説明

画像処理装置、同装置におけるファイル表示方法及びファイル表示プログラム

【課題】多数のファイルが存在していても、ユーザが所望のファイルを容易に探し出すことができる画像処理装置等を提供する。
【解決手段】複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示201と、サムネイル表示からなる第2の表示203の少なくとも2種類の表示態様で表示手段171に同時に表示し、ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により前記表示手段171に表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報が選択されると、選択に連動して、前記第2の表示203が更新される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、多機能デジタル画像形成装置(MFP)等の画像処理装置、同装置におけるファイル表示方法及びファイル表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置に保存されたファイルの中からユーザが所望のファイルを探すためには、分類分けされたフォルダをユーザがたどっていき、ファイル名、作成日時等の情報を基に探す方法が一般的である。
【0003】
また、ファイルの内容を視覚的に確認する方法として、ファイルのサムネイル表示とアイコンによるプロパティを表示する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−17592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、多くの人が同じフォルダを共有する場合、例えば前記MFPで文書をスキャンした画像ファイルや、受信したファクシミリファイル等を共有するような場合には、それぞれのファイルに対してフォルダ分けを行うことや、ファイル名を付することが容易でなく、装置が自動的にファイル名を付して保存する場合も多い。このような場合、同じフォルダに同じような名前のファイルが多数存在することになる。このため、ユーザは所望のファイルを、ファイル名、作成日時等の情報を基に探すのは困難である。
【0006】
また、特許文献1のように、ファイルのサムネイル表示を行えば、ファイル内容を視覚的に確認できるが、同じフォルダに多数のファイルが存在する場合は、操作パネル等の表示部に一度に表示できるファイル数が少ないため、やはり所望のファイルを探し出すのが容易でなかった。
【0007】
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、多数のファイルが存在していても、ユーザが所望のファイルを容易に探し出すことができる画像処理装置及び同装置におけるファイル表示方法を提供し、さらには前記ファイル表示方法を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのファイル表示プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で同時に表示する表示手段と、ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により前記表示手段に表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報を選択する選択手段と、前記選択手段による前記第1の表示により表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(2)前記選択手段により、前記第1の表示により表示されたファイルが選択されると、前記表示制御手段は、選択されたファイルの第2の表示であるサムネイルを他のファイルのサムネイルとは異なる表示形態で表示する前項1に記載の画像処理装置。
(3)前記選択手段により選択されたファイルのプロパティがさらに選択されたときに、選択されたファイルのプロパティを基準としてファイルのソートを行うソート手段を備え、前記表示制御手段は、第2の表示であるサムネイルを前記ソート手段によるソート結果に基づいて表示する前項2に記載の画像処理装置。
(4)前記表示されるサムネイルの数が少ない場合には、前記表示制御手段はサムネイルを拡大表示する前項3に記載の画像処理装置。
(5)前記表示制御手段は、同一プロパティのファイル群毎にセパレータで区切ってサムネイルを表示する前項3または4に記載の画像処理装置。
(6)前記ファイルのプロパティがファイルの種類であり、前記ソート手段は、前記ファイルの種類に基づいてファイルをソートすると共に、ファイルに含まれている他のファイルの種類についてもソートする前項3または4に記載の画像処理装置。
(7)前記ファイルのプロパティがファイルの画像処理装置における受信情報であり、前記ソート手段は、前記受信情報に基づいてファイルをソートする前項3または4に記載の画像処理装置。
(8)前記ファイルのプロパティがファイルの画像処理装置における操作情報であり、前記ソート手段は、前記操作情報に基づいてファイルをソートする前項3または4に記載の画像処理装置。
(9)複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で表示手段に同時に表示する表示ステップと、ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により表示された前記ファイル及び/または前記プロパティ情報を選択する選択ステップと、前記選択ステップにおける前記第1の表示により表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する表示制御ステップと、を備えたことを特徴とする画像処理装置におけるファイル表示方法。
(10)複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で表示手段に同時に表示する表示ステップと、ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により表示された前記ファイル及び/または前記プロパティ情報を選択する選択ステップと、前記選択ステップにおける前記第1の表示により表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する表示制御ステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのファイル表示プログラム。
【発明の効果】
【0009】
前項(1)に記載の発明によれば、複数のファイルのそれぞれが、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で表示手段に同時に表示される。ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により表示手段に表示されたファイル及び/またはプロパティ情報が選択されると、前記第1の表示により表示されたファイル及び/またはプロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示が更新されるから、ユーザは第1の表示の中からファイル及び/またはプロパティ情報を選択し、更新された第2の表示を見ながら、必要に応じてこの操作を繰り返すことで、容易に所望のファイルを探し出すことができる。
【0010】
前項(2)に記載の発明によれば、第1の表示により表示されたファイルが選択されると、選択されたファイルの第2の表示であるサムネイルが他のファイルのサムネイルとは異なる表示形態で表示されるから、ユーザは選択したファイルの内容を容易に確認することができる。
【0011】
前項(3)に記載の発明によれば、選択されたファイルのプロパティがさらに選択されたときに、選択されたファイルのプロパティを基準としてファイルのソートが行われ、ソート結果に基づいて、第2の表示であるサムネイルが表示されるから、ユーザは探しているファイルのプロパティが予めわかっていれば、同一のプロパティを有する任意のファイルを選択するとともに、プロパティを選択することで、例えば同一のあるいは関連するプロパティを有するファイルがソートされファイルのサムネイルが表示される。従って、サムネイルとして表示されたファイルの中に所望のファイルが含まれている可能性が高くなり、所望のファイルを容易に探し出すことができる。
【0012】
前項(4)に記載の発明によれば、表示されるサムネイルの数が少ない場合には、サムネイルが拡大表示されるから、ユーザは目的のファイルをより探しやすくなる。
【0013】
前項(5)に記載の発明によれば、同一プロパティのファイル群毎にセパレータで区切ってサムネイルが表示されるから、ユーザはファイルを種類毎に認識しやすくなり、目的のファイルをさらに探しやすくなる。
【0014】
前項(6)に記載の発明によれば、ファイル種類に基づいてファイルがソートされ、さらにファイルに含まれる他のファイルの種類についてもソートされる。
【0015】
前項(7)に記載の発明によれば、ファイルの受信情報に基づいてファイルがソートされる。
【0016】
前項(8)に記載の発明によれば、ファイルの操作情報に基づいてファイルがソートされる。
【0017】
前項(9)に記載の発明によれば、ユーザは第1の表示の中からファイル及び/またはプロパティ情報を選択し、更新された第2の表示を見ながら、必要に応じてこの操作を繰り返すことで、容易に所望のファイルを探し出すことができる。
【0018】
前項(10)に記載の発明によれば、複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で表示手段に同時に表示し、ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により表示手段に表示されたファイル及び/またはプロパティ情報を選択し、前記第1の表示により表示されたファイル及び/またはプロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置としての画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像形成装置の表示部に表示された第1の表示において、ファイルが選択されたときの画面を示す図である。
【図3】さらにファイルのプロパティが選択されたときの画面を示す図である。
【図4】ファイルのプロパティが選択されたときの別の画面例を示す図である。
【図5】ファイル表示モードにおける画像処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置としての画像形成装置である。
【0022】
この画像形成装置1は、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、スキャン機能等の機能を有する前述した多機能デジタル複合機であるMFPからなる。
【0023】
画像形成装置1はCPU11と、ROM12と、RAM13と、スキャナ部14と、記憶部15と、プリンタ部16と、操作パネル17と、ネットワークコントローラ(N1C)18等を備えている。
【0024】
前記CPU11は、画像形成装置1の全体を統括制御する他に、この実施形態では、記憶部15に記憶されている多数のファイルについての表示状態を制御する。具体的な制御内容は後述する。
【0025】
前記ROM12は、CPU11の動作プログラム等を格納するメモリである。
【0026】
前記RAM13は、CPU11が動作プログラムに基づいて動作する際の作業領域を提供するメモリである。
【0027】
前記スキャナ部14は、原稿台(図示せず)に置かれた原稿の画像を読み取り、画像データに変換する読み取り手段である。
【0028】
前記記憶部15は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの不揮発性の記憶デバイスにより構成されている。この記憶部15には、ユーザ端末から送信された画像データや文書データからなるファイル、スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データからなるファイル、ファクシミリ受信ファイル等、各種のファイルが保存されている。なお、この実施形態では、ファイルの保存時にファイルの名称を画像形成装置が自動的に作成するとともに、作成されたファイル名称と同じく画像処理装置で自動的に付与されたファイルのプロパティ(属性)とがファイルと関連付けて記憶部15に保存される。
【0029】
前記プリンタ部16は、前記スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データやユーザ端末からのプリントデータ等を、指示されたモードに従って印刷するものである。
【0030】
前記操作パネル17は、各種入力操作等のために使用されるものであり、液晶等からなる表示部171と、テンキー、スタートキー、ストップキー等のハードキーを有するキー入力部172とを備えている。
【0031】
前記ネットワークコントローラ18は、ネットワーク上の他の画像形成装置や、その他の外部機器例えばユーザ端末等との間での通信を制御するものである。
【0032】
図2は、操作パネル17の表示部171に表示されたファイルリストの表示画面の一例を示す図である。
【0033】
画像形成装置1において、図示しないモード設定ボタンによりファイルの一覧表示モードを設定すると、図2に示す画面が表示される。
【0034】
図2の画面では、画面の左側領域D1に、第1の表示として、複数のファイル201の名称がファイルのプロパティ(属性)とともに一覧表示されている。なお、ファイル名称は前述したように、画像形成装置により自動的に作成される。もちろん、ユーザがファイル名称を作成しても良い。
【0035】
この実施形態では、ファイルリストの上方のプロパティ項目表示部202に表示されているように、プロパティとしてファイルの種類、保存年月日が設定されている。ファイルの種類はファイルの拡張子で識別され、例えば「JPEG」ファイル、「TIFF」ファイル、マイクロソフト社製のワープロソフトである「ワード」で作成されたファイルであることを示す「doc」ファイル等がある。どのようなプロパティを表示するかはデフォルトで設定されていても良いし、管理者等が設定しても良い。
【0036】
一方、図2の画面の右側領域D2には、第2の表示として、各ファイルのサムネイル203が表示されている。
【0037】
図2の画面の左側領域D1において、ユーザがいずれかのファイル201aを選択すると(図2では選択されたファイルを斜線で示している)、右側領域D2において、対応するファイルのサムネイル203aが反転表示される(図2では枠を付して表示している)。また、ユーザが他のファイルを選択すると、右側領域D2において、選択された別のファイルのサムネイルが反転表示され、先に選択されたファイルのサムネイルの表示は元に戻る。
【0038】
このように、左側領域D1においてユーザがいずれかのファイル201aを選択すると、選択に連動して、対応するファイルのサムネイル203aが右側領域D2において反転表示される、つまり右側領域D2の表示が更新されるから、ユーザは選択したファイルを容易に確認することができ、目的のファイルを探すのが容易になる。
【0039】
図3はこの発明の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、図2の画面においてユーザがファイルを選択した後、さらにユーザがプロパティ項目表示部202において、いずれかのプロパティを選択したものとする。例えばプロパティとしてファイルの種類を選択する。すると、選択されたファイル202aのファイル種類を基準として、全てのファイルがソートされる。具体的には、選択されたファイル202aと同じファイル種類である例えばJPEGファイルが抽出される。
【0040】
この実施形態では、さらにJPEGファイルの他に、JPEGファイルと同じ画像データとして近似性の高いTIFFファイルも抽出される。
【0041】
そして、抽出されたJPEGファイル及びTIFFファイルの各サムネイルが、それぞれファイル群毎にまとめられて操作パネル17の表示部171に表示される。図3の例では、右側表示領域D2の上部側にJPEGファイル群のサムネイルが、下部側にTIFFファイル群のサムネイルがそれぞれ表示されている。好ましくは、図3に示すように、表示部171の上部側のJPEGファイル群と下部側のTIFFファイル群との間にセパレータ206を表示して、ファイル群を明確に区切るのが、ユーザがファイルを種類毎に認識しやすくなり、目的のファイルをさらに探しやすくなる点で推奨される。
【0042】
また、ソートの結果、抽出されたファイル数が一定値以下の場合には、右側表示領域D2においてサムネイルを拡大表示することで、ユーザがファイルの内容をより認識しやすくしても良い。
【0043】
目的のファイルを探し出したユーザが、そのファイルのサムネイルを押下するとともに、図示しないプリントボタンを押下すると、画像形成装置はそのファイルを印刷出力する。なお、印刷ではなくユーザにより指定されたアドレスにファイルが送信される構成であっても良い。
【0044】
このように、選択されたファイルのプロパティがさらに選択されたときに、選択されたファイルのプロパティを基準としてファイルのソートが行われ、ソート結果に基づいてサムネイルが表示されるから、ユーザは探しているファイルのプロパティが予めわかっていれば、同一のプロパティを有する任意のファイルを選択するとともに、ファイル種類(拡張子)等のプロパティを選択することで、例えば同一のあるいは関連するプロパティを有するファイルがソートされファイルのサムネイルが表示される。従って、サムネイルとして表示されたファイルの中に所望のファイルが含まれている可能性が高くなり、所望のファイルを容易に探し出すことができる。
【0045】
図4はこの発明のさらに他の実施形態を示すものである。図3に示した実施形態では、ユーザがファイルを選択した後、さらにユーザがプロパティ項目表示部202において、たとえばプロパティ「ファイル種類」を選択した場合に、選択されたファイル202aのファイル種類(拡張子)を基準として、全てのファイルがソートされ、選択されたファイル202aと同じファイル種類である例えばJPEGファイルが抽出され、さらにJPEGファイルと同じ画像データとして近似性の高いTIFFファイルが抽出され、表示されるものであった。
【0046】
これに対し、図4に示す実施形態では、ユーザがファイルを選択した後、さらにユーザがプロパティ項目表示部202において、たとえばプロパティ「ファイル種類」を選択した場合に、選択されたファイル202aのファイル種類を基準として、全てのファイルがソートされるとともに、さらにファイルに貼り付け等により含まれている他のファイルの種類についてもソートされるものとなされている。具体的には、拡張子が「doc.」である前述したワード文書にJPEGファイルが貼り付け等により存在していれば、このワード文書も抽出される。ワード文書等のファイルに貼り付け等によりJPEGファイル等の他のファイルが含まれているかどうかは、例えば、圧縮方法(JPEG圧縮やTIFF圧縮のある・なし)を見て判断される。
【0047】
図4の表示部171の右側領域D2には、ソート結果が表示されており、上部側のJPEGファイル群と中段のTIFFファイル群と下部側のJPEGファイルを含むワード文書群の各サムネイルが、セパレータ207及び208により区切られた状態で、それぞれ表示されている。なお、セパレータ207及び208はなくてもよい。
【0048】
このように、この実施形態では、ファイル種類(拡張子)に基づいてファイルがソートされ、さらにファイルに含まれる他のファイルの種類についてもソートされるから、ワード文書にJPEGファイルを貼り付けたようなファイルも容易に探し出すことができる。
【0049】
なお、図3及び図4に示した実施形態では、プロパティとしてファイルの拡張子等で区別されるファイル種類が選択された場合を示したが、ファイルの保存年月日でも良い。この場合は、選択されたファイルの保存年月日と同じかあるいはこれに近い日のファイルが抽出され、サムネイルとして表示される。
【0050】
また、図示は省略したが、プロパティがファイルの画像形成装置における受信情報またはファイルの画像形成装置における操作情報であり、この受信情報または操作情報に基づいてファイルをソートするものとしても良い。受信情報としては、例えば送信ユーザ、受信日時、受信プロトコル、ポーリング受信などの各情報を挙げることができ、操作情報としては操作ユーザ、プリントの有無、記憶領域であるボックスの名称等の各情報がある。そして、いずれかの情報をユーザが選択することで、選択された情報を基に全てのファイルがソートされる構成としても良い。例えば、送信ユーザが選択されると、送信ユーザが同一であるファイルが抽出され、サムネイルとして表示される。
【0051】
次に、ファイル表示モードにおける画像形成装置の動作を、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、この動作は、CPU11がROM12等の記録媒体に記録された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0052】
ステップS01では、左側表示領域D1においてファイルが選択されたかどうかを判断する。選択されなければ(ステップS01でNO)、選択されるのを待つ。選択されると(ステップS01でYES)、ステップS02で、右側表示領域D2において、選択されたファイルのサムネイルを反転表示する。
【0053】
ついで、ステップS03では、プロパティが選択されたかどうかを判断し、選択されると(ステップS03でYES)、ステップS04で、選択されたプロパティを基に全てのファイルをソートし、ステップS05で、抽出されたファイルの数は一定値以下かどうかを判断する。一定値以下であれば(ステップS05でYES)、ステップS06でサムネイルを拡大して表示した後、ステップS08に進む。一定値以下でなければ(ステップS05でNO)、ステップS07でサムネイルを通常サイズで表示した後、ステップS08に進む。
【0054】
一方、ステップS03でプロパティが選択されなかった場合も(ステップS03でNO)、ステップS08に進む。
【0055】
ステップS08では、サムネイルが選択されたかどうかを判断し、選択されれば(ステップS08でYES)、ステップS09で、選択されたサムネイルについてプリント等のジョブを実行し、処理を終了する。サムネイルが選択されていなければ(ステップS08でNO)、ステップS10で、ファイル表示モードの終了がユーザにより指示されたかどうかを判断する。指示されていなければ(ステップS10でNO)、ステップS01に戻る。指示されていれば(ステップS10でYES)、処理を終了する。
【符号の説明】
【0056】
1 画像形成装置(画像処理装置)
11 CPU
12 ROM
14 スキャナ部
15 記憶部
17 操作パネル
171 表示部
201 ファイル
202 プロパティ項目表示部
203 サムネイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で同時に表示する表示手段と、
ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により前記表示手段に表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報を選択する選択手段と、
前記選択手段による前記第1の表示により表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記選択手段により、前記第1の表示により表示されたファイルが選択されると、前記表示制御手段は、選択されたファイルの第2の表示であるサムネイルを他のファイルのサムネイルとは異なる表示形態で表示する請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記選択手段により選択されたファイルのプロパティがさらに選択されたときに、選択されたファイルのプロパティを基準としてファイルのソートを行うソート手段を備え、
前記表示制御手段は、第2の表示であるサムネイルを前記ソート手段によるソート結果に基づいて表示する請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記表示されるサムネイルの数が少ない場合には、前記表示制御手段はサムネイルを拡大表示する請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、同一プロパティのファイル群毎にセパレータで区切ってサムネイルを表示する請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記ファイルのプロパティがファイルの種類であり、前記ソート手段は、前記ファイルの種類に基づいてファイルをソートすると共に、ファイルに含まれている他のファイルの種類についてもソートする請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記ファイルのプロパティがファイルの画像処理装置における受信情報であり、前記ソート手段は、前記受信情報に基づいてファイルをソートする請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記ファイルのプロパティがファイルの画像処理装置における操作情報であり、前記ソート手段は、前記操作情報に基づいてファイルをソートする請求項3または4に記載の画像処理装置。
【請求項9】
複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で表示手段に同時に表示する表示ステップと、
ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により表示された前記ファイル及び/または前記プロパティ情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおける前記第1の表示により表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する表示制御ステップと、
を備えたことを特徴とする画像処理装置におけるファイル表示方法。
【請求項10】
複数のファイルのそれぞれを、少なくとも1つのプロパティ情報の表示を含む第1の表示と、サムネイル表示からなる第2の表示の少なくとも2種類の表示態様で表示手段に同時に表示する表示ステップと、
ユーザの操作に基づいて、前記第1の表示により表示された前記ファイル及び/または前記プロパティ情報を選択する選択ステップと、
前記選択ステップにおける前記第1の表示により表示されたファイル及び/または前記プロパティ情報の選択に連動して、前記第2の表示を更新する表示制御ステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのファイル表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−100340(P2011−100340A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255147(P2009−255147)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】