説明

生物学的障壁を通した薬剤送達用の無針装置

【課題】生物学的障壁を通した薬剤送達用の無針装置(10)。
【解決手段】前記生物学的障壁を通して薬剤を送達するため、マイクロインプラントの少なくとも1つを支えるマイクロインプラント保持層(13)と、前記又は各マイクロインプラントに原動力を提供する手段(21)を含むマイクロインプラント駆動層、及び、マイクロインプラントに付随するガイドチャンネルであって、前記又は各マイクロインプラントに前記原動力を加える、少なくとも1つのガイドチャンネルを有するガイド層を含み、使用の際に、前記マイクロインプラント駆動層の作動により、前記生物学的障壁を通して前記保持層から前記又は各マイクロインプラントが遠くへ移動することを特徴とする装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、角質層などの生物学的障壁上に置かれ、その後前記生物学的障壁を通して薬剤を供給するために使用できる無針装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高速粒子透過(パウダージェクト社又はパウダーメッド社のシステム)、極微針、液体ジェット式注射及び皮下注射針などの従来の手段を含む、生物学的障壁浸透方法と装置が知られている。これらうち最も広く使用されているのが、後者の皮下注射針であり、患者の容認性、苦痛及び頻度において問題があり、熟練したヘルスケアの専門家を要する方法である。極微針は、これら問題に対する有力な低侵襲の解決策であるが、30年以上に及ぶ開発の後においても、正確で臨床的に適切で再現可能な投薬、製造の可能性と費用における基本的な問題が残っている。例えば、マイクロニードルアレイから皮膚内全ての穴への浸透を確実にすることは難しく、これら穴の質は異なり、再現性は低下する。浸透の深さの制御もまた難しい。更に、製剤は慎重に検討されなければならない。例えば、極微針の表面の被覆は難題であり、この方法により可能となる物理量は極めて少なく、これにより1回の投薬量は減少し、よって送達可能な薬剤の範囲が極めて高い効能のものに限定されてしまう。その他の可能性として、針自体の穴を通した注射が挙げられるが、これは技術的に難題であり、注入された薬剤の良好な流路が表皮に形成されない。
【0003】
弾道粒子送達などの他の無針注射システムは、高複雑度と費用、限られた携帯性と製剤の困難さに悩まされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、少ない痛みと、従来の針に代わる低技術を可能としながら、極微針よりも高い再現性で、薬剤活性又は免疫活性成分、又は、その他の物質を角質層などの生物学的障壁を通して送達する、低コストで低侵襲である装置を提供する。
【0005】
本発明の第1の態様によれば、生物学的障壁を通した薬剤送達用の無針装置であって、
前記生物学的障壁を通して薬剤を送達する、マイクロインプラントの少なくとも1つを支えるマイクロインプラント保持層と、
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントに原動力を提供する手段を含むマイクロインプラント駆動層、及び、
マイクロインプラントに関連するガイドチャンネルであって、それを通して前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントに前記原動力を加える、少なくとも1つのガイドチャンネルを有するガイド層を含み、
使用の際に、前記マイクロインプラント駆動層の作動により、前記生物学的障壁を通して前記保持層から前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントを遠くへ移動することを特徴とする装置を提供する。
【0006】
本発明による装置は、「生物学的障壁」への適用を意図するものである。本明細書において使用される「生物学的障壁」という文言は、周囲から人体又は動物体を隔てるあらゆる生物的表面を表わし、(頭皮を含む)皮膚、目、口腔粘膜、鼻孔、歯茎、陰茎亀頭、女性の外性器、又は、外傷あるいは切り口を含んでもよい。「生物学的障壁」は、皮膚及び/又は粘膜などの上皮組織を含んでもよい。本明細書において使用される「皮膚」という文言は、本分野における通常の意味、即ち、体の内外環境間の解剖学的障壁を提供する上皮組織を意味するものである。皮膚とは、好ましくは露出しており、体の外面を形成している。本発明の装置の使用で横切られる皮膚の最上層は、角質層として知られている。これは表皮の最上層であり、皮膚への浸透と呼ばれ、つまりは少なくとも角質層の浸透に言及している。
【0007】
皮膚を横切る薬剤の送達は、本分野において「経皮的送達」と称される。よって、本発明による装置は、「経皮的送達」に有用である。
【発明の効果】
【0008】
本発明による装置は、獣医学、即ち、動物の健康及び医学、即ち、ヒトの健康への適用に有用である。更に、装置は、例えば、外観のみを改善するために用いられ、治療効果の無い薬剤を送達する純粋な美容方法に使用できる。従って、本発明は美容方法を含む。美容剤としては、ヒアルロン酸、ボツリヌス毒素又は半永久メイク、刺青又は同定用の着色化合物などの経皮/表皮フィルタが挙げられるが、これに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1A】図1Aは、第1の実施例を明示している。
【図1B】図1Bは、第1の実施例を明示している。
【図2A】図2Aは、第2の実施例を図解説明している。
【図2B】図2Bは、第2の実施例を図解説明している。
【図3A】図3Aは、第3の実施例を図解説明している。
【図3B】図3Bは、第3の実施例を図解説明している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、生物学的障壁を横切る薬剤の送達に関する。本発明の一実施形態は、ワクチンの送達を含む。「ワクチン」という文言は、本分野において、特定の疾病に対する免疫を作る又は改善するため使用される薬剤を称するものとして周知である。ワクチンは、予防的でも治療的でもよく、従来のものやDNAワクチンを含んでもよい。好適な一実施形態においては、ワクチンは、今後の感染の影響を防止する、又は、改善する予防薬である。
【0011】
装置は、使用の際に生物学的障壁に接触するマイクロインプラント層と別又は一体で形成される生物学的障壁コンタクト層を含んでもよい。
【0012】
生物学的障壁コンタクト層は、有機又はシリコーン単量体を用いて作られるポリマ薄膜から成ってもよい。代表的な例として、ポリアクリル酸塩類、ポリウレタン類、ポリジメチルシロキサン又はその他のシリコーン類、セルロース誘導体類、ヒドロゲル類、親水コロイド類、アルギン塩酸類、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド類、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン又はあらゆるフッ素化された有機又はシリコーンポリマが挙げられるが、これに限定されない。
【0013】
あるいは、またはそれに加えて、コンタクト層は、例えばチタン、金又はアルミニウム膜といった金属要素から成る又は含んでもよい。
【0014】
生物学的障壁コンタクト層又はマイクロインプラント保持層は、生物学的障壁への接着を促進するため、表面に接着剤を有してもよい。皮膚上に使われる代表的な接着剤としては、アクリレート、ヒドロゲル及びシリコーン接着剤が挙げられる。これには、加圧下で変形する生物学的障壁の性質を低減する実用性があり、マイクロインプラントを貫通させない。
【0015】
コンタクト層は、マイクロインプラントに取り付けられるか、それを含む層と同じものであってもよい。この層は、コンタクト層と同じ材料から形成してもよく、それと連続してもよく、同一でもよく、又は、異なる材料から形成されてもよい。この層を形成する材料の代表的な例として、ポリアクリル酸塩類、ポリウレタン類、ポリジメチルシロキサン又はその他のシリコーン類、セルロース誘導体類、ヒドロゲル類、親水コロイド類、アルギン塩酸類、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド類、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン又はあらゆるフッ素化された有機又はシリコーンポリマが挙げられるが、これに限定されない。
【0016】
あるいは、またはそれに加えて、コンタクト層は、例えばチタン又はアルミニウム膜といった金属要素から成る又は含んでもよい。
【0017】
マイクロインプラントは、実質どのような形状でもよいが、生物学的障壁の貫通を促進するよう鋭いほうが好ましい。このような形状として、錐体、ピラミッド及びチゼル形状が挙げられる。先端が破損しない増加した強度を持つであろうことから、チゼル形状が最も有利であろう。マイクロインプラントは、突き抜ける際の回転を促進し、らせん又は掘削運動するよう作られてもよい。マイクロインプラントはポリマ又は金属、或いはその組み合わせでもよく、または、例えば薬物又はマルトースなどの糖類の、結晶又はその他その物質であってもよい。マイクロインプラントは、生分解性又は生体再吸収性、又は、水溶性又は脂溶性であるのが好ましく、以下に限定されないが、ポリラクチド類、ポリ(乳酸‐co‐グリコール酸)、ポリカプロン酸、又はポリオルトエステル、ポリ(ジオキサノン)、ポリシロキサン類、ポリ(無水物類)、ポリ(トリメチレンカーボネイト類、ポリホスファゼン類及びその誘導体類又は混合物、又は、フィブリン、コラーゲン、キトサン、ゼラチン、ヒアルロン、アルギン酸類といった天然高分子などの医学的に生分解性ポリマから成ってもよい。あるいは、またはそれに加えて、単独ではなくカルシウムヒドロキシアパタイトなどの無機物、又は、単独ではなく金、チタン、スチール又はいずれかの金属の合金などの金属類が使用されてもよい。
【0018】
マイクロインプラントは、生物活性物質を保持し、送達時に直ちに或いは設定した期間、例えば、1週間であり、1カ月を経て放出するよう設計されてもよく、免疫学的製剤、生物学的製剤、核酸などの生物活性物質、又は、幹細胞などの細胞を含んでもよく、或いは、生物学的に不活性でもよい。
【0019】
マイクロインプラントは、生物学的障壁内での接着を促進するため表面が被覆されていてもよく、或いは、生物学的障壁内においては、例えば、湿度、pH、等張性、温度又はその他の要因に応じて生物学的又は科学的特性が変わってもよい。一実施形態においては、マイクロインプラントは、保存温度では硬い材料から形成され、生理的温度では柔らかくしなやかになる。
【0020】
別の実施形態においては、マイクロインプラントは、水溶性あるいは非水溶性液体又は乳剤、又は、ゲル、クリーム又は軟膏からなる。駆動層から供給される圧力により、液体又はゲルは生物学的障壁コンタクト層を通して勢いよく飛び出し、生物学的障壁内に堆積する。
【0021】
マイクロインプラントの高さは、実用的にはナノメータからミリメートルまでのいずれかの寸法である。1μmから800μmの間の高さが最も好ましい。実用的には、それらの密度(cm当たりのインプラント数)は、1装置あたり1つのマイクロインプラントからcm当たり数千のいずれかである。装置自体はどのような形状であってもよく、例えば、円形、卵型又は帯板形状であってもよい。
【0022】
好適な一実施形態においては、マイクロインプラントは、薄膜を含むマイクロインプラント自体の中にある窪み内で原位置で形成され、窪みの形成は、例えば、オス型マスタを囲むような成形過程、又は、別の実施形態においては、膜上への熱間又は冷間スタンピング工程により行われる。マスタは、マイクロ機械加工、レーザー切断、エッチング、LIGA、エンボス加工、電鋳法、ナノインプリントリソグラフィでのプリントまたは成形を含む幅広い様々な工程により製造されるが、これに限定されない。そして、マイクロインプラント材料は、微小な窪みに塗布される。これは様々な方法で行うことができ、部分的には材料自体の性質により決定される。例えば、凹版印刷法が使用される場合は、窪み内に熱溶融ポリマを堆積し、続いて医者が過剰分を刃で削いで除去する。或いは、スキージを用いてもよく、窪み内に材料を堆積させると同時に、過剰な材料を除去する。
【0023】
微小な窪みへの正確な充填を促すため、真空、上昇又は減圧を用いてもよい。微小な窪みは、開放型でも閉鎖型でもよい。膜は、初期の成形又はスタンピングの際に変形してもよく、微小な窪みのよりよい充填又は脱型を促進するよう、微小な窪みの充填、マイクロインプラントの硬化、設定又は冷却の際に変形してもよい。微小な窪みは、例えば、よりよい充填又は脱型を促進するため、潤滑油といった物質で覆われてもよく、又は、そうでなければ表面が改良されていてもよい。
【0024】
特に窪みの表面被覆は、例えば、ワクチン、遺伝子又は核酸のいずれかといった生物活性薬剤を含んでもよく、或いは、生物活性薬剤の放出特性、免疫学的活性、分解又は薬物動態が変わる設計されてもよい。
【0025】
あるいは、またはそれに加えて、マイクロインプラントの生物学的障壁への浸透を促進するために使用されてもよい。
【0026】
マイクロインプラント層は、マイクロインプラント層を通したマイクロインプラントの浸透を容易にするよう改良されてもよい。一実施形態においては、マイクロインプラント先端の下の領域は、機械的又は化学的手段により、或いは、以下には限定されないが、熱、レーザー、マイクロ波、RF、他の電磁エネルギー、或いは、アルファ、ベータ又はガンマ照射などの形式の放射を含むエネルギーにより弱体化される。あるいは、またはそれに加えて、その領域は、微小な窪みの形成の際に弱体化されてもよい。更なる実施形態においては、マイクロインプラントにより又はそれに近いものにより充填されていないマイクロインプラント層内に少なくとも1つの空洞が備えられ、それにより、マイクロインプラントが層を介して押されるにつれ、材料が変形できるようになる。この目的のための空洞は、膜中のどこに形成されてもよく、或いは、膜は、膜内に閉じ込められる気泡を有してもよい。
【0027】
マイクロインプラント保持層とガイド層の間のマイクロインプラント上には、更なる層があってもよい。これは、軟質フィルム又は線維性基質とすることができるが、これに限定されない。この層は、どのような材料から形成してもよく、代表的な例として、ポリジメチルシロキサン又はその他のシリコーン類などのポリマ、ポリカーボネート又は他の有機ポリマ、有機又はシリコーンポリマのフッ素化誘導体類、チタン、スチール又はアルミニウムなどの金属が挙げられる。層は、マイクロインプラント保持層と直接又は連続して接合されてもよい。また、これら層の間に別の層があってもよく、その機能は、マイクロインプラント材料を封止し、それにより、環境的又は機械的手段による分解から保護すること、又は、後述するガイド層の内容物からの保護を含む。
【0028】
代替えの実施形態においては、マイクロインプラントの遠位側は、コンタクト層の近位側に接続している。よって、マイクロインプラントは、生物学的障壁と直接接触している。マイクロピストン又は代替手段からの力がコンタクト層を介して押圧し、生物学的障壁を介してマイクロインプラントを前進させる。
【0029】
ガイド層は、様々な方法で形成することができ、鋳造、エンボス加工、リソグラフィ、スタンピング、鍛造、エッチング、機械加工、掘削、レーザー切断又はプリントを含むが、これに限定されない。ガイド層はどのような厚さでもよいが、30から500μmの間が好ましい。層は幾つかの機能を果たすことができ、マイクロピストンの支持、マイクロインプラント上方のマイクロピストンの整列、特定の深さ以下へのマイクロインプラントの侵入を止める制限手段(例えば、500μmのマイクロピストンを用い、コンタクト層の膜厚を30μm、チャネル層の膜厚を170μmとしたとき、生物学的障壁の浸透の最大深が300μmに制限される)の提供を含むが、これに限定されない。ガイド層は加圧で変形し、圧力から解放されると回復する要素をから成る、或いは、含んでもよい。これは、マイクロピストンを元の位置に引き戻すのに役立っている。
【0030】
ガイド層は、有機又はシリコーン単量体を用いて作られるポリマ薄膜から成ってもよい。代表的な例として、ポリアクリル酸塩類、ポリウレタン類、ポリジメチルシロキサン又はその他のシリコーン類、セルロース誘導体類、ヒドロゲル類、親水コロイド類、アルギン塩酸類、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド類、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン又はあらゆるフッ素化された有機又はシリコーンポリマが挙げられるが、これに限定されない。また、金属を用いてもよい。
【0031】
あるいは、またはそれに加えて、ガイド層は、マイクロインプラント上に水圧又はガス圧などの別の加圧手段を向け、コンタクト層及び生物学的障壁を通した促進のために使用される。このような実施形態においては、上方に貯留容器を有するマイクロチャンネルには、液体が充填される貯留容器の最上部への加圧で、マイクロチャンネル下方へ、また、マイクロインプラント上に向かう力を引き起こす。液体はまた、少なくとも1つの生物活性薬剤を含む、或いは、から成ってもよく、或いは、マイクロインプラントの浸透後に生物学的障壁内のあらゆる穴を塞ぐ方法を含む、或いは、から成ってもよく、或いは、マイクロインプラント材料又は他の活性剤を活性化、再構成又は溶解する方法を提供してもよい。
【0032】
チャンネル、通常はマイクロチャンネルであるが、は、どのような形状でもよいが、やや先細るのが好ましい。
【0033】
インクジェットプリントや他の方法がチャンネルを介してウェルの底に材料を堆積させるために使われるような場合には、マイクロインプラントの微小な窪み及びマイクロチャンネルは同時に形成されてもよい。
【0034】
好適な一実施形態においては、マイクロピストンは、コンタクト層を通し、生物学的障壁を通してマイクロインプラントを押圧するため使用される。マイクロピストンは、チャンネルを介してスムーズに通過できるよう、マイクロチャンネル層内のチャンネルより直径が小さいことが好ましい。一実施形態においては、それらはマイクロインプラントの直径より大きい。マイクロピストンはどのような材料から形成してもよいが、有機又はシリコーンポリマ又はスチール、チタン又はアルミニウムなどの金属が好ましい。力を効果的にマイクロインプラントに伝導するため、それらは頑強でなければならない。また、マイクロピストンは、最終的にマイクロインプラントに力を加える液体、固体又はガスを含んだ空洞に力を加えるために使用することができる。
【0035】
一実施形態においては、浸透を容易にする小さいマイクロインプラント上に集中した力を伝えるため、マイクロピストンは次第に細くなっている。マイクロピストンは互いに独立していてもよく、限定された独立を許す柔軟上層に接続されていてもよく、或いは、少なくとも1つが固体状の手段により1つ以上の他のものと接続されてもよい。この固体状の手段は、マイクロピストンと同じ材料でも異なる材料でもよい。
【0036】
たとえ制限されていても、独立していることは「困難な状況」の影響を克服し、加えられた力を拡散し、それにより更に前進しにくくするために好ましい。
【0037】
装置の一部のみを動かす力、即ち、1つ以上のマイクロインプラントを他のものと独立して動かすことは、送達可能薬剤の一部のみを適用することにより常に投与量が制御できることを意味する。また、同じ装置を用いて、引き続き投与を行えることも意味する。また、マイクロインプラントの個別の動きは、特に装置全体が透明な場合、例えば、装置の最上部に引き寄せることにより、使用者が皺や傷跡のような外傷又は特徴の線を追えるようにすることで、極めて正確な送達を可能としている。そして、引き寄せの圧力で、生物学的障壁の非常に特定の領域内で必要なマイクロインプラントを活性化できる。
【0038】
好適な一実施形態においては、加えられた力が集中することにより、1つ以上のマイクロピストンが連続して押圧される。
【0039】
マイクロピストンは、互いに異なる直径を有してもよい。別の一実施形態においては、単一のマイクロピストンが一度に1つ以上のマイクロインプラントに対処する。マイクロインプラントを異なる深さまで押圧するか、又は、装置の一部が他の部分より先に前進することができるよう、マイクロピストンの長さは異なってもよい。
【0040】
代替えの実施形態においては、マイクロピストンは装置の異なる領域へ移動可能であり、上述のような平行ではなく連続的に1つ以上のマイクロインプラントに力を加えるため、1つのマイクロピストンを使用できる。ガイド層は可動であってもよく、また或いは、マイクロピストンが1つのチャンネルから別のチャンネルに移動してもよい。
【0041】
更なる実施形態においては、マイクロピストンは、コンタクト層内に少なくとも部分的に埋め込まれたマイクロピストンを有する層、或いはこれに近い層の近位側に接続されている。マイクロピストンへの力の加力で、この層を介してマイクロピストンを押圧し、生物学的障壁を介して押圧しながら、それらをマイクロインプラントに接続する。
【0042】
また更に別の実施形態においては、マイクロピストンは磁化可能であるか、磁性物質を含む、或いは、から成り、ピストンを押し下げるか引っ込めるために磁力を使うことができる。
【0043】
マイクロピストンは様々な方法で形成することができ、鋳造、エンボス加工、押出加工、圧伸成形、エッチング及び機械加工が挙げられるが、これに限定されない。マイクロピストンは、個別に形成されても、2つ以上を互いに接続したユニットとして形成されてもよい。互いに接続される場合、マイクロピストンは、接続される部分品の幾つか又は全てを切断、機械加工、弱体化、エッチング、レーザー切断などの改良により、完全又は部分的に独立して連続して形成してもよい。
【0044】
装置は、力の焦点を合わせる、順次的にする、高速化する又は他の力を加える手段を更に含んでもよい。機械的アプリケータは、機械力を加えるために装置とは別で、又は、その一部として使用できる。一実施形態においては、バネ又は伸縮素材を使用して、格納及び迅速な加力を行う。異なる実施形態においては、圧縮ガス又は液が加力源である。更なる実施形態においては、凸層が使用され、外力の印加で凹型構造内に素早く移動し、その結果印加速度が上がる。また更なる実施形態においては、隔壁又は皮膜、又は他の脆い要素又は接続の破断が印加速度を上げるために使用され、例えば、「気泡シート」の包装の場合のように気泡膜の突然の破壊でフィンガーが急速に加速する。
【0045】
代替えの実施形態においては、回転式又はスライド式アプリケータが、アプリケータ下方の、全てではないが幾つかのピストンを動かすことで、力を集中させることができる。
【0046】
装置は、生物学的障壁を介してマイクロインプラントを動かす距離を決定するための制御手段を含んでもよい。1回以上適用される投薬の、投与剤が供給される時間又は生物学的障壁を介しての投与剤の適用量を制御を制御するため、同一又は異なる制御手段が備えられてもよい。このような制御手段は、患者又は医療助手により作動されてもよい。コントローラには、過剰摂取を防止するか、又は、患者が所望の投与より頻繁に投与を受けないよう、中断機能があってもよい。制御手段は遠隔操作されてもよく、或いは、有線又は無線ネットワーク、又は、他のインターネット又は携帯電話通信で操作されてもよい。
【0047】
装置は、マイクロインプラント過程で形成された穴を通して、又は、通常の経皮パッチのように無損傷の皮膚を通して生物学的障壁に浸透することができる同一又は異なるインプラント剤用の薬剤貯留容器を更に備えてもよく、これにより迅速なボーラス投与と、それに続く緩やかな維持投与の効果が得られる。
【0048】
貯留容器は、接着層を含むどの層にあってもよく、或いは、例えば液体貯留容器から穴への供給を行う装置の他の領域にあってもよい。また、製品は、従来の経皮パッチの特徴と、パッチの異なる部分のマイクロインプラント領域の双方を合わせた組合せ装置であってもよい。
【0049】
また、貯留容器からの液体は、送達されるマイクロインプラント材料又は他の活性剤の溶解を活性化、再構成又は促進するため、ガイドチャンネルを通して移動ができる。
【0050】
マイクロピストンは、超音波を含む振動を用いた装置で作動させることができる。
【0051】
生物学的障壁を通して送達される薬剤は、通常ガイドチャンネル内にあるか、マイクロインプラント自体の一部として形成されるが、別の構造では、ガイド層とマイクロインプラント保持層の間、また或いは、ガイド層と力供給層の間に更なる層が装置に備えられる。追加層は送達される薬剤を含み、装置の起動で送達される薬剤を含む追加層の一部がマイクロインプラントへ向かい、続いて生物学的障壁を通って動く。また、薬剤はマイクロインプラント自体と一体にでき、マイクロインプラントであってもよく、マイクロインプラント後方の固体棒又は他の形状であってもよい。また、上述のように、マイクロインプラントとガイド層の間における独立層とでき、ガイド層に取り付けられた個別の有孔層内に予め形成された穴の中に設けることもでき、或いは、マイクロピストン上又はマイクロインプラント自体の上の被覆内にあってもよい。あるいは、薬剤は、通常は後部にあるマイクロインプラント内の窪んだ穴に位置してもよい。マイクロインプラントは、送達される薬剤により全体又は部分的に囲まれてもよく、一方、マイクロインプラント保持層では、マイクロインプラントが動かされた際に、薬剤の一部が生物学的障壁を通して引き出される。或いは、送達される薬剤は、マイクロインプラント自体に埋め込まれる粒子であってもよい。
【0052】
本発明の装置は、数々の異なる応用に使用でき、数々の利点が提供される。
【0053】
利点の1つとして、特にマイクロインプラントの全体又は一部がマイクロインプラント保持層内に保持されている場合であるが、生物学的障壁上に存在するであろう微生物、化学薬品又は他の有害物質への暴露を低減する。従来の極微針の適用では、装置と極微針自体の生物学的障壁への接触は相当量であり、有害物質が生物学的障壁を通って体内へ押し込まれる危険が発生する。更なる可能性として、マイクロインプラント又はマイクロインプラント保持層には、ダメージの危険性を抑える抗菌性、同伴される全ての異物についてだが、が提供される。
【0054】
本発明の装置は、例えば、パッチテスト用のアレルゲンなどの薬剤の送達や、医師が病状の有無や経過を判断できる反応など、診断目的に使用できる。また、皮膚からグルコースなどの化学薬品のレベルを決定するため体液(細胞外液)を分析する装置への経路を作るためにマイクロインプラントを使用してもよい。マイクロインプラント後方の要素は、多孔質又は芯材料、また或いは、空中管又は一連の管を含んでもよい。
【0055】
生物学的障壁を通して送達される材料は、皮下注射剤やボツリヌス毒素などの美容又は審美目的であってもよく、ヒアルロン酸、カルシウムヒドロキシアパタイト、コラーゲン、ポリメタクリル酸メチル、上記全ての混合物、又は、皮膚の触感、外観、水和又は健康を向上するか、コラーゲン合成、皮膚の再形成を促すか、皺(ひだ)を改善するか、脱毛又は他の顔面又は皮膚の不完全性又は老化の兆候(又は経過)に働きかけるか又は防止する、その他の薬剤を含んでもよい。また、遺伝子送達、成長因子及び他の生物学的製剤及び幹細胞を含む細胞を含んでもよい。
【0056】
ここで、本発明の実施例を、添付の図面を参照して説明する。
図1a及び1bは、第1の実施例を明示しており、
図2a及び2bは、第2の実施例を図解説明しており、及び
図3a及び3bは、第3の実施例を図解説明している。
【0057】
図1a(作動前の装置を示す)及び図1b(作動後の装置を示す)に、生物学的障壁11を通して薬剤を送達する装置10を示す。装置は、幾つかのマイクロインプラント12のみを図示する部分図で示されている。ここでは、好適な実施形態が、動力手段(この場合マイクロピストン)及び送達される薬剤及びマイクロインプラントが単一製品として形成される自蔵装置用であるかが不明である。図に示すように、動力手段(この場合マイクロピストン)が装置の他の部分から離れていると仮定できる。これは可能かもしれないが、好適な実施形態は、自蔵装置を提供するため、本明細書に記載する全ての要素を単一の筺体内に形成するものである。
【0058】
さて、図面自体を見ると、装置は、複数の凹部14が設けられたマイクロインプラント保持層13を含んでいる。これらの凹部には、それぞれマイクロインプラント12が充填され、これにより本明細書に先に記載したいずれもの方法の使用が実現される。マイクロインプラント12が全て層13に保持されるよう図示されているが、インプラントは、マイクロインプラント上(図中)端の一部がマイクロインプラント保持層13の上面から突き出るように位置してもよい。マイクロインプラント12の下側の尖った先端は、下面16下方へ延びることができるが、マイクロインプラント12の先端は損傷又は汚染されやすいことから、これは実用において望ましくない。しかし、上面15上方のマイクロインプラントの突出で、装置の追加層の配列が容易になる。
【0059】
ガイド層17は、マイクロインプラント上方に設けられ、各マイクロインプラント12とそれぞれ並んだ複数のガイドチャンネル18を有する。
【0060】
バッキング層22上に取り付けられた一連のマイクロピストン21からなるマイクロインプラント駆動層20は、それぞれのマイクロピストンがガイドチャンネル18と並ぶ、この場合はその中に整列するよう設けられる。マイクロピストンは、必ずしもガイドチャンネル内に位置する必要はないが、作動の際にマイクロピストンがそれぞれのガイドチャンネル18を通ってマイクロインプラント保持層13の下面16から抜け出しマイクロインプラント12と接触し、マイクロインプラント12を動かすよう、単純に整列されるべきである。
【0061】
各ガイドチャンネルに付随するマイクロピストンと各ガイドチャンネルに付随するマイクロインプラントを有することは通常のことであるが、特定の状況においては追加のマイクロインプラント、ガイドチャンネル又はマイクロピストンが形成されてもよく、よって、マイクロインプラント、ガイドチャンネル及びマイクロピストンの数が同じである必然性はない。
【0062】
作動により、即ち、幾分かの力、又は他の引き金機構の適用により、図1bの矢印19により示されるように、マイクロピストンはフィンガー内で下方へ動かされ、マイクロピストンがガイドチャンネル18を通って作動し、マイクロインプラント12に接触し、そしてマイクロインプラント12は生物学的障壁11内へ下面16を通って動かされる。先に説明したように、マイクロインプラント自体は、送達される製剤を含んでもよく、或いは、薬剤がガイドチャンネル内に位置してもよく、マイクロピストンとマイクロインプラントの間で生物層内へと動かされる。
【0063】
図2a及び2bは、マイクロインプラント12が、一連のマイクロインプラント12が設けられた膜30に置き換えられた別の構造を図示している。この膜30は、図2bに示すように、作動の際に膜の一部が生物学的障壁を通ってマイクロインプラントとマイクロピストン間を動かされるよう、製剤を含んでもよい。或いは、膜は、有害でない不活性物質であってもよい。
【0064】
図3a及び3bは更なる実施例を示しており、マイクロインプラント12に代わって、マイクロインプラントが金属箔又は塗膜層40の窪み内に保持されている。ここでも、膜又は金属箔は活性剤であってもよく、よりふさわしいのは、先の尖ったマイクロインプラントが単にこの層に穴を開けるか生物学的障壁を通して、この膜のいずれの部分も引き出さないような不活性物質である。
【符号の説明】
【0065】
10・・・装置、11・・・生物学的障壁、12・・・マイクロインプラント、13・・・マイクロインプラント保持層、14・・・凹部、15・・・上面、16・・・下面、17・・・ガイド層、18・・・ガイドチャンネル、20・・・マイクロインプラント駆動層、21・・・マイクロピストン、22・・・バッキング層、30・・・膜、40・・・塗膜層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的障壁を通した薬剤送達の無針装置であって、
前記生物学的障壁を通した薬剤送達のため、少なくとも1つのマイクロインプラントを保持するマイクロインプラント保持層と、
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントに原動力を提供する手段を含むマイクロインプラント駆動層、及び、
マイクロインプラントに付随し、前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントに前記原動力を加える、少なくとも1つのガイドチャンネルを有するガイド層を含み、
使用の際に、前記マイクロインプラント駆動層の作動が、前記生物学的障壁を通して前記保持層から前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントを遠ざけることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記原動力を提供する手段は、1つ以上のマイクロピストンであることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
各マイクロピストンが、それぞれのマイクロインプラントと関連することを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記原動力を提供する手段は、前記ガイドチャンネルの幾つか又は全てを通して供給される加圧液体、ゲル又はガスを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントは、前記マイクロインプラント保持層内に全て保持されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項6】
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントは、前記マイクロインプラント保持層内に部分的にのみ保持されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の装置。
【請求項7】
前記マイクロインプラント層上に、使用の際に前記生物学的障壁と接触する生物学的障壁コンタクト層を更に含むことを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項8】
前記マイクロインプラント保持層は、シリコーンから形成されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項9】
使用の際に前記生物学的障壁と隣接する前記層は、前記生物学的障壁に付着するための接着剤を備えることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項10】
使用の際に前記生物学的障壁と隣接する前記層は、生分解性、生体再吸収性、生体吸収性、又は、水溶性又は脂溶性ポリマから形成されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項11】
前記ガイド層は、前記マイクロインプラント保持層の内面に接合されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項12】
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントは、1つ以上の生分解性、生体再吸収性又は生体吸収性ポリマ、又は、水溶性又は脂溶性材料、無機材料、金属又は合金、糖又は塩分を含むヒアルロン酸及びその誘導体からなることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項13】
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントは、湿度、pH、オスモル濃度、温度、水分の有無、力学的、電気的又は電磁エネルギーの1つ以上に反応してその機械特性が変化する材料から形成されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項14】
前記マイクロピストンは、柔軟膜又は適合可能なバッキング層上に取り付けられることを特徴とする請求項2から13のいずれか1つに記載の装置。
【請求項15】
活性化の後、前記マイクロピストン又は各マイクロピストンは、チャンネルを通って前記ガイド層内に移動することを特徴とする請求項2から14のいずれか1つに記載の装置。
【請求項16】
前記マイクロピストンの前記移動は、膜破壊などの圧力起因の破損、凸から凹への変化などの構造変化、バネ又は他の付勢手段、電磁力又は外付け機械的アプリケータの1つにより起こることを特徴とする請求項2から15のいずれか1つに記載の装置。
【請求項17】
少なくとも2つのマイクロピストン又はマイクロピストンのグループは、互いに独立して移動可能であり、1つのマイクロピストン又はマイクロピストンのグループが他からは独立して動くことができるように提供されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項18】
前記マイクロインプラント保持層は、前記マイクロピストン又は各マイクロピストンが取り付けられる膜又は皮膜からなることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項19】
前記マイクロインプラント保持層は、前記マイクロインプラントが位置する窪みを決定づける金属箔材料からなることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項20】
薬剤、治療薬又は他の送達可能材料が、前記生物学的障壁を通して前記マイクロインプラントを動かす装置の作動により、前記ガイドチャンネル内に供給された前記材料もまた前記生物学的障壁を通して動くように、前記ガイドチャンネル内に供給されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項21】
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントは、材料を流すことのできる1つ以上の空洞路、又は、多孔質又はウィッキング材料を含むことを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項22】
多孔質又はウィッキング材料は、少なくとも部分的に前記生物学的障壁を通って送達するため、前記ガイドチャンネル内に供給されることを特徴とする前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項23】
前記マイクロインプラントが前記生物学的障壁を通って移動する距離を決定する制御手段を更に含む前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項24】
適用投薬量、投薬供給の時間、又は、服用一回につき供給する量の1つ以上を制御する制御手段を更に含む前述の請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項25】
生物学的障壁を横切って薬剤を送達する方法であって、
前記生物学的障壁と送達される薬剤を含む請求項1記載の装置とを接触させ、
前記マイクロインプラント又は各マイクロインプラントに原動力を提供する手段を作動させる工程を含む方法。
【請求項26】
前記薬剤は、美容剤であることを特徴とする請求項25記載の方法。
【請求項27】
生物学的障壁を横切って薬剤を送達する、請求項1記載の装置の使用方法。
【請求項28】
前記薬剤は、美容剤、又は、皮膚の美的外観を向上又は改善するその他薬剤であることを特徴とする請求項27記載の使用方法。
【請求項29】
治療用に使用される、請求項1記載の装置。
【請求項30】
前記治療は、予防接種であることを特徴とする請求項29記載の装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2011−508611(P2011−508611A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−527550(P2010−527550)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050910
【国際公開番号】WO2009/047555
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(510096027)オセルス リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】OCELUS LIMITED
【Fターム(参考)】