画像形成システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および画像形成方法
【課題】任意の画像形成装置において、特的の目的を実現するために実行可能な画像形成機能を設定することのできる画像形成システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および画像形成方法を提供する。
【解決手段】少なくとも１つの画像形成装置と、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを含む画像形成システムを提供する。情報処理装置は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む。
【解決手段】少なくとも１つの画像形成装置と、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを含む画像形成システムを提供する。情報処理装置は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ネットワーク上にあるデータを任意の画像形成装置から出力可能な画像形成システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、ネットワーク上（典型的には、サーバ装置上）のデータを任意のプリンタから出力できる、いわゆる「プルプリント」のシステムが提案されている。
【０００３】
このようなプルプリントのシステムにおいて、サーバ装置上のプリントデータをプリントする際、いずれのプリンタを用いて出力しても同じような結果が得られるように、各プリントデータ（サーバ装置上のファイル）に印刷設定が付加されていることがある、また、例えば、ユーザ別に好みの標準印刷設定（デフォルト印刷設定）を登録しておき、それを呼び出して使用することもある。
【０００４】
しかしながら、ネットワークに接続されている種々のプリンタからプリント出力を行う場合、使用するプリンタによって実行可能な画像形成機能は異なっているため、選択されたプリンタによっては、目的の画像形成機能が使用できず、望みの印刷結果を得られない場合がある。
【０００５】
そこで、特開２００６−１１０８６１号公報（特許文献１）には、使用できない機能の有無を確認し、使用できない機能があれば、優先順位の高い処理を優先して有効にするか、もしくはどちらの設定を有効にするかをユーザに確認するような構成が開示されている。
【０００６】
また、機能をグルーピングして、その機能の中から代替機能を提示するという方法が考えられる。機能をグルーピングする例としては、特開２００８−０７０７７７号公報（特許文献２）が挙げられる。この特許文献２には、マシンの使用履歴を参照し、同時に使用される機能の組み合わせを保持しておき、ある機能が使用されると、その機能と同時に使用される機能をユーザに提示するという構成を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】特開２００６−１１０８６１号公報
【特許文献２】特開２００８−０７０７７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかしながら、特許文献１に開示される方法では、設定の組み合わせはプリンタでＯＮ／ＯＦＦできる範囲の機能に制限されている。また、代替機能は、最初に登録された組み合わせのみで、後で追加されたプリンタに新規機能が搭載されていても、それに対応することはできない。
【０００９】
また、特許文献２に開示される方法では、同時に使用される機能によってグルーピングを行っているため、単体で有効になる機能については、効果を発揮しづらい。また、多数のプリンタ、特にプリンタメーカが異なるプリンタを使用する場合は、同じ処理内容でも機能名が異なっているので、機能名から設定項目を指定するのは困難である。
【００１０】
例えば、プリントジョブごとに印刷した紙の排出位置をずらすことで区分けをしやすくする処理について、メーカによって「仕分け」、「シフト」、「シフトソート」、「オフセット排出」というように、異なる名称が付与されている。このような場合、機能名から同一設定であるかどうかを判断するのは困難であり、代替機能を再設定できなくなってしまう。
【００１１】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、任意の画像形成装置において、特的の目的を実現するために実行可能な画像形成機能を設定することのできる画像形成システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および画像形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
本発明のある局面に従う画像形成システムは、少なくとも１つの画像形成装置と、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを含む。情報処理装置は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む。
【００１３】
好ましくは、情報処理装置は、プリントデータを特定の画像形成装置に送信する際に、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能の有無を判断する手段と、当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能が有る場合に、目的機能リストを参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する手段と、取得した代替機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む。
【００１４】
さらに好ましくは、代替機能として取得する手段は、同じ目的である他の画像処理機能が複数存在する場合に、類似度のより高い画像処理機能を優先的に選択する。
【００１５】
好ましくは、説明用のドキュメントは、画像処理機能に関するヘルプ情報である。
好ましくは、情報処理装置は、自装置で実行可能な画像処理機能についての目的機能リストを有する画像形成装置が通信可能になったことに応答して、情報処理装置において保持されている目的機能リストに、当該通信可能になった画像形成装置が有している目的機能リストをマージすることで、目的機能リストを更新する手段をさらに含む。
【００１６】
好ましくは、情報処理装置は、ユーザ別に出力先の標準の画像形成装置を登録する手段と、ユーザからの当該ユーザについて登録されている標準の画像形成装置以外の画像形成装置にプリントデータを送信するとの指示に応答して、標準の画像形成装置と送信先の画像形成装置との間で、当該送信先の画像形成装置においてのみ実行可能な実行可能な画像処理機能を新規機能として抽出する手段と、目的機能リストを参照して、新規機能のうち、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されているいずれかの画像処理機能と同じ目的である画像処理機能を取得する手段と、取得した機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む。
【００１７】
さらに好ましくは、情報処理装置は、ユーザからのプリントデータの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準の印刷設定および標準の画像形成装置を取得する手段と、標準の印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該標準の画像形成装置において実行不可能な画像処理機能であって、かつ、代替機能も存在しない場合に、標準の印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な他の画像形成装置を取得する手段と、取得した他の画像形成装置を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段と、ユーザの承認指示に応答して、当該プリントデータを当該他の画像形成装置へ転送する手段とをさらに含む。
【００１８】
この発明の別の局面に従えば、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置を提供する。情報処理装置は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む。
【００１９】
この発明のさらに別の局面に従えば、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置において実行される情報処理プログラムを提供する。情報処理プログラムは、情報処理装置を、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段として機能させる。
【００２０】
この発明のさらに別の局面に従えば、少なくとも１つの画像形成装置と、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを備えるシステムにおいて実行される画像形成方法を提供する。画像形成方法は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得するステップと、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成するステップとを含む。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、任意の画像形成装置において、特的の目的を実現するために実行可能な画像形成機能を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概略構成図である。
【図２】本発明の実施の形態に従う画像形成装置の概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【図３】本発明の実施の形態に従うサーバ装置の概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【図４】本発明の実施の形態に従うサーバ装置において維持管理される主たるデータを示す図である。
【図５】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。
【図６】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストの一例を示す図である。
【図７】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストを用いた検索処理の一例を示す図である。
【図８】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける目的機能リストの作成手順を示すシーケンス図である。
【図９】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて生成される初期目的機能リストの一例を示す図である。
【図１０】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて目的機能リストに対してＰＪＬコマンドとの関連付けが実行された状態の一例を示す図である。
【図１１】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて独自設定された目的機能リストが反映された状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００２３】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【００２４】
＜Ａ．概要＞
本実施の形態においては、画像形成装置（プリンタ）および画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置（サーバ装置）とからなる画像形成システムにおいて、画像形成装置および情報処理装置から、機能名と、対応する説明用のドキュメント（機能を説明する文章）を取得し、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化して保持することで、代替機能の提示、選択、利用などを容易化する。
【００２５】
説明用のドキュメントとは、画像処理機能がどのような作業を行うものかを説明する文章やキーワードなどを含む。本実施の形態においては、一例として、画像形成装置に搭載されているワンポイントヘルプ情報や、プリンタドライバのヘルプファイルなどを使用する。
【００２６】
上述したようなグループ化においては、典型的には、ある機能を説明するワンポイントヘルプ情報またはヘルプファイルの中に、同じ目的や機能を示すキーワードに基づいてグループ化する。例えば、ドキュメント内に、「ジョブごと（一部ずつ、あるいは、ジョブ単位）」、「ずらす（あるいは、ずらし）」、「排紙（あるいは、出力）」というキーワードが含まれていれば、同じ「仕分け」の機能であるとして同一グループに区分けする。また、ドキュメント内に、類似する機能に関する記述があれば、それをグループ化に反映させる。このようにして、目的機能リストが作成される。
【００２７】
このような目的別のグループ化は、「機能名に含まれるキーワード」や「機能説明情報に含まれているキーワード」などに基づいて行われる。
【００２８】
この目的機能リストを参照して、目的のプリントデータに付加されている印刷設定において、「実行する」と設定されている画像処理機能のうち、出力先の画像形成装置では該当機能を実行できない場合、同じ目的の画像処理機能を代替機能として、ユーザに通知する。
【００２９】
＜Ｂ．全体構成＞
図１は、本発明の実施の形態に従う画像形成システム１の概略構成図である。
【００３０】
図１を参照して、画像形成システム１は、同一のネットワークＮＷに接続された、情報処理装置の代表例であるパーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２と、サーバ装置ＳＲＶと、画像形成装置ＭＦＰ１，ＭＦＰ２，ＭＦＰ３とを含む。
【００３１】
パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２と、サーバ装置ＳＲＶと、画像形成装置ＭＦＰ１，ＭＦＰ２，ＭＦＰ３とは、ネットワークＮＷを介して、相互にデータ通信可能に構成される。なお、ネットワークＮＷは、ＬＡＮ（Local Area Network）やＷＡＮ（Wide Area Network）などの専用回線や、仮想プライベートネットワーク（Virtual Private Network）などの公衆回線からなり、さらにその一部または全部が無線ＬＡＮなどの無線通信であってもよい。なお、本実施の形態においては、少なくとも、サーバ装置ＳＲＶと画像形成装置ＭＦＰ１，ＭＦＰ２，ＭＦＰ３との間で通信可能な構成であればよい。
【００３２】
パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２は、文書作成や表計算のアプリケーションプログラムがインストールされており、このようなアプリケーションプログラムを用いてユーザが作成した文書などからプリントデータ２を生成する。より具体的には、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２に予めインストールされたプリンタドライバが、オペレーティングシステム（ＯＳ：Operating System）やアプリケーションプログラムが出力する描画命令に応じて、画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３が解釈可能な制御コード（代表的には、ＰＪＬ（Printer Job Language）コマンド）を生成する。また、このプリントデータ２は、生成時にユーザが設定したプリントに係る印刷設定を含む場合もある。
【００３３】
パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２は、このように生成したプリントデータ２をサーバ装置ＳＲＶへ送信する。なお、プルプリントを行わない場合には、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２がプリントデータ２を画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３のいずれかに直接送信してもよい。
【００３４】
サーバ装置ＳＲＶは、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２から送信されたプリントデータ２を受信して格納するとともに、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２、または、画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３のいずれかからプルプリント要求を受けると、格納したプリントデータ２を指示された出力先の画像形成装置へ送信する。
【００３５】
また、サーバ装置ＳＲＶは、インターネットなどを通じて、画像形成装置ＭＦＰに対するプリントデータを作成するためのプリンタドライバを提供するウェブサーバ装置Ｗｅｂ１，Ｗｅｂ１２とも通信可能に構成されている。
【００３６】
画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３は、代表的に、複写機能、ファクシミリ機能およびスキャナ機能といった複数の機能を搭載したＭＦＰ（Multi Function Peripheral）である。画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３は、サーバ装置ＳＲＶからのプリントデータ２に対して画像処理を行う。なお、画像処理には、紙媒体への印刷だけでなく、後述するような、各種の付加処理を含む。
【００３７】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。なお、以下の説明では、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２を総称する場合には、「パーソナルコンピュータＰＣ」とも記し、画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３を総称する場合には、「画像形成装置ＭＦＰ」とも記す。
【００３８】
＜Ｃ．ハードウェア構成＞
（ｃ１：画像形成装置）
図２は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置ＭＦＰの概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【００３９】
図２を参照して、画像形成装置ＭＦＰは、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１００と、ＲＯＭ（Read Only Memory）１０２と、Ｓ−ＲＡＭ（Static-Random Access Memory）１０４と、ＮＶ−ＲＡＭ（Non-Volatile Random Access Memory）１０６と、時計ＩＣ（Integrated Circuit）１０８とを有する。これらの部位は、バス１２４を介して互いに接続される。
【００４０】
ＣＰＵ１００は、ＲＯＭ１０２などに予め格納されたプログラムを、作業用メモリであるＳ−ＲＡＭ１０４に読出して実行することで、本実施の形態に係る処理を実現する。また、ＮＶ−ＲＡＭ１０６は、ＭＦＰにおける画像形成に係る各種の設定を不揮発的に格納する。特に、ＮＶ−ＲＡＭ１０６は、画像形成装置ＭＦＰにおける機能の搭載状態を含む機器情報を格納する。なお、このような機器情報は、工場出荷前や新たな機能が追加された時に保守員などによって設定される。もしくは、ＣＰＵ１００が搭載されている機能を定期的に探知して機器情報を更新するようにしてもよい。時計ＩＣ１０８は、水晶発振器などを含んで構成され、現在時刻を計測する。
【００４１】
さらに、画像形成装置ＭＦＰは、画像読取部１１２と、操作パネル部１１４と、プリント部１１６と、プリンタコントローラ１１８と、出力処理部１２０とを有する。
【００４２】
画像読取部１１２は、スキャナ機能を実現するための部位であり、原稿を読取って画像データを生成する。代表的に、画像読取部１１２は、原稿をセットするための戴荷台と、原稿台ガラスと、戴荷台にセットされた原稿を原稿台ガラスに自動的に一枚ずつ搬送する搬送部と、読取られた原稿を排出するための排出台とを含む（いずれも図示しない）。
【００４３】
操作パネル部１１４は、テンキー１３０と、ＰＲＩＮＴキー１３２と、ログオフキー１３４と、タッチパネル１３６と、表示部１３８とを一体化したものであり、画像形成装置ＭＦＰの表面部に配置される。テンキー１３０、ＰＲＩＮＴキー１３２、ログオフキー１３４およびタッチパネル１３６は、ユーザによる操作を受付ける入力部として機能する一方、表示部１３８はユーザに各種設定や選択を促すための画面を表示する表示部として機能する。表示部１３８は、代表的に液晶パネルなどから構成され、この表示部１３８の表示面にタッチパネル１３６が配置される。
【００４４】
プリント部１１６は、紙媒体への画像のプリント処理を行うための部位であり、代表的に、露光器や現像ローラからなる作像ユニット、作像ユニットで形成されたトナー像を紙媒体に転写する転写ローラ、転写されたトナー像を定着させる定着器、および各部の作動を制御する制御回路などを含む。
【００４５】
プリンタコントローラ１１８は、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータや、画像読取部１１２で読取られた画像データを、プリント部１１６でのプリント処理に適したデータに変換する。代表的に画像形成装置ＭＦＰがカラー方式であれば、プリンタコントローラ１１８は、プリントデータや画像データをイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（Ｋ）の４色のラスターデータに変換し、各色のラスターデータをプリント部１１６へ出力する。
【００４６】
出力処理部１２０は、プリント部１１６で画像形成された後の紙媒体に対する処理を行う部位であり、代表的に「ソート処理」、「グループ処理」、「ステープル処理」、「パンチ処理」などを実行する。
【００４７】
本実施の形態に従う画像形成装置ＭＦＰでは、プリント部１１６および出力処理部１２０によって、各種の画像処理が提供される。すなわち、プリント部１１６および出力処理部１２０の実装によって、画像形成装置ＭＦＰにおいて実行可能な画像処理機能が決まる。
【００４８】
さらに、画像形成装置ＭＦＰは、ハードディスク部（ＨＤＤ：Hard Disk Drive）１１０と、ネットワークインターフェイス（Ｉ／Ｆ：Interface）部１２２とを有する。
【００４９】
ハードディスク部１１０は、比較的大容量のデータを不揮発的に格納する記憶部であり、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータや画像読取部１１２で読取られた画像データなどを格納する。ネットワークインターフェイス部１２２は、ネットワークＮＷを介してパーソナルコンピュータＰＣやサーバ装置ＳＲＶとの間でデータ通信するための部位である。
【００５０】
なお、本実施の形態に従う画像形成システムにおいては、異なる複数のメーカの画像形成装置が同一のネットワークＮＷに接続されている場合であっても、所望の機能を実現することを目的としている。そのため、ネットワークＮＷに接続される画像形成装置ＭＦＰは、図２に示す構成に限られない。
（ｃ２：サーバ装置）
図３は、本発明の実施の形態に従うサーバ装置ＳＲＶの概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【００５１】
図３を参照して、サーバ装置ＳＲＶは、オペレーティングシステムを含む各種プログラムを実行するＣＰＵ２００と、ＣＰＵ２００でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するメモリ部２１２と、ＣＰＵ２００で実行されるプログラムを不揮発的に記憶するハードディスク部２１０とを有する。このようなプログラムは、ＣＤ−ＲＯＭ（Compact Disk-Read Only Memory）ドライブ２１４またはフレキシブルディスク（ＦＤ：Flexible Disk）ドライブ２１６によって、それぞれＣＤ−ＲＯＭ２１４ａまたはフレキシブルディスク２１６ａなどから読取られる。
【００５２】
ＣＰＵ２００は、キーボードやマウスなどからなる入力部２０８を介してユーザによる操作要求を受取るとともに、プログラムの実行によって生成される画面出力をディスプレイ部２０４へ出力する。また、ＣＰＵ２００は、ＬＡＮカードなどからなるネットワークインターフェイス（Ｉ／Ｆ）部２０６を介して、サーバ装置ＳＲＶや画像形成装置ＭＦＰとの間でデータ通信を行う。なお、これらの部位は、内部バス２０２を介して互いに接続される。
【００５３】
サーバ装置ＳＲＶは、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータなどをハードディスク部２１０に格納する。
（ｃ３：パーソナルコンピュータ）
パーソナルコンピュータＰＣの概略のハードウェア構成についても図３と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【００５４】
＜Ｄ．関連するデータセット＞
図４は、本発明の実施の形態に従うサーバ装置ＳＲＶにおいて維持管理される主たるデータを示す図である。図４を参照して、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定３００と、ＰＪＬコマンド一覧３５０と、目的機能リスト４００とを保持する。
【００５５】
標準印刷設定３００は、ユーザ別、または、プリントデータ別に、設定される情報であり、出力先の画像形成装置でプリント出力するために用いられる設定を保持する。典型的には、各ユーザが最も頻繁に使用しているプリントに係る設定を含む。具体的には、各プリントデータに対して実行されるサーバ装置ＳＲＶにおいて実行される画像処理機能（サーバコマンド）と、画像形成装置において実行される画像処理機能（ＰＪＬコマンド）によって定義される。また、標準印刷設定３００は、出力先の画像形成装置ＭＦＰの指定をも含む。
【００５６】
ＰＪＬコマンド一覧３５０は、サーバ装置ＳＲＶと通信可能な画像形成装置の各々が保持している機能の一覧を定義する。このＰＪＬコマンド一覧３５０は、後述するように、画像形成装置ＭＦＰがネットワークＮＷに接続されたタイミングなどにおいて、サーバ装置ＳＲＶによって取得される。
【００５７】
目的機能リスト４００は、目的機能リストとは、画像形成装置ＭＦＰおよびサーバ装置ＳＲＶにおいて実行可能な機能を、その機能の目的を表すキーワードによってグループ化したものである。その具体例については後述するが、たとえば、機能の目的を表す「綴じる」というキーワードに対して、その下位概念として、「ステープル」および「パンチ穴」というキーワードが関連付けられる。そして、「ステープル」には、さらに、「ステープル」および「ステープルマーク印刷」というキーワードが関連付けられる。
【００５８】
上述したように、本実施の形態に従う画像形成システムは、同一のネットワークＮＷ上に異なる複数のメーカの画像形成装置が接続されている場合であっても、代替機能の提示、選択、利用などを容易に行えるようにするものである。そのため、メーカ毎に異なる名称が付与されている画像処理機能について、目的の観点からグループ化することで、各機能の関連付けを明りょう化することをねらいとしている。なお、目的機能リスト４００は、後述するようなツリー構造が好ましい。
【００５９】
＜Ｅ．全体処理手順＞
次に、本実施の形態に従うプリント処理について説明する。
【００６０】
図５は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。図５に示すように、本実施の形態に従う全体処理手順は、ユーザが操作する端末であるパーソナルコンピュータＰＣ、サーバ装置ＳＲＶ、および画像形成装置ＭＦＰの間の遣り取りによって進行する。
【００６１】
まず、ユーザがパーソナルコンピュータＰＣに対してプリント指令を発行する操作を行う（シーケンスＳＱ２）。より具体的には、ユーザは、パーソナルコンピュータＰＣ上で文書作成や表計算のアプリケーションプログラムが実行中に、「印刷」コマンドを選択する。すると、パーソナルコンピュータＰＣは、プリントデータをサーバ装置ＳＲＶへ送信する（シーケンスＳＱ４）。そして、サーバ装置ＳＲＶは、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータを受信する（シーケンスＳＱ６）。
【００６２】
なお、狭義の「プルプリント」の画像形成システムにおいては、予めサーバ装置ＳＲＶ
に格納されているプリントデータを選択する指令（これに加えて、出力先の画像形成装置ＭＦＰを選択する指令）をサーバ装置ＳＲＶに与えることで、プリント処理が開始される。この場合には、シーケンスＳＱ２〜ＳＱ６の処理を省略することもできる。
【００６３】
このようなプリント処理の開始が指示されると、サーバ装置ＳＲＶは、対象のプリントデータに付加される標準印刷設定を取得する（シーケンスＳＱ８）。図４において説明したように、サーバ装置ＳＲＶには、ユーザ別、または、プリントデータ別に標準印刷設定３００が予め登録されているものとする。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、ユーザからのプリントデータの画像形成装置ＭＦＰへの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準の印刷設定および標準の画像形成装置を取得する。
【００６４】
なお、パーソナルコンピュータＰＣから送信されたプリントデータに印刷設定が予め付加されている場合には、当該印刷設定が標準の印刷設定より優先される。
【００６５】
次に、サーバ装置ＳＲＶは、取得された印刷設定において指定された画像処理機能について、サーバ装置ＳＲＶにおいて実行するのか、あるいは、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行するのかを判別する（シーケンスＳＱ９）。
【００６６】
例えば、サーバ装置ＳＲＶで実行される主な画像処理機能としては、原稿画像に対するマークの付加、拡大縮小、ページレイアウト変更などが挙げられる。一方、出力先の画像形成装置ＭＦＰで実行される主な画像処理機能としては、ステープルやパンチ穴などのフイニツシング処理、地紋パターンの付加などが挙げられる。また、出力先の画像形成装置ＭＦＰによっては、サーバ装置ＳＲＶでも実行可能な画像処理機能のうち特定の画像処理機能（例えば、ページレイアウトの変更や拡大縮小など）についても実行可能である。
【００６７】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、取得された印刷設定において指定された画像処理機能について、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能の有無を判断する（シーケンスＳＱ１０）。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、プリントデータを出力先の画像形成装置ＭＦＰに送信する際に、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能の有無を判断する。なお、サーバ装置ＳＲＶは、自装置において実行不可能な画像処理機能が指定されているか否かを判断するようにしてもよい。
【００６８】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、出力先の画像形成装置ＭＦＰが保持（サポート）している機能一覧を取得する。一例として、図４に示すような、ＰＪＬコマンド一覧３５０を参照して、出力先の画像形成装置ＭＦＰが実行可能なＰＪＬコマンドの一覧を取得する。そして、当該プリントデータに付加されている印刷設定に含まれる画像処理機能と、取得したＰＪＬコマンドの一覧とを比較して、印刷設定において設定されているにもかかわらず、ＰＪＬコマンドの一覧には存在しない画像処理機能があるか否かを判断する。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、対象のプリントデータに付加されている印刷設定（標準印刷設定）において指定されているＰＪＬコマンドがすべて、ＰＪＬコマンドの一覧に含まれているか否かを判断する。そして、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいてサポートされていないＰＪＬコマンド、すなわち、実行不可能な画像処理機能を特定する。
【００６９】
出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合には、処理はシーケンスＳＱ１２へ進む。これに対して、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合には、処理はシーケンスＳＱ２２へジャンプする。
【００７０】
出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合には、サーバ装置ＳＲＶは、当該実行不可能な画像処理機能の代替機能を取得する（シーケンスＳＱ１２）。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リスト４００を参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的の画像処理機能を抽出する。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合に、目的機能リスト４００を参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する。
【００７１】
この目的機能リスト４００を参照して、実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する処理については、後に詳述する。
【００７２】
サーバ装置ＳＲＶは、代替機能を取得すると、当該取得した代替機能をユーザに通知する。この通知に対して、ユーザが了承すれば、当該通知した代替機能に関する設定を、対象のプリントデータの出力設定に反映する。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、取得した代替機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する。
【００７３】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、代替機能を通知するための表示データをパーソナルコンピュータＰＣへ送信する（シーケンスＳＱ１４）。この表示データに応答して、パーソナルコンピュータＰＣ上では、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が存在すること、および、その画像処理機能に代えて推奨される代替機能が提示される。この表示に応答して、ユーザが了承（例えば、「ＯＫ」ボタンの押下）といったユーザ操作を行う（シーケンスＳＱ１８）と、当該ユーザ操作に応答して、パーソナルコンピュータＰＣから画像形成装置ＭＦＰへユーザ指示が送信される（シーケンスＳＱ２０）。なお、ユーザがサーバ装置ＳＲＶを直接操作しているような場合には、パーソナルコンピュータＰＣの画面上に通知を行う処理（シーケンスＳＱ１４〜ＳＱ２０）に代えて、サーバ装置ＳＲＶ上で通知が行われ、これに対するユーザ操作が受付けられる。
【００７４】
ユーザの了承に応答して、サーバ装置ＳＲＶは、（変更後の）印刷設定に従って、プリントデータを出力用データに変換する（シーケンスＳＱ２２）。このとき、サーバ装置ＳＲＶは、シーケンスＳＱ９において判別されたサーバ装置ＳＲＶで実行されるべき画像処理を実行し、その結果を出力用データに反映する。また、サーバ装置ＳＲＶは、（変更後の）印刷設定に従って、ページレイアウトの変更なども行う。なお、出力用データとしては、ＰＳ（PostScript）形式やＰＤＦ（Portable Document Format）形式のデータを採用することができる。
【００７５】
さらに、サーバ装置ＳＲＶは、出力先の画像形成装置ＭＦＰで実行可能な画像処理機能を考慮しつつ、（変更後の）印刷設定に従ってＰＪＬコマンド（Printer Job Language）を生成して、出力用データに付加する（シーケンスＳＱ２４）。そして、サーバ装置ＳＲＶは、ＰＪＬコマンドが付加された出力用データを出力先の画像形成装置ＭＦＰに送信する（シーケンスＳＱ２６）。
【００７６】
出力先の画像形成装置ＭＦＰは、サーバ装置ＳＲＶから受信したプリント用データと付加されているＰＪＬコマンドに従って画像処理を行う（シーケンスＳＱ２８）とともに、指定された画像処理機能を実行する（シーケンスＳＱ３０）。そして、出力先の画像形成装置ＭＦＰは、その画像処理機能の実行結果に基づいて、プリント出力を行う（シーケンスＳＱ３２）。なお、プリント出力においても、対象のプリント用データに付加されているＰＪＬコマンドに従う処理を実行する。
【００７７】
＜Ｆ．目的機能リストの構成および検索方法＞
次に、代替機能を検索するために用いられる目的機能リストおよびそれを用いた検索処理について説明する。
【００７８】
まず、本実施の形態においては、目的機能リストは、画像形成装置やサーバ装置が有する機能（実行可能な画像処理機能）を、その機能の目的を表すキーワードによってグループ化したものである。
【００７９】
図６は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストの一例を示す図である。
【００８０】
図６を参照して、たとえば、「綴じる」という目的キーワードに対し、その下位概念として、「ステープル」および「ホッチキス」、ならびに、「パンチ穴」、「穴あけ」および「パンチング」というキーワードがそれぞれ関連付けられている。そして、「ステープル」および「ホッチキス」には、さらに、「ステープル」および「ステープルマーク印刷」という概念が関連付けられている。また、「パンチ穴」、「穴あけ」および「パンチング」には、さらに、「パンチ穴」および「パンチ穴マーク印刷」という概念が関連付けられている。
【００８１】
このように、関連するキーワードがツリー状に構成されている。
そして、最下位のキーワードグループの各々に対して、サーバ装置で実行可能な画像処理機能（サーバコマンド）、および／または、画像形成装置ＭＦＰで実行可能な画像処理（ＰＪＬコマンド）が関連付けられている。画像形成装置ＭＦＰの機種の違いによって、ＰＪＬコマンドが異なる場合や、サーバ装置ＳＲＶおよび画像形成装置ＭＦＰのいずれにおいても実行可能な画像処理機能については、１つのキーワード（画像処理機能）に対して複数のコマンドが関連付けられることになる。
【００８２】
上述のような、目的機能リストを参照して代替機能を抽出する際には、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能と判断されたＰＪＬコマンドを目的機能リストから検索し、リスト内で関連機能としてグループ化されている機能を、代替機能として抽出する。
【００８３】
次に、図７を参照して、代替機能の検索処理について説明する。
図７は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストを用いた検索処理の一例を示す図である。
【００８４】
図７を参照して、例えば、標準印刷設定において「ステープル」機能の実行を意味する、「ＦＩＮＩＳＨ：ＳＴＡＰＬＥ」というコマンドが設定されているにもかかわらず、出力先に設定された画像形成装置ＭＦＰでは該当コマンドが無い（サポートされていない）場合を考える。
【００８５】
この場合、まず、目的機能リストにおいて、「ＦＩＮＩＳＨ：ＳＴＡＰＬＥ」というコマンドを検索する。続いて、リストを逆にたどって、関連する画像処理機能を順次抽出する。抽出された画像処理機能がサーバコマンド（すなわち、サーバ装置ＳＲＶが実行する画像処理機能）である場合には、実行可能であるのでそのまま代替機能（の候補）として抽出する。一方、抽出された画像処理機能がＰＪＬコマンド（すなわち、画像形成装置ＭＦＰが実行する画像処理機能）である場合には、出力先の設定されている画像形成装置ＭＦＰで実行可能な画像処理（コマンド）であるか否かを判断し、実行可能であると判断された場合に限って、代替機能（の候補）として抽出する。
【００８６】
図７の例では、「ＦＩＮＩＳＨ：ＳＴＡＰＬＥ」というコマンドに対して、太枠で示した４つのコマンドが抽出される。この例では、これらの４つのコマンドが、代替機能としてユーザに通知される。
【００８７】
なお、予め検索範囲に制限を設けておいてもよい。例えば、同一階層ではないと抽出しない、２階層差までしか抽出しない、距離が近いものから３つまでしか抽出しない、といった制限である。
【００８８】
また、同じ階層の画像処理機能にうち、サーバコマンドおよびＰＪＬコマンドの両方が抽出されたときには、サーバコマンドのみを優先的に抽出する、あるいは、ＰＪＬコマンドのみを優先的に抽出するといった設定を設けてもよい。
【００８９】
また、同じ目的である他の画像処理機能が複数抽出された場合には、類似度のより高い画像処理機能を優先的に選択してもよい。この類似度は、コマンド間のノルム距離などに基づいて算出されてもよい。
【００９０】
＜Ｇ．目的機能リストの作成手順＞
次に、目的機能リストを作成する手順について説明する。本実施の形態に従う目的機能リストの作成手順としては、主として、（１）初期目的機能リストの作成処理、および（２）ネットワーク上の画像形成装置が提供する画像処理機能に基づいて初期目的機能リストの更新処理、を含む。
【００９１】
図８は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける目的機能リストの作成手順を示すシーケンス図である。図８に示す処理手順のうち、（１）初期目的機能リストの作成処理がシーケンスＳＱ１０２に相当し、（２）ネットワーク上の画像形成装置が提供する画像処理機能に基づいて初期目的機能リストの更新処理がシーケンスＳＱ１０４〜ＳＱ１２６に相当する。
（ｇ１：初期目的機能リストの作成処理）
まず、サーバ装置ＳＲＶは、初期目的機能リストを作成する（シーケンスＳＱ１０２）。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、自装置に登録されている画像処理機能（実行可能な画像処理機能として予め用意されているもの）を、各目的キーワードに関連付ける。なお、目的キーワードについては、サーバ装置ＳＲＶに予め保持されているものとする。また、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定に含まれるＰＪＬコマンドについても、各目的キーワードに関連付けて登録する。
【００９２】
図９は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて生成される初期目的機能リストの一例を示す図である。サーバ装置ＳＲＶは、図９に示すように、自装置で実行可能な画像処理機能および標準印刷設定に含まれる画像形成装置で実行可能な画像処理機能に基づいて、初期目的機能リストを作成する。
【００９３】
以下、後述するような各種の方法で、この初期目的機能リストを更新する。
（ｇ２：目的機能リストの更新処理）
続いて、初期目的機能リストの更新処理が実行される。この更新処理は、ネットワークに接続されている画像形成装置ＭＦＰに固有のコマンドを追加する処理、および、画像形成装置ＭＦＰが保持している固有の目的機能リストを追加する処理を含む。
【００９４】
サーバ装置ＳＲＶは、ネットワークに接続されている画像形成装置ＭＦＰの一覧を取得する。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、ＭＩＢ（Management Information Base）をネットワーク上にブロードキャストして（シーケンスＳＱ１０４）、同一ネットワーク上の画像形成装置ＭＦＰからの応答に基づいて、画像形成装置ＭＦＰの一覧（プリンタリスト）を生成する（シーケンスＳＱ１０６）。
【００９５】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、各画像形成装置において実行可能な画像処理機能と、各画像処理機能に関連するキーワードを取得する。
【００９６】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、各画像形成装置ＭＦＰに対して、要求コマンドをそれぞれ送信し（シーケンスＳＱ１０８）、各画像形成装置ＭＦＰから、当該画像形成装置ＭＦＰにおいて実行可能なＰＪＬコマンドの一覧が記載されたＰＪＬコマンドリストと、そのＰＪＬコマンドに関連するワンポイントヘルプの内容を取得する（ＳＱ１１０）。
【００９７】
あるいは別の形態として、サーバ装置ＳＲＶは、各画像形成装置ＭＦＰに対して、要求コマンドをそれぞれ送信し（シーケンスＳＱ１１２）、各画像形成装置ＭＦＰから、当該画像形成装置ＭＦＰにおいて実行可能なＰＪＬコマンドの一覧が記載されたＰＪＬコマンドリストを取得し、さらに、取得したＰＪＬコマンドリストに対応するプリンタドライバのヘルプファイルを取得し、当該取得したヘルプファイルからＰＪＬコマンドに関連するキーワードを抽出／生成してもよい。このヘルプファイルの取得方法としては、各画像形成装置ＭＦＰから直接プリンタドライバのヘルプファイルを取得する方法（シーケンスＳＱ１１６）、または、対象のプリンタドライバが存在する位置情報（典型的には、ＵＲＬ（Uniform Resource Locator））を受信するとともに、位置情報により特定されるウェブサーバ装置Ｗｅｂ１またはＷｅｂ１２からドライバデータをダウンロードして、ヘルプファイル（ＣＨＭ：Compiled Help Module）を取得する方法（シーケンスＳＱ１１８）がある。サーバ装置ＳＲＶは、この取得したヘルプファイルをドキュメントとして検索可能なように展開する。
【００９８】
このように、サーバ装置ＳＲＶは、画像形成装置ＭＦＰの各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する。特に、機能名および対応する説明用のドキュメントとしては、画像処理機能に関するヘルプ情報が用いられる。
【００９９】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、ドキュメントに記載されている機能と、ＰＪＬコマンドとの関係を取得する（シーケンスＳＱ１２０）。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成（更新）する。
【０１００】
図１０は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて目的機能リストに対してＰＪＬコマンドとの関連付けが実行された状態の一例を示す図である。
【０１０１】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、予め保持している辞書データを参照して、各コマンドの意味（類似語）を検索し、検索された類似語をドキュメント内に含むヘルプファイル項目を機能名として抽出する。なお、重複登録を回避するために、ヘルプファイルから標準印刷設定に含まれるＰＪＬコマンドおよび既知（登録済）のＰＪＬコマンドに対応する項目を除去した後に、これらの処理を実行することが好ましい。これにより、初期目的リストは、図１０に示すように更新される。
【０１０２】
代替の構成として、これらの処理を実行するために、既知のＰＪＬコマンドとヘルプ項目名との対応関係を、リストとして保持しておいてもよい。
【０１０３】
なお、ドキュメントに記載されているが、ＰＪＬコマンドには含まれていない機能については、画像形成装置の機能ではなく、ドライバで実行される機能であると判断されるので、登録対象からは除外する。
【０１０４】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リストと各プリンタ機能とを関連付ける（シーケンスＳＱ１２２）。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、シーケンスＳＱ１２０において抽出した機能名のうち、その登録が必要と判断された機能名について、機能目的リストに登録する。
【０１０５】
すなわち、目的機能リストに登録済みとなっているＰＪＬコマンド（標準印刷設定に含まれるもの）については、取得されたドキュメントに含まれているか否かに基づいて、機能目的リストにさらに登録するか否かを判断する。これに対して、目的機能リストに登録されていないＰＪＬコマンドについては、ＰＪＬコマンドの機能説明情報に含まれるキーワードを使って、機能目的リストに登録する。
【０１０６】
このとき、機能名（ヘルプファイルのタイトル）、または、機能を説明するテキスト（ヘルプファイルの一番目の段落、すなわち機能が説明されている部分）の中に、目的キーワードが含まれている項目がないかを検索し、あれば、目的機能リストに登録する。
【０１０７】
好ましくは、タイトルにキーワードが含まれているものは重みを最も大きくし、機能を説明するテキストにキーワードが含まれているものは重みを二番目に大きくする。抽出した結果、最も重みが大きい項目に関連するＰＪＬコマンドを、目的機能リストに登録する。
【０１０８】
次に、サーバ装置ＳＲＶは、画像形成装置ＭＦＰに独自設定された目的機能リストがある場合には、それを目的機能リストに反映させる（シーケンスＳＱ１２４）。
【０１０９】
図１１は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて独自設定された目的機能リストが反映された状態の一例を示す図である。
【０１１０】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、画像形成装置ＭＦＰのヘルプファイルを取得した際、ヘルプファイルのタイトルに「目的」や「用途」が含まれている項目が無いかどうかを判断する。そのような項目があれば、そのヘルプファイルには、画像形成装置のメーカが独自に考えた目的別・用途別の機能リスト情報が記入されていると判断できる。
【０１１１】
さらに、このような自装置で実行可能な画像処理機能についての目的機能リストを有する画像形成装置ＭＦＰについては、サーバ装置ＳＲＶがこれらの画像形成装置ＭＦＰと通信可能になったことに応答して、サーバ装置ＳＲＶにおいて保持されている目的機能リストに、当該通信可能になった画像形成装置ＭＦＰが有している目的機能リストをマージすることで、目的機能リストを更新するようにしてもよい。これにより、目的機能リストは、図１１に示すような内容に更新される。
【０１１２】
すなわち、画像形成装置ＭＦＰが新たにネットワークに接続されたことを検知して、図８に示す処理手順のうち、シーケンスＳＱ１２４を単独で実行してもよい。
【０１１３】
以上のような処理によって、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リストの更新を完了する（シーケンスＳＱ１２６）。
【０１１４】
＜Ｈ．変形例＞
（ｈ１：変形例１）
上述の実施の形態においては、標準印刷設定として、出力先の画像形成装置でプリント出力するために用いられる設定、および、標準の出力先の画像形成装置とが設定される構成について例示した。このような状況下において、ユーザが標準の出力先とは異なる画像形成装置を出力先として選択した上で、プリントデータを送信する場合もある。このような場合においては、標準の出力先として登録されている画像形成装置とユーザが新たに設定した画像形成装置との間でサポートされている画像処理機能の相違を考慮して、代替機能をユーザに通知するようにしてもよい。
【０１１５】
すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定３００の一部として、ユーザ別に出力先のデフォルトの画像形成装置を登録する。そして、サーバ装置ＳＲＶは、ユーザからの当該ユーザについて登録されている標準の画像形成装置以外の画像形成装置にプリントデータを送信するとの指示を受けると、標準の画像形成装置と出力先の画像形成装置との間で、当該出力先の画像形成装置においてのみ実行可能な実行可能な画像処理機能を新規機能として抽出する。そして、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リストを参照して、抽出した新規機能のうち、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されているいずれかの画像処理機能と同じ目的である画像処理機能を検索する。そして、検索した機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する。
【０１１６】
そして、ユーザが了承すれば、抽出した新規機能については、検索された代替機能として実行するようにプリントデータにＰＪＬコマンドを付加した上で、出力先の画像形成装置へ送信する。
【０１１７】
その他の構成については、上述の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
（ｈ２：変形例２）
上述の実施の形態においては、対象のプリントデータに付加されている印刷設定に含まれるＰＪＬコマンドが出力先の画像形成装置において実行不可能である場合に、代替機能を検索し、当該検索した代替機能をユーザに通知する構成について例示した。このとき、指定された画像形成装置には適切な代替機能が存在しない場合もある。この場合には、代替機能ではなく、代替の画像形成装置をユーザに通知することが好ましい。
すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、ユーザからのプリントデータの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準印刷設定および標準の画像形成装置を取得する。そして、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、標準の画像形成装置において実行不可能な画像処理機能であって、かつ、代替機能も存在しない場合に、標準印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な他の画像形成装置を検索する。そして、検索した（標準印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な）他の画像形成装置を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する。
【０１１８】
そして、ユーザが了承すれば、当該プリントデータを当該他の画像形成装置へ転送し、プリント処理を実行する。
【０１１９】
その他の構成については、上述の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【０１２０】
＜Ｉ．その他の形態＞
本発明の別の局面としては、以下のように表現することもできる。
【０１２１】
本発明の別の局面に従えば、ネットワーク上にサーバと多数のプリンタが接続されている画像形成システムにおいて、プリンタ本体やサーバが持つ画像処理機能について、機能名、および機能の説明文書を取得し、説明文書に含まれるキーワードによって機能をグループ化することで目的機能リストを作成することを特徴とする。
【０１２２】
好ましくは、ネットワーク上にあるデータを、サーバを介して特定のプリンタで印刷する際、ユーザごと、もしくはデータごとに用意された標準印刷設定を取得し、標準印刷設定で設定されている機能のうち、出力しようとしているプリンタに該当機能が存在しない機能の有無を判断し、該当機能が無い機能に対して、同じ目的の機能を目的機能リストから取り出し、代替機能としてユーザに提示することを特徴とする。
【０１２３】
好ましくは、機能の説明文書とは、プリンタの機能ヘルプ項目内の文字列であることを特徴とする。
【０１２４】
好ましくは、サーバは、初期起動時にサーバで実行する画像処理機能を目的別に分類した目的機能リストを保持し、プリンタは、プリンタ自らが持つ機能を目的別に分類された目的機能リストを保持し、プリンタがネットワークに接続されると、機能名と機能に関するキーワードをサーバに送信し、サーバは、自らが持つ目的機能リストにデータを追加して、更新することを特徴とする。
【０１２５】
好ましくは、ユーザ毎に、標準のプリンタをサーバに登録する機能と、標準のプリンタ以外のプリンタからサーバ上のデータをプルプリントする際、ユーザの標準プリンタの機能と、出力しようとしているプリンタの機能を比較し、ユーザの標準プリンタには無く、出力しようとしているプリンタにはある機能を、新規機能として抽出する手順と、標準印刷設定で有効になっている機能と同じ目的の新規機能が存在するかを判定し、あれば、その項目をユーザに告知することを特徴とする。
【０１２６】
好ましくは、同目的が実現できる代替機能が全く無い場合は、標準印刷設定の中で実現できない目的がある事を表示し、機能を満たす代替プリンタの候補を表示し、ユーザが承認すれば該当プリンタに印刷ジョブを転送することを特徴とする。
【０１２７】
好ましくは、同目的が実現できる代替機能が複数存在するときには、特に類似している機能を優先的に表示することを特徴とする。
【０１２８】
＜Ｊ．作用効果＞
本実施の形態によれば、各々、実行可能な画像処理機能が異なる画像形成装置が存在しているプリントネットワーク環境において、（メーカの相違などによって）実質的に同一の画像処理機能に対して異なる機能名が割り当てられているような場合であっても、画像処理機能を適切にグループ化できる。
【０１２９】
このとき、画像処理機能を目的という観点からグループ化しているので、画像処理機能の動作が互いに異なっていても、当該動作の目的が同じ機能を代替機能としてユーザに通知される。そのため、ユーザは、実用上の使用目的に近い機能をいずれの画像形成装置においても利用することができる。
【０１３０】
本実施の形態によれば、サーバ装置および画像形成装置が有する画像処理機能を目的別にグループ化する「目的機能リスト」を自動的に生成することができる。この「目的機能リスト」を用いることで、所望する画像処理機能とは完全には一致しなくても、「同じ目的が達成できる機能」をユーザに通知することができる。
【０１３１】
これによって、画像形成装置に所望する機能が搭載されていない場合であっても、代替の機能を適切に選択および設定することができる。
【０１３２】
本実施の形態によれば、画像形成装置で実行可能な画像処理機能をサーバ装置で実行可能な画像処理機能に代替させることができる。そのため、画像形成装置単体では対応不可能な画像処理機能であっても、対応することができる。
【０１３３】
本実施の形態によれば、「同じ目的が達成でき、かつ、より便利な機能」をユーザに通知することで、知識の少ないユーザであっても、画像形成装置に搭載された新たな機能を容易に知ることができ、そして、それを有効に活用することができる。
【０１３４】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【０１３５】
１ 画像形成システム、２ プリントデータ、１０２，２１４ａ ＲＯＭ、１０４，１０６ ＲＡＭ、１０８ 時計ＩＣ、１１０，２１０ ハードディスク部、１１２ 画像読取部部、１１４ 操作パネル部、１１６ プリント部、１１８ プリンタコントローラ、１２０ 出力処理部、１２２，２０６ ネットワークインターフェイス（Ｉ／Ｆ）部、１２２ ネットワークインターフェイス部、１２４ バス、１３０ テンキー、１３２ ＰＲＩＮＴキー、１３４ ログオフキー、１３６ タッチパネル、１３８ 表示部、２０２ 内部バス、２０４ ディスプレイ部、２０８ 入力部、２１２ メモリ部、２１４ ＣＤ−ＲＯＭドライブ、２１６ フレキシブルディスクドライブ、２１６ａ フレキシブルディスク、３００ 標準印刷設定、３５０ コマンド一覧、４００ 目的機能リスト、ＭＦＰ，ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３ 画像形成装置、ＮＷ ネットワーク、ＰＣ，ＰＣ１，ＰＣ２ パーソナルコンピュータ、ＳＲＶ サーバ装置、Ｗｅｂ１，Ｗｅｂ１２，Ｗｅｂ１ ウェブサーバ装置。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ネットワーク上にあるデータを任意の画像形成装置から出力可能な画像形成システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来から、ネットワーク上（典型的には、サーバ装置上）のデータを任意のプリンタから出力できる、いわゆる「プルプリント」のシステムが提案されている。
【０００３】
このようなプルプリントのシステムにおいて、サーバ装置上のプリントデータをプリントする際、いずれのプリンタを用いて出力しても同じような結果が得られるように、各プリントデータ（サーバ装置上のファイル）に印刷設定が付加されていることがある、また、例えば、ユーザ別に好みの標準印刷設定（デフォルト印刷設定）を登録しておき、それを呼び出して使用することもある。
【０００４】
しかしながら、ネットワークに接続されている種々のプリンタからプリント出力を行う場合、使用するプリンタによって実行可能な画像形成機能は異なっているため、選択されたプリンタによっては、目的の画像形成機能が使用できず、望みの印刷結果を得られない場合がある。
【０００５】
そこで、特開２００６−１１０８６１号公報（特許文献１）には、使用できない機能の有無を確認し、使用できない機能があれば、優先順位の高い処理を優先して有効にするか、もしくはどちらの設定を有効にするかをユーザに確認するような構成が開示されている。
【０００６】
また、機能をグルーピングして、その機能の中から代替機能を提示するという方法が考えられる。機能をグルーピングする例としては、特開２００８−０７０７７７号公報（特許文献２）が挙げられる。この特許文献２には、マシンの使用履歴を参照し、同時に使用される機能の組み合わせを保持しておき、ある機能が使用されると、その機能と同時に使用される機能をユーザに提示するという構成を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
【特許文献１】特開２００６−１１０８６１号公報
【特許文献２】特開２００８−０７０７７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかしながら、特許文献１に開示される方法では、設定の組み合わせはプリンタでＯＮ／ＯＦＦできる範囲の機能に制限されている。また、代替機能は、最初に登録された組み合わせのみで、後で追加されたプリンタに新規機能が搭載されていても、それに対応することはできない。
【０００９】
また、特許文献２に開示される方法では、同時に使用される機能によってグルーピングを行っているため、単体で有効になる機能については、効果を発揮しづらい。また、多数のプリンタ、特にプリンタメーカが異なるプリンタを使用する場合は、同じ処理内容でも機能名が異なっているので、機能名から設定項目を指定するのは困難である。
【００１０】
例えば、プリントジョブごとに印刷した紙の排出位置をずらすことで区分けをしやすくする処理について、メーカによって「仕分け」、「シフト」、「シフトソート」、「オフセット排出」というように、異なる名称が付与されている。このような場合、機能名から同一設定であるかどうかを判断するのは困難であり、代替機能を再設定できなくなってしまう。
【００１１】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、任意の画像形成装置において、特的の目的を実現するために実行可能な画像形成機能を設定することのできる画像形成システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および画像形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
本発明のある局面に従う画像形成システムは、少なくとも１つの画像形成装置と、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを含む。情報処理装置は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む。
【００１３】
好ましくは、情報処理装置は、プリントデータを特定の画像形成装置に送信する際に、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能の有無を判断する手段と、当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能が有る場合に、目的機能リストを参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する手段と、取得した代替機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む。
【００１４】
さらに好ましくは、代替機能として取得する手段は、同じ目的である他の画像処理機能が複数存在する場合に、類似度のより高い画像処理機能を優先的に選択する。
【００１５】
好ましくは、説明用のドキュメントは、画像処理機能に関するヘルプ情報である。
好ましくは、情報処理装置は、自装置で実行可能な画像処理機能についての目的機能リストを有する画像形成装置が通信可能になったことに応答して、情報処理装置において保持されている目的機能リストに、当該通信可能になった画像形成装置が有している目的機能リストをマージすることで、目的機能リストを更新する手段をさらに含む。
【００１６】
好ましくは、情報処理装置は、ユーザ別に出力先の標準の画像形成装置を登録する手段と、ユーザからの当該ユーザについて登録されている標準の画像形成装置以外の画像形成装置にプリントデータを送信するとの指示に応答して、標準の画像形成装置と送信先の画像形成装置との間で、当該送信先の画像形成装置においてのみ実行可能な実行可能な画像処理機能を新規機能として抽出する手段と、目的機能リストを参照して、新規機能のうち、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されているいずれかの画像処理機能と同じ目的である画像処理機能を取得する手段と、取得した機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む。
【００１７】
さらに好ましくは、情報処理装置は、ユーザからのプリントデータの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準の印刷設定および標準の画像形成装置を取得する手段と、標準の印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該標準の画像形成装置において実行不可能な画像処理機能であって、かつ、代替機能も存在しない場合に、標準の印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な他の画像形成装置を取得する手段と、取得した他の画像形成装置を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段と、ユーザの承認指示に応答して、当該プリントデータを当該他の画像形成装置へ転送する手段とをさらに含む。
【００１８】
この発明の別の局面に従えば、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置を提供する。情報処理装置は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む。
【００１９】
この発明のさらに別の局面に従えば、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置において実行される情報処理プログラムを提供する。情報処理プログラムは、情報処理装置を、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段として機能させる。
【００２０】
この発明のさらに別の局面に従えば、少なくとも１つの画像形成装置と、少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを備えるシステムにおいて実行される画像形成方法を提供する。画像形成方法は、少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得するステップと、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成するステップとを含む。
【発明の効果】
【００２１】
本発明によれば、任意の画像形成装置において、特的の目的を実現するために実行可能な画像形成機能を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２２】
【図１】本発明の実施の形態に従う画像形成システムの概略構成図である。
【図２】本発明の実施の形態に従う画像形成装置の概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【図３】本発明の実施の形態に従うサーバ装置の概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【図４】本発明の実施の形態に従うサーバ装置において維持管理される主たるデータを示す図である。
【図５】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。
【図６】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストの一例を示す図である。
【図７】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストを用いた検索処理の一例を示す図である。
【図８】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける目的機能リストの作成手順を示すシーケンス図である。
【図９】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて生成される初期目的機能リストの一例を示す図である。
【図１０】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて目的機能リストに対してＰＪＬコマンドとの関連付けが実行された状態の一例を示す図である。
【図１１】本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて独自設定された目的機能リストが反映された状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００２３】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【００２４】
＜Ａ．概要＞
本実施の形態においては、画像形成装置（プリンタ）および画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置（サーバ装置）とからなる画像形成システムにおいて、画像形成装置および情報処理装置から、機能名と、対応する説明用のドキュメント（機能を説明する文章）を取得し、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化して保持することで、代替機能の提示、選択、利用などを容易化する。
【００２５】
説明用のドキュメントとは、画像処理機能がどのような作業を行うものかを説明する文章やキーワードなどを含む。本実施の形態においては、一例として、画像形成装置に搭載されているワンポイントヘルプ情報や、プリンタドライバのヘルプファイルなどを使用する。
【００２６】
上述したようなグループ化においては、典型的には、ある機能を説明するワンポイントヘルプ情報またはヘルプファイルの中に、同じ目的や機能を示すキーワードに基づいてグループ化する。例えば、ドキュメント内に、「ジョブごと（一部ずつ、あるいは、ジョブ単位）」、「ずらす（あるいは、ずらし）」、「排紙（あるいは、出力）」というキーワードが含まれていれば、同じ「仕分け」の機能であるとして同一グループに区分けする。また、ドキュメント内に、類似する機能に関する記述があれば、それをグループ化に反映させる。このようにして、目的機能リストが作成される。
【００２７】
このような目的別のグループ化は、「機能名に含まれるキーワード」や「機能説明情報に含まれているキーワード」などに基づいて行われる。
【００２８】
この目的機能リストを参照して、目的のプリントデータに付加されている印刷設定において、「実行する」と設定されている画像処理機能のうち、出力先の画像形成装置では該当機能を実行できない場合、同じ目的の画像処理機能を代替機能として、ユーザに通知する。
【００２９】
＜Ｂ．全体構成＞
図１は、本発明の実施の形態に従う画像形成システム１の概略構成図である。
【００３０】
図１を参照して、画像形成システム１は、同一のネットワークＮＷに接続された、情報処理装置の代表例であるパーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２と、サーバ装置ＳＲＶと、画像形成装置ＭＦＰ１，ＭＦＰ２，ＭＦＰ３とを含む。
【００３１】
パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２と、サーバ装置ＳＲＶと、画像形成装置ＭＦＰ１，ＭＦＰ２，ＭＦＰ３とは、ネットワークＮＷを介して、相互にデータ通信可能に構成される。なお、ネットワークＮＷは、ＬＡＮ（Local Area Network）やＷＡＮ（Wide Area Network）などの専用回線や、仮想プライベートネットワーク（Virtual Private Network）などの公衆回線からなり、さらにその一部または全部が無線ＬＡＮなどの無線通信であってもよい。なお、本実施の形態においては、少なくとも、サーバ装置ＳＲＶと画像形成装置ＭＦＰ１，ＭＦＰ２，ＭＦＰ３との間で通信可能な構成であればよい。
【００３２】
パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２は、文書作成や表計算のアプリケーションプログラムがインストールされており、このようなアプリケーションプログラムを用いてユーザが作成した文書などからプリントデータ２を生成する。より具体的には、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２に予めインストールされたプリンタドライバが、オペレーティングシステム（ＯＳ：Operating System）やアプリケーションプログラムが出力する描画命令に応じて、画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３が解釈可能な制御コード（代表的には、ＰＪＬ（Printer Job Language）コマンド）を生成する。また、このプリントデータ２は、生成時にユーザが設定したプリントに係る印刷設定を含む場合もある。
【００３３】
パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２は、このように生成したプリントデータ２をサーバ装置ＳＲＶへ送信する。なお、プルプリントを行わない場合には、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２がプリントデータ２を画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３のいずれかに直接送信してもよい。
【００３４】
サーバ装置ＳＲＶは、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２から送信されたプリントデータ２を受信して格納するとともに、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２、または、画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３のいずれかからプルプリント要求を受けると、格納したプリントデータ２を指示された出力先の画像形成装置へ送信する。
【００３５】
また、サーバ装置ＳＲＶは、インターネットなどを通じて、画像形成装置ＭＦＰに対するプリントデータを作成するためのプリンタドライバを提供するウェブサーバ装置Ｗｅｂ１，Ｗｅｂ１２とも通信可能に構成されている。
【００３６】
画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３は、代表的に、複写機能、ファクシミリ機能およびスキャナ機能といった複数の機能を搭載したＭＦＰ（Multi Function Peripheral）である。画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３は、サーバ装置ＳＲＶからのプリントデータ２に対して画像処理を行う。なお、画像処理には、紙媒体への印刷だけでなく、後述するような、各種の付加処理を含む。
【００３７】
以下、このような機能を実現するための構成について詳述する。なお、以下の説明では、パーソナルコンピュータＰＣ１，ＰＣ２を総称する場合には、「パーソナルコンピュータＰＣ」とも記し、画像形成装置ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３を総称する場合には、「画像形成装置ＭＦＰ」とも記す。
【００３８】
＜Ｃ．ハードウェア構成＞
（ｃ１：画像形成装置）
図２は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置ＭＦＰの概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【００３９】
図２を参照して、画像形成装置ＭＦＰは、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１００と、ＲＯＭ（Read Only Memory）１０２と、Ｓ−ＲＡＭ（Static-Random Access Memory）１０４と、ＮＶ−ＲＡＭ（Non-Volatile Random Access Memory）１０６と、時計ＩＣ（Integrated Circuit）１０８とを有する。これらの部位は、バス１２４を介して互いに接続される。
【００４０】
ＣＰＵ１００は、ＲＯＭ１０２などに予め格納されたプログラムを、作業用メモリであるＳ−ＲＡＭ１０４に読出して実行することで、本実施の形態に係る処理を実現する。また、ＮＶ−ＲＡＭ１０６は、ＭＦＰにおける画像形成に係る各種の設定を不揮発的に格納する。特に、ＮＶ−ＲＡＭ１０６は、画像形成装置ＭＦＰにおける機能の搭載状態を含む機器情報を格納する。なお、このような機器情報は、工場出荷前や新たな機能が追加された時に保守員などによって設定される。もしくは、ＣＰＵ１００が搭載されている機能を定期的に探知して機器情報を更新するようにしてもよい。時計ＩＣ１０８は、水晶発振器などを含んで構成され、現在時刻を計測する。
【００４１】
さらに、画像形成装置ＭＦＰは、画像読取部１１２と、操作パネル部１１４と、プリント部１１６と、プリンタコントローラ１１８と、出力処理部１２０とを有する。
【００４２】
画像読取部１１２は、スキャナ機能を実現するための部位であり、原稿を読取って画像データを生成する。代表的に、画像読取部１１２は、原稿をセットするための戴荷台と、原稿台ガラスと、戴荷台にセットされた原稿を原稿台ガラスに自動的に一枚ずつ搬送する搬送部と、読取られた原稿を排出するための排出台とを含む（いずれも図示しない）。
【００４３】
操作パネル部１１４は、テンキー１３０と、ＰＲＩＮＴキー１３２と、ログオフキー１３４と、タッチパネル１３６と、表示部１３８とを一体化したものであり、画像形成装置ＭＦＰの表面部に配置される。テンキー１３０、ＰＲＩＮＴキー１３２、ログオフキー１３４およびタッチパネル１３６は、ユーザによる操作を受付ける入力部として機能する一方、表示部１３８はユーザに各種設定や選択を促すための画面を表示する表示部として機能する。表示部１３８は、代表的に液晶パネルなどから構成され、この表示部１３８の表示面にタッチパネル１３６が配置される。
【００４４】
プリント部１１６は、紙媒体への画像のプリント処理を行うための部位であり、代表的に、露光器や現像ローラからなる作像ユニット、作像ユニットで形成されたトナー像を紙媒体に転写する転写ローラ、転写されたトナー像を定着させる定着器、および各部の作動を制御する制御回路などを含む。
【００４５】
プリンタコントローラ１１８は、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータや、画像読取部１１２で読取られた画像データを、プリント部１１６でのプリント処理に適したデータに変換する。代表的に画像形成装置ＭＦＰがカラー方式であれば、プリンタコントローラ１１８は、プリントデータや画像データをイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（Ｋ）の４色のラスターデータに変換し、各色のラスターデータをプリント部１１６へ出力する。
【００４６】
出力処理部１２０は、プリント部１１６で画像形成された後の紙媒体に対する処理を行う部位であり、代表的に「ソート処理」、「グループ処理」、「ステープル処理」、「パンチ処理」などを実行する。
【００４７】
本実施の形態に従う画像形成装置ＭＦＰでは、プリント部１１６および出力処理部１２０によって、各種の画像処理が提供される。すなわち、プリント部１１６および出力処理部１２０の実装によって、画像形成装置ＭＦＰにおいて実行可能な画像処理機能が決まる。
【００４８】
さらに、画像形成装置ＭＦＰは、ハードディスク部（ＨＤＤ：Hard Disk Drive）１１０と、ネットワークインターフェイス（Ｉ／Ｆ：Interface）部１２２とを有する。
【００４９】
ハードディスク部１１０は、比較的大容量のデータを不揮発的に格納する記憶部であり、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータや画像読取部１１２で読取られた画像データなどを格納する。ネットワークインターフェイス部１２２は、ネットワークＮＷを介してパーソナルコンピュータＰＣやサーバ装置ＳＲＶとの間でデータ通信するための部位である。
【００５０】
なお、本実施の形態に従う画像形成システムにおいては、異なる複数のメーカの画像形成装置が同一のネットワークＮＷに接続されている場合であっても、所望の機能を実現することを目的としている。そのため、ネットワークＮＷに接続される画像形成装置ＭＦＰは、図２に示す構成に限られない。
（ｃ２：サーバ装置）
図３は、本発明の実施の形態に従うサーバ装置ＳＲＶの概略のハードウェア構成を示す模式図である。
【００５１】
図３を参照して、サーバ装置ＳＲＶは、オペレーティングシステムを含む各種プログラムを実行するＣＰＵ２００と、ＣＰＵ２００でのプログラムの実行に必要なデータを一時的に記憶するメモリ部２１２と、ＣＰＵ２００で実行されるプログラムを不揮発的に記憶するハードディスク部２１０とを有する。このようなプログラムは、ＣＤ−ＲＯＭ（Compact Disk-Read Only Memory）ドライブ２１４またはフレキシブルディスク（ＦＤ：Flexible Disk）ドライブ２１６によって、それぞれＣＤ−ＲＯＭ２１４ａまたはフレキシブルディスク２１６ａなどから読取られる。
【００５２】
ＣＰＵ２００は、キーボードやマウスなどからなる入力部２０８を介してユーザによる操作要求を受取るとともに、プログラムの実行によって生成される画面出力をディスプレイ部２０４へ出力する。また、ＣＰＵ２００は、ＬＡＮカードなどからなるネットワークインターフェイス（Ｉ／Ｆ）部２０６を介して、サーバ装置ＳＲＶや画像形成装置ＭＦＰとの間でデータ通信を行う。なお、これらの部位は、内部バス２０２を介して互いに接続される。
【００５３】
サーバ装置ＳＲＶは、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータなどをハードディスク部２１０に格納する。
（ｃ３：パーソナルコンピュータ）
パーソナルコンピュータＰＣの概略のハードウェア構成についても図３と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【００５４】
＜Ｄ．関連するデータセット＞
図４は、本発明の実施の形態に従うサーバ装置ＳＲＶにおいて維持管理される主たるデータを示す図である。図４を参照して、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定３００と、ＰＪＬコマンド一覧３５０と、目的機能リスト４００とを保持する。
【００５５】
標準印刷設定３００は、ユーザ別、または、プリントデータ別に、設定される情報であり、出力先の画像形成装置でプリント出力するために用いられる設定を保持する。典型的には、各ユーザが最も頻繁に使用しているプリントに係る設定を含む。具体的には、各プリントデータに対して実行されるサーバ装置ＳＲＶにおいて実行される画像処理機能（サーバコマンド）と、画像形成装置において実行される画像処理機能（ＰＪＬコマンド）によって定義される。また、標準印刷設定３００は、出力先の画像形成装置ＭＦＰの指定をも含む。
【００５６】
ＰＪＬコマンド一覧３５０は、サーバ装置ＳＲＶと通信可能な画像形成装置の各々が保持している機能の一覧を定義する。このＰＪＬコマンド一覧３５０は、後述するように、画像形成装置ＭＦＰがネットワークＮＷに接続されたタイミングなどにおいて、サーバ装置ＳＲＶによって取得される。
【００５７】
目的機能リスト４００は、目的機能リストとは、画像形成装置ＭＦＰおよびサーバ装置ＳＲＶにおいて実行可能な機能を、その機能の目的を表すキーワードによってグループ化したものである。その具体例については後述するが、たとえば、機能の目的を表す「綴じる」というキーワードに対して、その下位概念として、「ステープル」および「パンチ穴」というキーワードが関連付けられる。そして、「ステープル」には、さらに、「ステープル」および「ステープルマーク印刷」というキーワードが関連付けられる。
【００５８】
上述したように、本実施の形態に従う画像形成システムは、同一のネットワークＮＷ上に異なる複数のメーカの画像形成装置が接続されている場合であっても、代替機能の提示、選択、利用などを容易に行えるようにするものである。そのため、メーカ毎に異なる名称が付与されている画像処理機能について、目的の観点からグループ化することで、各機能の関連付けを明りょう化することをねらいとしている。なお、目的機能リスト４００は、後述するようなツリー構造が好ましい。
【００５９】
＜Ｅ．全体処理手順＞
次に、本実施の形態に従うプリント処理について説明する。
【００６０】
図５は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける全体処理手順を示すシーケンス図である。図５に示すように、本実施の形態に従う全体処理手順は、ユーザが操作する端末であるパーソナルコンピュータＰＣ、サーバ装置ＳＲＶ、および画像形成装置ＭＦＰの間の遣り取りによって進行する。
【００６１】
まず、ユーザがパーソナルコンピュータＰＣに対してプリント指令を発行する操作を行う（シーケンスＳＱ２）。より具体的には、ユーザは、パーソナルコンピュータＰＣ上で文書作成や表計算のアプリケーションプログラムが実行中に、「印刷」コマンドを選択する。すると、パーソナルコンピュータＰＣは、プリントデータをサーバ装置ＳＲＶへ送信する（シーケンスＳＱ４）。そして、サーバ装置ＳＲＶは、パーソナルコンピュータＰＣからのプリントデータを受信する（シーケンスＳＱ６）。
【００６２】
なお、狭義の「プルプリント」の画像形成システムにおいては、予めサーバ装置ＳＲＶ
に格納されているプリントデータを選択する指令（これに加えて、出力先の画像形成装置ＭＦＰを選択する指令）をサーバ装置ＳＲＶに与えることで、プリント処理が開始される。この場合には、シーケンスＳＱ２〜ＳＱ６の処理を省略することもできる。
【００６３】
このようなプリント処理の開始が指示されると、サーバ装置ＳＲＶは、対象のプリントデータに付加される標準印刷設定を取得する（シーケンスＳＱ８）。図４において説明したように、サーバ装置ＳＲＶには、ユーザ別、または、プリントデータ別に標準印刷設定３００が予め登録されているものとする。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、ユーザからのプリントデータの画像形成装置ＭＦＰへの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準の印刷設定および標準の画像形成装置を取得する。
【００６４】
なお、パーソナルコンピュータＰＣから送信されたプリントデータに印刷設定が予め付加されている場合には、当該印刷設定が標準の印刷設定より優先される。
【００６５】
次に、サーバ装置ＳＲＶは、取得された印刷設定において指定された画像処理機能について、サーバ装置ＳＲＶにおいて実行するのか、あるいは、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行するのかを判別する（シーケンスＳＱ９）。
【００６６】
例えば、サーバ装置ＳＲＶで実行される主な画像処理機能としては、原稿画像に対するマークの付加、拡大縮小、ページレイアウト変更などが挙げられる。一方、出力先の画像形成装置ＭＦＰで実行される主な画像処理機能としては、ステープルやパンチ穴などのフイニツシング処理、地紋パターンの付加などが挙げられる。また、出力先の画像形成装置ＭＦＰによっては、サーバ装置ＳＲＶでも実行可能な画像処理機能のうち特定の画像処理機能（例えば、ページレイアウトの変更や拡大縮小など）についても実行可能である。
【００６７】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、取得された印刷設定において指定された画像処理機能について、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能の有無を判断する（シーケンスＳＱ１０）。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、プリントデータを出力先の画像形成装置ＭＦＰに送信する際に、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能の有無を判断する。なお、サーバ装置ＳＲＶは、自装置において実行不可能な画像処理機能が指定されているか否かを判断するようにしてもよい。
【００６８】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、出力先の画像形成装置ＭＦＰが保持（サポート）している機能一覧を取得する。一例として、図４に示すような、ＰＪＬコマンド一覧３５０を参照して、出力先の画像形成装置ＭＦＰが実行可能なＰＪＬコマンドの一覧を取得する。そして、当該プリントデータに付加されている印刷設定に含まれる画像処理機能と、取得したＰＪＬコマンドの一覧とを比較して、印刷設定において設定されているにもかかわらず、ＰＪＬコマンドの一覧には存在しない画像処理機能があるか否かを判断する。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、対象のプリントデータに付加されている印刷設定（標準印刷設定）において指定されているＰＪＬコマンドがすべて、ＰＪＬコマンドの一覧に含まれているか否かを判断する。そして、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいてサポートされていないＰＪＬコマンド、すなわち、実行不可能な画像処理機能を特定する。
【００６９】
出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合には、処理はシーケンスＳＱ１２へ進む。これに対して、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合には、処理はシーケンスＳＱ２２へジャンプする。
【００７０】
出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合には、サーバ装置ＳＲＶは、当該実行不可能な画像処理機能の代替機能を取得する（シーケンスＳＱ１２）。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リスト４００を参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的の画像処理機能を抽出する。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が有る場合に、目的機能リスト４００を参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する。
【００７１】
この目的機能リスト４００を参照して、実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する処理については、後に詳述する。
【００７２】
サーバ装置ＳＲＶは、代替機能を取得すると、当該取得した代替機能をユーザに通知する。この通知に対して、ユーザが了承すれば、当該通知した代替機能に関する設定を、対象のプリントデータの出力設定に反映する。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、取得した代替機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する。
【００７３】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、代替機能を通知するための表示データをパーソナルコンピュータＰＣへ送信する（シーケンスＳＱ１４）。この表示データに応答して、パーソナルコンピュータＰＣ上では、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能な画像処理機能が存在すること、および、その画像処理機能に代えて推奨される代替機能が提示される。この表示に応答して、ユーザが了承（例えば、「ＯＫ」ボタンの押下）といったユーザ操作を行う（シーケンスＳＱ１８）と、当該ユーザ操作に応答して、パーソナルコンピュータＰＣから画像形成装置ＭＦＰへユーザ指示が送信される（シーケンスＳＱ２０）。なお、ユーザがサーバ装置ＳＲＶを直接操作しているような場合には、パーソナルコンピュータＰＣの画面上に通知を行う処理（シーケンスＳＱ１４〜ＳＱ２０）に代えて、サーバ装置ＳＲＶ上で通知が行われ、これに対するユーザ操作が受付けられる。
【００７４】
ユーザの了承に応答して、サーバ装置ＳＲＶは、（変更後の）印刷設定に従って、プリントデータを出力用データに変換する（シーケンスＳＱ２２）。このとき、サーバ装置ＳＲＶは、シーケンスＳＱ９において判別されたサーバ装置ＳＲＶで実行されるべき画像処理を実行し、その結果を出力用データに反映する。また、サーバ装置ＳＲＶは、（変更後の）印刷設定に従って、ページレイアウトの変更なども行う。なお、出力用データとしては、ＰＳ（PostScript）形式やＰＤＦ（Portable Document Format）形式のデータを採用することができる。
【００７５】
さらに、サーバ装置ＳＲＶは、出力先の画像形成装置ＭＦＰで実行可能な画像処理機能を考慮しつつ、（変更後の）印刷設定に従ってＰＪＬコマンド（Printer Job Language）を生成して、出力用データに付加する（シーケンスＳＱ２４）。そして、サーバ装置ＳＲＶは、ＰＪＬコマンドが付加された出力用データを出力先の画像形成装置ＭＦＰに送信する（シーケンスＳＱ２６）。
【００７６】
出力先の画像形成装置ＭＦＰは、サーバ装置ＳＲＶから受信したプリント用データと付加されているＰＪＬコマンドに従って画像処理を行う（シーケンスＳＱ２８）とともに、指定された画像処理機能を実行する（シーケンスＳＱ３０）。そして、出力先の画像形成装置ＭＦＰは、その画像処理機能の実行結果に基づいて、プリント出力を行う（シーケンスＳＱ３２）。なお、プリント出力においても、対象のプリント用データに付加されているＰＪＬコマンドに従う処理を実行する。
【００７７】
＜Ｆ．目的機能リストの構成および検索方法＞
次に、代替機能を検索するために用いられる目的機能リストおよびそれを用いた検索処理について説明する。
【００７８】
まず、本実施の形態においては、目的機能リストは、画像形成装置やサーバ装置が有する機能（実行可能な画像処理機能）を、その機能の目的を表すキーワードによってグループ化したものである。
【００７９】
図６は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストの一例を示す図である。
【００８０】
図６を参照して、たとえば、「綴じる」という目的キーワードに対し、その下位概念として、「ステープル」および「ホッチキス」、ならびに、「パンチ穴」、「穴あけ」および「パンチング」というキーワードがそれぞれ関連付けられている。そして、「ステープル」および「ホッチキス」には、さらに、「ステープル」および「ステープルマーク印刷」という概念が関連付けられている。また、「パンチ穴」、「穴あけ」および「パンチング」には、さらに、「パンチ穴」および「パンチ穴マーク印刷」という概念が関連付けられている。
【００８１】
このように、関連するキーワードがツリー状に構成されている。
そして、最下位のキーワードグループの各々に対して、サーバ装置で実行可能な画像処理機能（サーバコマンド）、および／または、画像形成装置ＭＦＰで実行可能な画像処理（ＰＪＬコマンド）が関連付けられている。画像形成装置ＭＦＰの機種の違いによって、ＰＪＬコマンドが異なる場合や、サーバ装置ＳＲＶおよび画像形成装置ＭＦＰのいずれにおいても実行可能な画像処理機能については、１つのキーワード（画像処理機能）に対して複数のコマンドが関連付けられることになる。
【００８２】
上述のような、目的機能リストを参照して代替機能を抽出する際には、出力先の画像形成装置ＭＦＰにおいて実行不可能と判断されたＰＪＬコマンドを目的機能リストから検索し、リスト内で関連機能としてグループ化されている機能を、代替機能として抽出する。
【００８３】
次に、図７を参照して、代替機能の検索処理について説明する。
図７は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて用いられる目的機能リストを用いた検索処理の一例を示す図である。
【００８４】
図７を参照して、例えば、標準印刷設定において「ステープル」機能の実行を意味する、「ＦＩＮＩＳＨ：ＳＴＡＰＬＥ」というコマンドが設定されているにもかかわらず、出力先に設定された画像形成装置ＭＦＰでは該当コマンドが無い（サポートされていない）場合を考える。
【００８５】
この場合、まず、目的機能リストにおいて、「ＦＩＮＩＳＨ：ＳＴＡＰＬＥ」というコマンドを検索する。続いて、リストを逆にたどって、関連する画像処理機能を順次抽出する。抽出された画像処理機能がサーバコマンド（すなわち、サーバ装置ＳＲＶが実行する画像処理機能）である場合には、実行可能であるのでそのまま代替機能（の候補）として抽出する。一方、抽出された画像処理機能がＰＪＬコマンド（すなわち、画像形成装置ＭＦＰが実行する画像処理機能）である場合には、出力先の設定されている画像形成装置ＭＦＰで実行可能な画像処理（コマンド）であるか否かを判断し、実行可能であると判断された場合に限って、代替機能（の候補）として抽出する。
【００８６】
図７の例では、「ＦＩＮＩＳＨ：ＳＴＡＰＬＥ」というコマンドに対して、太枠で示した４つのコマンドが抽出される。この例では、これらの４つのコマンドが、代替機能としてユーザに通知される。
【００８７】
なお、予め検索範囲に制限を設けておいてもよい。例えば、同一階層ではないと抽出しない、２階層差までしか抽出しない、距離が近いものから３つまでしか抽出しない、といった制限である。
【００８８】
また、同じ階層の画像処理機能にうち、サーバコマンドおよびＰＪＬコマンドの両方が抽出されたときには、サーバコマンドのみを優先的に抽出する、あるいは、ＰＪＬコマンドのみを優先的に抽出するといった設定を設けてもよい。
【００８９】
また、同じ目的である他の画像処理機能が複数抽出された場合には、類似度のより高い画像処理機能を優先的に選択してもよい。この類似度は、コマンド間のノルム距離などに基づいて算出されてもよい。
【００９０】
＜Ｇ．目的機能リストの作成手順＞
次に、目的機能リストを作成する手順について説明する。本実施の形態に従う目的機能リストの作成手順としては、主として、（１）初期目的機能リストの作成処理、および（２）ネットワーク上の画像形成装置が提供する画像処理機能に基づいて初期目的機能リストの更新処理、を含む。
【００９１】
図８は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおける目的機能リストの作成手順を示すシーケンス図である。図８に示す処理手順のうち、（１）初期目的機能リストの作成処理がシーケンスＳＱ１０２に相当し、（２）ネットワーク上の画像形成装置が提供する画像処理機能に基づいて初期目的機能リストの更新処理がシーケンスＳＱ１０４〜ＳＱ１２６に相当する。
（ｇ１：初期目的機能リストの作成処理）
まず、サーバ装置ＳＲＶは、初期目的機能リストを作成する（シーケンスＳＱ１０２）。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、自装置に登録されている画像処理機能（実行可能な画像処理機能として予め用意されているもの）を、各目的キーワードに関連付ける。なお、目的キーワードについては、サーバ装置ＳＲＶに予め保持されているものとする。また、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定に含まれるＰＪＬコマンドについても、各目的キーワードに関連付けて登録する。
【００９２】
図９は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて生成される初期目的機能リストの一例を示す図である。サーバ装置ＳＲＶは、図９に示すように、自装置で実行可能な画像処理機能および標準印刷設定に含まれる画像形成装置で実行可能な画像処理機能に基づいて、初期目的機能リストを作成する。
【００９３】
以下、後述するような各種の方法で、この初期目的機能リストを更新する。
（ｇ２：目的機能リストの更新処理）
続いて、初期目的機能リストの更新処理が実行される。この更新処理は、ネットワークに接続されている画像形成装置ＭＦＰに固有のコマンドを追加する処理、および、画像形成装置ＭＦＰが保持している固有の目的機能リストを追加する処理を含む。
【００９４】
サーバ装置ＳＲＶは、ネットワークに接続されている画像形成装置ＭＦＰの一覧を取得する。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、ＭＩＢ（Management Information Base）をネットワーク上にブロードキャストして（シーケンスＳＱ１０４）、同一ネットワーク上の画像形成装置ＭＦＰからの応答に基づいて、画像形成装置ＭＦＰの一覧（プリンタリスト）を生成する（シーケンスＳＱ１０６）。
【００９５】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、各画像形成装置において実行可能な画像処理機能と、各画像処理機能に関連するキーワードを取得する。
【００９６】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、各画像形成装置ＭＦＰに対して、要求コマンドをそれぞれ送信し（シーケンスＳＱ１０８）、各画像形成装置ＭＦＰから、当該画像形成装置ＭＦＰにおいて実行可能なＰＪＬコマンドの一覧が記載されたＰＪＬコマンドリストと、そのＰＪＬコマンドに関連するワンポイントヘルプの内容を取得する（ＳＱ１１０）。
【００９７】
あるいは別の形態として、サーバ装置ＳＲＶは、各画像形成装置ＭＦＰに対して、要求コマンドをそれぞれ送信し（シーケンスＳＱ１１２）、各画像形成装置ＭＦＰから、当該画像形成装置ＭＦＰにおいて実行可能なＰＪＬコマンドの一覧が記載されたＰＪＬコマンドリストを取得し、さらに、取得したＰＪＬコマンドリストに対応するプリンタドライバのヘルプファイルを取得し、当該取得したヘルプファイルからＰＪＬコマンドに関連するキーワードを抽出／生成してもよい。このヘルプファイルの取得方法としては、各画像形成装置ＭＦＰから直接プリンタドライバのヘルプファイルを取得する方法（シーケンスＳＱ１１６）、または、対象のプリンタドライバが存在する位置情報（典型的には、ＵＲＬ（Uniform Resource Locator））を受信するとともに、位置情報により特定されるウェブサーバ装置Ｗｅｂ１またはＷｅｂ１２からドライバデータをダウンロードして、ヘルプファイル（ＣＨＭ：Compiled Help Module）を取得する方法（シーケンスＳＱ１１８）がある。サーバ装置ＳＲＶは、この取得したヘルプファイルをドキュメントとして検索可能なように展開する。
【００９８】
このように、サーバ装置ＳＲＶは、画像形成装置ＭＦＰの各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する。特に、機能名および対応する説明用のドキュメントとしては、画像処理機能に関するヘルプ情報が用いられる。
【００９９】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、ドキュメントに記載されている機能と、ＰＪＬコマンドとの関係を取得する（シーケンスＳＱ１２０）。すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成（更新）する。
【０１００】
図１０は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて目的機能リストに対してＰＪＬコマンドとの関連付けが実行された状態の一例を示す図である。
【０１０１】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、予め保持している辞書データを参照して、各コマンドの意味（類似語）を検索し、検索された類似語をドキュメント内に含むヘルプファイル項目を機能名として抽出する。なお、重複登録を回避するために、ヘルプファイルから標準印刷設定に含まれるＰＪＬコマンドおよび既知（登録済）のＰＪＬコマンドに対応する項目を除去した後に、これらの処理を実行することが好ましい。これにより、初期目的リストは、図１０に示すように更新される。
【０１０２】
代替の構成として、これらの処理を実行するために、既知のＰＪＬコマンドとヘルプ項目名との対応関係を、リストとして保持しておいてもよい。
【０１０３】
なお、ドキュメントに記載されているが、ＰＪＬコマンドには含まれていない機能については、画像形成装置の機能ではなく、ドライバで実行される機能であると判断されるので、登録対象からは除外する。
【０１０４】
続いて、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リストと各プリンタ機能とを関連付ける（シーケンスＳＱ１２２）。より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、シーケンスＳＱ１２０において抽出した機能名のうち、その登録が必要と判断された機能名について、機能目的リストに登録する。
【０１０５】
すなわち、目的機能リストに登録済みとなっているＰＪＬコマンド（標準印刷設定に含まれるもの）については、取得されたドキュメントに含まれているか否かに基づいて、機能目的リストにさらに登録するか否かを判断する。これに対して、目的機能リストに登録されていないＰＪＬコマンドについては、ＰＪＬコマンドの機能説明情報に含まれるキーワードを使って、機能目的リストに登録する。
【０１０６】
このとき、機能名（ヘルプファイルのタイトル）、または、機能を説明するテキスト（ヘルプファイルの一番目の段落、すなわち機能が説明されている部分）の中に、目的キーワードが含まれている項目がないかを検索し、あれば、目的機能リストに登録する。
【０１０７】
好ましくは、タイトルにキーワードが含まれているものは重みを最も大きくし、機能を説明するテキストにキーワードが含まれているものは重みを二番目に大きくする。抽出した結果、最も重みが大きい項目に関連するＰＪＬコマンドを、目的機能リストに登録する。
【０１０８】
次に、サーバ装置ＳＲＶは、画像形成装置ＭＦＰに独自設定された目的機能リストがある場合には、それを目的機能リストに反映させる（シーケンスＳＱ１２４）。
【０１０９】
図１１は、本発明の実施の形態に従う画像形成システムにおいて独自設定された目的機能リストが反映された状態の一例を示す図である。
【０１１０】
より具体的には、サーバ装置ＳＲＶは、画像形成装置ＭＦＰのヘルプファイルを取得した際、ヘルプファイルのタイトルに「目的」や「用途」が含まれている項目が無いかどうかを判断する。そのような項目があれば、そのヘルプファイルには、画像形成装置のメーカが独自に考えた目的別・用途別の機能リスト情報が記入されていると判断できる。
【０１１１】
さらに、このような自装置で実行可能な画像処理機能についての目的機能リストを有する画像形成装置ＭＦＰについては、サーバ装置ＳＲＶがこれらの画像形成装置ＭＦＰと通信可能になったことに応答して、サーバ装置ＳＲＶにおいて保持されている目的機能リストに、当該通信可能になった画像形成装置ＭＦＰが有している目的機能リストをマージすることで、目的機能リストを更新するようにしてもよい。これにより、目的機能リストは、図１１に示すような内容に更新される。
【０１１２】
すなわち、画像形成装置ＭＦＰが新たにネットワークに接続されたことを検知して、図８に示す処理手順のうち、シーケンスＳＱ１２４を単独で実行してもよい。
【０１１３】
以上のような処理によって、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リストの更新を完了する（シーケンスＳＱ１２６）。
【０１１４】
＜Ｈ．変形例＞
（ｈ１：変形例１）
上述の実施の形態においては、標準印刷設定として、出力先の画像形成装置でプリント出力するために用いられる設定、および、標準の出力先の画像形成装置とが設定される構成について例示した。このような状況下において、ユーザが標準の出力先とは異なる画像形成装置を出力先として選択した上で、プリントデータを送信する場合もある。このような場合においては、標準の出力先として登録されている画像形成装置とユーザが新たに設定した画像形成装置との間でサポートされている画像処理機能の相違を考慮して、代替機能をユーザに通知するようにしてもよい。
【０１１５】
すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定３００の一部として、ユーザ別に出力先のデフォルトの画像形成装置を登録する。そして、サーバ装置ＳＲＶは、ユーザからの当該ユーザについて登録されている標準の画像形成装置以外の画像形成装置にプリントデータを送信するとの指示を受けると、標準の画像形成装置と出力先の画像形成装置との間で、当該出力先の画像形成装置においてのみ実行可能な実行可能な画像処理機能を新規機能として抽出する。そして、サーバ装置ＳＲＶは、目的機能リストを参照して、抽出した新規機能のうち、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されているいずれかの画像処理機能と同じ目的である画像処理機能を検索する。そして、検索した機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する。
【０１１６】
そして、ユーザが了承すれば、抽出した新規機能については、検索された代替機能として実行するようにプリントデータにＰＪＬコマンドを付加した上で、出力先の画像形成装置へ送信する。
【０１１７】
その他の構成については、上述の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
（ｈ２：変形例２）
上述の実施の形態においては、対象のプリントデータに付加されている印刷設定に含まれるＰＪＬコマンドが出力先の画像形成装置において実行不可能である場合に、代替機能を検索し、当該検索した代替機能をユーザに通知する構成について例示した。このとき、指定された画像形成装置には適切な代替機能が存在しない場合もある。この場合には、代替機能ではなく、代替の画像形成装置をユーザに通知することが好ましい。
すなわち、サーバ装置ＳＲＶは、ユーザからのプリントデータの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準印刷設定および標準の画像形成装置を取得する。そして、サーバ装置ＳＲＶは、標準印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、標準の画像形成装置において実行不可能な画像処理機能であって、かつ、代替機能も存在しない場合に、標準印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な他の画像形成装置を検索する。そして、検索した（標準印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な）他の画像形成装置を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する。
【０１１８】
そして、ユーザが了承すれば、当該プリントデータを当該他の画像形成装置へ転送し、プリント処理を実行する。
【０１１９】
その他の構成については、上述の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【０１２０】
＜Ｉ．その他の形態＞
本発明の別の局面としては、以下のように表現することもできる。
【０１２１】
本発明の別の局面に従えば、ネットワーク上にサーバと多数のプリンタが接続されている画像形成システムにおいて、プリンタ本体やサーバが持つ画像処理機能について、機能名、および機能の説明文書を取得し、説明文書に含まれるキーワードによって機能をグループ化することで目的機能リストを作成することを特徴とする。
【０１２２】
好ましくは、ネットワーク上にあるデータを、サーバを介して特定のプリンタで印刷する際、ユーザごと、もしくはデータごとに用意された標準印刷設定を取得し、標準印刷設定で設定されている機能のうち、出力しようとしているプリンタに該当機能が存在しない機能の有無を判断し、該当機能が無い機能に対して、同じ目的の機能を目的機能リストから取り出し、代替機能としてユーザに提示することを特徴とする。
【０１２３】
好ましくは、機能の説明文書とは、プリンタの機能ヘルプ項目内の文字列であることを特徴とする。
【０１２４】
好ましくは、サーバは、初期起動時にサーバで実行する画像処理機能を目的別に分類した目的機能リストを保持し、プリンタは、プリンタ自らが持つ機能を目的別に分類された目的機能リストを保持し、プリンタがネットワークに接続されると、機能名と機能に関するキーワードをサーバに送信し、サーバは、自らが持つ目的機能リストにデータを追加して、更新することを特徴とする。
【０１２５】
好ましくは、ユーザ毎に、標準のプリンタをサーバに登録する機能と、標準のプリンタ以外のプリンタからサーバ上のデータをプルプリントする際、ユーザの標準プリンタの機能と、出力しようとしているプリンタの機能を比較し、ユーザの標準プリンタには無く、出力しようとしているプリンタにはある機能を、新規機能として抽出する手順と、標準印刷設定で有効になっている機能と同じ目的の新規機能が存在するかを判定し、あれば、その項目をユーザに告知することを特徴とする。
【０１２６】
好ましくは、同目的が実現できる代替機能が全く無い場合は、標準印刷設定の中で実現できない目的がある事を表示し、機能を満たす代替プリンタの候補を表示し、ユーザが承認すれば該当プリンタに印刷ジョブを転送することを特徴とする。
【０１２７】
好ましくは、同目的が実現できる代替機能が複数存在するときには、特に類似している機能を優先的に表示することを特徴とする。
【０１２８】
＜Ｊ．作用効果＞
本実施の形態によれば、各々、実行可能な画像処理機能が異なる画像形成装置が存在しているプリントネットワーク環境において、（メーカの相違などによって）実質的に同一の画像処理機能に対して異なる機能名が割り当てられているような場合であっても、画像処理機能を適切にグループ化できる。
【０１２９】
このとき、画像処理機能を目的という観点からグループ化しているので、画像処理機能の動作が互いに異なっていても、当該動作の目的が同じ機能を代替機能としてユーザに通知される。そのため、ユーザは、実用上の使用目的に近い機能をいずれの画像形成装置においても利用することができる。
【０１３０】
本実施の形態によれば、サーバ装置および画像形成装置が有する画像処理機能を目的別にグループ化する「目的機能リスト」を自動的に生成することができる。この「目的機能リスト」を用いることで、所望する画像処理機能とは完全には一致しなくても、「同じ目的が達成できる機能」をユーザに通知することができる。
【０１３１】
これによって、画像形成装置に所望する機能が搭載されていない場合であっても、代替の機能を適切に選択および設定することができる。
【０１３２】
本実施の形態によれば、画像形成装置で実行可能な画像処理機能をサーバ装置で実行可能な画像処理機能に代替させることができる。そのため、画像形成装置単体では対応不可能な画像処理機能であっても、対応することができる。
【０１３３】
本実施の形態によれば、「同じ目的が達成でき、かつ、より便利な機能」をユーザに通知することで、知識の少ないユーザであっても、画像形成装置に搭載された新たな機能を容易に知ることができ、そして、それを有効に活用することができる。
【０１３４】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【０１３５】
１ 画像形成システム、２ プリントデータ、１０２，２１４ａ ＲＯＭ、１０４，１０６ ＲＡＭ、１０８ 時計ＩＣ、１１０，２１０ ハードディスク部、１１２ 画像読取部部、１１４ 操作パネル部、１１６ プリント部、１１８ プリンタコントローラ、１２０ 出力処理部、１２２，２０６ ネットワークインターフェイス（Ｉ／Ｆ）部、１２２ ネットワークインターフェイス部、１２４ バス、１３０ テンキー、１３２ ＰＲＩＮＴキー、１３４ ログオフキー、１３６ タッチパネル、１３８ 表示部、２０２ 内部バス、２０４ ディスプレイ部、２０８ 入力部、２１２ メモリ部、２１４ ＣＤ−ＲＯＭドライブ、２１６ フレキシブルディスクドライブ、２１６ａ フレキシブルディスク、３００ 標準印刷設定、３５０ コマンド一覧、４００ 目的機能リスト、ＭＦＰ，ＭＦＰ１〜ＭＦＰ３ 画像形成装置、ＮＷ ネットワーク、ＰＣ，ＰＣ１，ＰＣ２ パーソナルコンピュータ、ＳＲＶ サーバ装置、Ｗｅｂ１，Ｗｅｂ１２，Ｗｅｂ１ ウェブサーバ装置。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
画像形成システムであって、
少なくとも１つの画像形成装置と、
前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む、画像形成システム。
【請求項２】
前記情報処理装置は、
プリントデータを特定の画像形成装置に送信する際に、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能の有無を判断する手段と、
当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能が有る場合に、前記目的機能リストを参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する手段と、
取得した代替機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む、請求項１に記載の画像形成システム。
【請求項３】
代替機能として取得する前記手段は、同じ目的である他の画像処理機能が複数存在する場合に、類似度のより高い画像処理機能を優先的に選択する、請求項２に記載の画像形成システム。
【請求項４】
前記説明用のドキュメントは、画像処理機能に関するヘルプ情報である、請求項１〜３のいずれか１項に記載の画像形成システム。
【請求項５】
前記情報処理装置は、
自装置で実行可能な画像処理機能についての目的機能リストを有する画像形成装置が通信可能になったことに応答して、前記情報処理装置において保持されている目的機能リストに、当該通信可能になった画像形成装置が有している目的機能リストをマージすることで、前記目的機能リストを更新する手段をさらに含む、請求項１〜４のいずれか１項に記載の画像形成システム。
【請求項６】
前記情報処理装置は、
ユーザ別に出力先の標準の画像形成装置を登録する手段と、
ユーザからの当該ユーザについて登録されている標準の画像形成装置以外の画像形成装置にプリントデータを送信するとの指示に応答して、前記標準の画像形成装置と送信先の画像形成装置との間で、当該送信先の画像形成装置においてのみ実行可能な実行可能な画像処理機能を新規機能として抽出する手段と、
前記目的機能リストを参照して、前記新規機能のうち、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されているいずれかの画像処理機能と同じ目的である画像処理機能を取得する手段と、
取得した機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む、請求項１〜５のいずれか１項に記載の画像形成システム。
【請求項７】
前記情報処理装置は、
ユーザからのプリントデータの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準の印刷設定および標準の画像形成装置を取得する手段と、
前記標準の印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該標準の画像形成装置において実行不可能な画像処理機能であって、かつ、代替機能も存在しない場合に、前記標準の印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な他の画像形成装置を取得する手段と、
取得した他の画像形成装置を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段と、
ユーザの承認指示に応答して、当該プリントデータを当該他の画像形成装置へ転送する手段とをさらに含む、請求項６に記載の画像形成システム。
【請求項８】
前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置であって、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを備える、情報処理装置。
【請求項９】
前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置において実行される情報処理プログラムで、前記情報処理プログラムは、前記情報処理装置を、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項１０】
少なくとも１つの画像形成装置と、前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを備えるシステムにおいて実行される画像形成方法であって、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得するステップと、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成するステップとを含む、画像形成方法。
【請求項１】
画像形成システムであって、
少なくとも１つの画像形成装置と、
前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを含む、画像形成システム。
【請求項２】
前記情報処理装置は、
プリントデータを特定の画像形成装置に送信する際に、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能の有無を判断する手段と、
当該画像形成装置において実行不可能な画像処理機能が有る場合に、前記目的機能リストを参照して、当該実行不可能な画像処理機能と同じ目的である他の画像処理機能を代替機能として取得する手段と、
取得した代替機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む、請求項１に記載の画像形成システム。
【請求項３】
代替機能として取得する前記手段は、同じ目的である他の画像処理機能が複数存在する場合に、類似度のより高い画像処理機能を優先的に選択する、請求項２に記載の画像形成システム。
【請求項４】
前記説明用のドキュメントは、画像処理機能に関するヘルプ情報である、請求項１〜３のいずれか１項に記載の画像形成システム。
【請求項５】
前記情報処理装置は、
自装置で実行可能な画像処理機能についての目的機能リストを有する画像形成装置が通信可能になったことに応答して、前記情報処理装置において保持されている目的機能リストに、当該通信可能になった画像形成装置が有している目的機能リストをマージすることで、前記目的機能リストを更新する手段をさらに含む、請求項１〜４のいずれか１項に記載の画像形成システム。
【請求項６】
前記情報処理装置は、
ユーザ別に出力先の標準の画像形成装置を登録する手段と、
ユーザからの当該ユーザについて登録されている標準の画像形成装置以外の画像形成装置にプリントデータを送信するとの指示に応答して、前記標準の画像形成装置と送信先の画像形成装置との間で、当該送信先の画像形成装置においてのみ実行可能な実行可能な画像処理機能を新規機能として抽出する手段と、
前記目的機能リストを参照して、前記新規機能のうち、当該プリントデータに付加されている印刷設定において指定されているいずれかの画像処理機能と同じ目的である画像処理機能を取得する手段と、
取得した機能を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段とをさらに含む、請求項１〜５のいずれか１項に記載の画像形成システム。
【請求項７】
前記情報処理装置は、
ユーザからのプリントデータの送信の指示に応答して、当該プリントデータに関連付けられている標準の印刷設定および標準の画像形成装置を取得する手段と、
前記標準の印刷設定において指定されている画像処理機能のうち、当該標準の画像形成装置において実行不可能な画像処理機能であって、かつ、代替機能も存在しない場合に、前記標準の印刷設定において指定されている画像処理機能を実行可能な他の画像形成装置を取得する手段と、
取得した他の画像形成装置を当該プリントデータの送信を指示したユーザへ通知する手段と、
ユーザの承認指示に応答して、当該プリントデータを当該他の画像形成装置へ転送する手段とをさらに含む、請求項６に記載の画像形成システム。
【請求項８】
前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置であって、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段とを備える、情報処理装置。
【請求項９】
前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信することが可能な情報処理装置において実行される情報処理プログラムで、前記情報処理プログラムは、前記情報処理装置を、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得する手段と、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成する手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項１０】
少なくとも１つの画像形成装置と、前記少なくとも１つの画像形成装置と通信可能に構成され、前記少なくとも１つの画像形成装置にプリントデータを送信する情報処理装置とを備えるシステムにおいて実行される画像形成方法であって、
前記少なくとも１つの画像形成装置の各々において実行可能な画像処理機能についての、機能名および対応する説明用のドキュメントを取得するステップと、
前記取得したドキュメントに対して、各画像処理機能の目的を示すキーワードによって、実行可能な画像処理機能をグループ化することで、目的機能リストを作成するステップとを含む、画像形成方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【公開番号】特開２０１２−８３９８７（Ｐ２０１２−８３９８７Ａ）
【公開日】平成２４年４月２６日（２０１２．４．２６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−２３０３７６（Ｐ２０１０−２３０３７６）
【出願日】平成２２年１０月１３日（２０１０．１０．１３）
【出願人】（３０３０００３７２）コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年４月２６日（２０１２．４．２６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年１０月１３日（２０１０．１０．１３）
【出願人】（３０３０００３７２）コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Ｆターム（参考）】
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