説明

物体検出装置

【課題】物体の識別精度が向上した物体検出装置を提供する。
【解決手段】物体に対し電波を送信し反射波の受信強度に基づいて、物体が先行車両であるか否かを識別する物体検出装置1であって、所定の条件下で物体を先行車両と識別した場合に、物体に対し先行車両候補履歴を記録する先行車両履歴記録処理部17と、物体における受信強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後、第1閾値以上でなくなった際に、物体において先行車両履歴が記録されている場合には物体が先行車両であると判断する識別手段と、を備えて構成することで、所定の条件下で物体を先行車両であると識別した場合、物体の識別結果の履歴を記録し、その物体からの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後において第1閾値以上でなくなった際に、先行車両の履歴を持つ物体は反射波の強度に関わらず先行車両候補として識別することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体を検出する物体検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、周囲の物体を検出する装置は、車両の走行支援に活用されている。例えば、車間距離や周辺車両との相対速度を把握し、自動運転の先行車両決定に好適に用いられている。このような装置として、物体に対し電波を送信し、その物体により反射される反射波を受信して周囲の物体の存在および位置を検出すると共に、物体を識別する機能を備える物体検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この装置は、物体からの反射波の強度に基づいて物体を識別する機能を備えており、具体的には、反射波の強度が第1の所定値より大きい場合は、物体を車両であると識別し、反射波の強度が第1の所定値より小さく第2の所定値より大きい場合は、物体を歩行者であると識別する物体検出装置である。
【特許文献1】特開2004−191131号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の装置においては、物体からの反射波の強度が不安定となる場合、誤った検知や識別を行う恐れがある。例えば、反射波の強度が小さい場合、具体的には、反射波の強度が小さいオートバイや自転車等の物体を検出した場合において、検知した物体を頻繁に見失う恐れがある。また、例えば、形状が丸く送信電波を反射しにくい自動車等の場合は、反射波の強度が変化する可能性があり、過去に自動車と識別した物体をオートバイや自転車であると再識別する恐れがある。
【0005】
そこで本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、物体の識別精度が向上した物体検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明に係る物体検出装置は、物体に対し電波を送信しその物体により反射される反射波の受信強度に基づいて、前記物体が特定物体であるか否かを識別する物体検出装置であって、所定の条件下で前記物体を特定物体と識別した場合に前記物体に対し特定物体履歴を記録する特定物体履歴記録手段と、前記物体における前記受信強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後、前記第1閾値以上でなくなった際に、前記物体において前記特定物体履歴が記録されている場合には前記物体が前記特定物体候補であると判断する識別手段と、を備えて構成される。
【0007】
この発明によれば、所定の条件下で物体を特定物体であると識別した場合、物体の識別結果の履歴を記録し、その物体からの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後において第1閾値以上でなくなった際に、特定物体の履歴を持つ物体は反射波の強度に関わらず特定物体候補として識別することができる。これにより、物体からの反射波の強度が不安定な場合であって、現在において物体からの反射波の強度が第1閾値以上とならない場合には、さらに過去の履歴を参照して物体を識別することができるため、反射波強度の不安定性に起因する誤識別を抑制し、物体検出装置の識別精度を向上させることができる。
【0008】
ここで、本発明に係る物体検出装置は、前記識別手段は、前記物体からの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後、前記第1閾値以上でなくなった際に、前記物体において前記特定物体履歴が記録されていない場合には前記物体が前記特定物体候補でないと判断することが好適である。
【0009】
この発明によれば、所定の条件下で物体を特定物体であると識別した場合、物体の識別結果の履歴を記録し、その物体からの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後において第1閾値以上でなくなった際に、特定物体の履歴を持たない物体は、特定物体候補として識別しないことができる。これにより、例えば、路面反射等を物体として検知することで発生するいわゆるゴースト物標が一定時間以上第1閾値以上となっていた場合であっても、さらに過去の履歴を参照して物体を識別することができるため、ゴースト物標を特定物体として誤識別することを抑制できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、物体検出装置において、物体の識別精度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0012】
図1は本実施形態に係る物体検出装置を含む走行支援システムの構成概要図である。この物体検出装置は、例えば、自車両と先行車両との車間距離を自動で制御するACCのようなシステムにおいて、先行車両検知手段として好適に利用されるものである。ここで、ACC(Adaptive Cruise Control)とは、先行車両がある場合、自動で追従走行するシステムである。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係る物体検出装置1は、車両周辺の監視手段である、例えばミリ波センサと、物体検出ECU10とを備えている。物体検出ECU10は走行制御ECU30と接続して走行支援システムを構成している。ここで、ECU(Electronic Control Unit)とは、電子制御する自動車デバイスのコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および入出力インターフェイスなどを備えて構成されている。
【0014】
物体検出装置1の監視手段として用いられるミリ波センサ20は、自車両周囲に存在する物体の情報を取得するセンサであって、例えば、電波を送信し、物体からの反射波を受信することで、先行車両の有無や先行車両と自車両との距離及び相対速度を計測する機能を備えている。また、計測したデータをECU10へ出力する機能を備えている。
【0015】
この監視手段に接続される物体検出ECU10は、特定物体の検出のための演算処理を行う機能を有しており、反射波情報入力部11、強度判定部12および先行車両候補(特定物体)決定処理部13を備えている。
【0016】
反射波情報入力部11は、物体からの反射波に関する情報を入力する入力部であって、例えばミリ波センサ20から物体の位置、相対速度および強度情報を含む反射波情報を入力する機能を備えている。また、反射波情報を強度判定部12へ出力する機能を備えている。
【0017】
強度判定部12は、入力した反射波が車両から反射されたものか否かを判断する判定部であって、例えば反射波情報入力部11から反射波情報を入力して、入力した反射波の強度が第1閾値より大きいか否かを判定する機能を備えている。ここで、第1閾値は、例えば、車両が反射するであろうと想定される反射波の強度の最小値を設定すればよい。また、判定した結果を先行車両候補決定処理部13へ出力する機能を備えている。
【0018】
先行車両候補決定処理部13は、先行車両(特定物体)候補を決定する処理部であって、例えば強度判定部12の判定結果に基づいて先行車両の候補を決定する機能を備えている。また、決定した候補を走行制御ECU30へ出力する機能を備えている。
【0019】
また、物体検出ECU10に接続する走行制御ECU30は、先行車両決定処理部31及び走行制御部32を備えている。先行車両決定処理部31は、先行車両候補に基づいて先行車両を決定する処理部であり、先行車両決定結果を走行制御部32に出力する機能を備えている。また、走行制御部32は、決定した先行車両を追従するように自車両の各アクチュエータを制御する信号を出力する機能を備えている。
【0020】
上記の構成によって、物体からの反射波の強度に基づいて先行車両候補を選択し、選択した先行車両候補が先行車両となり得るか否かを判定し、先行車両となり得る場合は、物体を先行車両として追従しながら自動運転を行うことが可能となる。
【0021】
ここで、特に本実施形態に係る物体検出装置1は、物体検出ECU10において、強度履歴記録処理部14、強度履歴DB15、強度履歴判定部16、先行車両履歴記録処理部17および先行車両履歴DB18を備えている。
【0022】
強度履歴記録処理部14は、反射波の強度を履歴として記録する処理部であって、例えば反射波情報入力部11から反射波の強度を取得し、強度履歴DB15に記録する機能を備えている。また、強度履歴DB15は、例えば、検出した物体ごとの反射強度を時系列に記録しているデータベースである。
【0023】
また、強度履歴判定部16は、過去において、所定期間連続して反射強度が第1閾値以上であったか否かを判定する判定部であって、例えば強度履歴DB15からデータを入力して判定する機能を備えている。また、強度履歴判定部16は、先行車両候補決定処理部13へ判定結果を出力する機能を備えている。
【0024】
また、先行車両履歴記録処理部17は、先行車両と設定された車両を履歴として記録する処理部であって、例えば、走行制御ECU30によって先行車両と決定された場合、先行車両履歴DB18に先行車両履歴を記録する機能を備えている。また、先行車両履歴DB18は、例えば、検出した物体ごとに先行車両になったことがあるか否かを記録しているデータベースである。この先行車両履歴DB18は、先行車両候補決定処理部13の入力元となる。
【0025】
このように、構成することによって、前述した先行車両候補決定処理部13は、強度判定部12の判定結果に基づいて先行車両の候補を決定するだけでなく、強度履歴判定部16の判定結果および先行車両履歴DB18も参照して先行車両の候補を決定する。
【0026】
次に、本実施形態に係る物体検出装置を含む走行制御システムの動作について説明する。尚、以下では、物体検出装置が検出する特定物体を先行車両と称して説明する。
【0027】
図2は、本実施形態に係る走行制御システム2の動作を示すフローチャートである。図2に示すフローチャートは、例えば走行制御スイッチ等を設け、利用ユーザが制御開始スイッチを押してから制御終了スイッチを押すまで、所定の間隔で繰り返し実行される。
【0028】
走行制御システム2は、図2に示すミリ波情報入力処理から処理を開始する(S10)。S10の処理は、反射波情報入力部で実行され、ある物体からの反射波の情報を入力する処理である。例えば、反射波の強度情報、反射した物体の位置、相対速度を含む情報をミリ波センサ20から入力する。以下では、識別する対象の物体を物体Aと称して説明する。S10の処理が終了すると、強度履歴入力処理へ移行する(S12)。
【0029】
S12の処理は、強度履歴判定部16で実行され、強度履歴DB15から物体Aに関する履歴情報を入力する処理である。S12の処理が終了すると、強度履歴判定処理へ移行する(S14)。
【0030】
S14の処理は、強度履歴判定部16で実行され、S12で入力した物体Aの時系列強度履歴を参照して、過去において、一定時間、例えば1秒間連続して反射波の強度が第1閾値以上であったか否かを判定する。ここで、第1閾値は、例えば、車両が反射するであろうと想定される反射波の強度の最小値を設定すればよい。S14の処理において、一定時間連続して反射波の強度が第1閾値以上であると判定された場合、すなわち物体Aが車両である可能性が高い場合は、閾値フラグ設定処理へ移行する(S16)。
【0031】
S16の処理は、強度履歴判定部16で実行され、一定時間連続して反射波の強度が第1閾値以上である物体Aは、車両である可能性が大きいとして、閾値フラグをONする処理である。S16の処理が終了すると、現在反射波判定処理へ移行する(S18)。
【0032】
S18の処理は、先行車両候補決定処理部13で実行され、物体Aからの現在の反射波の強度が、第1閾値以上であるか否かを判定する処理である。S18の処理において、第1閾値以上と判定された場合は、物体Aを先行車両候補にするために、先行車両候補決定処理へ移行する(S20)。
【0033】
S20の処理は、先行車両候補決定処理部13で実行され、先行車両候補を決定する処理である。この処理では、物体Aを先行車両の候補として決定する。S20の処理が終了すると、先行車両決定処理へ移行する(S22)。
【0034】
S22の処理は、先行車両決定処理部31で実行され、S20で入力した先行車両の候補、すなわち物体Aが先行車両としてふさわしいか決定する処理である。例えば、S10の処理で得られた物体Aの位置が、自車両が走行するレーン上であるか否かによって、先行車両とするか否かを決定する。S22の処理において物体Aを先行車両とした場合、追従走行処理へ移行する(S24)。
【0035】
S24の処理は、走行制御部32で実行され、S22で決定された先行車両、すなわち物体Aの挙動に基づいて車間距離を制御して追従走行する処理である。S24の処理が終了すると、先行車両記録処理へ移行する(S26)。
【0036】
S26の処理は、先行車両履歴記録処理部17で実行され、物体Aが先行車両となったことがある旨を先行車両履歴DB18に記録する処理である。S26の処理が終了すると、図2の制御処理は終了する。
【0037】
一方、S14の処理において、一定時間連続して物体Aからの反射波の強度が第1閾値以上ではないと判定された場合は、前述した現在反射波判定処理へ移行し(S18)、S18以降の処理を実行する。
【0038】
また、S18の処理において、物体Aからの現在の反射波の強度が、第1閾値以上ではないと判定された場合、すなわち現在において物体Aからの反射波の強度が、車と認識できる範囲よりも低い場合には、閾値フラグ確認処理へ移行する(S28)。
【0039】
S28の処理は、強度履歴判定部16で実行され、現在は物体Aからの反射強度が小さいが、過去において一定時間連続して第1閾値以上であった場合があるかを確認するために、物体Aに対する閾値フラグがオンされているか否かを判定する処理である。閾値フラグがオンされている場合、すなわち物体Aからの反射波は、過去において一定期間連続して第1閾値以上であった場合は、先行車両履歴確認処理へ移行する(S30)。
【0040】
S30の処理は、先行車両候補決定処理部13で実行され、先行車両履歴DB18の情報に基づいて物体Aが過去において先行車両であったか否かを判定する処理である。過去において先行車両であった場合は、先行車両候補決定処理へ移行し(S20)、S20以降の処理を実行する。
【0041】
また、一方、S28の処理において、閾値フラグがオンされていない場合、すなわち物体Aからの反射波は、過去において一定期間連続して第1閾値以上でなかった場合は、物体Aを先行車両とは設定しないように、定速走行処理へ移行する(S32)。
【0042】
S32の処理は、走行制御部32で実行され、追従走行をする先行車両が存在しないと判断された場合、すなわち物体Aを先行車両とはしないと判断された場合に実行される処理である。この処理は、例えば、自動で追従走行する命令を解除し、一定の速度を保ったまま走行する命令を自車両の各アクチュエータへ出力する処理である。S32の処理が終了すると、図2の制御処理は終了する。
【0043】
また、一方、S30の処理において、物体Aは、過去において一定期間連続して第1閾値以上であったが、一度も先行車両となったことが無い場合は、物体Aがゴースト物標である可能性が高いため、物体Aを先行車両とは設定しないように、定速走行処理へ移行し(S32)、S32の処理を実行後、図2の制御処理は終了する。
【0044】
さらに、S22の処理において、物体Aは自車両と同じレーンに存在しないと判断された場合、物体Aを先行車両とは設定しないため、定速走行処理へ移行し(S32)、S32の処理を実行後、図2の制御処理は終了する。
【0045】
図2のように物体検出装置1が動作することによって、物体検出装置1の識別精度が向上する。例えば、従来の物体検出装置では、反射強度が第1閾値を超えるか否かのみで車両と判断していたため、反射角度やノイズ等によって一時的に第1閾値を超えた反射波も車両と判断し、先行車両候補としていた。このため、車両ではないものも先行車両候補となる恐れがあった。
【0046】
これに対して、本実施形態の物体検出装置1は、反射強度が過去において一定時間第1閾値以上の値である物体であるか否かを判定しており、一時的に第1閾値を超えるような反射波は、先行車両候補とはしないことができる。さらに、先行車両となった場合は、先行車両履歴DB18に履歴を取得し、次回の先行車両候補の決定判断に活用することによって、より正確な物体検出を実現している。
【0047】
以上のように、本実施形態の物体検出装置1によれば、過去において一定時間連続して第1閾値以上の反射強度であり、尚且つ自車両の走行するレーン上にある物体Aを先行車両であると識別した場合、物体Aの識別結果の履歴を記録し、物体Aからの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後において第1閾値以上でなくなった際に、先行車両の履歴を持つ物体Aは反射波の強度に関わらず先行車両候補として識別することができる。これにより、物体Aからの反射波の強度が不安定な場合であって、現在において物体Aの反射波の強度が第1閾値以上とならない場合には、さらに物体Aの過去の履歴を参照して先行車両であったか否かを識別することができるため、反射波強度の不安定性に起因する誤識別を抑制し、物体検出装置1の識別精度を向上させることができる。
【0048】
また、本実施形態の物体検出装置1によれば、過去において一定時間連続して第1閾値以上の反射強度であり、尚且つ自車両の走行するレーン上にある物体Aを先行車両であると認識した場合、物体Aの識別結果の履歴を記録し、物体Aからの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後において第1閾値以上でなくなった際に、先行車両の履歴を持たない物体は、先行車両候補として識別しないことができる。これにより、例えば、物体Aが路面反射等である、いわゆるゴースト物標であって一定時間以上第1閾値以上となっていた場合であっても、さらに物体Aの過去の履歴を参照して先行車両であったか否かを識別することができるため、ゴースト物標を先行車両候補として誤識別することを抑制できる。
【0049】
なお、上述した実施形態は本発明に係る物体検出装置の一例を示すものである。本発明に係る物体検出装置は、このようなものに限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しないように実施形態に係る物体検出装置を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【0050】
例えば、実施形態において、監視手段をミリ波センサとして説明したが、例えば、マイクロ波やサブミリ波を用いたセンサのように、物体からの反射に基づいて物体の距離および相対速度を測定し、物体を識別するセンサであればよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施形態に係る物体検出装置を含む走行支援システムの構成概要図である。
【図2】図1の走行支援システムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1…物体検出装置、2…走行制御システム、10…物体検出ECU、11…反射波情報入力部、12…強度判定部、13…先行車両候補決定処理部、14…強度履歴記録処理部、15…強度履歴DB、16…強度履歴判定部、17…先行車両履歴記録処理部、18…先行車両履歴、20…ミリ波センサ、30…走行制御ECU、31…先行車両決定処理部、32…走行制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体に対し電波を送信しその物体により反射される反射波の強度に基づいて、前記物体が特定物体であるか否かを識別する物体検出装置であって、
所定の条件下で前記物体を特定物体と識別した場合に前記物体に対し特定物体履歴を記録する特定物体履歴記録手段と、
前記物体からの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後、前記第1閾値以上でなくなった際に、前記物体において前記特定物体履歴が記録されている場合には前記物体が前記特定物体候補であると判断する識別手段と、
を備えることを特徴とする物体検出装置。
【請求項2】
前記識別手段は、前記物体からの反射波の強度が一定時間以上第1閾値以上となっていた後、前記第1閾値以上でなくなった際に、前記物体において前記特定物体履歴が記録されていない場合には前記物体が前記特定物体候補でないと判断すること、
を特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−216013(P2008−216013A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−53175(P2007−53175)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】