説明

現像剤補給装置、およびそれを備えた現像装置および画像形成装置

【課題】現像剤補給装置の経路中、排出口付近で生じる現像剤(トナー)の詰まりを抑制するとともに、現像剤の詰まりによって生じる画質欠陥を防止することを目的とする。
【解決手段】トナー収容部31に収容されるトナーは、回転パドル35によって第1搬送部32に供給された後、第1搬送部材321によってトナー排出口33まで搬送される。トナー排出口33から排出されなかった余剰トナーは、第1連通部36を介して、第2搬送部34に流入する。このため、トナー排出口33付近では、過度にトナーが凝集されず、トナー詰まりが生じることがない。また、第2搬送部34に流入した余剰トナーは、第2搬送部材34によって搬送され、再度、トナー収容部31に流入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナーなどの現像剤を補給するための現像剤補給装置、およびそれを備えた現像装置、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンター等の画像形成装置に用いられる現像剤補給装置として、特許文献1に記載されているような現像剤補給装置が知られている。かかる現像剤補給装置は、現像装置と、トナーコンテナとから構成され、現像装置の上方にトナーコンテナが配設される。該トナーコンテナに設けられたトナー供給部から、現像装置にトナーが供給される。
【0003】
このように、現像装置の上方にトナーコンテナが配設された場合、現像剤補給装置は、上下方向に相応の高さ寸法を有する。この結果、画像形成装置の鉛直方向の専有スペースが増大することとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−345118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、画像形成装置の鉛直方向における専有スペースを可及的に抑制するために、現像装置に対して略水平位置に、トナーコンテナを配置することが考えられる。しかし、この配置の場合、単純なトナーの自然落下だけでは、トナーコンテナから現像装置へトナーは補給されない。すなわち、トナーコンテナから、現像装置に至るまでの水平方向の搬送経路が必要となる。この場合、水平方向の搬送経路は、トナーコンテナおよび現像装置の上方に配設することとなる。この結果、トナーコンテナ内に収容されたトナーを1度上方に汲み上げる供給部材が必要となる。
【0006】
しかしながら、このような構成では、トナーを重力に逆らって上方に搬送するため、搬送効率が低くなりやすい。この供給部材の搬送効率を補うべく、トナーを上方へ搬送した後、水平方向の搬送経路での搬送性能を上げると、その下流側でトナーの詰まりが生じやすい。特に、水平方向の搬送経路の下流側において、現像装置にトナーが落下、補給される排出口付近では、要求されるトナー補給量や現像装置内の現像剤量によって、トナーの流動性が悪化し、トナーの詰まりが生じやすくなる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、特に、現像剤補給装置の経路中、排出口付近で生じる現像剤(トナー)の詰まりを抑制するとともに、現像剤の詰まりによって生じる画質欠陥を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る現像剤補給装置は、底部を有し、現像剤を収容する現像剤収容部と、前記現像剤収容部の底部よりも上方において、前記現像剤収容部内に配置され、前記現像剤収容部から前記現像剤を受け取る第1領域と、前記現像剤収容部よりも第1の方向に突出するように、前記第1領域から延設された第2領域とを有する第1搬送部と、前記第1搬送部に配設され、前記現像剤を前記第1の方向に搬送する第1搬送部材と、前記現像剤収容部に配設され、前記第1搬送部の前記第1領域に前記現像剤を供給する供給部材と、前記第1搬送部の前記第2領域に配設され、前記現像剤が排出される排出口と、入口と出口とを有し、前記入口が前記第1搬送部の前記第2領域に連通され、前記排出口から排出されなかった余剰現像剤を第2の方向に搬送する第2搬送部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本構成によれば、供給部材は、現像剤収容部の底部よりも上方に配設された第1搬送部の第1領域に向かって、現像剤収容部から現像剤を供給する。つまり、供給部材は重力に逆らって現像剤を上方に供給するため、第1搬送部への供給効率が悪くなりやすい。この供給効率を補うために、第1搬送部材を駆動させ、第1領域から第2領域の排出口付近まで現像剤を送り続けると、結果的に、排出口付近で、現像剤詰まりが生じやすい。上記の構成によれば、排出口付近が現像剤で充填されても、排出口から排出されなかった余剰現像剤は、第2搬送部に流入し搬送される。このため、排出口付近で生じる現像剤詰まりが抑制される。
【0010】
上記の構成において、前記第2搬送部に配設され、前記現像剤を前記第2の方向に搬送する第2搬送部材を備えることが望ましい。
【0011】
この構成によれば、第2搬送部に流入した余剰現像剤は、自然落下でトナーを搬送する場合に比べて、第2の方向に安定的にトナーが搬送されるため、排出口付近での現像剤詰まりが更に抑制される。
【0012】
上記の構成において、前記出口は、前記入口よりも前記第2搬送部材の搬送方向下流側に配設され、前記第1搬送部に連通することが望ましい。
【0013】
この構成によれば、排出口から排出されず、第2搬送部に流入した余剰現像剤が、再び第1搬送部に流入する。このため、余剰現像剤の再利用が可能となる。
【0014】
上記の構成において、前記出口は、前記入口よりも前記第2搬送部材の搬送方向下流側に配設され、前記現像剤収容部に連通することが望ましい。
【0015】
この構成によれば、第2搬送部の出口から、現像剤収容部に余剰現像剤が流入するため、現像剤の再利用が可能となる。また、排出口付近で圧力を受けた現像剤が現像剤収容部内の供給部材と、第1搬送部内の第1搬送部材とによって、再度、攪拌、搬送されるため、現像剤収容部内に収容されていた他の現像剤と十分攪拌されることが可能となる。
【0016】
上記の構成において、前記第2搬送部材が前記第2の方向に前記現像剤を搬送する単位時間あたりの搬送量は、前記第1搬送部材が前記第1の方向に前記現像剤を搬送する単位時間あたりの搬送量よりも多いことが望ましい。
【0017】
この構成によれば、第2搬送部材の現像剤の搬送性能が、第1搬送部材の現像剤の搬送性能よりも高く設定されているため、排出口周辺から第2搬送部に流入した現像剤は、速やかに第2の方向に搬送される。このため、排出口付近での現像剤詰まりが、より生じにくい。
【0018】
上記の構成において、前記第1搬送部材および第2搬送部材を回転駆動する駆動手段を更に有し、前記第1搬送部材および第2搬送部材は、螺旋部を有し、前記駆動手段による回転駆動によって、前記螺旋部が前記現像剤を搬送するものであり、前記第2搬送部材の螺旋部のピッチは、前記第1搬送部材の螺旋部のピッチよりも大きいことが望ましい。
【0019】
この構成によれば、簡易な構成で、前記第1搬送部材および第2搬送部材が構成されるとともに、第2搬送部材の現像剤の搬送性能が第1搬送部材の現像剤の搬送性能よりも高く設定されるため、排出口付近での現像剤詰まりが、より生じにくい。
【0020】
上記の構成において、前記第1搬送部材および第2搬送部材を回転駆動する駆動手段を更に有し、前記第1搬送部材および第2搬送部材は、螺旋部を有し、前記駆動手段による回転駆動によって、前記螺旋部が前記現像剤を搬送するものであり、前記駆動手段は、前記第2搬送部材の単位時間あたりの回転数が、前記第1搬送部材の単位時間あたりの回転数よりも大きくなるように、前記第1搬送部材および前記第2搬送部材を回転駆動することが望ましい。
【0021】
この構成によれば、前記駆動手段による簡易な回転駆動制御によって、第2搬送部材の現像剤搬送性能が第1搬送部材の現像剤搬送性能よりも高く設定される。このため、第2搬送部に流入した現像剤が、速やかに第2の方向に搬送され、排出口付近での現像剤詰まりが抑制される。
【0022】
また、本発明の他の局面に係る現像装置は、ハウジングと、前記ハウジング内に設定された現像剤搬送路と、前記ハウジングの前記排出口に対向する位置に配設され、前記排出口から排出された現像剤を前記ハウジング内に受け入れる受入口と、上記の何れかに記載の現像剤補給装置と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、排出口付近で現像剤詰まりが生じることなく、現像装置に現像剤が補給される。このため、現像剤詰まりにおいて圧力を受けることで生成されたトナー塊が現像装置内に流入することがない。またトナー塊によって生じる画像欠陥や現像剤の帯電不良が抑制される。
【0024】
上記の構成において、前記ハウジングに配設され、前記受入口から流入した現像剤を前記現像剤搬送路内で第3の方向に搬送する第3搬送部材を備え、前記第1の方向と前記第3の方向とは互いに交差することが望ましい。
【0025】
この構成によれば、第1搬送部材と第3搬送部材とが交差し、排出口および補給口での現像剤の流動性が悪い構成であっても、第2搬送部への余剰現像剤の搬送が可能であるため、現像剤詰まりが生じにくく、安定した現像剤補給が実現される。
【0026】
上記の構成において、前記第3搬送部材は、前記現像剤の搬送量を低下させる搬送能力抑制部を有し、該搬送能力抑制部は、前記現像剤搬送路内であって、前記受入口に対向する位置に現像剤滞留部を形成し、該現像剤滞留部における現像剤の減少に伴って、前記排出口から補給される現像剤が前記現像剤搬送路に流入することが望ましい。
【0027】
この構成によれば、現像装置内の現像剤搬送路には、第3搬送部材の搬送能力抑制部によって現像剤滞留部が形成される。排出口から排出される現像剤は、該現像剤滞留部の現像剤の減少に伴って、現像剤搬送路内に流入される。ここで、現像剤滞留部の現像剤量が多く、排出口から現像剤が補給されない状態が続いても、第2搬送部への余剰現像剤の搬送が可能であるため、排出口付近で現像剤詰まりが生じにくく、安定した現像剤補給が実現される。
【0028】
また、本発明の他の局面に係る画像形成装置は、静電潜像が形成され、該静電潜像が前記現像剤で可視化された現像剤像を担持する像担持体と、上記の何れか1に記載の現像装置とを備えたことを特徴とする。
【0029】
この構成によれば、補給経路で現像剤詰まりを伴うことなく、静電潜像が形成される像担持体に現像装置から現像剤が供給される。このため、排出口付近で圧力を受けたトナーが像担持体側に供給されることがなく、画像欠陥を抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、現像剤補給装置のトナー搬送経路において、排出口での現像剤(トナー)の詰まりを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る現像装置の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る現像装置内のトナー補給部を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るトナーコンテナの側面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るトナーコンテナの平面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るトナーコンテナの斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るトナーコンテナの平面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るトナーコンテナの平面図である。
【図9】他のトナーコンテナの参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一実施形態に係るトナーコンテナ30(現像剤補給装置)について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るトナーコンテナ30を含む画像形成装置1の構成を概略的に示した断面図である。画像形成装置1は、光走査装置11、現像装置20、帯電器13、感光体ドラム14(像担持体)、転写ローラー15、定着器16及び給紙カセット17を備える。
【0033】
感光体ドラム14は、円筒状の部材であり、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム14は、図略のモータからの駆動力を受けて、図1における時計回りの方向に回転される。帯電器13は、感光体ドラム14の表面を略一様に帯電する。
【0034】
光走査装置11は、レーザーダイオード等の光源、偏向体、走査レンズ及び光学素子等を備える。光走査装置11は、帯電器13によって略一様に帯電された感光体ドラム14の周面(被走査面)に対して、画像データに応じたレーザー光を照射して、画像データの静電潜像を形成する。
【0035】
現像装置20は、静電潜像が形成された感光体ドラム14の周面にトナーを供給してトナー像を形成する。現像装置20は、トナーを担持する現像ローラーやトナーを攪拌搬送するスクリューを含む。感光体ドラム14に形成されたトナー像は、給紙カセット17から繰り出され搬送路Pを搬送される記録紙に転写される。この現像装置20には、トナーコンテナ30からトナーが補給される。現像装置20およびトナーコンテナ30については後記で詳述する。
【0036】
感光体ドラム14の下方には転写ローラー15が対向して配設され、両者によって転写ニップ部が形成されている。転写ローラー15は、導電性を有するゴム材料等で構成されると共に、不図示のバイアス印加手段によって転写バイアスが印加される。また、転写ローラー15は、感光体ドラム14に形成されたトナー像を前記記録紙に転写させる。
【0037】
定着器16は、ヒーターを内蔵する定着ローラー160と、定着ローラー160と対向する位置に設けられた加圧ローラー161とを備える。また、定着器16は、トナー像が形成された記録紙を加熱搬送することにより、記録紙に形成されたトナー像を定着させる。
【0038】
<現像装置の説明>
図2は、現像装置20の内部構造を示す平面図である。現像装置20は、一方向(現像ローラー21の軸方向)に長尺の箱形形状を有する現像ハウジング210(ハウジング)を備え、現像ハウジング210は内部空間220を有する。内部空間220には、現像ローラー21と、第1搬送スクリュー23および第2搬送スクリュー24とが、平行に配設されている。一成分現像方式の場合、この内部空間220には、トナーが現像剤として充填される。また、二成分現像方式の場合、トナーおよび磁性体からなるキャリアが混合されたものが、現像剤として充填される。
【0039】
トナーは、内部空間220内において攪拌搬送され、静電潜像を現像するために、逐次現像ローラー21に供給され、消費される。その消費分に対応して、補充トナーが後述するトナーコンテナ30(現像剤補給装置)から適宜供給される。
【0040】
現像ローラー21は、現像ハウジング210の長尺方向に延設される円筒形状を有し、外周に回転駆動されるスリーブ部分を有する。一成分現像方式の場合には、摩擦帯電により電荷をもったトナーが第2攪拌スクリュー24からスリーブ部分に付着する。また、二成分現像方式の場合は、スリーブ内部に固定配置された磁極が形成する磁界によって、磁性体であるキャリアが静電気力によって付着するトナーを伴って、第2攪拌スクリュー24からスリーブ表面に付着する。スリーブ表面に担持されたトナー(現像剤)は、現像ハウジング210に配設された開口部(不図示)まで搬送され、対向する感光体ドラム14に供給される。
【0041】
現像ハウジング210の内部空間220は、左右方向に延びる仕切り板22によって、左右方向に長尺の第1通路221と第2通路222とに区画されている。仕切り板22は、現像ハウジング210の左右方向幅よりも短く、仕切り板22の右端及び左端には、第1通路221と第2通路222とをそれぞれ連通させる上流連通部223及び下流連通部224が備えられている。これにより、現像ハウジング210の内部には、第1通路221、上流連通部223、第2通路222及び下流連通部224に至る循環経路(現像剤搬送路)が形成されている。
【0042】
第1通路221には第1攪拌スクリュー23が収容され、第2通路222には第2攪拌スクリュー24が収容されている。第1攪拌スクリュー23(第3搬送部材)及び第2攪拌スクリュー24は、それぞれ回転軸と、この回転軸の周上にスパイラル状に突設された撹拌羽根とを含む。第1攪拌スクリュー23は、回転軸回りに回転駆動されることで、図2の矢印a方向にトナーを搬送する。一方、第2攪拌スクリュー24は、回転軸回りに回転駆動されることで、矢印b方向にトナーを搬送する。第1攪拌スクリュー23及び第2攪拌スクリュー24が回転駆動されることで、上述の循環経路に沿ってトナーが循環搬送される。
【0043】
尚、現像装置20の第1攪拌スクリュー23及び第2攪拌スクリュー24は、本来は図示しない天板で覆われている。現像装置20にトナーが補給されるトナー補給口25(受入口)は、この天板に穿孔された開口部であり、第1通路221の右端付近の上方に配置されている(図2の点線部)。トナー補給口25の上方には、トナー搬送路が形成されたトナーコンテナ30が配置されている。トナーコンテナ30は、トナーコンテナ30の長手方向(トナー搬送路が形成されている方向)が、現像装置20の長手方向(第1攪拌スクリュー23の現像剤搬送方向)に直交する方向に位置するように、現像装置20に組みつけられている。トナーコンテナ30から落下したトナーは、トナー補給口25を介して、現像装置20に補給される。
【0044】
<現像剤滞留部の説明>
次に、このトナー補給口25から新たに補給されるトナーの流れについて説明する。図3は、現像装置20に配設されたトナー補給口25および後述するトナーコンテナ30に配設されたトナー排出口33付近の概要図である。なお、図3では、説明のために、トナーコンテナ30の配置を水平方向において90度回転させて示している。実際には、トナーコンテナ30内の第1搬送部材321は、紙面手前に向かって延設され、第1攪拌スクリュー23と、トナーコンテナ30内の第1搬送部材321とは、互いに直交する位置関係となっている。
【0045】
トナーコンテナ30のトナー排出口33から供給されたトナーT2は、第1通路221に落下して既存のトナーT1と混合され、第1攪拌スクリュー23により矢印a方向に搬送される。この際、トナーは攪拌され、帯電される。
【0046】
ここで、第1攪拌スクリュー23には、トナー補給口25よりトナー搬送方向下流側に搬送能力抑制部26が設けられている。搬送能力抑制部26は、第1攪拌スクリュー23の攪拌羽根が一部欠損している部分であり、この欠損部におけるトナーの搬送量は欠損部以外の搬送量に比べて低下する。このため、第1通路221を搬送されるトナーは、搬送能力抑制部26の搬送方向上流側で滞留することになる。
【0047】
尚、本実施の形態では、第1攪拌スクリュー23の攪拌羽根が欠損した部分を搬送能力抑制部26とするが、この他に、第1攪拌スクリュー23の攪拌羽根の周縁部に回転軸と並行して棒部材を配設し、この棒部材が付設された部分が搬送能力抑制部26であってもよい。攪拌羽根に付設された棒部材によって、トナーの搬送能力が抑制され、トナーを滞留させることができる。
【0048】
搬送能力抑制部26を設けることで、第1通路221を矢印a方向へ搬送されるトナーは、搬送能力抑制部26の直ぐ上流側であって、トナー補給口25に対向する位置にて滞留し、滞留部26Aが形成される(現像剤滞留部)。従って、トナー補給口25からトナーが補給されて現像ハウジング210内のトナー量が増えると、この滞留部26Aで滞留したトナーがトナー補給口25を塞ぐように作用し、それ以上のトナーの補給を抑制する。その後、現像ハウジング210内のトナーが消費され、滞留部26Aで滞留したトナーが減少すると、トナー補給口25を塞いでいたトナーが減り、再びトナーがトナー排出口33から流入するようになる。
【0049】
トナー補給口25が滞留部26Aのトナーによって塞がれている時に、更にトナーコンテナ30のトナー排出口33から強制的にトナーが排出されると、トナー同士が押し固められて、トナーの塊が形成されてしまう。トナーの塊がトナー排出口33およびトナー補給口25付近に一度形成されると、後のトナー補給の妨げとなり、次第に現像ハウジング210内のトナー量が減少する。この結果、感光体ドラム14上のトナー像形成が不十分となり、画像かすれ等が発生する。
【0050】
<トナーコンテナの説明>
次に、本実施形態に係るトナーコンテナ30の構造および機能について説明する。図4は本発明の第1の実施形態に係るトナーコンテナ30の側面断面図である。また、図5は、同トナーコンテナ30の平面図であり、後述の天板部301をはずした状態に相当する。また、図6は、同トナーコンテナ30内の内部の位置関係を説明するための斜視図である。
【0051】
トナーコンテナ30は、トナーが収容されるトナー収容部31(現像剤収容部)と、トナーを現像装置20に供給するためのトナー排出口33を備えた突出部31Aとを備える。更に、トナーコンテナ30は、トナー収容部31からトナーを受け取って、トナー排出口33まで搬送する第1搬送部32と、トナー排出口33から排出されなかったトナーをトナー収容部31に戻すための第2搬送部34とを含む。
【0052】
トナー収容部31は、断面視で略円弧形状を有し、一の方向に延伸する収容底部311(底部)と、該収容底部311の両側部から鉛直上方に立設される側壁部312、313と、収容底部311の前面から鉛直上方に立設される前面壁314、収容底部311の後面から鉛直上方に立設される後面壁315とから構成される。更に、トナー収容部31の上方は、側壁部312、313と、前面壁314と、後面壁315とに連接される天板部301によって塞がれており、この閉じられた空間内にトナー(現像剤)が収容されている。
【0053】
また、トナー収容部31の内部には、回転自在に支持される回転パドル35(供給部材)が配置されている。回転パドル35は、軸部352を有し、該軸部352は、側壁部312、313の略中央位置にそれぞれ設けられた軸支部312a、313bによって軸支される。また、回転パドル35は、該軸部352に配設され、トナー収容部31内のトナーを攪拌、搬送するパドル部351を有する。パドル部351は4枚の板状部材からなり、この板状部材が軸部352の軸方向に沿って、隣接するように配設されている。回転パドル35は、トナーコンテナ30外に配設されたモーターM0により、図5に示す矢印R方向に回転駆動される。
【0054】
トナー収容部31の収容底部311よりも上方の位置には、後面壁315に沿って、回転パドル35の軸部352に平行に、第1搬送部32が配置されている。第1搬送部32は、断面形状において、上面側が開口し、下面側が半円状の半円筒形状を有し、水平方向に延在されている。前記半円状の下面は、半円状の湾曲面からなる第1搬送底部322によって構成されている。また、第1搬送部32は、トナー収容部31に対向する側面に回転パドル35の軸方向に亘って開口部322Bを有し、トナー収容部31と連通されている。なお、この第1搬送部32のトナー収容部31に対向する領域を第1領域A1と定義する(図6)。トナー収容部31内に収容されたトナーは、回転パドル35の回転に伴って、上方に掬い上げられ、該開口から第1領域A1に受け渡される。
【0055】
第1搬送部32は、トナー収容部31に対向する第1領域に加え、トナー収容部31よりも外側に突出するように、第1領域から第1の方向(図5の矢印方向)に円筒形状が延設された第2領域A2を有する(図6)。第1搬送部32内には、第1領域A1から第2領域A2に亘って、トナー収容部31から受け渡されたトナーを第1の方向に搬送する第1搬送部材321が配設されている。第1搬送部材321は、軸部321aと、該軸部321aの周囲に配設されたスクリュー形状を有する羽根部321b(螺旋部)とを備える。トナーコンテナ外に配設されたモーターM1(図5)によって、第1搬送部材321が矢印R1方向に回転駆動され、トナー収容部31から受け渡されたトナーが、第1の方向(矢印D1方向)に搬送される。
【0056】
第2領域A2の下流端付近には、第1搬送底部322の下面に、現像剤を現像装置20に向けて排出するトナー排出口33が配設されている。第1搬送部材321によって、第1領域A1および第2領域A2を搬送されたトナーは、トナー排出口33に至る。トナーコンテナ30と前述の現像装置20とが組みつけられると、トナー排出口33の下方に、現像ハウジング210に配設されたトナー補給口25が対向配置される。トナー排出口33まで搬送されたトナーは、トナー排出口33から随時トナーコンテナ30の外に排出され、トナー補給口25から、現像ハウジング210内に流入する。なお、トナーコンテナ30が現像装置20に組みつけられていない場合には、トナー排出口33の外側にスライド式に配設されたシャッター331が、トナー排出口33を覆い、トナーの漏れを防止する。
【0057】
本実施形態では、トナーコンテナ30と現像装置20とが図1に示すように、水平方向に隣接して配設されている。このため、上下方向に、両者が積み重なる領域が少なく、画像形成装置1全体としての高さ方向の専有スペースが抑制される。ここで、現像装置20にてトナーの補給が必要となった場合、トナーを遅滞なくトナー排出口33から供給するためには第2領域A2の内部を、ある程度のトナーで充填させておかなければならない。一方、前述のとおり、現像装置20を構成する現像ハウジング210内には、第1攪拌スクリュー23の攪拌羽根によって滞留部26が形成されている。したがって、トナーコンテナ30の第1搬送部32内を搬送されてきたトナーは、現像ハウジング210内の滞留部26に滞留するトナーが多い場合は、トナー排出口33から排出されることができない。この場合、トナー同士が押し固められて、トナーの塊が形成されてしまう。
【0058】
本実施形態では、このトナー排出口33付近でのトナーの滞留、詰まりを防止するために、第2搬送部34が備えられている。第2搬送部34は、第1搬送部32と同様に断面形状において、上面側が開口し、下面側が半円状の半円筒形状であって、第1搬送部32の第2領域A2に平行に隣接して配置されている。また、第2搬送部34は、第1搬送部32において、第1搬送部材321の搬送方向(第1の方向)下流側であって、トナー排出口33に対向する位置に入口を有し、第1搬送部32に連通されている(第1連通部36)。
【0059】
第1搬送部32内を第1搬送部材321によって搬送されたトナーのうち、トナー排出口33から排出されなかったトナーは、第1搬送部32の端部を構成する側端壁323と終端壁324(図5)とで仕切られた空間で塞き止められる。更に、第1搬送部材321から受ける搬送力によって、第1連通部36を介して、第2搬送部34側に流入する。
【0060】
第2搬送部34内には、トナー排出口33から排出されなかったトナーを第2の方向に搬送するための第2搬送部材341が回転可能に配設されている。第2搬送部材341は、軸部341aと、該軸部341aの周囲に配設されたスクリュー形状を有する羽根部341bとを備え、これらは第1搬送部材321の軸部321aおよび羽根部321bと同じ径からなる。また、第1搬送部材321の羽根部321bと第2搬送部材341の羽根部341bとは、それぞれの搬送方向において同じ間隔(ピッチ)で軸部321a、321bに配設されている。更に、本実施形態では、第1搬送部材321および第2搬送部材341の単位時間あたりの回転数も同じに設定されている。モーターM2によって、第2搬送部材341が回転駆動され、第1連通部36から受け渡されたトナーが、第1の方向とは逆の第2の方向に搬送される(図5)。
【0061】
第2搬送部34のうち、第2搬送部材341の搬送方向下流側の端部(出口)は、トナー収容部31の側壁部312に接続され、第2搬送部34とトナー収容部31とは、第2連通部37によって連通されている。したがって、第1連通部36から、第2搬送部34に受け渡されたトナーは、第2搬送部材341によって搬送された後、再度、トナー収容部31内に落下し、トナー収容部31内のトナーと混合される。
【0062】
このように、本実施形態では、第1搬送部材321によって搬送された後、トナー排出口33から排出されなかった余剰トナーが、側端壁323と終端壁324とによって塞き止められ、第1連通部36を介して、第2搬送部34に流入する。このため、トナー排出口33付近では、過度にトナーが凝集されず、トナー詰まりが生じることがない。また、第2搬送部34に流入した余剰トナーは、第2搬送部材34によって、第2の方向に搬送され、再度、トナー収容部31に流入する。このため、余剰トナーは、回転パドル35と、第1搬送部材321とによる攪拌、搬送を経て、再びトナー排出口33まで循環搬送される。よって、余剰トナーの再利用が可能となり、トナーの無駄を抑えることができる。
【0063】
また、本実施形態では、第1連通部36は、第1搬送底部322の上端部分322Aが切り欠かれることによって形成されている。したがって、第1連通部36の下方には、所定の高さを有する連通壁361が配設されている(図6)。このため、第1搬送部材32によって搬送されてきたトナーが、簡単に、第2搬送部34側に流れ出すことがなく、トナー排出口33周辺でのトナーの密度が確保される。
【0064】
また、第1連通部36でのトナーの受け渡しを促進するために、第1搬送部材321の回転方向は、断面視で、第1搬送部材321の羽根部321bの外縁が、第1搬送底部322に沿いながら第1連通部36に向かうように設定されている。同様に、第2搬送部材341の回転方向は、断面視で、第2搬送部材341の羽根部341bの外縁が、第2搬送底部342に沿いながら第1連通部36から離れるように、設定されている(図4、5の矢印R1、R2参照)。
【0065】
次に本発明の第2の実施形態に係るトナーコンテナ30について説明する。図7は、本実施形態のトナーコンテナ30の平面図であり、天板部301をはずした状態に相当する。本実施形態は、第2搬送部材343の形状が、第1搬送部材321の形状と異なる点で、第1の実施形態と相違する。したがって、この点について以下説明し、その他の構成については説明を省略する。
【0066】
第2搬送部材343は、第1搬送部材321と同様に、軸部343aと羽根部343bとを有する。しかし、羽根部343b(螺旋部)の間隔(ピッチ)が、第1搬送部材321の羽根部321bよりも大きく設定されている。すなわち、羽根部343bが1回転する際の現像剤の送り量が大きく、結果的に、第1搬送部材321と比較して、第2搬送部材343は、現像剤の単位時間あたりの搬送量が多くなる。
【0067】
このため、トナー排出口33付近で溢れた余剰トナーは、第1連通部36を介して、第2搬送部34に受け渡された後に、第2搬送部材343によって速やかに、第2の方向に搬送されることができる。このため、第1連通部36付近で現像剤が滞留することがなく、トナー排出口33付近での現像剤の詰まりがより低減される。
【0068】
本実施形態では、上記のとおり、第2搬送部材343の現像剤の単位時間あたりの搬送量を、第1搬送部材321よりも多く設定することで、トナー排出口33付近での現像剤の詰まりが更に低減する。ここで、第2搬送部材343の現像剤の単位時間あたりの搬送量の調整は、羽根部343bの間隔(ピッチ)を変更する構成に限られるものではなく、例えば、図5において、第2搬送部材341の羽根部341bと第1搬送部材321の羽根部321bとは同じ間隔(ピッチ)のままで、第2搬送部材341の回転数を高く設定することでも同じ作用を得ることができる。具体的には、モーターM1は、第1搬送部材321を、単位時間あたり第1回転数で回転駆動させる。これに対し、モーターM2は、第2搬送部材341を、第1回転数よりも所定数だけ多い第2回転数で回転駆動させる。
【0069】
次に、本発明の第3の実施形態に係るトナーコンテナ30について説明する。図8は、本実施形態のトナーコンテナ30の平面図であり、天板部301をはずした状態に相当する。本実施形態は、第2搬送部34の出口が、トナー収容部31に連通せず、第1搬送部32に連通する点で、第1の実施形態と相違する。したがって、この点について以下説明し、その他の構成については説明を省略する。
【0070】
第2搬送部34は、第2搬送部材341の搬送方向下流において、隔壁381によって仕切られる。また、第1搬送部32と第2搬送部34とを仕切る第1搬送底部322の側壁322Aの一部が切り欠かれ、開口部(出口)が形成されている。この開口部によって、第2搬送部34と第1搬送部32とが連通する第3連通部38が形成されている。第2搬送部34内を第2の方向に搬送されたトナーは、隔壁381に衝突するとともに、第2搬送部材341の搬送力を受けて、第3連通部38から、第1搬送部32に流入する。そして、第1搬送部32内の第1搬送部材321の搬送力を受けて、再び、トナー排出口33に向かって、搬送される。
【0071】
このように、本実施形態に係るトナーコンテナ30においても、トナー排出口33付近では、過度にトナーが凝集されず、トナー詰まりが生じることがない。また、第2搬送部34に流入した余剰トナーは、第2搬送部材34によって、第2の方向に搬送された後、第3連通部38を介して、第1搬送部32に流入する。このため、第1搬送部材321による攪拌、搬送を経て、余剰トナーの再利用が可能となり、トナーの無駄を抑えることができる。
【0072】
また、上記の各実施形態に係るトナーコンテナ30を備える現像装置20では、トナーの補給経路中で、トナーの詰まりが生じにくいため、現像装置内にトナーの塊が流入することが抑制される。また、トナーの詰まりによって、トナーが補給されず、現像ハウジング210内のトナー量が減少することを防ぐことができる。
【0073】
特に、現像ハウジング210内の、トナー補給口25に対向する位置に、第1攪拌スクリュー23が滞留部26を形成し、該滞留部26における現像剤の減少に伴って、トナー排出口33からトナーが補給される構成では、トナーの詰まりが生じやすい。しかし、このような構成であっても、上記の実施形態に係るトナーコンテナ30を採用することで、トナー排出口33およびトナー補給口25付近でのトナー詰まりを抑制することが可能となる。
【0074】
更に、上記の各実施形態に係るトナーコンテナ30およびそれを備えた現像装置20を有する画像形成装置1では、現像ハウジング210内のトナー量が減少し、画像のかすれを生じることが抑制される。また、現像ハウジング210内に流入するトナーの塊によって生じる画像欠陥を防ぐことができる。
【0075】
以上、本発明の実施形態に係るトナーコンテナ30について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採用することができる。
【0076】
(1)上記第2の実施形態では、第2搬送部材341の現像剤の搬送性能を、第1搬送部材321よりも高く設定することで、トナー排出口33付近での現像剤の詰まりが更に低減した。この第2搬送部材341の現像剤の搬送性能の調整は、上記の羽根部341bの間隔(ピッチ)や第2搬送部材341の回転数を変化させた構成で説明したが、これに限られるものではなく、第1搬送部材321と第2搬送部材341との形状などを異ならせ、搬送性能の大小関係を調整するものであってもよい。
【0077】
(2)また、上記の実施形態では、第2搬送部34内に第2搬送部材341を備える構成にて説明したが、これに限られるものではない。すなわち、第2搬送部34が、第1連通部36から、トナー収容部31の収容底部311まで傾斜する斜面を有するものであってもよい。この場合、余剰トナーは第1搬送部材321の搬送力によってのみ、第1連通部36から押し出され、斜面を滑りながら、トナー収容部31まで搬送される。更に、上記余剰トナーが、トナー収容部31に戻る構成だけではなく、第2搬送部34から、トナーコンテナ30外の他の搬送路や収容部に排出される構成であってもよい。
【実施例】
【0078】
次に、上記のトナーコンテナ30をの実施例として、トナー排出口33付近でのトナーの詰まりを評価した結果について説明する。
【0079】
なお、実施例及び比較例においては以下の諸元及び条件で評価を行った。
<トナーコンテナ30>
比較例1:第1搬送部32(第1搬送部材321)のみ(第2搬送部を有さない:図9)。
実施例1:第1搬送部32(第1搬送部材321)と第2搬送部34(第2搬送部材341)とを備え、第1搬送部材321と第2搬送部材341とは同じ構成。
実施例2:第1搬送部32(第1搬送部材321)と第2搬送部34(第2搬送部材341)とを備え、第1搬送部材321に比べて、第2搬送部材341の回転数が高い。
実施例3:第1搬送部32(第1搬送部材321)と第2搬送部34(第2搬送部材341)とを備え、第1搬送部材321の羽根部321bに比べて、第2搬送部材341の羽根部341bのピッチが大きい。
実施例4:第1搬送部32(第1搬送部材321)と第2搬送部34(第2搬送部材341)とを備え、第1搬送部材321に比べて、第2搬送部材341の回転数が低い。
【0080】
<装置条件>
・いずれもトナーコンテナ30を備えた現像装置20を用いて、画像形成装置1内で同条件の印刷を実行。
・印刷時間(第1搬送部材321の駆動時間):120分
・印刷条件:印字率1%
・トナー平均粒径:6.8μm
以上の条件において、トナー排出口33付近でのトナーの詰まりを評価した主要条件と評価結果を表1に示す。
【0081】
【表1】

【0082】
表1に示すとおり、第2搬送部34(第2搬送部材341)を有する実施例1〜4では、第2搬送部34を有さない比較例1に比べて、トナー排出口33付近でのトナー詰まりについて良好な結果を得ることができた。ここで、第2搬送部材341の回転数を第1搬送部材321の回転数よりも低くした実施例4では、他の実施例に比べて、若干、トナー排出口33付近での、トナーの流れが悪くなる傾向をしめした。しかし、第2搬送部34を備えているため、トナー排出口33付近の余剰トナーが第2搬送部34側に流れ出し、比較例1のようにトナー詰まりが生じることはなかった。
【符号の説明】
【0083】
1 画像形成装置
11 光走査装置
13 帯電器
14 感光体ドラム(像担持体)
15 転写ローラー
16 定着器
20 現像装置
21 現像ローラー
210 現像ハウジング(ハウジング)
23 第1攪拌スクリュー(第3搬送部材)
24 第2攪拌スクリュー
25 トナー補給口(受入口)
26 搬送能力抑制部
30 トナーコンテナ(現像剤補給装置)
301 天板部
31 トナー収容部(現像剤収容部)
311 収容底部(底部)
312、313 側壁部
312a、313b 軸支部
314 前面壁
315 後面壁
32 第1搬送部
321 第1搬送部材
321a 軸部
321b 羽根部
322 第1搬送底部
323 側端部
324 終端部
33 トナー排出口(排出口)
34 第2搬送部
341、343 第2搬送部材
341a、343a 軸部
341b、343b 羽根部
342 第2搬送底部
35 回転パドル(供給部材)
351 パドル部
352 軸部
36 第1連通部(入口)
361 連通壁
37 第2連通部(出口)
38 第3連通部(出口)
381 隔壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部を有し、現像剤を収容する現像剤収容部と、
前記現像剤収容部の底部よりも上方において、前記現像剤収容部内に配置され、前記現像剤収容部から前記現像剤を受け取る第1領域と、前記現像剤収容部よりも第1の方向に突出するように、前記第1領域から延設された第2領域とを有する第1搬送部と、
前記第1搬送部に配設され、前記現像剤を前記第1の方向に搬送する第1搬送部材と、
前記現像剤収容部に配設され、前記第1搬送部の前記第1領域に前記現像剤を供給する供給部材と、
前記第1搬送部の前記第2領域に配設され、前記現像剤が排出される排出口と、
入口と出口とを有し、前記入口が前記第1搬送部の前記第2領域に連通され、前記排出口から排出されなかった余剰現像剤を第2の方向に搬送する第2搬送部と、を備えたことを特徴とする現像剤補給装置。
【請求項2】
前記第2搬送部に配設され、前記現像剤を前記第2の方向に搬送する第2搬送部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。
【請求項3】
前記出口は、前記入口よりも前記第2搬送部材の搬送方向下流側に配設され、前記第1搬送部に連通することを特徴とする請求項2に記載の現像剤補給装置。
【請求項4】
前記出口は、前記入口よりも前記第2搬送部材の搬送方向下流側に配設され、前記現像剤収容部に連通することを特徴とする請求項2に記載の現像剤補給装置。
【請求項5】
前記第2搬送部材が前記第2の方向に前記現像剤を搬送する単位時間あたりの搬送量は、前記第1搬送部材が前記第1の方向に前記現像剤を搬送する単位時間あたりの搬送量よりも多いことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の現像剤補給装置。
【請求項6】
前記第1搬送部材および第2搬送部材を回転駆動する駆動手段を更に有し、
前記第1搬送部材および第2搬送部材は、螺旋部を有し、前記駆動手段による回転駆動によって、前記螺旋部が前記現像剤を搬送するものであり、
前記第2搬送部材の螺旋部のピッチは、前記第1搬送部材の螺旋部のピッチよりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の現像剤補給装置。
【請求項7】
前記第1搬送部材および第2搬送部材を回転駆動する駆動手段を更に有し、
前記第1搬送部材および第2搬送部材は、螺旋部を有し、前記駆動手段による回転駆動によって、前記螺旋部が前記現像剤を搬送するものであり、
前記駆動手段は、前記第2搬送部材の単位時間あたりの回転数が、前記第1搬送部材の単位時間あたりの回転数よりも大きくなるように、前記第1搬送部材および前記第2搬送部材を回転駆動することを特徴とする請求項5に記載の現像剤補給装置。
【請求項8】
ハウジングと、
前記ハウジング内に設定された現像剤搬送路と、
前記ハウジングの前記排出口に対向する位置に配設され、前記排出口から排出された現像剤を前記ハウジング内に受け入れる受入口と、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の現像剤補給装置と、を備えたことを特徴とする現像装置。
【請求項9】
前記ハウジングに配設され、前記受入口から流入した現像剤を前記現像剤搬送路内で第3の方向に搬送する第3搬送部材を備え、
前記第1の方向と前記第3の方向とは互いに交差することを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
【請求項10】
前記第3搬送部材は、前記現像剤の搬送量を低下させる搬送能力抑制部を有し、該搬送能力抑制部は、前記現像剤搬送路内であって、前記受入口に対向する位置に現像剤滞留部を形成し、
該現像剤滞留部における現像剤の減少に伴って、前記排出口から補給される現像剤が前記現像剤搬送路に流入することを特徴とする請求項9に記載の現像装置。
【請求項11】
静電潜像が形成され、該静電潜像が前記現像剤で可視化された現像剤像を担持する像担持体と、
請求項8乃至10の何れか1項に記載の現像装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−76882(P2013−76882A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217171(P2011−217171)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】