説明

画像形成システム

【課題】 異機種間でリモートコピーを行う際に複数の画像形成装置のスペック情報をデータベース化し、そのデータベースをもとに画像処理フローや、プリンタに適した画像処理パラメータを適用することができる画像形成システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 各々の画像形成装置のスペック情報を解析する解析手段で解析したスペック情報と選択手段により選択された印刷設定項目をもとに画像処理パラメータを算出する算出手段を含むことを特徴とする画像形成システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置における機能および画像処理を制御する画像形成システム、画像制御装置、画像形成方法および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介して複数の画像出力装置、画像制御装置および画像入力装置が接続された画像形成システムがあり、画像入力装置(スキャナ)から入力した画像データを、ネットワークを介して画像出力装置(プリンタ)に転送し、記録紙に出力するリモートコピー機能が知られている。
【0003】
従来の画像形成システムでは、画像形成装置には同一の機能を有するものが使用されていた。したがって、プリンタへの画像処理(機能)の設定や出力するプリンタの選択を行う場合、プリンタで実現可能な画像形成モードが同じであるので、画像形成モードの設定や出力プリンタの選択は容易であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−186670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ネットワークに接続された複数の画像形成装置が各々異なる機能を持つ場合、各画像処理を行うモジュールの位置が異なるため、ユーザが設定した画像処理が効かないケースや二重にかかるケースが生じる。
【0006】
また、画像処理によっては、プリンタやスキャナに依存する画像処理パラメータが必要となるものもあるため、プリンタやスキャナに適さない画像処理パラメータを使用すると異常な色味で出力されるケースが生じる。
【0007】
そこで、本発明は、複数の画像形成装置のスペック情報をデータベース化し、そのデータベースをもとに画像処理フローや、プリンタに適した画像処理パラメータを適用することができる画像形成システム、画像制御装置、画像形成方法および記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の画像形成システムは、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データを記憶する記憶手段と、前記画像データを記録媒体上に印刷する第一の印刷手段と、印刷設定項目を表示する表示手段と、前記表示された印刷設定項目を選択する選択手段とを含む第一の画像形成装置と、ネットワーク上に存在する第二の印刷手段を含む第二の画像形成装置と、前記画像データを第二の画像形成装置に転送し、前記第二の印刷手段で印刷する転送印刷手段と、各々の画像形成装置のスペック情報を解析する解析手段と、前記解析手段より解析した結果、前記解析手段で解析したスペック情報と前記選択手段により選択された印刷設定項目をもとに画像処理パラメータを算出する算出手段を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の画像形成システムでは、請求項1に係る画像形成システムにおいて、前記スペック情報が前記画像形成装置が行うことが可能な画像処理の情報を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の画像形成システムでは、請求項1に係る画像形成システムにおいて、
前記スペック情報が前記入力手段の能力、および、前記印刷手段の能力に関する情報を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の画像形成システムでは、画像データを入力する入力手段と、入力された画像データを記憶する記憶手段と、前記画像データを記録媒体上に印刷する第一の印刷手段と、印刷設定項目を表示する表示手段と、前記表示された印刷設定項目を選択する選択手段とを含む第一の画像形成装置と、ネットワーク上に存在する第二の印刷手段を含む第二の画像形成装置と、前記画像データを第二の画像形成装置に転送し、前記第二の印刷手段で印刷する転送印刷手段と、各々の画像形成装置のスペック情報を解析する解析手段と、前記解析手段より解析した結果、前記解析手段と前記選択手段により選択された印刷設定項目とをもとに画像処理フローを制御する制御手段を含むことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の画像形成システムでは、請求項4に係る画像形成システムにおいて、前記スペック情報が前記画像形成装置が行うことが可能な画像処理の情報を含むことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の画像形成システムでは、請求項4に係る画像形成システムにおいて、
前記スペック情報が前記入力手段の能力、および、前記印刷手段の能力に関する情報を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、異なる機能を持った機種においてリモートコピーを行う場合に設定された印刷モードに応じて、ローカル/リモートでどのような画像処理を行うかを算出し、リモートの機種に応じて適切なパラメータで画像処理が施されるため、ユーザ所望の画像が出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したリーダ部及びプリンタ部の概観図である。
【図3】図2に示したリーダ画像処理部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示した制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示したスキャナI/Fの画像処理を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】図4に示したACSカウント部の構成を示すブロック図である。
【図7】図4に示したプリンタI/Fの画像処理を担う部分の詳細な構成を示すブロック図である。
【図8】図4に示したGraphicProcessorの詳細な構成を示すブロック図である。
【図9】画像回転部の動作を説明する図である。
【図10】画像回転部の動作を説明する図である。
【図11】本発明の画像形成装置のプリント処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の画像形成装置のコピー処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】図1に示した操作部のキー配列を示す平面図である。
【図14】図13に示した操作パネルのコピー標準画面の一例を示した模式図である。
【図15】本発明のリモートコピー手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態にかかわるデバイスの全体構成を、図1を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【0018】
図において、デバイス100にある200はリーダ部(画像入力装置)で、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット250とで構成される。
【0019】
300はプリンタ部(画像出力装置)で、記録紙を搬送し、その上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。プリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット310と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット320と、印字された記録紙をソート、ステイプルして機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット330とで構成される。
【0020】
110は制御装置で、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続され、さらにイーサネット(登録商標)等のネットワーク400を介して、パーソナルコンピュータコンピュータPC401,402と接続されている。
【0021】
制御装置110は、リーダ部200を制御して、原稿の画像データを読込み、プリンタ部300を制御して画像データを記録用紙に出力してコピー機能を提供する。また、制御装置110は、リーダ部200から読取った画像データを、コードデータに変換し、ネットワーク400を介してPC401〜402、デバイス101〜104へ送信するスキャナ機能、PC401〜402、デバイス101〜104からネットワーク400を介して受信したコードデータを画像データに変換し、プリンタ部300に出力するプリンタ機能を提供する。
【0022】
また、制御装置110は、CD−ROMドライブ163からCD−ROMに格納されるデータを読み取ることができる。
【0023】
150は操作部で、制御装置110に接続され、液晶タッチパネルで構成され、デバイスを操作するためのユーザI/Fを提供する。
【0024】
図2は、図1に示したリーダ部200及びプリンタ部300の概観図である。
【0025】
リーダ部200において、250は原稿給送ユニットで、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下CCDという)218へ導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。
【0026】
222はリーダ画像処理回路部で、CCD218から出力される画像データに所定の処理を施し、スキャナI/F140を介して制御装置110へと出力するところである。352はプリンタ画像処理回路部で、プリンタI/F145を介して制御装置110から送られる画像信号をレーザドライバへと出力するところである。
【0027】
プリンタ部300において、317はレーザドライバで、レーザ発光部313,314,315,316を駆動するものであり、プリンタ画像処理部352から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部313,314,315,316を発光させる。このレーザ光はミラー340,341,342,343,344,345,346,347,348,349,350,351によって感光ドラム325,326,327,328に照射され、感光ドラム325,326,327,328にはレーザ光に応じた潜像が形成される。
【0028】
321,322,323,324は、それぞれブラック(Bk),イエロー(Y),シアン(C),マゼンダ(M)のトナーによって、潜像を現像するための現像器であり、現像された各色のトナーは、用紙に転写されフルカラーのプリントアウトがなされる。
【0029】
用紙カセット360,361及び手差しトレイ362のいずれかより、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで給紙された用紙は、レジストローラ333を経て、転写ベルト334上に吸着され、搬送される。そして、感光ドラム325,326,327,328に付着された現像剤を記録紙に転写する。
【0030】
現像剤の乗った記録紙は定着部335に搬送され、定着部335の熱と圧力により現像剤は記像紙に定着される。定着部335を通過した記録紙は排出ローラ336によって排出され、排紙ユニット370は排出された記録紙を束ねて記録紙の仕分けをしたり、仕分けされた記録紙のステイプルを行う。
【0031】
また、製本記録が設定されている場合は、排出ローラ336のところまで記録紙を搬送した後、排出ローラ336の回転方向を逆転させ、フラッパ337によって再給紙搬送路338へ導く。再給紙搬送路338へ導かれた記録紙は上述したタイミングで転写ベルト334へ給紙される。
【0032】
<リーダ画像処理部の説明>
図3は、図2に示したリーダ画像処理部222の詳細な構成を示すブロック図である。
【0033】
このリーダ画像処理部222では、プラテンガラス211上の原稿はCCD218に読み取られて電気信号に変換される。なお、このCCD218はカラーセンサの場合、RGBのカラーフィルタが1ラインCCD上にRGB順にインラインに乗ったものでも、3ラインCCDで、それぞれRフィルタ・Gフィルタ・BフィルタをそれぞれのCCDごとに並べたものでも構わないし、フィルタがオンチップ化又は、フィルタがCCDと別構成になったものでも構わない。
【0034】
そして、CCD218から出力される電気信号(アナログ画像信号)は画像処理部222に入力され、クランプ&Amp.&S/H&A/D部401でサンプルホールド(S/H)され、アナログ画像信号のダークレベルを基準電位にクランプし、所定量に増幅され(上記処理順番は表記順とは限らない)、A/D変換されて、例えばRGB各8ビットのデジタル信号に変換される。
【0035】
そして、クランプ&Amp.&S/H&A/D部401から出力されるRGB信号は、シェーディング部402で、シェーディング補正及び黒補正が施された後、制御装置110へと出力される。
【0036】
<制御装置の説明>
図4は、図1に示した制御装置110の構成を示すブロック図である。
【0037】
図において、111はメインコントローラで、主にCPU112と、バスコントローラ113、各種I/Fコントローラ回路とから構成される。
【0038】
CPU112とバスコントローラ113は、制御装置110全体の動作を制御するものであり、CPU112はROM114からROMI/F115を経由して読込んだプログラムに基いて動作する。
【0039】
また、PCから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスタイメージデータに展開する動作も、このプログラムに記述されており、ソフトウェアによって処理される。バスコントローラ113は、各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、バス競合時の調停やDMAデータ転送の制御を行う。
【0040】
116はDRAMで、DRAMI/F117によってメインコントローラ111と接続されており、CPU112が動作するためのワークエリアや、画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。
【0041】
118はCodecで、DRAM116に蓄積されたラスタイメージデータをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の方式で圧縮し、また逆に圧縮され蓄積されたコードデータをラスタイメージデータに伸長する。119はSRAMで、Codec118の一時的なワーク領域として使用される。Codec118は、I/F120を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM116との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0042】
135はグラフィックプロセッサ(GraphicProcessor)で、DRAM116に蓄積されたラスタイメージデータに対して、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化の処理をそれぞれ行う。136はSRAMで、GraphicProcessor135の一時的なワーク領域として使用される。GraphicProcessor135は、I/F137を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM116との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0043】
121はネットワークコントローラ(NetworkContorller)で、I/F122によってメインコントローラ111と接続され、コネクタ122によって外部ネットワークと接続される。ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
【0044】
125は汎用高速バスで、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ124とI/O制御部126とが接続される。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。
【0045】
126はI/O制御部で、リーダ部200,プリンタ部300の各CPUと制御コマンドを送受信するための調歩同期シリアル通信コントローラ127が2チャンネル装備されており、I/Oバス128によって外部I/F回路140,145に接続されている。
【0046】
132はパネルI/Fで、LCDコントローラ131に接続され、操作部150上の液晶画面に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入力を行うためのキー入力I/F130とから構成される。操作部150は、液晶表示部と液晶表示部上に張り付けられたタッチパネル入力装置と、複数個のハードキーを有する。タッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F132を介してCPU112に伝えられ、液晶表示部はパネルI/F520から送られてきた画像データを表示するものである。液晶表示部には、本画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等を表示する。
【0047】
133はリアルタイムクロックモジュールで、機器内で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池134によってバックアップされている。
【0048】
161はE−IDEインタフェースで、外部記憶装置を接続するためのものである。本実施形態においては、このI/Fを介してハードディスクドライブ160を接続し、ハードディスク162へ画像データを記憶させたり、ハードディスク162から画像データを読み込む動作を行う。
【0049】
142,147はそれぞれコネクタで、それぞれリーダ部200,プリンタ部300とに接続され、同調歩同期シリアルI/F143,148とビデオI/F144,149とから構成される。
【0050】
140はスキャナI/Fで、コネクタ142を介してリーダ部200と接続され、また、スキャナバス141によってメインコントローラ111と接続されており、リーダ部200から受け取った画像に対して所定の処理を施す機能を有し、さらに、リーダ部200から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、スキャナバス141に出力する機能も有する。スキャナバス141からDRAM116へのデータ転送は、バスコントローラ113によって制御される。
【0051】
145はプリンタI/Fで、コネクタ147を介してプリンタ部300と接続され、また、プリンタバス146によってメインコントローラ111と接続されており、メインコントローラ111から出力された画像データに所定の処理を施して、プリンタ部300へ出力する機能を有し、さらに、プリンタ部300から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、プリンタバス146に出力する機能も有する。DRAM116上に展開されたラスタイメージデータのプリンタ部への転送は、バスコントローラ113によって制御され、プリンタバス146、ビデオI/F149を経由して、プリンタ部300へDMA転送される。
【0052】
<スキャナI/Fの画像処理部の説明>
図5は、図4に示したスキャナI/F140の画像処理を担う部分の詳細な構成を示すブロック図であり、図4と同一のものには同一の符号を付してある。
【0053】
図に示すように、リーダ部200から、コネクタ142を介して送られる画像信号に対して、ガンマ補正部601において画像全体の濃度を濃くあるいは薄くするように処理が行われ、ダイレクトマッピング部602でRGB補正処理によりスキャナから入力された画像信号の色味を調整する。つなぎ&MTF補正部603で、CCD218が3ラインCCDの場合、つなぎ処理はライン間の読取位置が異なるため、読取速度に応じてライン毎の遅延量を調整し、3ラインの読取位置が同じになるように信号タイミングを補正し、MTF補正は読取速度によって読取のMTFが変るため、その変化を補正する。読取位置タイミングが補正されたデジタル信号は入力マスキング部604によって、CCD218の分光特性及びランプ212及びミラー214、215、216の分光特性を補正する。入力マスキング部602の出力はACSカウント部(オートカラーセレクトカウント部)405及びメインコントローラ111へと送られる。
【0054】
<ACSカウント部の説明>
以下、図6を参照して、ACSカウント部405の構成について詳細に説明する。
【0055】
図6は、図4に示したACSカウント部405の構成を示すブロック図である。
【0056】
オートカラーセレクト(以下、ACS)は、原稿がカラーなのか白黒なのかを判断する。つまり画素ごとの彩度を求めてある閾値以上の画素がどれだけ存在するかに基づいてカラー判定を行うものである。
【0057】
しかし、白黒原稿であっても、MTF等の影響により、ミクロ的に見るとエッジ周辺に色画素が多数存在し、単純に画素単位でACS判定を行うのは難しい。このACS手法はさまざまな方法が提供されているが、本実施形態は、特定のACS手法に限定されるものではないため、ごく一般的な手法で説明を行う。
【0058】
上述したように、白黒画像でもミクロ的に見ると色画素が多数存在するわけであるから、その画素が本当に色画素であるかどうかは、注目画素に対して周辺の色画素の情報で判定する必要があり、図6に示すフィルタ501はそのためのフィルタであり、注目画素に対して周辺画素を参照する為にFIFOの構造をとる。
【0059】
502は領域検出回路で、メインコントローラ111からセットされた507〜510のレジスタに設定された値と、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512を元に、ACSをかける領域信号505を作成する回路である。
【0060】
503は色判定部で、ACSをかける領域信号505に基づき、注目画素に対してフィルタ501内のメモリ内の周辺画素を参照し、注目画素が色画素か白黒画素かを決定し、色判定信号506を生成する。
【0061】
504はカウンタで、色判定部503が出力した色判定信号506の個数を数える。
【0062】
以下、ACS動作について説明する。
【0063】
まず、メインコントローラ111は、読み込み範囲に対してACSをかける領域を決定し、レジスタ507〜510に設定する(本実施形態では、原稿に対して独立で範囲を決める構成をとる)。また、メインコントローラ111は、ACSをかける領域内での色判定信号506の個数を計数するカウンタ504の値を、所定の閾値と比較し、当該原稿がカラーなのか白黒なのかを判断する。
【0064】
なお、レジスタ507〜510には、主走査方向,副走査方向それぞれについて、色判定部503が判定を開始する位置,判定を終了する位置を、リーダ部200から送られたビデオ制御信号512に基づいて設定しておく。本実施形態では、実際の原稿の大きさよりもそれぞれ10mm程度小さめに設定している。
【0065】
<プリンタI/Fの画像処理部の説明>
以下、図7を参照して、プリンタI/F145の画像処理を担う部分についての詳細な説明を行う。
【0066】
図7は、図4に示したプリンタI/F145の画像処理を担う部分の詳細な構成を示すブロック図であり、図4と同一のものには同一の符号を付してある。
【0067】
図に示すように、メインコントローラ111から、プリンタバス146を介して送られる画像信号は、まずLOG変換部701に入力される。LOG変換部701では、LOG変換でRGB信号からCMY信号に変換する。
【0068】
702はモアレ除去部で、LOG変換部701から出力されるCMY信号のモアレを除去する。703はUCR&マスキング部で、モアレ除去部702でモアレ除去処理されたCMY信号をUCR処理してCMYK信号を生成し、マスキング処理部してプリンタの出力にあった信号に補正する。
【0069】
704はγ補正部で、UCR&マスキング部703で処理された信号を濃度調整する。705はフィルタ部705で、γ補正部704で濃度調整されたCMY信号をスムージング又はエッジ処理する。
【0070】
これらの処理を経たCMY信号(画像)は、コネクタ147を介してプリンタ部300へと送られる。
【0071】
<GraphicProcessorの説明>
以下、図8を参照して、GraphicProcessor135についての詳細な説明を行う。
【0072】
図8は、図4に示したGraphicProcessor135の詳細な構成を示すブロック図であり、図4と同一のものには同一の符号を付してある。
【0073】
図に示すように、GraphicProcessor135は、画像回転、画像変倍、色空間変換、二値化の処理をそれぞれ行うモジュール、画像回転部801、画像変倍部802、色空間変換部802、二値化部805を有する。また、色空間変換部802はLUT(ルックアップテーブル)804を備えている。
【0074】
なお、SRAM136は、GraphicProcessor135の各々のモジュールの一時的なワーク領域として使用される。各々のモジュールが用いるSRAM136のワーク領域が競合しないよう、あらかじめ各々のモジュールごとにワーク領域が静的に割り当てられているものとする。
【0075】
また、GraphicProcessor135は、I/F137を介してメインコントローラ111と接続され、DRAM116との間のデータの転送は、バスコントローラ113によって制御されDMA転送される。
【0076】
さらに、バスコントローラ113は、GraphicProcessor135の各々のモジュールにモード等を設定する制御及び、各々のモジュールに画像データを転送するためのタイミング制御を行う。
【0077】
<画像回転部の説明>
以下、図8に示した画像回転部801における画像回転処理手順を示す。
【0078】
CPU112は、I/F137を介して、バスコントローラ113に画像回転制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像回転部801に対して画像回転に必要な設定(たとえば画像サイズや回転方向・角度等)を行う。
【0079】
必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0080】
なお、ここでは回転を行う画像サイズを32画素×32ラインとし、また、画像バス2008上に画像データを転送させる際に24byte(RGB各々8bitで1画素分)を単位とする画像転送を行うものとする。
【0081】
上述のように、32画素×32ラインの画像を得るためには、上述の単位データ転送を32×32回行う必要があり、かつ不連続なアドレスから画像データを転送する必要がある(図9参照)。図9は、画像回転部801の動作を説明する図である。
【0082】
不連続アドレッシングにより転送された画像データは、読み出し時に所望の角度に回転されているように、SRAM136に書き込まれる。例えば、90度反時計方向回転であれば、転送される画像データを、図10に示すようにY方向に書き込んでいく。読み出し時にX方向に読み出すことで、画像が回転される。図10は、画像回転部801の動作を説明する図である。
【0083】
32画素×32ラインの画像回転(SRAM136への書き込み)が完了した後、画像回転部801はSRAM136から上述した読み出し方法で画像データを読み出し、バスコントローラ113に画像を転送する。回転処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、連続アドレッシングを以って、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0084】
こうした一連の処理は、CPU112からの処理要求が無くなるまで(必要なページ数の処理が終わったとき)繰り返される。
【0085】
<画像変倍部の説明>
以下、図8に示した画像変倍部802における処理手順を示す。
【0086】
CPU112は、I/F137を介して、バスコントローラ113に画像変倍制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像変倍部802に対して画像変倍に必要な設定(主走査方向の変倍率、副走査方向の変倍率、変倍後の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0087】
画像変倍部802は、受け取った画像データを一時SRAM136に格納し、これを入力バッファとして用いて、格納したデータに対して主走査、副走査の変倍率に応じて必要な画素数、ライン数の分の補間処理を行って画像を拡大もしくは縮小することで、変倍処理とする。変倍後のデータは再度SRAM136へ書き戻し、これを出力バッファとして画像変倍部802はSRAM136から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。
【0088】
変倍処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0089】
<色空間変換部の説明>
以下、図8に示した色空間変換部803における処理手順を示す。
【0090】
CPU112は、I/F137を介して、バスコントローラ113に色空間変換制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は色空間変換部803およびLUT(ルックアップテーブル)804に対して色空間変換処理に必要な設定(後述のマトリックス演算の係数、LUT804のテーブル値等)を行う。
【0091】
必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0092】
色空間変換部803は、受け取った画像データ1画素ごとに対して、まず下記の式で表される3×3のマトリックス演算を施す。
【0093】
【数1】

【0094】
なお、上式において、R、G、Bが入力、X、Y、Zが出力、a11、a12、a13、a21、a22、a23、a31、a32、a33、b1、b2、b3、c1、c2、c3がそれぞれ係数である。
【0095】
上式の演算によって、例えばRGB色空間からYuv色空間への変換など、各種の色空間変換を行うことができる。
【0096】
次に、マトリックス演算後のデータに対して、LUT804による変換を行う。これによって、非線形の変換をも行うことができる。当然、スルーのテーブルを設定することにより、実質的にLUT変換を行わないこともできる。
【0097】
その後、色空間変換部803は色空間変換処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。色空間変換処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0098】
<画像二値化部の説明>
以下、図8に示した画像二値化部805における処理手順を示す。
【0099】
CPU112が、I/F137を介して、バスコントローラ113に二値化制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像二値化部805に対して二値化処理に必要な設定(変換方法に応じた各種パラメータ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0100】
画像二値化部805は、受け取った画像データに対して二値化処理を施す。本実施形態では、二値化の手法としては、画像データを所定の閾値と比較して単純に二値化するものとする。もちろん、ディザ法、誤差拡散法、誤差拡散法を改良したものなど、いずれの手法によってもかまわない。
【0101】
その後、画像二値化部805は二値化処理された画像データをバスコントローラ113に転送する。二値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0102】
<画像多値化部の説明>
以下、図8に示した画像多値化部806における処理手順を示す。
【0103】
CPU112は、I/F137を介して、バスコントローラ113に画像多値化制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像多値化部806に対して画像多値化に必要な設定(多値化後の色空間等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0104】
画像多値化部806は、受け取った画像データを一時SRAM136に格納し、これを入力バッファとして用いて、格納した2値画像データを白黒多値、またはカラー多値画像に変換する。多値化後のデータは再度SRAM136へ書き戻し、これを出力バッファとして画像多値化部806はSRAM136から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。
【0105】
多値化処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0106】
<画像合成部の説明>
以下、図8に示した画像合成部807における処理手順を示す。
【0107】
CPU112は、I/F137を介して、バスコントローラ113に画像合成制御のための設定を行う。この設定によりバスコントローラ113は画像合成部807に対して画像合成に必要な設定(合成比率、入出力の色空間、主副走査の画像サイズ等)を行う。必要な設定を行った後に、再度CPU112からバスコントローラ113に対して画像データ転送の許可を行う。この許可に従い、バスコントローラ113はDRAM116もしくは各I/Fを介して接続されているデバイスから画像データの転送を開始する。
【0108】
画像合成部807は、受け取った2つの画像データをそれぞれ一時SRAM136に格納し、これを入力バッファとして用いて、格納した2つの画像データに対して合成処理する。合成後のデータは再度SRAM136へ書き戻し、これを出力バッファとして画像合成部807はSRAM136から画像データを読み出し、バスコントローラ113に転送する。
【0109】
合成処理された画像データを受け取ったバスコントローラ113は、DRAM116もしくはI/F上の各デバイスにデータを転送する。
【0110】
<PDL画像出力時のシーケンス>
図11は、本発明の画像形成装置の第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、本実施形態におけるPDL画像出力の手順に対応する。なお、図中のS3001〜S3008は各ステップを示す。また、このフローチャートは、図1に示したPC401,402内の図示しないCPU,図4に示したCPU112により記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて実行されるものとする。
【0111】
まず、PDL画像を出力する場合、ステップS3001では、PC401,402上でユーザが当該PDL画像出力ジョブのプリント設定を行う。プリント設定内容は、部数、用紙サイズ、片面/製本、ページ出力順序、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0112】
次に、ステップS3002では、PC401,402上で印刷指示を与え、それと共にPC401,402上にインストールされているドライバソフトウェアが、印刷対象となるPC401,402上のコードデータをいわゆるPDLデータに変換して、S3001で設定したプリント設定パラメータとともに、本画像入出力装置の制御装置110に、ネットワーク400を介してPDLデータを転送する。
【0113】
次にステップS3003では、制御装置110のメインコントローラ111のCPU112が、コネクタ122およびNetworkController121を介して転送されたPDLデータを前記プリント設定パラメータに基づいて、画像データに展開(ラスタライズ)する。画像データの展開は、DRAM116上に行われる。画像データの展開が完了するとS3004へ進む。
【0114】
ステップS3004では、メインコントローラ111がDRAM116上に展開された画像データを、GraphicProcessor135に転送する。
【0115】
ステップS3005では、GraphicProcessor135が、前記プリント設定パラメータとは独立に、画像処理を行う。例えば、前記プリント設定パラメータで指定された用紙サイズがA4であるにもかかわらず、プリンタ部300の給紙ユニット360にはA4R用紙しかない場合には、GraphicProcessor135で画像を90度回転することによって、出力用紙にあわせた画像出力を行うことができる。画像データの画像処理が完了するとS3006へ進む。
【0116】
ステップS3006では、GraphicProcessor135がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM116上に記憶する。
【0117】
ステップS3007では、メインコントローラ111はプリンタI/F145およびコネクタ147を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM116上の画像データを、プリンタ部300へと転送する。
【0118】
ステップS3008では、制御装置110が、プリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、すなわち当該PDLジョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0119】
<コピー画像出力時のシーケンス>
図12は、本発明の画像形成装置の第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、本実施形態におけるコピー画像出力の手順に対応する。なお、図中のS4001〜S4007は各ステップを示す。また、このフローチャートは、図4に示したCPU112により記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて実行されるものとする。
【0120】
コピー画像を出力する場合、ステップS4001では、操作部150上でユーザが当該コピー画像出力ジョブのコピー設定を行う。コピー設定内容は、部数、用紙サイズ、片面/製本、拡大/縮小率、ソート出力、ステイプル止めの有無等である。
【0121】
次に、ステップS4002では、操作部150上でコピー開始指示を与えると、制御装置110のメインコントローラ111はスキャナI/F140およびコネクタ142を介してリーダ部200を制御し、原稿の画像データを読み込む。画像データはDRAM116上に記憶される。
【0122】
従来のコピー機では、前記コピー設定の拡大/縮小率の設定に応じて、すなわち副走査方向の変倍率に応じて光学ユニット213の移動速度を変化させることにより副走査方向の変倍処理を実現していた。しかしながら、本実施形態では、前記コピー設定の拡大/縮小率の設定にかかわらず、必ず等倍(100%)で画像データを読み取り、変倍処理については、主走査方向、副走査方向ともに、後述するGraphicProcessor135によって行うものとする。
【0123】
次に、ステップS4003では、メインコントローラ111がDRAM116上の画像データを、GraphicProcessor135に転送する。ステップS4004では、GraphicProcessor135が、前記コピー設定パラメータに基づいて画像処理を行う。例えば、拡大400%の設定がなされているときには、GraphicProcessor135内のモジュールである画像変倍部を用いて主走査方向、副走査方向、双方への変倍処理を行う。画像データの画像処理が完了するとS4005へ進む。
【0124】
ステップS4005では、GraphicProcessor135がメインコントローラ111へ画像処理後の画像データを転送する。メインコントローラ111は転送されてきた画像データをDRAM116上に記憶する。
【0125】
次に、ステップS4006では、メインコントローラ111はプリンタI/F145およびコネクタ147を介して、プリンタ部300を制御しつつ、適切なタイミングでDRAM116上の画像データを、プリンタ部300へと転送する。
【0126】
さらに、ステップS4007では、制御装置110が、プリンタ部300を制御して画像データをプリント出力する。画像データの転送が完了すると、すなわち当該コピージョブが終了すると、プリント出力を終了する。
【0127】
<リモートコピー出力時のシーケンス>
以下、図13〜図15を参照して、本実施形態におけるリモートコピー機能について詳細に説明する。
【0128】
図13は、図1に示した操作部150のキー配列を示す平面図である。
【0129】
図において、1501は電源スイッチで、本体への通電を制御する。1502は予熱キーで、予熱モードのON/OFFに使用する。1503はコピーAモードキーで、複数の機能の中からコピーAモードを選択するときに使用する。1504はコピーBモードキーで、複数の機能の中からコピーBモードを選択するときに使用する。コピーA及びコピーBとは、各々同じコピー機能であるが、片方のコピーのスキャナ読み込みが終了している場合は次のコピーの入力ができるため、敢えてユーザに分かりやすくするために二つのコピーに分けている。
【0130】
1505はボックスキーで、複数の機能の中からボックスモードを選択するときに使用する。ボックス機能とは、ユーザ個人や部署毎に複写機内のメモリに記憶領域を持ち、そこにPDLやスキャン画像を入れておき、好きなときに出力する機能である。
【0131】
1506は拡張キーで、PDLに対する操作を行うときに使用する。1503〜1506は後述するLCD1516の各々の機能画面を呼び出すときにも使用され、LCD1516の表示により各々のジョブの状況を見ることができる。
【0132】
1507はコピースタートキーで、コピーの開始を指示するときに用いるキーである。1508はストップキーで、コピーを中断したり、中止したりするときに用いるキーである。1509はリセットキーで、スタンバイ中は標準モードに復帰させるキーとして動作する。
【0133】
1510はガイドキーで、各機能を知りたいときに使用するキーである。1511はユーザモードキーで、ユーザがシステムの基本設定を変更するときに使用する。1512は割り込みキーで、コピー中に割り込みしてコピーしたいときに用いる。1513はテンキーで、数値の入力を行うときに使用する。
【0134】
1514はクリアキーで、数値をクリアするときに用いる。1515はIDキーで、複写機を使用する場合にIDの入力モードに移行するときに使用する。1516は液晶画面とタッチセンサの組合せからなるLCDタッチパネルであり、各モード毎に個別の設定画面が表示され、さらに、描画されたキーに触れることで、各種の詳細な設定を行うことが可能である。また、各々のジョブの動作状況表示なども行う。
【0135】
1517はネットワークの通信状態を示すタリーランプで、通常緑色で、通信しているときは緑色で点滅し、ネットワークエラーの場合には赤色になる。
【0136】
1518はACS(オートカラーセレクト)キーで、コピー原稿がカラーか白黒かを自動的に判別し、カラーならばカラーで、白黒ならば黒単色でスキャンするモードを設定する場合に使用する。1519はフルカラーモードキーで、コピー原稿に関わらずフルカラーでスキャンするモードを設定する場合に使用する。1520はブラックモードキーで、コピー原稿に関わらず黒単色でスキャンするモードを設定する場合に使用する。1518〜1520はトグル動作し、必ずどれか一つが選択されており、選択されているキーが点灯している。
【0137】
図14は、図13に示した操作パネル1516のコピー標準画面の一例を示した模式図である。本実施形態の画像処理装置は、電源投入時にデフォルトとして、このコピー標準画面で起動するようになっている。
【0138】
図において、1601はメッセージラインで、コピージョブの状態をメッセージで表示する。1602は倍率表示で、設定された倍率やコピーモードによって自動的に決められる倍率をパーセントで表示する。1603は用紙サイズ表示で、選択された出力用紙を表示し、自動用紙選択が設定されている場合にはオート用紙というメッセージを表示する。
【0139】
1604は置数表示で、何枚コピーするかを示す。1605は縮小キーで、縮小コピーを行いたい場合に使用する。1606は等倍キーで、縮小や拡大が設定されている場合に等倍に戻したいときに使用する。1607は拡大キーで、拡大コピーを行いたい場合に使用する。1608はズームキーで、細かい単位で倍率を設定して縮小コピーや拡大コピーを行いたい場合に使用する。
【0140】
1609は用紙選択キーで、出力用紙を指定する場合に使用する。1610はフィニッシャキーで、ソートやステイプルのモードを設定する場合に使用する。1611は両面キーで、両面モードを設定する場合に使用する。
【0141】
1612は濃度表示で、現在の濃度が分かるようになっており、左側が濃度が薄く、右側が濃度が濃いことを示す。また、濃度表示1612は、うすくキー1613、こくキー1615と連動して表示が変化するようになっている。うすくキー1613は、濃度を薄くしたい場合に使用する。こくキー1615は、濃度を濃くしたい場合に使用する。1614は自動キーで、自動的に濃度を決定するモードを使用する場合に使用する。
【0142】
1616は文字キーで、文字原稿をコピーするのに適した濃度に自動的に設定する文字モードを設定する場合に使用する。1617は文字/写真キーで、写真が混在した原稿をコピーするのに適した濃度に自動的に設定する文字/写真モードを設定する場合に使用する。1618は応用モードキーで、コピー標準画面で設定できない様々なコピーモードを設定する場合に使用する。
【0143】
1619はシステム状況キーで、現在このデバイス100で行われているプリントやスキャンの状況を見たい場合に使用する。このシステム状況キー1619は、コピー標準画面だけではなく、常にこの位置に現れており、いつでもこのキーを押すことによりシステムの状況を見ることができるようになっている。
【0144】
また、図14では図示していないが、領域1620は、メッセージライン1601で表示する必要のない優先度の低いアラームや、他の機能の実行状態などをメッセージ表示するステータスラインである。
【0145】
図15は、本発明の画像形成装置の第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、本実施形態におけるリモートコピーにおける画像入力から出力するまでの手順に対応する。
【0146】
図1に示すようにネットワーク上に複数のデバイスがあり、ステップS1501〜S1506に従って処理を行う。図15のフローチャートは、図4に示したCPU112により記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて実行される。
【0147】
実施例として、図1に示すカラースキャナを搭載しているデバイス100から画像を入力し、白黒プリンタを搭載しているデバイス101に画像を転送し、デバイス101から画像を記録紙に出力するものとする。なお、デバイス100では、画像入力時に画像の特定位置を白くするマスキング処理を行うことが可能であり、デバイス101では画像出力時にマスキング処理ができないものとする。
【0148】
まず、ステップS1501では、デバイス100からネットワーク上に存在するデバイスを検索する。デバイスの検索はユーザインターフェースから行うものとする。
【0149】
次に、ステップS1502では、見つかったネットワーク上のデバイスから画像を出力するデバイス101を選択し、ステップS1503において、デバイス101のスペック情報を参照することにより、デバイスがどのような機能をもっているかを把握する。スペック情報の内容としては、デバイスの行うことが可能な機能、画像処理、画像圧縮フォーマット、機種情報等を含むものとする。スペック情報は、デバイスが保持しているか、もしくは、ネットワーク上のサーバが保持しているものとする。
【0150】
ステップS1504において、ユーザが設定した印刷の設定とデバイス101のスペック情報をもとに画像処理フローを算出し、デバイス100のスキャナとデバイス101のプリンタに適した画像処理パラメータを適用する。
【0151】
例えば、ユーザが印刷設定でマスキング処理を指定した場合に、デバイス100は、デバイス101のスペック情報を解析することにより、ダイレクトマッピングやγ補正処理、UCR処理を行うにあたり、デバイス101のプリンタに適した画像処理パラメータを使用し、さらにデバイス101側でプリント時にマスキング処理ができないことがわかるため、デバイス100でマスキング処理を行う。さらにスペック情報からデバイス101の画像圧縮フォーマットを解析し、デバイス101で使用されている圧縮フォーマットに従って、マスキング処理を行った画像データを白黒プリンタであるデバイス101にあわせてモノクロ化した後に圧縮する。
【0152】
ステップS1505において、画像データをデバイス101に転送し、ステップS1506において、デバイス101において画像データを記録紙に出力する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを入力する入力手段と、入力された画像データを記憶する記憶手段と、前記画像データを記録媒体上に印刷する第一の印刷手段と、印刷設定項目を表示する表示手段と、前記表示された印刷設定項目を選択する選択手段とを含む第一の画像形成装置と、ネットワーク上に存在する第二の印刷手段を含む第二の画像形成装置と、前記画像データを第二の画像形成装置に転送し、前記第二の印刷手段で印刷する転送印刷手段と、各々の画像形成装置のスペック情報を解析する解析手段と、前記解析手段より解析した結果、前記解析手段で解析したスペック情報と前記選択手段により選択された印刷設定項目をもとに画像処理パラメータを算出する算出手段を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記スペック情報は前記画像形成装置が行うことが可能な画像処理の情報を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記スペック情報は前記入力手段の能力、および、前記印刷手段の能力に関する情報を含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
画像データを入力する入力手段と、入力された画像データを記憶する記憶手段と、前記画像データを記録媒体上に印刷する第一の印刷手段と、印刷設定項目を表示する表示手段と、前記表示された印刷設定項目を選択する選択手段とを含む第一の画像形成装置と、ネットワーク上に存在する第二の印刷手段を含む第二の画像形成装置と、前記画像データを第二の画像形成装置に転送し、前記第二の印刷手段で印刷する転送印刷手段と、各々の画像形成装置のスペック情報を解析する解析手段と、前記解析手段より解析した結果、前記解析手段で解析したスペック情報と前記選択手段により選択された印刷設定項目とをもとに画像処理フローを制御する制御手段を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
前記スペック情報は前記画像形成装置が行うことが可能な画像処理の情報を含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記スペック情報は前記入力手段の能力、および、前記印刷手段の能力に関する情報を含むことを特徴とする請求項4記載の画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−29999(P2011−29999A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−174400(P2009−174400)
【出願日】平成21年7月27日(2009.7.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】