説明

用紙後処理装置および原稿処理装置

【課題】生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなく、ブラシ磨耗粉の付着によるモータ動作不良を軽減する用紙後処理装置および原稿処理装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置との通信を行う通信手段と、通信手段により画像形成装置から所定の通紙モードへの移行指示を受信したときに、該画像形成装置から排出された用紙を通紙し、その用紙に対して通紙モードに基づく各種の後処理を行うための、DCブラシモータを駆動源とする1つ以上の後処理ユニットと、通紙モードにおいて、後処理ユニットの動作制御を行う後処理制御手段と、通紙モードにおける後処理ユニットの動作制御中に、その動作制御とは関係なくDCブラシモータを予め定められた駆動時間だけ駆動する一定時間駆動を実行可能か否かを判定する駆動実行可否判定手段と、一定時間駆動を実行可能と判定されたとき、該一定時間駆動を実行するモータ駆動手段と、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置から排出される用紙を後処理する用紙後処理装置、および原稿を画像形成装置へ搬送する原稿処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、装置本体の外側あるいは内側に用紙後処理装置を装備したものがある。用紙後処理装置では、排紙トレイの選択,パンチ,ステイプル,製本等の様々な後処理が行われる。
【0003】
後処理は、その処理に対応した後処理ユニットで行われ、これら後処理ユニットの駆動源としてDCブラシモータがよく用いられている(特許文献1参照)。
【0004】
DCブラシモータの一般的な特性として、ブラシとコンミテータ(整流子)とが接触しているので、モータ軸を回転させると、摩擦によってブラシが摩耗し、磨耗粉が発生してしまう。この磨耗粉が、コンミテータとブラシとの接触部分やコンミテータの溝部分に付着すると、ブラシの摩耗が進んで耐久性が低下したり、コンミテータとブラシとの間が接触不良になってDCブラシモータを駆動することができなくなることがある。また、DCブラシモータの回転時間が短い場合は、回転時間が長い場合に比べて、磨耗粉が飛散しにくくなり、よりコンミテータに付着しやすい傾向にあることも知られている。
【0005】
そこで、発券装置に配設され、イニシャル制御中およびイニシャル制御の終了後の1枚目の発券を行うときに、通常の回転数でDCブラシモータを駆動し、イニシャル制御の終了後の2枚目以降の発券を行うときに、低い回転数でDCブラシモータを駆動するモータ制御装置が考案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−144846号公報
【特許文献2】特開平10−66369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像形成装置から通紙された用紙を排紙トレイに積載していくという機構をもつ用紙後処理装置において、排紙トレイの上下動作をDCブラシモータが行っている場合、積載された用紙が次の用紙の排出の妨げにならないように、通紙中に排紙トレイを適度に上下させ、排紙トレイの上面を適切な位置に保つような位置補正制御が必要となる。しかし、排紙トレイの移動量が比較的少ないと(DCブラシモータの回転時間が短いと)、前述のように磨耗粉が飛散しにくくなり、動作不良が発生する可能性がある。また、排紙トレイの移動量を比較的多くすると(DCブラシモータの回転時間が必要以上に長いと)、生産性(つまり後処理に要する時間)や搬送品質に影響を及ぼすことがある。
【0008】
特許文献1には、磨耗粉の発生に対する処置については開示・示唆ともない。また、特許文献2では、発券装置を適用の対象としており、用紙後処理装置への適用については開示・示唆ともない。
【0009】
上記問題点を背景として、本発明の課題は、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなく、ブラシ磨耗粉の付着によるモータ動作不良を軽減する用紙後処理装置および原稿処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0010】
上記課題を解決するための用紙後処理装置は、画像形成装置との通信を行う通信手段と、通信手段により画像形成装置から所定の通紙モードへの移行指示を受信したときに、該画像形成装置から排出された用紙を通紙し、その用紙に対して通紙モードに基づく各種の後処理を行うための、DCブラシモータを駆動源とする1つ以上の後処理ユニットと、通紙モードにおいて、後処理ユニットの動作制御を行う後処理制御手段と、通紙モードにおける後処理ユニットの動作制御中に、その動作制御とは関係なくDCブラシモータを予め定められた駆動時間だけ駆動する一定時間駆動を実行可能か否かを判定する駆動実行可否判定手段と、一定時間駆動を実行可能と判定されたとき、該一定時間駆動を実行するモータ駆動手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
上記構成によって、一定時間駆動を実行することで、DCブラシモータが回転することによって発生する磨耗粉を飛散させることができ、コンミテータへの付着を防止することができる。これにより、ブラシの摩耗が進んで耐久性が低下したり、コンミテータとブラシとの間が接触不良となることを防止できる。
【0012】
また、本発明の用紙後処理装置における駆動実行可否判定手段は、通信手段により画像形成装置から通紙モードへの移行指示を受信し、後処理制御手段が該通紙モードに基づいて後処理ユニットの動作制御を行う前の状態にあるとき、一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0013】
上記構成によって、通紙モードに基づく後処理ユニットの起動開始前に比較的長時間のモータ回転(すなわち一定時間駆動)を実施することで、コンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなく、モータの動作不良発生率を低減することができる。
【0014】
また、本発明の用紙後処理装置における駆動実行可否判定手段は、通信手段により画像形成装置から通紙モードの終了指示を受信し、後処理制御手段が該通紙モードに基づく後処理ユニットの動作制御を完了した状態にあるとき、一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0015】
上記構成によって、通紙モードに基づく後処理ユニットの動作停止時に比較的長時間のモータ回転(すなわち一定時間駆動)を実施することで、コンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなく、モータの動作不良発生率を低減することができる。
【0016】
また、本発明の用紙後処理装置は、通紙モードにおいて使用する後処理ユニットを判別する後処理ユニット判別手段を備え、駆動実行可否判定手段は、通紙モードにおいて使用しないと判別された後処理ユニットが、一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0017】
上記構成によって、通紙モードに関係のない処理ユニットのDCブラシモータを一定時間駆動させるので、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなく、コンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、モータの動作不良発生率を低減することができる。
【0018】
また、本発明の用紙後処理装置は、通紙モードに対応する各種の後処理に使用する後処理ユニットについて、該処理ユニットが動作を行うタイミングであるか否かを判定する動作タイミング判定手段を備え、駆動実行可否判定手段は、後処理ユニットが動作を行うタイミングでないと判定されたときに、その後処理ユニットが一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0019】
上記構成によって、通紙モードに関係する処理ユニットであっても、処理ユニットの機能を実現するタイミングではないときに、DCブラシモータを一定時間駆動させることで、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなくコンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、モータの動作不良発生率を低減することができる。
【0020】
また、本発明の用紙後処理装置は、画像形成装置からの用紙の排出間隔を取得する排出間隔取得手段と、排出間隔が予め定められた時間を上回るか否かを判定する排出間隔判定手段と、を備え、駆動実行可否判定手段は、排出間隔が予め定められた時間を上回ると判定されたときに、該排出間隔内で一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0021】
上記構成によって、通紙中の一定時間以上の排出間隔時間が確保されるタイミングでDCブラシモータを一定時間駆動させるので、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなくコンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、モータの動作不良発生率を低減することができる。
【0022】
また、本発明の用紙後処理装置は、後処理ユニットにおける後処理に要する後処理時間を取得する後処理時間取得手段と、後処理時間が予め定められた時間を上回るか否かを判定する後処理時間判定手段と、を備え、駆動実行可否判定手段は、後処理時間が予め定められた時間を上回ると判定されたときに、他の後処理ユニットが該後処理時間内で一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0023】
上記構成によって、通紙モードに必要な処理ユニットであっても、その処理以外の処理ユニットが駆動している最中のアイドル時間内にDCブラシモータを一定時間駆動させるので、生産性に影響を及ぼすことなく、コンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、モータの動作不良発生率を軽減することができる。
【0024】
また、本発明の用紙後処理装置における用紙後処理装置の状態を取得する状態取得手段と、用紙後処理装置の状態が待機状態にあるか否かを判定する待機状態判定手段と、を備え、駆動実行可否判定手段は、用紙後処理装置の状態が待機状態にあると判定されたときに、一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0025】
上記構成によって、用紙後処理装置が停止しているときに、DCブラシモータを一定時間駆動させるので、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなくコンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、モータの動作不良発生率を軽減することができる。
【0026】
また、本発明の用紙後処理装置は、ユーザが一定時間駆動を実行する旨の操作入力を行ったことを検出する操作検出手段を備え、駆動実行可否判定手段は、ユーザが一定時間駆動を実行する旨の操作入力を行ったことを検出したときに、一定時間駆動を実行可能であると判定する。
【0027】
上記構成によって、ユーザあるいはサービス従事者が通紙していない任意のタイミングでDCブラシモータを一定時間駆動させるので、生産性や搬送品質に影響を及ぼすことなくコンミテータ溝部分に付着していたブラシ磨耗粉を飛散させ、モータの動作不良発生率を低減することができる。
【0028】
また、本発明の用紙後処理装置は、一定時間駆動を実行中に、DCブラシモータの駆動状態を検出するモータ駆動状態検出手段と、駆動状態が予め定められた駆動停止条件を満たすか否かを判定する駆動停止条件判定手段と、駆動状態が駆動停止条件を満たすと判定したとき、一定時間駆動中であってもDCブラシモータの駆動を停止するモータ駆動停止手段と、を備える。
【0029】
上記構成によって、DCブラシモータの停止判定を所定のセンサ検知に基づいて行うので、時間制御よりも簡単な制御により発明課題を解決でき、ソフトウェア開発・設計工数を軽減できる。
【0030】
また、本発明の用紙後処理装置におけるモータ駆動状態検出手段は、後処理ユニットに含まれる可動部の位置を検出する位置検出手段を含み、駆動停止条件判定手段は、可動部の位置が予め定められた限界位置に到達したときに駆動停止条件を満たすと判定する。
【0031】
上記構成によって、DCブラシモータを駆動させている最中に、ユニットの限界位置を検出したら駆動を停止するので、モータ駆動機構や後処理ユニットに無理な力が加わることを防止できる。
【0032】
また、本発明の用紙後処理装置におけるモータ駆動状態検出手段は、DCブラシモータの駆動時間を計測する駆動時間計測手段を含み、駆動停止条件判定手段は、駆動時間が予め定められた時間閾値を超えても、位置検出手段が可動部の位置が予め定められた位置に到達したことを検出しないとき、駆動停止条件を満たすと判定する。
【0033】
上記構成によって、DCブラシモータを駆動中に、モータの異常を検知したときに停止させる構成となっているので、モータ駆動機構や後処理ユニットに無理な力が加わることを防止できる。
【0034】
また、本発明の用紙後処理装置におけるモータ駆動状態検出手段は、DCブラシモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段を含み、駆動停止条件判定手段は、駆動電流が予め定められた電流値を上回るとき、駆動停止条件を満たすと判定する。
【0035】
モータの駆動電流を検出してモータの回転制御を行う方法は広く用いられている。上記構成によって、比較的安価な構成でモータの異常を検知することができる。
【0036】
また、本発明の用紙後処理装置における通信手段は、モータ駆動停止手段によりDCブラシモータが停止した後、該DCブラシモータの交換要求を画像形成装置に送信する。
【0037】
上記構成によって、DCブラシモータを停止させた後に、モータ交換をユーザに促すことができるので、後処理ユニットおよびモータの保守,メンテナンスを迅速に行うことができる。
【0038】
また、本発明の用紙後処理装置は、DCブラシモータの交換要求を画像形成装置に送信した後、該画像形成装置から通紙モードの実行指示を受信したとき、後処理制御手段は、該通紙モードに基づく後処理ユニットの動作制御を行わない。
【0039】
上記構成によって、DCブラシモータが異常状態のまま後処理ユニットを起動することがないので、処理ユニットおよびモータの異常動作の再発を防止することができる。
【0040】
また、本発明の用紙後処理装置は、画像形成装置から通紙モードの実行指示を受信したとき、後処理制御手段は、交換要求の対象となるDCブラシモータを駆動源とする後処理ユニットを必要としない通紙モードの場合は、該通紙モードに基づく後処理ユニットの動作制御を行う。
【0041】
上記構成によって、DCブラシモータが異常状態のままでも、そのモータを駆動させる必要がない後処理ユニットを用いる通紙モードは実行可能となるので、ユーザの利便性を損なわず使い勝手のよいシステムとなる。
【0042】
また、本発明は、画像形成装置に取付けられて、原稿を原稿トレイから原稿搬送路へ導入するための原稿導入部と、搬入された原稿を、原稿搬送路上にあり画像形成装置に設けられた画像読取部に読み取らせる原稿搬送部と、読取が完了した原稿を排紙トレイに排紙する原稿排紙部と、を備えた原稿処理装置において、各部は、各々DCブラシモータを駆動源とする処理ユニットとして構成され、処理ユニットは、上述の用紙後処理装置に含まれる後処理ユニットと同様に、DCブラシモータの一定時間駆動を実行可能とすることを特徴とする。
【0043】
上記構成によって、上述の後処理ユニットの構成を原稿処理装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】画像形成装置,原稿処理装置,用紙後処理装置の接続構成を示す図。
【図2】原稿処理装置の内部構造の一例を示す図。
【図3】用紙後処理装置の内部構造の一例を示す図。
【図4】シフトトレイの構造の一例を示す図。
【図5】制御装置の詳細を示す図。
【図6】シフトモード処理ユニットの構成を示す図。
【図7】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態1)。
【図8】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態2)。
【図9】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態3)。
【図10】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態4)。
【図11】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態5)。
【図12】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態6)。
【図13】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態7)。
【図14】DCブラシモータの一定時間駆動を説明するフロー図(実施形態8)。
【図15】DCブラシモータの一定時間駆動の停止方法を説明するフロー図(駆動停止方法1,2)。
【図16】DCブラシモータの一定時間駆動の停止方法を説明するフロー図(駆動停止方法3)。
【図17】DCブラシモータの一定時間駆動の停止方法を説明するフロー図(駆動停止方法4)。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明に係る用紙後処理装置の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、画像形成装置A、原稿処理装置B、用紙後処理装置C、および通信手段(インターフェース機構)Dの概略を示す。原稿処理装置Bは画像形成装置Aの上部に設置され、ユーザが原稿を原稿トレイ201にセットすると、底板部201aが上昇し、原稿上面を呼び出しローラ部230に押し当てる。その状態から原稿が画像形成装置Aに含まれる画像読取部101(図2参照)まで搬送され、画像を読み取る。
【0046】
用紙後処理装置Cは、画像形成装置Aの排出部下流側に設置され、画像形成装置Aが排出した用紙を受け入れ、画像形成装置Aの動作要求に応じた用紙処理(すなわち後処理)を施して、指定の排紙トレイに排出する。
【0047】
また、用紙後処理装置Cは、原稿処理装置Bの場合と同じく、通信手段Dを用いて画像形成装置Aから動作要求および動作に必要な情報(サイズ,通紙モード処理指定(パンチ/ステイプル等),排出先,排出間隔など)を受信する。
【0048】
図2に、原稿処理装置Bの内部構造の一例を示す。原稿処置装置Bは、原稿トレイ201に載置された原稿を、画像形成装置Aの画像読取り部101(搬送ベルト206の位置)まで搬送し、原稿を読み取った後、排紙トレイ212に排出する装置である。原稿の両面を読み取る場合は、片面を読み取ったあと排紙トレイ212には排出せず、再び画像読取部101に戻り、もう一方の面を読み取り、その後、排紙トレイ212に排出する。
【0049】
以下、具体的に原稿を給紙してから排紙するまでの経路を説明する。まず、原稿トレイ201に原稿が載置されると、底板部201aが上方に可動する。これにより、原稿の上面が呼び出しコロ202に当接し、原稿給紙準備が行われる。このとき、底板部201aの上昇の駆動源として、図示しないDCブラシモータが用いられる。
【0050】
次に、給紙動作が開始されると、分離コロ部(分離コロ203,給紙ベルト204,給紙コロ204a等を含む)において原稿束から1枚だけ分離されて搬送される。原稿は搬送経路にあるコロ(220〜224等)や搬送ベルト(206等)により搬送される。そして、画像読取部101を、所定の速度で原稿を搬送させることにより、画像形成装置Aがその画像を読み取っていく。原稿全体が画像読取部101を通過した後は、片面画像のみの場合はそのまま排紙ローラ225によって排紙トレイ212に排出されるが、両面を読み取る場合は、切替爪207,209が切替わることにより、上部反転ローラ210,下部反転ローラ208によって、これら切替爪の位置で原稿をスイッチバックさせ、再度画像読取部101に搬送する。この動作で裏側の画像も読み取った後は、片面排出時と同様に、排出トレイ212に排出する。また、これらコロおよびローラの駆動源として、図示しないDCブラシモータが用いられる。
【0051】
また、長さセンサ211,幅センサ205で、それぞれ原稿の長さ,幅すなわち用紙サイズを検出し、通信手段Dを介して画像形成装置Aに送信する。画像形成装置Aでは、その用紙サイズに応じた用紙を選択し、読取部101で読み取った画像を印刷し用紙後処理装置Cに搬送する。
【0052】
図3に、用紙後処理装置Cの内部構造の一例を示す。用紙後処理装置Cは、画像形成装置Aから矢印Mで示される方向から順次搬送されてくる用紙を各処理ユニットへ搬送するための主用紙搬送経路303を有している。
【0053】
この主用紙搬送経路303の上流側は、画像形成装置Aからの用紙を受け取って下流側へ搬送させるための入口搬送路303aが配設されている。この入口搬送路303aには、入口ローラ303b,搬送ローラ303c,入口センサ303dが設けられている。また、入口搬送路303aの下流側には、図示しないソレノイドのオン/オフ制御により、主用紙搬送経路303を切り替え可能なプルーフ分岐爪301,ステイプル分岐爪304が設けられる。これら分岐爪301,304によってプルーフモード,シフトモード,ステイプルモード,用紙折りモード(本発明の通紙モード)に対応したプルーフ搬送路314、シフト搬送路315,ステイプル搬送路316,用紙折り搬送路318が選択される。
【0054】
プルーフモードにおけるプルーフ搬送路314は、プルーフ分岐爪301を介して入口搬送路303aの下流側に接続されている。このプルーフ搬送路314の下流側には、固定的に設けられるプルーフトレイ308が配設される。また、プルーフ搬送路314には、搬送ローラ314a,排紙ローラ314bが設けられ、これらの搬送ローラ314a,排紙ローラ314bによって用紙がプルーフトレイ308上に排出され、積載される。また、これらローラの駆動源として、図示しないDCブラシモータが用いられる。
【0055】
また、シフトモードにおけるシフト搬送路315は、プルーフ分岐爪301,ステイプル分岐爪304を介して入口搬送路303aの下流側に接続されている。このシフト搬送路315の下流側には、上下方向に移動制御されるシフトトレイ309が配設される。また、シフト搬送路315には、搬送ローラ315a,排出ローラ315bが設けられ、これら搬送ローラ315a,排出ローラ315bによって用紙がシフトトレイ309上に排出され、積載される。また、これらローラの駆動源として、図示しないDCブラシモータが用いられる。
【0056】
シフトトレイ309は、図4に示すように、駆動手段としての駆動機構309aにより上下方向に移動制御される。この駆動機構309aは、トレイ昇降モータ309a1を有し、該トレイ昇降モータ309a1で発生した動力は、ウォームギヤ309a2からウォームホイール309a3、中継ギヤ309a4、駆動軸309a5に固定されたギヤ309a6へと伝達され、駆動軸309a5を所定方向に回転制御させている。この駆動軸309a5と対となすように、その下方には従動軸309a7が設けられている。該従動軸309a7の両端側に設けられるプーリ309a8と駆動軸309a5の両端側に設けられるプーリ309a8との間にトレイ駆動ベルト309a9が巻回されている。このトレイ駆動ベルト309a9には、シフトトレイ309が連結され、このトレイ駆動ベルト309a9によってシフトトレイ309が上下動される。なお、シフトトレイ309が本発明の可動部に相当する。
【0057】
また、シフトトレイ309の上下方向での高さ位置を検知可能とする図示しないセンサが設けられ、このセンサによってシフトトレイ309の高さを検知し、シフトトレイ309上面に積載される用紙の高さが一定になるように制御される。また、シフトトレイ309の駆動機構309aには、トレイホーム位置検知センサ(紙無し検知センサ)309s1,中間位置検知センサ(中間満杯センサ)309s2,下限位置検知センサ(満杯センサ)309s3が設けられており、シフトトレイ309から突設される検知片309bによって各センサがオン/オフされる。なお、トレイホーム位置検知センサ309s1,下限位置検知センサ309s3が本発明のモータ駆動状態検出手段,位置検出手段に相当する。
【0058】
図3に戻り、ステイプルモードにおけるステイプル搬送路316はプルーフ分岐爪301,ステイプル分岐爪304を介して入口搬送路303aの下流側に接続されている。このステイプル搬送路316の下流側には、ステイプル処理部317が配設されて接続されている。ステイプル搬送路316には、搬送ローラ306a,306c,306d、排出ローラ306eが設けられ、これら搬送ローラおよび排出ローラによって用紙がステイプル処理部317に搬入される。また、これらローラの駆動源として、図示しないDCブラシモータが用いられる。
【0059】
ステイプル処理部317は、用紙積載手段としてのステイプルトレイ317h、タタキコロ317j、端綴じステイプラ317f(針綴じ装置)、および搬送ローラ317a,317b,317d,317e,搬送ベルト317cを含む用紙排出機構などを備えている。
【0060】
ステイプルトレイ317hは、ステイプル搬送路316の排出ローラ306eから排出される用紙が積層される。ステイプルトレイ317hは、用紙搬送方向Fの下流側である先端側を上方とし、用紙搬送方向Fの上流側である後端側を下方にして傾斜状に配設される。このステイプルトレイ317hの後端側には、後端フェンス319aが設けられる。
【0061】
また、図3に示すように、後端フェンス319aの用紙搬送方向Fの下流側である前方には、ステイプル搬送路316の排出ローラ306eを配設させている。そして、ステイプルトレイ317h上に載せられる用紙の後端が後端フェンス319aに突き当てられて、用紙搬送方向Fでの整合が行われる。
【0062】
この用紙の後端の整合に使用されるタタキコロ317jは、ステイプル搬送路316の排出ローラ306eから排出される用紙の表面に接触して、その用紙を下方へ押さえるよう当接自在に設けられる。また、タタキコロ317jはコロ駆動ソレノイド(図示せず)によって振り子運動が与えられ、排出される用紙ごとにステイプルトレイ317h上に落とし込みさせ、その後は用紙の自重若しくは、タタキコロ317jを図示しないコロ回転モータによって回転させて、用紙の後端を後端フェンス319aに突き当てする。
【0063】
端綴じステイプラ317fはステイプルトレイ317hの後端フェンス319aに突き当たって整合される用紙束の後端側をステイプル処理するために使用する。また、中綴じステイプラ317gは、用紙束の略中央部をステイプル処理するために使用する。
【0064】
ステイプル処理が行われた後は、搬送ローラ317a,317b,317d,317eが回転駆動し、搬送ベルト317cの用紙束を、シフト搬送路315あるいは用紙折り搬送路318へ搬送する。
【0065】
用紙折りモードにおいて、ステイプル処理部317の中綴じステイプラ317gで中綴じされた用紙束は、用紙折り搬送路318を搬送される。用紙折り搬送路318には、搬送ローラ318a,排出ローラ318bが設けられ、これら搬送ローラ318a,排出ローラ318bによって用紙束が用紙折り処理部320に搬入される。また、これらローラの駆動源として、図示しないDCブラシモータが用いられる。
【0066】
用紙折り処理部320には、用紙折りローラ320a,用紙折り板320bが設けられ、搬送されてきた中綴じされた用紙束を、中綴じ部分で折り曲げ(製本し)中綴じトレイ313に排出する。
【0067】
また、用紙後処理装置Cは、上述の動作を制御する制御装置330を備えている。図5に、制御装置330の詳細を示す。制御装置330は、CPU330a,ROM330b,RAM330c,通信I/F330d,I/Oインターフェースおよびその他の周辺回路(図示せず)等を有するマイクロコンピュータからなる。
【0068】
なお、CPU330aが本発明の後処理制御手段,駆動実行可否判定手段,モータ駆動手段,後処理ユニット判別手段,動作タイミング判定手段,排出間隔判定手段,後処理時間判定手段,待機状態判定手段,駆動停止条件判定手段,モータ駆動停止手段,モータ駆動状態検出手段,駆動時間計測手段に相当する。
【0069】
制御装置330には、通信I/F330dを介して、画像形成装置A本体に含まれる図示しないコントロールパネルの各スイッチ等を含む操作部102の操作情報、および用紙後処理装置Cに含まれる入口センサ303d等の各センサからの信号が入力される。なお、通信I/F330dが本発明の通信手段,状態取得手段,排出間隔取得手段,後処理時間取得手段,操作検出手段に相当する。
【0070】
また、制御装置330には、本発明の後処理ユニットである、プルーフモード処理ユニット340,シフトモード処理ユニット350,ステイプルモード処理ユニット360,用紙折りモード処理ユニット370が接続され、CPU330aからの制御指令に基づいて、それぞれ上述のプルーフモード,シフトモード,ステイプルモード,用紙折りモードに対応する後処理動作を行う。
【0071】
図6に、シフトモード処理ユニット350を例に挙げて、各後処理ユニットの基本構成の概略を示す。シフトモード処理ユニット350は、入口センサ303dを含むセンサ・スイッチ部351,ステッピングモータである1つ以上のSTPM352,入口ローラ303b,搬送ローラ303c,搬送ローラ315a,排出ローラ315b,トレイ昇降モータ309a1等を駆動するためのDCブラシモータである1つ以上のDCM353,プルーフ分岐爪301,ステイプル分岐爪304の切替を行うソレノイド354を含んで構成される。センサ・スイッチ部351での検出信号は制御装置330内の信号入力回路355を介してCPU330aに送られる。また、CPU330aの制御指令に基づいて、モータドライバ356,357によりSTPM352,DCM353が駆動制御される。また、CPU330aの制御指令に基づいて、ドライバ358によりソレノイド354が駆動制御される。なお、センサ・スイッチ部351が本発明のモータ駆動状態検出手段,駆動電流検知手段に相当する。
【0072】
また、他の処理ユニットにおいても、搬送ローラ,排出ローラはDCブラシモータ(DCM)で駆動し、分岐爪はソレノイドにより分岐の切り替えを行う。なお、各処理ユニットの構成により、センサ・スイッチ部,STPM,ソレノイドのいずれかを含まないこともある。
【0073】
上述のような構成によって、CPU330aは、入力された信号に基づいて、搬送経路(入口搬送路303a,プルーフ搬送路314,シフト搬送路315,ステイプル搬送路316,用紙折り搬送路318)における各搬送ローラを駆動する図示しない搬送モータ、各排紙ローラを駆動する排紙モータ、入口搬送路303aからプルーフ搬送路314,シフト搬送路315,若しくはステイプル搬送路316へ経路を切り替えるプルーフ分岐爪301,ステイプル分岐爪304を駆動する分岐爪駆動ソレノイド(図示せず)、トレイ昇降モータ309a1、タタキコロ317jを回転させるコロ回転モータやコロ駆動ソレノイド(図示せず)、端綴じステイプラ317fを移動させるステイプラ移動モータ317m、後端フェンス319aを移動させる後端フェンス移動モータ(図示せず)、用紙折りローラ320a,用紙折り板320bを駆動する用紙折りモータ群(図示せず)等の駆動を制御する。なお、この制御はCPU330aがROM330bに書き込まれたプログラムを、RAM330cをワークエリアとして使用しながら実行することにより行われる。
【0074】
以降、用紙後処理装置Cにおける、DCブラシモータ(DCM)の一定時間駆動の実施の形態について説明する。
【0075】
(実施形態1)
図7を用いて、通紙動作を開始する前にDCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について、シフトモード処理ユニット350を例に挙げて説明する。
通信I/F330dを介して画像形成装置Aから所定の通紙モードの起動指示を受信したとき(S1)、通紙動作を開始する前に、各DCM353を一定時間駆動させて、入口ローラ303b,搬送ローラ303c,搬送ローラ315aを駆動する搬送モータ、排出ローラ315bを駆動する排紙モータ、トレイ昇降モータ309a1等を一定時間駆動し(S2)、その駆動が終了してから、シフトモード処理ユニットが起動し(S3)、通紙受け入れ動作に移行する(S4)。そして、画像形成装置Aから該通紙モードの終了指示を受信したとき(S5)、シフトモード処理ユニットとしての動作を停止し(S6)、通紙受け入れ動作を終了する(S7)。
【0076】
上述の実施形態において、起動指示を受信したときに、処理ユニット側から通紙受け入れ可能か否かの情報を送信し、画像形成装置Aがコピーや印刷を開始する構成とし、DCブラシモータの一定時間駆動後に通紙受け入れ可能の情報を送信すれば、一定時間駆動を行うための時間を確保することができる。
【0077】
また、上述の実施形態では、一定時間駆動のタイミングが通紙動作を開始する前であるため、シフトモード処理ユニット350の他に、プルーフモード処理ユニット340,ステイプルモード処理ユニット360,用紙折りモード処理ユニット370のDCブラシモータの一定時間駆動も同時に行うことができる。また、通紙モードによらず一定時間駆動を行うことができる。
【0078】
(実施形態2)
図8を用いて、通紙動作を終了した後にDCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について、シフトモード処理ユニット350を例に挙げて説明する。
通信I/F330dを介して画像形成装置Aから所定の通紙モードの起動指示を受信したとき(S11)、シフトモード処理ユニットが起動し(S12)、通紙受け入れ動作に移行する(S13)。そして、画像形成装置Aから該通紙モードの終了指示を受信したとき(S14)、各DCM353を一定時間駆動させて、上述の搬送モータ、排紙モータ、トレイ昇降モータ309a1等を一定時間駆動し(S15)、その駆動が終了してから、シフトモード処理ユニットの動作を停止し(S16)、通紙受け入れ動作を終了する(S17)。
【0079】
上述の実施形態では、一定時間駆動のタイミングが通紙動作を行った後であるため、シフトモード処理ユニット350の他に、プルーフモード処理ユニット340,ステイプルモード処理ユニット360,用紙折りモード処理ユニット370のDCブラシモータの一定時間駆動も同時に行うことができる。また、通紙モードによらず一定時間駆動を行うことができる。
【0080】
(実施形態3)
図9を用いて、通紙モードに関係ない処理ユニットのDCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について、プルーフモード処理ユニット350を例に挙げて説明する。
通信I/F330dを介して画像形成装置Aから例えばプルーフモードの起動指示を受信したとき(S31)、プルーフモード処理ユニット340が起動し(S32)、通紙受け入れ動作に移行する(S33)。このとき、ステイプルモード処理ユニット360,用紙折りモード処理ユニット370は動作させる必要がないため(S34:No)、これら処理ユニットの、DCブラシモータである、タタキコロ317jを回転させるコロ回転モータ、端綴じステイプラ317fを移動させるステイプラ移動モータ317m、後端フェンス319aを移動させる後端フェンス移動モータ、用紙折りローラ320a,用紙折り板320bを駆動する用紙折りモータ群を一定時間駆動させる(S35)。そして、画像形成装置Aから該通紙モードの終了指示を受信したとき(S36)、プルーフモード処理ユニット340の動作を停止し(S37)、通紙受け入れ動作を終了する(S38)。
【0081】
また、ステイプルモードあるいは用紙折りモードが起動されたときには、プルーフモード処理ユニット340のDCブラシモータを一定時間駆動することができる。
【0082】
(実施形態4)
図10を用いて、通紙動作中の処理ユニットにおけるDCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について、シフトモード処理ユニット350を例に挙げて説明する。
通信I/F330dを介して画像形成装置Aから例えばシフトモードの起動指示を受信したとき(S51)、シフトモード処理ユニット340が起動し(S52)、通紙受け入れ動作に移行する(S53)。このとき、画像形成装置Aから受信した指示情報に含まれる用紙サイズ,通紙枚数,通紙部数に応じてシフトトレイ309の位置の補正が必要なとき(S54:Yes)、その情報に基づいてトレイ昇降モータ309a1を駆動して、シフトトレイ309を所定の位置に移動させ(S55)、シフトモード処理を実行する(S55a)。そして、画像形成装置Aからシフトモードの終了指示を受信したとき(S56)、シフトモード処理ユニット350の動作を停止し(S57)、通紙受け入れ動作を終了する(S58)。
【0083】
一方、シフトトレイ309の位置の補正が不要なとき(S54:No)、トレイ昇降モータ309a1の一定時間駆動が可能か否かを判定する。例えば通紙枚数が所定量を下回り、シフトトレイ309の位置を変更する必要がないとき、一定時間駆動が可能と判定する。一定時間駆動が可能と判定されたとき(S59:Yes)、トレイ昇降モータ309a1を一定時間駆動してシフトトレイ309を昇降させる(S60)。その後、シフトモード処理を実行する(S55a)。
【0084】
(実施形態5)
図11を用いて、画像形成装置Aからの用紙の排出間隔内でDCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について、シフトモード処理ユニット350を例に挙げて説明する。
通信I/F330dを介して画像形成装置Aからシフトモードの起動指示を受信したとき(S71)、シフトモード処理ユニット340が起動し(S72)、通紙受け入れ動作に移行する(S73)。このとき、画像形成装置Aから受信した指示情報に含まれる用紙の排出間隔が予め定められた時間(一定時間)を上回るか否かを判定する。用紙の排出間隔が一定時間を上回らないとき(S74:No)、シフトモード処理を実行し(S74a)、画像形成装置Aからシフトモードの終了指示を受信したとき(S75)、シフトモード処理ユニット350の動作を停止し(S76)、通紙受け入れ動作を終了する(S77)。
【0085】
一方、用紙の排出間隔が一定時間を上回るとき(S74:Yes)、トレイ昇降モータ309a1の一定時間駆動が可能か否かを判定する。例えばシフトトレイ309の位置を変更する必要がないとき、一定時間駆動が可能と判定する。一定時間駆動が可能と判定されたとき(S78:Yes)、トレイ昇降モータ309a1等を一定時間駆動してシフトトレイ309を昇降させる(S79)。その後、シフトモード処理を実行する(S74a)。
【0086】
(実施形態6)
図12を用いて、後処理ユニットが起動中に処理時間が予め定められた時間を上回る場合、DCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について、ステイプルモード処理ユニット360を例に挙げて説明する。
通信I/F330dを介して画像形成装置Aからステイプルモードの起動指示を受信したとき(S91)、ステイプルモード処理ユニット360が起動し(S92)、通紙受け入れ動作に移行する(S93)。このとき、ステイプルの処理時間が一定時間以内であるか否かを判定する。ステイプルモード処理においては、用紙を予めステイプルトレイ317hあるいはプレスタックトレイ306で積層し紙端を揃えてからステイプルを行う。この場合、ステイプル後は用紙束をシフトトレイ309に排出するものとする。よって、積層する用紙の枚数によってステイプルの処理時間が変化するため、画像形成装置Aから受信した指示情報に含まれる、積層する用紙の枚数を該処理時間に換算したものを用いて判定する。
【0087】
ステイプルの処理時間が一定時間を上回らないとき(S94:Yes)、画像形成装置Aから該通紙モードの終了指示を受信したとき(S95)、ステイプルモード処理ユニット360の動作を停止し(S96)、通紙受け入れ動作を終了する(S97)。
【0088】
一方、ステイプルの処理時間が一定時間を上回るとき(S94:No)、トレイ昇降モータ309a1の一定時間駆動が可能か否かを判定する。例えばシフトトレイ309の位置を変更する必要がないとき、一定時間駆動が可能と判定する。一定時間駆動が可能と判定されたとき(S98:Yes)、トレイ昇降モータ309a1を一定時間駆動してシフトトレイ309を昇降させる(S99)。無論、シフトトレイ309を昇降させている間も、ステイプル処理は実行されている。
【0089】
(実施形態7)
図13を用いて、用紙後処理装置Cが待機状態(例えばスタンバイ状態)にあるとき、DCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について説明する。
いずれの処理ユニットも動作しておらず、画像形成装置Aからいずれのモードの起動指示も受信していないとき、あるいは制御装置330のCPU330aの動作モードが省電力モードであるスリープモードに移行しているとき、用紙後処理装置Cが待機状態であると判定する。用紙後処理装置Cが待機状態であるとき(S111)、予め定められた時間(一定時間)が経過した場合(S112:Yes)、各モード処理ユニット(340,350,360,370)のDCブラシモータを一定時間駆動する(S113)。画像形成装置Aからいずれかのモードの起動指示を受信すると、待機状態から通常状態に遷移する(S114)。
【0090】
(実施形態8)
図14を用いて、ユーザあるいはサービス従事者の操作に基づいて、DCブラシモータ(DCM)を一定時間駆動する形態について説明する。
ユーザあるいはサービス従事者が、所定の操作モード(一定時間駆動モード)において、画像形成装置Aに備えられるタッチパネル等の操作部102(図5参照)を操作し、例えばシフトトレイ309のトレイ昇降モータ309a1等を一定時間駆動する設定を行ったとき(S131)、画像形成装置Aからトレイ昇降モータ309a1の一定時間駆動要求(「トレイ動作」指示)が送信される。通信I/F330dを介して、この「トレイ動作」指示を受信すると(S133)、トレイ昇降モータ309a1を一定時間駆動してシフトトレイ309を昇降させる(S133)。そして、ユーザあるいはサービス従事者が、この操作モードを停止させるか他のモードに移行するための操作を行うと(S134)、その指令が送信され、通信I/F330dを介して該指令を受信すると、一定時間駆動モードは終了する(S135)。
【0091】
なお、上述の一定時間駆動を行う各実施形態について、一定時間駆動させる対象は、処理ユニットを指定する方法でもよいし、個別のDCブラシモータを指定する方法のいずれでもよい。
【0092】
以降、用紙後処理装置Cのシフトトレイ309を例に挙げて、DCブラシモータ(DCM)の一定時間駆動時の駆動停止方法の別例について説明する。
【0093】
(駆動停止方法1)
図15を用いて、シフトトレイ309が移動限界位置に到達したと判断したとき、一定時間駆動中であってもトレイ昇降モータ309a1を停止させる構成について説明する。
一定時間駆動時にトレイ昇降モータ309a1が駆動されてシフトトレイ309の昇降動作が開始されると(S151)、まずシフトトレイ309の下降動作を行う(S152)。下限位置検知センサ(満杯センサ)309s3がオン状態となってシフトトレイ309が下限位置に到達したとき(S153:Yes)、シフトトレイ309の上昇動作を行う(S154)。そして、トレイホーム位置検知センサ(紙無し検知センサ)309s1がオン状態となってシフトトレイ309が上限位置(紙無し位置)に到達したとき(S155:Yes)、トレイ昇降モータ309a1の駆動を停止する(S156)。その後、シフトトレイ309の昇降動作を終了する(S157)。
【0094】
(駆動停止方法2)
上述の構成において、シフトトレイ309の下降動作中にシフトトレイ309が下限位置に到達したとき(S153:Yes)、トレイ昇降モータ309a1の駆動を停止してもよい。このとき、ステップS154,S155はスキップされる。つまり、一定時間駆動時にシフトトレイ309の下降動作のみを行う構成となる。また、一定時間駆動時にシフトトレイ309の上昇動作のみを行うようにしてもよい。このとき、ステップS152,S153はスキップされる。
【0095】
(駆動停止方法3)
図16を用いて、トレイ昇降モータ309a1を一定時間駆動させているときに、駆動時間が規定時間を経過しても、シフトトレイ309が所定の位置に到達しない場合に、一定時間駆動中であってもトレイ昇降モータ309a1を停止させる構成について説明する。
一定時間駆動時にトレイ昇降モータ309a1が駆動されてシフトトレイ309の昇降動作が開始されると(S171)、シフトトレイ309の下降動作を行う(S172)。下限位置検知センサ(満杯センサ)309s3がオン状態となってシフトトレイ309が下限位置に到達したとき(S173:Yes)、シフトトレイ309の動作を停止し(S174)、昇降動作を終了する(S175)。
【0096】
一方、シフトトレイ309が下限位置に到達していないとき(S153:Yes)、一定時間駆動を開始してから規定時間(本発明の時間閾値)が経過したか否かを判定する。なお、規定時間は、例えば一定時間駆動の時間よりも長いものとする。規定時間が経過したとき(S176:Yes)、シフトトレイ309の動作を停止し(S174)、昇降動作を終了する(S175)。
【0097】
(駆動停止方法4)
図17を用いて、DCブラシモータを一定時間駆動する際に、その駆動電流を検知する電流センサを用いて電流値を監視し、その電流値が規定値以上になった場合に、DCブラシモータの駆動を停止する形態について、シフトモード処理ユニット350を例に挙げて説明する。
一定時間駆動時にトレイ昇降モータ309a1が駆動されてシフトトレイ309の昇降動作が開始されると(S191)、シフトトレイ309の上昇あるいは下降動作を行う(S192)。センサ・スイッチ部351に含まれ、トレイ昇降モータ309a1に流れる駆動電流を検知する電流センサの値を参照し、その電流値が予め定められた値(規定値)を上回るとき(S193:Yes)、「モータ交換」指示を画像形成装置Aに送信する(S194)。続いて、トレイ昇降モータ309a1の駆動(一定時間駆動)を停止し(S195)、シフトトレイ309の昇降動作を終了する(S196)。どのモータが交換の対象となったかについての情報は、例えばRAM330cに記憶しておく。
【0098】
一方、電流値が予め定められた値(規定値)を下回るとき(S193:No)、一定時間駆動の時間が経過して動作停止タイミングとなったとき(S197:Yes)、トレイ昇降モータ309a1の駆動(一定時間駆動)を停止し(S195)、シフトトレイ309の昇降動作を終了する(S196)。
【0099】
この後、画像形成装置Aから所定の通紙モードの起動指示を受信したとき(S198)、交換指示の対象となっているモータの有無を調べる。交換指示の対象となっているモータがあるとき(S199:Yes)、そのモータが該通紙モードにて用いる処理ユニットに含まれるか否かを判定する。交換指示の対象となっているモータが該通紙モードにて用いる処理ユニットに含まれるとき(S200:Yes)、該通紙モードを起動せずに(S201)、処理を終了する(S202)。
【0100】
一方、交換指示の対象となっているモータがないとき(S199:No)、あるいは交換指示の対象となっているモータが該通紙モードにて用いる処理ユニットに含まれないとき(S200:No)、該通紙モードを起動し(S203)、対応する処理を実行した後、該処理を終了する(S202)。
【0101】
図17の構成で、「モータ交換」指示を画像形成装置Aに送信しない構成としてもよい。このとき、ステップS194はスキップされる。また、DCブラシモータの駆動電流が規定値を上回る場合に、該DCブラシモータを停止するのみの構成としてもよい。このとき、ステップS194,S198〜S202はスキップされる。また、交換指示の対象となっているモータが1個でもあるとき、全通紙モードを起動しない構成としてもよい。このとき、ステップS200はスキップされる。
【0102】
(原稿処理装置への適用例)
図2の原稿処理装置Bは、例えば機能毎に、底板部201aを含む底板ユニット、呼び出しコロ202を含む呼出ユニット、分離コロ203,給紙ベルト204,給紙コロ204aを含む分離ユニット、搬送ローラ220〜222を含む用紙搬送ユニット、搬送ベルト206,搬送ベルトローラ206aを含む読取ユニット、上部反転ローラ210,下部反転ローラ208を含む用紙反転ユニット、排出ローラ225を含む用紙排出ユニットのように処理ユニットに分割できる。ここで、底板ユニット,呼出ユニット,分離ユニットが原稿導入部に相当し、用紙搬送ユニット,読取ユニット,用紙反転ユニットが原稿搬送部に相当し、用紙排出ユニットが原稿排紙部に相当する。そして、各ユニットのコロ,ローラの駆動源はDCブラシモータとして構成される。
【0103】
また、各処理ユニットの構成は、例えばシフトモード処理ユニット350と同様で、原稿処理装置Aの全体を制御する制御装置(構成は用紙後処理装置Cの制御装置330と同様)が、各処理ユニットに制御指令を送る。上述のように、原稿処理装置Bは、通信手段Dを用いて画像形成装置Aから動作要求および動作に必要な情報(サイズ,処理指定(片面/両面コピー等),排出先など)を受信する。
【0104】
例えば、原稿トレイ201に原稿が載置されたときに、底板部201aが上方に可動する時間よりも一定時間駆動に要する時間が短ければ、その間に、底板ユニットおよび呼出ユニット以外の各処理ユニットのDCブラシモータを一定時間駆動できる。
【0105】
また、原稿の搬送位置を検出するセンサが各ユニットに設けられていれば、原稿通過後にそのユニットにおいてDCブラシモータを一定時間駆動できる。
【0106】
また、原稿が排出トレイ212に排出されたとき、すなわち長さセンサ211が原稿トレイ201上の原稿がなくなったことを検知して所定時間経過したとき、全ユニットにおいてDCブラシモータを一定時間駆動できる。
【0107】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0108】
画像形成装置等の、DCブラシモータを採用しているユニットにも適用できる。
【符号の説明】
【0109】
201 原稿トレイ
201a 底板部(原稿導入部,底板ユニット:処理ユニット)
202 呼び出しコロ(原稿導入部,呼出ユニット:処理ユニット)
203 分離コロ(原稿導入部,分離ユニット:処理ユニット)
204 給紙ベルト(原稿導入部,分離ユニット:処理ユニット)
206 搬送ベルト(読取ユニット:処理ユニット)
206a 搬送ベルトローラ(読取ユニット:処理ユニット)
208 下部反転ローラ(原稿搬送部,用紙反転ユニット:処理ユニット)
210 上部反転ローラ(原稿搬送部,用紙反転ユニット:処理ユニット)
220〜222 搬送ローラ(原稿搬送部,用紙搬送ユニット:処理ユニット)
309 シフトトレイ(可動部)
309a1 トレイ昇降モータ(DCブラシモータ)
309s1 トレイホーム位置検知センサ(紙無し検知センサ:モータ駆動状態検出手段,位置検出手段)
309s3 下限位置検知センサ(満杯センサ:モータ駆動状態検出手段,位置検出手段)
330 制御装置
330a CPU(後処理制御手段,駆動実行可否判定手段,モータ駆動手段,後処理ユニット判別手段,動作タイミング判定手段,排出間隔判定手段,後処理時間判定手段,待機状態判定手段,駆動停止条件判定手段,モータ駆動停止手段,モータ駆動状態検出手段,駆動時間計測手段)
330d 通信I/F(通信手段,状態取得手段,排出間隔取得手段,後処理時間取得手段,操作検出手段)
340 プルーフモード処理ユニット(後処理ユニット)
350 シフトモード処理ユニット(後処理ユニット)
351 センサ・スイッチ部(モータ駆動状態検出手段,駆動電流検知手段)
353 DCブラシモータ(DCM)
360 ステイプルモード処理ユニット(後処理ユニット)
370 用紙折りモード処理ユニット(後処理ユニット)
A 画像形成装置
B 原稿処理装置
C 用紙後処理装置
D 通信手段(インターフェース機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置との通信を行う通信手段と、
前記通信手段により前記画像形成装置から所定の通紙モードへの移行指示を受信したときに、該画像形成装置から排出された用紙を通紙し、その用紙に対して前記通紙モードに基づく各種の後処理を行うための、DCブラシモータを駆動源とする1つ以上の後処理ユニットと、
前記通紙モードにおいて、前記後処理ユニットの動作制御を行う後処理制御手段と、
前記通紙モードにおける前記後処理ユニットの動作制御中に、その動作制御とは関係なく前記DCブラシモータを予め定められた駆動時間だけ駆動する一定時間駆動を実行可能か否かを判定する駆動実行可否判定手段と、
前記一定時間駆動を実行可能と判定されたとき、該一定時間駆動を実行するモータ駆動手段と、
を備えることを特徴とする用紙後処理装置。
【請求項2】
前記駆動実行可否判定手段は、前記通信手段により前記画像形成装置から前記通紙モードへの移行指示を受信し、前記後処理制御手段が該通紙モードに基づいて前記後処理ユニットの動作制御を行う前の状態にあるとき、前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1に記載の用紙後処理装置。
【請求項3】
前記駆動実行可否判定手段は、前記通信手段により前記画像形成装置から前記通紙モードの終了指示を受信し、前記後処理制御手段が該通紙モードに基づく前記後処理ユニットの動作制御を完了した状態にあるとき、前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1または請求項2に記載の用紙後処理装置。
【請求項4】
前記通紙モードにおいて使用する後処理ユニットを判別する後処理ユニット判別手段を備え、
前記駆動実行可否判定手段は、前記通紙モードにおいて使用しないと判別された後処理ユニットが、前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項5】
前記通紙モードに対応する各種の後処理に使用する後処理ユニットについて、該処理ユニットが動作を行うタイミングであるか否かを判定する動作タイミング判定手段を備え、
前記駆動実行可否判定手段は、前記後処理ユニットが動作を行うタイミングでないと判定されたときに、その後処理ユニットが前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項6】
前記画像形成装置からの用紙の排出間隔を取得する排出間隔取得手段と、
前記排出間隔が予め定められた時間を上回るか否かを判定する排出間隔判定手段と、を備え、
前記駆動実行可否判定手段は、前記排出間隔が予め定められた時間を上回ると判定されたときに、該排出間隔内で前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項7】
前記後処理ユニットにおける後処理に要する後処理時間を取得する後処理時間取得手段と、
前記後処理時間が予め定められた時間を上回るか否かを判定する後処理時間判定手段と、を備え、
前記駆動実行可否判定手段は、前記後処理時間が予め定められた時間を上回ると判定されたときに、他の後処理ユニットが該後処理時間内で前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項8】
前記用紙後処理装置の状態を取得する状態取得手段と、
前記用紙後処理装置の状態が待機状態にあるか否かを判定する待機状態判定手段と、を備え、
前記駆動実行可否判定手段は、前記用紙後処理装置の状態が待機状態にあると判定されたときに、前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項9】
ユーザが前記一定時間駆動を実行する旨の操作入力を行ったことを検出する操作検出手段とを備え、
前記駆動実行可否判定手段は、前記ユーザが前記一定時間駆動を実行する旨の操作入力を行ったことを検出したときに、前記一定時間駆動を実行可能であると判定する請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項10】
前記一定時間駆動を実行中に、前記DCブラシモータの駆動状態を検出するモータ駆動状態検出手段と、
前記駆動状態が予め定められた駆動停止条件を満たすか否かを判定する駆動停止条件判定手段と、
前記駆動状態が前記駆動停止条件を満たすと判定したとき、前記一定時間駆動中であっても前記DCブラシモータの駆動を停止するモータ駆動停止手段と、
を備える請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項11】
前記モータ駆動状態検出手段は、前記後処理ユニットに含まれる可動部の位置を検出する位置検出手段を含み、
前記駆動停止条件判定手段は、前記可動部の位置が予め定められた限界位置に到達したときに前記駆動停止条件を満たすと判定する請求項10に記載の用紙後処理装置。
【請求項12】
前記モータ駆動状態検出手段は、前記DCブラシモータの駆動時間を計測する駆動時間計測手段を含み、
前記駆動停止条件判定手段は、前記駆動時間が予め定められた時間閾値を超えても、前記位置検出手段が前記可動部の位置が予め定められた位置に到達したことを検出ないとき、前記駆動停止条件を満たすと判定する請求項11に記載の用紙後処理装置。
【請求項13】
前記モータ駆動状態検出手段は、前記DCブラシモータの駆動電流を検知する駆動電流検知手段を含み、
前記駆動停止条件判定手段は、前記駆動電流が予め定められた電流値を上回るとき、前記駆動停止条件を満たすと判定する請求項10ないし請求項12のいずれか1項に記載の用紙後処理装置。
【請求項14】
前記通信手段は、前記モータ駆動停止手段により前記DCブラシモータが停止した後、該DCブラシモータの交換要求を前記画像形成装置に送信する請求項13に記載の用紙後処理装置。
【請求項15】
前記DCブラシモータの交換要求を前記画像形成装置に送信した後、該画像形成装置から前記通紙モードの実行指示を受信したとき、前記後処理制御手段は、該通紙モードに基づく前記後処理ユニットの動作制御を行わない請求項14に記載の用紙後処理装置。
【請求項16】
前記画像形成装置から前記通紙モードの実行指示を受信したとき、前記後処理制御手段は、交換要求の対象となるDCブラシモータを駆動源とする後処理ユニットを必要としない通紙モードの場合は、該通紙モードに基づく後処理ユニットの動作制御を行う請求項15に記載の用紙後処理装置。
【請求項17】
画像形成装置に取付けられて、
原稿を原稿トレイから原稿搬送路へ導入するための原稿導入部と、
搬入された前記原稿を、前記原稿搬送路上にあり前記画像形成装置に設けられた画像読取部に読み取らせる原稿搬送部と、
読取が完了した前記原稿を排紙トレイに排紙する原稿排紙部と、
を備えた原稿処理装置において、
前記各部は、各々DCブラシモータを駆動源とする処理ユニットとして構成され、前記処理ユニットは、請求項1ないし請求項16の用紙後処理装置に含まれる後処理ユニットと同様に、前記DCブラシモータの一定時間駆動を実行可能とすることを特徴とする原稿処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−269914(P2010−269914A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−124405(P2009−124405)
【出願日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】