生体情報監視装置および看護支援プログラム
【課題】ナースステーション内にいる看護師の業務を支援することのできる生体情報監視装置および看護支援プログラムを提供すること。
【解決手段】生体情報監視装置は、複数の生体情報モニタにより測定された複数の患者の生体情報を表示するための表示部と、各患者ごとに、患者を特定するための個人情報と、患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶するためのハードディスクとを備える。生体情報監視装置は、監視画面において、グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を同時に表示する。たとえば、領域61の色を、患者のグループごと変えて表示する。
【解決手段】生体情報監視装置は、複数の生体情報モニタにより測定された複数の患者の生体情報を表示するための表示部と、各患者ごとに、患者を特定するための個人情報と、患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶するためのハードディスクとを備える。生体情報監視装置は、監視画面において、グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を同時に表示する。たとえば、領域61の色を、患者のグループごと変えて表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報監視装置および看護支援プログラムに関し、特に、複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置、および、このような生体情報監視装置において実行される看護支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ナースステーションにて複数の患者の生体情報を監視する装置すなわち、セントラルモニタにおいて、看護を支援するための提案がなされている。
【0003】
たとえば特許文献1では、セントラルモニタで警報が発生した場合に、警報の内容を音声に変換し、その音声に変換した内容を無線通信機から看護従事者が携帯する通信端末に送信することが開示されている。このようにすることで、看護従事者は、警報の内容を各にするためにナースステーション等の警報情報表示装置が設置してある場所までいく必要がなくなるため、看護を効率的に行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−5341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、病棟の看護師はチームを分け、受け持ちの患者の看護にあたる体制をとっている。しかし、従来のセントラルモニタでは、看護師は、表示される患者の名前によって自分の受け持ちの患者を確認するしかなく、どの患者がどのチームの受け持ちなのか認識することができなかった。
【0006】
また、夜勤などの看護師の数が少なくなる時間帯などにおいては、看護師は、他のチームの患者を看護する必要が生じる場合がある。そのような場合、従来のセントラルモニタでは、看護師は、モニタリング(監視)しているどの患者を引き継いだのか、または、患者毎にどのようなことに注意すべきか、といった情報がセントラルモニタだけでは分からなかった。そのため、突然の警報時に患者に対する処置等が遅れる恐れがあった。
【0007】
従来から、患者毎に注意すべき事項を示すコメントを入力する機能を持ったセントラルモニタも存在するが、通常のモニタ画面から画面を切替えないと見る事ができない。そのため、忙しい看護業務の中で、コメントの入力および表示は、あまり使用されない機能となっている。
【0008】
上記特許文献1は、警報が発生した場合に、ナースステーション外にいる看護師の業務を支援することはできるが、ナースステーションにいる看護師の業務を支援する提案はなされていない。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ナースステーション内にいる看護師の業務を支援することのできる生体情報監視装置および看護支援プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明のある局面に従う生体情報監視装置は、複数の生体情報モニタと接続され、複数の生体情報モニタそれぞれにて測定された複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置であって、複数の生体情報モニタにより測定された複数の患者の生体情報を表示するための表示手段と、各患者ごとに、患者を特定するための個人情報と、患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶するための記憶手段と、表示手段を制御するための制御手段とを備え、制御手段は、監視画面において、グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を同時に表示する。
【0011】
好ましくは、記憶手段は、複数の患者のうちの少なくとも一人の患者についての第1のコメントをさらに記憶し、制御手段は、監視画面において、複数の患者についての生体情報とともに第1のコメントを表示する。
【0012】
好ましくは、制御手段は、監視画面における、少なくとも一人の患者の生体情報の表示領域に、第1のコメントが登録されていることを示す所定のマークを表示し、かつ、所定のマークが選択された場合に、監視画面上に第1のコメントを表示する。
【0013】
好ましくは、前記制御手段は、前記第1のコメントを表示してから一定時間経過したと判断した場合に、前記第1のコメントの表示を消去する。
【0014】
好ましくは、測定された生体情報の変化に応じて、警報を発生するための手段をさらに備え、制御手段は、複数の患者のうち、警報の発生に起因した患者についての第1のコメントを、監視画面に表示する。
【0015】
好ましくは、制御手段は、少なくとも看護チームによる分類を含む、予め定められた複数種類の分類のうち、グループ特定情報による患者のグループ分けに用いる分類の選択を受付ける。
【0016】
好ましくは、複数種類の分類は、さらに、患者の属性による分類、および、患者の病態による分類のうちの少なくともいずれかを含む。
【0017】
好ましくは、制御手段は、さらに、監視画面における、患者ごとの表示エリア内に表示された複数種類の生体情報のうちの1つが指定された場合に、指定された生体情報についての第2のコメントの入力を受付け、かつ、第2のコメントが入力された場合には、指定された生体情報に関連する位置に、特定のマークを表示し、ユーザにより特定のマークが指示された場合に、第2のコメントを監視画面上に表示する。
【0018】
なお、記憶手段は、第1のコメントと対応付けて、第1のコメントが入力された日時を記憶し、制御手段は、第1のコメントが入力された日時から一定時間経過したと判断した場合には、第1のコメントを記憶手段から消去するか否かをユーザに選択させてもよい。
【0019】
この発明の他の局面に従う看護支援プログラムは、制御部と記憶部と表示部とを備えた、複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置において、複数の患者の看護を支援するための実行されるプログラムであって、記憶部は、各患者ごとに、患者を特定するための個人情報と、患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶しており、制御部が、監視画面の表示の指示を受付けるステップと、制御部が、指示が受付けられた場合に、監視画面において、グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を、表示部に表示するステップとを含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、監視画面(基本画面)において、各患者のグループが識別可能にされた状態で、複数の患者についての生体情報が同時に表示される。そのため、ナースステーション内にいる看護師は、監視画面上に表示された患者の名前で、各患者がどのグループであるかを確認する作業が不要になる。したがって、本発明によると、ナースステーション内の看護師の業務を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1における看護支援システムの概略の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるモニタ(生体情報モニタ)の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における監視装置(生体情報監視装置)の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1における監視装置の基本画面(監視画面)の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1における監視装置の登録画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1における患者管理データのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1における監視装置が実行する基本画面表示処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1における監視装置が実行するコメント表示処理を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS106で表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1の変形例1におけるコメント表示処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2における基本画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態2におけるバイタルコメント管理データのデータ構造例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0023】
[実施の形態1]
<構成例について>
(看護支援システム)
図1は、本発明の実施の形態1における看護支援システムの概略の構成例を示す図である。
【0024】
患者支援システムは、複数の生体情報モニタ(以下「モニタ」と略す)10と、生体情報監視装置(以下「監視装置」と略す)20とを含む。複数のモニタ10と監視装置20とは、有線または無線にて接続される。
【0025】
モニタ10は、ベッド毎に設けられ、各患者の生体情報を測定する。モニタ10の前面には、測定した生体情報を表示するための表示部102と、音声を出力するためのスピーカ104と、ユーザ(看護師などの医療従事者)からの指示を受付けるための操作ボタン106aが設けられる。表示部102は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などにより実現される。
【0026】
「生体情報」とは、生体に関する情報であり、具体的には、心電図、心拍数、血圧(最高血圧値および/または最低血圧値など)および酸素飽和度など、複数種類の特性情報を含む。生体情報は、さらに、体温および呼吸(呼気あるいは吸気中の二酸化炭素濃度等)などの特性情報を含んでもよい。
【0027】
監視装置20は、モニタ10にて測定された複数の患者の生体情報を監視する。監視装置20は、セントラルモニタとも称され、通常、ナースステーションに設けられる。
【0028】
監視装置20の前面には、複数のモニタ10にて測定された生体情報などを表示するための表示部202と、音声を出力するためのスピーカ204と、ユーザ(看護師などの医療従事者)からの指示を受付けるための操作ボタン206aとが設けられる。表示部202は、指示入力部としても機能してもよく、たとえばタッチパネルにより実現されてもよい。
【0029】
(モニタ)
図2は、本発明の実施の形態1におけるモニタ10の構成例を示すブロック図である。
【0030】
図2を参照して、モニタ10は、上記構成に加え、装置全体の制御および各種演算処理を行なうための制御部101と、警報を発するための警報部103と、計時動作を行なうための計時部105と、操作ボタン106aを含む操作部106と、計測結果やプログラム等を記憶するための記憶部107と、監視装置20と通信するための通信I/F(インターフェイス)108と、電源部109と、生体情報計測部110と、プリンタ111とを含む。
【0031】
制御部101は、操作部106から入力される操作信号に基づいて記憶部107に記憶されているプログラムを読み出して実行し、それに伴って制御信号を生成して各部に出力することによって、全体を制御する。制御部101は、たとえばCPU(Central Processing Unit)によって構成される。
【0032】
生体情報計測部110は、血圧を計測するための血圧計測部21、酸素飽和度を計測するための酸素飽和度計測部22、心電図を計測するための心電計測部23、体温を計測するための体温計測部24、および患者の呼吸中の特定成分の濃度を計測するための呼吸計測部25を含む。なお、これら計測部の具体的な構成は、公知の構成であってよい。生体情報計測部110は、制御部101からの制御信号に従って、上記計測部のうち指定された計測部において生体情報を計測し、計測結果を制御部101に入力する。
【0033】
また、制御部101は、生体情報(各特性情報)が予め定められた異常値であるか否かを判定し、異常値であると判定した場合には、スピーカ104から警報音を出力するとともに、警報部103を構成するランプを発光させるよう制御する。ただし、このスピーカ104から警報音出力は、ベットサイドに医療従事者等がいる場合を除いて、通常は、操作部106の操作によって停止させられている。
【0034】
(監視装置)
図3は、本発明の実施の形態1における監視装置20の構成例を示すブロック図である。監視装置20は、たとえば一般的なパーソナルコンピュータであってよい。
【0035】
図3を参照して、監視装置20は、上記構成に加え、装置全体の制御および各種演算処理を行なうための制御部201と、警報を発するための警報部203と、計時動作を行なうための計時部205と、操作ボタン206aを含む操作部206と、計測結果やプログラム等を記憶するための記憶部207と、モニタ10と通信するための通信I/F208と、電源部209と、プリンタ211と、外部よりデータの入力を受付けるためのデータ入出力部215とを含む。
【0036】
制御部201は、操作部206から入力される操作信号に基づいて記憶部207に記憶されているプログラムを読み出して実行し、それに伴って制御信号を生成して各部に出力することによって、全体を制御する。制御部201も、モニタ10と同様、たとえばCPUによって構成される。
【0037】
警報部203は、たとえば光を発するランプにより構成される。警報部103は、LED(Light Emitting Diode)によって構成されてもよい。
【0038】
制御部201は、モニタ10より、生体情報(各特性情報)が異常値であることを示す信号が入力されると、スピーカ204から警報音を出力するとともに、警報部203を構成するランプを発光させるよう制御する。
【0039】
記憶部207は、データ保存用に設けた不揮発性の記憶媒体、たとえばシリコンディスク(半導体素子で構成されたメモリ)を含む。
【0040】
プリンタ211は、制御部201によって制御されて、生体情報の測定結果などを紙媒体に印刷する。
【0041】
データ入出力部215は、たとえば、着脱可能な記録媒体215aからプログラムやデータを読み出したり書き込んだりする。また/または、データ入出力部215は、外部の図示しないコンピュータから通信回線を介してプログラムやデータの送受信ができてもよい。
【0042】
<監視装置の機能について>
本実施の形態において、監視装置20の記憶部207は、患者ごとに、グループ特定情報と各患者についてのコメント(以下「患者コメント」という)とを記憶する。これらの情報は、ユーザによる登録処理によって記憶部207に記憶される。登録処理、および、患者管理データのデータ構造については後述するが、各情報の概要を説明する。なお、患者コメントは、各患者に必須でなくてもよい。
【0043】
「グループ特定情報」とは、患者のグループを特定するための情報である。患者のグループは、たとえば、看護チームにより分類される。その場合、グループ特定情報により、各患者がどの看護チームに担当されているかが特定される。なお、患者のグループは、看護チームによる分類に限定されず、患者の属性(年齢,性別)による分類、または、患者の病態(症状,病状)による分類などが採用されてもよい。
【0044】
「患者コメント」は、対応の患者に対し注意すべき事項として入力されたテキストデータを示す。
【0045】
制御部201は、表示部202を制御する。制御部201は、通常、監視モードで動作している。個人情報などの登録処理中は、登録モードとして動作する。
【0046】
制御部201は、監視モードでは、複数の患者についての生体情報を、同時にかつ全画面にわたって大きく表示する。監視モード時に表示される画面である監視画面は、「基本画面」ともいわれる。
【0047】
本実施の形態では、制御部201は、基本画面において、上記グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能に表示する。
【0048】
図4は、本発明の実施の形態1における監視装置20の基本画面の一例を示す図である。監視装置20は、4つのモニタ10と接続されているものと仮定する。
【0049】
図4を参照して、基本画面では、表示部202の4つの表示領域41〜44それぞれに、4つのモニタ10での生体情報の測定結果が表示されている。
【0050】
各表示領域41〜44には、患者(モニタ10)を識別するための個人番号を示した領域51、および、患者の氏名52が表示される。また、各表示領域41〜44は、心電波形などの波形を表示可能な波形領域53、測定結果を数値で表示する数値領域54を含む。波形領域53には、アラーム(警報)が発生した場合にアラーム内容を示す情報を表示するためのメッセージ領域55が含まれる。
【0051】
本実施の形態では、個人番号を示した領域51の近傍に設けられた領域61が、対応する患者のグループに応じた色で表示されている。これにより、基本画面を見た看護師は、どの患者が自分の受け持ちの患者であるかを、直感的に把握することができる。
【0052】
図4では、表示領域42において、所定のマークで示されたアイコン63が表示されている。アイコン63は、対応の患者(個人番号‘2’の患者)について患者コメントが登録されている場合に表示される。したがって、アイコン63が表示されていれば、看護師は、基本画面を別画面に切替えなくても、対応の患者についてコメントが存在することを知ることができる。
【0053】
本実施の形態では、基本画面は、「全ベッド」と示されたタグTG1が選択されている場合に表示される。入床時の登録画面や個人設定画面などは、個人番号「1」〜「4」が示されたタグTG2のいずれかが選択されている場合に表示される。
【0054】
<動作について>
本実施の形態における監視装置20の動作について、画面例を参照しながら説明する。
【0055】
(登録処理)
ここでは、少なくとも図4に示した基本画面の表示に必要となる情報の登録処理について説明する。
【0056】
制御部201は、図4に示した基本画面において、個人番号のタグTG2が選択されると、制御部201は、表示部202に表示する画面を登録画面に切替える。登録画面を表示している際に、制御部201は、患者の個人情報の入力を受付ける。また、その患者の看護チームに割り当てられた色の選択、および、患者コメントの入力を受付ける。これらの入力が終わると、制御部201は、入力された各情報を対応付けて、対応する患者の管理データとして登録する。
【0057】
図5は、本発明の実施の形態1における監視装置20の登録画面の一例を示す図である。
【0058】
図5を参照して、登録画面では、個人情報の登録に関して、患者名を入力するための欄71、患者IDを入力するための欄72、部屋番号を入力するための欄73、生年月日を入力するための欄74、性別を選択するためのボタン75a,75b、および、その患者の使用しているモニタ10を識別するためのボタン群76が設けられている。
【0059】
登録画面では、さらに、グループ特定情報の登録に関して、複数のグループ色を選択するためのボタンC1〜C6、および、グループ色の設定を除外するためのボタンC7が設けられている。たとえば、ボタンC1〜C6は、それぞれ、白、ピンク、オレンジ、黄色、緑、水色を示しているものとする。なお、各色に対応する看護チーム名を事前に登録しておき、登録画面上において、各色と看護チーム名とを関連付けて表示することとしてもよい。これにより、看護師が誤った色を選択してしまうことを防止することができる。
【0060】
登録画面では、さらに、患者コメントの入力に関して、患者に対し注意すべき事項を入力するための注意メモ欄77が設けられている。患者コメントとしては、たとえば、「感染症あり」、「不整脈が多発する場合は○○先生に連絡」、「痴呆症患者、ベッド転落の危険性あり」などが考えられる。
【0061】
当該登録画面は、たとえば、患者が入床の際に表示される。入床のボタン78が指示されると、登録画面上で入力された情報が登録される。退床の際には、たとえば、ボタン78を(たとえば3秒以上)長押しすることで、対応する患者に関して登録された情報が消去される。
【0062】
本実施の形態では、コメントを直接入力する形態としたが、予め定められた複数のコメントから選択するような形態であってもよい。つまり、予め、記憶部107に複数の定型コメントの文章がデータベースとして記憶されており、記憶された複数の定型コメントから1つまたは複数のコメントが選択されてもよい。
【0063】
また、患者コメントおよび/または個人情報は、ユーザ入力や選択によらず、接続されている図示しない外部のデータベース(電子カルテや病院内のシステムなど)から取得することもできる。その場合、取得された情報がそのまま登録画面に表示されてもよい。
【0064】
図6は、本発明の実施の形態1における患者管理データD10のデータ構造の一例を示す図である。患者管理データD10は、たとえば、記憶部207に格納される。
【0065】
図6を参照して、各患者管理データD10は、4つの項目すなわち、個人番号の項目301と、個人情報の項目302と、グループ色の項目303と、患者コメントの項目304とを含む。
【0066】
個人番号の項目301には、個人番号1〜4のいずれが記録される。
個人情報の項目302には、図5の登録画面において入力される情報のうち、患者名、患者ID、部屋番号、生年月日および性別が格納される。当該項目302に、モニタの識別情報などがさらに格納されてもよい。グループ色の項目303は、図5の登録画面のボタンC1〜C7のうち選択されたボタンに対応する色の識別データが格納される。患者コメントの項目304には、図5の登録画面の注意メモ欄77に入力されたテキストデータが格納される。
【0067】
このように、個人番号と対応付けられて、個人情報、グループ色の識別データおよび患者コメントのデータが記憶部207に格納される。なお、患者管理データD10には、病名、症状、重症度など病態に関する情報をさらに含めてもよい。
【0068】
(基本画面表示処理)
図7は、本発明の実施の形態1における監視装置20が実行する基本画面表示処理を示すフローチャートである。図7のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとして記憶部207に格納されており、制御部201がこのプログラムを読み出して実行することにより、基本画面表示処理の機能が実現される。
【0069】
図7を参照して、制御部201は、図4に示した全ベッドのタグTG1が選択されたか否かを判断する(ステップS2)。タグTG1が選択されると(ステップS2においてYES)、制御部201は、記憶部207に記録された各患者管理データD10を読出す(ステップS4)。
【0070】
制御部201は、読出した患者管理データD10の項目303に格納されたグループ色の識別データに基づき各患者のグループ色を特定する(ステップS6)。
【0071】
制御部201は、特定されたグループ色、および、複数の患者についての生体情報を同時に表示する(ステップS8)。つまり、画面上の領域61を、特定されたグループ色にて表示することで、各患者のグループを特定可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を同時に表示する。その結果、図4に示したような基本画面が表示される。
【0072】
本実施の形態では、患者管理データD10は、図6に示したような構成としたが、これらの情報が対応付けられていれば上記構成に限定されない。
【0073】
基本画面において、グループごとの色の表示専用の領域61は、個人番号を示す領域51の近傍に設けることとしたが、表示位置は限定されない。ただし、患者と色との関連付けが明確となるよう、対応の患者の表示領域41〜44内に設けることが望ましい。
【0074】
または、グループごとの色の表示専用の領域61を設ける形態に限らず、たとえば、氏名52の表示色を、グループごとの色としてもよい。
【0075】
所定のマーク63の表示位置も、図4に示した例に限定されないが、のマーク63は、患者に関するコメントの存在を示すものであるので、氏名52または個人番号を示す領域51の近傍であることが望ましい。
【0076】
(コメント表示処理)
上記登録処理によって登録された患者コメントの表示タイミングについて説明する。
【0077】
図8は、本発明の実施の形態1における監視装置20が実行するコメント表示処理を示すフローチャートである。図8のフローチャートに示す処理もまた、予めプログラムとして記憶部207に格納されており、制御部201がこのプログラムを読み出して実行することにより、コメント表示処理の機能が実現される。
【0078】
図8を参照して、制御部201は、図4に示した基本画面において、アイコン63が選択(指示)されたか否かを判断する(ステップS102)。表示部202は操作部を兼ねたタッチパネルで構成されるため、アイコン63の選択は、看護師の指で行なわれてよい。アイコン63が選択されるまで待機する(ステップS102にてNO)。
【0079】
アイコン63が選択されると(ステップS102にてYES)、制御部201は、選択されたアイコン63の位置より、患者の個人番号を特定する(ステップS104)。たとえば、記憶部207には、アイコン63の位置データと、対応する患者の個人番号とが対応付けられている。したがって、制御部201は、アイコン63が選択された位置より、個人番号が特定できる。
【0080】
次に、制御部201は、特定された患者の個人番号に対応するコメント(患者コメント)を表示部202の所定の位置に表示する(ステップS106)。具体的には、記憶部207に記憶された複数の患者管理データD10(図6)のうち、特定された個人番号で管理されている患者管理データD10を検索する。そして、検索された患者管理データD10内の患者コメントの項目304からテキストデータを読み出し、読み出したテキストデータを表示部202に表示する。
【0081】
図9は、図8のステップS106で表示される画面例を示す図である。
図9を参照して、表示領域42内のアイコン63が指示されると、画面が切替えられることなく、基本画面上に、ポップアップ画面90が表示される。ポップアップ画面90には、指示されたアイコン63の位置より特定された個人番号と、注意メモとして「感染症あり」というコメントとが含まれる。
【0082】
図9のポップアップ画面90における「閉じる」と示されたボタンが指示されると、この画面90が閉じられる。「個人設定画面へ」と示されたボタンが指示されると、個人番号‘2’で特定される患者の個人設定画面に表示画面が切替えられる。個人設定画面は、図5に示した入床の際の登録画面と同様であってよい。
【0083】
なお、ポップアップ画面90は、一定時間経過後に自動で閉じるようになっていてもよい。つまり、制御部201は、計時部205が計時する現在日時に基づいて、ポップアップ画面90を表示してから所定時間(たとえば30秒)経過したか否かを判断し、所定時間経過したと判断した場合に、ポップアップ画面90(つまり、患者コメント)を消去してもよい。このようにすることで、多忙なユーザ(看護師)の手間を減らすことができ、その結果、看護師の業務をより十分に支援することが可能となる。
【0084】
従来のセントラルモニタでは、表示画面を、監視モード時に対応の監視画面(基本画面)から他の画面(個人設定画面など)に切替えてはじめて、患者に対するコメントがあること、および、コメントの内容を知ることができた。そのため、従来のセントラルモニタでは、患者に対するコメントを付箋に書き、その付箋をセントラルモニタの画面枠などに貼りつける、ということが慣習的に行なわれていた。
【0085】
これに対し、本実施の形態では、看護師は、基本画面上のアイコン63により、対応の患者には注意メモ(コメント)が登録されていることを知ることができる。また、アイコン63を指示するだけで、基本画面上のポップアップ画面90に、対象の患者に対するコメント(患者コメント)が表示される。したがって、看護師は、わざわざ表示画面を、基本画面から個人設定の画面に切替えなくても、その患者についての注意メモを見ることができる。その結果、従来、看護師がマニュアルで行なっていた付箋の機能を、本実施の形態の監視装置20はアイコン63によって実現することができる。
【0086】
本実施の形態では、通常は、アイコン63により患者コメントの存在を知らせるだけである。したがって、患者コメントをメッセージ領域55に常に表示しておく形態に比べて、邪魔にならずに済む。また、看護師は、領域61の色によって、自分の受け持ちが分かるため、自分の受け持ちの患者のコメントだけを選択的に見ることもできる。
【0087】
なお、患者コメントの入力/変更から一定時間(たとえば2日)経過すれば、患者管理データD10から患者コメントのデータを自動的に消去することとしてもよい。この場合、たとえば、患者管理データD10の項目304(図6)において、患者コメントのテキストデータと対応付けて、その患者コメントが入力(変更を含む)された日時を格納しておく。そして、計時部205が計時する現在日時が、項目304に記録された日時から所定時間経過したと判断した場合に、患者コメントを消去する。または、自動的に消去するのではなく、消去してもよいか否かをユーザに選択させてもよい。つまり、現在日時が、項目304に記録された日時から所定時間経過したと判断した場合に、消去対象の患者コメントと、その患者コメントと対応付けて記憶されていた日時(患者コメントが入力された日時)とを基本画面上に表示する。その状態で、表示中の患者コメントを、消去してもよいか否かをユーザに選択させてもよい。このようにすることで、いつまでも、古いコメント(適切でないコメント)が、患者に対する注意事項として表示されることを防止することができる。
【0088】
<変形例1>
上記実施の形態1では、看護師が基本画面上のアイコン(マーク63)を指示した場合に、基本画面上で患者コメントが見られるようにしたが、基本画面上で見られれば、このようなタイミングに限定されない。
【0089】
監視装置20は、いずれかの患者の生体情報の異常が検出されれば、アラーム(警報)を発生させる機能を有している。したがって、アイコン選択のタイミングに代えて/加えて、アラーム発生のタイミングで患者コメントを表示してもよい。
【0090】
図10は、本発明の実施の形態1の変形例1におけるコメント表示処理を示すフローチャートである。図10のフローチャートに示す処理もまた、予めプログラムとして記憶部207に格納されており、制御部201がこのプログラムを読み出して実行することにより、コメント表示処理の機能が実現される。
【0091】
図10を参照して、制御部201は、アラームが発生したか否かを判断する(ステップS202)。アラームが発生するまで待機する(ステップS202にてNO)。なお、生体情報の異常を検出する機能およびアラームを発生させる機能は公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0092】
アラームが発生すると、制御部201は、アラーム対象の生体情報が測定された患者の個人番号を特定する(ステップS204)。
【0093】
個人番号が特定されると、図8と同様に、制御部201は、特定された患者の個人番号に対応するコメント(患者コメント)を表示部202の所定の位置に表示する(ステップS206)。
【0094】
以上のように、本変形例によると、アラームが発生した場合に、注意すべき患者のコメントが自動的に表示される。そのため、看護師は、患者コメントを表示させるための操作(マーク63の選択)をしなくても、注目すべき患者のコメントを見ることができる。その結果、注目すべき患者の処置などを素早くかつ適切に行なうことができる。
【0095】
また、患者コメントは、上記のような表示タイミングに代えて/加え、看護師の交代時に表示してもよい。
【0096】
看護師は、3交代制であり、決まった時間で入れ替わる。そのため、看護師が入れ替わる時間になったことを検知した場合に、図9に示したようなポップアップ画面を表示してもよい。つまり、事前に、8時間ごとに患者コメントを表示するよう設定しておき、図示しない計時部からの信号に基づいて、8時間が経過する度に、患者コメントを表示してもよい。
【0097】
<変形例2>
上記実施の形態1では、患者のグループは、看護チームにより決定されることとた。看護チームの分け方は、病院により異なることもあるため、どの看護チームがどの色に対応しているかは、監視装置20の近傍に紙で示しておくか、記憶部207に看護チーム名と色との対応関係を登録する必要があった。
【0098】
しかし、患者のグループ分けに、患者の属性による分類、あるいは、患者の病態による分類を使用する場合には、予め、属性または病態と、色との対応関係を定めておいてもよい。そのようにすることで、図5に示したような登録画面において、各色がどの属性または病態に対応しているかを固定的に表示することもできる。
【0099】
または、患者の属性をグループ分けに使う場合には、生年月日および/または性別が入力された時点で、自動的に色を割り当ててもよい。このような場合、看護師が患者ごとに色の選択をしなくても、適切に患者をグループ分けすることができる。
【0100】
登録画面または個人設定画面に、「手術直後」、「透析患者」などといった病態の選択も可能にしておいてもよい。その場合、病態による患者のグループ分けも、自動的に行なうことができる。
【0101】
同様に、ユーザの操作によって、看護チーム名と色との対応関係を、記憶部207に登録しておく場合には、看護チームによる患者のグループ分けも自動的に行なうことができる。つまり、登録画面または個人設定画面に、看護チームの選択を可能にしておき、看護チームの選択がされると、対応の患者には、選択された看護チームに対応する色が割り当てられてもよい。
【0102】
<変形例3>
変形例2のように自動的に色が割り当てられる場合には、色によるグループ分けに使う種類を、ユーザ(看護師)が選択できてもよい。つまり、看護チームによる分類、患者の属性による分類、患者の病態による分類のうち、いずれか一つを選択できてもよい。このような選択自体も、基本画面上でできるようにしてもよい。
【0103】
上記実施の形態1では、各患者管理データD10に、グループ特定情報として、色の識別データが含まれた。しかし、この例では、各患者管理データに、グループ特定情報として、病態のデータ、および、看護チームのデータが含まれればよい。なお、本変形例の場合、記憶部207には、看護チーム、属性(年齢,性別)および病態の各々が、色と対応付けられて記憶されているものとする。
【0104】
グループ分けに使う種類がユーザにより選択されると、選択された種類に対応するデータ(看護チーム、属性および病態のいずれか)を各患者管理データより読み出し、読み出したデータと対応付けられている色を特定する。色が特定されると、制御部201は、図4に示したような基本画面の領域61に、患者ごとに特定された色を表示することができる。
【0105】
このように、本変形例によると、状況に応じてグループ分けの種類を変更することができる。つまり、看護師は、監視中の複数の患者それぞれの看護チームを知りたい場合は、看護チームによる分類を選択し、各患者の病態を知りたい場合は、病態による分類を選択すればよい。したがって、本変形例によると、看護師は、より効率的に複数の患者の看護業務を行なうことができる。
【0106】
<変形例4>
上記実施の形態1では、患者コメントを入力または変更する際には、基本画面を別画面に切替えるものとした。しかしながら、基本画面の所定の位置(たとえば、表示領域44の下部)に、患者コメント入力のためのボタン(図示せず)を表示し、当該ボタンの選択を受付けると、コメント入力のためのポップアップ画面を基本画面上に表示することとしてもよい。コメント入力のためのポップアップ画面の位置は、たとえば、図9のポップアップ画面90と同様に、基本画面の中央であってもよい。なお、いずれのポップアップ画面も、画面中央の位置に限定されない。
【0107】
このようにすることで、画面を切替えなくても患者コメントの入力ができるため、画面切替えの煩わしさが軽減される。その結果、各患者について最新の注意メモがコメントとして登録される可能性が高くなり、より適切な看護業務を行なうことが可能になる。
【0108】
[実施の形態2]
上記実施の形態1では、患者コメントを基本画面で表示できるような例を示したが、本実施の形態では、さらに、各生体情報のコメントの入力および表示を基本画面上で行なう。
【0109】
なお、本実施の形態における監視装置の構成および基本的な動作は実施の形態1と同様である。したがって、以下に実施の形態1と異なる部分のみ説明する。
【0110】
図11は、本発明の実施の形態2における基本画面の一例を示す図である。
図11を参照して、本実施の形態では、バイタルコメント入力のためのボタン65が基本画面の所定の位置(たとえば、表示領域44の下部)に表示される。制御部201は、当該ボタン65の選択が受付けられると、次に、表示領域41〜44のうちどの位置が指定されたかを検出する。たとえば、個人番号1の表示領域41における数値領域54の心拍数(HR)が表示された位置が指定されたとする。そうすると、指定された位置の座標情報により、対象となる個人番号および生体情報の種類が特定される。
【0111】
個人番号および生体情報の種類が特定されると、バイタルコメントの入力画面が表示される。このようなバイタルコメントの入力画面も、変形例4と同様のポップアップ画面で行なわれてよい。
【0112】
ポップアップ画面には、たとえば、特定された個人番号と、生体情報の種類(心拍数)とが表示される。
【0113】
図12は、本発明の実施の形態2におけるバイタルコメント管理データD20のデータ構造例を示す図である。バイタルコメント管理データD20は、たとえば、記憶部207に格納される。
【0114】
図12を参照して、各バイタルコメント管理データD20は、個人番号の項目401と、バイタル位置情報の項目402とを含む。
【0115】
個人番号の項目401には、個人番号1〜4のいずれが記録される。
バイタル位置情報の項目402には、各生体情報と対応付けて、座標データ、および、バイタルコメントとして入力されたテキストデータが格納される。これにより、各生体情報の表示位置とバイタルコメントとが対応付けられて記憶される。
【0116】
再び図11を参照して、上記のようなバイタルコメント管理データD20が格納されるため、バイタルコメントが入力されると、基本画面では、所定のマーク67が表示される。本実施の形態では、患者コメントのマーク63とバイタルコメントのマーク67とを同一としたが限定的ではない。
【0117】
マーク67は、たとえば、コメント入力のときに指定された位置に表示されてもよいし、特定された生体情報の数値が隠れないように、各数値の表示領域ごとに予め定められた位置に表示されてもよい。
【0118】
監視装置20において、各表示領域41〜44内で、生体情報の表示位置が変更されることがある。本実施の形態によると、生体情報の種類とバイタルコメントとが対応付けられて記憶されているため、生体情報の表示位置が変わったとしても、変更後の表示位置に追従してマーク63を表示することができる。
【0119】
なお、マーク63が選択された場合には、対象の患者の個人番号、生体情報の種類、および、その生体情報に対するコメントが表示される。また、図9に示したポップアップ画面90と同様に、「閉じる」と示されたボタン、および、「個人設定画面へ」と示されたボタンが表示されてもよい。
【0120】
上記各実施の形態および各変形例では、患者のグループを色によって識別することとしたが、たとえば、文字、記号あるいは図形によって識別することとしてもよい。
【0121】
なお、各実施の形態および各変形例を組み合わせてもよい。
また、本発明の各実施の形態および各変形例に係る監視装置20が行なう、看護支援方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、当該プログラムをコンピュータが読取可能な一時的でない(non-transitory)記録媒体に記録される。このような「コンピュータ読取可能な記録媒体」は、たとえば、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどの磁気記録媒体などを含む。また、このようなプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0122】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0123】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0124】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記憶された記憶媒体とを含む。
【0125】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0126】
10 モニタ、20 監視装置、21 血圧計測部、22 酸素飽和度計測部、23 心電計測部、24 体温計測部、25 呼吸計測部、101,201 制御部、102,202 表示部、103,203 警報部、104,204 スピーカ、105,205 計時部、106,206 操作部、106a,206a 操作ボタン、107,207 記憶部、108,208 通信I/F、109,209 電源部、110 生体情報計測部、111,211 プリンタ、215 データ入出力部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報監視装置および看護支援プログラムに関し、特に、複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置、および、このような生体情報監視装置において実行される看護支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ナースステーションにて複数の患者の生体情報を監視する装置すなわち、セントラルモニタにおいて、看護を支援するための提案がなされている。
【0003】
たとえば特許文献1では、セントラルモニタで警報が発生した場合に、警報の内容を音声に変換し、その音声に変換した内容を無線通信機から看護従事者が携帯する通信端末に送信することが開示されている。このようにすることで、看護従事者は、警報の内容を各にするためにナースステーション等の警報情報表示装置が設置してある場所までいく必要がなくなるため、看護を効率的に行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−5341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、病棟の看護師はチームを分け、受け持ちの患者の看護にあたる体制をとっている。しかし、従来のセントラルモニタでは、看護師は、表示される患者の名前によって自分の受け持ちの患者を確認するしかなく、どの患者がどのチームの受け持ちなのか認識することができなかった。
【0006】
また、夜勤などの看護師の数が少なくなる時間帯などにおいては、看護師は、他のチームの患者を看護する必要が生じる場合がある。そのような場合、従来のセントラルモニタでは、看護師は、モニタリング(監視)しているどの患者を引き継いだのか、または、患者毎にどのようなことに注意すべきか、といった情報がセントラルモニタだけでは分からなかった。そのため、突然の警報時に患者に対する処置等が遅れる恐れがあった。
【0007】
従来から、患者毎に注意すべき事項を示すコメントを入力する機能を持ったセントラルモニタも存在するが、通常のモニタ画面から画面を切替えないと見る事ができない。そのため、忙しい看護業務の中で、コメントの入力および表示は、あまり使用されない機能となっている。
【0008】
上記特許文献1は、警報が発生した場合に、ナースステーション外にいる看護師の業務を支援することはできるが、ナースステーションにいる看護師の業務を支援する提案はなされていない。
【0009】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ナースステーション内にいる看護師の業務を支援することのできる生体情報監視装置および看護支援プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明のある局面に従う生体情報監視装置は、複数の生体情報モニタと接続され、複数の生体情報モニタそれぞれにて測定された複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置であって、複数の生体情報モニタにより測定された複数の患者の生体情報を表示するための表示手段と、各患者ごとに、患者を特定するための個人情報と、患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶するための記憶手段と、表示手段を制御するための制御手段とを備え、制御手段は、監視画面において、グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を同時に表示する。
【0011】
好ましくは、記憶手段は、複数の患者のうちの少なくとも一人の患者についての第1のコメントをさらに記憶し、制御手段は、監視画面において、複数の患者についての生体情報とともに第1のコメントを表示する。
【0012】
好ましくは、制御手段は、監視画面における、少なくとも一人の患者の生体情報の表示領域に、第1のコメントが登録されていることを示す所定のマークを表示し、かつ、所定のマークが選択された場合に、監視画面上に第1のコメントを表示する。
【0013】
好ましくは、前記制御手段は、前記第1のコメントを表示してから一定時間経過したと判断した場合に、前記第1のコメントの表示を消去する。
【0014】
好ましくは、測定された生体情報の変化に応じて、警報を発生するための手段をさらに備え、制御手段は、複数の患者のうち、警報の発生に起因した患者についての第1のコメントを、監視画面に表示する。
【0015】
好ましくは、制御手段は、少なくとも看護チームによる分類を含む、予め定められた複数種類の分類のうち、グループ特定情報による患者のグループ分けに用いる分類の選択を受付ける。
【0016】
好ましくは、複数種類の分類は、さらに、患者の属性による分類、および、患者の病態による分類のうちの少なくともいずれかを含む。
【0017】
好ましくは、制御手段は、さらに、監視画面における、患者ごとの表示エリア内に表示された複数種類の生体情報のうちの1つが指定された場合に、指定された生体情報についての第2のコメントの入力を受付け、かつ、第2のコメントが入力された場合には、指定された生体情報に関連する位置に、特定のマークを表示し、ユーザにより特定のマークが指示された場合に、第2のコメントを監視画面上に表示する。
【0018】
なお、記憶手段は、第1のコメントと対応付けて、第1のコメントが入力された日時を記憶し、制御手段は、第1のコメントが入力された日時から一定時間経過したと判断した場合には、第1のコメントを記憶手段から消去するか否かをユーザに選択させてもよい。
【0019】
この発明の他の局面に従う看護支援プログラムは、制御部と記憶部と表示部とを備えた、複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置において、複数の患者の看護を支援するための実行されるプログラムであって、記憶部は、各患者ごとに、患者を特定するための個人情報と、患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶しており、制御部が、監視画面の表示の指示を受付けるステップと、制御部が、指示が受付けられた場合に、監視画面において、グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を、表示部に表示するステップとを含む。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、監視画面(基本画面)において、各患者のグループが識別可能にされた状態で、複数の患者についての生体情報が同時に表示される。そのため、ナースステーション内にいる看護師は、監視画面上に表示された患者の名前で、各患者がどのグループであるかを確認する作業が不要になる。したがって、本発明によると、ナースステーション内の看護師の業務を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態1における看護支援システムの概略の構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるモニタ(生体情報モニタ)の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1における監視装置(生体情報監視装置)の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1における監視装置の基本画面(監視画面)の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1における監視装置の登録画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1における患者管理データのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1における監視装置が実行する基本画面表示処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1における監視装置が実行するコメント表示処理を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS106で表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態1の変形例1におけるコメント表示処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2における基本画面の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態2におけるバイタルコメント管理データのデータ構造例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0023】
[実施の形態1]
<構成例について>
(看護支援システム)
図1は、本発明の実施の形態1における看護支援システムの概略の構成例を示す図である。
【0024】
患者支援システムは、複数の生体情報モニタ(以下「モニタ」と略す)10と、生体情報監視装置(以下「監視装置」と略す)20とを含む。複数のモニタ10と監視装置20とは、有線または無線にて接続される。
【0025】
モニタ10は、ベッド毎に設けられ、各患者の生体情報を測定する。モニタ10の前面には、測定した生体情報を表示するための表示部102と、音声を出力するためのスピーカ104と、ユーザ(看護師などの医療従事者)からの指示を受付けるための操作ボタン106aが設けられる。表示部102は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などにより実現される。
【0026】
「生体情報」とは、生体に関する情報であり、具体的には、心電図、心拍数、血圧(最高血圧値および/または最低血圧値など)および酸素飽和度など、複数種類の特性情報を含む。生体情報は、さらに、体温および呼吸(呼気あるいは吸気中の二酸化炭素濃度等)などの特性情報を含んでもよい。
【0027】
監視装置20は、モニタ10にて測定された複数の患者の生体情報を監視する。監視装置20は、セントラルモニタとも称され、通常、ナースステーションに設けられる。
【0028】
監視装置20の前面には、複数のモニタ10にて測定された生体情報などを表示するための表示部202と、音声を出力するためのスピーカ204と、ユーザ(看護師などの医療従事者)からの指示を受付けるための操作ボタン206aとが設けられる。表示部202は、指示入力部としても機能してもよく、たとえばタッチパネルにより実現されてもよい。
【0029】
(モニタ)
図2は、本発明の実施の形態1におけるモニタ10の構成例を示すブロック図である。
【0030】
図2を参照して、モニタ10は、上記構成に加え、装置全体の制御および各種演算処理を行なうための制御部101と、警報を発するための警報部103と、計時動作を行なうための計時部105と、操作ボタン106aを含む操作部106と、計測結果やプログラム等を記憶するための記憶部107と、監視装置20と通信するための通信I/F(インターフェイス)108と、電源部109と、生体情報計測部110と、プリンタ111とを含む。
【0031】
制御部101は、操作部106から入力される操作信号に基づいて記憶部107に記憶されているプログラムを読み出して実行し、それに伴って制御信号を生成して各部に出力することによって、全体を制御する。制御部101は、たとえばCPU(Central Processing Unit)によって構成される。
【0032】
生体情報計測部110は、血圧を計測するための血圧計測部21、酸素飽和度を計測するための酸素飽和度計測部22、心電図を計測するための心電計測部23、体温を計測するための体温計測部24、および患者の呼吸中の特定成分の濃度を計測するための呼吸計測部25を含む。なお、これら計測部の具体的な構成は、公知の構成であってよい。生体情報計測部110は、制御部101からの制御信号に従って、上記計測部のうち指定された計測部において生体情報を計測し、計測結果を制御部101に入力する。
【0033】
また、制御部101は、生体情報(各特性情報)が予め定められた異常値であるか否かを判定し、異常値であると判定した場合には、スピーカ104から警報音を出力するとともに、警報部103を構成するランプを発光させるよう制御する。ただし、このスピーカ104から警報音出力は、ベットサイドに医療従事者等がいる場合を除いて、通常は、操作部106の操作によって停止させられている。
【0034】
(監視装置)
図3は、本発明の実施の形態1における監視装置20の構成例を示すブロック図である。監視装置20は、たとえば一般的なパーソナルコンピュータであってよい。
【0035】
図3を参照して、監視装置20は、上記構成に加え、装置全体の制御および各種演算処理を行なうための制御部201と、警報を発するための警報部203と、計時動作を行なうための計時部205と、操作ボタン206aを含む操作部206と、計測結果やプログラム等を記憶するための記憶部207と、モニタ10と通信するための通信I/F208と、電源部209と、プリンタ211と、外部よりデータの入力を受付けるためのデータ入出力部215とを含む。
【0036】
制御部201は、操作部206から入力される操作信号に基づいて記憶部207に記憶されているプログラムを読み出して実行し、それに伴って制御信号を生成して各部に出力することによって、全体を制御する。制御部201も、モニタ10と同様、たとえばCPUによって構成される。
【0037】
警報部203は、たとえば光を発するランプにより構成される。警報部103は、LED(Light Emitting Diode)によって構成されてもよい。
【0038】
制御部201は、モニタ10より、生体情報(各特性情報)が異常値であることを示す信号が入力されると、スピーカ204から警報音を出力するとともに、警報部203を構成するランプを発光させるよう制御する。
【0039】
記憶部207は、データ保存用に設けた不揮発性の記憶媒体、たとえばシリコンディスク(半導体素子で構成されたメモリ)を含む。
【0040】
プリンタ211は、制御部201によって制御されて、生体情報の測定結果などを紙媒体に印刷する。
【0041】
データ入出力部215は、たとえば、着脱可能な記録媒体215aからプログラムやデータを読み出したり書き込んだりする。また/または、データ入出力部215は、外部の図示しないコンピュータから通信回線を介してプログラムやデータの送受信ができてもよい。
【0042】
<監視装置の機能について>
本実施の形態において、監視装置20の記憶部207は、患者ごとに、グループ特定情報と各患者についてのコメント(以下「患者コメント」という)とを記憶する。これらの情報は、ユーザによる登録処理によって記憶部207に記憶される。登録処理、および、患者管理データのデータ構造については後述するが、各情報の概要を説明する。なお、患者コメントは、各患者に必須でなくてもよい。
【0043】
「グループ特定情報」とは、患者のグループを特定するための情報である。患者のグループは、たとえば、看護チームにより分類される。その場合、グループ特定情報により、各患者がどの看護チームに担当されているかが特定される。なお、患者のグループは、看護チームによる分類に限定されず、患者の属性(年齢,性別)による分類、または、患者の病態(症状,病状)による分類などが採用されてもよい。
【0044】
「患者コメント」は、対応の患者に対し注意すべき事項として入力されたテキストデータを示す。
【0045】
制御部201は、表示部202を制御する。制御部201は、通常、監視モードで動作している。個人情報などの登録処理中は、登録モードとして動作する。
【0046】
制御部201は、監視モードでは、複数の患者についての生体情報を、同時にかつ全画面にわたって大きく表示する。監視モード時に表示される画面である監視画面は、「基本画面」ともいわれる。
【0047】
本実施の形態では、制御部201は、基本画面において、上記グループ特定情報に基づき特定される各患者のグループを識別可能に表示する。
【0048】
図4は、本発明の実施の形態1における監視装置20の基本画面の一例を示す図である。監視装置20は、4つのモニタ10と接続されているものと仮定する。
【0049】
図4を参照して、基本画面では、表示部202の4つの表示領域41〜44それぞれに、4つのモニタ10での生体情報の測定結果が表示されている。
【0050】
各表示領域41〜44には、患者(モニタ10)を識別するための個人番号を示した領域51、および、患者の氏名52が表示される。また、各表示領域41〜44は、心電波形などの波形を表示可能な波形領域53、測定結果を数値で表示する数値領域54を含む。波形領域53には、アラーム(警報)が発生した場合にアラーム内容を示す情報を表示するためのメッセージ領域55が含まれる。
【0051】
本実施の形態では、個人番号を示した領域51の近傍に設けられた領域61が、対応する患者のグループに応じた色で表示されている。これにより、基本画面を見た看護師は、どの患者が自分の受け持ちの患者であるかを、直感的に把握することができる。
【0052】
図4では、表示領域42において、所定のマークで示されたアイコン63が表示されている。アイコン63は、対応の患者(個人番号‘2’の患者)について患者コメントが登録されている場合に表示される。したがって、アイコン63が表示されていれば、看護師は、基本画面を別画面に切替えなくても、対応の患者についてコメントが存在することを知ることができる。
【0053】
本実施の形態では、基本画面は、「全ベッド」と示されたタグTG1が選択されている場合に表示される。入床時の登録画面や個人設定画面などは、個人番号「1」〜「4」が示されたタグTG2のいずれかが選択されている場合に表示される。
【0054】
<動作について>
本実施の形態における監視装置20の動作について、画面例を参照しながら説明する。
【0055】
(登録処理)
ここでは、少なくとも図4に示した基本画面の表示に必要となる情報の登録処理について説明する。
【0056】
制御部201は、図4に示した基本画面において、個人番号のタグTG2が選択されると、制御部201は、表示部202に表示する画面を登録画面に切替える。登録画面を表示している際に、制御部201は、患者の個人情報の入力を受付ける。また、その患者の看護チームに割り当てられた色の選択、および、患者コメントの入力を受付ける。これらの入力が終わると、制御部201は、入力された各情報を対応付けて、対応する患者の管理データとして登録する。
【0057】
図5は、本発明の実施の形態1における監視装置20の登録画面の一例を示す図である。
【0058】
図5を参照して、登録画面では、個人情報の登録に関して、患者名を入力するための欄71、患者IDを入力するための欄72、部屋番号を入力するための欄73、生年月日を入力するための欄74、性別を選択するためのボタン75a,75b、および、その患者の使用しているモニタ10を識別するためのボタン群76が設けられている。
【0059】
登録画面では、さらに、グループ特定情報の登録に関して、複数のグループ色を選択するためのボタンC1〜C6、および、グループ色の設定を除外するためのボタンC7が設けられている。たとえば、ボタンC1〜C6は、それぞれ、白、ピンク、オレンジ、黄色、緑、水色を示しているものとする。なお、各色に対応する看護チーム名を事前に登録しておき、登録画面上において、各色と看護チーム名とを関連付けて表示することとしてもよい。これにより、看護師が誤った色を選択してしまうことを防止することができる。
【0060】
登録画面では、さらに、患者コメントの入力に関して、患者に対し注意すべき事項を入力するための注意メモ欄77が設けられている。患者コメントとしては、たとえば、「感染症あり」、「不整脈が多発する場合は○○先生に連絡」、「痴呆症患者、ベッド転落の危険性あり」などが考えられる。
【0061】
当該登録画面は、たとえば、患者が入床の際に表示される。入床のボタン78が指示されると、登録画面上で入力された情報が登録される。退床の際には、たとえば、ボタン78を(たとえば3秒以上)長押しすることで、対応する患者に関して登録された情報が消去される。
【0062】
本実施の形態では、コメントを直接入力する形態としたが、予め定められた複数のコメントから選択するような形態であってもよい。つまり、予め、記憶部107に複数の定型コメントの文章がデータベースとして記憶されており、記憶された複数の定型コメントから1つまたは複数のコメントが選択されてもよい。
【0063】
また、患者コメントおよび/または個人情報は、ユーザ入力や選択によらず、接続されている図示しない外部のデータベース(電子カルテや病院内のシステムなど)から取得することもできる。その場合、取得された情報がそのまま登録画面に表示されてもよい。
【0064】
図6は、本発明の実施の形態1における患者管理データD10のデータ構造の一例を示す図である。患者管理データD10は、たとえば、記憶部207に格納される。
【0065】
図6を参照して、各患者管理データD10は、4つの項目すなわち、個人番号の項目301と、個人情報の項目302と、グループ色の項目303と、患者コメントの項目304とを含む。
【0066】
個人番号の項目301には、個人番号1〜4のいずれが記録される。
個人情報の項目302には、図5の登録画面において入力される情報のうち、患者名、患者ID、部屋番号、生年月日および性別が格納される。当該項目302に、モニタの識別情報などがさらに格納されてもよい。グループ色の項目303は、図5の登録画面のボタンC1〜C7のうち選択されたボタンに対応する色の識別データが格納される。患者コメントの項目304には、図5の登録画面の注意メモ欄77に入力されたテキストデータが格納される。
【0067】
このように、個人番号と対応付けられて、個人情報、グループ色の識別データおよび患者コメントのデータが記憶部207に格納される。なお、患者管理データD10には、病名、症状、重症度など病態に関する情報をさらに含めてもよい。
【0068】
(基本画面表示処理)
図7は、本発明の実施の形態1における監視装置20が実行する基本画面表示処理を示すフローチャートである。図7のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとして記憶部207に格納されており、制御部201がこのプログラムを読み出して実行することにより、基本画面表示処理の機能が実現される。
【0069】
図7を参照して、制御部201は、図4に示した全ベッドのタグTG1が選択されたか否かを判断する(ステップS2)。タグTG1が選択されると(ステップS2においてYES)、制御部201は、記憶部207に記録された各患者管理データD10を読出す(ステップS4)。
【0070】
制御部201は、読出した患者管理データD10の項目303に格納されたグループ色の識別データに基づき各患者のグループ色を特定する(ステップS6)。
【0071】
制御部201は、特定されたグループ色、および、複数の患者についての生体情報を同時に表示する(ステップS8)。つまり、画面上の領域61を、特定されたグループ色にて表示することで、各患者のグループを特定可能にした状態で、複数の患者についての生体情報を同時に表示する。その結果、図4に示したような基本画面が表示される。
【0072】
本実施の形態では、患者管理データD10は、図6に示したような構成としたが、これらの情報が対応付けられていれば上記構成に限定されない。
【0073】
基本画面において、グループごとの色の表示専用の領域61は、個人番号を示す領域51の近傍に設けることとしたが、表示位置は限定されない。ただし、患者と色との関連付けが明確となるよう、対応の患者の表示領域41〜44内に設けることが望ましい。
【0074】
または、グループごとの色の表示専用の領域61を設ける形態に限らず、たとえば、氏名52の表示色を、グループごとの色としてもよい。
【0075】
所定のマーク63の表示位置も、図4に示した例に限定されないが、のマーク63は、患者に関するコメントの存在を示すものであるので、氏名52または個人番号を示す領域51の近傍であることが望ましい。
【0076】
(コメント表示処理)
上記登録処理によって登録された患者コメントの表示タイミングについて説明する。
【0077】
図8は、本発明の実施の形態1における監視装置20が実行するコメント表示処理を示すフローチャートである。図8のフローチャートに示す処理もまた、予めプログラムとして記憶部207に格納されており、制御部201がこのプログラムを読み出して実行することにより、コメント表示処理の機能が実現される。
【0078】
図8を参照して、制御部201は、図4に示した基本画面において、アイコン63が選択(指示)されたか否かを判断する(ステップS102)。表示部202は操作部を兼ねたタッチパネルで構成されるため、アイコン63の選択は、看護師の指で行なわれてよい。アイコン63が選択されるまで待機する(ステップS102にてNO)。
【0079】
アイコン63が選択されると(ステップS102にてYES)、制御部201は、選択されたアイコン63の位置より、患者の個人番号を特定する(ステップS104)。たとえば、記憶部207には、アイコン63の位置データと、対応する患者の個人番号とが対応付けられている。したがって、制御部201は、アイコン63が選択された位置より、個人番号が特定できる。
【0080】
次に、制御部201は、特定された患者の個人番号に対応するコメント(患者コメント)を表示部202の所定の位置に表示する(ステップS106)。具体的には、記憶部207に記憶された複数の患者管理データD10(図6)のうち、特定された個人番号で管理されている患者管理データD10を検索する。そして、検索された患者管理データD10内の患者コメントの項目304からテキストデータを読み出し、読み出したテキストデータを表示部202に表示する。
【0081】
図9は、図8のステップS106で表示される画面例を示す図である。
図9を参照して、表示領域42内のアイコン63が指示されると、画面が切替えられることなく、基本画面上に、ポップアップ画面90が表示される。ポップアップ画面90には、指示されたアイコン63の位置より特定された個人番号と、注意メモとして「感染症あり」というコメントとが含まれる。
【0082】
図9のポップアップ画面90における「閉じる」と示されたボタンが指示されると、この画面90が閉じられる。「個人設定画面へ」と示されたボタンが指示されると、個人番号‘2’で特定される患者の個人設定画面に表示画面が切替えられる。個人設定画面は、図5に示した入床の際の登録画面と同様であってよい。
【0083】
なお、ポップアップ画面90は、一定時間経過後に自動で閉じるようになっていてもよい。つまり、制御部201は、計時部205が計時する現在日時に基づいて、ポップアップ画面90を表示してから所定時間(たとえば30秒)経過したか否かを判断し、所定時間経過したと判断した場合に、ポップアップ画面90(つまり、患者コメント)を消去してもよい。このようにすることで、多忙なユーザ(看護師)の手間を減らすことができ、その結果、看護師の業務をより十分に支援することが可能となる。
【0084】
従来のセントラルモニタでは、表示画面を、監視モード時に対応の監視画面(基本画面)から他の画面(個人設定画面など)に切替えてはじめて、患者に対するコメントがあること、および、コメントの内容を知ることができた。そのため、従来のセントラルモニタでは、患者に対するコメントを付箋に書き、その付箋をセントラルモニタの画面枠などに貼りつける、ということが慣習的に行なわれていた。
【0085】
これに対し、本実施の形態では、看護師は、基本画面上のアイコン63により、対応の患者には注意メモ(コメント)が登録されていることを知ることができる。また、アイコン63を指示するだけで、基本画面上のポップアップ画面90に、対象の患者に対するコメント(患者コメント)が表示される。したがって、看護師は、わざわざ表示画面を、基本画面から個人設定の画面に切替えなくても、その患者についての注意メモを見ることができる。その結果、従来、看護師がマニュアルで行なっていた付箋の機能を、本実施の形態の監視装置20はアイコン63によって実現することができる。
【0086】
本実施の形態では、通常は、アイコン63により患者コメントの存在を知らせるだけである。したがって、患者コメントをメッセージ領域55に常に表示しておく形態に比べて、邪魔にならずに済む。また、看護師は、領域61の色によって、自分の受け持ちが分かるため、自分の受け持ちの患者のコメントだけを選択的に見ることもできる。
【0087】
なお、患者コメントの入力/変更から一定時間(たとえば2日)経過すれば、患者管理データD10から患者コメントのデータを自動的に消去することとしてもよい。この場合、たとえば、患者管理データD10の項目304(図6)において、患者コメントのテキストデータと対応付けて、その患者コメントが入力(変更を含む)された日時を格納しておく。そして、計時部205が計時する現在日時が、項目304に記録された日時から所定時間経過したと判断した場合に、患者コメントを消去する。または、自動的に消去するのではなく、消去してもよいか否かをユーザに選択させてもよい。つまり、現在日時が、項目304に記録された日時から所定時間経過したと判断した場合に、消去対象の患者コメントと、その患者コメントと対応付けて記憶されていた日時(患者コメントが入力された日時)とを基本画面上に表示する。その状態で、表示中の患者コメントを、消去してもよいか否かをユーザに選択させてもよい。このようにすることで、いつまでも、古いコメント(適切でないコメント)が、患者に対する注意事項として表示されることを防止することができる。
【0088】
<変形例1>
上記実施の形態1では、看護師が基本画面上のアイコン(マーク63)を指示した場合に、基本画面上で患者コメントが見られるようにしたが、基本画面上で見られれば、このようなタイミングに限定されない。
【0089】
監視装置20は、いずれかの患者の生体情報の異常が検出されれば、アラーム(警報)を発生させる機能を有している。したがって、アイコン選択のタイミングに代えて/加えて、アラーム発生のタイミングで患者コメントを表示してもよい。
【0090】
図10は、本発明の実施の形態1の変形例1におけるコメント表示処理を示すフローチャートである。図10のフローチャートに示す処理もまた、予めプログラムとして記憶部207に格納されており、制御部201がこのプログラムを読み出して実行することにより、コメント表示処理の機能が実現される。
【0091】
図10を参照して、制御部201は、アラームが発生したか否かを判断する(ステップS202)。アラームが発生するまで待機する(ステップS202にてNO)。なお、生体情報の異常を検出する機能およびアラームを発生させる機能は公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0092】
アラームが発生すると、制御部201は、アラーム対象の生体情報が測定された患者の個人番号を特定する(ステップS204)。
【0093】
個人番号が特定されると、図8と同様に、制御部201は、特定された患者の個人番号に対応するコメント(患者コメント)を表示部202の所定の位置に表示する(ステップS206)。
【0094】
以上のように、本変形例によると、アラームが発生した場合に、注意すべき患者のコメントが自動的に表示される。そのため、看護師は、患者コメントを表示させるための操作(マーク63の選択)をしなくても、注目すべき患者のコメントを見ることができる。その結果、注目すべき患者の処置などを素早くかつ適切に行なうことができる。
【0095】
また、患者コメントは、上記のような表示タイミングに代えて/加え、看護師の交代時に表示してもよい。
【0096】
看護師は、3交代制であり、決まった時間で入れ替わる。そのため、看護師が入れ替わる時間になったことを検知した場合に、図9に示したようなポップアップ画面を表示してもよい。つまり、事前に、8時間ごとに患者コメントを表示するよう設定しておき、図示しない計時部からの信号に基づいて、8時間が経過する度に、患者コメントを表示してもよい。
【0097】
<変形例2>
上記実施の形態1では、患者のグループは、看護チームにより決定されることとた。看護チームの分け方は、病院により異なることもあるため、どの看護チームがどの色に対応しているかは、監視装置20の近傍に紙で示しておくか、記憶部207に看護チーム名と色との対応関係を登録する必要があった。
【0098】
しかし、患者のグループ分けに、患者の属性による分類、あるいは、患者の病態による分類を使用する場合には、予め、属性または病態と、色との対応関係を定めておいてもよい。そのようにすることで、図5に示したような登録画面において、各色がどの属性または病態に対応しているかを固定的に表示することもできる。
【0099】
または、患者の属性をグループ分けに使う場合には、生年月日および/または性別が入力された時点で、自動的に色を割り当ててもよい。このような場合、看護師が患者ごとに色の選択をしなくても、適切に患者をグループ分けすることができる。
【0100】
登録画面または個人設定画面に、「手術直後」、「透析患者」などといった病態の選択も可能にしておいてもよい。その場合、病態による患者のグループ分けも、自動的に行なうことができる。
【0101】
同様に、ユーザの操作によって、看護チーム名と色との対応関係を、記憶部207に登録しておく場合には、看護チームによる患者のグループ分けも自動的に行なうことができる。つまり、登録画面または個人設定画面に、看護チームの選択を可能にしておき、看護チームの選択がされると、対応の患者には、選択された看護チームに対応する色が割り当てられてもよい。
【0102】
<変形例3>
変形例2のように自動的に色が割り当てられる場合には、色によるグループ分けに使う種類を、ユーザ(看護師)が選択できてもよい。つまり、看護チームによる分類、患者の属性による分類、患者の病態による分類のうち、いずれか一つを選択できてもよい。このような選択自体も、基本画面上でできるようにしてもよい。
【0103】
上記実施の形態1では、各患者管理データD10に、グループ特定情報として、色の識別データが含まれた。しかし、この例では、各患者管理データに、グループ特定情報として、病態のデータ、および、看護チームのデータが含まれればよい。なお、本変形例の場合、記憶部207には、看護チーム、属性(年齢,性別)および病態の各々が、色と対応付けられて記憶されているものとする。
【0104】
グループ分けに使う種類がユーザにより選択されると、選択された種類に対応するデータ(看護チーム、属性および病態のいずれか)を各患者管理データより読み出し、読み出したデータと対応付けられている色を特定する。色が特定されると、制御部201は、図4に示したような基本画面の領域61に、患者ごとに特定された色を表示することができる。
【0105】
このように、本変形例によると、状況に応じてグループ分けの種類を変更することができる。つまり、看護師は、監視中の複数の患者それぞれの看護チームを知りたい場合は、看護チームによる分類を選択し、各患者の病態を知りたい場合は、病態による分類を選択すればよい。したがって、本変形例によると、看護師は、より効率的に複数の患者の看護業務を行なうことができる。
【0106】
<変形例4>
上記実施の形態1では、患者コメントを入力または変更する際には、基本画面を別画面に切替えるものとした。しかしながら、基本画面の所定の位置(たとえば、表示領域44の下部)に、患者コメント入力のためのボタン(図示せず)を表示し、当該ボタンの選択を受付けると、コメント入力のためのポップアップ画面を基本画面上に表示することとしてもよい。コメント入力のためのポップアップ画面の位置は、たとえば、図9のポップアップ画面90と同様に、基本画面の中央であってもよい。なお、いずれのポップアップ画面も、画面中央の位置に限定されない。
【0107】
このようにすることで、画面を切替えなくても患者コメントの入力ができるため、画面切替えの煩わしさが軽減される。その結果、各患者について最新の注意メモがコメントとして登録される可能性が高くなり、より適切な看護業務を行なうことが可能になる。
【0108】
[実施の形態2]
上記実施の形態1では、患者コメントを基本画面で表示できるような例を示したが、本実施の形態では、さらに、各生体情報のコメントの入力および表示を基本画面上で行なう。
【0109】
なお、本実施の形態における監視装置の構成および基本的な動作は実施の形態1と同様である。したがって、以下に実施の形態1と異なる部分のみ説明する。
【0110】
図11は、本発明の実施の形態2における基本画面の一例を示す図である。
図11を参照して、本実施の形態では、バイタルコメント入力のためのボタン65が基本画面の所定の位置(たとえば、表示領域44の下部)に表示される。制御部201は、当該ボタン65の選択が受付けられると、次に、表示領域41〜44のうちどの位置が指定されたかを検出する。たとえば、個人番号1の表示領域41における数値領域54の心拍数(HR)が表示された位置が指定されたとする。そうすると、指定された位置の座標情報により、対象となる個人番号および生体情報の種類が特定される。
【0111】
個人番号および生体情報の種類が特定されると、バイタルコメントの入力画面が表示される。このようなバイタルコメントの入力画面も、変形例4と同様のポップアップ画面で行なわれてよい。
【0112】
ポップアップ画面には、たとえば、特定された個人番号と、生体情報の種類(心拍数)とが表示される。
【0113】
図12は、本発明の実施の形態2におけるバイタルコメント管理データD20のデータ構造例を示す図である。バイタルコメント管理データD20は、たとえば、記憶部207に格納される。
【0114】
図12を参照して、各バイタルコメント管理データD20は、個人番号の項目401と、バイタル位置情報の項目402とを含む。
【0115】
個人番号の項目401には、個人番号1〜4のいずれが記録される。
バイタル位置情報の項目402には、各生体情報と対応付けて、座標データ、および、バイタルコメントとして入力されたテキストデータが格納される。これにより、各生体情報の表示位置とバイタルコメントとが対応付けられて記憶される。
【0116】
再び図11を参照して、上記のようなバイタルコメント管理データD20が格納されるため、バイタルコメントが入力されると、基本画面では、所定のマーク67が表示される。本実施の形態では、患者コメントのマーク63とバイタルコメントのマーク67とを同一としたが限定的ではない。
【0117】
マーク67は、たとえば、コメント入力のときに指定された位置に表示されてもよいし、特定された生体情報の数値が隠れないように、各数値の表示領域ごとに予め定められた位置に表示されてもよい。
【0118】
監視装置20において、各表示領域41〜44内で、生体情報の表示位置が変更されることがある。本実施の形態によると、生体情報の種類とバイタルコメントとが対応付けられて記憶されているため、生体情報の表示位置が変わったとしても、変更後の表示位置に追従してマーク63を表示することができる。
【0119】
なお、マーク63が選択された場合には、対象の患者の個人番号、生体情報の種類、および、その生体情報に対するコメントが表示される。また、図9に示したポップアップ画面90と同様に、「閉じる」と示されたボタン、および、「個人設定画面へ」と示されたボタンが表示されてもよい。
【0120】
上記各実施の形態および各変形例では、患者のグループを色によって識別することとしたが、たとえば、文字、記号あるいは図形によって識別することとしてもよい。
【0121】
なお、各実施の形態および各変形例を組み合わせてもよい。
また、本発明の各実施の形態および各変形例に係る監視装置20が行なう、看護支援方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、当該プログラムをコンピュータが読取可能な一時的でない(non-transitory)記録媒体に記録される。このような「コンピュータ読取可能な記録媒体」は、たとえば、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどの磁気記録媒体などを含む。また、このようなプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0122】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0123】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0124】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記憶された記憶媒体とを含む。
【0125】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0126】
10 モニタ、20 監視装置、21 血圧計測部、22 酸素飽和度計測部、23 心電計測部、24 体温計測部、25 呼吸計測部、101,201 制御部、102,202 表示部、103,203 警報部、104,204 スピーカ、105,205 計時部、106,206 操作部、106a,206a 操作ボタン、107,207 記憶部、108,208 通信I/F、109,209 電源部、110 生体情報計測部、111,211 プリンタ、215 データ入出力部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の生体情報モニタと接続され、前記複数の生体情報モニタそれぞれにて測定された複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置であって、
前記複数の生体情報モニタにより測定された前記複数の患者の生体情報を表示するための表示手段と、
各前記患者ごとに、前記患者を特定するための個人情報と、前記患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶するための記憶手段と、
前記表示手段を制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、監視画面において、前記グループ特定情報に基づき特定される各前記患者のグループを識別可能にした状態で、前記複数の患者についての生体情報を同時に表示する、生体情報監視装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記複数の患者のうちの少なくとも一人の患者についての第1のコメントをさらに記憶し、
前記制御手段は、前記監視画面において、前記複数の患者についての生体情報とともに前記第1のコメントを表示する、請求項1に記載の生体情報監視装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記監視画面における、前記少なくとも一人の患者の生体情報の表示領域に、前記第1のコメントが登録されていることを示す所定のマークを表示し、かつ、前記所定のマークが選択された場合に、前記監視画面上に前記第1のコメントを表示する、請求項2に記載の生体情報監視装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第1のコメントを表示してから一定時間経過したと判断した場合に、前記第1のコメントの表示を消去する、請求項2または3に記載の生体情報監視装置。
【請求項5】
前記測定された生体情報の変化に応じて、警報を発生するための手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記複数の患者のうち、前記警報の発生に起因した患者についての前記第1のコメントを、前記監視画面に表示する、請求項2または3に記載の生体情報監視装置。
【請求項6】
前記制御手段は、少なくとも看護チームによる分類を含む、予め定められた複数種類の分類のうち、前記グループ特定情報による患者のグループ分けに用いる分類の選択を受付ける、請求項1に記載の生体情報監視装置。
【請求項7】
前記複数種類の分類は、さらに、患者の属性による分類、および、患者の病態による分類のうちの少なくともいずれかを含む、請求項6に記載の生体情報監視装置。
【請求項8】
前記制御手段は、
さらに、前記監視画面における、前記患者ごとの表示エリア内に表示された複数種類の生体情報のうちの1つが指定された場合に、前記指定された生体情報についての第2のコメントの入力を受付け、かつ、前記第2のコメントが入力された場合には、前記指定された生体情報に関連する位置に、特定のマークを表示し、
ユーザにより前記特定のマークが指示された場合に、前記第2のコメントを前記監視画面上に表示する、請求項2に記載の生体情報監視装置。
【請求項9】
制御部と記憶部と表示部とを備えた、複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置において、前記複数の患者の看護を支援するための実行されるプログラムであって、前記記憶部は、各前記患者ごとに、前記患者を特定するための個人情報と、前記患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶しており、
前記制御部が、監視画面の表示の指示を受付けるステップと、
前記制御部が、前記指示が受付けられた場合に、前記監視画面において、前記グループ特定情報に基づき特定される各前記患者のグループを識別可能にした状態で、前記複数の患者についての生体情報を、前記表示部に表示するステップとを含む、看護支援プログラム。
【請求項1】
複数の生体情報モニタと接続され、前記複数の生体情報モニタそれぞれにて測定された複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置であって、
前記複数の生体情報モニタにより測定された前記複数の患者の生体情報を表示するための表示手段と、
各前記患者ごとに、前記患者を特定するための個人情報と、前記患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶するための記憶手段と、
前記表示手段を制御するための制御手段とを備え、
前記制御手段は、監視画面において、前記グループ特定情報に基づき特定される各前記患者のグループを識別可能にした状態で、前記複数の患者についての生体情報を同時に表示する、生体情報監視装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記複数の患者のうちの少なくとも一人の患者についての第1のコメントをさらに記憶し、
前記制御手段は、前記監視画面において、前記複数の患者についての生体情報とともに前記第1のコメントを表示する、請求項1に記載の生体情報監視装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記監視画面における、前記少なくとも一人の患者の生体情報の表示領域に、前記第1のコメントが登録されていることを示す所定のマークを表示し、かつ、前記所定のマークが選択された場合に、前記監視画面上に前記第1のコメントを表示する、請求項2に記載の生体情報監視装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第1のコメントを表示してから一定時間経過したと判断した場合に、前記第1のコメントの表示を消去する、請求項2または3に記載の生体情報監視装置。
【請求項5】
前記測定された生体情報の変化に応じて、警報を発生するための手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記複数の患者のうち、前記警報の発生に起因した患者についての前記第1のコメントを、前記監視画面に表示する、請求項2または3に記載の生体情報監視装置。
【請求項6】
前記制御手段は、少なくとも看護チームによる分類を含む、予め定められた複数種類の分類のうち、前記グループ特定情報による患者のグループ分けに用いる分類の選択を受付ける、請求項1に記載の生体情報監視装置。
【請求項7】
前記複数種類の分類は、さらに、患者の属性による分類、および、患者の病態による分類のうちの少なくともいずれかを含む、請求項6に記載の生体情報監視装置。
【請求項8】
前記制御手段は、
さらに、前記監視画面における、前記患者ごとの表示エリア内に表示された複数種類の生体情報のうちの1つが指定された場合に、前記指定された生体情報についての第2のコメントの入力を受付け、かつ、前記第2のコメントが入力された場合には、前記指定された生体情報に関連する位置に、特定のマークを表示し、
ユーザにより前記特定のマークが指示された場合に、前記第2のコメントを前記監視画面上に表示する、請求項2に記載の生体情報監視装置。
【請求項9】
制御部と記憶部と表示部とを備えた、複数の患者の生体情報を監視するための生体情報監視装置において、前記複数の患者の看護を支援するための実行されるプログラムであって、前記記憶部は、各前記患者ごとに、前記患者を特定するための個人情報と、前記患者のグループを特定するためのグループ特定情報とを対応付けて記憶しており、
前記制御部が、監視画面の表示の指示を受付けるステップと、
前記制御部が、前記指示が受付けられた場合に、前記監視画面において、前記グループ特定情報に基づき特定される各前記患者のグループを識別可能にした状態で、前記複数の患者についての生体情報を、前記表示部に表示するステップとを含む、看護支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−78640(P2011−78640A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234410(P2009−234410)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】
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