説明

画像形成制御部および画像形成装置

【課題】中折後処理の面付けに際し、ページ単位でのページ間隔シフトの設定を可能にする。
【解決手段】中折り後処理のために面付けされる中折りJOBでページ間隔シフトを行う機能を有し、かつページ単位に前記ページ間隔シフトのON/OFFの設定やページ単位にページ間隔シフトのシフト量の設定を可能にする画像形成制御部とし、好適には、ページ単位でページ間隔シフトを設定したページと見開き関係にあるページに同様にページ単位でページ間隔シフトの設定を行う、または、ページ単位でページ間隔シフトを設定したページが見開き先頭ページにない場合、前ページに白紙を挿入し、次ページでページ間隔シフトの設定を同様に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、中折り後処理のために面付けをする際にページ間隔シフトが可能な画像形成制御部および画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体に形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を用紙に転写し、この後、用紙のトナー像を定着装置で定着して印刷を行っている。また、所望により印刷した用紙にステープル、パンチ、中折りなどの後処理を行うことが可能になった画像形成装置もある。後処理の中で中折り後処理は、用紙を二つに折って小冊子として閉じたり無線綴じしたりして冊子状の印刷物を得るものである。
中折り後処理では、見開きでページが連続するように面付けをしており、綴じ方法に従って画像の出力順序を定める。
【0003】
中折り後処理では、綴じ処理が伴うため、綴じしろを確保するようにページ間隔を設けた画像のシフト(ページ間隔シフト)が行われており、ページ間隔シフトのシフト量はJOB全体で所定の値に設定される。
ところで、JOBの中には見開きのページ間で画像の連続性が必要なものがあり、ページ間隔シフトを設定すると見開きのページ間の画像が不連続になってしまい、見栄えが悪いという問題がある。
【0004】
このため従来の画像形成装置では、見開きページにおいて画像の連続性が得られるものが提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1では、中綴じの折りしろ部に画像補完して、見開きページの連続性を確保している。また、特許文献2では、見開きページの一方のページへ他方ページの境界近辺の画像を印字し、見開きページの連続性を確保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−46761号公報
【特許文献2】特開2009−119812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した特許文献1、2では、冊子全体において、画像の補完や他方ページの境界近辺への画像印字を行っている。ところで、冊子状に印刷するJOB中に存在するページとしては、「独立ページ」と「2ページに跨るページ」が存在するため、両者ともに見やすい面付けを実施することが求められる。これを満たすためには、独立ページに関しては中折り線から開き端面方向へある一定量のシフトをさせることが必要であり、2ページに跨るページに関してはそれぞれのページを折り端面に近づけて画像の連続性を確保することが必要である。
しかし、上記した画像形成装置では、冊子全体において見開きページの連続性を確保するため、テキストなどの独立ページでは却って見にくくなってしまっている。
【0007】
本発明は上記事情を背景としてなされたものであり、JOB中での見開きページの連続性と独立性とを所望により混在させて見やすい冊子状印刷物を得ることが可能となる画像形成制御部および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明の画像形成制御部のうち、第1の本発明は、画像データに基づくJOBを管理して画像形成を制御する画像形成制御部において、
中折り後処理のために面付けされる中折りJOBでページ間隔シフトを行う機能を有し、かつページ単位に前記ページ間隔シフトの設定を行うことが可能であることを特徴とする。
【0009】
上記本発明によれば、ページ単位にページ間隔シフトの設定を行うことができ、画像の内容に応じてページ間隔シフトを適切に定めることができる。ページ単位でのページ間隔シフトの設定として、ページ単位でのページ間隔シフトのON/OFF、ページ単位でのページ間隔シフトのシフト量の設定が挙げられる。また、ON/OFFとシフト量とをページ単位で設定できるようにしてもよい。なお、JOB全体でONまたはOFFのページ間隔シフトの設定やシフト量の設定がなされている場合、任意のページでページ間隔シフトのON/OFFやシフト量の設定を行うようにしてもよい。
【0010】
第2の本発明の画像形成制御部は、前記第1の本発明において、ページ単位に前記ページ間隔シフトのON/OFFの設定を切り替えることが可能であることを特徴とする。
【0011】
第3の本発明の画像形成制御部は、前記第1または第2の本発明において、ページ単位に前記ページ間隔シフトのシフト量の設定が可能であることを特徴とする。
【0012】
第4の本発明の画像形成制御部は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記ページ間隔シフトが設定されたページ(n)と見開き関係にあるページ(n−1またはn+1)に対し、前記ページ(n)と同じページ間隔シフトの設定を行うことを特徴とする。
【0013】
上記本発明によれば、ページ単位でページ間隔シフトを設定したページと見開き関係にあるページに対し、同じ設定が自動的になされることで、左右のバランスがとれた見栄えの良い印刷体裁が得られる。
【0014】
第5の本発明の画像形成制御部は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記ページ間隔シフトを設定したページ(n)が見開き先頭ページでない場合、前記ページ(n)の前のページ(n−1)に白紙を挿入し、前記ページ(n)の後のページ(n+1)に対し前記ページ(n)と同じページ間隔シフトの設定を行うことを特徴とする。
【0015】
上記本発明によれば、ページ単位でページ間隔シフトを設定したページが見開きの先頭ページでない場合、その前のページでは同じページ間隔シフトを必要でない可能性があり、白紙を挿入してページをずらした上で、後のページでページ間隔シフトの設定を合わせることで印刷体裁を整えることができる。
【0016】
第6の本発明の画像形成制御部は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、任意のページが印字される用紙をプルーフ出力する場合、そのページと見開き関係にある他方のページを同時に出力することを特徴とする。
【0017】
上記本発明によれば、任意のページをプルーフ出力するときに、見開き関係にある他方のページを同時に印刷することで印刷体裁を容易に確認することができる。なお、他方のページが同一用紙である場合は、一枚のみの出力とすることができる。
【0018】
第7の本発明の画像形成制御部は、前記第2の本発明において、ページ間隔シフトがONに設定された中折りJOBで、前記中折りJOB中の任意の複数ページのページ間隔シフトをOFFに設定することが可能であることを特徴とする。
【0019】
第8の本発明の画像形成制御部は、前記第2の本発明において、ページ間隔シフトがOFFに設定された中折りJOBで、前記中折りJOB中の任意の複数ページのページ間隔シフトをONに設定することが可能であることを特徴とする。
【0020】
第9の本発明の画像形成制御部は、前記第1〜第8の本発明のいずれかにおいて、操作部の入力を受けて、ページ単位に前記ページ間隔シフトの設定を行うことを特徴とする。
【0021】
上記本発明によれば、ユーザーが操作部を通してページ単位に前記ページ間隔シフトの設定を行うことが可能になる。
【0022】
第10の本発明の画像形成装置は、JOBに従って画像形成を行う画像形成部と、
第1〜第9の本発明のいずれかの画像形成制御部と、
を備えることを特徴とする。
【0023】
上記本発明によれば、画像形成装置において、ページ単位にページ間隔シフトの設定を行うことができ、画像の内容に応じてページ間隔シフトを適切に定めることができる。
【0024】
第11の本発明の画像形成装置は、前記第10の本発明において、操作入力を受ける操作部を備え、前記画像形成制御部は、前記操作部を通してページ単位での前記ページ間隔シフトの設定入力を可能にすることを特徴とする。
【0025】
上記本発明によれば、ユーザーが操作部を通してページ単位で前記ページ間隔シフトの設定を行うことが可能になる。
【0026】
第12の本発明の画像形成装置は、前記第10または第11の本発明において、所定ページの印刷イメージと当該ページの前記ページ間隔シフトの設定内容とを関連付けて表示する表示部を備えることを特徴とする。
【0027】
上記本発明によれば、表示部を通してページ間隔シフトの状態を視覚によって容易に把握することができ、設定を行う場合にも印刷体裁を確認しつつ行うことができ、ページ単位でのページ間隔シフトの設定を直感的に(容易に)実施できるユーザーインターフェースが得られる。
【0028】
第13の本発明の画像形成装置は、前記第10〜第12のいずれか本発明において、中折り後処理が可能な後処理部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、小冊子/無線綴じ冊子などの中折り後処理のページの特性に適した面付けが容易になり、見栄えのよい冊子状の印刷物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態における画像形成装置の全体図を示す。
【図2】同じく、画像形成システムの全体ブロック図を示す。
【図3】同じく、画像リストのイメージを示す図である。
【図4】同じく、ページ間隔シフトがされた小冊子面付けを説明する図である。
【図5】同じく、ページ間隔シフトがされた無線綴じ面付けを説明する図である。
【図6】同じく、ページ単位にページ間隔設定した場合の画像リストと面付け状態を説明する図である。
【図7】同じく、ページ単位にページ間隔設定(白紙挿入を伴う)した場合の画像リストと面付け状態を説明する図である。
【図8】同じく、ページ単位でページ間隔シフトのON/OFFを設定する手順を示すフローチャートである。
【図9】同じく、JOB全体でページ間隔シフトがONに設定されている場合、ページ単位でページ間隔シフトのOFFを設定する手順を示すフローチャートである。
【図10】同じく、JOB全体でページ間隔シフトがOFFに設定されている場合、ページ単位でページ間隔シフトのONを設定する手順を示すフローチャートである。
【図11】同じく、JOB全体でページ間隔シフトがONに設定されている場合、ページ単位でページ間隔シフトのOFFを設定するとともに、見開き関係にあるページのページ間隔シフトを同様にOFFに設定する手順を示すフローチャートである。
【図12】同じく、JOB全体でページ間隔シフトがONに設定されている場合、ページ単位でページ間隔シフトのOFFを設定したページが見開きページの先頭ページでないときに前ページに白紙を挿入する手順を示すフローチャートである。
【図13】同じく、ページ単位でページ間隔シフトのシフト量を設定する手順を示すフローチャートである。
【図14】同じく、ページ単位でページ間隔シフトのシフト量を設定するとともに、見開き関係にあるページのページ間隔シフトを同様のシフト量に設定する手順を示すフローチャートである。
【図15】同じく、ページ単位でページ間隔シフトのシフト量の設定したページが見開きページの先頭ページでないときに前ページに白紙を挿入する手順を示すフローチャートである。
【図16】同じく、ページ単位でページ間隔シフトが設定されているJOBのプルーフ出力を行う際に、見開き関係にあるページを同時に出力する手順を示すフローチャートである。
【図17】同じく、JOB単位でページ間隔シフトを設定する画面を示す図である。
【図18】同じく、ページ単位でページ間隔シフトを設定する画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、本発明の一実施形態の画像形成装置を添付図面に基づいて説明する。
図1は、画像形成装置全体の中央断面図であり、機械的な構成を示している。以下に、その構成を説明する。
画像形成装置1は、画像形成装置本体1aの上部側に、CCD131を含むスキャナー部130、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135が設けられて、プラテンガラス137またはADF原稿読み取り用スリットガラス138を通して原稿の画像読取が可能になっている。
上記したスキャナー部130、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135、プラテンガラス137、ADF原稿読み取り用スリットガラス138などにより、スキャナー部130に係わる画像読込部が構成されている。
また、画像形成装置本体1aの上部側で、プラテンガラス137が位置しない箇所に、タッチパネルからなる操作部140が設けられて、操作者による操作および情報の表示が可能になっている。操作部140は、本発明の操作部を構成するとともに本発明の表示部を兼用している。なお、本発明としては、操作部と表示部とを別体で構成することも可能である。
【0032】
画像形成装置本体1aの下部側には、複数の給紙トレイ(1−3)153(図では3段)が配置され、さらに画像形成装置本体1aに付設するようにして同じく給紙トレイとなる大容量給紙トレイ154が配置されている。画像形成装置本体1a内には、給紙トレイから給紙される用紙を搬送する搬送路、第二給紙ローラー155などが設けられており、該搬送路途中に、LD部151a、感光体151b、帯電器151c、現像器151d、転写部151e、定着器151fなどで構成される画像形成部151が設けられている。
上記画像形成部151、給紙トレイ(1−3)153、大容量給紙トレイ154、搬送路、第二給紙ローラー155などによって、本発明のプリンター部150が構成されている。
【0033】
帯電器151c、現像器151d、転写部151eは、感光体151bの周囲に配置されている。帯電器151cは、画像書込み前に感光体151bの表面を一様に帯電する。LD部151aは、表面が一様に帯電された感光体151bに半導体レーザを照射することにより感光体151bに静電潜像を形成する。現像器151dは、LD部151aによって感光体151bに形成された静電潜像をトナー部材によって現像する。この現像処理によって感光体151bにトナー画像が形成される。転写部151eは、給紙トレイ(1−3)153や大容量給紙トレイ154から搬送されてきた用紙に感光体151bのトナー画像を転写する。トナー画像が転写された用紙は、感光体151bから分離されて定着器151fに搬送される。感光体151bに残留したトナー部材は、クリーニング部によって除去される。
【0034】
定着器151fは、搬送された用紙を加熱することにより用紙の表面側に転写されたトナー画像を定着する。定着処理が施された用紙は、片面印刷の場合には画像形成装置本体1aの側方に位置する後処理装置(FNS)170にそのまま搬送される。後処理装置(FNS)170は、本発明の後処理部に相当する。後処理装置(FNS)170では、中折り後処理などが行われる。一方、両面印刷の場合には、定着後の用紙がスイッチバックされて当該用紙の裏面側に画像形成部151で所定の画像が転写される。そして、両面に画像が形成された用紙は定着後に後処理装置(FNS)170に搬送される。
なお、この実施形態では、後処理装置(FNS)170を備える画像形成装置1について説明をしているが、本発明としては後処理装置(FNS)を備えない画像形成装置であってもよい。画像形成制御部110は、画像形成装置1全体の制御を行うものであり、後述するCPU等によって構成される。ハードディスク(HDD)部123は、各種データが格納される。
【0035】
図2は、デジタル複合機(コピア、プリンター、スキャナー)である画像形成装置1の回路ブロックと外部機器(端末PC)2との接続を示しており、画像形成システムの全体ブロック図である。その内容を以下に詳細に説明する。
画像形成装置1は、制御ブロック部100とスキャナー部130と操作部140とプリンター部150とを有するデジタルコピア本体と、LAN3を通して端末などの外部機器(端末PC)2から入力される画像データを処理し、またはスキャナー部130で得た画像データを、LAN3を通して外部機器(端末PC)2に転送可能にするプリントコントローラー160とを備えている。
【0036】
制御ブロック部110には前記プリントコントローラー160に接続されたPCIバスを有しており、該PCIバスにDRAM制御IC115が接続されている。DRAM制御IC115には、圧縮メモリー121と伸長メモリー122とからなる画像メモリー120が接続されている。圧縮メモリー121は、圧縮画像データを格納するためのメモリーであり、伸長メモリー122は、画像形成前にプリント対象の非圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリーである。
【0037】
また、PCIバスにはハードディスク(HDD)部123が接続されており、該ハードディスク(HDD)部123には、スキャナー部130で取得した画像データーやプリントコントローラー160に接続される外部機器(端末PC)2などにより生成された画像データー等を保存する。
上記プリントコントローラー160で取得される画像データーやハードディスク(HDD)部123に格納された画像データーは、プリント動作に伴ってPCIバスを通してDRAM制御IC115へと送信される。
【0038】
また、制御ブロック部100には、画像制御CPU111を備えており、該画像制御CPU111に前記DRAM制御IC115が接続されている。
また、画像制御CPU111には、ROMなどにより構成されるプログラムメモリー112とRAMで構成されるシステムメモリー113、フラッシュメモリーなどにより構成される不揮発メモリー114が接続されている。該不揮発メモリー114には、画像形成装置1の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、ユーザ設定値、出力設定の初期データ、中折り後処理におけるページ間隔シフト設定などが格納されており、プログラムメモリー112には、上記画像制御CPU111を動作させるための本発明のプログラム等が格納されている。システムメモリー113は、画像制御CPU111が動作する際に、データーを一時格納したり、ワークエリアとして用いられる。
【0039】
画像制御CPU111は、前記プログラムメモリー112、システムメモリー113のデーターや不揮発メモリー114の不揮発データーを読み取り可能であり、また、所望のデーターをシステムメモリー113や不揮発メモリー114に書き込むことが可能である。IO部116は、画像形成装置1内の各部との間で情報の授受を行うインターフェースとして動作する。
画像制御CPU111は、上記機械設定情報や印刷設定情報、ページ間隔シフト設定などに従って画像形成装置1の各部を動作制御する。
画像制御CPU111は、上記プログラムメモリー112、システムメモリー113、不揮発メモリー114、IO部116などとともに本発明の画像形成制御部110を構成する。画像形成制御部110は、ハードディスク(HDD)部123や圧縮メモリー121に格納された画像データーおよびシステムメモリー113に格納されたジョブに関するデータに基づいてJOBの作成、編集、予約、実行、削除等の管理制御を行う。
【0040】
スキャナー部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナー部130全体の制御を行うスキャナー制御部132とを備えている。スキャナー制御部132は、前記画像制御CPU111とシリアル通信可能に接続されている。また、前記CCD131は、該CCD131で読み取った画像データーを処理する読み取り処理部117に接続され、該読み取り処理部117は前記したDRAM制御IC115に制御可能に接続されている。
また、スキャナー部130での複数枚の原稿の読み取りを行うために、流し込みtype自動原稿給送装置135を有しており、該流し込みtype自動原稿給送装置135は、該装置全体の制御を行うADF制御部136を備えている。ADF制御部136は、前記画像制御CPU111とシリアル通信可能に接続されている。
【0041】
操作部140は、表示部と入力部とを兼ね、タッチパネルで構成されるLCD141と、操作部全体を制御する操作部制御部142とを備えており、操作部制御部142は画像制御CPU111にシリアル通信可能に接続されている。
操作部140では、画像制御CPU111の制御を受けて、LCD141によって、画像形成装置1における出力条件設定や動作制御条件などの機械設定入力、各給紙トレイの用紙情報(サイズ、紙種)の設定入力や、設定内容の表示、警告などの所望の情報等の表示などが可能になっている。また、中折り後処理における面付けの設定、JOB全体のページ間隔シフトの設定、ページ単位でのページ間隔シフトの設定、任意の一枚のプルーフ出力の指示操作などが可能になっている。また、中折り後処理における各ページの印刷イメージとページ単位でのページ間隔シフトの設定とを関連付けた表示が可能になっている。
【0042】
前記DRAM制御IC115には、画像データを圧縮・伸長する圧縮・伸長IC124が接続されている。書き込み処理部125は、プリンター部150のLD151aなどを備える画像形成部151に接続され、LD151aの動作に用いられる書き込みデータの処理を行う。
プリンター部150は、上記画像形成部151の他、給紙トレイ(1−3)153、大容量給紙トレイ154で構成される給紙部、搬送路や第二給紙コントローラ−155を備える搬送部などにより構成される。
また、プリンター部150は、プリンター部150の全体(給紙、画像形成、排紙、後処理など)を制御するプリンター制御部152を備えており、プリンター制御部152は前記した画像制御CPU111に接続されている。プリンター制御部152は画像制御CPU111の制御指令に従って動作してプリンター部150を制御する。プリンター制御部152には、後処理装置(FNS)170全体を制御するFNS制御部171が接続されており、プリンター制御部152を介して後処理装置(FNS)170の制御がなされる。
【0043】
また、上記のように前記DRAM制御IC115が接続されたPCIバスには、前記プリントコントローラー160のDRAM制御IC161が接続されている。前記プリントコントローラー160は、画像形成装置1をネットワークプリンターやネットワークスキャナーとして使用する場合に、LAN3に接続される外部機器(端末PC)2などから画像データー等を画像形成装置1で受信したり、スキャナー部130で取得した画像データーをLAN3に接続される外部機器(端末PC)2などに送信したりするものである。
【0044】
プリントコントローラー160では、DRAM制御IC161に、DRAMなどで構成される画像メモリ162が接続されている。また、プリントコントローラー160では、共通バスに前記DRAM制御IC161と、プリントコントローラー160全体の制御を行うコントローラー制御CPU163、LANインターフェース165が接続されている。LANインターフェース165は、LAN3に接続されている。
【0045】
次に、上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置1において画像データーを蓄積する手順について説明する。
第1に画像形成装置1において、スキャナー部130で画像を読み取り画像データーを生成する場合について説明する。スキャナー部130において原稿からCCD131により画像を光学的に読み取る。この際には、画像制御CPU111から指令を受けるスキャナー制御部132によってCCD131の動作制御を行う。原稿の読み取りは、流し込みtype自動原稿給送装置(ADF)135によって原稿を給送しつつ行ってもよく、また、プラテンガラス137上に原稿を置いて行ってもよい。
【0046】
画像制御CPU111はプログラムによって動作し、操作部140による操作に基づいてスキャナー部130への指令を発行する。CCD131で読み取られた画像は、読み取り処理部117でデータ処理がなされ、データ処理された画像データは、DRAM制御IC115を介して圧縮・伸長IC124に送られて所定の方法によって圧縮される。圧縮されたデーターは、DRAM制御IC115を介して圧縮メモリー121に格納される。また、ハードディスク(HDD)部123に格納する場合は、圧縮メモリー121に一旦格納したデーターをDRAM制御IC115を介してハードディスク(HDD)部123に送る。
【0047】
この他に画像データーは、LAN3を介して画像形成装置1に入力される。上記画像データーとしては、例えば外部機器2などのアプリケーションプログラム等により生成されたものや他の画像形成装置1により生成されたものが挙げられる。該データーは、LAN3、LANインターフェース165を介してプリントコントローラー160で受信され、DRAM制御IC161によって画像メモリー162に一旦格納される。上記画像メモリー162に格納されたデーターは、PCIバスを介してDRAM制御IC115に転送され、伸長メモリー122に一旦格納される。伸長メモリー122に格納されたデーターは、DRAM制御IC115を介して圧縮・伸長IC124に送られて圧縮処理され、DRAM制御IC115を介して圧縮メモリー121に格納される。ハードディスク(HDD)部123に格納する場合は、圧縮メモリー121に一旦格納したデーターをDRAM制御IC115を介してハードディスク(HDD)部123に送る。
【0048】
上記画像データーの蓄積に際しては、画像データーの蓄積前または蓄積後に出力設定がなされる。該出力設定は、前記操作部140に操作入力が可能な設定画面を表示して、操作者による操作入力によって行うことができる。また、初期設定において出力設定項目が選択されており、操作者による設定入力がなされない場合にも該初期設定によって出力設定がなされる。
出力設定の1つとして中折り後処理の設定が可能である。中折り後処理として小冊子または無線綴じが選択されると、これらに応じて画面の面付けが行われる。面付け処理が行われた画像データーは、画像リスト化されて画像メモリー120に格納される。
【0049】
画像形成装置1で画像出力を行う場合、すなわち複写機やプリンタとして使用する場合、圧縮メモリー121に格納された画像データーをDRAM制御IC115を介して圧縮・伸長IC124に送出してデータを伸長し、伸長したデータを書込み処理部125に送出し、帯電部151cで帯電した感光体151bへLD151aによって書き込みを行う。なお、ハードディスク(HDD)部123に格納された画像データーを用いる場合は、ハードディスク(HDD)部123に格納された画像データーをDRAM制御IC115を介して一端圧縮メモリー121に格納し、圧縮メモリー121に格納された画像データーをDRAM制御IC115を介して圧縮・伸長IC124に送出してデータを伸長し、伸長したデータを上記と同様に書込み処理部125に送出する。
【0050】
プリンター部150では、画像制御CPU113の指令を受けたプリンター制御部152によって各部の制御が行われる。画像形成部151では感光体151bに書き込まれた潜像が現像部151dでトナー像として現像され、該トナー像が転写部151eで搬送路によって供給される用紙に転写され、定着装置151fで定着がなされる。画像形成がなされた用紙は搬送路を経て後処理装置(FNS)170へと搬送されるか、反転され裏面への画像を転写した後、後処理装置(FNS)170へと搬送される。
感光体151bでは、トナー像が用紙転写された後、クリーニング部によって残留トナーが除去される。
【0051】
図3は、画像リストのイメージを示す図である。
ページノードのフォーマットでは、図3(a)に示すように、原稿ページ番号、ページ間隔シフト量(centerMargin)、見開き相手アドレス(pairAddress)、見開き先頭属性(topProperty)、画像アドレス…、次ノードアドレス、前ノードアドレスの項目が設定されている。
各ページのノードは、図3(b)(c)に示すように、画像メモリー120やハードディスク(HDD)部123の所定のアドレス(A、B、C、D、E…Z)に格納される。
画像リストでは、上記のようにページ毎にページ間隔シフト量が記録されており、さらに見開きの相手アドレス、見開きの先頭属性が記録される。この図の例では、ページ間隔シフトは各ページで同一のシフト量が設定されている。見開き先頭属性は、見開きの先頭に位置するページでON、見開きの先頭に位置しないページでOFFに設定されている。
【0052】
次に、中折り後処理における小冊子での面付けとページ間隔シフトのイメージを図4に基づいて説明する。
この例では、原稿8枚の画像が、図4に示されたページ番号順で面付けされる。各ページでは、ページ間隔シフトがONにされて、所定のページ間隔シフト量(centerMargin;ページ間隔)が設定されている。
【0053】
図5は、中折り後処理における無線綴じでの面付けとページ間隔シフトのイメージを示すものである。
図5に示されたページ番号順で画像が面付けされ、各ページでは、ページ間隔シフトがONにされて、所定のページ間隔シフト量(centerMargin;ページ間隔)が設定されている。
【0054】
図6は、原稿8枚の画像を中折り処理によって、小冊子または無線綴じを行う際の面付けを説明する図である。図6(a)に示す原稿の画像は、画像リストに示すように、小冊子と無線綴じとで画像の出力順が異なっている。この例では、原稿画像の第2、第3頁のページ間隔シフトをOFFにして、画像に連続性を持たせるようにする。
小冊子では、図6(b)に示すように、上記原稿画像の連続性を確保するため、出力順3番目と6番目の画像が表示されるページでページ間隔シフトがOFFに設定される。これにより小冊子とした際に、第2、第3頁の原稿画像が見開きページで連続して表示される。その他のページはページ間隔シフトがONに設定されている。
無線綴じでは、図6(c)に示すように、出力順3番目と4番目の画像が表示されるページでページ間隔シフトがOFFに設定される。これにより無線綴じした際に、第2、第3頁の原稿画像が見開きページで連続して表示される。その他のページはページ間隔シフトがONに設定されている。
【0055】
次に、原稿8枚の画像を中折り処理によって、小冊子または無線綴じを行う際の面付けを行う際に、原稿画像の第3、第4頁のページ間隔シフトをOFFにして、画像に連続性を持たせる例を図7に基づいて説明する。
この例では、連続性を持たせたい画像が、図7(a)に示すように、中折り処理で面付けした際に、見開き関係にならない順序で位置している。このため、第3頁の原稿画像の前に白紙を追加する。この結果、連続性を持たせたい原稿画像は第4頁、第5頁に位置することになる。また、白紙の追加に伴って中折り処理の枚数に対し画像数に不足が生じるため、最後に3枚分の白紙を追加している。
上記原稿画像リストを小冊子または無線綴じに応じて面付けを行うと、図7(b)の画像リストに示すような出力順になる。
【0056】
上記出力順で出力をすると、小冊子では、図7(c)に示すように連続性を持たせたい画像が出力順で7番目と10番目に割り当てられ、冊子状にした際に、第4頁、第5頁の見開きページで連続した画像となる。
また、無線綴じでは、図7(c)に示すように連続性を持たせたい画像が出力順で1番目と6番目に割り当てられ、冊子状にした際に、第4頁、第5頁の見開きページで連続した画像となる。
【0057】
次に、任意のページでページ間隔シフトをONにする手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。以下で説明する手順は、いずれも画像形成制御部110によって制御、実行される。
先ず、任意の1ページを取得する(ステップs1)。ページ取得は、例えば操作部140を通してユーザーにより設定することができる。
任意のページPを取得すると、ページPのページ間隔シフトをONにするか否かの判定を行う(ステップs2)。
ページ間隔シフトをONにする場合(ステップs2、Yes)、ページPのページ間隔シフトをONにする(ステップs3)。一方、 ページ間隔シフトをOFFにする場合(ステップs2、No)、ページPのページ間隔シフトをOFFにする(ステップs4)。
上記のようにページPのページ間隔シフトは、ページ単位で設定が可能であり、例えば操作部140を通して操作者によって操作されることでページ単位でページ間隔シフトのON/OFFの設定を行うことができる。
【0058】
次に、JOB全体でのページ間隔シフトの設定がなされている場合、任意のページで異なる設定を行う際の手順を説明する。
【0059】
図9は、JOB全体でページ間隔シフトがONに設定されている場合の手順を説明するフローチャートである。
JOB全体のページ間隔シフトがONに設定される(ステップs10)。JOB全体のページ間隔シフトの設定は、操作部140を通して操作者がONに設定するものであってもよく、また、初期設定でJOB全体のページ間隔シフトがONに設定されているものであってもよい。
次いで、ページ間隔シフトをOFFにするページがあるか否かの判定がなされる(ステップs11)。ページ単位でのページ間隔シフトのOFF設定は、例えば操作部140を通して操作者がページを指定した上で行うことができる。
ページ間隔シフトOFFのページがない場合(ステップs11、No)、処理を終了する。一方、ページ間隔シフトOFFのページがある場合(ステップs11、Yes)、ページ間隔シフトをOFFとしたページPのアドレスを取得する(ステップs12)。取得したアドレスにしたがって、当該ページにおけるページ間隔シフト(centerMargin)をOFFに設定し、画像メモリー等に記録する(ステップs13)。さらに、ステップs11に戻ってページ間隔シフトをOFFにするページがあるか否かの判定を行う(ステップs11へ)。
【0060】
図10は、JOB全体でページ間隔シフトがOFFに設定されている場合の手順を説明するフローチャートである。
JOB全体のページ間隔シフトがOFFに設定される(ステップs20)。JOB全体のページ間隔シフトの設定は、操作部140を通して操作者がOFFに設定するものであってもよく、また、初期設定でJOB全体のページ間隔シフトがOFFに設定されているものであってもよい。
次いで、ページ間隔シフトをONにするページがあるか否かの判定がなされる(ステップs21)。ページ単位でのページ間隔シフトのON設定は、例えば操作部140を通して操作者がページを指定した上で行うことができる。
ページ間隔シフトONのページがない場合(ステップs21、No)、処理を終了する。一方、ページ間隔シフトONのページがある場合(ステップs21、Yes)、ページ間隔シフトをONとしたページPのアドレスを取得する(ステップs22)。取得したアドレスにしたがって、当該ページPにおけるページ間隔シフト(centerMargin)をONに設定し、画像メモリー等に記録する(ステップs23)。さらに、ステップs21に戻ってページ間隔シフトをONにするページがあるか否かの判定を行う。
【0061】
次に、ページ間隔シフトをページ単位でOFFに設定した際に、見開きの関係にあるページに同様のページ間隔シフトを設定する手順について図11のフローチャートに基づいて説明する。
この手順では、JOB全体でページ間隔シフトがONに設定されている。
JOB全体のページ間隔シフトがONに設定される(ステップs30)。JOB全体のページ間隔シフトの設定は、操作部140を通して操作者がONに設定するものであってもよく、また、初期設定でJOB全体のページ間隔シフトがONに設定されているものであってもよい。
次いで、ページ間隔シフトをOFFにするページがあるか否かの判定がなされる(ステップs31)。ページ単位でのページ間隔シフトのOFFの設定は、例えば操作部140を通して操作者がページを指定した上で行うことができる。
【0062】
ページ間隔シフトOFFのページがない場合(ステップs31、No)、処理を終了する。
一方、ページ間隔シフトOFFのページがある場合(ステップs31、Yes)、ページ間隔シフトをOFFとしたページPのアドレスを取得する(ステップs32)。取得したアドレスにしたがって、当該ページPにおけるページ間隔シフト(centerMargin)をOFFに設定し、画像メモリー等に記録する(ステップs33)。
【0063】
次いで、見開きページにおける先頭ページアドレスをP2に記録し(ステップs34)、ページPの見開き相手アドレス(pairAddress)がP2に一致するか否かの判定を行う(ステップs35)。
見開き相手アドレスがP2のアドレスに一致する場合(ステップs35、Yes)、ページPのページ間隔シフトの設定と同様に、先頭ページアドレスにあるページP2のページ間隔シフトをOFFに設定する(ステップs36)。その後、ステップs31に戻ってページ間隔シフトをOFFにするページがあるか否かの判定を行う。
一方、見開き相手アドレスがP2に一致しない場合(ステップs35、No)、P2に2を加算してP2を更新し(ステップs37)、P2がNULL、すなわち見開き属性がNULLであるか否かの判定を行う(ステップs38)。P2がNULLであれば(ステップs38、Yes)、処理を終了し、P2がNULLでなければ(ステップs38、No)、ステップs35に戻り、ページPの見開き相手アドレス(pairAddress)がP2に一致するか否かを判定する。
上記手順により、ページ間隔シフトをOFFに設定したページと見開き関係にあるページで同様にページ間隔シフトをOFFにすることができる。
【0064】
なお、上記手順では、JOB全体のページ間隔シフトがONに設定され、任意のページでページ間隔シフトがOFFに設定されている場合について説明したが、JOBのページ間隔シフトがOFFに設定され、任意のページでページ間隔シフトがONに設定されている場合にも、同様に、任意のページで設定されたページ間隔シフトのON設定を見開き関係にあるページに同様に設定することができる。
【0065】
次に、ページ間隔シフトが設定されたページが見開き先頭ページでない場合、白紙を前に挿入して、次のページでページ間隔シフトを同じに設定する手順を図12のフローチャートに基づいて説明する。
この手順では、JOB全体でページ間隔シフトがONに設定されている。
JOB全体のページ間隔シフトがONに設定される(ステップs40)。JOB全体のページ間隔シフトの設定は、操作部140を通して操作者がONに設定するものであってもよく、また、初期設定でJOB全体のページ間隔シフトがONに設定されているものであってもよい。
【0066】
次いで、ページ間隔シフトをOFFにするページがあるか否かの判定がなされる(ステップs41)。ページ単位でのページ間隔シフトのOFFの設定は、例えば操作部140を通して操作者がページを指定した上で行うことができる。
ページ間隔シフトOFFのページがない場合(ステップs41、No)、処理を終了する。
一方、ページ間隔シフトOFFのページがある場合(ステップs41、Yes)、ページ間隔シフトをOFFとしたページPのアドレスを取得する(ステップs42)。取得したアドレスにしたがって、当該ページPにおけるページ間隔シフト(centerMargin)をOFFに設定し、画像メモリー等に記録する(ステップs43)。
【0067】
次いで、ページPの見開き先頭属性がOFFであるか否かの判定を行う(ステップs44)。当該ページPが見開き先頭ページにある場合、見開き先頭属性はONとなり、見開き先頭ページにない場合、見開き先頭属性はOFFとなる。見開き関係となるページがない場合、見開き先頭属性はNULLとなる。
【0068】
ページPの見開き先頭属性がOFFでない場合(ステップs44、No)、すなわちページPが見開き先頭ページにある場合は、P2にページPの次のページを設定する(ステップs53)。次いで、ページP2のページ間隔シフト(centerMargin)をページPと同様にOFFに設定し(ステップs54)、処理を終了する。これにより見開き関係にあるページのページ間隔シフトが共通化される。
【0069】
ページPの見開き先頭属性がOFFである場合(ステップs44、Yes)、すなわちページPが見開き先頭ページにない場合、ページPの前ページP0に白紙ノードを挿入して、ページP0の見開き先頭属性をOFFにし、ページP0の見開き相手アドレスにページP0の前ページのノードアドレスを記録する(ステップs45)。
【0070】
次いでページPの見開き先頭属性をONにし(ステップs46)、P2にページPの次のページを設定する(ステップs47)。さらに、P2をページPの見開き相手アドレスに設定し(ステップs48)、ページP2のページ間隔シフト(centerMargin)をOFFにし(ステップs49)、見開き先頭属性をOFFにする(ステップs50)。
さらにページP2の見開き相手アドレスにPを設定し(ステップs51)、ページがずれるページP2以降で見開き先頭属性および見開き相手アドレスを更新する(ステップs52)。その後、ステップs41に戻って、ページ間隔シフトをOFFにするページがさらにあるか否かの判定を行う。
上記手順により、ページ単位でページ間隔シフトが設定され、かつ見開きの先頭ページにないページを次の見開きの先頭ページに移動させ、見開き関係にある次のページとの間でページ間隔シフトの設定を共通化できる。
【0071】
次に、ページ単位でページ間隔シフトのシフト量を設定する手順を図13のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ページ間隔シフトのシフト量(ページ間隔)を更新するページがあるか否かの判定を行う(ステップs60)。
ページ間隔シフトのシフト量を更新する場合(ステップs60、Yes)、更新するページをページPとする(ステップs61)。ページPの選択は、例えば、操作者が操作部140を通して設定することができる。
次いでページPに対するページ間隔シフトのシフト量を設定する(ステップs62)。ページ単位でのページ間隔シフトのシフト量は、例えば、操作者が操作部140を通して設定することができる。ページ単位でのページ間隔シフトのシフト量の設定後、ステップs60に移行して、さらに、ページ間隔を更新するページがあるか否かの判定を行う。
一方、 ページ間隔シフトのシフト量を更新するページがない場合(ステップs60、No)、処理を終了する。
【0072】
次に、ページ間隔シフトのシフト量をページ単位で設定した際に、見開きの関係にあるページに同様のページ間隔シフトを設定する手順について図14のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ページ間隔シフトのシフト量(ページ間隔)を更新するページがあるか否かの判定がなされる(ステップs70)。ページ単位でのページ間隔シフトのシフト量の更新は、例えば操作部140を通して操作者がページを指定した上で行うことができる。
ページ間隔シフトのシフト量更新のページがない場合(ステップs70、No)、処理を終了する。
一方、ページ間隔シフトのシフト量の更新がある場合(ステップs70、Yes)、ページ間隔シフトのシフト量を更新するページPのアドレスを取得する(ステップs71)。
取得したアドレスにしたがって、当該ページPにおけるページ間隔シフト(centerMargin)に所定のシフト量を設定し、画像メモリー等に記録する(ステップs72)。
【0073】
次いで、見開きページにおける先頭ページアドレスをP2に記録し(ステップs73)、ページPの見開き相手アドレス(pairAddress)がP2に一致するか否かの判定を行う(ステップs74)。
見開き相手アドレスが先頭ページアドレスに一致する場合(ステップs74、Yes)、ページP2のページ間隔シフトのシフト量をページPのページ間隔シフトのシフト量と同じに設定する(ステップs75)。その後、ステップs70に戻ってページ間隔シフトのシフト量を更新するページがさらにあるか否かの判定を行う。
【0074】
一方、見開き相手アドレスがP2に一致しない場合(ステップs74、No)、P2に2を加算してP2を更新し(ステップs76)、p2がNULL、すなわち見開き属性がNULLであるか否かの判定を行う(ステップs77)。P2がNULLであれば(ステップs77、Yes)、処理を終了し、P2がNULLでなければ(ステップs77、No)、ステップs74に移行し、ページPの見開き相手アドレス(pairAddress)がP2に一致するか否かを判定する。
上記手順により、ページ間隔シフトのシフト量を設定したページと見開き関係にあるページで同様にページ間隔シフトのシフト量を設定することができる。
【0075】
次に、ページ単位でページ間隔シフトのシフト量が設定されたページが見開き先頭ページでない場合、白紙を前のページに挿入して、次のページでページ間隔シフトのシフト量を同じに設定する手順を図15のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ページ間隔シフトのシフト量(ページ間隔)を更新するページがあるか否かの判定がなされる(ステップs80)。ページ単位でのページ間隔シフトのシフト量の更新は、例えば操作部140を通して操作者がページを指定した上で行うことができる。
ページ間隔シフトのシフト量更新のページがない場合(ステップs80、No)、処理を終了する。
一方、ページ間隔シフトのシフト量の更新がある場合(ステップs80、Yes)、ページ間隔シフトのシフト量を更新するページPのアドレスを取得する(ステップs81)。
取得したアドレスにしたがって、当該ページPにおけるページ間隔シフト(centerMargin)に所定のシフト量を設定し、画像メモリー等に記録する(ステップs82)。
【0076】
次いで、ページPの見開き先頭属性がOFFであるか否かの判定を行う(ステップs83)。
ページPの見開き先頭属性がOFFでない場合(ステップs83、No)、すなわちページPが見開き先頭ページにある場合は、P2にページPの次のページを設定する(ステップs92)。次いで、ページP2のページ間隔シフトのシフト量(centerMargin)をページPと同じシフト量に設定し(ステップs93)、その後、ステップs80に戻って、ページ間隔を更新するページがさらにあるか否かの判定を行う。
一方、ページPの見開き先頭属性がOFFである場合(ステップs83、Yes)、すなわちページPが見開き先頭ページにない場合、ページPの前ページP0に白紙ノードを挿入して、ページP0の見開き先頭属性をOFFにし、ページP0の見開き相手アドレスにページP0の前ページのノードアドレスを記録する(ステップs84)。
【0077】
次いでページPの見開き先頭属性をONにし(ステップs85)、P2にページPの次のページを設定する(ステップs86)。さらに、P2をページPの見開き相手アドレスに設定し(ステップs87)、ページP2のページ間隔シフトのシフト量(centerMargin)をページPと同じシフト量に設定し(ステップs88)、ページP2の見開き先頭属性をOFFにする(ステップs89)。さらにページP2の見開き相手アドレスにPを設定し(ステップs90)、ページがずれるページP2以降で見開き先頭属性および見開き相手アドレスを更新する(ステップs91)。その後、ステップs80に戻って、ページ間隔を更新するページがさらにあるか否かの判定を行う。
【0078】
次に、ページ単位でページ間隔シフトが設定されたJOBのプルーフ出力の手順について図16のフローチャートに基づいて説明する。
まず、プルーフ出力をしたいページを取得する(ステップs100)。該ページは、例えば、操作者が操作部140を通して決定することができる。
次いで、上記ページの取得にしたがって、ページPが印字される用紙を出力するためのページリスト(用紙1枚分)がPlistとして設定される(ステップs101)。
次いで、見開きページの先頭ページアドレスがP2に記録され(ステップs102)、P2がページPの見開き相手アドレスに一致するか否かの判定がなされる(ステップs103)。
【0079】
ページPの見開き相手アドレスにP2が一致しない場合(ステップs103、No)、P2に2を加算してP2を更新し(ステップs106)、P2がNULL、すなわち見開き属性がNULLであるか否かの判定を行う(ステップs107)。P2がNULLであれば(ステップs107、Yes)、ステップs108に移行してPlistに従ってプリント出力(用紙1枚)を実行する。P2がNULLでなければ(ステップs107、No)、ステップs103に戻って、ページPの見開き相手アドレス(pairAddress)がP2に一致するか否かを判定する。
【0080】
P2がページPの見開き相手アドレスに一致する場合(ステップs103、Yes)、P2がPlistに存在しないか否かの判定がなされる(ステップs104)、P2がPlistに存在しない場合(ステップs104、Yes)、P2が印字される用紙を出力するためのページリストを作成し、Plist2に設定する(ステップs105)。一方、P2がPlistに存在する場合(ステップs104、No)、ステップs108に移行してPlistに記録されている用紙1枚をプリント出力する。
【0081】
Plistにしたがってプリント出力した(ステップs108)後、Plist2がNULLでないか否かの判定がなされる(ステップs109)。Plist2がNULLでない場合(ステップs109、YES)、Plist2にしたがって用紙1枚のプリント出力がなされ(ステップs110)、処理を終了する。Plist2がNULLである場合(ステップs109、No)、処理を終了する。
上記手順によれば、プルーフ出力に際し、見開き関係にあるページを同時に出力して印刷体裁を確認することができる。
【0082】
次に、図17は、操作部140に表示された中折り処理におけるページ間隔シフト設定画面1400を示すものである。ページ間隔シフト設定画面1400では、綴じしろ範囲設定画面1401が表示可能になっており、綴じしろ範囲設定画面1401には、ページ間隔釦1402が押釦可能に表示され、ページ間隔シフト量(ページ間隔)を数値入力するテンキー1403が押釦可能に表示されている。ページ間隔釦1402を押釦してテンキー1403で数値入力することでJOB単位でのページ間隔シフトのシフト量を設定できる。綴じしろ範囲設定画面1401には、印刷イメージ部1404が設けられており、ページ間隔シフトの設定シフト量に応じた印刷イメージと用紙間隔とが表示可能になっている。ページ間隔が変更されると、これに伴って印刷イメージと用紙間隔の表示が更新される。
【0083】
また、ページ間隔シフト設定画面1400には、OK釦1405、キャンセル釦1406、機能OFF釦1407が押釦可能に表示されている。OK釦1405を押釦すると、設定されたページ間隔シフトが確定する。また、キャンセル釦1406を押釦すると、OK釦1405で確定するまえの入力値がクリアされる。また、機能OFF釦1407を押釦すると、ページ間隔シフトの機能がJOB全体でOFFに設定される。
また、ページ間隔シフト設定画面1400には、ページ単位設定釦1408が押釦可能に表示されている。ページ単位設定釦1408が押釦されると、図18に示すページ単位設定画面1410に遷移し、ページ単位でのページ間隔シフトの設定が可能になる。
【0084】
ページ単位設定画面1410では、画像イメージを含む原稿画像リスト1411が、表示可能になっており、さらに各ページの画像イメージに関連付けてページ間隔シフト(ページ間隔)のシフト量がページ間隔表示部1412に表示されている。
また、ページ単位設定画面1410には、テンキー1413が押釦可能に表示されている。テンキー1413によって各ページのページ間隔を設定することができる。具体的には、原稿画像リスト1411の該当画像またはページ間隔表示部1412の該当欄を選択した後、テンキー1413で数値入力することで選択された任意のページについてページ間隔シフトのシフト量を設定することができる。
図では、原稿画像の第2頁および第3頁のページ間隔シフト量(ページ間隔)が0mmに設定され、その他のページ間隔シフト量(ページ間隔)が20mmに設定されている。この設定では、ページ単位でページ間隔シフトのシフト量が設定されているものであるが、ページ単位でページ間隔シフトのON/OFFが設定されているともいえる。
【0085】
また、ページ単位設定画面1410には、OK釦1414とキャンセル釦1415とが押釦可能に表示されており、OK釦1414を押釦することで、ページ単位でのページ間隔シフトの設定が確定する。また、キャンセル釦1415を押釦すると、入力途中のページ間隔シフトの設定が解除される。
上記画面では、ページ間隔シフトを含む印刷体裁が直感的に把握することができ、操作者によるページ単位でのページ間隔シフトの設定を容易に行うことができる。
【0086】
なお、上記実施形態では、画像形成装置に画像形成制御部を備え、画像形成装置で中折り後処理(例えば小冊子、無線綴じ)の面付け制御、JOB単位でのページ間隔シフトの制御、ページ単位でのページ間隔シフトの制御、見開き相手ページのページ間隔シフト制御、見開き合わせのための白紙挿入制御、任意1枚のプルーフ制御などを行うことが可能になっている。しかし、本発明では、画像形成装置外に画像形成制御部を備えるものであってもよい。例えば画像形成装置1にLAN3で接続された外部機器(端末PC)2などで上記制御を行うことも可能である。
【0087】
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は、上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは当然に適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 画像形成装置
2 外部機器
110 画像形成制御部
111 画像制御CPU
113 システムメモリー
130 スキャナー部
140 操作部
150 プリンター部
160 プリントコントローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データに基づくJOBを管理して画像形成を制御する画像形成制御部において、
中折り後処理のために面付けされる中折りJOBでページ間隔シフトを行う機能を有し、かつページ単位に前記ページ間隔シフトの設定を行うことが可能であることを特徴とする画像形成制御部。
【請求項2】
ページ単位に前記ページ間隔シフトのON/OFFの設定を切り替えることが可能であることを特徴とする請求項1記載の画像形成制御部。
【請求項3】
ページ単位に前記ページ間隔シフトのシフト量の設定が可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成制御部。
【請求項4】
前記ページ間隔シフトが設定されたページ(n)と見開き関係にあるページ(n−1またはn+1)に対し、前記ページ(n)と同じページ間隔シフトの設定を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成制御部。
【請求項5】
前記ページ間隔シフトを設定したページ(n)が見開き先頭ページでない場合、前記ページ(n)の前のページ(n−1)に白紙を挿入し、前記ページ(n)の後のページ(n+1)に対し前記ページ(n)と同じページ間隔シフトの設定を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成制御部。
【請求項6】
任意のページが印字される用紙をプルーフ出力する場合、そのページと見開き関係にある他方のページを同時に出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成制御部。
【請求項7】
ページ間隔シフトがONに設定された中折りJOBで、前記中折りJOB中の任意の複数ページのページ間隔シフトをOFFに設定することが可能であることを特徴とする請求項2記載の画像形成制御部。
【請求項8】
ページ間隔シフトがOFFに設定された中折りJOBで、前記中折りJOB中の任意の複数ページのページ間隔シフトをONに設定することが可能であることを特徴とする請求項2記載の画像形成制御部。
【請求項9】
操作部の入力を受けて、ページ単位に前記ページ間隔シフトの設定を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成制御部。
【請求項10】
JOBに従って画像形成を行う画像形成部と、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
操作入力を受ける操作部を備え、
前記画像形成制御部は、前記操作部を通してページ単位での前記ページ間隔シフトの設定入力を可能にすることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
【請求項12】
所定ページの印刷イメージと当該ページの前記ページ間隔シフトの設定内容とを関連付けて表示可能な表示部を備えることを特徴とする請求項10または11記載の画像形成装置。
【請求項13】
中折り後処理が可能な後処理部を備えることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−52628(P2013−52628A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193342(P2011−193342)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】