説明

画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体

【課題】本発明は、印刷開始直前に印刷条件が変更された場合にも、印刷指示要求から印刷開始までの待ち時間を短くする。
【解決手段】画像形成装置は、印刷データを印刷条件とともに受信すると、プリンタアプリ61の印刷条件変更パターン作成部61fが、受信した該印刷条件以外の所定数の印刷条件変更パターンを、機器情報に基づいて作成して、印刷条件及び該印刷条件変更パターンそれぞれに基づいて、PDL処理部61eが、印刷データから描画データを生成して、該印刷条件及び該印刷条件変更パターンと該描画データとを対応させてデータ蓄積部14に蓄積し、印刷要求時、プリント制御部61aが、元の印刷条件に対応する該描画データ、または、元の該印刷条件が変更されると、変更印刷条件と同じ印刷条件変更パターンに対応する該描画データを、データ蓄積部14から取り出して、該印刷条件に必要な機能を利用してエンジンに用紙へ画像形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関し、詳細には、印刷指示要求から印刷開始までの待ち時間を短くする画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ装置、複写装置、複合装置等の画像形成装置においては、コンピュータ等のホスト装置から印刷ジョブが送られてくると、印刷ジョブの印刷データを記述したPDL(Page Description Language:ページ記述言語)を、印刷設定等を記述したPJL(Printer Job Language)に基づいて描画データに変換して、直接、プリンタエンジンで印刷出力する直接印刷出力、または、一旦、ハードディスク等の不揮発性メモリに、PDLの印刷データを蓄積した後、所定の時期に、不揮発性メモリからPDLの印刷データを読み出して描画データに変換し、プリンタエンジンで印刷出力する蓄積印刷を行っている。
【0003】
このPDLで記載された印刷データは、画像形成装置のプリンタ部で印刷可能な描画データに展開するのに、サイズに比例して時間がかかる。
【0004】
そのため、蓄積印刷や機密印刷等のように、PDLの印刷データを不揮発性メモリに蓄積した後に、印刷時に、印刷指示に基づいて不揮発性メモリからPDLを読み出してPJLの印刷条件に基づいて描画データに変換して印刷出力する場合、印刷データのサイズが大きいほど描画データに変換する時間が長くかかるため、印刷指示があってから実際に印刷が行われるまでに時間差(タイムラグ)が発生し、利用性が悪いという問題があった。
【0005】
そこで、従来、蓄積印刷において、PDLの印刷データをPJLの印刷条件に基づいて描画データに変換して、不揮発性メモリに蓄積し、印刷時に、該描画データを不揮発性メモリから読み出してプリンタ部で印刷することで、待ち時間の短縮を図った技術が提案されている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術にあっては、印刷ジョブのPJLの印刷条件に基づいてPDLの印刷データを描画データに変換して不揮発性メモリに蓄積して、印刷時に、この描画データを読み出して印刷するのみであるため、印刷する直前に印刷条件が変更(例えば、集約印刷への設定変更等)されると、再度、描画データを作成し直す必要があり、印刷指示が行われてから印刷出力されるまでに、描画データを作成し直す分だけ待ち時間が長くかかることとなり、利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、印刷条件が変更されても、速やかに印刷出力を行うことのできる画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、印刷データを印刷設定情報とともに受信すると、受信した該印刷設定情報以外の所定数の機器依存予測印刷設定情報を、機能に基づいて作成して、該印刷設定情報及び該機器依存予測印刷設定情報それぞれに基づいて前記印刷データから描画データを生成して、前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報と該描画データとを対応させて蓄積手段に蓄積し、該印刷設定情報に対応する該描画データ、または、該印刷設定情報から変更された変更印刷設定情報が入力されると、該変更印刷設定情報と同じ前記機器依存予測印刷設定情報に対応する該描画データを、該蓄積手段から取り出して、該印刷設定に必要な機能を利用して被記録媒体に画像形成することを特徴としている。
【0009】
また、本発明は、画像形成装置に対して印刷要求を行うユーザ毎に、該ユーザの印刷設定の履歴をユーザ印刷設定履歴情報として印刷設定履歴記憶手段に記憶し、印刷要求にかかるユーザの前記ユーザ印刷設定履歴情報に基づくユーザ情報依存予測印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報を作成して、前記印刷設定情報、該機器依存予測印刷設定情報及び印刷要求にかかるユーザの該ユーザ情報依存予測印刷設定情報それぞれに基づいて前記描画データを生成することを特徴としてもよい。
【0010】
さらに、本発明は、前記ユーザによる印刷要求毎に、前記印刷設定履歴記憶手段の該ユーザにおける前記ユーザ印刷設定履歴情報のカウントアップを行い、カウントされた該印刷設定履歴記憶手段の記憶している該ユーザ印刷設定履歴情報から利用傾向の高い印刷設定を用いて前記ユーザ情報依存予測印刷設定情報を作成することを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、印刷条件が変更されても、速やかに印刷出力を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例を適用した画像形成システムのシステム構成図。
【図2】複合装置のブロック構成図。
【図3】プリンタアプリの機能ブロック構成図。
【図4】印刷ジョブ受信時の処理手順を示す図。
【図5】機器情報の一例を示す図。
【図6】機器情報に基づく印刷条件パターンパターンの一例を示す図。
【図7】機器情報に基づく印刷条件パターン作成処理を示すフローチャート。
【図8】蓄積印刷処理手順を示す図。
【図9】ユーザ履歴情報保存処理の説明図。
【図10】ユーザ履歴情報保存処理手順を示す図。
【図11】ユーザ履歴情報テーブルの一例を示す図。
【図12】機器情報及びユーザ情報に基づく印刷条件パターン作成処理を示すフローチャート。
【図13】機器情報とユーザ履歴情報に基づく印刷条件パターンテーブルの一例を示す図。
【図14】ユーザ履歴情報カウントテーブルの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
【実施例1】
【0014】
図1〜図14は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体の一実施例を適用した画像形成システム1のシステム構成図である。
【0015】
図1において、画像形成システム1は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNWに、画像形成装置としての複合装置MF、プリンタPr1〜Prm、ホスト装置としてのコンピュータPc、サーバSV及びルータRtが接続され、ルータRtには、複数の外部コンピュータPgの接続されているインターネットItが接続されている。
【0016】
画像形成システム1は、ネットワークNWに接続されているコンピュータPcやインターネットItに接続されている外部コンピュータPgが、印刷ジョブを複合装置MFやプリンタPr1〜PrmまたはサーバSVに送って、印刷要求を行う。
【0017】
複合装置MFまたはプリンタPr1〜Prmは、コンピュータPcまたは外部コンピュータPgから印刷ジョブが送られてくると、該印刷ジョブのPDLの印刷データをPJLの印刷条件に基づいて描画データに変換して、直接、印刷出力したり、蓄積印刷出力する。また、複合装置MFまたはプリンタPr1〜Prmは、コンピュータPcまたは外部コンピュータPgが、サーバSVに印刷データを送ると、該サーバSVから印刷データを取得して、印刷ジョブのPDLの印刷データをPJLの印刷条件に基づいて描画データに変換して、直接、印刷出力したり、蓄積印刷出力する。
【0018】
画像形成装置は、例えば、複合装置MFについて、図2に示すようにブロック構成されており、ハードウェア資源10である白黒ラインプリンタ(B&W LP)11、カラーラインプリンタ(Color LP)12、その他のハードウェア13である図示しないハードディスク(HD)及びスキャナ、ファクシミリ、ネットワークインターフェイス、コントローラ等を有するとともに、プラットフォーム20とアプリケーション60とから構成されるソフトウェア群70とを備えている。
【0019】
複合装置MFには、PSTN/ISDN網が接続されており、複合装置MFは、該PSTN/ISDN網を利用したファクシミリ通信を行う。
【0020】
プラットフォーム20は、アプリケーション60からの処理要求を解釈してハードウェア資源10の獲得要求を発生させるコントロールサービス30、一または複数のハードウェア資源10の管理を行ってコントロールサービス30からの獲得要求を調停するSRM(システムリソースマネージャ)40及び汎用OS50を備えている。
【0021】
コントロールサービス30は、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)31、ECS(エンジンコントロールサービス)32、MCS(メモリコントロールサービス)33、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)34、FCS(ファックスコントロールサービス)35、NCS(ネットワークコントロールサービス)36及びIMH(イメージメモリハンドラ)37を有している。また、プラットフォーム20は、予め定義された関数によりアプリケーション60から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインターフェイス(API)を有する。
【0022】
汎用OS50は、UNIX(登録商標)等の汎用オペレーティングシステムであり、プラットフォーム20及びアプリケーション60の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。
【0023】
SRM40のプロセスは、SCS31とともにシステムの制御及びリソースの管理を行う。SRM40のプロセスは、スキャナ部やプリンタ部(画像形成手段)11、12等のエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/F等)のハードウェア資源10を利用する上位層からの要求に従って調停を行い、実行制御する。
【0024】
SCS31のプロセスは、アプリ(アプリケーション)管理、操作部制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御等を行う。
【0025】
ECS32のプロセスは、ハードウェアリソース10のエンジン11、12の制御を行い、MCS33のプロセスは、画像メモリの取得及び解放、ハードディスク部(HDD)の利用、画像データの圧縮及び伸張等を行う。
【0026】
FCS35のプロセスは、アプリからPSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読み取り、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供する。
【0027】
NCS36のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーション60に対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーション60に振り分けたり、アプリケーション60からデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。具体的には、ftpd、httpd、lpd、snmpd、telnetd、smtpd等のサーバデーモンや同プロトコルのクライアント機能等を有している。
【0028】
OCS34は、オペレータ(ユーザ)と本体制御間の情報伝達手段となるオペレーションパネル(操作パネル)の制御を行う。
【0029】
IMH(イメージメモリハンドラ)37は、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行う。
【0030】
アプリケーション60は、PDL(ページ記述言語)をサポートするプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ61、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ62、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ63、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ64、フィルタ用アプリケーションであるフィルタアプリ65及びフィルタ値を設定するアプリケーションであるプリンタ設定アプリ66を有している。本実施の複合装置MFの処理を行うプリンタアプリ61は、コンピュータPc、外部コンピュータPgからプリンタドライバ等によって送信されてきた印刷データを、プリント制御部61aを介してプリンタ言語の設定を行うPJL61b、ページ記述言語(PDL)の解釈を行うPCL61c、PS61d等に渡し、印刷を実行する。これらのアプリケーション61〜66は、いずれも複合装置MFの起動時に初期化部(図示せず)によりプロセスとして生成され、動作する。
【0031】
アプリケーション60の各プロセス、コントロールサービス30の各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値送信及びメッセージの送受信によってプロセス間通信を行いながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ等の画像形成処理にかかるユーザサービスを実現している。
【0032】
このように、複合装置MFには、複数のアプリケーション60及び複数のコントロールサービス30が存在し、いずれもプロセスとして動作している。そして、これらの各プロセス内部には、一または複数のスレッドが生成されて、スレッド単位の並列実行が行われる。そして、複合装置MFは、コントロールサービス30がアプリケーション60に対して共通サービスを提供しており、これらの多数のプロセスが並列動作及びスレッドの並列動作を行って互いにプロセス間通信を行って協調動作をしながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ等の画像形成処理にかかるユーザサービスを提供する。
【0033】
そして、プリンタアプリ61は、図3に示すように、プリント制御部61a、PDL処理部61e及び印刷条件変更パターン作成部61f等の機能部を備えており、プリント制御部61aには、オペレーションパネル等のユーザインターフェイス(操作手段)やネットワークNWに接続されたコンピュータPc、Pgから印刷要求(印刷指示)や保管文書印刷が入力される。プリント制御部61aは、受信した印刷データや印刷命令を解釈して、印刷データの展開要求及び蓄積要求をPDL処理部61eに行う。
【0034】
PDL処理部(画像処理手段)61eは、PDLデータをプリンタ11、12で印刷可能な描画データ(図3では、展開データと表記。)に変換し、プリント制御部61aは、描画データに変換されたデータを圧縮器15で圧縮させて、ハードディスク等の不揮発性メモリであるデータ蓄積部(蓄積手段)14に保存する。
【0035】
プリント制御部(画像形成制御手段)61aは、プラットフォーム20を介してデータ蓄積部14に蓄積されている描画データを取得して、エンジン11、12へ印刷要求とともに描画データを渡して、エンジン11、12に印刷を実行させる。
【0036】
印刷条件変更パターン作成部(予測印刷設定作成手段)61fは、印刷データの印刷条件(印刷設定情報)及びプラットフォーム20の保持する機器情報とユーザ情報に基づいて、印刷ジョブにおいて当初指定された印刷条件以外の印刷条件であって該ユーザが使用する可能性があると想定される印刷条件パターン(予測印刷設定情報)を作成する。
【0037】
そして、プリント制御部61aは、印刷ジョブで指定されている印刷条件及び印刷条件変更パターン作成部61fの作成した印刷条件パターンの全ての印刷条件毎に該印刷条件に対応する描画データをPDL処理部61eに作成させ、作成された全ての印刷条件の描画データを圧縮機15でそれぞれ圧縮させた後、データ蓄積部14に蓄積させる。
【0038】
プリント制御部61eは、データ蓄積部14に蓄積されている描画データの印刷時に、該描画データの印刷ジョブで最初に指定された印刷条件から、コンピュータPc、Pgでの操作または複合装置MFでの操作によって印刷条件が変更されると、プラットフォーム20を介して、変更後の該印刷条件に基づいて作成された描画データをデータ蓄積部14から取得して、エンジン11、12に渡して印刷出力させる。
【0039】
複合装置MFは、ROM、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory )、EPROM、フラッシュメモリ、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)カード、MO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されている本発明の画像形成制御方法を実行する画像形成制御プログラムを読み込んでROMやハードディスク等に導入することで、後述する印刷開始待ち時間を短縮する画像形成制御方法を実行する画像形成装置として構築されている。この画像形成制御プログラムは、アセンブラ、C、C++、C#、Java(登録商標)等のレガシープログラミング言語やオブジェクト指向ブログラミング言語等で記述されたコンピュータ実行可能なプログラムであり、上記記録媒体に格納して頒布することができる。
【0040】
なお、上記説明では、画像形成装置のうち複合装置MFについて具体的に説明したが、プリンタPr1〜Prmについても、印刷条件パターンの作成、描画データの生成及び画像形成等の画像形成関連に関しては、同様である。
【0041】
次に、本実施例の作用について説明する。本実施例の複合装置MF及びプリンタPr1〜Prm等の画像形成装置は、印刷開始待ち時間を短縮する。なお、以下の説明では、画像形成装置として、複合装置MFを取り上げて説明するが、プリンタPr1〜Prmの場合にも同様に適用することができる。
【0042】
すなわち、複合装置MFは、図4に示すように、コンピュータPc、Pgからインターフェイスまたはネットワークインターフェイス(受信手段)Ifが印刷ジョブを受信すると、インターフェイスまたはネットワークインターフェイスIfがプリント制御部61aに対して印刷要求(蓄積印刷要求)を行い(P1)、プリント制御部61aは、印刷条件変更パターン作成部61fに対して、印刷条件取得要求を行う(P2)。
【0043】
印刷条件変更パターン作成部61fは、プラットフォーム20に対して機器情報取得要求を行ない(P3)、機器情報取得要求があると、図5に示すように、プラットフォーム20の機器情報テーブルに登録されている複合装置MFの機器情報の取得要求をプラットフォーム20に行って、必要な機器情報を取得する(P3)。なお、図5の機器情報テーブルでは、機器情報として、給紙トレイ毎の紙サイズと用紙残量(図5(a))、モノクロとフルカラーのカラーモードとその利用残量(図5(b))、トナーセーブ印刷について、実行するかしないかの情報(図5(c))、解像度及び両面印刷機能の有無(図5(d)、(e))が登録されている。
【0044】
印刷条件変更パターン作成部61fは、機器情報を取得すると、該機器情報に基づいて、ユーザが印刷条件として設定可能な印刷条件パターンを作成して、例えば、図6に示すような印刷条件パターンテーブルTb1に登録する。図6の印刷条件パターンテーブルTb1では、紙サイズ(A3、B5等)、解像度(600dpi、1200dpi等)及びカラーモード(モノクロ、フルカラー等)が印刷条件として登録されている。
【0045】
印刷条件変更販作成部61fは、印刷条件パターンテーブルTb1は、作成した印刷条件パターンテーブルTb1をプリント制御部61aに渡し、プリント制御部61aは、印刷ジョブで指定されている印刷条件及び印刷条件変更パターン作成部61fの作成した印刷条件パターンテーブルTb1の印刷条件それぞれに基づく印刷データの描画データへの展開と、データ蓄積部14への蓄積をPDL処理部61eに要求する(P4)。
【0046】
PDL処理部61eは、印刷ジョブでユーザの指定した印刷条件に基づく描画データ(図4では、展開データと表記。)を作成して、データ蓄積部14に該描画データの蓄積要求を行うととものに、印刷条件変更パターン作成部61fの作成した印刷条件パターンテーブルTb1に登録されている全ての印刷条件に基づいて、それぞれ描画データを作成して、データ蓄積部14に該描画データの蓄積要求を行う(P5)。
【0047】
以上の処理によって、蓄積印刷要求の印刷ジョブがあった場合に、該印刷ジョブで指定されている印刷ジョブに基づく描画データだけでなく、機器情報に基づいて可能な印刷条件に応じた描画データを作成してデータ蓄積部14に蓄積する。
【0048】
そして、印刷条件変更パターン作成部61fは、上記印刷ジョブ受信時の機器情報に基づく印刷条件変更パターン作成処理を、図7に示すように実行する。すなわち、印刷条件変更パターン作成部61fは、プリント制御部61aから印刷条件変更パターンの作成を依頼されると(ステップS201)、プラットフォーム20から機器情報を取得し(ステップS202)、機器情報を基づいて、最初の印刷条件のパターンを作成する(ステップS203)。
【0049】
印刷条件変更パターン作成部61fは、印刷条件を作成すると、該印刷条件が印刷ジョブで指定されている印刷条件と一致するかチェックし(ステップS204)、YESのとき、すなわち、一致するときには、印刷条件変更パターンとして登録する必要がないため、ステップS203に戻って次の印刷条件の作成を行う(ステップS203)。
【0050】
ステップS204で、NOのとき、すなわち、印刷ジョブで指定されている印刷条件と一致しないときには、作成した印刷条件のパターンを印刷条件パターンテーブルTb1に登録して(ステップS205)、作成した印刷条件範囲外に作成可能なパターンがあるかチェックする(ステップS206)。
【0051】
ステップS206で、YESのとき、すなわち、まだ、作成可能な印刷条件パターンがあるときには、印刷条件変更パターン作成部61fは、ステップS203に戻って、機器情報に基づく次の印刷条件パターンの作成を行う処理から上記同様に処理する(ステップS203〜S206)。
【0052】
ステップS206で、NOのとき、すなわち、作成可能な印刷条件パターンがないときには、印刷条件変更パターン作成部61fは、要求元であるプリント制御部61aに、印刷条件のパターンを保存したテーブル(印刷条件パターンテーブルTb1)を通知して処理を終了する(ステップS207)。
【0053】
そして、複合装置MFは、印刷ジョブを受信して、印刷条件パターンテーブルTb1を作成して、該印刷条件パターンテーブルTb1に登録されている印刷条件と印刷ジョブで指定されている印刷条件(印刷設定情報)に基づく描画データを作成して、データ蓄積部14に蓄積している状態で、印刷指示があるか、予め指定されている時間が経過すると、図8に示すように印刷処理を実行する。すなわち、図8に示すように、コンピュータPc、PgまたはオペレーションパネルからインターフェイスまたはネットワークインターフェイスIfを介して保存文書の印刷要求があると、インターフェイスまたはネットワークインターフェイスIfがプリント制御部61aに対して保存文書(蓄積文書)の印刷要求を行い(P11)、プリント制御部61aは、データ蓄積部14に印刷要求にかかる保存文書(蓄積描画データ)の取得要求をデータ蓄積部14に行う(P12)。この場合、印刷要求とともに、印刷条件の変更があると、該変更後の印刷条件に対応する描画データであって、既に生成されてデータ蓄積部14に蓄積されている描画データの取得要求をデータ蓄積部14に行う。
【0054】
プリント制御部61aは、取得した描画データを、プラットフォーム20を介してエンジン11、12に送って印刷させる(P13)。
【0055】
そして、複合装置MFは、印刷条件パターンを機器情報にのみ基づいて作成するものに限るものではなく、ユーザ毎に過去に利用した印刷設定履歴を、ユーザ履歴情報(ユーザ印刷設定履歴情報)として保存して、機器情報と印刷要求してきたユーザの該ユーザ履歴情報に基づいて、印刷条件パターンテーブルを作成して、該印刷条件パターンテーブルの全ての印刷条件に基づいて描画データの作成を行ってもよい。
【0056】
この場合、複合装置MFは、図9に示すように、プラットフォーム20にユーザ情報保持部21を有し、ユーザの操作によってコンピュータPc、Pgから送られてきた印刷要求と印刷文書の印刷ジョブをユーザインターフェイスまたはネットワークIfが受信すると、ユーザインターフェイスまたはネットワークIfは、図9及び図10に示すように、印刷要求である印刷ジョブをプリント制御部61aに渡し(P21)、プリント制御部61aが印刷ジョブを解釈して、印刷条件情報を取り出してユーザ情報保持部21に渡す(P22)。
【0057】
ユーザ情報保持部21は、図11に示すようなユーザ情報カウントテーブルTb2に印刷条件を登録するとともに、データ蓄積部14に印刷条件情報を渡して描画データに対応させて保管させる(P23)。なお、図11に示すユーザ情報カウントテーブルTb2は、ユーザ毎に、両面印刷、集約印刷、トナーセーブについての印刷条件が登録されている状態を示しており、ユーザ履歴情報としては、上記以外にも種々存在するが、画像に関わるユーザによる印刷条件設定の履歴情報のみが登録されている。
【0058】
そして、印刷条件変更パターン作成部61fは、上記印刷ジョブ受信時の機器情報及びユーザ情報に基づく印刷条件変更パターン作成処理を、図12に示すように実行する。すなわち、印刷条件変更パターン作成部61fは、プリント制御部61aから印刷条件変更パターンの作成を依頼されると(ステップS301)、プラットフォーム20から機器情報を取得するとともに、プラットフォーム20のユーザ情報保持部21からユーザ情報(ユーザ履歴情報(以下、ユーザ情報という。)を取得し(ステップS302)、機器情報とユーザ情報を基づいて、最初の印刷条件のパターンを作成する(ステップS303)。
【0059】
印刷条件変更パターン作成部61fは、印刷条件パターンを作成すると、作成した該印刷条件が印刷ジョブで指定されている印刷条件と一致するかチェックし(ステップS304)、YESのとき、すなわち、一致するときには、印刷条件変更パターンとして登録する必要がないため、ステップS303に戻って次の印刷条件の作成を行う(ステップS303)。
【0060】
ステップS304で、NOのとき、すなわち、作成した印刷条件が印刷ジョブで指定されている印刷条件と一致しないときには、印刷条件変更パターン作成部61fは作成した印刷条件のパターンを、図13に示すような印刷条件パターンテーブルTb3に登録して(ステップS305)、作成した印刷条件パターンの外に作成可能なパターンがあるかチェックする(ステップS306)。
【0061】
なお、図13に示す印刷条件パターンテーブルTb3は、機器情報とユーザ履歴情報に基づく印刷条件パターンテーブルを示しており、機器情報に基づく印刷条件パターンとしては、図6の機器情報に基づく印刷条件パターンテーブルTb1と同様に、紙サイズ、解像度及びカラーモードが、ユーザ履歴情報に基づく印刷条件パターンとして、両面印刷、集約印刷及びトナーセーブ印刷が、それぞれ登録されている。なお、図13の印刷条件パターンテーブルTb3は、図6の機器情報に基づく印刷条件パターンテーブルTb1と図11のユーザ履歴情報テーブルTb2を加えた印刷条件のパターンテーブルとなっている。
【0062】
ステップS306で、YESのとき、すなわち、まだ、作成可能な印刷条件パターンがあるときには、印刷条件変更パターン作成部61fは、ステップS303に戻って、機器情報とユーザ履歴情報に基づく次の印刷条件パターンの作成を行う処理から上記同様に処理する(ステップS303〜S306)。
【0063】
ステップS306で、NOのとき、すなわち、作成可能な印刷条件パターンがないときには、印刷条件変更パターン作成部61fは、要求元であるプリント制御部61aに、印刷条件のパターンを保存したテーブル(印刷条件パターンテーブルTb1)を通知して処理を終了する(ステップS307)。
【0064】
なお、ユーザ履歴情報は、登録されているユーザが、印刷ジョブを送ってきて印刷要求する毎に、カウント値を更新する更新処理を行い、カウント値を考慮した印刷条件パターンの作成を行ってもよい。
【0065】
この場合、印刷条件変更パターン作成部61fは、図14に示すようなユーザ履歴情報カウントテーブルTb4を用意して、各ユーザ毎に、例えば、両面印刷においては、「なし」、「両面上綴じ」、「両面左綴じ」、「両面右綴じ」のそれぞれについてカウント値が登録されている。印刷条件変更パターン作成部61fは、印刷ジョブが送られてくると、ユーザ履歴情報カウントテーブルTb4の印刷条件のうち、該印刷ジョブの印刷条件で指定されている印刷条件のカウント値をカウントアップする。
【0066】
そして、印刷条件変更パターン作成部61fは、該あるユーザから印刷ジョブが送られてきて、印刷条件変更パターンの作成要求がプリント制御部61aからあると、ユーザ履歴情報カウントテーブルTb4の該印刷ジョブを送ってきたユーザの各ユーザ履歴情報、すなわち、両面印刷、集約印刷及びトナーセーブ印刷のうち、カウント値の最も大きいユーザ情報を、印刷条件変更パターンの作成するユーザ履歴情報として採用して、上述のように印刷条件変更パターンの作成を行う。このように、ユーザ履歴情報をカウントアップして最も利用傾向の高いユーザ履歴情報を利用することで、印刷条件変更パターンの数を削減することで、処理時間やデータ蓄積部14のメモリ容量を削減してもよい。
【0067】
例えば、図14のユーザ履歴情報カウントテーブルTb4の利用傾向を考慮すると、作成する印刷条件変更パターンの数を、紙サイズの種類数×解像度の種類数×カラーモードの種類数×両面の種類数×集約印刷の種類数×トナーセーブの種類数というパターン数から紙サイズの種類数×解像度の種類数×カラーモードの種類数×2のパターン数に削減することができる。
【0068】
なお、上記説明においては、複合装置MFについて説明したが、プリンタPr1〜Prm等の他の画像形成装置についても同様に適用することができる。
【0069】
このように、本実施例の画像形成装置は、印刷データを印刷条件(印刷設定情報)とともに受信すると、プリンタアプリ61の印刷条件変更パターン作成部61fが、受信した印刷条件以外の所定数の印刷条件変更パターン(機器依存予測印刷設定情報)を、機器情報に基づいて作成して、作成した印刷条件変更パターンを印刷条件パターンテーブルTb1に登録し、印刷ジョブ受信時の印刷条件及び該印刷条件パターンテーブルTb1の印刷条件変更パターンそれぞれに基づいて、PDL処理部61eが、印刷データから描画データを生成して、印刷ジョブ受信時の印刷条件及び該印刷条件変更パターンと該描画データとを対応させてデータ蓄積部(蓄積手段)14に蓄積し、該印刷条件に対応する該描画データ、または、ユーザインターフェイス/ネットワークIfまたは操作表示部から、変更された変更印刷条件が入力されると、該変更印刷条件と同じ印刷条件変更パターンに対応する該描画データを、データ蓄積部14から取り出して、エンジン11、12に該印刷条件に必要な機能を利用して用紙に画像形成させる。
【0070】
したがって、印刷設定(印刷条件)が印刷開始直前に変更された場合にも、既に変更後の印刷設定に対応する描画データが作成されてデータ蓄積部14に保存されているので、印刷指示があってから印刷が開始されるまでの待ち時間を短縮することができ、利用性を向上させることができる。
【0071】
また、本実施例の画像形成装置は、画像形成装置に対して印刷要求を行うユーザ毎に、該ユーザの印刷条件(印刷設定)の履歴をユーザ情報(ユーザ印刷設定履歴情報)としてユーザ情報保持部(印刷設定履歴記憶手段)21に記憶し、印刷条件変更パターン作成部61fが、印刷要求にかかるユーザのユーザ情報に基づく印刷条件変更パターン(ユーザ情報依存予測印刷設定情報)及び機器依存予測印刷設定情報を作成して、印刷要求時の印刷設定情報、該機器依存予測印刷設定情報及び印刷要求にかかるユーザの該印刷条件変更パターン(ユーザ情報依存予測印刷設定情報)それぞれに基づいて描画データを生成している。
【0072】
したがって、画像形成装置を利用するユーザ毎に該ユーザが利用する可能性のある印刷設定と該印刷設定に対応する描画データを予め作成してデータ蓄積部14に蓄積して、印刷指示があってから印刷が開始されるまでの待ち時間をより一層適切かつ確実に短縮することができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0073】
さらに、本実施例の画像形成装置は、ユーザによる印刷要求毎に、ユーザ情報保持部21が保持する該ユーザのユーザ情報(ユーザ印刷設定履歴情報)のカウントアップを行い、カウントされた該ユーザ情報保持部21の記憶している該ユーザ情報から利用傾向の高い印刷設定を用いて、印刷条件変更パターン(ユーザ情報依存予測印刷設定情報)を作成している。
【0074】
したがって、画像形成装置を利用するユーザ毎に該ユーザが利用する可能性のある印刷設定と該印刷設定に対応する描画データを、データ蓄積部14のメモリ使用量を削減しつつ、予め作成してデータ蓄積部14に蓄積して、印刷指示があってから印刷が開始されるまでの待ち時間を効率的に、かつ、より一層適切、確実に短縮することができ、利用性をより一層向上させることができる。
【0075】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、蓄積印刷を行うとともに予め印刷設定に基づいた描画データを作成して蓄積した後印刷する複合装置、プリンタ装置等の画像形成装置、画像形成制御方法、画像形成制御プログラム及び記録媒体に利用することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 画像形成システム
NW ネットワーク
MF 複合装置
Pr1〜Prm プリンタ
Pc コンピュータ
SV サーバ
Rt ルータ
Pg 外部コンピュータ
It インターネット
10 ハードウェア資源
11 白黒ラインプリンタ(B&W LP)
12 カラーラインプリンタ(Color LP)
13 その他のハードウェア
20 プラットフォーム
30 コントロールサービス
31 SCS(システムコントロールサービス)
32 ECS(エンジンコントロールサービス)
33 MCS(メモリコントロールサービス)
34 OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)
35 FCS(ファックスコントロールサービス)
36 NCS(ネットワークコントロールサービス)
37 IMH(イメージメモリハンドラ)
40 システムリソースマネージャ(SRM)
50 汎用OS
60 アプリケーション
61 プリンタアプリ
61a プリント制御部
61b PJL
61c PCL
61d PS
61e PDL処理部
61f 印刷条件変更パターン作成部
62 コピーアプリ
63 ファックスアプリ
64 スキャナアプリ
65 フィルタアプリ
66 プリンタ設定アプリ
70 ソフトウェア群
If インターフェイスまたはネットワークインターフェイス
Tb1 印刷条件パターンテーブル
Tb2 ユーザ情報カウントテーブル
Tb3 印刷条件パターンテーブル
Tb4 ユーザ履歴情報カウントテーブル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0078】
【特許文献1】特開平11−353137号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を利用して描画データと印刷設定に基づいて被記録媒体に画像形成する画像形成手段と、
印刷データを印刷設定情報とともに受信する受信手段と、
前記機能に基づいて前記受信手段の受信した前記印刷設定情報以外の所定数の機器依存予測印刷設定情報を作成する予測印刷設定作成手段と、
前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報それぞれに基づいて前記印刷データから前記画像形成手段で印刷可能な描画データを生成する画像処理手段と、
前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報と前記描画データとを対応させて蓄積する蓄積手段と、
各種設定操作を行う操作手段と、
前記印刷設定情報に対応する前記描画データ、または、該印刷設定情報から変更された変更印刷設定情報が前記受信手段または前記操作手段から入力されると、該変更印刷設定情報と同じ前記機器依存予測印刷設定情報に対応する前記描画データを、前記蓄積手段から取り出して前記画像形成手段に渡す画像形成制御手段と、
を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、
該画像形成装置に対して印刷要求を行うユーザ毎に、該ユーザの印刷設定の履歴をユーザ印刷設定履歴情報として記憶する印刷設定履歴記憶手段を、備え、
前記予測印刷設定作成手段は、
印刷要求にかかるユーザの前記ユーザ印刷設定履歴情報に基づくユーザ情報依存予測印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報を作成し、
前記画像処理手段は、前記印刷設定情報、前記機器依存予測印刷設定情報及び印刷要求にかかるユーザの前記ユーザ情報依存予測印刷設定情報それぞれに基づいて前記描画データを生成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、、
前記ユーザによる印刷要求毎に、前記印刷設定履歴記憶手段の該ユーザの前記ユーザ印刷設定履歴情報のカウントアップを行うカウント手段を備え、
前記予測印刷設定作成手段は、
前記カウント手段によってカウントされた前記印刷設定履歴記憶手段の記憶している前記ユーザ印刷設定履歴情報から利用傾向の高い印刷設定を用いて前記ユーザ情報依存予測印刷設定情報を作成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
複数の機能を利用して描画データと印刷設定に基づいて被記録媒体に画像形成する画像形成処理ステップと、
印刷データを印刷設定情報とともに受信する受信処理ステップと、
前記機能に基づいて前記受信手段の受信した前記印刷設定情報以外の所定数の機器依存予測印刷設定情報を作成する予測印刷設定作成処理ステップと、
前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報それぞれに基づいて前記印刷データから前記画像形成手段で印刷可能な描画データを生成する画像処理処理ステップと、
各種設定操作が行われる操作処理ステップと、
前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報と前記描画データとを対応させて蓄積する蓄積手段から、前記印刷設定情報に対応する前記描画データ、または、該印刷設定情報から変更された変更印刷設定情報が前記受信処理ステップまたは前記操作処理ステップから入力されると、該変更印刷設定情報と同じ前記機器依存予測印刷設定情報に対応する前記描画データを、取り出して前記画像形成処理ステップに渡す画像形成制御処理ステップと、
を有していることを特徴とする画像形成制御方法。
【請求項5】
コンピュータに、
複数の機能を利用して描画データと印刷設定に基づいて被記録媒体に画像形成する画像形成処理と、
印刷データを印刷設定情報とともに受信する受信処理と、
前記機能に基づいて前記受信手段の受信した前記印刷設定情報以外の所定数の機器依存予測印刷設定情報を作成する予測印刷設定作成処理と、
前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報それぞれに基づいて前記印刷データから前記画像形成手段で印刷可能な描画データを生成する画像処理処理と、
各種設定操作が行われる操作処理と、
前記印刷設定情報及び前記機器依存予測印刷設定情報と前記描画データとを対応させて蓄積する蓄積手段から、前記印刷設定情報に対応する前記描画データ、または、該印刷設定情報から変更された変更印刷設定情報が前記受信処理または前記操作処理から入力されると、該変更印刷設定情報と同じ前記機器依存予測印刷設定情報に対応する前記描画データを、取り出して前記画像形成処理に渡す画像形成制御処理と、
を実行させることを特徴とする画像形成制御プログラム。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成制御プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−45833(P2012−45833A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−190887(P2010−190887)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】