画像印刷装置、画像印刷方法及びコンピュータプログラム
【課題】 複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができる画像印刷装置を提供する。
【解決手段】 撮影を行う撮影手段(カメラ10)と、撮影手段による複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示手段(タッチパネル20)と、複数の撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示手段(タッチパネル400)と、編集入力に基づいて、第2の表示手段に表示された撮影画像の編集を行う編集手段(タッチペン49L,49R)と、編集手段により編集された撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷手段(ネットワークプリンタ35)とを備える。
【解決手段】 撮影を行う撮影手段(カメラ10)と、撮影手段による複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示手段(タッチパネル20)と、複数の撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示手段(タッチパネル400)と、編集入力に基づいて、第2の表示手段に表示された撮影画像の編集を行う編集手段(タッチペン49L,49R)と、編集手段により編集された撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷手段(ネットワークプリンタ35)とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像印刷装置に関する。具体的には、本発明は、利用者をカメラで撮影した撮影画像に基づいて生成される合成画像を、写真シール等の製品として出力する画像印刷装置と、その装置が行う画像印刷方法と、その画像印刷装置の各工程を制御するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者をカメラで撮影し、その撮影画像を写真シールや写真カードとして出力する画像印刷装置(「写真自販機」や「写真作成装置」ともいう。)が知られている。
かかる画像印刷装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、利用者の遊戯性又は娯楽性を高めるため、予め用意された多種多様なフレーム画像やスタンプ画像を複数の撮影画像に合成したり、利用者がタッチペンで複数の撮影画像に自由に落書きを行ったりする、編集入力が可能なものがある。
【0003】
特許文献1の画像印刷装置では、編集入力を受け付ける編集画面が、編集対象画像表示部と、編集対象画像選択部と、入力ツール選択部と、制限時間表示部とから構成され、撮影時に記録された複数の撮影画像は、編集対象画像選択部にサムネイル表示される。
また、サムネイル表示された複数の撮影画像は、そのうちの1つがタッチペンを用いて編集対象の画像(書き込みをする画像)として選択でき、選択された画像が編集対象画像表示部に拡大表示される(特許文献1の段落0115〜0118参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−262199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の従来の画像印刷装置では、複数の撮影画像のうちの1つを書き込み専用の編集対象画像表示部に表示させる画面構成になっているので、利用者が所望の撮影画像に編集入力を行うには、サムネイル表示された複数の撮影画像の中から編集対象の画像を1つずつ選択し、編集対象画像表示部に逐一表示させる必要がある。
このため、従来の画像印刷装置では、複数の撮影画像に対する編集入力を行うのに手間と時間がかかり、効率的な編集入力を行えないという欠点がある。
【0006】
特に、この種の画像印刷装置では、編集入力の制限時間が画面表示されるのが通常である。このため、残り時間が少なくなると、焦った利用者が適切な編集入力を落ち着いて行うことができず、所望の出来映えの編集画像が得られなくなる可能性がある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができる画像印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の画像印刷装置は、前記撮影手段による複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示手段と、複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示手段と、前記編集入力に基づいて、前記第2の表示手段に表示された前記撮影画像の編集を行う編集手段と、前記編集手段により編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷手段と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明の画像印刷装置によれば、第2の表示手段が、複数の撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示された撮影画像に対する編集入力を受け付けるので、利用者が第2の表示手段において編集対象の画像を逐一選択しなくても、複数の撮影画像に対する編集入力を行うことができる。
このため、複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができ、上記の本発明の目的が達成される。
【0009】
(2) 本発明の画像印刷装置において、前記第1の表示手段の前方の空間である撮影空間と、前記第2の表示手段の前方の空間である編集空間とが異なる位置に設けられ、前記撮影空間における処理と、前記編集空間における処理とが並行して実行可能とされていることが好ましい。
この場合、撮影空間と編集空間が異なる位置にあり、それらの空間における各処理が並行して実行可能となっているので、利用者の回転率を向上させることができる。
【0010】
(3) また、本発明の画像印刷装置において、前記第2の表示手段の数が、前記第1の表示手段の数よりも多いことが好ましい。
一般的に、撮影画像を編集する時間の方が撮影時間よりも長いため、編集用の第2の表示手段の数が撮影用の第1の表示手段より多く設けることにより、利用者の回転率を向上することができる。
【0011】
(4) 本発明の画像印刷装置において、前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影画像同士が重ならないように当該撮影画像を表示することが好ましい。
このようにすれば、第2の表示手段に表示されたすべての撮影画像を利用者が同時に鳥瞰できるので、例えば、気に入った撮影画像から順に重点的に編集して時間配分するというように、複数の撮影画像に対して効率的かつ計画的に編集入力を行うことができる。
【0012】
(5) もっとも、隣接する撮影画像同士が重ならないように当該撮影画像を表示すると、表示すべき撮影画像の数が多くなると個々の撮影画像を余り大きく表示できず、撮影画像に対して細かい編集入力が行い難くなる可能性がある。
そこで、この場合、前記編集手段は、複数の前記撮影画像のうちのいずれか1つ又は複数を所定倍率で拡大させる入力操作が可能であることが好ましい。このようにすれば、表示すべき撮影画像の数に関係なく、拡大した撮影画像に対して細かい編集入力を行うことができる。
【0013】
(6) 本発明の画像印刷装置において、前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影同士が一部で重なるように当該撮影画像を表示するものであってもよい。
このようにすれば、表示すべき撮影画像の枚数が比較的多い場合でも、すべての撮影画像を限られたスペースに適切な大きさで表示でき、撮影画像の枚数が多いために編集入力が行い難くなるのを防止することができる。
【0014】
(7) もっとも、隣接する撮影画像同士が一部重なるように当該撮影画像を表示すると、奥に隠れた撮影画像の部分に対する編集入力が行えなくなる。
そこで、この場合、前記編集手段は、最も手前に表示される前記撮影画像を順に切り替える入力操作が可能であることが好ましい。このようにすれば、奥に隠れた撮影画像を最も手前に表示させることで、当該撮影画像の全体に編集入力を行えるようになる。
【0015】
(8) 本発明の画像印刷方法は、上述の(1)〜(7)に記載した本発明の画像印刷装置が行う方法である。このため、本発明の画像印刷方法は、本発明の画像印刷装置と同様の作用効果を奏する。
(9) 本発明のコンピュータプログラムは、上述の(1)〜(7)に記載した本発明の画像印刷装置の制御装置として機能させるためのプログラムである。このため、本発明のコンピュータプログラムは、本発明の画像印刷装置と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0016】
以上の通り、本発明によれば、利用者が編集対象の画像を選択しなくても、複数の撮影画像に対する編集入力を行えるので、複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の外観図である。
【図2】撮影ユニットの正面図である。
【図3】編集ユニットの正面図である。
【図4】出力ユニットの正面図である。
【図5】撮影操作用のタッチパネルの画面構成図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画面印刷装置の機能ブロック図である。
【図7】撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】編集処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】編集操作用のタッチパネルの画面構成図である。
【図10】同タッチパネルの右側の入力領域の画面構成図(拡大操作前)である。
【図11】同タッチパネルの右側の入力領域の画面構成図(拡大操作後)である。
【図12】同タッチパネルの変形例を示す画面構成図である。
【図13】同タッチパネルの別の変形例を示す画面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
〔全体構造〕
図1は、本発明の実施形態に係る画像印刷装置1の外観図である。具体的には、図1(a)は、同装置1の側面図であり、図1(b)は、同装置1の平面図である。
また、図2は、撮影ユニット3の正面図であり、図3は、編集ユニット4の正面図であり、図4は、出力ユニット5の正面図であり、図5は、撮影操作用のタッチパネル20の画面構成図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の画像印刷装置1は、利用者Uが入室可能な撮影室2と、利用者Uの撮影と背景画像や前景画像の選択を受け付け可能な撮影ユニット3とを備えている。
また、画像印刷装置1は、利用者Uによる落書き(描画操作)を含む編集入力を受け付けて、撮影画像に合成した画像を生成する編集ユニット4と、合成画像を出力する出力ユニット5とを備えている。
【0020】
撮影室2は、当該撮影室2の前後方向(図1の矢印X方向)に長い直方体状のフレーム構造であり、この撮影室2の前部に撮影ユニット3が配置されている。撮影室2の左右方向(図1の矢印Y方向)の両側面には、それぞれ利用者Uが出入りする開口部と、この開口部の一部又は全部を覆う遮光カーテン(図示せず)が設けられている。
また、撮影室2の後部には、電動ロール式のカーテン装置25が配置されている。撮影室2内の撮影ユニット3とカーテン装置25の間の空間(撮影操作用のタッチパネル20の前側の空間)は、利用者Uの撮影を行う撮影空間を構成している。
【0021】
編集ユニット4は、カーテン装置25の背面に接続された、撮影室2の前後方向(図1の矢印X方向)に長い筐体を備え、この筐体の短辺方向(図1の矢印Y方向)の両側に、2人組の利用者Uがそれぞれ一緒に編集入力を行えるタッチパネル400が設けられている。この編集ユニット4の各タッチパネル400の前側の空間は、利用者Uが編集作業を行う編集空間を構成しており、この編集空間は、カーテン装置25を挟んで撮影空間とは異なる位置に設けられている。
【0022】
また、後述の通り、本実施形態の画像印刷装置1では、撮影空間での処理(撮影処理)と、編集空間での処理(編集処理)を並行して実行可能となっており、編集空間での処理を受け付けるタッチパネル400が、撮影空間での処理を受け付けるタッチパネル20よりも多く設置されている。
このため、撮影空間と編集空間にそれぞれ入室した利用者Uの作業を同時並行で行わせることができ、利用者Uの回転率を向上させることができる。
【0023】
〔撮影ユニットの構造〕
図1及び図2に示すように、撮影ユニット3は、利用者Uを撮影する撮像手段であるカメラ10と、カメラ10の上下両側と左右両側にそれぞれ配置された複数のストロボ11,12,13L,13R,14と、カメラ10の下方に配置された、利用者Uの操作の受け付けや撮影画像の表示などを行う撮影操作用のタッチパネル20とを備えている。
【0024】
カメラ10は、例えば、CCD(電荷結合素子)を利用してデジタル画像信号を生成するデジタルカメラよりなり、利用者Uの撮影によって取得したデジタル画像信号を出力する。各ストロボ11〜14は、カメラ10のシャッター時に利用者Uに閃光を発する。
タッチパネル20は、撮影作業の際に、利用者Uによる各種の操作を受け付けるための操作画面を提供する。また、タッチパネル20は、カメラ10が取得したデジタルの動画映像をリアルタイムで表示することもできる。
【0025】
図5に示すように、撮影操作用のタッチパネル20は、リアルタイムの動画映像を表示するプレビュー領域201と、ポーズの見本を表示するための第1表示領域202と、撮影によって得られた撮影画像を表示するための第2表示領域203とを有する。
撮影ユニット3は、パーソナルコンピュータを中心に構成された制御装置と、I/O制御装置と、編集及び印刷ユニット4,5と通信を行うためのネットワークアダプタとを内蔵している。また、撮影ユニット3には、その前面下方にコイン投入口26(図2参照)が設けられている。
【0026】
〔編集ユニットの構造〕
図1に示すように、本実施形態の画像印刷装置1では、例えば2人組である2組の利用者Uが同時に並行してプレイ可能となるように、編集ユニット4が2つのユニット4a,4bに分かれている(図1(b)参照)。
図3に示すように、2つのユニット4a,4bは、互いに対面した所定高さの傾斜した作業面を有し、この作業面に、落書き領域やその落書きのためのメニュー又はツールを表示する領域を含む編集操作用のタッチパネル400と、タッチパネル400へのタッチ操作に使用するタッチペン49L,49Rが設けられている。
【0027】
編集操作用のタッチパネル400は、各ユニット4a,4bにおいてそれぞれ2人の利用者Uが同時に落書きを行えるように、例えば図9に示すような左右対称の画面構成となっているが、タッチパネル400に対する編集入力の詳細については後述する。なお、本実施形態の編集操作用のタッチパネル400は、双方のタッチペン49L,49Rによる操作位置(ペン先の接触位置)を同時に検出可能に構成されており、かつ、検出される各操作位置が、各タッチペン49L,49Rのうちのいずれの操作に対応するものであるかも検出可能となっている。
編集ユニット4についても、撮影ユニット3と同様に、例えばパーソナルコンピュータを中心に構成された制御装置と、撮影及び印刷ユニット3,5と通信を行うためのネットワークアダプとを内蔵している。
【0028】
〔出力ユニットの構造〕
図1及び図4に示すように、出力ユニット5は、出力操作用のタッチパネル30と、その下方に配置された非接触の通信ポート31とを備えている。
また、通信ポート31の下方に、非接触通信の際に必要な操作方法や効果音などを音声によって利用者Uに知らせるスピーカ32と、編集ユニット4で編集操作が行われた合成画像を印刷した写真シールや写真カード等を取り出す取出口33が設けられている。
【0029】
上記通信ポート31は、例えば携帯電話機等のモバイル端末の赤外線ポートと近距離でかつ非接触の通信が可能であり、この通信によって利用者Uのモバイル端末に編集済みの合成画像を送信することができる。
なお、通信ポート31は、電波を使用したフェリカ(登録商標)などの非接触通信方式の通信ポートであってもよい。
【0030】
出力操作用のタッチパネル30は、利用者Uが合成画像を印刷された写真シール等をモバイル端末でも見たい場合に、上記通信機能を備えたモバイル端末に送信するのに必要な各種操作を受け付けるための、操作画面を提供する。
なお、この操作を、例えば合成画像の写真シール等が印刷されるまでの時間を利用して行うようにすれば、利用者Uは写真シール等が印刷されるまでの時間を持て余すことなく有効に利用することができる。ただし、出力操作用のタッチパネル30が設けられていない装置の場合には、編集ユニット4のタッチパネル400で画像出力のための各種の操作を行わせてもよい。この場合、モバイル端末が合成画像を取得する処理は、第2の制御部80(図6で後述)が行う。
【0031】
出力ユニット5についても、撮影ユニット3と同様に、パーソナルコンピュータを中心に構成された制御装置と、撮影及び編集ユニット3,4と通信を行うためのネットワークアダプタとを内蔵している。
また、出力ユニット5には、合成画像を写真シール等として印刷するためのネットワークプリンタ35(図1(a)及び(b)参照)も内蔵されている。
【0032】
上記構成の画像印刷装置1において、利用者Uは、撮影室2で撮影を行った後、編集用のいずれか一方のユニット4a,4bのタッチパネル400を使用して、撮影画像に対して落書き等の編集入力を行う。
その後、利用者Uは、編集入力に応じて生成された合成画像のデータを、ネットワークプリンタ35に印刷させてプリントシートとして受領したり、非接触通信によって利用者Uのモバイル端末に転送したりすることができる。
【0033】
なお、ネットワーク(LAN)6がインターネット等の公衆通信回線に接続されている場合には、本実施形態の画像印刷装置1で生成した合成画像を、公衆通信回線を介してサーバコンピュータに送信し、このサーバコンピュータにて利用者Uのフォルダごとに合成画像を記憶することにしてもよい。
この場合、利用者Uは、画像印刷装置1に対するプレイ後に、自身の携帯電話機やスマートフォンなどのモバイル端末からサーバコンピュータにアクセスすることにより、作製した合成画像の閲覧やダウンロードを行うことができる。
【0034】
〔画像印刷装置の機能的構成〕
図6は、本実施形態に係る画像印刷装置1を機能面から見た場合の構成を示す、機能ブロック図である。
図6に示すように、画像印刷装置1は、機能的には、利用者Uを撮影する処理(撮影処理)を行うための撮影処理部7と、編集対象の画像に対する利用者Uの操作に応じて画像処理を行うための編集処理部8と、編集が行われた後の合成画像を写真シール等として印刷したり、非接触通信で転送したりする出力処理を行うための出力処理部9とを備える。
【0035】
撮影処理部7は、第1の制御部70と、撮像部71と、第1の表示・操作部72と、I/O制御部73と、照明部74と、第1の通信部75とから構成されている。
編集処理部8は、第2の制御部80と、第2の表示・操作部81,82と、第2の通信部83とから構成されている。
出力処理部9は、第3の制御部90と、第3の表示・操作部91と、印刷出力部92と、音声出力部93と、非接触通信部94と、第3の通信部95とから構成されている。
【0036】
ネットワークアダプタよりなる第1、第2及び第3の通信部75,83,95は、LAN(Local Area Network)であるネットワーク6を介してそれぞれ相互に通信可能となっている。
【0037】
撮像部71は、CCD等の撮像素子を内蔵したカメラ10に相当する。撮像部71は、映像データをリアルタイムに取り込んで第1の制御部70に出力する。第1の制御部70は、シャッター動作の時点の映像データ(静止画データ)を撮影画像とし、内部のメモリに一時的に記憶する。
また、第1の制御部70は、撮像部71から得られる映像データを、第1の表示・操作部72に常時供給する。これにより、利用者Uの現況がリアルタイムに表示される。
【0038】
第1の表示・操作部72は、撮影操作用のタッチパネル20に相当する。第1の表示・操作部72は、撮影画像に合成する背景画像又は前景画像を選択する操作やシャッター操作、撮影画像の画質を選択する操作などの撮影に関する操作の入力を受け付け、入力された操作信号を第1の制御部70に送る。
第1の制御部70は、第1の表示・操作部72からの操作信号に基づいて、その操作信号に対応する所定の処理を実行する。
【0039】
例えば、第1の制御部70は、シャッター操作の入力があると、数秒程度の予め決められた時間の経過後にカメラ10をシャッター動作させるとともに、ストロボ11〜14を閃光させる。
照明部74は、カメラ10の前記ストロボ11,12,13L,13R,14に相当する。照明部74は、第1の制御部70からの指示に基づいて、I/O制御部73によって点灯/消灯および調光が制御される。
【0040】
I/O制御部73は、撮影ユニット3に内蔵されるI/O制御装置に相当する。I/O制御部73は、第1の制御部70からの指示に基づいて照明部74を制御するとともに、コイン検出部(不図示)からの検出信号を第1の制御部70へ転送する。
第1の通信部75は、撮影ユニット3に内蔵されるネットワークアダプタに相当する。第1の通信部75は、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0041】
第1の制御部70は、撮影ユニット3に内蔵された、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー及び補助記憶装置を含むコンピュータ(制御装置)に相当する。
第1の制御部70は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、撮影処理に関する全体の制御を行う。
例えば、第1の制御部70は、複数の撮影画像をすべて編集対象の画像としてフレームバッファに書き込み、第1の表示・操作部72に表示させる。
【0042】
また、第1の制御部70は、所定の背景画像や前景画像の選択入力があった場合は、撮影画像における利用者Uの像を、ユーザによって選択された背景画像や前景画像に合成した画像を生成し、その画像についても、編集対象の画像としてフレームバッファに書き込んで、第1の表示・操作部72に表示させる。
第1の制御部70は、フレームバッファに書き込んだ撮影画像(背景画像等が合成された画像を含む。)を、第1の通信部75を介して、編集ユニット4に対応する第2の制御部80に送信する。
【0043】
第2の制御部80は、編集ユニット4に内蔵された、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー及び補助記憶装置を含むコンピュータ(制御装置)に相当する。
第2の制御部80は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、編集処理に関する全体の制御を行う。
例えば、第2の制御部80は、第1の制御部70から受信した撮影画像に対する編集処理の入力信号に基づいて、編集対象の画像(本実施形態では、撮影されたすべての撮影画像)に対する合成画像を生成する。
【0044】
本実施形態では、撮影処理における所定の制限時間内に、利用者Uが任意の枚数(例えば5〜8枚)の撮影画像を撮影できたものと想定する。
生成された合成画像は利用者Uの指示に応じて、第2の表示・操作部81,82に表示される。上記のような合成画像の生成が終了すると、生成された合成画像は出力ユニット5に送信される。なお、印刷出力部92が別の合成画像を出力中である場合には、その旨が第2の表示・操作部81,82に表示されるとともに、その終了を待って送信される。
【0045】
第2の表示・操作部81,82は、タッチペンによる落書き等の編集入力が可能な編集操作用のタッチパネル400に相当する。すなわち、第2の表示・操作部81は、タッチパネル400の左側の入力領域40L(図9参照)に相当し、第2の表示・操作部83は、タッチパネル400の右側の入力領域40R(図9参照)に相当する。
第2の通信部83は、編集ユニット4に内蔵されるネットワークアダプタに相当する。第2の通信部83は、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0046】
第3の制御部90は、出力ユニット5に内蔵された、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー及び補助記憶装置を含むコンピュータ(制御装置)に相当する。
第3の制御部90は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、出力処理に関する全体の制御を行う。
例えば、第3の制御部90は、第2の制御部80から受信した合成画像のデータをメモリに格納する。
【0047】
印刷出力部92は、出力ユニット5に内蔵されるネットワークプリンタ35に相当する。印刷出力部92は、メモリに格納された複数枚の合成画像のデータを写真シールや写真カードとして印刷する。
印刷された写真シール等は、出力ユニット5の正面下方に設けられた取出口33に排出される。
【0048】
第3の表示・操作部91は、出力操作用のタッチパネル30に相当する。第3の制御部90は、複数枚の合成画像のデータをサーバからダウンロードできるように、利用者Uの入力操作を受け付けるための操作画面を第3の表示・操作部91に表示させる。
【0049】
第3の制御部90は、第3の表示・操作部91に入力された操作信号に基づいて、利用者Uのモバイル端末に画像データを送信するように、非接触通信部94に対して指示を出す。この非接触通信部94は通信ポート31に相当する。画像データは、非接触通信部94から赤外線信号として利用者Uのモバイル端末に直接送信される。
第3の通信部95は、出力ユニット5に内蔵されるネットワークアダプタに相当する。第3の通信部95は、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0050】
第3の制御部90は、編集を終えた利用者Uが出力操作を始めるまでの間、補助記憶装置に予め記憶されたデモ画像(デモンストレーション用の画像)を、フレームバッファに書き込むことによって第3の表示・操作部91に表示させる。
音声出力部93は、スピーカ32に相当する。音声出力部93は、第3の表示・操作部91に表示される操作画面と連動して操作方法を利用者Uに説明する。また、音声出力部93は、デモ画像に応じた楽曲を流す。なお、入力操作方法の説明や楽曲等は補助記憶装置としてのハードディスク等に予め格納されている。
【0051】
なお、上記の各制御装置が実行する所定のプログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。
すなわち、プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが補助記憶装置として制御装置に内蔵されたDVD−ROMの駆動装置に装着され、そのDVD−ROMからプログラムが読み出されて補助記憶装置としてのハードディスク装置にインストールされる。プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体(CD−ROM等)や通信回線を介して提供されてもよい。
【0052】
なお、上記第1〜第3の制御部70,80,90は、画像印刷装置1における異なる部位(撮影ユニット3など)に内蔵される異なるコンピュータを含む装置に相当するものとして説明したが、このような構成は一例であって、第1〜第3の制御部70,80,90は、2つ以下または4つ以上の装置により実現されてもよい。
例えば、2つの制御部を設けておき、一方の制御部で撮影ユニット3と出力ユニット5を制御し、他方の制御部で編集ユニット4を制御することもできる。
【0053】
このような場合には各制御部において、それぞれ実現されるべき機能に応じたプログラムが実行される。
更に、各制御部70,80,90を構成する制御装置は、いずれのユニット3,4,5に内蔵されていてもよく、例えば、すべての制御装置を編集ユニット4に内蔵していてもよい。また、撮影ユニット3、編集ユニット4、および出力ユニット5は、物理的に3つに分かれているが、これを1つ又は2つのユニットとして構成することもできる。
【0054】
〔画像印刷装置における並行処理〕
上述の通り、本実施形態の画像印刷装置1は、撮影ユニット3と編集ユニット4と出力ユニット5とを含み、撮影ユニット3では撮影処理が行われ、編集ユニット4では編集処理が行われ、出力ユニット5では出力処理が行われる。
ここで、後続の利用者Uが撮影ユニット3でプレイしている時には、先行の利用者Uは編集ユニット4でプレイでき、更に先行の利用者Uは出力ユニット5で合成画像を出力することができる。
【0055】
すなわち、本実施形態の画像印刷装置1では、各ユニット3,4,5のコンピュータにより、撮影処理と編集処理と出力処理とが同時並行で行われるようになっている。以下、撮影処理と編集処理の手順について説明する。
【0056】
〔撮影処理〕
図7は、撮影処理の手順を示すフローチャートである。
プレイが行われていない待機状態では、撮影操作用のタッチパネル20にデモ画像が表示されている。
その後、利用者Uが来場して、デモ画像の表示中にコイン投入口26にコインを投入すると、第1の制御部70はプレイを開始する(ステップS100)。
【0057】
また、第1の制御部70は、プレイを開始した後に、利用者Uによる撮影モードの選択を受け付ける(ステップS110)。
ステップS110では、例えば画質(具体的にはコントラストが高いくっきりとした画質、柔らかなふんわりとした画質、または透明感のあるクールな画質のうちのいずれか)の選択、明るさの選択、自動で撮影するか手動で撮影するかの選択、自動で撮影する場合には撮影用テーマの選択などが行われる。
【0058】
この場合、第1の制御部70は、予め用意された複数の撮影用テーマの中から1つ以上の撮影用テーマを利用者Uに選択させる画面をタッチパネル20に表示し、利用者Uによる選択操作を受け付ける。
第1の制御部70は、利用者Uの選択操作に基づく情報を取得し、選択された撮影用テーマに基づいて、撮影画像に合成するフレームと背景との組み合わせを決定する。手動で撮影する場合は、フレームと背景を利用者Uが自由に決定する。
【0059】
その後、ステップS120に進み、利用者Uの撮影が行われる。この撮影により、利用者Uを含む静止画データである撮影画像(利用者Uの画像に背景やフレームが合成されたもの)が第1の制御部70のメモリに格納される。
ステップS130では、撮影画像がタッチパネル20に表示される。具体的には、ステップS120での撮影が行われる度に、タッチパネル20の第2表示領域203に、編集対象の画像となる撮影画像が1枚ずつ順次追加されて表示される。
【0060】
その後、ステップS140において、第1の制御部70は、予め定められた制限時間(例えば3分)が終了したか否かを判定する。第1の制御部70は、判定の結果、所定の制限時間が終了していれば、処理をステップS150に進め、所定の制限時間が終了していなければ、処理をステップS120に戻す。
ステップS150では、第1の制御部70は、撮影された複数の撮影画像(第2表示領域203に表示された画像)を、ネットワーク6を通じて編集処理部8に送信する。
【0061】
従って、本実施形態では、撮影処理で得られた利用者Uの撮影画像のデータは、すべてそのまま編集対象の画像として編集処理部8に送られる。もっとも、ステップS150において、編集対象とする画像を選択する作業を利用者Uに行わせてもよい。
この場合、タッチパネル20の第2表示領域203に表示された撮影画像の中から、写り方が気に入った撮影画像を複数枚タッチさせて残すか、或いは逆に、撮影が失敗した撮影画像をタッチさせて消去させることにより、編集対象の画像を選択させればよい。
【0062】
第1の制御部70は、利用者Uによる上記入力により編集対象となった画像データを、ネットワーク6を通じて編集処理部8に送信する。
ステップS150の終了後、第1の制御部70は、処理をステップS160に進めて案内画面の表示を行う。具体的には、第1の制御部70は、編集ユニット4の2つのユニット4a,4bのうちのいずれかに利用者Uを誘導する画面を撮影操作用のタッチパネル20に表示する。これにより、撮影処理が終了する。
なお、ステップS160の処理において、上記案内画面の表示に加えて、或いは、上記案内画面の表示の代わりに、2つのユニット4a,4bのいずれかに利用者Uを案内する音声を出力するようにしてもよい。
【0063】
〔編集処理〕
図8は、編集処理の手順を示すフローチャートである。
図8の編集処理において、第2の制御部80は、まず、ネットワーク6を介して第1の制御部70が送信した編集対象の画像を取得する(ステップS200)。
その後、タイマーが所定時間(利用者Uに編集入力を許可する時間)に設定され、カウントダウンを開始する(ステップS210)。
【0064】
タイマーのカウントダウン開始後、第2の制御部80は、利用者Uによるタッチパネル400への落書き(描画)等の編集操作の入力を受け付ける(ステップS220)。
また、第2の制御部80は、編集処理の残り時間が60秒になると、編集時間を延長するか否かを判定する(ステップS230)。この判定は、編集ユニット4でプレイすべき後続の利用者Uが撮影ユニット3で撮影処理を行っているか否かによって行われる。
【0065】
第2の制御部80は、上記判定の結果が肯定的である場合は、処理をステップS240に進め、否定的である場合は、処理をステップS250に進める。
第2の制御部80は、ステップS240では、タイマーを所定の再設定時間(利用者Uに追加の編集入力を許可する時間)に設定される。この場合、タイマーによるカウントダウンが再度開始され、処理がステップS250に進む。
【0066】
ステップS250において、第2の制御部80は、利用者Uによるタッチパネル400への落書き(描画)等の編集操作の入力を受け付ける。
その後、第2の制御部80は、タイマーの再設定時間が0になると、出力する写真の分割パターンの選択処理に移行する(ステップS260)。具体的には、第2の制御部80は、予め用意された複数の分割パターンをタッチパネル400に表示する。利用者Uが、複数の分割パターンのうちの1つを選択すると、その選択情報を取得し、処理がステップS270に進む。
【0067】
ステップS270では、案内画面の表示が行われる。具体的には、第2の制御部80は、利用者Uを出力ユニット5に導くための画面を編集操作用のタッチパネル400に表示する。これにより、編集処理が終了する。
なお、ステップS270の処理において、上記案内画面の表示に加えて、或いは、上記案内画面の表示の代わりに、利用者Uを出力ユニット5のいずれかに案内する音声を出力するようにしてもよい。
【0068】
〔編集操作用のタッチパネルの構成及び機能〕
図9は、編集操作用のタッチパネル400の画面構成図(両側)である。また、図10及び図11は、同タッチパネル400の右側の入力領域40Rの画面構成図である。
図9に示すように、タッチパネル400は、左右の2人の利用者Uがそれぞれペン入力可能な左右一対の2つの入力領域40L,40Rに分割されている。各入力領域40L,40Rには、それぞれ、落書き部41、タブ42(図10参照)によるメニュー切り替えが可能なパレット部43、モード選択部44、コマンド選択部45、タイマー表示部46及びガイド表示部47が配置されている。
【0069】
以下、図10及び図11に示す右側の入力領域40Rを例にとって、上記各部の構成及び機能を説明する。なお、左側の入力領域40Lも、右側の入力領域40Rと同様の構成及び機能となっている。
図10及び図11に示すように、落書き部41は、入力領域40Rにおける中央部から上縁部に渡る大半の部分を占めており、撮影ユニット3から取得した複数の撮影画像(撮影処理部7から受信した画像データ)P1〜P8が、隣接する画像同士が重ならないようにほぼ均等の大きさで表示される。
【0070】
なお、図例では8枚の撮影画像P1〜P8を記載しているが、その枚数は、予め設定された制限枚数(例えば8枚)以下に表示させることにしてもよい。
すなわち、落書き部41には、撮影処理部7から受信した制限枚数以下の枚数の撮影画像が、そのまま落書き部41に表示される。従って、利用者Uが、撮影処理において1枚しか撮影画像P1を選択しなかった場合には、当該撮影画像P1だけが落書き部41に表示される。
【0071】
本実施形態の落書き部41では、その落書き部41内に表示された複数の撮影画像P1〜P8に対して、タッチペン49Rによる落書き入力や画像の貼り付けなどの編集入力を同時に受け付けるようになっている。
従って、例えば図10に示すように、利用者Uは、タッチペン49Rで撮影画像P1に落書き入力(図例では「Lovely」の文字列)を行ったあと、編集対象とする画像を選択するための作業を要することなく、他の撮影画像P2に対する落書き入力(図例では「Cute」の文字列)を即座に行うことができる。
【0072】
また、各撮影画像P1〜P8の左上部には、対応する撮影画像P1〜P8を落書き部41の中央部に拡大して表示させるための拡大ボタン48が表示されている。
このため、例えば、図10の撮影画像P3の拡大ボタン48を利用者Uがタッチすると、図11に示すように、撮影画像P3が、他の撮影画像P2〜P7よりも手前になるように、落書き部41の中央部に所定倍率で拡大される。
【0073】
この場合、図11に示すように、拡大後の撮影画像P3に対しても、タッチペン49Rによる落書き入力の他、画像の貼り付けなどの編集入力を行うことができるとともに、拡大されずにそのまま落書き部41に表示されている他の撮影画像P1,P2,P4〜P8に対しても、同時に編集入力を行うことができる。
また、拡大後の撮影画像P3には、その撮影画像P3を元の大きさに縮小するための縮小ボタン50が付随して表示され、この縮小ボタン50をタッチすると、撮影画像P3は元の大きさ及び位置に戻るようになっている。なお、図11では、一例として、撮影画像P3を拡大した状態を示しているが、他の撮影画像P1,P2,P4〜P8についても、上記の拡大及び縮小の操作が可能であることは言うまでもない。
【0074】
パレット部43の内部には、複数種類のスタンプ画像やフレーム画像などの撮影画像P1〜P8に対して合成可能な貼り付け画像が多数表示されている。
利用者Uは、所望の貼り付け画像をペン先でタッチしてから、その画像を貼り付ける撮影画像P1〜P8の所定位置にペン先をタッチすることにより、所定の撮影画像P1〜P8に貼り付け画像を合成することができる。
【0075】
なお、撮影画像P1〜P8の表示サイズに適した画素数の貼り付け画像を用意しておけば、拡大後の大きさ或いは元の大きさの撮影画像P1〜P8のどちらに貼り付け画像を貼り付けたとしても、見栄えの良い合成画像を得ることができる。この場合、貼り付け画像の画素数の値は、撮影画像のP1〜P8の表示サイズに応じて変換されてもよいし、表示サイズに応じた画素数のものを予め用意しておいても良い。
【0076】
パレット部43のタブ42には、「ネオン」、「ハート」、「星・キラリ」などの利用者Uの嗜好に沿った複数のアイテムがある。
従って、利用者Uが所望のアイテムをペン先でタッチすると、パレット部43の内部に配列される貼り付け画像の種類が、当該アイテムの趣旨に沿って予め収集された貼り付け画像に切り替わるようになっている。
【0077】
モード選択部44には、複数種類のモード選択ボタンが配列されており、本実施形態では、「ペン」、「スタンプ」、「もじ」、「オススメ」及び「カラー」のモード選択ボタンが用意されている。
このうち、例えば、「ペン」の選択ボタンは、タッチペン49Rで描画する線の種類をパレット部43に表示させるボタンであり、「スタンプ」の選択ボタンは、タッチペン49Rで貼り付けるスタンプの種類をパレット部43に表示させるボタンである。
【0078】
コマンド選択部45には、上から順に、「終わり」、「リセット」、複数サイズの「消しゴム」、「囲み消しゴム」(丸い矢印が記されたボタン)、「進む」及び「戻る」の各ボタンが設けられている。
このうち、「終わり」は、タッチペン49Rによる編集入力を強制終了させるボタンであり、「リセット」は、1つの編集画像P1〜P8に対して行った編集入力をすべて取り消すためのボタンである。
【0079】
「消しゴム」は、タッチペン49Rによるペン入力を線消去のための消しゴム入力に変換するボタンであり、「囲み消しゴム」は、ペン先で囲んだ個所の線や合成画像を消去するボタンである。また、「戻す」は、タッチペン49Rの編集入力を1つ取り消すボタンであり、「進む」は当該「戻す」処理による取り消しを戻すボタンである。これらのボタンがタッチされた場合に、落書き部41に表示されたすべての撮影画像P1〜P8に対する編集入力を、入力された順で「進む」或いは「戻す」処理を行うようにしてもよいし、撮影画像P1〜P8ごとに「進む」或いは「戻す」処理を行うようにしてもよい。
なお、タッチパネル400の中央上部のタイマー表示部46は、カウントダウンされる編集作業の残り時間を表示する部分であり、入力領域40Rの中央部に設けられたガイド表示部47は、利用者Uに告知すべき所定の案内文を表示する部分である。
【0080】
〔画像印刷装置の効果〕
以上の通り、本実施形態の画像印刷装置1では、編集操作用のタッチパネル400(第2の表示・操作部81,82)が、複数の撮影画像P1〜P8を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての撮影画像P1〜P8に対する編集入力を受け付ける。
このため、利用者Uがタッチパネル400に編集入力を行う場合に、編集対象の画像を逐一選択しなくても、複数の撮影画像P1〜P8に対する編集入力を行うことができ、複数の撮影画像P1〜P8に対して効率的な編集入力を行うことができる。
【0081】
特に、本実施形態では、撮影ユニット3で取得したすべての撮影画像がタッチパネル400に表示され、利用者Uが撮影したすべての撮影画像に編集を行えるので、撮影ユニット3では気に入らなかった撮影画像でも、改めて編集ユニット4のタッチパネル400で見てみると、パレット部43で選択可能なメイクアップツール等で編集すれば面白い画像になると利用者Uが後から気付くような場合に適切に対応でき、利用者Uが撮影ユニット3で撮影した撮影画像を無駄なく利用できるという利点もある。
その上、編集されたすべての撮影画像(撮影ユニット3で取得したすべての撮影画像)を印刷することができるので、多種多様の撮影画像が印刷されたシールが欲しいという、ユーザの要望に応じることができる利点もある。
【0082】
また、本実施形態の画像印刷装置1では、編集操作用のタッチパネル400が、隣接する撮影画像P1〜P8同士が重ならないように当該撮影画像P1〜P8を表示するので(図10参照)、タッチパネル400に表示されたすべての撮影画像P1〜P8を利用者Uが同時に鳥瞰することができる。
このため、例えば、気に入った撮影画像P1から順に重点的に編集して時間配分するというように、複数の撮影画像P1〜P8に対して効率的かつ計画的に編集入力を行えるという利点もある。
【0083】
更に、本実施形態の画像印刷装置1では、編集操作用のタッチパネル400に拡大ボタン48が表示され、そのタッチパネル400に編集入力を行うタッチペン49Rにより、複数の撮影画像P1〜P8のうちのいずれか1つ又は複数を所定倍率で拡大させる入力操作が可能となっているので、いずれかの撮影画像P1〜P8を拡大させることにより、拡大した撮影画像に対して細かい編集入力を行うことができ、編集入力が行い易くなる。
【0084】
〔第1の変形例〕
図12は、編集操作用のタッチパネル400の変形例を示す画面構成図である。
図12の変形例が上述の実施形態(図10及び図11)と異なる点は、隣接する撮影画像P1〜P6同士が一部で重なるように、複数の撮影画像P1〜P6を落書き部41に表示させる点にある。
【0085】
図12に示すように、複数の撮影画像P1〜P6を一部が重なるように表示すると、最も手前に表示される撮影画像P1以外の撮影画像P2〜P6については、重複部分に対する編集入力が行えないが、撮影画像P2〜P6の非重複部分に対しては、タッチペン49Rによる編集入力を行うことができる。
【0086】
このように、複数の撮影画像P1〜P6を重ねて表示すれば、落書き部41に表示すべき撮影画像P1〜P6の枚数が比較的多い場合でも、すべての撮影画像P1〜P6を限られた落書き部41のスペースに適切な大きさで表示でき、撮影画像P1〜P6の枚数が多くなることに伴って編集入力が行い難くなる不都合を回避することができる。
【0087】
なお、図12の落書き部41に設けられた「進む」ホタンは、撮影画像P1〜P6を重ね合わせる順序を予め定められた一定の方向に進めるボタンである。この「進む」ボタンをタッチすると、最も手前の撮影画像P1が最後の撮影画像P1の後に回り、次の撮影画像P2が最も手前に現れる。
逆に、図12の落書き部41に設けられた「戻る」ホタンは、撮影画像P1〜P6を重ね合わせる順序を、「進む」ホタンとは逆の方向に戻すボタンである。
【0088】
ここで、図12の例では、複数の撮影画像P1〜P6が、落書き部41の左下隅から右上隅に向かって右上がり傾斜で並ぶ場合を例示してある。
しかし、この場合、複数の撮影画像P1〜P6の傾斜方向が右上がりのままであると、正面から見て左側の利用者Uの場合は、撮影画像P2〜P6において顔が概ね表示されるが、右側の利用者Uの場合は、撮影画像P2〜P6の重複部分に顔が隠れるので、右側の利用者Uのための落書きが行い難くなる。
【0089】
そこで、傾斜方向を切り替えるための操作ボタン(図示せず)を落書き部41に設け、複数の撮影画像P1〜P6を異なる傾斜方向で並べ替え可能とすることが好ましい。
この場合、撮影画像P1〜P6が右上がり傾斜の状態で操作ボタンをタッチすると、撮影画像P1〜P6が落書き部41の左上隅から右下隅に向かって右下がり傾斜に並べ替わり、逆に、撮影画像P1〜P6が右下がり傾斜の状態で操作ボタンをタッチすると、撮影画像P1〜P6が右上がり傾斜に並べ替わる。このため、撮影画像P2〜P6に写っている左右2人のうちのいずれか一方の者ばかりが、重複部分に顔が隠れた状態で表示されるのを防止することができる。
【0090】
〔第2の変形例〕
図13は、編集操作用のタッチパネル400の別の変形例を示す画面構成図である。
図13の変形例も、上述の第1の変形例(図12)と同様に、隣接する撮影画像P1〜P5同士が一部で重なるように表示されているが、図13の変形例では、落書き部41の中央部に配置する撮影画像P3を最も手前に表示している点で、第1の変形例(図12)の場合と相違する。
【0091】
このように、複数の撮影画像P1〜P5を重複して表示する場合には、どの撮影画像P1〜P5を最も手前に表示するか否かは、任意に設定することにすればよい。
もっとも、図13の変形例のように、落書き部41の中央部に配置する撮影画像P3を最も手前に表示すれば、重複によって隠れた部分が生じない撮影画像P3に対する編集入力を容易に行えるという利点がある。なお、図13に示す第2の変形例の場合も、傾斜方向を切り替えるための操作ボタン(図示せず)を落書き部41に設け、複数の撮影画像P1〜P5を異なる傾斜方向で並べ替え可能に構成してもよい。
【0092】
〔その他の変形例〕
なお、今回開示した実施形態(上述の各変形例を含む。以下、同様。)は例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲に記載した構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0093】
例えば、上述の実施形態において、1つのモニタ(タッチパネル400)を左右2つの領域に分けないで、1つのモニタのほぼ全領域に渡って複数の撮影画像を表示し、この複数の撮影画像に対して左右双方のタッチペン49L,49Rで同時に落書きできるようにしてもよい。
このようにすれば、1つのモニタに複数の撮影画像が表示されるので、1つを分割した各領域に複数の撮影画像を表示する上述の実施形態の場合に比べて、複数の撮影画像をより大きく表示でき、各撮影画像への編集入力が行い易くなるという利点がある。
【0094】
また、上述の実施形態では、拡大ボタン48がペン先でタッチされると当該ボタン48に対応する撮影画像がワンタッチで所定倍率に拡大される場合を例示したが、この所定倍率を、拡大ボタン48がタッチされた時間長や回数等に応じて決定してもよい。縮小ボタン50の場合も、同様にタッチされた時間長や回数等に応じて縮小倍率を決定にしてもよい。このようにすれば、利用者U自身が、撮影画像の大きさを編集入力の行い易い任意の大きさに調節することができる。
なお、図12や図13に示した変形例においても、上述した拡大ボタン48や縮小ボタン50を備えた構成としてもよいことは言うまでもない。
【0095】
また、上述の実施形態において、左右の入力領域40L,40R(図9参照)のそれぞれに複数の撮影画像を表示して編集入力を行わせる場合、各々の入力領域40L,40Rに表示された撮影画像への編集入力を完全に独立して行わせることもできるし、左側の入力領域40L(または右側の入力領域40R)に表示された撮影画像に対する編集入力を右側の入力領域40R(または左側の入力領域40L)に表示された撮影画像に反映させることもできる。
なお、どのように編集入力を行うかは、ユーザの好みに応じてどちらかに選択可能であってもよいし、編集入力中に切り替え可能に構成してもよい。
【0096】
上述の実施形態において、自身の実際の写り方を利用者Uに確認させるため、コントラスト等の画質を指定させた上での試験的な事前撮影を、本来の撮影プレイの前に予め利用者Uに行ってもらい、この事前撮影で得られた撮影画像を第1表示領域202に表示させてもよい。
この場合、上記事前撮影で取得した撮影画像については、編集ユニット3での編集対象から除外してもよいし、編集対象に含めることにしてもよい。
【符号の説明】
【0097】
3 撮影ユニット
4 編集ユニット
5 出力ユニット
6 ネットワーク(LAN)
10 カメラ(撮影手段)
20 撮影操作用のタッチパネル(第1の表示手段)
30 出力操作用のタッチパネル
35 ネットワークプリンタ(印刷手段)
31 通信ポート
32 スピーカ
40L 入力領域
40R 入力領域
49L タッチペン(編集手段)
49R タッチペン(編集手段)
400 編集操作用のタッチパネル(第2の表示手段)
P1〜P8 撮影画像
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像印刷装置に関する。具体的には、本発明は、利用者をカメラで撮影した撮影画像に基づいて生成される合成画像を、写真シール等の製品として出力する画像印刷装置と、その装置が行う画像印刷方法と、その画像印刷装置の各工程を制御するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者をカメラで撮影し、その撮影画像を写真シールや写真カードとして出力する画像印刷装置(「写真自販機」や「写真作成装置」ともいう。)が知られている。
かかる画像印刷装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、利用者の遊戯性又は娯楽性を高めるため、予め用意された多種多様なフレーム画像やスタンプ画像を複数の撮影画像に合成したり、利用者がタッチペンで複数の撮影画像に自由に落書きを行ったりする、編集入力が可能なものがある。
【0003】
特許文献1の画像印刷装置では、編集入力を受け付ける編集画面が、編集対象画像表示部と、編集対象画像選択部と、入力ツール選択部と、制限時間表示部とから構成され、撮影時に記録された複数の撮影画像は、編集対象画像選択部にサムネイル表示される。
また、サムネイル表示された複数の撮影画像は、そのうちの1つがタッチペンを用いて編集対象の画像(書き込みをする画像)として選択でき、選択された画像が編集対象画像表示部に拡大表示される(特許文献1の段落0115〜0118参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−262199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の従来の画像印刷装置では、複数の撮影画像のうちの1つを書き込み専用の編集対象画像表示部に表示させる画面構成になっているので、利用者が所望の撮影画像に編集入力を行うには、サムネイル表示された複数の撮影画像の中から編集対象の画像を1つずつ選択し、編集対象画像表示部に逐一表示させる必要がある。
このため、従来の画像印刷装置では、複数の撮影画像に対する編集入力を行うのに手間と時間がかかり、効率的な編集入力を行えないという欠点がある。
【0006】
特に、この種の画像印刷装置では、編集入力の制限時間が画面表示されるのが通常である。このため、残り時間が少なくなると、焦った利用者が適切な編集入力を落ち着いて行うことができず、所望の出来映えの編集画像が得られなくなる可能性がある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができる画像印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の画像印刷装置は、前記撮影手段による複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示手段と、複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示手段と、前記編集入力に基づいて、前記第2の表示手段に表示された前記撮影画像の編集を行う編集手段と、前記編集手段により編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷手段と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
本発明の画像印刷装置によれば、第2の表示手段が、複数の撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示された撮影画像に対する編集入力を受け付けるので、利用者が第2の表示手段において編集対象の画像を逐一選択しなくても、複数の撮影画像に対する編集入力を行うことができる。
このため、複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができ、上記の本発明の目的が達成される。
【0009】
(2) 本発明の画像印刷装置において、前記第1の表示手段の前方の空間である撮影空間と、前記第2の表示手段の前方の空間である編集空間とが異なる位置に設けられ、前記撮影空間における処理と、前記編集空間における処理とが並行して実行可能とされていることが好ましい。
この場合、撮影空間と編集空間が異なる位置にあり、それらの空間における各処理が並行して実行可能となっているので、利用者の回転率を向上させることができる。
【0010】
(3) また、本発明の画像印刷装置において、前記第2の表示手段の数が、前記第1の表示手段の数よりも多いことが好ましい。
一般的に、撮影画像を編集する時間の方が撮影時間よりも長いため、編集用の第2の表示手段の数が撮影用の第1の表示手段より多く設けることにより、利用者の回転率を向上することができる。
【0011】
(4) 本発明の画像印刷装置において、前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影画像同士が重ならないように当該撮影画像を表示することが好ましい。
このようにすれば、第2の表示手段に表示されたすべての撮影画像を利用者が同時に鳥瞰できるので、例えば、気に入った撮影画像から順に重点的に編集して時間配分するというように、複数の撮影画像に対して効率的かつ計画的に編集入力を行うことができる。
【0012】
(5) もっとも、隣接する撮影画像同士が重ならないように当該撮影画像を表示すると、表示すべき撮影画像の数が多くなると個々の撮影画像を余り大きく表示できず、撮影画像に対して細かい編集入力が行い難くなる可能性がある。
そこで、この場合、前記編集手段は、複数の前記撮影画像のうちのいずれか1つ又は複数を所定倍率で拡大させる入力操作が可能であることが好ましい。このようにすれば、表示すべき撮影画像の数に関係なく、拡大した撮影画像に対して細かい編集入力を行うことができる。
【0013】
(6) 本発明の画像印刷装置において、前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影同士が一部で重なるように当該撮影画像を表示するものであってもよい。
このようにすれば、表示すべき撮影画像の枚数が比較的多い場合でも、すべての撮影画像を限られたスペースに適切な大きさで表示でき、撮影画像の枚数が多いために編集入力が行い難くなるのを防止することができる。
【0014】
(7) もっとも、隣接する撮影画像同士が一部重なるように当該撮影画像を表示すると、奥に隠れた撮影画像の部分に対する編集入力が行えなくなる。
そこで、この場合、前記編集手段は、最も手前に表示される前記撮影画像を順に切り替える入力操作が可能であることが好ましい。このようにすれば、奥に隠れた撮影画像を最も手前に表示させることで、当該撮影画像の全体に編集入力を行えるようになる。
【0015】
(8) 本発明の画像印刷方法は、上述の(1)〜(7)に記載した本発明の画像印刷装置が行う方法である。このため、本発明の画像印刷方法は、本発明の画像印刷装置と同様の作用効果を奏する。
(9) 本発明のコンピュータプログラムは、上述の(1)〜(7)に記載した本発明の画像印刷装置の制御装置として機能させるためのプログラムである。このため、本発明のコンピュータプログラムは、本発明の画像印刷装置と同様の作用効果を奏する。
【発明の効果】
【0016】
以上の通り、本発明によれば、利用者が編集対象の画像を選択しなくても、複数の撮影画像に対する編集入力を行えるので、複数の撮影画像に対して効率的な編集入力を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る画像印刷装置の外観図である。
【図2】撮影ユニットの正面図である。
【図3】編集ユニットの正面図である。
【図4】出力ユニットの正面図である。
【図5】撮影操作用のタッチパネルの画面構成図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画面印刷装置の機能ブロック図である。
【図7】撮影処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】編集処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】編集操作用のタッチパネルの画面構成図である。
【図10】同タッチパネルの右側の入力領域の画面構成図(拡大操作前)である。
【図11】同タッチパネルの右側の入力領域の画面構成図(拡大操作後)である。
【図12】同タッチパネルの変形例を示す画面構成図である。
【図13】同タッチパネルの別の変形例を示す画面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
〔全体構造〕
図1は、本発明の実施形態に係る画像印刷装置1の外観図である。具体的には、図1(a)は、同装置1の側面図であり、図1(b)は、同装置1の平面図である。
また、図2は、撮影ユニット3の正面図であり、図3は、編集ユニット4の正面図であり、図4は、出力ユニット5の正面図であり、図5は、撮影操作用のタッチパネル20の画面構成図である。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の画像印刷装置1は、利用者Uが入室可能な撮影室2と、利用者Uの撮影と背景画像や前景画像の選択を受け付け可能な撮影ユニット3とを備えている。
また、画像印刷装置1は、利用者Uによる落書き(描画操作)を含む編集入力を受け付けて、撮影画像に合成した画像を生成する編集ユニット4と、合成画像を出力する出力ユニット5とを備えている。
【0020】
撮影室2は、当該撮影室2の前後方向(図1の矢印X方向)に長い直方体状のフレーム構造であり、この撮影室2の前部に撮影ユニット3が配置されている。撮影室2の左右方向(図1の矢印Y方向)の両側面には、それぞれ利用者Uが出入りする開口部と、この開口部の一部又は全部を覆う遮光カーテン(図示せず)が設けられている。
また、撮影室2の後部には、電動ロール式のカーテン装置25が配置されている。撮影室2内の撮影ユニット3とカーテン装置25の間の空間(撮影操作用のタッチパネル20の前側の空間)は、利用者Uの撮影を行う撮影空間を構成している。
【0021】
編集ユニット4は、カーテン装置25の背面に接続された、撮影室2の前後方向(図1の矢印X方向)に長い筐体を備え、この筐体の短辺方向(図1の矢印Y方向)の両側に、2人組の利用者Uがそれぞれ一緒に編集入力を行えるタッチパネル400が設けられている。この編集ユニット4の各タッチパネル400の前側の空間は、利用者Uが編集作業を行う編集空間を構成しており、この編集空間は、カーテン装置25を挟んで撮影空間とは異なる位置に設けられている。
【0022】
また、後述の通り、本実施形態の画像印刷装置1では、撮影空間での処理(撮影処理)と、編集空間での処理(編集処理)を並行して実行可能となっており、編集空間での処理を受け付けるタッチパネル400が、撮影空間での処理を受け付けるタッチパネル20よりも多く設置されている。
このため、撮影空間と編集空間にそれぞれ入室した利用者Uの作業を同時並行で行わせることができ、利用者Uの回転率を向上させることができる。
【0023】
〔撮影ユニットの構造〕
図1及び図2に示すように、撮影ユニット3は、利用者Uを撮影する撮像手段であるカメラ10と、カメラ10の上下両側と左右両側にそれぞれ配置された複数のストロボ11,12,13L,13R,14と、カメラ10の下方に配置された、利用者Uの操作の受け付けや撮影画像の表示などを行う撮影操作用のタッチパネル20とを備えている。
【0024】
カメラ10は、例えば、CCD(電荷結合素子)を利用してデジタル画像信号を生成するデジタルカメラよりなり、利用者Uの撮影によって取得したデジタル画像信号を出力する。各ストロボ11〜14は、カメラ10のシャッター時に利用者Uに閃光を発する。
タッチパネル20は、撮影作業の際に、利用者Uによる各種の操作を受け付けるための操作画面を提供する。また、タッチパネル20は、カメラ10が取得したデジタルの動画映像をリアルタイムで表示することもできる。
【0025】
図5に示すように、撮影操作用のタッチパネル20は、リアルタイムの動画映像を表示するプレビュー領域201と、ポーズの見本を表示するための第1表示領域202と、撮影によって得られた撮影画像を表示するための第2表示領域203とを有する。
撮影ユニット3は、パーソナルコンピュータを中心に構成された制御装置と、I/O制御装置と、編集及び印刷ユニット4,5と通信を行うためのネットワークアダプタとを内蔵している。また、撮影ユニット3には、その前面下方にコイン投入口26(図2参照)が設けられている。
【0026】
〔編集ユニットの構造〕
図1に示すように、本実施形態の画像印刷装置1では、例えば2人組である2組の利用者Uが同時に並行してプレイ可能となるように、編集ユニット4が2つのユニット4a,4bに分かれている(図1(b)参照)。
図3に示すように、2つのユニット4a,4bは、互いに対面した所定高さの傾斜した作業面を有し、この作業面に、落書き領域やその落書きのためのメニュー又はツールを表示する領域を含む編集操作用のタッチパネル400と、タッチパネル400へのタッチ操作に使用するタッチペン49L,49Rが設けられている。
【0027】
編集操作用のタッチパネル400は、各ユニット4a,4bにおいてそれぞれ2人の利用者Uが同時に落書きを行えるように、例えば図9に示すような左右対称の画面構成となっているが、タッチパネル400に対する編集入力の詳細については後述する。なお、本実施形態の編集操作用のタッチパネル400は、双方のタッチペン49L,49Rによる操作位置(ペン先の接触位置)を同時に検出可能に構成されており、かつ、検出される各操作位置が、各タッチペン49L,49Rのうちのいずれの操作に対応するものであるかも検出可能となっている。
編集ユニット4についても、撮影ユニット3と同様に、例えばパーソナルコンピュータを中心に構成された制御装置と、撮影及び印刷ユニット3,5と通信を行うためのネットワークアダプとを内蔵している。
【0028】
〔出力ユニットの構造〕
図1及び図4に示すように、出力ユニット5は、出力操作用のタッチパネル30と、その下方に配置された非接触の通信ポート31とを備えている。
また、通信ポート31の下方に、非接触通信の際に必要な操作方法や効果音などを音声によって利用者Uに知らせるスピーカ32と、編集ユニット4で編集操作が行われた合成画像を印刷した写真シールや写真カード等を取り出す取出口33が設けられている。
【0029】
上記通信ポート31は、例えば携帯電話機等のモバイル端末の赤外線ポートと近距離でかつ非接触の通信が可能であり、この通信によって利用者Uのモバイル端末に編集済みの合成画像を送信することができる。
なお、通信ポート31は、電波を使用したフェリカ(登録商標)などの非接触通信方式の通信ポートであってもよい。
【0030】
出力操作用のタッチパネル30は、利用者Uが合成画像を印刷された写真シール等をモバイル端末でも見たい場合に、上記通信機能を備えたモバイル端末に送信するのに必要な各種操作を受け付けるための、操作画面を提供する。
なお、この操作を、例えば合成画像の写真シール等が印刷されるまでの時間を利用して行うようにすれば、利用者Uは写真シール等が印刷されるまでの時間を持て余すことなく有効に利用することができる。ただし、出力操作用のタッチパネル30が設けられていない装置の場合には、編集ユニット4のタッチパネル400で画像出力のための各種の操作を行わせてもよい。この場合、モバイル端末が合成画像を取得する処理は、第2の制御部80(図6で後述)が行う。
【0031】
出力ユニット5についても、撮影ユニット3と同様に、パーソナルコンピュータを中心に構成された制御装置と、撮影及び編集ユニット3,4と通信を行うためのネットワークアダプタとを内蔵している。
また、出力ユニット5には、合成画像を写真シール等として印刷するためのネットワークプリンタ35(図1(a)及び(b)参照)も内蔵されている。
【0032】
上記構成の画像印刷装置1において、利用者Uは、撮影室2で撮影を行った後、編集用のいずれか一方のユニット4a,4bのタッチパネル400を使用して、撮影画像に対して落書き等の編集入力を行う。
その後、利用者Uは、編集入力に応じて生成された合成画像のデータを、ネットワークプリンタ35に印刷させてプリントシートとして受領したり、非接触通信によって利用者Uのモバイル端末に転送したりすることができる。
【0033】
なお、ネットワーク(LAN)6がインターネット等の公衆通信回線に接続されている場合には、本実施形態の画像印刷装置1で生成した合成画像を、公衆通信回線を介してサーバコンピュータに送信し、このサーバコンピュータにて利用者Uのフォルダごとに合成画像を記憶することにしてもよい。
この場合、利用者Uは、画像印刷装置1に対するプレイ後に、自身の携帯電話機やスマートフォンなどのモバイル端末からサーバコンピュータにアクセスすることにより、作製した合成画像の閲覧やダウンロードを行うことができる。
【0034】
〔画像印刷装置の機能的構成〕
図6は、本実施形態に係る画像印刷装置1を機能面から見た場合の構成を示す、機能ブロック図である。
図6に示すように、画像印刷装置1は、機能的には、利用者Uを撮影する処理(撮影処理)を行うための撮影処理部7と、編集対象の画像に対する利用者Uの操作に応じて画像処理を行うための編集処理部8と、編集が行われた後の合成画像を写真シール等として印刷したり、非接触通信で転送したりする出力処理を行うための出力処理部9とを備える。
【0035】
撮影処理部7は、第1の制御部70と、撮像部71と、第1の表示・操作部72と、I/O制御部73と、照明部74と、第1の通信部75とから構成されている。
編集処理部8は、第2の制御部80と、第2の表示・操作部81,82と、第2の通信部83とから構成されている。
出力処理部9は、第3の制御部90と、第3の表示・操作部91と、印刷出力部92と、音声出力部93と、非接触通信部94と、第3の通信部95とから構成されている。
【0036】
ネットワークアダプタよりなる第1、第2及び第3の通信部75,83,95は、LAN(Local Area Network)であるネットワーク6を介してそれぞれ相互に通信可能となっている。
【0037】
撮像部71は、CCD等の撮像素子を内蔵したカメラ10に相当する。撮像部71は、映像データをリアルタイムに取り込んで第1の制御部70に出力する。第1の制御部70は、シャッター動作の時点の映像データ(静止画データ)を撮影画像とし、内部のメモリに一時的に記憶する。
また、第1の制御部70は、撮像部71から得られる映像データを、第1の表示・操作部72に常時供給する。これにより、利用者Uの現況がリアルタイムに表示される。
【0038】
第1の表示・操作部72は、撮影操作用のタッチパネル20に相当する。第1の表示・操作部72は、撮影画像に合成する背景画像又は前景画像を選択する操作やシャッター操作、撮影画像の画質を選択する操作などの撮影に関する操作の入力を受け付け、入力された操作信号を第1の制御部70に送る。
第1の制御部70は、第1の表示・操作部72からの操作信号に基づいて、その操作信号に対応する所定の処理を実行する。
【0039】
例えば、第1の制御部70は、シャッター操作の入力があると、数秒程度の予め決められた時間の経過後にカメラ10をシャッター動作させるとともに、ストロボ11〜14を閃光させる。
照明部74は、カメラ10の前記ストロボ11,12,13L,13R,14に相当する。照明部74は、第1の制御部70からの指示に基づいて、I/O制御部73によって点灯/消灯および調光が制御される。
【0040】
I/O制御部73は、撮影ユニット3に内蔵されるI/O制御装置に相当する。I/O制御部73は、第1の制御部70からの指示に基づいて照明部74を制御するとともに、コイン検出部(不図示)からの検出信号を第1の制御部70へ転送する。
第1の通信部75は、撮影ユニット3に内蔵されるネットワークアダプタに相当する。第1の通信部75は、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0041】
第1の制御部70は、撮影ユニット3に内蔵された、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー及び補助記憶装置を含むコンピュータ(制御装置)に相当する。
第1の制御部70は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、撮影処理に関する全体の制御を行う。
例えば、第1の制御部70は、複数の撮影画像をすべて編集対象の画像としてフレームバッファに書き込み、第1の表示・操作部72に表示させる。
【0042】
また、第1の制御部70は、所定の背景画像や前景画像の選択入力があった場合は、撮影画像における利用者Uの像を、ユーザによって選択された背景画像や前景画像に合成した画像を生成し、その画像についても、編集対象の画像としてフレームバッファに書き込んで、第1の表示・操作部72に表示させる。
第1の制御部70は、フレームバッファに書き込んだ撮影画像(背景画像等が合成された画像を含む。)を、第1の通信部75を介して、編集ユニット4に対応する第2の制御部80に送信する。
【0043】
第2の制御部80は、編集ユニット4に内蔵された、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー及び補助記憶装置を含むコンピュータ(制御装置)に相当する。
第2の制御部80は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、編集処理に関する全体の制御を行う。
例えば、第2の制御部80は、第1の制御部70から受信した撮影画像に対する編集処理の入力信号に基づいて、編集対象の画像(本実施形態では、撮影されたすべての撮影画像)に対する合成画像を生成する。
【0044】
本実施形態では、撮影処理における所定の制限時間内に、利用者Uが任意の枚数(例えば5〜8枚)の撮影画像を撮影できたものと想定する。
生成された合成画像は利用者Uの指示に応じて、第2の表示・操作部81,82に表示される。上記のような合成画像の生成が終了すると、生成された合成画像は出力ユニット5に送信される。なお、印刷出力部92が別の合成画像を出力中である場合には、その旨が第2の表示・操作部81,82に表示されるとともに、その終了を待って送信される。
【0045】
第2の表示・操作部81,82は、タッチペンによる落書き等の編集入力が可能な編集操作用のタッチパネル400に相当する。すなわち、第2の表示・操作部81は、タッチパネル400の左側の入力領域40L(図9参照)に相当し、第2の表示・操作部83は、タッチパネル400の右側の入力領域40R(図9参照)に相当する。
第2の通信部83は、編集ユニット4に内蔵されるネットワークアダプタに相当する。第2の通信部83は、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0046】
第3の制御部90は、出力ユニット5に内蔵された、CPU、メモリ、フレームバッファ、タイマー及び補助記憶装置を含むコンピュータ(制御装置)に相当する。
第3の制御部90は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、出力処理に関する全体の制御を行う。
例えば、第3の制御部90は、第2の制御部80から受信した合成画像のデータをメモリに格納する。
【0047】
印刷出力部92は、出力ユニット5に内蔵されるネットワークプリンタ35に相当する。印刷出力部92は、メモリに格納された複数枚の合成画像のデータを写真シールや写真カードとして印刷する。
印刷された写真シール等は、出力ユニット5の正面下方に設けられた取出口33に排出される。
【0048】
第3の表示・操作部91は、出力操作用のタッチパネル30に相当する。第3の制御部90は、複数枚の合成画像のデータをサーバからダウンロードできるように、利用者Uの入力操作を受け付けるための操作画面を第3の表示・操作部91に表示させる。
【0049】
第3の制御部90は、第3の表示・操作部91に入力された操作信号に基づいて、利用者Uのモバイル端末に画像データを送信するように、非接触通信部94に対して指示を出す。この非接触通信部94は通信ポート31に相当する。画像データは、非接触通信部94から赤外線信号として利用者Uのモバイル端末に直接送信される。
第3の通信部95は、出力ユニット5に内蔵されるネットワークアダプタに相当する。第3の通信部95は、ネットワーク6を介したデータ送受信の際のインタフェースとして機能する。
【0050】
第3の制御部90は、編集を終えた利用者Uが出力操作を始めるまでの間、補助記憶装置に予め記憶されたデモ画像(デモンストレーション用の画像)を、フレームバッファに書き込むことによって第3の表示・操作部91に表示させる。
音声出力部93は、スピーカ32に相当する。音声出力部93は、第3の表示・操作部91に表示される操作画面と連動して操作方法を利用者Uに説明する。また、音声出力部93は、デモ画像に応じた楽曲を流す。なお、入力操作方法の説明や楽曲等は補助記憶装置としてのハードディスク等に予め格納されている。
【0051】
なお、上記の各制御装置が実行する所定のプログラムは、例えば、そのプログラムを記録した記録媒体であるDVD−ROMによって提供される。
すなわち、プログラムの記録媒体としてのDVD−ROMが補助記憶装置として制御装置に内蔵されたDVD−ROMの駆動装置に装着され、そのDVD−ROMからプログラムが読み出されて補助記憶装置としてのハードディスク装置にインストールされる。プログラムは、DVD−ROM以外の記録媒体(CD−ROM等)や通信回線を介して提供されてもよい。
【0052】
なお、上記第1〜第3の制御部70,80,90は、画像印刷装置1における異なる部位(撮影ユニット3など)に内蔵される異なるコンピュータを含む装置に相当するものとして説明したが、このような構成は一例であって、第1〜第3の制御部70,80,90は、2つ以下または4つ以上の装置により実現されてもよい。
例えば、2つの制御部を設けておき、一方の制御部で撮影ユニット3と出力ユニット5を制御し、他方の制御部で編集ユニット4を制御することもできる。
【0053】
このような場合には各制御部において、それぞれ実現されるべき機能に応じたプログラムが実行される。
更に、各制御部70,80,90を構成する制御装置は、いずれのユニット3,4,5に内蔵されていてもよく、例えば、すべての制御装置を編集ユニット4に内蔵していてもよい。また、撮影ユニット3、編集ユニット4、および出力ユニット5は、物理的に3つに分かれているが、これを1つ又は2つのユニットとして構成することもできる。
【0054】
〔画像印刷装置における並行処理〕
上述の通り、本実施形態の画像印刷装置1は、撮影ユニット3と編集ユニット4と出力ユニット5とを含み、撮影ユニット3では撮影処理が行われ、編集ユニット4では編集処理が行われ、出力ユニット5では出力処理が行われる。
ここで、後続の利用者Uが撮影ユニット3でプレイしている時には、先行の利用者Uは編集ユニット4でプレイでき、更に先行の利用者Uは出力ユニット5で合成画像を出力することができる。
【0055】
すなわち、本実施形態の画像印刷装置1では、各ユニット3,4,5のコンピュータにより、撮影処理と編集処理と出力処理とが同時並行で行われるようになっている。以下、撮影処理と編集処理の手順について説明する。
【0056】
〔撮影処理〕
図7は、撮影処理の手順を示すフローチャートである。
プレイが行われていない待機状態では、撮影操作用のタッチパネル20にデモ画像が表示されている。
その後、利用者Uが来場して、デモ画像の表示中にコイン投入口26にコインを投入すると、第1の制御部70はプレイを開始する(ステップS100)。
【0057】
また、第1の制御部70は、プレイを開始した後に、利用者Uによる撮影モードの選択を受け付ける(ステップS110)。
ステップS110では、例えば画質(具体的にはコントラストが高いくっきりとした画質、柔らかなふんわりとした画質、または透明感のあるクールな画質のうちのいずれか)の選択、明るさの選択、自動で撮影するか手動で撮影するかの選択、自動で撮影する場合には撮影用テーマの選択などが行われる。
【0058】
この場合、第1の制御部70は、予め用意された複数の撮影用テーマの中から1つ以上の撮影用テーマを利用者Uに選択させる画面をタッチパネル20に表示し、利用者Uによる選択操作を受け付ける。
第1の制御部70は、利用者Uの選択操作に基づく情報を取得し、選択された撮影用テーマに基づいて、撮影画像に合成するフレームと背景との組み合わせを決定する。手動で撮影する場合は、フレームと背景を利用者Uが自由に決定する。
【0059】
その後、ステップS120に進み、利用者Uの撮影が行われる。この撮影により、利用者Uを含む静止画データである撮影画像(利用者Uの画像に背景やフレームが合成されたもの)が第1の制御部70のメモリに格納される。
ステップS130では、撮影画像がタッチパネル20に表示される。具体的には、ステップS120での撮影が行われる度に、タッチパネル20の第2表示領域203に、編集対象の画像となる撮影画像が1枚ずつ順次追加されて表示される。
【0060】
その後、ステップS140において、第1の制御部70は、予め定められた制限時間(例えば3分)が終了したか否かを判定する。第1の制御部70は、判定の結果、所定の制限時間が終了していれば、処理をステップS150に進め、所定の制限時間が終了していなければ、処理をステップS120に戻す。
ステップS150では、第1の制御部70は、撮影された複数の撮影画像(第2表示領域203に表示された画像)を、ネットワーク6を通じて編集処理部8に送信する。
【0061】
従って、本実施形態では、撮影処理で得られた利用者Uの撮影画像のデータは、すべてそのまま編集対象の画像として編集処理部8に送られる。もっとも、ステップS150において、編集対象とする画像を選択する作業を利用者Uに行わせてもよい。
この場合、タッチパネル20の第2表示領域203に表示された撮影画像の中から、写り方が気に入った撮影画像を複数枚タッチさせて残すか、或いは逆に、撮影が失敗した撮影画像をタッチさせて消去させることにより、編集対象の画像を選択させればよい。
【0062】
第1の制御部70は、利用者Uによる上記入力により編集対象となった画像データを、ネットワーク6を通じて編集処理部8に送信する。
ステップS150の終了後、第1の制御部70は、処理をステップS160に進めて案内画面の表示を行う。具体的には、第1の制御部70は、編集ユニット4の2つのユニット4a,4bのうちのいずれかに利用者Uを誘導する画面を撮影操作用のタッチパネル20に表示する。これにより、撮影処理が終了する。
なお、ステップS160の処理において、上記案内画面の表示に加えて、或いは、上記案内画面の表示の代わりに、2つのユニット4a,4bのいずれかに利用者Uを案内する音声を出力するようにしてもよい。
【0063】
〔編集処理〕
図8は、編集処理の手順を示すフローチャートである。
図8の編集処理において、第2の制御部80は、まず、ネットワーク6を介して第1の制御部70が送信した編集対象の画像を取得する(ステップS200)。
その後、タイマーが所定時間(利用者Uに編集入力を許可する時間)に設定され、カウントダウンを開始する(ステップS210)。
【0064】
タイマーのカウントダウン開始後、第2の制御部80は、利用者Uによるタッチパネル400への落書き(描画)等の編集操作の入力を受け付ける(ステップS220)。
また、第2の制御部80は、編集処理の残り時間が60秒になると、編集時間を延長するか否かを判定する(ステップS230)。この判定は、編集ユニット4でプレイすべき後続の利用者Uが撮影ユニット3で撮影処理を行っているか否かによって行われる。
【0065】
第2の制御部80は、上記判定の結果が肯定的である場合は、処理をステップS240に進め、否定的である場合は、処理をステップS250に進める。
第2の制御部80は、ステップS240では、タイマーを所定の再設定時間(利用者Uに追加の編集入力を許可する時間)に設定される。この場合、タイマーによるカウントダウンが再度開始され、処理がステップS250に進む。
【0066】
ステップS250において、第2の制御部80は、利用者Uによるタッチパネル400への落書き(描画)等の編集操作の入力を受け付ける。
その後、第2の制御部80は、タイマーの再設定時間が0になると、出力する写真の分割パターンの選択処理に移行する(ステップS260)。具体的には、第2の制御部80は、予め用意された複数の分割パターンをタッチパネル400に表示する。利用者Uが、複数の分割パターンのうちの1つを選択すると、その選択情報を取得し、処理がステップS270に進む。
【0067】
ステップS270では、案内画面の表示が行われる。具体的には、第2の制御部80は、利用者Uを出力ユニット5に導くための画面を編集操作用のタッチパネル400に表示する。これにより、編集処理が終了する。
なお、ステップS270の処理において、上記案内画面の表示に加えて、或いは、上記案内画面の表示の代わりに、利用者Uを出力ユニット5のいずれかに案内する音声を出力するようにしてもよい。
【0068】
〔編集操作用のタッチパネルの構成及び機能〕
図9は、編集操作用のタッチパネル400の画面構成図(両側)である。また、図10及び図11は、同タッチパネル400の右側の入力領域40Rの画面構成図である。
図9に示すように、タッチパネル400は、左右の2人の利用者Uがそれぞれペン入力可能な左右一対の2つの入力領域40L,40Rに分割されている。各入力領域40L,40Rには、それぞれ、落書き部41、タブ42(図10参照)によるメニュー切り替えが可能なパレット部43、モード選択部44、コマンド選択部45、タイマー表示部46及びガイド表示部47が配置されている。
【0069】
以下、図10及び図11に示す右側の入力領域40Rを例にとって、上記各部の構成及び機能を説明する。なお、左側の入力領域40Lも、右側の入力領域40Rと同様の構成及び機能となっている。
図10及び図11に示すように、落書き部41は、入力領域40Rにおける中央部から上縁部に渡る大半の部分を占めており、撮影ユニット3から取得した複数の撮影画像(撮影処理部7から受信した画像データ)P1〜P8が、隣接する画像同士が重ならないようにほぼ均等の大きさで表示される。
【0070】
なお、図例では8枚の撮影画像P1〜P8を記載しているが、その枚数は、予め設定された制限枚数(例えば8枚)以下に表示させることにしてもよい。
すなわち、落書き部41には、撮影処理部7から受信した制限枚数以下の枚数の撮影画像が、そのまま落書き部41に表示される。従って、利用者Uが、撮影処理において1枚しか撮影画像P1を選択しなかった場合には、当該撮影画像P1だけが落書き部41に表示される。
【0071】
本実施形態の落書き部41では、その落書き部41内に表示された複数の撮影画像P1〜P8に対して、タッチペン49Rによる落書き入力や画像の貼り付けなどの編集入力を同時に受け付けるようになっている。
従って、例えば図10に示すように、利用者Uは、タッチペン49Rで撮影画像P1に落書き入力(図例では「Lovely」の文字列)を行ったあと、編集対象とする画像を選択するための作業を要することなく、他の撮影画像P2に対する落書き入力(図例では「Cute」の文字列)を即座に行うことができる。
【0072】
また、各撮影画像P1〜P8の左上部には、対応する撮影画像P1〜P8を落書き部41の中央部に拡大して表示させるための拡大ボタン48が表示されている。
このため、例えば、図10の撮影画像P3の拡大ボタン48を利用者Uがタッチすると、図11に示すように、撮影画像P3が、他の撮影画像P2〜P7よりも手前になるように、落書き部41の中央部に所定倍率で拡大される。
【0073】
この場合、図11に示すように、拡大後の撮影画像P3に対しても、タッチペン49Rによる落書き入力の他、画像の貼り付けなどの編集入力を行うことができるとともに、拡大されずにそのまま落書き部41に表示されている他の撮影画像P1,P2,P4〜P8に対しても、同時に編集入力を行うことができる。
また、拡大後の撮影画像P3には、その撮影画像P3を元の大きさに縮小するための縮小ボタン50が付随して表示され、この縮小ボタン50をタッチすると、撮影画像P3は元の大きさ及び位置に戻るようになっている。なお、図11では、一例として、撮影画像P3を拡大した状態を示しているが、他の撮影画像P1,P2,P4〜P8についても、上記の拡大及び縮小の操作が可能であることは言うまでもない。
【0074】
パレット部43の内部には、複数種類のスタンプ画像やフレーム画像などの撮影画像P1〜P8に対して合成可能な貼り付け画像が多数表示されている。
利用者Uは、所望の貼り付け画像をペン先でタッチしてから、その画像を貼り付ける撮影画像P1〜P8の所定位置にペン先をタッチすることにより、所定の撮影画像P1〜P8に貼り付け画像を合成することができる。
【0075】
なお、撮影画像P1〜P8の表示サイズに適した画素数の貼り付け画像を用意しておけば、拡大後の大きさ或いは元の大きさの撮影画像P1〜P8のどちらに貼り付け画像を貼り付けたとしても、見栄えの良い合成画像を得ることができる。この場合、貼り付け画像の画素数の値は、撮影画像のP1〜P8の表示サイズに応じて変換されてもよいし、表示サイズに応じた画素数のものを予め用意しておいても良い。
【0076】
パレット部43のタブ42には、「ネオン」、「ハート」、「星・キラリ」などの利用者Uの嗜好に沿った複数のアイテムがある。
従って、利用者Uが所望のアイテムをペン先でタッチすると、パレット部43の内部に配列される貼り付け画像の種類が、当該アイテムの趣旨に沿って予め収集された貼り付け画像に切り替わるようになっている。
【0077】
モード選択部44には、複数種類のモード選択ボタンが配列されており、本実施形態では、「ペン」、「スタンプ」、「もじ」、「オススメ」及び「カラー」のモード選択ボタンが用意されている。
このうち、例えば、「ペン」の選択ボタンは、タッチペン49Rで描画する線の種類をパレット部43に表示させるボタンであり、「スタンプ」の選択ボタンは、タッチペン49Rで貼り付けるスタンプの種類をパレット部43に表示させるボタンである。
【0078】
コマンド選択部45には、上から順に、「終わり」、「リセット」、複数サイズの「消しゴム」、「囲み消しゴム」(丸い矢印が記されたボタン)、「進む」及び「戻る」の各ボタンが設けられている。
このうち、「終わり」は、タッチペン49Rによる編集入力を強制終了させるボタンであり、「リセット」は、1つの編集画像P1〜P8に対して行った編集入力をすべて取り消すためのボタンである。
【0079】
「消しゴム」は、タッチペン49Rによるペン入力を線消去のための消しゴム入力に変換するボタンであり、「囲み消しゴム」は、ペン先で囲んだ個所の線や合成画像を消去するボタンである。また、「戻す」は、タッチペン49Rの編集入力を1つ取り消すボタンであり、「進む」は当該「戻す」処理による取り消しを戻すボタンである。これらのボタンがタッチされた場合に、落書き部41に表示されたすべての撮影画像P1〜P8に対する編集入力を、入力された順で「進む」或いは「戻す」処理を行うようにしてもよいし、撮影画像P1〜P8ごとに「進む」或いは「戻す」処理を行うようにしてもよい。
なお、タッチパネル400の中央上部のタイマー表示部46は、カウントダウンされる編集作業の残り時間を表示する部分であり、入力領域40Rの中央部に設けられたガイド表示部47は、利用者Uに告知すべき所定の案内文を表示する部分である。
【0080】
〔画像印刷装置の効果〕
以上の通り、本実施形態の画像印刷装置1では、編集操作用のタッチパネル400(第2の表示・操作部81,82)が、複数の撮影画像P1〜P8を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての撮影画像P1〜P8に対する編集入力を受け付ける。
このため、利用者Uがタッチパネル400に編集入力を行う場合に、編集対象の画像を逐一選択しなくても、複数の撮影画像P1〜P8に対する編集入力を行うことができ、複数の撮影画像P1〜P8に対して効率的な編集入力を行うことができる。
【0081】
特に、本実施形態では、撮影ユニット3で取得したすべての撮影画像がタッチパネル400に表示され、利用者Uが撮影したすべての撮影画像に編集を行えるので、撮影ユニット3では気に入らなかった撮影画像でも、改めて編集ユニット4のタッチパネル400で見てみると、パレット部43で選択可能なメイクアップツール等で編集すれば面白い画像になると利用者Uが後から気付くような場合に適切に対応でき、利用者Uが撮影ユニット3で撮影した撮影画像を無駄なく利用できるという利点もある。
その上、編集されたすべての撮影画像(撮影ユニット3で取得したすべての撮影画像)を印刷することができるので、多種多様の撮影画像が印刷されたシールが欲しいという、ユーザの要望に応じることができる利点もある。
【0082】
また、本実施形態の画像印刷装置1では、編集操作用のタッチパネル400が、隣接する撮影画像P1〜P8同士が重ならないように当該撮影画像P1〜P8を表示するので(図10参照)、タッチパネル400に表示されたすべての撮影画像P1〜P8を利用者Uが同時に鳥瞰することができる。
このため、例えば、気に入った撮影画像P1から順に重点的に編集して時間配分するというように、複数の撮影画像P1〜P8に対して効率的かつ計画的に編集入力を行えるという利点もある。
【0083】
更に、本実施形態の画像印刷装置1では、編集操作用のタッチパネル400に拡大ボタン48が表示され、そのタッチパネル400に編集入力を行うタッチペン49Rにより、複数の撮影画像P1〜P8のうちのいずれか1つ又は複数を所定倍率で拡大させる入力操作が可能となっているので、いずれかの撮影画像P1〜P8を拡大させることにより、拡大した撮影画像に対して細かい編集入力を行うことができ、編集入力が行い易くなる。
【0084】
〔第1の変形例〕
図12は、編集操作用のタッチパネル400の変形例を示す画面構成図である。
図12の変形例が上述の実施形態(図10及び図11)と異なる点は、隣接する撮影画像P1〜P6同士が一部で重なるように、複数の撮影画像P1〜P6を落書き部41に表示させる点にある。
【0085】
図12に示すように、複数の撮影画像P1〜P6を一部が重なるように表示すると、最も手前に表示される撮影画像P1以外の撮影画像P2〜P6については、重複部分に対する編集入力が行えないが、撮影画像P2〜P6の非重複部分に対しては、タッチペン49Rによる編集入力を行うことができる。
【0086】
このように、複数の撮影画像P1〜P6を重ねて表示すれば、落書き部41に表示すべき撮影画像P1〜P6の枚数が比較的多い場合でも、すべての撮影画像P1〜P6を限られた落書き部41のスペースに適切な大きさで表示でき、撮影画像P1〜P6の枚数が多くなることに伴って編集入力が行い難くなる不都合を回避することができる。
【0087】
なお、図12の落書き部41に設けられた「進む」ホタンは、撮影画像P1〜P6を重ね合わせる順序を予め定められた一定の方向に進めるボタンである。この「進む」ボタンをタッチすると、最も手前の撮影画像P1が最後の撮影画像P1の後に回り、次の撮影画像P2が最も手前に現れる。
逆に、図12の落書き部41に設けられた「戻る」ホタンは、撮影画像P1〜P6を重ね合わせる順序を、「進む」ホタンとは逆の方向に戻すボタンである。
【0088】
ここで、図12の例では、複数の撮影画像P1〜P6が、落書き部41の左下隅から右上隅に向かって右上がり傾斜で並ぶ場合を例示してある。
しかし、この場合、複数の撮影画像P1〜P6の傾斜方向が右上がりのままであると、正面から見て左側の利用者Uの場合は、撮影画像P2〜P6において顔が概ね表示されるが、右側の利用者Uの場合は、撮影画像P2〜P6の重複部分に顔が隠れるので、右側の利用者Uのための落書きが行い難くなる。
【0089】
そこで、傾斜方向を切り替えるための操作ボタン(図示せず)を落書き部41に設け、複数の撮影画像P1〜P6を異なる傾斜方向で並べ替え可能とすることが好ましい。
この場合、撮影画像P1〜P6が右上がり傾斜の状態で操作ボタンをタッチすると、撮影画像P1〜P6が落書き部41の左上隅から右下隅に向かって右下がり傾斜に並べ替わり、逆に、撮影画像P1〜P6が右下がり傾斜の状態で操作ボタンをタッチすると、撮影画像P1〜P6が右上がり傾斜に並べ替わる。このため、撮影画像P2〜P6に写っている左右2人のうちのいずれか一方の者ばかりが、重複部分に顔が隠れた状態で表示されるのを防止することができる。
【0090】
〔第2の変形例〕
図13は、編集操作用のタッチパネル400の別の変形例を示す画面構成図である。
図13の変形例も、上述の第1の変形例(図12)と同様に、隣接する撮影画像P1〜P5同士が一部で重なるように表示されているが、図13の変形例では、落書き部41の中央部に配置する撮影画像P3を最も手前に表示している点で、第1の変形例(図12)の場合と相違する。
【0091】
このように、複数の撮影画像P1〜P5を重複して表示する場合には、どの撮影画像P1〜P5を最も手前に表示するか否かは、任意に設定することにすればよい。
もっとも、図13の変形例のように、落書き部41の中央部に配置する撮影画像P3を最も手前に表示すれば、重複によって隠れた部分が生じない撮影画像P3に対する編集入力を容易に行えるという利点がある。なお、図13に示す第2の変形例の場合も、傾斜方向を切り替えるための操作ボタン(図示せず)を落書き部41に設け、複数の撮影画像P1〜P5を異なる傾斜方向で並べ替え可能に構成してもよい。
【0092】
〔その他の変形例〕
なお、今回開示した実施形態(上述の各変形例を含む。以下、同様。)は例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲に記載した構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0093】
例えば、上述の実施形態において、1つのモニタ(タッチパネル400)を左右2つの領域に分けないで、1つのモニタのほぼ全領域に渡って複数の撮影画像を表示し、この複数の撮影画像に対して左右双方のタッチペン49L,49Rで同時に落書きできるようにしてもよい。
このようにすれば、1つのモニタに複数の撮影画像が表示されるので、1つを分割した各領域に複数の撮影画像を表示する上述の実施形態の場合に比べて、複数の撮影画像をより大きく表示でき、各撮影画像への編集入力が行い易くなるという利点がある。
【0094】
また、上述の実施形態では、拡大ボタン48がペン先でタッチされると当該ボタン48に対応する撮影画像がワンタッチで所定倍率に拡大される場合を例示したが、この所定倍率を、拡大ボタン48がタッチされた時間長や回数等に応じて決定してもよい。縮小ボタン50の場合も、同様にタッチされた時間長や回数等に応じて縮小倍率を決定にしてもよい。このようにすれば、利用者U自身が、撮影画像の大きさを編集入力の行い易い任意の大きさに調節することができる。
なお、図12や図13に示した変形例においても、上述した拡大ボタン48や縮小ボタン50を備えた構成としてもよいことは言うまでもない。
【0095】
また、上述の実施形態において、左右の入力領域40L,40R(図9参照)のそれぞれに複数の撮影画像を表示して編集入力を行わせる場合、各々の入力領域40L,40Rに表示された撮影画像への編集入力を完全に独立して行わせることもできるし、左側の入力領域40L(または右側の入力領域40R)に表示された撮影画像に対する編集入力を右側の入力領域40R(または左側の入力領域40L)に表示された撮影画像に反映させることもできる。
なお、どのように編集入力を行うかは、ユーザの好みに応じてどちらかに選択可能であってもよいし、編集入力中に切り替え可能に構成してもよい。
【0096】
上述の実施形態において、自身の実際の写り方を利用者Uに確認させるため、コントラスト等の画質を指定させた上での試験的な事前撮影を、本来の撮影プレイの前に予め利用者Uに行ってもらい、この事前撮影で得られた撮影画像を第1表示領域202に表示させてもよい。
この場合、上記事前撮影で取得した撮影画像については、編集ユニット3での編集対象から除外してもよいし、編集対象に含めることにしてもよい。
【符号の説明】
【0097】
3 撮影ユニット
4 編集ユニット
5 出力ユニット
6 ネットワーク(LAN)
10 カメラ(撮影手段)
20 撮影操作用のタッチパネル(第1の表示手段)
30 出力操作用のタッチパネル
35 ネットワークプリンタ(印刷手段)
31 通信ポート
32 スピーカ
40L 入力領域
40R 入力領域
49L タッチペン(編集手段)
49R タッチペン(編集手段)
400 編集操作用のタッチパネル(第2の表示手段)
P1〜P8 撮影画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影を行う撮影手段と、
前記撮影手段による複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示手段と、
複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示手段と、
前記編集入力に基づいて、前記第2の表示手段に表示された前記撮影画像の編集を行う編集手段と、
前記編集手段により編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷手段と、 を備えていることを特徴とする画像印刷装置。
【請求項2】
前記第1の表示手段の前方の空間である撮影空間と、前記第2の表示手段の前方の空間である編集空間とが異なる位置に設けられ、
前記撮影空間における処理と、前記編集空間における処理とが並行して実行可能とされている請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項3】
前記第2の表示手段の数が、前記第1の表示手段の数よりも多い請求項1又は2に記載の画像印刷装置。
【請求項4】
前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影画像同士が重ならないように当該撮影画像を表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像印刷装置。
【請求項5】
前記編集手段は、複数の前記撮影画像のうちのいずれか1つ又は複数を所定倍率で拡大させる入力操作が可能である請求項4に記載の画像印刷装置。
【請求項6】
前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影画像同士が一部で重なるように当該撮影画像を表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像印刷装置。
【請求項7】
前記編集手段は、最も手前に表示される前記撮影画像を順に切り替える入力操作が可能である請求項6に記載の画像印刷装置。
【請求項8】
撮影画像に基づいて生成される合成画像を印刷する画像印刷方法であって、
利用者が複数回の撮影を行う撮影ステップと、
複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示ステップと、
複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示ステップと、
前記編集入力に基づいて、前記第2の表示ステップで表示された前記撮影画像の編集を行う編集ステップと、
編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷ステップと、
を含むことを特徴とする画像印刷方法。
【請求項9】
コンピュータを、撮影画像に基づいて生成される合成画像を印刷する画像印刷装置の制御装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
利用者が複数回の撮影を行う撮影ステップと、
複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示ステップと、
複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示ステップと、
前記編集入力に基づいて、前記第2の表示ステップで表示された前記撮影画像の編集を行う編集ステップと、
編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷ステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
撮影を行う撮影手段と、
前記撮影手段による複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示手段と、
複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示手段と、
前記編集入力に基づいて、前記第2の表示手段に表示された前記撮影画像の編集を行う編集手段と、
前記編集手段により編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷手段と、 を備えていることを特徴とする画像印刷装置。
【請求項2】
前記第1の表示手段の前方の空間である撮影空間と、前記第2の表示手段の前方の空間である編集空間とが異なる位置に設けられ、
前記撮影空間における処理と、前記編集空間における処理とが並行して実行可能とされている請求項1に記載の画像印刷装置。
【請求項3】
前記第2の表示手段の数が、前記第1の表示手段の数よりも多い請求項1又は2に記載の画像印刷装置。
【請求項4】
前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影画像同士が重ならないように当該撮影画像を表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像印刷装置。
【請求項5】
前記編集手段は、複数の前記撮影画像のうちのいずれか1つ又は複数を所定倍率で拡大させる入力操作が可能である請求項4に記載の画像印刷装置。
【請求項6】
前記第2の表示手段は、隣接する前記撮影画像同士が一部で重なるように当該撮影画像を表示する請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像印刷装置。
【請求項7】
前記編集手段は、最も手前に表示される前記撮影画像を順に切り替える入力操作が可能である請求項6に記載の画像印刷装置。
【請求項8】
撮影画像に基づいて生成される合成画像を印刷する画像印刷方法であって、
利用者が複数回の撮影を行う撮影ステップと、
複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示ステップと、
複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示ステップと、
前記編集入力に基づいて、前記第2の表示ステップで表示された前記撮影画像の編集を行う編集ステップと、
編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷ステップと、
を含むことを特徴とする画像印刷方法。
【請求項9】
コンピュータを、撮影画像に基づいて生成される合成画像を印刷する画像印刷装置の制御装置として機能させるためのコンピュータプログラムであって、
利用者が複数回の撮影を行う撮影ステップと、
複数回の撮影によって得られた撮影画像を表示する第1の表示ステップと、
複数の前記撮影画像を同時に編集対象の画像として表示し、表示されたすべての前記撮影画像に対する編集入力を受け付ける第2の表示ステップと、
前記編集入力に基づいて、前記第2の表示ステップで表示された前記撮影画像の編集を行う編集ステップと、
編集された前記撮影画像を所定の印刷媒体に印刷する印刷ステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−90108(P2013−90108A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228178(P2011−228178)
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【特許番号】特許第5045841号(P5045841)
【特許公報発行日】平成24年10月10日(2012.10.10)
【出願人】(597047392)辰巳電子工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月17日(2011.10.17)
【特許番号】特許第5045841号(P5045841)
【特許公報発行日】平成24年10月10日(2012.10.10)
【出願人】(597047392)辰巳電子工業株式会社 (77)
【Fターム(参考)】
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