画像データ送受信システム、画像データ送信装置、画像データ送信方法、およびコンピュータプログラム
【課題】ユーザがネットワーク上に検出されるプロジェクタの中から所望のプロジェクタを容易に特定できるようにする。
【解決手段】各プロジェクタ2に、第1のキーを取得する第1のキー取得手段と、取得した第1のキーを複合機1へ送信するキー送信手段と、を設ける。複合機1に、第1のキーをプロジェクタ2から受信するキー受信手段と、受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、ユーザに一覧の中から画像データの送信先とするプロジェクタ2を示すプロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、画像データを選択されたプロジェクタ情報に示されるプロジェクタ2へ送信する画像データ送信手段と、を設ける。
【解決手段】各プロジェクタ2に、第1のキーを取得する第1のキー取得手段と、取得した第1のキーを複合機1へ送信するキー送信手段と、を設ける。複合機1に、第1のキーをプロジェクタ2から受信するキー受信手段と、受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、ユーザに一覧の中から画像データの送信先とするプロジェクタ2を示すプロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、画像データを選択されたプロジェクタ情報に示されるプロジェクタ2へ送信する画像データ送信手段と、を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク経由で画像データを送受信するシステムおよび送信する装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、スキャナ、ファックス、およびドキュメントサーバなどの様々な機能を備えた、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれる画像形成装置が普及している。
【0003】
また、パーソナルコンピュータなどで表示される画面をスクリーンなどに投影する機能を備えた、「プロジェクタ」と呼ばれる画像投影装置が普及している。
【0004】
近年、プロジェクタは、パーソナルコンピュータなどから入力される映像信号だけでなく、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、またはTIFF(Tagged Image File Format)などの画像データの入力を受け付ける機能を備えるようになった。これにより、プロジェクタは、パーソナルコンピュータを介さずに入力される画像データに基づいて映像を投影できるようになった。
【0005】
また、複合機およびプロジェクタは、NIC(Network Interface Card)などのネットワークインタフェースを備えるようになった。これにより、複合機が原稿をスキャンするなどして生成した画像データを、ネットワーク経由でプロジェクタへ送信する機能の実現が可能になった(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−152209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
さて、ネットワークには多数の複合機およびプロジェクタが接続されるのが通常である。
【0008】
このような状況下では、ユーザは、ネットワーク経由で複合機からプロジェクタへ画像データを送信しようとする際、ネットワーク上に検出されたプロジェクタの中から、画像データを送信したいプロジェクタを特定しなければならない。
【0009】
そのため、従来より、複合機はユーザに対して、ネットワーク上に検出されたプロジェクタを識別するための情報を提供している。それは、例えば、プロジェクタに登録されているプロジェクタ名称であったり、プロジェクタに割り振られたIPアドレスであったり、プロジェクタに装着されているNICなどに割り当てられたMAC(Media Access Control)アドレスであったりする。
【0010】
ユーザはそれらの情報から画像データを送信したいプロジェクタを判別しなければならなかった。
【0011】
ところが、プロジェクタ名称は、デフォルトの設定では単に「projector」などと登録されていて、他のプロジェクタとの間で識別不可能な情報である場合がしばしばである。そこで、他のプロジェクタと重複しないようなプロジェクタ名称を登録しておくとしても、ユーザにとって多数のプロジェクタについてそれを記憶しておくのは面倒である。
【0012】
また、MACアドレスおよびIPアドレスは、他のプロジェクタとの間で一意に識別可能な情報ではあるが、単純な数字の羅列に過ぎない。そのため、この場合も、ユーザにとって多数のプロジェクタについてそれを記憶しておくのは面倒である。
【0013】
よって、ネットワーク上に検出されるプロジェクタを簡便に識別する方法の実現が望まれている。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑み、ネットワーク上に検出されるプロジェクタを簡便に識別する方法を実現し、ユーザがネットワーク上に検出されるプロジェクタの中から所望のプロジェクタを容易に特定できるようにすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る画像データ送受信システムは、ネットワークを介して画像データをプロジェクタへ送信する画像データ送信装置と、前記ネットワークを介して前記画像データを前記画像データ送信装置から受信する1台または複数台のプロジェクタと、を備えた画像データ送受信システムであって、前記プロジェクタは、第1のキーを取得する第1のキー取得手段と、前記取得した第1のキーを前記画像データ送信装置へ送信するキー送信手段と、を有し、前記画像データ送信装置は、前記第1のキーを前記プロジェクタから受信するキー受信手段と、前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する画像データ送信手段と、を有することを特徴とする画像データ送受信システム。
【0016】
好ましくは、前記第1のキー取得手段は、前記第1のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する。
【0017】
または、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーを含む情報のほかに、前記受信した第1のキーの送信元である前記プロジェクタ以外の前記プロジェクタを示す情報をも前記プロジェクタ情報として配置した前記一覧を表示する。
【0018】
または、前記画像データ送信装置は、第2のキーを取得する第2のキー取得手段を有し、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報とは異なる形態になるように前記一覧を表示する。
【0019】
または、前記第2のキー取得手段は、前記第2のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する。
【0020】
または、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも強調されるように前記一覧を表示する。
【0021】
または、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも優先した位置に配置されるように前記一覧を表示する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、ユーザは、ネットワーク上に検出されるプロジェクタの中から所望のプロジェクタを容易に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】画像データ送受信システムの全体的な構成の例を示す図である。
【図2】複合機のハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】プロジェクタのハードウェア構成の例を示す図である。
【図4】複合機の機能的構成の例を示すブロック図である。
【図5】プロジェクタの機能的構成の例を示すブロック図である。
【図6】識別コードの入力をユーザに促す画面の例を示す図である。
【図7】一時プロジェクタ名称の確認をユーザに求める画面の例を示す図である。
【図8】識別コードの入力をユーザに促す画面の例を示す図である。
【図9】検出したプロジェクタについての検出リストの例を示す図である。
【図10】検出したプロジェクタをユーザに提示する画面の例を示す図である。
【図11】プロジェクタにおいて画像データを複合機から受信する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図12】複合機において画像データをプロジェクタへ送信する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図13】検出したプロジェクタを検出リストに追加する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図14】携帯電話をかざすことをユーザに促す画面の例を示す図である。
【図15】一時プロジェクタ名称の確認をユーザに求める画面の例を示す図である。
【図16】携帯電話をかざすことをユーザに促す画面の例を示す図である。
【図17】検出したプロジェクタをユーザに提示する画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は画像データ送受信システムSYの全体的な構成の例を示す図、図2は複合機1のハードウェア構成の例を示す図、図3はプロジェクタ2のハードウェア構成の例を示す図である。
【0025】
図1に示すように、画像データ送受信システムSYは、複合機1およびプロジェクタ2などがネットワークNWに接続されて構成される。ネットワークNWは、Ethernet(登録商標)により構築されたLAN(Local Area Network)であり、通信プロトコルとしてTCP/IPなどが用いられる。また、ネットワークNWは、ゲートウェイなどを経由してインターネットに接続可能な場合もある。ネットワークNWには、複合機1およびプロジェクタ2のほかにもパーソナルコンピュータなどの他の情報処理装置が接続される。
【0026】
本実施例では、複数のフロアおよび複数の会議室を有し、かつ各フロアに1台ずつの複合機1を備え、各会議室に1台ずつプロジェクタ2を備えている会社に設けられている画像データ送受信システムSYを例に説明する。ネットワークNWに接続されている、各複合機1を「複合機1A」、「複合機1B」、…と区別して記載し、各プロジェクタ2を「プロジェクタ2A」、「プロジェクタ2B」、「プロジェクタ2C」、「プロジェクタ2D」、「プロジェクタ2E」、…と区別して記載することがある。
【0027】
複合機1は、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、スキャナ、ファックス、およびドキュメントサーバなどの様々な機能を集約した、画像形成装置である。「MFP」などと呼ばれることもある。特に本実施例では、会議の資料などの文書原稿(ドキュメント)をスキャンするなどして画像データを生成し、ネットワークNWを介してプロジェクタ2へ送信することができる。ユーザ(その会社に勤務する者)は、画像データの送信先のプロジェクタ2を複数台のプロジェクタ2A〜2Eの中から任意に選択することができる。
【0028】
また、複合機1は、携帯電話3に装着されているICカードに記憶された情報を読み取ることができるようになっている。
【0029】
図2に示すように、複合機1は、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、制御用回路10e、操作パネル10f、ネットワークインタフェース10g、スキャナ10h、FAXモデム10i、印刷装置10j、およびICカードリーダー10kなどによって構成される。
【0030】
CPU10aは、ROM10cまたは補助記憶装置10dに格納されているプログラムおよびデータのほか外部から必要に応じて入力される種々のデータに基づいて、RAM10bをワークエリアとして演算処理を実行する。
【0031】
補助記憶装置10dは、電源を切ってもその記憶内容が保持される不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置10dとして、フラッシュメモリなどの半導体メモリまたはハードディスクなどの磁気記憶装置などが用いられる。補助記憶装置10dには、画像データの送信処理の条件、複合機1に設定された名称およびIPアドレスなど、種々の設定に関する情報が記憶される。
【0032】
また、補助記憶装置10dには、CPU10aに実行させるプログラムおよびデータが記憶されることもある。この場合は、プログラムおよびデータは、必要に応じてRAM10bにロードされる。
【0033】
また、補助記憶装置10dには、「ボックス(BOX)」と呼ばれる記憶領域が割り当てられる。これは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当するものであり、ドキュメントデータなどの画像データをユーザあるいはグループごとに保存し管理するための記憶領域である。
【0034】
制御用回路10eは、補助記憶装置10d、操作パネル10f、ネットワークインタフェース10g、スキャナ10h、FAXモデム10i、印刷装置10j、およびICカードリーダー10kなどを制御するための回路である。なお、制御用回路10eの機能の一部または全部をCPU10aに受け持たせるようにしてもよい。
【0035】
操作パネル10fは、タッチパネルおよびテンキーなどによって構成される。タッチパネルには、ユーザに対してメッセージを与えるための画面、ユーザに対して処理結果を示すための画面、またはユーザが処理の指示入力をするための画面などが表示される。ユーザは、タッチパネルに表示される操作ボタンまたはテンキーを操作することによって、複合機1に対して、画像データの送信を指示したり、送信先のプロジェクタ2を選択したり、送信すべき画像データを選択したり、複合機1の名称またはIPアドレスを設定したり、送信処理の条件を設定したりすることができる。
【0036】
ネットワークインタフェース10gは、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置とTCP/IPなどの通信プロトコルによって通信を行うためのインタフェースである。ネットワークインタフェース10gとして、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。ネットワークインタフェース10gには、MAC(Media Access Control)アドレスが設定されている。
【0037】
スキャナ10hは、原稿に記されている文字、写真、絵、図表などの文書原稿を所定の解像度で光学的に読み取って所定の画像処理を施した電子データ(画像データ)に変換するための装置である。例えば、光源、プリズム、およびCCDセンサなどによって実現される。
【0038】
FAXモデム10iは、公衆回線網を介して他のFAX端末とFAXプロトコルによって通信を行うための装置である。
【0039】
印刷装置10jは、スキャナ10hによって生成された画像データ、補助記憶装置10d内のボックスに保存されている画像データ、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置から受信した画像データ、または他のFAX端末から受信した画像データなどに基づいて画像を用紙に印刷するための装置である。例えば、電子写真方式、インクジェット方式、または熱転写方式などの機構によって実現される。
【0040】
ICカードリーダー10kは、無線通信によって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカード(チップ)に記憶された情報を読み取るための装置である。携帯電話3に装着されているICカードとして、モバイルFeliCa(登録商標)などが用いられる。ユーザは、所有する携帯電話3をICカードリーダー10kにかざすことによって、ICカードに記憶された情報を複合機1に提供することができる。特に本実施例では、ICカードに記憶されたIDを提供する。
【0041】
なお、携帯電話3に装着されているICカードの代わりに、他の非接触型のICカードまたは接触型のICカードに記憶された情報を読み取るようにしてもよい。
【0042】
図1に戻って、プロジェクタ2は、パーソナルコンピュータなどから入力された画像信号、またはパーソナルコンピュータなどを介さずに入力された画像データなどに基づいて画像をスクリーンなどに投影する、液晶方式の画像投影装置である。液晶方式以外の方式の画像投影装置であってもよい。特に本実施例では、複合機1から直接受信した、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、またはTIFF(Tagged Image File Format)などの画像データに基づいて画像を投影することができる。
【0043】
また、プロジェクタ2は、携帯電話3に装着されているICカードに記憶された情報を読み取ることができるようになっている。
【0044】
図3に示すように、プロジェクタ2は、CPU20a、RAM20b、ROM20c、補助記憶装置20d、制御用回路20e、操作パネル20f、ネットワークインタフェース20g、投影装置20h、およびICカードリーダー20iなどによって構成される。
【0045】
CPU20aは、ROM20cまたは補助記憶装置20dに格納されているプログラムおよびデータのほか外部から必要に応じて入力される種々のデータに基づいて、RAM20bをワークエリアとして演算処理を実行する。
【0046】
補助記憶装置20dは、電源を切ってもその記憶内容が保持される不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置20dとして、フラッシュメモリなどの半導体メモリまたはハードディスクなどの磁気記憶装置などが用いられる。補助記憶装置20dには、画像の投影処理の条件、プロジェクタ2に設定された名称およびIPアドレスなど、種々の設定に関する情報が記憶される。
【0047】
また、補助記憶装置20dには、CPU20aに実行させるプログラムおよびデータが記憶されることもある。この場合は、プログラムおよびデータは、必要に応じてRAM20bにロードされる。
【0048】
制御用回路20eは、補助記憶装置20d、操作パネル20f、ネットワークインタフェース20g、投影装置20h、およびICカードリーダー20iなどを制御するための回路である。なお、制御用回路20eの機能の一部または全部をCPU20aに受け持たせるようにしてもよい。
【0049】
操作パネル20fは、ディスプレイ、テンキー、および種々のスイッチなどによって構成される。ディスプレイには、ユーザに対してメッセージを与えるための画面、またはユーザに対して処理結果を示すための画面などが表示される。ディスプレイに表示すべき画面を投影装置20hによってスクリーンなどに投影するようにしてもよい。この場合は、ディスプレイを設ける必要はない。ユーザは、テンキーまたはスイッチを操作することによって、プロジェクタ2に対して、画像の投影の開始または中断を指示したり、プロジェクタ2の名称またはIPアドレスを設定したり、投影処理の条件を設定したりすることができる。
【0050】
ネットワークインタフェース20gは、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置とTCP/IPなどの通信プロトコルによって通信を行うためのインタフェースである。ネットワークインタフェース20gとして、NICなどが用いられる。ネットワークインタフェース20gには、MACアドレスが設定されている。
【0051】
投影装置20hは、光源からの白色光をR色成分、G色成分、およびB色成分に分離し、分離された光を液晶パネルに透過させた後に合成し、合成された光を投射レンズに通過させて投影する装置である。CPU20aなどの指令に基づいて液晶パネル内の表示素子が制御されることによって、入力された画像データに基づいた画像がスクリーンなどに投影される。
【0052】
ICカードリーダー20iは、無線通信によって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカード(チップ)に記憶された情報を読み取るための装置である。なお、他の非接触型または接触型のICカードに記憶された情報を読み取るようにしてもよいことは、ICカードリーダー10kの場合と同様である。
【0053】
図4は複合機1の機能的構成の例を示すブロック図、図5はプロジェクタ2の機能的構成の例を示すブロック図である。
【0054】
複合機1のROM10cには、図4に示すような、識別コード入力受付部101、プロジェクタ検出部102、プロジェクタ一覧表示部103、送信先選択受付部104、画像データ取得部105、画像データ送信部106などの各機能部を実現するためのプログラムが格納されており、CPU10aによって実行される。または、それらのプログラムの一部または全部が補助記憶装置10dに格納されていてもよい。その場合は必要に応じてRAM10bに読み出されて実行される。
【0055】
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、そのほかファイルサーバの機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0056】
ファイルサーバの機能によると、画像データを補助記憶装置10d内のボックスなどを用いて保存し管理するように補助記憶装置10dを制御することができる。
【0057】
なお、図4に示す各部の機能およびそのほかの機能の一部または全部が回路で実現されていてもよい。
【0058】
プロジェクタ2のROM20cには、図5に示すような、識別コード入力受付部201、一時プロジェクタ名称生成部202、プロジェクタ名称応答部203、画像データ受信部204、画像投影部205などを実現するためのプログラムが格納されており、CPU20aによって実行される。または、それらのプログラムの一部または全部が補助記憶装置20dに格納されていてもよい。その場合は必要に応じてRAM20bに読み出されて実行される。なお、図5に示す各部の機能の一部または全部が回路で実現されていてもよい。
【0059】
〔第一の実施形態〕
第一の実施形態では、複合機1およびプロジェクタ2に対して共通する識別コード(PINコードなどの識別のためのキー)C10およびC20をユーザに入力してもらうことによって、複合機1は、ネットワークNW上に検出したプロジェクタ2をユーザに提示する際、その識別コードC20が入力されたプロジェクタ2を最優先に提示する。
【0060】
以下、図4および図5に示す各部の機能についてユーザの使用態様に沿った順序で説明する。
【0061】
図6は識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20の例を示す図、図7は一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD21の例を示す図、図8は識別コードC10の入力をユーザに促す画面WD10の例を示す図、図9は検出したプロジェクタ2についての検出リストLSTの例を示す図、図10は検出したプロジェクタ2をユーザに提示する画面WD11の例を示す図である。
【0062】
図1における画像データ送受信システムSYが設けられている会社において、あるユーザ(仮に甲氏とする。)が、プロジェクタ2Aが備えられている会議室を使って新商品のレビューを主催することになった。甲氏は、レビューにおいて新商品の概要が一目でわかる図面を資料として提示したいと考えた。図面はCADで作成された紙ベースのものである。しかし、新商品のプロジェクトは秘密裏に進行しており、それを紙に印刷して配るのは情報漏えいの観点から好ましくないと考えた。そこで、図面を読み取った画像データを複合機1Aから直接プロジェクタ2Aへ送信することにした。実はこのとき、別のユーザ(仮に乙氏とする。)が、同様に、複合機1Bからプロジェクタ2Bへ画像データを送信しようとしていたとする。
【0063】
甲氏は、プロジェクタ2Aが備えられている会議室へ移動し、プロジェクタ2Aを起動させて、画像データを複合機から待ち受けるモードに設定する。
【0064】
すると、プロジェクタ2Aは画像データの待受け状態に移行する。
【0065】
そして、図5の識別コード入力受付部201は、識別コード(PINコード)C20の入力を受け付ける処理を次のように行う。
【0066】
まず、識別コード入力受付部201は、図6に示すように、識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。
【0067】
甲氏は、操作パネル20fのテンキーを操作することによって、識別コードC20を入力し、「決定」ボタンを押下する。図6では、識別コードC20として「2855」が入力された例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0068】
すると、識別コード入力受付部201は、入力された識別コードC20を受け付け、識別コードC20が所定の形式を具備しているか否かをチェックする。所定の形式を具備していない(例えば、桁数が足りない)場合は、再度、識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。一方、所定の形式を具備している場合は、識別コードC20を一時プロジェクタ名称生成部202に引き渡す。
【0069】
一時プロジェクタ名称生成部202は、一時プロジェクタ名称N21を生成する処理を次のように行う。
【0070】
補助記憶装置20dには、プロジェクタ2Aのプロジェクタ名称N20が既に登録されている。プロジェクタ名称N20として、デフォルトの設定による名称、IPアドレス、MACアドレス、またはそれらを組み合わせた名称などが登録される。また、ユーザは、操作パネル20fのタッチパネルに表示される操作ボタンまたはテンキーを操作することによって、所望の名称を登録することもできる。
【0071】
まず、一時プロジェクタ名称生成部202は、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20を読み出す。そして、それに識別コードC20を付加した一時プロジェクタ名称N21を新たに生成する。そして、図7に示すように、一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD21を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。図7では、一時プロジェクタ名称N21として「2855_projector」を生成した例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0072】
甲氏は、操作パネル20fのディスプレイに表示された一時プロジェクタ名称N21を確認し、問題がなければ「決定」ボタンを押下する。一方、問題があれば、「戻る」ボタンを押下する。
【0073】
「決定」ボタンが押下されると、一時プロジェクタ名称生成部202は、一時プロジェクタ名称N21をRAM20bに一時的に保持する。一方、「戻る」ボタンが押下されると、識別コードC20に基づいた他の一時プロジェクタ名称N21の候補を生成し、その確認をユーザに求める画面WD21を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。または、再度、識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20を操作パネル20fのディスプレイに表示させるなどの対処をする。
【0074】
次に、甲氏は複合機1Aが設置されている場所へ移動し、操作パネル10fのタッチパネルに表示された操作ボタンを操作することによって、原稿をスキャンして生成した画像データをプロジェクタへ送信するメニュー(「ScanToネットワークプロジェクタ機能」)を選択し、図面が印刷された用紙を原稿台にセットする。
【0075】
すると、複合機1Aは用紙を光学的に読み取った画像データをプロジェクタへ送信する処理に移行する。
【0076】
そして、図4の識別コード入力受付部101は、識別コード(PINコード)C10の入力を受け付ける処理を次のように行う。
【0077】
まず、識別コード入力受付部101は、図8に示すように、識別コードC10の入力をユーザに促す画面WD10を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0078】
甲氏は、操作パネル10fのテンキーを操作することによって、先にプロジェクタ2Aに対して入力したのと同じ識別コードC10を入力し、「OK」ボタンを押下する。図8では、識別コードC10として「2855」が入力された例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0079】
すると、識別コード入力受付部101は、入力された識別コードC10を受け付け、識別コードC10が所定の形式を具備しているか否かをチェックする。所定の形式を具備していない場合は、再度、識別コードC10の入力をユーザに促す画面WD10を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。一方、所定の形式を具備している場合は、識別コードC10をプロジェクタ一覧表示部103に引き渡す。
【0080】
同時に、プロジェクタ検出部102は、ネットワークNWに割り当てられたアドレス範囲内のすべてのIPアドレスに向けてプロジェクタ問合せメッセージM10を送信することによって、ネットワークNWに接続されているプロジェクタ2A〜2Eを検出する。
【0081】
図5において、プロジェクタ2Aのプロジェクタ名称応答部203は、複合機1Aからプロジェクタ問合せメッセージM10を受信すると、RAM20bに保持しておいた一時プロジェクタ名称N21、および補助記憶装置20dに記憶されているIPアドレスなどの設定に関する情報を複合機1Aへ送信する。ここで、プロジェクタ2Aから送信される一時プロジェクタ名称N21は、先に甲氏が入力した識別コードC20が反映された名称である。以下、これが「2855_projector」である場合を例に説明する。
【0082】
また、プロジェクタ2Bも、乙氏によって画像データを複合機から待ち受けるモードに設定され、識別コードC20が入力されているものとする。そのため、複合機1Aからプロジェクタ問合せメッセージM10を受信したプロジェクタ2Bのプロジェクタ名称応答部203も、プロジェクタ2Aの場合と同様に振る舞う。ここで、プロジェクタ2Bから送信される一時プロジェクタ名称N21は、先に乙氏が入力した識別コードC20が反映された名称である。以下、これが「2876_projector」である場合を例に説明する。
【0083】
一方、プロジェクタ2Cないし2Eは、どのユーザからも識別コードC20が入力されていないものとする。そのため、複合機1Aからプロジェクタ問合せメッセージM10を受信したプロジェクタ2Cないし2Eのプロジェクタ名称応答部203は、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20およびIPアドレスなどの設定に関する情報を複合機1Aへ送信する。以下、プロジェクタ2C、2D、2Eから送信される各プロジェクタ名称N20が、それぞれIPアドレス、MACアドレス、デフォルトの設定による名称である場合を例に説明する。
【0084】
図4において、複合機1Aのプロジェクタ検出部102は、プロジェクタ2A〜2Eからプロジェクタ名称N20および一時プロジェクタ名称N21などの情報を受信すると、図9に示すような、検出したプロジェクタ2についての検出リストLSTを作成する処理を次のように行う。
【0085】
プロジェクタ検出部102は、プロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21などの情報を受信するごとに、それらの情報を検出リストLSTに追加していく。図9では、プロジェクタ2D→2B→2C→2A→2E→…の順で受信した例を示している。その際、各プロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21ごとに優先度Rを付与する。優先度Rには、「高」、「中」、および「低」の3つのランクが設けられている。
【0086】
具体的には、一時プロジェクタ名称N21に含まれる識別コードC20が識別コード入力受付部101から受け取った識別コードC10と一致する一時プロジェクタ名称N21に「高」の優先度Rを付与する。プロジェクタ2Aから受信した一時プロジェクタ名称N21(「2855_projector」)に含まれる識別コードC20(「2855」)は、識別コード入力受付部101から受け取った識別コードC10(「2855」)と一致するため、プロジェクタ2Aから受信した一時プロジェクタ名称N21は「高」の優先度Rが付与される。
【0087】
また、そのほかの(「高」の優先度Rが付与されなかった)一時プロジェクタ名称N21に「中」の優先度Rを付与する。つまり、識別コード入力受付部101から受け取った識別コードC10とは一致しないが、何らかの識別コードC20が付加されている一時プロジェクタ名称N21には「中」の優先度Rが付与される。プロジェクタ2Bから受信した一時プロジェクタ名称N21(「2876_projector」)は、識別コードC20(「2876」)が付加されているため、「中」の優先度Rが付与される。
【0088】
また、プロジェクタ名称N20に「低」の優先度Rを付与する。つまり、識別コードC20が付加されていないプロジェクタ名称N20には「低」の優先度Rが付与される。プロジェクタ2C、2D、2Eから受信した各プロジェクタ名称N20は、それぞれIPアドレス、MACアドレス、デフォルトの設定による名称であり、識別コードC20が付加されていないため、「低」の優先度Rが付与される。ただし、これらの中で、デフォルトの設定に用いられる名称に該当するプロジェクタ名称N20にはさらに低いランクの優先度Rを付与するなど、より細かい優先度Rを付与してもよい。
【0089】
プロジェクタ検出部102は、最初にプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21などの情報を受信してから一定時間(例えば、10秒)経過した後に、作成した検出リストLSTをプロジェクタ一覧表示部103に引き渡す。
【0090】
プロジェクタ一覧表示部103は、検出リストLSTに基づいて、図10に示すように、検出したプロジェクタ2の一覧をユーザに提示する画面WD11を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0091】
その際、プロジェクタ名称N20および一時プロジェクタ名称N21について、それに付与された優先度Rのランクに従って、一覧リストの上部から下部にかけて配置する。つまり、「高」の優先度Rが付与された一時プロジェクタ名称N21を一覧リストの最上部に表示させる。さらに、「高」の優先度Rが付与された一時プロジェクタ名称N21の表示部分について、その背景色を他と異なる色にするなど、特に強調を施すようにする。また、同ランクの優先度Rが付与されたプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21が複数存在する場合は、それらをアルファベット順、あいうえお順、または受信順などの一般的な順序となるように配置する。
【0092】
甲氏は、操作パネル10fのタッチパネルに表示された一覧リストの中から、最上部に表示され、先に複合機1Aに対して入力した識別コードC10(「2855」)を含む一時プロジェクタ名称N21(「2855_projector」)を選択し、「OK」ボタンを押下する。もちろん、他のプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を選択することも可能である。
【0093】
すると、送信先選択受付部104は、選択されたプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を受け付け、そのプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21有するプロジェクタ2Aが送信先に決定したことを画像データ送信部106に知らせる。
【0094】
同時に、画像データ取得部105は、原稿台にセットされた用紙をスキャナ10hにスキャンさせることによって画像データP10を取得する。
【0095】
次に、画像データ送信部106は、検出リストLSTに基づいて、取得された画像データP10を、決定した送信先のプロジェクタ2Aへ送信する。
【0096】
図5において、プロジェクタ2Aの画像データ受信部204は、複合機1Aから画像データP10を受信すると、画像データP10が所定の形式を具備しているか否かをチェックする。所定の形式を具備している場合は、それを画像投影部205に引き渡す。
【0097】
画像投影部205は、画像データ受信部204から受け取った画像データP10をRGBの画像信号に変換して投影装置20hへ出力する。そして、投影装置20hによって、RGBの画像信号に基づいた画像がスクリーンなどに投影される。
【0098】
上述の第1の実施形態における、複合機1およびプロジェクタ2における全体的な処理の流れを、図11および図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0099】
図11はプロジェクタ2において画像データP10を複合機1から受信する処理の流れの例を示すフローチャート、図12は複合機1において画像データP10をプロジェクタ2へ送信する処理の流れの例を示すフローチャート、図13は検出したプロジェクタ2を検出リストLSTに追加する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0100】
複合機1およびプロジェクタ2は、ユーザが操作を行うごとに、それに応じて次のような処理を実行する。
【0101】
まず、ユーザはいずれかのプロジェクタ2が備えられている会議室へ移動する。
【0102】
図11において、プロジェクタ2は、ユーザによって待受けモードに設定されると、待受け状態となり(#301)、識別コード(PINコード)C20の入力をユーザに促す画面WD20(図6参照)をディスプレイに表示させる(#302)。ユーザによって識別コードC20が入力されると、入力された識別コードC20と、元々設定されていたプロジェクタ名称N20とを組み合わせて、一時プロジェクタ名称N21を生成する(#303)。そして、複合機1からの接続を待つ(#304)。
【0103】
ここで、ユーザはいずれかの複合機1が設置されている場所へ移動する。
【0104】
図12において、複合機1は、ユーザによって「ScanToネットワークプロジェクタ機能」が選択されると、識別コード(PINコード)C10の入力をユーザに促す画面WD10(図8参照)をタッチパネルに表示させる(#401)。ユーザによって識別コードC10が入力されると、ネットワークNWに接続されているプロジェクタ2の検出を開始する(#402)。プロジェクタ2が検出されるごとにその情報を検出リストLST(図9参照)に追加していく(#403)。この検出リストLSTに追加する処理は次のように行われる。
【0105】
図13において、検出したプロジェクタ2のプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を取得し(#501)、それに識別コードC10が含まれている場合には(#502でYes)、その優先度Rを「高」に設定する(#503)。一方、識別コードC10が含まれていない場合には(#502でNo)、その優先度Rを「中」または「低」に設定する(#504)。そして、プロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21、優先度R、およびそのほかIPアドレスなどの設定に関する情報を検出リストLSTに追加する。
【0106】
図12に戻って、このプロジェクタ2の検出は一定時間経過したところで打ち切り(#404)、検出リストLSTに基づいて、検出したプロジェクタ2の一覧をユーザに提示する画面WD11(図10参照)をタッチパネルに表示させる(#405)。その際、ユーザによって入力された識別コードC10を含んだ一時プロジェクタ名称N21を最優先にかつ目立つように表示させる。ユーザによって、一覧の中から識別コードC10を含んだ一時プロジェクタ名称N21が選択されると、原稿をスキャンして画像データP10を生成する(#406)。最後に、選択された一時プロジェクタ名称N21を有するプロジェクタ2へ接続を要求し(#407)、生成した画像データP10を、そのプロジェクタ2へ送信する(#408)。
【0107】
ここで、ユーザは先に待受けモードに設定したプロジェクタ2が備えられている会議室へ戻る。
【0108】
図11において、プロジェクタ2は複合機1からの接続を受け入れ(#305)、画像データP10を受信し(#306)、画像データP10に基づいた画像を投影する(#307)。
【0109】
以上、第一の実施形態によると、ユーザは、ネットワークNW上に検出されたプロジェクタ2の中から、自身が識別コードC20を入力したプロジェクタ2を容易に特定できる。
【0110】
〔第二の実施形態〕
第二の実施形態では、第一の実施形態において識別コード(PINコードなどの識別のためのキー)C10およびC20をユーザに入力させていたプロセスを、よりユーザにとって利便性の高いものとする。つまり、複合機1およびプロジェクタ2に対してユーザが所有する携帯電話3をかざしてもらうことによって、複合機1は、ネットワークNW上に検出したプロジェクタ2をユーザに提示する際、その携帯電話3がかざされたプロジェクタ2を最優先に提示する。
【0111】
以下、第一の実施形態と相違する点を中心に、図4および図5に示す各部の機能についてユーザの使用態様に沿った順序で説明する。第一の実施形態と重複する点については、説明を省略する場合がある。
【0112】
図14は携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD22の例を示す図、図15は一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD23の例を示す図、図16は携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD12の例を示す図、図17は検出したプロジェクタ2をユーザに提示する画面WD13の例を示す図である。
【0113】
あるユーザが複合機1からプロジェクタ2へ画像データを送信しようとしていたとする。
【0114】
まず、ユーザはいずれかのプロジェクタ2が備えられている会議室へ移動する。
【0115】
ユーザによって、プロジェクタ2が起動され、画像データを複合機から待ち受けるモードに設定されると、図5に示すプロジェクタ2の識別コード入力受付部201は、図14に示すように、携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD22を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。
【0116】
ユーザは、所有する携帯電話3をICカードリーダー20iにかざすことによって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカードに記憶されたユニークな識別コード(ID)C20をICカードリーダー20iに読み取らせる。
【0117】
すると、識別コード入力受付部201は、ICカードリーダー20iから識別コードC20を受け取り、一時プロジェクタ名称生成部202に引き渡す。
【0118】
一時プロジェクタ名称生成部202は、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20を読み出し、それに識別コードC20を付加した一時プロジェクタ名称N21を新たに生成する。そして、図15に示すように、一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD23を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。
【0119】
ユーザは、操作パネル20fのディスプレイに表示された一時プロジェクタ名称N21を確認し、問題がなければ「決定」ボタンを押下する。
【0120】
次に、いずれかの複合機1が設置されている場所へ移動する。
【0121】
ユーザによって、画像データをプロジェクタへ送信するメニューが選択されると、図4に示す複合機1の識別コード入力受付部101は、図16に示すように、携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD12を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0122】
ユーザは、所有する携帯電話3をICカードリーダー10kにかざすことによって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカードに記憶されたユニークな識別コード(ID)C10をICカードリーダー10kに読み取らせる。
【0123】
すると、識別コード入力受付部101は、ICカードリーダー10kから識別コードC10受け取り、プロジェクタ一覧表示部103に引き渡す。
【0124】
プロジェクタ一覧表示部103は、プロジェクタ検出部102から受け取った検出リストLSTに基づいて、図17に示すように、検出したプロジェクタ2の一覧をユーザに提示する画面WD13を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0125】
ユーザは、操作パネル10fのタッチパネルに表示された一覧リストの中から、最上部に表示され、先に複合機1のICカードリーダー10kに読み取らせた識別コードC10を含む一時プロジェクタ名称N21を選択し、「OK」ボタンを押下する。
【0126】
図4および図5に示すそのほかの各部の機能については、第一の実施形態に準じた働きをする。
【0127】
以上、第二の実施形態によると、ユーザは、ネットワークNW上に検出されたプロジェクタ2の中から、自身が携帯電話3をかざしたプロジェクタ2を容易に特定できる。
【0128】
なお、上述の第一および第二の実施形態では、一時プロジェクタ名称生成部202は、一時プロジェクタ名称N21をプロジェクタ名称N20とは別にRAM20bに保持する構成としたが、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20を一時プロジェクタ名称N21に書き換える構成としてもよい。つまり、元のプロジェクタ名称N20に識別コードC20が付加された名称を新たなプロジェクタ名称N20としてもよい。
【0129】
また、上述の第一および第二の実施形態では、プロジェクタ2側で、プロジェクタ名称N20に識別コードC20を付加した一時プロジェクタ名称N21を生成する構成としたが、プロジェクタ2はプロジェクタ名称N20と識別コードC20とを複合機1へ送信し、複合機1側で、プロジェクタ2から受信したプロジェクタ名称N20と識別コードC20とを組み合わせて一時プロジェクタ名称N21を生成するようにしてもよい。
【0130】
また、上述の第一および第二の実施形態では、プロジェクタ検出部102は、プロジェクタ2A〜2Eに対して直接名称などの情報を問い合わせる(プロジェクタ問合せメッセージM10を送信する)構成としたが、ネットワークNW上に設けられた、プロジェクタ2A〜2Eの状態を管理するサーバにそれらを問い合わせてもよい。
【0131】
また、上述の第一および第二の実施形態では、画像データ取得部105は、スキャナ10hによって生成された画像データP10を取得したが、ユーザが選択した取得方法に応じて、補助記憶装置10d内のボックスに保存されている画像データP10、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置から受信した画像データP10、または他のFAX端末から受信した画像データP10などを適宜取得することができる。
【0132】
また、上述の第一および第二の実施形態では、送信先選択受付部104は、ユーザによって選択されたプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を有するプロジェクタ2を画像データP10の送信先に決定する構成としたが、識別コードC10を含んだ一時プロジェクタ名称N21を有するプロジェクタ2を検出した時点で、そのプロジェクタ2を送信先に決定してもよい。つまり、ユーザに送信先のプロジェクタ2を選択させるプロセスを省略することができる。
【0133】
また、上述の第二の実施形態では、ICカードリーダー10kおよび20iは、携帯電話3に装着されている非接触型のICカードに記憶されたユニークな識別コードC10およびC20を読み取ったが、その会社の社員証などの他の非接触型のICカード、またはクレジットカードなどの接触型のICカードに記憶された情報を読み取るようにしてもよい。あるいは、赤外線通信やBlueTooth(登録商標)などのインタフェースを設けることによって、携帯電話3のメモリまたは装着されているICカードに記憶された他と識別可能な情報(例えば、電話番号、メールアドレスなど)をユーザに送信してもらい受信するようにしてもよい。
【0134】
上述の実施例において、ネットワークNW、複合機1、プロジェクタ2の全体または各部の構成は、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。また、それらによって行われる処理内容、処理順序、テーブルの構成なども、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0135】
1 複合機(画像データ送信装置)
2 プロジェクタ
3 携帯電話(携帯端末)
101 識別コード入力受付部(第2のキー取得手段)
102 プロジェクタ検出部(キー受信手段)
103 プロジェクタ一覧表示部(プロジェクタ一覧表示手段)
104 送信先選択受付部(送信先選択手段)
106 画像データ送信部(画像データ送信手段)
201 識別コード入力受付部(第1のキー取得手段)
203 プロジェクタ名称応答部(キー送信手段)
C10 識別コード(第2のキー)
C20 識別コード(第1のキー)
NW ネットワーク
P10 画像データ
SY 画像データ送受信システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク経由で画像データを送受信するシステムおよび送信する装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、スキャナ、ファックス、およびドキュメントサーバなどの様々な機能を備えた、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれる画像形成装置が普及している。
【0003】
また、パーソナルコンピュータなどで表示される画面をスクリーンなどに投影する機能を備えた、「プロジェクタ」と呼ばれる画像投影装置が普及している。
【0004】
近年、プロジェクタは、パーソナルコンピュータなどから入力される映像信号だけでなく、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、またはTIFF(Tagged Image File Format)などの画像データの入力を受け付ける機能を備えるようになった。これにより、プロジェクタは、パーソナルコンピュータを介さずに入力される画像データに基づいて映像を投影できるようになった。
【0005】
また、複合機およびプロジェクタは、NIC(Network Interface Card)などのネットワークインタフェースを備えるようになった。これにより、複合機が原稿をスキャンするなどして生成した画像データを、ネットワーク経由でプロジェクタへ送信する機能の実現が可能になった(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−152209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
さて、ネットワークには多数の複合機およびプロジェクタが接続されるのが通常である。
【0008】
このような状況下では、ユーザは、ネットワーク経由で複合機からプロジェクタへ画像データを送信しようとする際、ネットワーク上に検出されたプロジェクタの中から、画像データを送信したいプロジェクタを特定しなければならない。
【0009】
そのため、従来より、複合機はユーザに対して、ネットワーク上に検出されたプロジェクタを識別するための情報を提供している。それは、例えば、プロジェクタに登録されているプロジェクタ名称であったり、プロジェクタに割り振られたIPアドレスであったり、プロジェクタに装着されているNICなどに割り当てられたMAC(Media Access Control)アドレスであったりする。
【0010】
ユーザはそれらの情報から画像データを送信したいプロジェクタを判別しなければならなかった。
【0011】
ところが、プロジェクタ名称は、デフォルトの設定では単に「projector」などと登録されていて、他のプロジェクタとの間で識別不可能な情報である場合がしばしばである。そこで、他のプロジェクタと重複しないようなプロジェクタ名称を登録しておくとしても、ユーザにとって多数のプロジェクタについてそれを記憶しておくのは面倒である。
【0012】
また、MACアドレスおよびIPアドレスは、他のプロジェクタとの間で一意に識別可能な情報ではあるが、単純な数字の羅列に過ぎない。そのため、この場合も、ユーザにとって多数のプロジェクタについてそれを記憶しておくのは面倒である。
【0013】
よって、ネットワーク上に検出されるプロジェクタを簡便に識別する方法の実現が望まれている。
【0014】
本発明は、このような問題点に鑑み、ネットワーク上に検出されるプロジェクタを簡便に識別する方法を実現し、ユーザがネットワーク上に検出されるプロジェクタの中から所望のプロジェクタを容易に特定できるようにすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る画像データ送受信システムは、ネットワークを介して画像データをプロジェクタへ送信する画像データ送信装置と、前記ネットワークを介して前記画像データを前記画像データ送信装置から受信する1台または複数台のプロジェクタと、を備えた画像データ送受信システムであって、前記プロジェクタは、第1のキーを取得する第1のキー取得手段と、前記取得した第1のキーを前記画像データ送信装置へ送信するキー送信手段と、を有し、前記画像データ送信装置は、前記第1のキーを前記プロジェクタから受信するキー受信手段と、前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する画像データ送信手段と、を有することを特徴とする画像データ送受信システム。
【0016】
好ましくは、前記第1のキー取得手段は、前記第1のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する。
【0017】
または、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーを含む情報のほかに、前記受信した第1のキーの送信元である前記プロジェクタ以外の前記プロジェクタを示す情報をも前記プロジェクタ情報として配置した前記一覧を表示する。
【0018】
または、前記画像データ送信装置は、第2のキーを取得する第2のキー取得手段を有し、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報とは異なる形態になるように前記一覧を表示する。
【0019】
または、前記第2のキー取得手段は、前記第2のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する。
【0020】
または、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも強調されるように前記一覧を表示する。
【0021】
または、前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも優先した位置に配置されるように前記一覧を表示する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、ユーザは、ネットワーク上に検出されるプロジェクタの中から所望のプロジェクタを容易に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】画像データ送受信システムの全体的な構成の例を示す図である。
【図2】複合機のハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】プロジェクタのハードウェア構成の例を示す図である。
【図4】複合機の機能的構成の例を示すブロック図である。
【図5】プロジェクタの機能的構成の例を示すブロック図である。
【図6】識別コードの入力をユーザに促す画面の例を示す図である。
【図7】一時プロジェクタ名称の確認をユーザに求める画面の例を示す図である。
【図8】識別コードの入力をユーザに促す画面の例を示す図である。
【図9】検出したプロジェクタについての検出リストの例を示す図である。
【図10】検出したプロジェクタをユーザに提示する画面の例を示す図である。
【図11】プロジェクタにおいて画像データを複合機から受信する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図12】複合機において画像データをプロジェクタへ送信する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図13】検出したプロジェクタを検出リストに追加する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図14】携帯電話をかざすことをユーザに促す画面の例を示す図である。
【図15】一時プロジェクタ名称の確認をユーザに求める画面の例を示す図である。
【図16】携帯電話をかざすことをユーザに促す画面の例を示す図である。
【図17】検出したプロジェクタをユーザに提示する画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は画像データ送受信システムSYの全体的な構成の例を示す図、図2は複合機1のハードウェア構成の例を示す図、図3はプロジェクタ2のハードウェア構成の例を示す図である。
【0025】
図1に示すように、画像データ送受信システムSYは、複合機1およびプロジェクタ2などがネットワークNWに接続されて構成される。ネットワークNWは、Ethernet(登録商標)により構築されたLAN(Local Area Network)であり、通信プロトコルとしてTCP/IPなどが用いられる。また、ネットワークNWは、ゲートウェイなどを経由してインターネットに接続可能な場合もある。ネットワークNWには、複合機1およびプロジェクタ2のほかにもパーソナルコンピュータなどの他の情報処理装置が接続される。
【0026】
本実施例では、複数のフロアおよび複数の会議室を有し、かつ各フロアに1台ずつの複合機1を備え、各会議室に1台ずつプロジェクタ2を備えている会社に設けられている画像データ送受信システムSYを例に説明する。ネットワークNWに接続されている、各複合機1を「複合機1A」、「複合機1B」、…と区別して記載し、各プロジェクタ2を「プロジェクタ2A」、「プロジェクタ2B」、「プロジェクタ2C」、「プロジェクタ2D」、「プロジェクタ2E」、…と区別して記載することがある。
【0027】
複合機1は、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、スキャナ、ファックス、およびドキュメントサーバなどの様々な機能を集約した、画像形成装置である。「MFP」などと呼ばれることもある。特に本実施例では、会議の資料などの文書原稿(ドキュメント)をスキャンするなどして画像データを生成し、ネットワークNWを介してプロジェクタ2へ送信することができる。ユーザ(その会社に勤務する者)は、画像データの送信先のプロジェクタ2を複数台のプロジェクタ2A〜2Eの中から任意に選択することができる。
【0028】
また、複合機1は、携帯電話3に装着されているICカードに記憶された情報を読み取ることができるようになっている。
【0029】
図2に示すように、複合機1は、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、制御用回路10e、操作パネル10f、ネットワークインタフェース10g、スキャナ10h、FAXモデム10i、印刷装置10j、およびICカードリーダー10kなどによって構成される。
【0030】
CPU10aは、ROM10cまたは補助記憶装置10dに格納されているプログラムおよびデータのほか外部から必要に応じて入力される種々のデータに基づいて、RAM10bをワークエリアとして演算処理を実行する。
【0031】
補助記憶装置10dは、電源を切ってもその記憶内容が保持される不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置10dとして、フラッシュメモリなどの半導体メモリまたはハードディスクなどの磁気記憶装置などが用いられる。補助記憶装置10dには、画像データの送信処理の条件、複合機1に設定された名称およびIPアドレスなど、種々の設定に関する情報が記憶される。
【0032】
また、補助記憶装置10dには、CPU10aに実行させるプログラムおよびデータが記憶されることもある。この場合は、プログラムおよびデータは、必要に応じてRAM10bにロードされる。
【0033】
また、補助記憶装置10dには、「ボックス(BOX)」と呼ばれる記憶領域が割り当てられる。これは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当するものであり、ドキュメントデータなどの画像データをユーザあるいはグループごとに保存し管理するための記憶領域である。
【0034】
制御用回路10eは、補助記憶装置10d、操作パネル10f、ネットワークインタフェース10g、スキャナ10h、FAXモデム10i、印刷装置10j、およびICカードリーダー10kなどを制御するための回路である。なお、制御用回路10eの機能の一部または全部をCPU10aに受け持たせるようにしてもよい。
【0035】
操作パネル10fは、タッチパネルおよびテンキーなどによって構成される。タッチパネルには、ユーザに対してメッセージを与えるための画面、ユーザに対して処理結果を示すための画面、またはユーザが処理の指示入力をするための画面などが表示される。ユーザは、タッチパネルに表示される操作ボタンまたはテンキーを操作することによって、複合機1に対して、画像データの送信を指示したり、送信先のプロジェクタ2を選択したり、送信すべき画像データを選択したり、複合機1の名称またはIPアドレスを設定したり、送信処理の条件を設定したりすることができる。
【0036】
ネットワークインタフェース10gは、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置とTCP/IPなどの通信プロトコルによって通信を行うためのインタフェースである。ネットワークインタフェース10gとして、NIC(Network Interface Card)などが用いられる。ネットワークインタフェース10gには、MAC(Media Access Control)アドレスが設定されている。
【0037】
スキャナ10hは、原稿に記されている文字、写真、絵、図表などの文書原稿を所定の解像度で光学的に読み取って所定の画像処理を施した電子データ(画像データ)に変換するための装置である。例えば、光源、プリズム、およびCCDセンサなどによって実現される。
【0038】
FAXモデム10iは、公衆回線網を介して他のFAX端末とFAXプロトコルによって通信を行うための装置である。
【0039】
印刷装置10jは、スキャナ10hによって生成された画像データ、補助記憶装置10d内のボックスに保存されている画像データ、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置から受信した画像データ、または他のFAX端末から受信した画像データなどに基づいて画像を用紙に印刷するための装置である。例えば、電子写真方式、インクジェット方式、または熱転写方式などの機構によって実現される。
【0040】
ICカードリーダー10kは、無線通信によって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカード(チップ)に記憶された情報を読み取るための装置である。携帯電話3に装着されているICカードとして、モバイルFeliCa(登録商標)などが用いられる。ユーザは、所有する携帯電話3をICカードリーダー10kにかざすことによって、ICカードに記憶された情報を複合機1に提供することができる。特に本実施例では、ICカードに記憶されたIDを提供する。
【0041】
なお、携帯電話3に装着されているICカードの代わりに、他の非接触型のICカードまたは接触型のICカードに記憶された情報を読み取るようにしてもよい。
【0042】
図1に戻って、プロジェクタ2は、パーソナルコンピュータなどから入力された画像信号、またはパーソナルコンピュータなどを介さずに入力された画像データなどに基づいて画像をスクリーンなどに投影する、液晶方式の画像投影装置である。液晶方式以外の方式の画像投影装置であってもよい。特に本実施例では、複合機1から直接受信した、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、またはTIFF(Tagged Image File Format)などの画像データに基づいて画像を投影することができる。
【0043】
また、プロジェクタ2は、携帯電話3に装着されているICカードに記憶された情報を読み取ることができるようになっている。
【0044】
図3に示すように、プロジェクタ2は、CPU20a、RAM20b、ROM20c、補助記憶装置20d、制御用回路20e、操作パネル20f、ネットワークインタフェース20g、投影装置20h、およびICカードリーダー20iなどによって構成される。
【0045】
CPU20aは、ROM20cまたは補助記憶装置20dに格納されているプログラムおよびデータのほか外部から必要に応じて入力される種々のデータに基づいて、RAM20bをワークエリアとして演算処理を実行する。
【0046】
補助記憶装置20dは、電源を切ってもその記憶内容が保持される不揮発性の記憶装置である。補助記憶装置20dとして、フラッシュメモリなどの半導体メモリまたはハードディスクなどの磁気記憶装置などが用いられる。補助記憶装置20dには、画像の投影処理の条件、プロジェクタ2に設定された名称およびIPアドレスなど、種々の設定に関する情報が記憶される。
【0047】
また、補助記憶装置20dには、CPU20aに実行させるプログラムおよびデータが記憶されることもある。この場合は、プログラムおよびデータは、必要に応じてRAM20bにロードされる。
【0048】
制御用回路20eは、補助記憶装置20d、操作パネル20f、ネットワークインタフェース20g、投影装置20h、およびICカードリーダー20iなどを制御するための回路である。なお、制御用回路20eの機能の一部または全部をCPU20aに受け持たせるようにしてもよい。
【0049】
操作パネル20fは、ディスプレイ、テンキー、および種々のスイッチなどによって構成される。ディスプレイには、ユーザに対してメッセージを与えるための画面、またはユーザに対して処理結果を示すための画面などが表示される。ディスプレイに表示すべき画面を投影装置20hによってスクリーンなどに投影するようにしてもよい。この場合は、ディスプレイを設ける必要はない。ユーザは、テンキーまたはスイッチを操作することによって、プロジェクタ2に対して、画像の投影の開始または中断を指示したり、プロジェクタ2の名称またはIPアドレスを設定したり、投影処理の条件を設定したりすることができる。
【0050】
ネットワークインタフェース20gは、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置とTCP/IPなどの通信プロトコルによって通信を行うためのインタフェースである。ネットワークインタフェース20gとして、NICなどが用いられる。ネットワークインタフェース20gには、MACアドレスが設定されている。
【0051】
投影装置20hは、光源からの白色光をR色成分、G色成分、およびB色成分に分離し、分離された光を液晶パネルに透過させた後に合成し、合成された光を投射レンズに通過させて投影する装置である。CPU20aなどの指令に基づいて液晶パネル内の表示素子が制御されることによって、入力された画像データに基づいた画像がスクリーンなどに投影される。
【0052】
ICカードリーダー20iは、無線通信によって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカード(チップ)に記憶された情報を読み取るための装置である。なお、他の非接触型または接触型のICカードに記憶された情報を読み取るようにしてもよいことは、ICカードリーダー10kの場合と同様である。
【0053】
図4は複合機1の機能的構成の例を示すブロック図、図5はプロジェクタ2の機能的構成の例を示すブロック図である。
【0054】
複合機1のROM10cには、図4に示すような、識別コード入力受付部101、プロジェクタ検出部102、プロジェクタ一覧表示部103、送信先選択受付部104、画像データ取得部105、画像データ送信部106などの各機能部を実現するためのプログラムが格納されており、CPU10aによって実行される。または、それらのプログラムの一部または全部が補助記憶装置10dに格納されていてもよい。その場合は必要に応じてRAM10bに読み出されて実行される。
【0055】
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、そのほかファイルサーバの機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
【0056】
ファイルサーバの機能によると、画像データを補助記憶装置10d内のボックスなどを用いて保存し管理するように補助記憶装置10dを制御することができる。
【0057】
なお、図4に示す各部の機能およびそのほかの機能の一部または全部が回路で実現されていてもよい。
【0058】
プロジェクタ2のROM20cには、図5に示すような、識別コード入力受付部201、一時プロジェクタ名称生成部202、プロジェクタ名称応答部203、画像データ受信部204、画像投影部205などを実現するためのプログラムが格納されており、CPU20aによって実行される。または、それらのプログラムの一部または全部が補助記憶装置20dに格納されていてもよい。その場合は必要に応じてRAM20bに読み出されて実行される。なお、図5に示す各部の機能の一部または全部が回路で実現されていてもよい。
【0059】
〔第一の実施形態〕
第一の実施形態では、複合機1およびプロジェクタ2に対して共通する識別コード(PINコードなどの識別のためのキー)C10およびC20をユーザに入力してもらうことによって、複合機1は、ネットワークNW上に検出したプロジェクタ2をユーザに提示する際、その識別コードC20が入力されたプロジェクタ2を最優先に提示する。
【0060】
以下、図4および図5に示す各部の機能についてユーザの使用態様に沿った順序で説明する。
【0061】
図6は識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20の例を示す図、図7は一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD21の例を示す図、図8は識別コードC10の入力をユーザに促す画面WD10の例を示す図、図9は検出したプロジェクタ2についての検出リストLSTの例を示す図、図10は検出したプロジェクタ2をユーザに提示する画面WD11の例を示す図である。
【0062】
図1における画像データ送受信システムSYが設けられている会社において、あるユーザ(仮に甲氏とする。)が、プロジェクタ2Aが備えられている会議室を使って新商品のレビューを主催することになった。甲氏は、レビューにおいて新商品の概要が一目でわかる図面を資料として提示したいと考えた。図面はCADで作成された紙ベースのものである。しかし、新商品のプロジェクトは秘密裏に進行しており、それを紙に印刷して配るのは情報漏えいの観点から好ましくないと考えた。そこで、図面を読み取った画像データを複合機1Aから直接プロジェクタ2Aへ送信することにした。実はこのとき、別のユーザ(仮に乙氏とする。)が、同様に、複合機1Bからプロジェクタ2Bへ画像データを送信しようとしていたとする。
【0063】
甲氏は、プロジェクタ2Aが備えられている会議室へ移動し、プロジェクタ2Aを起動させて、画像データを複合機から待ち受けるモードに設定する。
【0064】
すると、プロジェクタ2Aは画像データの待受け状態に移行する。
【0065】
そして、図5の識別コード入力受付部201は、識別コード(PINコード)C20の入力を受け付ける処理を次のように行う。
【0066】
まず、識別コード入力受付部201は、図6に示すように、識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。
【0067】
甲氏は、操作パネル20fのテンキーを操作することによって、識別コードC20を入力し、「決定」ボタンを押下する。図6では、識別コードC20として「2855」が入力された例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0068】
すると、識別コード入力受付部201は、入力された識別コードC20を受け付け、識別コードC20が所定の形式を具備しているか否かをチェックする。所定の形式を具備していない(例えば、桁数が足りない)場合は、再度、識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。一方、所定の形式を具備している場合は、識別コードC20を一時プロジェクタ名称生成部202に引き渡す。
【0069】
一時プロジェクタ名称生成部202は、一時プロジェクタ名称N21を生成する処理を次のように行う。
【0070】
補助記憶装置20dには、プロジェクタ2Aのプロジェクタ名称N20が既に登録されている。プロジェクタ名称N20として、デフォルトの設定による名称、IPアドレス、MACアドレス、またはそれらを組み合わせた名称などが登録される。また、ユーザは、操作パネル20fのタッチパネルに表示される操作ボタンまたはテンキーを操作することによって、所望の名称を登録することもできる。
【0071】
まず、一時プロジェクタ名称生成部202は、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20を読み出す。そして、それに識別コードC20を付加した一時プロジェクタ名称N21を新たに生成する。そして、図7に示すように、一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD21を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。図7では、一時プロジェクタ名称N21として「2855_projector」を生成した例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0072】
甲氏は、操作パネル20fのディスプレイに表示された一時プロジェクタ名称N21を確認し、問題がなければ「決定」ボタンを押下する。一方、問題があれば、「戻る」ボタンを押下する。
【0073】
「決定」ボタンが押下されると、一時プロジェクタ名称生成部202は、一時プロジェクタ名称N21をRAM20bに一時的に保持する。一方、「戻る」ボタンが押下されると、識別コードC20に基づいた他の一時プロジェクタ名称N21の候補を生成し、その確認をユーザに求める画面WD21を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。または、再度、識別コードC20の入力をユーザに促す画面WD20を操作パネル20fのディスプレイに表示させるなどの対処をする。
【0074】
次に、甲氏は複合機1Aが設置されている場所へ移動し、操作パネル10fのタッチパネルに表示された操作ボタンを操作することによって、原稿をスキャンして生成した画像データをプロジェクタへ送信するメニュー(「ScanToネットワークプロジェクタ機能」)を選択し、図面が印刷された用紙を原稿台にセットする。
【0075】
すると、複合機1Aは用紙を光学的に読み取った画像データをプロジェクタへ送信する処理に移行する。
【0076】
そして、図4の識別コード入力受付部101は、識別コード(PINコード)C10の入力を受け付ける処理を次のように行う。
【0077】
まず、識別コード入力受付部101は、図8に示すように、識別コードC10の入力をユーザに促す画面WD10を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0078】
甲氏は、操作パネル10fのテンキーを操作することによって、先にプロジェクタ2Aに対して入力したのと同じ識別コードC10を入力し、「OK」ボタンを押下する。図8では、識別コードC10として「2855」が入力された例を示している。以下、この例に沿って説明する。
【0079】
すると、識別コード入力受付部101は、入力された識別コードC10を受け付け、識別コードC10が所定の形式を具備しているか否かをチェックする。所定の形式を具備していない場合は、再度、識別コードC10の入力をユーザに促す画面WD10を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。一方、所定の形式を具備している場合は、識別コードC10をプロジェクタ一覧表示部103に引き渡す。
【0080】
同時に、プロジェクタ検出部102は、ネットワークNWに割り当てられたアドレス範囲内のすべてのIPアドレスに向けてプロジェクタ問合せメッセージM10を送信することによって、ネットワークNWに接続されているプロジェクタ2A〜2Eを検出する。
【0081】
図5において、プロジェクタ2Aのプロジェクタ名称応答部203は、複合機1Aからプロジェクタ問合せメッセージM10を受信すると、RAM20bに保持しておいた一時プロジェクタ名称N21、および補助記憶装置20dに記憶されているIPアドレスなどの設定に関する情報を複合機1Aへ送信する。ここで、プロジェクタ2Aから送信される一時プロジェクタ名称N21は、先に甲氏が入力した識別コードC20が反映された名称である。以下、これが「2855_projector」である場合を例に説明する。
【0082】
また、プロジェクタ2Bも、乙氏によって画像データを複合機から待ち受けるモードに設定され、識別コードC20が入力されているものとする。そのため、複合機1Aからプロジェクタ問合せメッセージM10を受信したプロジェクタ2Bのプロジェクタ名称応答部203も、プロジェクタ2Aの場合と同様に振る舞う。ここで、プロジェクタ2Bから送信される一時プロジェクタ名称N21は、先に乙氏が入力した識別コードC20が反映された名称である。以下、これが「2876_projector」である場合を例に説明する。
【0083】
一方、プロジェクタ2Cないし2Eは、どのユーザからも識別コードC20が入力されていないものとする。そのため、複合機1Aからプロジェクタ問合せメッセージM10を受信したプロジェクタ2Cないし2Eのプロジェクタ名称応答部203は、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20およびIPアドレスなどの設定に関する情報を複合機1Aへ送信する。以下、プロジェクタ2C、2D、2Eから送信される各プロジェクタ名称N20が、それぞれIPアドレス、MACアドレス、デフォルトの設定による名称である場合を例に説明する。
【0084】
図4において、複合機1Aのプロジェクタ検出部102は、プロジェクタ2A〜2Eからプロジェクタ名称N20および一時プロジェクタ名称N21などの情報を受信すると、図9に示すような、検出したプロジェクタ2についての検出リストLSTを作成する処理を次のように行う。
【0085】
プロジェクタ検出部102は、プロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21などの情報を受信するごとに、それらの情報を検出リストLSTに追加していく。図9では、プロジェクタ2D→2B→2C→2A→2E→…の順で受信した例を示している。その際、各プロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21ごとに優先度Rを付与する。優先度Rには、「高」、「中」、および「低」の3つのランクが設けられている。
【0086】
具体的には、一時プロジェクタ名称N21に含まれる識別コードC20が識別コード入力受付部101から受け取った識別コードC10と一致する一時プロジェクタ名称N21に「高」の優先度Rを付与する。プロジェクタ2Aから受信した一時プロジェクタ名称N21(「2855_projector」)に含まれる識別コードC20(「2855」)は、識別コード入力受付部101から受け取った識別コードC10(「2855」)と一致するため、プロジェクタ2Aから受信した一時プロジェクタ名称N21は「高」の優先度Rが付与される。
【0087】
また、そのほかの(「高」の優先度Rが付与されなかった)一時プロジェクタ名称N21に「中」の優先度Rを付与する。つまり、識別コード入力受付部101から受け取った識別コードC10とは一致しないが、何らかの識別コードC20が付加されている一時プロジェクタ名称N21には「中」の優先度Rが付与される。プロジェクタ2Bから受信した一時プロジェクタ名称N21(「2876_projector」)は、識別コードC20(「2876」)が付加されているため、「中」の優先度Rが付与される。
【0088】
また、プロジェクタ名称N20に「低」の優先度Rを付与する。つまり、識別コードC20が付加されていないプロジェクタ名称N20には「低」の優先度Rが付与される。プロジェクタ2C、2D、2Eから受信した各プロジェクタ名称N20は、それぞれIPアドレス、MACアドレス、デフォルトの設定による名称であり、識別コードC20が付加されていないため、「低」の優先度Rが付与される。ただし、これらの中で、デフォルトの設定に用いられる名称に該当するプロジェクタ名称N20にはさらに低いランクの優先度Rを付与するなど、より細かい優先度Rを付与してもよい。
【0089】
プロジェクタ検出部102は、最初にプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21などの情報を受信してから一定時間(例えば、10秒)経過した後に、作成した検出リストLSTをプロジェクタ一覧表示部103に引き渡す。
【0090】
プロジェクタ一覧表示部103は、検出リストLSTに基づいて、図10に示すように、検出したプロジェクタ2の一覧をユーザに提示する画面WD11を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0091】
その際、プロジェクタ名称N20および一時プロジェクタ名称N21について、それに付与された優先度Rのランクに従って、一覧リストの上部から下部にかけて配置する。つまり、「高」の優先度Rが付与された一時プロジェクタ名称N21を一覧リストの最上部に表示させる。さらに、「高」の優先度Rが付与された一時プロジェクタ名称N21の表示部分について、その背景色を他と異なる色にするなど、特に強調を施すようにする。また、同ランクの優先度Rが付与されたプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21が複数存在する場合は、それらをアルファベット順、あいうえお順、または受信順などの一般的な順序となるように配置する。
【0092】
甲氏は、操作パネル10fのタッチパネルに表示された一覧リストの中から、最上部に表示され、先に複合機1Aに対して入力した識別コードC10(「2855」)を含む一時プロジェクタ名称N21(「2855_projector」)を選択し、「OK」ボタンを押下する。もちろん、他のプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を選択することも可能である。
【0093】
すると、送信先選択受付部104は、選択されたプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を受け付け、そのプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21有するプロジェクタ2Aが送信先に決定したことを画像データ送信部106に知らせる。
【0094】
同時に、画像データ取得部105は、原稿台にセットされた用紙をスキャナ10hにスキャンさせることによって画像データP10を取得する。
【0095】
次に、画像データ送信部106は、検出リストLSTに基づいて、取得された画像データP10を、決定した送信先のプロジェクタ2Aへ送信する。
【0096】
図5において、プロジェクタ2Aの画像データ受信部204は、複合機1Aから画像データP10を受信すると、画像データP10が所定の形式を具備しているか否かをチェックする。所定の形式を具備している場合は、それを画像投影部205に引き渡す。
【0097】
画像投影部205は、画像データ受信部204から受け取った画像データP10をRGBの画像信号に変換して投影装置20hへ出力する。そして、投影装置20hによって、RGBの画像信号に基づいた画像がスクリーンなどに投影される。
【0098】
上述の第1の実施形態における、複合機1およびプロジェクタ2における全体的な処理の流れを、図11および図12のフローチャートを参照しながら説明する。
【0099】
図11はプロジェクタ2において画像データP10を複合機1から受信する処理の流れの例を示すフローチャート、図12は複合機1において画像データP10をプロジェクタ2へ送信する処理の流れの例を示すフローチャート、図13は検出したプロジェクタ2を検出リストLSTに追加する処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0100】
複合機1およびプロジェクタ2は、ユーザが操作を行うごとに、それに応じて次のような処理を実行する。
【0101】
まず、ユーザはいずれかのプロジェクタ2が備えられている会議室へ移動する。
【0102】
図11において、プロジェクタ2は、ユーザによって待受けモードに設定されると、待受け状態となり(#301)、識別コード(PINコード)C20の入力をユーザに促す画面WD20(図6参照)をディスプレイに表示させる(#302)。ユーザによって識別コードC20が入力されると、入力された識別コードC20と、元々設定されていたプロジェクタ名称N20とを組み合わせて、一時プロジェクタ名称N21を生成する(#303)。そして、複合機1からの接続を待つ(#304)。
【0103】
ここで、ユーザはいずれかの複合機1が設置されている場所へ移動する。
【0104】
図12において、複合機1は、ユーザによって「ScanToネットワークプロジェクタ機能」が選択されると、識別コード(PINコード)C10の入力をユーザに促す画面WD10(図8参照)をタッチパネルに表示させる(#401)。ユーザによって識別コードC10が入力されると、ネットワークNWに接続されているプロジェクタ2の検出を開始する(#402)。プロジェクタ2が検出されるごとにその情報を検出リストLST(図9参照)に追加していく(#403)。この検出リストLSTに追加する処理は次のように行われる。
【0105】
図13において、検出したプロジェクタ2のプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を取得し(#501)、それに識別コードC10が含まれている場合には(#502でYes)、その優先度Rを「高」に設定する(#503)。一方、識別コードC10が含まれていない場合には(#502でNo)、その優先度Rを「中」または「低」に設定する(#504)。そして、プロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21、優先度R、およびそのほかIPアドレスなどの設定に関する情報を検出リストLSTに追加する。
【0106】
図12に戻って、このプロジェクタ2の検出は一定時間経過したところで打ち切り(#404)、検出リストLSTに基づいて、検出したプロジェクタ2の一覧をユーザに提示する画面WD11(図10参照)をタッチパネルに表示させる(#405)。その際、ユーザによって入力された識別コードC10を含んだ一時プロジェクタ名称N21を最優先にかつ目立つように表示させる。ユーザによって、一覧の中から識別コードC10を含んだ一時プロジェクタ名称N21が選択されると、原稿をスキャンして画像データP10を生成する(#406)。最後に、選択された一時プロジェクタ名称N21を有するプロジェクタ2へ接続を要求し(#407)、生成した画像データP10を、そのプロジェクタ2へ送信する(#408)。
【0107】
ここで、ユーザは先に待受けモードに設定したプロジェクタ2が備えられている会議室へ戻る。
【0108】
図11において、プロジェクタ2は複合機1からの接続を受け入れ(#305)、画像データP10を受信し(#306)、画像データP10に基づいた画像を投影する(#307)。
【0109】
以上、第一の実施形態によると、ユーザは、ネットワークNW上に検出されたプロジェクタ2の中から、自身が識別コードC20を入力したプロジェクタ2を容易に特定できる。
【0110】
〔第二の実施形態〕
第二の実施形態では、第一の実施形態において識別コード(PINコードなどの識別のためのキー)C10およびC20をユーザに入力させていたプロセスを、よりユーザにとって利便性の高いものとする。つまり、複合機1およびプロジェクタ2に対してユーザが所有する携帯電話3をかざしてもらうことによって、複合機1は、ネットワークNW上に検出したプロジェクタ2をユーザに提示する際、その携帯電話3がかざされたプロジェクタ2を最優先に提示する。
【0111】
以下、第一の実施形態と相違する点を中心に、図4および図5に示す各部の機能についてユーザの使用態様に沿った順序で説明する。第一の実施形態と重複する点については、説明を省略する場合がある。
【0112】
図14は携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD22の例を示す図、図15は一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD23の例を示す図、図16は携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD12の例を示す図、図17は検出したプロジェクタ2をユーザに提示する画面WD13の例を示す図である。
【0113】
あるユーザが複合機1からプロジェクタ2へ画像データを送信しようとしていたとする。
【0114】
まず、ユーザはいずれかのプロジェクタ2が備えられている会議室へ移動する。
【0115】
ユーザによって、プロジェクタ2が起動され、画像データを複合機から待ち受けるモードに設定されると、図5に示すプロジェクタ2の識別コード入力受付部201は、図14に示すように、携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD22を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。
【0116】
ユーザは、所有する携帯電話3をICカードリーダー20iにかざすことによって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカードに記憶されたユニークな識別コード(ID)C20をICカードリーダー20iに読み取らせる。
【0117】
すると、識別コード入力受付部201は、ICカードリーダー20iから識別コードC20を受け取り、一時プロジェクタ名称生成部202に引き渡す。
【0118】
一時プロジェクタ名称生成部202は、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20を読み出し、それに識別コードC20を付加した一時プロジェクタ名称N21を新たに生成する。そして、図15に示すように、一時プロジェクタ名称N21の確認をユーザに求める画面WD23を操作パネル20fのディスプレイに表示させる。
【0119】
ユーザは、操作パネル20fのディスプレイに表示された一時プロジェクタ名称N21を確認し、問題がなければ「決定」ボタンを押下する。
【0120】
次に、いずれかの複合機1が設置されている場所へ移動する。
【0121】
ユーザによって、画像データをプロジェクタへ送信するメニューが選択されると、図4に示す複合機1の識別コード入力受付部101は、図16に示すように、携帯電話3をかざすことをユーザに促す画面WD12を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0122】
ユーザは、所有する携帯電話3をICカードリーダー10kにかざすことによって、携帯電話3に装着されている非接触型のICカードに記憶されたユニークな識別コード(ID)C10をICカードリーダー10kに読み取らせる。
【0123】
すると、識別コード入力受付部101は、ICカードリーダー10kから識別コードC10受け取り、プロジェクタ一覧表示部103に引き渡す。
【0124】
プロジェクタ一覧表示部103は、プロジェクタ検出部102から受け取った検出リストLSTに基づいて、図17に示すように、検出したプロジェクタ2の一覧をユーザに提示する画面WD13を操作パネル10fのタッチパネルに表示させる。
【0125】
ユーザは、操作パネル10fのタッチパネルに表示された一覧リストの中から、最上部に表示され、先に複合機1のICカードリーダー10kに読み取らせた識別コードC10を含む一時プロジェクタ名称N21を選択し、「OK」ボタンを押下する。
【0126】
図4および図5に示すそのほかの各部の機能については、第一の実施形態に準じた働きをする。
【0127】
以上、第二の実施形態によると、ユーザは、ネットワークNW上に検出されたプロジェクタ2の中から、自身が携帯電話3をかざしたプロジェクタ2を容易に特定できる。
【0128】
なお、上述の第一および第二の実施形態では、一時プロジェクタ名称生成部202は、一時プロジェクタ名称N21をプロジェクタ名称N20とは別にRAM20bに保持する構成としたが、補助記憶装置20dに記憶されているプロジェクタ名称N20を一時プロジェクタ名称N21に書き換える構成としてもよい。つまり、元のプロジェクタ名称N20に識別コードC20が付加された名称を新たなプロジェクタ名称N20としてもよい。
【0129】
また、上述の第一および第二の実施形態では、プロジェクタ2側で、プロジェクタ名称N20に識別コードC20を付加した一時プロジェクタ名称N21を生成する構成としたが、プロジェクタ2はプロジェクタ名称N20と識別コードC20とを複合機1へ送信し、複合機1側で、プロジェクタ2から受信したプロジェクタ名称N20と識別コードC20とを組み合わせて一時プロジェクタ名称N21を生成するようにしてもよい。
【0130】
また、上述の第一および第二の実施形態では、プロジェクタ検出部102は、プロジェクタ2A〜2Eに対して直接名称などの情報を問い合わせる(プロジェクタ問合せメッセージM10を送信する)構成としたが、ネットワークNW上に設けられた、プロジェクタ2A〜2Eの状態を管理するサーバにそれらを問い合わせてもよい。
【0131】
また、上述の第一および第二の実施形態では、画像データ取得部105は、スキャナ10hによって生成された画像データP10を取得したが、ユーザが選択した取得方法に応じて、補助記憶装置10d内のボックスに保存されている画像データP10、ネットワークNWに接続されている他の情報処理装置から受信した画像データP10、または他のFAX端末から受信した画像データP10などを適宜取得することができる。
【0132】
また、上述の第一および第二の実施形態では、送信先選択受付部104は、ユーザによって選択されたプロジェクタ名称N20または一時プロジェクタ名称N21を有するプロジェクタ2を画像データP10の送信先に決定する構成としたが、識別コードC10を含んだ一時プロジェクタ名称N21を有するプロジェクタ2を検出した時点で、そのプロジェクタ2を送信先に決定してもよい。つまり、ユーザに送信先のプロジェクタ2を選択させるプロセスを省略することができる。
【0133】
また、上述の第二の実施形態では、ICカードリーダー10kおよび20iは、携帯電話3に装着されている非接触型のICカードに記憶されたユニークな識別コードC10およびC20を読み取ったが、その会社の社員証などの他の非接触型のICカード、またはクレジットカードなどの接触型のICカードに記憶された情報を読み取るようにしてもよい。あるいは、赤外線通信やBlueTooth(登録商標)などのインタフェースを設けることによって、携帯電話3のメモリまたは装着されているICカードに記憶された他と識別可能な情報(例えば、電話番号、メールアドレスなど)をユーザに送信してもらい受信するようにしてもよい。
【0134】
上述の実施例において、ネットワークNW、複合機1、プロジェクタ2の全体または各部の構成は、本発明の主旨に沿って適宜変更することができる。また、それらによって行われる処理内容、処理順序、テーブルの構成なども、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0135】
1 複合機(画像データ送信装置)
2 プロジェクタ
3 携帯電話(携帯端末)
101 識別コード入力受付部(第2のキー取得手段)
102 プロジェクタ検出部(キー受信手段)
103 プロジェクタ一覧表示部(プロジェクタ一覧表示手段)
104 送信先選択受付部(送信先選択手段)
106 画像データ送信部(画像データ送信手段)
201 識別コード入力受付部(第1のキー取得手段)
203 プロジェクタ名称応答部(キー送信手段)
C10 識別コード(第2のキー)
C20 識別コード(第1のキー)
NW ネットワーク
P10 画像データ
SY 画像データ送受信システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して画像データをプロジェクタへ送信する画像データ送信装置と、前記ネットワークを介して前記画像データを前記画像データ送信装置から受信する1台または複数台のプロジェクタと、を備えた画像データ送受信システムであって、
前記プロジェクタは、
第1のキーを取得する第1のキー取得手段と、
前記取得した第1のキーを前記画像データ送信装置へ送信するキー送信手段と、
を有し、
前記画像データ送信装置は、
前記第1のキーを前記プロジェクタから受信するキー受信手段と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する画像データ送信手段と、
を有することを特徴とする画像データ送受信システム。
【請求項2】
前記第1のキー取得手段は、前記第1のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する、
請求項1記載の画像データ送受信システム。
【請求項3】
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーを含む情報のほかに、前記受信した第1のキーの送信元である前記プロジェクタ以外の前記プロジェクタを示す情報をも前記プロジェクタ情報として配置した前記一覧を表示する、
請求項1または2記載の画像データ送受信システム。
【請求項4】
前記画像データ送信装置は、
第2のキーを取得する第2のキー取得手段を有し、
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報とは異なる形態になるように前記一覧を表示する、
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像データ送受信システム。
【請求項5】
前記第2のキー取得手段は、前記第2のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する、
請求項4記載の画像データ送受信システム。
【請求項6】
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも強調されるように前記一覧を表示する、
請求項4または5記載の画像データ送受信システム。
【請求項7】
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも優先した位置に配置されるように前記一覧を表示する、
請求項4または5記載の画像データ送受信システム。
【請求項8】
ネットワークを介して画像データを複数台のプロジェクタのうちの少なくとも1台へ送信する画像データ送信装置であって、
第1のキーを前記プロジェクタから受信するキー受信手段と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する画像データ送信手段と、
を有することを特徴とする画像データ送信装置。
【請求項9】
画像データ送信装置によりネットワークを介して画像データを複数台のプロジェクタのうちの少なくとも1台へ送信する画像データ送信方法であって、
前記画像データ送信装置に、
第1のキーを前記プロジェクタから受信する処理と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示する処理と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる処理と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する処理と、
を実行させることを特徴とする画像データ送信方法。
【請求項10】
ネットワークを介して画像データを複数台のプロジェクタのうちの少なくとも1台へ送信する画像データ送信装置に用いられるコンピュータプログラムであって、
前記画像データ送信装置に、
第1のキーを前記プロジェクタから受信する処理と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示する処理と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる処理と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して画像データをプロジェクタへ送信する画像データ送信装置と、前記ネットワークを介して前記画像データを前記画像データ送信装置から受信する1台または複数台のプロジェクタと、を備えた画像データ送受信システムであって、
前記プロジェクタは、
第1のキーを取得する第1のキー取得手段と、
前記取得した第1のキーを前記画像データ送信装置へ送信するキー送信手段と、
を有し、
前記画像データ送信装置は、
前記第1のキーを前記プロジェクタから受信するキー受信手段と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する画像データ送信手段と、
を有することを特徴とする画像データ送受信システム。
【請求項2】
前記第1のキー取得手段は、前記第1のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する、
請求項1記載の画像データ送受信システム。
【請求項3】
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーを含む情報のほかに、前記受信した第1のキーの送信元である前記プロジェクタ以外の前記プロジェクタを示す情報をも前記プロジェクタ情報として配置した前記一覧を表示する、
請求項1または2記載の画像データ送受信システム。
【請求項4】
前記画像データ送信装置は、
第2のキーを取得する第2のキー取得手段を有し、
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報とは異なる形態になるように前記一覧を表示する、
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像データ送受信システム。
【請求項5】
前記第2のキー取得手段は、前記第2のキーとして、ユーザが所有する携帯端末に装着されているICカードに記録されたIDを読み取ることによって取得する、
請求項4記載の画像データ送受信システム。
【請求項6】
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも強調されるように前記一覧を表示する、
請求項4または5記載の画像データ送受信システム。
【請求項7】
前記プロジェクタ一覧表示手段は、前記受信した第1のキーのうち前記取得した第2のキーに一致するキーを含む情報が他の前記プロジェクタ情報よりも優先した位置に配置されるように前記一覧を表示する、
請求項4または5記載の画像データ送受信システム。
【請求項8】
ネットワークを介して画像データを複数台のプロジェクタのうちの少なくとも1台へ送信する画像データ送信装置であって、
第1のキーを前記プロジェクタから受信するキー受信手段と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示するプロジェクタ一覧表示手段と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる送信先選択手段と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する画像データ送信手段と、
を有することを特徴とする画像データ送信装置。
【請求項9】
画像データ送信装置によりネットワークを介して画像データを複数台のプロジェクタのうちの少なくとも1台へ送信する画像データ送信方法であって、
前記画像データ送信装置に、
第1のキーを前記プロジェクタから受信する処理と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示する処理と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる処理と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する処理と、
を実行させることを特徴とする画像データ送信方法。
【請求項10】
ネットワークを介して画像データを複数台のプロジェクタのうちの少なくとも1台へ送信する画像データ送信装置に用いられるコンピュータプログラムであって、
前記画像データ送信装置に、
第1のキーを前記プロジェクタから受信する処理と、
前記受信した第1のキーを含む情報をプロジェクタ情報として配置した一覧を表示する処理と、
ユーザに前記一覧の中から前記画像データの送信先とする前記プロジェクタを示す前記プロジェクタ情報を選択させる処理と、
前記画像データを前記選択されたプロジェクタ情報に示される前記プロジェクタへ送信する処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−258721(P2010−258721A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−105703(P2009−105703)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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