説明

生体吸収性接着剤化合物

本発明は、生体吸収性化合物ならびに外科手術用接着剤およびシーラントとして有用な組成物に関する。医学的適用および外科手術適用における使用に適した生体吸収性接着剤またはシーラントは、3つの化合物を含む。第1の化合物は、イソシアネートで末端キャップされている生体吸収性オリゴマー化合物である。第2の化合物は、ジイソシアネートで終わるかまたは末端キャップされている三官能性化合物である。第3の化合物は、芳香族ジイソシアネートである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本開示は、生体吸収性化合物ならびに外科手術用接着剤およびシーラントとして有用な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
近年、縫合を接着と置き換えるか、または縫合を接着で強化することに対する興味が増大してきている。この興味が増大した理由としては、(1)修復が達成され得る潜在的速度;(2)結合物質が、完全な閉鎖をもたらす、従って、流体の漏出を防止する能力;および(3)過剰な組織の変形なく、結合を形成する可能性が挙げられる。
【0003】
しかし、この分野における研究によって、外科医が外科手術用接着剤を受け入れるために、それらは、多くの特性を有さなければならないことが明らかになってきた。第1に、それらは、高い初期粘着性および生体組織に迅速に接着する能力を示さなければならない。第2に、その接着の強度は、接着損傷の前に、組織損傷を引き起こすほどに十分大きくなければならない。第3に、その接着剤は、架橋、好ましくは、浸透性で可撓性の架橋を形成しなければならない、第4に、その接着剤架橋および/またはその代謝生成物は、局所的組織毒性効果も発癌性効果も有してはならない。
【0004】
多くの接着剤系(例えば、アルキルシアノアクリレート、ポリアクリレート、マレイン酸無水物/メチルビニルエーテル、エポキシ系、ポリビニルアルコール、ホルムアルデヒドおよびグルタルアルデヒド樹脂ならびにイソシアネート)は、あり得る外科手術用接着剤として研究されてきた。各々、上記の基準のうちの1つ以上を満たすことはできなかったので、いずれも受け入れられなかった。これらの系の原理的研究は、それらが有する潜在的な毒性の問題であった。
【0005】
新規の代謝的に受容可能な生体吸収性ジイソシアネートベースの接着剤、特に、代謝的に受容可能な外科手術用接着剤を提供することが望ましい。生体分解性である、代謝的に受容可能な外科手術用接着剤を提供することもまた望ましい。それらの物理的特性の結果として、毒性が低い、新規の代謝的に受容可能な外科手術用接着剤を使用することによって、生体組織における創傷を閉鎖するための方法を提供することも望ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
(要旨)
本発明の組成物は、治癒の際に、医学的適用または外科手術的適用における使用に適した生体吸収性接着剤またはシーラントを提供する。これらの組成物は、3つの化合物を含む。第1の化合物は、イソシアネートで末端キャップされている吸収性オリゴマーである。それらの第1の成分を作製するために、吸収可能なオリゴマー物質は、1つ以上の加水分解可能なモノマーを二官能性または多官能性の開始剤の存在下で重合させることによって調製される。このオリゴマーを、次いで、芳香族ジイソシアネートと反応させて、そのオリゴマーの末端を形成させるかまたはエンドキャップを形成させる。第2の化合物は、ジイソシアネートで末端を形成しているかまたは末端キャップされている三官能性化合物である。第3の化合物は、芳香族ジイソシアネートである。その3つの化合物が合わされて、本発明の組成物を形成する。
【0007】
本明細書中に記載される生体吸収性化合物および組成物は、身体組織の一部を一緒に結合するか、または外科手術により移植可能なデバイスを身体組織に結合するための、外科手術用接着剤および/またはシーラントとして有用である。
【0008】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本開示に従う組成物は、a)イソシアネートで末端キャップされている生体吸収性オリゴマー;b)イソシアネートイソシアネートで末端キャップされている三官能性化合物、およびc)芳香族ジイソシアネートを含む。
【0009】
本発明の組成物のイソシアネートで末端キャップされている生体吸収性オリゴマーを調製する際の第1の工程は、二官能性開始剤または多官能性開始剤の存在下で加水分解可能なモノマーを重合して、以下の構造:
[A]−X (II)
を有する化合物を調製することであり、
ここでAは、生体吸収性基であり、好ましくは、生体吸収性ポリマーを形成することが既知の1つ以上のモノマーに由来し、nは、1〜約6であり、Xは、多官能性開始剤に由来する残基である。その生体吸収性基が由来し得る適切なモノマーとしては、グリコール酸、グリコリド、乳酸、ラクチド、1,4−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。適切な開始剤の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ジオール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−3−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール);芳香族トリオールおよびアルキルトリオール(例えば、グリセロールおよび1,1,1−トリメチロールプロパン);ポリオール(例えば、ネオペンチルグリコール、およびペンタエリスリトール);アルコールアミン(例えば、トリエタノールアミン、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、2−アミノブタノール、4−アミノブタノールなど);ジカルボン酸(例えば、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、および2−エチル−2−メチルコハク酸);芳香族ジカルボン酸(例えば、フタル酸、イソフタル酸、およびテレフタル酸)が挙げられる。
【0010】
多官能性開始剤の存在下で加水分解可能なモノマーを重合するための条件は、認識の範囲内であり、当業者の技術班以内である。例えば、その生体吸収性オリゴマーは、使用される精製モノマーを乾燥させて、その生体吸収性オリゴマーを形成し、次いで、有機金属触媒(例えば、第一スズオクトアート、塩化第一スズ、ジエチル亜鉛またはジルコニウムアセチルアセトネート(zirconium acetylacetonate)の存在下で、約20℃〜約220℃の範囲の温度で、好ましくは75℃を上回る温度で重合することによって調製され得る。その重合時間は、他の重合パラメーターに依存して1〜100時間以上の範囲であり得るが、一般には、約12〜約48時間の重合時間が、使用される。さらに、多官能性開始剤が使用される。一般に、使用される開始剤の量は、モノマーの重量に基づいて、約0.01〜約30重量%の範囲である。好ましくは、その開始剤は、モノマーの重量に基づいて、約0.5〜約20重量%の量で反応混合物中に存在する。
【0011】
一旦そのオリゴマーが調製されると、芳香族ジイソシアネートと反応することによって末端キャップされる。適切な芳香族ジイソシアネートとしては、1,4−ジイソシアナトベンゼン、1,1’−メチレンビス[4−イソシアナトベンゼン]、2,4−ジイソシアナト−1−メチルベンゼン、1,3−ジイソシアナト−2−メチルベンゼン、1,5−ジイソシアナトナフタレン、1,1’−(1−メチルエチリデン)ビス[4−イソシアナトベンゼン)ならびに1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンおよび1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0012】
ヒドロキシル末端化オリゴマーと芳香族ジイソシアネートとを反応させるための条件は、認識の範囲内または当業者の技術範囲内である。そのオリゴマーがジイソシアネートと反応されるその条件は、末端キャップされる特定のオリゴマー、使用される特定のジイソシアネート、および達成されるべき所望の程度の末端キャップに依存して広く変動し得る。通常、そのポリマーは、溶媒中に溶解され、室温で攪拌しながら、ジイソシアネートの溶液に滴下される、使用されるジイソシアネートの量は、1モルのオリゴマーあたり約2〜約8モルのジイソシアネートの範囲であり得る。適切な反応時間および温度は、約0℃〜250℃の範囲の温度で、約15分〜約72時間以上の範囲である。
【0013】
当業者は、有用なイソシアネートで末端キャップされた生体吸収性オリゴマーを調製するための他の反応スキームを容易に想定する。
【0014】
本発明の組成物の第2の成分は、ジイソシアネートで末端キャップされている三官能性化合物である。適切な三官能性化合物としては、芳香族トリオールおよびアルキルトリオール(例えば、グリセロール、およびトリメチロールプロパン);およびアルコールアミン(例えば、トリエタノールアミン、1−アミノプロパノールおよび2−アミノプロパノール、2−アミノブタノールおよび4−アミノブタノールなど)が挙げられるが、これらに限定されない。その三官能性化合物は、好ましくは、グリセロールである。その三官能性化合物は、ジイソシアネート(diisocyante)と反応される。ジイソシアネートの適切な例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:6〜20個の炭素原子を含み、NCO基における炭素原子を含まない芳香族ポリイソシアネート(例えば、o−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネートおよびp−フェニレンジイソシアネート(本明細書中以降、PDIといわれる)、2,4−トリレンジイソシアネートおよび2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネートおよびジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、アニリンホルムアルデヒド縮合生成物のホスゲン化(phosgenation)によって得られるポリメチレンポリフェニレンポリ−イソシアネート(PAPI)、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートおよびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなど;2〜18個の炭素原子を含む脂肪族ポリイソシアネート(例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(本明細書中以降、HDIといわれる)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナト−メチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチルフマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなど);4〜15個の炭素原子を含む脂環式ポリイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナト−エチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレートなど);8〜15個の炭素原子を含む脂肪族(araliphatic)ポリイソシアネート(例えば、キシリレンジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネートなど);および3つのポリイソシアネートの修飾ポリイソシアネート(ウレタン、カルビジイミド、アロファネート(allophanate)、尿素、ビウレット、ウレトジオン(urethdione)、ウレトイミン(urethimine)、イソシアヌレートおよび/またはオキサゾリドン基(例えば、ウレタン修飾TDI)、カルボジイミド修飾MDI、ウレタン修飾MDIなど);ならびにこれらのうちの1つ以上の混合物。これらのポリイソシアネートの中で、好ましいのは、芳香族ポリイソシアネート(好ましくは、ジイソシアネート)、詳細には、PDI、TDI(その2,4−アイソマーおよび2,6−アイソマー、それらの混合物および粗製TDIを含む)、MDI(4,4’−アイソマーおよび2,4’−アイソマー、それらの混合物および粗製MDI)またはPAPI)、ならびにPDI、TDIおよび/もしくはMDIに由来する修飾ポリイソシアネート(ウレタン、カルボジイミド、アロファネート、尿素、ビウレットおよび/またはイソシアヌレート基を含む)である。
【0015】
その三官能性化合物をジイソシアネートで末端キャップするために適した反応条件は、当業者の技術常識の範囲内である。使用される特定の条件は、多くの要因(選択される特定の三官能性化合物および使用される特定のジイソシアネートが挙げられる)に依存して変化する。代表的には、その三官能性化合物の溶液は、ジイソシアネートの溶液に、攪拌しながら室温で滴下される。使用されるジイソシアネートの量は、1モルの三官能性化合物あたり約2〜約8モルのジイソシアネートの範囲であり得る。適切な反応時間および温度は、約0℃〜250℃の範囲の温度で約15分〜72時間以上の範囲である。
【0016】
本発明の第3の成分は、芳香族ジイソシアネート化合物である。適切なジイソシアネート化合物の網羅的ではないリストが、最初の2つの成分の調製に関して、上記に提供される。
【0017】
その組成物の総重量に基づいて重量%でこれらの成分の相対的割合が、以下の表に記載される。
【0018】
成分 一般的範囲 好ましい範囲
末端キャップオリゴマー 50〜95% 70〜90%
末端キャップ三官能性化合物 5〜40% 8〜25%
芳香族ジイソシアネート 1〜10% 2〜5%

【0019】
本発明の組成物は、3つの成分を攪拌しながら一緒に単に混合することによって調製され得る。未完成の架橋および組成物の得られる濃化を避けるために、その組成物と水とを接触させないように注意が払われるべきである。
【0020】
架橋の際に、本発明の生体吸収性化合物は、組織接着剤またはシーラントとして使用され得る。架橋は、通常、必要に応じて、触媒の存在下で、その組成物を水に曝すことによって行われる。
【0021】
架橋を達成するための正確な反応条件は、多数の因子(例えば、使用される特定の生体吸収性オリゴマー、使用される特定の三官能性化合物、使用される特定の芳香族ジイソシアネートおよび組成物中の3つの成分の相対量)に依存して変化する。通常、その架橋反応は、20℃〜約40℃の範囲の温度で、30秒から約1時間以上にわたって行われる。使用される水の量は、通常、生体吸収性化合物1モルあたり約0.05モル〜1モルの範囲である。水は、架橋をもたらす好ましい反応物であるが、他の化合物もまた、水とともにまたは水の代わりに使用され得ることが理解されるべきである。このような化合物としては、ジエチレングリコールおよびポリエチレングリコールが挙げられる。存在する場合、その架橋反応における使用に適した触媒としては、1,4−ジアゾビシクロ[2.2.2]オクタン、トリエタノールアミン、およびジエチルアミノエタノールが挙げられる。使用される触媒の量は、架橋される化合物1kgあたり約0.005g〜約5.0gの範囲であり得る。
【0022】
本発明の組成物が移植に関して意図される場合、哺乳動物身体において天然に存在する水を使用して、または水を添加してインサイチュで架橋を達成することが可能である。しかし、より正確に架橋の条件および程度を制御するために、インプラントとしてそれを使用する前に、その化合物を部分的に架橋することは有利であり得る。
【0023】
本明細書中に記載される生体吸収性化合物および組成物は、外科手術用接着剤またはシーラントとして、例えば、身体組織の一部をともに結合するために、または外科手術メッシュ、ファスナー、インプラントなどのような外科手術デバイスを身体軟組織に接着するために、有利に有用である。
【0024】
種々の改変が本明細書中に開示される実施形態に対して成され得ることが理解される。例えば、本開示に従う組成物は、他の生体適合性物質、生体吸収性物質または非生体吸収性物質とブレンドされ得る。別の例として、選択肢的な成分(例えば、色素、増量剤、医薬品または抗菌化合物)が組成物に添加され得る。従って、上記の説明は、限定としてではなく、単に好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の特許請求の範囲の範囲および趣旨の範囲内で他の改変を想定する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、以下:
芳香族ジイソシアネートで末端キャップされた生体吸収性オリゴマー化合物;
芳香族ジイソシアネートで末端キャップされた三官能性化合物;および
芳香族ジイソシアネート、
を含む、組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、前記生体吸収性オリゴマー化合物は、以下の構造:
[A]−X
を有する化合物であり、
ここでAは、生体吸収性基であり、nは、1〜約6であり、Xは、多官能性開始剤に由来する残基である、組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の組成物であって、前記生体吸収性基は、グリコール酸、グリコリド、乳酸、ラクチド、1,4−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキサン−2−オンおよびε−カプロラクトンからなる群より選択されるモノマーに由来する基である、組成物。
【請求項4】
請求項2に記載の組成物であって、Xは、ジオール、芳香族トリオールおよびアルキルトリオール、ポリオール、アルコールアミン、ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸からなる群より選択される多官能性開始剤に由来する残基である、組成物。
【請求項5】
請求項2に記載の組成物であって、Xは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1, 6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−3−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、2−アミノブタノール、4−アミノブタノール、コハク酸、グルタール酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−エチル−2−メチルコハク酸、フタル酸、イソフタル酸、およびテレフタル酸からなる群より選択される多官能性開始剤に由来する残基である、組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の組成物であって、前記生体吸収性オリゴマーは、1,4−ジイソシアナトベンゼン、1,1’−メチレンビス[4−イソシアナトベンゼン]、2,4−ジイソシアナト−1−メチルベンゼン、1,3−ジイソシアナト−2−メチルベンゼン、1,5−ジイソシアナトナフタレン、1,1’−(1−メチルエチリデン)ビス[4−イソシアナトベンゼン)ならびに1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンおよび1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンからなる群より選択される芳香族ジイソシアネートで末端キャップされている、組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物であって、前記三官能性化合物は、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、2−アミノブタノール、4−アミノブタノールからなる群より選択される、組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、前記三官能性化合物は、1,4−ジイソシアナトベンゼン、1,1’−メチレンビス[4−イソシアナトベンゼン]、2,4−ジイソシアナト−1−メチルベンゼン、1,3−ジイソシアナト−2−メチルベンゼン、1,5−ジイソシアナトナフタレン、1,1’−(1−メチルエチリデン)ビス[4−イソシアナトベンゼン)ならびに1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンおよび1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンからなる群より選択される芳香族ジイソシアネートで末端キャップされている、組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物であって、前記芳香族ジイソシアネートは、1,4−ジイソシアナトベンゼン、1,1’−メチレンビス[4−イソシアナトベンゼン]、2,4−ジイソシアナト−1−メチルベンゼン、1,3−ジイソシアナト−2−メチルベンゼン、1,5−ジイソシアナトナフタレン、1,1’−(1−メチルエチリデン)ビス[4−イソシアナトベンゼン)ならびに1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンおよび1,4−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゼンからなる群より選択される、組成物。
【請求項10】
第1の組織表面と第2の組織表面とを接着する方法であって、該方法は、以下の工程:
該第1の組織表面および該第2の組織表面を近づける工程;ならびに
該近づけた組織表面に、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を塗布する工程、
を包含する、方法。
【請求項11】
外科手術デバイスを組織に接着する方法であって、該方法は、以下の工程:
該外科手術デバイスに、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を塗布する工程;ならびに
該外科手術デバイスと組織とを接触させる工程、
を包含する、方法。
【請求項12】
組織における欠損をシールする方法であって、該方法は、以下の工程:
欠損を含む組織部位を同定する工程;および
請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物を、該欠損の部位に塗布する工程、
を包含する、方法。

【公表番号】特表2006−503968(P2006−503968A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548471(P2004−548471)
【出願日】平成15年10月23日(2003.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2003/033826
【国際公開番号】WO2004/039857
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(500329892)タイコ ヘルスケア グループ エルピー (94)
【出願人】(505154129)
【Fターム(参考)】