説明

画像処理装置

【課題】書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを得ることが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】このPC10(画像処理装置)は、人の目視による文字認識率のユーザによる入力を受付可能なユーザ入力受付部11cと、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行うフィルタリング処理部11bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置に関し、特に、画像処理部を備える画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理部を備える画像処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、入力画像データから解像度の低い画像データを生成する画像処理部を備える画像処理装置が開示されている。この画像処理装置では、入力画像データは、予め設定された複数の異なる解像度の画像データに変換される。そして、変換された複数の画像データのそれぞれに対してOCR(Optical Character Recognition)処理による文字認識が行われ、そのOCR処理による文字認識結果に基づいて、所定の目的に適した1つの画像データが選択されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−316077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1では、OCR処理による文字認識結果のみに基づいて画像処理を行っている。ここで、一般に、OCR処理による文字認識結果と、人の目視による文字認識結果とは大きく異なっている一方、OCR処理による文字認識結果よりも人の目視による文字認識結果の方が重要な意味を持つ場合がある。たとえば、書籍データの試し読みサービスを提供するために、サービスの提供者が書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを生成したい場合では、OCR処理による文字認識結果よりも人の目視による文字認識結果の方が重要な意味を持つ。この場合、OCR処理による文字認識結果のみに基づいて画像処理を行う上記特許文献1の画像処理装置では、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データが得られないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを得ることが可能な画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
この発明の一の局面による画像処理装置は、人の目視による文字認識率のユーザによる入力を受付可能な入力受付手段と、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行う画像処理部とを備える。
【0008】
この一の局面による画像処理装置では、上記のように、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行う画像処理部を備えている。これにより、画像処理装置のユーザは、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な人の目視による文字認識率を入力することにより、入力した文字認識率に適合するように文字認識率を低下させる画像処理を画像処理部に行わせることができる。その結果、画像処理装置のユーザは、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを得ることができる。なお、画像処理装置のユーザとは、書籍データの試し読みサービスの提供者のことである。
【0009】
上記一の局面による画像処理装置において、好ましくは、書籍データのうちの文字データを解析することによって文字認識を行う読取部と、画像処理部により画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する読取部の文字認識率に基づいて、画像処理部により画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断する判断部とをさらに備える。このように構成すれば、読取部により機械的に行われた文字認識の結果である読取部の文字認識率に基づいて、画像処理部により画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率が画像処理装置のユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かの判断が判断部により自動的に行われる。これにより、画像処理装置のユーザは、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを容易に得ることができる。
【0010】
この場合、好ましくは、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率と、書籍データのうちの文字データに対する読取部の文字認識率とを対応付けるデータベースを記憶する記憶部をさらに備え、判断部は、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率と、データベースとに基づいて、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に対応する読取部の文字認識率を取得するとともに、取得した読取部の文字認識率と、画像処理部により画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する読取部の文字認識率とを比較することにより、画像処理部により画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断するように構成されている。このように構成すれば、読取部の文字認識率と人の目視による文字認識率とが異なっていても、判断部がデータベースを参照することにより、読取部の文字認識率と人の目視による文字認識率との対応関係を取得することができるので、画像処理部により画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率を、画像処理装置のユーザにより入力された人の目視による文字認識率に容易に適合させることができる。
【0011】
上記一の局面による画像処理装置において、好ましくは、書籍データは、文字データと画像データとにより構成されており、画像処理部は、予め設定された複数のフィルタのうち、ユーザにより選択されたフィルタを使用してフィルタリング処理を行うことにより、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データのうちの文字データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行うように構成されており、入力受付手段は、人の目視による文字認識率のユーザによる入力に加えて、画像処理部に使用させるフィルタのユーザによる選択を受付可能なように構成されている。このように構成すれば、画像処理部は、予め設定された複数のフィルタを選択的に使用してフィルタリング処理を行うことにより、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率が画像処理装置のユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データのうちの文字データに対してのみ文字認識率を低下させる画像処理を行うことができる。これにより、画像処理装置のユーザは、画像処理部に行わせる画像処理の態様を詳細に指定することができるので、書籍データの購入者に試し読みをさせるのにより適切な書籍データを得ることができる。
【0012】
この場合、好ましくは、文字データは、文字の大きさ情報と文字の位置情報とを含み、画像処理部は、文字の大きさ情報または文字の位置情報に応じて文字データに対するフィルタリング処理に使用するフィルタの強度を変化させることが可能なように構成されている。このように構成すれば、画像処理部は、文字の大きさ情報または文字の位置情報に応じて文字データに対するフィルタリング処理に使用するフィルタの強度を変化させることができるので、画像処理装置のユーザは、画像処理部に行わせる画像処理の態様をより詳細に指定することができる。これにより、書籍データの購入者に試し読みをさせるのにさらに適切な書籍データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1および第2実施形態によるPCの構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行される際におけるCPUの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行される際におけるCPUの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行される前の書籍データを表示する画面を示したイメージ図である。
【図5】本発明の第1実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行された後の書籍データを表示する画面を示したイメージ図である。
【図6】本発明の第1および第2実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行される際にCPUにより参照されるフィルタDBを示したイメージ図である。
【図7】本発明の第2実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行される際におけるCPUの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態によるPCによりフィルタリング処理が実行される際におけるCPUの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるPC(Personal Computer)10の構成について説明する。なお、PC10は、本発明の「画像処理装置」の一例である。
【0016】
本発明の第1実施形態によるPC10は、図1に示すように、スキャナ20と、ディスプレイ30と、キーボード40とに接続されている。スキャナ20は、書籍50の全体を取り込んでデータ化するとともに、データ化された書籍50をPCに送信するように構成されている。以下では、スキャナ20によりデータ化された書籍50を「書籍データ」と呼ぶ。なお、書籍データは、書籍50の文字部分のデータからなる文字データと、書籍50の文字以外の部分のデータからなる画像データとにより構成されている。
【0017】
ディスプレイ30は、表示部31を有するとともに、PC10から送信された書籍データなどを表示部31に表示するように構成されている。キーボード40は、PC10のユーザ(書籍データの試し読みサービスの提供者)がPC10の操作を行う際の入力情報をPC10に対して送信するように構成されている。
【0018】
PC10は、CPU(Central Processing Unit)11と、メモリ12と、HDD(Hard Disk Drive)13とにより構成されている。なお、HDD13は、本発明の「記憶部」の一例である。
【0019】
CPU11は、スキャナ20から受信した書籍データに対して、後述するフィルタリング処理などの種々の処理を実行可能なように構成されている。また、CPU11は、ディスプレイ30の表示内容を制御可能なように構成されている。メモリ12は、CPU11により実行される種々の処理プログラムなどを格納するように構成されている。HDD13は、後述するフィルタDB(データベース)(図6参照)を記憶するように構成されている。また、HDD13は、CPU11により種々の処理が実行された結果得られるデータなどを格納するように構成されている。
【0020】
ここで、第1実施形態では、CPU11は、OCR処理部11aと、フィルタリング処理部11bと、ユーザ入力受付部11cと、文字認識率適合度判断部11dとを有している。なお、OCR処理部11aは、本発明の「読取部」の一例である。また、フィルタリング処理部11bは、本発明の「画像処理部」の一例である。また、ユーザ入力受付部11cは、本発明の「入力受付手段」の一例である。また、文字認識率適合度判断部11dは、本発明の「判断部」の一例である。
【0021】
OCR処理部11aは、スキャナ20により生成された書籍データに対してOCR処理を行うことにより、書籍データのうちの文字データを解析して文字認識を行うように構成されている。また、OCR処理部11aは、OCR処理で認識できた文字数をカウントするように構成されている。なお、OCR処理とは、書籍データを電子的に読み取って、予め登録された文字のパターンを参照して近似の形を判定することにより、書籍データのうちの文字データを解析して文字を認識する処理である。このOCR処理では、必ずしも書籍データの生成元である書籍50に含まれる文字の全てが認識されるわけではない。
【0022】
フィルタリング処理部11bは、予め設定された複数のフィルタのうち、ユーザにより選択されたフィルタを使用してフィルタリング処理を行うことにより、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行うように構成されている。たとえば、フィルタリング処理部11bは、図4に示すような書籍データにフィルタリング処理を行って文字認識率を低下させることにより、図5に示すような書籍データを生成する。
【0023】
なお、第1実施形態では、フィルタリング処理に使用される複数のフィルタとして、図6に示すように、ぼかしフィルタと、コントラスト減少フィルタと、拡散フィルタと、エンボスフィルタと、モザイクフィルタと、縮小フィルタとの6つのフィルタが予め設定されている。ぼかしフィルタとは、画像の輪郭を平滑化する処理を行うフィルタである。コントラスト減少フィルタとは、画像の明暗の差を小さくする処理を行うフィルタである。拡散フィルタとは、画像のピクセルを散らす処理を行うフィルタである。エンボスフィルタとは、画像の陰影を強調する処理を行うフィルタである。モザイクフィルタとは、画像をある程度の大きさのブロックに分けて、そのブロック内で色の平均をとる処理を行うフィルタである。縮小フィルタとは、画像のサイズを小さくする処理を行うフィルタである。
【0024】
ユーザ入力受付部11cは、人の目視による文字認識率のユーザによる入力を受け付けるとともに、フィルタリング処理部11bに使用させるフィルタのユーザによる選択を受け付ける制御を行うように構成されている。ここで、人の目視による文字認識率とは、CPU11によりディスプレイ30の表示部31に書籍データが表示された場合に、人が表示部31に表示された書籍データを目視して、どの程度文字を認識できるかを示す数字である。たとえば、ディスプレイ30の表示部31に100文字分の文字データを含む書籍データが表示されたとして、人が表示部31を見て10文字しか認識できなかった場合、人の目視による文字認識率は10%である。
【0025】
文字認識率適合度判断部11dは、フィルタリング処理後の書籍データに対するOCR処理部11aの文字認識率に基づいて、フィルタリング処理後の書籍データに対する人の目視による文字認識率が、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断するように構成されている。ここで、OCR処理部11aの文字認識率とは、フィルタリング処理が実行された場合に、OCR処理で認識できた文字数がフィルタリング処理の前後でどの程度変化したかを示す数字である。たとえば、フィルタリング処理の前におけるOCR処理で認識できた文字数が100文字であって、フィルタリング処理の後におけるOCR処理で認識できた文字が10文字であった場合、OCR処理部11aの文字認識率は10%である。
【0026】
また、文字認識率適合度判断部11dは、HDD13に記憶されたフィルタDB(図6参照)から、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に対応するOCR処理部11aの文字認識率を取得するように構成されている。また、文字認識率適合度判断部11dは、フィルタDBから取得したOCR処理部11aの文字認識率と、フィルタリング処理後の書籍データに対するOCR処理部11aの実際の文字認識率とを比較するように構成されている。そして、文字認識率適合度判断部11dは、フィルタDBから取得したOCR処理部11aの文字認識率と、フィルタリング処理後の書籍データに対する実際のOCR処理部11aの文字認識率とが一致した場合に、フィルタリング処理後の書籍データに対する人の目視による文字認識率が、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合したと判断するように構成されている。
【0027】
フィルタDBとは、図6に示すように、人の目視による文字認識率と、上記した6つのフィルタと、フィルタの強度と、OCR処理部11aの文字認識率とを対応付けるデータベースである。このフィルタDBは、種々のフィルタリング処理が行われた書籍データを人に目視させるとともに、それらの書籍データに対してOCR処理を行って、それぞれの文字認識率を算出するなどの実験を行うことにより、経験的に作成される。たとえば、フィルタDBの13行目を参照すると、ある書籍データに対して強度72のぼかしフィルタを使用してフィルタリング処理を行った場合、OCR処理部11aの文字認識率は経験的に4.50%になるとともに、人の目視による文字認識率は経験的に10%になるということが分かる。なお、一般に、人の目視による文字認識率は、視力などに依存するので、人によって異なる場合が多い。したがって、このフィルタDBの人の目視による文字識別率の欄には、複数の人から測定した人の目視による文字認識率のそれぞれの平均値を用いるとよい。
【0028】
次に、図2〜図6を参照して、本発明の第1実施形態によるPC10によりフィルタリング処理が実行される際におけるCPU11の制御動作について説明する。
【0029】
まず、図2に示すように、ステップS1において、スキャナ20により生成された書籍データをディスプレイ30の表示部31に表示させる処理が実行される。たとえば、図4に示すような画面がディスプレイ30の表示部31に表示される。
【0030】
次に、ステップS2において、ユーザ入力受付部11cにより、人の目視による文字認識率のユーザによる入力と、フィルタリング処理に使用するフィルタのユーザによる選択とを受け付ける処理が実行される。
【0031】
次に、ステップS3において、人の目視による文字認識率の入力とフィルタリング処理に使用するフィルタの選択とがユーザにより行われたか否かが判断される。ステップS3では、人の目視による文字認識率の入力とフィルタの選択とがユーザにより行われたと判断されるまでこの判断が繰り返され、人の目視による文字認識率の入力とフィルタの選択とがユーザにより行われたと判断された場合に、ステップS4に進む。なお、これらの入力および選択作業は、ユーザによるキーボード40の操作により行われる。以下では、このステップS3で、ユーザによるキーボード40の操作により、人の目視による文字認識率として10%という値が入力され、フィルタリング処理に使用するフィルタとしてぼかしフィルタが選択されたものとする。
【0032】
次に、図4に示すように、ステップS4において、OCR処理部11aにより、書籍データに対してOCR処理による文字認識を行う処理が実行される。ステップS4では、OCR処理部11aは、書籍データに対してOCR処理による文字認識を行うとともに、OCR処理で認識できた文字数を算出する。このステップS4では、OCR処理で認識できた文字数が100であると算出されたものとする。
【0033】
次に、ステップS5において、HDD13に記憶されたフィルタDB(図6参照)が参照され、フィルタリング処理に使用するフィルタの強度が決定される。このステップS5では、上記ステップS3で人の目視による文字認識率として10%が入力され、フィルタとしてぼかしフィルタが選択されているので、図6のフィルタDBの13行目が参照され、フィルタの強度が72という値に決定される。
【0034】
次に、ステップS6において、フィルタリング処理部11bにより、書籍データに対するフィルタリング処理が実行される。このステップS6では、フィルタリング処理部11bは、上記ステップS3で選択されたフィルタ(ぼかしフィルタ)を、上記ステップS5で決定された強度(72)で使用して、書籍データに対するフィルタリング処理を行う。
【0035】
次に、ステップS7において、OCR処理部11aにより、書籍データに対してOCR処理による文字認識を行う処理が再度実行される。ステップS7では、上記ステップS4と同様に、OCR処理部11aは、書籍データに対してOCR処理による文字認識を再度行うとともに、OCR処理で認識できた文字数を再度算出する。このステップS7では、OCR処理で認識できた文字数が5であると算出されたものとする。
【0036】
次に、ステップS8において、OCR処理部11aの文字認識率が算出される。ステップS8では、ステップS6でフィルタリング処理部11bにより実行されたフィルタリング処理の前後で、OCR処理部11aによるOCR処理で認識できた文字数がどの程度低下したかが算出される。このステップS8では、上記ステップS4においてOCR処理で認識できた文字数が100であると算出され、上記ステップS7においてOCR処理で認識できた文字数が5であると算出されているので、OCR処理部11aの文字認識率が5%であるとして算出される。
【0037】
次に、ステップS9において、文字認識率適合度判断部11dにより、フィルタDBが参照され、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率と、ユーザにより選択されたフィルタとに対応するOCR処理部11aの文字認識率を取得する処理が実行される。このステップS9では、上記ステップS3で人の目視による文字認識率として10%が入力され、フィルタとしてぼかしフィルタが選択されているので、図6のフィルタDBの13行目が参照され、OCR処理部11aの文字認識率として4.5%という値が取得される。
【0038】
次に、ステップS10において、文字認識率適合度判断部11dにより、フィルタリング処理後の書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かが判断される。具体的には、まず、上記ステップS9で取得されたOCR処理部11aの文字認識率と、上記ステップS8で算出されたOCR処理部11aの文字認識率とが比較される。そして、上記ステップS9で取得したOCR処理部11aの文字認識率と、上記ステップS8で算出されたOCR処理部11aの文字認識率とが一致しないと判断された場合に、フィルタリング処理後の書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合していないと判断され、ステップS11に進む。このステップS10では、上記のステップS9で取得されたOCR処理部11aの文字認識率(4.5%)と、上記ステップS8で算出されたOCR処理部11aの文字認識率(5%)とが一致していないので、フィルタリング処理後の書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合していないと判断され、ステップS11に進む。
【0039】
次に、ステップS11において、フィルタの強度が修正され、上記ステップS6に戻る。このステップS11では、上記ステップS8で算出されたOCR処理部11aの文字認識率(5%)を、上記ステップS9で取得されたOCR処理部11aの文字認識率(4.5%)に一致させる方向にフィルタの強度が修正される。すなわち、OCR処理部11aの文字認識率を5%から4.5%まで小さくするために、OCR処理での文字認識がよりし難いように、フィルタの強度がより大きくなる方向に修正される。なお、ステップS11では、フィルタの強度の修正データをフィルタDBに反映するようにしてもよい。このようにすれば、同一の書籍データに対して同一のフィルタリング処理を行う場合に、フィルタの強度を修正する必要がないので、その分、フィルタリング処理にかかる時間を短縮することが可能である。
【0040】
上記ステップS6〜S11までの処理は、ステップS10において、文字認識率適合度判断部11dにより、ステップS9で取得したOCR処理部11aの文字認識率と、ステップS8で算出されたOCR処理部11aの文字認識率とが一致すると判断されるまで繰り返される。そして、ステップS10において、ステップS9で取得したOCR処理部11aの文字認識率と、ステップS8で算出されたOCR処理部11aの文字認識率とが一致すると文字認識率適合度判断部11dにより判断された場合には、フィルタリング処理後の書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合していると判断され、ステップS12に進む。
【0041】
次に、ステップS12において、フィルタリング処理後の書籍データをディスプレイ30の表示部31に表示させる処理が実行される。たとえば、図5に示すような画面がディスプレイ30の表示部31に表示される。そして、処理を終了する。
【0042】
第1実施形態では、上記のように、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データに対して文字認識率を低下させるフィルタリング処理を行うフィルタリング処理部11bを設けている。これにより、PC10のユーザは、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な文字認識率を入力することにより、入力した文字認識率に適合するように人の目視による文字認識率を低下させるフィルタリング処理をフィルタリング処理部11bに行わせることができる。その結果、PC10のユーザ(書籍データの試し読みサービスの提供者)は、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを得ることができる。
【0043】
また、第1実施形態では、上記のように、書籍データから文字データを抽出して解析することによって文字認識を行うOCR処理部11aと、フィルタリング処理部11bにより画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対するOCR処理部11aの文字認識率に基づいて、フィルタリング処理部11bにより画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断する文字認識率適合度判断部11dとを設けている。これにより、OCR処理部11aにより機械的に行われた文字認識の結果であるOCR処理部11aの文字認識率に基づいて、フィルタリング処理部11bによりフィルタリング処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かの判断が文字認識率適合度判断部11dにより自動的に行われる。その結果、PC10のユーザは、書籍データの購入者に試し読みをさせるのに適切な書籍データを容易に得ることができる。
【0044】
また、第1実施形態では、上記のように、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率と、書籍データのうちの文字データに対するOCR処理部11aの文字認識率とを対応付けるフィルタDB(図6参照)を記憶するHDD13を設けている。そして、文字認識率適合度判断部11dを、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率と、フィルタDBとに基づいて、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に対応するOCR処理部11aの文字認識率を取得するとともに、取得したOCR処理部11aの文字認識率と、フィルタリング処理部11bにより画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対するOCR処理部11aの文字認識率とを比較することにより、フィルタリング処理部11bにより画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断するように構成している。これにより、OCR処理部11aの文字認識率と人の目視による文字認識率とが異なっていても、文字認識率適合度判断部11dがフィルタDBからOCR処理部11aの文字認識率と人の目視による文字認識率との対応関係を取得することができるので、フィルタリング処理部11bにより画像処理が行われた書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率を、ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に容易に適合させることができる。
【0045】
(第2実施形態)
次に、図1および図6〜図8を参照して、本発明の第2実施形態によるPC60について説明する。第2実施形態では、書籍データのうちの文字データのみに対してフィルタリング処理を行うことが可能であるとともに、文字データに含まれる文字の大きさ情報または文字の位置情報に応じてフィルタリング処理に使用するフィルタの強度を変化させることが可能である。
【0046】
まず、図1を参照して、本発明の第2実施形態によるPC60の構成について説明する。なお、PC60は、本発明の「画像処理装置」の一例である。
【0047】
PC60は、CPU61と、メモリ62と、HDD13とにより構成されている。CPU61は、後述するフィルタリング処理などの種々の処理を実行可能なように構成されている。メモリ62は、CPU61により実行される種々の処理プログラムなどを格納するように構成されている。
【0048】
ここで、第2実施形態では、CPU61は、OCR処理部61aと、フィルタリング処理部61bと、ユーザ入力受付部61cと、文字認識率適合度判断部61dとを有している。なお、OCR処理部61aは、本発明の「読取部」の一例である。また、フィルタリング処理部61bは、本発明の「画像処理部」の一例である。また、ユーザ入力受付部61cは、本発明の「入力受付手段」の一例である。また、文字認識率適合度判断部61dは、本発明の「判断部」の一例である。
【0049】
OCR処理部61aは、書籍データから文字データを抽出することが可能なように構成されている。また、OCR処理部61aは、書籍データのうちの文字データから、文字の大きさ情報と文字の位置情報を抽出することが可能なように構成されている。なお、文字の大きさ情報とは、CPU61によりディスプレイ30の表示部31に書籍データが表示される場合に、どの文字がどの大きさで表示されるかという情報である。また、文字の位置情報とは、CPU61によりディスプレイ30の表示部31に書籍データが表示される場合に、どの文字がどの位置に表示されるかという情報である。
【0050】
フィルタリング処理部61bは、予め設定された複数のフィルタのうち、ユーザにより選択されたフィルタを使用してフィルタリング処理を行うことにより、その文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データのうちの文字データのみに対して文字認識率を低下させる画像処理を行うことが可能なように構成されている。なお、第2実施形態では、フィルタリング処理に使用される複数のフィルタとして、上記第1実施形態と同様に、図6に示すような、ぼかしフィルタなどの6つのフィルタが設定されているものとする。
【0051】
また、フィルタリング処理部61bは、文字の大きさ情報または文字の位置情報に応じて文字データに対するフィルタリング処理に使用するフィルタの強度を変化させることが可能なように構成されている。たとえば、フィルタリング処理部61bは、見出しサイズの大きい文字についてはフィルタリング処理を行わずに、それ以外の小さい文字についてのみフィルタリング処理を行うなどの処理を行うことができる。
【0052】
ユーザ入力受付部61cは、文字の大きさや文字の位置毎に、人の目視による文字認識率のユーザによる入力を受け付けるとともに、フィルタリング処理に使用するフィルタのユーザによる選択を受け付ける制御を行うように構成されている。
【0053】
文字認識率適合度判断部61dは、HDD13に記憶されたフィルタDB(図6参照)から、ユーザにより文字の大きさや文字の位置毎に入力された人の目視による文字認識率のそれぞれに対応するOCR処理部61aの文字認識率を取得するように構成されている。また、文字認識率適合度判断部61dは、フィルタDBから取得したOCR処理部61aの文字認識率と、フィルタリング処理後の書籍データに対するOCR処理部61aの実際の文字認識率とを文字の大きさや文字の位置毎に比較するように構成されている。そして、フィルタリング処理部61bは、フィルタDBから取得したOCR処理部61aの文字認識率と、フィルタリング処理後の書籍データに対するOCR処理部61aの文字の大きさや文字の位置毎の実際の文字認識率とが一致した場合に、フィルタリング処理後の書籍データに対する文字の大きさや文字の位置毎の人の目視による文字認識率が、ユーザにより文字の大きさや文字の位置毎に入力された人の目視による文字認識率に適合したと判断するように構成されている。
【0054】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0055】
次に、図7〜図8を参照して、本発明の第2実施形態によるPC60によりフィルタリング処理が実行される際におけるCPU61の制御動作について説明する。
【0056】
まず、図7に示すように、ステップS21において、スキャナ20により生成された書籍データをディスプレイ30の表示部31に表示させる処理が実行される。このステップS21の処理は、第1実施形態のステップS1(図2参照)と同様である。
【0057】
次に、ステップS22において、ユーザ入力受付部61cにより、人の目視による文字認識率のユーザによる入力と、フィルタリング処理に使用するフィルタのユーザによる選択とを受け付ける処理が実行される。このステップS22では、ユーザによる人の目視による文字認識率の入力と、ユーザによるフィルタの選択とを、文字の大きさや文字の位置毎に受け付ける処理が実行される点で、上記第1実施形態のステップS2(図2参照)と異なる。
【0058】
次に、ステップS23において、人の目視による文字認識率の入力とフィルタリング処理に使用するフィルタの選択とがユーザにより行われたか否かが判断される。このステップS23では、人の目視による文字認識率の入力とフィルタの選択とがユーザにより行われたか否かが文字の大きさや文字の位置毎に判断される点で、上記第1実施形態のステップS3(図2参照)と異なる。
【0059】
次に、図8に示すように、ステップS24において、OCR処理部11aにより、書籍データから文字データを抽出する処理が実行され、ステップS25に進む。
【0060】
なお、以降のステップS25〜S33は、それぞれ、OCR処理部61aにより抽出された文字データ(ステップS24参照)のみを対象として、ユーザにより文字の大きさや文字の位置毎に入力された人の目視による文字認識率と、ユーザにより文字の大きさや文字の位置毎に選択されたフィルタと(ステップS23参照)に基づいて処理が実行される点で上記第1実施形態のステップS4〜S12(図3参照)と異なる一方、それ以外の点では、上記第1実施形態のステップS4〜S12と基本的に同様であるので、説明を省略する。
【0061】
第2実施形態では、上記のように、書籍データを、文字データと画像データとにより構成し、フィルタリング処理部61bを、予め設定された6つのフィルタ(ぼかしフィルタなど(図6参照))のうち、ユーザにより選択されたフィルタを使用してフィルタリング処理を行うことにより、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データのうちの文字データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行うように構成している。また、ユーザ入力受付部61cを、人の目視による文字認識率のユーザによる入力に加えて、フィルタリング処理部61bに使用させるフィルタのユーザによる選択を受付可能なように構成している。これにより、フィルタリング処理部61bは、予め設定された6つのフィルタを選択的に使用してフィルタリング処理を行うことにより、書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率がユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように書籍データのうちの文字データに対してのみ文字認識率を低下させるフィルタリング処理を行うことができる。その結果、PC60のユーザ(書籍データの試し読みサービスの提供者)は、フィルタリング処理部61bに行わせるフィルタリング処理の態様を詳細に指定することができるので、書籍データの購入者に試し読みをさせるのにより適切な書籍データを得ることができる。
【0062】
また、第2実施形態では、上記のように、文字データを、文字の大きさ情報と文字の位置情報とを含むように構成し、フィルタリング処理部61bを、文字の大きさ情報または文字の位置情報に応じて文字データに対するフィルタリング処理に使用するフィルタの強度を変化させることが可能なように構成している。これにより、フィルタリング処理部61bは、文字の大きさ情報または文字の位置情報に応じて文字データに対するフィルタリング処理に使用するフィルタの強度を変化させることができるので、PC60のユーザは、フィルタリング処理部61bに行わせるフィルタリング処理の態様をより詳細に指定することができる。その結果、書籍データの購入者に試し読みをさせるのにさらに適切な書籍データを得ることができる。
【0063】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0064】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0065】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明の画像処理装置としてPCを用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、画像処理装置として、PC以外の装置を用いてもよい。たとえば、画像処理機能を有するスキャナを用いてもよい。
【0066】
また、上記第1および第2実施形態では、フィルタリング処理に使用されるフィルタとして、予め6つのフィルタ(ぼかしフィルタなど(図6参照))が設定されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、5つ以下のフィルタが設定されていてもよいし、7つ以上のフィルタが設定されていてもよい。
【符号の説明】
【0067】
10、60 PC(画像処理装置)
11a、61a OCR処理部(読取部)
11b、61b フィルタリング処理部(画像処理部)
11c、61c ユーザ入力受付部(入力受付手段)
11d、61d 文字認識率適合度判断部(判断部)
13 HDD(記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の目視による文字認識率のユーザによる入力を受付可能な入力受付手段と、
書籍データのうちの文字データに対する人の目視による文字認識率が前記ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように前記書籍データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行う画像処理部とを備える、画像処理装置。
【請求項2】
前記書籍データのうちの前記文字データを解析することによって文字認識を行う読取部と、
前記画像処理部により画像処理が行われた前記書籍データのうちの前記文字データに対する前記読取部の文字認識率に基づいて、前記画像処理部により画像処理が行われた前記書籍データのうちの前記文字データに対する人の目視による文字認識率が前記ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断する判断部とをさらに備える、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記書籍データのうちの前記文字データに対する人の目視による文字認識率と、前記書籍データのうちの前記文字データに対する前記読取部の文字認識率とを対応付けるデータベースを記憶する記憶部をさらに備え、
前記判断部は、前記ユーザにより入力された人の目視による文字認識率と、前記データベースとに基づいて、前記ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に対応する前記読取部の文字認識率を取得するとともに、取得した前記読取部の文字認識率と、前記画像処理部により画像処理が行われた前記書籍データのうちの前記文字データに対する前記読取部の文字認識率とを比較することにより、前記画像処理部により画像処理が行われた前記書籍データのうちの前記文字データに対する人の目視による文字認識率が前記ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合しているか否かを判断するように構成されている、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記書籍データは、前記文字データと画像データとにより構成されており、
前記画像処理部は、予め設定された複数のフィルタのうち、前記ユーザにより選択されたフィルタを使用してフィルタリング処理を行うことにより、前記書籍データのうちの前記文字データに対する人の目視による文字認識率が前記ユーザにより入力された人の目視による文字認識率に適合するように前記書籍データのうちの前記文字データに対して文字認識率を低下させる画像処理を行うように構成されており、
前記入力受付手段は、前記人の目視による文字認識率のユーザによる入力に加えて、前記画像処理部に使用させるフィルタの前記ユーザによる選択を受付可能なように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記文字データは、文字の大きさ情報と文字の位置情報とを含み、
前記画像処理部は、前記文字の大きさ情報または前記文字の位置情報に応じて前記文字データに対する前記フィルタリング処理に使用する前記フィルタの強度を変化させることが可能なように構成されている、請求項4に記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−64064(P2012−64064A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208679(P2010−208679)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】