画像形成装置、その制御方法及びプログラム
【課題】拡張コピー機能を実行する際に、自装置がプリント出力先となる拡張コピー設定を容易に選択可能に表示する画像形成装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本画像形成装置は、PC、MFP等の複数の外部装置に接続され、外部装置と連携して実行する拡張コピー機能を実行することができる。本画像形成装置は、当該外部装置から拡張コピーの設定情報を取得し、取得した複数のコピー設定の中で、当該拡張コピーにおいて自装置がプリント出力先に設定されているコピー設定を一覧表示する。
【解決手段】本画像形成装置は、PC、MFP等の複数の外部装置に接続され、外部装置と連携して実行する拡張コピー機能を実行することができる。本画像形成装置は、当該外部装置から拡張コピーの設定情報を取得し、取得した複数のコピー設定の中で、当該拡張コピーにおいて自装置がプリント出力先に設定されているコピー設定を一覧表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、その制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置においては、コスト削減や小型化の要望に加えて、高機能であることが求められている。これらの要望に対する対策として、限定されたハードウェア資源の中で最大限の機能やパフォーマンスを提供するために、画像形成装置と外部装置とが連携して情報処理を行う技術が知られている。これは、画像形成装置と外部装置(サーバやPCなど)とが連携して情報処理・画像処理を行い、画像形成装置のハードウェア資源では提供できない拡張的な機能を実現する技術(例えば、拡張コピー機能)である。
【0003】
例えば、特許文献1には、コピー機能を提供するために、画像形成装置とパーソナルコンピュータ(以下、PCと称する。)等の外部装置とを接続し、画像形成装置で得た画像をPCにおいて画像処理する技術が提案されている。このように、特許文献1では、従来のコピー機能では画像形成装置において実行していた画像処理を、PCにおいて実行することにより画像形成装置のハードウェア資源の利用を軽減している。また、特許文献1では、画像形成装置の操作(原稿読取開始や各種設定)もPCにおいて行っている。
【0004】
ところで、画像形成装置においては、拡張コピー機能(擬似コピー機能)が提案されている。これは、画像形成装置のハードウェア資源では実現できない拡張的なコピー機能を、PCなどの外部装置の資源を用いて処理するものである。また、当該機能の操作も画像形成装置の操作部で行うことができる。したがって、外部装置には、画像形成装置の原稿読取機能を制御するスキャンドライバプログラムと、印刷機能を制御するプリントドライバプログラムがインストールされている。画像形成装置は、ユーザのコピースタートの指示を受けると外部装置へその指示を通知し、外部装置は各ドライバプログラムに従って、原稿読取、各種画像処理、印刷を実行させる。原稿読取と印刷は画像形成装置において行うが、各種画像処理は外部装置のハードウェア資源とドライバプログラムによって実行される。このような拡張機能によって、画像形成装置に設けられたメモリの容量が少ない場合であっても、画像形成装置に代わって外部装置のメモリに画像データを蓄積させることで、多ページのレイアウト処理やソート処理が実現可能になる。更には、画像形成装置には必要最低限の画像処理部のみを設け、複雑高度な画像処理・色処理などは外部装置にインストールされた画像処理プログラムによって行うことで、画像形成装置のコストダウンも図りつつ、高性能化が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−186677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、以下に記載する問題がある。上記拡張コピー機能において、PC側において、原稿をスキャンする画像形成装置とは異なる画像形成装置をプリント出力先に設定することが可能となっている。したがって、拡張コピーを開始した画像形成装置とは異なる画像形成装置にスキャンした画像が出力されることになり、ユーザが期待しない画像形成装置にプリント出力される可能性がある。
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、拡張コピー機能を実行する際に、自装置がプリント出力先となる拡張コピー設定を容易に選択可能に表示する画像形成装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、複数の外部装置とネットワークを介して接続され、当該外部装置と連携してコピーを実行する拡張コピーを実行可能な画像形成装置として実現できる。画像形成装置は、複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーの設定情報を取得する取得手段と、取得手段によって取得した複数の設定情報を参照することによって、複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーにおいて画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定する判定手段と、判定手段によって画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の拡張コピーの設定情報を表示部に一覧表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、拡張コピー機能を実行する際に、自装置がプリント出力先となる拡張コピー設定を容易に選択可能に表示する画像形成装置及びその制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の操作パネルの一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るコピー設定を示す図である。
【図4】本実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る複数の外部装置でのコピー設定を示す図である。
【図6】本実施形態に係るコピー設定情報を受信した場合の画像形成装置のフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る画像形成装置が保持するコピー設定テーブルを示す図である。
【図8】本実施形態に係る画像形成装置の拡張コピー動作を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るコピー設定一覧の表示動作を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るコピー設定一覧の表示動作の変形例を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態に係るコピー設定一覧の表示動作の変形例を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るコピー設定一覧表示を示す図である。
【図13】本実施形態に係るコピー設定を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
<画像形成装置の構成>
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である画像形成装置の構成例について説明する。ここでは、画像形成装置の一例としてMFP100を一例に説明する。図1に示すように、MFP100は、印刷部107、読取部109、操作パネル110、回線I/F112、及び、これらの制御を司るコントローラ部101を備える。
【0013】
コントローラ部101は、CPU102、RAM103、ROM104、印刷部I/F106、読取部I/F108、モデム111、USB I/F115、及びネットワークI/F118を備える。各ブロックはシステムバス105によって相互通信可能に接続されている。CPU102は、各種制御プログラムに従って上記各ブロックを総括的に制御する。各種制御プログラムは、ROM104のプログラム領域に記憶された制御プログラムを読み出すことによって実行される。例えば、各種制御プログラムは、ROM104のプログラム領域に記憶された圧縮されたデータをRAM103へ伸張、展開して実行される。また、各種制御プログラムは、不図示のハードディスクドライブ(HDD)に圧縮状態/非圧縮状態で格納されてもよい。
【0014】
ネットワークI/F118は、ネットワーク(LAN)120などを介してホストコンピュータ117(以下では、PCと称する。)との通信処理を行う。なお、PC117は、図4以降で説明するPC401〜403に対応する。また、本実施形態に係るMFP100は、外部装置又は情報処理装置であるPC117と連携して実行する連携ジョブを実行可能である。つまり、本実施形態におけるMFP100は、PC117とネットワークを介して接続されることにより、画像形成システムを構成している。ネットワークI/F118とネットワーク網120とは、LANケーブル119などの通信ケーブルで接続される。モデム111は、回線I/F112を介して公衆回線網114と接続し、不図示の他の画像形成装置やファクシミリ装置、電話機などと通信処理を行う。回線I/F112と公衆回線網114とは、一般的に電話線113などで接続される。
【0015】
印刷部I/F106は、印刷部107(プリンタエンジン)に画像信号を出力するインターフェースである。印刷部107は、画像形成手段として機能し、画像データに従って記録材に画像を形成する。また、読取部I/F108は、読取部109(スキャナエンジン)からの読取画像信号を入力するインターフェースである。CPU102は、読取部I/F108より入力された画像信号を処理し、記録画像信号として印刷部I/F106へ出力する。
【0016】
CPU102は、ROM104のフォント領域に記憶されたフォント情報を用いて、操作パネル110の表示部に文字や記号を表示したり、ユーザの指示を受けた操作パネル110からの指示情報を受けたりする。また、ROM104のデータ領域には、CPU102によってMFP100の装置情報や、ユーザの電話帳情報、部門管理情報などが記憶され、CPU102により必要に応じて読み出され、必要に応じて更新される。
【0017】
<操作パネルの構成>
次に、図2を参照して、本実施形態におけるMFP100の操作パネル110について詳細に説明する。本実施形態に係るMFP100は、前述の読取部109と印刷部107によるコピー機能や、読取部109とUSB I/F115によるスキャン機能などを有する。加えて、モデム111によるファクシミリ機能や、USB(Universal Searial Bus)116やネットワーク網120を介してPC117から指示を受けた印刷(プリント)を行う機能も有する。
【0018】
操作パネル110について以下に説明する。操作パネル110には、上述した機能を選択するファンクションキー201〜204が設けられ、ユーザは使用したい機能のボタンを押下する。また、操作パネル110は、ユーザに設定状態やMFP100の機器状態を通知するための表示部205を有する。矢印キー206は、表示部205に表示されたカーソルなどの移動に用いられる。図2に示すように、矢印キー206は、上下左右4つのボタンがある。矢印キー206の中央には、OKキー207が配置され、設定や問い合わせに対する「決定キー」の機能を有する。例えば、コピーの設定(用紙サイズ)を変更したい場合、コピー機能ボタン201を押下してコピー機能画面に入り、矢印キー206で変更したい項目(用紙サイズ)を選び、OKキー207を押下すると、選択可能な設定画面に遷移する。矢印キー206にて所望の設定の位置にカーソルを移動させ、OKキー207を押下することで設定を決定することができる。コピー部数やファクシミリ機能における電話番号の入力などには、ユーザはテンキー208を用いる。
【0019】
また、操作パネル110には、コピーやスキャンやファクシミリのスタートを指示するキーとして白黒スタートキー209及びカラースタートキー210が設けられる。本実施形態ではカラーコピー機能を想定してカラースタートキー210を図示した。一方、モノクロ読取機能、或いはモノクロ印刷機能しか有さない画像形成装置では、スタートキーは白黒スタートキー209のみでも構わない。更に、原稿を読み取ったときにカラー原稿かモノクロ原稿かを判定可能な機能を有する画像形成装置においても、図に示すスタートキーに限らない。
【0020】
ストップキー211は、各機能の動作を停止させる指示を行うキーである。一方、動作を停止させる方法として、ユーザは、状態確認/中止キー212を使って現在MFP100で行っている処理の状態確認画面より、停止したい処理を選択して停止させることができる。その場合も、選択・決定には前述の矢印キー206とOKキー207とを用いる。
【0021】
<コピー設定>
次に、図3を参照して、本実施形態におけるコピー設定について説明する。図3はPC117の表示部に表示されるコピー設定画面301を示す。コピー設定画面301は、拡張コピーにおけるコピー設定を選択するための画面である。ここで、拡張コピーとは、例えば、MFP100がPC117と連携して実行されるコピー処理を示す。具体的には、MFP100が原稿から読み取った画像データをPC117に送信し、PC117において当該画像データに対して画像処理を施し、画像処理後の画像データに従ってMFP100で印刷を実行する。このように、拡張コピーでは処理負荷の高い画像処理をPC117等の外部装置で実行するため、MFP100における処理負荷を低減するとともに、MFP100に対して高機能の画像処理モジュールを実装する必要がないためコスト削減に繋がる。
【0022】
図3に示すように、コピー設定画面301には、例えば、コピー1、コピー2、コピー3、コピー4の合計4種類の中から特定のコピー設定を選択することができる。コピー設定画面301においてコピー1を選択すると、302のようにコピー1に関する設定画面が表示される。
【0023】
設定画面302のコピー1の設定においては、スキャナがMFP−A、原稿入力部がADF、原稿サイズがA4、スキャンモードがカラー、解像度が300dpi、プリンタがMFP−Aと設定されている。設定画面302のスタートボタンを押下することにより、この設定での拡張コピーが開始される。
【0024】
<画像形成システム>
次に、図4を参照して、画像形成装置を含む画像形成システム400について説明する。画像形成システム400は、外部装置としてPC401、402、403(順に、PC−1、PC−2、PC−3に対応する。)と、画像形成装置としてMFP100、MFP405(順に、MFP−A、MFP−Bに対応する。)とを備える。各装置は、ネットワーク406介して相互通信可能に接続されている。なお、上記画像形成システムの構成は本発明の一例であり、当該画像形成システムに含まれる装置の種類及び数を限定する意図はない。
【0025】
<コピー設定に関わる制御>
次に、図5乃至図7を参照して、本実施形態における拡張コピー等のコピー設定に関わる制御について説明する。まず、図5を参照して、本実施形態における複数の外部装置での拡張コピー等のコピー設定について説明する。501はPC401のコピー設定を示し、502はPC402のコピー設定を示し、503はPC403のピー設定を示している。各コピー設定501〜503には、コピー設定名(コピー1〜コピー4)毎に、それぞれ「スキャナ」、「プリンタ」の画像形成装置を指定する指定情報が設定さる。つまり、「スキャナ」には、拡張コピーにおいて原稿を読み取るためのスキャン動作を行う画像形成装置の指定情報が設定される。また、「プリンタ」には、拡張コピーにおいて上記スキャン動作によって得られる画像データに従って印刷動作を実行する画像形成装置の指定情報が設定される。
【0026】
PC401のコピー設定501では、コピー1はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Aと設定されている。また、コピー2、コピー3、コピー4は未設定となっている。PC402のコピー設定502では、コピー1はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Bに設定され、コピー2はスキャナがMFP−BでプリンタがMFP−Bに設定されている。また、コピー3、コピー4は未設定となっている。PC403のコピー設定503では、コピー1はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Aに設定され、コピー2はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Bに設定されている。また、コピー3、コピー4は未設定となっている。
【0027】
次に、図6を参照して、本実施形態におけるコピー設定情報を受信した場合の画像形成装置の処理フローについて説明する。以下で説明する処理は、MFP100の処理の一例であり、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0028】
S601において、CPU102は、例えば、PC401からコピー設定情報(つまり、コピー設定501)を受信したと判定すると、S602に進む。S602において、CPU102は、PC名、コピー設定名、プリンタ名を自装置が保持するテーブルに登録する。
【0029】
図7は、MFP100が保持するコピー設定テーブルを示す。図7において、701は図4、図5の構成におけるMFP−A(100)のコピー設定テーブルであり、702は図4、図5の構成におけるMFP−B(405)のコピー設定テーブルである。
【0030】
MFP100には、図5に示すPC401、PC402、PC403のコピー設定501〜503の中から、スキャナがMFP−A(100)と指定されたコピー設定が通知され、S602において701のようにコピー設定テーブルに登録される。また、MFP−B(405)には、図5におけるPC401、PC402、PC403のコピー設定の中から、スキャナがMFP−Bと指定されたコピー設定が通知され、S602において702のようにコピー設定テーブルに登録される。
【0031】
<拡張コピー>
次に、図8を参照して、本実施形態におけるMFP100の拡張コピーの処理フローについて説明する。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0032】
S801において、CPU102は、表示制御手段として機能し、図6のフローによって登録されたコピー設定テーブルに基づき表示部205にコピー設定の一覧表示画面を表示する。当該一覧表示画面の表示方法については図9を用いて後述する。続いて、S802において、CPU102は、ユーザ操作に基づきS801で表示した一覧表示から特定のコピー設定を選択する。その後、S803において、CPU102は、スタートキー209又は210の押下が検知されるまで待機する。スタートキー209又は210の押下が検知されると、S804に進む。
【0033】
S804において、CPU102は、USB I/F115又はネットワークI/F118を介して、PC401にS802で選択したコピー設定を通知する。続いて、S805において、CPU102は、USB I/F115又はネットワークI/F118を介して、PC401からスキャン指示を受信するまで待機する。スキャン指示を受信すると、S806に進む。
【0034】
S806において、CPU102は、読取部109によって原稿の読み取りを開始させる。続いて、S807において、CPU102は、拡張コピーの連携対象となる外部装置(ここでは、PC401)に対して、S806で読み取られた画像データをUSB I/F115又はネットワークI/F118を介してPC401に転送する。その後、S807において、CPU102は、転送が終了したか否かを判定し、終了するとS808に進む。
【0035】
次に、S808において、CPU102は、USB I/F115又はネットワークI/F118を介して、PC401からプリントデータを受信するまで待機する。プリントデータを受信すると、S809に進み、CPU102は、印刷部107によって受信したプリントデータをプリント出力して処理を終了する。このように、本実施形態における拡張コピーでは、画像形成装置で原稿からスキャンした画像データを、外部装置に送信し、外部装置において当該画像データに画像処理を施す。さらに、画像形成装置は、当該画像データを受信して、プリント出力する。
【0036】
<コピー設定一覧表示>
次に、図9乃至図13を参照して、上記S801のコピー設定一覧の表示処理について詳細に説明する。図9は、上記S801のコピー設定一覧の表示処理の詳細を示す。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0037】
S901において、CPU102は、コピー設定テーブル701から登録されたデータを1セット取得する。続いて、S902において、CPU102は、S901でデータが取得できたか否か判定する。データが取得できていれば、S903に進み、CPU102は、プリント出力先(印刷出力先)の指定が自装置であるか否かを判定する。プリント出力先が自装置であると判定するとS904に進み、プリンタ出力先が自装置でないと判定するとS906に進む。
【0038】
S904において、CPU102は、プリンタ出力先が自装置であると判定したコピー設定を一覧表示で表示するよう設定し、S905に進む。一方、S906において、CPU102は、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を一覧表示で表示しないよう設定し、S905に進む。
【0039】
S905において、CPU102は、コピー設定テーブル701の参照先を次のデータ設定し、S901に戻る。その後、S902において、CPU102は、S901でデータが取得できていないと判定すると、S907に進み、S904、S906で設定した表示・非表示設定に基づき、コピー設定を操作パネル110の表示部205に一覧表示する。
【0040】
ここで、図12を参照して、図9のフローチャートにおける表示例について説明する。1201は、コピー設定テーブル701を図9のフローチャートに基づき、一覧表示した際の表示部205の表示例である。コピー設定テーブル701の中で、プリンタがMFP−Aに設定されたコピー設定「PC−1 コピー1」、「PC3 コピー1」のみを表示している。
【0041】
次に、図10を参照して、コピー設定の一覧表示における変形例について説明する。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、図9と同様の処理は処理を省略する。即ち、S1001乃至S1003、S1005は、S901乃至S903、S905と同様であるため、説明を省略する。
【0042】
S1004において、CPU102は、プリンタ出力先が自装置であると判定したコピー設定を一覧表示で優先表示するよう設定する。一方、S1006において、CPU102は、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を一覧表示で通常表示するよう設定する。その後、S1007において、CPU102は、S1004で優先表示設定されたコピー設定を、S1005で通常表示設定されたコピー設定より上位に位置するように表示部205に一覧表示する。つまり、ここでは、一覧表示画面において、プリント出力先が自装置であると判定したコピー設定の下位に、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を表示する。
【0043】
図12の1202は、コピー設定テーブル701を図10のフローチャートに基づき、一覧表示した際の表示部205の表示例である。コピー設定テーブル701の中で、プリンタがMFP−Aに設定されたコピー設定「PC−1 コピー1」、「PC―3 コピー1」を、プリンタがMFP−Bに設定されたコピー設定「PC−2 コピー1」、「PC−3 コピー2」より上位に表示している。
【0044】
さらに、図11を参照して、コピー設定の一覧表示における変形例について説明する。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、図9と同様の処理は処理を省略する。即ち、S1101乃至S1103、S1105は、S901乃至S903、S905と同様であるため、説明を省略する。
【0045】
S1104において、CPU102は、プリント出力先が自装置であると判定したコピー設定を一覧表示で通常表示するよう設定する。一方、S1106において、CPU102は、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を一覧表示でリモート表示するよう設定する。リモート表示については図12用いて後述する。その後、S1107において、CPU102は、S1104で通常表示設定されたコピー設定を通常表示するとともに、S1106でリモート表示設定されたコピー設定についてプリント先がリモートである旨表示する。つまり、ここでは、一覧表示画面において、プリント出力先が自装置であると判定したコピー設定を通常表示するとともに、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を、その旨が識別可能なように表示する。
【0046】
図12の1203は、コピー設定テーブル701を図11のフローチャートに基づき、一覧表示した際の表示部205の表示例である。コピー設定テーブル701の中で、プリンタがMFP−Bに設定されたコピー設定は「PC−2 コピー1(リモート)」、「PC−3 コピー2(リモート)」と表示している。
【0047】
図13は本発明におけるコピー設定を示す図であり、PC402においてコピー設定「コピー2」が選択された時の表示画面を示している。図9のフローによると、MFP−A(100)からは、PC402のコピー設定「コピー2」は、選択できないことになる。しかし、PC402からは、1302においてスタートボタンが押下されると、スキャナをMFP−A(100)と設定し、プリンタをMFP−B(405)と設定したコピー設定で拡張コピーを実行することが可能となる。つまり、上記スタートボタンを押下することにより、PC402からは強制的に、「コピー2」の設定で拡張コピーを実行することができる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、PC、MFP等の複数の外部装置に接続され、外部装置と連携して実行する拡張コピー機能を実行することができる。本画像形成装置は、当該外部装置から拡張コピーの設定情報を取得し、取得した複数のコピー設定の中で、当該拡張コピーにおいて自装置がプリント出力先に設定されているコピー設定のみを一覧表示する。これにより、本画像形成装置では、ユーザにとって拡張コピーを開始しようとする画像形成装置がプリント出力先となるコピー設定を容易に選択することができる。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に限らず様々な変形が可能である。例えば、本画像形成装置は、一覧表示画面において、自装置がプリント出力先であるコピー設定情報の表示の下位に、自装置がプリント出力先でないコピー設定情報を表示してもよい。また、本画像形成装置は、自装置がプリント出力先であるコピー設定情報の表示に加えて、自装置がプリント出力先でないコピー設定情報をその旨が識別可能に表示してもよい。
【0050】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、その制御方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置においては、コスト削減や小型化の要望に加えて、高機能であることが求められている。これらの要望に対する対策として、限定されたハードウェア資源の中で最大限の機能やパフォーマンスを提供するために、画像形成装置と外部装置とが連携して情報処理を行う技術が知られている。これは、画像形成装置と外部装置(サーバやPCなど)とが連携して情報処理・画像処理を行い、画像形成装置のハードウェア資源では提供できない拡張的な機能を実現する技術(例えば、拡張コピー機能)である。
【0003】
例えば、特許文献1には、コピー機能を提供するために、画像形成装置とパーソナルコンピュータ(以下、PCと称する。)等の外部装置とを接続し、画像形成装置で得た画像をPCにおいて画像処理する技術が提案されている。このように、特許文献1では、従来のコピー機能では画像形成装置において実行していた画像処理を、PCにおいて実行することにより画像形成装置のハードウェア資源の利用を軽減している。また、特許文献1では、画像形成装置の操作(原稿読取開始や各種設定)もPCにおいて行っている。
【0004】
ところで、画像形成装置においては、拡張コピー機能(擬似コピー機能)が提案されている。これは、画像形成装置のハードウェア資源では実現できない拡張的なコピー機能を、PCなどの外部装置の資源を用いて処理するものである。また、当該機能の操作も画像形成装置の操作部で行うことができる。したがって、外部装置には、画像形成装置の原稿読取機能を制御するスキャンドライバプログラムと、印刷機能を制御するプリントドライバプログラムがインストールされている。画像形成装置は、ユーザのコピースタートの指示を受けると外部装置へその指示を通知し、外部装置は各ドライバプログラムに従って、原稿読取、各種画像処理、印刷を実行させる。原稿読取と印刷は画像形成装置において行うが、各種画像処理は外部装置のハードウェア資源とドライバプログラムによって実行される。このような拡張機能によって、画像形成装置に設けられたメモリの容量が少ない場合であっても、画像形成装置に代わって外部装置のメモリに画像データを蓄積させることで、多ページのレイアウト処理やソート処理が実現可能になる。更には、画像形成装置には必要最低限の画像処理部のみを設け、複雑高度な画像処理・色処理などは外部装置にインストールされた画像処理プログラムによって行うことで、画像形成装置のコストダウンも図りつつ、高性能化が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−186677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、以下に記載する問題がある。上記拡張コピー機能において、PC側において、原稿をスキャンする画像形成装置とは異なる画像形成装置をプリント出力先に設定することが可能となっている。したがって、拡張コピーを開始した画像形成装置とは異なる画像形成装置にスキャンした画像が出力されることになり、ユーザが期待しない画像形成装置にプリント出力される可能性がある。
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、拡張コピー機能を実行する際に、自装置がプリント出力先となる拡張コピー設定を容易に選択可能に表示する画像形成装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、例えば、複数の外部装置とネットワークを介して接続され、当該外部装置と連携してコピーを実行する拡張コピーを実行可能な画像形成装置として実現できる。画像形成装置は、複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーの設定情報を取得する取得手段と、取得手段によって取得した複数の設定情報を参照することによって、複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーにおいて画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定する判定手段と、判定手段によって画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の拡張コピーの設定情報を表示部に一覧表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、拡張コピー機能を実行する際に、自装置がプリント出力先となる拡張コピー設定を容易に選択可能に表示する画像形成装置及びその制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の操作パネルの一例を示す図である。
【図3】本実施形態に係るコピー設定を示す図である。
【図4】本実施形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る複数の外部装置でのコピー設定を示す図である。
【図6】本実施形態に係るコピー設定情報を受信した場合の画像形成装置のフローチャートである。
【図7】本実施形態に係る画像形成装置が保持するコピー設定テーブルを示す図である。
【図8】本実施形態に係る画像形成装置の拡張コピー動作を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るコピー設定一覧の表示動作を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態に係るコピー設定一覧の表示動作の変形例を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態に係るコピー設定一覧の表示動作の変形例を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態に係るコピー設定一覧表示を示す図である。
【図13】本実施形態に係るコピー設定を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
<画像形成装置の構成>
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である画像形成装置の構成例について説明する。ここでは、画像形成装置の一例としてMFP100を一例に説明する。図1に示すように、MFP100は、印刷部107、読取部109、操作パネル110、回線I/F112、及び、これらの制御を司るコントローラ部101を備える。
【0013】
コントローラ部101は、CPU102、RAM103、ROM104、印刷部I/F106、読取部I/F108、モデム111、USB I/F115、及びネットワークI/F118を備える。各ブロックはシステムバス105によって相互通信可能に接続されている。CPU102は、各種制御プログラムに従って上記各ブロックを総括的に制御する。各種制御プログラムは、ROM104のプログラム領域に記憶された制御プログラムを読み出すことによって実行される。例えば、各種制御プログラムは、ROM104のプログラム領域に記憶された圧縮されたデータをRAM103へ伸張、展開して実行される。また、各種制御プログラムは、不図示のハードディスクドライブ(HDD)に圧縮状態/非圧縮状態で格納されてもよい。
【0014】
ネットワークI/F118は、ネットワーク(LAN)120などを介してホストコンピュータ117(以下では、PCと称する。)との通信処理を行う。なお、PC117は、図4以降で説明するPC401〜403に対応する。また、本実施形態に係るMFP100は、外部装置又は情報処理装置であるPC117と連携して実行する連携ジョブを実行可能である。つまり、本実施形態におけるMFP100は、PC117とネットワークを介して接続されることにより、画像形成システムを構成している。ネットワークI/F118とネットワーク網120とは、LANケーブル119などの通信ケーブルで接続される。モデム111は、回線I/F112を介して公衆回線網114と接続し、不図示の他の画像形成装置やファクシミリ装置、電話機などと通信処理を行う。回線I/F112と公衆回線網114とは、一般的に電話線113などで接続される。
【0015】
印刷部I/F106は、印刷部107(プリンタエンジン)に画像信号を出力するインターフェースである。印刷部107は、画像形成手段として機能し、画像データに従って記録材に画像を形成する。また、読取部I/F108は、読取部109(スキャナエンジン)からの読取画像信号を入力するインターフェースである。CPU102は、読取部I/F108より入力された画像信号を処理し、記録画像信号として印刷部I/F106へ出力する。
【0016】
CPU102は、ROM104のフォント領域に記憶されたフォント情報を用いて、操作パネル110の表示部に文字や記号を表示したり、ユーザの指示を受けた操作パネル110からの指示情報を受けたりする。また、ROM104のデータ領域には、CPU102によってMFP100の装置情報や、ユーザの電話帳情報、部門管理情報などが記憶され、CPU102により必要に応じて読み出され、必要に応じて更新される。
【0017】
<操作パネルの構成>
次に、図2を参照して、本実施形態におけるMFP100の操作パネル110について詳細に説明する。本実施形態に係るMFP100は、前述の読取部109と印刷部107によるコピー機能や、読取部109とUSB I/F115によるスキャン機能などを有する。加えて、モデム111によるファクシミリ機能や、USB(Universal Searial Bus)116やネットワーク網120を介してPC117から指示を受けた印刷(プリント)を行う機能も有する。
【0018】
操作パネル110について以下に説明する。操作パネル110には、上述した機能を選択するファンクションキー201〜204が設けられ、ユーザは使用したい機能のボタンを押下する。また、操作パネル110は、ユーザに設定状態やMFP100の機器状態を通知するための表示部205を有する。矢印キー206は、表示部205に表示されたカーソルなどの移動に用いられる。図2に示すように、矢印キー206は、上下左右4つのボタンがある。矢印キー206の中央には、OKキー207が配置され、設定や問い合わせに対する「決定キー」の機能を有する。例えば、コピーの設定(用紙サイズ)を変更したい場合、コピー機能ボタン201を押下してコピー機能画面に入り、矢印キー206で変更したい項目(用紙サイズ)を選び、OKキー207を押下すると、選択可能な設定画面に遷移する。矢印キー206にて所望の設定の位置にカーソルを移動させ、OKキー207を押下することで設定を決定することができる。コピー部数やファクシミリ機能における電話番号の入力などには、ユーザはテンキー208を用いる。
【0019】
また、操作パネル110には、コピーやスキャンやファクシミリのスタートを指示するキーとして白黒スタートキー209及びカラースタートキー210が設けられる。本実施形態ではカラーコピー機能を想定してカラースタートキー210を図示した。一方、モノクロ読取機能、或いはモノクロ印刷機能しか有さない画像形成装置では、スタートキーは白黒スタートキー209のみでも構わない。更に、原稿を読み取ったときにカラー原稿かモノクロ原稿かを判定可能な機能を有する画像形成装置においても、図に示すスタートキーに限らない。
【0020】
ストップキー211は、各機能の動作を停止させる指示を行うキーである。一方、動作を停止させる方法として、ユーザは、状態確認/中止キー212を使って現在MFP100で行っている処理の状態確認画面より、停止したい処理を選択して停止させることができる。その場合も、選択・決定には前述の矢印キー206とOKキー207とを用いる。
【0021】
<コピー設定>
次に、図3を参照して、本実施形態におけるコピー設定について説明する。図3はPC117の表示部に表示されるコピー設定画面301を示す。コピー設定画面301は、拡張コピーにおけるコピー設定を選択するための画面である。ここで、拡張コピーとは、例えば、MFP100がPC117と連携して実行されるコピー処理を示す。具体的には、MFP100が原稿から読み取った画像データをPC117に送信し、PC117において当該画像データに対して画像処理を施し、画像処理後の画像データに従ってMFP100で印刷を実行する。このように、拡張コピーでは処理負荷の高い画像処理をPC117等の外部装置で実行するため、MFP100における処理負荷を低減するとともに、MFP100に対して高機能の画像処理モジュールを実装する必要がないためコスト削減に繋がる。
【0022】
図3に示すように、コピー設定画面301には、例えば、コピー1、コピー2、コピー3、コピー4の合計4種類の中から特定のコピー設定を選択することができる。コピー設定画面301においてコピー1を選択すると、302のようにコピー1に関する設定画面が表示される。
【0023】
設定画面302のコピー1の設定においては、スキャナがMFP−A、原稿入力部がADF、原稿サイズがA4、スキャンモードがカラー、解像度が300dpi、プリンタがMFP−Aと設定されている。設定画面302のスタートボタンを押下することにより、この設定での拡張コピーが開始される。
【0024】
<画像形成システム>
次に、図4を参照して、画像形成装置を含む画像形成システム400について説明する。画像形成システム400は、外部装置としてPC401、402、403(順に、PC−1、PC−2、PC−3に対応する。)と、画像形成装置としてMFP100、MFP405(順に、MFP−A、MFP−Bに対応する。)とを備える。各装置は、ネットワーク406介して相互通信可能に接続されている。なお、上記画像形成システムの構成は本発明の一例であり、当該画像形成システムに含まれる装置の種類及び数を限定する意図はない。
【0025】
<コピー設定に関わる制御>
次に、図5乃至図7を参照して、本実施形態における拡張コピー等のコピー設定に関わる制御について説明する。まず、図5を参照して、本実施形態における複数の外部装置での拡張コピー等のコピー設定について説明する。501はPC401のコピー設定を示し、502はPC402のコピー設定を示し、503はPC403のピー設定を示している。各コピー設定501〜503には、コピー設定名(コピー1〜コピー4)毎に、それぞれ「スキャナ」、「プリンタ」の画像形成装置を指定する指定情報が設定さる。つまり、「スキャナ」には、拡張コピーにおいて原稿を読み取るためのスキャン動作を行う画像形成装置の指定情報が設定される。また、「プリンタ」には、拡張コピーにおいて上記スキャン動作によって得られる画像データに従って印刷動作を実行する画像形成装置の指定情報が設定される。
【0026】
PC401のコピー設定501では、コピー1はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Aと設定されている。また、コピー2、コピー3、コピー4は未設定となっている。PC402のコピー設定502では、コピー1はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Bに設定され、コピー2はスキャナがMFP−BでプリンタがMFP−Bに設定されている。また、コピー3、コピー4は未設定となっている。PC403のコピー設定503では、コピー1はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Aに設定され、コピー2はスキャナがMFP−AでプリンタがMFP−Bに設定されている。また、コピー3、コピー4は未設定となっている。
【0027】
次に、図6を参照して、本実施形態におけるコピー設定情報を受信した場合の画像形成装置の処理フローについて説明する。以下で説明する処理は、MFP100の処理の一例であり、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0028】
S601において、CPU102は、例えば、PC401からコピー設定情報(つまり、コピー設定501)を受信したと判定すると、S602に進む。S602において、CPU102は、PC名、コピー設定名、プリンタ名を自装置が保持するテーブルに登録する。
【0029】
図7は、MFP100が保持するコピー設定テーブルを示す。図7において、701は図4、図5の構成におけるMFP−A(100)のコピー設定テーブルであり、702は図4、図5の構成におけるMFP−B(405)のコピー設定テーブルである。
【0030】
MFP100には、図5に示すPC401、PC402、PC403のコピー設定501〜503の中から、スキャナがMFP−A(100)と指定されたコピー設定が通知され、S602において701のようにコピー設定テーブルに登録される。また、MFP−B(405)には、図5におけるPC401、PC402、PC403のコピー設定の中から、スキャナがMFP−Bと指定されたコピー設定が通知され、S602において702のようにコピー設定テーブルに登録される。
【0031】
<拡張コピー>
次に、図8を参照して、本実施形態におけるMFP100の拡張コピーの処理フローについて説明する。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0032】
S801において、CPU102は、表示制御手段として機能し、図6のフローによって登録されたコピー設定テーブルに基づき表示部205にコピー設定の一覧表示画面を表示する。当該一覧表示画面の表示方法については図9を用いて後述する。続いて、S802において、CPU102は、ユーザ操作に基づきS801で表示した一覧表示から特定のコピー設定を選択する。その後、S803において、CPU102は、スタートキー209又は210の押下が検知されるまで待機する。スタートキー209又は210の押下が検知されると、S804に進む。
【0033】
S804において、CPU102は、USB I/F115又はネットワークI/F118を介して、PC401にS802で選択したコピー設定を通知する。続いて、S805において、CPU102は、USB I/F115又はネットワークI/F118を介して、PC401からスキャン指示を受信するまで待機する。スキャン指示を受信すると、S806に進む。
【0034】
S806において、CPU102は、読取部109によって原稿の読み取りを開始させる。続いて、S807において、CPU102は、拡張コピーの連携対象となる外部装置(ここでは、PC401)に対して、S806で読み取られた画像データをUSB I/F115又はネットワークI/F118を介してPC401に転送する。その後、S807において、CPU102は、転送が終了したか否かを判定し、終了するとS808に進む。
【0035】
次に、S808において、CPU102は、USB I/F115又はネットワークI/F118を介して、PC401からプリントデータを受信するまで待機する。プリントデータを受信すると、S809に進み、CPU102は、印刷部107によって受信したプリントデータをプリント出力して処理を終了する。このように、本実施形態における拡張コピーでは、画像形成装置で原稿からスキャンした画像データを、外部装置に送信し、外部装置において当該画像データに画像処理を施す。さらに、画像形成装置は、当該画像データを受信して、プリント出力する。
【0036】
<コピー設定一覧表示>
次に、図9乃至図13を参照して、上記S801のコピー設定一覧の表示処理について詳細に説明する。図9は、上記S801のコピー設定一覧の表示処理の詳細を示す。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0037】
S901において、CPU102は、コピー設定テーブル701から登録されたデータを1セット取得する。続いて、S902において、CPU102は、S901でデータが取得できたか否か判定する。データが取得できていれば、S903に進み、CPU102は、プリント出力先(印刷出力先)の指定が自装置であるか否かを判定する。プリント出力先が自装置であると判定するとS904に進み、プリンタ出力先が自装置でないと判定するとS906に進む。
【0038】
S904において、CPU102は、プリンタ出力先が自装置であると判定したコピー設定を一覧表示で表示するよう設定し、S905に進む。一方、S906において、CPU102は、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を一覧表示で表示しないよう設定し、S905に進む。
【0039】
S905において、CPU102は、コピー設定テーブル701の参照先を次のデータ設定し、S901に戻る。その後、S902において、CPU102は、S901でデータが取得できていないと判定すると、S907に進み、S904、S906で設定した表示・非表示設定に基づき、コピー設定を操作パネル110の表示部205に一覧表示する。
【0040】
ここで、図12を参照して、図9のフローチャートにおける表示例について説明する。1201は、コピー設定テーブル701を図9のフローチャートに基づき、一覧表示した際の表示部205の表示例である。コピー設定テーブル701の中で、プリンタがMFP−Aに設定されたコピー設定「PC−1 コピー1」、「PC3 コピー1」のみを表示している。
【0041】
次に、図10を参照して、コピー設定の一覧表示における変形例について説明する。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、図9と同様の処理は処理を省略する。即ち、S1001乃至S1003、S1005は、S901乃至S903、S905と同様であるため、説明を省略する。
【0042】
S1004において、CPU102は、プリンタ出力先が自装置であると判定したコピー設定を一覧表示で優先表示するよう設定する。一方、S1006において、CPU102は、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を一覧表示で通常表示するよう設定する。その後、S1007において、CPU102は、S1004で優先表示設定されたコピー設定を、S1005で通常表示設定されたコピー設定より上位に位置するように表示部205に一覧表示する。つまり、ここでは、一覧表示画面において、プリント出力先が自装置であると判定したコピー設定の下位に、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を表示する。
【0043】
図12の1202は、コピー設定テーブル701を図10のフローチャートに基づき、一覧表示した際の表示部205の表示例である。コピー設定テーブル701の中で、プリンタがMFP−Aに設定されたコピー設定「PC−1 コピー1」、「PC―3 コピー1」を、プリンタがMFP−Bに設定されたコピー設定「PC−2 コピー1」、「PC−3 コピー2」より上位に表示している。
【0044】
さらに、図11を参照して、コピー設定の一覧表示における変形例について説明する。なお、以下で説明する処理は、CPU102がROM104等からプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、図9と同様の処理は処理を省略する。即ち、S1101乃至S1103、S1105は、S901乃至S903、S905と同様であるため、説明を省略する。
【0045】
S1104において、CPU102は、プリント出力先が自装置であると判定したコピー設定を一覧表示で通常表示するよう設定する。一方、S1106において、CPU102は、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を一覧表示でリモート表示するよう設定する。リモート表示については図12用いて後述する。その後、S1107において、CPU102は、S1104で通常表示設定されたコピー設定を通常表示するとともに、S1106でリモート表示設定されたコピー設定についてプリント先がリモートである旨表示する。つまり、ここでは、一覧表示画面において、プリント出力先が自装置であると判定したコピー設定を通常表示するとともに、プリント出力先が自装置でないと判定したコピー設定を、その旨が識別可能なように表示する。
【0046】
図12の1203は、コピー設定テーブル701を図11のフローチャートに基づき、一覧表示した際の表示部205の表示例である。コピー設定テーブル701の中で、プリンタがMFP−Bに設定されたコピー設定は「PC−2 コピー1(リモート)」、「PC−3 コピー2(リモート)」と表示している。
【0047】
図13は本発明におけるコピー設定を示す図であり、PC402においてコピー設定「コピー2」が選択された時の表示画面を示している。図9のフローによると、MFP−A(100)からは、PC402のコピー設定「コピー2」は、選択できないことになる。しかし、PC402からは、1302においてスタートボタンが押下されると、スキャナをMFP−A(100)と設定し、プリンタをMFP−B(405)と設定したコピー設定で拡張コピーを実行することが可能となる。つまり、上記スタートボタンを押下することにより、PC402からは強制的に、「コピー2」の設定で拡張コピーを実行することができる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、PC、MFP等の複数の外部装置に接続され、外部装置と連携して実行する拡張コピー機能を実行することができる。本画像形成装置は、当該外部装置から拡張コピーの設定情報を取得し、取得した複数のコピー設定の中で、当該拡張コピーにおいて自装置がプリント出力先に設定されているコピー設定のみを一覧表示する。これにより、本画像形成装置では、ユーザにとって拡張コピーを開始しようとする画像形成装置がプリント出力先となるコピー設定を容易に選択することができる。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に限らず様々な変形が可能である。例えば、本画像形成装置は、一覧表示画面において、自装置がプリント出力先であるコピー設定情報の表示の下位に、自装置がプリント出力先でないコピー設定情報を表示してもよい。また、本画像形成装置は、自装置がプリント出力先であるコピー設定情報の表示に加えて、自装置がプリント出力先でないコピー設定情報をその旨が識別可能に表示してもよい。
【0050】
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の外部装置とネットワークを介して接続され、当該外部装置と連携してコピーを実行する拡張コピーを実行可能な画像形成装置であって、
前記複数の外部装置それぞれに設定されている前記拡張コピーの設定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得した複数の前記設定情報を参照することによって、前記複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を表示部に一覧表示する表示制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、さらに、
前記表示部に表示した一覧表示画面において、前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていないと判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を、前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報の表示より下位に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、さらに、
前記表示部に表示した一覧表示画面において、前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていないと判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を、前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていないことを識別可能に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記外部装置から取得する設定情報には、前記拡張コピーにおける原稿を読み取るためのスキャン動作を実行する画像形成装置の指定情報と、該スキャン動作によって得られる画像データに従って印刷動作を実行する画像形成装置の指定情報とが含まれ、
前記判定手段は、前記印刷動作を実行する画像形成装置の指定情報が前記画像形成装置を示すか否かを判定することにより、前記拡張コピーにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
原稿を読み取って画像データを出力する読取手段と、
前記読取手段によって読み取った画像データを前記拡張コピーの連携対象となる外部装置に送信する送信手段と、
前記外部装置から画像処理が実行された画像データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した画像データに従って記録材に画像を形成する画像形成手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
複数の外部装置とネットワークを介して接続され、当該外部装置と連携してコピーを実行する拡張コピーを実行可能な画像形成装置の制御方法であって、
取得手段が、前記複数の外部装置それぞれに設定されている前記拡張コピーの設定情報を取得する取得ステップと、
判定手段が、前記取得ステップにおいて取得した複数の前記設定情報を参照することによって、前記複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定する判定ステップと、
表示制御手段が、前記判定ステップにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を表示部に一覧表示する表示制御ステップと
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項1】
複数の外部装置とネットワークを介して接続され、当該外部装置と連携してコピーを実行する拡張コピーを実行可能な画像形成装置であって、
前記複数の外部装置それぞれに設定されている前記拡張コピーの設定情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得した複数の前記設定情報を参照することによって、前記複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を表示部に一覧表示する表示制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、さらに、
前記表示部に表示した一覧表示画面において、前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていないと判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を、前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報の表示より下位に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、さらに、
前記表示部に表示した一覧表示画面において、前記判定手段によって前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていないと判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を、前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていないことを識別可能に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記外部装置から取得する設定情報には、前記拡張コピーにおける原稿を読み取るためのスキャン動作を実行する画像形成装置の指定情報と、該スキャン動作によって得られる画像データに従って印刷動作を実行する画像形成装置の指定情報とが含まれ、
前記判定手段は、前記印刷動作を実行する画像形成装置の指定情報が前記画像形成装置を示すか否かを判定することにより、前記拡張コピーにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
原稿を読み取って画像データを出力する読取手段と、
前記読取手段によって読み取った画像データを前記拡張コピーの連携対象となる外部装置に送信する送信手段と、
前記外部装置から画像処理が実行された画像データを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した画像データに従って記録材に画像を形成する画像形成手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
複数の外部装置とネットワークを介して接続され、当該外部装置と連携してコピーを実行する拡張コピーを実行可能な画像形成装置の制御方法であって、
取得手段が、前記複数の外部装置それぞれに設定されている前記拡張コピーの設定情報を取得する取得ステップと、
判定手段が、前記取得ステップにおいて取得した複数の前記設定情報を参照することによって、前記複数の外部装置それぞれに設定されている拡張コピーにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されているか否かを判定する判定ステップと、
表示制御手段が、前記判定ステップにおいて前記画像形成装置が印刷出力先として設定されていると判定された外部装置の前記拡張コピーの設定情報を表示部に一覧表示する表示制御ステップと
を備えることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−259395(P2011−259395A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134456(P2010−134456)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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