説明

現像剤補給容器

【課題】 封止部材が受けた駆動力を攪拌部材へ伝達するギアを軸支レスとした場合、封止部材の開封動作や再封動作に伴って動いてしまい封止部材の再封が困難となることがあった。
【解決手段】 封止部材の開封動作や再封動作に伴って軸支レスとされたギアのスライド移動を規制するリブを設け、封止部材の再封を確実に行わせることが可能となった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いて画像を形成する画像形成装置に着脱自在に設けられた現像剤補給容器に関する。
【0002】
ここで、画像形成装置の例としては、例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(レーザービームプリンタ、LEDプリンタなど)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサーなどが含まれる。
【背景技術】
【0003】
従来、電子写真複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置には微粉末の現像剤が使用されている。そして、画像形成装置本体の現像剤が消費された場合には、現像剤供給容器(現像剤補給容器)を用いて画像形成装置本体ヘ現像剤を補給することが行われている。
【0004】
ここで、現像剤は極めて微細な粉末であるため、現像剤補給作業時には、現像剤が飛散しないよう現像剤供給容器を画像形成装置本体の内部に据え置いて、小さな開口部から少量ずつ現像剤を排出する方式が知られている。このような方式にあっては現像剤は重力等の作用で自然に排出されるのは困難であり、何らかの現像剤搬送/排出手段が必要となる。
【0005】
このような、現像剤搬送/排出手段を有する現像剤補給容器としては、現像剤収納部内で回転することで現像剤を撹拌する撹拌部材によって現像剤を解し、更に、現像剤搬送部材が回転することで、前記解された現像剤を前記容器収納部に設けられた現像剤排出開口部の方向へ搬送/排出する構成のもので、前記撹拌部材、及び、前記現像剤搬送部材を回転させるための駆動力をそれぞれの部材が画像形成装置本体の2箇所からそれぞれ受ける構成のもの(例えば特許文献1参照)や、前記現像剤搬送部材と前記撹拌部材との間がギアにより前記現像剤補給容器本体内にて駆動伝達可能に連結され、前記現像剤搬送部に画像形成装置本体から回転駆動力を付与することで、前記現像剤搬送部材を回転させ、更に前記ギアを介して撹拌部材を回転させる構成のもの(例えば特許文献2参照)が開示されている。
【特許文献1】特開平11−102109号公報(図15など)
【特許文献2】特開昭61−99176号公報(図22、23など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の現像剤補給容器においては、下記のような問題点があった。
【0007】
例えば特許文献1に開示の現像剤補給容器においては、前記現像剤搬送部材の非駆動側軸端部や、前記現像剤撹拌部材の駆動側、非駆動側の軸端部などに軸シール構成が必要になるため、部品点数が増え、組み立て工数も増えることから、コストアップの要因となっていた。
【0008】
また、特許文献2に開示の現像剤補給容器においても、前記現像剤搬送部材の軸支部についてはやはり軸シール機構が必要な構成となっており、上記と同様コストの点で問題点があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、従来例において達成されている基本性能を損ねることなく、部品点数を減じ、更に組み立て易い構成とすることで製造コストの安い現像剤補給容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本出願に係る発明は、画像形成装置に着脱自在に設けられた現像剤補給容器において、
現像剤を収容する容器本体と、
前記容器本体の長手方向一端側に設けられた現像剤排出口と、
前記容器本体に対し相対的にスライド移動することで開封自在に設けられ前記現像剤排出口を封止する封止部材と、
前記容器本体内の現像剤を撹拌する撹拌部材と、
前記封止部材と同軸的に且つ一体で回転自在に設けられ、前記封止部材が受けた回転駆動力を前記容器本体内にて前記撹拌部材へ伝達する駆動伝達部材と、
前記容器本体によって軸支することなく前記容器本体内面と摺擦自在に設けられた前記駆動伝達部材のスライド移動を規制する規制部と、
を有することを特徴とする現像剤補給容器に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、駆動伝達部材の軸シール機構をなくすことで部品点数の低減、及び組み立て工数の低減が実現でき、大幅なコストダウンが可能となった。そして、駆動伝達部材が容器本体内での移動を規制されていることから、駆動伝達部材が移動する構成にて生じるデッドスペース部への現像剤の残留を防止することができるので、容器内への残現像剤量を減じることができ、更に比較例にて後述するような、現像剤排出口を再封するために封止部材をスライド移動させた際の残留現像剤の挟み込みによる封止不良を起こす恐れのない、信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが可能となった。
【0012】
また、本発明によれば、駆動伝達部材と搬送部を一体に設け、且つ封止部材とスライド自在に係合するよう構成することで、シール性を必要とする封止部材には比較的剛性の低い材質を用い、搬送部材には比較的剛性の高い材質を用いるなど、各部の要求される機能に最適な材質を適宜選択することも可能となるため、高いシール性を発揮し、かつ駆動を確実に伝達することが出来る信頼性の高い現像剤補給容器を低コストにて提供することが可能となった。
【0013】
また、本発明によれば、封止部材と搬送部を一体に設け、且つ駆動伝達部材とスライド自在に係合するよう構成することで、封止部材を現像剤排出口を開封するために移動した際に、封止部材が有する搬送部も連動して動くため、現像剤排出口付近に現像剤がパッキングしたような場合でも崩すことが可能となり、排出不良等のない信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが可能となった。
【0014】
また、封止部材及び搬送部材と駆動伝達部材間でスライド機構を設けたことにより、例えばシール性を必要とする封止部材には比較的剛性の低い材質を用い、駆動伝達を行う駆動伝達部材には比較的剛性の高い材質を用いるなど、各部の要求される機能に最適な材質を適宜選択することも可能となるため、駆動を確実に伝達することが出来る信頼性の高い現像剤補給容器を低コストにて提供することが可能となった。
【0015】
また、本発明によれば、封止部材と駆動伝達部材それぞれに搬送部を一体に設け、且つ封止部材と駆動伝達部材とをスライド自在に係合するよう構成することで、スライド移動する搬送部材の長さが短くなるため、封止部材及び搬送部材を移動する際のパッキングしたトナーによる抵抗を小さくすることが出来ることから、本体の構造を簡単にすることが出来たり、ユーザーの操作性を損ねることなく上述したような信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
まず最初に本発明に係る現像剤補給容器が装着される電子写真画像形成装置の一例である電子写真複写機の構成について図1に基づいて説明する。
【0018】
(画像形成装置)
同図において、100は電子写真複写機本体(以下装置本体という)である。また、101は原稿であり、原稿台ガラス102の上に置かれる。そして、画像情報に応じた光像が光学部103の複数のミラーMとレンズLnにより、電子写真感光体ドラム104上に結像する。105〜108はカセットである。これらカセット105〜108に積載された記録媒体(以下、「用紙」という。)Pのうち、操作部100aから使用者が入力した情報もしくは原稿101の紙サイズから最適な用紙をカセット105〜108の用紙サイズ情報から選択する。ここで、記録媒体としては、用紙に限定されずに、例えばOHPシート等適宜選択できる。
【0019】
そして、給紙、分離装置105A〜108Aにより搬送された1枚の用紙Pを、搬送部109を経由してレジストローラ110まで搬送し、ドラム104の回転と、光学部103のスキャンのタイミングを同期させて搬送する。なお、111,112は転写放電器、分離放電器である。ここで、転写放電器111によって、ドラム104上に形成された現像剤像を用紙Pに転写する。そして、分離放電器112によって、現像剤像の転写された用紙Pをドラム104から分離する。
【0020】
この後、搬送部113により搬送された用紙Pは、定着部114において熱と圧により用紙上の現像剤像を定着させた後、片面コピーの場合には、排紙反転部115を通過し、排紙ローラ116により排紙トレイ117へ排出される。また、両面コピーの場合には、排紙反転部115のフラッパ118の制御により、再給紙搬送路119,120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排紙トレイ117へ排出される。
【0021】
また、多重コピーの場合には、用紙Pは排紙反転部115を通り、一度排紙ローラ116により一部が装置外へ排出される。そして、この後、用紙Pの終端がフラッパ118を通過し、排紙ローラ116にまだ挟持されているタイミングでフラッパ118を制御すると共に排紙ローラ116を逆回転させることにより、再度装置内へ搬送される。さらにこの後、再給紙搬送部119,120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排紙トレイ117へ排出される。
【0022】
ところで、上記構成の装置本体100において、ドラム104の回りには現像部201、クリーナ部202、一次帯電器203等が配置されている。ここで、現像部201は、原稿101の情報を光学部103によりドラム104に形成された静電潜像を現像剤を用いて現像するものである。そして、この現像部201へ現像剤を補給するための現像剤補給容器1が装置本体100に使用者によって着脱可能に設けられている。ここで、現像部201は、現像剤ホッパー201aと現像器201bとを有している。現像剤ホッパー201aは、現像剤補給容器1から補給された現像剤を撹拌するための撹拌部材201gを有している。そして、この撹拌部材201gにより撹拌された現像剤は、マグネットローラ201dにより現像器201bに送られる。現像器201bは、現像ローラ201fと、送り部材201eを有している。そして、マグネットローラ201dにより現像剤ホッパー201aから送られた現像剤は、送り部材201eにより現像ローラ201fに送られて、この現像ローラ201fにより感光体ドラム104に供給される。
【0023】
なお、本実施例では、現像剤として1成分磁性トナーを用いているが、これに限らない。例えば、非磁性トナーと磁性キャリアから構成された、所謂、2成分現像剤であっても良い。即ち、以下にて説明する現像剤補給容器から補給する現像剤としては、トナーのみ、トナー及びキャリア、キャリアのみの場合が含まれる。
【0024】
クリーナー部202は、感光体ドラム104に残留している現像剤を除去するためのものである。また、一次帯電器203は、感光体ドラム104を帯電するためのものである。
【0025】
(現像剤補給容器交換のための構成)
図2に示す外装カバーの一部である現像剤補給容器交換用カバー15(以下交換用カバーという)を図3に示すように使用者が開けると、容器受け台50が、駆動系(不図示)によって、所定の位置まで引き出される。そして、この容器受け台50上に現像剤補給容器1が実質的に回転不可に設置される。使用者が容器1を装置本体100から取り出す際には、引き出された容器受け台50に載っている現像剤補給容器1を取り出す。ここで、カバー15は現像剤補給容器1を着脱(交換)するための専用カバーであって、容器1を着脱するためだけに開閉される。尚、装置本体100のメインテナンスは、前面カバー100cを開閉することによって行なわれる。
【0026】
なお、容器受け台50を介することなく、現像剤補給容器1を直接装置本体100に設置し、又、装置本体100から取り外してもよい。
【0027】
次に現像剤補給容器について以下に詳述する。
【0028】
図4は、本発明に係る第1の実施の形態に係る現像剤補給容器1の斜視図である。
【0029】
また、図5の(A)は本実施の形態に係る現像剤補給容器1の正面図、(B)はその断面図、(C)は左側面図、(D)は、右側面図、(E)は側面断面図、(F)は、平面図である。図6(A)は現像剤補給開口1bが封止された状態の正面断面図、(B)は、現像剤補給開口1bが開封された状態の正面断面図、(C)は後述する現像剤搬送/駆動伝達手段2(現像剤補給開口が開封された状態)の断面図である。また、図7の(A)は現像剤補給容器本体1の断面図、(B)は右側面図である。
【0030】
図4〜図7において、1は容器本体であり、その一端側の側壁の下部には現像剤収納部に収納された現像剤を装置本体に供給するための筒状の現像剤補給開口部1aが突設されており、更にその現像剤補給開口部1aの一端部には現像剤補給口1bが設けられている。また、2は容器本体1に収納されている現像剤搬送/駆動伝達手段であって、現像剤を現像剤補給開口部1aの方向へ搬送するための搬送部7と、現像剤補給口1bを封止するための封止部8と、後述する手段により装置本体から受けた駆動力を、後述する撹拌部材3に伝達するための駆動伝達部9を有している。また、3は容器本体1内の現像剤を撹拌するための撹拌部材であり、3aは駆動伝達部9に係合し画像形成装置からの回転駆動力を現像剤搬送/駆動伝達手段2を介して受けるための駆動受け部となっている。
【0031】
(現像剤補給容器本体)
現像剤補給容器本体1について説明する。
【0032】
現像剤補給容器本体1は、下部にいくほど幅の狭くなる湾曲部1cと、その湾曲部の下部に設けられた、ほぼ一定の幅を有する平面部1dとその平面部の下部に設けられた、円弧形状部1eとを有している。因みに、本明細書において、下部とは、現像剤補給容器1を装置本体100に装着した際に下方に位置する部分、底面とは底になる面、上面とは上側の面、下面とは下側の面、側面とは横側の面である。
【0033】
即ち、容器本体1は、撹拌部材3が設けられた攪拌室と、この攪拌室の下方に位置し、断面が攪拌室よりも小さい、現像剤搬送/駆動伝達手段2や駆動伝達部9が設けられた搬送室とから構成されている。そして、搬送室の長手方向一端側は攪拌室よりも長手方向に突出した突出部が形成されており、この突出部の一端に現像剤補給口1bが設けられている。
【0034】
このように容器本体を構成することにより、現像剤補給口1bからの現像剤排出量をほぼ一定にすることができる。
【0035】
そして、この円弧形状部1eの現像剤補給口1bと対向する側の底面には図7に示すように、駆動伝達部9が現像剤搬送/駆動伝達手段2の回転軸線方向の現像剤補給開口側に移動するのを規制するように、リブ状の規制部1fが設けられている。従って、駆動伝達部材9は後述するように現像剤補給容器1によって軸支されることなく、平面部1dと円弧形状部1e、及び規制部1fにより支持、及び移動規制された状態で配置されることとなる。ここで規制部1fの形状は、駆動伝達部9の回転軸線方向への移動を規制することが可能となる形状であれば良く、例えば円弧形状部1eの内壁面から容器内側に突出するボス状やポッチ状の突起などでも構わない。
【0036】
また、本実施の形態では駆動伝達部9を容器本体の円弧形状部1eの現像剤補給開口1bと対向する側の最奥部、駆動伝達部の前記現像剤補給開口側に設けた例を示したが、例えば図23に示すように駆動伝達部9と前記最奥部の壁面1qとの間に、駆動伝達部9と撹拌部材3の駆動受け部3aとの係合が外れてしまう程度の隙間があるような場合には、後述する封止部8を封止する際に該駆動伝達部9が、前記最奥部の壁面1q側に移動するのを防ぐための補助規制部1pを設けても構わない。
【0037】
また、底面1mの外側には現像剤補給容器1が装置本体100に装着された際に、装置本体100に設けられた凹部(現像剤補給口開閉手段)に嵌り込んで係合する係合部1gが設けられている。
【0038】
後述するように、装置本体に封止部材の係止部が係止された状態のとき、係合部1gは容器本体1を封止部材から離れる方向に後退させて現像剤補給口1bを開封するための力を装置本体100に設けられた現像剤補給口開閉手段から受ける構成となっている。
【0039】
また、現像剤補給容器を交換するもしくは一旦取り出すときは、装置本体に封止部材の係止部が係止された状態となっており、係合部1gが容器本体1を封止部材に近付く方向に前進させて現像剤補給口1bを再封止するための力を現像剤補給口開閉手段から受ける構成となっている。
【0040】
このように、本例の現像剤補給容器によれば、現像剤補給口を装置本体によって自動的に開閉することができる。また、本例では、上述した開閉カバーの開閉に連動して、上記現像剤補給口の開閉が行われるように構成されている。
【0041】
なお、本実施例では、この係合部1gは下面1mから外側へ突出した形状を有している。
【0042】
上面1hには装置本体100への現像剤補給容器1を装着する、又は装置本体100から取り出す際に使用者が把持する把手1iが設けられている。
【0043】
また、現像剤補給容器1の撹拌部材3の回転軸線方向に垂直な壁面には、撹拌部材3を回転自在に軸支するための軸受け1j、1kが設けられている。
【0044】
ここで、現像剤補給開口部1aは、容器本体1の長手方向において、把手1iの設けられている側面とは反対側の側面に設けられている。したがって、使用者が現像剤補給容器1を装置本体100に装着する際に、不用意に現像剤補給開口部1aに触れるのを防止することができる。また、現像剤補給開口部1aは、側面の下方に設けられている。したがって、容器本体1に収納されている現像剤が少なくなっても効率よく現像剤を排出することができる。
【0045】
なお、容器本体1はプラスチック等の樹脂を射出成形、ブロー成形、あるいは、インジェクションブロー成形等の方法で製造するのが好ましいが、他の材料及び製造方法であっても良い。また容器本体1は、便宜2部分あるいはそれ以上の部分に分割し、それらを溶着、接着等の手段で一体化する方法で製造するとよい。
【0046】
尚、本実施例では、ハイインパクトポリスチレンを射出成形した上フレームと下フレームの2つのフレームを振動溶着して製造した。
【0047】
(現像剤搬送/駆動伝達手段)
次に、本実施例における容器本体1内に内装される現像剤搬送/駆動伝達手段2の構成について詳述する。
【0048】
現像剤搬送/駆動伝達手段2は、前述したように現像剤排出開口1bを開封可能に封止するシール部8aを有する封止部8と、封止部8と同軸的に設けられ封止部8と一体で回転することで現像剤を現像剤排出開口方向へ搬送するための搬送部7と、封止部8及び搬送部7と一体的に回転することで撹拌部3に画像形成装置本体100からの回転駆動を中継伝達する駆動伝達部9を有しており、更に現像剤搬送/駆動伝達手段2の現像剤排出開口1bから突出した部分には、画像形成装置本体100からの回転駆動力を受けるための駆動力受部を有している。
【0049】
このような現像剤搬送/駆動伝達手段においては、封止部8と搬送部7と、更には駆動伝達部9を一体的に形成することが部品点数を減じることができるため、コスト的にはもっとも有効であるが、比較例の項にて後述するように、封止部8、搬送部7、駆動伝達部9を一体で射出成形してしまうと開閉上の不具合が生じる可能性があることから、少なくとも駆動伝達部9の移動を規制するのが好ましい。
【0050】
そこで、このような条件を満足するべく、本実施例においては、駆動伝達部9と搬送部7を一体的に設け(射出成形し)、封止部8をこれとは別体として設け、封止部8と搬送部7との間でスライド自在に係合するよう構成したので、その実施の形態について詳述する。
【0051】
(封止部材)
封止部材8について図8を用いて説明する。なお、図8において、(A)は封止部材8の正面図、(B)は(A)のA矢示図、(C)は(A)のB矢示図、(D)は正面断面図である。
【0052】
図8の(A)〜(D)において、8aは、封止部材8の現像剤補給容器1に対向する側に設けられ、現像剤補給容器1の現像剤補給口1bを開封可能に封止するシール部である。このシール部8aの外径は現像剤補給口1bの内径よりも適当量大きく設定されている。そして、このシール部8aのシール嵌合部8a1を現像剤補給口1bから現像剤補給開口部1aに圧入嵌合することにより、封止部8は現像剤補給口1bを密封する。
【0053】
また、8bは、現像剤補給容器1が装置本体100に装着された際に装置本体に設けられたカップリング部材と係合し、このカップリング部材から搬送部7や撹拌部3を回転させるための駆動力を受けるための駆動力受け部(駆動部)となるカップリング係合部である。カップリング係合部8bは、封止部材8が容器本体1に取り付けられた際にシール部8aから現像剤容器本体1とは反対方向へ搬送部7の回転軸線と略同軸線上に延在形成された突出部8cを備えている。また、このカップリング係合部8bは、突出部8cの周面に設けられ、装置本体に設けられたカップリング部材と係合する駆動力受け部としての細長形状の突起(リブ)8dとを備えている。なお、本実施の形態において、この突起(リブ)8dは周方向に略等間隔で2箇所設けている。
【0054】
具体的には、封止部材8の長手方向を中心として約180°間隔で2個設けられている。
【0055】
また、リブ8dは、封止部材の外周面から0.5mm〜3mm、好ましくは、約1.8mm突出している。
【0056】
また、突出部8cの外径は、10mm〜14mm、好ましくは、約12mmである。
【0057】
また、図8において、8eはカップリング係合部8bの先端に形成され、画像形成装置本体100に設けられた係止部材に係止される係止突起である。この係止突起8eに画像形成装置本体100の係止部材を係止することにより封止部材8を固定することが出来る。なお、8fは、画像形成装置本体100に設けられた係止部材が嵌まり込む係止溝である。この係止溝8fの幅は、1.5〜5mm、好ましくは約3mmである。また、係止溝の深さは、0.5mm〜5mm、好ましくは約2.5mmである。
【0058】
装置本体100の係止部材が係止溝8fに嵌り込んで封止部材8を係止固定された状態にて、装置本体100が容器本体を封止部材から後退もしくは封止部材に向けて前進させることにより現像剤補給口1bを開封もしくは再封することができる。
【0059】
また、この封止部材8には、後述する搬送部7からの延在部7cと係合して画像形成装置本体100から受けた駆動力を搬送部7に伝達するための駆動力伝達部としての係合穴8gを有しており、搬送部7に設けられた延在部7cと遊嵌することで、現像剤搬送/駆動伝達手段2の回転軸線方向にはスライド移動可能に、且つ回転方向には互いに係止され回転駆動を伝達可能としている。なお、このスライド部分の構成については、後述のスライド部の構成説明の項にて詳述していく。
【0060】
以上にて説明したように、本実施の形態においては、封止部材8は、4つの機能を備えている。即ち、1.現像剤補給開口部1bを封止する機能、2.画像形成装置本体100から回転駆動力を受ける機能、3.画像形成装置本体100から受けた回転駆動力を搬送部7に伝達する機能、4.現像剤補給開口部1bを開閉するために画像形成装置本体100に設けられた係止部材と係合されて封止部材自らを位置固定するための機能、を有している。
【0061】
但し、前述した封止部材8の構成は、部品点数や組み立て易さを考慮した際の好ましい実施形態を述べたものであり、本発明の主旨により上記に限られるものではなく、例えばシール部8aとカップリング係合部8bや係止部8eを別体で形成しその後接着等により組み付けたり、また図21に示すように、カップリング係合部8bに設けられた突起(リブ)8dがシール部8aとは接続しておらず、隙間8hを有するように構成しても何ら問題はなく、本発明の本質から外れるものではない。
【0062】
(搬送部材)
搬送部材7の構成について、図6を用いて説明する。
【0063】
搬送部材7は、図6に示すように軸部7aと、この軸部7aに設けられ、軸部7aの回転により粉体現像剤を所定の方向へ搬送する螺旋形状の剛性搬送羽根7bとを備えている。そして、搬送部材7は、軸部7aの軸線が略円形の現像剤排出開口1bの中心と略一致した状態で容器本体1に配置されている。
【0064】
また、搬送部材7の封止部8側の端部には、前述したように延在部7cが設けられており、封止部材8の係合穴8gと回転方向には係止された状態を維持するよう遊嵌することで、封止部材8と一体的に回転することが可能となり、結果として画像形成装置本体100からの回転駆動力により、現像剤補給容器1内の現像剤を現像剤排出開口部1b方向へ搬送する構成となっている。
【0065】
尚、搬送部材7は、本実施の形態で説明した所謂スクリュータイプに限定されるものではなくて、例えば軸部7aに可撓性の羽根を取りつけたもの等であってもよい。また、軸部と羽根は一体に射出成形して得られたものであっても、あるいは、別々に射出成形により得られたものを接着等により組立てたものでもよい。なお、本実施の形態では、軸部7aと羽根7bはプラスチック製であって、一体で射出成形されたものを用いている。
【0066】
(駆動伝達部)
駆動伝達部材としての駆動伝達部9の構成について、図6、図9を用いて説明する。ここで図9は、駆動伝達部9と撹拌部材3の駆動受け部材3aとの係合状態を示す斜視図である。
【0067】
駆動伝達部9は、容器本体1の長手方向において現像剤補給口1bとは反対側の端面近傍であって、現像剤補給容器1によって軸支されることなく設けられている。例えば、図6に示すように、駆動伝達部9は封止部材と実質的に同軸的に設けられ、封止部材と一体で回転自在に設けられている。また、駆動伝達部9は円弧形状部1e内面(容器本体の底面)に前述した平面部1dと円弧形状部1eに摺動自在に設けられている。
【0068】
更に、駆動伝達部9は撹拌部材3の駆動受け部材3aと係合することにより、封止部材8が装置本体100より受けた回転駆動力を撹拌部材3に伝達すように構成されている。
【0069】
また、駆動伝達部9は現像剤搬送/駆動伝達手段2の回転軸線方向に移動するのを規制するリブ状の規制部1fによってスライド移動が規制されており、封止部材8が現像剤排出開口部1bを開封した開位置もしくは閉めた閉位置のどちらに位置しているかに関わらず、撹拌部材3の駆動受け部材3aと係合した状態を維持するよう構成されている。
【0070】
なお、本実施の形態においては、図9に示すように駆動伝達部9と撹拌部材3の駆動受け部材3aをギア形状としているが、この構成に限定されるものではない。例えば、例えば図10の(A)に示すように、駆動伝達部9及び撹拌部材3の駆動受け部材3aをローラー状とし、両ローラーを圧接することによりその摩擦力にて駆動を伝達する構成にしても構わないし、また、図10の(B)に示すように、駆動伝達部9及び撹拌部材3の駆動受け部材3aをプーリとし、これらをベルト状部材6で駆動連結し駆動伝達する構成などでも構わない。
【0071】
いずれにしても、本実施の形態においては、駆動伝達部9は搬送部材7と一体的に射出成形にて得られたものを用いており、前述したように封止部材8が画像形成装置本体100から受けた回転駆動力を搬送部材7が受けることで、駆動伝達部9も一体的に回転し、後述する撹拌部3への回転駆動力の伝達を可能としている。
【0072】
以上、現像剤搬送/駆動伝達手段2を構成する、搬送部材7、封止部材8、駆動伝達部9について説明をしてきたが、本実施の形態においては、前述している通り、封止部材8が現像剤補給口1bを開閉するために容器本体に対し相対的にスライド移動しても、駆動伝達部9が容器本体に対して相対的に実質的に不動となるように構成している。
【0073】
(容器本体に対し封止部材がスライドするスライド部の構成)
以下、スライド部の構成について、図6を用いて説明する。
【0074】
まず、搬送部材7は、現像剤補給開口部1aの筒部の内部に延在する延在部7cを有している。本実施の形態においては、この延在部7cは、さらに現像剤補給開口部1bの外方へ突出している。またもう一方端は駆動伝達部9と一体的に形成されている。
【0075】
更に搬送部7および駆動伝達部9とは別部材にて形成される封止部8には、搬送部7の一端部である延在部7cと係合して装置本体100から受けた駆動力を搬送部7に伝達するための駆動力伝達部として係合孔8gを有している。この係合孔8gは、封止部8及びカップリング係合部8bの形成部分にわたって形成された開口(空洞部)によって構成されている。ここで、この延在部分7cの一端部(駆動力受け部)、及び係合穴8gは、装置本体100から封止部8を介して回転駆動力を受けることができるような形状を成しており、本実施の形態においては四角形状となっているが、駆動伝達が可能であれば形状に制約はなく、多角形状、Dカット形状、Hカット形状などいかなる形状でも構わない。更に係合孔8gは、現像剤補給開口部1bから突出している搬送部7の軸端部である延在部7cよりも僅かに大きく形成されており、これにより延在部7cは係合孔8gに遊嵌される。
【0076】
そして、このように延在部7cが係合孔8gに遊嵌されることにより、搬送部7と封止部8とは、搬送部7の回転方向にはお互いに係止される。一方、軸線方向へはお互いに移動自在となるよう構成されている。これにより、現像剤供給容器装着時、封止部8と容器本体1との離間が可能となり、現像剤補給口1bの開封(開口)が可能となる。
【0077】
ところで、この係合孔8gと延在部7cとの係合長さは、封止部8と容器本体1とが離間する際、外れることのない長さを有している。これにより封止部8が容器本体1と離間しても、搬送部7は封止部8(カップリング係合部8b)を介して画像形成装置本体100からの駆動力を受けることができる。そして更に一体的に形成されている駆動伝達部9を中継して、後述する撹拌部材3に駆動を伝達することで、現像剤補給容器本体1内に収納された現像剤の撹拌を行うことが可能となる。
【0078】
また、本実施の形態においては、封止部8に係合穴8gを、現像剤搬送部7に延在部分7cを設けた例を示したが、回転駆動の伝達が可能で、且つ封止部8が開閉するためのスライド移動が可能となるような構成であれば、例えば、上記構成とは逆に、封止部8から現像剤搬送部7方向に延在する延在部を設け、搬送部7に、延在部と遊嵌する係合穴を設ける、といった構成(不図示)にしても何ら構わない。
【0079】
以上にて説明したように現像剤搬送/駆動伝達手段2の封止部8と搬送部7との間にスライド移動可能な部位を設け、更に駆動伝達部9を容器本体1により軸支しない構成で且つ、容器本体1に駆動伝達部9の回転軸線方向への移動を規制する規制部1fを設けることにより、1.封止部材8の開閉時に搬送部材7および駆動伝達部9がスライド移動せず、図20のC部に示したような、駆動伝達部9の移動後のスペースへの現像剤溜まりを防止でき、現像剤溜まりによる封止部材8の閉止不良を防ぐことが可能となった。また、2.駆動伝達部9の軸シール構成が不要となることから、部品点数削減、及び組み立て工数減により、現像剤補給容器の性能/信頼性を損なうことなく大幅なコストダウンが可能となった。
【0080】
(封止部材の現像剤進入防止部)
ここで、搬送部材7と封止部材8の遊嵌(スライド)部である係合穴部8gに、万が一現像剤が進入してしまうと、封止部材8を再封止するためにスライド移動した際に、内部の現像剤が詰まってしまい、封止できなくなる可能性があることから、より信頼性を高めるべく、スライド部にシール部材4を設けても良い。図11において、(A)はシール部材4を有する封止部8の側面図、(B)は正面図、(C)は側断面図である。
【0081】
ここで、4は現像剤進入防止部としての円盤状のシール部材であり、搬送部材7の延在部7cの形状に対応した角穴状の孔4aを有する。本実施例では、孔4aの断面形状は軸端部7cと同様に正方形とした。シール部材4は、封止部材8の容器本体と対向する側に設けられ、搬送部材7の軸端部7cが孔4aを貫通して前記封止部8に設けられた孔8gに遊嵌されるように構成されている。
【0082】
図12に本実施例に適用したシール部材4の正面図を示す。4bは両面テープであり、シール部材4の封止部材8と対向する側に設けられている。両面テープ4bは孔4cを有し、軸端部7cが孔8gに遊嵌される際に孔4aと同様に孔4cも貫通するように構成されている。また両面テープ4bが軸端部7cに接しないように、孔4aの断面形状は孔4cよりも小さく構成されている。
【0083】
本実施例では、両面テープにより封止部材8とシール部材4を固定したが、他の固定方法として2色成形やインサート成形により封止部と一体化する方法をとっても構わない。
【0084】
図13に本実施例に適用した搬送部材7と封止部材8の側断面拡大図を示す。孔4aの径(W)は軸端部7cの軸径(W=6mm)よりも小さく構成されており、具体的にはWとWとの差(d)が、0.5mm〜2mmであることが好ましい。なお本実施例では、W=5mm、d=W−W2=1mmとした。シール部材4の厚さは、シール性や組立性を考慮すると0.5mm〜5mmであることが好ましい。更に、より好ましくは1mm〜3mmのものを用いる方が良い。なお本実施例では、シール部材4の厚さは約2mmとした。シール部材4の材質は、同じくシール性や組立性を考慮すると柔らかい弾性体であることが好ましく、本実施例では、硬度20〜70°、圧縮永久歪み4%以下、摩擦係数μ=0.8以下、セルサイズ60〜300μm、比重0.2〜0.5である低発泡ポリウレタンを使用した。
【0085】
(攪拌部材)
撹拌部材3について説明する。
【0086】
図14(A)は、撹拌部材3の正面図、(B)は、左側面図、(C)は、上面図である。図14に示すように、撹拌部材3は、軸部3bと、剛体翼部3cと、可撓性翼部3dと、撹拌駆動受部3aを有している。また図15には可撓性翼部3dの取り付け部の側面拡大図を示した。
【0087】
本実施の形態においては、軸部3b、剛体翼部3c、及び撹拌駆動受部3aは比較的剛性の高いプラスチックを射出成形し、一体的に製造した。また、可撓性翼部3dは剛性の低い材質、例えばプラスチックフィルムまたはシート、あるいはエラストマーのシートなどから成る。本実施例においては、ポリエステルシートを使用した。なお、軸部3b、剛体翼部3c、及び撹拌駆動受部3aは一体に形成する必要性はなく、それぞれ別個の部材を従来公知の方法にて組み立てても構わないし、材質も使用する現像剤補給容器の充填量などに応じて該部材にかかる力を考慮して、金属などの他の材料にて形成しても構わない。
【0088】
次に可撓性翼部3dの取り付け部について説明する。該剛体翼部3cは全長にわたって回転接線方向に対して略平行な板状となっており、翼部の回転方向下流側が現像剤補給容器内壁面側に折曲している。但し、図15に示す折曲部3eの長さrは、2mm〜8mm程度、折曲角度θについては30度〜50度程度が好ましい。さらに好ましくは折曲部3eの長さrは3mm〜5mm程度、折曲角度θは45度程度が好ましい。
【0089】
なお本実施例においては折曲部3eの長さを約5mm、折曲角度を約45度とした。また回転軸中心から該剛体翼部の先端までの距離は容器本体の大きさにより適宜決めれば良いが、容器本体内半径の70〜95%程度が好ましい。本実施例においては、容器本体内径が約44.5mmであることから約39.4mm(89%)とした。
【0090】
可撓性翼部3dは剛性の低い材質、例えばプラスチックフィルムまたは、シート、あるいはエラストマーのシートなどから成り、厚さは約50μm〜500μm程度が好ましく、特に好ましくは100μm〜300μmが好適である。本実施例においては、厚さ約100μmのポリエステルシートを使用した。
【0091】
また、可撓性翼部3dは剛体翼部3cの折曲部3e全長に渡って、先端が容器本体内壁面に接触するように貼付されている。そして剛体翼部3cとともに容器内壁面の現像剤を掻き落としながら回転する。ここで可撓性翼部3dの回転半径方向の長さは、剛体翼部3cの先端から容器内壁面までの距離よりも0.5mm〜10mm程度長くなるように構成すると前述の効果をより高めることができることから本実施例においては、約6mm長くした。
【0092】
また本実施例では剛体翼部3cと可撓性翼部3dとの接着には、両面テープ(DIC#8800CH、不図示)を用い、剛体翼部3cの折曲部3eに貼付した。他にもリベット止めやカシメなどの従来公知の手段で取り付けても良いし、剛体翼部3cと一体的に成形してもかまわない。
【0093】
また、本実施の形態においては図14に示すように剛体翼部3cを略中央部で軸線方向に対して180度の位相差を持たせるよう分割し、千鳥状に形成しているが、分割数は容器本体の形状及び長さによって適宜決めれば良く、3分割、4分割またはそれ以上でも構わない。また、剛体翼部3c長手方向全長に渡って連続的に位相を変化させてスパイラル状に形成しても良い。また、撹拌部3の回転時のトルク負荷を極力低減するために、剛体翼部3cの回転方向への投影面積を減らし、現像剤の抵抗を低減するよう構成することも有効であり、本実施の形態においては剛体翼部折曲部3eの長さを約3mmとした。
【0094】
以上にて説明したように撹拌部材3は、現像剤搬送/駆動伝達手段2の封止部材8が受けた画像形成装置本体100からの回転駆動力を、搬送部材7、及び、駆動伝達部9を介して、撹拌部材3の撹拌駆動受部3aにて受けることで回転し、現像剤補給容器1内の現像剤を攪拌してほぐし、搬送部材7が設けられた容器本体の下方に常に現像剤が供給されるよう構成されている。
【0095】
なお、本実施の形態においては、図6に示すように、撹拌部3はその両端部を現像剤補給容器本体1にて軸支されるよう組み込まれているが、このような構成に限定されることはなく、例えば図16(撹拌部3の他の実施形態を示す正面断面図)や図17(同じく他の実施形態を示す斜視図)に示すように、撹拌部材3の撹拌駆動受部3aと、撹拌駆動受部3aと対向する側に略同一形状のリング状部材3fを設けることで、撹拌部材3を現像剤補給容器本体内壁にて支持するよう配置し、駆動伝達部9の項にて説明したように、軸シール機構を用いない構成にしても構わない。この際、現像剤搬送/駆動伝達手段2の駆動伝達部9と撹拌部材3の撹拌駆動受部3a間にて駆動伝達を行う際に、ギアの反力により両ギアの軸間距離が離れる方向に力が働くが、駆動伝達部9は現像剤補給容器の底面部1eに、撹拌駆動受部3aは現像剤補給容器1の天面1hにて移動を制限されているために、軸間が離れてしまい駆動が伝達できないなどの不具合を生じることはない。
【0096】
(現像剤補給容器の組立方法)
現像剤補給容器1の組立方法について説明する。
【0097】
現像剤補給容器1の組立方法は、まず一体的に形成されている搬送部材7及び駆動伝達部9を容器本体1の下フレームの下部に、駆動伝達部9が規制部1fにて現像剤補給開口1b方向への移動が規制されるように配置する。その後、現像剤補給口1bを封止部8で封止するべく、搬送部材7の延在部7cを封止部8に設けられた嵌合穴8gに挿入しながら装着する。次に撹拌部材3を撹拌駆動受部3aと駆動伝達部9が駆動伝達が可能となるよう係合させながら上方向から挿入する。そして容器本体にオイルシール(不図示)を挿入させた後、撹拌部材3の両側に軸受け部材を挿入し固定する。ここで、前述したように撹拌部材の構成を、容器本体内壁により支持されるような構成にすることにより、前述したオイルシール等の軸シール部材や、軸受け部材等の部品を無くし、更にオイルシール組み込み等の工程を無くすことが可能となり、コストダウンに大きく寄与することが出来る。
【0098】
そしてその後、上フレームと下フレームとを振動溶着する。
【0099】
次いで、容器本体1の内部に所定量の現像剤を現像剤補給容器本体の充填口1nを通じて充填し、封止キャップにより充填口1nを封止して完成する。このように現像剤補給容器1の組立ては極めて簡便であり、組立工数も非常に少なくて済む。
【0100】
なお、現像剤の充填は現像剤補給口1bより行なっても良い。
【0101】
以上にて説明したように現像剤補給容器を構成することで、部品点数の低減、及び組み立て工数の低減が実現でき、大幅なコストダウンが可能となった。
【0102】
また、駆動伝達部9が現像剤補給容器1内での移動を規制されていることから、駆動伝達部9が移動した際のデッドスペース部(図20のC部)への現像剤の残留を防ぎ、更に、排出開口部1bを再封止するために封止部材8を容器本体に対し相対スライド移動させた際の残留現像剤の挟み込みによる封止不良を起こす恐れのない、信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが可能となった。
【0103】
また、封止部材と搬送部材間でスライド機構を設けたことにより、例えばシール性を必要とする封止部材には比較的剛性の低い材質を用い、搬送部材には比較的剛性の高い材質を用いるなど、各部の要求される機能に最適な材質を適宜選択することも可能となるため、高いシール性を発揮し、かつ駆動を確実に伝達することが出来る信頼性の高い現像剤補給容器を低コストにて提供することが可能となった。
【実施例2】
【0104】
次に本発明に係る実施例2について、図18を用いて説明する。但し、実施例1と同じ構成の箇所については説明を省略する。
【0105】
ここで、図18は、現像剤補給容器1の(A)封止部材8で閉じた状態、(B)封止部材8を開封した状態、(C)封止部材8を開封した状態の現像剤搬送/駆動伝達手段2、それぞれの断面図である。
【0106】
実施例1にて、容器本体に対し封止部材が相対スライドするための構成は、封止部材8が一体に設けられた搬送部材7及び駆動伝達部9に対しスライド自在に遊嵌する構成とすることで達成していたが、本例では、搬送部材7と封止部材8を一体とし、この搬送部材7及び封止部材8が別個に形成された駆動伝達部9に対し相対的にスライド自在となるようスライド部を設けた。
【0107】
詳述すると、駆動伝達部9は、搬送部材7方向に延在する延在部9aを有している。更に一体的に形成された搬送部材7及び封止部材8には、駆動伝達部9の一端部である延在部9aとスライド自在に係合して装置本体100から受けた駆動力を駆動伝達部9に伝達するための駆動力伝達部としての係合孔7dを有している。この係合孔7dは、回転駆動力を駆動伝達部9へ伝達することが可能となるよう、延在部9aの形状に対応した形状を有する。そして、延在部9aよりも僅かに大きく形成されており、これにより延在部9aは係合孔7dにスライド自在に遊嵌される。
【0108】
そして、このように延在部9aが係合孔7dに遊嵌されることにより、一体的に形成された封止部材8及び搬送部材7と、別個に形成された駆動伝達部9とは、搬送部材7の回転方向には互いに係止される。一方、軸線方向へは互いにスライド移動自在に構成されるようになっている。これにより、封止部材8と容器本体1との相対的な離間動作(開封動作)が可能となり、現像剤補給口1bの開封(開口)が可能となる。
【0109】
ところで、この係合孔7dと延在部9aとの係合長さは、封止部材8と容器本体1とが離間して封止部材が開位置に位置するときでも外れることのない長さを有している。これにより封止部材8が容器本体1と離間しても、駆動伝達部9は封止部材8(カップリング係合部8b)及び搬送部材7を介して駆動力を受けることができる。そして更に撹拌部材3に駆動を伝達することで、現像剤補給容器本体1内に収納された現像剤の撹拌を行うことが可能となる。
【0110】
この延在部分9aの断面形状は、回転駆動力の受け渡しができるような形状を成しており、本実施の形態においては四角形状としているが、駆動伝達が可能であれば形状に制約はなく、多角形状、Dカット形状、Hカット形状などいかなる形状でも構わない。
【0111】
また、スライド部を構成する係合穴7d内に現像剤が進入してしまうと、封止部材8を封止するためにスライド移動した際に、内部に入り込んだ現像剤を挟み込んでしまい、封止できない可能性があることから、より信頼性を高めるべく、実施例1にて説明したように、スライド部(係合穴7dの周囲に)にシール部材を設けても良い。
【0112】
また、本実施の形態においては、搬送部材7に係合穴7dを、駆動伝達部9に延在部9aを設けた例を示したが、回転駆動の伝達が可能で、且つ封止部材8が開閉するためのスライド移動が可能となるような構成であれば、例えば、図22に示すように上記構成とは逆に、搬送部材7から駆動伝達部9方向に延在する延在部を設け、駆動伝達部9に延在部と遊嵌する係合穴を設ける、といった構成にしても何ら構わない。また、このような構成にした場合、図22に示すように駆動伝達部9に設けられた係合穴を貫通穴としておくことで、この係合穴内に現像剤が浸入してしまっても、封止部材8及び搬送部材7をスライドさせて現像剤排出口を再封止する際に、この係合穴内の現像剤を押し出すことが可能となり、前述したようなスライド部へのシール部材の追加をしなくても、背景の技術の項にて述べたような現像剤の挟み込みによる再封止不良を防止することができることから、よりコストダウン効果を望める構成とすることができる。
【0113】
以上にて説明したように現像剤補給容器を構成しても、部品点数の低減、及び組み立て工数の低減が実現でき、大幅なコストダウンが可能となった。
【0114】
また、駆動伝達部9が現像剤補給容器1内でのスライド移動を規制されていることから、駆動伝達部9が移動した際のデッドスペース部への現像剤の残留を防ぎ、更に、排出開口部を閉止するために封止部、及び駆動伝達部9スライド移動させた際の残留現像剤の挟み込みによる封止不良を起こす恐れのない、信頼性の高い現像剤補給容器を本実施の形態においても提供することが可能となった。
【0115】
また、前記封止部材を前記現像剤補給開口を開封するために移動した際に、前記封止部材が有する前記搬送部も連動して動くため、前記現像剤補給開口部付近に現像剤がパッキングしたような場合でも崩すことが可能となり、排出不良等のない信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが可能となった。
【0116】
また、封止部材及び搬送部材と駆動伝達部材間でスライド機構を設けたことにより、例えばシール性を必要とする封止部材には比較的剛性の低い材質を用い、駆動伝達を行う駆動伝達部材には比較的剛性の高い材質を用いるなど、各部の要求される機能に最適な材質を適宜選択することも可能となるため、駆動を確実に伝達することが出来る信頼性の高い現像剤補給容器を低コストにて提供することが可能となった。
【実施例3】
【0117】
次に本発明に実施例3について図19を用いて説明する。但し、実施例1、2と同じ構成の箇所については説明を省略する。
【0118】
図19は、現像剤補給容器1の(A)封止部材8にて閉じた状態、(B)封止部材8を開放した状態、(C)封止部材8を開放した状態の現像剤搬送/駆動伝達手段2、それぞれの断面図である。
【0119】
本実施の形態においては、搬送部材7を途中にて分割し、それぞれ封止部材8、駆動伝達部9に一体的に設け、スライド移動を可能とする構成を搬送部材7の分割した部分に設けた例を示す。
【0120】
搬送部材7は、前述のとおりその途中にて分断された構成とされており、一方は封止部材8と一体的に、他方は駆動伝達部9と一体的に形成されている。
【0121】
ここで、搬送部材7の分断位置について、本実施の形態においては前記搬送部7の回転軸線方向略中央部とした例を示したが、搬送部材の分断位置については特に限定されるものではなく、例えばスクリュー1ピッチ分を駆動伝達部9と一体的に設け、残りの部分を封止部材8に一体的に設けるよう構成したり、逆に、スクリュー1ピッチ分を封止部材8側に一体的に形成し、残りを駆動伝達部9に一体的に形成する、といった構成しても何ら問題はなく、適宜分断位置を設定しても構わない。
【0122】
封止部材8と一体的に設けられた搬送部分(封止部側)7eの、駆動伝達部9側の端部には、駆動伝達部9方向に延在する延在部7fが形成されている。更に、駆動伝達部9と一体的に形成された搬送部分(駆動伝達部側)7gには、延在部7fと係合して装置本体100から受けた駆動力を駆動伝達部9に伝達するための駆動力伝達部としての係合孔7hを有している。
【0123】
この係合孔7hは、封止部材が受けた回転駆動力を駆動伝達部9へ伝達することが可能となるよう、延在部7fの形状に対応した形状を有する。
【0124】
そして、延在部7fよりも僅かに大きく形成されており、これにより延在部7fは係合孔7hに遊嵌される。
【0125】
そして、このように延在部7fが係合孔7hに遊嵌されることにより、一体的に形成された封止部材8及び搬送部分(封止部側)7eと、一体的に形成された駆動伝達部9及び搬送部分(駆動伝達部側)7gとは回転方向にはお互いに係止される。一方、軸線方向へはお互いにスライド移動自在に構成されるようになっている。
【0126】
これにより、封止部材8が容器本体1から離間することが可能となり、現像剤補給口1bの開封(開口)が可能となる。
【0127】
ところで、この係合孔7hと延在部7fとの係合長さは、封止部8と容器本体1とが離間する際、外れることのない長さを有している。これにより封止部材8が容器本体1と離間しても、駆動伝達部9は封止部材8(カップリング係合部8b)を介して駆動力を受けることができる。そして更に撹拌部材3に駆動を伝達することで、現像剤補給容器本体1内に収納された現像剤の撹拌を行うことが可能となる。
【0128】
この延在部分7fの断面形状は、回転駆動力の受け渡しができるような形状を成しており、本実施の形態においては四角形状としているが、駆動伝達が可能であれば形状に制約はなく、多角形状、Dカット形状、Hカット形状などいかなる形状でも構わない。
【0129】
また、本実施の形態においては、搬送部分(封止部側)7eに延在部7fを、搬送部分(駆動伝達部9側)7gに係合穴7hを設けた例を示したが、回転駆動の伝達が可能で、且つ封止部材8が開閉するための容器本体に対する相対スライド移動が可能となるような構成であれば、上記構成とは逆の構成としても良い。即ち、搬送部分(封止部側)7eに係合穴を設け、搬送部分(駆動伝達部9側)7gに、延在部を設ける、といった構成にしても何ら構わない。
【0130】
また、スライド部を構成する係合穴7h内に万が一現像剤が進入してしまうと、封止部材8を再封止するためにスライド移動した際に、内部に進入した現像剤を噛み込んでしまい、封止できない可能性があることから、より信頼性を高めるべく、実施例1にて説明したように、スライド部を構成する係合穴7hの周囲にシール部材を設けても良い。
【0131】
以上にて説明したように現像剤補給容器を構成しても、部品点数の低減、及び組み立て工数の低減が実現でき、大幅なコストダウンが可能となった。
【0132】
また、駆動伝達部9が現像剤補給容器1内での移動を規制されていることから、駆動伝達部9が移動した際のデッドスペース部への現像剤の残留を防ぎ、更に、排出開口部を閉止するために封止部、及び駆動伝達部9をスライド移動させた際の残留現像剤の挟み込みによる封止不良を起こす恐れのない、信頼性の高い現像剤補給容器を本実施の形態においても提供することが可能となった。
【0133】
また、前記封止部材を前記現像剤補給開口を開封するために移動した際に、前記封止部材が有する前記搬送部も連動して動くため、前記現像剤補給開口部付近に現像剤がパッキングしたような場合でも崩すことが可能となり、排出不良等のない信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが可能となった。
【0134】
また、スライド部を搬送部材の途中に設けたことで、第2の実施例に示した場合に比して、スライド移動する搬送部材の長さが短くなるため、封止部材及び搬送部材を移動する際のパッキングしたトナーによる抵抗を小さくすることが出来ることから、本体の構造を簡単に低コストにすることが出来たり、ユーザーの操作性を損ねることなく、上述したような信頼性の高い現像剤補給容器を提供することが出来る。
【0135】
[比較例]
次に、比較例について、以下に図面を用いて簡単に説明する。
【0136】
なお、図20は、本検討にて用いた現像剤補給容器の(A)封止部材閉じ状態、(B)封止部材開状態における断面図である。
【0137】
本比較例にて説明する現像剤補給容器は、特許文献1に開示されている封止部材を介して現像剤搬送部材に回転駆動力を伝達する構成の現像剤補給容器をベースに、更に特許文献2に開示されているように前記現像剤搬送部材から駆動伝達ギア部を介して撹拌部材に駆動力を現像剤収納容器内にて伝達するよう構成されており、キャップ部(1)、スクリュー部(2)、及び、撹拌部(3)に駆動を伝達するための駆動伝達ギア部(4)を一体的に形成した現像剤搬送/駆動伝達部材を有するものである。従って、本現像剤補給容器を画像形成装置本体に装着し、現像剤排出開口を開封するためにキャップ部(1)をスライドすると、一体となって構成されているスクリュー部(2)、及び駆動伝達ギア部(4)もスライド移動することとなる。また、前記駆動伝達ギア部(4)は上記課題を改善するため、軸シール機構を廃止しており、容器本体によって軸支はされておらず、容器内壁面と前記駆動伝達ギア部(4)が摺擦(接触)することにより支持されるよう構成/配置した。
【0138】
このような現像剤補給容器に現像剤を所定量充填し、キャップ開閉の動作確認を行ったところ、前記キャップ部(1)とともに前記駆動伝達ギア部(4)がスライド移動した後の空きスペース(図20(B)のC部)に現像剤が溜まってしまい、再度前記キャップを閉止しようと元の位置にスライド移動しようとしても、前記のC部に溜まった現像剤を挟み込んでしまい、前記キャップ部を戻すことが出来ない、という不具合が発生する可能性があることが判明した。また、この現象は内部に残っている現像剤が多い場合は勿論、少なくなってきた場合でも、前記箇所は撹拌/搬送のデッドスペースとなっているために現像剤が溜まったままとなってしまい、排出することの出来ない残留現像剤となってしまうとともに、内部の現像剤が少なくなった状態においても前述したように、キャップ閉止不良が発生する可能性があることが判明した。
【0139】
以上から、上記検討にて用いた現像剤補給容器のような場合には、軸シール部が不要となることから、現像剤補給容器のコストダウンは可能となるものの、キャップの開閉ができなくなる恐れがあるという基本性能に関わる問題が生じる可能性があるため、有効な方法ではなかった。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】本発明に係る現像剤補給容器が装着される電子写真画像形成装置の一例である電子写真複写機の構成を示す図である。
【図2】上記電子写真複写機の斜視図。
【図3】上記電子写真複写機の現像剤供給容器交換用カバーを開いて現像剤補給容器を電子写真複写機に装着する様子を示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る現像剤補給容器の、(A)は、封止部の設けられている側から見た斜視図、(B)は把手の設けられている側から見た斜視図。
【図5】本発明第の実施の形態に係る現像剤補給容器の、(A)正面図、(B)断面図、(C)左側面図、(D)右側面図、(E)側面断面図、(F)平面図。
【図6】本発明第1の実施の形態に係る現像剤補給容器の、(A)封止部が閉じた状態、(B)封止部を開封した状態、(C)現像剤搬送/駆動伝達手段、をそれぞれ示す断面図。
【図7】現像剤収納容器部品の、(A)正面断面図、(B)右側面図。
【図8】封止部の、(A)は正面図、(B)はA矢示図、(C)はB矢示図(D)は正面断面図。
【図9】駆動伝達部と撹拌部の駆動伝達部との係合状態を示す部分斜視図。
【図10】駆動伝達部と撹拌部の駆動伝達部との係合状態を示す部分斜視図であり、(A)はローラー圧接駆動方式、(B)はベルト駆動方式を示す。
【図11】シール部材を有する封止部の、(A)は側面図、(B)は正面図、(C)は正面断面図。
【図12】シール部材の、(A)は容器本体側正面図、(B)は封止部材側正面図。
【図13】搬送部と封止部の側面拡大断面図。
【図14】撹拌部の、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は上面図。
【図15】剛性翼部の側面拡大図。
【図16】本発明第1の実施の形態に係る現像剤補給容器の、撹拌部の軸受け構成を無くした場合の構成を示す断面図。
【図17】本発明第1の実施の形態に係る現像剤補給容器の、撹拌部の軸受け構成を無くした場合の構成を示す断面斜視図。
【図18】本発明第2の実施の形態に係る現像剤補給容器の、(A)封止部が閉じた状態、(B)封止部を開封した状態、(C)現像剤搬送/駆動伝達手段、をそれぞれ示す断面図。
【図19】本発明第3の実施の形態に係る現像剤補給容器の、(A)封止部が閉じた状態、(B)封止部を開封した状態、(C)現像剤搬送/駆動伝達手段、をそれぞれ示す断面図。
【図20】比較例にて用いた現像剤補給容器の、(A)封止部が閉じた状態、(B)封止部を開封した状態、をそれぞれ示す断面図。
【図21】封止部の他の実施形態を示す正面図。
【図22】本発明第2の実施の形態に係る現像剤搬送/駆動伝達手段の(A)封止部が閉じた状態、(B)封止部が開封された状態、を示す断面図。
【図23】本発明第1の実施の形態に係る現像剤補給容器の、(A)封止部が閉じた状態の断面図、(B)駆動伝達部及び規制部を示す拡大断面図。
【符号の説明】
【0141】
1 現像剤補給容器
1a 現像剤補給開口部
1b 現像剤補給開口
1c 湾曲部
1d 平面部
1e 円弧形状部
1f 規制部
1g 係合部
1h 天面部
1i 把手
1j、1k 軸受け部
1m 底面
1n 現像剤充填口
1p 補助規制部
1q 壁面
2 現像剤搬送/駆動伝達手段
3 撹拌部材
3a駆動伝達部
3b 軸部
3c 剛体翼部
3d 可撓性翼部
3e 可撓性翼部取り付け部
3f リング状部
4 シール部材
4a 貫通穴
4b 両面テープ
4c 両面テープ穴部
6 ベルト
7 搬送部
7a 軸部
7b 羽部
7c 延在部
7d 係合穴
7e (封止部材と一体的に設けられた)搬送部
7f 延在部
7g (伝達部材と一体的に設けられた)搬送部
7h 係合穴
8 封止部材
8aシール部
8b カップリング係合部
8c 突出部
8d スプライン突起
8e 係止突起
8f 係止溝
8g 係合穴
8h 隙間
9 駆動伝達部材
9a 延在部
100 電子写真画像形成装置本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に着脱自在に設けられた現像剤補給容器において、
現像剤を収容する容器本体と、
前記容器本体の長手方向一端側に設けられた現像剤排出口と、
前記容器本体に対し相対的にスライド移動することで開封自在に設けられ前記現像剤排出口を封止する封止部材と、
前記容器本体内の現像剤を撹拌する撹拌部材と、
前記封止部材と同軸的に且つ一体で回転自在に設けられ、前記封止部材が受けた回転駆動力を前記容器本体内にて前記撹拌部材へ伝達する駆動伝達部材と、
前記容器本体によって軸支することなく前記容器本体内面と摺擦自在に設けられた前記駆動伝達部材のスライド移動を規制する規制部と、
を有することを特徴とする現像剤補給容器。
【請求項2】
前記駆動伝達部材は前記封止部材とスライド自在に設けられ前記容器本体内の現像剤を前記現像剤排出口に向けて搬送する搬送部を有し、前記封止部材が前記現像剤排出口を開封した位置にあるとき、前記搬送部は前記封止部材と係合していることを特徴とする請求項1の現像剤補給容器。
【請求項3】
前記封止部材は前記駆動伝達部材とスライド自在に設けられ前記容器本体内の現像剤を前記現像剤排出口に向けて搬送する搬送部を有し、前記封止部材が前記現像剤排出口を開封した位置にあるとき、前記搬送部は前記駆動伝達部材と係合していることを特徴とする請求項1の現像剤補給容器。
【請求項4】
前記駆動伝達部材及び前記封止部材は互いにスライド自在に設けられ前記容器本体内の現像剤を前記現像剤排出口に向けて搬送する搬送部をそれぞれ有し、前記封止部材が前記現像剤排出口を開封した位置にあるとき、それぞれの搬送部は互いに係合していることを特徴とする請求項1の現像剤補給容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−3807(P2006−3807A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182587(P2004−182587)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】