説明

物品用開口部を備えるカートン

それぞれが物品の直径を有する多数の物品を収容するためのカートン(300)。カートンは、前壁(330)と、前壁上に位置するヒンジフラップ(425)と、ヒンジフラップに隣接する前壁上に位置するアクセス用フラップ(410)と、を含む。アクセス用フラップは、アクセス用フラップを除去した場合に、物品がヒンジフラップによりカートン内に保持されるように物品の直径より低い高さを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、カートンに関し、特に、その内部の物品にアクセスすることができるようにする取出し開口部を備えるカートンに関する。
【背景技術】
【0002】
缶、ボトル及び他の対象物のような種々のタイプの物品を収容するための種々のタイプのカートンが知られている。ある最近のタイプの容器は、「FRIDGE PACK(商標)」カートンと呼ばれている。種々のタイプの「FRIDGE PACK(商標)」カートンが、コカコーラ(登録商標)ブランドの製品を販売するために、ジョージア州アトランタ所在のコカコーラ社の認可を受けているボトル業者用に製造され、販売されている。
【0003】
「FRIDGE PACK(商標)」カートンは、一般に、(2×6)個の製品(高さ方向に2段、及び縦方向に6列)を収容するようになっている。カートンの一方の端部は、一般に、切込み線が付いていて、消費者がその内部の製品を掴むことができるように、カートンの一部を除去することができる。除去可能な端部を有する2段×6列設計のカートンは、標準冷凍業者によく使用されている。しかし、それぞれが2段×4列の缶(8パック)、及びそれぞれが3段×4列の缶(「3×4=12パック」)のような他の構成も使用することができ、本発明の範囲内に含まれる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
周知のカートンの欠点のうちの1つは、カートンを開けるのが難しいことである。例えば、いくつかのカートンは、頂部の隅に沿ってミシン目の付いている開口部を使用している。多くの場合、カートンを搬送中に損傷を受けないで、消費者がパッケージを開けたい場合に、無理な力を加えないでも開けることができるミシン目を設計するのは難しい。もう1つの問題は、開けた場合に、物品、特に最初の物品がカートンから落下するのを防止することである。さらにもう1つの問題は、カートン内に何個物品が残っているのかをチェックするために、開けた後で消費者がカートンの内部を見たい場合があることである。さらに他のカートンは、底部から上に引き上げる開口部を使用している場合がある。この設計の場合には、引き上げ後に残ったカートンの一部が、頂部に沿った溝に入り込む場合がある。このような設計の場合には、カートンのアクセス部分を除去するために、消費者が下方及び前方に引こうと思ってもうまくいかない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本願は、それぞれが物品の直径を有する多数の物品を収容するためのカートンを提供する。このカートンは、前壁と、前壁上に位置するヒンジフラップと、ヒンジフラップに隣接する前壁上に位置するアクセス用フラップと、を含む。アクセス用フラップは、物品の直径より低い高さを有し、そのためアクセス用フラップを除去した場合、物品はヒンジフラップによりカートン内に保持される。
【0006】
ヒンジフラップは、一つ又は一対の切取り線を含むことができる。切取り線は、強度の弱い線であってもよい。ヒンジフラップは、一対の脚部を含むことができる。カートンは、前壁に隣接して位置する一対の側壁を含むことができ、アクセス用フラップは側壁内に延びている。側壁に沿ったアクセス用フラップは、物品の直径より低い高さを有することができる。アクセス用フラップは、その内部に位置する親指用ガイドを含むことができる。カートンは底壁を含むことができ、アクセス用フラップは底壁に隣接するもう1つの切取り線を含むことができる。カートンは、2×6個の物品構成を含むことができる。
【0007】
本願は、さらに、それぞれが物品の直径を有する多数の物品を収容するためのカートンを提供する。カートンは、前壁と、頂壁と、前壁及び頂壁に沿って形成されているアクセス用フラップと、アクセス用フラップを除去して物品の1つをそこを通して取り出した後で前壁を曲げることができるように頂壁に沿ってアクセス用フラップに隣接して位置する多数の側部切取り線と、を含むことができる。
【0008】
頂壁に沿ったアクセス用フラップは、物品の直径くらいの大きさを含むことができる。頂壁は一対のストリップを含むことができ、各ストリップはアクセス用フラップの両側部上に位置する。側部切取り線は、ストリップ内に位置する。側部切取り線は、一対の側部切取り線であってもよい。カートンは、さらに底壁を含むことができ、アクセス用フラップは、底壁に隣接するもう1つの切取り線を含むことができる。アクセス用フラップは、物品の長さより狭い幅を有することができる。カートンは、2×6個の物品構成を含むことができる。
【0009】
本願は、さらに、それぞれがある物品の長さを有する多数の物品を収容するためのカートンを提供する。このカートンは、前壁と、及び前壁内に位置するアクセス用フラップと、を含むことができる。アクセス用フラップは、物品の長さの半分より広い幅を有することができ、アクセス用フラップは、前壁に沿って位置する親指用フラップを含むことができる。
【0010】
アクセス用フラップは、物品の直径の倍数程度の高さを有することができる。カートンは、2×6個の物品構成を含むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ここで図を参照すると、幾つかの図面を通して同様の番号が同様の要素を示していて、図1は、本明細書に記載するカートンを組立てるために使用することができるブランク100を示す。ブランク100は、厚紙、ボール紙、段ボール、または同様のタイプの折り曲げることができるシート材料から作ることができる。より詳細に説明すると、ブランク100は、コーティングした漂白していないボール紙から作ることができる。ブランク100は、材料の連続しているシートまたは個々のシートからダイ・カットすることができる。
【0012】
各ブランク100は、その内部に形成されている多数の折曲げ線及び切取り線を有することができる。「折曲げ線」という用語は、線の全長に沿って材料を容易に折り曲げることができる強度を弱くした線を意味する。折曲げ線は、破断用スコア、ミシン目、短い切れ込みの線、半分カットした線、切れ込み線と破断用スコアとの組合せ、及び同様の線を含むことができるが、これらに限定されない。折曲げ線または任意のヒンジ接続部(hinged connection)という用語は、1つの折曲げ線に限定されると解釈してはならない。このような任意の折曲げ線またはヒンジ接続部は、1つまたは複数の折曲げ線から形成することができる。
【0013】
「切取り線」という用語は、切断線、または強度の弱い線の長さに沿って容易に切断することができる任意の他の強度の弱い線を意味する。切取り線は、ミシン目、短い切れ込みの線、半分カットした線、切れ込み線と破断用スコアとの組合せ、及び同様の線を含むことができるが、これらに限定されない。
【0014】
第1及び第2のような順序を示す用語、及び頂部、基部、底部、側部、上部、下部、前部、背部、内部、外部等のような方向を示す用語は、本明細書に記載する構造をこのような方向に限定するものではなく、単に相対的な構造を相互に区別するためのものであることを理解することができるだろう。
【0015】
ブランク100は、折曲げ線により分離されている多数のパネル及びフラップを有することができる。より詳細に説明すると、ブランク100は、頂部パネル110、底部パネル120、第1の側部パネル130、及び第2の側部パネル140を有することができる。頂部パネル110及び底部パネル120は、それに隣接して位置する一対の強化用フラップである第1の強化用フラップ150及び第2の強化用フラップ160を有することができる。第1の側部パネル130及び第2の側部パネル130は、それに隣接して位置する一対の取出し用フラップ、すなわち第1の取出し用フラップ170及び第2の取出し用フラップ180を有することができる。第1の側部パネル130は、また、それに隣接して位置する糊代フラップ190を有することができる。各パネル及びフラップは、多数の折曲げ線200により接続することができる。
【0016】
一組の取出し用フラップ170、180は、その内部に位置する多数の切取り線を有することができる。より詳細に説明すると、これらの取出し用フラップ170、180は、折曲げ線200にほぼ垂直な方向に、第1及び/または第2の側部パネル130、140の折曲げ線200から比較的短い距離延びる第1の切取り線220を有することができる。この例の場合には、第1の切取り線220は、もっと強度の弱い線にすることができる。取出し用パネル170、180は、さらに第1の切取り線220の下に位置し且つ第1の切取り線220が終わるあたりから開始する第2の切取り線230を有することができる。第2の切取り線230は、取出し用フラップ170、180の全長に沿って連続して延びることができる。取出し用フラップ170、180は、さらに、この場合も側部パネル130、140の折曲げ線200のところから開始し且つ第1の切取り線220の下側の位置でそれと平行の第3の切取り線240を有することができる。第3の切取り線240は、上方にある角度がついていて、第1の切取り線220の方向において第2の切取り線230と平行に連続して延びることができる。
【0017】
各側部パネル130、140も、その内部に切取り線を有することができる。より詳細に説明すると、第4の切取り線250を有することができる。第4の切取り線250は、取出し用フラップ170、180の折曲げ線200から延びることができ、第3の切取り線240と交差する。次に、第4の切取り線250は、取出し用フラップ170、180を含む折曲げ線200に再度接触するまで凹状に延びることができる。第5の切取り線260も、折曲げ線200に沿って、取出し用フラップ170、180の第1の切取り線220と第2の切取り線230との間に位置することができる。第6の切取り線270は、折曲げ線200の全長に沿って、第2の強化用フラップ160と第2の側部パネル140との間を延びることができる。第7の切取り線275は、第1の切取り線220に隣接して側部パネル130、140上に位置することができる。第7の切取り線275は、円弧または半円の形をしてもよい。また、任意の数の他の切取り線も任意の位置でまたは任意の方向に使用することができる。
【0018】
また、頂部パネル110は、その内部に位置する取っ手切欠き270を有することができる。取っ手切欠き270は、多数の切取り線から形成することができる。取っ手切欠き270は、側部パネル130、140内に延びることができる。
【0019】
ブランク100は、本明細書に記載するようにカートン300を組立てるために使用することができる。カートン300は、頂壁310、底壁320、前壁330、背壁340、第1の側壁350及び第2の側壁360を有することができる。カートン300は、底部パネル120に糊代フラップ190を取り付け、強化用フラップ150、160を折り曲げ、強化用フラップ150、160に及び/または相互に取出し用パネル170、180を取り付けることにより組立てることができる。従来の接着剤、または他のタイプの結合手段を使用することができる。
【0020】
ディスペンサー400は、前壁330、背壁340及び/または両方の付近に位置させることができる。上記の切取り線は、ディスペンサー400を形成することができる。ディスペンサー400は、取出しパネル410を含むことができる。取出しパネル410は、前壁330の幅を横切って延びることができる。第3の切取り線240は、前壁330を横切って取出し用パネル410を形成することができる。また、取出し用パネル410は、第4の切取り線250を介して第1及び第2の側壁350、360内に延びることができる。また、取出し用パネル410は、親指用ガイドまたは指用アクセス420を有することができる。第2の切取り線230は、親指用ガイドまたは指用アクセス420を形成することができる。第1の切取り線220は、前壁330の両側上にヒンジフラップ425を形成することができる。
【0021】
カートン300を開けるために、第2及び第3の切取り線230、240が開き始めるように、親指用ガイドまたは指用アクセス420に沿って押し込むことにより、取出し用パネル410を除去することができる。次に、パネル410を握って外側に引き、第4の切取り線250を破り、アクセスのための開口部435を形成することができる。第7の切取り線275は、通常、側壁350、360に沿った余分の引裂きを制限する。取出し用パネル410は、開けた状態のままにしておくこともできるし、第6の切取り線270に沿って引き裂いて完全に除去することもできる。
【0022】
取出し用パネル410を開くか、及び/または除去すると、前壁330のヒンジフラップ425に沿って1つまたは複数の脚部が形成される。好適には、第1の脚部430及び第2の脚部440は、図に示すように位置することが好ましいが、十分な長さ及び高さの1つの脚部も使用することができる。1つの脚部を使用する場合には、その脚部を内側に位置させることができる。すなわち、アクセス用開口部435に対する中心に位置させることができる。そうすることにより、容器500の端部上の握りが改善される。ヒンジフラップ425の脚部430、440は、カートン300内の物品を保持する働きをする。第1及び第5の切取り線または破断用スコア220、260は、残りの物品を正しい位置に保持しながら、カートン300から物品500を取り出すことができるようにするために、脚部430、440が「曲がる」ことができるように、脚部430、440の付近に位置させることができる。
【0023】
例えば、多数の缶500のような飲料容器をカートン300内に入れることができる。第1の缶500は、アクセス用開口部435を通して取り出すことができる。ヒンジフラップ425の脚部430、440は、缶500を取り出す場合、第1の切取り線または破断用スコア220及び第5の切取り線260付近で幾分曲がることができる。第1の缶500を取り出すと、1つまたは複数の脚部430、440ははね返ってもとの位置に戻ることができ、残りの缶500は正しい位置におかれる。もちろん、パッケージの幅によっては、2つの脚部430、440より多い脚部を使用することもできる。例えば、横に並んだ2列の容器(例えば、「2×2×6」構成)を含む「幅が2倍」のカートンの場合には、パッケージ内の容器の両方の列を保持するために、アクセス用開口部の両端に2つの脚部430、440を、さらにその中央に第3の脚部を含んでいると有利な場合がある。
【0024】
本明細書に記載するカートン300は、2段×6列になっているが、本発明においては、任意のサイズまたは形状を使用することができる。取出し用パネル410の性質は、カートン300の全構成に依存しない。
【0025】
図6及び図7は、カートン600の他の実施形態を示す。すでに説明したように、カートン600は、頂壁310と、底壁320と、前壁330と、背壁340と、第1の側壁350と、第2の側壁360と、を有することができる。
【0026】
また、カートン600は、ディスペンサー610を有することができる。ディスペンサー610は、上記ディスペンサー400のように、多数の折曲げ線及び/または切取り線により形成することができる。例えば、ディスペンサー610は、頂壁310上に位置する折曲げ線620を含むことができる。折曲げ線620は、頂壁310と前壁330との間の縁部にほぼ平行であってもよい。折曲げ線620は、前壁330の頂縁部からほぼ1つの缶の幅だけ離れていてもよいが、他の位置に位置することもできる。折曲げ線620は、頂壁310の幅の大部分を延びることができる。例えば、頂壁310が約7.5cmの幅を有している場合には、折曲げ線620は、約4.5cm延びることができ、それにより両側に約1.5cmの幅が残る。しかし、任意の幅を有することができ、折曲げ線620が頂壁310の全幅を延びることができることも本発明の範囲内に含まれる。また、折曲げ線620は切取り線であってもよい。
【0027】
一対の頂部切取り線630は、折曲げ線620から頂壁310と前壁330の間の縁部の方向に延びることができる。頂部切取り線630の大部分は、頂壁310と側壁350、360との間の縁部に平行であってもよいし、対応する部分が同一線形順序に並んでいてもよい。別の方法としては、頂部切取り線630の一部は、頂壁310と側壁350、360との間の縁部に平行であってもよいし、対応する部分が同一線形順序に並んでいてもよいし、及び/またはある角度を有していてもよい。切取り線630の全部または一部は、頂壁310と側壁350、360との間の縁部と対応する部分が同一線形順序に並んでいる場合には、取出しパネル370を除去した後で、頂壁310及び/または前壁330を安定させるために、頂壁及び/または前壁上に狭い領域が残るように、これらの切取り線の前部を内側にある角度傾ける必要がある場合がある。
【0028】
次に、一対の前部切取り線640は、前壁330の全長の一部または全部を連続して下方に延びることができる。前部切取り線640の大部分は、前壁330と側壁350、360との間の縁部に平行であってもよい。一対の縁部切取り線650は、前部切取り線640間を延びることができ、そのうちの一方は、頂壁310と前壁330との間の縁部上を延び、他方は、前壁330と底壁620との間の縁部に沿って延びる。親指用の孔の切取り線660は、頂壁310と前壁330との間の縁部付近の縁部切取り線650の周囲の距離の一部を延びることができる。親指用の孔の切取り線660の大部分は、半円または楕円の形をしている。それ故、折曲げ線620、頂部切取り線630、及び、頂壁310と前壁330との間の縁部に沿った縁部切取り線650は、頂部取出しパネル670を形成する。前部切取り線640及び縁部切取り線650は、前部取出しパネル680を形成する。
【0029】
また、頂壁310は、その内部に形成されている一対の側部カット切取り線690及び/または破断用スコアを有することができる。側部カット切取り線または破断用スコア690は、頂部切取り線630から頂壁310と側壁350、360との間の縁部の方向に延びることができる。側部カット切取り線または破断用スコア690の大部分は、頂壁310と前壁330との間の縁部に平行であってもよい。この例の場合、側部カット切取り線690の長さは、約2cmであり、頂壁310と前壁330との間の縁部から約1.5cm離れている。任意の長さを使用することができる。
【0030】
使用中、ディスペンサー610は、親指用の孔の切取り線660に沿って押し込むことによりカートン600から除去することができる。次に、ユーザは、頂壁切取り線630に沿って頂部取出しパネル670を切り離すために引き上げることができ、次に、折曲げ線620に沿って頂部取出しパネル670を曲げることができる。次に、ユーザは、前部切取り線640に沿って前部取出しパネル680を下方に切り離すことができ、次いで、底縁部切取り線650に沿って前部取出しパネル680を除去することができる。それ故、パネル670、680を除去すると、アクセス用開口部700が形成される。パネル670、680を除去すると、頂壁310及び前壁330の残りの部分によりカートン600内の缶500は正しい位置に留まる。缶500を取り出すために、ユーザは、開口部700を通して一番上の缶を引き出し、それにより側部カット切取り線690に沿って、頂壁310及び/または前壁330が曲がる。図7に示すように、缶500をカートン600から容易に取り出すことができ、一方、頂壁310及び前壁330の残りの部分は、残りの缶500を正しい位置に保持する。
【0031】
他の頂部切取り線630は、頂壁310の全長に沿って延びることができる。同様に、頂部取出しパネル670は、カートン610から缶500を取り出した場合に、パネル670の一部を除去することができるように、頂壁310の全長に沿って延びることができる。
【0032】
図8及び図9は、さらに他の実施形態である。より詳細に説明すると、図8は、ブランク750を示す。すでに説明したように、ブランク750は、折曲げ線により分離されている多数のパネル及びフラップを有することができる。ブランク750は、頂部パネル110と、底部パネル120と、第1の側部パネル130と、第2の側部パネル140と、を有することができる。頂部パネル110及び底部パネル120は、第1の強化用フラップ150及び第2の強化用フラップ160を有することができる。第1の側部パネル130及び第2の側部パネル130は、第1の取出し用フラップ170及び第2の取出し用フラップ180を有することができる。各パネル及びフラップは、折曲げ線200により接続することができる。
【0033】
パネル及びフラップは、その内部に位置する多数の切取り線を有することができる。より詳細に説明すると、第1の強化用フラップ150は、第1の強化用フラップ切取り線770によりその内部に形成されている親指用ガイド760を有することができる。第1の強化用フラップ切取り線770の大部分は半円形をしていてもよい。第1の強化用フラップ150は、さらに、その内部に位置する第2の強化用フラップ切取り線780を有することができる。第2の取出し用フラップ切取り線780は、第1の強化用フラップ150の全長に沿って延びることができ、第1の取出し用フラップ170に幾分近いずれた位置の第1の強化用フラップ150を二等分することができる。さらに、第1の強化用フラップ150は、その内部に位置する一対の第3の強化用フラップ切取り線790を有することができる。第3の強化用フラップ切取り線790は、第2の強化用フラップ切取り線780から第1の強化用フラップ切取り線770及び親指ガイド760に延びることができ、次に、親指用ガイド760から強化用フラップ150の端部に延びることができる。
【0034】
第2の強化用フラップ160は、その内部に位置する第4の強化用フラップ切取り線800を有することができる。第4の強化用フラップ切取り線800も、第2の強化用フラップ160を二等分することができ、組立てた場合、第1の強化用フラップ150上で第2の強化用フラップ切取り線780と整合することができる。第2の強化用フラップ160も、第5の強化用フラップ切取り線810を有することができる。第5の強化用フラップ切取り線810は、第4の強化用フラップ切取り線800から底部パネル120と第2の強化用フラップ160との間の縁部に沿って、第2の取出し用フラップ180に向かって延びることができる。
【0035】
第2の取出し用フラップ180は、その内部に位置する第1の取出し用フラップ切取り線820を有することができる。第1の取出し用フラップ切取り線820は、第2の取出し用フラップ180の幅を横切ることができ、第2の側部パネル140と第2の取出し用フラップ180との間の縁部に沿って位置することができる。
【0036】
また、第1の取出し用フラップ170は、その内部に位置する第2の取出し用フラップ切取り線830を有することができる。第2の取出し用フラップ切取り線830の大部分は、第1の側部パネル130と第1の取出し用フラップ170との間の縁部に平行に位置することができる。第2の取出し用フラップ切取り線830は、第1の取出し用フラップ170の幅の大部分の周囲を延びることができる。第2の取出し用フラップ切取り線830は、側部パネル130を含む縁部から離れている第1の取出し用フラップ170の縁部の方向に位置することができる。
【0037】
図9は、ブランク750から組立てることができるカートン850を示す。すでに説明したように、カートン850は、頂壁310と、底壁320と、前壁330と、背壁340と、第1の側壁350と、第2の側壁360と、を有することができる。また、カートン850は、ディスペンサー860を有することができる。上記ディスペンサー同様のディスペンサー860は、上記切取り線により形成することができる。より詳細に説明すると、ディスペンサー860は、上記各切取り線770〜830により形成することができる。
【0038】
使用中、親指用ガイド760に沿って押し込み、それにより親指用ガイド760の両側上の第1の強化用フラップ切取り線770及び第3の強化用フラップ切取り線790を開いて、カートン850を開けることができる。次に、ユーザは前壁330の一部を引き下げ、それにより第1及び第2の取出し用フラップ切取り線820、830、及び第2及び第4の強化用フラップ切取り線780、800を引き裂くことができる。最後に、ユーザは、第5の強化用フラップ切取り線810を切り離すことができ、そのため開口部870は開いたままになる。次に、ユーザは、開口部870を通して缶500を取り出すことができる。一方、前壁330の残りの部分は、残りの缶500を正しい位置に保持する。
【0039】
ディスペンサー860は、カートン850の両側に置くことができる。同様に、開口部870及び前壁330の残りの部分のサイズは変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本明細書に記載するブランクの平面図である。
【図2】図1のブランクから組立てられたカートンの斜視図である。
【図3】取出し用パネルを除去した図2のカートンの斜視図である。
【図4】取出し用パネルを除去した図2のカートンの斜視図である。
【図5】取出し用パネルを除去した図2のカートンの斜視図である。
【図6】本明細書に記載する他のカートンの斜視図である。
【図7】取出し用パネルを除去した図6のカートンの斜視図である。
【図8】本明細書に記載する他の実施形態のブランクの平面図である。
【図9】図8のブランクから組立てられたカートンの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが物品直径を有する多数の物品を収容するためのカートンであって、
前壁と、
前記前壁上に位置するヒンジフラップと、
前記ヒンジフラップに隣接し、前記前壁上に位置するアクセス用フラップと、を有し、
前記アクセス用フラップは、当該アクセス用フラップが除去された場合に、前記多数の物品が前記ヒンジフラップにより前記カートン内に保持されるように、前記物品直径より高さが低いカートン。
【請求項2】
前記ヒンジフラップは、切取り線を有する、請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記切取り線は、強度の弱い線を有する、請求項2に記載のカートン。
【請求項4】
前記ヒンジフラップは、一対の切取り線を有する、請求項2に記載のカートン。
【請求項5】
前記ヒンジフラップは、一対の脚部を有する、請求項1に記載のカートン。
【請求項6】
前記前壁に隣接して位置する一対の側壁をさらに有し、
前記アクセス用フラップは、前記側壁内に延びる、請求項1に記載のカートン。
【請求項7】
前記一対の側壁に沿う前記アクセス用フラップは、前記物品直径より高さが低い、請求項6に記載のカートン。
【請求項8】
前記アクセス用フラップは、その内部に位置する親指用ガイドを備える、請求項1に記載のカートン。
【請求項9】
底壁をさらに備え、
前記アクセス用フラップは、前記底壁に隣接する切取り線を更に有する、請求項1に記載のカートン。
【請求項10】
当該カートンは、2×6個の物品構成を含む、請求項1に記載のカートン。
【請求項11】
それぞれが物品直径を有する多数の物品を収容するためのカートンであって、
前壁と、
頂壁と、
前記前壁及び前記頂壁に沿って形成されたアクセス用フラップと、
前記アクセス用フラップが除去されて前記多数の物品のうちの1つがそこを通して取り出された後で、前記前壁を曲げることができるように、前記頂壁に沿って前記アクセス用フラップに隣接して位置する複数の側部切取り線と、を有する、カートン。
【請求項12】
前記頂壁に沿った前記アクセス用フラップは、前記物品直径と同程度の大きさを有する、請求項11に記載のカートン。
【請求項13】
前記頂壁は、一対のストリップを有し、
前記一対のストリップの一方は、前記アクセス用フラップの両側に位置し、
前記複数の側部切取り線は、前記一対のストリップ内に位置する、請求項11に記載のカートン。
【請求項14】
前記複数の側部切取り線は、一対の側部切取り線を有する、請求項11に記載のカートン。
【請求項15】
底壁をさらに有し、
前記アクセス用フラップは、前記底壁に隣接する切取り線を更に有する、請求項11に記載のカートン。
【請求項16】
前記各物品は、ある物品長さを有し、
前記アクセス用フラップは、前記物品長さより狭い幅を有する、請求項11に記載のカートン。
【請求項17】
当該カートンは、2×6個の物品構成を含む、請求項11に記載のカートン。
【請求項18】
それぞれの物品がある物品長さを有する多数の物品を収容するためのカートンであって、
前壁と、
前記前壁内に位置するアクセス用フラップと、を有し、
前記アクセス用フラップは、前記物品長さの半分より大きい幅を有し、
前記アクセス用フラップは、前記前壁に沿って位置する親指用フラップを有するカートン。
【請求項19】
各物品は、物品直径を有し、
前記アクセス用フラップは、前記物品直径の約倍数の高さを有する、請求項18に記載のカートン。
【請求項20】
当該カートンは、2×6個の物品構成を含む、請求項18に記載のカートン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−529898(P2008−529898A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537891(P2007−537891)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/032714
【国際公開番号】WO2006/044068
【国際公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(391026058)ザ・コカ−コーラ・カンパニー (238)
【氏名又は名称原語表記】THE COCA−COLA COMPANY
【Fターム(参考)】