説明

玉葱処理装置

【課題】選別作業者が選別作業に集中でき、処理効率の向上を図ることができる玉葱処理装置を提供する。
【解決手段】玉葱処理装置1は、回動可能な供給コンテナ保持枠体6と、供給コンテナ保持枠体6を回動させる供給コンテナ用シリンダ7とを備える。玉葱処理装置1は、回動可能なコンテナ保持枠体と、コンテナ保持枠体を回動させるコンテナ用シリンダとを備える。玉葱処理装置1は、水平方向に移動可能な規格内玉葱搬送手段61と、この搬送手段61を移動させる移動用駆動手段とを備える。玉葱処理装置1は、無線式の遠隔操作手段、中央操作手段101、左操作手段102aおよび右操作手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選別作業者が選別作業に集中でき、処理効率の向上を図ることができる玉葱処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された玉葱処理装置が知られている。
【0003】
この従来の玉葱処理装置は、装置本体に上下方向に回動可能に設けられ供給コンテナを脱着可能に保持する供給コンテナ保持体と、供給コンテナ保持体を上下方向に回動させる供給コンテナ用駆動手段と、装置本体の一方側に上下方向に回動可能に設けられ製品コンテナを脱着可能に保持する第1製品コンテナ保持体と、第1製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる第1製品コンテナ用駆動手段と、装置本体の他方側に上下方向に回動可能に設けられ製品コンテナを脱着可能に保持する第2製品コンテナ保持体と、第2製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる第2製品コンテナ用駆動手段とを備えている。
【0004】
また、この従来の玉葱処理装置は、処理後の玉葱を搬送し搬送途中で選別作業者にて選別作業が行われる選別用搬送手段と、一方向への回転時には選別用搬送手段側からの規格内の玉葱を搬送して第1製品コンテナ保持体上の製品コンテナに収容しかつ他方向への回転時には選別用搬送手段側からの規格内の玉葱を搬送して第2製品コンテナ保持体上の製品コンテナに収容する搬送部を有する搬送手段と、供給コンテナ用駆動手段等の作動および搬送手段の搬送部の回転方向の変更を行うための操作手段とを備えている。
【0005】
そして、操作手段は、例えば選別用搬送手段の近傍に配置され、選別作業を行う選別作業者にて適宜操作される。
【特許文献1】特開2002−193425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の玉葱処理装置では、例えば供給コンテナ保持体を回動させる場合等に、選別作業者が選別作業を一旦中止して操作手段を操作しなければならず、このため、選別作業者は選別作業に集中できない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、選別作業者が選別作業に集中でき、処理効率の向上を図ることができる玉葱処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の玉葱処理装置は、装置本体と、この装置本体に上下方向に回動可能に設けられ、供給コンテナを脱着可能に保持する供給コンテナ保持体と、この供給コンテナ保持体を上下方向に回動させる供給コンテナ用駆動手段と、前記装置本体に上下方向に回動可能に設けられ、製品コンテナを脱着可能に保持する製品コンテナ保持体と、この製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる製品コンテナ用駆動手段と、前記供給コンテナ用駆動手段および前記製品コンテナ用駆動手段を作動させる際に操作する無線式の遠隔操作手段とを備えるものである。
【0009】
請求項2記載の玉葱処理装置は、装置本体と、この装置本体に上下方向に回動可能に設けられ、供給コンテナを脱着可能に保持する供給コンテナ保持体と、この供給コンテナ保持体を上下方向に回動させる供給コンテナ用駆動手段と、前記装置本体の一方側に上下方向に回動可能に設けられ、製品コンテナを脱着可能に保持する第1製品コンテナ保持体と、この第1製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる第1製品コンテナ用駆動手段と、前記装置本体の他方側に上下方向に回動可能に設けられ、製品コンテナを脱着可能に保持する第2製品コンテナ保持体と、この第2製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる第2製品コンテナ用駆動手段と、処理後の玉葱を搬送し、搬送途中で選別作業者にて選別作業が行われる選別用搬送手段と、一方向への回転時には前記選別用搬送手段側からの規格内の玉葱を搬送して前記第1製品コンテナ保持体上の製品コンテナに収容しかつ他方向への回転時には前記選別用搬送手段側からの規格内の玉葱を搬送して前記第2製品コンテナ保持体上の製品コンテナに収容する搬送部を有し、前記装置本体に水平方向に移動可能に設けられた移動搬送手段と、この移動搬送手段を水平方向に移動させる移動用駆動手段と、前記供給コンテナ用駆動手段、前記第1製品コンテナ用駆動手段、前記第2製品コンテナ用駆動手段および前記移動用駆動手段を作動させるための第1操作部を有するとともに、前記移動搬送手段の前記搬送部の回転方向を変えるための第2操作部を有する無線式の遠隔操作手段とを備えるものである。
【0010】
請求項3記載の玉葱処理装置は、請求項2記載の玉葱処理装置において、選別用搬送手段の近傍に配置され、選別作業者が操作可能な選別作業者用操作手段を備え、この選別作業者用操作手段は、供給コンテナ用駆動手段、第1製品コンテナ用駆動手段、第2製品コンテナ用駆動手段および移動用駆動手段を作動させるための第1操作部を有するとともに、移動搬送手段の搬送部の回転方向を変えるための第2操作部を有するものである。
【0011】
請求項4記載の玉葱処理装置は、請求項3記載の玉葱処理装置において、遠隔操作手段および選別作業者用操作手段は、いずれも作動中の駆動手段を一斉に停止させるための非常停止用操作部を有するものである。
【0012】
請求項5記載の玉葱処理装置は、請求項4記載の玉葱処理装置において、装置本体の両側に設けられ、少なくとも非常停止用操作部を有する補助操作手段を備えるものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、例えば供給コンテナ保持体に対する供給コンテナの積み付けおよび積み降ろし等を行うコンテナ作業者が、リフト或いはトラクタ等の走行車に乗ったまま、遠隔操作手段を操作して供給コンテナ用駆動手段等を作動させることができるため、例えば選別作業者が選別作業に集中でき、処理効率の向上を図ることができる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、例えば供給コンテナ保持体に対する供給コンテナの積み付けおよび積み降ろし等を行うコンテナ作業者が、リフト或いはトラクタ等の走行車に乗ったまま、遠隔操作手段を操作して供給コンテナ用駆動手段等を作動させることができるため、例えば選別作業者が選別作業に集中でき、処理効率の向上を図ることができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、必要に応じて選別作業者が選別作業者用操作手段を操作して供給コンテナ用駆動手段等を作動させることができる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、遠隔操作手段および選別作業者用操作手段がいずれも作動中の駆動手段を一斉に停止させるための非常停止用操作部を有するため、選別作業者が危険を発見した場合およびコンテナ作業者が危険を発見した場合のいずれの場合においても、作動中の駆動手段を一斉に停止でき、危険を回避できる。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、装置本体の両側に設けられ少なくとも非常停止用操作部を有する補助操作手段を備えるため、より一層確実に危険を回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の玉葱処理装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1ないし図5において、1は圃場等に定置して使用する定置型の玉葱処理装置で、この玉葱処理装置1は、例えば略球形状の本体部T1とこの本体部T1から突出する茎葉部T2および根部T3とを有する玉葱Tを処理するものである。
【0020】
すなわち、玉葱処理装置1は、供給コンテナAから投入された未処理の玉葱Tである処理前の玉葱Tを受け入れて搬送し、搬送途中で茎葉部T2および根部T3を切断し、その後、選別作業者aに選別作業を行わせ、規格内の玉葱Tを製品コンテナである規格内コンテナBに収容し、規格外の玉葱Tを規格外コンテナCに収容し、かつ本体部T1から切断により分離された茎葉部T2および根部T3を茎葉コンテナDに収容するものである。なお、各コンテナA,B,C,Dは、いずれも外形略直方体形状で、上面に開口部A1,B1,C1,D1が形成されている。
【0021】
玉葱処理装置1は、未処理の玉葱Tを搬送する搬送手段2と、未処理の玉葱Tが入った供給コンテナAを水平方向の軸4を中心として上方に回動させることにより供給コンテナAから未処理の玉葱Tを搬送手段上に投入供給するコンテナ回動手段3とを備えている。
【0022】
コンテナ回動手段3は、供給コンテナAを脱着可能に保持する供給コンテナ保持体である供給コンテナ保持枠体6を有し、この供給コンテナ保持枠体6は装置本体5に軸4を中心として上下方向に回動可能に設けられている。また、コンテナ回動手段3は、供給コンテナ保持枠体6を供給コンテナAとともに軸4を中心として上下方向に回動させる供給コンテナ用駆動手段である供給コンテナ用シリンダ7を有している。供給コンテナ用シリンダ7は、伸縮可能な油圧シリンダ等で、シリンダ本体部8とこのシリンダ本体部8内に対して出入りするロッド部9とにて構成され、シリンダ本体部8の基端が装置本体5に回動可能に取り付けられ、ロッド部9の先端が供給コンテナ保持枠体6に回動可能に取り付けられている。
【0023】
そして、供給コンテナ用シリンダ7が伸びると、供給コンテナAが供給コンテナ保持枠体6とともに軸4を中心として上方に回動し、供給コンテナAの開口部A1から未処理の玉葱Tが搬送手段2上に投入される。供給コンテナ用シリンダ7が縮むと、供給コンテナAが供給コンテナ保持枠体6とともに軸4を中心として下方に回動し、開口部A1が上方を向いた元の状態に戻る。
【0024】
搬送手段2は、供給コンテナAから投入された玉葱Tを斜め上方に搬送して一定量ずつ送出する定量送出部11と、この定量送出部11から送出された玉葱Tを斜め下方に搬送する搬送部12と、この搬送部12からの玉葱Tを受け入れて上方に持上搬送する持上搬送部13と、この持上搬送部13からの玉葱Tを受け入れて斜め下方に搬送する複数本の棒等からなるスクリーン等のシュート部14とを有している。搬送部12は、下り傾斜状の案内板16と複数本、例えば3本の搬送ローラ17とを有し、隣り合う搬送ローラ17間には隙間があり、この隙間から小石、土塊等が下方に排出される。
【0025】
なお、定量送出部11、搬送部12の搬送ローラ17、および持上搬送部13は、例えば図示しない駆動手段であるエンジンからの動力によって駆動する。
【0026】
また、玉葱処理装置1は、搬送手段2のシュート部14からの玉葱Tを受け入れて水平方向に搬送し、搬送途中で茎葉部T2が下向きになるように玉葱Tの姿勢を変更し、この姿勢変更後の玉葱Tの茎葉部T2を搬送終端位置で切断するカッティングユニット等の第1切断手段21と、この第1切断手段21からの玉葱Tを下り傾斜状で板状のシュート23を介して受け入れて水平方向に搬送し、搬送途中で玉葱Tの茎葉部(つまり第1切断手段21で切断されなかった茎葉部)T2および根部T3を切断するタッピングユニット等の第2切断手段22とを備えており、第1切断手段21と第2切断手段22とは玉葱処理装置1の長手方向である前後方向に近接して並んで配置されている。つまり、第1切断手段21の前方に第2切断手段22が近接して配設されている。
【0027】
第1切断手段21は、図2および図3に示されるように、茎葉部T2が導入される間隙25を介して互いに離間対向する平行な複数対(例えば5対)をなす細長い略円筒状の回転可能なローラ体26を有している。各ローラ体26は、水平な搬送方向に沿った軸線つまり玉葱処理装置1の前後水平方向に沿った軸線を中心として回転可能に設けられている。対をなすローラ体26の各々は、図示しないモータ等からなる第1ローラ駆動手段からの動力で、対向する側が下方に向って移動するように互いに異なる方向に駆動回転する。
【0028】
各ローラ体26の外周面には、玉葱Tを水平な搬送方向に搬送しながら、茎葉部T2が下向きになるように茎葉部T2を間隙25に導入して玉葱Tの姿勢を変更する突状体27がローラ体26の軸方向一端側から軸方向他端側にわたって螺旋状に突設されている。突状体27は、例えば断面略台形状の弾性搬送突条部28と、多数の弾性突起29を有する弾性螺旋帯部30とにて構成されている。
【0029】
また、姿勢変更後の玉葱Tの茎葉部T2を切断する切断体31がローラ体26の搬送終端側の軸方向端部に対向して近接状に配置されている。切断体31は、例えば図示しないモータ等からなる刃駆動手段からの動力で駆動回転する略円形状の刃部材32と、この刃部材32の外周部に圧接してこの刃部材32とともに回転する略円形状の刃受部材33とを有している。そして、刃部材32の外周部と刃受部材33の外周部とが互いに圧接し、これら刃部材32の外周部と刃受部材33の外周部との間に茎葉部T2が入り込んで切断される。
【0030】
さらに、対をなす2本1組のローラ体26からなる一のローラ部26aと、この一のローラ部26aの隣に配置された対をなす2本1組のローラ体26からなる他のローラ部26aとの間の間隙に玉葱Tが入るのを防止する規制手段である規制板34が設けられている。また、ローラ体26の上方には、玉葱Tの向きを変える玉葱回転部材35が設けられている。
【0031】
第2切断手段22は、茎葉部T2および根部T3が導入される間隙41を介して互いに離間対向する複数対(例えば5対)をなす細長い略円筒状の回転可能なローラ体42を有している。各ローラ体42は、水平な搬送方向に沿った軸線つまり玉葱処理装置1の前後水平方向に沿った軸線を中心として回転可能に設けられている。対をなすローラ体42の各々は、図示しないモータ等からなる第2ローラ駆動手段からの動力で、対向する側が下方に向って移動するように互いに異なる方向に駆動回転する。また、ローラ体42は、第1切断手段21のローラ体26に比べて少し低い位置に略水平状に配置されている。
【0032】
また、対をなす両ローラ体42つまり2本1組のローラ体42のうちのいずれか一方のローラ体42の外周面には、玉葱Tを水平な搬送方向に搬送しながら、茎葉部T2および根部T3を間隙41に導入し残りの他方のローラ体42の外周面との間で挟持してねじ切るように切断するパイプ等の突状切断体43がローラ体42の軸方向一端側から軸方向他端側にわたって螺旋状に一体に突設されている。なお、ローラ体42と突状切断体43とは金属等にて一体に形成されている。さらに、対をなす2本1組のローラ体42からなる一のローラ部42aと、この一のローラ部42aの隣に配置された対をなす2本1組のローラ体42からなる他のローラ部42aとの間の間隙に玉葱Tが入るのを防止する規制手段である規制板44が設けられている。
【0033】
さらに、図3に示されるように、第1切断手段21と第2切断手段22とは平面視で一直線状に配置され、第2切断手段22の搬送始端部が第1切断手段21の搬送終端部の近傍に位置し、第1切断手段21の搬送終端部と第2切断手段22の搬送始端部との間に玉葱Tを第1切断手段21から第2切断手段22に受け渡すシュート23が傾斜状に配置されている。すなわち、第1切断手段21の搬送終端部から送出された玉葱Tは、シュート23上を自重で転がって移動して第2切断手段22の搬送始端部に供給される。
【0034】
さらに、玉葱処理装置1は、図1に示すように、第2切断手段22からの切断処理後の玉葱Tを下り傾斜状のシュート46を介して受け入れて上方に持上搬送する持上搬送手段47と、この持上搬送手段47からの玉葱Tを下り傾斜状のシュート48を介して受け入れて水平方向に搬送し搬送途中で搬送方向両側方の選別作業者aにて選別作業が行われる選別用搬送手段49とを備えている。
【0035】
持上搬送手段47は、例えばリフトコンベヤ等で、複数の回転体51に掛け渡された無端体52を有し、この無端体52には玉葱Tを載せて上方に持上搬送する搬送爪53が間隔をおいて複数設けられている。なお、持上搬送手段47は、例えば図示しないモータ等からなる持上搬送駆動手段からの動力によって駆動する。
【0036】
選別用搬送手段49は、例えばベルトコンベヤ等で、複数の回転体55に掛け渡された無端状の搬送ベルト56を有している。そして、選別用搬送手段49は、その全体が第1切断手段21および第2切断手段22の両方の上方に第1切断手段21および第2切断手段22の略全長にわたって配置されている。なお、選別用搬送手段49は、例えば図示しないモータ等からなる選別用搬送駆動手段からの動力によって駆動する。また、図4に示されるように、選別用搬送手段49による玉葱Tの搬送方向両側方にはステップ57が配置され、各ステップ57には選別作業者aが座る椅子58が設けられている。すなわち、選別作業者aのためのステップ57が装置本体5の左右両側に側方に向って突設されている。
【0037】
また、玉葱処理装置1は、選別作業者aにて選別された規格内の玉葱Tを搬送して規格内コンテナBに収容する移動搬送手段である規格内玉葱搬送手段61と、選別作業者aにて選別された規格外の玉葱Tを搬送して規格外コンテナCに収容する規格外玉葱搬送手段62とを備えている。
【0038】
規格内玉葱搬送手段61は、図4および図5に示されるように、例えば選別用搬送手段49側からの玉葱Tをシュート50を介して受け取って搬送するもので、玉葱処理装置1の左右水平方向に沿ってスライド移動可能なスライドコンベヤ等にて構成されている。すなわちこの規格内玉葱搬送手段61は、装置本体5のスライドレール部63にこのスライドレール部63に沿って水平方向に移動可能に設けられている。
【0039】
規格内玉葱搬送手段61は、一方向への回転時には選別用搬送手段49側からの規格内の玉葱Tを左側方に搬送して製品コンテナ保持体としての第1製品コンテナ保持体である第1コンテナ保持枠体72a上の規格内コンテナBに下り傾斜状のシュート66を介して収容しかつ他方向への回転時には選別用搬送手段49側からの規格内の玉葱Tを右側方に搬送して製品コンテナ保持体としての第2製品コンテナ保持体である第2コンテナ保持枠体72b上の規格内コンテナBに下り傾斜状のシュート67を介して収容する無端状の回転可能な搬送部である搬送ベルト65を有している。搬送ベルト65は複数の回転体に掛け渡される。一方側のシュート66は、規格内玉葱搬送手段61の一方側である左端側に設けられ、他方側のシュート67は、規格内玉葱搬送手段61の他方側である右端側に設けられている。
【0040】
また、玉葱処理装置1は、規格内玉葱搬送手段61を左右方向長手状のスライドレール部63に対して左右水平方向に移動させる移動用駆動手段68と、規格内玉葱搬送手段61の搬送ベルト65を一方向および他方向のいずれかに回転させる図示しないモータ等からなる回転用駆動手段69とを備えている。移動用駆動手段68は、モータ68aおよびチェーン68b等にて構成されている。
【0041】
ここで、図5に示すように、処理後の規格内の玉葱Tを収容する規格内コンテナBを脱着可能に保持する左側の第1コンテナ保持枠体72aは、装置本体5の一方側である左側に前後方向の軸73aを中心として上下方向に回動可能に設けられている。同様に、処理後の規格内の玉葱Tを収容する規格内コンテナBを脱着可能に保持する右側の第2コンテナ保持枠体72bは、装置本体5の他方側である右側に前後方向の軸73bを中心として上下方向に回動可能に設けられている。
【0042】
また、第1コンテナ保持枠体72aを軸73aを中心として上下方向に回動させる製品コンテナ用駆動手段としての第1製品コンテナ用駆動手段である第1コンテナ用シリンダ74aが第1コンテナ保持枠体72aおよび装置本体5間に設けられている。同様に、第2コンテナ保持枠体72bを軸73bを中心として上下方向に回動させる製品コンテナ用駆動手段としての第2製品コンテナ用駆動手段である第2コンテナ用シリンダ74bが第2コンテナ保持枠体72bおよび装置本体5間に設けられている。
【0043】
各シリンダ74a,74bは、伸縮可能な油圧シリンダ等で、シリンダ本体部75a,75bとこのシリンダ本体部75a,75b内に対して出入りするロッド部76a,76bにて構成され、シリンダ本体部75a,75bの基端が装置本体5の被取付部77に回動可能に取り付けられ、ロッド部76a,76bの先端がコンテナ保持枠体72a,72bの被取付部78a,78bに回動可能に取り付けられている。
【0044】
そして、規格内コンテナBはシリンダ74a,74bによって上方に回動して持り上げられ、この持り上げられた状態の空の規格内コンテナB内に規格内の玉葱Tが順次収容され、その収容量に応じてシリンダ74a,74bが縮み動作して規格内コンテナBが下方に回動する。また、シリンダ74a,74bの下方回動に応じて規格内玉葱搬送手段61全体がスライドレール部63に沿って水平方向に移動し、この移動により玉葱Tが規格内コンテナB内に均等に収容される。
【0045】
なお、コンテナ保持枠体72a,72bには、規格内コンテナBに玉葱Tが盛り上がって収容された場合に玉葱Tがこぼれ落ちるのを防ぐ増し枠79が設けられている。
【0046】
また、規格外玉葱搬送手段62は、図1に示されるように、例えば椅子58に座った選別作業者aの前方近傍に位置する下り傾斜状のシュート81と、このシュート81からの玉葱Tを受け入れて搬送して規格外コンテナCに収容するベルトコンベヤ82とを有している。ベルトコンベヤ82は、例えば図示しないモータ等からなる駆動手段からの動力によって駆動する。
【0047】
また一方、玉葱処理装置1は、図1に示されるように、少なくとも一部が第1切断手段21および第2切断手段22の下方に配置され玉葱Tの本体部T1から切断により分離された茎葉部T2および根部T3を搬送して茎葉コンテナDに収容する茎葉搬送手段83を備えている。
【0048】
茎葉搬送手段83は、搬送部12、持上搬送部13、シュート部14、第1切断手段21および第2切断手段22の下方に水平状に配置された第1搬送部である第1ベルトコンベヤ84と、この第1ベルトコンベヤ84の搬送終端部に軸86を中心として上下方向に回動可能に連結された傾斜角度調整可能な第2搬送部である第2ベルトコンベヤ85とを有している。各ベルトコンベヤ84,85は、複数の回転体87に掛け渡された無端状の搬送ベルト88を有している。ベルトコンベヤ84,85は、例えば図示しないエンジンからの動力によって駆動する。
【0049】
なお、装置本体5には圃場等上で玉葱処理装置1を移動できるように車輪90が回転可能に設けられている。
【0050】
また一方、玉葱処理装置1は、無線式のリモコンユニット等の遠隔操作手段91と、この遠隔操作手段91からの操作信号を受信してシリンダ7,74a,74b、移動用駆動手段68等の各駆動手段を制御する制御手段(図示せず)とを備えている。
【0051】
遠隔操作手段91は、図6に示すように、略矩形状の本体部92と、この本体部92の上面から突出し操作信号を制御手段に向けて送信するアンテナ部93とを有している。本体部92の表面側には、例えば押しボタン式の複数、例えば11個の操作部95a〜95kが設けられている。また、本体部92の表面側には、複数、例えば2個のランプ部96a,96bが設けられている。
【0052】
操作部95aは供給コンテナ用シリンダ7を作動させて供給コンテナ保持枠体6を上方回動させるためのものであり、操作部95bは供給コンテナ用シリンダ7を作動させて供給コンテナ保持枠体6を下方回動させるためのものであり、操作部95cは第1コンテナ用シリンダ74aを作動させて第1コンテナ保持枠体72aを上方回動させるためのものであり、操作部95dは第1コンテナ用シリンダ74aを作動させて第1コンテナ保持枠体72aを下方回動させるためのものであり、操作部95eは第2コンテナ用シリンダ74bを作動させて第2コンテナ保持枠体72bを上方回動させるためのものであり、操作部95fは第2コンテナ用シリンダ74bを作動させて第2コンテナ保持枠体72bを下方回動させるためのものである。これら操作部95a〜95fは、例えば押圧操作されている間だけシリンダ7,74a,74bが作動し、その押圧操作を解除するとシリンダ7,74a,74bが停止する。
【0053】
また、操作部95gは規格内コンテナB内に玉葱Tが略満杯に入ったときの最後の均らし作業の際に移動用駆動手段68を作動させて規格内玉葱搬送手段61を左水平方向に移動させるためのものであり、操作部95hは規格内コンテナB内に玉葱Tが略満杯に入ったときの最後の均らし作業の際に移動用駆動手段68を作動させて規格内玉葱搬送手段61を右水平方向に移動させるためのものである。これら操作部95g,95hは、例えば押圧操作されている間だけモータ68a等からなる移動用駆動手段68が作動し、その押圧操作を解除すると移動用駆動手段68が停止する。
【0054】
なお、操作部95a〜95hが、シリンダ7,74a,74bおよび移動用駆動手段68を作動させるための第1操作部である。
【0055】
また、操作部95iは規格内玉葱搬送手段61の搬送ベルト65の回転方向を一方向に設定するためのもので、操作部95jは搬送ベルト65の回転方向を他方向に設定するためのものである。つまり、操作部95i,95jが、規格内玉葱搬送手段61の搬送ベルト65の回転方向を変えるための第2操作部である。
【0056】
さらに、操作部95kは、作動中のシリンダ7,74a,74b、移動用駆動手段68、第1ローラ駆動手段、刃駆動手段、第2ローラ駆動手段、持上搬送駆動手段、選別用搬送駆動手段、回転用駆動手段69等を一斉に停止させるための非常停止用操作部であって、電源オンオフのための電源操作部を兼ねたものである。すなわち例えば操作部95kは、予め設定された設定時間以上、押圧操作されると電源がオン・オフし、押圧操作が設定時間未満の場合には、作動中のシリンダ7,74a,74b、移動用駆動手段68等が停止する。つまり、危険を発見した際等に、操作部95kが操作されると、玉葱処理装置1の作動中の各駆動手段のすべてが停止し、玉葱処理装置1全体が止まる。
【0057】
また、ランプ部96aは、電源オン状態時に点灯し、電源オフ状態時に消灯する。ランプ部96bは、後述の操作手段101,102a,102bが操作されていることを示すもので、操作手段101,102a,102bの操作時にのみ点灯する。
【0058】
また、玉葱処理装置1は、図1および図4に示すように、選別用搬送手段49の近傍に配置され、椅子58に座った左右両側の2人の選別作業者aが操作可能な操作ボックス等の選別作業者用操作手段である中央操作手段101を備えている。
【0059】
中央操作手段101は、装置本体5の支持フレーム部103に固着され、選別用搬送手段49の幅方向中央部の上方位置に配置されている。また、中央操作手段101は、遠隔操作手段91と同じ機能を有するもので、複数の操作部95a〜95kおよび複数のランプ部96a,96bを玉葱処理装置1の前方向を向いた表面側に有している。
【0060】
さらに、玉葱処理装置1は、装置本体5の左右両側に設けられた補助操作手段である左操作手段102aおよび右操作手段102bを備えている。左操作手段102aは、装置本体5の支持フレーム部104に固着され、第1コンテナ保持枠体72aの近傍に配置されている。右操作手段102bは、装置本体5の支持フレーム部105に固着され、第2コンテナ保持枠体72bの近傍に配置されている。また、操作手段102a,102bは、いずれも遠隔操作手段91と同じ機能を有するもので、複数の操作部95a〜95kおよび複数のランプ部96a,96bを玉葱処理装置1の側方を向いた表面側に有している。
【0061】
次に、玉葱処理装置1の作用等を説明する。
【0062】
処理対象物である多数の玉葱Tは、供給コンテナ用シリンダ7の作動に基いて供給コンテナAが供給コンテナ保持枠体6とともに回動することにより、供給コンテナAの開口部A1から搬送手段2の定量送出部11上に順次投入される。そして、定量送出部11上に投入された玉葱Tは、定量送出部11の作動によって一定量ずつ搬送部12へ送出される。
【0063】
その後、玉葱Tは、持上搬送部13にて所定高さ位置まで持上搬送された後、シュート部14上を移動して第1切断手段21に供給される。
【0064】
そして、第1切断手段21に供給された玉葱Tはローラ体26と突状体27とにて略水平な搬送方向に搬送され、この搬送途中で突状体27にて茎葉部T2が下向きになって間隙25に入り込むように玉葱Tが姿勢変更され、搬送終端位置で切断体31にてその下向きの茎葉部T2が切断される。この切断により本体部T1から分離された茎葉部T2は、茎葉搬送手段83にて搬送されて茎葉コンテナDに収容される。
【0065】
また、玉葱Tは、第1切断手段21から搬出されると、シュート23上を移動して第2切断手段22に供給される。
【0066】
第2切断手段22に供給された玉葱Tはローラ体42と突状切断体43とにて略水平な搬送方向に搬送され、この搬送途中で突状切断体43にて茎葉部T2および根部T3が切断され、この切断により本体部T1から分離された茎葉部T2および根部T3は茎葉搬送手段83にて搬送されて茎葉コンテナDに収容される。
【0067】
すなわち例えば処理対象物である多数の玉葱Tのうち、第1切断手段21にて茎葉部T2が切断されなかった玉葱Tの茎葉部T2が第2切断手段22にて切断される。なお、この第2切断手段22でも茎葉部T2が切断されなかった玉葱Tについては、下流の選別用搬送手段49上の玉葱Tの選別作業を行う選別作業者aが手作業で切断工具等を用いてその茎葉部T2を切断する。
【0068】
こうして2段階で切断処理された玉葱Tは、持上搬送手段47にて所定高さ位置まで持上搬送された後、シュート48上を移動して選別用搬送手段49に供給される。そして、玉葱Tは選別用搬送手段49上で選別作業者aによって規格内か規格外かの選別作業により選別される。
【0069】
規格内の玉葱Tは規格内玉葱搬送手段61にて搬送されて規格内コンテナBに収容され、規格外の玉葱Tは規格外玉葱搬送手段62にて搬送されて規格外コンテナCに収容される。
【0070】
また、例えば供給コンテナ保持枠体6の回動、コンテナ保持枠体72a,72bの回動、搬送ベルト65の回転方向の切り換え等を行う場合には、例えば選別作業者aとは別のコンテナ作業者(図示せず)が装置本体5から離れた任意位置から遠隔操作手段91を適宜操作する。このコンテナ作業者は、供給コンテナ保持枠体6に対する供給コンテナAの積み付けおよび積み降ろし、コンテナ保持枠体72a,72bに対する規格内コンテナBの積み付けおよび積み降ろし等を行う者である。
【0071】
そして、玉葱処理装置1によれば、装置本体5の周辺で作業をするコンテナ作業者が、リフト或いはトラクタ等の走行車に乗ったまま、遠隔操作手段91を操作してシリンダ7,74a,74b、移動用駆動手段68の作動およびその作動停止、規格内玉葱搬送手段61の搬送ベルト65の回転方向の切り換え等を行うことができるため、選別作業者aが選別作業に集中でき、処理効率の向上を図ることができる。
【0072】
また、選別用搬送手段49の近傍に中央操作手段101が配置されているため、必要に応じて選別作業者aも、シリンダ7,74a,74b、移動用駆動手段68の作動およびその作動停止、規格内玉葱搬送手段61の搬送ベルト65の回転方向の切り換え等を行うことができる。
【0073】
さらに、遠隔操作手段91、中央操作手段101、左操作手段102aおよび右操作手段102bが、いずれも作動中の駆動手段を一斉に停止させるための非常停止用操作部95kを有するため、選別作業者、コンテナ作業者、或いは、玉葱処理装置1の周りにいる人が危険を発見した場合に、非常停止用操作部95kを操作して玉葱処理装置1全体がすぐに止めることができ、危険を素早く回避でき、安全性を確保できる。
【0074】
また、第1切断手段21にて茎葉部T2が切断されなかった玉葱Tについて第2切断手段22にてその茎葉部T2が切断されるため、茎葉部T2が切断されないまま選別用搬送手段49にて搬送されて選別作業を行う選別作業者aのところに到達する茎葉部T2付きの玉葱Tの量を減らすことができ、よって、作業者aの負担を軽減でき、処理効率の向上を図ることができる。
【0075】
さらに、第1切断手段21と第2切断手段22とを略同じ水平面状で平面視で一直線状に配置し、選別用搬送手段49をそれら第1切断手段21および第2切断手段22の上方に配置することで、装置の大型化を抑制できるとともに、選別作業を行う選別作業者aが必要に応じて第1切断手段21および第2切断手段22上の玉葱の状態を容易に確認できる。
【0076】
また、ローラ体26、突状体27および切断体31を有する第1切断手段21と、ローラ体42および突状切断体43を有する第2切断手段22とを用いることで、玉葱Tの茎葉部T2を適切に切断でき、選別作業者aの負担を確実に軽減できる。
【0077】
なお、遠隔操作手段91、中央操作手段101、左操作手段102aおよび右操作手段102bが有する操作部95a〜95kは、押ボタン式以外に、レバー式のもの等でもよい。
【0078】
また、中央操作手段101、左操作手段102aおよび右操作手段102bは、例えば少なくとも非常停止用操作部95kを有するものであればよく、その操作部95kのみが設けられた構成等でもよい。
【0079】
さらに、補助操作手段である2つの操作手段102a,102bを備えた構成には限定されず、補助操作手段を3つ以上設けた構成等でもよい。
【0080】
また、搬送手段2、切断手段21,22、持上搬送手段47、選別用搬送手段49、規格内玉葱搬送手段61、規格外玉葱搬送手段62、茎葉搬送手段83等の駆動方式は任意であり、モータ等からの動力で個別に作動させてもよく、1つのエンジン等からの動力で一斉に作動させてもよい。
【0081】
さらに、非常停止用操作部95kを操作した場合に、すべての駆動手段が停止する構成には限定されず、例えばシリンダ7,74a,74bのみが停止する構成や、シリンダ7,74a,74bおよび移動用駆動手段68のみが停止する構成等でもよい。
【0082】
また、遠隔操作手段91は、例えばシリンダ7,74a,74bを作動させる際に操作する操作部のみを有する構成等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の一実施の形態の玉葱処理装置の全体側面図である。
【図2】同上玉葱処理装置の切断部側面図である。
【図3】同上玉葱処理装置の切断部平面図である。
【図4】同上玉葱処理装置の選別用搬送手段および規格内玉葱搬送手段の平面図である。
【図5】同上玉葱処理装置の規格内玉葱搬送手段の正面図である。
【図6】同上玉葱処理装置の遠隔操作手段の正面図である。
【符号の説明】
【0084】
1 玉葱処理装置
5 装置本体
6 供給コンテナ保持体である供給コンテナ保持枠体
7 供給コンテナ用駆動手段である供給コンテナ用シリンダ
49 選別用搬送手段
61 移動搬送手段である規格内玉葱搬送手段
65 搬送部である搬送ベルト
68 移動用駆動手段
72a 製品コンテナ保持体としての第1製品コンテナ保持体である第1コンテナ保持枠体
72b 製品コンテナ保持体としての第2製品コンテナ保持体である第2コンテナ保持枠体
74a 製品コンテナ用駆動手段としての第1製品コンテナ用駆動手段である第1コンテナ用シリンダ
74b 製品コンテナ用駆動手段としての第2製品コンテナ用駆動手段である第2コンテナ用シリンダ
91 遠隔操作手段
95a〜95h 第1操作部
95i,95j 第2操作部
95k 非常停止用操作部
101 選別作業者用操作手段である中央操作手段
102a 補助操作手段である左操作手段
102b 補助操作手段である右操作手段
a 選別作業者
T 玉葱
A 供給コンテナ
B 製品コンテナである規格内コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
この装置本体に上下方向に回動可能に設けられ、供給コンテナを脱着可能に保持する供給コンテナ保持体と、
この供給コンテナ保持体を上下方向に回動させる供給コンテナ用駆動手段と、
前記装置本体に上下方向に回動可能に設けられ、製品コンテナを脱着可能に保持する製品コンテナ保持体と、
この製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる製品コンテナ用駆動手段と、
前記供給コンテナ用駆動手段および前記製品コンテナ用駆動手段を作動させる際に操作する無線式の遠隔操作手段と
を備えることを特徴とする玉葱処理装置。
【請求項2】
装置本体と、
この装置本体に上下方向に回動可能に設けられ、供給コンテナを脱着可能に保持する供給コンテナ保持体と、
この供給コンテナ保持体を上下方向に回動させる供給コンテナ用駆動手段と、
前記装置本体の一方側に上下方向に回動可能に設けられ、製品コンテナを脱着可能に保持する第1製品コンテナ保持体と、
この第1製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる第1製品コンテナ用駆動手段と、
前記装置本体の他方側に上下方向に回動可能に設けられ、製品コンテナを脱着可能に保持する第2製品コンテナ保持体と、
この第2製品コンテナ保持体を上下方向に回動させる第2製品コンテナ用駆動手段と、
処理後の玉葱を搬送し、搬送途中で選別作業者にて選別作業が行われる選別用搬送手段と、
一方向への回転時には前記選別用搬送手段側からの規格内の玉葱を搬送して前記第1製品コンテナ保持体上の製品コンテナに収容しかつ他方向への回転時には前記選別用搬送手段側からの規格内の玉葱を搬送して前記第2製品コンテナ保持体上の製品コンテナに収容する搬送部を有し、前記装置本体に水平方向に移動可能に設けられた移動搬送手段と、
この移動搬送手段を水平方向に移動させる移動用駆動手段と、
前記供給コンテナ用駆動手段、前記第1製品コンテナ用駆動手段、前記第2製品コンテナ用駆動手段および前記移動用駆動手段を作動させるための第1操作部を有するとともに、前記移動搬送手段の前記搬送部の回転方向を変えるための第2操作部を有する無線式の遠隔操作手段と
を備えることを特徴とする玉葱処理装置。
【請求項3】
選別用搬送手段の近傍に配置され、選別作業者が操作可能な選別作業者用操作手段を備え、
この選別作業者用操作手段は、供給コンテナ用駆動手段、第1製品コンテナ用駆動手段、第2製品コンテナ用駆動手段および移動用駆動手段を作動させるための第1操作部を有するとともに、移動搬送手段の搬送部の回転方向を変えるための第2操作部を有する
ことを特徴とする請求項2記載の玉葱処理装置。
【請求項4】
遠隔操作手段および選別作業者用操作手段は、いずれも作動中の駆動手段を一斉に停止させるための非常停止用操作部を有する
ことを特徴とする請求項3記載の玉葱処理装置。
【請求項5】
装置本体の両側に設けられ、少なくとも非常停止用操作部を有する補助操作手段を備える
ことを特徴とする請求項4記載の玉葱処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−166962(P2009−166962A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−7287(P2008−7287)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(000188009)松山株式会社 (285)
【Fターム(参考)】