生体材料用シリンジ
【課題】生体材料用シリンジの提供。
【解決手段】本発明は、種々のサイズの粒子又はペーストの形態である生体材料を経皮的に注入するための注入装置に関する。上記装置は、
・尖った縁を備える、開いた第1の端部と、やはり開いている第2の端部(42)とを呈するおおむね円筒形の形状であり、上記第1の端部の壁が生体材料を通過させるための少なくとも1つの穴(36、38)を呈しているトロカール(12)、
・上記生体材料を収容するためのリザーバ(14)であって、2つの開放端を有する実質的に円筒形の部分(20)と、該リザーバの両端部を閉鎖するための着脱可能手段とを備えており、上記円筒形の部分を、トロカールの少なくとも一部分へとトロカールの第2の端部を経由して挿入できるリザーバ(14)、及び
・上記閉鎖手段が取り除かれたときに上記円筒形の部分に挿入でき、上記円筒形の部分及びトロカールの第1の端部においてスライド可能であるピストン(16)
を有することを特徴とする。
【解決手段】本発明は、種々のサイズの粒子又はペーストの形態である生体材料を経皮的に注入するための注入装置に関する。上記装置は、
・尖った縁を備える、開いた第1の端部と、やはり開いている第2の端部(42)とを呈するおおむね円筒形の形状であり、上記第1の端部の壁が生体材料を通過させるための少なくとも1つの穴(36、38)を呈しているトロカール(12)、
・上記生体材料を収容するためのリザーバ(14)であって、2つの開放端を有する実質的に円筒形の部分(20)と、該リザーバの両端部を閉鎖するための着脱可能手段とを備えており、上記円筒形の部分を、トロカールの少なくとも一部分へとトロカールの第2の端部を経由して挿入できるリザーバ(14)、及び
・上記閉鎖手段が取り除かれたときに上記円筒形の部分に挿入でき、上記円筒形の部分及びトロカールの第1の端部においてスライド可能であるピストン(16)
を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(さまざまなサイズの)粒子の形態又はペーストの形態の生体材料を経皮的に注入するためのシリンジ式の経皮注入装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、小さな粒子又はペーストの形態である生体材料(例えば、天然珊瑚、あるいは単独又は他の物質(骨形態形成タンパク質(BMP)、骨髄抽出物、培養又は自家の骨形成原細胞、セメント、など)との混合にて使用される例えばカルシウム塩などの他の類似材料)を、特には骨の内部へと注入すべく機能する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
組成物を、粒子粉末の形態又はペーストの形態にて、注入することが可能である。
【0004】
ある特定の骨の病変においては、先天性及び後天性にかかわらず、骨の外側部分は完全であって機械的特性を維持している。他の、特には骨の無機質の喪失又は不完全な石灰化に関連する疾患においては、内部において劣化の現象が生じ、大小のさまざまな大きさの骨の内側において空洞の形成につながる可能性がある。この状況は、対象者をすぐに活動不能にすることはないにせよ、骨の内部に空洞が存在することで、例えば大腿の上端において骨の強度が損なわれ、その度合いは、この空洞の広がりが増すほど大きくなる。この状況は、骨折の危険につながる可能性があり、骨の喪失が大きい場合に特に深刻である。
【0005】
骨の無機質の喪失又は石灰化の不足に関連する骨疾患の予防目的の局所的処置に関し、特にはそのような疾患に直接関係するような大腿の首部の骨折の処置及び予防に関して、骨の再石灰化のプロセスを再開させて骨に初期の強度又は初期の強度に近い強度を回復させる目的のために、骨の内側部分を再生するように骨の内部に形成された空洞に生体材料の粒子を満たすことが、すでに特許文献1において提案されている。
【0006】
このような予防措置の目的は、骨の無機質の喪失又は石灰化の不足に関連する疾患について、骨折につながる疾患が発生するよりもはるかに前に薬物(特には、本出願人による先の特許出願に記載されている生体材料)を局所的に供給することによって、局所的な処置を実行することにある。そのような骨折は、高齢の人々においてより頻繁に生じ、きわめて複雑であって患者を数ヵ月にわたって行動不能にし、臀部の機能及び患者の寿命に深刻な影響をもたらす。
【0007】
この作業の実行のために現在使用されている技法は、骨の外部を貫いて内部の1つ以上の空洞へとつながる穴を穿ち、次いでへら又はキュレットを使用して生体材料の粒子を、骨の無機質の喪失によって生じた骨内部の空洞を粒子で満たすように、可能な限り良好に穴へと導入することからなる。この作業は、比較的時間がかかりかつ難しく、空洞が実際に生体材料の粒子で完全に満たされたかどうかを確認することが不可能である。
【0008】
したがって、骨の外側部分を貫いて穴を形成できると同時に、生体材料の粒子を骨の内部の空洞へと注入することができる装置が、非常に求められている。
【特許文献1】欧州特許EP0649309
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、本明細書において上述したような形態及び特徴を有する生体材料を経皮的に注入するための注入装置であって、上述のニーズを満足する注入装置を提供することにある。
【0010】
そのような注入は、骨折の手術の際に、骨折していない他方の側について実行されるか、あるいは、単独の手術にて純粋に予防的な見地から、骨デンシトメトリーによって骨の喪失が生じていると判断された後に、例えば三次元X線法を用いて骨の喪失の広がりの位置を突き止めた後で、骨折していない両側について実行される。このような手術は、優れた実践の技法に従って、患者の同意のもとで行われる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、この目的が、粒子又はペーストの形態である生体材料を注入するための装置であって、
・尖った縁を備える、開いた第1の端部と、やはり開いている第2の端部とを呈するおおむね円筒形の形状であり、前記第1の端部の壁が生体材料を通過させるための少なくとも1つの穴を呈しているトロカール、
・前記生体材料を収容するためのリザーバであって、2つの開放端を有する実質的に円筒形の部分と、該リザーバの両端部を閉鎖するための着脱可能手段とを備えており、前記円筒形の部分を、トロカールの少なくとも一部分へとトロカールの第2の端部を経由して挿入できるリザーバ、及び、
・前記閉鎖手段が取り除かれたときに前記円筒形の部分に挿入でき、前記円筒形の部分及びトロカールの第1の端部においてスライド可能であるピストン
を有することを特徴とする装置によって達成される。
【0012】
トロカールの端部に尖った縁が存在しているため、注入装置そのものが、骨の外側部分に穴を形成するように機能することを、理解できるであろう。さらに、トロカールへと係合させることができるリザーバが、骨への注入に先立って、生体材料主体の組成物の調製を可能にしている。後述されるとおり、一般的には、生体材料の粒子を他の何らかの材料と混合する必要がある。最後に、ピストンが、粒子がトロカールの開放端を介し、さらには開放端の穴を通じてトロカールから出るよう、リザーバに収容された生体材料へと充分な圧力を加えることを可能にし、この圧力が作用するために、無機質の喪失により骨の内部に生じた内部の空洞を適切に満たされ得る。
【0013】
好ましくは、トロカールの第2の端部は、トロカールをその長手軸を中心として回転させることができるようにするため、ノッチ又は穴などの外的手段を備えていて、これにより、骨の外側部分を貫く穴の形成が促進される。
【0014】
より好ましくは、装置は、リザーバが配置される前に一時的に、トロカールの第2の端部に取り付けることができる衝撃エンドピースをさらに備えていて、これにより、トロカールの尖った縁の活用による骨の外側部分の切断効果が高められる。
【0015】
より好ましくは、トロカールの内壁は、第2の端部の付近に、リザーバのトロカール内での係合可能範囲を制限するための段部を備えている。同様に、トロカールの外壁は、第1の端部の付近に、トロカールの端部の骨内への係合可能範囲を制限するための段部を備えている。
【0016】
より好ましくは、リザーバの内径、及び、内側の段部と切断縁との間にあるトロカールの第1の端部の内径は、ピストンに由来する駆動によって生体材料の粒子の流れが不連続とならないよう、実質的に等しい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の他の特徴及び利点は、あくまで本発明を限定するものではない例として提示される実施形態についての以下の説明を検討することによって、さらに明らかになる。説明においては、添付の図面が参照される。
【0018】
図1Aは、トロカールの長手断面図である。
【0019】
図1Bは、好ましい実施形態におけるトロカールの第2の端部の図である。
【0020】
図1Cは、トロカールの第1の端部の好ましい実施形態の側面図である。
【0021】
図2は、衝撃エンドピースの側面図である。
【0022】
図3Aは、リザーバの円筒形部分の長手断面図である。
【0023】
図3B及び3Cは、リザーバの円筒形部分の端部に配置できる閉鎖手段の側面図である。
【0024】
図4は、ピストンの側面図である。
【0025】
図5は、注入装置の利用の第1の段階を示しており、骨の外壁の穿孔及び衝撃エンドピースの使用をさらに詳しく示している。
【0026】
図6は、生体材料主体の調合物を形成するために両端部において閉じられたリザーバを示している。
【0027】
図7は、骨の無機質の喪失によって生じた骨の内部の空洞へと生体材料の導入を進める準備が整った注入装置の全体を示している。
【0028】
以下では、最初に図1から4を参照し、生体材料注入装置の種々の構成要素を説明する。
【0029】
上述のように、注入装置は、基本的には、トロカール12、生体材料リザーバ14、及びピストン16で構成されている。注入装置は、好ましくは、着脱可能な衝撃エンドピース18及びリザーバの円筒部分20を閉じるためのプラグをさらに備えており、これらのプラグが、参照番号22及び24で指し示されている。
【0030】
図1Aに示されている注入装置10のトロカール12は、内側収容部30を備えるおおむね円筒形の形状である。トロカール12は、外径D2及び内径D1の第1の端部32を有している。第1の端部32の縁34は尖っており、この縁が、好ましくはトロカールの軸X,X’に直交しない平面に位置している。さらに、この第1の端部32は、自身の壁面に生体材料の粒子が通過できるサイズの穴36及び38を有している。トロカール12は、中央部40及び第2の端部42を有している。中央部40及び第2の端部42の内径は、参照符号D3によって示されており、第1の端部32の内径D1よりも大きい。したがって、トロカールの内壁は、内側の段部42を定めている。また、この内径の相違は、外側の段差46も定めている。ここで説明されている例では、トロカールの第1の端部の内径D1が、12ミリメートル(mm)に等しい。さらに一般的には、この直径が、9mm〜15mmの範囲にある。トロカールの端部の長さlは、ここで説明している例では20mmである。
【0031】
トロカールの第2の端部42は、外側に向かうカラー48を備えており、このカラー48が、おそらくは器具又は工具を用いてトロカールを操作できるようにすべく機能している。図1Bにはカラー48が示されており、尖った縁34の効果を高めるべくトロカールを回転させるため、工具を係合させるように機能する外側のノッチ50又は穴52を備えていることが有利である。
【0032】
リザーバ14は、内径D4及び外径D5を有する円筒形の形状の本体20によって構成されている。円筒形の本体20の第1の端部54が開いており、第1の端部56も同様である。第1の端部56には、外側に向かうカラー58が設けられている。リザーバを閉じることができるよう、さらに装置は、端部プラグ22及び24を備えている。円筒形の本体20の第1の端部54との協働のための端部プラグ22は、端壁22a及び周縁スカート22bを呈しており、スカート22bは直径D’5の内部空洞を定めていて、これにより、プラグ22を弾性変形によって端部54へと取り付けることができる。同様に、第2の端部プラグ24は、端壁24a及び周縁スカート24bを呈しており、スカート24bが、直径D’6の内部空洞を定めていて、これにより、プラグ24を弾性変形によってカラー58へと取り付けることができる。
【0033】
図4は、中実であるピストン又は押し器16を示している。押し器16は、一定の外径D7を呈しており、押し器16に対する作業者の操作を容易にするためのカラー62が、端部60に取り付けられている。
【0034】
注入装置10は、好ましくは、衝撃エンドピース18をさらに備えている。このエンドピースが図2に示されているが、衝撃面64aを定めている円柱形の本体64を有するとともに、衝撃エンドピース18をトロカールの第2の端部に取り外し可能に固定できるよう、本体64から突き出してトロカールの第2の端部の内径D3よりもわずかに大きい外径D’3を呈している固定用延長部66を有している。
【0035】
トロカールの端部32の内壁32aの直径D1と、リザーバの円筒形の本体20の内壁20aの直径D4とが、実質的に同じであることを付け加えておかなければならない。したがって、リザーバ14がトロカール12へと導入されたとき、得られる内側通路が、実質的に平滑な壁面を呈し、すなわちいかなる障害物もない壁面を呈する。当然ながら、ピストン16がリザーバの円筒形の本体20の内側及びトロカールの端部32の内側を自由にスライドできるよう、ピストン16の外径D7が、円筒形の本体20の内径D4よりもわずかに小さいことを、付け加えておかなければならない。しかしながら、これら2つの直径の間の差は、生体材料の粒子がピストン16の外面とリザーバ14の内面との間に詰まることがないように小さい。
【0036】
図1Cは、トロカール12の端部32の好ましい実施形態を示している。この実施形態においては、端部32の外面に、トロカールの軸X,X’と平行に延びる刃70を取り付けることができる。当然ながら、刃70は穴36及び38の間に配置される。刃は、トロカールを回転させることによってトロカールにより形成される穴の壁面を「こする」ように機能する。
【0037】
以下で、図5〜7を参照して、生体材料の経皮的注入のための注入装置の使用の説明を続ける。
【0038】
最初に、医師が画像増強管を使用して、トロカール12の進入点を特定する。器具の導入を可能にすべく皮膚を小さく切開するために、外科用メスが使用される。画像増強管を使用し、医師は、生体材料の注入を行おうとする骨の外側部分を貫いてトロカールを通過させる。すなわち、その背後では、骨の内側部分86に空洞84が形成されている。骨の外壁82に穴88を形成するために、医師は、当然ながらトロカール12の尖った端部34を利用する。この目的のため、トロカールのカラー48に設けられたノッチ50又は穴52と協働する工具によって、トロカールに自身の長手軸X,X’を中心とする回転運動を付与するように補助することが可能である。さらに医師は、衝撃エンドピース18を所定の位置に配置することによって、適切な器具で衝撃を加えることによってトロカールの尖った縁34を介してより大きな圧力を骨に加えることができる。
【0039】
ひとたび穴88が完全に形成されると、トロカール12は、外側の段部46によって骨の外側に当接し、トロカールの端部32が、処置対象の空洞84の内側へと進入する。次いで、医師は、使用すべき生体材料主体の組成物をリザーバ内に用意する。この組成物は、通常は、天然珊瑚などの特定量の生体材料の粒子で構成されており、これに医師は、生体材料を用いて骨の内部の再生を促進するために、例えば特定量の骨髄を加える。この目的のため、医師は、プラグ22及び24を円筒形の本体20の端部の所定の位置に順次に配置し、これにより、このアセンブリを充分に振り動かすことによって、完全に一様な混合物を得ることができる。
【0040】
この作業が完了すると、医師は、当然ながらプラグ22及び24をリザーバ14から取り除き、円筒形の本体20を、円筒形の本体20の端部54がトロカールの内側の段部44に当接するまで、トロカール12の内側に配置する。このようにして、生体材料主体の組成物を含んでいるリザーバ14が、トロカール12にしっかりと保持される。次いで、ピストン16を円筒形の本体20の端部へと挿入することによって、生体材料の粒子をトロカールの開放端及び横穴36及び38を通って排出することができる。ピストン16によって生体材料主体の組成物へと加えられる圧力によって、骨の内部の空洞84が生体材料によって適切に満たされる。さらに、トロカールの第1の端部が開いており、この第1の端部がさらに横穴36及び38を備えているため、トロカールからの生体材料の取り出し、及び、空洞84への生体材料の進入がより容易となっている。
【0041】
以上の説明においては、特に生体材料が粒子の形態であると仮定している。この装置は、その粘度が適切である限り、ペーストの形態の生体材料においても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1A】トロカールの長手断面図である。
【図1B】好ましい実施形態におけるトロカールの第2の端部の図である。
【図1C】トロカールの第1の端部の好ましい実施形態の側面図である。
【図2】衝撃エンドピースの側面図である。
【図3A】リザーバの円筒形部分の長手断面図である。
【図3B】リザーバの円筒形部分の端部に配置できる閉鎖手段の側面図である。
【図3C】リザーバの円筒形部分の端部に配置できる閉鎖手段の側面図である。
【図4】ピストンの側面図である。
【図5】注入装置の利用の第1の段階を示しており、骨の外壁の穿孔及び衝撃エンドピースの使用をさらに詳しく示している。
【図6】生体材料主体の調合物を形成するために両端部において閉じられたリザーバを示している。
【図7】骨の無機質の喪失によって生じた骨の内部の空洞へと生体材料の導入を進める準備が整った注入装置の全体を示している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、(さまざまなサイズの)粒子の形態又はペーストの形態の生体材料を経皮的に注入するためのシリンジ式の経皮注入装置に関する。
【0002】
さらに詳しくは、本発明は、小さな粒子又はペーストの形態である生体材料(例えば、天然珊瑚、あるいは単独又は他の物質(骨形態形成タンパク質(BMP)、骨髄抽出物、培養又は自家の骨形成原細胞、セメント、など)との混合にて使用される例えばカルシウム塩などの他の類似材料)を、特には骨の内部へと注入すべく機能する装置に関する。
【背景技術】
【0003】
組成物を、粒子粉末の形態又はペーストの形態にて、注入することが可能である。
【0004】
ある特定の骨の病変においては、先天性及び後天性にかかわらず、骨の外側部分は完全であって機械的特性を維持している。他の、特には骨の無機質の喪失又は不完全な石灰化に関連する疾患においては、内部において劣化の現象が生じ、大小のさまざまな大きさの骨の内側において空洞の形成につながる可能性がある。この状況は、対象者をすぐに活動不能にすることはないにせよ、骨の内部に空洞が存在することで、例えば大腿の上端において骨の強度が損なわれ、その度合いは、この空洞の広がりが増すほど大きくなる。この状況は、骨折の危険につながる可能性があり、骨の喪失が大きい場合に特に深刻である。
【0005】
骨の無機質の喪失又は石灰化の不足に関連する骨疾患の予防目的の局所的処置に関し、特にはそのような疾患に直接関係するような大腿の首部の骨折の処置及び予防に関して、骨の再石灰化のプロセスを再開させて骨に初期の強度又は初期の強度に近い強度を回復させる目的のために、骨の内側部分を再生するように骨の内部に形成された空洞に生体材料の粒子を満たすことが、すでに特許文献1において提案されている。
【0006】
このような予防措置の目的は、骨の無機質の喪失又は石灰化の不足に関連する疾患について、骨折につながる疾患が発生するよりもはるかに前に薬物(特には、本出願人による先の特許出願に記載されている生体材料)を局所的に供給することによって、局所的な処置を実行することにある。そのような骨折は、高齢の人々においてより頻繁に生じ、きわめて複雑であって患者を数ヵ月にわたって行動不能にし、臀部の機能及び患者の寿命に深刻な影響をもたらす。
【0007】
この作業の実行のために現在使用されている技法は、骨の外部を貫いて内部の1つ以上の空洞へとつながる穴を穿ち、次いでへら又はキュレットを使用して生体材料の粒子を、骨の無機質の喪失によって生じた骨内部の空洞を粒子で満たすように、可能な限り良好に穴へと導入することからなる。この作業は、比較的時間がかかりかつ難しく、空洞が実際に生体材料の粒子で完全に満たされたかどうかを確認することが不可能である。
【0008】
したがって、骨の外側部分を貫いて穴を形成できると同時に、生体材料の粒子を骨の内部の空洞へと注入することができる装置が、非常に求められている。
【特許文献1】欧州特許EP0649309
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、本明細書において上述したような形態及び特徴を有する生体材料を経皮的に注入するための注入装置であって、上述のニーズを満足する注入装置を提供することにある。
【0010】
そのような注入は、骨折の手術の際に、骨折していない他方の側について実行されるか、あるいは、単独の手術にて純粋に予防的な見地から、骨デンシトメトリーによって骨の喪失が生じていると判断された後に、例えば三次元X線法を用いて骨の喪失の広がりの位置を突き止めた後で、骨折していない両側について実行される。このような手術は、優れた実践の技法に従って、患者の同意のもとで行われる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、この目的が、粒子又はペーストの形態である生体材料を注入するための装置であって、
・尖った縁を備える、開いた第1の端部と、やはり開いている第2の端部とを呈するおおむね円筒形の形状であり、前記第1の端部の壁が生体材料を通過させるための少なくとも1つの穴を呈しているトロカール、
・前記生体材料を収容するためのリザーバであって、2つの開放端を有する実質的に円筒形の部分と、該リザーバの両端部を閉鎖するための着脱可能手段とを備えており、前記円筒形の部分を、トロカールの少なくとも一部分へとトロカールの第2の端部を経由して挿入できるリザーバ、及び、
・前記閉鎖手段が取り除かれたときに前記円筒形の部分に挿入でき、前記円筒形の部分及びトロカールの第1の端部においてスライド可能であるピストン
を有することを特徴とする装置によって達成される。
【0012】
トロカールの端部に尖った縁が存在しているため、注入装置そのものが、骨の外側部分に穴を形成するように機能することを、理解できるであろう。さらに、トロカールへと係合させることができるリザーバが、骨への注入に先立って、生体材料主体の組成物の調製を可能にしている。後述されるとおり、一般的には、生体材料の粒子を他の何らかの材料と混合する必要がある。最後に、ピストンが、粒子がトロカールの開放端を介し、さらには開放端の穴を通じてトロカールから出るよう、リザーバに収容された生体材料へと充分な圧力を加えることを可能にし、この圧力が作用するために、無機質の喪失により骨の内部に生じた内部の空洞を適切に満たされ得る。
【0013】
好ましくは、トロカールの第2の端部は、トロカールをその長手軸を中心として回転させることができるようにするため、ノッチ又は穴などの外的手段を備えていて、これにより、骨の外側部分を貫く穴の形成が促進される。
【0014】
より好ましくは、装置は、リザーバが配置される前に一時的に、トロカールの第2の端部に取り付けることができる衝撃エンドピースをさらに備えていて、これにより、トロカールの尖った縁の活用による骨の外側部分の切断効果が高められる。
【0015】
より好ましくは、トロカールの内壁は、第2の端部の付近に、リザーバのトロカール内での係合可能範囲を制限するための段部を備えている。同様に、トロカールの外壁は、第1の端部の付近に、トロカールの端部の骨内への係合可能範囲を制限するための段部を備えている。
【0016】
より好ましくは、リザーバの内径、及び、内側の段部と切断縁との間にあるトロカールの第1の端部の内径は、ピストンに由来する駆動によって生体材料の粒子の流れが不連続とならないよう、実質的に等しい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の他の特徴及び利点は、あくまで本発明を限定するものではない例として提示される実施形態についての以下の説明を検討することによって、さらに明らかになる。説明においては、添付の図面が参照される。
【0018】
図1Aは、トロカールの長手断面図である。
【0019】
図1Bは、好ましい実施形態におけるトロカールの第2の端部の図である。
【0020】
図1Cは、トロカールの第1の端部の好ましい実施形態の側面図である。
【0021】
図2は、衝撃エンドピースの側面図である。
【0022】
図3Aは、リザーバの円筒形部分の長手断面図である。
【0023】
図3B及び3Cは、リザーバの円筒形部分の端部に配置できる閉鎖手段の側面図である。
【0024】
図4は、ピストンの側面図である。
【0025】
図5は、注入装置の利用の第1の段階を示しており、骨の外壁の穿孔及び衝撃エンドピースの使用をさらに詳しく示している。
【0026】
図6は、生体材料主体の調合物を形成するために両端部において閉じられたリザーバを示している。
【0027】
図7は、骨の無機質の喪失によって生じた骨の内部の空洞へと生体材料の導入を進める準備が整った注入装置の全体を示している。
【0028】
以下では、最初に図1から4を参照し、生体材料注入装置の種々の構成要素を説明する。
【0029】
上述のように、注入装置は、基本的には、トロカール12、生体材料リザーバ14、及びピストン16で構成されている。注入装置は、好ましくは、着脱可能な衝撃エンドピース18及びリザーバの円筒部分20を閉じるためのプラグをさらに備えており、これらのプラグが、参照番号22及び24で指し示されている。
【0030】
図1Aに示されている注入装置10のトロカール12は、内側収容部30を備えるおおむね円筒形の形状である。トロカール12は、外径D2及び内径D1の第1の端部32を有している。第1の端部32の縁34は尖っており、この縁が、好ましくはトロカールの軸X,X’に直交しない平面に位置している。さらに、この第1の端部32は、自身の壁面に生体材料の粒子が通過できるサイズの穴36及び38を有している。トロカール12は、中央部40及び第2の端部42を有している。中央部40及び第2の端部42の内径は、参照符号D3によって示されており、第1の端部32の内径D1よりも大きい。したがって、トロカールの内壁は、内側の段部42を定めている。また、この内径の相違は、外側の段差46も定めている。ここで説明されている例では、トロカールの第1の端部の内径D1が、12ミリメートル(mm)に等しい。さらに一般的には、この直径が、9mm〜15mmの範囲にある。トロカールの端部の長さlは、ここで説明している例では20mmである。
【0031】
トロカールの第2の端部42は、外側に向かうカラー48を備えており、このカラー48が、おそらくは器具又は工具を用いてトロカールを操作できるようにすべく機能している。図1Bにはカラー48が示されており、尖った縁34の効果を高めるべくトロカールを回転させるため、工具を係合させるように機能する外側のノッチ50又は穴52を備えていることが有利である。
【0032】
リザーバ14は、内径D4及び外径D5を有する円筒形の形状の本体20によって構成されている。円筒形の本体20の第1の端部54が開いており、第1の端部56も同様である。第1の端部56には、外側に向かうカラー58が設けられている。リザーバを閉じることができるよう、さらに装置は、端部プラグ22及び24を備えている。円筒形の本体20の第1の端部54との協働のための端部プラグ22は、端壁22a及び周縁スカート22bを呈しており、スカート22bは直径D’5の内部空洞を定めていて、これにより、プラグ22を弾性変形によって端部54へと取り付けることができる。同様に、第2の端部プラグ24は、端壁24a及び周縁スカート24bを呈しており、スカート24bが、直径D’6の内部空洞を定めていて、これにより、プラグ24を弾性変形によってカラー58へと取り付けることができる。
【0033】
図4は、中実であるピストン又は押し器16を示している。押し器16は、一定の外径D7を呈しており、押し器16に対する作業者の操作を容易にするためのカラー62が、端部60に取り付けられている。
【0034】
注入装置10は、好ましくは、衝撃エンドピース18をさらに備えている。このエンドピースが図2に示されているが、衝撃面64aを定めている円柱形の本体64を有するとともに、衝撃エンドピース18をトロカールの第2の端部に取り外し可能に固定できるよう、本体64から突き出してトロカールの第2の端部の内径D3よりもわずかに大きい外径D’3を呈している固定用延長部66を有している。
【0035】
トロカールの端部32の内壁32aの直径D1と、リザーバの円筒形の本体20の内壁20aの直径D4とが、実質的に同じであることを付け加えておかなければならない。したがって、リザーバ14がトロカール12へと導入されたとき、得られる内側通路が、実質的に平滑な壁面を呈し、すなわちいかなる障害物もない壁面を呈する。当然ながら、ピストン16がリザーバの円筒形の本体20の内側及びトロカールの端部32の内側を自由にスライドできるよう、ピストン16の外径D7が、円筒形の本体20の内径D4よりもわずかに小さいことを、付け加えておかなければならない。しかしながら、これら2つの直径の間の差は、生体材料の粒子がピストン16の外面とリザーバ14の内面との間に詰まることがないように小さい。
【0036】
図1Cは、トロカール12の端部32の好ましい実施形態を示している。この実施形態においては、端部32の外面に、トロカールの軸X,X’と平行に延びる刃70を取り付けることができる。当然ながら、刃70は穴36及び38の間に配置される。刃は、トロカールを回転させることによってトロカールにより形成される穴の壁面を「こする」ように機能する。
【0037】
以下で、図5〜7を参照して、生体材料の経皮的注入のための注入装置の使用の説明を続ける。
【0038】
最初に、医師が画像増強管を使用して、トロカール12の進入点を特定する。器具の導入を可能にすべく皮膚を小さく切開するために、外科用メスが使用される。画像増強管を使用し、医師は、生体材料の注入を行おうとする骨の外側部分を貫いてトロカールを通過させる。すなわち、その背後では、骨の内側部分86に空洞84が形成されている。骨の外壁82に穴88を形成するために、医師は、当然ながらトロカール12の尖った端部34を利用する。この目的のため、トロカールのカラー48に設けられたノッチ50又は穴52と協働する工具によって、トロカールに自身の長手軸X,X’を中心とする回転運動を付与するように補助することが可能である。さらに医師は、衝撃エンドピース18を所定の位置に配置することによって、適切な器具で衝撃を加えることによってトロカールの尖った縁34を介してより大きな圧力を骨に加えることができる。
【0039】
ひとたび穴88が完全に形成されると、トロカール12は、外側の段部46によって骨の外側に当接し、トロカールの端部32が、処置対象の空洞84の内側へと進入する。次いで、医師は、使用すべき生体材料主体の組成物をリザーバ内に用意する。この組成物は、通常は、天然珊瑚などの特定量の生体材料の粒子で構成されており、これに医師は、生体材料を用いて骨の内部の再生を促進するために、例えば特定量の骨髄を加える。この目的のため、医師は、プラグ22及び24を円筒形の本体20の端部の所定の位置に順次に配置し、これにより、このアセンブリを充分に振り動かすことによって、完全に一様な混合物を得ることができる。
【0040】
この作業が完了すると、医師は、当然ながらプラグ22及び24をリザーバ14から取り除き、円筒形の本体20を、円筒形の本体20の端部54がトロカールの内側の段部44に当接するまで、トロカール12の内側に配置する。このようにして、生体材料主体の組成物を含んでいるリザーバ14が、トロカール12にしっかりと保持される。次いで、ピストン16を円筒形の本体20の端部へと挿入することによって、生体材料の粒子をトロカールの開放端及び横穴36及び38を通って排出することができる。ピストン16によって生体材料主体の組成物へと加えられる圧力によって、骨の内部の空洞84が生体材料によって適切に満たされる。さらに、トロカールの第1の端部が開いており、この第1の端部がさらに横穴36及び38を備えているため、トロカールからの生体材料の取り出し、及び、空洞84への生体材料の進入がより容易となっている。
【0041】
以上の説明においては、特に生体材料が粒子の形態であると仮定している。この装置は、その粘度が適切である限り、ペーストの形態の生体材料においても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1A】トロカールの長手断面図である。
【図1B】好ましい実施形態におけるトロカールの第2の端部の図である。
【図1C】トロカールの第1の端部の好ましい実施形態の側面図である。
【図2】衝撃エンドピースの側面図である。
【図3A】リザーバの円筒形部分の長手断面図である。
【図3B】リザーバの円筒形部分の端部に配置できる閉鎖手段の側面図である。
【図3C】リザーバの円筒形部分の端部に配置できる閉鎖手段の側面図である。
【図4】ピストンの側面図である。
【図5】注入装置の利用の第1の段階を示しており、骨の外壁の穿孔及び衝撃エンドピースの使用をさらに詳しく示している。
【図6】生体材料主体の調合物を形成するために両端部において閉じられたリザーバを示している。
【図7】骨の無機質の喪失によって生じた骨の内部の空洞へと生体材料の導入を進める準備が整った注入装置の全体を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
種々のサイズの粒子又はペーストの形態である生体材料を経皮的に注入するための注入装置であって、
・尖った縁(34)を備える、開いた第1の端部(32)と、やはり開いている第2の端部(42)とを呈するおおむね円筒形の形状であり、前記第1の端部の壁が生体材料を通過させるための少なくとも1つの穴(36、38)を呈しているトロカール(12)、
・前記生体材料を収容するためのリザーバ(14)であって、2つの開放端(54、56)を有する実質的に円筒形の部分(20)と、該リザーバの両端部を閉鎖するための着脱可能手段(22、24)とを備えており、前記円筒形の部分を、トロカールの少なくとも一部分へとトロカールの第2の端部を経由して挿入できるリザーバ(14)、及び
・前記閉鎖手段が取り除かれたときに前記円筒形の部分に挿入でき、前記円筒形の部分及びトロカールの第1の端部においてスライド可能であるピストン(16)
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
トロカール(12)の第2の端部が、トロカールをトロカールの長手軸を中心として回転させることができるようにするための外的手段(48)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
トロカール(12)の回転を容易にするための手段が、トロカールの第2の端部(42)に配置された外向きのカラー(46)を有しており、該カラーが、回転工具と協働するための手段(50、52)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記リザーバ(14)が挿入されていないときにトロカール(12)の第2の端部(42)に取り外し可能に取り付けるために適している衝撃エンドピース(18)をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
トロカール(12)の内壁が、第1の端部(32)の付近に、リザーバの円筒形の部分が係合できる範囲を制限するための当接部(42)を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記当接部が、トロカールの内壁の段部(42)であることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
リザーバ(14)の円筒形の部分(20)の内径が、前記トロカール(12)の前記内側の段部(42)と前記尖った縁(34)との間を広がる部位の内径に実質的に等しいことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
トロカール(12)の外壁が、トロカールの係合可能範囲を制限するために、前記内側の段部(42)に対応する段部(46)を備えていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
トロカール(12)の第1の端部(32)の外面が、トロカールの軸と平行に延びる少なくとも1つの刃(70)を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
トロカール(12)の第1の端部の尖った縁(34)が、トロカールの長手軸に直交しない平面内に位置していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
トロカール(12)の第2の端部(32)の内径が、9mm〜15mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項1】
種々のサイズの粒子又はペーストの形態である生体材料を経皮的に注入するための注入装置であって、
・尖った縁(34)を備える、開いた第1の端部(32)と、やはり開いている第2の端部(42)とを呈するおおむね円筒形の形状であり、前記第1の端部の壁が生体材料を通過させるための少なくとも1つの穴(36、38)を呈しているトロカール(12)、
・前記生体材料を収容するためのリザーバ(14)であって、2つの開放端(54、56)を有する実質的に円筒形の部分(20)と、該リザーバの両端部を閉鎖するための着脱可能手段(22、24)とを備えており、前記円筒形の部分を、トロカールの少なくとも一部分へとトロカールの第2の端部を経由して挿入できるリザーバ(14)、及び
・前記閉鎖手段が取り除かれたときに前記円筒形の部分に挿入でき、前記円筒形の部分及びトロカールの第1の端部においてスライド可能であるピストン(16)
を有することを特徴とする装置。
【請求項2】
トロカール(12)の第2の端部が、トロカールをトロカールの長手軸を中心として回転させることができるようにするための外的手段(48)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
トロカール(12)の回転を容易にするための手段が、トロカールの第2の端部(42)に配置された外向きのカラー(46)を有しており、該カラーが、回転工具と協働するための手段(50、52)を備えていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記リザーバ(14)が挿入されていないときにトロカール(12)の第2の端部(42)に取り外し可能に取り付けるために適している衝撃エンドピース(18)をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
トロカール(12)の内壁が、第1の端部(32)の付近に、リザーバの円筒形の部分が係合できる範囲を制限するための当接部(42)を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記当接部が、トロカールの内壁の段部(42)であることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
リザーバ(14)の円筒形の部分(20)の内径が、前記トロカール(12)の前記内側の段部(42)と前記尖った縁(34)との間を広がる部位の内径に実質的に等しいことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
トロカール(12)の外壁が、トロカールの係合可能範囲を制限するために、前記内側の段部(42)に対応する段部(46)を備えていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
トロカール(12)の第1の端部(32)の外面が、トロカールの軸と平行に延びる少なくとも1つの刃(70)を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
トロカール(12)の第1の端部の尖った縁(34)が、トロカールの長手軸に直交しない平面内に位置していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
トロカール(12)の第2の端部(32)の内径が、9mm〜15mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公表番号】特表2008−539922(P2008−539922A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510620(P2008−510620)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【国際出願番号】PCT/FR2006/050422
【国際公開番号】WO2007/003799
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(500280928)バイオ ホールディングズ インターナショナル リミテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【国際出願番号】PCT/FR2006/050422
【国際公開番号】WO2007/003799
【国際公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【出願人】(500280928)バイオ ホールディングズ インターナショナル リミテッド (2)
【Fターム(参考)】
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