画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法
【課題】
印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにする画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法を提供する。
【解決手段】
プリンタ(プリンタA)21において、メモリ24に印刷を許可する印刷部数下限値を記憶し、制御部23で、NWI/F22より受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と印刷部数下限値とを比較して、当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄するように構成する。
印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにする画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法を提供する。
【解決手段】
プリンタ(プリンタA)21において、メモリ24に印刷を許可する印刷部数下限値を記憶し、制御部23で、NWI/F22より受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と印刷部数下限値とを比較して、当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄するように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法に関し、特に、印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにする画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、学校という職員室と教室とが混在した環境での印刷システムは、職員室内の印刷依頼装置であるパーソナルコンピュータからの依頼で、教室内のプリンタと職員室内のプリンタにそれぞれ印刷させることができた。
【0003】
教室内のプリンタへの印刷依頼は、教師が授業を行う教室内のプリンタに、授業に必要な生徒用の教材を印刷させるため等に行われ、生徒数以上の部数が印刷されるのが主である。
【0004】
また、職員室内のプリンタへの印刷依頼は、教師が職員室内での事務作業の為に書類を印刷させるため等に行われ、生徒に見られると不都合がある書類(例えば名簿等)も含まれる。
【0005】
そして、職員室内のプリンタへ印刷依頼される部数は、教室内のプリンタへ印刷依頼される部数より比較的少ない。
【0006】
このような印刷環境で、教師が職員室内のプリンタに印刷依頼するのを間違って教室内のプリンタに印刷依頼してしまうと、生徒に見られると不都合がある書類が教室内のプリンタから印刷されてしまうという問題があった。
【0007】
このような問題に対して特許文献1においては、印刷ジョブを生成したユーザからの入力データやジョブサーバにおけるサービスの制限(印刷ジョブの有効期間や印刷可能部数上限値)を用い、印刷依頼ごとに印刷ジョブの印刷可否判断を行なう印刷システムが提案されている。
【特許文献1】特開2004−152108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1の発明では、印刷可能部数の範囲ならば使用可能なプリンタに印刷させることができ、使用可能なプリンタならば職員室内のプリンタや教室内のプリンタのどちらのプリンタにも印刷させることができてしまう。
【0009】
また、1日のうちに職員室内のプリンタと教室内のプリンタとの両方のプリンタに印刷させることも容易に考えられ、使用可能なプリンタの制限をどちらかのプリンタに設定してしまっては片方のプリンタに印刷させる時には設定を変更しなければならず面倒となる。
【0010】
そこで、この発明は、印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにする画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する為、請求項1の発明は、印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄する印刷制御手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信元情報に対応して記憶し、前記比較手段は、受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブに対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記送信元情報は、当該印刷ジョブの作成者であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記送信元情報は、当該印刷ジョブを送信するコンピュータ名であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5の発明は、印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段とを具備することを特徴とする。
【0016】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先情報に対応して記憶し、前記比較手段は、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先情報に対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0017】
また、請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの作成者に対応して記憶し、前記比較手段は、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの作成者に対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0018】
また、請求項8の発明は、請求項5の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応して記憶し、前記比較手段は、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0019】
また、請求項9の発明は、請求項7または8の発明において、前記印刷ジョブの作成者は前記印刷依頼装置のログインユーザ名であることを特徴とする。
【0020】
また、請求項10の発明は、印刷ジョブを複数の画像形成装置のいずれかに送信して印刷依頼を行う印刷依頼装置と、前記印刷依頼を管理するサーバとを有する印刷制御システムにおいて、前記サーバは、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段を具備し、前記印刷依頼端末は、前記印刷依頼に際して前記記憶手段に記憶された前記印刷部数下限値と送信する印刷ジョブに指定される印刷部数とを比較する比較手段と、前記比較手段によって当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合に当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
また、請求項11の発明は、印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置の印刷制御方法において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段で記憶し、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により破棄することを特徴とする。
【0022】
また、請求項12の発明は、印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置の印刷制御方法において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段により記憶し、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを印刷制御手段により送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を印刷制御手段により行なうことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄する印刷制御手段とを具備するように構成したので、印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係わる画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明に係わる印刷制御システム1の概略を示す構成図である。
【0026】
図1に示すように、この印刷制御システム1は、ネットワーク2を介して職員室10内の装置と教室(教室A)20、教室(教室B)30、教室(教室C)40内の装置とが接続される。
【0027】
職員室10内には、サーバ3、プリンタ(プリンタZ)4、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)5が配置され、それぞれネットワーク2に接続される。
【0028】
そして、教室(教室A)20内にはプリンタ(プリンタA)21が、教室(教室B)30内にはプリンタ(プリンタB)31が、教室(教室C)40内にはプリンタ(プリンタC)41が配置され、それぞれネットワーク2に接続される。
【0029】
職員室10内のサーバ3は、各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41のそれぞれのプリンタ内の各メモリに記憶される印刷部数下限値を更新させる為に、最新の印刷部数下限値を各プリンタに送信する。
【0030】
職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4は、PC5から送信された印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブの印刷を行う。
【0031】
職員室10内のPC5は、印刷ジョブを作成して職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4または各教室内のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41に送信して印刷させることができる。
【0032】
また、印刷依頼装置であるPC5には、プリンタ(プリンタZ)4、プリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41のプリンタドライバがインストールされている。
【0033】
教室(教室A)20内のプリンタ(プリンタA)21は、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークI/Fと記す。図面ではNWI/Fと記す。)22、制御部23、メモリ24を備える。
【0034】
プリンタ(プリンタA)21内のネットワークI/F22は、ネットワーク2と接続されており、プリンタ(プリンタA)21に対して送信された印刷ジョブを受信する。
【0035】
プリンタ(プリンタA)21内の制御部23は、プリンタ(プリンタA)21の統括的な制御を行い、メモリ24に記憶される印刷部数下限値を参照して、ネットワークI/F22で受信した印刷ジョブの印刷可否の判断を行う。
【0036】
プリンタ(プリンタA)21内のメモリ24は、記憶装置であり、印刷可否の判断を制御部23が行う為に、印刷可否の判断指標となる値の印刷部数下限値を記憶する。
【0037】
教室(教室B)30内にはプリンタ(プリンタB)31が存在し、プリンタ(プリンタB)31はネットワークI/F32、制御部33、メモリ34を備える。
【0038】
また、教室(教室C)40内にはプリンタ(プリンタC)が存在し、プリンタ(プリンタC)41はネットワークI/F42、制御部43、メモリ44を備える。
【0039】
そして、ネットワークI/F32、42はプリンタ(プリンタA)21のネットワークI/F22と同じ構成をして同じ機能を備え、制御部33、43はプリンタ(プリンタA)21の制御部23と同じ構成をして同じ機能を備え、メモリ34、44はプリンタ(プリンタA)21のメモリ24と同じ構成をして同じ機能を備える。
【0040】
そして、説明の便宜上各教室内に備えられたプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41を総称してプリンタ51と呼ぶ。
【0041】
また、プリンタ51内には、ネットワークI/F22と同じ構成をして同じ機能を備えるネットワークI/F52、制御部23と同じ構成をして同じ機能を備える制御部53、メモリ24と同じ構成をして同じ機能を備えるメモリ54が具備されるものとする。
【0042】
但しメモリ24、34、44、54は同じ構成をしているが、その記憶する記憶内容は異なってかまわない。
【0043】
このように構成される印刷制御システム1では、職員室10内のPC5において印刷ジョブが作成され、教室内の特定のプリンタ51に印刷ジョブを送信するように印刷依頼されてPC5から印刷ジョブが送信されると、プリンタ51では、まずネットワークI/F52で印刷ジョブを受信する。
【0044】
そして、ネットワークI/F52で印刷ジョブを受信したプリンタ51は、メモリ54に記憶する印刷部数下限値を制御部53が参照して、制御部53によって印刷ジョブの印刷可否の判断が行われる。
【0045】
制御部53によって、受信した印刷ジョブの印刷可否が判断されると、印刷不可能と判断された場合には受信した印刷ジョブのデータが削除され、印刷可能と判断された場合には受信した印刷ジョブの印刷を行う。
【0046】
次に、教室内に存在するプリンタ51のメモリ54が記憶する印刷部数下限値について図2を参照して説明を行う。
【0047】
図2は、プリンタ51のメモリ54が記憶する印刷部数下限値について数種類のパターンを示した表であり、図2(a)はプリンタ名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図2(b)は教室名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図2(c)は教師名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図2(d)はPC名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表である。
【0048】
印刷部数下限値とは、印刷ジョブに記された印刷部数が印刷部数下限値以上である場合は下限値を上回っているので印刷可能と判断され、印刷ジョブに記された印刷部数がその印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能であると判断される、印刷可否の判断指標となる値である。
【0049】
図2(a)に示すように、プリンタ51のメモリ54には、プリンタ名毎に印刷部数下限値が記憶されており、プリンタ51の制御部53は、自装置のプリンタの名前を印刷部数下限値が記された表から探し出し、自装置のプリンタに設定された印刷部数下限値を把握する。
【0050】
自装置のプリンタ名はメモリ54に記憶されている。
【0051】
また、図2(b)に示すように、メモリ54に教室名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合では、制御部53は、自装置のプリンタが存在する教室名が記された印刷部数下限値を図2(b)に示す表から把握する。
【0052】
自装置のプリンタ51が配置された教室名はメモリ54に記憶されている。
【0053】
また、図2(c)に示すように、メモリ54に教師名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合には、プリンタ51の制御部53は、受信した印刷ジョブに記された印刷ジョブの作成者を調べ、その名前から図2(c)に示す表に基づいて印刷部数下限値を取得する。
【0054】
また、図2(d)に示すように、メモリ54にPC名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合には、プリンタ51の制御部53は、受信した印刷ジョブに記された送信元のPC名を調べ、そのPC名から図2(d)に示す表に基づいて印刷部数下限値を取得する。
【0055】
図2(d)に示す表が使用されるのは、ネットワーク2に複数のPCが接続されている場合に都合がよい。
【0056】
このように、プリンタ51のメモリ54に記憶される印刷情報下限値は、数種類のパターンがある。
【0057】
本実施例では、メモリ54には、図2(a)に示すプリンタ名毎に印刷部数下限値が記されたパターンで印刷部数下限値が記憶されるものとする。
【0058】
次に、ネットワーク2より印刷ジョブを受信したプリンタ51で行われる処理について図3を参照して説明を行う。
【0059】
図3は、ネットワーク2より印刷ジョブを受信したプリンタ51で行われる処理について示したフローチャートである。
【0060】
印刷制御システム1において、教室内のプリンタ51がネットワーク2を介してPC5より送信された印刷ジョブをプリンタ51内のネットワークI/F52で受信すると(ステップ301)、制御部53は、メモリ54内に記憶される印刷部数下限値を参照して、自装置のプリンタに設定される(メモリ54に記憶される印刷情報下限値のパターンによっては受信した印刷ジョブに設定される)印刷部数下限値を取得する(ステップ302)。
【0061】
メモリ54に記憶された印刷部数下限値が、プリンタ毎に定められた印刷部数下限値である場合や教室名毎に定められた印刷部数下限値である場合には、制御部53は自装置のプリンタ名や自装置のプリンタが存在する教室名に基づいて、メモリ54に記憶された印刷部数下限値を参照し、自装置のプリンタに設定される印刷下限値を取得する。
【0062】
また、メモリ54に記憶された印刷部数下限値が、教師名毎に定められた印刷部数下限値である場合やPC名毎に定められた印刷部数下限値である場合には、制御部53は、受信した印刷ジョブの内容から印刷ジョブに記された教師名若しくはPC名を調べ、メモリ54に記憶された印刷部数下限値の中から該当する教師名若しくはPC名に基づいて、受信した印刷ジョブに相当する印刷部数下限値を取得する。
【0063】
このようにして、制御部53が印刷部数下限値を取得すると(ステップ302)、受信した印刷ジョブに記された印刷部数がステップ302で取得した印刷部数下限値以上であるか否かの判断が制御部53によって行われる(ステップ303)。
【0064】
制御部53は、受信した印刷ジョブに記された印刷部数がメモリ54より取得した印刷部数下限値以上である場合には印刷部数が下限値より上回っているので印刷可能と判断し(ステップ304でYES)、また、受信した印刷ジョブに記された印刷部数がメモリ54より取得した印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能と判断する(ステップ304でNO)。
【0065】
制御部53は、印刷可能であると判断した場合には(ステップ304でYES)、受信した印刷ジョブを印刷する(ステップ305)。
【0066】
また、制御部53は、印刷不可能であると判断した場合には(ステップ304でNO)、受信した印刷ジョブのデータを削除する(ステップ306)。
【0067】
このように、プリンタ51では、受信した印刷ジョブの印刷部数とメモリ54に記憶された印刷部数下限値とが比較されて印刷可否が判断されるので、職員室10内のPC5から依頼した少数部数の印刷依頼が職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4ではなくて間違って教室内のプリンタ51に行われた場合でも、教室内のプリンタ51より出力されることを防止できる。
【0068】
そして、間違って教室内のプリンタ51に印刷依頼した場合にも、プリンタ51内で受信した印刷ジョブのデータは削除されるので情報漏洩の心配がない。
【0069】
例えば、プリンタ(プリンタA)21のメモリ24に図2(a)に示すように印刷部数下限値が30部と記憶されていて、PC5からプリンタ(プリンタA)21に対して1部印刷する印刷依頼を行ったときは、印刷ジョブを受信したプリンタ(プリンタA)21は、指定された印刷部数が1部であって印刷部数下限値である30部未満であるので、印刷を行わず受信した印刷ジョブのデータを削除する。
【0070】
教室内のプリンタの印刷部数下限値を30と設定して職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4の印刷部数下限値を1と設定しておけば、PC5から送信される1部といった少数部数の印刷ジョブは職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4からは印刷され、間違って教室内のプリンタに印刷依頼しても教室内のプリンタからは印刷されない。
【0071】
次に、教室内のプリンタ51のメモリ54が記憶する印刷部数下限値について、サーバ3から送られる最新の印刷部数下限値より記憶する印刷部数下限値が更新される処理について図4を参照して説明を行う。
【0072】
図4は、サーバ3から送られる最新の印刷部数下限値より各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41のメモリ24、34、44に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図である。
【0073】
図4に示すようにサーバ3から各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41に対してそれぞれのプリンタに最新の印刷部数下限値が送信される。
【0074】
最新の印刷部数下限値が送信された各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41は、それぞれのネットワークI/F22、32、42で印刷部数下限値を受信し、制御部23、33、43が、それぞれメモリ24、34、44に記憶する印刷部数下限値を書き換える。
【0075】
このようにサーバ3から送信された最新の印刷部数下限値によってプリンタ51のメモリ54で記憶される印刷部数下限値が更新されるので、サーバ3の図示しないメモリに最新の印刷部数下限値を入力して各々のプリンタに送信すれば、各々のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41で印刷部数下限値の更新作業をする手間を省くことができる。
【実施例2】
【0076】
実施例1では印刷部数下限値を教室内のプリンタ51のメモリ54に記憶する印刷制御システム1について説明したが、本実施例では印刷部数下限値を職員室110内のPC105内のメモリ108に記憶する印刷制御システム100について説明を行う。
【0077】
まず、印刷制御システム100のシステム構成について図5を参照して説明を行う。
【0078】
図5は、印刷制御システム100の概略を示す構成図である。
【0079】
図5に示すように、この印刷制御システム100は、ネットワーク102を介して職員室110内の装置と教室(教室A)120、教室(教室B)130、教室(教室C)140内の装置とが接続される。
【0080】
職員室110内には、サーバ103、プリンタ(プリンタZ)104、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)105が配置され、それぞれネットワーク102に接続される。
【0081】
そして、教室(教室A)120内にはプリンタ(プリンタA)121が、教室(教室B)130内にはプリンタ(プリンタB)131が、教室(教室C)140内にはプリンタ(プリンタC)141が配置され、それぞれネットワーク102に接続される。
【0082】
職員室110内のサーバ103はPC105内のメモリ108内に記憶される印刷部数下限値を更新させる最新の印刷部数下限値をPC105に送信する。
【0083】
職員室110内のプリンタ(プリンタZ)104は、PC105より送信された印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブの印刷を行う。
【0084】
職員室110内の印刷依頼装置であるPC105は、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークI/Fと記す。図面ではNWI/Fと記す。)106、制御部107、メモリ108、表示部109を備え、印刷ジョブを作成して印刷可否の判断を行い、印刷可能な場合は該印刷ジョブを送信し、印刷不可能な場合は警告メッセージをユーザに表示する。
【0085】
PC105内のネットワークI/F106は、印刷ジョブの送信を行い、またサーバ103から送信される最新の印刷部数下限値を受信する。
【0086】
PC105内の制御部107は、PC105の統括的な制御を行い、PC105で作成された印刷ジョブの印刷可否の判断をメモリ108に記憶された印刷部数下限値に基づいて行う。
【0087】
PC105内のメモリ108は、記憶装置であり、制御部107が印刷可否の判断を行う為に、印刷可否の判断指標となる値の印刷部数下限値を記憶する。
【0088】
PC105内の表示部109は、PC105で作成された印刷ジョブが印刷不可能と判断された場合に、警告メッセージをユーザを表示する。
【0089】
また、PC105には、プリンタ(プリンタZ)104、プリンタ(プリンタA)121、プリンタ(プリンタB)131、プリンタ(プリンタC)141のプリンタドライバがインストールされており、それぞれのプリンタで印刷できる印刷ジョブが作成される。
【0090】
教室(教室A)120内のプリンタ(プリンタA)121、教室(教室B)130内のプリンタ(プリンタB)131、教室(教室C)140内のプリンタ(プリンタC)141はネットワーク102に接続されており、職員室110内のPC105から送信された印刷ジョブを受信すると印刷を行う。
【0091】
このように構成される印刷制御システム100では、PC105において作成された印刷ジョブは、PC105内の制御部107によって印刷可否が判断されて、印刷可能な場合には作成された印刷ジョブはジョブ中に記されたプリンタに送信され、印刷不可能な場合には表示109に警告メッセージを表示して印刷不可能なことをユーザに伝え、印刷ジョブの送信は行われない。
【0092】
次に、職員室110内のPC105のメモリ108が記憶する印刷部数下限値について図6を参照して説明を行う。
【0093】
図6は、PC105のメモリ108が記憶する印刷情報下限値について数種類のパターンを示した表であり、図6(a)はプリンタ名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(b)は教室名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(c)は教師名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(d)はPC名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(e)は教室名と教師名との組み合わせが書かれてその組み合わせ毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表である。
【0094】
印刷部数下限値とは、印刷ジョブに記された印刷部数が印刷部数下限値以上である場合は下限値を上回っているので印刷可能と判断され、印刷ジョブに記された印刷部数がその印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能であると判断される、印刷可否の判断指標となる値である。
【0095】
図6(a)に示すように、PC105のメモリ108には、プリンタ名毎に印刷部数下限値が記憶される場合があり、このような場合には、制御部107は、印刷ジョブの印刷可否の判断をする際、図6(a)に示す表を参照して印刷ジョブに記されたプリンタの印刷部数下限値を把握する。
【0096】
また、図6(b)に示すように、PC105のメモリ108には、教室名毎の印刷部数下限値が記憶される場合もあり、このように教室名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合には、PC105のメモリ108に、教室内に設置されてネットワーク102に接続されたプリンタ名と教室名とが記されたプリンタ名対応表が記憶される。
【0097】
そして、制御部107が印刷可否を判断する際には、制御部107は、印刷ジョブに記された送信先のプリンタがどの教室に設置されているかを前述のプリンタ名対応表により把握し、把握した教室名と図6(b)に示した印刷部数下限値を示す表とにより該当する印刷部数下限値を取得する。
【0098】
また、図6(c)に示すように、PC105のメモリ108に、教師名毎の印刷部数下限値が記憶される場合には、制御部107は、PC105のログインユーザ名に基づいて図6(c)に示す印刷部数下限値を示す表から該当する印刷部数下限値を取得する。
【0099】
また、図6(d)に示すように、PC105のメモリ108に、コンピュータ名毎の印刷部数下限値が記憶される場合には、制御部107は、PC105のコンピュータ名に基づいて図6(d)に示す印刷部数下限値を示す表から該当する印刷部数下限値を取得する。
【0100】
図6(d)に示す表では、「コンピュータ名」と表現したが、コンピュータ名でなくコンピュータを特定するIPアドレス等の情報であってもよい。
【0101】
図6(d)に示す表が使用されるのは、ネットワーク102に複数のPCが接続されている場合に都合がよい。
【0102】
また、図6(e)に示すように、PC105のメモリ108に、教室名と教師名の組み合わせが記されて、その組み合わせ毎に印刷部数下限値が記憶されている場合には、制御部107は、印刷ジョブで指定される出力先のプリンタが存在する教室名とログインユーザ名とから図6(e)に示す表に基づいて印刷部数下限値を取得する。
【0103】
このように印刷部数下限値が教室名と教師名との組み合わせのパターンで記憶される場合には、PC105のメモリ108に、教室内に設置されてネットワーク102に接続されたプリンタ名と教室名とが記されたプリンタ名対応表が記憶される。
【0104】
このようにPC105のメモリ108に記憶される印刷情報下限値は、数種類のパターンがある。
【0105】
本実施例では、メモリ108には、図6(a)に示すようにプリンタ名毎に印刷部数下限値が記されたパターンで記憶されるものとする。
【0106】
次に、PC105で印刷ジョブが送信される際に行われる印刷可否の判断処理について図7を参照して説明を行う。
【0107】
図7は、PC105で印刷ジョブが送信される際に行われる印刷可否の判断処理について示したフローチャートである。
【0108】
PC105では、ユーザが、印刷させる出力先のプリンタを決定して、PC105内にインストールされたプリンタドライバを使用し、印刷ジョブの作成を行う(ステップ701)。
【0109】
そして、印刷ジョブが作成されてユーザによって印刷依頼が行われると(ステップ702)、制御部107がメモリ108に記憶する印刷部数下限値を参照して、印刷依頼が行われた印刷ジョブについての印刷部数下限値を取得する(ステップ703)。
【0110】
印刷部数下限値の取得は、メモリ108に記憶された印刷部数下限値の表を参照して、図6を示して説明したように、記憶された表の内容に応じてログインユーザ名や出力先のプリンタ名等を調べ、その名前に基づいて取得される。
【0111】
印刷部数下限値が取得されると、印刷依頼された印刷ジョブに記された印刷部数とステップ703で取得した印刷部数下限値とが比較されて印刷可否の判断が行われる(ステップ704)。
【0112】
印刷部数と印刷部数下限値との比較は、印刷部数が印刷部数下限値以上であれば印刷可能と判断され、印刷部数が印刷部数下限値未満であれば印刷不可能であると判断される。
【0113】
印刷可能であると判断されると(ステップ705でYES)、ステップ702で印刷依頼が行われた印刷ジョブがネットワークI/F106より指定されたプリンタに送信されて(ステップ706)、指定されたプリンタで印刷が行われる。
【0114】
また、制御部107により印刷不可能であると判断されると(ステップ705でNO)、制御部107によって、表示部109に印刷不可能である内容の警告メッセージが表示されてユーザに印刷不可能であることが知らされ、印刷ジョブの送信は行なわれない。
【0115】
例えば、メモリ108に図6(a)に示すようにプリンタ(プリンタA)121の印刷部数下限値が30部と記憶されて、PC105からプリンタ(プリンタA)121に対して1部印刷する印刷ジョブが作成されて印刷依頼が行われたときは、指定された印刷部数が1部であって印刷部数下限値である30部未満であるので、印刷ジョブの送信は行われず表示部109に警告メッセージが表示される。
【0116】
教室内のプリンタの印刷部数下限値を30と設定して職員室110内のプリンタ(プリンタZ)104の印刷部数下限値を1と設定しておけば、PC105から送信される1部といった少数部数の印刷ジョブは、職員室110内のプリンタ(プリンタZ)104に対しては送信され、間違って教室内のプリンタに印刷依頼しても印刷ジョブは送信されない。
【0117】
このように設定することで、教師が職員室から事務処理の為に名簿等を1部プリンタ(プリンタZ)104から印刷するつもりで間違って教室内のプリンタを指定してしまって教室内のプリンタから名簿等を1部印刷出力させてしまうという誤印刷を防止することができる。
【0118】
次に、教室内110内のPC105のメモリ108が記憶する印刷部数下限値について、サーバ103から送られる最新の印刷部数下限値より記憶する印刷部数下限値が更新される処理について図8を参照して説明を行う。
【0119】
図8は、サーバ103から送られる最新の印刷部数下限値よりPC105のメモリ108に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図である。
【0120】
図8に示すようにサーバ103からPC105にサーバ103から最新の印刷部数下限値が送信される。
【0121】
最新の印刷部数下限値が送信されたPC105は、ネットワークI/F106で最新の印刷部数下限値を受信し、制御部107がメモリ108に記憶する印刷部数下限値を書き換える。
【0122】
このようにサーバ103から送信された最新の印刷部数下限値によってPC105のメモリ108に記憶される印刷部数下限値が更新されるので、ネットワーク102にPC105だけでなくPC105と同様の機能をもつPCが複数接続されている場合には、サーバ103の図示しないメモリに最新の印刷部数下限値を入力して更新させるPCに送信すれば、複数のPCで印刷部数下限値の更新作業をする手間を省くことができる。
【0123】
なお、本実施例では、PC105で作成された印刷ジョブがPC105の制御部107によって印刷可否の判断が行われるように説明したが、印刷ジョブが作成された場所はPC105でなくてもよく、PC105以外で作成された印刷ジョブの印刷可否判断がPC105で行われるようにしてもよい。
【実施例3】
【0124】
実施例2では印刷部数下限値を職員室110内のPC105に記憶する印刷制御システム100について説明したが、本実施例では印刷部数下限値をサーバ203内のメモリ206に記憶する印刷制御システム200について説明を行なう。
【0125】
まず、印刷制御システム200のシステム構成について図9を参照して説明を行なう。
【0126】
図9は、印刷制御システム200の概略を示す構成図である。
【0127】
図9に示すように、この印刷制御システム200は、ネットワーク202を介して職員室215内の装置と教室(教室A)220、教室(教室B)230、教室(教室C)240内の装置とが接続される。
【0128】
職員室215内には、サーバ203、プリンタ(プリンタZ)207、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)208が配置され、それぞれネットワーク202に接続される。
【0129】
そして、教室(教室A)220内にはプリンタ(プリンタA)221が、教室(教室B)230内にはプリンタ(プリンタB)231が、教室(教室C)240内にはプリンタ(プリンタC)241が配置され、それぞれネットワーク202に接続される。
【0130】
職員室215内のサーバ203は、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークI/Fと記す。図面ではNWI/F(NetWork Inter Face)と記す。)204、制御部205、メモリ206を備え、PC208から印刷部数下限値の参照要求があるとメモリ206に記憶した印刷部数下限値の情報をPC208に送信し、PC208からの参照を可能とさせる。
【0131】
サーバ203内のNWI/F204は、ネットワーク202を介して情報の授受を行う。
【0132】
サーバ203内の制御部205は、サーバ203の統括的な制御を行い、PC208から印刷部数下限値参照の要求を受けるとPC208からの印刷部数下限値参照を受け付ける。
【0133】
サーバ203内のメモリ206は、印刷可否の判断指標となる値の印刷部数下限値を記憶する。
【0134】
職員室215内のプリンタ(プリンタZ)207は、PC208からの印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブの印刷を行なう。
【0135】
職員室215内の印刷依頼装置であるPC208は、ネットワークI/F209、制御部210、表示部211を備え、印刷依頼が行われた際にはサーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値を参照して行なわれた印刷依頼の印刷可否を判断する。
【0136】
また、PC208には、プリンタ(プリンタZ)207、プリンタ(プリンタA)221、プリンタ(プリンタB)231、プリンタ(プリンタC)241のプリンタドライバがインストールされており、それぞれのプリンタで印刷できる印刷ジョブが作成される。
【0137】
PC208内の制御部210は、PC208の統括的な制御を行い、PC208で作成された印刷ジョブの印刷可否の判断をサーバ203から参照する印刷部数下限値に基づいて行なう。
【0138】
PC208内の表示部211は、PC208で作成された印刷ジョブが印刷不可能と判断された場合に、警告メッセージをユーザに表示する。
【0139】
教室(教室A)220内のプリンタ(プリンタA)221、教室(教室B)230内のプリンタ(プリンタB)231、教室(教室C)240内のプリンタ(プリンタC)241はネットワーク202に接続されており、職員室215内のPC208から送信された印刷ジョブを受信すると印刷を行なう。
【0140】
このように構成される印刷制御システム200では、PC208において作成された印刷ジョブは、PC208の制御部210がサーバ203が記憶する印刷部数下限値を参照して、印刷ジョブで指定されたプリンタでの印刷可否が制御部210で判定され、印刷不可能な場合には表示部211に警告メッセージが表示され、印刷可能な場合には印刷ジョブが指定のプリンタに送信されて印刷が行なわれる。
【0141】
次に、職員室215内のサーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値について図10を参照して説明を行なう。
【0142】
図10は、職員室215内のサーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値について数種類のパターンを示した表であり、図10(a)はプリンタ名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(b)は教室名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(c)は教師名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(d)はPC名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(e)は教室名と教師名との組み合わせが書かれてその組み合わせ毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表である。
【0143】
印刷部数下限値とは、印刷ジョブに記された印刷部数が印刷部数下限値以上である場合は下限値を上回っているので印刷可能と判断され、印刷ジョブに記された印刷部数がその印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能であると判断される、印刷可否の判断指標となる値である。
【0144】
図10(a)に示すように、サーバ203のメモリ206には、プリンタ名毎に印刷部数下限値が記憶される場合があり、PC208は図10(a)に示す印刷部数下限値が記された表を参照する。
【0145】
また、図10(b)に示すように、サーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値は教室名毎に記憶されるパターンであってもよいが、メモリ206で記憶される印刷部数下限値がこのパターンを取る場合には、印刷部数下限値を参照するPC208は教室名とプリンタ名との対応表を備える。
【0146】
また、図10(c)に示すようにサーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値は教師名毎に記憶されるパターンであってもよい。
【0147】
このように教師名毎に印刷部数下限値が記憶される場合には、印刷部数下限値に基づいて印刷可否の判断を行なうPC208の制御部210は、メモリ206に記憶される印刷部数下限値を参照して、PC208のログインユーザ名と教師名とを比較し、PC208で作成される印刷ジョブの印刷部数下限値を取得する。
【0148】
また、図10(d)に示すように、サーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値はPC名毎に記憶されるパターンであってもよく、印刷ジョブが作成されて印刷ジョブの送信が行なわれるPCの名前毎に印刷部数下限値が記憶される。
【0149】
図10(d)に示す表が使用されるのは、ネットワーク202に複数のPCが接続されている場合に都合がよい。
【0150】
また、図10(e)に示すように、サーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値は、教室名と教師名との組み合わせによって確定するように記憶される場合もあり、このように記憶された場合には、PC208の制御部210で印刷可否が判断される際に、作成された印刷ジョブの出力先であるプリンタが配置される教室名と印刷ジョブの作成が行なわれたログインユーザ名との組み合わせによって図10(e)に示す印刷部数下限値が記された表を制御部210が参照した結果に基づいて、制御部210によって該当する印刷情報下限値が取得される。
【0151】
このように印刷部数下限値が教室名と教師名との組み合わせの形式が取られる場合には、印刷部数下限値を参照するPC208は教室名とプリンタ名との対応表を備える。
【0152】
このようにサーバ203のメモリ206に記憶される印刷情報下限値は、数種類のパターンがある。
【0153】
本実施例では、メモリ206には、図10(a)に示すようにプリンタ名毎に印刷部数下限値が記されたパターンで印刷情報下限値が記憶されるものとする。
【0154】
そして、サーバ203は、PC208から印刷情報下限値の参照要求を受信すると、メモリ206に記憶する印刷情報下限値をPC208に参照させるためにネットワークI/F204を通じてPC208と情報の授受を行う。
【0155】
次に、PC208で作成された印刷ジョブの印刷可否判定が行なわれる処理について図11を参照して説明を行なう。
【0156】
図11は、PC208で作成された印刷ジョブの印刷可否判定が行なわれる処理について示したフローチャートである。
【0157】
PC208では、ユーザが印刷させる出力先を決定してPC208内にインストールされたプリンタドライバを使用して印刷ジョブの作成を行なう(ステップ1101)。
【0158】
そして、印刷ジョブが作成されてユーザによって印刷依頼が行われると(ステップ1102)、制御部210はサーバ203内のメモリ206が記憶する印刷情報下限値を参照する(ステップ1103)。
【0159】
PC208の制御部210は、サーバ203の印刷部数下限値が記された表を参照すると、参照した印刷部数下限値が記された表に基づいて印刷可否を判断する為に、ステップ1101で作成された印刷ジョブに記された印刷させる出力先のプリンタ名を取得して、表に記載されるプリンタ名より出力先の印刷部数下限値を取得する(ステップ1104)。
【0160】
印刷部数下限値が取得されると、制御部210は、該印刷ジョブの印刷部数と取得した印刷部数下限値とを比較して(ステップ1105)、該印刷ジョブの印刷部数が取得した印刷部数下限値以上であれば印刷可能であると判断して、また、該印刷ジョブの印刷部数が取得した印刷部数下限値未満であれば印刷不可能であると判断する。
【0161】
比較の結果、印刷ジョブの印刷部数が印刷部数下限値以上であって印刷可能だと判断されると(ステップ1106でYES)、印刷ジョブをジョブに記された出力先のプリンタに送信し(ステップ1107)、送信されたプリンタで印刷が行われる。
【0162】
また、比較の結果、印刷ジョブの印刷部数が印刷部数下限値未満であって印刷不可能だと判断されると(ステップ1106でNO)、表示部211に印刷不可能である内容の警告メッセージを表示してユーザに知らせ、印刷ジョブの送信は行なわれない(ステップ1108)。
【0163】
例えば、サーバ203から参照した印刷部数下限値の内容が図6(a)に示すようにプリンタ(プリンタA)221の印刷部数下限値が30部と記憶されていて、印刷ジョブとしてPC208からプリンタ(プリンタA)221に対して1部印刷する印刷依頼が行われた場合には、指定された印刷部数が1部であって印刷部数下限値の30部未満であるので、印刷ジョブの送信は行われず表示部211に警告メッセージが表示される。
【0164】
そして、職員室215内のプリンタ(プリンタZ)207で印刷部数下限値を1と設定しておけば、5部といった少数部数の印刷ジョブはプリンタ(プリンタZ)207より出力可能となるが、反対に教室内のプリンタ(プリンタA)221、プリンタ(プリンタB)231、プリンタ(プリンタC)241の印刷部数下限値を30部と設定しておけば、1部といった少数部数の印刷ジョブは教室内のプリンタには送信されないようにできる。
【0165】
このように設定することで、教師が職員室215から事務処理の為に名簿等を1部プリンタ(プリンタZ)207から印刷するつもりで間違って教室内のプリンタを指定してしまい教室内のプリンタから印刷出力させてしまうという誤印刷を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0166】
この発明は、教師がいる職員室と生徒がいる教室というように区別された場所での印刷制御システムにおいて利用可能である。
【0167】
この発明によれば、予め設定された部数未満だと印刷出力或いは印刷ジョブの送信を行わないようにして、少数部数の印刷ジョブを間違って指定のプリンタで印刷出力させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】印刷制御システム1の概略を示す構成図。
【図2】プリンタ51内のメモリ54が記憶する印刷部数下限値の表について数種類のパターンを示した図。
【図3】教室内のプリンタ51で行なわれる処理を示したフローチャートである。
【図4】教室内のプリンタのメモリ24、34、44に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図。
【図5】印刷制御システム100の概略を示す構成図である。
【図6】PC105のメモリ108が記憶する印刷部数下限値の表について数種類のパターンを示した図。
【図7】PC105で印刷ジョブが送信される際に行なわれる印刷可否の判断処理について示したフローチャート。
【図8】PC105のメモリ108に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図。
【図9】印刷制御システム200の概略を示す構成図。
【図10】サーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値の表について数種類のパターンを示した図。
【図11】印刷制御システム200のPC208で行なわれる処理を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0169】
1 印刷制御システム
2 ネットワーク
3 サーバ
4 プリンタZ
5 パーソナルコンピュータ
10 職員室
20 教室A
21 プリンタA
22、32、42 ネットワークI/F
23、33、43 制御部
24、34、44 メモリ
30 教室B
40 教室C
100 印刷制御システム
102 ネットワーク
103 サーバ
104 プリンタZ
105 パーソナルコンピュータ
106 ネットワークI/F
107 制御部
108 メモリ
109 表示部
110 職員室
120 教室A
121 プリンタA
130 教室B
131 プリンタB
140 教室C
141 プリンタC
200 印刷制御システム
202 ネットワーク
203 サーバ
204 ネットワークI/F
205 制御部
206 メモリ
207 プリンタZ
208 パーソナルコンピュータ
209 ネットワークI/F
210 制御部
211 表示部
215 職員室
220 教室A
221 プリンタA
230 教室B
231 プリンタB
240 教室C
241 プリンタC
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法に関し、特に、印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにする画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、学校という職員室と教室とが混在した環境での印刷システムは、職員室内の印刷依頼装置であるパーソナルコンピュータからの依頼で、教室内のプリンタと職員室内のプリンタにそれぞれ印刷させることができた。
【0003】
教室内のプリンタへの印刷依頼は、教師が授業を行う教室内のプリンタに、授業に必要な生徒用の教材を印刷させるため等に行われ、生徒数以上の部数が印刷されるのが主である。
【0004】
また、職員室内のプリンタへの印刷依頼は、教師が職員室内での事務作業の為に書類を印刷させるため等に行われ、生徒に見られると不都合がある書類(例えば名簿等)も含まれる。
【0005】
そして、職員室内のプリンタへ印刷依頼される部数は、教室内のプリンタへ印刷依頼される部数より比較的少ない。
【0006】
このような印刷環境で、教師が職員室内のプリンタに印刷依頼するのを間違って教室内のプリンタに印刷依頼してしまうと、生徒に見られると不都合がある書類が教室内のプリンタから印刷されてしまうという問題があった。
【0007】
このような問題に対して特許文献1においては、印刷ジョブを生成したユーザからの入力データやジョブサーバにおけるサービスの制限(印刷ジョブの有効期間や印刷可能部数上限値)を用い、印刷依頼ごとに印刷ジョブの印刷可否判断を行なう印刷システムが提案されている。
【特許文献1】特開2004−152108号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1の発明では、印刷可能部数の範囲ならば使用可能なプリンタに印刷させることができ、使用可能なプリンタならば職員室内のプリンタや教室内のプリンタのどちらのプリンタにも印刷させることができてしまう。
【0009】
また、1日のうちに職員室内のプリンタと教室内のプリンタとの両方のプリンタに印刷させることも容易に考えられ、使用可能なプリンタの制限をどちらかのプリンタに設定してしまっては片方のプリンタに印刷させる時には設定を変更しなければならず面倒となる。
【0010】
そこで、この発明は、印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにする画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する為、請求項1の発明は、印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄する印刷制御手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信元情報に対応して記憶し、前記比較手段は、受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブに対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記送信元情報は、当該印刷ジョブの作成者であることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記送信元情報は、当該印刷ジョブを送信するコンピュータ名であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5の発明は、印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段とを具備することを特徴とする。
【0016】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先情報に対応して記憶し、前記比較手段は、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先情報に対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0017】
また、請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの作成者に対応して記憶し、前記比較手段は、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの作成者に対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0018】
また、請求項8の発明は、請求項5の発明において、前記記憶手段は、前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応して記憶し、前記比較手段は、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応する印刷部数下限値とを比較することを特徴とする。
【0019】
また、請求項9の発明は、請求項7または8の発明において、前記印刷ジョブの作成者は前記印刷依頼装置のログインユーザ名であることを特徴とする。
【0020】
また、請求項10の発明は、印刷ジョブを複数の画像形成装置のいずれかに送信して印刷依頼を行う印刷依頼装置と、前記印刷依頼を管理するサーバとを有する印刷制御システムにおいて、前記サーバは、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段を具備し、前記印刷依頼端末は、前記印刷依頼に際して前記記憶手段に記憶された前記印刷部数下限値と送信する印刷ジョブに指定される印刷部数とを比較する比較手段と、前記比較手段によって当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合に当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
また、請求項11の発明は、印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置の印刷制御方法において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段で記憶し、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により破棄することを特徴とする。
【0022】
また、請求項12の発明は、印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置の印刷制御方法において、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段により記憶し、送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを印刷制御手段により送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を印刷制御手段により行なうことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄する印刷制御手段とを具備するように構成したので、印刷ジョブに記された印刷部数が予め設定された部数未満だと印刷出力しないようにして、少数部数の印刷ジョブを、間違って指定されたプリンタで印刷出力しないようにすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明に係わる画像形成装置および印刷依頼装置および印刷制御システムおよび印刷制御方法および送信制御方法の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は、本発明に係わる印刷制御システム1の概略を示す構成図である。
【0026】
図1に示すように、この印刷制御システム1は、ネットワーク2を介して職員室10内の装置と教室(教室A)20、教室(教室B)30、教室(教室C)40内の装置とが接続される。
【0027】
職員室10内には、サーバ3、プリンタ(プリンタZ)4、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)5が配置され、それぞれネットワーク2に接続される。
【0028】
そして、教室(教室A)20内にはプリンタ(プリンタA)21が、教室(教室B)30内にはプリンタ(プリンタB)31が、教室(教室C)40内にはプリンタ(プリンタC)41が配置され、それぞれネットワーク2に接続される。
【0029】
職員室10内のサーバ3は、各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41のそれぞれのプリンタ内の各メモリに記憶される印刷部数下限値を更新させる為に、最新の印刷部数下限値を各プリンタに送信する。
【0030】
職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4は、PC5から送信された印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブの印刷を行う。
【0031】
職員室10内のPC5は、印刷ジョブを作成して職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4または各教室内のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41に送信して印刷させることができる。
【0032】
また、印刷依頼装置であるPC5には、プリンタ(プリンタZ)4、プリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41のプリンタドライバがインストールされている。
【0033】
教室(教室A)20内のプリンタ(プリンタA)21は、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークI/Fと記す。図面ではNWI/Fと記す。)22、制御部23、メモリ24を備える。
【0034】
プリンタ(プリンタA)21内のネットワークI/F22は、ネットワーク2と接続されており、プリンタ(プリンタA)21に対して送信された印刷ジョブを受信する。
【0035】
プリンタ(プリンタA)21内の制御部23は、プリンタ(プリンタA)21の統括的な制御を行い、メモリ24に記憶される印刷部数下限値を参照して、ネットワークI/F22で受信した印刷ジョブの印刷可否の判断を行う。
【0036】
プリンタ(プリンタA)21内のメモリ24は、記憶装置であり、印刷可否の判断を制御部23が行う為に、印刷可否の判断指標となる値の印刷部数下限値を記憶する。
【0037】
教室(教室B)30内にはプリンタ(プリンタB)31が存在し、プリンタ(プリンタB)31はネットワークI/F32、制御部33、メモリ34を備える。
【0038】
また、教室(教室C)40内にはプリンタ(プリンタC)が存在し、プリンタ(プリンタC)41はネットワークI/F42、制御部43、メモリ44を備える。
【0039】
そして、ネットワークI/F32、42はプリンタ(プリンタA)21のネットワークI/F22と同じ構成をして同じ機能を備え、制御部33、43はプリンタ(プリンタA)21の制御部23と同じ構成をして同じ機能を備え、メモリ34、44はプリンタ(プリンタA)21のメモリ24と同じ構成をして同じ機能を備える。
【0040】
そして、説明の便宜上各教室内に備えられたプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41を総称してプリンタ51と呼ぶ。
【0041】
また、プリンタ51内には、ネットワークI/F22と同じ構成をして同じ機能を備えるネットワークI/F52、制御部23と同じ構成をして同じ機能を備える制御部53、メモリ24と同じ構成をして同じ機能を備えるメモリ54が具備されるものとする。
【0042】
但しメモリ24、34、44、54は同じ構成をしているが、その記憶する記憶内容は異なってかまわない。
【0043】
このように構成される印刷制御システム1では、職員室10内のPC5において印刷ジョブが作成され、教室内の特定のプリンタ51に印刷ジョブを送信するように印刷依頼されてPC5から印刷ジョブが送信されると、プリンタ51では、まずネットワークI/F52で印刷ジョブを受信する。
【0044】
そして、ネットワークI/F52で印刷ジョブを受信したプリンタ51は、メモリ54に記憶する印刷部数下限値を制御部53が参照して、制御部53によって印刷ジョブの印刷可否の判断が行われる。
【0045】
制御部53によって、受信した印刷ジョブの印刷可否が判断されると、印刷不可能と判断された場合には受信した印刷ジョブのデータが削除され、印刷可能と判断された場合には受信した印刷ジョブの印刷を行う。
【0046】
次に、教室内に存在するプリンタ51のメモリ54が記憶する印刷部数下限値について図2を参照して説明を行う。
【0047】
図2は、プリンタ51のメモリ54が記憶する印刷部数下限値について数種類のパターンを示した表であり、図2(a)はプリンタ名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図2(b)は教室名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図2(c)は教師名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図2(d)はPC名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表である。
【0048】
印刷部数下限値とは、印刷ジョブに記された印刷部数が印刷部数下限値以上である場合は下限値を上回っているので印刷可能と判断され、印刷ジョブに記された印刷部数がその印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能であると判断される、印刷可否の判断指標となる値である。
【0049】
図2(a)に示すように、プリンタ51のメモリ54には、プリンタ名毎に印刷部数下限値が記憶されており、プリンタ51の制御部53は、自装置のプリンタの名前を印刷部数下限値が記された表から探し出し、自装置のプリンタに設定された印刷部数下限値を把握する。
【0050】
自装置のプリンタ名はメモリ54に記憶されている。
【0051】
また、図2(b)に示すように、メモリ54に教室名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合では、制御部53は、自装置のプリンタが存在する教室名が記された印刷部数下限値を図2(b)に示す表から把握する。
【0052】
自装置のプリンタ51が配置された教室名はメモリ54に記憶されている。
【0053】
また、図2(c)に示すように、メモリ54に教師名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合には、プリンタ51の制御部53は、受信した印刷ジョブに記された印刷ジョブの作成者を調べ、その名前から図2(c)に示す表に基づいて印刷部数下限値を取得する。
【0054】
また、図2(d)に示すように、メモリ54にPC名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合には、プリンタ51の制御部53は、受信した印刷ジョブに記された送信元のPC名を調べ、そのPC名から図2(d)に示す表に基づいて印刷部数下限値を取得する。
【0055】
図2(d)に示す表が使用されるのは、ネットワーク2に複数のPCが接続されている場合に都合がよい。
【0056】
このように、プリンタ51のメモリ54に記憶される印刷情報下限値は、数種類のパターンがある。
【0057】
本実施例では、メモリ54には、図2(a)に示すプリンタ名毎に印刷部数下限値が記されたパターンで印刷部数下限値が記憶されるものとする。
【0058】
次に、ネットワーク2より印刷ジョブを受信したプリンタ51で行われる処理について図3を参照して説明を行う。
【0059】
図3は、ネットワーク2より印刷ジョブを受信したプリンタ51で行われる処理について示したフローチャートである。
【0060】
印刷制御システム1において、教室内のプリンタ51がネットワーク2を介してPC5より送信された印刷ジョブをプリンタ51内のネットワークI/F52で受信すると(ステップ301)、制御部53は、メモリ54内に記憶される印刷部数下限値を参照して、自装置のプリンタに設定される(メモリ54に記憶される印刷情報下限値のパターンによっては受信した印刷ジョブに設定される)印刷部数下限値を取得する(ステップ302)。
【0061】
メモリ54に記憶された印刷部数下限値が、プリンタ毎に定められた印刷部数下限値である場合や教室名毎に定められた印刷部数下限値である場合には、制御部53は自装置のプリンタ名や自装置のプリンタが存在する教室名に基づいて、メモリ54に記憶された印刷部数下限値を参照し、自装置のプリンタに設定される印刷下限値を取得する。
【0062】
また、メモリ54に記憶された印刷部数下限値が、教師名毎に定められた印刷部数下限値である場合やPC名毎に定められた印刷部数下限値である場合には、制御部53は、受信した印刷ジョブの内容から印刷ジョブに記された教師名若しくはPC名を調べ、メモリ54に記憶された印刷部数下限値の中から該当する教師名若しくはPC名に基づいて、受信した印刷ジョブに相当する印刷部数下限値を取得する。
【0063】
このようにして、制御部53が印刷部数下限値を取得すると(ステップ302)、受信した印刷ジョブに記された印刷部数がステップ302で取得した印刷部数下限値以上であるか否かの判断が制御部53によって行われる(ステップ303)。
【0064】
制御部53は、受信した印刷ジョブに記された印刷部数がメモリ54より取得した印刷部数下限値以上である場合には印刷部数が下限値より上回っているので印刷可能と判断し(ステップ304でYES)、また、受信した印刷ジョブに記された印刷部数がメモリ54より取得した印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能と判断する(ステップ304でNO)。
【0065】
制御部53は、印刷可能であると判断した場合には(ステップ304でYES)、受信した印刷ジョブを印刷する(ステップ305)。
【0066】
また、制御部53は、印刷不可能であると判断した場合には(ステップ304でNO)、受信した印刷ジョブのデータを削除する(ステップ306)。
【0067】
このように、プリンタ51では、受信した印刷ジョブの印刷部数とメモリ54に記憶された印刷部数下限値とが比較されて印刷可否が判断されるので、職員室10内のPC5から依頼した少数部数の印刷依頼が職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4ではなくて間違って教室内のプリンタ51に行われた場合でも、教室内のプリンタ51より出力されることを防止できる。
【0068】
そして、間違って教室内のプリンタ51に印刷依頼した場合にも、プリンタ51内で受信した印刷ジョブのデータは削除されるので情報漏洩の心配がない。
【0069】
例えば、プリンタ(プリンタA)21のメモリ24に図2(a)に示すように印刷部数下限値が30部と記憶されていて、PC5からプリンタ(プリンタA)21に対して1部印刷する印刷依頼を行ったときは、印刷ジョブを受信したプリンタ(プリンタA)21は、指定された印刷部数が1部であって印刷部数下限値である30部未満であるので、印刷を行わず受信した印刷ジョブのデータを削除する。
【0070】
教室内のプリンタの印刷部数下限値を30と設定して職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4の印刷部数下限値を1と設定しておけば、PC5から送信される1部といった少数部数の印刷ジョブは職員室10内のプリンタ(プリンタZ)4からは印刷され、間違って教室内のプリンタに印刷依頼しても教室内のプリンタからは印刷されない。
【0071】
次に、教室内のプリンタ51のメモリ54が記憶する印刷部数下限値について、サーバ3から送られる最新の印刷部数下限値より記憶する印刷部数下限値が更新される処理について図4を参照して説明を行う。
【0072】
図4は、サーバ3から送られる最新の印刷部数下限値より各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41のメモリ24、34、44に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図である。
【0073】
図4に示すようにサーバ3から各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41に対してそれぞれのプリンタに最新の印刷部数下限値が送信される。
【0074】
最新の印刷部数下限値が送信された各教室のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41は、それぞれのネットワークI/F22、32、42で印刷部数下限値を受信し、制御部23、33、43が、それぞれメモリ24、34、44に記憶する印刷部数下限値を書き換える。
【0075】
このようにサーバ3から送信された最新の印刷部数下限値によってプリンタ51のメモリ54で記憶される印刷部数下限値が更新されるので、サーバ3の図示しないメモリに最新の印刷部数下限値を入力して各々のプリンタに送信すれば、各々のプリンタ(プリンタA)21、プリンタ(プリンタB)31、プリンタ(プリンタC)41で印刷部数下限値の更新作業をする手間を省くことができる。
【実施例2】
【0076】
実施例1では印刷部数下限値を教室内のプリンタ51のメモリ54に記憶する印刷制御システム1について説明したが、本実施例では印刷部数下限値を職員室110内のPC105内のメモリ108に記憶する印刷制御システム100について説明を行う。
【0077】
まず、印刷制御システム100のシステム構成について図5を参照して説明を行う。
【0078】
図5は、印刷制御システム100の概略を示す構成図である。
【0079】
図5に示すように、この印刷制御システム100は、ネットワーク102を介して職員室110内の装置と教室(教室A)120、教室(教室B)130、教室(教室C)140内の装置とが接続される。
【0080】
職員室110内には、サーバ103、プリンタ(プリンタZ)104、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)105が配置され、それぞれネットワーク102に接続される。
【0081】
そして、教室(教室A)120内にはプリンタ(プリンタA)121が、教室(教室B)130内にはプリンタ(プリンタB)131が、教室(教室C)140内にはプリンタ(プリンタC)141が配置され、それぞれネットワーク102に接続される。
【0082】
職員室110内のサーバ103はPC105内のメモリ108内に記憶される印刷部数下限値を更新させる最新の印刷部数下限値をPC105に送信する。
【0083】
職員室110内のプリンタ(プリンタZ)104は、PC105より送信された印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブの印刷を行う。
【0084】
職員室110内の印刷依頼装置であるPC105は、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークI/Fと記す。図面ではNWI/Fと記す。)106、制御部107、メモリ108、表示部109を備え、印刷ジョブを作成して印刷可否の判断を行い、印刷可能な場合は該印刷ジョブを送信し、印刷不可能な場合は警告メッセージをユーザに表示する。
【0085】
PC105内のネットワークI/F106は、印刷ジョブの送信を行い、またサーバ103から送信される最新の印刷部数下限値を受信する。
【0086】
PC105内の制御部107は、PC105の統括的な制御を行い、PC105で作成された印刷ジョブの印刷可否の判断をメモリ108に記憶された印刷部数下限値に基づいて行う。
【0087】
PC105内のメモリ108は、記憶装置であり、制御部107が印刷可否の判断を行う為に、印刷可否の判断指標となる値の印刷部数下限値を記憶する。
【0088】
PC105内の表示部109は、PC105で作成された印刷ジョブが印刷不可能と判断された場合に、警告メッセージをユーザを表示する。
【0089】
また、PC105には、プリンタ(プリンタZ)104、プリンタ(プリンタA)121、プリンタ(プリンタB)131、プリンタ(プリンタC)141のプリンタドライバがインストールされており、それぞれのプリンタで印刷できる印刷ジョブが作成される。
【0090】
教室(教室A)120内のプリンタ(プリンタA)121、教室(教室B)130内のプリンタ(プリンタB)131、教室(教室C)140内のプリンタ(プリンタC)141はネットワーク102に接続されており、職員室110内のPC105から送信された印刷ジョブを受信すると印刷を行う。
【0091】
このように構成される印刷制御システム100では、PC105において作成された印刷ジョブは、PC105内の制御部107によって印刷可否が判断されて、印刷可能な場合には作成された印刷ジョブはジョブ中に記されたプリンタに送信され、印刷不可能な場合には表示109に警告メッセージを表示して印刷不可能なことをユーザに伝え、印刷ジョブの送信は行われない。
【0092】
次に、職員室110内のPC105のメモリ108が記憶する印刷部数下限値について図6を参照して説明を行う。
【0093】
図6は、PC105のメモリ108が記憶する印刷情報下限値について数種類のパターンを示した表であり、図6(a)はプリンタ名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(b)は教室名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(c)は教師名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(d)はPC名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図6(e)は教室名と教師名との組み合わせが書かれてその組み合わせ毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表である。
【0094】
印刷部数下限値とは、印刷ジョブに記された印刷部数が印刷部数下限値以上である場合は下限値を上回っているので印刷可能と判断され、印刷ジョブに記された印刷部数がその印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能であると判断される、印刷可否の判断指標となる値である。
【0095】
図6(a)に示すように、PC105のメモリ108には、プリンタ名毎に印刷部数下限値が記憶される場合があり、このような場合には、制御部107は、印刷ジョブの印刷可否の判断をする際、図6(a)に示す表を参照して印刷ジョブに記されたプリンタの印刷部数下限値を把握する。
【0096】
また、図6(b)に示すように、PC105のメモリ108には、教室名毎の印刷部数下限値が記憶される場合もあり、このように教室名毎の印刷部数下限値が記憶されている場合には、PC105のメモリ108に、教室内に設置されてネットワーク102に接続されたプリンタ名と教室名とが記されたプリンタ名対応表が記憶される。
【0097】
そして、制御部107が印刷可否を判断する際には、制御部107は、印刷ジョブに記された送信先のプリンタがどの教室に設置されているかを前述のプリンタ名対応表により把握し、把握した教室名と図6(b)に示した印刷部数下限値を示す表とにより該当する印刷部数下限値を取得する。
【0098】
また、図6(c)に示すように、PC105のメモリ108に、教師名毎の印刷部数下限値が記憶される場合には、制御部107は、PC105のログインユーザ名に基づいて図6(c)に示す印刷部数下限値を示す表から該当する印刷部数下限値を取得する。
【0099】
また、図6(d)に示すように、PC105のメモリ108に、コンピュータ名毎の印刷部数下限値が記憶される場合には、制御部107は、PC105のコンピュータ名に基づいて図6(d)に示す印刷部数下限値を示す表から該当する印刷部数下限値を取得する。
【0100】
図6(d)に示す表では、「コンピュータ名」と表現したが、コンピュータ名でなくコンピュータを特定するIPアドレス等の情報であってもよい。
【0101】
図6(d)に示す表が使用されるのは、ネットワーク102に複数のPCが接続されている場合に都合がよい。
【0102】
また、図6(e)に示すように、PC105のメモリ108に、教室名と教師名の組み合わせが記されて、その組み合わせ毎に印刷部数下限値が記憶されている場合には、制御部107は、印刷ジョブで指定される出力先のプリンタが存在する教室名とログインユーザ名とから図6(e)に示す表に基づいて印刷部数下限値を取得する。
【0103】
このように印刷部数下限値が教室名と教師名との組み合わせのパターンで記憶される場合には、PC105のメモリ108に、教室内に設置されてネットワーク102に接続されたプリンタ名と教室名とが記されたプリンタ名対応表が記憶される。
【0104】
このようにPC105のメモリ108に記憶される印刷情報下限値は、数種類のパターンがある。
【0105】
本実施例では、メモリ108には、図6(a)に示すようにプリンタ名毎に印刷部数下限値が記されたパターンで記憶されるものとする。
【0106】
次に、PC105で印刷ジョブが送信される際に行われる印刷可否の判断処理について図7を参照して説明を行う。
【0107】
図7は、PC105で印刷ジョブが送信される際に行われる印刷可否の判断処理について示したフローチャートである。
【0108】
PC105では、ユーザが、印刷させる出力先のプリンタを決定して、PC105内にインストールされたプリンタドライバを使用し、印刷ジョブの作成を行う(ステップ701)。
【0109】
そして、印刷ジョブが作成されてユーザによって印刷依頼が行われると(ステップ702)、制御部107がメモリ108に記憶する印刷部数下限値を参照して、印刷依頼が行われた印刷ジョブについての印刷部数下限値を取得する(ステップ703)。
【0110】
印刷部数下限値の取得は、メモリ108に記憶された印刷部数下限値の表を参照して、図6を示して説明したように、記憶された表の内容に応じてログインユーザ名や出力先のプリンタ名等を調べ、その名前に基づいて取得される。
【0111】
印刷部数下限値が取得されると、印刷依頼された印刷ジョブに記された印刷部数とステップ703で取得した印刷部数下限値とが比較されて印刷可否の判断が行われる(ステップ704)。
【0112】
印刷部数と印刷部数下限値との比較は、印刷部数が印刷部数下限値以上であれば印刷可能と判断され、印刷部数が印刷部数下限値未満であれば印刷不可能であると判断される。
【0113】
印刷可能であると判断されると(ステップ705でYES)、ステップ702で印刷依頼が行われた印刷ジョブがネットワークI/F106より指定されたプリンタに送信されて(ステップ706)、指定されたプリンタで印刷が行われる。
【0114】
また、制御部107により印刷不可能であると判断されると(ステップ705でNO)、制御部107によって、表示部109に印刷不可能である内容の警告メッセージが表示されてユーザに印刷不可能であることが知らされ、印刷ジョブの送信は行なわれない。
【0115】
例えば、メモリ108に図6(a)に示すようにプリンタ(プリンタA)121の印刷部数下限値が30部と記憶されて、PC105からプリンタ(プリンタA)121に対して1部印刷する印刷ジョブが作成されて印刷依頼が行われたときは、指定された印刷部数が1部であって印刷部数下限値である30部未満であるので、印刷ジョブの送信は行われず表示部109に警告メッセージが表示される。
【0116】
教室内のプリンタの印刷部数下限値を30と設定して職員室110内のプリンタ(プリンタZ)104の印刷部数下限値を1と設定しておけば、PC105から送信される1部といった少数部数の印刷ジョブは、職員室110内のプリンタ(プリンタZ)104に対しては送信され、間違って教室内のプリンタに印刷依頼しても印刷ジョブは送信されない。
【0117】
このように設定することで、教師が職員室から事務処理の為に名簿等を1部プリンタ(プリンタZ)104から印刷するつもりで間違って教室内のプリンタを指定してしまって教室内のプリンタから名簿等を1部印刷出力させてしまうという誤印刷を防止することができる。
【0118】
次に、教室内110内のPC105のメモリ108が記憶する印刷部数下限値について、サーバ103から送られる最新の印刷部数下限値より記憶する印刷部数下限値が更新される処理について図8を参照して説明を行う。
【0119】
図8は、サーバ103から送られる最新の印刷部数下限値よりPC105のメモリ108に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図である。
【0120】
図8に示すようにサーバ103からPC105にサーバ103から最新の印刷部数下限値が送信される。
【0121】
最新の印刷部数下限値が送信されたPC105は、ネットワークI/F106で最新の印刷部数下限値を受信し、制御部107がメモリ108に記憶する印刷部数下限値を書き換える。
【0122】
このようにサーバ103から送信された最新の印刷部数下限値によってPC105のメモリ108に記憶される印刷部数下限値が更新されるので、ネットワーク102にPC105だけでなくPC105と同様の機能をもつPCが複数接続されている場合には、サーバ103の図示しないメモリに最新の印刷部数下限値を入力して更新させるPCに送信すれば、複数のPCで印刷部数下限値の更新作業をする手間を省くことができる。
【0123】
なお、本実施例では、PC105で作成された印刷ジョブがPC105の制御部107によって印刷可否の判断が行われるように説明したが、印刷ジョブが作成された場所はPC105でなくてもよく、PC105以外で作成された印刷ジョブの印刷可否判断がPC105で行われるようにしてもよい。
【実施例3】
【0124】
実施例2では印刷部数下限値を職員室110内のPC105に記憶する印刷制御システム100について説明したが、本実施例では印刷部数下限値をサーバ203内のメモリ206に記憶する印刷制御システム200について説明を行なう。
【0125】
まず、印刷制御システム200のシステム構成について図9を参照して説明を行なう。
【0126】
図9は、印刷制御システム200の概略を示す構成図である。
【0127】
図9に示すように、この印刷制御システム200は、ネットワーク202を介して職員室215内の装置と教室(教室A)220、教室(教室B)230、教室(教室C)240内の装置とが接続される。
【0128】
職員室215内には、サーバ203、プリンタ(プリンタZ)207、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)208が配置され、それぞれネットワーク202に接続される。
【0129】
そして、教室(教室A)220内にはプリンタ(プリンタA)221が、教室(教室B)230内にはプリンタ(プリンタB)231が、教室(教室C)240内にはプリンタ(プリンタC)241が配置され、それぞれネットワーク202に接続される。
【0130】
職員室215内のサーバ203は、ネットワークインタフェース(以下、ネットワークI/Fと記す。図面ではNWI/F(NetWork Inter Face)と記す。)204、制御部205、メモリ206を備え、PC208から印刷部数下限値の参照要求があるとメモリ206に記憶した印刷部数下限値の情報をPC208に送信し、PC208からの参照を可能とさせる。
【0131】
サーバ203内のNWI/F204は、ネットワーク202を介して情報の授受を行う。
【0132】
サーバ203内の制御部205は、サーバ203の統括的な制御を行い、PC208から印刷部数下限値参照の要求を受けるとPC208からの印刷部数下限値参照を受け付ける。
【0133】
サーバ203内のメモリ206は、印刷可否の判断指標となる値の印刷部数下限値を記憶する。
【0134】
職員室215内のプリンタ(プリンタZ)207は、PC208からの印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブの印刷を行なう。
【0135】
職員室215内の印刷依頼装置であるPC208は、ネットワークI/F209、制御部210、表示部211を備え、印刷依頼が行われた際にはサーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値を参照して行なわれた印刷依頼の印刷可否を判断する。
【0136】
また、PC208には、プリンタ(プリンタZ)207、プリンタ(プリンタA)221、プリンタ(プリンタB)231、プリンタ(プリンタC)241のプリンタドライバがインストールされており、それぞれのプリンタで印刷できる印刷ジョブが作成される。
【0137】
PC208内の制御部210は、PC208の統括的な制御を行い、PC208で作成された印刷ジョブの印刷可否の判断をサーバ203から参照する印刷部数下限値に基づいて行なう。
【0138】
PC208内の表示部211は、PC208で作成された印刷ジョブが印刷不可能と判断された場合に、警告メッセージをユーザに表示する。
【0139】
教室(教室A)220内のプリンタ(プリンタA)221、教室(教室B)230内のプリンタ(プリンタB)231、教室(教室C)240内のプリンタ(プリンタC)241はネットワーク202に接続されており、職員室215内のPC208から送信された印刷ジョブを受信すると印刷を行なう。
【0140】
このように構成される印刷制御システム200では、PC208において作成された印刷ジョブは、PC208の制御部210がサーバ203が記憶する印刷部数下限値を参照して、印刷ジョブで指定されたプリンタでの印刷可否が制御部210で判定され、印刷不可能な場合には表示部211に警告メッセージが表示され、印刷可能な場合には印刷ジョブが指定のプリンタに送信されて印刷が行なわれる。
【0141】
次に、職員室215内のサーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値について図10を参照して説明を行なう。
【0142】
図10は、職員室215内のサーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値について数種類のパターンを示した表であり、図10(a)はプリンタ名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(b)は教室名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(c)は教師名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(d)はPC名毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表であり、図10(e)は教室名と教師名との組み合わせが書かれてその組み合わせ毎に設定される印刷部数下限値を記憶する表である。
【0143】
印刷部数下限値とは、印刷ジョブに記された印刷部数が印刷部数下限値以上である場合は下限値を上回っているので印刷可能と判断され、印刷ジョブに記された印刷部数がその印刷部数下限値未満である場合には印刷不可能であると判断される、印刷可否の判断指標となる値である。
【0144】
図10(a)に示すように、サーバ203のメモリ206には、プリンタ名毎に印刷部数下限値が記憶される場合があり、PC208は図10(a)に示す印刷部数下限値が記された表を参照する。
【0145】
また、図10(b)に示すように、サーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値は教室名毎に記憶されるパターンであってもよいが、メモリ206で記憶される印刷部数下限値がこのパターンを取る場合には、印刷部数下限値を参照するPC208は教室名とプリンタ名との対応表を備える。
【0146】
また、図10(c)に示すようにサーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値は教師名毎に記憶されるパターンであってもよい。
【0147】
このように教師名毎に印刷部数下限値が記憶される場合には、印刷部数下限値に基づいて印刷可否の判断を行なうPC208の制御部210は、メモリ206に記憶される印刷部数下限値を参照して、PC208のログインユーザ名と教師名とを比較し、PC208で作成される印刷ジョブの印刷部数下限値を取得する。
【0148】
また、図10(d)に示すように、サーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値はPC名毎に記憶されるパターンであってもよく、印刷ジョブが作成されて印刷ジョブの送信が行なわれるPCの名前毎に印刷部数下限値が記憶される。
【0149】
図10(d)に示す表が使用されるのは、ネットワーク202に複数のPCが接続されている場合に都合がよい。
【0150】
また、図10(e)に示すように、サーバ203のメモリ206に記憶される印刷部数下限値は、教室名と教師名との組み合わせによって確定するように記憶される場合もあり、このように記憶された場合には、PC208の制御部210で印刷可否が判断される際に、作成された印刷ジョブの出力先であるプリンタが配置される教室名と印刷ジョブの作成が行なわれたログインユーザ名との組み合わせによって図10(e)に示す印刷部数下限値が記された表を制御部210が参照した結果に基づいて、制御部210によって該当する印刷情報下限値が取得される。
【0151】
このように印刷部数下限値が教室名と教師名との組み合わせの形式が取られる場合には、印刷部数下限値を参照するPC208は教室名とプリンタ名との対応表を備える。
【0152】
このようにサーバ203のメモリ206に記憶される印刷情報下限値は、数種類のパターンがある。
【0153】
本実施例では、メモリ206には、図10(a)に示すようにプリンタ名毎に印刷部数下限値が記されたパターンで印刷情報下限値が記憶されるものとする。
【0154】
そして、サーバ203は、PC208から印刷情報下限値の参照要求を受信すると、メモリ206に記憶する印刷情報下限値をPC208に参照させるためにネットワークI/F204を通じてPC208と情報の授受を行う。
【0155】
次に、PC208で作成された印刷ジョブの印刷可否判定が行なわれる処理について図11を参照して説明を行なう。
【0156】
図11は、PC208で作成された印刷ジョブの印刷可否判定が行なわれる処理について示したフローチャートである。
【0157】
PC208では、ユーザが印刷させる出力先を決定してPC208内にインストールされたプリンタドライバを使用して印刷ジョブの作成を行なう(ステップ1101)。
【0158】
そして、印刷ジョブが作成されてユーザによって印刷依頼が行われると(ステップ1102)、制御部210はサーバ203内のメモリ206が記憶する印刷情報下限値を参照する(ステップ1103)。
【0159】
PC208の制御部210は、サーバ203の印刷部数下限値が記された表を参照すると、参照した印刷部数下限値が記された表に基づいて印刷可否を判断する為に、ステップ1101で作成された印刷ジョブに記された印刷させる出力先のプリンタ名を取得して、表に記載されるプリンタ名より出力先の印刷部数下限値を取得する(ステップ1104)。
【0160】
印刷部数下限値が取得されると、制御部210は、該印刷ジョブの印刷部数と取得した印刷部数下限値とを比較して(ステップ1105)、該印刷ジョブの印刷部数が取得した印刷部数下限値以上であれば印刷可能であると判断して、また、該印刷ジョブの印刷部数が取得した印刷部数下限値未満であれば印刷不可能であると判断する。
【0161】
比較の結果、印刷ジョブの印刷部数が印刷部数下限値以上であって印刷可能だと判断されると(ステップ1106でYES)、印刷ジョブをジョブに記された出力先のプリンタに送信し(ステップ1107)、送信されたプリンタで印刷が行われる。
【0162】
また、比較の結果、印刷ジョブの印刷部数が印刷部数下限値未満であって印刷不可能だと判断されると(ステップ1106でNO)、表示部211に印刷不可能である内容の警告メッセージを表示してユーザに知らせ、印刷ジョブの送信は行なわれない(ステップ1108)。
【0163】
例えば、サーバ203から参照した印刷部数下限値の内容が図6(a)に示すようにプリンタ(プリンタA)221の印刷部数下限値が30部と記憶されていて、印刷ジョブとしてPC208からプリンタ(プリンタA)221に対して1部印刷する印刷依頼が行われた場合には、指定された印刷部数が1部であって印刷部数下限値の30部未満であるので、印刷ジョブの送信は行われず表示部211に警告メッセージが表示される。
【0164】
そして、職員室215内のプリンタ(プリンタZ)207で印刷部数下限値を1と設定しておけば、5部といった少数部数の印刷ジョブはプリンタ(プリンタZ)207より出力可能となるが、反対に教室内のプリンタ(プリンタA)221、プリンタ(プリンタB)231、プリンタ(プリンタC)241の印刷部数下限値を30部と設定しておけば、1部といった少数部数の印刷ジョブは教室内のプリンタには送信されないようにできる。
【0165】
このように設定することで、教師が職員室215から事務処理の為に名簿等を1部プリンタ(プリンタZ)207から印刷するつもりで間違って教室内のプリンタを指定してしまい教室内のプリンタから印刷出力させてしまうという誤印刷を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0166】
この発明は、教師がいる職員室と生徒がいる教室というように区別された場所での印刷制御システムにおいて利用可能である。
【0167】
この発明によれば、予め設定された部数未満だと印刷出力或いは印刷ジョブの送信を行わないようにして、少数部数の印刷ジョブを間違って指定のプリンタで印刷出力させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】印刷制御システム1の概略を示す構成図。
【図2】プリンタ51内のメモリ54が記憶する印刷部数下限値の表について数種類のパターンを示した図。
【図3】教室内のプリンタ51で行なわれる処理を示したフローチャートである。
【図4】教室内のプリンタのメモリ24、34、44に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図。
【図5】印刷制御システム100の概略を示す構成図である。
【図6】PC105のメモリ108が記憶する印刷部数下限値の表について数種類のパターンを示した図。
【図7】PC105で印刷ジョブが送信される際に行なわれる印刷可否の判断処理について示したフローチャート。
【図8】PC105のメモリ108に記憶される印刷部数下限値が更新される処理を示した概念図。
【図9】印刷制御システム200の概略を示す構成図。
【図10】サーバ203のメモリ206が記憶する印刷部数下限値の表について数種類のパターンを示した図。
【図11】印刷制御システム200のPC208で行なわれる処理を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0169】
1 印刷制御システム
2 ネットワーク
3 サーバ
4 プリンタZ
5 パーソナルコンピュータ
10 職員室
20 教室A
21 プリンタA
22、32、42 ネットワークI/F
23、33、43 制御部
24、34、44 メモリ
30 教室B
40 教室C
100 印刷制御システム
102 ネットワーク
103 サーバ
104 プリンタZ
105 パーソナルコンピュータ
106 ネットワークI/F
107 制御部
108 メモリ
109 表示部
110 職員室
120 教室A
121 プリンタA
130 教室B
131 プリンタB
140 教室C
141 プリンタC
200 印刷制御システム
202 ネットワーク
203 サーバ
204 ネットワークI/F
205 制御部
206 メモリ
207 プリンタZ
208 パーソナルコンピュータ
209 ネットワークI/F
210 制御部
211 表示部
215 職員室
220 教室A
221 プリンタA
230 教室B
231 プリンタB
240 教室C
241 プリンタC
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄する印刷制御手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信元情報に対応して記憶し、
前記比較手段は、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブに対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記送信元情報は、
当該印刷ジョブの作成者である
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記送信元情報は、
当該印刷ジョブを送信するコンピュータ名である
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段と
を具備することを特徴とする印刷依頼装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先情報に対応して記憶し、
前記比較手段は、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先情報に対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷依頼装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの作成者に対応して記憶し、
前記比較手段は、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの作成者に対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷依頼装置。
【請求項8】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応して記憶し、
前記比較手段は、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷依頼装置。
【請求項9】
前記印刷ジョブの作成者は
前記印刷依頼装置のログインユーザ名である
ことを特徴とする請求項7または8に記載の印刷依頼装置。
【請求項10】
印刷ジョブを複数の画像形成装置のいずれかに送信して印刷依頼を行う印刷依頼装置と、前記印刷依頼を管理するサーバとを有する印刷制御システムにおいて、
前記サーバは、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段
を具備し、
前記印刷依頼端末は、
前記印刷依頼に際して前記記憶手段に記憶された前記印刷部数下限値と送信する印刷ジョブに指定される印刷部数とを比較する比較手段と、
前記比較手段によって当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合に当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段と
を具備することを特徴とする印刷制御システム。
【請求項11】
印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置の印刷制御方法において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段で記憶し、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により破棄する
ことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項12】
印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置の送信制御方法において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段により記憶し、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを送信制御手段により送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を送信制御手段により行なう
ことを特徴とする送信制御方法。
【請求項1】
印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを破棄する印刷制御手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信元情報に対応して記憶し、
前記比較手段は、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブに対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記送信元情報は、
当該印刷ジョブの作成者である
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記送信元情報は、
当該印刷ジョブを送信するコンピュータ名である
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段と、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較する比較手段と、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段と
を具備することを特徴とする印刷依頼装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先情報に対応して記憶し、
前記比較手段は、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先情報に対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷依頼装置。
【請求項7】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの作成者に対応して記憶し、
前記比較手段は、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの作成者に対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷依頼装置。
【請求項8】
前記記憶手段は、
前記印刷部数下限値を前記印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応して記憶し、
前記比較手段は、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と当該印刷ジョブの送信先と作成者との組み合わせに対応する印刷部数下限値とを比較する
ことを特徴とする請求項5に記載の印刷依頼装置。
【請求項9】
前記印刷ジョブの作成者は
前記印刷依頼装置のログインユーザ名である
ことを特徴とする請求項7または8に記載の印刷依頼装置。
【請求項10】
印刷ジョブを複数の画像形成装置のいずれかに送信して印刷依頼を行う印刷依頼装置と、前記印刷依頼を管理するサーバとを有する印刷制御システムにおいて、
前記サーバは、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶する記憶手段
を具備し、
前記印刷依頼端末は、
前記印刷依頼に際して前記記憶手段に記憶された前記印刷部数下限値と送信する印刷ジョブに指定される印刷部数とを比較する比較手段と、
前記比較手段によって当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合に当該印刷ジョブを送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を行なう送信制御手段と
を具備することを特徴とする印刷制御システム。
【請求項11】
印刷ジョブを受信して印刷を行う画像形成装置の印刷制御方法において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段で記憶し、
受信した印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により印刷し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には受信した印刷ジョブを印刷制御手段により破棄する
ことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項12】
印刷ジョブの送信を行なう印刷依頼装置の送信制御方法において、
印刷を許可する印刷部数下限値を記憶手段により記憶し、
送信する印刷ジョブに指定された印刷部数と前記記憶手段に記憶される印刷部数下限値とを比較手段により比較し、
前記比較手段により当該印刷部数が該印刷部数下限値以上の場合には当該印刷ジョブを送信制御手段により送信し、当該印刷部数が該印刷部数下限値未満の場合には当該印刷ジョブを送信せずに印刷不可通知を送信制御手段により行なう
ことを特徴とする送信制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−286819(P2007−286819A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−112142(P2006−112142)
【出願日】平成18年4月14日(2006.4.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月14日(2006.4.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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