説明

画像処理システム、画像処理装置、送信装置、送信プログラム、及び受信プログラム。

【課題】使用が予測されるアプリケーションを予め送信又は受信できる画像処理システム、画像処理装置、送信装置、送信プログラム、及び受信プログラムを提供する。
【解決手段】
画像処理装置において使用されるアプリケーションと、アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段が記憶するアプリケーションを送信する送信手段とを備える送信装置と、第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する決定手段と、決定手段が決定したアプリケーションを受信する受信手段とを備える画像処理装置で構成される。これによれば、時刻に基づいて使用が予想されるアプリケーションを予め受信するため、使用するアプリケーションを画像処理装置に指定する必要がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理システム、画像処理装置、送信装置、送信プログラム、及び受信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザがネットワークに接続する異った複合機を使用する場合であっても、ユーザが同じ操作環境で同じアプリケーションを使用できるシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このシステムは、複合機を使用するユーザを認証するために用いる情報を管理するユーザ識別情報管理手段と、ユーザの使用環境を管理するユーザ環境情報管理手段と、ユーザの使用するプログラムを管理するプログラム情報管理手段とを備え、ユーザ識別情報管理手段が認証したユーザに対してユーザ環境情報管理手段が管理する使用環境、及びプログラム情報管理手段が管理するプログラムをダウンロードして実行する手段とを備えることを特徴とする。
【0004】
【特許文献1】特開2006−202028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、使用が予測されるアプリケーションを予め送信又は受信できる画像処理システム、画像処理装置、送信装置、送信プログラム、及び受信プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像処理システムは、画像処理装置において使用されるアプリケーションと、アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段が記憶するアプリケーションを送信する送信手段とを備える送信装置と、
第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する決定手段と、決定手段が決定したアプリケーションを受信する受信手段とを備える画像処理装置とで構成されることを特徴としている。
【0007】
上記構成において、第1の記憶手段は、所定の日、所定の曜日、及び所定の時間帯のいずれか1つ以上と、所定の日、所定の曜日、及び所定の時間帯のいずれか1つ以上におけるアプリケーションの使用回数とを関連付けて記憶し、決定手段は、現在の時刻から所定時間後の日、曜日、及び時間帯のいずれか1つ以上と関連付けて第1の記憶手段が記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する構成を採用できる。
【0008】
上記構成において、第1の記憶手段は、画像処理装置の使用者と、使用者が使用したアプリケーションと、使用者が次に使用したアプリケーションとを関連付けて記憶し、画像処理装置は、使用者を認証する認証手段を更に備え、決定手段は、認証手段が認証した使用者と、使用者が現在使用するアプリケーションと関連付けて第1の記憶手段が記憶するアプリケーションに基づいて、次に使用が予測されるアプリケーションを決定する構成を採用できる。
【0009】
上記構成において、第1の記憶手段は、アプリケーションと、アプリケーションを実行する画像処理装置と、画像処理装置におけるアプリケーションの使用回数とを関連付けて記憶し、画像処理装置は、第1の記憶手段が記憶するアプリケーションの使用回数と、アプリケーションの画像処理装置における使用回数とを重み付けした指標値をアプリケーション毎に算出する算出手段を更に備え、決定手段は、算出手段が算出した指標に基づいて使用が予測されるアプリケーションを決定する構成を採用できる。
【0010】
上記構成において、画像処理装置は、使用者が現在使用するアプリケーションが実行手順を表す処理を、受信手段を実現するために実行する処理に優先して実行する構成を採用できる。
【0011】
上記構成において、画像処理装置は、受信手段が受信したアプリケーションを記憶する第2の記憶手段と、算出手段が算出した指標値に基づいて使用が予測されないアプリケーションを、第2の記憶手段から削除する削除手段とを更に備える構成を採用できる。
【0012】
上記構成において、第1の記憶手段は、アプリケーションと、アプリケーションが有する機能を実現するために画像処理装置が実現する必要がある機能とを関連付けて記憶し、決定手段は、画像処理装置の装置構成を用いて実現できる機能と関連付けて第1の記憶手段が記憶するアプリケーションを決定する構成を採用できる。
【0013】
上記構成において、第1の記憶手段は、アプリケーションと、アプリケーションを送信する画像処理装置の所在と、アプリケーションを送信した画像処理装置と、アプリケーションを送信するために要した送信時間とを関連付けて記憶し、送信装置は、アプリケーションを送信する画像処理装置の所在に基づいて、画像処理装置と所定の距離にある第1の記憶手段が記憶するアプリケーションを送信した画像処理装置の所在を検索する第1の検索手段を更に備え、送信手段は、第1の検索手段が検索した所在を画像処理装置へ送信し、受信手段は、決定手段が決定したアプリケーションと関連付けて記憶手段が記憶する送信時間が所定の時間を超える場合には、第1の検索手段が検索した所在を受信し、画像処理装置は、受信手段が受信した所在を通知する通知手段を更に備える構成を採用できる。
【0014】
上記構成において、送信装置は、第1の検索手段が検索した所在に在る画像処理装置に基づいて、第1の記憶手段が記憶する画像処理装置に送信したアプリケーションを検索する第2の検索手段を更に備え、決定手段は、算出手段が算出した指標値の差が所定の範囲に属するアプリケーションの内で、第2の検索手段が検索したアプリケーションよりも、検索しなかったアプリケーションを優先して決定する構成を採用できる。
【0015】
上記構成において、第1の記憶手段は、アプリケーションと、アプリケーションに表示させる自然言語と、アプリケーションが自然言語を表示するために用いる言語情報と、アプリケーションにおける自然言語の使用回数とを関連付けて記憶し、決定手段は、算出手段が算出した指標値と、第1の記憶手段が記憶する自然言語の使用回数とに基づいて、使用が予測されるアプリケーションへの表示が予測される自然言語を決定し、受信手段は、予測手段が予測した自然言語をアプリケーションが表示するために用いる第1の記憶手段が記憶する言語情報を受信する構成を採用できる。
【0016】
上記構成において、第1の記憶手段は、言語情報と、言語情報の情報量とを関連付けて記憶し、第2の記憶手段は、受信手段が受信する言語情報を記憶し、決定手段は、第2の記憶手段が追加して記憶できる情報の情報量と、第1の記憶手段が記憶する言語情報の情報量とに基づいて自然言語を決定する構成を採用できる。
【0017】
本発明に係る送信装置は、画像処理装置において使用されるアプリケーションと、アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する決定手段と、決定手段が決定したアプリケーションを使用する画像処理装置へ、決定したアプリケーションを送信する送信手段とを備えることを特徴としている。
【0018】
本発明に係る受信装置は、画像を処理するアプリケーションと、アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する決定手段と、決定手段が決定したアプリケーションを受信する受信手段とを備えることを特徴としている。
【0019】
本発明に係る送信プログラムは、コンピュータを、画像処理装置において使用されるアプリケーションと、アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する決定手段と、決定手段が決定したアプリケーションを使用する画像処理装置へ、決定したアプリケーションを送信する送信手段として機能させることを特徴としている。
【0020】
本発明に係る受信プログラムは、コンピュータを、画像を処理するアプリケーションと、アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測されるアプリケーションを決定する決定手段と、決定手段が決定したアプリケーションを受信する受信手段として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
請求項1の構成によれば、時刻に基づいて使用が予想されるアプリケーションを予め受信するため、使用者が使用するアプリケーションを画像処理装置に指定する必要がなく、画像処理装置の利便性が向上する。
【0022】
請求項2の構成によれば、所定の日、所定の曜日、及び所定の時間帯のいずれか1つ以上におけるアプリケーションの使用回数に基づいて使用されるアプリケーションを予測するため、予測精度が向上する。
【0023】
請求項3の構成によれば、画像処理装置の使用者が過去にアプリケーションを使用した順番に基づいて、使用者が次に使用するアプリケーションを予測するため、予測精度が向上する。
【0024】
請求項4の構成によれば、画像処理装置における使用回数のみならず画像処理装置以外の装置における使用回数をも用いて使用されるアプリケーションを予測するため、予測精度が向上するだけでなく、使用回数を重み付けしてアプリケーションを予測するため、柔軟に予測できる。
【0025】
請求項5の構成によれば、アプリケーションの実行負担となることを防止しながらアプリケーションを受信できるため、画像処理装置の利便性が向上する。
【0026】
請求項6の構成によれば、システムが記憶するアプリケーションの情報量を軽減できる。
【0027】
請求項7の構成によれば、装置構成に基づいて実現可能な機能を有するアプリケーションを決定して受信するため、画像処理装置の利便性が向上する。
【0028】
請求項8の構成によれば、送信時間の経過を待たずに所在が通知された画像処理装置を用いてアプリケーションを使用できるため、画像処理システムの利便性が向上する。
【0029】
請求項9の構成によれば、所定の範囲に在る画像処理装置に送信していないアプリケーションを優先して受信するため、画像処理システムの利便性が向上する。
【0030】
請求項10の構成によれば、予測した言語をアプリケーションが表示するために用いる言語情報を受信できるため、使用者が使用する言語を画像処理装置に指定する必要がなく、画像処理装置の利便性が向上する。
【0031】
請求項11の構成によれば、記憶できる情報量に応じて受信して保存する言語情報を決定するため、効率良く言語情報を受信できる。
【0032】
請求項12の構成によれば、時刻に基づいて使用が予想されるアプリケーションを画像処理装置へ予め送信するため、使用者が使用するアプリケーションを画像処理装置に指定する必要がなく、画像処理装置の利便性が向上する。
【0033】
請求項13の構成によれば、時刻に基づいて使用が予想されるアプリケーションを予め受信するため、使用者が使用するアプリケーションを画像処理装置に指定する必要がなく、画像処理装置の利便性が向上する。
【0034】
請求項14の構成によれば、時刻に基づいて使用が予想されるアプリケーションを画像処理装置へ予め送信するため、使用者が使用するアプリケーションを画像処理装置に指定する必要がなく、画像処理装置の利便性が向上する。
【0035】
請求項15の構成によれば、時刻に基づいて使用が予想されるアプリケーションを予め受信するため、使用者が使用するアプリケーションを画像処理装置に指定する必要がなく、画像処理装置の利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0037】
図1は、本発明の画像処理システムの一実施例を示すシステム構成図である。
【0038】
画像処理システム1は、送信装置10、及び画像処理装置20から40で構成される。送信装置10及び画像処理装置20から40は、通信網を介して互いに通信可能に接続する。通信網は、例えば、LAN(Local Area Network )、WAN(Wide Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、又は公衆回線網で構成される。
【0039】
送信装置10は、例えば、コンピュータで構成され、画像処理装置20から40に接続する。送信装置10は、画像処理装置20から40が使用するアプリケーションプログラム(以下単に、アプリケーションという)を記憶すると共に、画像処理装置20から40へアプリケーションを送信する。
【0040】
ここで、図2を参照して、送信装置10の構成について機能に基づいて説明する。図2は、送信装置10の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0041】
送信装置10は、記憶部11、受信部12a、送信部12b、及び判断部13で構成される。記憶部11から判断部13は、互いに情報の授受が可能なように接続する。また、記憶部11から判断部13が有する機能は、送信装置10が実行するソフトウェア制御により実現される。
【0042】
ここで、図3を参照して、ソフトウェア制御を実行するために用いる送信装置10のハードウェア構成について説明する。図3は、送信装置10の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0043】
送信装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置10a、液晶パネル及びキーボード等で構成されるユーザインタフェース装置10b、ネットワークカードで構成される通信装置10c、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリ、若しくはDRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成される記憶装置10f、並びにハードディスク等で構成される補助記憶装置10gで構成される。演算装置10a、ユーザインタフェース装置10b、通信装置10c、記憶装置10f、及び補助記憶装置10gは、互いにバス10zによって接続している。
【0044】
ソフトウェア制御は、補助記憶装置10gが記憶するプログラムを演算装置10aが読み込み、読み込んだプログラムに従って演算を行うことにより実現される。尚、演算部10aが実行する演算は、ユーザインタフェース装置10bを介してユーザが指示するプログラムが表す演算を含む。また、記憶装置10fは演算結果のデータを記憶し、記憶装置10fが記憶する演算の結果はユーザインタフェース装置を介してユーザに表示等される。更に、演算の対象又は演算の結果は、通信装置10cを介して接続する装置との間で通信される。
【0045】
ここで、図2に戻り、送信装置10の構成について引き続き説明を行う。
【0046】
記憶部11は、例えば、補助記憶装置10gで構成される。記憶部11は、画像処理装置20から40が使用するアプリケーション、アプリケーションの使用頻度情報、使用頻度情報の重み付け値、及び下記の各種の情報を記憶する。
【0047】
使用頻度情報は、アプリケーションを使用した頻度を表す情報である。使用頻度情報は、例えば、アプリケーションとアプリケーションの使用時刻及び使用回数とを関連付けた情報を含む。また、使用頻度情報は、所定の日、所定の曜日、又は所定の時間帯におけるアプリケーションの使用回数とアプリケーションとを関連付けた情報を含む。
【0048】
ここで、図4を参照して、記憶部11が記憶する使用頻度情報について説明する。図4は、記憶部11が記憶する使用頻度情報の一例を表す図である。
【0049】
図4に示す図は、アプリケーション名フィールド、言語フィールド、ユーザ名フィールド、複合機Aでの使用回数フィールド、サーバ管理内の使用回数フィールド、曜日&規定時刻の使用回数フィールド、規定時間内使用回数フィールド、必須機能フィールド、次に使用されるアプリケーションフィールドとで構成される。
【0050】
アプリケーション名フィールドは、記憶部11が記憶するアプリケーションを識別する名称を保存する。言語フィールドは、同一行に保存する名のアプリケーションで使用される言語を保存する。ユーザ名フィールドは、同一行に保存する名のアプリケーションを使用するユーザ(つまり、使用者)を識別する名称を保存する。
【0051】
複合機Aでの使用回数フィールドは、複合機A(本実施例では、画像処理装置20であるとして説明を行う)において、同一行に保存する名のユーザが、同一行に保存する名のアプリケーションを使用した回数を保存する。サーバ管理内の使用回数フィールドは、サーバである送信装置10がアプリケーションの使用回数を管理する画像処理装置20から40において、同一行に保存する名のユーザが、同一行に保存する名のアプリケーションを使用した回数を保存する。
【0052】
曜日&規定時刻の使用回数フィールドは、同一行に保存する名のユーザが、同一行に保存する名のアプリケーションを、所定の曜日であってかつ所定の時間帯において使用した回数を保存する。規定時間内使用回数フィールドは、同様に、所定の時間帯において使用した回数を保存する。
【0053】
必須機能フィールドは、同一行に保存する名のアプリケーションが有する機能を実現するために、画像処理装置20から40が必ず実現する必要がある機能を表す必須機能情報を保存する。次に使用されるアプリケーションフィールドは、同一行に保存する名のユーザが、同一行に保存する名のアプリケーションを使用した後に使用したアプリケーションの名称と使用回数とを保存する。
【0054】
第1行目を参照して具体的に説明すると、「太郎」というユーザは、複合機Aで「XXX」というアプリケーションを「10」回使用した後に、「YYY」というアプリケーションを「5」回使用したことを表す。尚、使用頻度情報は、複合機Aでの使用回数フィールドに保存した情報のみならず、画像処理装置30及び40である複合機B及び複合機Cでの使用回数を表す情報をも含む。
【0055】
使用頻度情報の重み付け値は、使用頻度情報がアプリケーションの使用確率を表す指標値に影響を与える程度を相対的に表す値である。具体的には、規定時間内使用回数フィールドに保存した使用回数は、複合機Aでの使用回数フィールドに保存した使用回数に比べて、アプリケーションが使用される使用確率を表す指標値に「1.6」倍(つまり、「8/5」倍)の影響を与える。
【0056】
尚、ある複合機におけるアプリケーションの使用回数で表す使用頻度を、複合機の使用頻度情報という。具体的には、アプリケーション「XXX」の複合機Aの使用頻度情報(以下、複合機A情報ともいう)は、第1行の複合機Aでの使用回数フィールドが保存する情報である。
【0057】
また、ある使用者(ユーザ)によるアプリケーションの使用回数で表す使用頻度を、ユーザ使用頻度情報という。具体的には、アプリケーション「XXX」におけるユーザ「太郎」の使用頻度情報は、ユーザ名フィールドに「太郎」を保存する行の複合機Aでの使用回数フィールドから規定時間内使用回数フィールドに保存する情報をいう。
【0058】
ここで、図2に戻り、送信装置10の構成について引き続き説明を行う。
【0059】
受信部12aは、例えば、通信装置10cが後述する実受信処理を実行することで実現される。受信部12aは、後述する情報を受信する。
【0060】
送信部12bは、例えば、通信装置10cが後述する実送信処理を実行することで実現される。送信部12bは、記憶部11が記憶するプログラム、使用頻度情報、及び下記の各種情報を画像処理装置20から40へ送信する。
【0061】
判断部13は、後述する判断処理を実行することで、画像処理装置20から40へ、プログラムを送信するか否かを判断する。具体例としては、判断部13は、画像処理装置20ないし40が送信する画像処理装置を識別する製造番号、IP(Internet Protocol)アドレス、MACアドレス(Media Access Control Address)、マシン名、及びこれらに関連付けたドメイン名等、若しくはユーザを識別するID及びパスワードと、予め記憶部11が記憶するこれらの情報とが一致する場合にはプログラムを送信すると判断し、そうでない場合には送信しないと判断する。
【0062】
ここで、図5を参照して、送信装置10が実行する送信処理について説明する。図5は、送信装置10が実行する送信処理の一例を表すフローチャートである。
【0063】
先ず、送信装置10は、複合機である画像処理装置20から40が、使用頻度情報の送信を求める要求を送信したか否かを判断する(ステップS01)。尚、使用頻度情報の送信を求める要求は、結果として画像処理装置20から40が使用頻度情報を取得することを求める要求であるといえるため、以下単に、使用頻度情報取得要求という。また、この処理は、例えば、受信部12aが何らかの受信シグナルを出力している場合に、画像処理装置20から40が使用頻度情報取得要求を送信したとみなす処理に相当する。尚、説明の便宜上、送信装置10と情報の授受を行うのは、画像処理装置20であるとして説明する。
【0064】
次に、送信装置10は、複合機Aである画像処理装置20から、使用頻度情報取得要求を受信する(ステップS01a)。その後、送信装置10は、記憶部11が記憶する全体の情報から、複合機A情報を検索などして取り出す(ステップS02)。
【0065】
次に、送信装置10は、複合機Aである画像処理装置20へ、複合機Aの使用頻度情報を含む使用頻度情報を送信する(ステップS02a)。尚、送信装置10は、同時に重み付け値を送信してもよい。その後、送信装置10は、アプリケーション転送要求を受信する(ステップS02b)。尚、アプリケーション転送要求とは、送信装置10が記憶して管理するアプリケーションを、画像処理装置20へ転送して送信することを求める要求である。
【0066】
その後、送信装置10は、転送を許可する(ロード許可OKと図示する)か否かを判断する(ステップS03)。送信装置10は、転送を許可すると判断する場合にはステップS04の処理を、そうでない場合にはステップS05の処理を実行する。
【0067】
ステップS03において、転送すると判断した場合には、送信装置10は、アプリケーション転送要求が転送を要求するアプリケーションを画像処理装置20へ転送して送信する(ステップS04)。その後、送信装置10は、ステップS01に戻り上記処理を繰り返す。
【0068】
ステップS03において、転送しないと判断した場合には、送信装置10は、アプリケーション転送要求を拒否する旨の通知を画像処理装置20へ送信する(ステップS05)。その後、送信装置10は、ステップS01に戻り上記処理を繰り返す。
【0069】
尚、ステップS01a及びS02bが受信部12aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS02a、S04、及びS05が送信部12bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS03が判断部13を実現するための判断処理に相当する。
【0070】
次に、図1に戻り、画像処理システム1の構成について引き続き説明を行う。
【0071】
画像処理装置20から40は、それぞれ同様の接続、構成、及び機能を有する。よって、以下主に、画像処理装置20について説明し、画像処理装置30及び40についての説明を省略する。
【0072】
画像処理装置20は、例えば、読取(スキャン)機能、印刷(プリント)機能、及び複写(コピー)機能等を有する複合機で構成される。画像処理装置20は、送信装置10に接続する。画像処理装置20は、後述する受信処理を実行することで、現在のシステム時刻から所定時間後に使用されるアプリケーションを予測すると共に、予測したアプリケーションを送信装置10から受信する。
【0073】
ここで、図6を参照して、画像処理装置20の機能に基づく一構成例について説明する。図6は、画像処理装置20の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0074】
画像処理装置20は、読取部21a、印刷部21b、記憶部22、受信部23a、送信部23b、優先度設定部24、算出部25、決定部26、及び判断部27で構成される。読取部21aから判断部27は、互いに情報の授受が可能なように接続している。読取部21aから判断部27が有する機能は、画像処理装置20が実行するソフトウェア制御によって実現される。
【0075】
ここで、図7を参照して、ソフトウェア制御を実行するために用いる画像処理装置20のハードウェア構成について説明する。図7は、画像処理装置20の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【0076】
画像処理装置20は、送信装置10と同様に、演算装置20a、ユーザインタフェース装置20b、通信装置20c、記憶装置20f、及び補助記憶装置20gで構成される。これらの装置は、送信装置10を構成する装置とほぼ同様の構成及び機能を有するため、以下、主に相違点について説明する。また、画像処理装置20は、入力装置20d及び出力装置20eを更に備える。演算装置20aから補助出力装置20eは、それぞれバス20zを介して相互に接続している。
【0077】
補助記憶装置20gは、主に画像処理に用いるアプリケーション及び画像処理の対象となる画像を記憶する。ソフトウェア制御は、補助記憶装置20gが記憶するアプリケーションを演算装置20aが読み込み、読み込んだアプリケーションに従って演算を行うことにより実現される。
【0078】
入力装置20dは、例えば、IIT(Image Input Terminal)で構成される。入力装置20dは、画像処理の対象とする文書に記載された画像を読み取った後に、読み取った画像を補助記憶装置20gへ入力する。
【0079】
出力装置20eは、例えば、IOT(Image Output Terminal)で構成される。出力装置20eは、補助記憶装置20gが記憶する画像処理の対象とした画像を印刷出力する。
【0080】
ここで、図6に戻り、画像処理装置20の構成について引き続き説明を行う。
【0081】
読取部21aは、例えば、入力装置20dで構成される。読取部21aは、画像処理の対象とする画像を、例えば、文書から光学的に読み取った後に、読み取った画像を記憶部22へ保存する。つまり、読取部21aは、読取(スキャン)機能を提供する。
【0082】
印刷部21bは、例えば、出力装置20eで構成される。印刷部21bは、記憶部22が保存する画像処理の対象とした画像を、例えば、印刷用紙へ印刷出力する。つまり、印刷部21bは、印刷(プリント)機能を提供する。
【0083】
尚、画像処理装置20は、読取部21aによって読取(スキャン)機能を提供した後に、印刷部21bによって印刷(プリント)機能を提供することで、複写(コピー)機能を提供する。
【0084】
記憶部22は、例えば、補助記憶装置20gで構成される。記憶部22は、送信装置10から受信したアプリケーション及び下記各種の情報を記憶する。特に、記憶部22は、格納アプリケーション情報、ロードアプリケーション選択基準情報、及び複合動作ディバイス情報を記憶する。
【0085】
格納アプリケーション情報は、記憶部22が記憶して格納したアプリケーションの名称を表す情報である。ロードアプリケーション選択基準情報は、受信してダウンロードするアプリケーションを選択する際の基準を表す情報である。具体的には、ファイルサイズの所定の大きさ以下のアプリケーションを選択するという基準、バージョンアップした時刻が所定の日付以降のアプリケーションを選択するという基準、及び画像処理装置20を機能させるOSのバージョンで動作可能なアプリケーションを選択するという基準を含む。複合動作ディバイス情報は、複合機を構成する装置ディバイス及び装置構成を表す情報である。
【0086】
特に、記憶部22は、複合動作ディバイス情報が表す画像処理装置20の装置構成を用いて実現できる機器機能を記憶する。具体的には、画像処理装置20がステープラーを有する場合には、小冊子機能を実現できる。その他、機器機能は、両面印刷機能、及び省電力機能等を含む。
【0087】
受信部23aは、例えば、通信装置20cが後述する実受信処理を実行することで実現される。受信部23aは、決定部26が決定したアプリケーション及び下記各種の情報を送信装置10から受信する。
【0088】
送信部23bは、例えば、通信装置20cが後述する実送信処理を実行することで実現される。送信部23bは、下記各種の情報を送信装置10へ送信する。
【0089】
優先度設定部24は、画像処理装置20を使用する使用者の現在使用するアプリケーションが実行手順を表す処理を、受信部23aを実現するために実行する実受信処理に優先して実行するように実行環境を設定する。具体的には、優先度設定部24は、OS(Operating System)が管理する実受信処理を実行するプロセスの実行順位を、使用者が使用するアプリケーションを実行するプロセスの実行順位よりも低く設定する構成を採用できる。
【0090】
算出部25は、画像処理装置20が後述する算出処理を実行することで実現される。算出部25は、送信装置10が記憶するアプリケーションの使用頻度情報を重み付けした指標値をアプリケーション毎に算出する。この指標値は、アプリケーションが使用される可能性を定量的に表す指標である。よって、指標値が大きいアプリケーションほど使用される可能性が高い。
【0091】
ここで、再度図4を参照して、算出部25が算出する指標値の一例について説明する。
【0092】
算出部25は、複合機A情報を含む使用頻度情報の値と重み付け値とを乗算した値の総和を計算することで指標値を算出する。具体的には、図4に示す第1から3行に示す「XXX」、「YYY」、及び「ZZZ」のアプリケーションについては、第1から3行に保存した使用頻度情報を用いた以下の数式により指標値を算出する。尚、以下の例では、アプリケーション「YYY」が使用される可能性が最も高い。
【0093】
10×5+32×3+ 6×7+8×8=252・・・XXX
18×5+48×3+ 3×7+4×8=863・・・YYY
6×5+22×3+10×7+5×8=206・・・ZZZ
【0094】
つまり、算出部25は、送信装置10が記憶するアプリケーションの使用回数(サーバ管轄内での使用回数)と、アプリケーションの画像処理装置20における使用回数(複合機Aでの使用回数:つまり、複合機Aの使用頻度情報)とを重み付けした指標値をアプリケーション毎に算出するといえる。尚、この指標値を算出する計算を、重み付け計算という。
【0095】
尚、現在のシステム時刻から所定時間後の時刻が所定の時間帯に属さない場合には、算出部25は、使用頻度情報に含まれる所定の時間内使用回数の重み付けを、例えば、値「0」に変更して重み付け計算を行う構成を採用できる。同様に、所定時間後の時刻が所定の曜日の所定の時間帯に属さない場合には、算出部25は、使用頻度情報に含まれる曜日&規定時刻の使用回数の重み付けを、例えば、値「0」に変更して重み付け計算を行う。
【0096】
ここで、図6に戻り、画像処理装置20の構成について引き続き説明を行う。
【0097】
決定部26は、算出部25が算出した指標値に基づいて使用が予測されるアプリケーションであって、受信部23aが受信する(つまり、ダウンロードする)アプリケーションを決定する。具体的には、指標値が大きいアプリケーションの内で、記憶部22が記憶していないアプリケーションをダウンロードするアプリケーションであると決定する。尚、決定部26は、格納アプリケーション情報が表す基準を満足するアプリケーションを選択した後に、選択したアプリケーションをダウンロード対象と決定する。
【0098】
判断部27は、例えば、画像処理装置20が後述する判定処理を実行することで実現される。判断部27は、記憶部22が追加して記憶できる情報の情報量に基づいて、決定部26が決定するアプリケーションを受信するか否かを判断する。具体的には、記憶部22のディスク容量及び使用量を検出した後に、ディスクの使用率が所定の閾値を超える場合にはアプリケーションを受信しないと判断する構成を採用できる。
【0099】
次に、再度図5を参照して、画像処理装置20が実行する受信処理について説明する。
【0100】
先ず、画像処理装置20は、記憶部22が記憶する機器機能を取得する(ステップS11)。次に、画像処理装置20は、使用頻度情報取得要求を送信装置10へ送信する(ステップS11a)。その後、画像処理装置20は、使用頻度情報を受信する(ステップS11b)。尚、画像処理装置20が、重み付け値を記憶していない場合には、同時に、重み付け値を送信装置10から受信しても良い。
【0101】
その後、画像処理装置20は、使用頻度情報を用いて指標値を算出する重み付け計算を行う(ステップS12)。次に、画像処理装置20は、指標値に基づいてロードするアプリケーションを決定する(ステップS13)。その後、画像処理装置20は、アプリケーション転送要求を送信装置10へ送信する(ステップS13a)。尚、画像処理装置20は、送信装置10がアプリケーションの転送を許可するか否かを判断するために用いる情報を同時に送信しても良い。
【0102】
その後、送信装置10がアプリケーションの転送を許可する場合には、画像処理装置20は、アプリケーションを受信する(ステップS13b)。次に、画像処理装置20は、受信したアプリケーションを記憶部22へ格納する(ステップS14)。
【0103】
その後、送信装置10がアプリケーションの転送を許可しない場合には、画像処理装置20は、転送を拒否する旨の通知を受信する(ステップS14a)。
【0104】
ステップS14又はステップS14aを実行した後に、画像処理装置20は、ロードする他のアプリケーションを記憶する容量が記憶部22に残存しているか否かを判断する(ステップS15)。画像処理装置20は、容量が残存していると判断する場合にはステップS13に戻り、上記処理を繰り返し、そうでない場合には、ユーザの操作を待つと共にユーザの操作に従う。
【0105】
尚、ステップS11b、S13b、及びS14aが受信部23aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS11a及びS13aが送信部23bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS12が算出部25を実現するための算出処理に相当し、ステップS13が決定部26を実現するための決定処理に相当し、ステップS15が判断部27を実現するための判断処理に相当する。
【0106】
本実施例においては、記憶部11が第1の記憶手段に相当し、送信部12bが送信手段に相当し、記憶部22が第2の記憶手段に相当し、受信部23aが受信手段に相当し、算出部25が算出手段に相当し、決定部26が決定手段に相当する。
【0107】
本実施例において、送信装置10は、記憶部11から判断部13で構成され、画像処理装置20は、読取部21aから判断部27で構成されるとして説明したが、これに限定される訳ではない。例えば、送信装置10は、記憶部11から判断部13のみならず、算出部25及び決定部26で構成され、画像処理装置20は、算出部25及び決定部26を欠く構成を採用できる。
【0108】
この構成においては、送信装置10が備える記憶部11が第1の記憶手段に相当し、送信部12bが送信手段に相当し、決定部26が決定手段に相当する。
【0109】
また例えば、送信装置10の記憶部11はアプリケーションを記憶するが使用頻度情報を記憶せず、代わりに画像処理装置20の記憶部22が使用頻度情報を記憶する構成を採用できる。
【0110】
この構成においては、画像処理装置20から40が受信装置に相当し、記憶部22が第1の記憶手段に相当し、受信部23bが受信手段に相当し、決定部26が決定手段に相当する。
【実施例2】
【0111】
第2の実施例においては、次に使用者が使用すると予測した画像処理に用いるアプリケーションを送受信する画像処理システムについて説明する。
【0112】
尚、実施例2で説明する画像処理システム2は、実施例1と同様に、送信装置110と画像処理装置120から140とで構成される。画像処理システム2の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した画像処理システム1とほぼ同様であるため、以下主に相違点について説明する。
【0113】
送信装置110は、記憶部111、受信部112a、送信部112b、及び判断部113で構成される。記憶部111から判断部113の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した記憶部11から判断部13の接続等とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0114】
次に、図8及び9を参照して、実施例2において、送信装置110が実行する送信処理について説明する。図8は、実施例2において、送信装置110が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図9は、実施例2において、送信装置110が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【0115】
先ず、送信装置110は、ステップS21の処理を実行する(ステップS21)。ステップS21の処理は、実施例1で説明したステップS01の処理と同様であるので説明を省略する。
【0116】
次に、送信装置110は、複合機Aである画像処理装置120から、使用頻度情報取得要求を受信する(ステップS21a)。また、送信装置110は、画像処理装置120を使用する使用者を識別するユーザIDを受信する。その後、送信装置110は、記憶部11が記憶する情報から、複合機Aの使用頻度情報及びユーザ使用頻度情報を含む使用頻度情報を取り出す(ステップS22)。次に、送信装置110は、複合機Aである画像処理装置120へ、複合機Aの使用頻度情報及びユーザ使用頻度情報等を送信する(ステップS22a)。
【0117】
その後、送信装置110は、ステップS22bからS25の処理を実行する(ステップS22bからS25)。ステップS22bからS25の処理は、実施例1で説明したステップS02bからS05の処理と同様であるので説明を省略する。
【0118】
尚、ステップS21a及びS22bが受信部112aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS22a、S24、及びA25が送信部112bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS23が判断部113を実現するための判断処理に相当する。
【0119】
次に、図10を参照して、画像処理装置120の構成について機能に基づいて説明する。図10は、実施例2における画像処理装置120の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0120】
画像処理装置120は、読取部121a、印刷部121b、記憶部122、受信部123a、送信部123b、優先度設定部124、算出部125、決定部126、及び判断部127の他に、認証部128及び削除部129で構成される点で実施例1と異なる。
【0121】
記憶部122は、画像処理装置120から140の使用者と、使用者が使用したアプリケーションと、使用者が次に使用したアプリケーションとを関連付けて記憶する。具体的には、図4を参照して説明したように、記憶部122は、使用したアプリケーション名と、使用者の名称であるユーザ名と、使用したアプリケーションの次に使用した(使用される)アプリケーション名とを関連付けて記憶する。
【0122】
算出部125は、認証部128が認証した使用者と、使用者が現在使用するアプリケーションと関連付けて送信装置10が記憶するアプリケーションの重みを変更して指標を算出する。
【0123】
ここで、図4を再度参照して、実施例2において、算出部125が実行する算出処理の一例について説明する。
【0124】
算出部125は、認証部128から使用者を識別するユーザIDを取得する。次に、ユーザが現在使用するアプリケーションの名称とユーザIDとに基づいて、次に使用されるアプリケーションフィールドに保存されたアプリケーション名及び使用回数を検索する。その後、算出部125は、検索した名のアプリケーションの重み付け値をより大きい値に変更する。
【0125】
次に、算出部125は、検索した名のアプリケーションの指標値を算出する際には、変更した重み付け値を用いて指標値を算出し、検索した名でないアプリケーションの指標値を算出する際には、変更前の(つまり、通常の)重み付け値を用いて指標値を算出する。
尚、変更後の重み付け値は、予め定められた値である、又は現在使用するアプリケーションの次に検索したアプリケーションを使用した回数に基づいて定める値である構成を採用できる。
【0126】
具体例を挙げて説明すると、算出部125は、使用者「太郎」が現在使用するアプリケーション「XXX」の次に過去に使用したことがあるアプリケーション「YYY」及び「XXX」の後に「YYY」を使用した使用回数を検索する。次に、算出部125は、検索した使用回数に基づいて重み付け値を変更する。その後、算出部125は、変更した重み付け値を用いて、使用者「太郎」のユーザ使用頻度情報等及び複合機Aの使用頻度情報を含む使用頻度情報から、アプリケーション「YYY」の指標値を算出する。一方で、算出部125は、送信装置110が記憶する重み付け値をそのまま用いてアプリケーション「ZZZ」の指標値を算出する。
【0127】
決定部126は、算出部125が算出した指標に基づいて、次に使用が予測されるアプリケーションを決定する。具体的には、決定部126は、認証部128が認証した使用者と、使用者が現在使用するアプリケーションと関連付けて送信装置110が次に使用するアプリケーションフィールドに保存する名称に基づいて、次に使用が予測されるアプリケーションを決定する。
【0128】
認証部128は、例えば、後述する認証処理を画像処理装置120が実行することで実現される。認証部128は、画像処理装置120を使用する使用者をユーザ認証する。具体的には、インタフェース装置20bを介して取得するユーザ情報が、記憶部122が予め記憶するユーザ情報と一致する場合に、ユーザが画像処理装置120を使用する権限を有すると判断する。尚、ユーザ情報は、ユーザID及びパスワードで構成される情報であるとする。
【0129】
削除部129は、例えば、後述する削除処理を画像処理装置120が実行することで実現される。削除部129は、算出部125が算出した指標値に基づいて使用が予測されないアプリケーションを、記憶部122から削除する。具体的には、算出部125が算出した指標値が所定の閾値よりも低いアプリケーションを記憶部122から削除する。
【0130】
ここで、図8を再度参照して、実施例2において、画像処理装置120が実行する受信処理について説明する。
【0131】
先ず、画像処理装置120は、ユーザ操作があるか否かを判断する(ステップS31)。画像処理装置120は、ユーザ操作があると判断する場合にはステップS32の処理を実行し、そうでない場合にはステップS31の処理を再度繰り返す。
【0132】
ステップS31において、ユーザ操作があったと判断した場合には、画像処理装置120は、ユーザ情報を取得する(ステップS32)。次に、画像処理装置120は、ユーザ使用頻度情報取得要求及びユーザ情報を送信装置110へ送信する(ステップS32a)。その後、画像処理装置120は、複合機Aの使用頻度情報及びユーザ使用頻度情報等を送信装置110から受信する(ステップS32b)。
【0133】
次に、画像処理装置120は、ユーザ使用頻度情報及び複合機Aの使用頻度情報等を重み付けして指標値を計算する(ステップS33)。尚、上述したように、画像処理装置120がこの処理を実行する際には、ユーザが現在使用しているアプリケーションの次に使用した実績のあるアプリケーションと、そうでないアプリケーションとで、重み付け値を変更して指標値を算出する。
【0134】
その後、画像処理装置120は、指標値が高いアプリケーションを使用が予測されるアプリケーションであると定めた後に、そのアプリケーションの内で記憶部122が記憶していないアプリケーションをダウンロードするアプリケーションと決定する(ステップS34)。
【0135】
次に、画像処理装置120は、指標値が低いアプリケーションを使用が予測されないアプリケーションであるために削除するアプリケーションであると定める(ステップS35)。その後、画像処理装置120は、ステップS35で定めたアプリケーションを記憶部122から削除する(ステップS36)。
【0136】
次に、画像処理装置120は、ステップS36aからS38の処理を実行する(ステップS36aからS38)。ステップS36aからS38は、実施例1で説明したステップS13aからS15の処理と同様であるので説明を省略する。
【0137】
尚、ステップS32b、S36b、及びS37aが受信部123aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS32a及びS36aが送信部123bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS33が算出部125を実現するための算出処理に相当し、ステップS34が決定部126を実現するための決定処理に相当し、ステップS38が判断部127を実現するための判断処理に相当し、ステップS31及び32が認証部128を実現するための認証処理に相当し、ステップS35及び36が削除部129を実現するための決定処理に相当する。
【0138】
本実施例においては、記憶部111が第1の記憶手段に相当し、送信部112bが送信手段に相当し、記憶部122が第2の記憶手段に相当し、受信部123aが受信手段に相当し、算出部125が算出手段に相当し、決定部126が決定手段に相当し、認証部128が認証手段に相当し、削除部129が削除手段に相当し、画像処理装置120から140が受信装置に相当する。
【実施例3】
【0139】
第3の実施例においては、画像処理装置が実現できる機能を有するアプリケーションを選択的に送受信する画像処理システムについて説明する。
【0140】
尚、実施例3で説明する画像処理システム3は、実施例1と同様に、送信装置210と画像処理装置220から240とで構成される。画像処理システム3の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した画像処理システム1とほぼ同様であるため、以下主に相違点について説明する。
【0141】
送信装置210は、記憶部211、受信部212a、送信部212b、及び判断部213で構成される。記憶部211から判断部213の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した記憶部11から判断部13の接続等とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0142】
尚、記憶部211は、実施例1と同様に、アプリケーションと、アプリケーションが有する機能を実現するために画像処理装置が実現する必要がある必須機能とを関連付けて記憶している。
【0143】
ここで、図11及び12を参照して、実施例3において、送信装置210が実行する送信処理について説明する。図11は、実施例3において、送信装置210が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図12は、実施例3において、送信装置210が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【0144】
先ず、送信装置210は、ステップS41及びS41aの処理を実行する(ステップS41及びS41a)。ステップS41及びS41aの処理は、実施例1で説明したステップS01及びS01aの処理と同様であるので説明を省略する。
【0145】
次に、送信装置210は、記憶部211が記憶する全体の情報から、複合機A情報及び必須機能情報を取り出す(ステップS42)。尚、必須機能情報は、図4に示す必須機能フィールドに保存される情報である。その後、送信装置210は、複合機A情報を含む使用頻度情報及び必須機能情報を画像処理装置20へ送信する(ステップS42b)。
【0146】
次に、送信装置210は、ステップS42bからS45の処理を実行する(ステップS42bからS45)。ステップS42bからS45の処理は、実施例1で説明したステップS02bからS05の処理と同様であるので説明を省略する。
【0147】
尚、ステップS41a及びS42bが受信部212aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS42a、S44、及びS45が送信部112bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS43が判断部213を実現するための判断処理に相当する。
【0148】
次に、画像処理装置220について説明する。画像処理装置220は、読取部221a、印刷部221b、記憶部222、受信部223a、送信部223b、優先度設定部224、算出部225、決定部226、及び判断部227で構成される。読取部221aから判断部227の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した読取部21aから判断部27の接続等とほぼ同様であるので主に相違点について説明する。
【0149】
決定部226は、使用が予測されるアプリケーションの内で、画像処理装置220の装置構成を用いて実現できる機能と関連付けて送信装置210が記憶するアプリケーションを受信するアプリケーションと決定する。
【0150】
次に、再度図11及び12を参照して、画像処理装置220が実行する受信処理の一例について説明する。
【0151】
先ず、画像処理装置220は、ステップS51及びS51aの処理を実行する(ステップS51及びS51a)。ステップS51及びS51aの処理は、実施例1で説明したステップS11及びS11aの処理と同様であるので説明を省略する。
【0152】
次に、画像処理装置220は、送信装置210から、必須機能情報及び複合機Aの使用頻度情報等を受信する(ステップS51b)。その後、画像処理装置220は、複合機Aの使用頻度情報等を用いて重み付け計算を行う(ステップS52)。
【0153】
その後、画像処理装置220は、必須機能情報が表す必須機能と、ステップS51で取得した機器機能とを比較して、実現可能な機能を有するアプリケーションをダウンロードすると決定する(ステップS53)。具体的には、画像処理装置220は、機器機能と一致する、又は機器機能に包含される必須機能を必要とするアプリケーションをダウンロードすると決定する。
【0154】
次に、画像処理装置220は、ダウンロードすると決定したアプリケーションの中で、算出した指標値が大きいアプリケーションを、使用が予測されるアプリケーションであると決定する(ステップS54)。
【0155】
その後、画像処理装置220は、ステップS54aからS56の処理を実行する(ステップS54aからS56)。ステップS54aからS56の処理は、ステップS13aからS15の処理と同様であるので説明を省略する。
【0156】
尚、ステップS51b、S54b、及びS55aが受信部223aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS51a及びS54aが送信部223bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS52が算出部225を実現するための算出処理に相当し、ステップS53及びS54が決定部226を実現するための決定処理に相当し、ステップS56が判断部227を実現するための判断処理に相当する。
【0157】
本実施例においては、記憶部211が第1の記憶手段に相当し、送信部212bが送信手段に相当し、記憶部222が第2の記憶手段に相当し、受信部223aが受信手段に相当し、算出部225が算出手段に相当し、決定部226が決定手段に相当し、画像処理装置220から240が受信装置に相当する。
【実施例4】
【0158】
第4の実施例においては、アプリケーションにおいて表示される言語を予測すると共に、予測した言語を表示するためにアプリケーションが用いる言語情報を送受信する画像処理システムについて説明する。
【0159】
尚、実施例4で説明する画像処理システム4は、実施例1と同様に、送信装置310と画像処理装置320から340とで構成される。画像処理システム4の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した画像処理システム1とほぼ同様であるため、以下主に相違点について説明する。
【0160】
送信装置310は、記憶部311、受信部312a、送信部312b、及び判断部313で構成される。記憶部311から判断部313の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した記憶部11から判断部13の接続等とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。
【0161】
記憶部311は、アプリケーションが所定の自然言語をユーザインタフェース装置10bに表示するために用いる言語情報を記憶する。尚、言語情報は、例えば、アプリケーションの起動時に読み込まれるテキストファイルであって、アプリケーションが出力するメッセージの内容を定義したファイルである構成を採用できる。
【0162】
また、記憶部311は、アプリケーションと、アプリケーションに表示させる自然言語と、アプリケーションが自然言語を表示するために用いる言語情報と、言語情報の情報量と、アプリケーションにおける自然言語の使用回数とを関連付けて記憶する。これらの関連付けた情報を、以下単に、言語情報等という。
【0163】
ここで、図13を参照して、記憶部311が記憶する言語情報等について説明する。図13は、記憶部311が記憶する言語情報等の一例を表す図である。
【0164】
図13に示す表は、アプリケーション名フィールド、言語フィールド、サイズフィールド、ファイル名フィールド、及び使用回数フィールドを有する。アプリケーション名フィールドは、記憶部311が記憶するアプリケーションの名称を保存する。言語フィールドは、同一行に保存する名称のアプリケーションが言語情報を用いて表示する自然言語の名称を保存する。
【0165】
サイズフィールドは、同一行に保存する名称のアプリケーションが、同一行に保存する名称の言語を表示するために用いる言語情報の情報量を保存する。ファイル名フィールドは、同一行に保存する名称のアプリケーションが、同一行に保存する名称の言語を表示するために用いる言語情報を表すファイルの名称を保存する。
【0166】
使用回数フィールドは、同一行に保存する名称のアプリケーションが、同一行に保存する名称の言語を表示するために言語情報を使用した回数を保存する。
【0167】
ここで、図14及び15を参照して、実施例4において、送信装置310が実行する送信処理について説明する。図14は、実施例4において、送信装置310が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図15は、実施例3において、送信装置310が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【0168】
先ず、送信装置310は、ステップS61及び62の処理を実行する(ステップS61及びS61a)。ステップS61及びS61aの処理は、実施例1で説明したステップS01及びS01aの処理と同様であるので説明を省略する。
【0169】
次に、送信装置310は、記憶部211が記憶する全体の情報から、複合機A情報を含む使用頻度情報及び言語情報を取り出す(ステップS62)。尚、送信装置310は、複合機A情報が使用頻度を表すアプリケーションが表示する自然言語に関する言語情報等を取り出す。その後、送信装置310は、複合機A情報を含む使用頻度情報及び言語情報等を画像処理装置320へ送信する(ステップS62a)。
【0170】
次に、送信装置310は、アプリケーション転送要求を受信する(ステップS62b)。その後、送信装置310は、転送を許可する(ロード許可OKと図示する)か否かを判断する(ステップS63)。送信装置310は、転送を許可すると判断する場合にはステップS64の処理を、そうでない場合にはステップS66の処理を実行する。
【0171】
ステップS63において、転送すると判断した場合には、送信装置310は、アプリケーション転送要求が転送を要求するアプリケーションを画像処理装置320へ転送して送信する(ステップS64)。その後、送信装置310は、言語情報転送要求を画像処理装置320から受信する(ステップS64a)。言語情報転送要求とは、言語情報等を送信装置310が転送することを求める要求をいう。次に、送信装置310は、要求する言語情報等を画像処理装置320へ転送して送信する(ステップS65)。その後、送信装置310は、ステップS61に戻り上記処理を繰り返す。
【0172】
ステップS63において、転送しないと判断した場合には、送信装置310は、アプリケーション転送要求を拒否する旨の通知を画像処理装置320へ送信する(ステップS66)。その後、送信装置310は、ステップS61に戻り上記処理を繰り返す。
【0173】
尚、ステップS61a、S62b、及び64aが受信部312aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS62a、S64、S65、及びS66が送信部312bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS63が判断部313を実現するための判断処理に相当する。
【0174】
次に、画像処理装置320について説明する。画像処理装置320は、読取部321a、印刷部321b、記憶部322、受信部323a、送信部323b、優先度設定部324、算出部325、決定部326、及び判断部327で構成される。読取部321aから判断部327の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した読取部21aから判断部27の接続等とほぼ同様であるので、以下相違点について主に説明する。
【0175】
決定部326は、受信するアプリケーションのみならず、使用が予測されるアプリケーションへの表示が予測される自然言語であって、受信部23aが受信する言語情報を用いてアプリケーションが表示する言語を決定する。具体的には、決定部326は、算出部325が算出した指標値と、送信装置310が記憶する自然言語の使用回数とに基づいて、使用が予測されるアプリケーションへの表示が予測される自然言語を決定する。つまり、決定部326は、指標値が大きいアプリケーションをダウンロードするアプリケーションとした後に、ダウンロードするアプリケーションが過去に表示した回数が所定値より多い自然言語をダウンロードする言語と決定する。
【0176】
また、決定部326は、記憶部322が追加して記憶できる情報の情報量と、送信装置310が図13に示すサイズフィールドに記憶する言語情報の情報量とに基づいて、送信装置310から受信する言語情報を決定する。
【0177】
尚、受信部323aは、決定部326が決定した言語情報を送信装置310から受信する。また、記憶部322は、受信部323aが受信した言語情報を記憶する。
【0178】
次に、再度図14及び15を参照して、画像処理装置320が実行する受信処理の一例について説明する。
【0179】
先ず、画像処理装置320は、ステップS71及びS71aの処理を実行する(ステップS71及びS71a)。ステップS71及びS71aの処理は、実施例1で説明したステップS11及びS11aの処理と同様であるので説明を省略する。
【0180】
次に、画像処理装置320は、送信装置210から、複合機Aの使用頻度情報及び言語情報等を受信する(ステップS71b)。その後、画像処理装置320は、ステップS72及びS73の処理を実行する(ステップS72及びS73)。ステップS72及びS73の処理は、実施例1で説明したステップS12及びS13の処理と同様であるので説明を省略する。
【0181】
次に、画像処理装置320は、記憶部322が追加して記憶できる情報の情報量を取得する(ステップS74)。この処理は、例えば、記憶部322を構成するハードディスクの使用量を取得する処理である。次に、画像処理装置320は、受信(ダウンロード)する言語情報を決定する(ステップS75)。
【0182】
この処理は、ステップS73で決定したアプリケーションが使用する言語情報であって、言語情報等に含まれる使用回数が多い言語情報を受信する言語情報と定める処理である。また、この処理は、使用回数に基づいて定めた言語情報の内で、ステップS71bで受信した言語情報等に含まれる情報量が、ステップS74で取得した記憶部322の追加記憶可能な情報量よりも小さい言語情報を、受信する言語情報と定める処理でもある。
【0183】
次に、画像処理装置320は、ステップS75aの処理を実行する(ステップS75a)。ステップS75aの処理は、実施例1で説明したステップS13aの処理と同様であるので説明を省略する。
【0184】
その後、送信装置310がアプリケーションの転送を許可する場合には、画像処理装置320は、ステップS75bの処理を実行する(ステップS75b)。ステップS75bの処理は、実施例1で説明したステップS13bの処理と同様であるので説明を省略する。
【0185】
次に、画像処理装置320は、ステップS75で定めた言語情報を転送するよう求める言語情報転送要求を送信装置310へ送信する(ステップS75c)。次に、画像処理装置320は、要求した言語情報を送信装置310から受信する(ステップS75d)。次に、画像処理装置320は、受信したアプリケーション及び言語情報を記憶部322に格納する(ステップS76)。
【0186】
その後、画像処理装置320は、ステップS77の処理を実行する(ステップS77)。ステップS77の処理は、実施例1で説明したステップS15の処理と同様であるので説明を省略する。
【0187】
尚、送信装置310がアプリケーションの転送を許可しない場合には、画像処理装置320は、ステップS76a及びS77の処理を実行する(ステップS76a及びS77)。ステップS76a及びS77の処理は、実施例1で説明したステップS14a及びS15の処理と同様であるので説明を省略する。
【0188】
尚、ステップS71b、S75b、S75d、及びS76aが受信部323aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS71a、S75a、及びS75cが送信部323bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS72が算出部325を実現するための算出処理に相当し、ステップS73からS75が決定部326を実現するための決定処理に相当し、ステップS77が判断部327を実現するための判断処理に相当する。
【0189】
本実施例においては、記憶部311が第1の記憶手段に相当し、送信部312bが送信手段に相当し、記憶部322が第2の記憶手段に相当し、受信部323aが受信手段に相当し、算出部325が算出手段に相当し、決定部326が決定手段に相当し、画像処理装置320から340が受信装置に相当する。
【実施例5】
【0190】
第5の実施例においては、アプリケーションの予測されるダウンロード時間が所定の時間を超える場合には、既にアプリケーションをダウンロードした画像処理装置の所在を通知する画像処理システムについて説明する。
【0191】
尚、実施例5で説明する画像処理システム5は、実施例1と同様に、送信装置410と画像処理装置420から440とで構成される。画像処理システム5の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した画像処理システム1とほぼ同様であるため、以下主に相違点について説明する。
【0192】
先ず、図16を参照して、実施例5における送信装置410の構成について説明する。図16は、実施例5における送信装置410の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0193】
送信装置410は、記憶部411、受信部412a、及び送信部412bのみならず第1検索部414で構成される点で実施例1と異なる。記憶部411から送信部412bの接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した記憶部11から送信部12bの接続等とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。尚、説明の便宜上、本実施例における送信装置410は、実施例1で説明した判断部13に相当する部を有しないとして説明するが、有する構成を採用できる。
【0194】
記憶部411は、アプリケーションと、アプリケーションを送信する画像処理装置420から440の所在と、アプリケーションを既に送信した画像処理装置420から440と、アプリケーションを送信するために要した送信時間とを関連付けて記憶する。これらの関連付けた情報を、以下単に、所在情報等という。
【0195】
ここで、図17を参照して、実施例5において、記憶部411が記憶する所在情報等について説明する。図17は、実施例5において、記憶部411が記憶する所在情報等の一例を表す図である。
【0196】
図17(a)に示す表は、アプリケーション名フィールド及び送信済み装置フィールドを有する。アプリケーション名フィールドは、記憶部411が記憶するアプリケーションの名称を保存する。送信済み装置フィールドは、同一行に保存した名称のアプリケーションを送信した画像処理装置を識別する識別情報を保存する。尚、画像処理装置を識別する識別情報は、画像処理装置の製造番号、IP(Internet Protocol)アドレス、MACアドレス(Media Access Control Address)、マシン名、及びこれらに関連付けたドメイン名等である構成を採用できる。
【0197】
図17(b)に示す表は、アプリケーション名フィールド及び平均送信時間フィールドを有する。アプリケーション名フィールドは、記憶部411が記憶するアプリケーションの名称を保存する。平均送信時間フィールドは、同一行に保存した名称のアプリケーションを送信するために要した平均送信時間を保存する。
【0198】
図17(c)に示す表は、複合機フィールド及び所在フィールドを有する。複合機フィールドは、送信装置410がアプリケーションを送信する複合機である画像処理装置420等を識別する識別情報を保存する。所在フィールドは、同一行に保存した情報で識別される画像処理装置420等の所在を保存する。尚、本実施例において、所在は、画像処理装置420等が設置されたフロアーを用いて表すとして説明するが、これに限定される訳ではなく、複合機の設置された緯度及び経度、住所、ビル名、部屋名、又は独自に定める座標値を用いて表す構成を採用できる。
【0199】
尚、図17(a)に示す表と図17(b)に示す表とは、アプリケーション名フィールドで関連付けられている。また、図17(a)に示す表と図17(c)に示す表とは、送信済み装置フィールドと複合機フィールドとで関連付けられている。
【0200】
ここで、図16に戻り、送信装置410の構成について引き続き説明を行う。
【0201】
第1検索部414は、例えば、送信装置410が後述する第1検索処理を実行することで実現される。第1検索部414は、記憶部411から送信部412bに情報の授受が可能なように接続している。
【0202】
第1検索部414は、アプリケーションを送信する画像処理装置420の所在に基づいて、画像処理装置420から440と所定の距離にある記憶部411が記憶するアプリケーションを送信した画像処理装置430又は440の所在を検索する。本実施例において、ある画像処理装置と所定の距離にある画像処理装置420とは、画像処理装置の設置されたフロアの直上階及び直下階に設置された画像処理装置をいうとして説明するが、これに限定される訳ではなく、例えば、同一行政区域内、同一ビル内、又は同一の室内に設置された画像処理装置をいう構成を採用できる。
【0203】
尚、送信部412bは、第1検索部414が検索した所在を画像処理装置420へ送信する。
【0204】
ここで、図18を参照して、実施例5において、送信装置410が実行する送信処理について説明する。図18は、実施例5において、送信装置410が実行する送信処理の一例を表すフローチャートである。
【0205】
先ず、送信装置410は、ステップS81からS84の処理を実行する(ステップS81からS84)。ステップS81からS84の処理は、ステップS01からS02aの処理と同様であるので説明を省略する。
【0206】
次に、送信装置410は、所定のアプリケーションの平均送信時間を送信するよう求める送信要求を画像処理装置420から受信する(ステップS85)。次に、送信装置410は、送信要求が送信を求める平均送信時間で送信されるアプリケーションの名称と関連付けて記憶した平均送信時間を、図17(b)に示した表から検索する(ステップS86)。その後、送信装置410は、検索した平均送信時間を画像処理装置420へ送信する(ステップS87)。
【0207】
次に、送信装置410は、平均送信時間を送信したアプリケーションの転送要求があるか否かを判断する(ステップS88)。送信装置410は、転送要求があると判断した場合にはステップS89の処理を、そうでない場合にはステップS91の処理を実行する。
【0208】
ステップS88において、送信装置410は、アプリケーションの転送要求があったと判断した場合には、ステップS89及びS90の処理を実行する(ステップS89及びS90)。その後、送信装置410は、送信処理の実行を終了する。尚、ステップS89及びS90の処理は、実施例1で説明したステップS02b及び04の処理と同様であるので説明を省略する。
【0209】
ステップS88において、送信装置410は、アプリケーションの転送要求がなかったと判断した場合には、画像処理装置420の識別情報を取得する(ステップS91)。次に、送信装置410は、画像処理装置420の近隣の画像処理装置420の所在を検索する(ステップS92)。
【0210】
つまり、送信装置410は、図17(a)に示す表から、画像処理装置420が転送を求めたアプリケーションを既に送信した画像処理装置430又は440を検索する。次に、送信装置410は、図17(c)に示す表から、識別情報に基づいて画像処理装置420の所在を検索する。その後、送信装置410は、図17(c)に示す表から、画像処理装置420が転送を求めたアプリケーションを既に送信した装置であって、画像処理装置420の所在と所定距離に在る画像処理装置430又は440の所在を検索する。
【0211】
その後、送信装置410は、検索した所在を画像処理装置420へ送信する(ステップS93)。その後、送信装置410は、送信処理の実行を終了する。
【0212】
尚、ステップS82、S85、及びS89が受信部412aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS84、S87、S90、及びS93が送信部412bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS92が第1検索部414を実現するための第1検索処理に相当する。
【0213】
次に、図19を参照して、実施例5における画像処理装置420の一例について説明する。図19は、実施例5における画像処理装置420の一例を表す機能ブロック図である。
【0214】
画像処理装置420は、読取部421a、印刷部421b、記憶部422、受信部423a、送信部423b、優先度設定部424、算出部425、及び決定部426のみならず、通知部428で構成される。読取部421aから決定部426の接続、構成、及び機能は、実施例1で説明した読取部21aから決定部26の接続等とほぼ同様であるので説明を省略する。尚、説明の便宜上、本実施例における画像処理装置420は、実施例1で説明した判断部27に相当する部を有しないとして説明するが、有する構成を採用できる。
【0215】
受信部423aは、決定部426がダウンロードすると決定したアプリケーションと関連付けて送信装置410が記憶する平均送信時間が所定の時間を超える場合には、既にアプリケーションを受信した画像処理装置430又は440であって送信装置410が検索した装置の所在を受信する。
【0216】
通知部228は、例えば、実施例1で説明した液晶パネル等のユーザインタフェース装置20bで構成される。通知部228は、受信部423aが受信した所在を、画像処理装置420の使用者に通知する。
【0217】
次に、図20を参照して、実施例5において、画像処理装置420が実行する受信処理について説明する。図20は、実施例5において、画像処理装置420が実行する受信処理の一例を表すフローチャートである。
【0218】
先ず、画像処理装置420は、ステップS101からS105の処理を実行する(ステップS101からS105)。ステップS101からS105の処理は、実施例1で説明したステップS11からS13の処理と同様であるので説明を省略する。
【0219】
次に、画像処理装置420は、ロードすると決定したアプリケーションの平均送信時間を送信するよう求める要求を送信装置410へ送信する(ステップS106)。次に、画像処理装置420は、平均送信時間を受信する(ステップS107)。その後、画像処理装置420は、受信した平均送信時間が所定の閾値を超えるか否かを判断する(ステップS108)画像処理装置420は、受信した平均送信時間が所定の閾値を超えると判断する場合にはステップS112の処理を実行し、そうでない場合にはステップS109の処理を実行する。
【0220】
ステップS108において、平均送信時間が所定の閾値を超えないと判断した場合には、画像処理装置420は、ステップS109から111の処理を実行する(ステップS109から111)。その後、画像処理装置420は、受信処理の実行を終了する。尚、ステップS109から111の処理は、実施例1で説明したステップS13aからS14の処理と同様であるので説明を省略する。
【0221】
ステップS108において、平均送信時間が所定の閾値を超えると判断した場合には、画像処理装置420は、ステップS105で決定したアプリケーションを既に受信している装置(以下単に、送信済み装置という)の所在を受信する(ステップS112)。次に、画像処理装置420は、ステップS112で受信した所在を使用者に通知する(ステップS113)。その後、画像処理装置420は、受信処理の実行を終了する。
【0222】
尚、ステップS103、S107、S110、及びS112が受信部423aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS102、S106、及びS109が送信部423bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS104が算出部425を実現するための算出処理に相当し、ステップS105が決定部426を実現するための決定処理に相当し、ステップS113が通知部428を実現するための通知処理に相当する。
【0223】
本実施例においては、記憶部411が第1の記憶手段に相当し、送信部412bが送信手段に相当し、第1検索部414が第1の検索手段に相当し、記憶部422が第2の記憶手段に相当し、受信部423aが受信手段に相当し、算出部425が算出手段に相当し、決定部426が決定手段に相当し、通知部428が通知手段に相当し、画像処理装置520から540が受信装置に相当する。
【実施例6】
【0224】
第6の実施例においては、所定の距離に在る画像処理装置が未だダウンロードしていないアプリケーションを優先的にダウンロードする画像処理システムについて説明する。
【0225】
尚、実施例6で説明する画像処理システム6は、実施例5と同様に、送信装置510と画像処理装置520から540とで構成される。画像処理システム6の接続、構成、及び機能は、実施例5で説明した画像処理システム5とほぼ同様であるため、以下主に相違点について説明する。
【0226】
先ず、図21を参照して、実施例6における送信装置510の構成について説明する。図21は、実施例6における送信装置510の一構成例を表す機能ブロック図である。
【0227】
送信装置510は、記憶部511、受信部512a、送信部512b、及び第1検索部514のみならず第2検索部515で構成される点で実施例5と異なる。記憶部511から第1検索部514の接続、構成、及び機能は、実施例5で説明した記憶部411から第1検索部414の接続等とほぼ同様であるので、以下主に相違点について説明を行う。
【0228】
第2検索部515は、例えば、送信装置410が後述する第2検索処理を実行することで実現される。第2検索部515は、記憶部511から送信部512bに情報の授受が可能なように接続している。
【0229】
第2検索部515は、第1検索部514が検索した所在に在る画像処理装置520又は530に基づいて、記憶部511が記憶する画像処理装置520又は530に送信したアプリケーションを検索する。
【0230】
具体的には、第2検索部515は、図17(c)に示した表から、第1検索部514が検索した所在に関連付けた識別情報を検索した後に、図17(a)に示した表から、検索した識別情報に関連付けたアプリケーション名を検索する。
【0231】
次に、図22を参照して、実施例6において、送信装置510が実行する送信処理について説明する。図22は、実施例6において、送信装置510が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【0232】
先ず、送信装置510は、ステップS121からS124の処理を実行する(ステップS121からS124)。ステップS121からS124の処理は、ステップS81からS84の処理と同様であるので説明を省略する。
【0233】
次に、送信装置510は、画像処理装置520が、所定の距離内に存在する画像処理装置によって既に受信されたアプリケーションを検索するよう求める検索要求を送信したか否かを判断する(ステップS125)。送信装置510は、検索要求を送信したと判断する場合にはステップS126の処理を実行し、そうでない場合にはステップS130の処理を実行する。尚、この処理は、例えば、受信部512aが何らかの受信シグナルを出力している場合に、画像処理装置520が検索要求を送信したとみなす処理に相当する。
【0234】
ステップS125において、画像処理装置520が検索要求を送信したと判断した場合には、送信装置510は、画像処理装置520から検索要求を受信する(ステップS126)。次に、送信装置510は、画像処理装置520の近隣の画像処理装置530又は540を検索する(ステップS127)。
【0235】
つまり、送信装置410は、図17(c)に示す表から、識別情報に基づいて画像処理装置420の所在を検索する。その後、送信装置410は、図17(c)に示す表から、画像処理装置420の所在と所定距離に在る画像処理装置430又は440の所在を検索する。
【0236】
次に、送信装置510は、ステップS127で検索した近隣の画像処理装置に対して未だ送信していないアプリケーションを検索する(ステップS128)。つまり、送信装置410は、図17(c)に示す表から、所定距離に在る画像処理装置430又は440の所在と関連付けた識別情報を検索する。次に、送信装置410は、図17(a)に示す表から、検索した識別情報と関連付けたアプリケーション名を検索する。
【0237】
その後、送信装置410は、検索結果を画像処理装置520へ送信する(ステップS129)。
【0238】
ステップS125において、画像処理装置520が検索要求を送信しなかったと判断した場合、又はステップS129を実行した後に、送信装置510は、ステップS130及びS131の処理を実行する(ステップS130及びS131)。その後、送信装置510は、送信処理の実行を終了する。ステップS130及びS131の処理は、ステップS89及びS90の処理と同様であるので説明を省略する。
【0239】
尚、ステップS122、S126、及びS130が受信部512aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS124、S129、及びS131が送信部512bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS127が第1検索部514を実現するための検索処理に相当し、ステップS128が第2検索部515を実現するための検索処理に相当する。
【0240】
次に、画像処理装置520について説明する。画像処理装置520は、読取部521a、印刷部521b、記憶部522、受信部523a、送信部523b、優先度設定部524、算出部525、及び決定部526で構成され、通知部428に相当する部を有しない。読取部521aから決定部526の接続、構成、及び機能は、実施例5で説明した読取部421aから決定部426の接続等とほぼ同様であるので説明を省略する。
【0241】
決定部526は、算出部525が算出した指標値の差が所定の範囲に属するアプリケーションの内で、送信装置510が検索したアプリケーションであって、送信装置510が既に近隣の画像処理装置へ送信したプリケーションよりも、送信装置510が検索しなかった未送信のアプリケーション(以下単に、未送信のアプリケーションという)を優先してダウンロードすると決定する。
【0242】
ここで、図23を参照して、実施例6において、画像処理装置520が実行する受信処理について説明する。図23は、実施例6において、画像処理装置520が実行する受信処理の一例を表すフローチャートである。
【0243】
先ず、画像処理装置520は、ステップS141からS144の処理を実行する(ステップS141からS144)。ステップS141からS144の処理は、実施例5で説明したステップS101からS104の処理と同様であるので説明を省略する。
【0244】
次に、画像処理装置520は、ステップS144で算出した指標値の差異が所定の閾値よりも小さいアプリケーションが存在するか否かを判断する(ステップS145)。つまり、使用が予想される程度が甲乙付けがたいアプリケーションが存在するか否かを判断する。画像処理装置520は、差異が所定の閾値よりも小さいアプリケーションが存在すると判断する場合にはステップS146の処理を実行し、そうでない場合にはステップS148の処理を実行する。
【0245】
ステップS145において、差異が所定の閾値よりも小さいアプリケーションが存在すると判断した場合には、画像処理装置520は、送信装置510へ検索要求を送信する(ステップS146)。次に、画像処理装置520は、送信装置510から検索結果を受信する(ステップS147)。
【0246】
ステップS145において、差異が所定の閾値よりも小さいアプリケーションが存在しないと判断した場合、又はステップS147を実行した後に、画像処理装置520は、受信するアプリケーションを決定する(ステップS148)。この処理において、画像処理装置520は、原則、指標値が最大のアプリケーションを使用が予測されるアプリケーションであると定める。しかし、最大の指標値との差異が所定範囲に属する場合には、最大の指標値でないアプリケーションであっても未送信のアプリケーションであるならば、そのアプリケーションを使用が予測されるアプリケーションであると定める。
【0247】
次に、画像処理装置520は、ステップS149からS151の処理を実行する(ステップS149からS151)。その後、画像処理装置520は、受信処理の実行終了する。尚、ステップS149からS151の処理は、ステップS109からS111の処理と同様であるため説明を省略する。
【0248】
尚、ステップS143、S147、及びS150が受信部523aを実現するための実受信処理に相当し、ステップS142、S146、及びS149が送信部523bを実現するための実送信処理に相当し、ステップS144が算出部525を実現するための算出処理に相当し、ステップS145から148が決定部526を実現するための決定処理に相当する。
【0249】
本実施例においては、記憶部511が第1の記憶手段に相当し、送信部512bが送信手段に相当し、第1検索部514が第1の検索手段に相当し、第2検索部515が第2の検索手段に相当し、記憶部522が第2の記憶手段に相当し、受信部523aが受信手段に相当し、算出部425が算出手段に相当し、決定部426が決定手段に相当し、画像処理装置520から540が受信装置に相当する。
【0250】
送信装置10から510、及び画像処理装置20から540は、演算部がROM及びRAMの少なくともひとつに格納されたプログラムを実行することによって実現される。また、このプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
【0251】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【0252】
尚、上記の実施例1から6を組み合わせることに技術的阻害事項がない。
【図面の簡単な説明】
【0253】
【図1】本発明の画像処理システムの一実施例を示すシステム構成図である。
【図2】実施例1における送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図3】送信装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図4】記憶部が記憶する使用頻度情報の一例を表す図である。
【図5】実施例1において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートである。
【図6】実施例1における画像処理装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図7】画像処理装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図8】実施例2において、送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図9】実施例2において、送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図10】実施例2における画像処理装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図11】実施例3において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図12】実施例3において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図13】記憶部が記憶する言語情報等の一例を表す図である。
【図14】実施例4において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図15】実施例4において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図16】実施例5における送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図17】実施例5において記憶部が記憶する所在情報等の一例を表す図である。
【図18】実施例5において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図19】実施例5における画像処理装置の一例を表す機能ブロック図である。
【図20】実施例5において画像処理装置が実行する受信処理の一例を表すフローチャートである。
【図21】実施例6における送信装置の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図22】実施例6において送信装置が実行する送信処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図23】実施例6において画像処理装置が実行する受信処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0254】
1…画像処理システム 10…送信装置
10a…演算装置 10b…ユーザインタフェース装置
10c…通信装置 10f…記憶装置
10g…補助記憶装置 10z…バス
11…記憶部(第1の記憶手段) 12a…受信部
12b…送信部(送信手段) 13…判断部
20〜40…画像処理装置 20a…演算装置
20b…ユーザインタフェース装置 20c…通信装置
20d…入力装置 20e…出力装置
20f…記憶装置 20g…補助記憶装置
20z…バス 21a…読取部
21b…印刷部 22…記憶部(第2の記憶手段)
23a…受信部(受信手段) 23b…送信部
24…優先度設定部 25…算出部(算出手段)
26…決定部(決定手段) 27…判断部
120…画像処理装置 121a…印刷部
121a…読取部 122…記憶部(第2の記憶手段)
123a…受信部(受信手段) 123b…送信部
124…優先度設定部 125…算出部(算出手段)
126…決定部(決定手段) 127…判断部
128…認証部(認証手段) 129…削除部(削除手段)
410…送信装置 411…記憶部(第1の記憶手段)
412a…受信部 412b…送信部(送信手段)
414…第1検索部(第1の検索手段)
420…画像処理装置 421a…読取部
421b…印刷部 422…記憶部(第2の記憶手段)
423a…受信部(受信手段) 423b…送信部
424…優先度設定部 425…算出部(算出手段)
426…決定部(決定手段) 428…判断部
510…送信装置 511…記憶部(第1の記憶手段)
512a…受信部 512b…送信部(送信手段)
514…第1検索部(第1の検索手段)
515…第2検索部(第2の検索手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置において使用されるアプリケーションと、前記アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が記憶するアプリケーションを送信する送信手段とを備える送信装置と、
前記第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測される前記アプリケーションを決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記アプリケーションを受信する受信手段とを備える画像処理装置とで構成されることを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記第1の記憶手段は、所定の日、所定の曜日、及び所定の時間帯のいずれか1つ以上と、前記所定の日、前記所定の曜日、及び前記所定の時間帯のいずれか1つ以上における前記アプリケーションの使用回数とを関連付けて記憶し、
前記決定手段は、現在の時刻から所定時間後の日、曜日、及び時間帯のいずれか1つ以上と関連付けて前記第1の記憶手段が記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測される前記アプリケーションを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記第1の記憶手段は、前記画像処理装置の使用者と、前記使用者が使用した前記アプリケーションと、前記使用者が次に使用した前記アプリケーションとを関連付けて記憶し、
前記画像処理装置は、前記使用者を認証する認証手段を更に備え、
前記決定手段は、前記認証手段が認証した使用者と、前記使用者が現在使用するアプリケーションと関連付けて前記第1の記憶手段が記憶する前記アプリケーションに基づいて、次に使用が予測されるアプリケーションを決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記第1の記憶手段は、前記アプリケーションと、前記アプリケーションを実行する画像処理装置と、前記画像処理装置における前記アプリケーションの使用回数とを関連付けて記憶し、
前記画像処理装置は、前記第1の記憶手段が記憶する前記アプリケーションの使用回数と、前記アプリケーションの前記画像処理装置における使用回数とを重み付けした指標値を前記アプリケーション毎に算出する算出手段を更に備え、
前記決定手段は、前記算出手段が算出した指標に基づいて使用が予測されるアプリケーションを決定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項5】
前記画像処理装置は、前記使用者が現在使用するアプリケーションが実行手順を表す処理を、前記受信手段を実現するために実行する処理に優先して実行することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
前記画像処理装置は、前記受信手段が受信したアプリケーションを記憶する第2の記憶手段と、
前記算出手段が算出した指標値に基づいて使用が予測されないアプリケーションを、前記第2の記憶手段から削除する削除手段とを更に備えることを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項7】
前記第1の記憶手段は、前記アプリケーションと、前記アプリケーションが有する機能を実現するために画像処理装置が実現する必要がある機能とを関連付けて記憶し、
前記決定手段は、前記画像処理装置の装置構成を用いて実現できる機能と関連付けて前記第1の記憶手段が記憶する前記アプリケーションを決定することを特徴とする請求項1から6に記載の画像処理システム。
【請求項8】
前記第1の記憶手段は、前記アプリケーションと、前記アプリケーションを送信する画像処理装置の所在と、前記アプリケーションを送信した前記画像処理装置と、前記アプリケーションを送信するために要した送信時間とを関連付けて記憶し、
前記送信装置は、前記アプリケーションを送信する画像処理装置の所在に基づいて、前記画像処理装置と所定の距離にある前記第1の記憶手段が記憶する前記アプリケーションを送信した画像処理装置の所在を検索する第1の検索手段を更に備え、
前記送信手段は、前記第1の検索手段が検索した所在を前記画像処理装置へ送信し、
前記受信手段は、前記決定手段が決定したアプリケーションと関連付けて前記記憶手段が記憶する送信時間が所定の時間を超える場合には、前記第1の検索手段が検索した所在を受信し、
前記画像処理装置は、前記受信手段が受信した所在を通知する通知手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項9】
前記送信装置は、前記第1の検索手段が検索した所在に在る画像処理装置に基づいて、前記第1の記憶手段が記憶する前記画像処理装置に送信したアプリケーションを検索する第2の検索手段を更に備え、
前記決定手段は、前記算出手段が算出した指標値の差が所定の範囲に属する前記アプリケーションの内で、前記第2の検索手段が検索したアプリケーションよりも、検索しなかったアプリケーションを優先して決定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理システム。
【請求項10】
前記第1の記憶手段は、前記アプリケーションと、前記アプリケーションに表示させる自然言語と、前記アプリケーションが前記自然言語を表示するために用いる言語情報と、前記アプリケーションにおける前記自然言語の使用回数とを関連付けて記憶し、
前記決定手段は、前記算出手段が算出した指標値と、前記第1の記憶手段が記憶する前記自然言語の使用回数とに基づいて、使用が予測される前記アプリケーションへの表示が予測される前記自然言語を決定し、
前記受信手段は、前記予測手段が予測した自然言語を前記アプリケーションが表示するために用いる前記第1の記憶手段が記憶する言語情報を受信することを特徴とする請求項6に記載の画像処理システム。
【請求項11】
前記第1の記憶手段は、前記言語情報と、前記言語情報の情報量とを関連付けて記憶し、
前記第2の記憶手段は、前記受信手段が受信する言語情報を記憶し、
前記決定手段は、前記第2の記憶手段が追加して記憶できる情報の情報量と、前記第1の記憶手段が記憶する言語情報の情報量とに基づいて前記自然言語を決定することを特徴とする請求項10に記載の画像処理システム。
【請求項12】
画像処理装置において使用されるアプリケーションと、前記アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測される前記アプリケーションを決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記アプリケーションを使用する前記画像処理装置へ、決定した前記アプリケーションを送信する送信手段とを備えることを特徴とする送信装置。
【請求項13】
画像を処理するアプリケーションと、前記アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測される前記アプリケーションを決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記アプリケーションを受信する受信手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
コンピュータを、
画像処理装置において使用されるアプリケーションと、前記アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測される前記アプリケーションを決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記アプリケーションを使用する前記画像処理装置へ、決定した前記アプリケーションを送信する送信手段として機能させることを特徴とする送信プログラム。
【請求項15】
コンピュータを、
画像を処理するアプリケーションと、前記アプリケーションの使用回数及び使用時刻とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の記憶手段が現在の時刻から所定時間後の時刻と関連付けて記憶する使用回数に基づいて、所定時間後に使用が予測される前記アプリケーションを決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した前記アプリケーションを受信する受信手段として機能させることを特徴とする受信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2009−272817(P2009−272817A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120519(P2008−120519)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】