説明

用紙搬送装置、用紙搬送装置の制御方法、及び用紙搬送装置の制御プログラム

【課題】用紙搬送に必要な時間を短縮できる用紙搬送装置を提供する。
【解決手段】用紙搬送装置は、用紙500をレジストローラ23に搬送する給紙搬送ローラ21を有している。用紙500の搬送路には用紙センサ27が設けられている。給紙搬送ローラ21は、用紙500を駆動停止状態のレジストローラ23に突き当ててたわませ、スキュー補正を行う。その後、搬送制御部は、用紙センサ27により用紙が検出されてから所定時間後に、給紙搬送ローラ21による用紙500の搬送駆動を停止することなくレジストローラ23の駆動を開始する。これにより、用紙500は、レジストローラ500により転写部43aに搬送される。スキュー補正時に第1電磁クラッチ21cをオン・オフせず、用紙500を搬送する期間中に給紙搬送ローラ21などの停止時間やスタート時間を確保する必要がないので、用紙搬送に必要な時間を短縮できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、用紙搬送装置、用紙搬送装置の制御方法、及び用紙搬送装置の制御プログラムに関し、特に、用紙の給紙後にレジストローラにより用紙のスキュー補正を行う用紙搬送装置、用紙搬送装置の制御方法、及び用紙搬送装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば用紙に画像形成を行うために用紙を搬送する用紙搬送装置がある。用紙搬送装置は、画像形成装置(スキャナ機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンタとしての機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンタなど)などにおいて用いられている。このような用紙搬送装置は、用紙の給紙後に、レジストローラにより用紙のスキュー補正を行う。用紙搬送装置において、給紙ローラ又は搬送ローラと、レジストローラとの間には、用紙センサが配置されている。用紙センサは、給紙ローラ又は搬送ローラから搬送された用紙の先端部の位置を検出する。
【0003】
下記特許文献1には、レジストローラでスキュー補正用のたるみ量を形成した後、駆動を一旦停止させて、画像書き込みタイミングに合わせてレジストローラを駆動する記録装置が開示されている。この装置では、搬送ローラを駆動するパルスモータの駆動力が、電磁クラッチを介して、レジストローラに伝達される。
【0004】
このような用紙搬送装置において、スキュー補正は、例えば以下のようにして行われる。すなわち、まず、用紙を給紙し、駆動を停止しているレジストローラ対にその用紙の先端を突き当てる。そして、その用紙を若干たわませた後、給紙ローラ又は搬送ローラの搬送駆動を停止して、スキューを補正する。その後、画像を用紙に転写する転写部において画像を転写するタイミングなどに合わせて、レジストローラによる搬送をスタートし、用紙を転写部などに搬送する。このとき、レジストローラの搬送安定性を向上させるために、給紙ローラ又は搬送ローラも駆動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−345294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のような用紙搬送装置においては、電磁クラッチやモータなどを制御して、レジストローラに用紙の先端を突き当てた後に給紙ローラ又は搬送ローラの搬送駆動を一旦停止する。このとき、各ローラを停止させた後に再度駆動して確実に用紙の搬送を行うためには、電磁クラッチを解放したりモータを停止するための停止時間や、クラッチを締結したりモータを回転させたりするためのスタート時間を設けることが必要になる。しかしながら、用紙を給紙・搬送することができない停止時間やスタート時間を設けると、用紙搬送に必要な時間が長くなる。例えば複数枚の用紙に連続して画像形成を行う場合、停止時間やスタート時間が存在することは、用紙間距離を短縮化して画像形成装置を高性能化する際の阻害要因となる。
【0007】
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、用紙搬送に必要な時間を短縮できる用紙搬送装置、用紙搬送装置の制御方法、及び用紙搬送装置の制御プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、用紙搬送装置は、画像形成部に用紙を搬送するためのレジストローラと、用紙をレジストローラに搬送する搬送手段と、搬送手段とレジストローラとの間で用紙を検知する用紙センサと、レジストローラ及び搬送手段の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、レジストローラを駆動せず、搬送手段を駆動することにより、レジストローラに用紙を搬送して用紙のスキュー補正を行い、その後、用紙センサの検出結果に応じて、搬送手段の駆動中にレジストローラの駆動を開始する。
【0009】
好ましくは搬送手段は、用紙を給紙する給紙ローラ及び給紙ローラにより給紙された用紙を搬送する搬送ローラのうち少なくとも一方である。
【0010】
好ましくは搬送手段は、駆動力を搬送手段に伝達するために設けられた第1電磁クラッチ又は搬送手段を単独駆動するために設けられた第1モータの動作に応じて駆動され、レジストローラは、駆動力をレジストローラに伝達するために設けられた第2電磁クラッチ又はレジストローラを単独駆動するために設けられた第2モータの動作に応じて駆動される。
【0011】
好ましくは用紙センサは、搬送手段により搬送された用紙の先端部を検出し、搬送手段は、用紙の先端部を駆動が停止されているレジストローラに突き立ててたわませることによりスキュー補正を行い、制御部は、搬送手段による用紙の搬送駆動を停止することなくレジストローラの駆動を開始する。
【0012】
好ましくは画像形成部は、感光体に画像を書き込み、その画像を転写部において感光体から用紙に転写し、制御部は、用紙センサの検出結果に基づいて、用紙が転写部に到達するまでに感光体に画像を書き込む転写前処理を行う。
【0013】
好ましくは制御部は、用紙センサにより用紙が検出されてから感光体に画像を書き込むまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である。
【0014】
好ましくは制御部は、レジストローラによる用紙の搬送速度を変化させ、用紙がレジストローラから転写部に到達するまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である。
【0015】
好ましくは制御部は、用紙センサにより用紙が検出されてからレジストローラの駆動を開始するまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である。
【0016】
好ましくは用紙搬送装置は、ユーザにより操作可能な操作パネルをさらに備え、制御部は、操作パネルになされた操作入力に応じて、用紙先端からの画像の形成位置の調整を行う。
【0017】
この発明の他の局面に従うと、画像形成部に用紙を搬送するためのレジストローラと、用紙をレジストローラに搬送する搬送手段と、搬送手段とレジストローラとの間で用紙を検知する用紙センサとを備えた用紙搬送装置の制御方法は、レジストローラを駆動せず、搬送手段を駆動することにより、レジストローラに用紙を搬送して用紙のスキュー補正を行う第1のステップと、第1のステップの後、用紙センサの検出結果に応じて、搬送手段の駆動中にレジストローラの駆動を開始する第2のステップとを有する。
【0018】
この発明のさらに他の局面に従うと、画像形成部に用紙を搬送するためのレジストローラと、用紙をレジストローラに搬送する搬送手段と、搬送手段とレジストローラとの間で用紙を検知する用紙センサとを備えた用紙搬送装置の制御プログラムは、レジストローラを駆動せず、搬送手段を駆動することにより、レジストローラに用紙を搬送して用紙のスキュー補正を行う第1のステップと、第1のステップの後、用紙センサの検出結果に応じて、搬送手段の駆動中にレジストローラの駆動を開始する第2のステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0019】
これらの発明に従うと、スキュー補正を行った後、搬送手段の駆動中にレジストローラの駆動を開始するので、搬送手段が停止するまでの時間や駆動するまでの時間を用紙搬送中に確保する必要がない。したがって、用紙搬送に必要な時間を短縮できる用紙搬送装置、用紙搬送装置の制御方法、及び用紙搬送装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置(用紙搬送装置の一例)を示す斜視図である。
【図2】画像形成装置の一部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置における用紙の給紙搬送機構の概略構成を模式的に示す側面図である。
【図4】画像形成装置の用紙の給紙時の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1電磁クラッチ、用紙センサ、及び第2電磁クラッチのそれぞれの動作タイミングを示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態における用紙搬送装置を用いた画像形成装置(用紙搬送装置の一例)について説明する。
【0022】
画像形成装置は、スキャナ機能、複写機能、プリンタとしての機能、ファクシミリ機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)である。スキャナ機能では、セットされた原稿の画像を読み取ってそれをHDD等に蓄積する。複写機能では、さらにそれを用紙等に印刷(プリント)する。プリンタとしての機能では、PC等の外部端末から印刷指示を受けるとその指示に基づいて用紙に印刷を行う。ファクシミリ機能では、外部のファクシミリ装置等からファクシミリデータを受信してそれをHDD等に蓄積する。データ通信機能では、接続された外部機器との間でデータを送受信する。サーバ機能では、複数のユーザでHDD等に記憶したデータなどを共有可能にする。
【0023】
[第1の実施の形態]
【0024】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成装置を示す斜視図である。
【0025】
図を参照して画像形成装置1は、給紙カセット3と、排紙トレイ5と、オペレータパネル60(操作パネルの一例;図2に図示)を備える。画像形成装置1の筐体の内部には、用紙搬送部20、画像形成部30、及び制御部70(図2に図示)などが設けられている。
【0026】
給紙カセット3には、B5サイズ、A4サイズ、又はA3サイズなどの用紙が装てんされている。給紙カセット3は、画像形成装置1の下部に、画像形成装置1の筐体に抜き差し可能に配置されている。給紙カセット3に装てんされた用紙は、プリント時に、1枚ずつ給紙カセット3から給紙され、画像形成部30に搬送される。なお、給紙カセット3の数は1つに限られず、それより多くてもよい。
【0027】
排紙トレイ5は、画像形成装置1の上方に配置されている。排紙トレイ5には、画像形成部30により画像が形成された用紙が画像形成装置1の筐体の内部から排紙される。
【0028】
用紙搬送部20は、給紙ローラ(搬送手段の一例)21a、搬送ローラ(搬送手段の一例)21b、レジストローラ23、排紙ローラ25、及びそれらを駆動するモータ(図示せず)などで構成されている。以下、給紙ローラ21a及び搬送ローラ21bをまとめて給紙搬送ローラ21と呼ぶことがある。給紙搬送ローラ21、レジストローラ23、及び排紙ローラ25は、それぞれ、例えば対向する2つのローラで用紙を挟みながらそのローラを回転させて用紙を搬送する。
【0029】
給紙搬送ローラ21は、用紙を給紙カセット3から給紙し、レジストローラ23に搬送する。すなわち、給紙ローラ21aは、給紙カセット3から用紙を1枚ずつ給紙する。給紙ローラ21aにより、用紙が画像形成装置1の筐体の内部に給紙される。搬送ローラ21bは、給紙ローラ21aにより給紙された用紙をレジストローラ23に搬送する。レジストローラ23は、後述のように停止状態で用紙のスキュー補正を行った後に駆動され、その用紙を画像形成部30に搬送する。排紙ローラ25は、定着装置50を経由して搬送された用紙を画像形成装置1の筐体の外部に排出する。排出された用紙は、排紙トレイ5上に堆積される。
【0030】
なお、用紙搬送部20には、用紙反転部29が設けられている。用紙反転部29を用いることにより、用紙に両面印刷を行うことができる。この場合、用紙搬送部20の動作により、定着装置50の下流側において、定着装置50を経由した用紙が搬送方向を前後逆に切り替えられ、用紙反転部29に向けて送り込まれる。その後、その用紙は、用紙反転部29を経由し、用紙の搬送経路のうちレジストローラ23よりも上流側の部位に搬送される。これにより、用紙は、その表裏が反転されて画像形成部30に搬送される。したがって、用紙の両面に画像を形成することが可能となる。
【0031】
画像形成部30は、4組のプリントヘッド31K,31C,31M,31Y(以下、単にプリントヘッド31と称することがある)と、4色のトナーカートリッジ39K,39C,39M,39Yと、中間転写ベルト41と、2次転写ローラ43と、光走査装置45と、定着装置50などとで構成されている。
【0032】
中間転写ベルト41は、環状であり、複数のローラ間に架けわたされている。中間転写ベルト41は、用紙搬送部20に連動して回転する。2次転写ローラ43は、中間転写ベルト41のうち1つのローラに接触している部分に対向するように配置されている。用紙は、中間転写ベルト41と2次転写ローラ43との間の転写部43aにおいて、中間転写ベルト41と2次転写ローラ43とに挟まれながら搬送される。
【0033】
各プリントヘッド31は、感光体33、現像装置35、クリーナ、及び帯電器などを含んでいる。プリントヘッド31K,31C,31M,31Yは、それぞれ、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y)のCMYK各色の画像を形成するために設けられている。プリントヘッド31K,31C,31M,31Yは、中間転写ベルト41の直下に、中間転写ベルト41の回転上流側からその順で並ぶように配置されている。各感光体33の上方には、感光体33との間で中間転写ベルト41を挟むように、1次転写ローラ37が配置されている。
【0034】
光走査装置45は、プリントヘッド31の下方に配置されている。光走査装置45は、ひとまとまりにユニット化されている。光走査装置45は、各プリントヘッド31の感光体33上にレーザ光を走査する。
【0035】
光走査装置45は、CMYKの各色別の画像データに基づいて、帯電器により一様に帯電した各感光体33上に潜像を形成する。現像装置35は、各感光体33に各色別のトナー像を形成する。すなわち、これにより、各感光体33上に各色別の画像が書き込まれる。1次転写ローラ37は、各感光体33上のトナー像を中間転写ベルト41に転写し、中間転写ベルト41上に、用紙に形成するトナー像の鏡像を形成する(1次転写)。中間転写ベルト41上には、黒色、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色のトナー像が形成される。すなわち、中間転写ベルト41に、カラー画像が書き込まれる。その後、転写部43aにおいて、2次転写ローラ43は、中間転写ベルト41に形成されたトナー像を用紙に転写し、用紙上にトナー像を形成する(2次転写)。
【0036】
定着装置50は、加熱ローラ及び加圧ローラを有している。定着装置50は、加熱ローラと加圧ローラとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱及び加圧を行う。これにより、定着装置50は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。定着装置50を経由した用紙は、排紙ローラ25により画像形成装置1の筐体から排出される。
【0037】
図2は、画像形成装置1の一部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0038】
図を参照して、画像形成装置1は、ユーザにより操作可能なオペレータパネル60と、制御部70とを有している。制御部70は、CPUやメモリなどで構成されており、画像形成装置1の動作を制御する。制御部70は、オペレータパネル60に接続されており、オペレータパネル60に入力された種々の操作入力に応じて制御を実行する。
【0039】
また、画像形成装置1は、第1電磁クラッチ21cと、第2電磁クラッチ23cと、用紙センサ27とを有している。第1電磁クラッチ21cは、モータの駆動力を給紙搬送ローラ21に伝達するために設けられている。第2電磁クラッチ23cは、モータの駆動力をレジストローラ23に伝達するために設けられている。用紙センサ27は、搬送ローラ21bとレジストローラ23との間の用紙搬送路において、用紙を検出可能に配置されている。なお、画像形成装置は、第1電磁クラッチ21cや第2電磁クラッチ23cに代えて、給紙搬送ローラを単独駆動するための第1モータや、レジストローラを単独駆動するための第2モータを有していてもよい。
【0040】
本実施の形態において、オペレータパネル60は、転写位置調整61の指示を行う機能と、たわみ量調整63の指示を行う機能とを有している。これらの機能に基づいて制御部70により行われる制御の内容については、後述する。
【0041】
制御部70は、搬送制御部71と、オペレータパネル制御部73と、転写制御部75とを有している。
【0042】
搬送制御部71は、用紙センサ27に接続されており、用紙の検知信号を用紙センサ27から受信する。搬送制御部71は、第1電磁クラッチ21c及び第2電磁クラッチ23cに接続されており、第1電磁クラッチ21cや第2電磁クラッチ23cのオン・オフ(連結・切り離し)を制御する。また、搬送制御部71は、モータの動作を制御する。これにより、搬送制御部71は、モータを駆動中に、第1電磁クラッチ21cや第2電磁クラッチ23cをオン・オフすることにより、給紙搬送ローラ21やレジストローラ23を適切なタイミングで駆動させたり停止させたりする。
【0043】
オペレータパネル制御部73は、オペレータパネル60に接続されている。オペレータパネル60は、例えばタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイである。オペレータパネル制御部73は、オペレータパネル60に種々の操作用の押ボタン画像などを表示すると共に、その押ボタン画像がユーザにより操作されたかどうかを判断する。オペレータパネル制御部73は、ユーザによりオペレータパネル60が操作されたとき、その操作内容に基づいて、所定の信号を搬送制御部71などに送信する。これにより、オペレータパネル60になされた操作に応じて、画像形成装置1の種々の動作が実行される。
【0044】
転写制御部75は、画像形成部30の動作を制御する。転写制御部75は、用紙に適切に画像を形成することができるように、各プリントヘッド31、光走査装置45、及び定着装置50などを制御する。転写制御部75は、後述のように、搬送制御部71により行われる制御に応じて、すなわち用紙の搬送状況に応じて、感光体33上への画像書き込みタイミングなどを調整する。
【0045】
図3は、画像形成装置1における用紙の給紙搬送機構の概略構成を模式的に示す側面図である。
【0046】
図において、以下で行う説明の簡略化のため、画像形成装置1の構成の一部を簡略化して示している。まず、給紙ローラ21a及び搬送ローラ21bを1つの給紙搬送ローラ21として模式的に示している。また、画像形成部30を、その構成の一部を簡略化して模式的に示している。すなわち、転写部43aにおいて、中間転写ベルト41に代えて感光体41aから感光体41a上に形成されたトナー像が用紙に転写されるものとする。感光体41aは、図に示すように画像書き込み部41gが光走査装置45aにより露光され、それにより感光体41a上に潜像が形成される。すなわち、図における感光体41aは、上述の各プリントヘッド31の感光体33と、中間転写ベルト41とに対応する。また、図における光走査装置45aは、上述の光走査装置45に対応する。
【0047】
図を参照して、用紙500は、給紙搬送ローラ21によってレジストローラ23に搬送される。この給紙搬送ローラ21からレジストローラ23までの間の搬送路には用紙センサ27が設けられており、搬送路中に用紙500があることが検知される。用紙500は、給紙搬送ローラ21により、その先端部を、駆動が停止されているレジストローラ23に突き立てられ、たわませられる。すなわち、このとき、用紙500は、レジストローラ23から先に搬送されることがない一方で、その搬送方向後端部側が搬送される。これにより、用紙500には、スキュー補正用のたわみ500aが形成される。
【0048】
本実施の形態において、このようにしてスキュー補正が行われると、搬送制御部71は、給紙搬送ローラ21による用紙500の搬送駆動を停止することなくレジストローラ23の駆動を開始し、用紙500をレジストローラ23から転写部43aに搬送する。また、転写制御部75は、用紙センサ27で用紙500が検出されたタイミングすなわちその用紙500が転写部43aに搬送されるタイミングに応じて、用紙500が転写部43aに到達するまでに感光体41aに画像を書き込む転写前処理を行う。
【0049】
図4は、画像形成装置1の用紙500の給紙時の動作の流れを示すフローチャートである。
【0050】
用紙500の給紙時において、画像形成装置1は、搬送制御部71などの制御に基づき、以下のように動作する。
【0051】
図を参照して、まず、ステップS101において、プリント動作が行われていない待機状態では、搬送制御部71は、第1電磁クラッチ21c及び第2電磁クラッチ23cを共にオフとする。これにより、給紙搬送ローラ21及びレジストローラ23は共に停止状態となる。
【0052】
ステップS103において、搬送制御部71は、印刷開始指示があるまで待機する。ユーザから画像形成装置1への印刷ジョブの送信があったり、ファクシミリによる画像の受信などがあったりすると、印刷が開始される。
【0053】
ステップS103において印刷開始指示があると、ステップS105において、搬送制御部71は、第1電磁クラッチ21cをオンとし、第2電磁クラッチ23cをオフのままとする。また、このとき、搬送制御部71は、用紙搬送部20のモータを駆動する。これにより、給紙搬送ローラ21が駆動されて用紙500が給紙され、その用紙500がレジストローラ23に搬送される。
【0054】
ステップS107において、搬送制御部71は、用紙センサ27で用紙500が検出されたかどうかを検出する。すなわち、用紙センサ27により、用紙500の搬送方向先端部が検出される。
【0055】
ステップS107において用紙500が検出されると、ステップS109において、搬送制御部71は、用紙500の検出から予め設定された駆動開始時間が経過するまで待機する。ここで、駆動開始時間としては、後述のように、用紙500のスキュー補正を行うために適切な時間が設定される。
【0056】
ステップS109において駆動開始時間が経過すると、ステップS111において、搬送制御部71は、第1電磁クラッチ21cをオンとしたまま、第1電磁クラッチ21cをオフとすることなく、第2電磁クラッチ23cをオンとする。すなわち、搬送制御部71は、給紙搬送ローラ21を駆動中にレジストローラ23の駆動を開始する。これにより、用紙500が、レジストローラ23から転写部43aに搬送される。
【0057】
ステップS113において、搬送制御部71は、用紙500が用紙センサ27により検出されてから予め設定された処理開始時間が経過するまで待機する。
【0058】
ステップS113において処理開始時間が経過すると、ステップS115において、搬送制御部71は、転写制御部75に転写前処理を開始させる。転写前処理は、転写制御部75の制御に基づいて行われる。転写前処理は、光走査装置45aにより感光体41aを露光させ、感光体41a上に画像を書き込む処理である。転写前処理が開始されると、以後、感光体41aの回転に伴い、感光体41a上に書き込まれた画像が転写部43aまで搬送された用紙500に書き込まれる。
【0059】
なお、上記では、処理開始時間が駆動開始時間よりも長い場合について説明したが、駆動開始時間が処理開始時間よりも長くてもよい。この場合、搬送制御部71は、先に処理開始時間が到来したときに転写前処理(S115)を行い、その後、駆動開始時間が到来したときに第2電磁クラッチ23cをオンにすればよい(S111)。
【0060】
図5は、第1電磁クラッチ21c、用紙センサ27、及び第2電磁クラッチ23cのそれぞれの動作タイミングを示すタイムチャートである。
【0061】
図を参照して、上記のような搬送制御部71による制御についてより具体的に説明する。まず、時刻aにおいて、印刷が開始されると、第1電磁クラッチ(給紙電磁クラッチともいう)21cがオンとなる(図4のステップS103,S105に相当)。これにより、モータの駆動力が給紙搬送ローラ21に伝達されて用紙500の給紙及び搬送が開始される。
【0062】
用紙500が搬送されると、時刻bにおいて、用紙センサ27により用紙500の先端部が検出される(図4のステップS107に相当)。その後、図に破線で示すように、時刻cに、用紙500の先端部がレジストローラ23に到達する。なお、用紙500の先端部がレジストローラ23に到達したことは、時刻bからの時刻cまで所定の時間が経過する間に用紙500が搬送されていることにより判断可能である。このとき、レジストローラ23は駆動されていないので、時刻c以降も給紙搬送ローラ21による用紙500の搬送が継続されることにより、用紙500にスキュー補正用のたわみ500aが形成される。
【0063】
時刻cが経過した後、時刻dに、第2電磁クラッチ(レジストローラ電磁クラッチともいう)23cがオンとなる(図4のステップS109、S111に相当)。これにより、モータの駆動力がレジストローラ23に伝達されて、用紙500がレジストローラ23から転写部43aに搬送される。このとき、第1電磁クラッチ21cはオンのままであり、用紙500は、レジストローラ23に搬送されながら、スキュー補正用のたわみ500aを保ちながら、給紙搬送ローラ21にも搬送される。第2電磁クラッチ23cがオンとなった後、所定時間が経過すると、レジストローラ23が通常の駆動速度で駆動開始される。その後、時刻eには、第1電磁クラッチ21cがオフとされる。これにより、レジストローラ23のみで用紙500が搬送される。
【0064】
なお、上述の駆動開始時間は、図5における時刻bから時刻dまでの時間である。このうち、時刻bから時刻cまでの時間は、給紙搬送ローラ21による用紙500の搬送スピードが一定であるので、不変である。したがって、駆動開始時間は、例えば、用紙500のたわみ500aをどれだけの量だけ設けるか、すなわち時刻cから時刻dまでの時間をどれだけの長さにするかに応じて設定される。本実施の形態においては、例えば、用紙500の先端部がレジストローラ23に到達してからレジストローラ23が駆動するまでの用紙500の搬送量(以下、たわみ量と称する)が4mm程度となるように設定されている。
【0065】
駆動開始時間の計算例を以下に示す。給紙速度を300mm/sとし、用紙センサ27からレジストローラ23までの間の距離を26mmであるとする。このとき、用紙検出から、用紙がレジストローラ23まで26mm搬送され、さらにたわみ量が4mm形成されるまでの時間は、30mm÷300mm/s=0.1sである。したがって、スキュー補正用のたわみ量を4mmとするには、用紙検出から第2電磁クラッチ23cのオンまでの時間すなわち駆動開始時間を0.1sとすればよい。なお、このとき、レジストローラ23の回転開始後、用紙500の先端がレジストローラ23から例えば10mm通過したところで、第1電磁クラッチ21cを開放して給紙搬送ローラ21の搬送駆動を停止することができる。
【0066】
このように、本実施の形態においては、スキュー補正時に第1電磁クラッチ21cがオン・オフされない。そのため、給紙搬送ローラ21などの停止時間やスタート時間が存在しないので、用紙500が給紙されてから転写部43aに到達するまでの時間を短縮することができる。したがって、画像形成装置1は、画像形成をより高速に行うことができ、画像形成装置1を高性能化することができる。
【0067】
また、複数ページのプリントが行われるときには、用紙500が連続して給紙され、画像形成が行われる。この場合、各用紙500について、上述の動作が繰り返して行われる。すなわち、1枚の用紙500についてレジストローラ23による搬送が上述のように行われ、給紙カセット3からその用紙が完全に搬送されると、搬送制御部71は、第1電磁クラッチ21cを再びオンとして、次の用紙500の給紙及び搬送を行う。また、搬送制御部71は、前の用紙500についてレジストローラ23による搬送を終えると、第2電磁クラッチ23cをオフとして、次の用紙500のスキュー補正に備える。このとき、搬送制御部71は、用紙間距離が短くなるように制御を行う。以後、上述と同様に、搬送制御部71は、用紙センサの検知結果に基づいて、スキュー補正を行い、レジストローラ23による搬送を行う。これにより、スキュー補正時に第1電磁クラッチ21cをオン・オフせず、給紙搬送ローラ21などの停止時間やスタート時間を確保する必要がないので、用紙間距離を短くすることができる。したがって、画像形成装置1は、複数枚の用紙への画像形成をより高速に行うことができ、画像形成装置1を高性能化することができる。
【0068】
ここで、処理開始時間は、用紙500への画像の転写位置すなわち画像の書き込み位置(形成位置)に応じて設定されている。換言すると、搬送制御部71及び転写制御部75は、用紙センサ27により用紙500が検出されてから感光体41aに画像を書き込むまでの処理開始時間を変更することにより、用紙500の先端からの画像の形成位置を調整可能である。これにより、用紙500の所望の位置に画像を形成することができる。
【0069】
画像の形成位置は、処理開始時間を変更して変更するほか、例えば以下のようにして変更することができる。すなわち、搬送制御部71及び転写制御部75は、用紙センサ27により用紙500が検出されてからレジストローラ23の駆動を開始するまでの時間すなわち駆動開始時間を変更することによって、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である。この場合、画像の形成位置とスキュー補正用のたわみ量とを同時に変更することができる。
【0070】
また、搬送制御部71及び転写制御部75は、レジストローラ23による用紙500の搬送速度を変化させ、用紙500がレジストローラ23から転写部43aに到達するまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である。レジストローラ23による用紙500の搬送速度は、例えば、用紙搬送部20のモータとレジストローラ23との間に変速機構(例えば無段変速機など)を設けることなどにより変更可能である。
【0071】
なお、本実施の形態において、搬送制御部71及び転写制御部75は、オペレータパネル60になされた操作入力に応じて、用紙先端からの画像の形成位置の調整や、スキュー補正用のたわみ量の調整を行う。すなわち、ユーザは、以下のようにしてオペレータパネル60を操作することにより、画像の形成位置やスキュー補正時のたわみ量を変更することができる。
【0072】
すなわち、例えば、オペレータパネル制御部73は、転写位置調整メニューを、オペレータパネル60にユーザにより操作選択可能に表示する。転写位置調整メニューは、複数の転写位置設定候補値をユーザにより選択可能に表示する。転写位置設定候補値は、予め画像形成装置1に設定されているものである。ユーザは、その転写位置設定候補値のうち、所望の転写位置を選択操作する。
【0073】
また、例えば、オペレータパネル制御部73は、スキュー補正用たわみ量調整メニューを、オペレータパネル60にユーザにより操作選択可能に表示する。スキュー補正用たわみ量調整メニューは、複数のたわみ量設定候補値をユーザにより選択可能に表示する。たわみ量設定候補値は、予め画像形成装置1に設定されているものである。ユーザは、そのたわみ量設定候補値のうち、必要なたわみ量を選択操作する。
【0074】
このようになされたたわみ量及び転写位置の設定は、再度オペレータパネル60を介して再設定が行われるまで持続される。なお、転写位置やたわみ量は、ユーザが任意の値を入力するなどして設定可能であってもよい。
【0075】
設定されたたわみ量及び転写位置の情報は、オペレータパネル制御部73により搬送制御部71に伝達される。これにより、搬送制御部71は、それ以後の用紙500の搬送時のたわみ量がユーザにより選択されたたわみ量となるように、駆動開始時間を設定して制御を行う。また、搬送制御部71及び転写制御部75は、それ以後に搬送する用紙についての画像の転写位置がユーザにより選択された転写位置となるように、処理開始時間を設定して制御を行う。
【0076】
なお、駆動開始時間や処理開始時間の設定方法は、オペレータパネル60を介して行うものに限らない。例えば、メンテナンス時に画像形成装置1に外部機器を接続して、その外部機器を介して画像の形成位置やたわみ量を設定可能にしてもよい。また、搬送制御部71及び転写制御部75は、例えばユーザからの印刷ジョブの送信時にプリントドライバなどにより指定された情報に応じて、画像の形成位置やたわみ量を変更可能にしてもよい。
【0077】
[実施の形態における効果]
【0078】
以上のように構成された画像形成装置では、スキュー補正時に第1電磁クラッチがオン・オフされない。そのため、用紙を搬送する期間中に給紙ローラなどの停止時間やスタート時間を確保する必要がなく、用紙が給紙されてから転写部に到達するまでの時間を短縮することができる。したがって、画像形成をより高速に行うことができ、画像形成装置の生産性を向上させることができる。
【0079】
また、駆動開始時間を適切に設定できるので、スキューの発生を確実に防止しつつ、用紙搬送にかかる時間を短縮することができる。また、処理開始時間を適宜設定することにより、用紙への画像の書き込み位置を所望の位置に設定することができ、様々な態様で画像形成を行うことができる。
【0080】
[その他]
【0081】
なお、画像形成装置は、第1電磁クラッチや第2電磁クラッチに代えて、給紙搬送ローラを単独駆動するための第1モータや、レジストローラを単独駆動するための第2モータを有していてもよい。この場合であっても、搬送制御部が、スキュー補正後、第1モータの駆動中に第2モータの駆動を開始することにより、上述と同様に、用紙を速やかに搬送することができる。このとき、第2モータを制御することにより、容易にレジストローラによる用紙の搬送速度を加減速することができる。したがって、容易に用紙がレジストローラから転写部に到達するまでの時間を変更することができ、それによる画像の形成位置の調整を容易に行うことができる。また、このとき、第1モータの制御もそれと同時に行うようにしてもよい。
【0082】
また、画像形成装置は、給紙ローラか搬送ローラのいずれか一方を搬送手段として有していてもよい。また、画像形成装置は、用紙反転部を利用して用紙の両面にプリントを行う場合に、用紙反転部の搬送ローラを給紙搬送ローラと同様に駆動するようにしてもよい。これにより、両面印刷時においても、用紙の搬送に必要な時間を短縮することができる。
【0083】
また、画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置やこれらの複合機(MFP)などいずれであってもよい。また、電子写真方式により画像を形成するものに限られず、例えばいわゆるインクジェット方式により画像を形成するものであってもよい。この場合であっても、スキュー補正を伴う用紙搬送に必要な時間を短縮することができる。
【0084】
また、本発明は、上記のような画像形成装置でない用紙搬送装置にも適用可能である。例えば、用紙搬送装置は、1つのユニット化された装置であって、画像形成部を有する装置に取り付けられて一式の画像形成装置として用いられるようなものであってもよい。
【0085】
また、上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
【0086】
また、上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。また、プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
【0087】
なお、上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0088】
1 画像形成装置(用紙搬送装置の一例)
20 用紙搬送部
21 給紙搬送ローラ(搬送手段の一例)
21a 給紙ローラ(搬送手段の一例)
21b 搬送ローラ(搬送手段の一例)
21c 第1電磁クラッチ(第1モータ)
23 レジストローラ
23c 第2電磁クラッチ(第2モータ)
27 用紙センサ
30 画像形成部
43a 転写部
60 オペレータパネル(操作パネルの一例)
70 制御部
500 用紙


【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部に用紙を搬送するためのレジストローラと、
用紙を前記レジストローラに搬送する搬送手段と、
前記搬送手段と前記レジストローラとの間で用紙を検知する用紙センサと、
前記レジストローラ及び前記搬送手段の動作を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記レジストローラを駆動せず、前記搬送手段を駆動することにより、前記レジストローラに用紙を搬送して用紙のスキュー補正を行い、
その後、前記用紙センサの検出結果に応じて、前記搬送手段の駆動中に前記レジストローラの駆動を開始する、用紙搬送装置。
【請求項2】
前記搬送手段は、用紙を給紙する給紙ローラ及び前記給紙ローラにより給紙された用紙を搬送する搬送ローラのうち少なくとも一方である、請求項1に記載の用紙搬送装置。
【請求項3】
前記搬送手段は、駆動力を前記搬送手段に伝達するために設けられた第1電磁クラッチ又は前記搬送手段を単独駆動するために設けられた第1モータの動作に応じて駆動され、
前記レジストローラは、駆動力を前記レジストローラに伝達するために設けられた第2電磁クラッチ又は前記レジストローラを単独駆動するために設けられた第2モータの動作に応じて駆動される、請求項1又は請求項2に記載の用紙搬送装置。
【請求項4】
前記用紙センサは、前記搬送手段により搬送された用紙の先端部を検出し、
前記搬送手段は、用紙の先端部を駆動が停止されている前記レジストローラに突き立ててたわませることにより前記スキュー補正を行い、
前記制御部は、前記搬送手段による用紙の搬送駆動を停止することなく前記レジストローラの駆動を開始する、請求項1から3のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項5】
前記画像形成部は、感光体に画像を書き込み、その画像を転写部において前記感光体から用紙に転写し、
前記制御部は、前記用紙センサの検出結果に基づいて、用紙が前記転写部に到達するまでに前記感光体に画像を書き込む転写前処理を行う、請求項1から4のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記用紙センサにより用紙が検出されてから前記感光体に画像を書き込むまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である、請求項5に記載の用紙搬送装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記レジストローラによる用紙の搬送速度を変化させ、用紙が前記レジストローラから前記転写部に到達するまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である、請求項5又は6に記載の用紙搬送装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記用紙センサにより用紙が検出されてから前記レジストローラの駆動を開始するまでの時間を変更することにより、用紙先端からの画像の形成位置を調整可能である、請求項1から7のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項9】
ユーザにより操作可能な操作パネルをさらに備え、
前記制御部は、前記操作パネルになされた操作入力に応じて、前記用紙先端からの画像の形成位置の調整を行う、請求項6から8のいずれかに記載の用紙搬送装置。
【請求項10】
画像形成部に用紙を搬送するためのレジストローラと、
用紙を前記レジストローラに搬送する搬送手段と、
前記搬送手段と前記レジストローラとの間で用紙を検知する用紙センサとを備えた用紙搬送装置の制御方法であって、
前記レジストローラを駆動せず、前記搬送手段を駆動することにより、前記レジストローラに用紙を搬送して用紙のスキュー補正を行う第1のステップと、
前記第1のステップの後、前記用紙センサの検出結果に応じて、前記搬送手段の駆動中に前記レジストローラの駆動を開始する第2のステップとを有する、用紙搬送装置の制御方法。
【請求項11】
画像形成部に用紙を搬送するためのレジストローラと、
用紙を前記レジストローラに搬送する搬送手段と、
前記搬送手段と前記レジストローラとの間で用紙を検知する用紙センサとを備えた用紙搬送装置の制御プログラムであって、
前記レジストローラを駆動せず、前記搬送手段を駆動することにより、前記レジストローラに用紙を搬送して用紙のスキュー補正を行う第1のステップと、
前記第1のステップの後、前記用紙センサの検出結果に応じて、前記搬送手段の駆動中に前記レジストローラの駆動を開始する第2のステップとをコンピュータに実行させる、用紙搬送装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−37561(P2011−37561A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−185446(P2009−185446)
【出願日】平成21年8月10日(2009.8.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】