説明

画像形成装置、色順検知方法およびプログラム

【課題】 処理ステップ数を減少させ、処理時間や処理コストを低減させつつ、色順が逆転した場合であっても正しい色順で色ずれ補正を行うことができる装置を提供する。
【解決手段】 この画像形成装置は、色が配列する順序(色順)を検知することが可能な装置であり、各色のパターンを異なる濃度で形成する画像形成部40と、形成された各色のパターンを順に検出し、検出した順に電圧値として出力する検出部41と、予め設定された値が異なる複数の電圧閾値を保持し、出力された順に電圧値が超える電圧閾値の数を検出数として計測する計測部42と、予め設定された検出数の正しい順序としての正規の色順情報と、計測部42で計測された検出数の順序とが一致するかを判断する色順判断部44とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色ずれ補正を行う際に色が配列する順序(色順)を検知することができる画像形成装置、その色順を検知する方法およびその方法を実現するためのコンピュータ可読なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のカラー画像形成装置は、4つの感光体ドラムと、各感光体ドラムを帯電させる帯電ユニットと、帯電させた各感光体ドラムの表面に露光し、潜像を形成する露光装置と、形成された潜像に各色のトナーを付着させ、顕像である各色のトナー像を形成する現像ユニットと、形成された各色のトナー像が転写される転写ベルトと、その転写ベルトへ各色のトナー像を重ね合わせるように転写する転写ユニットと、転写ベルトに転写されたトナー像を紙等の記録材に定着させる定着ユニットとを含んで構成される。
【0003】
また、カラー画像形成装置は、この転写ベルト上に各色のトナーで作像された所定のカラートナーパターンを検出する光学式センサを備えており、各色のトナーパターンの間隔を検出することにより、各所区間のずれ量を、主副のレジストずれ、倍率ずれ、スキュー、曲がりといった要因別に算出し、それぞれが一致するようにフィードバック補正を行い、色ずれを低減している。
【0004】
一般に、この色ずれ補正は、電源がONにされた時、温度等の環境が変化した時、一定枚数以上印刷された場合に実施され、これにより、色ずれ量が常に一定の範囲以下になるようにしている。
【0005】
例えば、転写ベルトの走行速度に変動が生じると、各色の画像の転写位置が微妙に異なって色ずれを生じ、再現画像が著しく劣化してしまうことから、この走行速度の変動の要因である転写ベルトの厚さが変化しても、所期の目的の色ずれ補正を実現できる画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この画像形成装置は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各レジストマークを、対応する感光体ドラムの四分の1回転おきに連続して形成し、これら4本のレジストマークからなる単位レジストパターンを転写ベルトの略1周にわたって形成し、各単位レジストパターンの各々において、ブラックのレジストマークに対する他の色のレジストマークの間隔を検出して、その検出された間隔を感光体ドラム1周分ごとに平均化し、その平均化された間隔に基づいて、補正データを作成するものである。この補正データは、画像形成時における各感光体ドラムへの各走査ラインの副走査方向における書き込みタイミングを補正するためのデータである。
【0007】
しかしながら、このような色ずれ補正では、使用による転写ベルトの劣化や、温度等の環境変化等の理由により、トナーパターンの色順が逆転した場合、正しい色ずれ補正を行うことができないという問題があった。
【0008】
そこで、色順が逆転した場合であっても適切に色ずれ補正を行うことができる装置や方法が提案されている(特許文献2参照)。この装置は、画像、基準パターンおよび各色のトナーパターンを形成する画像形成部と、基準パターンと各色のトナーパターンを順に検出する検出部と、検出された基準パターンから各色のトナーパターンまでの時間を計測する計測部と、全色につき計測された計測値を小さい順に記憶する記憶部と、トナーパターンの色順を検知する色順検知部と、検知された色順が正規の色順と同じかどうかを判断する判断部と、異なる場合に色順を入れ替える色順補正部と、補正量を算出し、色ずれ補正を行う色ずれ補正部とを含んで構成される。
【0009】
色順検知部は、1つの色を指定し、基準パターンに続いてその色を除いた各色のトナーパターンを順に形成する指示を画像形成部に与えて、計測部により計測された他の各色について計測された他の色の計測値が記憶部に記憶されたどの順番の計測値に一致するか、最も近いかを判断して、指定した色の順番を検出することにより、形成されるトナーパターンの色順を検知する。判断部は、この色順を予め規定された正規の色順と同じかどうかを判断し、色順補正部は、異なる場合に、その正規の色順と異なる色の順番を入れ替え、色ずれ補正部は、その入れ替えてトナーパターンを形成した場合に、その計測値が目標値とどれだけずれているかを補正量として計算し、そのずれている分だけ補正することにより色ずれ補正を行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した色ずれ補正では、色順が逆転した場合であっても、正しい色順に直し、各色のずれ量を補正して各色の目標値に近づけることができるものの、一度すべての色につき、トナーパターンを形成し、基準パターンから各色のトナーパターンまでの時間または距離を計測し、それを記憶しておき、1つの色を指定し、再びその色を除くトナーパターンを形成して、時間または距離を計測する必要があることから、処理ステップ数が多く、処理時間や処理コストがかかるという問題があった。
【0011】
そこで、処理ステップ数を減少させ、処理時間や処理コストを低減させつつ、色順が逆転した場合であっても正しい色順で色ずれ補正を行うことができる装置や方法の提供が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題に鑑み、各色のトナーパターンの作像を異なる濃度で実施し、それぞれが異なる値である複数の電圧閾値を用いてトナーパターン像を検出することで、トナーパターンを2度も形成することなく、トナーパターンの色順を把握することができる。このため、色順の逆転があれば、どの色のトナーパターンを入れ替えればよいかが分かり、後は従来の方法と同様に、目標値とのずれ量を求め、そのずれ量だけ補正することで、色ずれ補正を行うことができる。また、処理ステップ数を減少させることができ、処理時間および処理コストを低減させることができる。
【0013】
すなわち、本発明は、各色のパターンを形成し、各色のパターンを検出して色ずれ補正を行う際に、色が配列する順序を検知することが可能な画像形成装置であって、この画像形成装置は、各色のパターンを異なる濃度で形成する画像形成部と、形成された各色のパターンを順に検出し、検出した順に電圧値として出力する検出部と、予め設定された値が異なる複数の電圧閾値を保持し、出力された順に電圧値が超える電圧閾値の数を検出数として計測する計測部と、予め設定された検出数の正しい順序としての正規の色順情報と、計測部で計測された検出数の順序とが一致するかを判断する色順判断部とを含んで構成される。
【0014】
このように検出数で濃度を識別し、その識別された濃度から色を判断することができるため、色順が入れ替わったことを容易に検知することができる。これを実現するために、計測部で計測される検出数が異なる数になるように、各色のトナーの付着量が設定され、画像形成部は、その設定に従って、計測部で計測される検出数が異なる数になるように各色のパターンを異なる濃度で形成する。
【0015】
色ずれは、画像形成装置の電源がONにされたとき、省エネルギーモードから復帰したとき、中間転写ベルトを装着したとき、感光体ドラムを装着したときに起こりやすく、そのずれ量も大きい。このため、色順が変化しやすい。そこで、画像形成部は、画像形成装置の電源がONにされたことに応答して、あるいは画像形成装置が省エネルギーモードから復帰したことに応答して、各色のパターンを異なる濃度で形成する処理を実行することができる。
【0016】
また、画像形成部は、転写ベルトが装着された直後の画像形成装置の起動時に、あるいは感光体ドラムが装着された直後の画像形成装置の起動時に、各色のパターンを異なる濃度で形成する処理を実行することができる。
【0017】
本発明では、上記の計測部で計測された検出数の順序を記憶する記憶部と、正規の色順情報を記憶する不揮発性の記憶装置とをさらに含むことができる。この場合、上記の色順判断部は、この記憶部に記憶された検出数の順序と、この不揮発性の記憶装置に記憶された正規の色順情報とを読み出して比較し、一致する場合に正規の色順であると判断し、そうでない場合に誤った色順であると判断することができる。
【0018】
また、本発明では、上記の画像形成装置のほか、この画像形成装置が行う色順検知方法も提供することができる。この方法は、各色のパターンを異なる濃度で形成するステップと、形成された各色のパターンを順に検出し、検出した順に電圧値として出力するステップと、予め設定された値が異なる複数の電圧閾値を用い、出力するステップで出力された順に電圧値が超える電圧閾値の数を検出数として計測するステップと、予め設定された検出数の正しい順序としての正規の色順情報と、計測するステップで計測された検出数の順序とが一致するかを判断するステップとを含む。
【0019】
そのほか、この色順検知方法を実現するために、この方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムや、このプログラムが記録された記録媒体を提供することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の画像形成装置が備える画像形成部の構成を例示した図。
【図2】本発明の画像形成装置が備える検出部の構成を例示した図。
【図3】本発明の画像形成装置の主要構成を例示した図。
【図4】ベルト上に形成された各色のトナーパターンの例と、検出部と各色のトナーパターンと検出部との位置関係を示した図。
【図5】トナー濃度を同じ濃度にした場合の、正規の色順に配列したトナーパターンと、当該トナーパターンを検出部により検出して出力された電圧値の出力波形を例示した図。
【図6】実際に検出された色順のトナーパターンと、当該トナーパターンを検出部により検出して出力された電圧値の出力波形を例示した図。
【図7】トナー濃度を異なる濃度にした場合の、正規の色順に配列したトナーパターンと、当該トナーパターンを検出部により検出して出力された電圧値の出力波形を例示した図。
【図8】実際に検出された色順のトナーパターンと、当該トナーパターンを検出部により検出して出力された電圧値の出力波形を例示した図。
【図9】本発明の画像形成装置の機能ブロック図。
【図10】図9に示す画像形成装置が行う色順を検知する処理を示したフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の電子写真方式のカラー画像形成装置が備える画像形成部の構成を例示した図である。図1(a)は、中間転写体を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置の画像形成部の構成例を示した図であり、図1(b)は、搬送体を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置の画像形成部の構成例を示した図である。なお、カラー画像形成装置としては、カラープリンタやMFP(Multi Function Peripheral)等を挙げることができる。
【0022】
図1(a)に示すように、画像形成部は、4つの感光体ドラム10と、各感光体ドラム10を帯電させる4つの帯電ユニット11と、帯電された各感光体ドラム10の表面に書き込み光を照射し、その表面に潜像を形成する露光装置12と、各感光体ドラム10の表面に各色のトナーを付着させ、トナー像を形成する4つの現像ユニット13と、各感光体ドラム10の表面に形成されたトナー像が転写され無端状のベルトである中間転写ベルト14と、その中間転写ベルト14へ各感光体ドラム10の表面に形成されたトナー像を転写する一次転写ユニットとして構成される4つの一次転写ローラ15とを含む。
【0023】
また、画像形成部は、中間転写ベルト14へトナー像が転写された後に残留する各感光体ドラム10上のトナーを除去する4つのクリーニングユニット16と、中間転写ベルト14を2軸により支持しつつ、一定方向へ移動させる駆動ローラ17およびテンションローラ18と、紙を供給する給紙ユニット19と、紙を所定のタイミングで搬送するレジストローラ対20と、中間転写ベルト14上のトナー像を紙に転写する二次転写ユニット21と、紙に転写されたトナー像を、熱および圧力を加えて定着させる定着ユニット22と、紙に転写された後に残留する中間転写ベルト14上のトナーを除去するクリーニングユニット23とを含む。
【0024】
図1では、画像形成部のほか、中間転写ベルト14上に作像されたトナーパターンの濃度を光学的に読み取る検出部としての反射型センサ24を備えている。この反射型センサ24により検出された濃度に基づいて、帯電電位、露光強度、現像バイアス電圧、転写電圧およびトナー補給量等の画像濃度に影響を与える画像形成条件に対し、フィードバックする。
【0025】
ここでは、符番のみを示しているが、図1では、ブラックについては「K」、シアンについては「C」、マゼンタについては「M」、イエローについては「Y」が、符番に続いて付けられ、「10K」のように表されている。
【0026】
画像形成部の処理の流れを説明すると、感光体ドラム10は、矢線Aに示す回転方向に回転駆動され、帯電ユニット11により感光体ドラム10の表面が所定の極性に帯電される。この帯電された感光体ドラム10の表面に、露光装置12から出射されるレーザ光が照射され、感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。
【0027】
この静電潜像は、現像ユニット13から供給されるトナーが付着することによりトナー像として可視化される。各感光体ドラム10には、一次転写ローラ15が対向して配置されており、その感光体ドラム10と一次転写ローラ15との間に中間転写ベルト14が挟まれた状態で一定方向へ移動する。また、この中間転写ベルト14は、駆動ローラ17とテンションローラ18の2軸によって支持され、各感光体ドラム10の表面と接触した後、テンションローラ18の周囲を回り、上記の方向とは反対の方向(矢線Bに示す方向)へ移動し、駆動ローラ17の周囲を回り、再び感光体ドラム10と一次転写ローラ15との間へ送り込まれる。
【0028】
このため、各感光体ドラム10に形成されたトナー像は、一次転写ローラ15によって中間転写ベルト14に押し付けられて転写される。感光体ドラム10上に残存するトナーは、クリーニングユニット16により除去される。トナー像は、中間転写ベルト14の移動により二次転写ユニット21が配置される位置へ向けて移動する。この間、給紙ユニット19から紙が供給され、レジストローラ対20へ送られる。レジストローラ対20は、紙へそのトナー像を転写するタイミングを計り、適切なタイミングで紙を中間転写ベルト14と二次転写ユニット21との間へ供給し、二次転写ユニット21は、中間転写ベルト14上のトナー像を紙に押し付けて転写する。
【0029】
この状態では、トナー像が紙に載った状態であるため、定着ユニット22へ送り、定着ユニット22で熱と圧力を加えて紙にトナーを定着させる。定着後、紙は、図示しない排紙ユニットへ送られ、排紙される。紙へ転写された後に中間転写ベルト14上に残存するトナーは、クリーニングユニット23により除去される。
【0030】
中間転写ベルト14へ転写されるものは、上記のトナー像のほか、色ずれ補正用のトナーパターンも転写される。このトナーパターンは、テンションローラ18上にある反射型センサ24によりその濃度が読み取られる。この濃度は、上記の帯電電位等の画像形成条件にフィードバックするとともに、画像形成部の各々の取り付け誤差、露光装置12の調整誤差、歪み、環境および経時変化、感光体ドラム10の回転ムラ、像担持体の搬送ムラ、転写紙等の外乱による変動等により発生する画像形成時の色ずれを補正し、露光タイミングの調整等をフィードバックするために用いられる。なお、色順検知および色ずれ補正については、後述する。
【0031】
図1(b)に示すカラー画像形成装置は、図1(a)に示す装置とほぼ同様の構成および配置であるが、二次転写ユニット21がなく、クリーニングユニット23の位置が異なる点が違うところである。したがって、この装置では、中間転写ベルト14上に紙が送られ、各感光体ドラム10上に形成されたトナー像が直接紙に転写される。
【0032】
図1(a)および(b)に示す画像形成部で用いられる検出部としての反射型センサ24について、図2を参照して説明する。反射型センサ24は、中間転写ベルト14または紙といった像担持体に向けて配置され、像担持体の表面上に形成されたトナーパターン25の濃度および各色の位置を検出する。
【0033】
このために、反射型センサ24は、赤外発光ダイオード等の発光素子26と、フォトトランジスタ/フォトダイオードの受光素子27、28と、これらを収容するホルダ29とから構成され、出力電圧信号により各色のトナー濃度およびその位置を計測する。受光素子27、28は、トナーパターン25からの正反射光を検知する受光素子27と、拡散反射光を検知する受光素子28とから構成され、これらの両方を検知することにより、ブラックとカラーの低濃度から高濃度まで検知することが可能となる。一方、各色の位置検出においては、正反射光を検知する受光素子27のみで検知する。この正反射光は、像担持体の変形により、後述するように検出値が大きく変動する。
【0034】
図3は、カラー画像形成装置の主要構成を示した図である。この図3では、制御部と、露光装置や感光体ドラム等の画像形成部とを示している。この制御部は、CPU30、ROM31、RAM32、I/F部33、書込部34、カウンタ35、I/O部36を含んで構成されている。
【0035】
CPU30は、各種制御プログラムが記憶されたROM31から当該プログラムを読み出し実行することにより、この画像形成装置の全体を制御する。RAM32は、各種必要なパラメータおよびこの画像形成装置の全体制御のワークエリア領域等を含む。I/F部33は、有線LAN、無線LAN、USB等の外部装置と接続され、外部装置から画像データが送られてくると、書込部34によりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像信号の分離を行った画像デジタル信号をRAM32に格納されたトナー濃度および色ずれパラメータに従い、露光装置12へ送られる。
【0036】
トナー濃度制御および色ずれ制御は、まず、中間転写ベルト14を一定速度で移動させる等のハードウェア側の準備を行い、書込部34が、RAM32に格納されたタイミングで露光装置12へ指示し、露光装置12が感光体ドラム10へトナー濃度および色ずれ検出用のトナーパターン25を、中間転写ベルト14上に形成する。中間転写ベルト14上に形成されたトナーパターン25は、反射型センサ24により読み取られ、検出されたトナー濃度および色ずれ情報が、I/O部36へ入力される。I/O部36へ入力されたそれらの情報は、CPU30へ送られ、CPU30で演算され、補正パラメータが計算される。CPU30は、この補正パラメータをRAM32に格納し、次の画像形成動作で使用される。
【0037】
カウンタ35は、中間転写ベルト14上に形成されたトナー濃度および色ずれ検出用のトナーパターンの数および色ずれ検出用のトナーパターン間の時間をカウントする。ここでは、時間をカウントするようにしているが、パターン間の距離を計測してもよい。また、カウンタ35は、後述する検出数も計測する。
【0038】
図4は、中間転写ベルト14上に形成されたトナーパターン25の例と、中間転写ベルト14上のトナーパターン25と反射型センサ24との位置関係を示した図である。中間転写ベルト14上には、イエロー、ブラック、シアン、マゼンタのそれぞれ単色の階調を表す濃度制御用のトナーパターンが並んでおり、その階調度は、イエローを例にとると、Y1が濃度10%、Y2が20%、…、Y10が100%といったように予め決められた条件のものが用いられる。
【0039】
反射型センサ24は、このトナーパターンを検出し、読み取ると、CPU30は、その検出値を画像濃度との関係を示すテーブル等に基づき、画像濃度へ変換し、その結果に基づきプロセス条件を制御する。
【0040】
色ずれ制御用のトナーパターンは、中間転写ベルト14の中央および両端付近に形成され、反射型センサ24の正反射光により検出される。このトナーパターンは、イエロー、ブラック、シアン、マゼンタの順に各色の線分で表される主走査方向に平行な直線および傾斜した斜線として形成され、ブラックを基準色として、イエロー、シアン、マゼンタの各色につき、直線間により搬送方向(矢線Cに示す方向)、直線と斜線間により主走査方向(矢線Dに示す方向)の色ずれ量を検出する。各色のトナーパターンの位置関係は、それらトナーパターンが反射型センサ24の下を通過するタイミングをカウンタ35によりカウントすることにより求めることができる。
【0041】
CPU30は、カウンタ35により得られたカウント値から色ずれ量を計算し、書込部34が露光装置12へ書き込みを指示するタイミングを制御する。なお、中間転写ベルト14上に形成された各トナーパターンは、中間転写ベルト14の搬送方向へ搬送され、各トナーパターンが反射型センサ24の真下を通過する際、3つの反射型センサ24A、24B、24Cによって図4に示すように各階調および色ずれのトナーパターンが順次並行に検出される。
【0042】
図5は、図4のY20、K20、C20、M20、Y21、K21、C21、M21で表されたトナーパターン25を反射型センサ24により検出したときの正反射光による出力波形を、各トナーパターン25とともに示した図である。ここでは、各色のトナーパターンを同じ濃度にして形成し、そのパターンを検出した図を示している。トナーパターンは、その階調に従って出力電圧が下がる。したがって、トナー濃度を検出する場合は、この出力波形の振幅値(ピーク値)を検出する。一方、色ずれ検出用のトナーパターンを検出する場合は、予め設定された検出電圧閾値を基準として、立ち下がりの交点と立ち上がりの交点を加算して2で除算した値を求める。この値を、各トナーパターンを検出したときの時刻とし、カウント値を求める際に利用する。
【0043】
図6は、図5に示す正規の色順に形成されたトナーパターンに対し、大きな色ずれが発生し、ブラックとシアンの色順が逆転したところを示した図である。ここで、正規の色順とは、予め規定された色順にトナーカートリッジをセットした場合のその色順であり、正しい色の順序である。この図6では、ブラックとシアンの直線および斜線が入れ替わっているだけで、その間隔は正規のものと同じとされている。このため、それらのトナーパターンを検出しても、検出電圧は同じで、その位置も同じものとなっている。その結果、色順が逆転していることを、この検出電圧からは見つけることはできない。すなわち、ブラックをシアンと、シアンをブラックと誤検出することになる。
【0044】
図7は、図5に示す正規の色順に形成されたトナーパターンに対し、トナーパターンを各色異なる濃度で形成し、電圧閾値を複数もつものとされている場合のトナーパターンと、検出された電圧出力波形を示した図である。このように異なる濃度でトナーパターン形成と検出を行った場合、例えば、イエローはそのピークが複数の電圧閾値のうち、最も小さい電圧閾値1を超え、2番目に小さい電圧閾値2には達していないことから、計測される電圧閾値の数、すなわち検出数は1となる。同様にして、ブラックは検出数として4、シアンは3、マゼンタは2が計測される。このようにして計測された検出数は、色を識別するための識別情報にもなり、その検出数の順番はCPU30によってRAM32に記憶される。図7に示す例では、1、4、3、2という数がその順番に配列しているという情報が色順情報として記憶される。
【0045】
したがって、このような色順情報を正規の色順情報と比較し、一致する場合は色順を変更することなく、そのまま色ずれ補正を実施し、一致しない場合にその正規の色順情報を基に、どの色が逆転しているかを判断し、この判断結果を基に、色ずれ補正を実施することができる。このような処理は、大きな色ずれが発生しやすい主電源ONの時、省エネルギーモードからの復帰時、中間転写ベルト14や感光体ドラム10の装着直後の装置起動時に実施することが望ましい。このため、電源ONにされたことに応答して、もしくは省エネルギーモードからの復帰に応答して、または中間転写ベルト14や感光体ドラムが装着された直後の起動時に、色順を検知するための処理、具体的には各色のパターンを異なる濃度で形成し、上記のようにして色順を判断することができる。
【0046】
図8は、図7とは異なり、ブラックとシアンのトナーパターンが逆転した場合のトナーパターンと、その出力波形を示した図である。反射型センサ24により検出され、出力された電圧の波形から、最初の波形のピーク値は、最も小さい電圧閾値1を超えるが、2番目に小さい電圧閾値2未満であることから、検出数が1と計測される。2番目の波形のピーク値は、3番目の大きさをもつ電圧閾値3を超えるが、最も大きい電圧閾値4未満であることから、検出数は3と計測される。3番目の波形のピーク値は、電圧閾値4を超えることから、検出数は4と計測され、4番目の波形のピーク値は、電圧閾値2を超えるが、電圧閾値3未満であることから、検出数は2と計測される。
【0047】
これらのことから、直線のトナーパターンについての検出数の計測結果は、1、3、4、2の順に配列するものとなる。これは、斜線のトナーパターンについても同様の結果となる。この結果を、RAM32に格納されている正規の色順情報(1、4、3、2の順に配列)と比較すると、色順の「4」と「3」が逆転しており、CPU30は、ブラックとシアンが逆転していると判断することができ、この判断結果を基に、色ずれ補正を行うことができる。
【0048】
このような処理を行うことにより、トナーパターンの色順が逆転した場合であっても、出力画像に悪影響を与えないように、正規の色順に補正することができ、色ずれ補正も行うことができる。この処理を実現するための画像形成装置の構成およびその方法について詳細に説明する。
【0049】
まず、画像形成装置の構成を、図9を参照して説明する。この画像形成装置は、図3に示した主要構成と同様の構成とされるが、色順を検知し、色ずれ補正を行うために、各色のトナーパターンを形成する画像形成部40と、そのトナーパターンを順に検出する検出部41と、上記カウンタとしての計測部42と、RAM等の記憶部43と、色順を判断する色順判断部44とを含んで構成される。色順を検知する場合、画像形成部40、検出部41、計測部42、色順判断部44のみで実現することができ、必要に応じて記憶部43を設けることができる。
【0050】
図9に示す実施形態では、色順判断部44において判断された結果を基に、色ずれ補正を行うため、色ずれ補正部45をさらに含んで構成されている。
【0051】
画像形成部40は、画像データから画像を形成するほか、各色のトナーパターンも形成する。なお、色順を検知する処理を行うために、各色のトナーパターンを形成する際、各色につき予め設定された異なるトナー濃度でパターンを形成する。例えば、イエローは、トナー濃度10%、ブラックは、トナー濃度70%、シアンは、トナー濃度50%、マゼンタは、トナー濃度30%といったようにそれぞれが異なる濃度としてトナーパターンを形成する。トナーパターンは、像担持体である中間転写ベルト14上に形成される。
【0052】
検出部41は、上記の反射型センサ24とされ、中間転写ベルト14上に形成された、搬送方向に配列する各色のトナーパターン25を順に検出し、電圧値として出力する。計測部42は、上記のカウンタ35とされ、予め設定された値が異なる複数の電圧閾値を保持する。また、計測部42は、各色異なる濃度で形成されたトナーパターンの検出結果(電圧値)を順に、複数の電圧閾値と比較し、超えた電圧閾値の数を検出数として計測する。記憶部43は、計測部42により計測された検出数を順に記憶し、実際に計測された色順情報として保持する。
【0053】
色順判断部44は、予め設定された正しい各検出数の順序としての正規の色順情報と、計測部42で計測された各検出数の順序とが一致するかを判断する。記憶部43に実際に計測された色順情報が記憶される場合は、色順判断部44は、記憶部43から色順情報を読み出し、正規の色順情報と比較し、一致するかどうかを判断する。なお、正規の色順情報は、変更される情報ではなく、電源がOFFにされた場合でもその情報を保持する必要があることから、記憶部43とは別の、ROM等の不揮発性の記憶装置に記憶される。
【0054】
また、計測部42は、上記の検出数の計測のほか、基準色とされたブラックのトナーパターン上を通過する時刻とその他各色のトナーパターン上を通過する時刻とから、その間の時間をカウンタ値として計測する。別途基準パターンを中間転写ベルト14上に形成し、その基準パターンから各色のトナーパターンまでの時間をカウンタ値として計測することも可能である。色ずれ補正部45は、正規の色順で形成され各色が各目標カウンタ値になるように、同じ順番の目標カウンタ値と、計測されたカウンタ値との差を補正量として算出し、その補正量に基づき色ずれ補正を行う。目標カウンタ値は、予め規定される目標値である。
【0055】
これらの色順判断部44、色ずれ補正部45は、CPU30がROM31等からプログラムを読み出し実行することにより、これら各部として機能させることができる。
【0056】
図10は、この画像形成装置を用いて行われる色順判断および色ずれ補正処理の流れを示したフローチャート図である。この処理は、ステップ1000から開始し、ステップ1005において、画像形成装置の電源ONや省エネモードからの復帰等により、装置の立ち上げ動作を実行し、計測部42としてのカウンタによるカウントを開始する。立ち上げ動作では、例えば、中間転写ベルト14の移動を開始させ、感光体ドラム10の回転を開始させる。次に、ステップ1010において、検出部41としての反射型センサ24の発光素子26の発光量を調整する。
【0057】
ステップ1015で、色ずれが生じているパターンの検知を開始する。CPU30は、RAM32等に格納されているパターンデータに基づき書込部34に所定のタイミングで指示し、書込部34が露光装置12に命令して、感光体ドラム10にトナーパターンの静電潜像を形成し、現像ユニット13が現像して各色のトナーを付着させる。そして、ステップ1020で、転写ユニット15がそのトナーが付着され形成されたトナー像を中間転写ベルト14上に転写して各色異なる濃度のトナーパターン25を形成する。
【0058】
各色のトナーパターン25は、中間転写ベルト14の移動によって検出部41である反射型センサ24により検出され、ステップ1025で、計測部42であるカウンタにより、その検出電圧から各トナーパターンの電圧閾値の検出数が順次カウントされる。このようにカウントして得られた検出数およびその順序は、検出数の順序である色順情報として、ステップ1030で記憶部43であるRAM32に記憶される。このステップ1025および1030では、基準色であるブラックのトナーパターンから各色のトナーパターンまでの時間もカウントされ、記憶部43に記憶される。これらは色ずれ補正の際に使用される。
【0059】
色順判断部44は、ステップ1035で、ROM31に記憶されている正規の色順情報と、そのRAM32に記憶した色順情報とが一致するか否かを判断する。ここでは、検出数の順序が一致するかどうかを判断する。一致する場合は、色順が変更されていないので、ステップ1040へ進み、色ずれ補正を実施する。
【0060】
一方、一致しない部分が存在する場合は、ステップ1045へ進み、色順が逆転している箇所を検出する。上記の例でいうと、検出数「4」と「3」の順序が逆転しているような場合である。検出した後、ステップ1040へ進み、この逆転している情報を基に、色ずれ補正を実施する。色ずれ補正の実施後、ステップ1050へ進み、この処理を終了する。
【0061】
色ずれ補正は、次に例示した方法により行うことができる。ここで例示する方法は一例であるので、これに限定されるものでないことは言うまでもない。例えば、図7に示すようにイエロー、ブラック、シアン、マゼンタという色順が正規の色順とする。基準色であるブラックのトナーパターンを基準パターンとして形成する場合、その基準パターンから各色のトナーパターンまでのカウント値をカウンタにより計測し、記憶部43であるRAM32に記憶しておくことで、色ずれ補正を実施する際にカウンタ値を読み出し、読み出したカウント値に基づき色ずれ補正を行うことができる。
【0062】
例えば、イエロー、ブラック、シアン、マゼンタの基準パターンからの目標カウント値が100、150、200、250であり、実際に検出した色順がイエロー、シアン、ブラック、マゼンタの色順で、それぞれのカウンタ値が100、130、150、260であったとする。この目標カウント値は、電源がOFFにされても消去されないROM等の不揮発性の記憶装置に記憶される。色順判断部44によりシアンとブラックが逆転していることを検出しているので、カウンタ値を正規の色順に並べると、100、150、130、260ということになる。
【0063】
色ずれ補正部45は、記憶装置から目標カウント値を読み出し、イエロー、ブラックについては、目標カウント値と実際に計測したカウント値が同じであるため、補正する必要はなく、補正量を0と算出する。シアンについては、目標カウント値が200でなければならないところ、実際のカウント値は130であるため、+70ほど移動させなければならない。このため、色ずれ補正部45は、この補正量を+70と算出する。マゼンタについては、目標カウント値が250でなければならないところ、実際のカウント値は260であるため、−10ほど移動させなければならない。このため、色ずれ補正部45は、補正量を−10と算出する。
【0064】
これらの補正量0、0、+70、−10は、書込部34へ書き込み指示を与える際の書き込みタイミングに反映させるためにフィードバックされ、色ずれ補正部45として機能するCPU30は、書込部34に指示して、イエロー、ブラックについてはこれまでと同じタイミングで書き込みを行い、シアンについてはこれまでのタイミングよりカウント値が+70となるように、マゼンタについてはこれまでのタイミングよりカウント値が−10となるように調整して書き込みを行うように制御する。
【0065】
これまで本発明を、画像形成装置、その画像形成装置により実行される色順判断方法として上述した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、本発明は、上記の方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラムや、そのプログラムが記録された記録媒体も提供することができるものである。
【符号の説明】
【0066】
10…感光体ドラム、11…帯電ユニット、12…露光装置、13…現像ユニット、14…中間転写ベルト、15…一次転写ローラ、16…クリーニングユニット、17…駆動ローラ、18…テンションローラ、19…給紙ユニット、20…レジストローラ対、21…二次転写ユニット、22…定着ユニット、23…クリーニングユニット、24…反射型センサ、25…トナーパターン、26…発光素子、27、28…受光素子、29…ホルダ、30…CPU、31…ROM、32…RAM、33…I/F部、34…書込部、35…カウンタ、36…I/O部、40…画像形成部、41…検出部、42…計測部、43…記憶部、44…色順判断部、45…色ずれ補正部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開2003−263002号公報
【特許文献2】特開2010−145626号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各色のパターンを形成し、各色のパターンを検出して色ずれ補正を行う際に、色が配列する順序を検知することが可能な画像形成装置であって、
前記各色のパターンを異なる濃度で形成する画像形成部と、
形成された前記各色のパターンを順に検出し、検出した順に電圧値として出力する検出部と、
予め設定された値が異なる複数の電圧閾値を保持し、出力された順に前記電圧値が超える前記電圧閾値の数を検出数として計測する計測部と、
予め設定された検出数の正しい順序としての正規の色順情報と、前記計測部で計測された検出数の順序とが一致するかを判断する色順判断部とを含む、画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部は、前記計測部で計測される前記検出数が異なる数になるように、前記各色のパターンを前記異なる濃度で形成する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は、前記画像形成装置の電源がONにされたことに応答して、前記各色のパターンを異なる濃度で形成する処理を実行する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部は、前記画像形成装置が省エネルギーモードから復帰したことに応答して、前記各色のパターンを異なる濃度で形成する処理を実行する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成部は、転写ベルトが装着された直後の前記画像形成装置の起動時に、前記各色のパターンを異なる濃度で形成する処理を実行する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成部は、感光体ドラムが装着された直後の前記画像形成装置の起動時に、前記各色のパターンを異なる濃度で形成する処理を実行する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記計測部で計測された検出数の順序を記憶する記憶部と、前記正規の色順情報を記憶する不揮発性の記憶装置とをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記色順判断部は、前記記憶部に記憶された前記検出数の順序と、前記不揮発性の記憶装置に記憶された前記正規の色順情報とを比較し、一致する場合に正規の色順であると判断する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
各色のパターンを形成し、各色のパターンを検出して色ずれ補正を行う画像形成装置において、色が配列する順序を検知する方法であって、
前記各色のパターンを異なる濃度で形成するステップと、
形成された前記各色のパターンを順に検出し、検出した順に電圧値として出力するステップと、
予め設定された値が異なる複数の電圧閾値を用い、前記出力するステップで出力された順に前記電圧値が超える前記電圧閾値の数を検出数として計測するステップと、
予め設定された検出数の正しい順序としての正規の色順情報と、前記計測するステップで計測された検出数の順序とが一致するかを判断するステップとを含む、色順検知方法。
【請求項10】
前記計測するステップで計測された前記検出数の順序を記憶部に記憶するステップをさらに含む、請求項9に記載の色順検知方法。
【請求項11】
前記判断するステップでは、前記記憶部から読み出した前記検出数の順序と、不揮発性の記憶装置から読み出した前記正規の色順情報とを比較し、一致する場合に正規の色順であると判断する、請求項10に記載の色順検知方法。
【請求項12】
請求項9〜11のいずれか1項に記載の色順検知方法を実行するためのコンピュータ可読なプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−185414(P2012−185414A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49832(P2011−49832)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】