説明

画像形成装置およびプログラム

【課題】印刷物の一部を通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルプリントを行う場合に、出力範囲を指定した再出力指示を容易に行うことを可能とする。
【解決手段】出力画像記憶部43は、サンプル出力が指示された場合、サンプル出力の確認が終了するまで、画像出力部32に対して出力された画像データを記憶する。再出力指示受付部42は、画像を出力する範囲を指定した再出力指示を受け付ける。出力制御部41は、再出力指示受付部42により受け付けた再出力指示に基づいて、出力画像記憶部43に記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように画像出力部32を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成システムにより大量の印刷を行う場合、印刷物はスタッカ等の収容装置に収容される。しかし、印刷が実行されている最中にスタッカ内に収容された印刷物を取り出すことは困難であるため、印刷実行中に印刷結果を確認することはできない。
【0003】
そのため、大量の印刷を行う場合に、印刷途中で出力内容が正しいことを確認したり、印刷ジョブの途中で画質が劣化していないことを確認したりすることを目的として、印刷結果の一部を抜き出して上部トレイ等の通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルプリントを行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この特許文献1には、ジャム発生やトナー切れのように印刷結果に影響を与えるような特定の事象が画像出力プロセス中に発生した場合に、印刷物を通常排出先とは異なる排出先に排出し、ユーザに確認させるとともに、その印刷物の再出力を可能とした技術が開示されている。この特許文献1に開示されている技術によれば、異なる排出先に排出された印刷物について、ユーザからの指示に基づいて再出力することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】特開2005−144797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記の特許文献1に開示された方法では、通常の排出先とは異なる排出先に排出された印刷物のみを再出力することしかできない。そのため、印刷ジョブの途中から徐々に画像劣化が進行したような場合には、画像劣化が発生した範囲を指定して再出力するようなことはできない。さらに、複数のサンプル出力を後からまとめてチェックして再出力を指示する場合、出力されたサンプルが印刷ジョブのどの部分に該当するかを判断しなければならず、再出力を指示するためには困難が伴う。
【0007】
本発明の目的は、印刷物の一部を通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルプリントを行う場合に、出力範囲を指定した再出力指示を容易に行うことが可能な画像形成装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
[画像形成装置]
請求項1に係る本発明は、入力された画像データに基づいた画像を出力する画像出力手段と、
サンプル出力が指示された場合、サンプル出力の確認が終了するまで、前記画像出力手段に対して出力された画像データを記憶する出力画像記憶手段と、
予め設定されたサンプル出力方法に基づいて、前記画像出力手段により出力される印刷物の一部をサンプル出力として他の印刷物の排出先とは異なる排出先に排出するよう前記画像出力手段を制御するサンプル出力制御手段と、
画像を出力する範囲を指定した再出力指示を受け付ける再出力指示受付手段と、
前記再出力指示受付手段により受け付けた再出力指示に基づいて、前記出力画像記憶手段に記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように前記画像出力手段を制御する画像出力制御手段とを有する画像形成装置である。
【0009】
本発明では、画像出力手段により出力された画像データを、サンプル出力の確認が終了するまで出力画像記憶手段に記憶しておき、画像を出力する範囲を指定した再出力指示が受け付けられた場合、画像出力制御手段は、受け付けた再出力指示に基づいて出力済みの画像データの再出力を行うようにしている。したがって、本発明によれば、印刷物の一部を通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルプリントを行う場合に、出力範囲を指定した再出力指示を容易に行うことができる。
【0010】
請求項2に係る本発明は、前記サンプル出力制御手段が、サンプル出力が前記画像出力手段から出力される際に、当該サンプル出力に関する情報であるサンプル識別情報が印刷された用紙が各サンプル出力に対応して出力されるように前記画像出力手段を制御する請求項1記載の画像形成装置である。
【0011】
本発明によれば、サンプル識別情報が印刷された用紙が各サンプル出力に対応して出力されるので、再出力指示を容易に行うことが可能となる。
【0012】
請求項3に係る本発明は、前記サンプル識別情報には、サンプル出力を特定するための識別情報および印刷ジョブ中の出力位置を示す情報が含まれる請求項2記載の画像形成装置である。
【0013】
請求項4に係る本発明は、前記サンプル識別情報が印刷された用紙からサンプル識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたサンプル識別情報に基づいて、再出力指示を生成する再出力指示生成手段とをさらに有し、
前記画像出力制御手段が、前記再出力指示生成手段により生成された再出力指示に基づいて、前記出力画像記憶手段に記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように前記画像出力手段を制御する請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置である。
【0014】
本発明によれば、サンプル識別情報が印刷された用紙を読取手段により読み取らせるだけで再出力指示を行うことができるので、再出力範囲を直接入力する場合と比較して再出力指示を容易に行うことが可能となる。
【0015】
請求項5に係る本発明は、前記再出力指示生成手段が、前記読取手段によりサンプル識別情報が印刷された2枚の用紙が連続して読み取られた場合、読み取られた2つのサンプル識別情報により特定される範囲を指定した再出力指示を生成する請求項4記載の画像形成装置である。
【0016】
本発明によれば、サンプル識別情報が印刷された2枚の用紙を読取手段により読み取らせ、再出力範囲の始点と終点を設定して再出力指示を行うことができるので、再出力範囲を直接入力する場合と比較して再出力指示を容易に行うことが可能となる。
【0017】
請求項6に係る本発明は、前記サンプル識別情報が2次元コードにより用紙上に印刷されている請求項2から5のいずれか1項記載の画像形成装置である。
【0018】
[プログラム]
請求項7に係る本発明は、予め設定されたサンプル出力方法に基づいて、画像出力手段により出力される印刷物の一部をサンプル出力として他の印刷物の排出先とは異なる排出先に排出するステップと、
画像を出力する範囲を指定した再出力指示を受け付けるステップと、
【0019】
受け付けた再出力指示に基づいて、記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように前記画像出力手段を制御するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、印刷物の一部を通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルプリントを行う場合に、出力範囲を指定した再出力指示を容易に行うことができるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【0023】
本発明の第1の実施形態の画像形成システムは、図1に示されるように、ネットワーク30により接続された画像形成装置10、および端末装置20により構成される。端末装置20は、印刷データを生成して、ネットワーク30経由にて生成した印刷データを画像形成装置10に対して送信する。画像形成装置10は、端末装置20から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。なお、画像形成装置10は、出力された印刷物を大量に収容可能なHCS(High Capacity Stacker)11を有している。
【0024】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10のハードウェア構成を図2に示す。
【0025】
画像形成装置10は、図2に示されるように、CPU21、メモリ22、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置23、ネットワーク30を介して端末装置20等の外部の装置との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)24、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UI)装置25、スキャナ26、プリントエンジン27を有する。これらの構成要素は、制御バス28を介して互いに接続されている。
【0026】
CPU21は、メモリ22または記憶装置23に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御する。
【0027】
なお、本実施形態では、CPU21は、メモリ22または記憶装置23内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU21に提供することも可能である。
【0028】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0029】
本実施形態の画像形成装置10は、図3に示されるように、コントローラ31と、画像出力部32と、表示装置33とを備えている。また、コントローラ31は、出力制御部41と、再出力指示受付部42と、出力画像記憶部43とを有している。
【0030】
画像出力部32は、出力制御部41による制御に基づいて、入力された画像データに基づいた画像を出力する。表示装置33は、どのようなサンプル出力を行ったのかを示すためのサンプル確認画面や、再出力指示を受け付けるための再出力指示画面等を表示する。
【0031】
出力画像記憶部43は、サンプル出力が指示された場合、サンプル出力の確認が終了するまで、画像出力部32に対して出力された画像データを記憶する。再出力指示受付部42は、画像を出力する範囲を指定した再出力指示を受け付ける。
【0032】
出力制御部41は、端末装置20からの印刷指示に基づいて、画像出力部32の出力動作を制御している。また、出力制御部41は、サンプル出力を行うことが設定された場合、予め設定されたサンプル出力方法に基づいて、画像出力部32により出力される印刷物の一部をサンプル出力として他の印刷物の排出先とは異なる排出先に排出するよう画像出力部32を制御するサンプル出力制御手段として機能する。さらに、出力制御部41は、再出力指示受付部42により受け付けた再出力指示に基づいて、出力画像記憶部43に記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように画像出力部32を制御する画像出力制御手段として機能する。
【0033】
次に、サンプルプリントを実行するよう設定されている場合に、サンプル出力制御手段として機能する出力制御部41の動作の一例を図4を参照して説明する。
【0034】
例えば、100部毎にサンプルプリントを実行することが選択されている場合、出力制御部41は、図4に示すように、画像出力部32により印刷される印刷物のうち、100部目、200部目、・・・をサンプル出力51、52・・・としてHCS11の上部トレイに出力する。なお、サンプル出力51、52として上部トレイに出力した印刷物と同じ印刷物をHSC11にも出力するか否かは、予め設定されたサンプル出力方法に基づく。
【0035】
次に、本実施形態における画像形成装置10の動作を図5〜図7のフローチャートを参照して説明する。
【0036】
先ず、サンプルプリントが設定されていない場合の動作を図5のフローチャートを参照して説明する。
【0037】
出力制御部41が端末装置20から印刷ジョブを受け付けると、印刷データが生成されて出力画像記憶部43に記憶される(ステップS101)。そして、出力制御部41による制御に基づいて画像出力部32により印刷処理が実行される(ステップS102)。そして、画像出力部32の印刷結果は、HCS11内に排出される(ステップS103)。その結果、出力制御部41は、印刷処理を実行した印刷データを出力画像記憶部43から消去する(ステップS104)。そして、出力画像記憶部43内に印刷処理を実行すべき印刷データがあるか否かが判定され(ステップS105)、印刷処理を実行すべき印刷データがある場合には、ステップS102〜S104の処理が繰り返され、印刷処理を実行すべき印刷データがなければ処理を終了する。
【0038】
次に、サンプルプリントが設定されている場合の動作を図6のフローチャートを参照して説明する。
【0039】
出力制御部41が端末装置20から印刷ジョブを受け付けると、印刷データが生成されて出力画像記憶部43に記憶される(ステップS201)。そして、出力制御部41による制御に基づいて画像出力部32により印刷処理が実行される(ステップS202)。そして、サンプル出力の出力タイミングであるか、例えば100部毎にサンプルプリントを行うような設定の場合には印刷処理を実行している印刷データが100部目、200部目当に該当するか否か、が判定される(ステップS203)。サンプル出力の出力タイミングではない場合には、画像出力部32の印刷結果は、HCS11内に排出され(ステップS204)、サンプル出力の出力タイミングである場合には、画像出力部32の印刷結果は、HCS11の上部トレイに排出される(ステップS205)。
【0040】
そして、出力画像記憶部43内に、印刷処理を実行すべき未実行の印刷データが格納されているか否かが判定され(ステップS206)、印刷処理を実行すべき未実行の印刷データがある場合には、ステップS202〜S205の処理が繰り返される。ステップS206において印刷処理を実行すべき未実行の印刷データがないと判定された場合には、サンプル出力の確認が完了した後(ステップS207)、出力画像記憶部43に蓄積されていた印刷データが消去される(ステップS208)。
【0041】
次に、図6のフローチャートにおけるステップS207のサンプル確認完了処理において行われる動作の詳細を図7のフローチャートに示す。
【0042】
印刷ジョブの実行が全て終了すると、出力制御部41は、表示装置33に対して図8に示すようなサンプル確認画面を表示させる(ステップS301)。図8のような表示を確認したユーザは、HSC11の上部トレイに排出されたサンプル出力の印刷状態を確認して、再出力指示を行うか否かを決定する。ステップS301において再出力指示が行われた場合、出力制御部41は、図9に示すような再出力指示画面を表示装置33に表示させる(ステップS303)。図9に示した再出力指示画面では、200部目から300部目までの範囲を指定した再出力を指示する場合が例示されている。
【0043】
そして、再出力指示受付部42は、ユーザからの再出力範囲の指定を受け付ける(ステップS304)。すると、出力制御部41は、再出力指示受付部42により受け付けられた再出力範囲の再出力を画像出力部32に対して実行する(ステップS305)。
【0044】
再出力されたサンプル出力の印刷状態を確認したユーザによりサンプル出力確認が完了した旨の指示があった場合には(ステップS306)、処理は終了し、再出力されたサンプル出力の印刷状態を確認したユーザがサンプル出力の印刷状態に満足しない場合には、再度サンプル確認画面が表示装置33に表示される(ステップS301)。
【0045】
上記で説明したように、本実施形態の画像形成装置10では、画像出力部32により出力された印刷データは、サンプル出力の確認が終了するまで出力画像記憶部43に記憶されており、画像を出力する範囲を指定した再出力指示が受け付けられた場合、出力制御部41は、受け付けた再出力指示に基づいて出力済みの印刷データの再出力を行う。したがって、本実施形態の画像形成装置10によれば、印刷物の一部を通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルプリントを行う場合でも、出力範囲を指定した再出力指示を容易に行うことができる。
【0046】
次に、サンプル出力とともにサンプル出力情報シートを排出するようにした場合の、本実施形態の画像形成装置10の動作について説明する。
【0047】
この場合には、出力制御部41により、サンプル出力が画像出力部32から出力される際に、当該サンプル出力に関する情報であるサンプル識別情報が印刷された用紙であるサンプル出力情報シートを各サンプル出力に対応して出力されるように画像出力部32を制御する。
【0048】
その結果、図10に示すように、HSC11の上部トレイに排出される各サンプル出力の先頭には、サンプル出力情報シート60が出力されることとなる。このサンプル出力情報シート60には、サンプル識別情報が印刷されており、このサンプル識別情報には、サンプル出力を特定するためのサンプルIDや印刷ジョブ中の出力位置を示す情報が含まれている。
【0049】
このようにサンプル出力情報シートをサンプル出力の先頭に出力する場合、サンプル確認画面には、図11に示すように、サンプル出力情報シートに印刷されたサンプル識別情報のうちサンプルIDと出力位置の情報が画面上に表示されている。そして、この場合には、図12に示すように、再出力指示画面にもサンプルIDが表示される。
そのため、サンプル出力の印刷状態を確認したユーザは、そのサンプル出力の先頭に出力されているサンプル出力情報シートを見てサンプルIDを確認することにより、サンプル出力と出力位置の関係を把握することができ、再出力指示を容易に行うことが可能となる。
【0050】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の画像形成システムについて説明する。本実施形態の画像形成システムは、図1に示した第1の実施形態の画像形成システムに対して、画像形成装置10を、図13に示すような画像形成装置10aに置き換えたものである。なお、図13において、図3中の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略するものとする。
【0051】
本実施形態における画像形成装置10aは、図13に示されるように、コントローラ31aと、画像出力部32と、表示装置33と、画像読取部34とを備えている。
【0052】
画像読取部34は、具体的にはスキャナ等により実現され、サンプル出力情報シートからサンプル識別情報を読み取る。
【0053】
また、コントローラ31aは、出力制御部41と、再出力指示受付部42と、出力画像記憶部43と、再出力指示生成部44とから構成されている。
【0054】
再出力指示生成部44は、画像読取部34により読み取られたサンプル識別情報に基づいて、再出力指示を生成して出力制御部41に出力する。なお、再出力指示生成部44は、画像読取部34によりサンプル識別情報が印刷された2枚のサンプル出力情報シートが連続して読み取られた場合、読み取られた2つのサンプル識別情報により特定される範囲を指定した再出力指示を生成する。
【0055】
なお、本実施形態における出力制御部41は、再出力指示生成部44により生成された再出力指示に基づいて、出力画像記憶部43に記憶されている印刷データのうち再出力を指示された印刷データが出力されるように画像出力部32を制御する。
【0056】
再出力指示生成部44において、文字として印刷されたサンプル識別情報を画像読取部34により読み取ってサンプルID等を特定して再出力指示を生成するようにしてもよいが、サンプルID等を容易に読み取り可能な情報としてサンプル出力情報シート上に印刷するようにしてもよい。例えば、図14に示した例では、画像読取部34による読み取りがより容易なように、サンプル識別情報がQR(Quick Response)コードのような2次元コード80によりサンプル出力情報シート上に印刷されている。このように2次元コード80によりサンプル識別情報を印刷することにより読み取り間違いを発生させることなくサンプル識別情報を読み取ることが容易になる。
【0057】
次に、本実施形態の画像形成装置10aにおける再出力指示作成の際の動作を図15のフローチャートを参照して説明する。
【0058】
例えば、図16に示すような再出力指示画面上で「再出力情報読取」ボタンが選択された場合、図17に示すような再出力指示画面が表示される。
【0059】
そして、ユーザが範囲指定の始点としたいサンプル出力情報シートを画像読取部34にセットした後に、「表示反映(始点)」ボタンが選択されて始点読み取り指示が行われると(ステップS401)、画像読取部34によりサンプル出力情報シートが読み取られる(ステップS402)。すると、再出力指示生成部44では、読み取られたサンプル出力情報シート中のサンプル識別情報によりサンプルIDと出力位置を特定して再出力範囲の始点として設定する(ステップS403)。
【0060】
次に、ユーザが範囲指定の終点としたいサンプル出力情報シートを画像読取部34にセットした後に、「表示反映(終点)」ボタンが選択されて終点読み取り指示が行われると(ステップS404)、画像読取部34によりサンプル出力情報シートが読み取られる(ステップS405)。すると、再出力指示生成部44では、読み取られたサンプル出力情報シート中のサンプル識別情報によりサンプルIDと出力位置を特定して再出力範囲の終点として設定する(ステップS406)。
【0061】
このようにして再出力範囲の始点と終点を設定した再出力指示生成部44は、設定された始点と終点を範囲とする再出力指示を生成する(ステップS407)。
【0062】
なお、2枚のサンプル出力情報シートが画像読取部34にセットされた後に「表示反映(始終点)」ボタンが選択された場合には、2枚のサンプル出力情報シートが連続して読み取られ、読み取られた2つのサンプル識別情報により特定される範囲を指定した再出力指示が生成される。
【0063】
本実施形態の画像形成装置10aによれば、サンプル識別情報が印刷されたサンプル出力情報シートを画像読取部34により読み取らせるだけで再出力指示を行うことができるので、再出力範囲を直接入力する場合と比較して再出力指示を容易に行うことが可能となる。
【0064】
また、本実施形態の画像形成装置10aによれば、サンプル識別情報が印刷された2枚のサンプル出力情報シートを画像読取部34により読み取らせ、再出力範囲の始点と終点を設定して再出力指示を行うことができるので、再出力範囲を直接入力する場合と比較して再出力指示を容易に行うことが可能となる。
【0065】
[変形例]
上記第1および第2の実施形態では、プリント処理を行う際にサンプルプリントを実施する場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大量のコピー(複写)処理を行う際に、コピー結果の一部を抜き出して通常の排出先とは異なる排出先に排出するサンプルコピーを行う場合でも同様に本発明を適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1の実施形態の画像形成装置のシステム構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【図4】サンプルプリントを実行する出力制御部41の動作の一例を説明するための図である。
【図5】サンプルプリントが設定されていない場合の画像形成装置10の動作を示すフローチャートである。
【図6】サンプルプリントが設定されている場合の画像形成装置10の動作を示すフローチャートである。
【図7】サンプル確認完了処理において行われる動作の詳細を示すフローチャートである。
【図8】表示装置33に表示されるサンプル確認画面の一例を示す図である。
【図9】表示装置33に表示される再出力指示画面の一例を示す図である。
【図10】サンプル出力の先頭にサンプル出力情報シートが排出される様子を示す図である。
【図11】サンプル出力情報シートが用いられた場合の、表示装置33に表示されるサンプル確認画面の一例を示す図である。
【図12】サンプル出力情報シートが用いられた場合の、表示装置33に表示される再出力指示画面の一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態における画像形成装置10aの機能構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第2の実施形態におけるサンプル出力情報シートを示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の画像形成装置10aにおける再出力指示作成の際の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施形態の画像形成装置10aにおいて、表示装置33に表示されるサンプル確認画面の一例を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施形態の画像形成装置10aにおいて、表示装置33に表示される再出力指示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
10、10a 画像形成装置
11 HSC
20 端末装置
21 CPU
22 メモリ
23 記憶装置
24 通信インタフェース(IF)
25 ユーザインタフェース(UI)装置
26 スキャナ
27 プリントエンジン
28 制御バス
30 ネットワーク
31、31a コントローラ
32 画像出力部
33 表示装置
34 画像読取部
41 出力制御部
42 再出力指示受付部
43 出力画像記憶部
44 再出力指示生成部
51、52 サンプル出力
60 サンプル識別情報シート
70 サンプル識別情報シート
80 2次元コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像データに基づいた画像を出力する画像出力手段と、
サンプル出力が指示された場合、サンプル出力の確認が終了するまで、前記画像出力手段に対して出力された画像データを記憶する出力画像記憶手段と、
予め設定されたサンプル出力方法に基づいて、前記画像出力手段により出力される印刷物の一部をサンプル出力として他の印刷物の排出先とは異なる排出先に排出するよう前記画像出力手段を制御するサンプル出力制御手段と、
画像を出力する範囲を指定した再出力指示を受け付ける再出力指示受付手段と、
前記再出力指示受付手段により受け付けた再出力指示に基づいて、前記出力画像記憶手段に記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように前記画像出力手段を制御する画像出力制御手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記サンプル出力制御手段は、サンプル出力が前記画像出力手段から出力される際に、当該サンプル出力に関する情報であるサンプル識別情報が印刷された用紙が各サンプル出力に対応して出力されるように前記画像出力手段を制御する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記サンプル識別情報には、サンプル出力を特定するための識別情報および印刷ジョブ中の出力位置を示す情報が含まれる請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記サンプル識別情報が印刷された用紙からサンプル識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られたサンプル識別情報に基づいて、再出力指示を生成する再出力指示生成手段とをさらに有し、
前記画像出力制御手段は、前記再出力指示生成手段により生成された再出力指示に基づいて、前記出力画像記憶手段に記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように前記画像出力手段を制御する請求項1から3のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記再出力指示生成手段は、前記読取手段によりサンプル識別情報が印刷された2枚の用紙が連続して読み取られた場合、読み取られた2つのサンプル識別情報により特定される範囲を指定した再出力指示を生成する請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記サンプル識別情報が2次元コードにより用紙上に印刷されている請求項2から5のいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
予め設定されたサンプル出力方法に基づいて、画像出力手段により出力される印刷物の一部をサンプル出力として他の印刷物の排出先とは異なる排出先に排出するステップと、
画像を出力する範囲を指定した再出力指示を受け付けるステップと、
受け付けた再出力指示に基づいて、記憶されている画像データのうち再出力を指示された画像データが出力されるように前記画像出力手段を制御するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2009−166304(P2009−166304A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5307(P2008−5307)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】