説明

画像形成システム

【課題】画像形成の生産性を向上させる。
【解決手段】全体制御部は、画像データを取得する(ステップ101)。また、取得した画像データにおける各ページの画像形成方法を把握する(ステップ102)。次いで、カラーで画像形成を行うページの画像データを第1格納部に格納し(ステップ103)、白黒で画像形成を行うページの画像データを第2格納部に格納する(ステップ104)。そして、定着部における定着温度を白黒での画像形成に対応した温度に設定する(ステップ107)。次いで、第2格納部に格納されている画像データの印刷処理を実行する(ステップ108)。その後、定着部における定着温度をカラーでの画像形成に対応した温度に設定し(ステップ109)、第1格納部に格納されている画像データの印刷処理を実行する(ステップ110)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材に画像を形成する画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
両面印刷が可能な画像形成装置において、記録媒体上に形成された画像を定着する際の制御動作の効率化を図る画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この画像形成装置では、温度制御手段が、複数の定着手段の温度設定を個別に行うことで、記録媒体上に形成された画像を定着する際の制御動作の効率化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−84525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで記録材に画像を定着する定着部を有した画像形成システムにおいて、高品位な画像を得るためには、形成される画像やこの画像が形成される記録材などに応じて定着部の温度を変更することが好ましく、この温度の変更に伴い、記録材の搬送の一時停止などが発生する。また、異なるサイズが混在した記録材を順次搬送する場合など、記録材の種類が頻繁に変わると、その度に生じる用紙搬送の停止処理などから、全体としての生産性が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、各ページの属性である第1の属性と第2の属性とが混在しページ順からなる一単位の画像データを取得する画像データ取得手段と、前記一単位の画像データの各ページが有する属性をページ毎に取得する属性情報取得手段と、前記画像データ取得手段により取得された画像データに基づき、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき前記第1の属性を有するページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を第1の積載部に積載する第1の処理手段と、前記第1の処理手段による処理の後、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき前記第2の属性を有するページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を第2の積載部に積載するとともに、前記ページ順に基づき前記第1の積載部から記録材を取り込んで当該第2の積載部に積載することで、当該ページ順に整合された記録材を当該第2の積載部に積載する第2の処理手段とを含む画像形成システムである。
請求項2に記載の発明は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、一の属性を有するページの画像データの数と他の属性を有するページの画像データの数とを比較する比較手段を更に備え、前記第1の処理手段は、前記比較手段による比較結果に基づき、数が少ない方の画像データを前記画像形成手段に供給し、前記第2の処理手段は、前記比較手段による比較結果に基づき、数が多い方の画像データを前記画像形成手段に供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項3に記載の発明は、前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段を更に備え、前記属性情報取得手段は、各ページが有する属性として、記録材への画像形成を黒およびカラーの何れで行うかを示す属性を取得し、前記第1の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、黒での画像形成を行うことを示す属性を有する各ページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第1の積載部に積載し、前記第2の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、カラーでの画像形成を行うことを示す属性を有する各ページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第2の積載部に積載することを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
【0006】
請求項4に記載の発明は、前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段を更に備え、前記属性情報取得手段は、各ページが有する属性として、前記画像形成手段が記録材に画像を形成する際の当該記録材の種類に関する属性を取得し、前記第1の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、一の種類の記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第1の積載部に積載し、前記第2の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、他の種類の記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第2の積載部に積載することを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項5に記載の発明は、前記属性情報取得手段は、各ページが有する属性として、前記画像形成手段が記録材に画像を形成する際の記録材のサイズに関する属性を取得し、前記第1の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、一のサイズの記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給し、前記第2の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、他のサイズの記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記第2の処理手段は、前記第1の積載部に積載された記録材の上位の記録材から順に当該記録材の取り込みを行い、前記第1の処理手段は、前記第1の属性を有する各ページの画像データを前記画像形成手段に供給する際、前記ページ順とは逆順で当該各ページの画像データを当該画像形成手段に供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システムである。
請求項7に記載の発明は、前記第1の積載部に予め定められた量の記録材が積載されたことを検知する検知手段と、前記検知手段にて前記予め定められた量の記録材が積載されたことが検知された場合に、前記第1の処理手段による前記画像形成手段への画像データの供給および前記第1の積載部への記録材の積載を停止し、前記第2の処理手段による前記画像データの供給、当該第1の積載部からの記録材の取り込み、および前記第2の積載部への記録材の積載を開始させる制御手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1によれば、本発明を採用しない場合に比べ、画像形成の生産性を向上させることができる。
本発明の請求項2によれば、本発明を採用しない場合に比べ、第1の積載部に積載される記録材の枚数を減らすことができる。
本発明の請求項3によれば、本発明を採用しない場合に比べ、例えば、定着温度の変更回数を減らすことが可能となるとともに複数枚の記録材が重なった状態で搬送される重送やジャムの発生を抑制可能となる。
本発明の請求項4によれば、一の種類の記録材が定着手段を通過した後に他の種類の記録材が定着手段を通過するようになり、本発明を採用しない場合に比べ、例えば定着温度の変更回数を減らすことが可能となる。
本発明の請求項5によれば、本発明を採用しない場合に比べ、単位時間当たりの記録材の搬送枚数を増加させることが可能となり、画像形成の生産性を向上させることが可能となる。
本発明の請求項6によれば、第2の積載部に積載される記録材のページ順が不整合となることを防止可能となる。
本発明の請求項7によれば、例えば、画像形成動作の停止を回避可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。
【図2】画像形成装置を説明するための図である。
【図3】制御部の各構成を示すブロック図である。
【図4】画像形成装置の制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図5】制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図6】制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【図7】制御部が実行する処理を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
―第1の実施形態―
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成システムの構成を示した図である。
本実施形態における画像形成システム1は、記録材の一例としての用紙に対し画像を形成する画像形成装置100と、この画像形成装置100に用紙を供給する用紙供給装置200とを備えている。
【0010】
また、画像形成システム1は、画像形成装置100から搬送されてきた用紙のカール(反り)を補正するカール補正装置300、カール補正装置300から搬送されてきた用紙を積載する第1用紙積載装置400、この第1用紙積載装置400よりも用紙搬送下流側に設けられ第1用紙積載装置400から搬送されてきた用紙を積載する第2用紙積載装置500を備えている。さらに、第2用紙積載装置500を通過してきた用紙に対して予め定められ処理を実行する用紙処理装置600を備えている。
【0011】
用紙供給装置200は、用紙を収容する第1用紙収容部210および第2用紙収容部220を備えている。また、用紙が積載される用紙積載部230を有している。さらに、第1用紙収容部210および第2用紙収容部220に収容された用紙、および用紙積載部230に積載された用紙を画像形成装置100に接続された用紙搬送経路に送り出す送り出しロール240を備えている。
【0012】
カール補正装置300は、画像形成装置100から排出された用紙のカールを補正するカール補正部310を備えている。詳細な説明は省略するが、カール補正部310は、画像形成装置100の定着部(後述)の通過に伴い用紙に生じるアッパーカール(用紙の搬送方向両端部が上を向くように曲がるカール)を補正するアッパーカール補正部311を備えている。また、定着部の通過に伴い用紙に生じるダウンカール(用紙の搬送方向両端部が下を向くように曲がるカール)を補正するダウンカール補正部312を備えている。
【0013】
第1用紙積載装置400は、カール補正装置300から搬送されてきた用紙を収容する第1用紙収容部410を備えている。また、第1用紙収容部410よりも上方に、第2用紙収容部420を備えている。
さらに第1用紙積載装置400は、カール補正装置300から搬送されてきた用紙を第2用紙積載装置500へ搬送するための第1用紙搬送経路R11を有している。また、この第1用紙搬送経路R11から分岐して設けられ、カール補正装置300から搬送されてきた用紙を第1用紙収容部410へ搬送するための第2用紙搬送経路R12を備えている。また、第1用紙搬送経路R11から分岐して設けられ、カール補正装置300から搬送されてきた用紙を第2用紙収容部420へ搬送するための第3用紙搬送経路R13を備えている。
【0014】
また、第1用紙搬送経路R11から分岐して設けられ、カール補正装置300から搬送されてきた用紙を、第1用紙積載装置400の上部に排出するための第4用紙搬送経路R14を有している。また、第1用紙収容部410から送り出された用紙を第1用紙搬送経路R11に合流させるための第5用紙搬送経路R15と、第2用紙収容部420から送り出された用紙を第1用紙搬送経路R11に合流させるための第6用紙搬送経路R16を備えている。
【0015】
また、第1用紙積載装置400は、用紙の搬送先を、第1用紙搬送経路R11または第2用紙搬送経路R12に切り替えるための第1切り替えゲートG11、用紙の搬送先を、第1用紙搬送経路R11または第3用紙搬送経路R13に切り替えるための第2切り替えゲートG12、用紙の搬送先を、第1用紙搬送経路R11または第4用紙搬送経路R14に切り替えるための第3切り替えゲートG13、これらの切り替えゲートを駆動するソレノイド等の駆動源を有している。また、第1用紙搬送経路R11〜第6用紙搬送経路R16に沿って用紙を搬送する搬送ロール430を複数備えている。
【0016】
また、第1用紙積載装置400は、第1用紙収容部410および第2用紙収容部420の各々に対応して設けられ、第1用紙収容部410および第2用紙収容部420に収容される用紙を整合する(揃える)整合板440を備えている。この整合板440は、図中奥側から手前側へと移動するとともに収容される用紙を側方から押圧し、用紙の整合を行う。また、第1用紙積載装置400は、第1用紙収容部410および第2用紙収容部420の各々に対応して設けられ、各用紙収容部に収容されている用紙の量を検知する用紙量検知センサS1を有している。
【0017】
また、第1用紙積載装置400は、第1用紙収容部410および第2用紙収容部420の各々に対応して設けられ、第1用紙収容部410、第2用紙収容部420に収容された用紙を、第5用紙搬送経路R15、第6用紙搬送経路R16に送り出す送り出しユニット450を有している。この送り出しユニット450は、収容された用紙のうちの最上位の用紙に接触しこの用紙を送り出す送り出しロール、この送り出しロールにより送り出された用紙を一枚ずつ分離して送り出すフィードロール及びリタードロール、フィードロール及びリタードロールから送り出された用紙をさらに搬送する搬送ロールを備える。
【0018】
なお、本実施形態における第1用紙積載装置400は、5つのユニットから構成されている。詳細には、第1用紙積載装置400は、カール補正装置300(上流側の装置)からの用紙を受け入れる受け入れユニット461、第1用紙収容部410および第2用紙収容部420を支持する支持ユニット462、支持ユニット462の上部に取り付けられ、第1用紙搬送経路R11の一部を形成する第1上部ユニット463を備えている。また、第1上部ユニット463の上部に取り付けられ、第4用紙搬送経路R14を搬送され積載される用紙を収容する第2上部ユニット464を備えている。また、第1上部ユニット463、第1用紙収容部410、および第2用紙収容部420からの用紙を更に下流側へ搬送する搬送ユニット465を備えている。
【0019】
なお、第2用紙積載装置500は、第1用紙積載装置400と同様に構成されている。ここで本明細書では、第2用紙積載装置500の各部に、第1用紙積載装置400と同一の符号を付し説明を省略する。
【0020】
用紙処理装置600は、第2用紙積載装置500を通過してきた用紙に対して内三折り(C折り)や外三折り(Z折り)等の折り処理を施す折り装置610を備えている。また、用紙に穴あけ(パンチ)を施す穿孔ユニット620、用紙束の端をステープルを用いて綴じ冊子を作成する端綴じ部630、用紙束を中折り/中綴じして見開き状の冊子を作製する中綴じユニット640を備えている。ここで例えば、複数枚の用紙に対しステープル処理を行って冊子を作成する場合、端綴じ部630に設けられたコンパイルトレイ631に複数枚の用紙が集積されるとともに、ステープルヘッド632によりステープル処理が実行される。そしてステープル処理により冊子となった用紙束は、用紙処理装置600に設けられた用紙積載部650に排出される。
【0021】
また、画像形成システム1には、例えば冊子を形成する際に用いる表表紙、裏表紙、挿入紙などの用紙を供給するインターポーザ700A,700Bが設けられている。なお、一方のインターポーザ700Aは、カール補正装置300に設けられ、他方のインターポーザ700Bは、用紙処理装置600に設けられている。
【0022】
なお、本実施形態における画像形成システム1では、第1上部ユニット463、第2上部ユニット464、搬送ユニット465、および送り出しユニット450が取り外し可能に設けられている。例えば、用紙処理装置600が設けられておらず下流側への用紙の搬送が必要でない場合、例えば第2用紙積載装置500における搬送ユニット465、送り出しユニット450等を取り外すことで画像形成システム1の設置スペースを小さいものとすることができる。
【0023】
次いで画像形成装置100について図2を参照しながら説明する。
図2は、画像形成装置100を説明するための図である。
同図に示すように画像形成装置100は、用紙にトナー像を形成する画像形成部110を備えている。また、画像形成部110によって用紙上に形成されたトナー像をこの用紙に定着する定着部120を備えている。この定着部120は、用紙上に形成されたトナー像を熱するヒートロール121と、ヒートロール121に対向して設けられ用紙を押圧するプレッシャロール122とを有し、用紙およびトナー像を加熱および加圧する。
【0024】
また、画像形成装置100は、用紙供給装置200から搬送されてきた用紙を受け入れる受け入れ部171を備えている。また、受け入れ部171にて受け入れた用紙を、画像形成部110および定着部120を経由させた後に排出部172へ搬送するための第1用紙搬送経路141を備えている。また、この第1用紙搬送経路141に用紙を供給する用紙供給部130を備えている。
【0025】
画像形成部110は、感光体ドラム111、感光体ドラム111を帯電する帯電装置112、感光体ドラム111上に残ったトナー(残留トナー)を掻き取るクリーニングブレード(不図示)を備えている。また、画像形成部110は、制御部193から入力された画像データに基づいて、帯電された感光体ドラム111を露光する露光装置113を備えている。さらに、画像形成部110は、露光装置113によって感光体ドラム111上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置114を備えている。
【0026】
また、画像形成部110は、感光体ドラム111上に形成されたトナー像を一旦保持する中間転写ユニット115、二次転写の後に中間転写ユニット115上の残留トナーを取り除くクリーナーユニット116、中間転写ユニット115上に重畳されて形成されたトナー像を用紙に転写する二次転写ロール117を備えている。さらに、画像形成部110は、感光体ドラム111上に形成されたトナー像を中間転写ユニット115に転写(一次転写)させる一次転写部T1と、中間転写ユニット115に形成された重畳トナー像を用紙に一括転写(二次転写)させる二次転写部T2とを有している。
【0027】
現像装置114は、回転式(ロータリ)現像装置であり、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナー像を形成するために、各々の色のトナーを含んだ4つの現像器114aを有している。それぞれの現像器114aには、感光体ドラム111を現像する現像ロール114bが設けられている。現像装置114は、予め定められた角度ずつ回転することで、現像ロール114bを感光体ドラム111に対峙させる。より具体的には、Y、M、C、Kの現像器114aを、この順に感光体ドラム111に対峙させる。これにより、フルカラーでの出力が可能となる。また、現像装置114は、Kの現像器114aを感光体ドラム111に対峙させる。これにより、黒(白黒)での出力が可能となる。
【0028】
中間転写ユニット115は、現像装置114によって現像され感光体ドラム111上に形成されたトナー像を一旦保持する役割を果たす。この中間転写ユニット115は、周回移動が可能に設けられた中間転写ベルト115aと、この中間転写ベルト115aを支持する支持ユニット115bとから構成されている。そして、この支持ユニット115bは、バックアップロールb1、一次転写ロールb2、駆動ロールb3、および張架ロールb4を有している。
【0029】
一次転写ロールb2は、中間転写ベルト115aの内側に配置され、感光体ドラム111に形成されたトナー像を中間転写ベルト115a上に転写させる。バックアップロールb1は、中間転写ベルト115aの内側に配置され、二次転写ロール117との間で二次転写部T2を形成する。駆動ロールb3は、定速性に優れたモータ(図示せず)などで駆動されることにより、中間転写ベルト115aを、図2に示す矢印C方向に循環駆動させる。張架ロールb4は、中間転写ベルト115aの内側に設けられ、中間転写ベルト115aを内側から支持する。
【0030】
一次転写部T1は、中間転写ベルト115aを挟んで感光体ドラム111に対向して配置される一次転写ロールb2を含んで構成される。そして、この一次転写部T1では、感光体ドラム111上のトナー像が中間転写ベルト115aに順次、静電吸引され、中間転写ベルト115a上には重畳されたトナー像が形成される。
二次転写部T2は、二次転写ロール117と、バックアップロールb1とを含んで構成される。例えばカラーの画像が形成される場合、二次転写ロール117は、シアンまでが重畳されたトナー像が二次転写部T2を通過した後のインターイメージにて、中間転写ベルト115aに対して押し出される。そして、中間転写ベルト115aの最後のKのトナーが重畳されたトナー像を用紙上に二次転写させる。
【0031】
一方、用紙供給部130は、第1給紙部131、第2給紙部132、および第3給紙部133を備えている。そして、本実施の形態では、第3給紙部133が最下部に配置され、第2給紙部132が第3給紙部133の上部に配置され、第1給紙部131が第2給紙部132の上部に配置されている。
【0032】
第1給紙部131は、第1用紙収容部131A、第1引き込みロール131B、および第1捌き機構131Cを備えている。
【0033】
ここで第1用紙収容部131Aは、上部が開口する直方体状の形状を有しており、その内部に用紙を収容する。
第1引き込みロール131Bは、第1用紙収容部131Aの上部に設けられるとともに、上下方向に移動可能に設けられている。そして、第1引き込みロール131Bは、第1用紙収容部131Aに収容される用紙束のうち最上位の用紙に接触し、この最上位の用紙を第1捌き機構131Cに向けて送り出す。
第1捌き機構131Cは、第1引き込みロール131Bよりも用紙搬送方向下流側に設けられる。この第1捌き機構131Cは、例えば回転可能に配設されるフィードロールと回転が制限されたリタードロールとによって構成され、第1引き込みロール131Bにより送り出された用紙を一枚ずつに捌き、捌いた一枚の用紙を後述する第1搬送ロール131Dに向けて送り出す。
【0034】
なお、第2給紙部132も第1給紙部131と同様の構成を有しており、第2用紙収容部132A、第2引き込みロール132B、および第2捌き機構132Cを備えている。また、第3給紙部133も第1給紙部131と同様の構成を有しており、第3用紙収容部133A、第3引き込みロール133B、および第3捌き機構133Cを備えている。
【0035】
また、用紙供給部130は、第1搬送ロール131D、第2搬送ロール132D、および第3搬送ロール133Dを備えている。
第1搬送ロール131Dは、一対のロール状部材から構成され、また、第1捌き機構131Cよりも用紙搬送方向下流側に設けられる。第1搬送ロール131Dは、第1捌き機構131Cから送られてくる用紙を一旦停止させた後、予め定められたタイミングにて再送する。また、第2搬送ロール132Dも、一対のロール状部材から構成されている。この第2搬送ロール132Dは、第2捌き機構132Cよりも用紙搬送方向下流側に設けられ、第2捌き機構132Cから送られてくる用紙を一旦停止させた後、予め定められたタイミングにて再送する。
【0036】
さらに、第3搬送ロール133Dも、一対のロール状部材から構成されている。この第3搬送ロール133Dは、第3捌き機構133Cよりも用紙搬送方向下流側に設けられ、第3捌き機構133Cから送られてくる用紙を一旦停止させた後、予め定められたタイミングにて再送する。
なお、第1搬送ロール131Dおよび第2搬送ロール132Dは、より下段の第2給紙部132および第3給紙部133から用紙が供給される際に、この用紙を第1用紙搬送経路141に沿って搬送する搬送ロールとしても機能する。
【0037】
また、本実施形態における画像形成装置100では、第1搬送ロール131Dよりも下流側に位置する第1用紙搬送経路141に、レジストレーションロール(レジロール)152が設けられている。ここで、レジロール152は、一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、二次転写部T2に対してレジストレーション調整を施しながら用紙を供給する。
【0038】
また、画像形成装置100には、両面モード選択時に、定着部120で片面定着済みの用紙を反転させて再度二次転写部T2に送り込むための反転搬送機構が設けられている。この反転搬送機構は、定着部120よりも用紙搬送方向下流側にて第1用紙搬送経路141から下方に分岐する第1分岐経路143を備えている。また、反転搬送機構は、第1分岐経路143に接続して設けられ、第1分岐経路143との接続部から下方に向かって延びるとともにこの接続部から排出部172に向かう第2用紙搬送経路144を備えている。さらに、反転搬送機構は、第2用紙搬送経路144に接続して設けられ、レジロール152の上流側にて第1用紙搬送経路141に合流する戻し経路145を備えている。
【0039】
また、画像形成装置100は、第1用紙搬送経路141に、用紙を機外に排出する排出ロール153を備えている。また、画像形成装置100は、第1分岐経路143に設けられ、第1分岐経路143に搬送されてきた用紙を第2用紙搬送経路144に向けて搬送する分岐ロール154を備えている。さらに、正転および逆転が可能に設けられ、第2用紙搬送経路144に搬送されてきた用紙を下方へ一旦送り込むとともに、逆転を行い、この用紙を戻し経路145に送り込みまたは第2用紙搬送経路144に沿って搬送する反転ロール155を備えている。
【0040】
また、画像形成装置100は、戻し経路145に設けられ、反転ロール155により搬送されてきた用紙を戻し経路145に沿って搬送する戻しロール156を備えている。また画像形成装置100は、第2用紙搬送経路144における用紙を排出部172へ搬送する搬送ロール157を備えている。
【0041】
なお、上記では説明を省略したが、本実施形態における画像形成装置100では、画像が形成された用紙の表裏を反転させてこの用紙を排出可能となっている。この場合、定着部120を通過した用紙は、第1分岐経路143を経由して、第2用紙搬送経路144に送り込まれる。その後、この用紙は、第2用紙搬送経路144に案内され排出部172へ搬送される。
【0042】
なお、第1用紙搬送経路141と第1分岐経路143との間には、用紙の搬送先を第1用紙搬送経路141または第1分岐経路143に切り替えるための第1切り替えゲートG1が設けられている。また、第2用紙搬送経路144と戻し経路145との間には、用紙の搬送先を戻し経路145または第2用紙搬送経路144に切り替えるための第2切り替えゲートG2が設けられている。さらに、第1分岐経路143と第2用紙搬送経路144との間には、第2用紙搬送経路144へ送り込まれた用紙を排出部172へ搬送するための第3切り替えゲートG3が設けられている。
【0043】
さらに、本実施形態における画像形成装置100には制御部193が設けられている。この制御部193は、パーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3等からの画像データを受信するとともに、この画像データを露光装置113に出力する。また、制御部193は、画像形成装置100に設けられた各装置、各部の制御を行うととともに本画像形成システム1の全体を制御する。ここで制御部193は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および磁気ディスク装置等を備えている。そして、CPUが、ROM等に記憶されたプログラムに従い、RAM、磁気ディスク装置等との間でデータのやりとりを行いながら処理を実行することで、後述する機能が実行される。
【0044】
ここで、この画像形成装置100における画像形成プロセスについて説明する。例えばフルカラーのプリント出力の場合、現像装置114は、まず、イエロー(Y)の現像器114aが感光体ドラム111に対峙するように回転する。また、イエローのトナー像が形成される際、反時計方向に回転する感光体ドラム111は、帯電装置112にて帯電された後、露光装置113からの例えばレーザ光によって、イエローに対応する画像情報に基づく露光が行なわれ、静電潜像が形成される。その後、現像ロール114bによって現像が実行された後、一次転写部T1にて中間転写ベルト115a上にイエローのトナー像が転写される。転写後、イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト115aは、下流方向に移動する。このとき、二次転写ロール117は、中間転写ベルト115aからはリトラクト(離間)している。
【0045】
一次転写を終えた感光体ドラム111の表面は、不図示のクリーニングブレードによって残ったトナーが掻き取られ、次のトナー像形成のために帯電装置112との対向部へ移動する。また、現像のタイミングに間に合うように現像装置114が回転し、マゼンタの現像器114aが感光体ドラム111に対峙する。露光装置113によってマゼンタの画像情報に基づく露光が行なわれた後、感光体ドラム111には現像装置114によりマゼンタのトナー像が形成される。そして、この感光体ドラム111のトナー像は、中間転写ベルト115aに重畳される。同様にして、シアン、黒のトナー像が、順次、中間転写ベルト115a上に重畳されて一次転写が終了する。
【0046】
二次転写ロール117は、シアンのトナー像に対する一次転写が終了し、シアンまでが重畳されたトナー像が二次転写部T2を通過した後のインターイメージにて、中間転写ユニット115に対してアドバンスされる(押し出される)。その後、黒のトナー像が重畳されたトナー像が、二次転写部T2にて用紙に転写される。そしてトナー像が転写された用紙は、定着部120に搬送される。その後、定着部120において、トナー像を有する用紙は、ヒートロール121とプレッシャロール122とにより押圧される。この押圧により用紙上のトナー像の定着がなされる。その後、用紙は、排出部172に向けて搬送される。
【0047】
ここで図3は、制御部193の各構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部193は、全体制御部193A、第1格納部193B、第2格納部193C、用紙搬送制御部193D、画像形成制御部193Eを備えている。
【0048】
全体制御部193Aは、PC2や画像読取装置3から出力された画像データを受信する。また、画像読取装置3に設けられたUI3AやPC2の表示画面に表示されたUI2Aを介してユーザにより入力された情報を、画像読取装置3、PC2から受信する。また、全体制御部193Aは、UI194を介しユーザから入力される情報を受信する。また、全体制御部193Aは、第1格納部193B、第2格納部193Cに対する画像データの格納や、第1格納部193B、第2格納部193Cからの画像データの読み出しを行う。また、全体制御部193Aは、用紙搬送制御部193Dおよび画像形成制御部193Eに制御信号を送信し、本画像形成システム1全体の制御を行う。
【0049】
用紙搬送制御部193Dは、用紙供給装置200における送り出しロール240、第1用紙積載装置400等における搬送ロール430、画像形成装置100に設けられた各種ロール、第1用紙積載装置400等における第1切り替えゲートG11〜第3切り替えゲートG13、第1用紙積載装置400等における整合板440、送り出しユニット450等の駆動を制御することで、画像形成システム1における用紙の搬送を制御する。
画像形成制御部193Eは、画像形成装置100における画像形成部110および定着部120を制御する。
【0050】
本実施形態における画像形成システム1では、用紙に対し画像形成部110にて画像を形成するとともに定着部120にてこの画像を用紙に定着する。ここで、形成される画像には、白黒の画像のみならずカラーの画像も含まれる。ここで高品位な画像を得るためには、形成される画像に応じて定着部120の温度を変更し、画像および用紙に対して与える熱量を変更することが好ましい。例えば、カラーの画像を形成する場合、白黒の画像を形成する場合よりも定着温度を上昇させることが好ましい。ところで、印刷を行う画像データの中に、白黒で印刷すべき画像データとカラーで印刷すべき画像データとが混在している場合に、各画像データに対応して定着温度を変更してしまうと、定着温度の変更に時間を要するようになり生産性が低下してしまう。
【0051】
そこで、本実施形態では次のような処理を実行する。
図4は、画像形成装置100の制御部193が実行する処理を示したフローチャートである。
まず制御部193における全体制御部193Aは、上記PC2や画像読取装置3から、ページ順からなる一単位の画像データを取得すると(ステップ101)、取得した画像データにおける各ページの画像形成方法(属性の一例)を把握する(ステップ102)。なお、各ページの画像形成方法は、例えば画像読取装置3のUI3A(図3参照)にて入力された情報に基づき把握することができる。また、例えばPC2の表示画面(不図示)に表示されたUI2A(図3参照)を介してユーザにより入力された情報に基づき把握することができる。ここで全体制御部193Aは、画像データを取得する画像データ取得手段、各ページが有する属性をページ毎に取得する属性情報取得手段として捉えることができる。
【0052】
次いで、全体制御部193Aは、ステップ102にて把握した画像形成方法に基づき、カラーで画像形成を行うページの画像データを第1格納部193Bに格納する(ステップ103)。また、白黒(黒(K))で画像形成を行うページの画像データを第2格納部193Cに格納する(ステップ104)。その後、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が、第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数以上であるか否か判断する(ステップ105)。付言すれば、比較手段として機能する全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数と、第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数とを比較する。
【0053】
そして、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数以上である場合、全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ106)、並べ替えた後の画像データを再度第2格納部193Cに格納する。次いで、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を白黒での画像形成に対応した温度に設定するとともに(ステップ107)、設定したこの温度を画像形成制御部193Eに通知する。そして、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ107にて設定された温度とする。
【0054】
次いで全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データ(数が少ない方の画像データ)の印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ108)。詳細には、第2格納部193Cに格納された画像データを読み出すとともに、この画像データを画像形成手段の一つとして機能する画像形成制御部193Eに送信(供給)する。また、全体制御部193Aは、用紙搬送制御部193Dに対して、用紙の搬送を行わせるための制御信号を送信する。
【0055】
これにより、画像形成制御部193Eは、搬送されてくる用紙に対し画像形成部110を用いて白黒の画像(黒(K)の画像)を形成する。また、画像形成部110にて形成された画像を定着部120を用いて定着する。
また、用紙搬送制御部193Dは、例えば用紙供給装置200に収容されている用紙を画像形成部110、定着部120を経由させて搬送するとともに、この用紙を例えば、第1用紙積載装置400における第1用紙収容部410(第1の積載部の一例)へ搬送する。また、用紙搬送制御部193Dは、整合板440を動作させ、第1用紙収容部410に収容される用紙を整合する。
【0056】
この結果、本実施形態では、まず、白黒の画像が形成された用紙が第1用紙積載装置400における第1用紙収容部410に整合された状態で収容(積載)される。なお、本実施形態では、上記ステップ106にて、ページ降順で画像データが並び換えられている。このため、第1用紙収容部410に収容される用紙は、ページ昇順で積載される。即ち、上方から下方に向かってページ番号が大きくなるように積載される。
【0057】
その後、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度をカラーでの画像形成に対応した定着温度に設定するとともに(ステップ109)、設定したこの定着温度を画像形成制御部193Eに通知する。これにより、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ109にて設定された温度とする。
【0058】
次いで、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データ(数が多い方の画像データ)の印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ110)、処理を終了する。詳細に説明すると、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納された画像データを読み出すとともにこの画像データを画像形成制御部193Eに送信(供給)する。また、全体制御部193Aは、用紙搬送制御部193Dに対して、用紙の搬送を行わせるための制御信号を送信する。
【0059】
これにより、画像形成制御部193Eは、搬送されてくる用紙に対し画像形成部110を用いてカラーの画像を形成する。また、画像形成部110にて形成された画像を定着部120を用いて定着する。
【0060】
また、用紙搬送制御部193Dは、例えば用紙供給装置200に収容されている用紙を画像形成部110、定着部120を経由させて搬送するとともに、この用紙を例えば第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410(第2の積載部の一例)へ搬送する。また、用紙搬送制御部193Dは、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に収容されている用紙(白黒の画像が形成された用紙)を、第5用紙搬送経路R15を経由させて、第1用紙搬送経路R11に合流させる(取り込む)。
【0061】
具体例を挙げてさらに説明すると、例えば、上記ステップ108の処理により、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に、2ページ目、5ページ目、7ページ目の用紙が収容されたとする。この場合、用紙搬送制御部193Dは、1ページ目の用紙(カラー画像が形成された用紙)が第1用紙搬送経路R11と第5用紙搬送経路R15との合流部を通過した後、第1用紙搬送経路R11に対し、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410から上記2ページ目の用紙を供給する。
【0062】
同様に、4ページ目の用紙が上記合流部を通過後、第1用紙収容部410から上記5ページ目の用紙を供給し、6ページ目の用紙が上記合流部を通過後、第1用紙収容部410から上記7ページ目の用紙を供給する。この結果、第2用紙積載装置500における第1用紙収容部410には、ページ番号が昇順の状態となった(ページ順に整合された)複数の用紙が積載される。なお、本処理では、第2用紙積載装置500における第1用紙収容部410に用紙を収容(積載)する例を説明したが、用紙処理装置600に設けられた用紙積載部650に排出することもできる。また、端綴じ部630に設けられたコンパイルトレイ631に一旦積載し、ステープル処理を行うことでもできる。
【0063】
一方、ステップ105にて、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数よりも小さい場合、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ111)、並べ替えた後の画像データを再度第1格納部193Bに格納する。次いで、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度をカラーでの画像形成に対応した温度に設定するとともに(ステップ112)、設定したこの温度を画像形成制御部193Eに通知する。そして画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ112にて設定された温度とする。
【0064】
次いで全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ113)。詳細には、上記と同様、第1格納部193Bに格納された画像データを読み出すとともにこの画像データを画像形成制御部193Eに送信する。また、全体制御部193Aは、用紙搬送制御部193Dに対して、用紙の搬送を行わせるための制御信号を送信する。
【0065】
これにより、画像形成制御部193Eは、搬送されてくる用紙に対し画像形成部110を用いてカラーの画像を形成する。また、画像形成部110にて形成された画像を定着部120を用いて定着する。
また、用紙搬送制御部193Dは、例えば用紙供給装置200に収容されている用紙を画像形成部110、定着部120を経由させて搬送するとともに、この用紙を例えば、第1用紙積載装置400における第1用紙収容部410へ搬送する。また、用紙搬送制御部193Dは、整合板440を動作させ、第1用紙収容部410に収容される用紙を整合する。
【0066】
この結果、カラーの画像が形成された用紙が第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に整合された状態で収容される。その後、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を白黒での画像形成に対応した定着温度に設定するとともに(ステップ114)、設定したこの定着温度を画像形成制御部193Eに通知する。これにより、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ114にて設定された温度とする。
次いで、全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ115)、処理を終了する。なお、ステップ115における処理は、上記ステップ110における処理と同様であるため説明を省略する。
【0067】
なお上記処理では、数が少ない方の画像データについて先に画像形成を行うとともに、画像が形成された用紙を一旦第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に収容したが、数の多い方の画像データについて先に画像形成を行うこともできる。ところでこの場合、数が少ない方の画像データについて先に画像形成を行う場合に比べ、第1用紙収容部410により多くの用紙が収容されることとなる。付言すると、数が少ない方の画像データについて先に画像形成を行う場合に比べ、第1用紙収容部410が満杯となる可能性が高まる。
【0068】
このため、上記処理では、数が少ない方の画像データについて先に画像形成を行うようにしている。なお、ステップ105にて、第1格納部193Bに格納されている画像データのデータ数と第2格納部193Cに格納されている画像データのデータ数とが同じである場合、本処理では、第2格納部193Cに格納されている画像データ(白黒で印刷すべき画像データ)についての印刷処理が先に行われる。ここで、本実施形態における全体制御部193Aおよび用紙搬送制御部193Dは、第1の処理手段および第2の処理手段として捉えることができる。
【0069】
また、本実施形態における画像形成システム1では次のような処理を行うこともできる。
図5は、制御部193が実行する処理を示したフローチャートである。
本図に示す処理では、上記ステップ101〜ステップ104と同様に、全体制御部193Aが、上記PC2や画像読取装置3から画像データを取得する(ステップ201)。また、取得した画像データにおける各ページの画像形成方法を把握(取得)する(ステップ202)。次いで、全体制御部193Aは、ステップ202にて把握した画像形成方法に基づき、カラーで画像形成を行うページの画像データを第1格納部193Bに格納し(ステップ203)、白黒で画像形成を行うページの画像データを第2格納部193Cに格納する(ステップ204)。
【0070】
次いで、全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ205)、並べ替えた後の画像データを再度第2格納部193Cに格納する。次いで、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を白黒での画像形成に対応した温度に設定するとともに(ステップ206)、設定したこの温度を画像形成制御部193Eに通知する。そして、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ206にて設定された温度とする。
【0071】
次いで全体制御部193Aは、上記と同様、第2格納部193Cに格納されている画像データ(白黒での画像形成を行うことを示す属性を有する画像データ)の印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ207)。これにより、白黒の画像が形成された用紙が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に整合された状態で収容される。その後、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度をカラーでの画像形成に対応した定着温度に設定するとともに(ステップ208)、設定したこの定着温度を画像形成制御部193Eに通知する。これにより、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ208にて設定された温度とする。
【0072】
次いで、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データ(カラーでの画像形成を行うことを示す属性を有する画像データ)の印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ209)、処理を終了する。なお、ステップ209における処理は、上記ステップ110における処理と同様であるため説明を省略する。
【0073】
ここで本処理では、図4で示した処理と異なり、一律に、まず白黒についての画像形成処理を実行する。これにより、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に、白黒の画像が形成された用紙が積載される。そして、カラーの画像が形成された用紙を例えば第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410に搬送する際に、白黒の画像が形成された用紙を挿入する(取り込む)。
【0074】
ここで、カラー画像が形成された用紙を一旦、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410等に積載した場合、この第1用紙収容部410等から再度用紙を搬送する際に、複数枚の用紙が重なった状態で搬送される重送が発生しやすくなる。また、ジャム(用紙詰まり)も生じやすくなる。付言すると、カラー画像が形成された用紙では白黒の画像が形成された用紙よりも用紙間の吸着が生じやすくなる。このため、カラー画像が形成された用紙を一旦、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410等に積載した場合、重送やジャムが発生しやすくなる。このため、本処理では、画像データの数に関わらず先に白黒の画像を形成するようにしている。
【0075】
また、本実施形態における画像形成システム1では次のような処理を行うこともできる。
図6は、制御部193が実行する処理を示したフローチャートである。
本図に示す処理では、上記ステップ101〜ステップ104と同様に、全体制御部193Aが、上記PC2や画像読取装置3から画像データを取得する(ステップ301)。次いで、全体制御部193Aは、取得した画像データを印刷する用紙の用紙種(用紙の厚み、坪量なども含む)(属性の他の一例)に関する情報をページ毎に取得する(ステップ302)。なお、用紙種に関する情報は、例えば画像読取装置3のUI3A(図3参照)にて入力された情報から取得することができる。また、例えばPC2の表示画面(不図示)に表示されたUI2A(図3参照)を介してユーザにより入力された情報から取得することができる。
【0076】
次いで、全体制御部193Aは、ステップ302にて取得した用紙種に関する情報に基づき、第1の用紙種(一の種類の記録材)に対して印刷(画像形成)を行う画像データを第1格納部193Bに格納し(ステップ303)、第2の用紙種(他の種類の記録材)に対して印刷を行う画像データを第2格納部193Cに格納する(ステップ304)。次いで、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が、第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数以上であるか否か判断する(ステップ305)。
【0077】
そして、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数以上である場合、全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ306)、並べ替えた後の画像データを再度第2格納部193Cに格納する。次いで、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を第2の用紙種に対応した温度に設定するとともに(ステップ307)、設定したこの温度を画像形成制御部193Eに通知する。そして、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ307にて設定された温度とする。
【0078】
次いで全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ308)。これにより、画像が形成され且つ第2の用紙種である用紙が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に整合された状態で収容される。その後、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を第1の用紙種に対応した温度に設定するとともに(ステップ309)、設定したこの定着温度を画像形成制御部193Eに通知する。これにより、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ309にて設定された温度とする。
【0079】
次いで、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ310)、処理を終了する。これにより、例えば第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410に、ページ番号が昇順となり且つ第1の用紙種と第2の用紙種とが混在した用紙束が積載される。なお、本ステップにおける処理は、上記ステップ110における処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0080】
一方、ステップ305にて、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数よりも小さい場合、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ311)、並べ替えた後の画像データを再度第1格納部193Bに格納する。次いで、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を第1の用紙種に対応した温度に設定するとともに(ステップ312)、設定したこの温度を画像形成制御部193Eに通知する。そして画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ312にて設定された温度とする。
【0081】
次いで全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ313)。これにより、画像が形成され且つ第1の用紙種である用紙が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に整合された状態で収容される。その後、全体制御部193Aは、定着部120における定着温度を第2の用紙種に対応した温度に設定するとともに(ステップ314)、設定したこの定着温度を画像形成制御部193Eに通知する。
【0082】
これにより、画像形成制御部193Eは、定着部120を制御し定着部120の温度を上記ステップ314にて設定された温度とする。次いで、全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ315)、処理を終了する。これにより、例えば第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410に、ページ番号が昇順となり且つ第1の用紙種と第2の用紙種とが混在した用紙束が積載される。なお、本ステップにおける処理は、上記ステップ110における処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0083】
なお、上記では、用紙種が2つの場合の例について説明したが、用紙種が3つ以上であっても上記処理を実行することができる。例えば、上記第1の用紙種、第2の用紙種に加え、第3の用紙種が含まれている場合、この第3の用紙種に対して印刷を行う画像データを第3格納部(不図示)に格納する。
【0084】
そして、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数と、第2格納部193Cに格納した画像データ数のデータ数と、第3格納部に格納した画像データのデータ数とを比較し、格納された画像データの数が最も少ない格納部、および格納された画像データの数が2番目に少ない格納部の一方から、画像データを読み出すとともに、この画像データの印刷処理を行う。そして画像が形成された用紙を一の用紙収容部(例えば、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410)に積載する。
【0085】
次いで、格納された画像データの数が最も少ない上記格納部、および格納された画像データの数が2番目に少ない上記格納部の他方から、画像データを読み出すとともに、この画像データの印刷処理を行う。そして画像が形成された用紙を他の用紙収容部(例えば、第1用紙積載装置400の第2用紙収容部420)に積載する。そして、最後に、格納された画像データの数が最も多い格納部から画像データを読み出すとともに、この画像データの印刷処理を行う。付言すれば、格納された画像データの数が最も多い格納部に格納された画像データの印刷処理を最後に実行する。
【0086】
なお、格納された画像データの数が最も多い格納部に格納されている画像データの印刷処理を行う際、上記と同様、既に印刷処理が施された用紙の挿入処理を行う。これにより、上記と同様、例えば、第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410に、ページ番号が昇順となり且つ第1の用紙種、第2の用紙種、および第3の用紙種が混在した用紙束が積載される。
【0087】
なお、上記図4〜図6で示した処理を組み合わせることにより以下のような処理を行うことが可能となる。
例えば、カラー画像が形成された表表紙(コート紙且つ厚紙)、白黒の画像が形成された20ページの用紙(普通紙)を有し、ステープル処理された冊子を100部作成する場合、まず、例えば用紙供給装置200における第1用紙収容部210に収容されたコート紙を、100枚、画像形成部110に対し順次搬送する。また、画像形成部110にて、搬送されてくるコート紙にカラー画像を形成する。これによりカラー画像が形成されたコート紙(表表紙)が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に100枚積載される。
【0088】
その後、定着部120における定着温度を普通紙に対応した温度に変更する。そして、例えば用紙供給装置200における第2用紙収容部220に収容された普通紙を、2000枚(20(ページ)×100(部))、画像形成部110に対し順次搬送するとともに、画像形成部110にて、搬送されてくる普通紙に白黒画像を形成する。さらに、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410から上記コート紙(表表紙)を端綴じ部630(図1参照)のコンパイルトレイ631へ搬送する。また、画像形成部110にて白黒画像が形成された用紙をこのコンパイルトレイ631へ搬送する。そして、コンパイルトレイ631に、1枚のコート紙、20枚の普通紙が積載される毎に、ステープルヘッド632によりステープル処理を実行し、冊子を完成させる。なお、完成した冊子は、用紙積載部650に排出される。
【0089】
また、カラー画像が形成された表表紙(コート紙且つ厚紙)、カラー画像が形成された5枚の用紙(普通紙)、白黒画像が形成された20枚の用紙(普通紙)により構成される用紙束を50部積載する場合、例えば、用紙供給装置200における第1用紙収容部210に収容されたコート紙を、50枚、画像形成部110に対し順次搬送する。また、画像形成部110にて、搬送されてくるコート紙にカラー画像を形成する。これによりカラー画像が形成されたコート紙(表表紙)が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に50枚積載される。
【0090】
その後、定着部120における定着温度を、カラー画像を普通紙に形成する際の温度を変更する。そして、例えば画像形成装置100の第1給紙部131(図2参照)に収容された用紙を、250枚(5(枚)×50(部))、画像形成部110に順次搬送する。ここで画像形成部110では、5ページ目の画像、4ページ目の画像、3ページ目の画像、2ページ目の画像、1ページ目の画像を、用紙に対し順次形成していく。これにより例えば、第1用紙積載装置400における第2用紙収容部420に、カラー画像が形成された250枚の普通紙(50部分の普通紙)が積載される。
【0091】
その後、定着部120における定着温度を、白黒画像を普通紙に形成する際の温度に変更する。そして、例えば、用紙供給装置200における第2用紙収容部220に収容された普通紙を、1000枚(20(枚)×50(部))、画像形成部110に対し順次搬送するとともに、画像形成部110により画像が形成された用紙を例えば第2用紙積載装置500における第1用紙収容部410へ搬送する。なおこの際、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410から、カラー画像が形成されたコート紙(表表紙)を供給する。また、第1用紙積載装置400の第2用紙収容部420から、カラー画像が形成された普通紙を供給する。これにより、第2用紙積載装置500における第1用紙収容部410には、カラー画像が形成された表表紙(コート紙且つ厚紙)、カラー画像が形成された5枚の用紙(普通紙)、白黒画像が形成された20枚の用紙(普通紙)により構成される用紙束が50部積載される。
【0092】
―第2の実施形態―
ところで、画像形成についての生産性は、用紙のサイズによっても異なってくる。例えば、異なるサイズの用紙を混在させて搬送する場合、制御が複雑化し、単一のサイズの用紙を順次搬送する場合に比べ、用紙の搬送速度が全体的に低下する傾向にある。この結果、画像形成についての生産性も低下してしまう。このため、一のサイズを有する用紙を順次搬送した後に、他のサイズを有する用紙を順次搬送させることが好ましくなる。以下、サイズ毎に用紙を搬送する処理について説明する。
【0093】
図7は、制御部193が実行する処理を示したフローチャートである。
本処理では、上記と同様、まず全体制御部193Aが、PC2や画像読取装置3から画像データを取得する(ステップ401)。次いで、全体制御部193Aは、取得した画像データを印刷する用紙のサイズ(属性の他の一例)をページ毎に取得する(ステップ402)。なお、用紙のサイズは、例えば画像読取装置3のUI3A(図3参照)にて入力された情報に基づき取得することができる。また、例えばPC2の表示画面(不図示)に表示されたUI2A(図3参照)を介してユーザにより入力された情報に基づき取得することができる。
【0094】
次いで、全体制御部193Aは、第1のサイズの用紙に対して印刷(画像形成)を行う画像の画像データを第1格納部193Bに格納する(ステップ403)。その後、第2のサイズの用紙に対して印刷(画像形成)を行う画像の画像データを第2格納部193Cに格納する(ステップ404)。その後、全体制御部193Aは、上記ステップ105と同様に、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が、第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数以上であるか否かを判断する(ステップ405)。
【0095】
そして、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数以上である場合、上記と同様、全体制御部193Aは、第2格納部193Cに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ406)、並べ替えた後の画像データを再度第2格納部193Cに格納する。次いで全体制御部193Aは、上記と同様、第2格納部193Cに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ407)。これにより、例えば用紙供給装置200の第1用紙収容部210から第2のサイズの用紙が搬送されるとともに、画像形成部110にて画像形成が行われる。そして、画像が形成され且つ第2のサイズの用紙が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に積載される。
【0096】
次いで、全体制御部193Aは、上記と同様、第1格納部193Bに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ408)、処理を終了する。なお、この印刷処理が実行される際、用紙供給装置200の第1用紙収容部210とは異なる用紙収容部(例えば第2用紙収容部220)から第1のサイズの用紙が供給される。また、ステップ408の処理の終了後、上記と同様、例えば、第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410に、ページ番号が昇順となり且つ第1のサイズの用紙、第2のサイズの用紙が混在した用紙束が積載される。
【0097】
一方、ステップ405にて、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数が第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数よりも小さい場合、全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データをページ降順で並び換えるとともに(ステップ409)、並べ替えた後の画像データを再度第1格納部193Bに格納する。
【0098】
次いで全体制御部193Aは、第1格納部193Bに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行する(ステップ410)。これにより、例えば用紙供給装置200の第2用紙収容部220から第1のサイズの用紙の搬送が行われるとともに、画像形成部110により画像形成が行われる。この結果、画像が形成され且つ第1のサイズの用紙が、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410に積載される。
【0099】
次いで、全体制御部193Aは、上記と同様、第2格納部193Cに格納されている画像データの印刷処理(画像形成処理)を実行し(ステップ411)、処理を終了する。なお、この印刷処理が実行される際、用紙供給装置200の第2用紙収容部220とは異なる用紙収容部(例えば第1用紙収容部210)から第2のサイズを有する用紙が供給される。また、ステップ411の処理の終了後、上記と同様に、例えば、第2用紙積載装置500の第1用紙収容部410に、ページ番号が昇順となり且つ第1のサイズの用紙、第2のサイズの用紙が混在した用紙束が積載される。
【0100】
なお、上記では、用紙サイズが2つの場合を一例に説明したが、用紙サイズが3つ以上であっても上記処理を実行することができる。例えば、上記第1のサイズ、第2のサイズ、に加え、第3のサイズが含まれている場合、この第3のサイズの用紙に対して印刷(画像形成)を行う画像の画像データを第3格納部(不図示)に格納する。
【0101】
そして、第1格納部193Bに格納した画像データのデータ数と、第2格納部193Cに格納した画像データのデータ数と、第3格納部に格納した画像データのデータ数とを比較し、格納された画像データの数が最も少ない格納部、および格納された画像データの数が2番目に少ない格納部の一方から、画像データを読み出すとともに、この画像データの印刷処理を行う。そして画像が形成された用紙を一の用紙収容部(例えば、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410)に積載する。
【0102】
次いで、格納された画像データの数が最も少ない上記格納部、および格納された画像データの数が2番目に少ない上記格納部の他方から、画像データを読み出すとともに、この画像データの印刷処理を行う。そして画像が形成された用紙を他の用紙収容部(例えば、第1用紙積載装置400の第2用紙収容部420)に積載する。そして、最後に、格納された画像データの数が最も多い格納部から画像データを読み出すとともに、この画像データの印刷処理を行う。
【0103】
なお上記第1の実施形態および第2の実施形態では説明を省略したが、例えば第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410、第2用紙収容部420等に用紙を一時的に積載している場合に、これらの用紙収容部が満杯となる場合がある。この場合、第1用紙収容部410、第2用紙収容部420等への用紙の積載を一旦停止し、第1用紙収容部410、第2用紙収容部420等からの用紙の供給(搬送)を開始することが好ましい。図4を参照してさらに説明すると、ステップ108の印刷処理を実行している際に、用紙収容部が満杯となった場合、ステップ108の処理を停止し、ステップ109、ステップ110の処理を行うことが好ましい。
【0104】
そして、第1用紙収容部410、第2用紙収容部420等が空となった後に、これらの用紙収容部に対し用紙の一時積載を再び行うことが好ましい。即ち、第1用紙収容部410、第2用紙収容部420等が空となった後に、図4におけるステップ107以降の処理を再度行うことが好ましい。
なお、第1用紙積載装置400の第1用紙収容部410、第2用紙収容部420等が満杯となったか否かは、検知手段の一つとして機能する用紙量検知センサS1(図1参照)からの出力に基づき把握することができる。
【符号の説明】
【0105】
1…画像形成システム、120…定着部、193A…全体制御部、193D…用紙搬送制御部、193E…画像形成制御部、400…第1用紙積載装置、410…第1用紙収容部、500…第2用紙積載装置、S1…用紙量検知センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ページの属性である第1の属性と第2の属性とが混在しページ順からなる一単位の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記一単位の画像データの各ページが有する属性をページ毎に取得する属性情報取得手段と、
前記画像データ取得手段により取得された画像データに基づき、記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき前記第1の属性を有するページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を第1の積載部に積載する第1の処理手段と、
前記第1の処理手段による処理の後、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき前記第2の属性を有するページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を第2の積載部に積載するとともに、前記ページ順に基づき前記第1の積載部から記録材を取り込んで当該第2の積載部に積載することで、当該ページ順に整合された記録材を当該第2の積載部に積載する第2の処理手段と
を含む画像形成システム。
【請求項2】
前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、一の属性を有するページの画像データの数と他の属性を有するページの画像データの数とを比較する比較手段を更に備え、
前記第1の処理手段は、前記比較手段による比較結果に基づき、数が少ない方の画像データを前記画像形成手段に供給し、
前記第2の処理手段は、前記比較手段による比較結果に基づき、数が多い方の画像データを前記画像形成手段に供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段を更に備え、
前記属性情報取得手段は、各ページが有する属性として、記録材への画像形成を黒およびカラーの何れで行うかを示す属性を取得し、
前記第1の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、黒での画像形成を行うことを示す属性を有する各ページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第1の積載部に積載し、
前記第2の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、カラーでの画像形成を行うことを示す属性を有する各ページの画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第2の積載部に積載することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段を更に備え、
前記属性情報取得手段は、各ページが有する属性として、前記画像形成手段が記録材に画像を形成する際の当該記録材の種類に関する属性を取得し、
前記第1の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、一の種類の記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第1の積載部に積載し、
前記第2の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、他の種類の記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給し、当該画像形成手段により画像が形成された記録材を前記定着手段を経由させて前記第2の積載部に積載することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記属性情報取得手段は、各ページが有する属性として、前記画像形成手段が記録材に画像を形成する際の記録材のサイズに関する属性を取得し、
前記第1の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、一のサイズの記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給し、
前記第2の処理手段は、前記属性情報取得手段により取得された属性に基づき、他のサイズの記録材に形成される画像の画像データを前記画像形成手段に供給することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記第2の処理手段は、前記第1の積載部に積載された記録材の上位の記録材から順に当該記録材の取り込みを行い、
前記第1の処理手段は、前記第1の属性を有する各ページの画像データを前記画像形成手段に供給する際、前記ページ順とは逆順で当該各ページの画像データを当該画像形成手段に供給することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記第1の積載部に予め定められた量の記録材が積載されたことを検知する検知手段と、
前記検知手段にて前記予め定められた量の記録材が積載されたことが検知された場合に、前記第1の処理手段による前記画像形成手段への画像データの供給および前記第1の積載部への記録材の積載を停止し、前記第2の処理手段による前記画像データの供給、当該第1の積載部からの記録材の取り込み、および前記第2の積載部への記録材の積載を開始させる制御手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−217348(P2010−217348A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−62045(P2009−62045)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】