画像分類装置及び方法、並びにデジタルカメラ
【課題】撮影画像データを分類した後に分類先を変更する。
【解決手段】画像分類装置2は、CPU3、ROM4、RAM5、LCD6、入力操作部7を備える。ROM4に、地図データ、撮影位置データ及びLM名データを記憶した画像データを記憶する。CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果をLCD6に表示された画像検索画面に表示する。分類選択部に、LM名データの名をフォルダ名としてツリー構造で一覧表示する。画像一覧部に、分類された画像データの画像を一覧表示する。画像表示部に、選択したサムネイル画像を拡大表示する。LM名表示部に、画像データのLM名を表示する。LM名選択部に、近接するランドマークの名を一覧表示する。CPU3は、選択したランドマークのLM名データを、画像表示部に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に上書きして記憶する。
【解決手段】画像分類装置2は、CPU3、ROM4、RAM5、LCD6、入力操作部7を備える。ROM4に、地図データ、撮影位置データ及びLM名データを記憶した画像データを記憶する。CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果をLCD6に表示された画像検索画面に表示する。分類選択部に、LM名データの名をフォルダ名としてツリー構造で一覧表示する。画像一覧部に、分類された画像データの画像を一覧表示する。画像表示部に、選択したサムネイル画像を拡大表示する。LM名表示部に、画像データのLM名を表示する。LM名選択部に、近接するランドマークの名を一覧表示する。CPU3は、選択したランドマークのLM名データを、画像表示部に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に上書きして記憶する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像分類装置及び方法、並びにデジタルカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影した画像を画像データとして保存し、保存した画像データをLCD等で表示させることにより、撮影画像を印刷することなく撮影画像を見ることができるデジタルカメラが広く普及している。印刷したプリント写真は、アルバム等に整理することにより、効率よく分類及び検索を行うことができる。一方、デジタルカメラで撮影した画像データは、プリント写真に比べて劣化しないというメリットがあるが、分類及び検索する手間がかかるという問題があった。
【0003】
また、近年では、GPS(Global Positioning System)測位システムを利用して、撮影地点の位置データを画像データに付与して記憶することができるデジタルカメラ(例えば、GPS機能を有するカメラ付き携帯電話)も普及してきており、デジタルカメラで撮影された画像データに付与された位置データから撮影地点の地名や建物名等のランドマーク名を特定し、ランドマーク毎に画像データを分類する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
特許文献1のアルバム作成装置及びその方法では、蓄積された複数の画像データから、画像データが撮影された場所の範囲を抽出し、画像データを撮影された場所の範囲毎に分類するアルバムを作成していく。
【0005】
また、特許文献2の画像分類方法、画像分類システム、プログラム及び画像ファイルのデータ構造では、画像ファイルにGPSデータを付加し、GPSデータ別にフォルダを作成して、画像ファイルを、画像ファイルに付加されているGPSデータを基に、それぞれに応じたフォルダに格納することにより、画像ファイルをGPSデータ別に分類している。
【特許文献1】特開2005−107867号公報
【特許文献2】特開2003−271617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、GPS機能が低く取得した撮影位置のデータ(緯度・経度)に誤差があり、撮影位置の選定時に間違った地名や施設が選定され、画像データが間違った施設に分類された場合には、その分類先を変更することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、撮影画像データを分類した後に分類先を変更することができる画像分類装置及び方法、並びにデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の画像分類装置は、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶する画像データ記憶手段と;前記撮影位置データに基づいて、施設の位置及び名称データを含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索する施設検索手段と;前記施設検索手段での検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像データ分類手段と;を備えた画像分類装置であって、前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更する変更手段を備えたことを特徴とする。なお、前記地図データとしては、世界地図、日本地図、関東地方地図、関西地方地図等の地図データが挙げられる。また、前記施設としては、遊園地、駅、学校等が挙げられる。
【0009】
なお、前記画像データ分類手段による分類先の各施設名を一覧表示する施設名一覧表示手段と;前記施設名一覧表示手段で表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、選択された施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示する画像一覧表示手段と;を備えることが好ましい。
【0010】
また、前記画像一覧表示手段で表示された前記撮影画像データのうちのいずれかを選択したときに、選択された撮影画像データを拡大表示する拡大表示手段と;前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの分類先の施設名を表示する選択施設名表示手段と;前記選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を一覧表示する近接施設名表示手段と;を備え、前記近接施設名表示手段に表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、前記変更手段は、前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの撮影位置データを、前記選択した施設の位置データに変更することが好ましい。なお、前記近接施設名表示手段は、前記選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を、近い順や優先度が高い順等、順番に一覧表示することが好ましい。
【0011】
さらに、施設名を入力する入力手段を備え、前記画像一覧表示手段は、前記入力手段で施設名を入力したことに応じて、入力した施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示することが好ましい。
【0012】
また、前記施設名一覧表示手段は、施設内に他の施設が位置しているときにはその包含関係に基づき、ツリー構造となるように各施設名を一覧表示することが好ましい。
【0013】
さらに、前記地図データを記憶する地図データ記憶手段を備えること、または、前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えることが好ましい。
【0014】
また、本発明の画像分類方法は、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶し、施設の位置及び名称を含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索し、検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像分類方法であって、前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明のデジタルカメラは、上記した画像分類装置を備えたことを特徴とする。なお、前記地図データを、カメラ本体に着脱自在な記録媒体に記憶すること、または、前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像分類装置によれば、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶する画像データ記憶手段と;撮影位置データに基づいて、施設の位置及び名称データを含む施設データを有する地図データから撮影位置が位置する施設の施設データを検索する施設検索手段と;施設検索手段での検索結果に基づいて、撮影画像データを施設別に分類する画像データ分類手段と;撮影画像データが有する撮影位置データを変更し、撮影画像データの分類先を変更する変更手段と;を備えたから、撮影画像データを撮影位置の施設毎に分類することができ、さらには、変更手段により撮影画像データの分類先を変更することができる。
【0017】
また、画像データ分類手段による分類先の各施設名を一覧表示する施設名一覧表示手段と;施設名一覧表示手段で表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、選択された施設名に分類された撮影画像データを一覧表示する画像一覧表示手段と;を備えたから、容易に分類別に撮影画像データを表示させることができる。
【0018】
さらに、画像一覧表示手段で表示された撮影画像データのうちのいずれかを選択したときに、選択された撮影画像データを拡大表示する拡大表示手段と;拡大表示手段に表示された撮影画像データの分類先の施設名を表示する選択施設名表示手段と;選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を一覧表示する近接施設名表示手段と;を備え、近接施設名表示手段に表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、変更手段は、拡大表示手段に表示された撮影画像データの撮影位置データを、選択した施設の位置データに変更するから、近接施設名表示手段に表示された施設名を選択するだけで、容易に撮影画像データの分類先を変更することができる。
【0019】
また、本発明の画像分類方法によれば、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶し、施設の位置及び名称を含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索し、検索結果に基づいて、撮影画像データを施設別に分類する画像分類方法であって、撮影画像データが有する撮影位置データを変更し、撮影画像データの分類先を変更するから、撮影画像データを撮影位置の施設毎に分類することができ、さらには、撮影画像データの分類先を変更することができる。
【0020】
さらに、本発明のデジタルカメラによれば、上記した画像分類装置を備えたから、デジタルカメラ単体で、撮影画像データを分類し、さらには、撮影画像データの分類先を変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1に示すように、本発明を実施した画像分類装置2は、CPU(画像データ分類手段)3、ROM(地図データ記憶手段)4、RAM(画像データ記憶手段)5、LCD6、入力操作部(入力手段)7を備えたパーソナルコンピュータから構成されている。入力操作部7は、CPU3にデータを入力するためのものであり、キーボードやマウス等を備えて構成されている。
【0022】
ROM4には、詳しくは後述する概略の日本の地図データと、デジタルカメラ11で撮影され、撮影された位置のランドマーク名データ(以下、LM名データ)を記憶した画像データと、が記憶されている。画像データは、詳しくは後述するようにメモリカード15から入力される。
【0023】
デジタルカメラ11は、シャッタボタンや撮影レンズ等を含む公知の撮影ユニット12と、現在位置を測位してその位置データを取得するGPSユニット13と、制御部14とを備え、撮影した画像データを記憶するメモリカード15が着脱自在にセットされている。GPSユニット13は、アンテナ16、GPS算出部17を有する。アンテナ16は、地球を周回しているGPS衛星からの電波を受信する。この受信した電波は、GPS算出部17に送られる。GPS算出部17には、入力された電波に基づき、現在位置の位置データ(緯度・経度)を算出する算出プログラムが格納されている。
【0024】
撮影ユニット12を操作して撮影を行うと、制御部14からGPS算出部17にプログラム起動信号が出力され、GPS算出部17は、算出プログラムを起動して、アンテナ16から入力される電波に基づき、現在位置の位置データ(緯度・経度)を算出し、算出した位置データを制御部14に送る。そして、制御部14は、撮影した画像データに、GPS算出部17から入力される位置データを記憶した後、画像データをメモリカード15に記憶する。
【0025】
メモリカード15に記憶された画像データを、ROM4に記憶させるには、メモリカード15をデジタルカメラ11から抜き取り、メモリカード15を画像分類装置2のメモリカード挿入口に挿入する。メモリカード挿入口にメモリカード15が挿入されると、CPU3は、メモリカード15内の画像データを読み取り、読み取った画像データをRAM5に記憶する。そして、CPU3は、詳しくは後述するように、画像データに記憶された位置データに基づき、位置データに係るランドマーク(施設)を検索し、検索したランドマークのLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。
【0026】
ROM4には、画像検索を行うための画像検索プログラムが格納されており、入力操作部7で、画像検索を行うためのキーワード(例えば、「画像検索開始」)が入力されたことに応答して、CPU3は、画像検索プログラムを起動する。画像検索プログラムが起動すると、LCD6には、図2に示すような画像検索画面20が表示される。そして、CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果を画像検索画面20に表示する。
【0027】
画像検索画面20には、画像検索部21と、分類選択部22と、画像一覧部23とが設けられている。画像検索部21には、検索するワードを入力するためのワード入力部21aと、ワード入力部21aに入力されたワードに係るデータ(画像データ)の検索を開始するための検索開始ボタン21bとが設けられている。
【0028】
分類選択部22には、画像データに記憶されたLM名データの名が、フォルダ名としてツリー構造で一覧表示される。画像一覧部23には、画像検索部21で検索された画像データの画像、または分類選択部22で選択されたフォルダに分類された画像データの画像が、サムネイル画像として一覧表示される。本実施形態では、ROM4に、α市、α駅、α遊園地、β観覧車、γジェットコースター、θ市というランドマークに分類された画像データと、ランドマークを特定することができずに分類不能となった画像データとが記憶された実施形態について説明を行う。また、本実施形態では、LCD6は、分類先の各フォルダ名(施設名)を一覧表示する施設名一覧表示手段、選択されたフォルダ(施設名)に分類された画像データを一覧表示する画像一覧表示手段としても機能する。
【0029】
分類選択部22には、α市、α駅、α遊園地、β観覧車、γジェットコースター、θ市の各ランドマーク名が題されたフォルダと、分類不能が題されたフォルダとがツリー構造で表示される。α駅及びα遊園地は、α市内に位置するランドマークであり、α駅フォルダ及びα遊園地フォルダは、α市フォルダ内に設けられている。β観覧車及びγジェットコースターは、α遊園地内に位置するランドマークであり、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダは、α遊園地フォルダ内に設けられている。すなわち、α市フォルダとθ市フォルダと分類不能フォルダとは、ツリー構造で同等位のフォルダとなり、α駅フォルダ及びα遊園地フォルダは、α市フォルダの子フォルダとなり、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダは、α遊園地フォルダの子フォルダで且つα市フォルダの孫フォルダとなる。本実施形態では、上記した子・孫の関係となるフォルダや同等のフォルダに題されたランドマークを、近接するランドマークと称する(例えば、β観覧車に近接するランドマークは、α市、α駅、α遊園地、γジェットコースター)。
【0030】
入力操作部7を操作して、α市フォルダを開くと、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダが分類選択部22に表示されるとともに、α市フォルダ、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダに分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される。また、入力操作部7を操作して、例えばβ観覧車フォルダを選択すると、β観覧車に分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される。
【0031】
ランドマークを特定することができずに分類不能となった画像データ(例えば、海外で撮影した画像データ)は、分類不能フォルダに分類される。
【0032】
画像検索部21は、ROM4内の画像データを検索するためのものであり、ワード入力部21aにワード(例えば、β観覧車)を入力し、入力操作部7を操作して検索開始ボタン21bを操作すると、CPU3は、β観覧車に係る画像データをROM4内の画像データから検索し、検索された画像データの画像を画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示する。
【0033】
入力操作部7を操作して、画像一覧部23に表示されたサムネイル画像の1つ(例えば、β観覧車フォルダの画像)を選択すると、LCD6には、図3に示すような画像表示画面30が表示される。画像表示画面30には、画像表示部31と、ランドマーク名変更部(以下、LM名変更部)32と、が設けられている。画像表示部31には、上記選択されたサムネイル画像が拡大表示される。なお、画像表示部31に、表示する画像のサイズを変更するためのサイズ変更ボタンを設けてもよい。
【0034】
LM名変更部32には、ランドマーク名表示部(以下、LM名表示部)32aと、ランドマーク名選択部(以下、LM名選択部)32bと、LM名変更ボタン32cと、が設けられている。LM名表示部32aには、画像表示部31に表示された画像データに記憶されたLM名データの名(β観覧車)が表示される。LM名選択部32bには、LM名表示部32aに表示されたランドマーク(β観覧車)に近接するランドマークの名が撮影位置に近い順に一覧表示される(例えば、LM名表示部32aに「β観覧車」と表示された場合には、「γジェットコースター」「α遊園地」、「α駅」、「α市」の順に表示される)。本実施形態では、LCD6は、選択された画像データを拡大表示する拡大表示手段、拡大表示された画像データの分類先のフォルダ名(施設名)を表示する選択施設名表示手段、表示されたランドマーク(施設)に近接するランドマーク名(施設名)を一覧表示する近接施設名表示手段としても機能する。
【0035】
デジタルカメラ11で撮影を行うと、制御部14からGPS算出部17にプログラム起動信号が出力され、GPS算出部17は、算出プログラムを起動して、アンテナ16から入力される電波に基づき、現在位置の位置データを算出し、算出した位置データを制御部14に送る。GPS衛星からの電波による撮影位置の算出は、高精度ではないため、GPS算出部17で算出した位置データが、実際の撮影位置とは異なる場合がある(例えば、γジェットコースターを撮影したときに、算出した位置データはβ観覧車の位置データ)。この場合の画像データには、LM名データとしてβ観覧車のデータが記憶される。この画像データの画像を画像表示部31に表示した場合には、画像とLM名表示部32aに表示されるランドマーク名とが異なることになる(画像はγジェットコースターで、ランドマーク名はβ観覧車)。この場合には、ランドマーク名を正しいもの(γジェットコースター)に変更する必要がある。
【0036】
入力操作部7を操作して、LM名選択部32bに表示されたランドマーク名のいずれか(γジェットコースター)を選択すると、選択されたランドマーク名(γジェットコースター)がLM名表示部32aに表示される。ここで、入力操作部7を操作してLM名変更ボタン32cを操作すると、CPU3は、γジェットコースターのLM名データを、画像表示部31に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。このとき、CPU3は、既に画像データに記憶されているLM名データ(β観覧車)の上に新たなLM名データ(γジェットコースター)を上書きして記憶する。すなわち、画像データに記憶されたLM名データは、新たなLM名データ(γジェットコースター)に書き換えられる。これにより、LM名データを、画像に対応した正しいもの(γジェットコースター)に変更することができる。本実施形態では、CPU3は、画像データの有するLM名データ(撮影位置データ)を変更し、画像データの分類先を変更する変更手段としても機能する。
【0037】
画像分類装置2のROM12には、概略の日本の地図データが記憶されている。この地図データは、図4に概略的に二次元で示すように、始点緯度30°、始点経度128°、終点緯度46°、終点経度147°の範囲を、緯線方向に40分(2/3°)ピッチで、経線方向に1°ピッチで等間隔に複数の分割エリアに分割した地図の地図データである。
【0038】
地図データは、図5に示す分割エリアデータテーブルと、図6に示す分割エリア一覧テーブルとを含んで構成されている。分割エリアデータテーブルには、1個の分割エリアの経線方向の長さ(=2/3°)、1個の分割エリアの緯線方向の長さ(=1°)、緯線方向の分割エリア個数(=24)、経線方向の分割エリア個数(=19)、地図の始点緯度(=30°)、地図の始点経度(=128°)が記憶されている。
【0039】
分割エリア一覧テーブルには、全ての分割エリアの始点緯度及び始点経度のデータが記憶されている。地図データは、地図の始点となる図4中ハッチングされた分割エリアA(0,0)から、地図の終点となる分割エリアA(18,23)までの456個の分割エリアで構成される。なお、上記した( )内の数値は、左側の数値が、経線方向において分割エリアA(0,0)から何個目の分割エリアかを示し、右側の数値が、緯線方向において分割エリアA(0,0)から何個目の分割エリアかを示している。例えば、分割エリアA(10,15)は、経線方向において分割エリアA(0,0)から10個目、緯線方向において分割エリアA(0,0)から15個目の分割エリアとなる。
【0040】
なお、図4〜図6においては、図面の乱雑を避けるために、1個の分割エリアが、緯線方向に40分(2/3°)、経線方向に1°となるように、地図データを等間隔で分割したが、実際には、もっと細かいピッチで分割されるものであり、例えば、1個の分割エリアは、緯線方向に10km、経線方向に10km程度であることが好ましく、分割エリアのサイズに応じて、経線方向の分割エリア個数と緯線方向の分割エリア個数とは変更されるものである。
【0041】
図7に示すように、地図データには、複数の分割エリア毎に、分割エリア内に位置する主要なランドマーク(例えば、遊園地や駅や学校等)それぞれに割り振られたID番号、ランドマークの名前(LM名)、ランドマークのエリア座標(LMエリア座標)、拡張幅、矩形エリア座標、親データ、子データの各セクションのデータが記憶されたランドマークデータテーブル(施設データ)が含まれている。本実施形態では、分割エリアA(11,8)内に、α遊園地が位置し、このα遊園地内にβ観覧車及びγジェットコースターが位置する実施形態について説明を行う。
【0042】
拡張幅セクションには、矩形エリア座標を形成するための、LMエリア座標から四方に拡張させるための拡張幅(例えば、m単位)が記憶されている。本実施形態では、α遊園地の拡張幅は5m、β観覧車の拡張幅は3m、γジェットコースターの拡張幅は3mに設定されている。なお、拡張幅の長さは適宜変更可能である。
【0043】
α遊園地はID番号=100、β観覧車はID番号=101、γジェットコースターはID番号=102とされている。β観覧車及びγジェットコースターは、α遊園地内に位置するため、これらランドマークの親子関係(包含関係)としては、α遊園地を親としたときに、β観覧車及びγジェットコースターはα遊園地の子となる。このため、α遊園地の子データセクションには、β観覧車及びγジェットコースターのID番号である「101、102」が記憶され、β観覧車及びγジェットコースターの親データセクションには、α遊園地のID番号である「100」が記憶されている。
【0044】
図8は、α遊園地のエリアデータを概略的に二次元で示した平面図であり、α遊園地は、5角形状に形成されたランドマークであり、5個の頂点の各座標((αx1,αy1)(αx2,αy2)(αx3,αy3)(αx4,αy4)(αx5,αy5))のデータが、ランドマークデータテーブルのLMエリア座標セクション(図5参照)に記憶されている。これら5個の頂点を通る線で囲まれたエリアが、α遊園地LMエリアとなる。α遊園地から四方に拡張幅分(5m)拡張されたエリアが、α遊園地拡張エリアとなり、さらには、α遊園地拡張エリアの緯線方向及び経線方向の頂点を通る線で矩形状に形成されたエリアが、α遊園地矩形エリアとなる。α遊園地矩形エリアの4個の頂点の各座標((Rαx1,Rαy1)(Rαx2,Rαy2)(Rαx3,Rαy3)(Rαx4,Rαy4))のデータは、ランドマークデータテーブルの矩形エリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。
【0045】
図9は、α遊園地に設けられたβ観覧車のエリアデータを示した平面図である。β観覧車は、4角形状に形成されたランドマークであり、4個の頂点の各座標((βx1,βy1)(βx2,βy2)(βx3,βy3)(βx4,βy4))のデータが、ランドマークデータテーブルのLMエリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。これら4個の頂点を通る線で囲まれたエリアが、β観覧車LMエリアとなる。β観覧車から四方に拡張幅分(3m)拡張されたエリアが、β観覧車拡張エリアとなり、さらには、β観覧車拡張エリアの緯線方向及び経線方向の頂点を通る線で矩形状に形成されたエリアが、β観覧車矩形エリアとなる。β観覧車矩形エリアの4個の頂点の各座標((Rβx1,Rβy1)(Rβx2,Rβy2)(Rβx3,Rβy3)(Rβx4,Rβy4))のデータは、ランドマークデータテーブルの矩形エリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。
【0046】
図10は、α遊園地に設けられたγジェットコースターのエリアデータを示した平面図であり、γジェットコースターは、6角形状に形成されたランドマークであり、6個の頂点の各座標((γx1,γy1)(γx2,γy2)(γx3,γy3)(γx4,γy4)(γx5,γy5)(γx6,γy6))のデータが、ランドマークデータテーブルのLMエリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。これら6個の頂点を通る線で囲まれたエリアがγジェットコースターLMエリアとなる。γジェットコースターから四方に拡張幅分(3m)拡張されたエリアが、γジェットコースター拡張エリアとなり、さらには、γジェットコースター拡張エリアの緯線方向及び経線方向の頂点を通る線で矩形状に形成されたエリアが、γジェットコースター矩形エリアとなる。γジェットコースター矩形エリアの4個の頂点の各座標((Rγx1,Rγy1)(Rγx2,Rγy2)(Rγx3,Rγy3)(Rγx4,Rγy4)(Rγx5,Rγy5(Rγx5,Rγy5))のデータは、ランドマークデータテーブルの矩形エリア座標セクション(図5参照)に記憶されている。
【0047】
図1に示すように、メモリカード15をCPU3に接続すると、CPU3は、メモリカード15内の画像データを読み取り、読み取った画像データをRAM5に記憶する。そして、CPU3は、画像データに記憶された位置データ(例えば、入力位置=P1(緯度=35.7°、経度=139.7°))に基づき、ROM4を検索して、ROM4に記憶された地図データの全ての分割エリアから、入力位置が含まれる分割エリアを選定する。
【0048】
分割エリアの検索方法としては、入力位置P1の緯度(=35.7°)から地図の始点緯度(=30°)を減算し、減算して得られた数値(=5.7°)を1分割エリアの緯線方向の長さ(=2/3°)で除算し、除算して得られた数値(=8.55)の小数点以下を切り捨てる。こうして得られた数値(=8)が、緯線方向において始点分割エリア(図2におけるハッチングされた分割エリア)から何個目の分割エリアかを示す数値となる。
【0049】
また、入力位置P1の経度(=139.7°)から地図の始点経度(=128°)を減算し、減算して得られた数値(=11.7°)を1分割エリアの経線方向の長さ(=1°)で除算し、除算して得られた数値(=11.7)の小数点以下を切り捨てる。こうして得られた数値(=11)が、経線方向において始点分割エリア(図2におけるハッチングされた分割エリア)から何個目の分割エリアかを示す数値となる。入力位置データが、入力位置P1(緯度=35.7°、経度=139.7°)の場合には、緯線方向において始点分割エリアから8個目、経線方向において始点分割エリアから11個目の分割エリアとなる。このように、入力位置が含まれる分割エリアを、入力位置データ(緯度・経度)を用いて計算式により検索するから、入力位置データと全ての分割エリア(456個)とを対比させて、入力位置が含まれる分割エリアを検索するものに比べて、検索に要する時間を短縮することができる。
【0050】
分割エリアの検索が終了すると、CPU3は、次にランドマークの検索を行う。このとき、CPU3は、上記したように検索(選定)された分割エリアA(11,8)内のみのランドマークの検索を行う。本実施形態では、入力位置P1(緯度=35.7°、経度=139.7°)が、α遊園地内のβ観覧車内の位置である場合について説明する。
【0051】
CPU3は、分割エリアA(11,8)内のランドマークを検索し、入力位置P1が含まれる矩形エリア(1個または複数)を選定する。入力位置P1の場合には、検索結果として、α遊園地矩形エリアとβ観覧車矩形エリアとが選定される。
【0052】
次に、CPU3は、入力位置P1からα遊園地LMエリア及びβ観覧車LMエリアまでの距離L(距離Lα、距離Lβ)を算出する。先ず、入力位置P1が各LMエリア内の位置であるかを、公知の判定方法である多角形の内外判定法により判定する。ここで、入力位置P1がLMエリア内の位置であると判定された場合、上記した距離L=0(ゼロ)となる。一方、入力位置P1がLMエリア内の位置でないと判定された場合、入力位置P1からLMエリアを形成する各辺までの最短距離が距離Lとなる。入力位置P1はα遊園地内のβ観覧車内の位置であり、α遊園地LMエリアに対する距離LはLα1=0(ゼロ)となり、β観覧車LMエリアに対する距離Lβ1=0(ゼロ)となる。
【0053】
そして、CPU3は、距離L=0となるランドマークがあるか否かを判定する。CPU3は、距離L=0となるランドマークがある(α遊園地、β観覧車)と判定した場合には、距離L=0となるランドマーク(α遊園地、β観覧車)から、親データセクションに親データとしてのID番号が記憶されたランドマーク(β観覧車)を特定し、特定されたランドマーク(β観覧車)の親データセクションに記憶されているID番号のランドマーク(α遊園地)を、上記選定されたランドマーク(α遊園地、β観覧車)から消去して、ランドマークの選別を行う。これにより、入力位置P1(緯度=35.7°、経度=139.7°)のランドマークは、β観覧車に選定される。本実施形態では、CPU3は、入力位置データ(撮影位置データ)に基づいて、入力位置(撮影位置)が位置するランドマーク(施設)のランドマークデータテーブル(施設データ)を検索する施設検索手段としても機能する。
【0054】
次に、CPU3は、最終的に選定されたランドマーク(β観覧車)のLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。なお、LM名データを画像データに記憶する代わりに、LM名データと画像データとを関連付けてROM4に記憶するようにしてもよい。
【0055】
また、図8に示すように、入力位置データ(入力位置P2)が、α遊園地外で拡張エリア内を示す位置データである場合(距離L=0となるランドマークがないと判定された(L>0)場合)には、CPU3は、入力位置P2が含まれる矩形エリアを有するランドマークの検索結果として、α遊園地を選定する。次に、入力位置P2からLMエリア座標セクションに記憶されたα遊園地LMエリアまでの距離Lを計算し、距離Lα2として算出する。そして、CPU3は、距離L(距離Lα2)と、ランドマークデータテーブルのα遊園地の拡張幅セクションに記憶された拡張幅とが、距離L≦拡張幅の関係を満たしているか否かを判定する。距離Lが距離Lα2の場合には、距離L≦拡張幅と判定され、α遊園地は最終的に選定するランドマークとして選定される。そして、CPU3は、最終的に選定されたランドマーク(α遊園地)のLM名データを、LCD6に出力して、LCD6に、LM名(α遊園地)を表示する(例えば、「この画像の撮影地点はα遊園地です」)とともに、最終的に選定されたランドマーク(α遊園地)のLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。
【0056】
また、図8に示すように、入力位置データ(入力位置P3)が、拡張エリア外で矩形エリア内を示す位置データである場合には、CPU3は、入力位置P3が含まれる矩形エリアを有するランドマークの検索結果として、α遊園地を選定する。次に、入力位置P3からLMエリア座標セクションに記憶されたα遊園地のLMエリアまでの距離Lを計算し、距離Lα3として算出する。そして、CPU3は、距離L≦拡張幅の関係を満たしているか否かを判定する。なお、入力位置P3が含まれる矩形エリアを有するランドマークが複数ある場合には、複数のランドマークのうちの入力位置P3から最も近いランドマーク(この場合には、α遊園地)に対して判定を行う。距離L=距離Lα3の場合には、距離L≦拡張幅でない判定され、α遊園地は最終的に選定するランドマークとしては選定されない。すなわち、入力位置P3(撮影地点)は、ランドマーク内ではないと判定される。この場合には、CPU3は、「撮影地点は主要のランドマーク内ではない」旨のデータを、LCD6に出力して、LCD6に、「この画像の撮影地点は主要のランドマーク内ではありません」と表示するとともに「この画像の撮影地点は主要のランドマーク内ではない」旨のデータを画像データに記憶
させた後、画像データをROM4に記憶する。
【0057】
上記のように構成された画像分類装置2の作用について、図11〜図14のフローチャートを用いて説明を行う。図11は、画像データに記憶された位置データに基づき、撮影位置のランドマークを検索するフローチャートである。メモリカード15をCPU3に接続すると、CPU3は、メモリカード15内の画像データを読み取り、読み取った画像データをRAM5に記憶する(ステップ(以下、S)1)。次に、CPU3は、画像データに記憶された位置データ(例えば、入力位置=P1(緯度=35.7°、経度=139.7°))に基づき、ROM4を検索して、入力位置P1のランドマーク(β観覧車)を選定する(S2)。そして、CPU3は、選定されたランドマーク(β観覧車)のLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する(S3)。
【0058】
図12は、ROM4に記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。入力操作部7で、画像検索を行うためのキーワード(例えば、「画像検索開始」)が入力されたことに応答して、CPU3は、画像検索プログラムを起動する。画像検索プログラムが起動すると、LCD6には、画像検索画面20が表示される。そして、CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果を画像検索画面20に表示する。分類選択部22には、α市、θ市の各ランドマーク名が題されたフォルダと、分類不能が題されたフォルダとがツリー構造で表示される(S1)。
【0059】
入力操作部7を操作して、α市フォルダを選択して(S2)開くと、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダが分類選択部22に表示されるとともに、α市フォルダ、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダに分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される(S3)。また、入力操作部7を操作して、例えばβ観覧車フォルダを選択すると、β観覧車に分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される。
【0060】
図13は、施設名を入力して、ROM4に記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。ワード入力部21aにワード(例えば、β観覧車)を入力し、入力操作部7を操作して検索開始ボタン21bを操作すると(S1)、CPU3は、β観覧車に分類された画像データの画像を、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示する(S2)。
【0061】
図14は、画像データに記憶されたLM名データを変更し、画像分類先を変更するフローチャートである。入力操作部7を操作して、画像一覧部23に表示されたサムネイル画像の1つ(例えば、β観覧車フォルダの画像)を選択すると(S1)、LCD6には、画像表示画面30が表示される。画像表示部31には、上記選択されたサムネイル画像が拡大表示される。LM名表示部32aには、画像表示部31に表示された画像データに記憶されたランドマークデータのランドマーク名(β観覧車)が表示される(S2)。LM名選択部32bには、LM名表示部32aに表示されたランドマーク(β観覧車)に近接するランドマークの名が近い順に一覧表示される(S3)。
【0062】
入力操作部7を操作して、LM名選択部32bに表示されたランドマーク名のいずれかを選択すると(S4)、選択されたランドマーク名がLM名表示部32aに表示される。ここで、入力操作部7を操作してLM名変更ボタン32cを操作すると、CPU3は、LM名表示部32aに表示されたランドマーク名のLM名データを、画像表示部31に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する(S5)。これにより、画像データに記憶されたLM名データを変更することができる。
【0063】
このように、入力操作部7を操作して、LM名選択部32bに表示されたランドマーク名のいずれかを選択し、選択されたランドマーク名をLM名表示部32aに表示させた後、入力操作部7を操作してLM名変更ボタン32cを操作すると、CPU3は、LM名表示部32aに表示されたランドマーク名のLM名データを、画像表示部31に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に上書きして記憶するから、画像データに記憶されたLM名データを変更することができる。これにより、画像とLM名データとが異なる(例えば、β観覧車内からγジェットコースターを撮影)場合にも、LM名データを画像に対応した正しいもの(γジェットコースター)に変更することができる。
【0064】
また、CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果をツリー構造で画像検索画面20に表示するから、容易に分類されたランドマーク名を確認することができる。
【0065】
さらに、画像検索部21のワード入力部21aにワードを入力し、入力操作部7を操作して検索開始ボタン21bを操作すると、CPU3は、入力ワードに係る画像データをROM4内の画像データから検索し、検索された画像データの画像を画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示するとともに、検索された画像データの分類先フォルダと、このフォルダに関連したフォルダとを、分類選択部22に表示するから、フォルダが多数ある場合にも、ワード入力部21aに所望するフォルダのフォルダ名を入力するだけで、迅速に所望するフォルダを検索することができる。
【0066】
なお、上記実施形態では、子・孫の関係となるフォルダや同等のフォルダに題されたランドマークを、近接するランドマークと称した(例えば、β観覧車に近接するランドマークは、α市、α駅、α遊園地、γジェットコースター)が、近接するランドマークの設定は適宜変更可能である。
【0067】
図15に他の実施形態を示す。上記実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を簡略化する。この実施形態では、デジタルカメラ11は、LCD6、入力操作部7を備え、メモリカード15には、地図データが記憶されている。制御部14は、上記実施形態のCPU3と同様の機能を有し、位置データに係るランドマークを検索し、最終的に選定されたランドマークのLM名データを画像データに記憶した後、画像データをメモリカード15に上書きして記憶する。そして、制御部14は、メモリカード15に記憶した画像データを、LM名データ毎に分類し、分類結果をLCD6に表示された画像検索画面20に表示する。すなわち、本実施形態では、デジタルカメラ11は、上記実施形態の画像分類装置2と同等の機能を有する。
【0068】
このように、デジタルカメラ11に画像分類機能を設けたから、デジタルカメラ11単体で画像データの分類を行うことができる。また、メモリカード15は、データの書き換えが可能なため、地図データを書き換えることができる。
【0069】
なお、上記実施形態では、メモリカード15に地図データを記憶したが、デジタルカメラ11に、インターネットを介して地図データを記憶した地図データサーバーに接続可能な通信部を設けるようにしてもよく、この場合には、制御部14は、通信部及びインターネットを介して地図データサーバーに接続し、地図データサーバー内の地図データを検索して、画像データに応じたLM名データを選定する。
【0070】
図16に他の実施形態を示す。図1〜図14に示す実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を簡略化する。この実施形態では、画像分類装置2は、インターネット41を介して地図データサーバー42に接続可能な通信部43を備える。地図データサーバー42は、地図データを管理する地図データ管理機構等に設けられており、上記実施形態の地図データが記憶されている。地図データ管理機構は、常時、最新の地図データを地図データサーバー42に記憶している。
【0071】
CPU3は、画像データに記憶された位置データに基づき、通信部43及びインターネット41を介して地図データサーバー42に接続し、地図データサーバー42内の地図データを検索して、LM名データを選定し、選定したLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。
【0072】
このように、最新の地図データを記憶している地図データサーバー42に、通信部43及びインターネット41を介して接続し、地図データサーバー42内の地図データを検索して、画像データに記憶した位置データに係るLM名データを選定するから、新しく建設されたランドマークでの撮影においても、確実にランドマーク名を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明を実施した画像分類装置とデジタルカメラとの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図2】画像検索画面を示す平面図である。
【図3】画像表示画面を示す平面図である。
【図4】地図データの地図領域を示す平面図である。
【図5】分割エリアデータテーブルの説明図である。
【図6】分割エリア一覧テーブルの説明図である。
【図7】ランドマークデータテーブルの説明図である。
【図8】α遊園地の地図領域を示す平面図である。
【図9】β観覧車の地図領域を示す平面図である。
【図10】γジェットコースターの地図領域を示す平面図である。
【図11】画像データに記憶された位置データに基づき、撮影位置のランドマークを検索するフローチャートである。
【図12】ROMに記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。
【図13】施設名を入力してROMに記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。
【図14】画像データに記憶されたランドマークデータを変更して画像分類先を変更するフローチャートである。
【図15】デジタルカメラが画像分類装置として機能する実施形態のデジタルカメラの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図16】インターネットを介して地図データが設けられた地図データサーバーに接続する実施形態の画像分類装置とデジタルカメラとの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0074】
2 画像分類装置
3 CPU(画像データ分類手段)
4 ROM(地図データ記憶手段)
5 RAM
6 LCD
7 入力操作部(入力手段)
11 デジタルカメラ
15 メモリカード
32a LM名表示部
32b LM名選択部
32c LM名変更ボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像分類装置及び方法、並びにデジタルカメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影した画像を画像データとして保存し、保存した画像データをLCD等で表示させることにより、撮影画像を印刷することなく撮影画像を見ることができるデジタルカメラが広く普及している。印刷したプリント写真は、アルバム等に整理することにより、効率よく分類及び検索を行うことができる。一方、デジタルカメラで撮影した画像データは、プリント写真に比べて劣化しないというメリットがあるが、分類及び検索する手間がかかるという問題があった。
【0003】
また、近年では、GPS(Global Positioning System)測位システムを利用して、撮影地点の位置データを画像データに付与して記憶することができるデジタルカメラ(例えば、GPS機能を有するカメラ付き携帯電話)も普及してきており、デジタルカメラで撮影された画像データに付与された位置データから撮影地点の地名や建物名等のランドマーク名を特定し、ランドマーク毎に画像データを分類する技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
特許文献1のアルバム作成装置及びその方法では、蓄積された複数の画像データから、画像データが撮影された場所の範囲を抽出し、画像データを撮影された場所の範囲毎に分類するアルバムを作成していく。
【0005】
また、特許文献2の画像分類方法、画像分類システム、プログラム及び画像ファイルのデータ構造では、画像ファイルにGPSデータを付加し、GPSデータ別にフォルダを作成して、画像ファイルを、画像ファイルに付加されているGPSデータを基に、それぞれに応じたフォルダに格納することにより、画像ファイルをGPSデータ別に分類している。
【特許文献1】特開2005−107867号公報
【特許文献2】特開2003−271617号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、GPS機能が低く取得した撮影位置のデータ(緯度・経度)に誤差があり、撮影位置の選定時に間違った地名や施設が選定され、画像データが間違った施設に分類された場合には、その分類先を変更することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、撮影画像データを分類した後に分類先を変更することができる画像分類装置及び方法、並びにデジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の画像分類装置は、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶する画像データ記憶手段と;前記撮影位置データに基づいて、施設の位置及び名称データを含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索する施設検索手段と;前記施設検索手段での検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像データ分類手段と;を備えた画像分類装置であって、前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更する変更手段を備えたことを特徴とする。なお、前記地図データとしては、世界地図、日本地図、関東地方地図、関西地方地図等の地図データが挙げられる。また、前記施設としては、遊園地、駅、学校等が挙げられる。
【0009】
なお、前記画像データ分類手段による分類先の各施設名を一覧表示する施設名一覧表示手段と;前記施設名一覧表示手段で表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、選択された施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示する画像一覧表示手段と;を備えることが好ましい。
【0010】
また、前記画像一覧表示手段で表示された前記撮影画像データのうちのいずれかを選択したときに、選択された撮影画像データを拡大表示する拡大表示手段と;前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの分類先の施設名を表示する選択施設名表示手段と;前記選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を一覧表示する近接施設名表示手段と;を備え、前記近接施設名表示手段に表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、前記変更手段は、前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの撮影位置データを、前記選択した施設の位置データに変更することが好ましい。なお、前記近接施設名表示手段は、前記選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を、近い順や優先度が高い順等、順番に一覧表示することが好ましい。
【0011】
さらに、施設名を入力する入力手段を備え、前記画像一覧表示手段は、前記入力手段で施設名を入力したことに応じて、入力した施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示することが好ましい。
【0012】
また、前記施設名一覧表示手段は、施設内に他の施設が位置しているときにはその包含関係に基づき、ツリー構造となるように各施設名を一覧表示することが好ましい。
【0013】
さらに、前記地図データを記憶する地図データ記憶手段を備えること、または、前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えることが好ましい。
【0014】
また、本発明の画像分類方法は、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶し、施設の位置及び名称を含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索し、検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像分類方法であって、前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更することを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明のデジタルカメラは、上記した画像分類装置を備えたことを特徴とする。なお、前記地図データを、カメラ本体に着脱自在な記録媒体に記憶すること、または、前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像分類装置によれば、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶する画像データ記憶手段と;撮影位置データに基づいて、施設の位置及び名称データを含む施設データを有する地図データから撮影位置が位置する施設の施設データを検索する施設検索手段と;施設検索手段での検索結果に基づいて、撮影画像データを施設別に分類する画像データ分類手段と;撮影画像データが有する撮影位置データを変更し、撮影画像データの分類先を変更する変更手段と;を備えたから、撮影画像データを撮影位置の施設毎に分類することができ、さらには、変更手段により撮影画像データの分類先を変更することができる。
【0017】
また、画像データ分類手段による分類先の各施設名を一覧表示する施設名一覧表示手段と;施設名一覧表示手段で表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、選択された施設名に分類された撮影画像データを一覧表示する画像一覧表示手段と;を備えたから、容易に分類別に撮影画像データを表示させることができる。
【0018】
さらに、画像一覧表示手段で表示された撮影画像データのうちのいずれかを選択したときに、選択された撮影画像データを拡大表示する拡大表示手段と;拡大表示手段に表示された撮影画像データの分類先の施設名を表示する選択施設名表示手段と;選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を一覧表示する近接施設名表示手段と;を備え、近接施設名表示手段に表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、変更手段は、拡大表示手段に表示された撮影画像データの撮影位置データを、選択した施設の位置データに変更するから、近接施設名表示手段に表示された施設名を選択するだけで、容易に撮影画像データの分類先を変更することができる。
【0019】
また、本発明の画像分類方法によれば、撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶し、施設の位置及び名称を含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索し、検索結果に基づいて、撮影画像データを施設別に分類する画像分類方法であって、撮影画像データが有する撮影位置データを変更し、撮影画像データの分類先を変更するから、撮影画像データを撮影位置の施設毎に分類することができ、さらには、撮影画像データの分類先を変更することができる。
【0020】
さらに、本発明のデジタルカメラによれば、上記した画像分類装置を備えたから、デジタルカメラ単体で、撮影画像データを分類し、さらには、撮影画像データの分類先を変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1に示すように、本発明を実施した画像分類装置2は、CPU(画像データ分類手段)3、ROM(地図データ記憶手段)4、RAM(画像データ記憶手段)5、LCD6、入力操作部(入力手段)7を備えたパーソナルコンピュータから構成されている。入力操作部7は、CPU3にデータを入力するためのものであり、キーボードやマウス等を備えて構成されている。
【0022】
ROM4には、詳しくは後述する概略の日本の地図データと、デジタルカメラ11で撮影され、撮影された位置のランドマーク名データ(以下、LM名データ)を記憶した画像データと、が記憶されている。画像データは、詳しくは後述するようにメモリカード15から入力される。
【0023】
デジタルカメラ11は、シャッタボタンや撮影レンズ等を含む公知の撮影ユニット12と、現在位置を測位してその位置データを取得するGPSユニット13と、制御部14とを備え、撮影した画像データを記憶するメモリカード15が着脱自在にセットされている。GPSユニット13は、アンテナ16、GPS算出部17を有する。アンテナ16は、地球を周回しているGPS衛星からの電波を受信する。この受信した電波は、GPS算出部17に送られる。GPS算出部17には、入力された電波に基づき、現在位置の位置データ(緯度・経度)を算出する算出プログラムが格納されている。
【0024】
撮影ユニット12を操作して撮影を行うと、制御部14からGPS算出部17にプログラム起動信号が出力され、GPS算出部17は、算出プログラムを起動して、アンテナ16から入力される電波に基づき、現在位置の位置データ(緯度・経度)を算出し、算出した位置データを制御部14に送る。そして、制御部14は、撮影した画像データに、GPS算出部17から入力される位置データを記憶した後、画像データをメモリカード15に記憶する。
【0025】
メモリカード15に記憶された画像データを、ROM4に記憶させるには、メモリカード15をデジタルカメラ11から抜き取り、メモリカード15を画像分類装置2のメモリカード挿入口に挿入する。メモリカード挿入口にメモリカード15が挿入されると、CPU3は、メモリカード15内の画像データを読み取り、読み取った画像データをRAM5に記憶する。そして、CPU3は、詳しくは後述するように、画像データに記憶された位置データに基づき、位置データに係るランドマーク(施設)を検索し、検索したランドマークのLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。
【0026】
ROM4には、画像検索を行うための画像検索プログラムが格納されており、入力操作部7で、画像検索を行うためのキーワード(例えば、「画像検索開始」)が入力されたことに応答して、CPU3は、画像検索プログラムを起動する。画像検索プログラムが起動すると、LCD6には、図2に示すような画像検索画面20が表示される。そして、CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果を画像検索画面20に表示する。
【0027】
画像検索画面20には、画像検索部21と、分類選択部22と、画像一覧部23とが設けられている。画像検索部21には、検索するワードを入力するためのワード入力部21aと、ワード入力部21aに入力されたワードに係るデータ(画像データ)の検索を開始するための検索開始ボタン21bとが設けられている。
【0028】
分類選択部22には、画像データに記憶されたLM名データの名が、フォルダ名としてツリー構造で一覧表示される。画像一覧部23には、画像検索部21で検索された画像データの画像、または分類選択部22で選択されたフォルダに分類された画像データの画像が、サムネイル画像として一覧表示される。本実施形態では、ROM4に、α市、α駅、α遊園地、β観覧車、γジェットコースター、θ市というランドマークに分類された画像データと、ランドマークを特定することができずに分類不能となった画像データとが記憶された実施形態について説明を行う。また、本実施形態では、LCD6は、分類先の各フォルダ名(施設名)を一覧表示する施設名一覧表示手段、選択されたフォルダ(施設名)に分類された画像データを一覧表示する画像一覧表示手段としても機能する。
【0029】
分類選択部22には、α市、α駅、α遊園地、β観覧車、γジェットコースター、θ市の各ランドマーク名が題されたフォルダと、分類不能が題されたフォルダとがツリー構造で表示される。α駅及びα遊園地は、α市内に位置するランドマークであり、α駅フォルダ及びα遊園地フォルダは、α市フォルダ内に設けられている。β観覧車及びγジェットコースターは、α遊園地内に位置するランドマークであり、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダは、α遊園地フォルダ内に設けられている。すなわち、α市フォルダとθ市フォルダと分類不能フォルダとは、ツリー構造で同等位のフォルダとなり、α駅フォルダ及びα遊園地フォルダは、α市フォルダの子フォルダとなり、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダは、α遊園地フォルダの子フォルダで且つα市フォルダの孫フォルダとなる。本実施形態では、上記した子・孫の関係となるフォルダや同等のフォルダに題されたランドマークを、近接するランドマークと称する(例えば、β観覧車に近接するランドマークは、α市、α駅、α遊園地、γジェットコースター)。
【0030】
入力操作部7を操作して、α市フォルダを開くと、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダが分類選択部22に表示されるとともに、α市フォルダ、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダに分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される。また、入力操作部7を操作して、例えばβ観覧車フォルダを選択すると、β観覧車に分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される。
【0031】
ランドマークを特定することができずに分類不能となった画像データ(例えば、海外で撮影した画像データ)は、分類不能フォルダに分類される。
【0032】
画像検索部21は、ROM4内の画像データを検索するためのものであり、ワード入力部21aにワード(例えば、β観覧車)を入力し、入力操作部7を操作して検索開始ボタン21bを操作すると、CPU3は、β観覧車に係る画像データをROM4内の画像データから検索し、検索された画像データの画像を画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示する。
【0033】
入力操作部7を操作して、画像一覧部23に表示されたサムネイル画像の1つ(例えば、β観覧車フォルダの画像)を選択すると、LCD6には、図3に示すような画像表示画面30が表示される。画像表示画面30には、画像表示部31と、ランドマーク名変更部(以下、LM名変更部)32と、が設けられている。画像表示部31には、上記選択されたサムネイル画像が拡大表示される。なお、画像表示部31に、表示する画像のサイズを変更するためのサイズ変更ボタンを設けてもよい。
【0034】
LM名変更部32には、ランドマーク名表示部(以下、LM名表示部)32aと、ランドマーク名選択部(以下、LM名選択部)32bと、LM名変更ボタン32cと、が設けられている。LM名表示部32aには、画像表示部31に表示された画像データに記憶されたLM名データの名(β観覧車)が表示される。LM名選択部32bには、LM名表示部32aに表示されたランドマーク(β観覧車)に近接するランドマークの名が撮影位置に近い順に一覧表示される(例えば、LM名表示部32aに「β観覧車」と表示された場合には、「γジェットコースター」「α遊園地」、「α駅」、「α市」の順に表示される)。本実施形態では、LCD6は、選択された画像データを拡大表示する拡大表示手段、拡大表示された画像データの分類先のフォルダ名(施設名)を表示する選択施設名表示手段、表示されたランドマーク(施設)に近接するランドマーク名(施設名)を一覧表示する近接施設名表示手段としても機能する。
【0035】
デジタルカメラ11で撮影を行うと、制御部14からGPS算出部17にプログラム起動信号が出力され、GPS算出部17は、算出プログラムを起動して、アンテナ16から入力される電波に基づき、現在位置の位置データを算出し、算出した位置データを制御部14に送る。GPS衛星からの電波による撮影位置の算出は、高精度ではないため、GPS算出部17で算出した位置データが、実際の撮影位置とは異なる場合がある(例えば、γジェットコースターを撮影したときに、算出した位置データはβ観覧車の位置データ)。この場合の画像データには、LM名データとしてβ観覧車のデータが記憶される。この画像データの画像を画像表示部31に表示した場合には、画像とLM名表示部32aに表示されるランドマーク名とが異なることになる(画像はγジェットコースターで、ランドマーク名はβ観覧車)。この場合には、ランドマーク名を正しいもの(γジェットコースター)に変更する必要がある。
【0036】
入力操作部7を操作して、LM名選択部32bに表示されたランドマーク名のいずれか(γジェットコースター)を選択すると、選択されたランドマーク名(γジェットコースター)がLM名表示部32aに表示される。ここで、入力操作部7を操作してLM名変更ボタン32cを操作すると、CPU3は、γジェットコースターのLM名データを、画像表示部31に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。このとき、CPU3は、既に画像データに記憶されているLM名データ(β観覧車)の上に新たなLM名データ(γジェットコースター)を上書きして記憶する。すなわち、画像データに記憶されたLM名データは、新たなLM名データ(γジェットコースター)に書き換えられる。これにより、LM名データを、画像に対応した正しいもの(γジェットコースター)に変更することができる。本実施形態では、CPU3は、画像データの有するLM名データ(撮影位置データ)を変更し、画像データの分類先を変更する変更手段としても機能する。
【0037】
画像分類装置2のROM12には、概略の日本の地図データが記憶されている。この地図データは、図4に概略的に二次元で示すように、始点緯度30°、始点経度128°、終点緯度46°、終点経度147°の範囲を、緯線方向に40分(2/3°)ピッチで、経線方向に1°ピッチで等間隔に複数の分割エリアに分割した地図の地図データである。
【0038】
地図データは、図5に示す分割エリアデータテーブルと、図6に示す分割エリア一覧テーブルとを含んで構成されている。分割エリアデータテーブルには、1個の分割エリアの経線方向の長さ(=2/3°)、1個の分割エリアの緯線方向の長さ(=1°)、緯線方向の分割エリア個数(=24)、経線方向の分割エリア個数(=19)、地図の始点緯度(=30°)、地図の始点経度(=128°)が記憶されている。
【0039】
分割エリア一覧テーブルには、全ての分割エリアの始点緯度及び始点経度のデータが記憶されている。地図データは、地図の始点となる図4中ハッチングされた分割エリアA(0,0)から、地図の終点となる分割エリアA(18,23)までの456個の分割エリアで構成される。なお、上記した( )内の数値は、左側の数値が、経線方向において分割エリアA(0,0)から何個目の分割エリアかを示し、右側の数値が、緯線方向において分割エリアA(0,0)から何個目の分割エリアかを示している。例えば、分割エリアA(10,15)は、経線方向において分割エリアA(0,0)から10個目、緯線方向において分割エリアA(0,0)から15個目の分割エリアとなる。
【0040】
なお、図4〜図6においては、図面の乱雑を避けるために、1個の分割エリアが、緯線方向に40分(2/3°)、経線方向に1°となるように、地図データを等間隔で分割したが、実際には、もっと細かいピッチで分割されるものであり、例えば、1個の分割エリアは、緯線方向に10km、経線方向に10km程度であることが好ましく、分割エリアのサイズに応じて、経線方向の分割エリア個数と緯線方向の分割エリア個数とは変更されるものである。
【0041】
図7に示すように、地図データには、複数の分割エリア毎に、分割エリア内に位置する主要なランドマーク(例えば、遊園地や駅や学校等)それぞれに割り振られたID番号、ランドマークの名前(LM名)、ランドマークのエリア座標(LMエリア座標)、拡張幅、矩形エリア座標、親データ、子データの各セクションのデータが記憶されたランドマークデータテーブル(施設データ)が含まれている。本実施形態では、分割エリアA(11,8)内に、α遊園地が位置し、このα遊園地内にβ観覧車及びγジェットコースターが位置する実施形態について説明を行う。
【0042】
拡張幅セクションには、矩形エリア座標を形成するための、LMエリア座標から四方に拡張させるための拡張幅(例えば、m単位)が記憶されている。本実施形態では、α遊園地の拡張幅は5m、β観覧車の拡張幅は3m、γジェットコースターの拡張幅は3mに設定されている。なお、拡張幅の長さは適宜変更可能である。
【0043】
α遊園地はID番号=100、β観覧車はID番号=101、γジェットコースターはID番号=102とされている。β観覧車及びγジェットコースターは、α遊園地内に位置するため、これらランドマークの親子関係(包含関係)としては、α遊園地を親としたときに、β観覧車及びγジェットコースターはα遊園地の子となる。このため、α遊園地の子データセクションには、β観覧車及びγジェットコースターのID番号である「101、102」が記憶され、β観覧車及びγジェットコースターの親データセクションには、α遊園地のID番号である「100」が記憶されている。
【0044】
図8は、α遊園地のエリアデータを概略的に二次元で示した平面図であり、α遊園地は、5角形状に形成されたランドマークであり、5個の頂点の各座標((αx1,αy1)(αx2,αy2)(αx3,αy3)(αx4,αy4)(αx5,αy5))のデータが、ランドマークデータテーブルのLMエリア座標セクション(図5参照)に記憶されている。これら5個の頂点を通る線で囲まれたエリアが、α遊園地LMエリアとなる。α遊園地から四方に拡張幅分(5m)拡張されたエリアが、α遊園地拡張エリアとなり、さらには、α遊園地拡張エリアの緯線方向及び経線方向の頂点を通る線で矩形状に形成されたエリアが、α遊園地矩形エリアとなる。α遊園地矩形エリアの4個の頂点の各座標((Rαx1,Rαy1)(Rαx2,Rαy2)(Rαx3,Rαy3)(Rαx4,Rαy4))のデータは、ランドマークデータテーブルの矩形エリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。
【0045】
図9は、α遊園地に設けられたβ観覧車のエリアデータを示した平面図である。β観覧車は、4角形状に形成されたランドマークであり、4個の頂点の各座標((βx1,βy1)(βx2,βy2)(βx3,βy3)(βx4,βy4))のデータが、ランドマークデータテーブルのLMエリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。これら4個の頂点を通る線で囲まれたエリアが、β観覧車LMエリアとなる。β観覧車から四方に拡張幅分(3m)拡張されたエリアが、β観覧車拡張エリアとなり、さらには、β観覧車拡張エリアの緯線方向及び経線方向の頂点を通る線で矩形状に形成されたエリアが、β観覧車矩形エリアとなる。β観覧車矩形エリアの4個の頂点の各座標((Rβx1,Rβy1)(Rβx2,Rβy2)(Rβx3,Rβy3)(Rβx4,Rβy4))のデータは、ランドマークデータテーブルの矩形エリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。
【0046】
図10は、α遊園地に設けられたγジェットコースターのエリアデータを示した平面図であり、γジェットコースターは、6角形状に形成されたランドマークであり、6個の頂点の各座標((γx1,γy1)(γx2,γy2)(γx3,γy3)(γx4,γy4)(γx5,γy5)(γx6,γy6))のデータが、ランドマークデータテーブルのLMエリア座標セクション(図7参照)に記憶されている。これら6個の頂点を通る線で囲まれたエリアがγジェットコースターLMエリアとなる。γジェットコースターから四方に拡張幅分(3m)拡張されたエリアが、γジェットコースター拡張エリアとなり、さらには、γジェットコースター拡張エリアの緯線方向及び経線方向の頂点を通る線で矩形状に形成されたエリアが、γジェットコースター矩形エリアとなる。γジェットコースター矩形エリアの4個の頂点の各座標((Rγx1,Rγy1)(Rγx2,Rγy2)(Rγx3,Rγy3)(Rγx4,Rγy4)(Rγx5,Rγy5(Rγx5,Rγy5))のデータは、ランドマークデータテーブルの矩形エリア座標セクション(図5参照)に記憶されている。
【0047】
図1に示すように、メモリカード15をCPU3に接続すると、CPU3は、メモリカード15内の画像データを読み取り、読み取った画像データをRAM5に記憶する。そして、CPU3は、画像データに記憶された位置データ(例えば、入力位置=P1(緯度=35.7°、経度=139.7°))に基づき、ROM4を検索して、ROM4に記憶された地図データの全ての分割エリアから、入力位置が含まれる分割エリアを選定する。
【0048】
分割エリアの検索方法としては、入力位置P1の緯度(=35.7°)から地図の始点緯度(=30°)を減算し、減算して得られた数値(=5.7°)を1分割エリアの緯線方向の長さ(=2/3°)で除算し、除算して得られた数値(=8.55)の小数点以下を切り捨てる。こうして得られた数値(=8)が、緯線方向において始点分割エリア(図2におけるハッチングされた分割エリア)から何個目の分割エリアかを示す数値となる。
【0049】
また、入力位置P1の経度(=139.7°)から地図の始点経度(=128°)を減算し、減算して得られた数値(=11.7°)を1分割エリアの経線方向の長さ(=1°)で除算し、除算して得られた数値(=11.7)の小数点以下を切り捨てる。こうして得られた数値(=11)が、経線方向において始点分割エリア(図2におけるハッチングされた分割エリア)から何個目の分割エリアかを示す数値となる。入力位置データが、入力位置P1(緯度=35.7°、経度=139.7°)の場合には、緯線方向において始点分割エリアから8個目、経線方向において始点分割エリアから11個目の分割エリアとなる。このように、入力位置が含まれる分割エリアを、入力位置データ(緯度・経度)を用いて計算式により検索するから、入力位置データと全ての分割エリア(456個)とを対比させて、入力位置が含まれる分割エリアを検索するものに比べて、検索に要する時間を短縮することができる。
【0050】
分割エリアの検索が終了すると、CPU3は、次にランドマークの検索を行う。このとき、CPU3は、上記したように検索(選定)された分割エリアA(11,8)内のみのランドマークの検索を行う。本実施形態では、入力位置P1(緯度=35.7°、経度=139.7°)が、α遊園地内のβ観覧車内の位置である場合について説明する。
【0051】
CPU3は、分割エリアA(11,8)内のランドマークを検索し、入力位置P1が含まれる矩形エリア(1個または複数)を選定する。入力位置P1の場合には、検索結果として、α遊園地矩形エリアとβ観覧車矩形エリアとが選定される。
【0052】
次に、CPU3は、入力位置P1からα遊園地LMエリア及びβ観覧車LMエリアまでの距離L(距離Lα、距離Lβ)を算出する。先ず、入力位置P1が各LMエリア内の位置であるかを、公知の判定方法である多角形の内外判定法により判定する。ここで、入力位置P1がLMエリア内の位置であると判定された場合、上記した距離L=0(ゼロ)となる。一方、入力位置P1がLMエリア内の位置でないと判定された場合、入力位置P1からLMエリアを形成する各辺までの最短距離が距離Lとなる。入力位置P1はα遊園地内のβ観覧車内の位置であり、α遊園地LMエリアに対する距離LはLα1=0(ゼロ)となり、β観覧車LMエリアに対する距離Lβ1=0(ゼロ)となる。
【0053】
そして、CPU3は、距離L=0となるランドマークがあるか否かを判定する。CPU3は、距離L=0となるランドマークがある(α遊園地、β観覧車)と判定した場合には、距離L=0となるランドマーク(α遊園地、β観覧車)から、親データセクションに親データとしてのID番号が記憶されたランドマーク(β観覧車)を特定し、特定されたランドマーク(β観覧車)の親データセクションに記憶されているID番号のランドマーク(α遊園地)を、上記選定されたランドマーク(α遊園地、β観覧車)から消去して、ランドマークの選別を行う。これにより、入力位置P1(緯度=35.7°、経度=139.7°)のランドマークは、β観覧車に選定される。本実施形態では、CPU3は、入力位置データ(撮影位置データ)に基づいて、入力位置(撮影位置)が位置するランドマーク(施設)のランドマークデータテーブル(施設データ)を検索する施設検索手段としても機能する。
【0054】
次に、CPU3は、最終的に選定されたランドマーク(β観覧車)のLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。なお、LM名データを画像データに記憶する代わりに、LM名データと画像データとを関連付けてROM4に記憶するようにしてもよい。
【0055】
また、図8に示すように、入力位置データ(入力位置P2)が、α遊園地外で拡張エリア内を示す位置データである場合(距離L=0となるランドマークがないと判定された(L>0)場合)には、CPU3は、入力位置P2が含まれる矩形エリアを有するランドマークの検索結果として、α遊園地を選定する。次に、入力位置P2からLMエリア座標セクションに記憶されたα遊園地LMエリアまでの距離Lを計算し、距離Lα2として算出する。そして、CPU3は、距離L(距離Lα2)と、ランドマークデータテーブルのα遊園地の拡張幅セクションに記憶された拡張幅とが、距離L≦拡張幅の関係を満たしているか否かを判定する。距離Lが距離Lα2の場合には、距離L≦拡張幅と判定され、α遊園地は最終的に選定するランドマークとして選定される。そして、CPU3は、最終的に選定されたランドマーク(α遊園地)のLM名データを、LCD6に出力して、LCD6に、LM名(α遊園地)を表示する(例えば、「この画像の撮影地点はα遊園地です」)とともに、最終的に選定されたランドマーク(α遊園地)のLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。
【0056】
また、図8に示すように、入力位置データ(入力位置P3)が、拡張エリア外で矩形エリア内を示す位置データである場合には、CPU3は、入力位置P3が含まれる矩形エリアを有するランドマークの検索結果として、α遊園地を選定する。次に、入力位置P3からLMエリア座標セクションに記憶されたα遊園地のLMエリアまでの距離Lを計算し、距離Lα3として算出する。そして、CPU3は、距離L≦拡張幅の関係を満たしているか否かを判定する。なお、入力位置P3が含まれる矩形エリアを有するランドマークが複数ある場合には、複数のランドマークのうちの入力位置P3から最も近いランドマーク(この場合には、α遊園地)に対して判定を行う。距離L=距離Lα3の場合には、距離L≦拡張幅でない判定され、α遊園地は最終的に選定するランドマークとしては選定されない。すなわち、入力位置P3(撮影地点)は、ランドマーク内ではないと判定される。この場合には、CPU3は、「撮影地点は主要のランドマーク内ではない」旨のデータを、LCD6に出力して、LCD6に、「この画像の撮影地点は主要のランドマーク内ではありません」と表示するとともに「この画像の撮影地点は主要のランドマーク内ではない」旨のデータを画像データに記憶
させた後、画像データをROM4に記憶する。
【0057】
上記のように構成された画像分類装置2の作用について、図11〜図14のフローチャートを用いて説明を行う。図11は、画像データに記憶された位置データに基づき、撮影位置のランドマークを検索するフローチャートである。メモリカード15をCPU3に接続すると、CPU3は、メモリカード15内の画像データを読み取り、読み取った画像データをRAM5に記憶する(ステップ(以下、S)1)。次に、CPU3は、画像データに記憶された位置データ(例えば、入力位置=P1(緯度=35.7°、経度=139.7°))に基づき、ROM4を検索して、入力位置P1のランドマーク(β観覧車)を選定する(S2)。そして、CPU3は、選定されたランドマーク(β観覧車)のLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する(S3)。
【0058】
図12は、ROM4に記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。入力操作部7で、画像検索を行うためのキーワード(例えば、「画像検索開始」)が入力されたことに応答して、CPU3は、画像検索プログラムを起動する。画像検索プログラムが起動すると、LCD6には、画像検索画面20が表示される。そして、CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果を画像検索画面20に表示する。分類選択部22には、α市、θ市の各ランドマーク名が題されたフォルダと、分類不能が題されたフォルダとがツリー構造で表示される(S1)。
【0059】
入力操作部7を操作して、α市フォルダを選択して(S2)開くと、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダが分類選択部22に表示されるとともに、α市フォルダ、α駅フォルダ、α遊園地フォルダ、β観覧車フォルダ及びγジェットコースターフォルダに分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される(S3)。また、入力操作部7を操作して、例えばβ観覧車フォルダを選択すると、β観覧車に分類された画像データの画像が、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示される。
【0060】
図13は、施設名を入力して、ROM4に記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。ワード入力部21aにワード(例えば、β観覧車)を入力し、入力操作部7を操作して検索開始ボタン21bを操作すると(S1)、CPU3は、β観覧車に分類された画像データの画像を、画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示する(S2)。
【0061】
図14は、画像データに記憶されたLM名データを変更し、画像分類先を変更するフローチャートである。入力操作部7を操作して、画像一覧部23に表示されたサムネイル画像の1つ(例えば、β観覧車フォルダの画像)を選択すると(S1)、LCD6には、画像表示画面30が表示される。画像表示部31には、上記選択されたサムネイル画像が拡大表示される。LM名表示部32aには、画像表示部31に表示された画像データに記憶されたランドマークデータのランドマーク名(β観覧車)が表示される(S2)。LM名選択部32bには、LM名表示部32aに表示されたランドマーク(β観覧車)に近接するランドマークの名が近い順に一覧表示される(S3)。
【0062】
入力操作部7を操作して、LM名選択部32bに表示されたランドマーク名のいずれかを選択すると(S4)、選択されたランドマーク名がLM名表示部32aに表示される。ここで、入力操作部7を操作してLM名変更ボタン32cを操作すると、CPU3は、LM名表示部32aに表示されたランドマーク名のLM名データを、画像表示部31に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する(S5)。これにより、画像データに記憶されたLM名データを変更することができる。
【0063】
このように、入力操作部7を操作して、LM名選択部32bに表示されたランドマーク名のいずれかを選択し、選択されたランドマーク名をLM名表示部32aに表示させた後、入力操作部7を操作してLM名変更ボタン32cを操作すると、CPU3は、LM名表示部32aに表示されたランドマーク名のLM名データを、画像表示部31に表示された画像データに記憶した後、画像データをROM4に上書きして記憶するから、画像データに記憶されたLM名データを変更することができる。これにより、画像とLM名データとが異なる(例えば、β観覧車内からγジェットコースターを撮影)場合にも、LM名データを画像に対応した正しいもの(γジェットコースター)に変更することができる。
【0064】
また、CPU3は、画像データをLM名データ毎に分類し、分類結果をツリー構造で画像検索画面20に表示するから、容易に分類されたランドマーク名を確認することができる。
【0065】
さらに、画像検索部21のワード入力部21aにワードを入力し、入力操作部7を操作して検索開始ボタン21bを操作すると、CPU3は、入力ワードに係る画像データをROM4内の画像データから検索し、検索された画像データの画像を画像一覧部23にサムネイル画像として一覧表示するとともに、検索された画像データの分類先フォルダと、このフォルダに関連したフォルダとを、分類選択部22に表示するから、フォルダが多数ある場合にも、ワード入力部21aに所望するフォルダのフォルダ名を入力するだけで、迅速に所望するフォルダを検索することができる。
【0066】
なお、上記実施形態では、子・孫の関係となるフォルダや同等のフォルダに題されたランドマークを、近接するランドマークと称した(例えば、β観覧車に近接するランドマークは、α市、α駅、α遊園地、γジェットコースター)が、近接するランドマークの設定は適宜変更可能である。
【0067】
図15に他の実施形態を示す。上記実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を簡略化する。この実施形態では、デジタルカメラ11は、LCD6、入力操作部7を備え、メモリカード15には、地図データが記憶されている。制御部14は、上記実施形態のCPU3と同様の機能を有し、位置データに係るランドマークを検索し、最終的に選定されたランドマークのLM名データを画像データに記憶した後、画像データをメモリカード15に上書きして記憶する。そして、制御部14は、メモリカード15に記憶した画像データを、LM名データ毎に分類し、分類結果をLCD6に表示された画像検索画面20に表示する。すなわち、本実施形態では、デジタルカメラ11は、上記実施形態の画像分類装置2と同等の機能を有する。
【0068】
このように、デジタルカメラ11に画像分類機能を設けたから、デジタルカメラ11単体で画像データの分類を行うことができる。また、メモリカード15は、データの書き換えが可能なため、地図データを書き換えることができる。
【0069】
なお、上記実施形態では、メモリカード15に地図データを記憶したが、デジタルカメラ11に、インターネットを介して地図データを記憶した地図データサーバーに接続可能な通信部を設けるようにしてもよく、この場合には、制御部14は、通信部及びインターネットを介して地図データサーバーに接続し、地図データサーバー内の地図データを検索して、画像データに応じたLM名データを選定する。
【0070】
図16に他の実施形態を示す。図1〜図14に示す実施形態のものと同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を簡略化する。この実施形態では、画像分類装置2は、インターネット41を介して地図データサーバー42に接続可能な通信部43を備える。地図データサーバー42は、地図データを管理する地図データ管理機構等に設けられており、上記実施形態の地図データが記憶されている。地図データ管理機構は、常時、最新の地図データを地図データサーバー42に記憶している。
【0071】
CPU3は、画像データに記憶された位置データに基づき、通信部43及びインターネット41を介して地図データサーバー42に接続し、地図データサーバー42内の地図データを検索して、LM名データを選定し、選定したLM名データを画像データに記憶した後、画像データをROM4に記憶する。
【0072】
このように、最新の地図データを記憶している地図データサーバー42に、通信部43及びインターネット41を介して接続し、地図データサーバー42内の地図データを検索して、画像データに記憶した位置データに係るLM名データを選定するから、新しく建設されたランドマークでの撮影においても、確実にランドマーク名を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明を実施した画像分類装置とデジタルカメラとの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図2】画像検索画面を示す平面図である。
【図3】画像表示画面を示す平面図である。
【図4】地図データの地図領域を示す平面図である。
【図5】分割エリアデータテーブルの説明図である。
【図6】分割エリア一覧テーブルの説明図である。
【図7】ランドマークデータテーブルの説明図である。
【図8】α遊園地の地図領域を示す平面図である。
【図9】β観覧車の地図領域を示す平面図である。
【図10】γジェットコースターの地図領域を示す平面図である。
【図11】画像データに記憶された位置データに基づき、撮影位置のランドマークを検索するフローチャートである。
【図12】ROMに記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。
【図13】施設名を入力してROMに記憶された画像データを分類して表示するフローチャートである。
【図14】画像データに記憶されたランドマークデータを変更して画像分類先を変更するフローチャートである。
【図15】デジタルカメラが画像分類装置として機能する実施形態のデジタルカメラの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【図16】インターネットを介して地図データが設けられた地図データサーバーに接続する実施形態の画像分類装置とデジタルカメラとの電気的構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0074】
2 画像分類装置
3 CPU(画像データ分類手段)
4 ROM(地図データ記憶手段)
5 RAM
6 LCD
7 入力操作部(入力手段)
11 デジタルカメラ
15 メモリカード
32a LM名表示部
32b LM名選択部
32c LM名変更ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記撮影位置データに基づいて、施設の位置及び名称データを含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索する施設検索手段と、
前記施設検索手段での検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像データ分類手段と、を備えた画像分類装置であって、
前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更する変更手段を備えたことを特徴とする画像分類装置。
【請求項2】
前記画像データ分類手段による分類先の各施設名を一覧表示する施設名一覧表示手段と、
前記施設名一覧表示手段で表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、選択された施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示する画像一覧表示手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像分類装置。
【請求項3】
前記画像一覧表示手段で表示された前記撮影画像データのうちのいずれかを選択したときに、選択された撮影画像データを拡大表示する拡大表示手段と、
前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの分類先の施設名を表示する選択施設名表示手段と、
前記選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を一覧表示する近接施設名表示手段と、を備え、
前記近接施設名表示手段に表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、前記変更手段は、前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの撮影位置データを、前記選択した施設の位置データに変更することを特徴とする請求項2記載の画像分類装置。
【請求項4】
施設名を入力する入力手段を備え、
前記画像一覧表示手段は、前記入力手段で施設名を入力したことに応じて、入力した施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示することを特徴とする請求項2または3記載の画像分類装置。
【請求項5】
前記施設名一覧表示手段は、施設内に他の施設が位置しているときにはその包含関係に基づき、ツリー構造となるように各施設名を一覧表示することを特徴とする請求項2ないし4いずれか1つ記載の画像分類装置。
【請求項6】
前記地図データを記憶する地図データ記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の画像分類装置。
【請求項7】
前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の画像分類装置。
【請求項8】
撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶し、
施設の位置及び名称を含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索し、
検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像分類方法であって、
前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更することを特徴とする画像分類方法。
【請求項9】
請求項1ないし5いずれか1つ記載の画像分類装置を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項10】
前記地図データを、カメラ本体に着脱自在な記録媒体に記憶したことを特徴とする請求項9記載のデジタルカメラ。
【請求項11】
前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えたことを特徴とする請求項9記載のデジタルカメラ。
【請求項1】
撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶する画像データ記憶手段と、
前記撮影位置データに基づいて、施設の位置及び名称データを含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索する施設検索手段と、
前記施設検索手段での検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像データ分類手段と、を備えた画像分類装置であって、
前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更する変更手段を備えたことを特徴とする画像分類装置。
【請求項2】
前記画像データ分類手段による分類先の各施設名を一覧表示する施設名一覧表示手段と、
前記施設名一覧表示手段で表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、選択された施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示する画像一覧表示手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像分類装置。
【請求項3】
前記画像一覧表示手段で表示された前記撮影画像データのうちのいずれかを選択したときに、選択された撮影画像データを拡大表示する拡大表示手段と、
前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの分類先の施設名を表示する選択施設名表示手段と、
前記選択施設名表示手段に表示された施設に近接する施設名を一覧表示する近接施設名表示手段と、を備え、
前記近接施設名表示手段に表示された各施設名のうちのいずれかを選択したときに、前記変更手段は、前記拡大表示手段に表示された撮影画像データの撮影位置データを、前記選択した施設の位置データに変更することを特徴とする請求項2記載の画像分類装置。
【請求項4】
施設名を入力する入力手段を備え、
前記画像一覧表示手段は、前記入力手段で施設名を入力したことに応じて、入力した施設名に分類された前記撮影画像データを一覧表示することを特徴とする請求項2または3記載の画像分類装置。
【請求項5】
前記施設名一覧表示手段は、施設内に他の施設が位置しているときにはその包含関係に基づき、ツリー構造となるように各施設名を一覧表示することを特徴とする請求項2ないし4いずれか1つ記載の画像分類装置。
【請求項6】
前記地図データを記憶する地図データ記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の画像分類装置。
【請求項7】
前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載の画像分類装置。
【請求項8】
撮影位置の位置データを有する撮影画像データを記憶し、
施設の位置及び名称を含む施設データを有する地図データから前記撮影位置が位置する施設の施設データを検索し、
検索結果に基づいて、前記撮影画像データを施設別に分類する画像分類方法であって、
前記撮影画像データが有する前記撮影位置データを変更し、前記撮影画像データの分類先を変更することを特徴とする画像分類方法。
【請求項9】
請求項1ないし5いずれか1つ記載の画像分類装置を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項10】
前記地図データを、カメラ本体に着脱自在な記録媒体に記憶したことを特徴とする請求項9記載のデジタルカメラ。
【請求項11】
前記地図データを記憶した外部データサーバーと通信可能な通信手段を備えたことを特徴とする請求項9記載のデジタルカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−142672(P2007−142672A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−332042(P2005−332042)
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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