説明

画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム

【課題】3次元動画像および超音波動画像の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成して表示する。
【解決手段】周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および超音波動画像を取得し、両動画像を構成する複数のフレーム画像から周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出し、両動画像の周期的運動のフェーズを取得するとともに3次元動画像および超音波動画像の少なくとも一方については抽出された特徴部の形態に基づいてフェーズを取得し、抽出した特徴部と取得したフェーズに基づいて、3次元動画像および超音波動画像を構成する各フレーム画像の特徴部の位置およびフェーズを対応付けし、対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、3次元動画像および超音波動画像の対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CT装置やMRI装置により撮影された3次元の動画像と超音波診断装置により撮影された2次元または3次元の動画像を位置合わせして表示する画像処理装置及び画像処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野において、心臓などの所定の周期的運動を行う患者の部位に対しCT装置やMRI装置などの空間分解能やコントラスト分解能に優れるモダリティにより撮影された詳細な3次元動画像が画像診断に広く用いられている。
【0003】
一方、超音波診断装置により撮影される超音波動画像も、被爆等の問題がなく簡易な装置で検査することができるとともに血流による超音波の反射に基づいて血流の流れについても情報を取得することができるため、画像診断において有効である。また、超音波診断技術の発達により、超音波動画像として、被写体の所定の2次元断面について取得した従来の超音波動画像に加え、被写体の3次元画像についての超音波動画像も利用できるようになってきた。
【0004】
医師らは、上記両動画像の長所を利用するために、両動画像の撮影時に同時に取得した各心電図データに基づいて両動画像の心臓の拍動のフェーズを一致させた状態で表示し、一方の画像を参照しつつ、ユーザのマニュアル操作により他方の画像の表す位置や方向を一方の画像と同じになるように変化させて、同じ位置およびフェーズを表す両動画像をディスプレイに比較可能に表示して画像診断を行っている。しかしながら、被写体に対して固定された位置や向きで撮影されるCT画像またはMR画像に対し、超音波プローブを任意の角度で被写体に押し当てた状態で撮像された超音波画像は被写体に対する相対的な位置や方向の特定が難しく、さらに両動画像から同じフェーズに対応するフレーム画像を特定する必要があるため、両動画像を比較可能に表示するための時間と労力が大きな負担となっていた。
【0005】
特許文献1には、被検部位の超音波画像データから所定の特徴部、たとえば血流像を含む血管領域を抽出し、事前に取得されたMR画像の所定の特徴部に対して超音波画像の対応する特徴部を位置合わせし、所定の特徴部が一致するように超音波画像に合わせてMR画像を補正し、補正したMR画像と超音波画像を重ね合わせて表示装置に表示する技術が提案されている。
【0006】
また、特許文献2には、3次元のCT動画像と3次元の超音波動画像を心電図データによりタイミングを同期させ、超音波動画像の空間座標系をCT動画像の空間座標系に変換行列により変換して超音波画像を再構成し、再構成した両動画像を位置合わせして重ね合わせて表示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−153877号公報
【特許文献2】特開2009−22459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載された技術によれば、静止画についてCT装置により撮影された3次元画像と超音波画像を空間的に位置合わせすることができても、CT装置により撮影された3次元の動画像と超音波動画像を心臓の拍動のフェーズを対応付けることができないため、両動画像間で対応するフェーズおよび空間的位置を一致させて重ね合わせて表示することはできない。また、特許文献2に記載した技術によれば、拍動のフェーズを一致させるために両動画像の心電図データを取得する必要があるため、いずれかの画像または両動画像の心電図データが利用できない場合には、両動画像の対応するフェーズを対応付けることが難しい。
【0009】
そこで、本発明では、CT装置またはMR装置により撮影された3次元動画像と超音波動画像を、周期的運動のフェーズおよび位置を一致させて重ね合わせた画像を生成して表示することを容易にする画像処理装置、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による画像処理装置は、患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および前記部位を表す超音波動画像を取得する画像取得手段と、前記取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から前記周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出する特徴部抽出手段と、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記周期的運動のフェーズを取得するフェーズ取得手段であって、前記3次元動画像および前記超音波動画像の少なくとも一方については前記抽出された特徴部の形態に基づいて前記フェーズを取得するフェーズ取得手段と、前記抽出した特徴部と前記取得したフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像を構成する各フレーム画像の前記特徴部の位置および前記フェーズを対応付ける対応付け手段と、前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成する画像生成手段と、前記生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
本発明による画像処理方法は、患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および前記部位を表す超音波動画像を取得し、前記取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から前記周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出し、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記周期的運動のフェーズを取得するとともに前記3次元動画像および前記超音波動画像の少なくとも一方については前記抽出された特徴部の形態に基づいて前記フェーズを取得し、前記抽出した特徴部と前記取得したフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像を構成する各フレーム画像の前記特徴部の位置および前記フェーズを対応付けし、前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成し、前記生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示することを特徴とするものである。
【0012】
本発明による画像処理プログラムは、コンピュータを、患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および前記部位を表す超音波動画像を取得する画像取得手段と、前記取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から前記周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出する特徴部抽出手段と、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記周期的運動のフェーズを取得するフェーズ取得手段であって、前記3次元動画像および前記超音波動画像の少なくとも一方については前記抽出された特徴部の形態に基づいて前記フェーズを取得するフェーズ取得手段と、前記抽出した特徴部と前記取得したフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像を構成する各フレーム画像の前記特徴部の位置および前記フェーズを対応付ける対応付け手段と、前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成する画像生成手段と、前記生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示する表示制御手段として機能させることを特徴とするものである。
【0013】
ここで、本発明における「部位」は、所定の周期的運動を行う部位であれば何でもよく、代表的には心臓があげられる。また、所定の周期的運動とは、部位に含まれる各部分がそれぞれ所定の方向に所定の範囲で動作する再現性のある運動であれば何でもよく、心臓の拍動でも、肺の呼吸でも、関節の屈伸運動でもよい。また、本発明における前記周期的運動を行う部位が心臓である場合、前記特徴部は、心室、心房、心筋、心弁、心尖のいずれかであってもよい。この場合、例えば、前記フェーズ取得手段が前記心弁の開閉状態から前記フェーズを取得するものであることが好ましく、フェーズ取得手段が前記心弁のうち僧帽弁および/または大動脈弁の開閉状態から前記心臓の拡張期および/または収縮期の終了時を特定することにより前記フェーズを取得するものであることがさらに好ましい。
【0014】
また、本発明における3次元動画像は、被写体の部位の形態を表す3次元動画像であればよく、例えば、CT画像やMRI画像により撮影された3次元動画像があげられる。
【0015】
また、本発明における前記超音波動画像は、3次元動画像であってもよく、あるいは前記特徴部を含む断面を表す動画像であってもよい。
【0016】
また、本発明における「周期的運動のフェーズ」とは、周期的運動を複数の段階で表すもので、周期的運動の一周期を何段階に分けたものであってもよい。
【0017】
また、本発明における前記特徴部抽出手段は、前記特徴部を自動抽出するものであることが好ましい。
【0018】
また、本発明における前記フェーズ取得手段は、前記3次元動画像および前記超音波動画像のうち少なくとも一方について、該動画像の付帯情報からフェーズを取得するものであってもよい。
【0019】
また、本発明における前記画像生成手段は、前記3次元動画像および前記超音波動画像の付帯情報から画素間隔を取得し、取得した前記画素間隔に基づいて前記両動画像の画素間隔を一致させて前記重ね合わせ画像を生成するものであってもよい。
【0020】
また、本発明における前記画像生成手段は、血流のドップラーシフトに基づいてカラードップラー法により表された前記超音波動画像を前記3次元動画像と重ね合わせて重ね合わせ画像を生成するものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の画像処理装置、方法およびプログラムによれば、患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像およびその部位を表す超音波動画像を取得し、取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出し、3次元動画像および超音波動画像のそれぞれに周期的運動のフェーズを取得するとともに両動画像の少なくとも一方については抽出された特徴部の形態に基づいてフェーズを取得し、抽出した特徴部と取得したフェーズに基づいて、3次元動画像および超音波動画像を構成する各フレーム画像の特徴部の位置およびフェーズを対応付けし、対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、3次元動画像および超音波動画像の対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成し、生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示するものであるため、心電図データが利用できない場合であっても特徴部の形態に基づいて容易に3次元動画像及び超音波動画像の重ね合わせ画像を生成することができる。また、かかる重ね合わせ画像により、超音波動画像の解像度の低い部分を3次元動画像の高い空間解像度で補って観察対象を把握すると同時に、超音波動画像からのみ得られる情報を容易に把握することができる。このため、効率よく正確に画像診断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態における画像処理装置の概略構成を示す図
【図2】本発明の一実施形態における画像処理装置の処理の流れを示す図
【図3】本発明の一実施形態における画像処理装置により表示された重ね合わせ画像のイメージ図
【図4】本発明の一実施形態における画像処理装置の変形例により表示された重ね合わせ画像のイメージ図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像処理方法の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
図1に、本発明の一実施形態における画像処理装置6を含む病院システム1の概略構成を示す。病院システム1は、ローカルエリアネットワーク(LAN)2を介して互いに接続された検査室システム3、データサーバ4、および診断用ワークステーション(WS)6により構成される。
【0025】
検査室システム3は、被検体を撮影する各種のモダリティ32と、各モダリティから出力された画像の確認や調整を行う検査室ワークステーション(WS)31により構成される。モダリティ32としては、心臓の形態情報を表す形態画像を取得可能なモダリティであるCT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置が備えられ、さらに超音波診断装置などが備えられているものとする。これらのモダリティ32のうちCT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置は、いずれもDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格に準拠した装置であり、取得したボリュームデータに付帯情報を付し、DICOMファイルとして出力する。
【0026】
モダリティ32から出力されたファイルは、検査室WS31により、データサーバ4に転送される。データサーバ4は、高性能プロセッサと大容量メモリを備えた比較的処理能力の高いコンピュータに、データベースマネージメントサーバ(DBMS:Database Management Server)の機能を提供するソフトウェアプログラムを実装したものである。プログラムはストレージに記憶され、起動時にメモリにロードされ、プロセッサにより実行される。データサーバ4は、検査室WS31から転送されたファイルを、大容量ストレージ5に記憶させる。また、データサーバ4は、診断用WS6からの検索要求に応じて、大容量ストレージ5に記憶されている複数のファイルの中から、検索条件に適ったファイルを選出し、診断用WS6に送信する。
【0027】
診断用WS6は、標準的なプロセッサ、メモリおよびストレージを備えた汎用のワークステーションに、診断支援するための画像処理プログラムを実装したものである。画像処理プログラムは、DVD等の記録媒体から、またはネットワーク上のサーバコンピュータからのダウンロードにより、診断用WS6にインストールされる。また、診断用WS6には、ディスプレイ7と、マウス、キーボード等の入力装置8が接続されている。
【0028】
診断用WS6に実装される画像処理プログラムは、各種機能を実現するプログラムモジュール群により構成され、その中には、画像処理機能を実現するためのプログラムモジュール群が含まれている。これらのプログラムはストレージに記憶され、起動時にメモリにロードされ、プロセッサにより実行される。これにより、診断用WS6は、患者の所定の周期的運動を行う部位(心臓)を表す3次元動画像V1およびその部位を表す超音波動画像V2を取得する画像取得手段61と、取得した3次元動画像V1および超音波動画像V2を構成する複数のフレーム画像から周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部(僧帽弁MV)をそれぞれ抽出する特徴部抽出手段62と、3次元動画像V1および超音波動画像V2の周期的運動のフェーズを取得するフェーズ取得手段であって、3次元動画像V1および超音波動画像V2の少なくとも一方については抽出された特徴部の形態に基づいてフェーズを取得するフェーズ取得手段63と、抽出した特徴部と取得したフェーズに基づいて、3次元動画像V1および超音波動画像V2を構成する各フレーム画像の特徴部の位置およびフェーズを対応付ける対応付け手段64と、対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、3次元動画像V1および超音波動画像V2の対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成する画像生成手段65と、生成された重ね合わせ画像を表示装置7に表示する表示制御手段66として動作するようになる。
【0029】
図2は、本実施形態の画像処理の流れを表すフローチャートである。図3に、重ね合わせ画像の表示例を示す。図2および図3を用いて、本実施形態におけるWS6(画像処理装置)の各機能処理の流れについて、以下詳細に説明する。本実施形態では、心臓の検査を行う場合を例に説明する。
【0030】
本実施形態の処理に先立って、心臓の検査では、CT装置等を用いて1周期の拍動を含む被写体の胸部の動画撮影が行われ、撮影された3次元動画像V1(ボリュームデータ)が付帯情報を付されDICOMファイルとしてデータサーバ4に転送され、大容量ストレージ5に記憶される。ボリュームデータは、3次元空間内の濃度や密度の分布を表す多数のボクセルデータの集合で構成され、各ボクセルデータ内にX線の吸収量等が画素値として表われる。また、超音波プローブを口から食道まで挿入して超音波撮影を行う経食道心エコー法(Transesophageal echocardiography:TEE)により同じ被写体の胸部の動画撮影が行われ、撮影された3次元超音波動画像V2がデータサーバ4に転送され、大容量ストレージ5に記憶される。
【0031】
まず、初期画面において心臓の画像処理機能が選択され、所定の入力画面において患者の識別番号や検査番号などが入力されると、画像取得手段61は、入力された情報をデータサーバ4へと送信し、大容量ストレージ5に保存されているファイルの検索および転送を要求する。
【0032】
上記要求を受けたデータサーバ4は、大容量ストレージ5内のファイルを検索し、画像取得手段61に対し、要求されたファイルを転送する。画像取得手段61は、データサーバ4から転送されたファイルに含まれる3次元動画像V1および3次元超音波動画像V2を取得し、メモリに保存する(S01)。
【0033】
続いて特徴部抽出手段62は、3次元動画像V1および3次元超音波動画像V2からそれぞれ所定の特徴部として左心室LVと左心房LDの間に位置する心臓弁である僧帽弁MVを抽出する(S02)。
【0034】
ここでは、3次元動画像V1および3次元超音波動画像V2の特徴部抽出処理およびフェーズ取得処理に、Razvan Ioan Ionasec, et al., “Patient-Specific Modeling and Quantification of the Aortic and Mitral Valves From 4-D Cardiac CT and TEE”, Medical Imaging, IEEE, vol.29, 2010, pp.1636-1651に示される方法を適用する。
【0035】
特徴部抽出手段62は、上記非特許文献に記載された方法により両動画像V1、V2について、少なくとも1回の拍動周期にわたって時系列に心臓の僧帽弁MVのセグメンテーションを行い、両動画像V1、V2を構成する各フレーム画像において僧帽弁MVの輪郭上の各サンプル点の位置を特定する情報を抽出する。
【0036】
そして、フェーズ取得手段63は、両動画像V1、V2について、僧帽弁MVの輪郭上の各サンプル点の位置に基づいて各フレーム画像の心臓の拍動のフェーズを取得する(S03)。
【0037】
ここで、心臓の拍動は、その1周期が収縮期と拡張期から構成される。そして、収縮期が終了時に、大動脈弁AVが開いた状態から閉じた状態になるとともに僧帽弁MVが閉じた状態から開き始める。また、拡張期の終了時に、僧帽弁MVが閉じた状態になるとともに大動脈弁が閉じた状態から開き始める。フェーズ取得手段63は、この性質を利用して、拡張期の終了時と収縮期の終了時を特定することにより、心臓の拍動のフェーズを特定する。
【0038】
本実施形態では、上記非特許文献に記載された方法により所定の時間間隔ごとに両動画像V1、V2の僧帽弁MVの形態を所定のパラメータによって取得し、この僧帽弁MVの形態に基づいて僧帽弁MVの開閉状態を特定し、僧帽弁MVの開閉状態に対応する心臓の拍動のフェーズを取得する。ここで、本実施形態では、両動画像V1、V2においてそれぞれ、僧帽弁MVの開閉状態と、僧帽弁MVの形態を表す所定のパラメータが対応付けられて記憶されている。フェーズ取得手段63は、各動画像V1、V2ごとに、僧帽弁MVが開いた状態から閉じた状態に変化したフレームを心臓の拍動の拡張期の終了時に対応するフレームとして特定する。また、フェーズ取得手段63は、各動画像V1、V2ごとに、僧帽弁MVが閉じた状態から開いた状態(開き始めた状態)に変化したフレームを心臓の拍動の収縮期の終了時に対応するフレームとして特定する。なお、例えば、僧帽弁MVの形態を表す所定のパラメータとして、僧帽弁MVの輪郭上の特定の複数のサンプル点間の距離などが考えられる。
【0039】
そして、対応付け手段64は、両動画像V1、V2について、両動画像V1、V2の収縮期および拡張期の終了時のフェーズがそれぞれ一致するように、必要に応じて時間軸方向の補間処理を行って、両動画像を構成する各フレームを時間的に互いに対応付ける。ここでは、同じフェーズを表すフレーム画像同士を互いに対応付けるとともに、対応付けられたフレーム画像同士で同一の特徴の空間的位置を対応付ける。(S04)。
【0040】
対応付け手段64は、上記処理において3次元動画像V1と3次元超音波動画像V2の1周期を表すフレーム数が異なる場合は、1周期を表すフレーム数が少ない方の動画像を基準として対応付けを行う。例えば、必要に応じて、1周期を表すフレーム数が多い動画像のフレームを適宜間引く処理を行う。また、対応付けるフレーム間でフェーズが少しずれている場合に、周知の方法により両動画像の対応するフレーム画像のフェーズを一致させるように補間処理を行ってもよい。例えば、一方の動画像を構成するフレーム画像のフェーズを取得し、他方の動画像のフレーム画像からこのフェーズの前後のフレーム画像を用いて、取得したフェーズに応じた形態の変形を周知の方法により補間したフレーム画像を生成し、フェーズを一致させて一方の動画像のフレーム画像と他方の動画像から生成したフレーム画像を対応付けることが考えられる。
【0041】
画像生成手段65は、上述の処理により3次元動画像V1から抽出した一連のフレーム画像についてボリュームレンダリング画像を生成するとともに、3次元超音波動画像V2から抽出した一連のフレーム画像について、対応付け手段64により対応付けられた特徴部の位置、方向、サイズが一致するように3次元超音波動画像V2の座標系を3次元動画像V1の座標系に変換した画像を生成し、周知の方法により生成した両動画像V1、V2の重ね合わせ画像を生成してストレージ5に記憶する(S05)。
【0042】
詳細には、画像生成手段65は、対応付け手段64が対応付けた位置に基づいて、同一の特徴の空間的位置を一致させるように一方の座標系を他方の座標系に変換し、変換した座標系において、同一の特徴の空間的位置、方向、サイズを一致させるように適宜補正を行って、空間的位置合わせを行う。なお、対応付け手段64は、空間的位置の位置合わせの際に、3次元動画像V1および3次元超音波動画像V2の画素範囲(Pixel Spacing)情報をそれぞれDICOMのヘッダ情報から取得し、画素範囲情報に基づいて両動画像V1、V2を適宜拡大または縮小して、3次元動画像V1および3次元超音波動画像V2から抽出した一連のフレーム画像の画素範囲を一致させる。
【0043】
また、本実施形態における画像生成手段65は、図3に示すように、3次元動画像V1に基づく画素値を所定の透明度でボリュームレンダリング法により表すとともに、図3の矢印Cに示すように3次元超音波動画像V2に基づいて画素値および血流の方向を周知のドップラーカラー法により表す重ね合わせ画像を生成する。
【0044】
なお、画像生成手段65は、3次元動画像V1および3次元超音波動画像V2から抽出した一連のフレーム画像の重ね合わせ画像の生成方法として、同一の特徴の空間的位置、方向、サイズを一致させるように両動画像V1、V2から抽出した一連のフレーム画像の重ね合わせ表示を行えるものであれば、各種の周知の生成法を適用可能である。
【0045】
表示制御手段66は、画像生成手段65に生成された重ね合わせ画像を取得し、図3に示すように、重ね合わせ画像をディスプレイ7に表示させる(S06)。
【0046】
以上、本実施形態によれば、3次元動画像V1および超音波動画像V2の特徴部の形態に基づいて、所定の動作を行う部位の周期的運動のフェーズを取得し、両動画像のフェーズを一致させるとともに、両動画像の特徴部の位置に基づいて空間的な位置合わせを行うため、両動画像のいずれかが心電図データなどを利用できない場合であっても、両動画像を好適に対応付けることができる。また、対応付けた両動画像の重ね合わせ画像を生成して表示することにより、ユーザらは、超音波動画像V2の解像度の低い部分を3次元動画像V1の高い空間解像度で補って観察対象を把握すると同時に、超音波動画像からのみ得られる情報を容易に把握することができる。このため、効率よく正確に画像診断を行うことができる。
【0047】
本実施形態では、血流のドップラーシフトに基づいてカラードップラー法により表された超音波動画像V2を3次元動画像V1と重ね合わせた重ね合わせ画像を表示するため、3次元動画像により高空間解像度で対象部位を把握すると同時に、超音波動画像からのみ得られる血流情報の両方を容易に直感的に把握することができ、好ましい。
【0048】
また、本実施形態では、3次元動画像および3次元超音波動画像から自動認識処理により特徴部の形態を抽出するために、ユーザのマニュアル操作による特徴部の抽出の労力を要さず、効率よく容易に特徴部の形態が抽出できる。
【0049】
また、周期的運動を行う部位が心臓であり、所定の特徴部が心弁であるため、心臓の周期的運動を心弁の開閉状態により精度良く特定でき、フェーズを好適に取得することができる。また、フェーズ取得手段が心弁のうち僧帽弁および/または大動脈弁の開閉状態から心臓の拡張期および/または収縮期の終了時を特定することによりフェーズを取得するため、心臓の拍動に応じた特徴部の形態の変化の性質を好適に利用して、心臓の周期的運動をより精度良く特定できる。また、本実施形態においては、対応付け手段64が、両動画像V1、V2について、複数の心臓の拍動のフェーズ(収縮期の終了時および拡張期の終了時)を一致させているため、より正確に両動画像V1、V2の対応付けができる。
【0050】
また、本実施形態では、3次元動画像V1および超音波動画像V2の両方について自動認識処理によりフェーズを取得するため、容易に精度良くフェーズを取得して対応付けることができる。また、3次元動画像および3次元超音波動画像の一方について、特徴部の形態により周期的運動のフェーズを特定し、他方についてDICOMなどのヘッダ情報によりフェーズを取得してもよい。この場合には、一方についてのみ自動認識処理を適用することにより計算負荷の増加を抑制できるとともに効率よく両動画像のフェーズを取得することができる。
【0051】
また、画像生成手段65は、3次元動画像V1および超音波動画像V2の付帯情報から画素間隔を取得し、取得した画素間隔に基づいて両動画像の画素間隔を一致させて重ね合わせ画像を生成するものであるため、両動画像について画素間隔を容易に取得できるため、容易に精度良く両動画像のサイズを一致させて重ね合わせ画像を生成することができる。
【0052】
また、本実施形態では、CT装置またはMRI装置により撮影された3次元動画像V1と3次元の超音波動画像V2とに基づいて、上記画像処理を行うため観察対象をより詳細に把握できる。
【0053】
また、本実施形態による特徴部抽出処理には、Yefeng Zheng, et al., “Four-Chamber Heart Modeling and Automatic Segmentation for 3D Cardiac CT Volumes Using Marginal Space Learning and Steerable Features”, Medical Imaging, IEEE, vol.27, 2008, pp.1668-1681に示される方法を適用してもよい。なお、特徴部抽出手段62は、構造物の特徴部を2つの3次元動画像V1、V2から抽出できる方法であれば、周知の種々の方法を適用することができる。例えば、ユーザが手動で心弁部などの特徴部の位置や形状を各3次元動画像V1、V2ごとにマウス等により入力して、かかる入力を取得して、特徴部の位置や形状を抽出してもよい。
【0054】
また、フェーズ取得手段63は、収縮期が終了する際に、大動脈弁AVが開いた状態から閉じた状態になるとともに僧帽弁MVが閉じた状態から開き始め、拡張期の終了時には、僧帽弁MVが閉じた状態になるとともに大動脈弁が閉じた状態から開き始めるという性質を利用するいかなる方法で心臓の拍動のフェーズを判断してもよい。例えば、僧帽弁MVが閉じた状態から開き始めてから(収縮期の終了時)、再度閉じた状態から開き始める(収縮期の終了時)までを心臓の拍動の1周期として検出して、両画像V1、V2を収縮期の終了時のフェーズが一致するように対応付けてもよく、僧帽弁MVが開いた状態から閉じた状態になってから(拡張期の終了時)、再度僧帽弁MVが開いた状態から閉じた状態になる(拡張期の終了時)までを心臓の拍動の1周期として検出して、両画像V1、V2を拡張期の終了時のフェーズが一致するように対応付けてもよい。また、例えば、僧帽弁MVに替えて大動脈弁AVの開閉状態により、拍動のフェーズを判断してもよく、僧帽弁MVの開閉状態および大動脈弁AVの開閉状態の両方の情報を重み付けして用いることにより拍動のフェーズを判断してもよい。
【0055】
また、所定の特徴部として、図3に示すような左心室LV、左心房LA、右心室RV、右心房RA、心弁MV、AV、PV、TV、心尖AC、などの種々の特徴のいずれかまたはこれらの任意の組合せにより、本実施形態と同様に心臓の拍動のフェーズに応じた形態の周期的変化に基づいて、心臓の周期的運動を特定した場合には、複数の情報に基づくためより精度良くフェーズを取得することができる。
【0056】
また、フェーズ取得手段63は、両動画像V1、V2のうち、複数周期の周期的運動を含むものに関しては、複数の周期のうち、両動画像V1、V2の対応付けに用いる周期を任意に指定可能である。本実施形態によるフェーズ取得手段63は、マウスやキーボードによりユーザの入力を受け付けて、周知の任意の方法により複数の周期のうち1つの周期を特定するものとする。例えば、3次元動画像V1または3次元超音波動画像V2に含まれる複数の周期に対応する周期選択ボタンを表示し、ユーザの周期選択を受け付けてもよく、3次元動画像V1または3次元超音波動画像V2に含まれる複数の周期の開始時間をキーボード等が入力されるように促し、入力を受け付けて周期選択を行ってもよい。
【0057】
図4は、上記実施形態の変形例による重ね合わせ画像の表示例である。上記実施形態では、3次元超音波動画像V2を例に説明したが、当業者にとっては明らかであるように、図4に示すよう断面Pのように、心室LV、RVや心房LA、RAや心弁MV、AV、PV、TVや心尖ACなどの部位に含まれる認識可能な特徴を表す断面を表すものであれば、2次元動画像でも同様に本発明を適用可能である。特徴部を含む所定の断面において、CT装置またはMR装置により撮影された高空間解像度の画像を観察できると同時に血流の情報など超音波診断装置により撮影された2次元動画像にのみ得られる情報も同時に把握できるため、容易かつ正確に画像診断を行うことができる。
【0058】
なお、本実施形態に限られず、所定の部位は、所定の周期的な運動を行う部位であれば何でもよく、膝の屈伸運動のような所定の周期的動作を行う関節のような部位であってもよい。膝などの屈伸運動に本発明を適用する場合には、膝関節を構成する1つ以上の部位をセグメント化し、例えば、大腿骨と頸骨の所定点間の距離など、セグメント化された各部位から膝の屈伸状態を表すパラメータを取得し、屈伸状態を表すパラメータに基づいて曲げた状態から伸ばした状態までのフェーズを取得することが考えられる。
【0059】
なお、CT装置またはMRI装置により撮影された3次元動画像V1と超音波動画像V2との位置合わせは、超音波動画像V2の座標系にCT装置またはMRI装置により撮影された3次元動画像V1の座標系を変換するものであってもよい。
【0060】
また、対応付け手段64は、CT装置またはMRI装置により撮影された3次元動画像V1と超音波動画像V2とのフェーズの対応付けを、1回の周期的運動の一部についてのみ行ってもよく、1回の周期的運動について行ってもよく、複数の周期的運動について行ってもよい。
【0061】
また、各実施形態において、本発明の画像処理プログラムが一台の診断用WSに実装されて画像処理装置として機能する場合について説明したが、画像処理プログラムを複数台のコンピュータに分散させてインストールして、複数台のコンピュータが画像処理装置として機能するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 病院システム
3 検査室システム
4 データサーバ
5 大容量ストレージ
6 診断用ワークステーション
7 ディスプレイ
8 入力装置
32 モダリティ
61 画像取得手段
62 特徴部抽出手段
63 フェーズ取得手段
64 対応付け手段
65 画像生成手段
66 表示制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および前記部位を表す超音波動画像を取得する画像取得手段と、
前記取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から前記周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出する特徴部抽出手段と、
前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記周期的運動のフェーズを取得するフェーズ取得手段であって、前記3次元動画像および前記超音波動画像の少なくとも一方については前記抽出された特徴部の形態に基づいて前記フェーズを取得するフェーズ取得手段と、
前記抽出した特徴部と前記取得したフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像を構成する各フレーム画像の前記特徴部の位置および前記フェーズを対応付ける対応付け手段と、
前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成する画像生成手段と、
前記生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記特徴部抽出手段は、前記特徴部を自動抽出するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記周期的運動を行う部位は心臓であり、前記特徴部は、心室、心房、心筋、心弁、心尖のいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記フェーズ取得手段が前記心弁の開閉状態から前記フェーズを取得するものであることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記フェーズ取得手段が前記心弁のうち僧帽弁および/または大動脈弁の開閉状態から前記心臓の拡張期および/または収縮期の終了時を特定することにより前記フェーズを取得するものであることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記フェーズ取得手段は、前記3次元動画像および前記超音波動画像のうち少なくとも一方について、該動画像の付帯情報から前記フェーズを取得するものであることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記画像生成手段は、前記3次元動画像および前記超音波動画像の付帯情報から画素間隔を取得し、取得した前記画素間隔に基づいて前記両動画像の画素間隔を一致させて前記重ね合わせ画像を生成するものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記画像生成手段は、血流のドップラーシフトに基づいてカラードップラー法により表された前記超音波動画像を前記3次元動画像と重ね合わせて重ね合わせ画像を生成するものであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記超音波動画像が、前記特徴部を含む断面を表す動画像であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の画像処理装置。
【請求項10】
患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および前記部位を表す超音波動画像を取得し、
前記取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から前記周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出し、
前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記周期的運動のフェーズを取得するとともに前記3次元動画像および前記超音波動画像の少なくとも一方については前記抽出された特徴部の形態に基づいて前記フェーズを取得し、
前記抽出した特徴部と前記取得したフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像を構成する各フレーム画像の前記特徴部の位置および前記フェーズを対応付けし、
前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成し、
前記生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示することを特徴とする画像処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
患者の所定の周期的運動を行う部位を表す3次元動画像および前記部位を表す超音波動画像を取得する画像取得手段と、
前記取得した3次元動画像および超音波動画像を構成する複数のフレーム画像から前記周期的運動に応じて形態が変化する所定の特徴部をそれぞれ抽出する特徴部抽出手段と、
前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記周期的運動のフェーズを取得するフェーズ取得手段であって、前記3次元動画像および前記超音波動画像の少なくとも一方については前記抽出された特徴部の形態に基づいて前記フェーズを取得するフェーズ取得手段と、
前記抽出した特徴部と前記取得したフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像を構成する各フレーム画像の前記特徴部の位置および前記フェーズを対応付ける対応付け手段と、
前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズに基づいて、前記3次元動画像および前記超音波動画像の前記対応付けられた特徴部の位置およびフェーズを一致させた重ね合わせ画像を生成する画像生成手段と、
前記生成された重ね合わせ画像を表示装置に表示する表示制御手段として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−245221(P2012−245221A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120352(P2011−120352)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】