説明

物体検出装置

【課題】人に特徴的な性質を利用して、静止した人とそれ以外の静止した物体との識別が可能な物体検出装置を提供することを目的とする。
【解決手段】超音波を送受信する超音波センサ1001と、超音波センサ1001を駆動する駆動信号を生成する発信制御部1002と、超音波センサ1001から出力される受信信号から人かそれ以外の物体かを識別する人識別処理部1004とを含んで構成され、人識別処理部1004は、各回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量に基づいて障害物が人であると識別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の検出を行う物体検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両周辺の障害物の検出を行う上で、障害物として最も注意を向けるべきであるのは人であると考えられる。障害物が人であるかどうかを識別し、人である場合には優先的に測距処理や報知等を行うことで車両周辺の障害物をより適切に検出できるといえる。
【0003】
超音波を送受信することで障害物の検出及び測距を行う装置において、障害物が人であるか否かを識別する方式としては、特許文献1に示すものが提案されている。
【0004】
特許文献1に係る超音波送受信装置は、超音波の送受信を間欠的に行う。これにより得た受信信号と、複数の超音波センサを用いたビームフォーミングの結果得られた走査線信号とを用いて、複数回の超音波の送受信に対応する複数通りの受信信号の間の差を取ったフレーム間差分信号が生成される。ここで、フレームとは、1回の超音波の送受信をし終わった状態のことである。特許文献1に係る超音波送受信装置は、異なる回のフレームの受信信号がコヒーレントであることを利用して、これらのフレーム間差分信号から、対象物の位置情報、速度情報、及び移動方向情報の少なくとも1つの情報を得て、対象が人であるかどうかを判別している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−243840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、人の表面には、現在の超音波センサで一般的に利用されている超音波の波長と同程度のスケールの複雑な凹凸があり、かつ、人は揺動している。よって各フレームの受信信号はあまりコヒーレントであるとは言えず、波形は揺らめいている。これは人に比較的特徴的な性質であるが、特許文献1に係る超音波送受信装置は、人に関するこのような特徴を利用するものではない。よって、静止した人とそれ以外の静止した物体との識別が困難であるという課題があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、人に特徴的な性質を利用して、静止した人とそれ以外の静止した物体との識別が可能な物体検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る物体検出装置は、超音波を送受信する超音波センサと、超音波センサを駆動する駆動信号を生成する発信制御部と、超音波センサから出力される受信信号から人かそれ以外の物体かを識別する人識別部とを含んで構成され、人識別部は、各回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量に基づいて障害物が人であると識別することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、静止した人とそれ以外の静止した物体との識別が可能な物体検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係る物体検出装置の機能構成図である。
【図2】この発明の駆動信号及びそれに対応する受信信号の例を示す図である。
【図3】この発明のr(t)及びr(t)の例を説明するための図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る物体検出装置における処理の流れを示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2に係る物体検出装置の機能構成図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る物体検出装置における処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図を用いて説明する。以下の実施の形態においては、この発明を詳細に説明するための1つの例として、車両周辺の障害物を検出する場合について説明するが、この発明は、これに限定されるものではなく、例えば、建築物の入り口付近などの監視領域内の特定の物体(人物)を検出する場合等にも適用可能である。
【0012】
図1は、この実施の形態1に係る物体検出装置の機能構成図である。この図1に示すように、物体検出装置は、超音波センサ1001、発信制御部1002、検出処理部1003及び人識別処理部(人識別部)1004を含んで構成されている。
【0013】
超音波センサ1001は、超音波の発信及び物体から反射された反射波の受信を行う。超音波センサ1001は、反射波を受信すると受信した反射波の大きさに応じた受信信号を出力する。
【0014】
発信制御部1002は、超音波センサ1001が超音波を発信するための駆動信号の生成、及び超音波センサ1001の制御を行う。より具体的には、発信制御部1002は、所定の間隔で間欠的に連続するバースト状の駆動信号の生成処理、及び超音波センサ1001が超音波を発信するための電圧の印加処理を実行する。
【0015】
検出処理部1003は、超音波センサ1001から出力される受信信号に基づいた障害物の検出処理、及び当該検出された障害物と物体検出装置との間の距離の測定処理を行う。より具体的には、例えば、検出処理部1003は、各受信時刻における受信信号の値が、あらかじめ定められた閾値を超える大きさとなった際に、それを検出して、障害物があると判定し、その検出された時刻と超音波を送信した時刻との差分から超音波の送受信にかかった時間を計算することで、現在の超音波の音速から障害物との間の距離を算出する。なお、この手順で障害物の距離の測定を行う方式を一般にTime Of Flight(TOF)方式と呼ぶ。
【0016】
人識別処理部1004は、超音波センサ1001から出力される受信信号と、検出処理部1003での障害物の検出処理及び距離測定処理の結果とに基づいて現在検出されている障害物が人であるか否かを判定する。
【0017】
以下、図2及び図3を用いて、検出処理部1003及び人識別処理部1004が行う処理内容を詳細に説明する。
この実施の形態1に係る物体検出装置は、各回の超音波送受信で得たバースト状の受信信号の時系列パターンについて、その時間的な変動量を算出する。バースト状の受信信号とは、受信信号のうち、バースト状の駆動信号に対応する超音波が障害物に反射した反射波によるとみなせる時間区間の信号を切り出したものである。
【0018】
バースト状の駆動信号とそれに対応する受信信号の例を図2に示す。図2は、超音波の送受信を2回行った場合の駆動信号と受信信号とを示している。図2において、矩形3001で囲んだ領域内の信号は、バースト状の駆動信号である。矩形3002で囲んだ領域内の信号は、駆動信号を印加されている際のセンサ出力である。矩形3003で囲んだ領域内の信号は、矩形3001で囲んだ駆動信号に対応する障害物からの受信信号である。
ここで、障害物からの反射波によるとみなせる時間区間とは、図2の矩形3003で囲まれた時間区間のことである。超音波の送信が開始されてから次の超音波の送信が開始されるまでの時間区間内の受信信号をr(t)とする。
【0019】
人識別処理部1004は、r(t)にあたる時間区間を決定し、矩形3003にあたる時間区間内の信号を切り出してr(t)とする。但しn=0、1、・・・、mであり、mは正の整数である。人識別処理部1004は、r(t)とr(t)、r(t)、・・・、r(t)との間の類似度の変動量を用いて、時系列パターンの変動の大きさを評価する。
【0020】
図3は、r(t)、r(t)の例を説明するための図である。図3中の一点鎖線の矩形で示した区間の信号は、各回の超音波の送受信で得た受信信号r(t)を表す。図3中の点線の矩形で示した区間の信号は各回の超音波の送受信で得た、対象(障害物)からの反射波を表すと見られる受信信号r(t)を表す。
【0021】
(t)とr(t)、r(t)、・・・、r(t)との間の類似度としては、ベクトルの内積、コサイン類似度、ピアソンの相関係数及び偏差パターン類似度等を用いてもよい。この実施の形態1では、類似度としてベクトルの内積を用いる。
【0022】
図4は、この発明の実施の形態1に係る物体検出装置における人の識別処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下では、図4に沿って処理の流れを説明する。
【0023】
図4は、初期状態では障害物は検出されていない場合を示している。発信制御部1002及び超音波センサ1001は、超音波の送受信を1回行い受信信号r(t)を得る(ST2001)。検出処理部1003は、障害物検出処理を行う(ST2002)。
【0024】
人識別処理部1004は、検出処理部1003の出力結果が障害物ありであるかを判定し、障害物が検出されていた場合(ST2003;YES)、人識別処理部1004は、r(t)から障害物付近の信号(対象からの反射波を表すと見られる受信信号)を切り出す(ST2004)。この切り出された信号を参照信号r(t)と呼ぶ。
【0025】
障害物付近の信号の切り出しは、具体的には次のように行う。受信信号r(t)について、時刻tの小さい方から順にr(t)の値があらかじめ設定した閾値を超えるか否かを判定し、閾値を超える時刻を探す。閾値を超える時刻が発見された場合、その時刻を開始時刻、駆動信号の印加時間に相当する長さの時間だけ経過した後の時刻を終了時刻とする時間区間を定める。この時間区間内の受信信号をr(t)として切り出す。
【0026】
なお、上記の信号r(t)の切り出し方法は、例えば次の方法でも良い。まず、閾値を越える時刻を探した後に、駆動信号の印加時間に相当する長さの時間区間で、且つ上記閾値を超える時刻を内包するような複数通りの時間間隔を定める。次に、上記複数通りの時間区間内の受信データについて、信号のパワーを求め、パワーの最も大きくなる場合の時間区間でr(t)を切り出してr(t)とする。
【0027】
人識別処理部1004は、連続して障害物がありと判定された回数を示すカウンタnを0にセットする(ST2005)。
発信制御部1002及び超音波センサ1001は、超音波の送受信を1回行い、次の受信信号r(t)を得る(ST2006)。
【0028】
検出処理部1003は、障害物検出処理を行う(ST2007)。
人識別処理部1004は、検出処理部1003の出力結果が障害物ありであるか否かを判定し、障害物が検出されていた場合(ST2008;YES)、人識別処理部1004は、カウンタnの値を1増やす(ST2009)。
【0029】
人識別処理部1004は、上記ST2004と同様の処理によりr(t)を切り出す(ST2010)。
カウンタnの値があらかじめ設定した値m未満であれば(ST2011;NO)、処理ST2006からST2010を繰り返す。途中、人識別処理部1004は、検出処理部1003の出力結果が障害物ありであるか否かを判定し、障害物が検出されていなかった場合(ST2008;NO)、はじめの状態に戻りST2001の処理を開始する。
【0030】
(t)からr(t)の切り出しが全て完了した場合(ST2011;YES)、人識別処理部1004は、r(t)と、r(t)からr(t)との間の各内積をそれぞれ計算する。r(t)からr(t)に対応する各内積の値をpからpとする(ST2012)。
人識別処理部1004は、pからpのm個の値の標準偏差を求める。この標準偏差の値を評価値evalとする(ST2013)。
【0031】
ST2012では内積値の時間的な変動量を表す値として標準偏差を用いたが、これ以外に例えば、最大値と最小値との差などを用いても良い。
【0032】
人識別処理部1004は、評価値evalがあらかじめ定めた閾値よりも大きいか否かを判定する(ST2014)。評価値evalが閾値を超える場合(ST2014;YES)、人識別処理部1004は、現在の障害物が人であるという識別結果を出力する(ST2015)。評価値evalが閾値を超えない場合(ST2014;NO)、人識別処理部1004は、現在の障害物が人ではないという識別結果を出力する(ST2016)。
以上の流れで、検出した障害物が人であるかどうかを識別する。
【0033】
人の表面には空中超音波センサで通常用いられる波長に近い大きさの、複雑な凹凸がある。また、人は静かに起立している場合であっても揺動している。これにより人表面の各地点での超音波の反射率は時間を追うごとに変動すると考えられる。これにより人からの反射波に対応する受信波形は時間的に変動すると考えられる。
【0034】
実施の形態1で記載した処理は、超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量に基づいて、障害物が人であるか否かの判定に用いる評価値を算出することで、前述の、人からの反射波が時間的に変動する特徴を反映し易い評価値を得る。これにより、障害物が人であるかどうかを精度良く識別することを可能にするものである。
【0035】
また表面の適度な凹凸や、揺動するという特徴は人に限らず、動物の場合でも同様と考えられ、この発明は動物を識別する場合についても用いることが可能である。
【0036】
また、この実施の形態1では、超音波センサ1001から出力される受信信号に対して処理を施さずに直接切り出しと内積による類似度の計算とを行う実施の形態を説明したが、超音波センサ1001から出力される受信信号に処理を施した後の信号について、切り出しと内積による類似度の計算とを行っても良い。受信信号に施す処理とは、例えば、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ又は時間周波数解析等である。
【0037】
また、この実施の形態1では、受信信号の中から、障害物からの反射波に対応する時間区間を切り出してr(t)とする場合について述べたが、時間区間の切り出しを行わずに、r(t)をr(t)としても良い。
【0038】
また、この実施の形態1では、障害物が一つである場合についてのみ説明した。障害物が複数個存在する場合は、切り出し後の信号r(t)、カウンタnを複数通り設けて同様の処理を行う。
【0039】
以上より、実施の形態1に係る物体検出装置は、超音波を送受信する超音波センサ1001と、超音波センサ1001を駆動する駆動信号を生成する発信制御部1002と、超音波センサ1001から出力される受信信号から人かそれ以外の物体かを識別する人識別処理部1004とを含んで構成され、人識別処理部1004は、各回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量に基づいて障害物が人であると識別するように構成した。このため、静止した人とそれ以外の静止した物体との識別が可能な物体検出装置を提供することができる。
【0040】
また、実施の形態1によれば、人識別処理部1004は、受信信号またはそれに所定の処理を施した後の信号に基づいて障害物が人であると識別する構成としたので、さらに精度よく静止した人とそれ以外の静止した物体とを識別することができる。
【0041】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、受信信号の時系列パターンの時間的な変動量に基づいて障害物が人か否かを識別する実施の形態について示したが、以下実施の形態2では、超音波の送受信時点での障害物の人らしさの程度の値を得て、この人らしさの程度の値も用いた識別を行う実施の形態について示す。
【0042】
図5は、この実施の形態2に係る物体検出装置の機能構成図である。
図5に示すように、この実施の形態2に係る物体検出装置は、超音波センサ1001、発信制御部1002、検出処理部1003、人識別処理部1004及び事前学習データ5001を含んで構成されている。このうち超音波センサ1001、発信制御部1002、検出処理部1003にて行われる処理内容は、上記実施の形態1で説明したものと同様であるためここでは説明を省略する。
【0043】
人識別処理部1004は、実施の形態1にて説明した処理に加えて、1回の超音波の送受信結果により得られる受信信号について、パターン認識処理を行い、超音波の送受信時点での障害物の人らしさの程度の値を得て、この人らしさの程度の値を含めて障害物が人であるかどうかの判定を行う。
【0044】
事前学習データ5001は、予め得ている、障害物が人であった場合の受信信号に関する情報である。
【0045】
次に、この実施の形態2に係る物体検出装置における処理の流れについて説明する。図6は、この実施の形態2に係る物体検出装置の処理の流れを示す図である。
ST6001からST6003については、実施の形態1のST2001からST2003と同様である。
【0046】
障害物検出結果が障害物ありの場合(ST6003;YES)、人識別処理部1004は、受信信号r(t)についてパターン認識処理を行う(ST6004)。この処理は、例えば、予め得ている、障害物が人であった場合の受信信号に関する事前学習データ5001に基づく、主成分分析、サポートベクトルマシン、又はニューラルネットワークを用いたパターン認識手法を用いてもよい。また、これら以外のパターン認識手法を用いてもよい。この処理の結果得られる障害物の人らしさの程度を表す値を評価値eval2として記録する。この値とは、例えば、人の事前学習データに基づく特徴空間内での人の代表点と今回得られている受信信号との距離である。
【0047】
ST6005からST6014までの処理内容は、上記実施の形態1にて説明したST2004からST2013までの処理内容と同様である。途中、人識別処理部1004は、検出処理部1003の出力結果が障害物ありであるか否かを判定し、障害物が検出されていなかった場合(ST6009;NO)、はじめの状態に戻りST6001の処理を開始する。
【0048】
人識別処理部1004は、評価値evalと評価値eval2とがそれぞれ、あらかじめ定めた閾値を超えているか否かを判定する(ST6015)。評価値evalと評価値eval2とがともにそれぞれの閾値を超えている場合(ST6015;YES)、人識別処理部1004は、現在の障害物が人であるという識別結果を出力する(ST6016)。評価値eval及び評価値eval2の少なくとも一方が閾値を超えない場合(ST6015;NO)、人識別処理部1004は、現在の障害物が人ではないという識別結果を出力する(ST6017)。
【0049】
なお、ST6015、ST6016及びST6017における人であるか否かの判定方法は、次に述べる判定方法でも良い。
【0050】
評価値evalと評価値eval2とを加算あるいは積算した新たな評価値eval3が、あらかじめ定めた閾値を超える場合は、現在の障害物が人であるという識別結果を出力する。閾値を超えていない場合は人ではないという識別結果を出力する。
以上の流れで検出した障害物が人であるかどうかを識別する。
【0051】
この実施の形態2に記載の方法によって、人識別処理部1004は、凹凸のある表面が時間的に変動している情報に併せて、各時刻における受信波形そのものに含まれる表面形状の凹凸の情報(予め得ている障害物が人であった場合の受信信号に関する情報)を用いるため、障害物が人であるかどうかをより精度良く識別することができるという効果がある。
【0052】
以上から、この実施の形態2に係る物体検出装置は、人識別処理部1004が一回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンからパターン識別手法により現在の対象物に関して人との類似度を算出し、人との類似度の高さと、各回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量との双方の値を用いて、障害物が人であると識別する構成とした。このため、さらに精度よく静止した人とそれ以外の静止した物体とを識別することができる。
【0053】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0054】
1001 超音波センサ、1002 発信制御部、1003 検出処理部、1004 人識別処理部(人識別部)、5001 事前学習データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を送受信する超音波センサと、前記超音波センサを駆動する駆動信号を生成する発信制御部と、前記超音波センサから出力される受信信号から人かそれ以外の物体かを識別する人識別部とを含んで構成される物体検出装置において、
前記人識別部は、各回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量に基づいて障害物が人であると識別する
ことを特徴とする物体検出装置。
【請求項2】
前記人識別部は、一回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンからパターン識別手法により現在の対象物に関して人との類似度を算出し、
前記人識別部は、前記人との類似度の高さと、各回の超音波送受信で得た受信信号の時系列パターンの時間的な変動量との双方の値を用いて、障害物が人であると識別する
ことを特徴とする請求項1記載の物体検出装置。
【請求項3】
前記人識別部は、受信信号またはそれに所定の処理を施した後の信号に基づいて障害物が人であると識別する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の物体検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−189441(P2012−189441A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−53060(P2011−53060)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】