック図である。例示的実施形態では、システム100は熱音響駆動冷却デバイス102を含む。デバイス102は、第1端部104、第1端部104と対面する第2端部106、第1側面108、第1側面108と対面する第2側面110、上面112、および底面114を含む。長さLは、第1端部104と第2端部106の間で規定される。幅Wは、第1側面108と第2側面110の間で規定される。デバイス102は、たとえば、熱源からデバイス102に熱を移動させるのを促進するために、金属材料で製造されてよい。代替実施形態では、デバイス102は任意の適切な材料で形成してよい。例示的実施形態では、デバイス102は、冷却する物体を含む産業用電子機器および/商用電子機器の品目(図示せず)の電力供給装置(図示せず)にシステム100を結合する、ケーブル(図示せず)によって電力で電気的に熱せられる。代替実施形態では、デバイス102は、熱源により発生した熱が直接デバイス102に移動するように、熱源と直接接触して配置される。別の代替実施形態では、デバイス102は、熱源により発生した熱をデバイス102に移動する、銅などの熱伝導材料と接触して配置される。
【0015】
例示的実施形態では、第1端部104と第2端部106が、半波長振動器116などの、振動器を画定する。したがって、長さLは波長の約数であってよい。第1側面108は、空気などの流体が半波長振動器116に入るのを可能にする流体入口118を画定する。代替実施形態では、他の流体が使用されてもよい。例示的実施形態では、第2側面110は、流体が半波長振動器116を出ることを可能にする流体出口120を画定する。図2に示すように、第1軸122が、デバイス102の入口118と出口120の間に規定される。第2軸124は、第1軸122に直交し、第1端部104と第2端部106の間に規定される。
【0016】
さらに、例示的実施形態では、熱音響駆動冷却デバイス102は、少なくとも1つの熱音響エンジン126を含む。熱音響エンジン126は、第1端部104で第1側面108と第2側面110の間に位置する第1スタック128を含む。同様に、熱音響エンジン126は、第2端部106で第1側面108と第2側面110の間に位置する第2スタック130を含む。それぞれのスタック128および130は、第1熱交換器132、すなわち高温端部と、第2熱交換器134、すなわち低温端部とを含む。熱音響駆動冷却デバイス102の代替実施形態は、1つのスタックまたは3つ以上のスタックを含んでよい。さらに、代替実施形態は、各スタックに3つ以上の熱交換器を含んでよい。複数の導管136が、スタック128および対応する第1熱交換器132を貫通して、またスタック130および対応する第2熱交換器134を貫通して延びる。第1熱交換器132は、各スタック128および130の高温端部であり、冷却する物体を含む産業用電子機器および/または商用電子機器の品目(図示せず)の電力供給装置(図示せず)にシステム100を結合する、ケーブル(図示せず)によって電力で電気的に熱せられる。第1熱交換器132からの熱は、導管136を介して、各スタック128と130の低温端部である第2熱交換器134に伝播する。第2熱交換器134は、熱音響駆動冷却デバイス102を経由して移動する流体に熱流動を行い、動流体の温度を部分的に上昇させる。
【0017】
システム100はまた、複数のガスダイオード138を含む。図3に示すように、例示的実施形態では、ガスダイオード138は、ブリッジ整流器構成に配置される。図2に示すように、各ガスダイオード138は、連続する非対称エアフォイル140の間の空間によって画定される。各エアフォイル140は、第1端部142と第2端部144を含み、第2軸124と平行に配向される。さらに、各エアフォイル140は、エアフォイル軸146が第2軸124と平行になるように、エアフォイル第1端部142とエアフォイル第2端部144の間でエアフォイル軸146を規定する。ガスダイオードの第1組148(図2に示す)は、第1側面108と、第2軸124に沿って整列した境界150(図2に示す)の間に位置する。ガスダイオードの第2組152は、境界150と第2側面110の間に位置する。デバイス102の代替実施形態は、より大きいまたは少ない数のガスダイオード・ペア-を含むものである。例示的実施形態では、ガスダイオードの第1組148は、各エアフォイル140の第1端部142が、第1軸122に対して第2端部144の内側に位置するように配向される。したがって、入口118を通過してデバイス102に入る空気などの流体は、第1軸122から離れて第1スタック128および/または第2スタック130に向かって外向きに運ばれる。第1軸122に沿った内側領域154と、第1組148の各エアフォイル140の第2端部144により規定される外側領域156の間の圧力勾配は、流体を内側領域154から離して外側領域156に向かって強制的に流す、流体のチャネリング効果をもたらす。逆に、ガスダイオードの第2組152は、各エアフォイル140の第2端部144が、第1軸122に対して第1端部142の内向きに位置するように配向される。第2組152の各エアフォイル140の第1端部142により画定される外側領域156と、第1軸122に沿った内側領域154の間の圧力勾配は、流体を外側領域156から離して内側領域154に向かって強制的に流す。
【0018】
例示的実施形態では、ヒートシンク158は、冷却される物体(図示せず)に結合される。ヒートシンク158は複数のプレート160を含む。各プレート160は第1軸122と平行に配向される。流体が出口120を出るとき、熱エネルギーはヒートシンク158から流出流体に移動する。
【0019】
熱音響駆動冷却デバイス102の放出可聴音は、ある実施形態では望ましくない場合がある。したがって、デバイス102は、作動流体の振動数を決定するように寸法決めをし、それにより人間の聴覚の範囲より高いまたは低い周波数でデバイス102を作動する。代替として、防音構造(図示せず)が、放出音を減衰するために、入口118および/または出口120に追加されてよい。
【0020】
作動中、熱音響駆動冷却デバイス102は、第1熱交換器132の温度を上昇させるために1つまたは複数の熱源からの外部電気加熱を使用し、熱エネルギーを熱音響エンジン126の第1熱交換器132に流入させる。第1熱交換器132が第2熱交換器134を超えて限界温度上昇に達するとき、熱音響エンジン126は流体で音響振動を生成し始める。これらの音響振動は、冷たい周囲流体を熱音響駆動冷却デバイス102中に移動させ始める。より具体的には、音響振動は、冷たい周囲流体を入口118を通過し、ブリッジ整流器構成に配向された複数のガスダイオード138を経由し、出口120を通過して移動させる。次に、流体はヒートシンク158を横切って流れ、そのヒートシンクで冷たい周囲動流体はより高温のヒートシンク158から熱エネルギーを吸収し、熱エネルギーをヒートシンク158から運び去る。
【0021】
図4は熱源(図示せず)を冷却するための第2例示的冷却システム200の斜視図である。より具体的には、システム200は自家動力の冷却システムである。システム200は、上記のように、熱音響駆動冷却デバイス102、およびヒートシンク202を含む。ヒートシンク202は、第1端部204、第1端部204と対面する第2端部206、第1側面208、および第1側面208と対面する第2側面210を含む。長さLHSは、第1端部204と第2端部206の間で規定される。幅WHSは、第1側面208と第2側面210の間で規定される。第1端部204は、熱音響駆動冷却デバイス102の第1端部104を収容するように寸法決めされ、第2端部206は熱音響駆動冷却デバイス102の第2端部106を収容するように寸法決めされる。
【0022】
作動中に、熱音響駆動冷却デバイス102は、上記のように第1熱交換器132の温度を上昇させるために外部電気加熱を使用する代わりに、ヒートシンク202の上昇した温度が各第1熱交換器132の温度を上昇させるように、ヒートシンク202が、各スタック128および130の第1熱交換器132と接触するように形成されることを除けば、上記のように機能して流体流を駆動する。したがって、冷却する物体が熱エネルギーを発生するとき、その温度は上昇し、熱エネルギーがヒートシンク202に流入する、フィードバックループが創出される。次に、ヒートシンク温度が上昇するとき、熱エネルギーは熱音響エンジン126の各第1熱交換器132に流入する。各第1熱交換器132が各第2熱交換器134を超えて限界温度上昇に達するとき、熱音響エンジン126は流体で音響振動を生成し始める。これらの音響振動は、冷たい周囲流体を熱音響駆動冷却デバイス102中に、およびヒートシンク202を横切って移動させ始め、そのヒートシンクで冷たい周囲動流体はより高温のヒートシンク202から熱エネルギーを吸収し、ヒートシンク202の温度を低下させ始め、それにより生成された音響エネルギーを減少する。音響エネルギーの減少が、次に、流体流を減少させ、そのことがヒートシンク202から取り除いた熱を下げる。ヒートシンク202の温度は再び上昇し始める。このようなフィードバックサイクルは、物体から熱音響駆動冷却デバイス102へ伝導される熱エネルギーと、熱音響駆動冷却デバイス102から周囲流体により吸収された熱エネルギーの間で、均衡に到達するまで継続する。
【0023】
図5は、図1〜3を参照して上記したような冷却システム100または図4を参照して上記したような冷却システム200を使用して、熱源などの物体を冷却するための例示的方法300を示す流れ図である。たとえば図1〜3を参照すれば、例示的実施形態で、システム100は冷却される物体に結合される(302)。例示的実施形態では、デバイス102は、冷却する物体を含む産業用電子機器および/または商用電子機器の品目(図示せず)の電力供給装置(図示せず)にシステム100を結合する、ケーブル(図示せず)によって電力で電気的に熱せられる。代替実施形態では、デバイス102は、物体により発生した熱が直接デバイス102に移動するように、物体と直接接触して結合される。別の代替実施形態では、デバイス102は、銅などの熱伝導材料と接触して結合され、熱伝導材料は物体により発生する熱をデバイス102に移動させる。
【0024】
例示的実施形態では、流体は入口118を通過してデバイス102に運ばれる(304)。熱がデバイス102に移動するとき、流体の音響振動が、第1スタック128および/または第2スタック130により生成される(306)。音響振動はデバイス102内で共振し、第1端部104と第2端部106の間で往復して、大きさの点で徐々に高まり、デバイス102内の流体の大幅な振動運動をもたらす。
【0025】
次に、流体は、ブリッジ整流器構成に位置する複数のガスダイオード138を経由して運ばれる(308)。より具体的には、流体は、ガスダイオードの第1組148を経由し、第1軸122から離れて外向きに、第1スタック128および/または第2スタック130に向けて運ばれる。内側領域154と外側領域156の間の圧力勾配は、流体を内側領域154から離して外側領域156に向けて強制的に流す、チャネリング効果をもたらす。次に、流体は、ガスダイオードの第2組152を経由し、第1スタック128および/または第2スタック130から離れて第1軸122に向けて、したがって、出口120に向けて運ばれる。外側領域156と内側領域154の間の圧力勾配は、流体を外側領域156から離して内側領域154に向けて強制的に流す。このような方法でデバイス102を経由して流体を運ぶことで、流体の振動は静的流体流に整流される。ガスダイオード138を経由して運ばれる間に、熱は流体に移動し(310)、熱をデバイス102から取り去ることを促進する。流体が出口120を通過してデバイス102から出るとき、流体は、熱エネルギーがヒートシンク158から流体に移動し、物体の追加冷却を促進するように、ヒートシンク158を横切って運ばれる(312)。
【0026】
上記の方法、システム、および装置は、可動部品を使用せずに物体の冷却を促進する。可動部品を使用せずに物体を冷却することで、平均故障間隔をより長くでき、したがって、自然対流と比較して冷却は改善するが同等の信頼性を伴うことができ、そのことで、マイクロプロセッサ、集積回路、および産業製品で使用される他の構成部品をより高性能にすることができる。
【0027】
物体を冷却する方法、システム、および装置の例示的実施形態は、詳細に上記されている。方法、システム、および装置は、本明細書に記載の具体的な実施形態に限定されないが、方法のステップおよび/またはシステムの構成部品および/または装置は、本明細書に記載の他のステップおよび/または構成部品とは独立しておよび分離して利用してよい。さらに、記載した方法のステップおよび/またはシステムまたは装置の構成部品は、他の方法、システム、および/または装置と組み合わせて規定されるまたは使用されてよく、本明細書に記載の方法、システムおよび装置だけで実施することに限定されない。
【0028】
本出願では、単数形で列挙され、用語「a」または「an」で始まる要素またはステップは、除外することが明確に列挙されていない限り、複数の前記要素またはステップを除外するものではない。さらに、上記の一実施形態への言及は、列挙した特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈することを意図するものではない。
【0029】
本発明で開示する主題は様々な具体的実施形態に関して説明してきたが、当業者には上記実施形態は特許請求の範囲の精神および範囲内であれば変更を伴って実行することができることは理解されよう。
【符号の説明】
【0030】
100 システム
102 熱音響駆動冷却デバイス
104 第1端部
106 第2端部
108 第1側面
110 第2側面
112 上面
114 底面
116 半波長振動器
118 入口
120 出口
122 第1軸
124 第2軸
126 熱音響エンジン
128 第1スタック
130 第2スタック
132 第1熱交換器
134 第2熱交換器
136 導管
138 ガスダイオード
140 非対象エアフォイル
142 エアフォイル第1端部
144 エアフォイル第2端部
146 エアフォイル軸
148 ガスダイオードの第1組
150 境界
152 ガスダイオードの第2組
154 内側領域
156 外側領域
158 ヒートシンク
160 プレート
200 システム
202 ヒートシンク
204 第1端部
206 第2端部
208 第1側面
210 第2側面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体に結合され、少なくとも1つの熱音響エンジンおよび複数のガスダイオードを含む冷却デバイスを使用して前記物体を冷却するための方法であって、
前記少なくとも1つの熱音響エンジンで音響出力を生成するステップと、
前記複数のガスダイオードを経由して流体の音響振動を運ぶステップと、
前記物体により生成された前記熱を前記流体に移動して前記熱を前記物体から取り去ることを促進するステップとを含むことを特徴とする冷却方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの熱音響エンジンで音響出力を生成するステップが、熱源により生成された熱を使用して前記流体の音響振動を生成するステップを含むことを特徴とする請求項1記載の物体を冷却する方法。
【請求項3】
前記複数のガスダイオードがブリッジ整流器構成に配置され、流体の音響振動を前記複数のガスダイオードを経由して運ぶステップが、流体を入口を通過して前記冷却デバイスに運ぶステップと、前記流体を前記ブリッジ整流器を経由して運ぶステップと、前記流体を出口を通過して前記冷却デバイスから外へ運ぶステップとを含むことを特徴とする請求項1記載の物体を冷却する方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの熱音響エンジンは、高温端部および低温端部を有する少なくとも1つのスタックを含み、前記物体により生成された前記熱を前記流体に移動させるステップが、
前記物体により生成された前記熱を前記高温端部で吸収するステップと、
前記複数のガスダイオードを経由して運ばれる前記流体を使用して前記低温端部を冷却するステップとを含むことを特徴とする請求項2記載の物体を冷却する方法。
【請求項5】
前記流体が前記出口から出るときに、前記流体を前記冷却デバイスに結合されたヒートシンクを経由して運ぶステップと、
前記ヒートシンクからの熱を前記流体に移動させるステップとをさらに含む、
請求項4記載の物体を冷却する方法。
【請求項6】
熱源により生成された熱を吸収し、前記吸収した熱を使用して音響出力を生成するように構成された、少なくとも1つの熱音響エンジンと、
前記熱音響駆動冷却デバイス内に画定された流体入口と、
前記吸収された熱が、前記少なくとも1つの熱音響エンジンから前記流体に移動し、前記吸収した熱を前記物体から取り去ることを促進するように、前記音響出力を使用して冷却流体を前記熱音響駆動冷却デバイスを経由して運ぶように構成された複数のガスダイオードと、
前記熱音響駆動冷却デバイス内に画定された流体出口とを含む、
熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項7】
前記少なくとも1つの熱音響エンジンが、第1熱交換器および対面する第2熱交換器を含むスタックと、前記熱源により生成された前記熱を吸収するように構成された前記第1熱交換器と、前記流体が前記熱音響駆動冷却デバイスを経由して運ばれるときに、前記流体によって冷却されるように構成された前記第2熱交換器とを含むことを特徴とする請求項6記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つの熱音響エンジンが、第1熱音響エンジンおよび第2熱音響エンジンが半波長振動器を画定するように、前記熱音響駆動冷却デバイスの第1端部の前記第1熱音響エンジンと、前記第1端部に対面する前記熱音響駆動冷却デバイスの第2端部の前記第2熱音響エンジンとを含むことを特徴とする請求項6記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項9】
前記流体入口が、前記半波長振動器の第1ゼロ音圧ノードのところで画定され、前記流体出口が、前記半波長振動器の第2ゼロ音圧ノードのところで画定されることを特徴とする請求項8記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項10】
軸が前記流体入口と前記流体出口の間で規定され、前記複数のガスダイオードが、
前記流体入口に関して位置し、前記流体を前記軸から離れ、前記少なくとも1つの熱音響エンジンの前記第2熱交換器に向かって運ぶように構成された、ガスダイオードの第1組と、
前記流体出口に関して位置し、前記流体を前記少なくとも1つの熱音響エンジンの前記第2熱交換器から前記軸に向かって運ぶように構成された、ガスダイオードの第2組とを含むことを特徴とする請求項7記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項11】
前記流体入口および前記流体出口の少なくとも1つに関して位置する少なくとも1つの防音構造をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項12】
前記複数のダイオードがブリッジ整流器として配置されることを特徴とする請求項6記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項13】
前記流体が前記熱音響駆動冷却デバイスを出るとき、前記流体出口が前記流体を外側ヒートシンクを経由して運び、前記流体が前記外側ヒートシンクから熱を吸収することを特徴とする請求項7記載の熱音響駆動冷却デバイス。
【請求項14】
熱音響駆動冷却デバイスであって、
熱源により生成された熱を吸収し、前記吸収した熱を使用して音響出力を生成するように構成された、少なくとも1つの熱音響エンジンと、
前記吸収した熱が、前記少なくとも1つの熱音響エンジンから前記流体に移動し、前記吸収した熱を前記物体から取り去ることを促進するように、前記音響出力を使用して冷却流体を前記熱音響駆動冷却デバイスを経由して運ぶように構成された、複数のガスダイオードとを含む、熱音響駆動冷却デバイス、ならびに
前記熱音響駆動冷却デバイスに結合され、前記物体から除去した熱を吸収し、前記流体が前記熱音響駆動冷却デバイスを出るときに、前記熱を前記流体に移動するように構成された、ヒートシンクを含む、
冷却システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの熱音響エンジンが、第1熱交換器および対面する第2熱交換器を含むスタックを含み、前記第1熱交換器が前記熱源により生成された前記熱を吸収するように構成され、前記流体が前記熱音響駆動冷却デバイスを経由して運ばれるとき、前記第2熱交換器が前記流体により冷却されるように構成されたことを特徴とする請求項14記載の冷却システム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの熱音響エンジンが、前記熱音響駆動冷却デバイスの第1端部の第1熱音響エンジンと、前記第1端部に対面する前記熱音響駆動冷却デバイスの第2端部の第2熱音響エンジンとを含むことを特徴とする請求項14記載の冷却システム。
【請求項17】
前記第1熱音響エンジンおよび前記第2熱音響エンジンが、半波長振動器を画定することを特徴とする請求項16記載の冷却システム。
【請求項18】
軸が前記熱音響駆動冷却デバイスの流体入口と流体出口の間で規定され、前記複数のガスダイオードが、
前記流体入口に関して位置し、前記流体を前記軸から離れ、前記少なくとも1つの熱音響エンジンの前記第2熱交換器に向かって運ぶように構成された、ガスダイオードの第1組と、
前記流体出口に関して位置し、前記流体を前記少なくとも1つの熱音響エンジンの前記第2熱交換器から前記軸に向かって運ぶように構成された、ガスダイオードの第2組とを含むことを特徴とする請求項16記載の冷却システム。
【請求項19】
前記熱音響駆動冷却デバイスが、前記流体入口および前記流体出口の少なくとも1つに関して位置する少なくとも1つの音響減衰構造をさらに含むことを特徴とする請求項18記載の冷却システム。
【請求項20】
流体入口が、前記半波長振動器の第1ゼロ音圧ノードのところで画定され、流体出口が、前記半波長振動器の第2ゼロ音圧ノードのところで画定されることを特徴とする請求項17記載の熱音響駆動冷却デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−521451(P2011−521451A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509516(P2011−509516)
【出願日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/039889
【国際公開番号】WO2009/139991
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(503445320)ジーイー・インテリジェント・プラットフォームズ・インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】